2012/12/14 チーフ ストラテジスト 広 木 隆 何 を 買 うか? この 1 カ 月 余 り 日 本 株 相 場 についてレポートを 書 いていなかった 日 々の 動 きについてはマネックスメール の 朝 刊 夕 刊 で 書 いていたが ストラテジー レポート で 相 場 に 触 れるのは 久 しぶりである と 言 うのも 前 回 述 べた 見 通 し 相 場 観 からまったく 変 更 するところがないからである 前 回 11 月 16 日 付 素 直 になれなく て Think Simple シンプルに 考 える ではこう 述 べた < 結 論 : 政 権 交 代 日 銀 への 圧 力 強 化 リフレ 的 政 策 期 待 円 安 株 高 というシンプルなシナリオを 素 直 に 信 じていい 昨 日 買 われた 銘 柄 群 がそっくりそのまま 今 後 の 相 場 の 有 望 銘 柄 になり 得 る 筆 頭 は 不 動 産 株 だ ( 中 略 ) ストレートに シンプルに 考 えて 円 安 シナリオに 乗 れば 自 動 車 をはじめとしたグロー バル 景 気 敏 感 株 も 買 っていける 自 公 政 権 樹 立 ならば 公 共 投 資 関 連 建 設 株 も 素 直 にいいだろう > 素 直 にこの 相 場 に 乗 るべき と 指 摘 した 11 月 16 日 に 日 経 平 均 は 終 値 で 9,000 円 台 を 回 復 そこから 押 しらしい 押 しを 入 れることなく 昨 日 (12 月 13 日 )に は 9,700 円 台 をつけた それでも 今 はまだ 上 げ 相 場 グラフ1: 日 経 平 均 とリビジョン インデックス(RI) 10500 10000 9500 9000 8500 日 経 平 均 の 途 中 である グラフ 1 は 目 標 株 価 のリビジョン イ ンデックス(RI)だ 通 常 のリビジョン インデックスは アナリストの 業 績 予 想 の 上 方 修 正 / 下 方 修 正 の 割 8000 7500 100% 50% 0% RI 全 業 種 ( 除 く 金 融 ) 合 を 指 数 化 したものだが これはアナリストが 掲 げ る 目 標 株 価 について 同 様 に 集 計 指 数 化 したもの -50% -100% 11/09 11/10 11/11 11/12 12/01 12/02 12/03 12/04 12/05 12/06 12/07 12/08 12/09 12/10 12/11 12/12 である 足 元 ではマイナス 圏 からプラス 圏 へ 転 じて ( 出 所 )IFISジャパンのデータを 基 にマネックス 証 券 作 成 きた つまり 目 標 株 価 を 引 き 上 げるケースが 増 えてきたわけだ 例 えばパナソニック(6752) 外 資 系 証 券 が 投 資 判 断 を イコールウエイト から オーバーウエイト に 引 き 上 げ 目 標 株 価 も 430 円 から 540 円 に 上 方 修 正 した 最 終 赤 字 は 前 期 が 7,721 億 円 今 期 も 7,650 億 円 の 赤 字 の 見 通 しで 2 期 連 続 の 巨 額 損 失 を 出 す 繰 延 税 金 資 産 (DTA)の 取 り 崩 しで 来 期 の 業 績 回 復 力 も 鈍 い それでも 中 期 投 資 の 観 点 からは 株 価 はボトム 圏 と 判 断 したという 業 績 回 復 目 途 はまだ 見 えなくても 目 標 株 価 は 引 き 上 げる こういう 例 は 相 場 の 底 打 ち~ 反 転 上 昇 局 面 の 特 徴 である - 1
目 標 株 価 RI のマイナスからプラス 転 換 は 今 年 の 2 月 半 ば ちょうど 日 銀 のバレンタイン 緩 和 があった 時 以 来 のことである 振 り 返 れば そこから 株 価 上 昇 に 一 段 と 弾 みがついて 日 経 平 均 は 3 月 末 に 1 万 円 を 回 復 し た 今 後 の 株 式 相 場 は 同 様 の 経 路 を 辿 ると 見 る 16 日 の 総 選 挙 を 経 て 19-20 日 には 日 銀 の 金 融 政 策 決 定 会 合 が 開 かれる 円 高 是 正 やグローバル 景 気 回 復 を 反 映 してアナリストが 業 績 を 本 格 的 に 見 直 ししてくる のはこれからだ 本 日 の 日 経 報 道 によれば 大 手 証 券 の 試 算 では 来 期 13 年 度 の 経 常 利 益 の 伸 び 率 は 23% 弱 になる 可 能 性 があるという もちろん 相 場 にはまだ 織 り 込 まれていないだろう 来 期 の 業 績 回 復 を 織 り 込 めば ここから 2 割 程 度 まだ 上 値 があると 期 待 していい 日 経 平 均 9,700 円 から 2 割 増 し 11,640 円 が 来 年 の 高 値 目 標 となろう リーマンショック 後 の 高 値 は 2010 年 4 月 につけた 11,400 円 その 当 時 は 上 場 企 業 の 経 常 利 益 が 最 高 益 だったリーマンショック 前 の 8 割 の 水 準 まで 戻 ることが 見 通 されていた 来 期 2 割 増 益 となれば 当 時 の 利 益 見 通 しに 肩 を 並 べる 水 準 だ 業 績 対 比 の 株 価 からいっても 妥 当 な 水 準 だと 考 え る ならば 何 を 買 うか?4 つの 枠 組 みがある 本 命 はグローバル 景 気 敏 感 だが それだけが 買 われるのではな く この 4 つのグループが 循 環 的 に 物 色 されるような 流 れになると 考 える グローバル 景 気 敏 感 内 需 ディフェンシブ 外 需 ディフェンシブ 内 需 インフレ インフラ 自 動 車 機 械 電 機 小 売 通 信 ディフェンシブ グロース 不 動 産 金 融 建 設 ホンダ コマツ ニコン ソフトバンク ファストリ ユニ チャーム ピジョン 産 業 F 投 資 法 人 住 友 不 動 産 ホンダ(7267) 円 高 の 是 正 米 国 景 気 の 回 復 という 材 料 を 素 直 に 評 価 すれば 自 動 車 株 は 買 いである 特 に 北 米 が 好 調 な ホンダを 選 好 する オートデータが 集 計 した 2012 年 11 月 の 米 新 車 販 売 台 数 は 前 年 同 月 比 15% 増 の 114 万 3505 台 季 節 調 整 済 み 年 率 換 算 (SAAR)は 1554 万 台 となり 2008 年 初 旬 以 来 の 高 水 準 だった 特 に 財 政 の 崖 を 意 識 した 買 い 控 えはみられず 買 い 替 えが 進 んでいる ハリケーン サンディ の 影 響 も 買 い 替 え という 良 い 方 向 に 作 用 したと 見 られる なかでもホンダが 38% 増 と 高 い 伸 びを 見 せた シビック が 76% 増 の 3 万 75 台 と 牽 引 2
し アコード も 83% 増 シェアは 4 位 のクライスラーにあと 0.5 ポイントと 迫 る 10.2%に 上 昇 した 大 手 メー カーで 最 も 伸 びたのは 富 士 重 (7270)の 59% 増 但 し 富 士 重 は 中 国 リスクの 無 さもあって 右 肩 上 がりの 上 昇 が 続 き 株 価 が 高 値 圏 にある ならば むしろ 中 国 の 反 日 デモで 売 られたり 営 業 利 益 を 1000 億 円 も 下 方 修 正 して 売 られたりと 株 価 に 出 遅 れ 感 があるホンダのほうがここからの 上 値 余 地 が 大 きいだろうと 考 える 万 が 一 円 高 修 正 のシナリオが 外 れても ホンダの 場 合 はリスクヘッジがある 長 い 間 円 高 に 苦 しめられ てきた 同 社 は 円 高 対 策 の 手 を 緩 めない ホンダの 伊 東 孝 伸 社 長 は ウォール ストリート ジャーナル(WSJ) 紙 の 取 材 に 答 えて 円 高 の 影 響 を 抑 えるために 北 米 からの 輸 出 を 増 やす 考 えを 明 らかにした 我 々の 北 米 工 場 は 生 産 数 の 6~7% 程 度 を 海 外 へ 輸 出 している しかし もっと( 輸 出 を) 増 やせるはずだ 他 の 地 域 で 大 型 車 の 需 要 があれば 輸 出 比 率 は 20% 近 くに 上 昇 することも 可 能 だ と 語 っている 最 近 では 北 米 からの 輸 出 の 一 環 として コンパクトセダン シビック の 開 発 設 計 機 能 を 北 米 へ 移 管 アコード について も 同 様 の 措 置 を 検 討 していると 明 らかにした 将 来 開 発 する 車 種 に 関 しては 中 国 へも 機 能 移 管 を 進 める 必 要 性 があるとも 述 べた その 上 で 工 場 稼 働 率 が 70%になっても 利 益 をあげる 体 質 を 作 る 計 画 を 進 めて いる という ソフトバンク(9984) ソフトバンクがスプリント 買 収 を 発 表 し 株 価 が 急 落 したときに 出 したレポート ソフトバンクの 投 資 判 断 (10 月 18 日 )では ソフトバンク 株 への 対 応 を 以 下 の 通 りとした 1 年 以 上 株 価 の 乱 高 下 に 耐 えられる 投 資 家 : Buy & Hold (バイ&ホールド) 継 続 資 金 効 率 を 重 視 したい 投 資 家 : トレーディングに 自 信 がある 投 資 家 : ソフトバンク 未 保 有 の 投 資 家 : 戻 り 売 りで 別 の 銘 柄 に 乗 り 換 える 積 極 トレーディング 対 応 落 ち 着 き 所 を 見 定 めて 買 い この 投 資 判 断 推 奨 は 半 分 当 たって 半 分 外 れた というところだろうか それにしても 凄 まじい 戻 り 方 を 演 じたものである 酒 田 五 法 では 三 空 に 買 いな ソフトハ ンク [9984/T] 日 足 2012/12/14 ソフトバンク (9984) 3,300 3,200 3,100 し 三 空 踏 み 上 げ 売 りに 向 かえ と 言 われるが 三 空 どころか 四 つも 窓 を 空 けて 一 気 にスプリント 買 収 で 急 落 する 前 の 水 準 を 回 復 してきた 現 在 はや や 一 服 となって 3,000 円 絡 みのところでもみ 合 って いる ちょうど 100 日 移 動 平 均 がサポートとなって 3 07/11 07/20 08/01 08/13 08/23 09/04 09/14 09/27 10/10 10/22 11/01 11/13 11/26 12/06 12/07/11-12/12/14 [109] ( 出 所 )マネックス 証 券 作 成 3,000 2,900 2,800 2,700 2,600 2,500 2,400 2,300 2,200
いる スプリント 買 収 を 決 めた 直 後 に 開 かれた 記 者 会 見 で 孫 正 義 社 長 が 協 調 したのはソフトバンクのバリュエーシ ョン 孫 社 長 の 説 明 はこうだ 10 月 15 日 前 場 終 了 時 点 での 時 価 総 額 は 2.5 兆 円 そこからソフトバンクが 保 有 しているヤフージャパン アリババ 等 のインターネット 関 連 企 業 の 株 式 の 時 価 1.6 兆 円 を 差 し 引 いた 0.9 兆 円 がソフトバンクの 通 信 事 業 としての 価 値 となる これはソフトバンクの 年 間 の EBITDA が 約 0.9 兆 円 なので ソフトバンクが 1 年 で 稼 ぎ 出 すキャッシュフローの 額 と 同 じ いかにも 割 安 ではないか という 主 張 である EBITDA とは Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization の 略 で 利 息 (Interest)や 法 人 税 などの 税 金 (Taxes) 減 価 償 却 費 (Depreciation and Amortization)を 引 く 前 の 利 益 を 表 す EBITDA= 税 引 き 前 利 益 + 支 払 利 息 + 減 価 償 却 費 ということである 孫 社 長 が EBITDA を 強 調 するのは つまりそれだけ ソフトバンクの 借 金 と 設 備 投 資 が 過 大 であるということの 裏 返 しだ これまでは EBITDA を 尺 度 としたバリュ エーションはあまり 機 能 してこなかったが これからは 有 効 になってくるのではないかと 考 える 前 出 のレポート ソフトバンクの 投 資 判 断 (10 月 18 日 )ではこうも 述 べた < 機 関 投 資 家 の 一 部 にはフリーキャッシュフロー( 純 現 金 収 支 )を 重 視 する 投 資 スタンスがある つまり 通 常 のビジネスで 稼 いだ 金 の 範 囲 に 投 資 を 収 めること そうやってキャッシュを 積 み 上 げていくことを 良 しとす るものだ まさに キャッシュ イズ キング( 現 金 こそ 王 様 ) といったデフレ 時 代 を 象 徴 するような 投 資 アプロ ーチだが これが 過 去 において 良 好 なパフォーマンスをあげてきたのも 事 実 であり だからこそ 信 奉 者 も 多 い そういう 投 資 家 からは 確 実 に 敬 遠 されるだろう > 過 去 においては 確 かにそうしたアプローチが 有 効 だった しかし まさに 日 本 は 金 融 政 策 の 大 転 換 を 迎 え ようとしているところだ 相 場 がデフレ 脱 却 を 大 テーマとして 動 いていくなら 借 金 や 設 備 投 資 をどんどんして 成 長 を 追 い 求 める 企 業 こそが 評 価 される 時 代 が 来 るだろう ユニ チャーム(8113) 業 績 が 景 気 変 動 の 影 響 を 受 けにくい 食 品 薬 品 日 用 品 などをディフェンシブ セクターという 従 来 は 典 型 的 な 内 需 型 の 産 業 だったが これらの 業 種 も 少 子 高 齢 化 で 市 場 が 先 細 っていく 日 本 にとどまらず 発 展 を 続 けるアジアの 内 需 を 取 り 込 む 努 力 をしている そうした 企 業 は 外 需 のディフェンシブ 成 長 する 国 ( 市 場 )でディフェンシブなビジネスを 展 開 することから ディフェンシブ グロース などと 呼 ばれる ユニ チャー ムなどはその 典 型 的 な 銘 柄 だ 4
中 国 の 反 日 デモが 激 化 しても 不 買 運 動 の 影 響 は 甚 大 ではないと 述 べた それを 如 実 に 示 すのが 同 じくデ ィフェンシブ グロースのピジョン(7956)の 好 調 さだ 4 日 には 前 日 比 245 円 (6.7%) 高 と 急 伸 翌 5 日 には 一 時 4000 円 台 に 乗 せ 09 年 8 月 31 日 につけた 株 式 分 割 考 慮 後 の 上 場 来 高 値 である 3980 円 を 更 新 した 2013 年 1 月 期 の 業 績 予 想 を 上 方 修 正 し 増 配 も 示 唆 したことがきっかけだ 中 国 での 不 買 運 動 の 影 響 を 受 ける のではないかとの 懸 念 を 払 拭 する 好 業 績 だ ピジョンは 中 国 各 地 で 若 い 夫 婦 向 けの 育 児 セミナーなどを 開 催 している あるメディアで 政 府 の 圧 力 でピジョンのセミナーが 中 止 されたら 中 国 人 の 若 い 母 親 の 間 で 暴 動 が 起 きるだろう と 中 国 人 女 性 が 語 っていたことが 印 象 的 だった ユニ チャームが 10 月 末 に 発 表 した 2012 年 4-9 月 期 の 決 算 を 振 り 返 ろう 売 上 高 は 18% 増 の 2348 億 円 4-9 月 期 としての 最 高 を 11 期 連 続 で 更 新 した 乳 幼 児 用 紙 おむつの 普 及 が 進 むインドネシアが 3 割 増 えた 反 日 デモが 起 きた 中 国 も 同 様 に 伸 びた 前 期 の 米 ペット 用 品 大 手 企 業 の 買 収 も 寄 与 し 売 上 高 に 占 める 海 外 比 率 は 52%と 前 年 同 期 の 44%から 大 幅 上 昇 した 営 業 利 益 は 9% 増 の 277 億 円 で 4-9 月 期 の 過 去 最 高 益 を 5 期 連 続 で 更 新 した 高 原 豪 久 社 長 は 尖 閣 問 題 が 中 国 の 売 上 高 に 与 えた 影 響 について 9 月 の 増 収 率 は 10% 程 度 に 鈍 化 したが 10 月 は 巡 航 速 度 の 30%に 近 づいた 中 国 売 上 高 の 7~8 割 を 占 める 沿 海 部 は 通 常 状 態 に 戻 った と 述 べた 13 年 3 月 期 通 期 の 業 績 については 売 上 高 は 前 期 比 14% 増 の 4900 億 円 営 業 利 益 は 9% 増 の 565 億 円 純 利 益 は 19%の 320 億 円 の 見 通 し 業 績 は 好 調 で 中 国 の 懸 念 も 薄 らいでいる それでも 株 価 は 冴 えない 市 場 で 好 業 績 銘 柄 として 認 識 されて いるだけに 9% 程 度 の 営 業 増 益 ではインパクトが 足 りないのだろう 通 期 見 通 しを 据 え 置 いたこともマイナス 材 料 と 言 われる しかし ピジョンの 上 方 修 正 から 連 想 されるようにユニ チャームにも 上 方 修 正 は 期 待 でき るだろう 中 間 期 で 据 え 置 いたことで 業 績 の 上 ぶれの 可 能 性 が 温 存 されていると 見 ることもできよう チャートが 示 すとおりユニ チャームの 株 価 は 完 全 にボックス 圏 の 動 き よってレンジ トレードを 推 奨 する ボックスの 下 限 (4200 円 程 度 )で 買 って 上 限 (4600 円 程 度 )で 売 る 4000 円 台 の 株 価 の 銘 柄 で 400 円 幅 抜 ける これを 細 目 に 繰 り 返 す 業 績 は 堅 調 だから 株 価 がボックスを 下 抜 けるリスクは 少 ない だろう レンジ 取 引 を 繰 り 返 しているうちに どこか で 上 方 修 正 に 当 たって 株 価 が 跳 ねるところも 取 れる ユニチャーム [8113/T] 日 足 2012/12/14 ユニチャーム (8113) 4,600 4,500 4,400 4,300 4,200 4,100 4,000 3,900 3,800 3,700 3,600 3,500 可 能 性 もある 0 09/15 10/13 11/11 12/13 01/17 02/15 03/15 04/13 05/16 06/14 07/13 08/14 09/12 10/15 11/13 12/12 11/09/15-12/12/14 [310] ( 出 所 )マネックス 証 券 作 成 5
産 業 ファンド 投 資 法 人 (3249) 以 前 から 物 流 施 設 への 投 資 について 述 べてきたが 足 元 注 目 度 が 急 速 に 高 まっている 日 経 新 聞 で 採 りあ げられただけでも 宅 急 便 当 日 配 送 に ヤマト 三 大 都 市 間 2016 年 メド (2012 年 11 月 5 日 ) 物 流 施 設 大 型 が 台 頭 保 管 や 発 送 集 約 し 効 率 化 (2012 年 11 月 13 日 夕 刊 ) ローソン ヤフーと 宅 配 ネット 第 2 の 店 舗 に (2012 年 12 月 4 日 )と 最 近 ニュースが 多 い 極 めつけは 今 月 7 日 日 経 1 面 のトップ 記 事 最 大 級 の 不 動 産 投 信 米 系 など 2000 億 円 上 場 相 次 ぐ 通 販 の 物 流 施 設 に 投 資 というものだ 今 月 下 旬 から 来 年 1 月 に シンガポール 政 府 系 や 米 大 手 が2000 億 円 規 模 の 上 場 を 予 定 する ともに 物 流 施 設 に 投 資 する 物 流 施 設 を 対 象 とするケースが 増 えている 背 景 にはネット 通 販 の 急 速 な 拡 大 がある 楽 天 や 米 アマゾン ドット コムが 即 日 配 達 するなどサービスを 強 化 しており 物 流 施 設 の 重 要 性 は 高 い 米 系 のラサール 不 動 産 投 資 顧 問 によると 日 本 で 賃 貸 される 大 型 物 流 施 設 は10 年 後 に1600 万 平 方 メートル 程 度 と 今 年 11 月 から7 割 増 える 見 通 し 日 経 の 記 事 は ネット 通 販 需 要 が 投 資 商 品 のREITなどを 通 じて 不 動 産 への 資 金 供 給 拡 大 につながるという 新 しい 資 金 循 環 が 生 まれつつある と 述 べている ネット 通 販 の 拡 大 は 日 本 社 会 の 構 造 変 化 を 反 映 しているとも 言 えるだろう 少 子 高 齢 化 で 高 齢 者 の 単 身 世 帯 が 増 えた 買 い 物 に 出 かけて 重 たい 荷 物 を 持 ち 帰 るのは 大 変 である ネット 通 販 なら 宅 配 してもらえる ので 非 常 に 便 利 だ 女 性 の 社 会 進 出 の 影 響 もある 仕 事 帰 りに 夕 飯 の 材 料 を 買 って 帰 るのも 大 変 である 時 間 指 定 で 宅 配 してもらったほうがずっと 便 利 なのである だから 楽 天 やアマゾンのようなネット 企 業 だけで なく イトーヨーカ 堂 やイオンなど リアル に 店 舗 を 展 開 するスーパーもネット 販 売 を 強 化 している 加 えて 日 経 の 記 事 にあるようにローソンなどコンビニもネット 店 舗 に 参 入 し 始 めた こうした 社 会 構 造 の 変 化 を 反 映 してのネット 通 販 拡 大 が 物 流 施 設 不 足 を 生 んでいる 物 流 施 設 への 投 資 は 外 資 系 だけでなく 三 菱 地 所 三 井 不 大 和 ハウスなど 日 本 の 不 動 産 企 業 も 参 入 している 息 の 長 い 堅 いテーマになると 思 う シャープ(6753) 最 後 にシャープ あえて 分 類 するとすれば グローバル 景 気 敏 感 セクターに 入 るが 円 高 の 是 正 グロー バル 景 気 回 復 というテーマで 買 われるのとは ニュアンスが 異 なる もちろん 円 高 の 是 正 グローバル 景 気 回 復 はシャープの 業 績 にとって 好 材 料 には 違 いない しかし この 銘 柄 が 上 昇 するとすれば それは リタ ーン リバーサル 現 象 もっと 言 えば フォールン エンジェル( 堕 ちた 天 使 ) のリバウンドを 取 るという 意 味 合 いでだろう 本 日 の 日 経 新 聞 に 家 電 3 社 株 の 売 買 が 急 増 という 記 事 が 出 ていた しかし 記 事 はこれらの 企 業 の 本 格 回 復 には 懐 疑 的 である 記 事 はこう 述 べている < 長 期 的 な 株 高 シナリオは 描 きにくいとの 声 も 多 い パナ 6
ソニックは2013 年 3 月 期 の 連 結 最 終 損 益 が7650 億 円 の 赤 字 となる 見 込 みで 年 間 配 当 も63 年 ぶりにゼ ロとする 方 針 だ シャープも 今 期 は4500 億 円 の 赤 字 になる 見 通 し ソニーは 今 期 は 黒 字 転 換 する 見 込 み だが 黒 字 額 は200 億 円 と 力 強 さを 欠 く 低 収 益 体 質 からの 脱 却 の 道 筋 はみえておらず 機 関 投 資 家 が 好 んで 長 期 保 有 する 銘 柄 ではない ( 外 資 系 証 券 ) 年 金 など 長 期 投 資 家 の 保 有 対 象 になるためには 競 争 力 回 復 や 業 績 改 善 が 条 件 となりそうだ> 筆 者 は8 月 21 日 付 レポート 三 種 の 神 器 シャープ ソニー パナソニックは 買 えるか でこう 述 べた <ポテンシャルはある 日 本 の 電 機 メーカーの 復 活 に 賭 けるのも 投 資 アイデアのひとつ 問 題 は ここま で 売 られた 株 価 をどこで 拾 うか だ 各 社 は 人 員 削 減 計 画 や 組 織 改 編 を 示 した しかし 今 後 の 成 長 戦 略 と その 戦 略 を 実 現 するための 構 造 改 革 については 明 確 な 方 向 性 を 示 すことができないでいる つまり どこで 稼 ぐかという 明 確 な 絵 が 描 けて いない という 指 摘 は 多 い それが 見 えない 以 上 投 資 対 象 にはならないという 意 見 が 圧 倒 的 である それは 正 論 だろう しかし どこで 稼 ぐかという 明 確 な 絵 が 市 場 に 示 されるころには 株 価 は 相 当 上 がっ ているだろう それが 相 場 というものだ 通 常 の 企 業 分 析 をしていてはエントリー ポイントは 分 からない そ の 意 味 で シャープ パナソニック ソニーの 安 値 を 拾 うのは 投 資 というより トレーディング と 割 り 切 る べきだ どこが 底 値 になるかは 分 からない 売 却 基 準 (ロスカット ルール)を 定 めたうえで 投 資 してみる ダメならすぐ 投 げる それを 覚 悟 のうえで 買 う うまくいけばロスカットに 抵 触 せずに 戻 りを 取 れるかもしれ ない そういう 水 準 に 入 ってきたように 感 じる > 結 果 論 で 言 えば 8 月 21 日 のシャープの 終 値 は 179 円 そこから 1 週 間 後 の 8 月 29 日 には 230 円 まで 3 割 近 く 急 騰 した それから 9 月 下 旬 まで 1 月 近 く 株 価 は 200 円 を 保 っていたが 10 月 に 入 ると 崩 れ 出 し 結 果 的 には 10 月 17 日 の 143 円 が 安 値 となった 荒 っぽい 値 動 きながら 8 月 の 終 わりごろから どこかで 拾 うべ き と 狙 っていたのは 悪 いアイデアではなかったと 思 う 復 活 の 可 能 性 はだいぶ 取 沙 汰 されてきた 資 本 面 では 米 クアルコムやインテルなどから 資 金 を 受 け 入 れる これで 日 本 の 銀 行 からも 融 資 を 受 けやすくなるだろう 財 務 面 のリスクはかなり 後 退 したと 言 える 成 長 面 の 鍵 は 高 精 細 で 省 電 力 の 新 型 液 晶 パネル IGZO(イグゾー) だ これを 搭 載 したスマートフォンが 売 れに 売 れている シャープが11 月 にNTTドコモから 発 売 したスマートフォンの 国 内 販 売 シェアが 発 売 後 2 週 間 でスマホの 全 機 種 中 トップになった シャープは IGZO(イグゾー) を 搭 載 したスマートフォンやタブレット 型 端 末 の 出 荷 目 標 を 引 き 上 げた 2012 年 10 月 ~13 年 3 月 に 同 社 製 スマートフォンなどの 出 荷 台 数 の 30% 7
余 りにIGZOを 搭 載 する 目 標 だったが 最 大 で 40%を 目 指 す この IGZO の 技 術 を 中 心 にアップルとさらなる 協 働 体 制 を 構 築 しているとの 観 測 もある この 技 術 はそうそう 他 社 が 真 似 できない しばらくは この 分 野 で の 優 位 が 保 たれるだろう 8
利 益 相 反 に 関 する 開 示 事 項 マネックス 証 券 株 式 会 社 は 契 約 に 基 づき オリジナルレポートの 提 供 を 継 続 的 に 行 うことに 対 する 対 価 を 契 約 先 証 券 会 社 より 包 括 的 に 得 ておりますが 本 レポートに 対 して 個 別 に 対 価 を 得 ているも のではありません レポート 対 象 企 業 の 選 定 はマネックス 証 券 が 独 自 の 判 断 に 基 づき 行 っているも のであり 契 約 先 証 券 会 社 を 含 む 第 三 者 からの 指 定 は 一 切 受 けておりません レポート 執 筆 者 並 びにマネックス 証 券 と 本 レポートの 対 象 会 社 との 間 には 利 益 相 反 の 関 係 はありません 当 社 は 本 レポートの 内 容 につき その 正 確 性 や 完 全 性 について 意 見 を 表 明 し また 保 証 するもの ではございません 記 載 した 情 報 予 想 および 判 断 は 有 価 証 券 の 購 入 売 却 デリバティブ 取 引 その 他 の 取 引 を 推 奨 し 勧 誘 するものではございません 過 去 の 実 績 や 予 想 意 見 は 将 来 の 結 果 を 保 証 するものではございません 提 供 する 情 報 等 は 作 成 時 現 在 のものであり 今 後 予 告 なしに 変 更 又 は 削 除 されることがございま す 当 社 は 本 レポートの 内 容 に 依 拠 してお 客 様 が 取 った 行 動 の 結 果 に 対 し 責 任 を 負 うものではござい ません 投 資 にかかる 最 終 決 定 は お 客 様 ご 自 身 の 判 断 と 責 任 でなさるようお 願 いいたします 本 レポートの 内 容 に 関 する 一 切 の 権 利 は 当 社 にありますので 当 社 の 事 前 の 書 面 による 了 解 なし に 転 用 複 製 配 布 することはできません マネックス 証 券 株 式 会 社 金 融 商 品 取 引 業 者 関 東 財 務 局 長 ( 金 商 ) 第 165 号 加 入 協 会 : 日 本 証 券 業 協 会 一 般 社 団 法 人 金 融 先 物 取 引 業 協 会 一 般 社 団 法 人 日 本 投 資 顧 問 業 協 会 9