2013 年 度 京 都 女 子 大 学 入 試 問 題 全 文 訳 例 ( 英 語 ) 公 募 推 薦 A 英 語 1 私 は 目 的 に 向 かう 正 しい 列 車 にゆったり 落 ち 着 いて 座 ると いまだに 少 しわくわくする 旅 行 するたびに 車 を 運 転 しなくてもよいことの 喜 びを 賛 美 する ヨーロッパを 列 車 に 乗 って 移 動 することは さほどストレスがなく そ の 環 境 により 適 していて とても 友 好 的 で 旅 行 しているヨーロッパ 人 と 親 しくなるくつろいだ 方 法 を 提 供 してくれ る それでも これだけ 長 く 旅 をしてきたのに 私 は 列 車 の 旅 には 少 々ストレスを 感 じる コーヒーを 一 杯 飲 む 十 分 な 時 間 があるのだろうか 私 の 腕 時 計 は 駅 の 公 式 の 時 間 に 合 っているのだろうか 助 けが 必 要 な 場 合 に こ の 地 元 の 人 たちは 本 当 に 私 に 正 しい 方 向 を 教 えてくれるのだろうか 私 は 間 違 っていない 列 車 に 乗 っているの だろうか しかし 座 席 にゆったり 座 った 後 は ヨーロッパの 列 車 の 旅 の 安 らぎと 快 適 さのことを 考 える ヨーロッ パの 列 車 は 必 要 なところに 行 ってくれ 速 く 便 数 も 多 く 特 に 南 ヨーロッパは 一 般 的 に 運 賃 が 安 い 旅 行 の 選 択 肢 の 情 報 を 入 手 して 自 分 の 旅 にぴったりのものを 選 ぶといい 私 は 初 めてのヨーロッパ 旅 行 で はレールパスを 使 った 今 でも 使 っている レールパスを 使 うと しばしば 予 約 なしに ほぼどこでも いつでも 旅 をすることができる 速 い 国 際 列 車 および 寝 台 列 車 は 予 約 が 必 要 な 可 能 性 が 高 いが しかし その 手 間 は かかるけれども それでもレールパスは 購 入 するだけの 価 値 はある レールパスの 選 択 は 複 雑 に 見 えるが そ れぞれのパスには 次 のような 特 徴 がある ある 特 定 の 地 理 的 領 域 ( 特 定 の 地 域 特 定 の 国 特 定 の 複 数 国 )を 対 象 にする 旅 行 期 間 は 限 定 されている そして 連 続 日 数 のパスか フレキシーパス( 旅 行 日 数 を 延 長 する 柔 軟 性 がある)のどちらかである どちらのパスが 最 も 適 切 か ほぼ 毎 日 それも 長 距 離 を 移 動 するつもりなら 連 続 日 数 のパスが 適 切 な 選 択 である さまざまな 場 所 で 数 日 間 滞 在 したいなら フレキシーパスの 方 がふさわ しい 選 択 である たいていの 旅 行 者 はフレキシーパスの 方 を 好 む このパスを 使 えば より 長 い 限 定 された 期 間 内 で 一 定 の 旅 行 日 数 が 利 用 できる(たとえば 2か 月 間 内 のどの10 日 間 でも 選 択 できる) 旅 行 中 に 好 きな ようにこの 旅 行 日 数 を 変 更 できるし それらを 連 続 で 利 用 することも 可 能 である いったん 自 分 の 旅 行 のルートの 計 画 を 立 てたら お 金 を 多 く 節 約 するために 最 適 のパスを 決 めよう 若 干 の 助 言 をここにしておく 入 念 な 計 画 をたてれば より 短 距 離 のパスでより 長 期 の 旅 をすることが 可 能 だ たとえ ば ロンドン-ローマ 間 の 旅 では ロンドンで 数 日 過 ごし パリまで ユーロスター 列 車 (レールパスでは 乗 車 で きない)を 別 途 に 支 払 って 利 用 し 数 日 間 パリで 観 光 し それから パリを 発 つときに 連 続 日 数 のパスを 利 用 する ローマでパスの 有 効 期 限 が 切 れるように 計 画 すればよい ローマではレールパスを 使 わなくても 容 易 に 数 日 間 は 過 ごせるので ポイントーツーポイント( 出 発 地 と 到 着 地 を 確 定 した)チケットはかなり 経 済 的 な 選 択 になりうる おそらく レー ルパス 利 用 の 旅 行 者 の 10 パーセントは ある 目 的 地 から 別 の 目 的 地 に 移 動 する 際 にチケットを 購 入 すること によって より 安 く 旅 行 することができるだろう ポイントーツーポイントチケットは 鉄 道 の 旅 が 比 較 的 安 価 な 地 域 (たとえば イタリア スペイン 東 ヨーロッパ)や 短 い 移 動 距 離 ならどこでも 最 適 な 選 択 になることが 多 い 駅 でチケットを 購 入 する 必 要 がない 2010 年 のアイスランドの 火 山 爆 発 中 にベニスの 駅 に 到 着 したときに 旅 行 者 の 長 蛇 の 列 が 駅 からグランドキャナル 大 運 河 まで 続 いているのを 目 にした 彼 らはその 日 のほとんどそこ に 立 って 町 から 出 る 列 車 にチケットを 予 約 しようとしていた しかし 私 は 旅 行 代 理 店 に 立 ち 寄 り 3 ユーロの 料 金 で 列 車 のチケットを 購 入 した 誰 でも オンラインか 旅 行 代 理 店 でチケットを 予 約 でき 駅 の 大 混 乱 を 避 けることができる
Ⅱ 21 世 紀 がスタートしてわずか 数 年 で ニューヨークは 劇 的 な 変 化 を 経 験 した もちろん 最 も 劇 的 な 変 化 は 2001 年 のテロリストによるワールドトレードセンターツインタワーへの 攻 撃 によるものであった それはニューヨ ーク 史 上 最 大 の 悲 劇 であり この 都 市 の 景 観 がもっとも 突 如 すさまじく 変 容 したのであった ニューヨークにと って 絶 えず 変 化 している 状 態 が 正 常 なのである マンハッタンは 4 世 紀 前 に 築 かれて 以 来 オランダ 人 の 村 から アメリカ 最 大 の 人 口 を 抱 える 都 市 環 境 へと 変 化 し 続 けてきたように ツインタワーを 失 って 以 降 絶 えず 変 容 し 続 けてきた ワールドトレードセンターの 跡 地 の 計 画 は 今 も 取 り 組 まれている 最 中 であるが マンハッタンはこれまでのど れとも 異 なるビルのブームを 経 験 してきた しかし それは 新 しいビルのことではない 多 くのビルが 2001 年 以 降 建 ってきたが それよりずっと 多 くのビルは 経 済 繁 栄 の 以 前 の 時 期 に 建 設 されたものである 現 在 の 相 違 は 産 業 や 商 業 の 使 用 から 居 住 の 使 用 へと 地 域 全 体 が 変 化 していることである 19 世 紀 の 間 は この 変 化 がそれ とは 反 対 の 方 向 に 起 こり 上 流 社 会 の 家 族 は 自 分 たちの 住 居 を 山 の 手 に 移 し ビジネスや 往 来 から 逃 れたの であった この 傾 向 は 今 商 業 から 居 住 へと 逆 に 戻 ってきている さらにもっと 特 異 なのは オフィスビルや 工 場 が 高 級 なロフトアパートメントに 改 装 されているように この 傾 向 が 同 じビル 内 で 起 こっている この 傾 向 は 1960 年 代 ソーホーで 始 まり 1980 年 代 には トライベッカやウォールストリートにまで 広 がり 現 在 中 心 街 のいたるところで 起 きており フラットアイアン 地 区 のような 独 特 な 新 しい 居 住 地 域 を 創 り 出 している この 地 区 は 1903 年 のオフィス 開 発 の 最 前 線 にあるタワービルにちなんで 名 づけられたものである ごく 最 近 それも 非 常 に 驚 くべきことに この 傾 向 が 今 ワールドトレードセンター 跡 地 周 辺 の ロウアー マンハッタン に 集 中 していることである 9 月 11 日 の 悲 痛 を 経 験 した 後 ニューヨーク 市 民 は グランウドゼロから 歩 いてわ ずかしか 離 れていない 改 造 されたオフィスタワーに 働 くためばかりでなく 住 むために 戻 り 続 けている この 都 市 は 一 連 のさまざまな 驚 くべき 業 績 によって 発 展 した 1842 年 クロトン 導 水 路 によって 清 潔 な 飲 料 水 を 州 の 北 部 からマンハッタン 中 心 部 にある 巨 大 な 貯 水 池 まで 運 んできて これにより 市 民 の 健 康 状 態 が 大 いに 改 善 された セントラル パーク セント パトリック 大 聖 堂 グランド セントラル 駅 によって この 都 市 は 北 方 に 広 がり その 境 界 地 域 が 優 雅 な 近 郊 や 活 気 ある 商 業 地 になった 多 くの 驚 くべき 事 業 が 非 常 に 困 難 な 時 期 の 真 っただ 中 に 推 し 進 められた セントラル パークとセント パトリック 大 聖 堂 は 南 北 戦 争 によって 中 断 され たものの 中 止 にならなかった この 都 市 の 最 大 の 私 的 不 動 産 事 業 である ロックフェラー センターは 世 界 大 恐 慌 の 最 悪 の 数 年 間 の 間 に 建 設 された 最 大 のビルの 中 には 同 時 に 建 設 されたものもある ペンシルベニア 駅 グランド セントラル ターミナル 当 時 世 界 で 最 も 高 層 だった ウールワースビルは すべて 1913 までに 完 成 されていた エンパイア ステート ビルディングやジョージ ワシントン ブリッジは 両 方 とも 1931 年 に 完 成 した 1892 年 プロテスタントのコミュニティーがその 代 表 作 である ニューヨーク 大 聖 堂 の 建 設 を 始 めた 年 に 移 民 たちの 波 がエリス 島 を 通 過 し 始 めて この 都 市 の 近 郊 の 外 観 と 文 化 を 永 久 に 変 えたのである 1892 年 から 1924 年 までに 1600 万 人 の 移 民 の 手 続 きはエリス 島 で 行 われた 彼 らの 生 活 が アイルランド 人 の 移 民 の 貯 金 で 建 設 されたセント パトリック 大 聖 堂 の 写 真 に 映 し 出 されている また イタリア 系 アメリカ 人 によって 建 設 さ れたコロンバスサークル モニュメントの 写 真 にも そして 東 ヨーロッパ 出 身 のユダヤ 人 の 商 人 たちの 手 押 し 車 で 混 雑 しているロウアー イースト サイドの 通 りの 写 真 にも 映 し 出 されている ニューヨークの 数 々の 有 名 な 超 高 層 ビルは 20 世 紀 の 最 初 の 数 十 年 に ロウアー マンハッタンで 全 盛 をきわ めた 垂 直 のビルはこの 狭 い 通 りにオフィスの 場 所 を 建 設 するのに 効 率 のよい 方 法 であった しかし マンハッ タンの 最 も 広 い 地 点 である ミッドタウンにタワービルが 次 々に 建 つにつれて 効 率 が 主 要 な 目 的 ではないこと がますます 明 確 になった 名 声 誇 り 権 力 を 誇 示 しようと 企 業 は 天 空 を 目 指 したのである 建 築 家 たちは 見 事 なまでに 孤 立 して 建 つタワービルの 都 市 をイメージしたのだが しかし 今 幾 重 にも 重 なる 現 代 のビル 開
発 のために 空 を 背 景 とした 輪 郭 の 中 で 最 も 際 立 つタワービル 例 えば クライスラー ビルやエンパイア ステ ート ビル 以 外 のほとんどビルは 識 別 することが 困 難 である 歴 史 的 に 重 要 な 写 真 によって 他 のたくさんの 並 はずれたビルが 映 し 出 されている 19 世 紀 後 半 に エレベータ 電 話 電 灯 照 明 が 開 発 されたことによって 超 高 層 ビルだけでなく 巨 大 な 規 模 の 百 貨 店 ニューヨーク 史 上 最 大 にして 最 も 豪 華 なホテルが 建 設 された ニューヨークの 格 調 高 い 建 物 の 一 つである ペンシルベニア 駅 は 1963 年 に 味 気 ない 新 しい 建 物 に 建 て 直 さ れた それはひどい 破 壊 行 動 であったと 今 日 私 たちは 考 える この 建 物 の 喪 失 によって 他 の 立 派 な 建 物 グランド セントラル ターミナルやジェファーソン マーケット コートハウスや 他 の 多 くの 建 物 を 保 護 する ニュ ーヨークで 最 初 の 重 要 な 法 律 が 制 定 されたのである 今 日 ニューヨークは 新 旧 が 見 事 に 交 錯 し 絶 え 間 なく 変 わり 続 ける 活 力 に 満 ちた 都 市 である 英 語 2 フィン 少 し 自 分 の 思 うことをはっきりと 言 い 過 ぎよ それが 問 題 になる 場 合 もあることを 知 ってお いた 方 がいいと 思 うわ どういう 意 味 なんだい 僕 がしゃべりすぎだって 言 っているの マサコ そう 言 いたいの もしそうな ら きみは 無 口 すぎると 思 うよ だから 僕 に 話 し 方 を 教 えるなんてやめてよ きみこそもっと 話 し た 方 がいいよ まさにそこなのよ 私 が 言 いたいのは あなたがはっきりものを 言 い 過 ぎるという 私 の 主 張 が 正 し いことを あなたの 反 論 がまさに 証 明 しているわ 日 本 では コミュニケーションの 仕 方 はもっとず っと 間 接 的 なものなの 話 す 前 に 注 意 深 く 考 えて 相 手 の 感 情 を 傷 つけないようにするのよ じゃ 日 本 では 正 直 であることは 悪 いことだって 僕 に 教 えているの そうなの しかし 僕 の 文 化 で はそれはいいことだよ なぜもっとはっきり 自 分 の 考 えを 表 すことができないの マサコ 私 の 文 化 では もっと 間 接 的 な 話 し 方 大 切 にするのよ 人 と 良 い 関 係 を 維 持 するには この 社 交 術 を 身 につけることが 求 められるの 言 いかえると 調 和 が 私 たちにとってとても 重 要 で 特 に 人 から 好 かれたいならね なるほど でも 僕 は 日 本 人 じゃないし きみこそ 西 洋 人 のコミュニケーションの 仕 方 についてもっと 理 解 があってもいいんじゃないかな そのことが 分 かるぐらいカナダに 住 んでいたよね 去 年 カ ナダの 大 学 に 在 学 中 きみは 僕 たちの 話 し 方 を 身 につけなかったの ええ 確 かにもっと 直 接 的 に 話 そうとしたわ でも 今 は 日 本 にいるのよ だから 私 の 言 っているこ とをじっくり 考 えてほしいわ フィン 郷 に 入 っては 郷 に 従 え でしょ ある 程 度 はね きみと 一 緒 にいるときは 僕 の 発 言 についてそれほど 気 にしなくていいはずだと 実 際 思 っているよ 今 でも 僕 のこと 愛 しているよね あるがままの 僕 を 受 け 入 れてくれたらいいの に 日 本 に 来 てほんの 6 カ 月 だし こんなに 違 う 習 慣 に 順 応 するには 時 間 がかかるよ 適 切 な 助 言 をしようとしているだけよ 私 がどれほどあなたのことを 愛 しているか きっとあなたは 分 かっているはずよ 愛 していないなら 去 年 トロントを 発 った 後 一 緒 に 神 戸 に 来 てくれるように 言 わなかったわ とにかく 私 が 言 っていることについて 少 し 考 えるようにしてね
公 募 推 薦 B 英 語 1 1978 年 メイとして 知 られている マーガレット ジョーンズが 85 歳 のとき 自 分 の 生 涯 の 話 を 書 いた その 原 稿 はほとんどボールペンで さまざまな 色 紙 や 印 刷 された 広 告 の 裏 に 書 かれたものである 一 度 も 出 版 された ことはない 文 学 的 でも 世 間 をあっと 言 わせるようなものでも それほど 教 育 的 なものでもない それどころか それを 特 別 なものにする 要 素 はほとんどない というのも 彼 女 と 同 世 代 の 何 千 人 もの 女 性 によくある 話 だから だ しかし 読 んでいくと 100 年 という 年 月 がそれほど 遠 くないように 思 わる メイの 話 は 事 例 史 ではなく その 代 わりに 実 在 の 人 物 の 独 自 の 波 乱 に 富 んだ 一 生 を 簡 潔 に 眺 めることができる メイ ジョーンズは 1893 年 に ウェールズの 大 工 の 長 女 として 生 まれた 大 きな 工 場 地 帯 の 一 つから さほど 離 れていないチェシャーの 小 さな 村 で 育 った 彼 女 の 家 はほとんど 日 の 当 らないすすけた 小 屋 だった 借 金 を しないで 暮 らし 続 けることは 彼 女 の 家 族 にとって 非 常 に 努 力 を 要 することだった にもかかわらず 生 涯 の 終 りに 自 分 の 話 を 書 く 時 に メイは 父 親 が 夕 方 仕 事 をする 楽 しい 光 景 を 思 い 浮 かべることができた 父 親 が 少 し ばかり 余 分 の 金 を 稼 がせてくれる 大 工 仕 事 に 一 所 懸 命 に 取 り 組 んでいるとき 彼 女 は 父 親 のためにろうそくを しっかりとかざしていたものだ メイはきれいに 巻 いた 材 木 の 削 りくずを 自 分 の 顔 の 横 に 長 い 巻 き 毛 のように 持 ち 上 げて 遊 んだものだ 彼 女 は 音 楽 に 合 わせて 踊 る 村 の 楽 しい 夕 べや 年 に 1 度 の 日 曜 学 校 の 特 別 の 楽 しみのときに 彼 女 たちの 家 の 家 主 が 彼 女 たちに 投 げてくれた 一 握 りのお 菓 子 を 取 ろうとしたことを 思 い 出 した 夏 は 最 高 の 時 で 彼 女 と 弟 たちは 大 きな 力 のある 馬 が 引 く 荷 馬 車 の 後 ろに 置 かれた 空 のジャガイモのかごの 中 に 入 れられて 12 マイル 離 れた 祖 父 の 家 に 滞 在 するために 連 れて 行 かれた しかし 母 親 は 病 気 の 時 が 多 かった メイに 次 いで 3 人 の 子 どもがいて それぞれの 産 後 の 一 時 期 安 静 にし ていなければならなかった 医 者 はジョーンズ 家 を 頻 繁 に 訪 れた 母 親 が 起 きることができないときは 10 歳 の メイが 家 の 中 を 整 え 料 理 赤 ん 坊 の 世 話 洗 濯 をしなければならなかった メイは 過 剰 な 想 像 力 のために 両 親 には 心 配 の 種 だった 彼 女 は 早 い 時 期 に 読 めるようになり おとぎ 話 が 大 好 きだった 小 妖 精 たちは 彼 女 にとって 実 在 するものだった 妖 精 の 王 女 と 結 婚 し その 後 ずっと 幸 せに 暮 らす 妖 精 の 王 子 は 存 在 した 彼 らは 花 の 中 に 住 んでいた 時 には 妖 精 たちの 笑 い 声 が 聞 こえることもあった が 決 して 姿 は 見 えなかった 思 慮 深 い 医 者 は 頭 を 横 に 振 り 彼 女 の 両 親 にそんな 物 語 を 読 み 過 ぎるとメイの 知 力 が 損 なわれるだろうと 告 げた メイを 注 意 深 く 見 守 るべきだと 医 者 は 言 った 彼 の 忠 告 に 従 って メイは 本 を 与 えてもらえず 学 校 で 読 むことだけを 許 された とはいうものの こっそりと 父 親 の 大 工 の 手 引 書 を 夜 ベッ ドに 持 っていて 見 つけられるものはすべて 読 んでいたのだが 大 きくなると 彼 女 は ジェイン エア ロー ナ ドゥーン や キム などの 本 をなんとか 手 に 入 れた しかし 大 好 きな 作 家 はマリー コレッリで そのメロドラ マ 風 の 恋 愛 小 説 は 彼 女 に 自 分 はいつか どこかで 理 想 の 男 性 と 結 ばれるという 感 覚 を 与 えた 12 歳 のとき メイは 学 校 をやめさせられた 家 族 に 経 済 的 な 貢 献 できるぐらいの もう 年 齢 であった 彼 女 の 最 愛 の 教 師 は この 自 分 の 生 徒 が 奨 学 金 をもらうこと 許 されるように 熱 心 に 頼 んだが メイは 地 元 の 織 物 工 場 に 働 くために 送 り 込 まれた 13 歳 のとき 彼 女 は 工 場 の 誰 もが フライング エンジェル として 知 っている 一 般 の 助 手 であった 朝 6 時 30 分 から 夜 の 8 時 まで 忙 しく 6 階 のビルをある 課 から 別 の 課 へと 注 文 やメッセージ やサンプルを 持 って 走 って 上 り 下 りした 彼 女 は 幸 せだった 他 の 従 業 員 たちは 親 切 で 裁 縫 の 道 具 のさまざ まな 美 しい 色 を 楽 しめたし 週 5 シリングを 稼 いでいたからだ しかし 走 ることでへとへとに 疲 れて メイは 病 気 になってしまった その 次 の 3 年 間 はタバコ 屋 で 働 いて 過 ごし そしてついに 16 歳 のときに 町 の 帽 子 屋 に 5 年 契 約 で 働 くために 彼 女 を 送 り 込 むことに 母 親 が 決 めたのである
Ⅱ さあ 新 しい 学 年 度 と 会 計 年 度 が 始 まった 新 しい 顔 ぶれが 教 室 の 席 やオフィスの 机 に 座 る 彼 らは どのようにしてそこにたどり 着 いたのだろうか ほとんどの 新 入 生 と 多 くの 労 働 者 は ある 種 の 入 学 入 社 試 験 を 経 て 入 ってきたと 私 は 推 測 している また 英 語 がこれらの 試 験 の 多 くに 関 して 重 要 な 科 目 だったとも 思 っている しかし これらの 学 生 や 労 働 者 は 募 集 することができたであろう 最 も 優 秀 な 人 たちだろうか あなたの 学 校 や 企 業 が 目 指 す 目 標 や 目 的 に 最 適 な 人 たちだろうか もっと 優 秀 でより 適 任 の 志 願 者 が 入 らなかったのではないか 選 抜 する 上 で 適 切 な 選 択 をしたのか 中 には 選 ばれたも のの 実 はその 資 格 がない 人 もいて その 一 方 で もっとふさわしい 志 願 者 がガソリンスタンドで 働 い ているとあなたが 思 うなら 英 語 の 入 試 問 題 によって 確 実 にできるだけ 最 適 な 志 願 者 が 選 ばれるよう にするために 取 ることができるいくつかの 対 策 がある 教 師 や 経 営 者 の 中 には 入 試 の 結 果 をあまりに も 信 じて 疑 わない 人 が 多 すぎて 他 の 受 験 者 より 高 得 点 をとると その 受 験 者 は 自 動 的 により 優 秀 な 志 願 者 であるに 違 いないと 誤 って 信 じている 得 点 が 与 える 報 告 された 客 観 性 は 間 違 っているはずがない とね おそらくあなたの 大 学 あるいは 企 業 の 試 験 に 関 して いくつかの 根 本 的 な 疑 問 を 自 らに 問 いかけると よいだろう 試 験 は 妥 当 なのか すなわち 意 図 された 評 価 内 容 がその 試 験 によって 評 価 されるのか そして 試 験 が 単 に 英 語 に 関 する 一 連 の 問 題 であるのとは 異 なり 試 験 作 成 者 がその 試 験 によって 評 価 されることになっている 内 容 について 明 確 な 考 えを 実 際 に 持 っているのか 試 験 は 前 向 きなものなのか それとも 後 ろ 向 きのものなのか つまり 私 が 言 いたいのは 将 来 ど の 志 願 者 があなたの 学 校 や 企 業 で 一 番 成 果 を 出 すのか( 望 ましい 将 来 の 成 績 を 暗 示 するもの)を 見 分 け ようとしているのか それとも 過 去 における 技 能 や 内 容 を 一 番 習 得 している 志 願 者 は 誰 なのか( 過 去 の 達 成 度 を 測 るもの)を 見 分 けようとしているのか ということである どこを 重 要 視 するかによって 試 験 の 様 式 と 内 容 は 異 なるべきである たいていの 雇 用 主 と 大 学 は 将 来 の 研 究 と 仕 事 に 対 する 適 合 性 を 重 視 すべきで それに 対 して 高 校 はどちらかというと 前 段 階 で 学 習 した 内 容 の 習 得 を 重 視 するべき である たとえば 単 に 受 験 者 の 文 法 処 理 能 力 を 調 べるだけでは 誰 が 大 学 もしくは 職 場 に 最 も 適 切 で あるかに 関 して 理 にかなった 決 定 をするのに 十 分 な 情 報 は 得 られそうにない あなたは 創 造 力 を 持 っ た 人 間 を 求 めているのか それなら 創 造 性 を 測 り それに 評 価 を 与 える 試 験 を 作 成 すればよい バラ ンスのとれた 思 慮 深 い 知 性 の 持 ち 主 に 会 いたいのか それなら これらの 資 質 を 調 べる 課 題 や 質 問 を 作 成 すればよい ところで 試 験 を 信 頼 性 のあるものにし それによって 確 実 に 最 も 優 れた 志 願 者 が 最 善 の 試 験 の 結 果 を 出 せる 手 助 けとなる 助 言 をさらにいくつか 加 えたい 同 じタイプの 技 能 のテストを 続 けないこと 語 彙 とある 項 目 を 正 しく 使 用 する 能 力 を 調 べるテストは 一 つで 十 分 である 同 じ 技 能 を 何 度 も 調 べるテ ストが 多 すぎる 意 味 のない 文 章 を 入 れないこと これはいかなる 質 問 や 課 題 とも 全 く 関 係 のない 部 分 を 読 むことを 言 っているのである 受 験 者 にとって 文 全 体 が 意 味 あるものにすること 単 に 形 式 的 な 英 語 の 技 能 を 調 べるなら 主 題 あるいはテーマに 関 する 知 識 を 主 として 要 求 する 質 問 はやめればいい また 専 門 分 野 に 入 る 志 願 者 を 試 験 するのだが 彼 らが 以 前 この 分 野 で 訓 練 を 受 けてこなかったことを 前 提 とするなら そのような 知 識 を 測 る 質 問 をしたり 課 題 を 与 えたりしないことである もしそうする ならば 入 試 よりむしろ 卒 業 試 験 や 検 定 試 験 のような 到 達 度 試 験 のほうがふさわしいであろう 各 々 の 質 問 や 課 題 の 有 用 性 は 十 分 に 配 慮 されるべきである 最 優 秀 の 志 願 者 を 決 定 する 上 で すべての 問 題 に 等 しい 有 用 性 があるわけではない 受 験 者 側 も 各 問 題 の 配 点 を 知 って それに 応 じて 努 力 を 集 中 でき るようにするべきである 受 験 者 には ある 課 題 でどの 技 能 がテストされているかについて 正 確 に 情 報
が 与 えられて それに 従 って 対 応 できるようにするべきである ある 課 題 を 要 約 し 解 釈 し それについ て 論 じる 能 力 を 見 ようとするなら そのことを 受 験 者 に 明 確 にしなければならない 有 能 な 受 験 者 が 試 験 で ある 課 題 を 完 全 に 誤 解 することもある 単 に 間 違 うこともある 彼 らに 0 点 を 与 えるのは 教 室 ならいいだろう なぜなら さらに 学 習 する 機 会 があるからである しかし 入 試 の 場 合 には これは 厳 し 過 ぎるだろう 各 問 題 に 関 して 正 解 か 0 点 かという 採 点 法 ばかりだと 真 の 能 力 はあまりうまく 測 れない あなたは 可 能 な 限 り 優 秀 な 志 願 者 を 集 めたいと 考 えている そうですよね じゃ 試 験 のせいでその 邪 魔 になるようなことはしないように 英 語 2 バート: きみのものの 見 方 はおもしろいね デレクは 今 朝 無 愛 想 な 態 度 をとっていなかったと 思 うよ 単 にとても 忙 しくて 僕 らと 話 す 時 間 無 かったと 思 うな クミコ: うーん わからない それって この 世 界 と 周 囲 の 人 をどう 見 るかということだと 思 う 同 じ 状 況 でも 人 によって 解 釈 の 仕 方 が 異 なることもあるわ そう 思 わない バート: そう 思 うよ 実 際 認 識 言 いかえると 世 界 をどう 見 るか は 学 校 や 文 化 から 学 習 することだと も 僕 は 思 うよ 僕 の 言 いたいこと 分 かるかな きっと 分 かるよね 分 からないかな クミコ うん 正 直 に 言 うと 完 全 には 分 からないわ バート あなたが 今 言 った 内 容 が 完 全 には 分 かって いないの 私 が 英 語 の 聞 き 取 りは 筆 記 ほど 得 意 じゃないのを 知 っているでしょ バート: 謙 遜 しすぎだよ クミコ きみの 英 語 はとてもいいよ そもそも 8 歳 のときに ニュージーランドで 2 年 過 ごしたんだろ とにかく 僕 が 言 いたいことの 例 をあげてみるね たとえば どこで 成 長 し 母 語 を 身 につけたのかによって 色 の 見 方 もさまざま 異 なるんだ クミコ: 色 の 見 方 が 違 うというのはどういう 意 味 なの ピンクはすべての 場 所 で 同 じ 色 とは 限 らないという こと ブラウンも バート: まさかと 思 うだろうけど ピンクも 含 めて 多 くの 色 はさまざまな 文 化 によって 見 方 が 異 なるんだ よ ブラウンに 関 してははっきり 知 らないけど たとえば 日 本 では 子 どもは 太 陽 の 絵 を 赤 の 色 を 使 って 描 くんだよ しかし オーストラリアでは 子 どもは 太 陽 には 黄 色 を 用 いるんだ 子 どもはみ んな 同 じものを 描 いているんだけど 見 方 が 違 うんだね クミコ: ああ そうなんだ 今 あなたの 言 いたいことが 分 かったわ 他 の 色 はどうなの もっと 教 えて 今 までこの 話 題 について 話 されるのを 聞 いたことがないわ とても 興 味 深 いわね バート: そうだね ブルーとグリーンも 見 方 が 異 なるね 西 洋 人 は 信 号 が 赤 から 緑 に 変 わると 言 うのに 対 して 日 本 人 は 同 じ 状 況 でも 青 に 変 わると 言 うね クミコ: わぁ それはとってもおもしろいわね そんな 例 もっとあるの バート: あるよ でもさ それは 後 まで 待 っていてくれるさ クミコ スポーツクラブに 行 く 時 間 だよ バッグ 持 って さぁ 行 こう じゃないと 今 夜 もまた 夕 食 がとっても 遅 くなっちゃうよ
英 語 解 答 例 A 方 式 11/17 1 ⑴ 1 ⑵ 3 ⑶ 2 ⑷ 2 ⑸ 2 ⑹ 3 ⑺ 1 ⑻ 1 ⑼ 2 ⑽ 3 ⑾ 2 ⑿ 3 ⒀ 3 ⒁ 1 ⒂ 4 ⒃ 4 ⒄ 4 ⒅ 4 ⒆ 2 ⒇ 2 2 4 6 5 8 3 1 2 7 3 2 2 2 4 1 1 3 4 1 1 2 3 4 英 語 解 答 例 B 方 式 11/18 1 ⑴ 3 ⑵ 2 ⑶ 3 ⑷ 1 ⑸ 2 ⑹ 1 ⑺ 3 ⑻ 1 ⑼ 4 ⑽ 1 ⑾ 3 ⑿ 4 ⒀ 2 ⒁ 4 ⒂ 4 ⒃ 4 ⒄ 3 ⒅ 3 ⒆ 1 ⒇ 2 2 8 6 7 5 1 2 4 3 3 2 1 2 1 3 4 3 3 4 2 2 4 1 設 問 解 説 及 び 長 文 の 和 訳 については6 月 下 旬 以 降 本 学 ホームページ 内 京 女 倶 楽 部 に 掲 載 予 定 です 12