FP3 級 試 験 対 策 とポイント < 不 動 産 > 1. 不 動 産 の 見 方 1 更 地 とは 建 物 等 が 建 っておらず 所 有 者 が 自 由 に 使 用 できる 未 利 用 の 状 態 の 土 地 の ことである 2 建 付 地 とは 建 物 等 の 敷 地 になっている 土 地 で 建 物 等 とその 敷 地 の 所 有 者 が 同 じで かつその 所 有 者 により 使 用 され その 敷 地 の 使 用 を 制 約 する 権 利 ( 借 地 権 など)が 存 在 しない 宅 地 をいう 建 物 が 賃 貸 借 されている 場 合 は 貸 家 建 付 地 となる 3 借 地 権 とは 建 物 の 所 有 を 目 的 として 土 地 を 借 りる 権 利 のことで 例 えば 借 主 が 地 代 を 払 い 土 地 所 有 者 から 借 りた 土 地 に 建 物 を 建 てるなどして 利 用 している 場 合 の 借 主 の 権 利 のことである 4 底 地 とは 借 地 権 の 設 定 のある 土 地 の 所 有 権 をいう つまり 借 地 権 の 評 価 額 + 貸 宅 地 ( 底 地 の 権 利 )の 評 価 額 = 自 用 地 評 価 額 ( 更 地 の 価 額 )となる 5 不 動 産 登 記 の 表 示 に 関 する 登 記 について 建 物 を 建 築 したときには 所 有 者 は1ヶ 月 以 内 に 登 記 する 義 務 を 負 う 一 方 権 利 に 関 する 登 記 については 任 意 である 6 仮 登 記 は 後 日 行 う 本 登 記 の 順 位 を 保 全 するために 行 う 登 記 である 7 不 動 産 登 記 は 表 題 部 と 権 利 部 とから 成 り 立 っており 権 利 部 は 更 に 甲 区 ( 所 有 権 に 関 する 事 項 )と 乙 区 ( 種 有 権 以 外 例 えば 抵 当 権 などの 権 利 に 関 する 事 項 )から 構 成 され る 8 不 動 産 登 記 には 公 信 力 がない よって 登 記 を 信 用 して 無 権 利 者 と 取 引 をして 損 害 を 被 ったとしても 法 的 には 保 護 されない 9 不 動 産 に 関 する 自 己 の 権 利 を 第 三 者 に 対 抗 する( 自 分 の 物 であると 主 張 する)ためには 原 則 として 登 記 が 必 要 である ただし 借 地 権 は それ 自 体 の 登 記 がなくても 借 地 上 に 所 有 する 建 物 の 登 記 を 行 うことにより 第 三 者 に 対 抗 できる 10 借 家 権 についても 同 様 に 建 物 賃 借 権 の 登 記 がなくても 建 物 の 引 渡 しを 受 けることに より 第 三 者 に 対 抗 できる 11 公 示 価 格 は 国 土 交 通 省 が 毎 年 1 月 1 日 を 基 準 日 として3 月 下 旬 頃 に 発 表 する 一 般 1
の 土 地 の 取 引 価 格 の 指 標 となり 公 共 事 業 用 地 の 取 得 価 格 算 定 の 基 準 ともなる 12 基 準 地 標 準 価 格 は 都 道 府 県 が 毎 年 7 月 1 日 を 基 準 日 として9 月 下 旬 頃 に 発 表 する 公 示 価 格 の 補 完 となる 13 相 続 税 評 価 額 を 算 定 する 際 の 路 線 価 は 国 税 局 が 毎 年 1 月 1 日 現 在 の 価 格 を8 月 頃 発 表 する 公 示 価 格 の8 割 程 度 の 水 準 となっている 14 固 定 資 産 税 評 価 額 は 3 年 に1 度 評 価 替 えが 行 われ 市 町 村 が 基 準 年 度 の 前 年 の1 月 1 日 時 点 の 価 格 を3 月 頃 発 表 する 公 示 価 格 の7 割 程 度 の 水 準 となっている 15 不 動 産 の 鑑 定 評 価 の 手 法 としては 原 価 法 収 益 還 元 法 取 引 事 例 比 較 法 があり 原 則 としてこの3 方 式 を 併 用 して 価 格 や 賃 料 を 決 める 2. 不 動 産 の 取 引 1 宅 地 建 物 取 引 業 とは 宅 地 建 物 の 取 引 を 業 として 行 うことをいう 2 取 引 とは 宅 地 や 建 物 を 自 ら 売 買 交 換 したり 売 買 交 換 貸 借 の 代 理 や 媒 介 を 行 う ことをいう 尚 規 模 の 大 小 に 関 わらず 自 ら 貸 借 することは 宅 地 建 物 取 引 業 に 該 当 しな い 3 業 とは 不 特 定 多 数 の 人 に 対 して 反 復 継 続 して 取 引 を 行 うことをいう 4 宅 地 建 物 取 引 業 を 営 もうとする 者 は 国 土 交 通 大 臣 または( 複 数 の 都 道 府 県 に 事 務 所 を 置 く 場 合 ) 都 道 府 県 知 事 の 免 許 を 受 けなければならない 5 宅 地 建 物 取 引 主 任 者 の 職 務 は 重 要 事 項 の 説 明 重 要 事 項 説 明 書 への 記 名 押 印 契 約 締 結 後 に 交 付 する 書 面 ( 契 約 書 等 )への 記 名 押 印 の3つである 6 専 任 媒 介 契 約 では 同 時 に 他 の 業 者 への 依 頼 は 出 来 ないが 自 己 で 物 件 を 発 見 した 場 合 は 取 引 できる 有 効 期 限 は3ヶ 月 依 頼 者 への 業 務 処 理 状 況 の 報 告 は2 週 間 に1 回 以 上 必 要 である 一 般 媒 介 契 約 専 属 専 任 媒 介 契 約 も 違 いを 整 理 して 覚 える 7 売 買 交 換 の 媒 介 の 場 合 依 頼 者 の 一 方 から 受 領 できる 報 酬 限 度 額 は 売 買 等 の 金 額 が400 万 円 超 の 場 合 売 買 代 金 3%+6 万 円 ( 別 途 消 費 税 あり) となる 8 売 買 交 換 の 代 理 の 場 合 媒 介 の 場 合 に 依 頼 者 の 一 方 から 受 領 できる 報 酬 限 度 額 の2 倍 までである 代 理 とは 当 事 者 の 一 方 の 側 に 立 つことである 2
9 賃 貸 の 媒 介 の 場 合 貸 主 借 主 の 双 方 から 受 領 できる 報 酬 額 は 合 計 して 賃 料 1ヶ 月 分 以 内 である また 賃 貸 の 代 理 の 場 合 依 頼 者 から 受 領 できる 報 酬 額 は 賃 料 1ヶ 月 分 以 内 である 10 手 付 金 は 一 般 的 には 解 約 手 付 をさす 相 手 が 契 約 の 履 行 に 着 手 するまでは 買 主 は 手 付 金 を 放 棄 し 売 主 は 手 付 金 の 倍 額 を 返 金 することにより 契 約 を 解 除 できる 尚 宅 地 建 物 業 者 が 自 ら 売 主 になる 場 合 は 代 金 の2 割 を 超 える 手 付 金 を 受 け 取 ってはならな い 11 住 宅 の 品 質 確 保 の 促 進 等 に 関 する 法 律 ( 品 確 法 )では 新 築 住 宅 の 売 主 は 新 築 住 宅 を 注 文 者 に 渡 したときから10 年 間 住 宅 の 構 造 耐 力 上 主 要 な 部 分 ( 柱 や 基 礎 など)の 隠 れた 瑕 疵 について 修 補 などの 責 任 を 負 うものとされている 瑕 疵 とは 通 常 の 注 意 を 払 っても 見 つけられない 欠 陥 のことである 12 普 通 借 地 契 約 では 建 物 がある 場 合 に 限 り 契 約 期 間 を 除 いてそれまでの 契 約 と 同 一 の 条 件 で 契 約 が 更 新 される また 地 主 側 から 借 地 契 約 の 更 新 を 拒 絶 する 場 合 には 正 当 事 由 が 必 要 である 13 定 期 借 地 契 約 とは 更 新 されない 借 地 契 約 であり 一 般 定 期 借 地 権 建 物 譲 渡 特 約 付 借 地 権 事 業 用 借 地 権 の3つに 分 類 される 14 一 般 定 期 借 地 権 は 存 続 期 間 は50 年 以 上 とし 用 途 に 制 限 はない( 事 業 用 も 居 住 用 で も OK) 契 約 は 書 面 で 交 わされなければならない( 必 ずしも 公 正 証 書 である 必 要 はな い) 15 建 物 譲 渡 特 約 付 借 地 権 は 存 続 期 間 は30 年 以 上 とし 建 物 を 地 主 に 買 い 取 ってもらい 借 地 関 係 が 終 了 する 用 途 に 制 限 はなく 契 約 は 書 面 による 必 要 はない( 口 頭 でも OK) 16 事 業 用 借 地 権 は 存 続 期 間 は10 年 以 上 20 年 以 下 とし 専 ら 事 業 の 用 に 給 する 建 物 の 所 有 を 目 的 とする( 一 部 でも 居 住 用 は 不 可 賃 貸 マンションや 社 宅 寮 なども 不 可 ) 契 約 は 必 ず 公 正 証 書 にて 交 わす 17 定 期 借 家 契 約 の 中 途 解 約 は 原 則 として 認 められないが 居 住 用 建 物 ( 床 面 積 が200m2 未 満 )で 転 勤 など 止 むを 得 ない 事 情 があるときには 賃 借 人 からの 中 途 解 約 が 可 能 であ る 3. 不 動 産 に 関 する 法 令 上 の 規 制 ( 都 市 計 画 法 ) 3
1 都 市 計 画 区 域 とは 一 体 の 都 市 として 総 合 的 に 整 備 開 発 を 行 っていく 必 要 性 があると して 指 定 された 区 域 で 原 則 として 都 道 府 県 が 定 める 2 市 街 化 区 域 とは すでに 市 街 地 を 形 成 している 区 域 およびおおむね10 年 以 内 に 優 先 的 かつ 計 画 的 に 市 街 化 を 図 るべき 区 域 のことである 用 途 地 域 を 定 める 3 市 街 化 調 整 区 域 とは 市 街 化 を 抑 制 すべき 区 域 である 原 則 として 用 途 地 域 を 定 めな い 4 用 途 地 域 は 住 居 系 商 業 系 工 業 系 の 計 12 種 類 に 分 けられる 用 途 地 域 が 指 定 され ると 建 物 等 についての 用 途 建 ぺい 率 容 積 率 等 の 制 限 が 行 われる 5 市 街 化 区 域 内 には 道 路 公 園 下 水 道 を 住 居 系 の 用 途 地 域 には 義 務 教 育 施 設 を 必 ず 定 めなければならない 6 都 市 計 画 区 域 内 および 準 都 市 計 画 区 域 内 で 開 発 行 為 を 行 う 場 合 には 事 前 に 都 道 府 県 知 事 の 許 可 を 受 けなければならない ただし 市 街 化 区 域 内 において1000m2 未 満 の 小 規 模 開 発 については 許 可 不 要 である 4. 不 動 産 に 関 する 法 令 上 の 規 制 ( 建 築 基 準 法 ) 1 建 築 基 準 法 上 の 道 路 とは 原 則 幅 員 4m 以 上 であるが 建 築 基 準 法 が 適 用 されたとき すでに 建 築 物 が 立 ち 並 んでいた 幅 員 4m 未 満 の 道 路 で 特 定 行 政 庁 が 指 定 したものを2 項 道 路 という ( 建 築 基 準 法 第 42 条 2 項 ) セットバックについても 理 解 する! 2 建 築 物 の 敷 地 は 原 則 として 幅 員 4m 以 上 の 建 築 基 準 法 上 の 道 路 に2m 以 上 接 してい なければならない( 接 道 義 務 ) 3 建 物 等 の 用 途 制 限 について 1つの 敷 地 が 異 なる2つ 以 上 の 用 途 地 域 にまたがる 場 合 は 敷 地 の 過 半 を 占 める 用 途 地 域 の 制 限 を 受 ける 4 神 社 教 会 派 出 所 診 療 所 公 衆 浴 場 保 育 所 等 は すべての 用 途 地 域 で 建 築 できる 住 宅 共 同 住 宅 老 人 ホーム 図 書 館 等 は 工 業 専 用 地 域 では 建 築 できない 5 建 ぺい 率 の 限 度 が8/10(80%)と 定 められた 地 域 内 で かつ 防 火 地 域 内 にある 耐 火 建 築 物 については 建 ぺい 率 の 制 限 はなくなる つまり10/10(100%)となる 建 ぺい 率 容 積 率 を 用 いた 計 算 問 題 は 出 来 るようにしておく! 4
6 建 築 物 が 防 火 地 域 準 防 火 地 域 無 指 定 地 域 にまたがる 場 合 は 最 も 厳 しい 地 域 におけ る 規 制 が 適 用 される 5. 不 動 産 に 関 する 法 令 上 の 規 制 ( 国 土 利 用 計 画 法 ) 1 国 土 利 用 計 画 法 では 土 地 取 引 の 規 制 などを 行 うにあたり 事 後 届 出 制 事 前 届 出 制 ( 監 視 区 域 および 注 視 区 域 ) 許 可 制 ( 規 制 区 域 )をとっている 2 事 後 届 出 制 では 権 利 取 得 者 ( 買 主 )は 契 約 締 結 日 から 起 算 して2 週 間 以 内 に 都 道 府 県 知 事 に 利 用 目 的 等 を 届 け 出 なければならない 3 事 前 届 出 制 では 当 事 者 ( 売 主 買 主 )は 契 約 締 結 前 に 都 道 府 県 知 事 に 届 け 出 なけ ればならない 違 反 した 場 合 罰 則 あり ただし 契 約 は 有 効 4 許 可 制 では 当 事 者 ( 売 主 買 主 )は 取 引 する 土 地 の 規 模 に 関 わらず 都 道 府 県 知 事 の 許 可 を 受 けなければならない 違 反 した 場 合 罰 則 あり 契 約 も 無 効 6. 不 動 産 に 関 する 法 令 上 の 規 制 ( 区 分 所 有 法 ) 1 敷 地 利 用 権 とは 専 有 部 分 を 所 有 するための 建 物 の 敷 地 に 関 する 権 利 をいう 原 則 と して 規 約 等 に 別 段 の 定 めのない 限 り 敷 地 利 用 権 を 専 有 部 分 と 分 離 して 処 分 すること はできない 2 区 分 所 有 法 における 集 会 の 議 決 は 基 本 的 には 過 半 数 だが 集 会 の 召 集 については1 /5 以 上 規 約 の 設 定 変 更 廃 止 については3/4 以 上 マンションの 建 替 えについて は4/5 以 上 の 多 数 が 必 要 となる 7. 不 動 産 の 取 得 にかかる 税 金 1 不 動 産 取 得 税 は 登 記 の 有 無 有 償 無 償 の 別 を 問 わず 不 動 産 を 実 際 に 取 得 した 者 に 対 して 都 道 府 県 が 課 税 する(ただし 相 続 による 取 得 は 相 続 税 の 対 象 なので 除 く) 課 税 標 準 は 固 定 資 産 税 評 価 額 税 率 は4%( 現 在 は3%)である 2 ただし 住 宅 とその 敷 地 を 取 得 した 場 合 に 課 税 標 準 等 に 関 する 特 例 が 設 けられている 一 定 の 要 件 を 満 たす 新 築 住 宅 を 取 得 した 場 合 は 住 宅 の 課 税 標 準 から1200 万 円 を 控 除 することができる 3 登 録 免 許 税 は 登 記 を 受 ける 場 合 にこれらを 受 ける 者 に 対 して 国 が 課 税 する 課 税 標 準 は 固 定 資 産 税 評 価 額 税 率 については 一 定 の 住 宅 用 家 屋 を 取 得 した 場 合 に 軽 減 税 5
率 の 適 用 がある 4 印 紙 税 は 課 税 文 書 に 印 紙 を 貼 り それを 消 印 することにより 国 に 納 付 する 税 金 である 売 買 契 約 書 や 土 地 の 賃 貸 借 契 約 書 は 課 税 文 書 にあたるが 建 物 の 賃 貸 借 契 約 書 は 課 税 文 書 にはあたらないため 課 税 されない また 印 紙 が 課 税 文 書 に 貼 付 されていなくて も 文 書 の 効 力 に 影 響 はない 8. 不 動 産 の 保 有 にかかる 税 金 1 固 定 資 産 税 は 固 定 資 産 ( 土 地 家 屋 など)を 所 有 している 者 に 対 して その 所 在 地 の 市 町 村 が 課 税 する 毎 年 1 月 1 日 現 在 において 固 定 資 産 課 税 台 帳 に 登 録 されている 者 が 納 税 義 務 者 となる 2 固 定 資 産 税 の 課 税 標 準 は 固 定 資 産 税 評 価 額 であり 原 則 として3 年 に 一 度 評 価 換 えさ れる 税 率 は1.4%である 3 都 市 計 画 税 は 原 則 として 毎 年 1 月 1 日 現 在 において 市 街 化 区 域 内 に 土 地 建 物 を 所 有 する 者 に 対 して 市 町 村 が 課 税 する 9. 不 動 産 の 譲 渡 にかかる 税 金 1 譲 渡 所 得 の 計 算 にあたって 取 得 費 が 不 明 な 場 合 には 譲 渡 による 収 入 金 額 の5%( 概 算 取 得 費 )を 取 得 費 とすることができる 2 譲 渡 所 得 金 額 の 計 算 において 土 地 建 物 等 を 譲 渡 する 日 が 属 する 年 の1 月 1 日 におけ る 所 有 期 間 が5 年 を 超 える 場 合 は 長 期 譲 渡 所 得 ( 税 率 20%)となり 5 年 以 下 の 場 合 は 短 期 譲 渡 所 得 ( 税 率 39%)となる 3 居 住 用 財 産 を 譲 渡 した 場 合 3000 万 円 の 特 別 控 除 が 利 用 できる この 特 例 は 所 有 期 間 に 関 わらず(つまり 長 期 短 期 どちらでも) 利 用 できる 4 譲 渡 した 年 の1 月 1 日 において 所 有 期 間 が10 年 を 超 える 一 定 の 土 地 家 屋 を 譲 渡 した 場 合 課 税 長 期 譲 渡 所 得 金 額 で6000 万 円 以 下 の 部 分 の 税 率 が20% 14%に 軽 減 さ れる 3000 万 円 の 特 別 控 除 との 併 用 可 5 特 定 居 住 用 財 産 の 買 換 え 特 例 と3000 万 円 の 特 別 控 除 の 特 例 は 併 用 できない 6 居 住 用 財 産 の 買 換 えの 場 合 の 譲 渡 損 失 の 繰 越 控 除 (3 年 間 )と 住 宅 ローン 控 除 は 併 用 することができる 6
10. 不 動 産 の 賃 貸 1 不 動 産 所 得 とは アパートを 貸 し 付 けて 賃 料 を 得 る 場 合 のように 不 動 産 などの 貸 付 け から 生 じる 所 得 をいう 2 不 動 産 所 得 の 計 算 において 減 価 償 却 費 や 借 入 金 利 子 は 必 要 経 費 とすることができる が 借 入 金 の 元 本 返 済 部 分 については 必 要 経 費 とすることができない 3 敷 金 保 証 金 のうち 入 居 者 に 返 還 する 必 要 がある 部 分 の 金 額 は 不 動 産 所 得 の 総 収 入 金 額 に 算 入 しない 4 平 成 10 年 4 月 1 日 以 降 に 取 得 した 建 物 の 償 却 方 法 については 定 額 法 に 限 られる 5 建 物 付 随 設 備 については 届 出 をしない 限 り 償 却 方 法 は 定 率 法 である 11. 不 動 産 の 有 効 活 用 1 不 動 産 投 資 の 収 益 には インカムゲイン( 賃 料 収 入 によって 得 られる 収 益 )とキャピタル ゲイン( 売 却 益 )がある 2 純 利 回 りとは ネット 利 回 りやキャップレートともいわれ 不 動 産 の 収 益 性 を 評 価 するた めの 基 本 的 な 利 回 りである 年 間 の 賃 料 収 入 から 実 質 費 用 を 控 除 した 純 収 益 を 投 資 額 で 除 することによって 算 出 する 3 DCF 法 とは 収 益 還 元 法 の 一 種 であり 対 象 不 動 産 の 保 有 期 間 中 に 得 られると 期 待 さ れる 純 収 益 の 現 在 価 値 の 総 和 とその 不 動 産 の 売 却 価 格 の 現 在 価 値 を 合 計 することによ り 収 益 性 を 求 める 手 法 である 4 自 己 建 設 方 式 とは 事 業 計 画 の 企 画 資 金 計 画 建 築 工 事 の 発 注 建 物 の 管 理 運 営 をすべて 自 分 で 行 う 手 法 である 土 地 所 有 者 は 利 益 のすべてを 得 ることができるが 手 間 がかかるうえに リスクもすべて 土 地 所 有 者 が 負 担 することになる 5 事 業 受 託 方 式 では 建 築 賃 貸 事 業 を 一 括 してデベロッパーが 請 け 負 うため 土 地 所 有 者 は 不 動 産 事 業 に 関 する 事 業 者 のノウハウを 利 用 することができる 6 土 地 信 託 方 式 とは 土 地 所 有 者 が 土 地 を 信 託 銀 行 に 信 託 し 信 託 銀 行 が 資 金 調 達 建 築 賃 貸 事 業 を 行 い 収 益 を 信 託 配 当 ( 不 動 産 所 得 )として 土 地 所 有 者 に 支 払 う 手 法 で ある 7
7 等 価 交 換 方 式 とは 土 地 所 有 者 が 土 地 を 提 供 し デベロッパーが 建 築 費 用 を 出 資 し そ れぞれの 出 資 割 合 により 開 発 後 の 土 地 建 物 を 取 得 する 手 法 である 土 地 所 有 者 にと っては 建 築 費 用 の 負 担 がないのがメリットである 12. 不 動 産 の 証 券 化 1 会 社 型 の 不 動 産 投 資 信 託 において 投 資 法 人 は 投 資 家 に 証 券 を 販 売 して 集 めた 資 金 をもとに 不 動 産 投 資 を 行 うが 実 際 の 投 資 判 断 は 投 資 信 託 委 託 業 者 が 行 い 資 産 の 保 管 は 資 産 保 管 会 社 が 行 う 2 証 券 取 引 所 に 上 場 している 不 動 産 投 資 信 託 (J-REIT)は 投 資 法 人 が 投 資 口 を 発 行 する 会 社 型 投 資 信 託 である 8