財 政 運 営 方 針 等 に 関 するヒアリング 指 摘 事 項 1 日 時 平 成 27 年 8 月 10 日 ( 月 ) 午 前 10 時 30 分 ~ 午 後 4 時 45 分 2 場 所 銚 子 市 役 所 3 出 席 者 ( 県 ) 市 町 村 課 : 関 口 課 長 飯 田 副 課 長 ( 行 政 班 ) 石 田 班 長 山 根 副 主 査 東 柳 主 事 ( 財 政 班 ) 林 班 長 田 中 主 査 多 田 主 事 ( 理 財 班 ) 戸 田 班 長 川 名 副 主 査 ( 税 政 班 ) 三 井 班 長 角 田 主 査 海 匝 地 域 振 興 事 務 所 : 久 保 田 企 画 係 長 ( 市 ) 銚 子 市 長 副 市 長 政 策 企 画 部 長 都 市 環 境 部 長 病 院 対 策 監 企 画 課 長 財 政 課 長 職 員 課 長 税 務 課 長 都 市 整 備 課 長 水 道 課 長 医 療 対 策 室 長 医 療 公 社 事 務 長 4 提 出 資 料 銚 子 市 財 政 推 計 ( 平 成 27 年 度 から 平 成 31 年 度 まで) 5 指 摘 事 項 ( 講 評 ) 講 評 総 括 (1) はじめに 銚 子 市 の 財 政 は 今 の 見 込 みや 取 組 みの 状 況 では この 先 よくなるとは 思 えない あと 数 年 で 財 政 再 生 団 体 になるとみている 財 政 再 生 団 体 になれば 住 民 自 治 が 奪 われ 国 の 管 理 団 体 のような 存 在 になりかねない 厳 しく 重 く 受 け 止 められたい (2) 財 政 運 営 について 水 道 事 業 からの 複 数 年 度 にわたる 借 入 れは 実 質 的 な 起 債 であり 非 常 に 不 適 切 な 運 用 であるため 今 後 一 切 行 わないこと 財 政 推 計 については 不 確 実 性 が 高 い 甘 くみたら 大 丈 夫 かもしれないが 厳 し く 見 たらどうなるのかについての 答 えではない 経 常 収 支 比 率 も 平 成 25 年 度 決 算 よりさらに 悪 化 しており 緊 急 改 革 プランの 目 標 と 大 きなかい 離 がある これま で 硬 直 的 な 経 費 にどこまで 切 り 込 みができたのか 疑 問 である 平 成 27 年 6 月 補 正 について 財 政 調 整 基 金 を 財 源 として 予 算 を 組 んでいるこ とは 政 策 判 断 であり やむを 得 ない 事 業 であったかもしれないが なぜ 他 の 事 業 を 執 行 停 止 するか 既 存 の 予 算 の 範 囲 内 で 対 応 しなかったのか 常 識 的 な 判 断 とは 言 えず ぜひ 反 省 すべき 6 月 補 正 を 組 むという 異 例 さからしても できる 限 り 今 年 度 中 の 執 行 停 止 などで 帳 尻 を 合 わせること (3) 病 院 事 業 について 銚 子 市 がつぶれてしまっては 市 立 病 院 を 残 すことができない 状 況 になってしま う 繰 出 基 準 が 非 常 に 甘 い 一 般 会 計 からの 繰 出 金 の 縮 減 に 努 め 今 年 度 は4 億 円 の 枠 についても 極 力 減 額 すること 医 師 不 足 について 市 立 病 院 は 近 隣 の 他 の 公 立 病 院 などと 比 較 して 待 遇 が 良 く - 1 -
なければ 来 ないと 足 元 を 見 られているというところがあり 極 力 このような 点 も 近 隣 の 団 体 をよく 見 て 厳 しめに 設 定 をすること 病 院 の 規 模 について この 医 療 圏 の 中 で 必 要 とされる 今 後 の 病 床 数 と 現 在 の 稼 働 病 床 数 を 見 て 今 のままで 維 持 していくべきなのかどうか 冷 静 に 考 え この 先 どのようにしていくのか 具 体 的 な 見 通 しを 示 すこと 個 人 的 見 解 だが 有 床 診 療 所 という 選 択 肢 もあるし 急 性 期 医 療 については 旭 中 央 病 院 に 任 せ 回 復 リハ 期 に 特 化 するという 選 択 肢 もある 中 長 期 的 にも 市 立 病 院 が 一 日 も 長 く 診 療 を 続 けられるように 規 模 の 縮 減 について 具 体 的 に 考 えること 精 神 科 病 棟 の 維 持 管 理 経 費 の 削 減 も 含 め 不 断 の 見 直 しを 行 い 極 力 一 般 会 計 からの 支 出 を 抑 えること (4) 行 革 について 緊 急 改 革 プランについては いつまでに 何 を 行 うのか 痛 みを 伴 う 行 革 がこのプ ランには 見 られない 来 年 度 行 政 改 革 大 綱 の 策 定 に 向 けて 速 やかに 進 めるこ と また 行 政 改 革 大 綱 の 策 定 に 当 たっては 有 識 者 の 委 員 にできる 限 り 正 直 な 言 葉 で 発 言 し 必 ず 参 加 して 正 義 を 貫 く 方 を 入 れること 必 要 であれば 県 も 積 極 的 にアドバイス 参 加 をし 何 ができるのかを 一 緒 に 考 えたい 公 共 施 設 等 総 合 管 理 計 画 についても 具 体 的 な 施 設 に 言 及 し それをどのよう にしていくのかをきちんと 入 れて 行 革 に 生 かすこと 行 革 は 市 長 が 強 いリーダーシップでまとめられたい そのためにも 企 画 課 だ けでない みんなが 当 事 者 意 識 をもって オール 市 役 所 でのしくみ 例 えば プ ロジェクトチームを 作 るということも 検 討 してはどうか 行 政 班 講 評 (1) 行 政 改 革 について 銚 子 市 においては 行 政 改 革 大 綱 はないが 平 成 26 年 度 から28 年 度 までの3 か 年 を 計 画 期 間 とする 銚 子 市 再 生 の 緊 急 改 革 プラン に 基 づき 取 組 みを 進 め ている しかしながら 直 近 の 平 成 26 年 度 決 算 は 水 道 事 業 会 計 から 約 4 億 円 の 貸 付 け や 後 年 度 への 負 担 の 先 送 りなどにより 見 かけ 上 は 黒 字 になっているものの 実 質 的 には 赤 字 決 算 であり かつ 平 成 25 年 度 決 算 より 厳 しい 状 況 になっている 緊 急 改 革 プランの 目 的 である 持 続 可 能 な 財 政 運 営 の 実 現 として 実 質 単 年 度 収 支 の 黒 字 化 には 程 遠 い 状 況 にある その 一 因 としては 現 プランに 実 効 性 や 計 画 性 が 乏 しいというところが 挙 げられる こうした 反 省 を 踏 まえ 行 政 改 革 大 綱 を 早 期 に 策 定 し 総 合 的 かつ 計 画 的 に 行 革 に 着 実 に 取 り 組 み 一 刻 も 早 く 財 政 の 健 全 性 を 取 り 戻 すこと そのためには 全 職 員 が 真 の 市 の 財 政 状 況 を 認 識 し 市 民 への 説 明 責 任 を 果 たすべく 取 組 みが 考 えられるもの 全 てに 取 り 組 むことが 必 要 行 政 改 革 大 綱 ができるまでの 間 は 目 標 の 数 値 化 に 努 め 現 改 革 プランの 徹 底 - 2 -
した 実 行 に 努 めること また 施 設 のあり 方 についても 公 共 施 設 等 総 合 管 理 計 画 の 中 で 財 政 状 況 を 踏 まえ 今 後 の 施 設 削 減 に 向 け 積 極 的 に 検 討 すること (2) 給 与 水 準 及 び 定 員 管 理 について 給 与 水 準 は ラスパイレス 指 数 で 見 ると 平 成 26 年 度 は 独 自 の 給 与 削 減 もあり 97.9 県 内 44 位 と 適 切 な 水 準 を 維 持 し 制 度 の 運 用 についても 適 正 と 認 識 職 員 数 は 直 近 の 平 成 26 年 4 月 の 類 似 団 体 平 均 値 と 単 純 比 較 すると 全 体 とし て1 人 超 過 給 与 定 員 とも 制 度 として 問 題 はないと 言 えるが 経 常 収 支 比 率 が90%を 大 きく 超 える 中 人 件 費 が 経 常 収 支 比 率 の 中 で 大 きな 割 合 を 示 しており 他 団 体 との 比 較 可 能 な 平 成 25 年 度 の 決 算 を 見 ると 経 常 経 費 充 当 一 般 財 源 等 の33.3% が 人 件 費 として 支 出 されており 類 似 団 体 平 均 24.1% 及 び 県 内 平 均 27.4% を 大 きく 上 回 っている 市 税 等 の 歳 入 が 減 少 する 中 で 人 件 費 が 財 政 上 の 大 きな 負 担 となっていること から 今 後 の 給 与 や 職 員 の 定 員 管 理 については 行 政 改 革 の 中 で 事 務 全 般 の 見 直 しと 併 せて 総 合 的 な 検 討 をすること 財 政 班 講 評 (1) 使 用 料 手 数 料 見 直 し 基 本 方 針 の 早 期 策 定 について 緊 急 改 革 プランに 記 載 のある 使 用 料 手 数 料 見 直 し 基 本 方 針 について 計 画 期 間 の 半 ばとなる 現 在 において 基 本 方 針 の 策 定 が 未 着 手 の 状 態 であるた め 早 期 に 着 手 し 適 切 な 使 用 料 手 数 料 の 見 直 しを 進 められたい 理 財 班 講 評 (1) 下 水 道 事 業 について 平 成 26 年 度 決 算 見 込 みで 公 共 下 水 道 では1,446 万 円 特 定 環 境 保 全 下 水 道 では45 万 円 合 計 1,491 万 円 の 基 準 外 繰 出 がある 基 準 外 繰 出 の 縮 減 については 公 営 企 業 として 経 済 性 を 発 揮 し 独 立 採 算 で 運 営 される 必 要 があり そのためには 料 金 収 入 の 増 加 及 び 汚 水 処 理 費 の 削 減 が 重 要 料 金 収 入 の 増 加 という 点 では 特 に 公 共 下 水 道 においては 下 水 道 への 接 続 を 促 進 し 県 平 均 及 び 全 国 平 均 より 大 幅 に 低 い 水 洗 化 率 を 上 昇 させ 有 収 水 量 の 増 加 に 向 けて 取 り 組 むこと 下 水 道 事 業 全 般 に 使 用 料 及 び 手 数 料 並 びに 分 担 金 及 び 負 担 金 の 徴 収 対 策 という 点 では 引 き 続 き 現 年 分 を 確 実 に 確 保 するとともに 滞 納 繰 越 分 の 徴 収 率 の 向 上 に 努 めること 汚 水 処 理 費 の 削 減 という 点 では 下 水 道 事 業 全 般 において 引 き 続 き 民 間 等 へ の 委 託 の 推 進 などによる 効 率 的 な 維 持 管 理 のほか 不 明 水 の 削 減 等 による 施 設 の 利 用 効 率 の 改 善 に 取 り 組 むこと - 3 -
(2) 水 道 事 業 について 平 成 26 年 度 決 算 見 込 みでは 基 準 外 繰 出 金 はない 平 成 27 年 度 以 降 も 基 準 外 繰 出 金 のない 計 画 であるため その 計 画 に 従 い 公 営 企 業 として 経 済 性 を 発 揮 し 独 立 採 算 で 運 営 されるよう 努 められたい (3) 病 院 事 業 について 指 定 管 理 者 へのガバナンスを 適 正 に 保 持 しつつ 公 営 企 業 の 根 幹 である 合 理 的 能 率 的 な 経 営 が 行 われるよう 市 の 取 組 みを 適 切 に 行 うこと 現 状 において 最 も 解 決 すべきことは 繰 出 金 の 規 模 の 圧 縮 である 病 院 事 業 会 計 における 平 成 25 年 度 の 他 会 計 補 助 金 は10 億 4,400 万 円 で 総 務 省 の 決 算 統 計 資 料 によると 3 年 連 続 全 国 トップであり 銚 子 市 の 財 政 規 模 等 を 考 慮 すれ ば 病 院 事 業 会 計 への 繰 出 金 は 明 らかに 過 大 である 加 えて 繰 出 しの 最 たる 理 由 は 赤 字 補 てんである 病 院 事 業 は 公 営 企 業 で あることから 独 立 採 算 性 が 大 前 提 であり 一 刻 も 早 い 改 善 を 求 める 今 後 の 見 込 みについて 指 定 管 理 者 から 提 出 された 今 後 3 年 間 の 中 期 事 業 計 画 によると 経 常 損 失 は 平 成 27 年 度 の4 億 円 から 平 成 30 年 度 には2 億 8 千 万 円 にまで 漸 減 する 見 込 みになっているが 経 常 収 支 比 率 が7 割 から8 割 程 度 であ り 合 理 的 能 率 的 に 経 営 されている 状 況 とは 言 い 難 い 経 営 改 善 に 当 たっては 現 状 の 建 物 設 備 等 を 踏 まえると 大 幅 なコストカットが 非 常 に 困 難 な 状 況 であることから 既 に 取 り 組 んでいるところだが 医 師 確 保 に 全 力 を 投 入 し 医 業 収 益 の 確 保 に 注 力 されたい 医 師 確 保 に 当 たっては 従 来 の 紹 介 業 者 を 活 用 した 短 期 的 な 方 策 の 限 界 を 踏 まえ 銚 子 市 という 地 域 に 好 感 を 持 つ 又 は 地 域 医 療 への 取 組 みにモチベー ションがある 医 師 をあらゆる 機 会 人 脈 を 通 じて 確 保 し そのような 志 の 高 い 医 師 を 通 じて 医 師 を 確 保 していくというような 取 組 みを 検 討 されたい 今 年 度 の 経 営 状 況 について 第 1 四 半 期 の 損 益 計 算 書 によると 入 院 患 者 数 の 大 幅 な 減 少 に 伴 い 入 院 診 療 収 益 が40% 以 上 減 るなどしたため 前 年 同 時 期 と 比 較 して 約 4,200 万 円 も 赤 字 が 拡 大 しており 既 に 1 億 円 を 超 える 赤 字 とな っている 昨 年 度 と 病 床 利 用 等 に 変 更 があり 昨 年 度 との 比 較 は 単 純 ではないと 思 うが 赤 字 幅 が 拡 大 していることは 明 確 な 事 実 であり 今 後 の 経 営 状 況 の 推 移 には 十 分 配 慮 し 赤 字 を 拡 大 させないという 固 い 決 意 のもと 取 り 組 まれたい 税 政 班 講 評 (1) 徴 収 率 の 現 状 平 成 26 年 度 徴 収 率 については 速 報 値 ベースで 県 内 54 団 体 中 現 年 分 97. 79%で35 位 滞 納 繰 越 分 15.51%で36 位 合 計 が89.44%で37 位 と 下 位 に 位 置 している 平 成 25 年 度 と 比 較 すると 現 年 で0.12ポイント 合 計 で0.77ポイ ント 徴 収 率 が 上 昇 したものの 滞 納 繰 越 分 については0.95ポイント 下 がってい る 状 況 現 年 分 の 徴 収 に 注 力 し 合 計 の 徴 収 率 が 上 がっているということについ ては 評 価 できるが 現 年 分 滞 納 繰 越 分 ともに 徴 収 率 を 改 善 している 県 内 団 体 - 4 -
もあることから 銚 子 市 においても 更 なる 努 力 が 求 められる そういったことから 今 後 銚 子 市 では 滞 納 繰 越 分 の 改 善 に 留 意 する 必 要 がある (2) 滞 納 整 理 の 方 法 滞 納 整 理 においては 差 押 えが 重 要 調 定 額 が 同 規 模 の 他 団 体 に 比 べ 差 押 え 件 数 が 少 ない 状 況 となっているため 差 押 えの 更 なる 強 化 を 図 る 必 要 がある 差 押 えを 強 化 するということは 市 が 税 の 徴 収 を 厳 正 に 行 っていることを 市 民 に アピールすることができるため 滞 納 を 未 然 に 防 ぐ 効 果 も 期 待 できる 滞 納 整 理 を 効 率 的 に 進 めるためには 組 織 的 な 進 行 管 理 が 重 要 であり 滞 納 整 理 の 視 点 を 含 めた 年 間 の 業 務 スケジュールにより 計 画 的 に 業 務 を 進 めること や 管 理 職 は 担 当 職 員 に 対 してヒアリングを 行 うこと あるいは 定 期 的 に 徴 収 対 策 に 関 する 会 議 を 開 催 して 情 報 共 有 を 図 ることも 有 効 管 外 における 法 人 滞 納 者 の 割 合 が 他 団 体 と 比 べて 高 くなっていることから そ の 原 因 と 対 策 を 検 討 すること (3) 執 行 停 止 不 納 欠 損 について 地 方 税 上 の 制 度 であることから 十 分 な 財 産 調 査 等 を 実 施 した 上 で 不 納 欠 損 や 執 行 停 止 を 適 切 に 行 うよう 努 めること (4) 徴 収 体 制 の 強 化 について 徴 収 体 制 の 強 化 には 担 当 職 員 を 増 やすことも 有 効 正 規 職 員 の 増 員 が 難 しい 場 合 でも たとえば 国 税 庁 OB 職 員 など 外 部 から 専 門 的 知 識 を 有 する 者 を 任 期 付 職 員 として 採 用 することにより 滞 納 整 理 に 関 する 助 言 を 受 けている 団 体 もあることから そのような 方 策 についても 検 討 されたい 業 務 の 平 準 化 ( 執 行 停 止 分 納 の 統 一 基 準 初 任 者 マニュアルの 作 成 など)の 取 組 みを 進 められたい 徴 収 担 当 職 員 の 意 欲 モチベーションを 高 めるための 取 組 みについて 検 討 され たい (5) 特 別 徴 収 一 斉 指 定 の 取 組 みについて 平 成 28 年 度 から 特 別 徴 収 義 務 者 の 一 斉 指 定 が 始 まることから 特 別 徴 収 の 実 施 率 ( 給 与 所 得 者 のうち 特 別 徴 収 による 納 税 義 務 者 の 割 合 )の 改 善 に 向 けて 適 切 に 事 務 を 進 めること - 5 -