運 輸 事 情 調 査 中 国 東 北 地 方 ( 遼 寧 省 吉 林 省 黒 龍 江 省 ) ( 出 展 : 中 国 統 計 年 鑑 29 遼 寧 統 計 年 鑑 29 吉 林 統 計 年 鑑 29 黒 龍 江 統 計 年 鑑 29) 基 本 情 報 図 1. 中 国 東 北 三 省 地 図
図 2. 中 国 東 北 地 方 と 日 本 の 位 置 関 係 表 1. 東 北 三 省 の 基 本 情 報 (28) 面 積 ( 万 km 2 ) 人 口 ( 万 人 ) GDP( 億 元 ) 遼 寧 省 14.8(1.5%) 4,315(3.2%) 13,462(4.5%) 吉 林 省 18.7(1.9%) 2,734(2.1%) 6,424(2.1%) 黒 龍 江 省 45.4(4.7%) 3,825(2.9%) 8,31(2.8%) 東 北 三 省 計 78.9(8.2%) 1,883(8.2%) 28,196(9.3%) ( ) 内 は 全 国 シェア 1 元 = 約 13.7 円 (21.4 現 在 ) 表 2. 東 北 三 省 の 延 長 (28) 総 延 長 (km) 高 速 延 長 高 速 延 長 (km) / 総 延 長 遼 寧 省 11,144(2.7%) 2,747(4.6%) 2.72% 吉 林 省 87,99(2.3%) 925(1.5%) 1.6% 黒 龍 江 省 15,845(4.%) 1,44(1.7%).69% 東 北 三 省 計 339,88(9.1%) 4,715(7.8%) 1.39% ( ) 内 は 全 国 シェア 表 3. 東 北 三 省 の 鉄 道 延 長 (28) 遼 寧 省 4,194.7(5.3%) 吉 林 省 3,828.6(4.8%) 黒 龍 江 省 5755.2(7.2%) 東 北 三 省 計 13,778.5(17.3%) ( ) 内 は 全 国 シェア
1. 行 政 機 構 (1) 行 政 機 構 全 体 の 概 観 中 央 政 府 に 行 政 を 所 管 する 交 通 運 輸 部 と 鉄 道 行 政 を 所 管 する 鉄 路 部 があり 地 方 政 府 には 各 省 に 交 通 運 輸 庁 (*)( 部 門 含 む)および 東 北 三 省 の 行 政 を 所 管 する 中 国 民 用 局 東 北 地 区 管 理 局 鉄 道 部 門 は 遼 寧 省 吉 林 省 および 内 蒙 古 黒 龍 江 省 河 北 省 の 一 部 を 所 管 する 瀋 陽 鉄 道 局 と 黒 龍 江 省 および 内 蒙 古 の 一 部 を 所 管 する ハルビン 鉄 道 局 が 所 在 する 交 通 運 輸 部 の 内 局 としての 中 国 民 用 局 傘 下 に 全 国 7 地 区 の 地 区 管 理 局 があり 鉄 道 部 傘 下 の 鉄 道 局 は 全 国 に17ある (2) 運 輸 関 係 行 政 機 関 の 幹 部 遼 寧 省 交 通 運 輸 庁 (*) 書 記 庁 長 鄭 玉 焯 吉 林 省 交 通 運 輸 庁 (*) 書 記 歴 王 強 庁 長 王 樹 森 黒 龍 江 省 交 通 運 輸 庁 (*) 書 記 庁 長 高 志 傑 瀋 陽 局 書 記 武 汛 局 長 王 占 柱 ハルビン 鉄 道 局 不 明 (3) 組 織 の 沿 革 最 近 の 組 織 改 正 等 国 家 交 通 部 ( 行 政 を 所 管 )と 国 家 民 用 総 局 ( 行 政 を 所 管 ) が29 年 に 統 合 されて 国 家 交 通 運 輸 部 が 誕 生 したことにより 地 方 政 府 においても それまでの 交 通 庁 に 部 門 が 加 わって 交 通 運 輸 庁 (*)となった 交 通 運 輸 部 の 内 局 としての 中 国 民 用 局 傘 下 に 全 国 7 地 区 の 地 区 管 理 局 があり そのひとつが 中 国 民 用 局 東 北 地 区 管 理 局 である (*) 各 省 政 府 では 組 織 の 統 合 が 完 全 ではない 模 様 で 交 通 庁 または 交 通 運 輸 庁 と 記 載 された 資 料 が 両 方 とも 散 見 されるため 現 状 でどちらの 呼 称 が 正 確 か 定 かではないが 少 なくとも 内 部 組 織 として は 部 門 と 部 門 は 統 合 されており 将 来 的 にはすべて 交 通 運 輸 庁 に 改 称 されるものと 思 われる
2. 運 輸 の 概 況 (1) 輸 送 実 績 表 4. 各 省 の 旅 客 輸 送 機 関 別 輸 送 量 (28) ( 万 人 ) 鉄 道 遼 寧 省 11,958(13.2%) 77,51(85.4%) 597(.7%) 664(.7%) 吉 林 省 5,32(9.5%) 5,511(89.8%) 198(.4%) 196(.3%) 黒 龍 江 省 9,872(23.5%) 31,379(74.8%) 176(.4%) 542(1.3%) 全 国 146,193(5.1%) 2,682,114(93.5%) 2,334(.7%) 19,251(.7%) ( ) 内 は 輸 送 機 関 別 シェア 表 5. 各 省 の 貨 物 輸 送 機 関 別 輸 送 量 (28) ( 万 トン) 鉄 道 ハ イフ ライン 遼 寧 省 17,4(13.7%) 92,938(73.2%) 9,267(7.3%) 1(.%) 7,323(5.8%) 吉 林 省 7,118(2.7%) 23,558(68.5%) 125(.4%) 2(.%) 3,57(1.4%) 黒 龍 江 省 17,511(3.8%) 35,424(62.4%) 757(1.3%) 6(.%) 3,17(5.5%) 全 国 33,354(12.8%) 1,916,759(74.1%) 294,51(11.4%) 47.6(.%) 45,382(1.8%) ( ) 内 は 輸 送 機 関 別 シェア 表 6. 各 省 の 旅 客 周 転 量 機 関 別 輸 送 量 (28) ( 億 人 km) 鉄 道 遼 寧 省 11,958(52.2%) 77,51(36.2%) 597(.9%) 664(1.7%) 吉 林 省 5,32(44.2%) 5,511(49.2%) 198(.1%) 196(6.4%) 黒 龍 江 省 9,872(42.1%) 31,379(4.8%) 176(.1%) 542(17.1%) 全 国 7,778.6(33.5%) 12,476.1(53.8%) 59.2(.3%) 2,882.8(12.4%) ( ) 内 は 輸 送 機 関 別 シェア 表 7. 各 省 の 貨 物 周 転 量 機 関 別 輸 送 量 (28) ( 億 トン km) 鉄 道 ハ イフ ライン 遼 寧 省 1,342.5(19.%) 1,354.2(19.1%) 4,333(61.2%) 1.8(.%) 45.3(.6%) 吉 林 省 592.3(46.8%) 563.6(44.6%) 1.2(.1%).4(..%) 16.7(8.4%) 黒 龍 江 省 1,6.5(6.3%) 653.2(39.1%) 8.5(.5%) 1.2(.1%) 34.9(2.1%) 全 国 2516.3(22.8%) 32868.2(29.8%) 5262.7(45.6%) 119.6(.1%) 1944(1.8%) ( ) 内 は 輸 送 機 関 別 シェア
近 年 (2 年 以 降 )の 各 省 の 輸 送 量 変 化 遼 寧 省 図 3-1. 旅 客 輸 送 量 の 変 化 ( 遼 寧 省 ) 図 3-2 貨 物 輸 送 量 の 変 化 ( 遼 寧 省 ) 万 人 1, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 万 トン 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 ハ イフ ライン 図 3-3. 旅 客 周 転 量 の 変 化 ( 遼 寧 省 ) 図 3-4. 貨 物 周 転 量 の 変 化 ( 遼 寧 省 ) 億 人 -km 1 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 億 トン-km 8 7 6 5 4 3 2 1 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 ハ イフ ライン 吉 林 省 図 4-1. 旅 客 輸 送 量 の 変 化 ( 吉 林 省 ) 図 4-2 貨 物 輸 送 量 の 変 化 ( 吉 林 省 ) 6, 5, 45, 4, 35, 万 人 4, 3, 2, 1, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 万 トン 3, 25, 2, 15, 1, 5, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 ハ イフ ライン
図 4-3. 旅 客 周 転 量 の 変 化 ( 吉 林 省 ) 図 4-4. 貨 物 周 転 量 の 変 化 ( 吉 林 省 ) 億 人 -km 5 45 4 35 3 25 2 15 1 5 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 億 トン-km 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2 21 22 23 24 25 26 27 年 ハ イフ ライン 黒 龍 江 省 図 5-1. 旅 客 輸 送 量 の 変 化 ( 黒 龍 江 省 ) 図 5-2 貨 物 輸 送 量 の 変 化 ( 黒 龍 江 省 ) 万 人 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 万 トン 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 ハ イフ ライン 図 5-3. 旅 客 周 転 量 の 変 化 ( 黒 龍 江 省 ) 図 5-4. 貨 物 周 転 量 の 変 化 ( 黒 龍 江 省 ) 億 人 -km 7 6 5 4 3 2 1 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 億 トン-km 18 16 14 12 1 8 6 4 2 2 21 22 23 24 25 26 27 28 年 ハ イフ ライン
考 察 27 年 から28 年 にかけて を 利 用 した 貨 物 運 輸 の 平 均 距 離 が 三 省 ともにいずれ も 劇 的 に 伸 びている これは 同 時 期 に 遼 寧 省 及 び 吉 林 省 において 高 速 が 大 幅 に 延 伸 した( 表 1. 参 照 )ことの 影 響 が 考 えられるが 全 国 平 均 値 も 同 様 の 傾 向 を 示 してい るため 東 北 地 方 特 有 の 現 象 であるとは 言 えず 統 計 の 算 出 方 法 が 変 わった 可 能 性 も 考 えられる しかしながら それらを 差 し 引 いたとしても 吉 林 省 の 貨 物 運 輸 平 均 距 離 は 前 年 比 約 6 倍 と 他 の2 省 や 全 国 平 均 と 比 べても 非 常 に 大 きな 伸 びを 見 せている これは 東 北 三 省 の 中 で 最 も 短 かった 同 省 の 高 速 延 長 が 7 年 から8 年 にかけて 倍 近 くに 延 伸 し 運 輸 事 情 を 取 り 巻 く 環 境 が 大 きく 変 わったことが 予 想 される また 同 じ 利 用 でも 旅 客 運 輸 の 平 均 距 離 は 三 省 ともにほとんど 変 化 が 見 られない 表 8. 各 省 の 貨 物 運 輸 平 均 距 離 ( ) (km) 表 9. 各 省 の 旅 客 運 輸 平 均 距 離 ( ) (km) 27 28 27 28 遼 寧 省 62.85 145.71 遼 寧 省 44.24 41.67 吉 林 省 39.27 239.24 吉 林 省 42.44 42.15 黒 龍 江 省 55.75 184.39 黒 龍 江 省 57.5 68.7 全 国 69.26 171.48 全 国 56.11 46.52 表 1. 各 省 の 高 速 延 長 (2 年 以 降 ) (km) 2 21 22 23 24 25 26 27 28 遼 寧 省 1,68 1,68 1,637 1,637 1,637 1,773 1,849 1,975 2,747 吉 林 省 354 354 381 543 543 543 543 543 924 黒 龍 江 省 285 414 413 413 722 958 958 1,44 1,44 唯 一 海 岸 線 を 持 っている 遼 寧 省 では その 他 の 省 に 比 べて ( 統 計 データは 内 河 含 む)の 比 重 が 大 きいが を 利 用 した 貨 物 輸 送 では 2 年 以 降 一 貫 して 輸 送 量 に 対 して 周 転 量 の 伸 びが 大 きく 上 回 っており すなわち を 利 用 した 貨 物 輸 送 の 平 均 距 離 が 伸 びていることを 表 している( 表 11. 参 照 ) ところが 輸 送 量 のおよそ 半 分 をしめている 沿 海 部 の 港 湾 の 呑 吐 量 に 目 を 向 けてみる と 外 貿 よりもむしろ 内 貿 の 方 が 大 きな 伸 びを 示 している( 表 12. 参 照 ) このことか ら 遼 寧 省 の を 利 用 した 貨 物 運 輸 の 平 均 距 離 の 伸 びは 輸 出 入 の 増 加 よりもむしろ 国 内 貿 易 の 変 化 により 南 方 地 域 との 交 易 が 盛 んになったことが 要 因 ではないかと 推 察 される 表 11. 遼 寧 省 貨 物 運 輸 平 均 距 離 ( ) (km) 年 2 21 22 23 24 25 26 27 28 平 均 距 離 1,852 2,23 2,152 3,98 3,286 3,31 3,141 4,57 4,675
( 万 トン) 表 12. 沿 海 部 港 湾 呑 吐 量 年 2 21 22 23 24 25 26 27 28 外 貿 5,43 4,735 5,691 7,297 7,697 9,642 9,985 11,825 12,58 内 貿 8,623 1,17 1,874 12,68 17,26 2,566 25,681 29,788 36,71 2 年 28 年 の 比 較 で 外 貿 は2.4 倍 内 貿 は4.3 倍 の 伸 び (2) インフラ 投 資 額 表 13. 各 省 のインフラ 投 資 額 (28) ( 万 元 ) 鉄 道 都 市 内 交 通 水 上 ハ イフ ライン 遼 寧 省 1,545,922 2,493,268 61,362 1,369,824 226,56 653,819 吉 林 省 282,227 1,612,682 11,75 3,168 34,15 2,295 黒 龍 江 省 498,846 3,24,193 6,492 35,16 77,62 2,3 (3) 主 な 特 徴 中 国 東 北 地 方 では 全 国 平 均 と 比 べて 旅 客 貨 物 ともに 鉄 道 の 占 める 割 合 が 高 くな っており 特 に 内 陸 部 の 省 ほどその 傾 向 が 強 い( 表 4.~7. 参 照 ) これは 東 北 地 方 では 古 くから 鉄 道 網 が 非 常 に 発 達 している((4),(5) 参 照 )ことに 起 因 していと 思 われ さらには 沿 海 部 と 内 陸 部 での 高 速 網 の 整 備 状 況 の 格 差 も 影 響 していると 考 えられる (4) 全 国 規 模 の 交 通 計 画 主 要 な 都 市 における 都 市 交 通 計 画 の 概 要 と 課 題 東 北 3 省 全 体 の 交 通 計 画 経 緯 と 現 状 鉄 道 共 に 哈 爾 浜 (ハルヒ ン)~ 長 春 ~ 瀋 陽 ~ 大 連 と 縦 貫 する 哈 大 線 が 東 北 3 省 内 の 交 通 の 大 動 脈 となっている 北 京 方 面 へは 瀋 陽 から 路 線 が 延 びている( 京 哈 線 ) 東 北 地 方 は 従 来 から 鉄 道 網 が 非 常 に 発 達 しており 196 年 台 には 総 延 長 シェアで 実 に 全 国 の4% 以 上 を 占 めていた これは 戦 前 までに 整 備 された 南 満 州 鉄 道 (いわ ゆる 満 鉄 )や 東 清 鉄 道 さらには 建 国 (1949 年 ) 以 降 の 中 国 経 済 において 東 北 地 方 が 非 常 に 大 きな 役 割 を 果 たしていた((5) 参 照 )ことに 起 因 する 現 状 では 総 延 長 の 全 国 シェアで17.3% 鉄 道 密 度 では 東 北 3 省 は1.7km/1km 2 で 全 国 平 均 (.8km/1km 2 )の 約 2 倍 であり 今 日 にあっても 中 国 国 内 で 鉄 道 の 整 備 が 進 ん でいる 地 域 と 言 えるが (5)で 述 べているように 需 要 に 対 する 輸 送 能 力 は 十 分 では なく また 高 速 鉄 道 は 在 来 線 軌 道 を 利 用 して 一 部 で 営 業 しているのみであり 未 だ 整 備 途 上 である(4. 参 照 ) 一 方 網 の 整 備 は 総 延 長 ( 全 国 シェア9.1%)では 面 積 比 人 口 比 (いずれも 同 8% 強 )からすると 平 均 的 な 数 値 であるが 高 速 整 備 は 遼 東 北 三 省 全 体 で 見 ると 比 較 的 遅 れていた(27 年 全 国 シェア6.6%) しかしながら28 年 に 遼 寧 省 で772km( 前 年 比
39% 増 ) 吉 林 省 で481km( 同 89% 増 )が 新 たに 供 用 したことで 一 気 に 全 国 平 均 に 迫 るレ ベルとなり( 全 国 シェア7.8%) 今 後 さらに 整 備 が 進 められる 計 画 である 海 路 は 東 北 3 省 で 唯 一 海 岸 線 を 持 つ 遼 寧 省 に 限 られ 大 連 港 が 最 大 の 貿 易 港 となって いるが 近 年 ロシア トロイツァ( 旧 ザルビノ) 港 をトランジットする 日 本 海 横 断 航 路 での 貿 易 が 始 まっている 我 が 国 の 日 本 海 沿 岸 地 域 にとっては 最 も 近 い 中 国 となる 吉 林 省 東 部 の 三 国 ( 中 朝 露 ) 国 境 地 帯 は 朝 鮮 族 が 多 く 住 む 地 域 でもあり 古 くから 貿 易 が 盛 んでロシア 韓 国 北 朝 鮮 との 交 易 を 行 い それらの 製 品 をここから 中 国 全 土 へ 向 けて 送 り 出 していたが 今 後 はこの 交 易 ルートに 日 本 製 品 を 乗 せて 送 るビジネスチャンスへの 期 待 もよせられ ている 黒 竜 江 省 吉 林 省 遼 寧 省 琿 春 トロイツァ ( 旧 ザルビノ) 束 草 (ソクチョ) 新 潟 図.6 日 本 海 横 断 航 路 整 備 計 画 鉄 道 部 が24 年 に 発 表 した 中 長 期 ネットワーク 計 画 (28 年 に 改 訂 版 を 公 表 ) では 哈 大 旅 客 輸 送 専 用 線 (ハルヒ ン- 大 連 間 94km, 複 線 )の 建 設 が 盛 り 込 まれ 27 年 に 着 工 した 工 期 は5 年 の 予 定 で 完 成 後 には2km/hでの 運 行 将 来 的 には35km/h での 運 行 を 予 定 し ハルビン- 大 連 間 が 約 3 時 間 で 結 ばれることになる またこれによ り 在 来 線 を 貨 物 輸 送 専 用 とすることで 輸 送 力 アップを 図 り 物 流 の 需 要 に 対 応 する 交 通 部 が25 年 に 公 表 した 23 年 までの 完 成 を 目 指 す 国 家 高 速 ネットワーク 計 画 には 東 北 3 省 内 では 新 たに6,kmの 高 速 整 備 が 盛 り 込 まれている これ には 主 要 都 市 を 中 心 とした 放 射 状 のルートの 他 放 射 状 ルートを 横 方 向 に 接 続 するルー ト 現 状 では 整 備 が 進 んでいない 省 境 を 跨 ぐルートも 含 まれている
国 際 線 は 空 路 海 路 ともに 大 連 が 最 大 の 玄 関 口 となっている 他 国 境 を 接 している ロシアと 北 朝 鮮 とは 陸 路 によっても 結 ばれている また 23 年 に 策 定 された 東 北 振 興 政 策 の 中 では 遼 寧 省 ( 東 北 地 方 で 唯 一 海 岸 線 を 持 つ 省 )の5つの 沿 海 工 業 地 域 ( 葫 路 島 錦 州 営 口 大 連 長 興 島 大 連 荘 河 市 花 園 口 丹 東 )を 高 速 等 でひとつに 結 び 沿 海 経 済 ベルト 地 帯 と 内 陸 後 背 地 の 相 互 発 展 を 推 進 する 五 点 一 線 計 画 が 掲 げられ 港 湾 整 備 と 高 速 整 備 そして 工 業 基 地 の 振 興 が 一 体 となって 進 められている 主 要 都 市 の 交 通 計 画 東 北 三 省 の 各 都 市 では 都 市 内 軌 道 交 通 ( 地 下 鉄 等 )の 整 備 が 非 常 に 遅 れている 長 春 市 と 大 連 市 で 軽 軌 道 が 各 1 路 線 のみ 運 行 している 他 瀋 陽 市 とハルビン 市 で 地 下 鉄 が 建 設 中 であり 未 だ 開 通 していない 現 状 では 都 市 内 の 主 な 交 通 機 関 は 路 線 バスとタクシーであり 全 体 として 偏 重 の 感 がある 各 都 市 では 環 状 線 状 の 高 速 が 整 備 済 みであり 都 市 による 格 差 は 見 られ るものの 主 要 都 市 の 都 市 内 幹 線 は 概 ね 整 備 済 みであると 思 われる 軌 道 交 通 の 整 備 計 画 は 各 都 市 とも 掲 げている 地 下 鉄 や 軽 軌 道 の 全 体 計 画 は 遠 大 なも のであるが 整 備 は 始 まったばかりと 言 える ただし 中 国 では 一 度 始 まった 交 通 インフラ 整 備 は 驚 くべきスピードで 進 み かつ 中 央 からの 求 めに 地 方 政 府 は 是 が 非 でも 応 じようとし 方 針 変 更 が 無 ければ 計 画 通 りに 完 成 する 可 能 性 はある
各 都 市 の 軌 道 交 通 の 整 備 状 況 計 画 瀋 陽 市 現 在 地 下 鉄 が 建 設 中 現 在 東 西 方 向 の1 号 線 と 南 北 方 向 の2 号 線 で 建 設 が 進 められ ( 第 1 期 施 工 分 計 5km 図 7. 中 のグレーの 路 線 ) 21 年 1 月 に1 号 線 の 一 部 が 開 業 予 定 全 計 画 では7 系 統 (1 路 線 )21kmで 22 年 の 完 成 を 目 指 している 図 7. 瀋 陽 市 快 速 軌 道 交 通 網 計 画
大 連 市 市 中 心 部 ( 大 連 駅 )と 市 街 地 北 方 の 郊 外 にある 開 発 区 等 との 間 に 軽 軌 道 (3 号 線 L=14.6km)が 整 備 されている この 路 線 は 都 市 内 交 通 というよりも 北 方 地 区 を 大 連 市 のベッドタウンとするための 政 策 によるものである 全 計 画 では123kmが 計 画 され 1999 年 に 着 工 し 15~2 年 で 都 市 公 共 交 通 の 骨 幹 部 を 形 成 する としている 図 8. 大 連 市 中 心 都 市 軌 道 交 通 分 期 計 画
長 春 市 ( 吉 林 省 ) 市 街 地 外 縁 を 沿 う 路 線 ( 図 9. 中 の 薄 紫 色 の 路 線 L=14.6km)で 軽 軌 道 が 整 備 されてい る 計 画 は 全 5 路 線 総 延 長 179kmであり 22 年 の 完 成 を 目 指 している またこの 中 には 長 春 龍 嘉 国 際 空 港 までアクセスするルート( 同 黄 土 色 の 路 線 L=km)も 含 まれてい る 図 9. 長 春 市 都 市 総 画 中 心 都 市 快 速 軌 道 交 通 網 計 画 図
長 春 は 戦 前 満 洲 国 の 首 都 新 京 であったことの 影 響 もあり 市 街 部 の 区 画 はき れいな 碁 盤 の 目 になっており 街 路 樹 も 立 派 で 街 並 みは 整 然 と 整 備 されている 1939 年 当 時 大 新 京 都 市 計 画 に 環 状 線 の 地 下 鉄 建 設 計 画 が 盛 り 込 まれており 長 春 は 中 国 で 初 めて 地 下 鉄 計 画 を 持 った 都 市 である ( 無 論 実 現 はしなかった) 哈 爾 浜 (ハルビン) 市 現 在 地 下 鉄 が 建 設 中 計 画 は 全 5 路 線 総 延 長 143kmで 1 号 線 が28 年 に 着 工 212 年 に 開 業 予 定 全 計 画 では 工 期 は2 年 を 予 定 している 図 1.ハルビン 市 地 下 鉄 交 通 ネットワーク 計 画
(5) 主 な 政 策 課 題 中 国 東 北 地 方 は 歴 史 的 経 緯 にも 起 因 する 重 工 業 基 盤 があり 1949 年 の 中 華 人 民 共 和 国 建 国 以 後 中 国 経 済 の 発 展 を 強 力 に 牽 引 する 原 動 力 となっていた また 豊 かな 土 地 と 豊 富 な 自 然 資 源 に 恵 まれ 現 在 に 至 るまで 中 国 における 食 糧 および 原 油 石 炭 等 の 自 然 資 源 の 一 大 供 給 地 帯 となっている しかしながら 国 営 企 業 主 体 の 旧 態 然 とした 体 制 からの 脱 却 が 進 まず 市 場 経 済 への 移 行 が 進 められた 改 革 開 放 (1978 年 ~) 以 降 の 国 際 市 場 国 際 競 争 への 対 応 に 遅 れた ことにより 外 資 の 導 入 によって 飛 躍 的 経 済 発 展 を 遂 げた 南 方 の 沿 海 部 地 域 に 比 べて 経 済 発 展 が 立 ち 後 れる 結 果 となった 中 国 政 府 はこのような 東 北 地 方 の 旧 工 業 基 地 を 新 しい 工 業 化 モデルに 転 換 し 東 北 地 方 全 体 の 経 済 発 展 を 促 すことで 各 地 方 の 協 調 的 発 展 を 目 指 し また 東 北 地 方 が 持 つ 高 い ポテンシャル( 重 工 業 基 地 自 動 車 産 業 基 地 自 然 資 源 ( 原 油 石 炭 鉄 鉱 石 など) 基 地 食 糧 生 産 基 地 など)を 以 て 中 国 全 体 の 発 展 に 貢 献 すべく 23 年 に 策 定 された 東 北 振 興 政 策 を 初 めとする 各 種 の 国 家 プロジェクトが 推 進 されている 金 融 危 機 以 降 28 年 の 中 国 のGDP 成 長 率 が9.%(22 年 以 来 の 一 桁 中 国 では 雇 用 と 社 会 の 安 定 を 保 つ 最 低 ラインが8%と 言 われている)にとどまる 中 東 北 三 省 は 遼 寧 省 13.1% 吉 林 省 16.% 黒 龍 江 省 11.8%といずれも 全 国 平 均 を 上 回 り 引 き 続 き 高 いポテ ンシャルを 発 揮 している しかしながら 東 北 地 方 が 持 つ 生 産 基 地 供 給 基 地 としてのポテンシャルを 十 分 に 発 揮 するためには 物 流 システムの 整 備 が 必 須 条 件 である 中 輸 送 量 が 増 加 する 秋 冬 季 を 中 心 に 鉄 道 輸 送 力 が 不 足 する 場 合 があり 製 品 の 出 荷 滞 留 や 在 庫 増 が 発 生 するなど 経 済 の 成 長 度 合 いに 物 流 インフラの 整 備 が 追 いついていない 状 況 と 言 える また 哈 大 (ハルビン- 大 連 ) 線 への 貨 物 の 集 中 や 非 効 率 な 片 荷 問 題 ( 南 方 地 域 向 けへの 貨 物 が 多 い 一 方 逆 方 向 の 貨 物 量 が 確 保 できない)も 存 在 する このため 東 北 地 方 では 経 済 発 展 を 支 えるため 引 き 続 き 鉄 道 の 輸 送 力 アップや 体 系 的 な 高 速 網 の 整 備 が 実 施 される 高 速 整 備 は 今 後 は3 省 の 各 中 心 地 である 瀋 陽 長 春 ハルビンから 放 射 状 に 伸 びた 高 速 を 横 方 向 に 繋 ぐ 路 線 の 整 備 も 進 められることで 哈 大 線 への 過 度 の 集 中 の 分 散 が 図 られるものと 思 われる また 省 境 区 間 の 未 整 備 という 課 題 が 残 っている (6) その 他 ( 交 通 分 野 における 環 境 面 での 政 策 法 制 度 等 ) 中 国 の 大 都 市 に 見 られるナンバーによる 通 行 規 制 ( 偶 数 奇 数 等 )は 東 北 地 方 の 各 都 市 では 実 施 されていない 28 年 の 北 京 五 輪 開 催 時 ( 瀋 陽 ではサッカーが 開 催 )には 競 技 場 へ 通 じる 幹 線 においてナンバーによる 規 制 が 行 われたが これは 混 雑 緩 和 の ためと 思 われる
2. 輸 送 量 表 14. 遼 寧 省 の 輸 送 量 ( 国 内 国 際 別 貨 物 旅 客 別 )(28) 旅 客 ( 万 人 ) 貨 物 (トン) 国 内 国 際 国 内 国 際 573.3 87.1 89,99.4 14,11.7 吉 林 省 黒 龍 江 省 は 国 内 国 際 別 データなし 図 11. 主 な 空 港 位 置 図 表 15. 主 要 空 港 の 諸 元 (28) ターミナル 面 積 滑 走 路 離 発 着 数 取 扱 い 貨 物 利 用 客 数 都 心 からの ( 万 m2) (m) ( 回 ) 量 (トン) ( 人 ) 距 離 (km) 瀋 陽 桃 仙 空 港 7 3,2 67,27 112,444.6 7,54,828 2 大 連 周 水 子 空 港 6.5 3,3 85,39 125,832. 9,55,365 1 長 春 龍 嘉 空 港 4 3,2 35,99 48,85.3 3,878,416 28 ハルビン 太 平 空 港 6 3,2 57,44 66,152. 6,558,796 33
4. 鉄 道 高 速 鉄 道 の 整 備 計 画 等 ( 列 車 最 高 速 度 ) 東 北 地 方 においては27 年 に 高 速 鉄 道 和 諧 号 が 開 業 した 整 備 計 画 は 東 北 地 方 を 南 北 に 貫 く 哈 大 線 と 瀋 陽 市 から 北 京 へ 延 びる 京 哈 線 があり 現 在 瀋 陽 - 北 京 間 (73km, 約 4 時 間,1 往 復 / 日 )と 瀋 陽 -ハルビン 間 (546km, 約 4 時 間,4 往 復 / 日 )で 運 行 している 和 諧 号 の 最 高 速 度 は25km/hとされているが 路 線 の 大 部 分 が 在 来 線 軌 道 の 利 用 であるため 現 状 の 最 高 速 度 は 瀋 陽 -ハルビン 間 が 約 16km/h 瀋 陽 - 北 京 間 が 約... 2km/hで 運 行 されている 現 在 専 用 軌 道 の 建 設 が 進 められ 当 局 発 表 によると最 高 速 度 は35km/hとされており 完 成 すれば 瀋 陽 - 北 京 間 は2 時 間 あまりで 結 ばれるこ とになる 瀋 陽 - 大 連 間 は 現 在 旅 客 専 用 線 の 建 設 が 進 められ 竣 工 は213 年 の 予 定 設 計 速 度 は2km/h 以 上 とされ 当 面 は2km/hでの 運 行 を 予 定 している 施 設 は35km/hの 条 件 下 で 建 設 されており 35km/hでの 運 行 予 定 は 公 式 にアナウンスされていないもの の 条 件 が 揃 った 場 合 にはハルビン- 大 連 間 が 約 3 時 間 で 結 ばれることになる また 瀋 陽 - 丹 東 間 長 春 - 吉 林 間 ハルビン- 牡 丹 江 間 など 各 省 の 中 心 都 市 か ら 一 部 の 周 辺 都 市 への 路 線 についても 旅 客 専 用 線 の 整 備 計 画 がある 16km/h で 運 行 ( 専 用 線 建 設 中 ) 2km/h で 運 行 ( 専 用 線 建 設 中 ) 建 設 中 図 12. 中 国 東 北 地 方 の 高 速 鉄 道 整 備 状 況
図 13. 東 北 三 省 の 鉄 線 図
5. 自 動 車 自 動 車 旅 客 貨 物 輸 送 産 業 の 状 況 (1) 自 動 車 旅 客 都 市 間 高 速 バスの 路 線 は 非 常 に 多 く 主 要 都 市 間 の 路 線 の 他 中 心 都 市 へはあらゆ る 周 辺 都 市 からのバス 路 線 がある 小 規 模 な 会 社 が 運 行 しているバスも 多 い また 日 本 と 違 い 一 般 的 に 都 市 間 高 速 バスの 運 賃 は 鉄 道 よりも 高 い それぞれの 関 係 は 安 い 順 に 鉄 道 ( 在 来 線 )< 都 市 間 バス< 高 速 鉄 道 の 順 になる ただし 都 市 間 バスで 往 復 料 金 が 設 定 されている 路 線 では 往 復 だと 鉄 道 並 みである 運 賃 の 例 瀋 陽 - 長 春 間 (L=3km) 鉄 道 ( 在 来 線 特 急 ) 硬 席 44 元 軟 席 67 元 所 要 時 間 約 3 時 間 高 速 鉄 道 2 等 席 93 元 1 等 席 111 元 所 要 時 間 約 2 時 間 都 市 間 高 速 バス 83 元 ( 往 復 133.5 元 ) 所 要 時 間 約 4 時 間 (2) 自 動 車 貨 物 輸 送 民 間 の 運 送 会 社 は 多 数 存 在 している しかしながら 日 本 の 大 手 運 送 会 社 のように 全 国 を 網 羅 する 運 送 ネットワークを 持 っている 会 社 は 存 在 しない 東 北 地 方 において は 配 達 所 要 日 数 や 保 険 の 対 応 配 達 時 間 指 定 などのサービス 水 準 はいずれも 低 いレベ ルにある また 中 国 には 日 系 の 大 手 運 送 会 社 も 進 出 しているが 東 北 地 方 で 営 業 所 が 設 置 され ているのは 大 連 のみ(ヤマト 運 輸 日 本 通 運 )である 営 業 所 の 無 い 地 域 への 配 達 の 場 合 は 現 地 の 運 送 会 社 が 請 け 負 っている 模 様
6. 港 湾 整 備 運 送 遼 寧 省 の 港 湾 の 貨 物 呑 吐 量 は 大 連 港 がおよそ 半 分 を 占 めており 大 連 港 と 営 口 港 の2 港 でおよそ8 割 となる 図 14. 主 要 な 港 湾 の 配 置 図 表 16. 遼 寧 省 沿 岸 港 湾 貨 物 呑 吐 量 ( 万 トン) 25 26 27 28 大 連 港 17,85 2,46 22,286 24,588 営 口 港 7,537 9,477 12,27 15,85 遼 寧 省 計 3,28 35,666 41,613 48,768
7. 観 光 表 17. 各 省 の 入 境 者 数 (28 年 上 位 3か 国 ) ( 人 ) 遼 寧 省 吉 林 省 黒 龍 江 省 日 本 78,85 韓 国 219,533 ロシア 1,713,821 ロシア 132,81 ロシア 176,44 韓 国 76,944 アメリカ 63,346 日 本 69,598 日 本 49,28 2,418,77 617,33 2,6,116 には 香 港 マカオ 及 台 湾 からの 入 境 者 を 含 む 表 18. 各 省 の 観 光 外 貨 収 入 ( 万 米 ドル) 25 26 27 28 遼 寧 省 73,777 93,43 122,786 152,618 吉 林 省 11,953 14,244 17,931 21,144 黒 龍 江 省 34,43 49,233 64,27 86,995 8. 国 際 協 力 (ODA 対 象 国 ) (1)ODA 受 入 官 庁 組 織 各 省 では 外 事 弁 公 室 ( 対 外 国 の 事 務 一 般 を 担 当 する 部 署 )が 窓 口 となり 対 外 貿 易 経 済 合 作 庁 が 実 務 を 行 う (2) 国 際 協 力 に 関 する 政 府 の 政 策 最 近 の 動 向 及 び 今 後 の 課 題 と 注 目 すべきプロジェ クトの 概 要 等 東 北 地 方 では28 年 度 末 までに 無 償 資 金 協 力 22 件 148.9 億 円 文 化 無 償 援 助 5 件 1.9 億 円 技 術 協 力 事 業 76 件 円 借 款 ( 有 償 資 金 協 力 )35 件 3,119.4 億 円 草 の 根 人 間 の 安 全 保 障 無 償 資 金 協 力 ( 以 下 草 の 根 無 償 資 金 協 力 )26 件 1,496 万 ドルの 対 中 国 経 済 協 力 を 行 ってきている 日 本 国 政 府 の 対 中 国 経 済 協 力 は21 年 に 制 定 された 対 中 国 経 済 協 力 計 画 に よって 従 来 の 沿 海 部 中 心 のインフラ 整 備 から 環 境 保 全 内 陸 部 の 民 政 向 上 社 会 開 発 人 材 育 成 制 度 作 り 技 術 移 転 などを 中 心 とする 分 野 へと 重 点 をシフ トしてきている また 日 本 政 府 は28 年 度 までで 対 中 国 の 新 規 の 円 借 款 事 業 を 終 えており 東 北 地 方 においては 今 後 草 の 根 無 償 資 金 協 力 を 中 心 として 対 中 国 経 済 協 力 を 進 めていくことになる 草 の 根 無 償 資 金 協 力 では 学 校 上 水 道 医 療 設 備 老 人 ホーム 福 祉 施 設 職 業 訓 練 センター 農 業 訓 練 センター 環 境 関 連 設 備 などの 整 備 が 行 われる