閣議版-第3章



Similar documents
< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Taro-H19退職金(修正版).jtd

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

公表表紙

Microsoft Word - 文書 3

18 国立高等専門学校機構

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>


<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

スライド 1

m07 北見工業大学 様式①

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

調査結果の概要

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

別紙3

<81696D373188A E58A77816A E93788D9191E5834B C8EAE82502E786C73>

(2) 就 業 規 則 の 状 況 就 業 規 則 は 90.0%の 事 業 所 が 整 備 している このうち 就 業 規 則 を 周 知 している 事 業 所 は 84.0%で 周 知 の 方 法 ( 複 数 回 答 )については 常 時 掲 示 または 備 え 付 け が 最 も 多 く 64

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

16 日本学生支援機構

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

Microsoft PowerPoint - 【資料5】社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し(案)について


39_1

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

平成21年9月29日

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~


官報掲載【セット版】

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

景況調査集計結果の概要

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

●電力自由化推進法案

Microsoft Word - 目次.doc

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

<817993FA967B8E E A E815B817A B F976C8EAE82502D322E786C73>


H28記入説明書(納付金・調整金)8

波佐見町の給与・定員管理等について

Microsoft Word - 通達(参考).doc

70 愛媛大学

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口


技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

< CF6955C976C8EAE DE82C28E73816A2E786C73>


<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

小山市保育所整備計画

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

< C8EAE81698B4C93FC8FE382CC97AF88D38E968D CA8E86816A2E786C73>

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

Microsoft Word - 公表資料(H22).doc

ア 産 業 別 平 均 賃 金 男 女 計 の 平 均 賃 金 を 産 業 別 にみると 金 融 業, 保 険 業 が 346,180 ( 平 均 36.1 歳 勤 続 15.6 と 最 も 高 年 く ) 次 い で 建 設 業 の 329,446 ( 平 均 42.4 歳 勤 続 11.9 情

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

文化政策情報システムの運用等

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

スライド 1

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 26 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 副 理 事 長 A 理 事 16,638 10,332 4,446 1,

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

 

常 勤 職 員 の 育 児 休 業 の 取 得 率 をみると 5.5% 99.3%となっており 前 年 度 に 比 べ は0.9ポイント は1.2ポイントの 増 加 ( 前 年 度 4.6% 98.1%)となっています 取 得 率 (%) 育 児 休 業 取 得 率 ( 常 勤 職 員 ) 取 得

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

( 注 )1 ラスパイレス 指 数 とは 全 地 方 公 共 団 体 の 一 般 行 政 職 の 給 料 月 額 を 一 の 基 準 で 比 較 するため の 職 員 数 ( 構 成 )を 用 いて 学 歴 や 経 験 年 数 の 差 による 影 響 を 補 正 し の 行 政 職 俸 給 表 (

退職手当とは

減 少 率 ) と 平 均 余 命 の 伸 びを 勘 案 した 一 定 率 (0.3%) の 合 計 である スライド 調 整 率 を 差 し 引 いて 年 金 額 の 改 定 が 行 われる( 図 表 ) ただし マクロ 経 済 スライドが 完 全 に 実 施 されるのは 賃 金 や 物 価 があ

ニュースリリース

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

スライド 1

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

Q10 適 用 年 度 の 前 事 業 年 度 末 日 に 雇 用 者 がいない 場 合 には 雇 用 増 加 割 合 が 算 出 できないため 適 用 年 度 において 雇 用 促 進 税 制 の 適 用 を 受 けることはできな いのか Q11 新 設 法 人 や 新 たに 事 業 を 開 始

●幼児教育振興法案

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

(Microsoft Word - \220\340\226\276\217\221.doc)

Transcription:

第 節 日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 前 節 では 企 業 が 若 手 正 社 員 として 求 める 人 材 とは 何 かを 中 心 にみてきたが 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 が 大 きく 変 化 する 中 で 正 社 員 の 雇 用 システムも 変 化 を 求 められている 日 本 では 大 企 業 を 中 心 に 長 期 雇 用 やいわゆる 年 功 賃 金 という 雇 用 慣 行 がみられるが 本 節 では こうした 雇 用 慣 行 について 国 際 比 較 や 長 期 の 推 移 をみながらその 特 徴 を 整 理 するとともに それらが 定 着 した 時 代 からの 経 済 社 会 構 造 の 変 化 と 企 業 の 雇 用 システムに 対 する 考 え 方 や 対 応 状 況 を 分 析 することにより 今 後 労 働 者 が 意 欲 と 能 力 を 発 揮 し 企 業 が 活 性 化 するための 雇 用 システム の 在 り 方 を 検 討 する 1 長 期 雇 用 年 功 賃 金 労 働 移 動 等 の 状 況 日 本 の35 54 歳 男 性 の 勤 続 年 数 は 国 際 的 にみて 長 い 日 本 では 大 企 業 を 中 心 に 長 期 雇 用 やいわゆる 年 功 賃 金 という 企 業 の 雇 用 慣 行 がみられる が こうした 慣 行 は 国 際 的 にみて 特 異 なのか 国 際 比 較 によりその 程 度 を 確 認 する 日 本 の 平 均 勤 続 年 数 は 年 齢 計 でみると 国 際 的 に 長 い 方 に 属 し 特 に 男 性 はイタリアに 次 ぎ 番 目 に 長 い( 付 3-()-1 表 ) しかし 年 齢 計 では 各 国 の 高 齢 化 要 因 を 排 除 できないため 第 3-()-1 図 により 性 年 齢 階 級 別 平 均 勤 続 年 数 をみると 男 性 は アメリカが 全 体 的 に 他 国 と 比 べて 極 端 に 短 く デンマーク 英 国 スウェーデン ノルウェーも 比 較 的 短 い その 他 の 国 については 若 年 層 は 大 差 ないが 54 歳 までは 日 本 が 最 も 長 く 続 いてオーストリア ベルギー フランス イタリアと いった 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 が 長 い 55 歳 の 層 では これら 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 に 加 え ドイツ オランダ 等 の 方 が 日 本 よりむしろ 長 くなっている 158 一 方 女 性 は 若 年 層 で 日 本 はやや 長 いが 4 歳 第 3-()-1 図 性 年 齢 階 級 別 平 均 勤 続 年 数 の 国 際 比 較 (11 年 ) 35~54 歳 男 性 の 勤 続 年 数 は 日 本 が 最 も 長 く 続 いて 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 が 長 い ( 年 ) ( 男 性 ) ( 年 ) ( 女 性 ) 3 3 イタリア ノルウェー フランス ベルギー 5 5 ベルギー イタリア オランダ スウェーデン フィンランド フランス オランダ 15 日 本 15 フィンランド 英 国 日 本 オーストリア オーストリア 1 1 英 国 ドイツ ドイツ 5 アメリカ 5 デンマーク ノルウェー アメリカ スウェーデン デンマーク 15~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~64 65~69 ( 歳 ) 15~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~64 65~69 ( 歳 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 (11 年 ) U.S. Department of Labor Employee Tenure in 1 (1.9) OECD Database(http://stats.oecd.org/) ( 注 ) 1) 日 本 は11 年 6 月 末 ( 一 般 労 働 者 ) アメリカは1 年 1 月 その 他 の 国 は11 年 の 数 値 )アメリカの 平 均 勤 続 年 数 は 中 位 数 また 3~34 歳 は5~34 歳 の 4~44 歳 は35~44 歳 の 5~54 歳 は 45~54 歳 の 65~69 歳 は65 歳 の 値 であり グラフにおいてはそれらを 直 線 で 結 んでいる 158 55 歳 の 男 性 について オーストリア ベルギー フランス イタリアで 平 均 勤 続 年 数 が 長 くなっている 背 景 には それらの 国 々 における 当 該 年 齢 層 の 労 働 力 率 が 低 く 比 較 的 長 期 間 勤 続 している 労 働 者 が 働 き 続 ける 傾 向 にあることも 考 えられる 一 方 当 該 年 齢 層 の 日 本 の 男 性 の 平 均 勤 続 年 数 が 短 くなっている 背 景 には 定 年 制 があることが 考 えられる 156 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 の 層 では 年 齢 が がるにつれて 短 い 部 類 になっている また 日 本 は 男 女 差 が 大 きいことが 特 徴 的 であるが その 背 景 の 1 つには 出 産 子 育 てを 機 に 約 6 割 の 女 性 が 離 職 159 していることが 考 えら れる ここで 男 性 の 平 均 勤 続 年 数 の 長 短 の 背 景 として 勤 続 年 数 が 長 い( 又 は 短 い) 人 の 割 合 が 高 く 全 体 的 に 長 期 雇 用 の 慣 行 がある 社 会 ( 又 は 勤 続 年 数 が 短 い 者 が 多 い 社 会 )なのか それとも 勤 続 年 数 の 長 い 人 がいる 一 方 転 職 を 繰 り 返 す 勤 続 年 数 の 短 い 人 も 一 定 程 度 いる 二 極 化 された 社 会 なのか ど ちらの 特 徴 を 持 った 社 会 における 平 均 勤 続 年 数 なのかを 勤 続 年 数 別 の 雇 用 者 分 布 によりみてみる 第 3-()- 図 により5~54 歳 の 男 性 についてみると アメリカ カナダ オーストラリア デン マークにおいては 1 年 の 労 働 者 が 3 割 程 度 と 他 国 に 比 べて 少 ない 一 方 1 年 の 労 働 者 が 割 弱 3 年 の 労 働 者 が 3 割 弱 ~ 4 割 弱 を 占 めており 全 体 的 に 勤 続 年 数 が 短 い 者 が 多 い 社 会 と 考 えられる 北 欧 3 か 国 (スウェーデン ノルウェー フィンランド) 及 び 英 国 においては 前 述 の 4 か 国 と 比 べると 1 年 の 労 働 者 が 3 割 強 とやや 多 く また 1 年 の 労 働 者 が 1 割 強 3 年 の 労 働 者 が5% 前 後 とやや 少 ないものの 一 定 程 度 おり 二 極 化 された 社 会 と 考 えられる 日 本 やフ ランス ドイツ イタリアなどの 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 では 1 年 の 労 働 者 が 4 ~ 5 割 を 占 め 3 年 の 労 働 者 は 1 ~ 割 強 という 長 期 雇 用 の 慣 行 がある 社 会 と 考 えられる なお 国 際 比 較 が 可 能 な 雇 用 形 態 別 の 勤 続 年 数 は 把 握 できない 16 ため 勤 続 年 数 が 同 じだけ 短 い 場 合 でも 非 正 規 雇 用 の 労 働 者 が 多 いためなのか 正 規 雇 用 の 労 働 者 の 転 職 が 多 いためなのかの 詳 細 な 分 析 はできない 参 考 までに テンポラリー 労 働 者 161 の 割 合 をみると イタリア フランス ドイツ 第 節 第 3-()- 図 雇 用 者 の 勤 続 年 数 別 分 布 の 国 際 比 較 ( 男 性 5 54 歳 ) アメリカ 等 は 勤 続 年 数 が 短 い 者 が 多 い 社 会 日 本 や 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 は 長 期 雇 用 の 慣 行 がある 社 会 と 考 え られる 1 年 1 年 3 年 3 年 5 年 5 年 1 年 1 年 日 本 イタリア オーストリア フランス ドイツ ベルギー オランダ 長 期 雇 用 慣 行 グループ 二 極 化 グループ 勤 続 年 数 短 期 グループ フィンランド 英 国 スウェーデン ノルウェー アメリカ カナダ デンマーク オーストラリア 1 3 4 5 6 7 8 9 1 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 (11 年 ) U.S. Department of Labor Employee Tenure in 1 (1.9) OECD Database(http://stats.oecd.org/) ( 注 ) 日 本 は11 年 6 月 末 ( 一 般 労 働 者 ) アメリカは1 年 1 月 オーストラリア 及 びカナダは1 年 その 他 の 国 は11 年 の 数 値 159 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 第 14 回 出 生 動 向 基 本 調 査 ( 夫 婦 調 査 ) (1 年 )によると 第 1 子 の 出 生 年 が5~9 年 の 出 産 前 有 職 者 ( 妻 )のうち 第 1 子 出 産 後 の 継 続 就 業 者 の 割 合 は38.%となっている 16 日 本 の 正 社 員 正 職 員 の 平 均 勤 続 年 数 の 推 移 については 付 3-()-3 表 を 参 照 のこと 161 期 間 の 定 めのある 雇 用 契 約 で 雇 われている 者 など テンポラリー 労 働 者 の 定 義 は 国 により 異 なる 詳 細 は 付 3-()- 表 の( 注 )を 参 照 のこと 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 157

などで 相 対 的 に 高 い 一 方 アメリカ オーストラリア デンマークなどでは 低 くなっている( 付 3- ()- 表 ) こうしたことから 男 性 について テンポラリー 労 働 者 の 割 合 が 低 い 中 で アメリカ オーストラリア デンマークの 勤 続 年 数 は 短 く 非 テンポラリー 労 働 者 の 労 働 移 動 が 相 対 的 に 活 発 で あると 考 えられる 一 方 テンポラリー 労 働 者 の 割 合 が 高 い 中 で イタリア フランス ドイツの 勤 続 年 数 は 長 く 非 テンポラリー 労 働 者 の 労 働 移 動 は 相 対 的 に 活 発 でないと 考 えられる 日 本 はテンポ ラリー 労 働 者 の 割 合 が 低 いが これは 非 農 林 業 の 1 年 内 の 契 約 で 雇 われている 者 のみを 対 象 にして いるためであり 13 年 1 月 から 新 たに 把 握 できるようになった 有 期 契 約 者 を 含 めた 割 合 ( 全 産 業 ) でみると 13 年 1 ~ 3 月 期 平 均 で1.%と 高 い 部 類 となり イタリア フランス ドイツと 同 様 非 テンポラリー 労 働 者 の 労 働 移 動 は 相 対 的 に 活 発 でないと 考 えられる 勤 続 年 数 に 応 じて 昇 する 賃 金 次 に 賃 金 プロファイルについてみてみる 第 3-()-3 図 により 勤 続 年 数 階 級 別 の 賃 金 プロファイルをみると 日 本 だけでなく 大 陸 ヨーロッ パ 諸 国 においても 男 女 ともに 勤 続 年 数 に 応 じて 昇 する 賃 金 プロファイルを 描 いている しかし 日 本 は 勤 続 年 数 15~9 年 の 男 性 の 傾 きが 他 の 国 々と 比 べて 大 きいことが 特 徴 となっている また 第 3-()-4 図 により 年 齢 階 級 別 の 賃 金 プロファイル 16 をみると 男 性 についてはドイツ 英 国 等 の 方 が 日 本 よりむしろ 傾 きが 大 きくなっている なお 前 掲 第 3-()-1 図 でみた 勤 続 年 数 と 同 様 に 日 第 3-()-3 図 勤 続 年 数 別 にみた 賃 金 プロファイルの 国 際 比 較 ( 産 業 計 ) 日 本 だけでなく 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 においても 勤 続 年 数 に 応 じて 賃 金 は 昇 ( 勤 続 年 数 1~5 年 ( 日 本 は1~4 年 )の 賃 金 =1) 18 ( 男 性 ) スペイン 日 本 16 フランス イタリア オーストリア 14 英 国 ドイツ ベルギー 1 ( 勤 続 年 数 1~5 年 ( 日 本 は1~4 年 )の 賃 金 =1) 18 ( 女 性 ) 16 日 本 イタリア スペイン 14 オーストリア 1 ドイツ ベルギー フランス 英 国 1 8 ノルウェー スウェーデン フィンランド デンマーク 1 8 ノルウェー スウェーデン フィンランド デンマーク 6 6 4 1 年 1~5 年 6~9 年 1~14 年 15~19 年 ~9 年 3 年 4 1 年 1~5 年 6~9 年 1~14 年 15~19 年 ~9 年 3 年 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 (1 年 ) EU"Structure of Earnings Statistics 1" ( 注 ) 1) 勤 続 年 数 1~5 年 ( 日 本 は1~4 年 )の 賃 金 を1とした 場 合 の 数 値 なお 日 本 は 一 般 労 働 者 の 所 定 内 給 与 額 ) 勤 続 年 数 は 日 本 は 年 1~4 年 5~9 年 EUは 年 1~5 年 6~9 年 であり 降 は 同 一 と している 3)デンマークの15~19 年 の 数 値 は 1~14 年 と~9 年 の 中 間 値 としている 16 6 歳 の 男 性 について フランス イタリア スペインなどの 賃 金 が 高 くなっている 背 景 には それらの 国 々における 当 該 年 齢 層 の 労 働 力 率 が 低 く 比 較 的 高 い 賃 金 の 労 働 者 だけが 働 き 続 ける 傾 向 にあることも 考 えられる 一 方 当 該 年 齢 層 の 日 本 の 男 性 の 賃 金 が 低 くなっている 背 景 には 定 年 制 があることが 考 えられる 158 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 第 3-()-4 図 年 齢 階 級 別 にみた 賃 金 プロファイルの 国 際 比 較 ( 産 業 計 ) 男 性 については ドイツ 英 国 等 の 方 が 日 本 より 賃 金 プロファイルの 傾 きが 大 きい (9 歳 下 =1) ( 男 性 ) (9 歳 下 =1) ( 女 性 ) 4 4 フランス 英 国 ベルギー ドイツ イタリア オランダ ドイツ オランダ イタリア 18 デンマーク 18 デンマーク ベルギー フランス 16 16 14 1 1 8 9 歳 下 14 ノルウェー スペイン 1 フィンランド 1 スペイン 日 本 フィンランド ノルウェー 日 本 英 国 8 3~39 歳 4~49 歳 5~59 歳 6 歳 9 歳 下 3~39 歳 4~49 歳 5~59 歳 6 歳 第 節 (~4 歳 =1) 4 ( 日 米 ) 18 16 14 1 男 性 (アメリカ) 男 性 ( 日 本 ) 女 性 (アメリカ) 1 女 性 ( 日 本 ) 8 16~19 歳 ~4 歳 5~34 歳 35~44 歳 45~54 歳 55~64 歳 65 歳 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 (1 年 ) EU "Structure of Earnings Statistics 1" U.S. Bureau of Labor Statistics "USUAL WEEKLY EARNINGS OF WAGE AND SALARY WORKERS"(1 年 第 1 四 半 期 ) ( 注 ) 1) 日 本 の 賃 金 は 一 般 労 働 者 のきまって 支 給 する 現 金 給 与 額 EU 各 国 は 月 間 平 均 収 入 額 (=monthly earnings) アメリカの 賃 金 はMedian usual weekly earnings of full-time wage and salary workers )オランダの3~39 歳 の 女 性 については 9 歳 下 と4~49 歳 の 中 間 値 とした 本 はいずれの 賃 金 プロファイルも 男 女 差 が 大 きくなっている このように 程 度 の 差 はあれど 勤 続 年 数 や 年 齢 に 応 じて 賃 金 が 昇 する 傾 向 にある 国 が 多 いのは 日 本 だけでなく 他 国 においても 勤 続 年 数 や 年 齢 が がるにつれて 一 般 的 に 技 能 が 蓄 積 されると 考 えられていることがうかがわれ 一 定 の 合 理 性 があると 考 えられる 例 えば ドイツの 現 業 労 働 者 は 職 種 ごとの 労 働 協 約 の 中 で 労 働 者 の 熟 練 度 に 応 じて 賃 金 等 級 が 設 けられており 経 験 年 数 が 長 くな り 熟 練 度 が がれば 賃 金 が 昇 する 仕 組 みとなっている 163 ただし 勤 続 年 数 に 応 じて 同 じように 賃 金 が 昇 する 賃 金 プロファイルであっても 勤 続 年 数 が 長 くなり かつ 職 務 経 験 を 通 じて 職 業 能 力 が 高 まったことの 評 価 の 結 果 として 賃 金 が 昇 する 場 合 や より 賃 金 が 高 い 職 務 に 就 くことにより 賃 金 が 昇 する 場 合 などがある また 年 齢 に 応 じて 同 じよう に 賃 金 が 昇 する 賃 金 プロファイルについても 年 齢 が がり かつ 同 じ 職 場 で 職 業 能 力 が 高 まっ たことの 評 価 の 結 果 として 賃 金 が 昇 する 場 合 や 高 い 能 力 を 持 つ 労 働 者 がより 高 い 賃 金 を 得 られる 163 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 HP ドイツの 賃 金 制 度 同 機 構 現 代 先 進 諸 国 の 労 働 協 約 システム ドイツ フランスの 産 業 別 協 約 等 を 参 考 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 159

職 場 や 仕 事 に 移 ったことにより 賃 金 が 昇 する 場 合 などがある いずれも 同 じ 形 の 賃 金 プロファイ ルであっても 賃 金 制 度 まで 同 じということを 意 味 しないことに 留 意 が 必 要 である 労 働 移 動 は 好 況 期 に 高 まっている 続 いて 労 働 移 動 の 状 況 についてみてみる データの 制 約 により 直 接 的 に 国 際 比 較 することは 困 難 であるが 先 にみた 勤 続 年 数 の 国 際 比 較 からは 日 本 における 労 働 移 動 はアメリカほど 活 発 ではなく 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 に 近 い 状 況 であることがうかがえる しかし 日 本 においても 雇 用 形 態 性 年 齢 企 業 規 模 によってその 状 況 は 大 きく 異 なるため 下 順 を 追 ってみていく 第 3-()-5 図 により 日 本 における 転 職 入 職 率 の 推 移 をみると 長 期 的 には 転 職 入 職 率 の 高 い 女 性 やパートタイムの 労 働 者 のウェイトが 高 まっているという 構 造 的 な 昇 トレンドによって 転 職 入 職 率 は 押 し げられている また 男 性 の 一 般 労 働 者 の 転 職 入 職 率 は 相 対 的 に 低 いが 女 性 の 一 般 労 働 者 やパートタイム 労 働 者 と 同 様 に 好 況 期 に 高 まり 不 況 期 に 低 下 する 傾 向 にある こうした 動 向 は 労 働 需 要 が 高 まる 好 況 期 に 魅 力 的 な 雇 用 の 場 があれば 労 働 移 動 が 進 むことを 示 唆 しており 経 済 が 成 長 し 雇 用 の 場 が 創 出 される 中 で 労 働 移 動 円 滑 化 に 向 けた 支 援 を 行 うことがより 効 果 的 と 考 えられ る 164 第 3-()-5 図 就 業 形 態 別 性 別 の 転 職 入 職 率 の 推 移 転 職 入 職 率 は 好 況 期 に 高 まり 不 況 期 に 低 下 する 傾 向 18 16 14 パートタイム 労 働 者 1 1 一 般 労 働 者 ( 女 性 ) 一 般 労 働 者 一 般 労 働 者 ( 男 性 ) 8 就 業 形 態 計 6 1975 77 79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 1 3 5 7 9 11( 年 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 ( 注 ) 1)1991 年 から 建 設 業 を 含 む ) 転 職 入 職 率 =( 転 職 入 職 者 /1 月 1 日 現 在 の 常 用 労 働 者 数 ) 1 164 日 本 再 興 戦 略 (13 年 6 月 14 日 閣 議 決 定 )においては 行 き 過 ぎた 雇 用 維 持 型 から 労 働 移 動 支 援 型 への 政 策 転 換 ( 失 業 なき 労 働 移 動 の 実 現 ) として 資 格 取 得 等 につながる 自 発 的 な 教 育 訓 練 社 会 人 の 学 び 直 しを 促 進 するための 雇 用 保 険 制 度 の 見 直 しがあげ られている 16 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 中 小 企 業 で 活 発 な 労 働 移 動 第 3-()-6 図 により 一 般 労 働 者 の 企 業 規 模 別 転 職 入 職 率 をみると 5 ~9 人 規 模 の 企 業 では 長 期 的 に 低 下 傾 向 にあるものの 3 人 の 中 小 企 業 は 総 じて 転 職 入 職 率 が 高 い 水 準 で 推 移 している ことが 分 かる 一 方 3 人 の 大 企 業 の 転 職 入 職 率 は 中 小 企 業 と 比 べて 低 い 水 準 にあるものの 特 に1, 人 の 大 企 業 の 転 職 入 職 率 は 長 期 的 に 高 まっている このように 中 小 企 業 と 大 企 業 と では 転 職 入 職 率 の 水 準 や 推 移 が 異 なっており 中 小 企 業 では 大 企 業 に 比 べて 労 働 移 動 が 活 発 であると いえる 第 3-()-6 図 一 般 労 働 者 の 企 業 規 模 別 転 職 入 職 率 の 推 移 3 人 の 中 小 企 業 は 総 じて 転 職 入 職 率 が 高 い 水 準 で 推 移 13 第 節 1 11 1 5~9 人 3~99 人 9 8 1~99 人 7 6 5 3~999 人 規 模 計 1, 人 4 3 1991 9 93 94 95 96 97 98 99 1 3 4 5 6 7 8 9 1 11( 年 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 ( 注 ) 1)1991 年 から 建 設 業 を 含 む ) 転 職 入 職 率 =( 転 職 入 職 者 /1 月 1 日 現 在 の 常 用 労 働 者 数 ) 1 若 年 層 の 労 働 移 動 は 高 い 第 3-()-7 図 により 一 般 労 働 者 の 年 齢 別 転 職 入 職 率 をみると 前 掲 第 3-()-5 図 の 年 齢 計 の 転 職 入 職 率 の 推 移 と 同 様 に 景 気 変 動 による 下 はあるが 若 年 層 の 転 職 入 職 率 は 相 対 的 に 高 い なお 6~64 歳 層 は 定 年 年 齢 の 影 響 により 転 職 入 職 率 が 高 くなっている また 男 性 正 社 員 の 平 均 勤 続 年 数 については 5 年 降 の 短 期 間 しか 把 握 できないが4 歳 台 前 半 まではわずかに 低 下 傾 向 の 一 方 4 歳 台 後 半 降 は 昇 傾 向 となっている なお 企 業 規 模 によって 平 均 勤 続 年 数 の 水 準 は 大 きく 異 なっており いずれの 年 齢 層 でも 大 企 業 ほど 長 い 一 方 中 小 企 業 は 相 対 的 に 平 均 勤 続 年 数 が 短 い( 付 3-()-3 表 ) このように 年 齢 層 によって 労 働 移 動 や 勤 続 年 数 等 は 異 なっている 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 161

第 3-()-7 図 一 般 労 働 者 の 年 齢 階 級 別 転 職 入 職 率 若 年 層 の 転 職 入 職 率 は 相 対 的 に 高 い ( 男 性 ) 5 5 ( 女 性 ) 7 年 7 年 15 1 5 1 年 8 年 8 年 15 9 年 9 年 11 年 1 1 年 11 年 5 19 歳 4 歳 5 9 歳 3 34 歳 35 39 歳 4 44 歳 45 49 歳 5 54 歳 55 59 歳 6 64 歳 65 歳 19 歳 4 歳 5 9 歳 3 34 歳 35 39 歳 4 44 歳 45 49 歳 5 54 歳 55 59 歳 6 64 歳 65 歳 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 ( 注 ) 年 齢 階 級 別 転 職 入 職 率 =( 年 齢 階 級 別 転 職 入 職 者 数 /6 月 末 日 現 在 の 常 用 労 働 者 数 ) 1 大 企 業 ほど 多 く 行 われている 配 置 転 換 次 に 企 業 による 労 働 力 の 配 分 調 整 の 状 況 を 確 認 する 日 本 では 企 業 内 部 での 労 働 者 の 職 種 変 更 などによる 労 働 移 動 が 比 較 的 容 易 であるため 景 気 後 退 期 に 労 働 時 間 や 賃 金 の 調 整 を 始 めとする 雇 用 調 整 が 行 えるだけでなく 産 業 構 造 の 変 化 等 に 対 して 企 業 自 体 が 新 技 術 を 導 入 したり 新 規 分 野 へ 進 出 したりするといった 積 極 的 な 対 応 をとる 際 にも 既 存 労 働 者 の 能 力 開 発 や 配 置 転 換 出 向 等 を もって 対 応 することができると 考 えられる 165 過 去 5 年 間 (13 年 月 時 点 本 節 では 下 同 じ )において 配 置 転 換 を 行 った 企 業 の 割 合 は 全 体 の74.%となっている なお そのうち65.1%は 職 種 変 更 を 伴 うことがあった としていること から 企 業 の 約 半 数 は 労 働 者 の 職 種 変 更 を 伴 う 配 置 転 換 を 行 っていることが 分 かる 166 配 置 転 換 の 実 施 割 合 を 企 業 規 模 別 にみると 大 企 業 ほど 高 い また 産 業 別 にみると 運 輸 業 郵 便 業 生 活 関 連 サービス 業 娯 楽 業 その 他 のサービス 業 で 低 く 金 融 業 保 険 業 製 造 業 ( 機 械 関 連 ) 卸 売 業 小 売 業 等 で 高 くなっている( 付 3-()-4 表 ) 配 置 転 換 を 行 った 目 的 をみると 組 織 の 改 編 ( 部 門 の 拡 大 縮 小 等 )に 伴 う 異 動 能 力 に 見 合 っ た 職 務 への 異 動 多 様 な 仕 事 経 験 による 能 力 向 (キャリア 形 成 ) の 割 合 が 高 い このうち 多 様 な 仕 事 経 験 による 能 力 向 (キャリア 形 成 ) については 配 置 転 換 の 実 施 企 業 割 合 が 低 い9 人 下 の 企 業 を 除 き 大 企 業 ほど 高 く 産 業 別 には 製 造 業 (その 他 を 除 く) 金 融 業 保 険 業 で 高 くなって おり これらの 企 業 では 配 置 転 換 を 人 材 育 成 を 含 めた 積 極 的 な 対 応 としても 活 用 している また 製 造 業 ( 特 に 機 械 関 連 ) 運 輸 業 郵 便 業 生 活 関 連 サービス 業 娯 楽 業 は 組 織 の 改 編 ( 部 門 の 拡 大 縮 小 等 )に 伴 う 異 動 及 び 職 務 の 再 編 成 が 相 対 的 に 高 く 産 業 を 取 り 巻 く 環 境 変 化 が 大 きいこと がうかがわれる( 付 3-()-5 表 ) 165 前 掲 付 -()- 表 によると 大 企 業 ほど 手 がける 事 業 の 幅 が 広 く また 中 小 企 業 ほど 主 力 事 業 を 転 換 する 割 合 が 高 い 166 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 構 造 変 化 の 中 での 企 業 経 営 と 人 材 のあり 方 に 関 する 調 査 (13 年 ) 16 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 配 置 転 換 と 同 様 大 企 業 ほど 多 く 行 われている 出 向 出 向 についてみると 過 去 5 年 間 において 出 向 167 を 行 った 企 業 は 全 体 の 約 35% 転 籍 を 行 った 企 業 は 約 %となっている 出 向 転 籍 の 実 施 割 合 を 企 業 規 模 別 にみると 配 置 転 換 と 同 様 に 大 企 業 ほど 高 い また 産 業 別 に みると 出 向 転 籍 ともに 配 置 転 換 の 実 施 割 合 が 高 い 金 融 業 保 険 業 製 造 業 ( 機 械 関 連 )のほか 情 報 通 信 業 学 術 研 究 専 門 技 術 サービス 業 で 高 くなっている( 付 3-()-6 表 ) 出 向 を 行 った 目 的 をみると 出 向 先 の 技 術 指 導 経 営 指 導 等 能 力 開 発 キャリア 開 発 の 割 合 が 高 い また 転 籍 を 行 った 目 的 をみると 転 籍 先 の 技 術 指 導 経 営 指 導 等 の 割 合 が 高 いものの 多 くの 産 業 で 出 向 に 比 べてその 割 合 は 低 下 しており 代 わって 事 業 再 編 高 齢 者 の 雇 用 機 会 の 確 保 が 高 くなっている また 製 造 業 ( 特 に 機 械 関 連 ) 運 輸 業 郵 便 業 生 活 関 連 サービス 業 娯 楽 業 は 配 置 転 換 と 同 様 に 業 績 悪 化 に 伴 う 合 理 化 が 相 対 的 に 高 くなっている( 付 3-()-7 表 ) 第 節 中 小 企 業 サービス 業 で 出 向 を 受 入 れ 第 3-()-8 図 により 出 向 元 と 出 向 先 の 企 業 規 模 をみると 出 向 元 は 大 企 業 出 向 先 は 中 小 企 業 の 割 合 が 高 い 傾 向 が 続 いているが 11 年 は 出 向 先 に 占 める 大 企 業 の 割 合 が 高 くなっている また 第 3-()-9 図 により 出 向 により 入 職 した 者 の 産 業 間 移 動 の 状 況 を 5 年 ごとにみてみると 168 出 向 元 としては 製 造 業 の 割 合 が 一 貫 して 高 い また 日 本 標 準 産 業 分 類 の 改 訂 により 比 較 は 難 しい が サービス 業 169 については 1996 年 1 年 は 出 向 元 として 1 割 弱 しか 占 めていなかったが 11 第 3-()-8 図 出 向 により 入 職 した 者 の 企 業 規 模 間 移 動 状 況 出 向 元 は 大 企 業 出 向 先 は 中 小 企 業 の 割 合 が 高 い 傾 向 前 職 1996 年 現 職 前 職 1 年 現 職 1, 人 3~999 人 1~99 人 前 職 6 年 現 職 前 職 11 年 現 職 3~99 人 4 人 下 5~9 人 4 6 8 1 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 をもとに 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 にて 作 成 ( 注 ) 1) 入 職 者 のうち 入 職 経 路 が 出 向 の 者 である 出 向 先 からの 復 帰 の 者 についてのデータ はないため ネット( 出 向 - 出 向 からの 復 帰 )の 動 きは 把 握 できない ) 前 職 が 出 向 元 現 職 が 出 向 先 を 意 味 する 167 ここでは 出 向 とは 出 向 元 の 労 働 者 と 労 働 契 約 を 保 ったまま 子 会 社 関 連 会 社 など 他 の 企 業 団 体 ( 出 向 先 )で 勤 務 させる 形 態 を 指 す 転 籍 とは 労 働 者 を 退 職 させ 子 会 社 関 連 会 社 など 他 の 企 業 団 体 ( 出 向 先 )と 新 たに 労 働 契 約 関 係 を 持 つ 労 働 者 と して 勤 務 させる 形 態 を 指 す 168 産 業 間 移 動 の 状 況 については 出 向 先 からの 復 帰 の 者 については 把 握 できないため ネット( 出 向 - 出 向 先 からの 復 帰 ) の 動 きは 把 握 できないことに 留 意 が 必 要 である 169 ここでは 1996 年 及 び 年 の サービス 業 6 年 の 医 療, 福 祉 教 育, 学 習 支 援 業 複 合 サービス 事 業 及 び サービ ス 業 ( 他 に 分 類 されないもの) の 合 計 11 年 の 学 術 研 究, 専 門 技 術 サービス 業 生 活 関 連 サービス 業, 娯 楽 業 教 育, 学 習 支 援 業 医 療, 福 祉 複 合 サービス 事 業 及 び サービス 業 ( 他 に 分 類 されないもの) の 合 計 をそれぞれ 比 較 している 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 163

年 には 3 割 を 占 めるようになっている 出 向 先 については サービス 業 が1996 年 の 3 割 強 から11 年 には 4 割 弱 にまで 昇 しているが この 背 景 には 出 向 者 に 限 らない 一 般 労 働 者 の 産 業 構 成 の 中 でサー ビス 業 の 占 める 割 合 が 高 まっていることもある また 出 向 元 と 出 向 先 それぞれに 占 めるサービス 業 の 割 合 の 差 が 縮 まっており いずれの 産 業 も 同 一 産 業 内 での 出 向 が 多 い 傾 向 にあることを 踏 まえる と サービス 業 における 他 産 業 からの 出 向 の 受 入 れは 縮 小 傾 向 にあると 考 えられる また 卸 売 小 売 業, 飲 食 店 が 製 造 業 等 他 産 業 から 多 く 出 向 を 受 け 入 れている 前 職 の 産 業 から 現 職 の 産 業 の 拡 がり をみると 製 造 業 金 融 業, 保 険 業 などで 幅 広 い 産 業 への 出 向 がみられる( 付 3-()-8 表 ) 第 3-()-9 図 出 向 により 入 職 した 者 の 産 業 間 移 動 状 況 出 向 元 は 製 造 業 の 割 合 が 一 貫 して 高 く 出 向 先 はサービス 業 の 割 合 が 昇 している 1996 年 1 年 1 その 他 1 9 9 8 サービス 業 8 7 6 5 4 卸 売 小 売 業, 飲 食 店 運 輸 通 信 業 7 6 5 4 3 製 造 業 3 1 前 職 現 職 一 般 労 働 者 建 設 業 1 前 職 現 職 一 般 労 働 者 6 年 11 年 1 1 9 8 7 6 5 4 3 複 合 サービス 事 業 教 育, 学 習 支 援 業 医 療, 福 祉 9 8 7 6 5 4 3 学 術 研 究, 専 門 技 術 サ ー ビ ス 業 生 活 関 連 サ ー ビ ス 業, 娯 楽 業 1 1 前 職 現 職 一 般 労 働 者 前 職 現 職 一 般 労 働 者 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 をもとに 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 にて 作 成 ( 注 ) 1) 入 職 者 のうち 入 職 経 路 が 出 向 の 者 である 出 向 先 からの 復 帰 の 者 についてのデータはな いため ネット( 出 向 - 出 向 からの 復 帰 )の 動 きは 把 握 できない ) 前 職 が 出 向 元 現 職 が 出 向 先 を 意 味 する 3)6 年 の 卸 売 小 売 業, 飲 食 店 は 卸 売 小 売 業 及 び 飲 食 店, 宿 泊 業 運 輸 通 信 業 は 情 報 通 信 業 及 び 運 輸 業 の 合 計 値 また 11 年 の 卸 売 小 売 業, 飲 食 店 は 卸 売 業, 小 売 業 及 び 宿 泊 業, 飲 食 サービス 業 運 輸 通 信 業 は 情 報 通 信 業 及 び 運 輸 業, 郵 便 業 の 合 計 値 4) 一 般 労 働 者 とは 各 年 1 月 1 日 現 在 の 常 用 労 働 者 数 のうち 一 般 労 働 者 についての 産 業 構 成 比 を 参 考 までに 示 したもの 164 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 残 業 規 制 や 配 置 転 換 が 主 な 雇 用 調 整 方 法 次 に 配 置 転 換 出 向 等 を 景 気 後 退 期 等 における 雇 用 調 整 方 法 としての 側 面 でみてみる 第 3-()-1 図 により 企 業 の 雇 用 調 整 の 実 施 方 法 をみると バブル 崩 壊 後 残 業 規 制 がほぼ 一 貫 して 最 も 高 い 実 施 割 合 で 推 移 している また 199 年 代 は 中 途 採 用 の 削 減 停 止 も 高 かったが 年 第 3-()-1 図 雇 用 調 整 の 実 施 方 法 別 事 業 所 割 合 の 推 移 企 業 の 主 な 雇 用 調 整 方 法 は 残 業 規 制 や 配 置 転 換 5 45 第 節 4 35 3 中 途 採 用 の 削 減 停 止 残 業 規 制 配 置 転 換 5 臨 時 パート 等 の 再 契 約 の 停 止 解 雇 休 日 休 暇 の 増 加 等 希 望 退 職 者 の 募 集 解 雇 一 時 休 業 ( 一 時 帰 休 ) 15 1 賃 金 等 労 働 費 用 の 削 減 出 向 5 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 1974 75 76 77 78 79 198 81 8 83 84 85 86 87 88 89 199 91 9 93 94 95 96 97 98 99 1 3 4 5 6 7 8 9 1 11 1 ( 年 期 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 労 働 経 済 動 向 調 査 ( 注 ) 1) 事 業 所 の 割 合 は 不 明 を 除 いた 事 業 所 数 に 対 応 する 比 率 である ) 数 値 は 四 半 期 なお 1974 年 の 数 値 は 1975 年 月 調 査 時 のもの 3) 調 査 産 業 は 随 時 拡 大 され 1974 年 から1983 年 第 4 四 半 期 までは 製 造 業 卸 売 小 売 業 飲 食 店 の 産 業 1984 年 第 1 四 半 期 から1993 年 第 四 半 期 までは サービス 業 を 追 加 した3 産 業 1993 年 第 3 四 半 期 か ら1998 年 第 四 半 期 までは 建 設 業 運 輸 通 信 業 を 追 加 した5 産 業 1998 年 第 3 四 半 期 から3 年 第 四 半 期 までは 金 融 保 険 業 不 動 産 業 を 追 加 した7 産 業 なお 表 章 産 業 の 区 分 は3 年 第 4 四 半 期 降 9 産 業 8 年 第 4 四 半 期 降 1 産 業 とされている 4) 休 日 休 暇 の 増 加 等 は 1986 年 第 四 半 期 までは 休 日 の 振 替 週 休 二 日 制 の 新 規 導 入 又 は 改 定 及 び 夏 季 年 末 年 始 の 休 日 増 加 の 数 値 のうち 最 も 大 きい 数 値 とし 1986 年 第 3 四 半 期 降 は 休 日 の 振 替 夏 季 休 暇 等 の 休 日 休 暇 の 増 加 の 数 値 とした 臨 時 パート 等 の 再 契 約 の 停 止 解 雇 は 9 年 第 3 四 半 期 までの 臨 時 季 節 パートタイム 労 働 者 の 再 契 約 停 止 解 雇 及 び9 年 第 4 四 半 期 降 の 臨 時 パートタイム 労 働 者 の 再 契 約 停 止 解 雇 の 数 値 をとった 配 置 転 換 は 1986 年 第 四 半 期 までは 配 置 転 換 出 向 の 数 値 とし 1986 年 第 3 四 半 期 降 は 配 置 転 換 出 向 それぞれの 数 値 とした 賃 金 等 労 働 費 用 の 削 減 は 1986 年 第 3 四 半 期 降 調 査 項 目 に 追 加 され 把 握 可 能 となった 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 165

代 降 はそれに 代 わり 配 置 転 換 が 高 くなっている また 出 向 を 行 う 事 業 所 も 一 定 程 度 みられる 11 年 3 月 の 東 日 本 大 震 災 後 は 休 日 休 暇 の 増 加 等 や 一 時 休 業 ( 一 時 帰 休 )が 一 時 的 に 高 まったものの 総 じて 残 業 規 制 や 配 置 転 換 といった 内 部 労 働 市 場 における 雇 用 調 整 が 景 気 後 退 期 に 入 ると 敏 感 に 増 加 している こうしたことから 企 業 は 景 気 後 退 期 に 残 業 規 制 や 配 置 転 換 中 途 採 用 の 削 減 停 止 出 向 などにより 雇 用 の 削 減 を 伴 う 雇 用 調 整 をできるだけ 抑 制 しようとしていることがうかがえる 17 また 賃 金 等 労 働 費 用 の 削 減 については バブル 崩 壊 後 の 景 気 後 退 期 において その 実 施 割 合 の ピークが 徐 々に 高 まっており 残 業 規 制 や 配 置 転 換 等 に 加 え 賃 金 も 主 な 雇 用 調 整 方 法 として 実 施 さ れている 日 本 的 雇 用 システムをめぐる 環 境 の 変 化 長 引 く 低 成 長 これまでみてきたとおり 長 期 雇 用 や 勤 続 年 数 等 に 応 じて 賃 金 が 昇 する 傾 向 は 日 本 だけでなく 大 陸 ヨーロッパ 諸 国 でもみられるものであるが その 背 景 にある 日 本 の 雇 用 システムの 成 り 立 ちと 雇 用 システムをめぐる 環 境 の 変 化 をみてみる 日 本 で 長 期 雇 用 やいわゆる 年 功 賃 金 といった 雇 用 慣 行 が 定 着 したのは 高 度 経 済 成 長 期 であったと みられている 日 本 企 業 にとって 経 済 成 長 が 引 き 続 き 見 込 まれる 中 で 長 期 雇 用 を 前 提 に 長 期 的 な 視 点 に 立 って 人 材 育 成 を 行 い 組 織 の 一 体 感 の 醸 成 企 業 特 殊 的 な 能 力 の 効 率 的 な 形 成 蓄 積 のため 例 えば 若 年 期 には 労 働 者 の 生 産 性 より 低 く 中 高 年 期 には 生 産 性 より 高 い 賃 金 を 支 給 することによ り 育 成 した 労 働 者 の 移 動 を 防 ぎながら 労 働 者 の 職 業 生 涯 を 通 した 全 体 でその 生 産 性 に 見 合 った 賃 金 を 支 給 すること 171 は 合 理 的 であったと 考 えられる また 労 働 者 や 社 会 にとっても 雇 用 の 安 定 により 収 入 の 安 定 が 図 られ それにより 生 活 不 安 を 原 因 とした 社 会 不 安 を 大 きくせず また 長 期 雇 用 を 前 提 として 定 着 した 新 規 学 卒 者 の 一 括 採 用 慣 行 も あり スキルのない 新 規 学 卒 者 が 学 校 卒 業 後 に 失 業 を 経 ることなく 就 職 できること 等 により 17 若 年 失 業 率 は 国 際 的 に 低 い 水 準 となるなど( 付 3-()-9 表 ) 労 働 者 の 生 活 の 安 定 社 会 の 安 定 につな がっていたと 考 えられる 他 方 で 経 済 成 長 が 鈍 化 173 し 賃 金 制 度 の 前 提 として 当 初 見 込 んだような 成 長 の 継 続 が 見 込 めない ような 状 況 の 場 合 制 度 の 見 直 しが 必 要 となる 場 合 もある 174 17 厚 生 労 働 省 毎 月 勤 労 統 計 調 査 によると 8 年 月 からの 景 気 後 退 時 期 において 一 般 労 働 者 の 所 定 外 労 働 時 間 は 最 高 の14.6 時 間 (8 年 3 月 )から 最 低 の1.9 時 間 (9 年 5 月 )まで3.7 時 間 (5.3%) 減 少 した 一 方 総 務 省 統 計 局 労 働 力 調 査 によると 同 じ 時 期 の 雇 用 者 数 は 最 高 の5,561 万 人 (8 年 6 月 )から 最 低 の5,465 万 人 (9 年 6 月 )まで96 万 人 (1.7%) 減 少 した 171 労 働 省 平 成 8 年 版 労 働 経 済 の 分 析 平 成 9 年 版 労 働 経 済 の 分 析 等 を 参 照 こうした 考 え 方 は 後 払 い 賃 金 仮 説 といわれる こ のほかにも 年 功 賃 金 については 様 々な 理 論 がある 清 家 篤 (4) 年 功 賃 金 はどうなるか 及 び 三 谷 直 紀 (1) 年 功 賃 金 成 果 主 義 賃 金 構 造 によると 例 えば 人 的 資 本 理 論 においては 企 業 が 労 働 者 に 対 し 教 育 訓 練 という 投 資 を 行 うことにより 技 能 が 高 まり それにともなって 賃 金 が 昇 するとともに その 費 用 負 担 と 収 益 を 企 業 と 労 働 者 で 分 け 合 っているとされる また 生 活 給 の 理 論 においては 世 帯 主 としての 労 働 者 の 年 齢 に 応 じた 生 活 費 に 合 わせて 賃 金 が 昇 するとされている 17 新 卒 一 括 採 用 の 慣 行 のほか 中 卒 高 卒 者 に 関 しては 学 校 とハローワークの 連 携 による 就 職 斡 旋 のシステムが 機 能 していたこと なども 考 えられる なお 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 によると 入 職 者 の 経 路 別 構 成 比 の 推 移 をみると 学 校 の 占 める 割 合 は 低 下 (1 年 1.9% 11 年 6.7%)しており 学 校 の 斡 旋 機 能 が 低 下 している 可 能 性 が 考 えられる 173 実 質 GDP 成 長 率 は 1956~1973 年 平 均 で 9 % 強 1973 年 の 第 1 次 オイルショック 後 の1974~199 年 平 均 で 4 % 強 バブル 崩 壊 後 の 1991~11 年 平 均 で 1 % 弱 174 賃 金 制 度 の 詳 細 は 3 今 後 の 日 本 的 雇 用 システムの 在 り 方 を 参 照 166 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 労 働 者 の 高 齢 化 社 会 全 体 の 少 子 高 齢 化 が 進 む 中 で 企 業 の 人 員 構 成 も 高 齢 化 が 進 んでいる 正 規 の 職 員 従 業 員 の 年 齢 構 成 をみると 45 歳 と45 歳 との 比 率 は1985 年 の 7 対 3 から1 年 の 6 対 4 へ 45 歳 の 構 成 比 が 高 まっており そのうち 特 に55~64 歳 層 の 伸 びが 大 きい( 付 3-()-1 表 ) 第 3-()-11 図 により 標 準 労 働 者 ( 新 規 学 卒 者 として 就 職 してから 同 一 企 業 に 勤 続 している 継 続 勤 務 者 )の 賃 金 プロファイルの 変 化 をみると 高 齢 化 及 び 定 年 年 齢 の 引 げ 175 等 を 背 景 に1985 年 及 び 199 年 の5 歳 台 前 半 をピークとする 形 から 1995~5 年 の5 歳 台 後 半 をピークとする 形 に さらに は1 年 降 の5 歳 台 前 半 をピークとした 後 大 きく 低 下 する 形 へと 変 化 している 一 方 で 人 口 減 少 や 少 子 高 齢 化 に 伴 う 労 働 力 人 口 の 減 少 が 課 題 となっている 中 働 く 意 欲 と 能 力 のある 高 齢 者 が 働 ける 社 会 の 実 現 がこれまで に 重 要 になっており 高 齢 者 の 知 識 経 験 等 を 活 用 することが 課 題 となっ ている 第 節 第 3-()-11 図 標 準 労 働 者 ( 継 続 勤 務 者 )の 賃 金 プロファイル 高 齢 化 及 び 定 年 年 齢 の 引 げ 等 を 背 景 に ピークの 年 齢 が 変 化 (~4 歳 =1) 35 3 199 年 5 1985 年 1995 年 5 年 年 15 1 年 1 年 1 5 ~19 ~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~59 6~64( 歳 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 をもとに 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 にて 計 算 ( 注 ) 1) 標 準 労 働 者 とは 学 校 卒 業 後 直 ちに 企 業 に 就 職 し 同 一 企 業 に 継 続 勤 務 していると 見 なされる 労 働 者 の こと ) 数 値 は 産 業 計 の 男 性 労 働 者 による 所 定 内 給 与 額 を 中 学 卒 高 校 卒 高 専 短 大 卒 大 学 卒 をそれぞれ のウェイトで 合 算 し 学 歴 計 としたもの 176 国 際 競 争 の 強 まりと 非 正 規 雇 用 労 働 者 の 増 加 199 年 代 に 入 ってからのバブル 崩 壊 後 は 実 質 GDP 成 長 率 がゼロ% 台 やマイナスとなる 年 もあり また 経 済 のグローバル 化 の 進 展 に 伴 う 国 際 競 争 の 強 まりから 技 術 革 新 や 製 品 開 発 のスピードが 高 まるとともに 将 来 の 事 業 についての 不 確 実 性 が 増 しているといえる 年 代 の 企 業 会 計 基 準 の 変 更 もある 中 で 企 業 は 短 期 的 経 営 判 断 を 志 向 する 傾 向 が 高 まっていると 考 えられ 企 業 内 での 雇 用 調 整 だけでなく 非 正 規 雇 用 労 働 者 の 一 層 の 活 用 を 図 っている こうした 変 化 も 背 景 に 結 果 として 175 6 歳 定 年 義 務 化 の 改 正 法 公 布 は1994 年 改 正 法 施 行 は1998 年 雇 用 確 保 措 置 (65 歳 までの 定 年 の 引 げ 継 続 雇 用 制 度 の 導 入 定 年 の 定 めの 廃 止 のいずれかの 措 置 )の 義 務 化 の 改 正 法 公 布 は4 年 改 正 法 施 行 は6 年 176 非 正 規 雇 用 労 働 者 の 分 析 については 次 節 を 参 照 のこと なお 非 正 規 雇 用 労 働 者 の 増 加 の 背 景 には 企 業 など 労 働 需 要 側 の 要 因 だ けでなく 高 齢 者 の 増 加 など 労 働 供 給 側 の 要 因 もあることに 留 意 が 必 要 である 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 167

日 本 的 雇 用 システムの 対 象 者 である 正 社 員 はバブル 経 済 期 前 とほぼ 同 水 準 である 一 方 その 対 象 者 とならない 非 正 規 雇 用 労 働 者 は 増 加 傾 向 が 続 いている 共 働 き 世 帯 の 増 加 とワーク ライフ バランスの 要 請 女 性 の 活 躍 促 進 前 掲 第 3-()-1 3 4 図 でみたとおり 日 本 の 年 齢 階 級 別 勤 続 年 数 や 賃 金 プロファイルにおい ては 男 女 格 差 が 大 きく 日 本 企 業 の 雇 用 慣 行 は 男 性 を 中 心 的 対 象 者 としてきた こうした 中 で 雇 用 者 に 占 める 女 性 の 割 合 をみると 第 1 次 オイルショック 後 の 景 気 後 退 期 降 一 貫 して 昇 している ( 付 3-()-11 表 ) これに 伴 い 第 3-()-1 図 により 共 働 き 世 帯 の 数 をみると 198 年 には 男 性 雇 用 者 と 無 業 の 妻 からなる 世 帯 (いわゆる 専 業 主 婦 世 帯 )の 半 数 強 だった 共 働 き 世 帯 は 199 年 代 に 専 業 主 婦 世 帯 を 回 り 1 年 は 専 業 主 婦 世 帯 の1.3 倍 となっている 第 3-()-1 図 共 働 き 世 帯 数 の 推 移 共 働 き 世 帯 は 増 加 傾 向 であり 199 年 代 からは 専 業 主 婦 世 帯 を 回 っている ( 万 世 帯 ) 1, 1,114 1,1 雇 用 者 の 共 働 き 世 帯 1,54 1, 9 897 94 916 8 83 男 性 雇 用 者 と 無 業 の 妻 からなる 世 帯 787 7 6 614 198 81 8 83 84 85 86 87 88 89 9 91 9 93 94 95 96 97 98 99 1 資 料 出 所 総 務 省 統 計 局 労 働 力 調 査 特 別 調 査 (198 年 ~1 年 ) 労 働 力 調 査 ( 詳 細 集 計 ) ( 年 ~1 年 1 年 )より 作 成 ( 注 ) 1) 男 性 雇 用 者 と 無 業 の 妻 からなる 世 帯 とは 夫 が 非 農 林 雇 用 者 で 妻 が 非 就 業 者 ( 非 労 働 力 人 口 及 び 完 全 失 業 者 )の 世 帯 ) 雇 用 者 の 共 働 き 世 帯 とは 夫 婦 ともに 非 農 林 雇 用 者 の 世 帯 3)1985 年 降 は 夫 婦 のみの 世 帯 夫 婦 と 親 からなる 世 帯 夫 婦 と 子 供 からなる 世 帯 及 び 夫 婦 子 供 と 親 からなる 世 帯 のみの 世 帯 数 4) 労 働 力 調 査 特 別 集 計 と 労 働 力 調 査 ( 詳 細 集 計 ) とでは 調 査 方 法 調 査 月 などが 相 違 するこ とから 時 系 列 比 較 には 注 意 を 要 する 5) 被 災 3 県 を 除 く 全 国 の 男 性 雇 用 者 と 無 業 の 妻 からなる 世 帯 (1~3 月 期 平 均 )は 11 年 が777 万 世 帯 1 年 が773 万 世 帯 雇 用 者 の 共 働 き 世 帯 (1~3 月 期 平 均 )は 11 年 が1,3 万 世 帯 1 年 が1,1 万 世 帯 である 3 4 5 6 7 8 9 1 1( 年 ) 男 性 正 社 員 の 恒 常 的 な 長 時 間 労 働 や 勤 務 地 の 移 動 を 伴 う 配 置 転 換 出 向 が 可 能 だった 背 景 には 専 業 主 婦 世 帯 が 大 半 を 占 め 共 働 きであっても 女 性 が 家 計 補 助 的 な 非 正 規 雇 用 の 労 働 者 といった 形 で 世 帯 全 体 で 仕 事 と 生 活 を 支 え 合 う 社 会 であったこともあると 考 えられる また 雇 用 者 に 占 める 女 性 割 合 は 昇 している 一 方 正 規 雇 用 者 に 占 める 女 性 割 合 は 把 握 できる 1984 年 降 わずかな 昇 に 留 まっている( 前 掲 付 3-()-11 表 ) 長 時 間 労 働 といった 日 本 企 業 の 雇 用 慣 行 は 子 育 て 期 の 女 性 の 継 続 就 業 正 規 雇 用 での 再 就 業 を 難 しくしていると 考 えられる 168 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 人 口 減 少 社 会 の 中 で 女 性 の 活 躍 促 進 が 重 要 な 課 題 となっており また 現 在 でも 週 間 就 業 時 間 が6 時 間 の 男 性 正 規 職 員 従 業 員 (5~44 歳 )の 割 合 は 割 を 超 えているということからも 177 ワー ク ライフ バランスの 推 進 が 男 女 ともに 求 められている コラム 勤 労 者 の 生 活 時 間 の 実 態 勤 労 者 世 帯 の 生 活 時 間 はどのようになっているであろうか 総 務 省 統 計 局 社 会 生 活 基 本 調 査 によりみてみよう 夫 婦 と 子 どもの 世 帯 のうち 共 働 き 世 帯 と 専 業 主 婦 世 帯 ( 夫 が 有 業 で 妻 が 無 業 の 世 帯 )について 夫 と 妻 の 生 活 時 間 の 推 移 をみると 1 次 活 動 ( 睡 眠 食 事 など 生 理 的 に 必 要 な 活 動 )については いずれもほとんど 変 化 がみられないが 共 働 き 世 帯 の 妻 が 専 業 主 婦 世 帯 の 妻 より 分 程 度 短 い 傾 向 が 続 いている 次 活 動 ( 仕 事 家 事 など 社 会 生 活 を 営 む で 義 務 的 な 性 格 の 強 い 活 動 )のう ち 仕 事 等 については 共 働 き 世 帯 専 業 主 婦 世 帯 いずれの 夫 も 減 少 傾 向 が 続 いていたが 6 年 に 増 加 に 転 じており 共 働 き 世 帯 の 妻 はおおむね 減 少 傾 向 である また 次 活 動 のうち 家 事 関 連 については 専 業 主 婦 世 帯 の 妻 を 除 き 増 加 傾 向 となっている 3 次 活 動 ( 1 次 活 動 次 活 動 外 で 各 人 が 自 由 に 使 える 時 間 における 活 動 )については いずれもこのところ 減 少 傾 向 であり 夫 は 共 働 きか 否 かで 大 差 ないが 妻 は 1986 年 には 時 間 程 度 あった 差 は 縮 まっているものの 依 然 共 働 き 世 帯 の 妻 が 専 業 主 婦 世 帯 の 妻 より 1 時 間 17 分 短 くなっている 次 活 動 の 家 事 関 連 をさらに 詳 しくみると 共 働 き 世 帯 専 業 主 婦 世 帯 いずれの 夫 も 家 事 育 児 はともに 増 加 傾 向 であるが 育 児 時 間 は 専 業 主 婦 世 帯 の 夫 が 共 働 き 世 帯 の 夫 より 長 い 傾 向 にあ る また 共 働 き 世 帯 の 妻 について 家 事 時 間 は 減 少 傾 向 育 児 時 間 は 増 加 傾 向 にあるが 夫 と 妻 を 比 べると 家 事 についてはその 差 は 縮 まっているものの 3 時 間 あり 育 児 については 逆 に 差 が 広 がっており11 年 で 妻 が 夫 より33 分 長 くなっている ここでは 仕 事 と 生 活 の 調 和 (ワー ク ライフ バランス)について 特 に 育 児 や 家 事 の 時 間 に 注 目 したが 共 働 き 世 帯 においては 夫 の 働 き 方 の 見 直 しを 含 めたワーク ライフ バランスが 特 に 大 きな 課 題 であることがうかがえ る 仕 事 と 生 活 の 調 和 の 必 要 性 の 高 まりを 受 けて 7 年 1 月 仕 事 と 生 活 の 調 和 (ワーク ライ フ バランス) 憲 章 と 仕 事 と 生 活 の 調 和 推 進 のための 行 動 指 針 が 政 労 使 により 初 めて 合 意 され 1 年 6 月 には 新 たな 合 意 が 結 ばれた また 日 本 再 興 戦 略 (13 年 6 月 14 日 閣 議 決 定 ) 中 の 日 本 産 業 再 興 プラン においても ワーク ライフ バランスの 更 なる 推 進 を 含 む 男 女 が ともに 仕 事 と 子 育 て 等 を 両 立 できる 環 境 の 整 備 が 盛 り 込 まれた 第 節 177 総 務 省 統 計 局 就 業 構 造 基 本 調 査 (7 年 )によると 5~44 歳 の 週 間 就 業 時 間 が6 時 間 の 男 性 正 規 職 員 従 業 員 ( 年 間 就 業 日 数 が 日 の 就 業 者 )の 割 合 は.%である 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 169

共 働 きか 否 か 行 動 の 種 類 別 生 活 時 間 の 推 移 ( 週 全 体 夫 婦 と 子 どもの 世 帯 ) ( 時 間 ) 共 働 き 世 帯 夫 ( 時 間 ) 1 1 1 次 活 動 共 働 き 世 帯 妻 1 8 次 活 動 ( 仕 事 等 ) 1 8 6 3 次 活 動 6 4 4 次 活 動 ( 家 事 関 連 ) 1986 91 96 1 6 11 ( 年 ) 1986 91 96 1 6 11 ( 年 ) 専 業 主 婦 世 帯 夫 ( 時 間 ) ( 時 間 ) 1 1 専 業 主 婦 世 帯 妻 1 1 8 8 6 6 4 4 1986 91 96 1 6 11 ( 年 ) 1986 91 96 1 6 11 ( 年 ) ( 参 考 ) 次 活 動 ( 家 事 関 連 )のうち 家 事 育 児 時 間 の 推 移 ( 単 位 時 間. 分 ) 年 共 働 き 世 帯 夫 共 働 き 世 帯 妻 専 業 主 婦 世 帯 夫 専 業 主 婦 世 帯 妻 1986 91 96 1 6 11 1986 91 96 1 6 11 1986 91 96 1 6 11 1986 91 96 1 6 11 家 事.6.8.7.9.11.1 3.36 3.38 3.35 3.31 3.8 3.7.4.6.5.7.8.9 5. 5.14 5. 4.49 4.4 4.43 育 児.3.3.3.5.8.1.19.19.19.5.36.45.6.8.8.13.17.19 1.6 1.3 1.3 1.48 1.57.1 資 料 出 所 総 務 省 統 計 局 社 会 生 活 基 本 調 査 ( 注 ) 1 ) 一 人 1 日 当 たりの 平 均 時 間 なお 該 当 する 種 類 の 行 動 をしなかった 人 を 含 む 全 員 についての 平 均 である ) 1 次 活 動 とは 睡 眠 食 事 など 生 理 的 に 必 要 な 活 動 次 活 動 とは 仕 事 家 事 など 社 会 生 活 を 営 む で 義 務 的 な 性 格 の 強 い 活 動 3 次 活 動 とは 1 次 活 動 次 活 動 外 で 各 人 が 自 由 に 使 える 時 間 における 活 動 である また 次 活 動 ( 仕 事 等 ) とは 通 勤 通 学 仕 事 及 び 学 業 次 活 動 ( 家 事 関 連 ) とは 家 事 介 護 看 護 育 児 及 び 買 い 物 である 3 ) 四 捨 五 入 の 関 係 等 から 内 訳 の 合 計 は 必 ずしも4 時 間 とはならない 4 ) 共 働 き 世 帯 とは 夫 が 有 業 で 妻 も 有 業 の 世 帯 専 業 主 婦 世 帯 とは 夫 が 有 業 で 妻 が 無 業 の 世 帯 である 5 ) 子 どもは 婚 の 子 に 限 る 6 )1986 年 の 家 事 には 介 護 看 護 を 含 む 17 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 3 今 後 の 日 本 的 雇 用 システムの 在 り 方 企 業 労 働 者 双 方 のために 雇 用 の 安 定 を 図 る 必 要 でみてきたような 経 済 社 会 構 造 の 変 化 の 中 で 企 業 は 今 後 の 雇 用 システムについてどのように 受 け 止 め 対 応 が 必 要 であると 考 えているだろうか 178 第 3-()-13 図 により 正 社 員 の 長 期 雇 用 は 維 持 すべきという 考 え 方 と 正 社 員 も 柔 軟 に 雇 用 調 整 し やすくすべきという 考 え 方 のいずれに 賛 成 かを 企 業 規 模 別 にみると 99 人 下 の 企 業 では1 人 の 企 業 と 比 べやや 割 合 が 低 いものの 全 ての 企 業 規 模 で 正 社 員 の 長 期 雇 用 は 維 持 すべきという 考 え に 肯 定 的 な 企 業 は75%を 超 えている また 第 3-()-14 図 により 正 社 員 の 能 力 開 発 の 責 任 主 体 についてみると 企 業 規 模 3 人 の 大 企 業 では 8 割 の 企 業 が 現 在 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 企 業 主 体 で 決 定 する としている 一 方 99 人 下 の 中 小 企 業 ではそのように 回 答 した 割 合 は 8 割 であるが 今 後 については 現 在 より 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 企 業 主 体 で 決 定 する とする 企 業 の 割 合 が 高 まっている 能 力 開 発 方 針 を 企 業 主 体 で 決 定 するという 考 えは 長 期 雇 用 を 前 提 とするものと 考 えられ 大 企 業 では 今 後 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 労 働 者 個 人 主 体 で 決 定 する とする 割 合 がやや 高 まっているものの 引 き 続 き 多 くの 企 業 で 長 期 雇 用 のもつ 人 材 育 成 機 能 が 重 視 されていると 考 えられる また 中 小 企 業 ではそ うした 機 能 を 今 後 より 重 視 しようとしていると 考 えられる ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 今 後 の 産 業 動 向 と 雇 用 のあり 方 に 関 する 調 査 (1 年 )により 企 業 が 長 期 雇 用 の 具 体 的 メリットとして 考 えるものをみると 知 識 や 技 能 の 継 承 がしやすい 従 業 員 の 長 期 的 な 人 材 育 成 がしやすい 組 織 的 な 一 体 感 を 維 持 しやすい などの 割 合 が 高 くなってい る 実 際 に 第 3-()-15 図 により 正 社 員 の 採 用 年 後 在 籍 率 別 の 人 材 の 確 保 育 成 の 課 題 の 有 無 をみると 正 社 員 の 採 用 年 後 在 籍 率 が 高 く 長 期 勤 続 の 正 社 員 割 合 が 高 い 企 業 ほど 求 める 人 材 を 確 保 する での 問 題 が 少 なく また 採 用 費 用 や 教 育 訓 練 投 資 を 回 収 できないという 問 題 も 少 ないと いう 結 果 になっており 長 期 雇 用 が 企 業 の 人 材 確 保 育 成 の でメリットとなっていることが 分 か る このことから 人 材 確 保 育 成 の 観 点 からみると 労 働 者 のためだけでなく 企 業 にとっても 雇 用 の 安 定 を 図 ることが 重 要 と 考 えられる 第 節 178 実 際 には 企 業 では 正 規 雇 用 労 働 者 非 正 規 雇 用 労 働 者 の 双 方 を 含 めて 人 事 管 理 が 行 われるが ここでは 正 規 雇 用 労 働 者 について 扱 い 次 節 で 非 正 規 雇 用 労 働 者 について 扱 うこととする 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 171

第 3-()-13 図 正 社 員 の 雇 用 についての 企 業 の 考 え 方 ( 企 業 規 模 別 ) 正 社 員 の 長 期 雇 用 の 維 持 については 約 8 割 の 企 業 が 肯 定 的 正 社 員 の 長 期 雇 用 は 維 持 すべき(A) 正 社 員 も 柔 軟 に 雇 用 調 整 しやすくすべき(B) 1 3 4 5 6 7 8 9 1 企 業 規 模 計 Aに 賛 成 1, 人 どちらかというとAに 賛 成 5~999 人 どちらかというとBに 賛 成 3~499 人 Bに 賛 成 1~99 人 分 からない 3~99 人 無 回 答 9 人 下 資 料 出 所 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 今 後 の 企 業 経 営 と 雇 用 のあり 方 に 関 する 調 査 (1 年 ) ( 注 ) 1)Aとは 正 社 員 の 長 期 雇 用 は 維 持 すべき という 考 え Bとは 正 社 員 も 柔 軟 に 雇 用 調 整 しやすくすべき という 考 え ) 規 模 計 には 規 模 不 明 の 内 訳 も 含 まれる 第 3-()-14 図 正 社 員 の 能 力 開 発 の 方 向 付 け 別 企 業 割 合 ( 企 業 規 模 別 ) 正 社 員 の 能 力 開 発 方 針 は 多 くの 企 業 で 引 き 続 き 企 業 主 体 で 決 定 するとの 回 答 1 9 8 現 在 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 企 業 主 体 で 決 定 する 今 後 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 企 業 主 体 で 決 定 する 現 在 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 労 働 者 個 人 主 体 で 決 定 する 今 後 労 働 者 の 能 力 開 発 方 針 は 労 働 者 個 人 主 体 で 決 定 する 7 6 5 4 3 1 3~49 人 5~99 人 1~99 人 3~999 人 1, 人 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 能 力 開 発 基 本 調 査 (1 年 度 ) ( 注 ) 正 社 員 が 在 籍 している 企 業 計 のうち 不 明 を 除 いたものをそれぞれ1とした 割 合 である 17 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 第 3-()-15 図 正 社 員 の 採 用 年 後 在 籍 率 別 人 材 の 確 保 育 成 の 課 題 の 有 無 長 期 勤 続 の 正 社 員 割 合 が 高 い 企 業 ほど 人 材 確 保 育 成 の 課 題 は 少 ない 正 社 員 の 採 用 年 後 在 籍 率 別 求 める 人 材 ( 量 )の 確 保 が 困 難 と 考 える 企 業 割 合 ( 困 難 がある - 困 難 がない ) ( %ポイント) ( %ポイント) 4 3 1-1 - -3 全 体 1% 1% % % 3% 3% 4% 4% 5% 5% 6% 6% 7% 7% 8% 8% 9% 9% 正 社 員 の 採 用 年 後 在 籍 率 別 採 用 費 用 や 教 育 訓 練 投 資 を 回 収 できないという 問 題 があると 考 える 企 業 割 合 ( あ る - な い ) -1 - -3-4 -5-6 -7-8 -9 全 体 1% 1% % % 3% 3% 4% 4% 5% 5% 6% 6% 7% 7% 8% 8% 9% 9% 第 節 資 料 出 所 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 構 造 変 化 の 中 での 企 業 経 営 と 人 材 のあり 方 に 関 する 調 査 (13 年 ) 賃 金 決 定 の 主 要 素 を 占 める 職 務 遂 行 能 力 次 に 賃 金 制 度 についてみてみる 賃 金 制 度 については これまでも 見 直 しが 進 められてきた 前 掲 第 3-()-11 図 でみた 賃 金 プロファイルの 右 肩 がりの 形 から 現 在 でも 日 本 の 賃 金 制 度 は 年 齢 や 勤 続 年 数 に 直 結 して 賃 金 が 昇 するイメージで 捉 えられているが これは 必 ずしも 適 切 な 理 解 とは 言 い 難 い 確 かに 基 本 給 の 決 定 ウェイトについて 年 齢 勤 続 年 数 学 歴 などの 属 人 的 要 素 が 半 分 を 超 える 企 業 の 割 合 は199 年 では 最 も 多 く36.9%であった 179 第 3-()-16 図 により 企 業 における 基 本 給 の 決 定 要 素 ( 複 数 回 答 )をみても 管 理 職 外 につい ては 学 歴 年 齢 勤 続 年 数 が1996 年 は 9 割 前 後 1 年 は 約 8 割 を 占 めていた しかし 1 年 は 年 齢 勤 続 年 数 だけでなく 職 務 遂 行 能 力 も 同 じく 高 い 割 合 を 占 めており さらに 年 齢 勤 続 年 数 は 1 年 までにその 割 合 を 5 ~ 6 割 まで 下 げている 日 本 の 賃 金 プロファイルは 年 齢 勤 続 年 数 とと もに 昇 している 形 になっているが 現 在 では 年 齢 勤 続 年 数 が 賃 金 に 直 結 して 決 められていると いうわけではないといえる また 199 年 代 に 入 ってからのバブル 崩 壊 降 の 厳 しい 経 営 環 境 と 労 働 者 の 働 きがいを 高 めるこ とを 目 指 す 中 で 199 年 代 後 半 から 年 代 前 半 にかけて 業 績 成 果 主 義 が 強 まり 業 績 成 果 を 賃 金 の 決 定 要 素 とする 割 合 ( 複 数 回 答 )も 6 ~ 7 割 強 と 高 かったが その 後 業 績 評 価 制 度 の 運 用 の 難 しさ 等 18 により 4 割 弱 ~ 6 割 へと 低 下 している 代 わって 職 務 職 種 など 仕 事 の 内 容 が 大 企 業 を 中 心 に 高 まっているとともに 職 務 遂 行 能 力 は 依 然 賃 金 決 定 要 素 として 最 も 大 きな 割 合 を 占 めてい る 職 務 遂 行 能 力 とは 例 えば 責 任 感 問 題 解 決 力 といった 潜 在 的 能 力 であり 企 業 が 長 期 雇 用 の 中 でじっくり 評 価 判 断 しようとするものである 179 労 働 省 賃 金 労 働 時 間 制 度 等 総 合 調 査 (199 年 )による 18 厚 生 労 働 省 就 労 条 件 総 合 調 査 (1 年 )によると 業 績 評 価 制 度 の 評 価 側 の 課 題 として 部 門 間 の 評 価 基 準 の 調 整 が 難 しい 評 価 者 の 研 修 教 育 が 十 分 にできない 評 価 に 手 間 や 時 間 がかかるなどが 主 要 な 問 題 点 としてあげられており これらは 大 企 業 ほど 強 く 意 識 されている 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 173

第 3-()-16 図 基 本 給 の 決 定 要 素 ( 企 業 規 模 別 ) 賃 金 決 定 の 主 要 素 は 職 務 遂 行 能 力 年 齢 勤 続 年 数 が 賃 金 に 直 結 しているわけではない (ⅰ) 管 理 職 外 1 9 1996 年 1 年 8 9 年 7 6 1 年 5 4 3 1 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 学 歴 年 齢 勤 続 年 数 など 年 齢 勤 続 年 数 など 職 務 遂 行 能 力 職 務 職 種 など 仕 事 の 内 容 業 績 成 果 学 歴 (ⅱ) 管 理 職 1 9 1996 年 9 年 8 7 1 年 1 年 6 5 4 3 1 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 3 1 3 1, 人 99 人 99 人 999 人 学 歴 年 齢 勤 続 年 数 など 年 齢 勤 続 年 数 など 職 務 遂 行 能 力 職 務 職 種 など 仕 事 の 内 容 業 績 成 果 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 就 労 条 件 総 合 調 査 ( 旧 賃 金 労 働 時 間 制 度 等 総 合 調 査 ) ( 注 ) 1996 年 及 び1 年 については 本 社 の 常 用 労 働 者 が3 人 の 民 営 企 業 を 調 査 対 象 としており 9 年 及 び1 年 については 常 用 労 働 者 が3 人 の 民 営 企 業 を 調 査 対 象 としていることから 数 値 の 比 較 には 注 意 を 要 する 学 歴 174 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 大 企 業 において 導 入 方 針 の 転 換 がみられる 業 績 成 果 主 義 第 3-()-17 図 により 賃 金 制 度 のうち 職 能 給 職 務 給 業 績 成 果 給 の 見 直 しの 内 容 を みると 199 年 代 後 半 から 年 代 前 半 にかけ 業 績 成 果 給 部 分 を 拡 大 した 企 業 割 合 に 昇 がみら れ その 後 低 下 に 転 じている 特 に 3 人 の 大 企 業 についてみると 1996 年 から4 年 にか けて 業 績 成 果 給 部 分 を 拡 大 した 企 業 割 合 が 大 きく 高 まったのに 対 し 7 年 には 低 下 に 転 じ 1 年 の 低 下 は 更 に 大 きかった こうした 傾 向 は 管 理 職 でも 同 様 にみられる 第 3-()-17 図 賃 金 制 度 の 見 直 しの 内 容 業 績 成 果 給 部 分 を 拡 大 した 企 業 割 合 は 199 年 代 から 年 代 前 半 にかけて 昇 したが その 後 低 下 (ⅰ) 管 理 職 外 (3 人 企 業 ) (3 人 企 業 ) 35 35 第 節 3 5 職 能 給 部 分 の 拡 大 業 績 成 果 給 部 分 の 拡 大 3 5 業 績 成 果 給 部 分 の 拡 大 職 能 給 部 分 の 拡 大 15 1 職 務 給 部 分 の 拡 大 15 1 職 務 給 部 分 の 拡 大 5 5 1996 99 4 7 1 ( 年 ) 1996 99 4 7 1 ( 年 ) (ⅱ) 管 理 職 (3 人 企 業 ) (3 人 企 業 ) 35 35 3 3 業 績 成 果 給 部 分 の 拡 大 5 15 職 能 給 部 分 の 拡 大 業 績 成 果 給 部 分 の 拡 大 5 15 職 能 給 部 分 の 拡 大 1 5 職 務 給 部 分 の 拡 大 1 5 職 務 給 部 分 の 拡 大 1996 99 4 7 1 1996 99 4 7 1 ( 年 ) ( 年 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 就 労 条 件 総 合 調 査 ( 旧 賃 金 労 働 時 間 制 度 等 総 合 調 査 ) をもとに 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 にて 推 計 ( 注 ) 企 業 規 模 別 構 成 比 をもとに3 人 と3 人 に 配 分 した 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 175

企 業 は 今 後 職 務 遂 行 能 力 役 割 中 長 期 的 な 貢 献 を 重 視 第 3-()-18 図 により 企 業 が 今 後 重 視 する 賃 金 決 定 要 素 をみると 長 期 雇 用 の 中 でじっくり 評 価 判 断 しようとするものと 考 えられている 職 務 遂 行 能 力 が 引 き 続 き 重 視 される 見 込 みである 一 方 年 齢 勤 続 年 数 学 歴 などの 個 人 的 属 性 を 重 視 して 賃 金 に 反 映 する 割 合 はこれまでよりも 大 きく 低 下 し 主 に 従 事 する 職 務 や 仕 事 内 容 短 期 的 な 個 人 の 仕 事 の 成 果 業 績 も 低 下 が 見 込 まれる これに 対 し 職 位 に 期 待 される 複 数 の 職 務 群 の 遂 行 状 況 中 長 期 的 な 企 業 に 対 する 貢 献 の 蓄 積 が 賃 金 の 決 定 要 素 として 高 まると 考 えられる これらはいずれも 企 業 が 長 期 雇 用 を 前 提 に 長 期 的 な 視 点 に 立 って 人 材 育 成 を 行 うことと 整 合 的 な 考 えと 思 われる 職 位 に 期 待 される 複 数 の 職 務 群 の 遂 行 状 況 につ いては 企 業 は 人 材 育 成 をするに 当 たって ある 分 野 の 職 務 能 力 を 核 としながらも 様 々な 職 務 経 験 を 通 じて 幅 広 い 職 務 能 力 を 養 成 し 一 定 のポストにおいては 複 数 の 職 務 を 遂 行 しながらそのポス トに 期 待 される 役 割 を 果 たすことを 求 めていると 考 えられる 第 3-()-19 図 により 賃 金 制 度 の 見 直 し 項 目 として 今 後 の 実 施 予 定 企 業 が 多 いものをみると 評 価 ( 人 事 考 課 )による 昇 進 昇 格 の 厳 格 化 評 価 による 昇 給 ( 査 定 昇 給 )の 導 入 評 価 ( 人 事 考 課 ) による 降 格 降 給 の 実 施 が 高 い 割 合 を 示 している 今 後 労 使 の 合 意 の 中 で 労 働 者 の 意 欲 と 能 力 が 発 揮 され 企 業 が 活 性 化 するための 賃 金 制 度 に 向 けた 取 組 が 求 められる 第 3-()-18 図 企 業 が 重 視 する 賃 金 決 定 要 素 企 業 は 今 後 職 務 遂 行 能 力 役 割 中 長 期 的 な 貢 献 を 重 視 7 6 これまで 重 視 したもの 5 4 今 後 重 視 するもの 3 1 職 務 を 遂 行 す る 能 力 職 職 務 位 群 に の 期 遂 待 行 さ 状 れ 況 る 複 数 の 対 中 す 長 る 期 貢 的 献 な の 企 蓄 業 積 に 仕 主 事 に 内 従 容 事 す る 職 務 や 仕 短 事 期 の 的 成 な 果 個 人 業 の 績 学 年 歴 齢 な ど 勤 の 続 個 年 人 数 属 性 資 料 出 所 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 今 後 の 産 業 動 向 と 雇 用 の 在 り 方 に 関 する 調 査 (1 年 ) 176 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 第 3-()-19 図 賃 金 制 度 の 見 直 し 項 目 ( 今 後 の 実 施 予 定 企 業 が 多 いもの) 今 後 人 事 考 課 による 昇 進 昇 給 の 厳 格 化 や 査 定 昇 給 の 導 入 等 を 実 施 予 定 の 企 業 が 多 い 5 45 4 年 度 降 に 実 施 35 3 今 後 実 施 予 定 5 15 1 5 昇 評 進 価 ( 昇 人 格 事 の 考 厳 課 格 ) 化 に よ る の 評 導 価 入 に よ る 昇 給 ( 査 定 昇 給 ) 降 評 格 価 ( 降 人 級 事 の 考 実 課 施 ) に よ る 高 年 層 の 賃 金 カ ー ブ の 抑 制 一 個 時 人 金 の の 成 変 果 動 強 業 化 績 に 連 動 し た 年 齢 差 の 縮 小 職 能 給 の 拡 大 第 節 資 料 出 所 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 今 後 の 企 業 経 営 と 賃 金 の 在 り 方 に 関 する 調 査 (9 年 ) ( 注 ) 賃 金 制 度 の 見 直 し 項 目 として 掲 げられた 項 目 のうち 今 後 実 施 する 予 定 とした 企 業 が 調 査 対 象 企 業 の%を 超 えた 項 目 をとった 労 働 者 の 意 識 次 に 労 働 者 の 意 識 をみてみる 第 3-()- 図 により 新 入 社 員 の 現 在 の 会 社 での 就 業 希 望 をみ ると 定 年 まで 働 きたい とりあえずこの 会 社 で 働 く と 雇 用 の 継 続 を 前 提 に 考 えている 者 の 割 合 は 198 年 代 半 ばまで 昇 傾 向 にあったが その 後 低 下 し 年 には38%となった ところが そ の 後 は 昇 傾 向 にある 第 3-()-1 図 により 長 期 雇 用 についての 考 え 方 をみると いわゆる 終 身 雇 用 を 評 価 する 割 合 ( 良 いことだと 思 う 及 び どちらかといえば 良 いことだと 思 う の 割 合 )は 1999 年 の7.3% から4 年 の78.%へと 緩 やかに 昇 し 11 年 には さらに 昇 して87.5%となった また いわゆる 年 功 賃 金 についての 考 え 方 をみると 年 功 賃 金 を 評 価 する 割 合 ( 良 いことだ と 思 う 及 び どちらかといえば 良 いことだと 思 う の 割 合 )は 1999 年 の6.8%から1 年 の 6.3%へとほぼ 横 ばいで 推 移 した 後 4 年 に66.7% 11 年 に74.5%へと 昇 した また 年 功 賃 金 については 終 身 雇 用 の 評 価 と 違 って 否 定 的 な 見 方 をする 割 合 ( 良 くないことだと 思 う 及 び どちらかといえば 良 くないことだと 思 う の 割 合 )は 相 対 的 に 高 く 1 年 までは 3 割 を 超 えてい たが 1 年 の33.7%から11 年 には3.%へと 大 きく 低 下 した このような 日 本 的 雇 用 システムへの 意 識 は 景 気 動 向 にも 影 響 を 受 けると 考 えられるが 総 じてみ れば 労 働 者 もメリットを 認 識 しているものと 考 えられる 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 177

第 3-()- 図 現 在 の 会 社 での 就 業 希 望 定 年 まで 働 きたい とりあえずこの 会 社 で 働 く と 考 える 新 入 社 員 の 割 合 は 年 代 から 昇 傾 向 1 わからない 無 回 答 9 8 状 況 次 第 でかわる 7 6 5 とりあえずこの 会 社 で 働 く 4 3 定 年 まで 働 きたい 1 1971 7 73 74 75 76 77 78 79 8 81 8 83 84 85 86 87 88 89 9 91 9 93 94 95 96 97 98 99 1 3 4 5 6 7 8 9 1 11 1( 年 ) 資 料 出 所 日 本 生 産 性 本 部 働 くことの 意 識 調 査 ( 注 ) 1) 新 入 社 員 に 対 し 現 在 の 会 社 でずっと 働 きたいかを 尋 ねたもの ) わからない 無 回 答 は1からその 他 3つの 値 の 合 計 を 除 して 算 出 第 3-()-1 図 年 齢 階 級 別 日 本 的 雇 用 システムの 支 持 割 合 の 推 移 いわゆる 終 身 雇 用 年 功 賃 金 を 評 価 する 者 の 割 合 は 11 年 の 年 齢 階 級 計 でそれぞれ87.5% 74.5% 95 9 85 8 75 7 65 6 55 5 ( 終 身 雇 用 ) ( 年 功 賃 金 ) 95 6~69 歳 7 歳 年 齢 階 級 計 5~59 歳 9 85 6~69 歳 8 7 歳 ~9 歳 75 年 齢 階 級 計 3~39 歳 4~49 歳 1999 1 4 7 11 1999 1 4 7 11 ( 年 ) ( 年 ) 資 料 出 所 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 勤 労 生 活 に 関 する 調 査 ( 注 ) 1) 調 査 では 1つの 企 業 に 定 年 まで 勤 める 日 本 的 な 終 身 雇 用 及 び 勤 続 年 数 とともに 給 与 が 増 えていく 日 本 的 な 年 功 賃 金 について 尋 ねたもの ) 支 持 割 合 は 良 いことだと 思 う 及 び どちらかといえば 良 いことだと 思 う の 合 計 7 65 6 55 5 5~59 歳 3~39 歳 ~9 歳 4~49 歳 178 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 中 小 企 業 における 雇 用 システム これまでみてきた 日 本 的 雇 用 システムは 主 に 大 企 業 が 中 心 である 中 小 企 業 では 男 性 正 社 員 の 平 均 勤 続 年 数 は 短 く 労 働 移 動 は 大 企 業 に 比 べて 活 発 であり 一 方 配 置 転 換 や 出 向 は 大 企 業 ほど 行 われ ていない( 前 掲 第 3-()-6 図 付 3-()-3 4 6 表 ) また 第 3-()- 図 により 企 業 規 模 別 の 標 準 労 働 者 の 賃 金 プロファイルをみると 企 業 規 模 が 小 さいほど 年 齢 階 級 別 の 賃 金 プロファイルの 傾 きは 緩 やかであるとともに ピークを 超 えた 後 の 低 下 幅 も 小 さい 正 社 員 の 能 力 開 発 の 責 任 主 体 については 先 にみたとおり 企 業 主 体 で 決 定 する 割 合 は 大 企 業 より 相 対 的 に 低 いが 今 後 については 現 在 より 企 業 主 体 で 決 定 しようとする 割 合 が 高 まっている( 前 掲 第 3- ()-14 図 ) このように 中 小 企 業 の 雇 用 システムや 考 え 方 今 後 の 対 応 方 針 等 は 大 企 業 とは 異 なっ ているものの 従 業 員 の 育 成 を 重 視 する 意 識 などは 共 通 している また 中 小 企 業 においても 長 期 雇 用 を 維 持 すべきと 考 える 企 業 は 多 い 一 方 で( 前 掲 第 3-()-13 図 ) 離 職 率 は 高 く 181 第 3-()-3 図 により 学 歴 別 企 業 規 模 別 の 新 卒 入 職 者 数 の 推 移 をみると 大 学 大 学 院 卒 の 入 職 者 は 増 加 している 一 方 大 企 業 への 入 職 者 はそれほど 増 えていない 中 小 企 業 は 大 企 業 に 比 べて 大 卒 求 人 倍 率 が 高 い 18 など 新 規 学 卒 の 需 要 が 高 い 中 で( 前 掲 第 3-(1)-15 図 ) 中 小 企 業 と 新 規 学 卒 者 とのミスマッチ 解 消 がこれまで に 重 要 となっている 第 節 181 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 によると 一 般 労 働 者 の 企 業 規 模 別 離 職 率 ( 年 初 の 常 用 労 働 者 数 に 対 する 離 職 者 数 の 割 合 )は 11 年 で 企 業 規 模 計 が11.7% 1, 人 が1.1% 3~999 人 が1.3% 1~99 人 が13.3% 3~99 人 が13.3% 5 ~9 人 が1.9%と なっている 18 ( 株 )リクルートワークス 研 究 所 ワークス 大 卒 求 人 倍 率 調 査 によると 13 年 3 月 卒 の 大 卒 求 人 倍 率 については 従 業 員 1, 人 の 企 業 は.73 倍 1, 人 の 企 業 は1.79 倍 3 人 の 企 業 は3.7 倍 となっている 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 179

第 3-()- 図 標 準 労 働 者 ( 同 一 企 業 への 継 続 勤 務 者 )の 賃 金 プロファイル( 企 業 規 模 別 男 性 ) 企 業 規 模 が 小 さいほど 賃 金 プロファイルの 傾 きは 緩 やかであり ピーク 後 の 低 下 幅 も 小 さい 11~99 人 規 模 (~4 歳 =1) 35 3 5 199 年 年 15 1 年 1 年 1 15~19 ~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~59 6~64 ( 歳 ) 1~999 人 規 模 (~4 歳 =1) 35 3 5 199 年 年 1 年 15 1 年 1 15~19 ~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~59 6~64 ( 歳 ) 31, 人 規 模 (~4 歳 =1) 35 3 5 199 年 年 1 年 15 1 1 年 15~19 ~4 5~9 3~34 35~39 4~44 45~49 5~54 55~59 6~64 ( 歳 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 をもとに 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 にて 計 算 ( 注 ) 数 値 は 産 業 計 の 男 性 労 働 者 の 所 定 内 給 与 額 を 中 学 卒 高 校 卒 高 専 短 大 卒 大 学 卒 をそれ ぞれのウェイトで 合 算 し 学 歴 計 としたもの 18 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析

日 本 的 雇 用 システムと 今 後 の 課 題 第 節 第 3-()-3 図 学 歴 別 企 業 規 模 別 の 新 卒 入 職 者 数 の 推 移 大 学 大 学 院 卒 の 新 卒 入 職 者 は 増 加 している 一 方 大 企 業 への 入 職 者 はそれほど 増 えていない ( 万 人 ) ( 各 年 の 左 側 が 企 業 規 模 別 右 側 が 学 歴 別 ) 1 1 8 6 4 3.7 34.1 1.7 33. 58.8 8.6 16.1 3~ 999 人 1, 人 4.7 37.8 16. 9.7 5.3 14.5 1.5 官 公 営 3 人.6 46.4 1.8 37.8 高 校 卒 短 大 等 卒 大 学 大 学 院 卒 1971 81 91 1 11 ( 年 ) 資 料 出 所 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 ( 注 ) 1) 中 学 の 卒 業 生 はここでは 掲 載 していない )1 年 降 の 短 大 等 は 専 修 学 校 ( 専 門 課 程 ) と 高 専 短 大 の 合 計 値 である 1991 年 前 の 短 大 等 は 短 大 の 値 であり 高 等 専 門 学 校 の 卒 業 生 を 含 む 3)1971 年 及 び1981 年 は 建 設 業 を 含 まない 4) 調 査 結 果 は 企 業 規 模 5 人 58.5.3 7.8.9 51.6 15.. 31. 5.3 35. 4. 46. 18.4 9. 35.5 19.3 4.8 第 節 今 後 の 方 向 性 ( 独 ) 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 構 造 変 化 の 中 での 企 業 経 営 と 人 材 のあり 方 に 関 する 調 査 (13 年 ) により 今 後 企 業 が 自 社 の 競 争 力 をさらに 高 めるために 強 化 すべきものとして 考 えるもの( 複 数 回 答 )をみると 5.9%の 企 業 が 人 材 の 能 力 資 質 を 高 める 育 成 体 系 を 39.5%が 従 業 員 の 意 欲 を 引 き 出 す 人 事 処 遇 制 度 をあげている また 同 調 査 により 企 業 が 従 業 員 の 能 力 を 最 大 限 発 揮 させるため 重 要 と 考 える 雇 用 管 理 事 項 ( 複 数 回 答 )をみると 6.%の 企 業 が 能 力 成 果 等 の 評 価 に 見 合 った 昇 格 昇 進 や 賃 金 アップ を 51.%が 安 定 した( 安 心 して 働 ける) 雇 用 環 境 の 整 備 を 44.8%が 目 標 管 理 制 度 による 職 務 遂 行 状 況 の 評 価 を 4.%が 評 価 制 度 における 納 得 性 の 向 をあげている 183 日 本 的 雇 用 システムをめぐる 経 済 社 会 構 造 が 大 きく 変 化 している 中 で 雇 用 の 安 定 は 生 活 の 安 定 を 通 じて 労 働 者 社 会 にとってメリットがあるだけでなく 先 述 のとおり 企 業 にとってもメリットが ある こうした 中 で 労 使 の 合 意 の 下 に 男 女 ともにワーク ライフ バランスを 実 現 しながら 正 社 員 として 働 き 続 けることができる 環 境 整 備 や 労 働 者 の 意 欲 と 能 力 が 発 揮 され 企 業 が 活 性 化 するた めの 賃 金 処 遇 制 度 に 向 けた 取 組 が 今 後 とも 求 められる また 正 社 員 に 対 する 能 力 開 発 の 責 任 主 体 について 企 業 主 体 で 決 定 すべき 又 はそれに 近 いと 考 え る 企 業 の 割 合 は 高 い 水 準 にある 中 で これまでも 長 期 雇 用 の 下 企 業 が 主 体 となり 費 用 を 負 担 しなが ら 能 力 開 発 を 行 い 今 後 もそうあるべきと 考 える 企 業 が 多 いことは 能 力 開 発 を 効 率 的 効 果 的 に 行 える 点 でメリットもある しかし 経 済 情 勢 が 企 業 の 教 育 訓 練 実 施 率 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 もあるこ 183 本 文 中 に 記 載 した 選 択 肢 外 で 割 合 が 高 いものは 自 社 の 競 争 力 をさらに 高 めるために 強 化 すべきものとして 45.5%の 企 業 が 顧 客 ニーズへの 対 応 力 ( 提 案 力 を 含 む) をあげ 従 業 員 の 能 力 を 最 大 限 発 揮 させるため 重 要 と 考 える 雇 用 管 理 事 項 として 51.6%の 企 業 が 司 と 部 下 のコミュニケーションや 職 場 の 人 間 関 係 の 円 滑 化 をあげている 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析 181

と 184 事 業 環 境 の 変 化 や 事 業 転 換 によって 人 材 活 用 の 面 では 自 律 的 な 人 材 育 成 の 重 要 性 が 増 した とする 企 業 割 合 が 半 数 を 占 めること 185 から 労 働 者 自 身 による 主 体 的 な 能 力 開 発 も 一 層 求 められると 考 えられる こうした 中 で 今 後 企 業 業 界 団 体 公 的 部 門 等 社 会 全 体 で 能 力 開 発 機 会 を 確 保 して いくことがより 一 層 重 要 である 184 厚 生 労 働 省 平 成 4 年 版 労 働 経 済 の 分 析 第 3 章 第 節 参 照 185 厚 生 労 働 省 雇 用 政 策 研 究 会 報 告 資 料 経 済 環 境 経 済 政 策 の 変 化 が 事 業 展 開 雇 用 に 及 ぼす 影 響 に 関 する 調 査 ( 三 菱 UFJリサー チ&コンサルティング( 株 ))(1 年 ) 18 平 成 5 年 版 労 働 経 済 の 分 析