当 院 NST 活 動 について ~ 他 職 種 の 視 点 から~ 管 理 栄 養 士 中 司 佳 代 薬 剤 師 岡 崎 和 子 看 護 師 宮 文 恵
当 院 NSTの 沿 革 2004(H16)4 月 :NST 委 員 会 活 動 開 始 2004(H16)8 月 : 日 本 静 脈 経 腸 栄 養 学 会 より NST 稼 働 施 設 認 定 2005(H17)2 月 : 日 本 静 脈 経 腸 栄 養 学 会 より NST 実 地 修 練 認 定 教 育 施 設 認 定 ( 広 島 県 では3 番 目 ) 2010(H22)6 月 :NST 専 門 療 法 士 研 修 会 開 催 2011(H23)5 月 : 栄 養 サポートチーム 加 算 開 始
活 動 内 容 1 回 診 カンファレンス( 週 2 回 ) 2 委 員 会 ( 月 2 回 ) 3 定 期 研 修 会 ~ 勉 強 会 症 例 検 討 会 ~( 月 1 回 ) 4NST 専 門 療 法 士 研 修 会 ( 年 1コース) 5NST 通 信 ( 月 1 回 発 行 )
メンバー 構 成 2012 年 度 NST 委 員 委 員 会 発 足 当 初 からの 職 種
栄 養 サポートチーム 加 算 診 療 報 酬 改 訂 で 栄 養 サポートチーム(NST) 加 算 が 新 設 されました 週 1 回 の 回 診 について200 点 加 算 できます 施 設 基 準 専 任 の1~4により 構 成 される 栄 養 管 理 に 係 るチームが 設 置 されている また 以 下 のうちいずれか1 名 は 専 従 であること 栄 養 管 理 に 係 る 所 定 の 研 修 を 修 了 した 1 常 勤 医 師 2 常 勤 看 護 師 3 常 勤 薬 剤 師 4 常 勤 管 理 栄 養 士 所 定 の 研 修 とは? 上 記 のほか 歯 科 医 師 歯 科 衛 生 士 臨 床 検 査 技 師 理 学 療 法 士 作 業 療 法 士 言 語 聴 覚 士 が 配 置 されていることが 望 ましい 当 院 では 管 理 栄 養 士 が 専 従 を 務 めます 対 象 患 者 栄 養 管 理 実 施 加 算 を 算 定 している 患 者 であり 栄 養 障 害 を 有 すると 特 定 された 者 算 定 要 件 1 栄 養 カンファレンスと 回 診 の 開 催 ( 週 1 回 程 度 ) 2 栄 養 治 療 実 施 計 画 の 策 定 とそれに 基 づくチーム 診 療 31 日 当 たりの 算 定 患 者 数 は 1チームにつき 概 ね30 人 以 内 とすること
介 入 から 回 診 までの 流 れ 介 入 1 栄 養 管 理 計 画 書 SGA 評 価 C 以 下 (Alb 値 3.0g/dl 以 下 ) 介 入 2 ICU HCU 患 者 病 棟 他 チームからの 依 頼 栄 養 治 療 実 施 計 画 書 作 成 カンファレンス ( 週 2 回 ) NST 回 診 ( 週 2 回 ) 栄 養 治 療 実 施 報 告 書 作 成 転 院 時 はNSTサマリー 作 成 回 診 ごとに 評 価 を 繰 り 返 す TNT NST 専 門 療 法 士 研 修 修 了 者 医 師 管 理 栄 養 士 ( 専 従 ) 看 護 師 ( 専 任 ) 薬 剤 師 ( 専 任 ) 理 学 療 法 士 言 語 聴 覚 士
NST 専 門 療 法 士 研 修 会 研 修 会 風 景 講 義 24 時 間 臨 床 実 習 16 時 間 合 計 40 時 間 胃 瘻 造 設 術 専 任 スタッフの 確 保! 症 例 検 討 臨 床 実 習 2012 年 度 修 了 者 院 外 からも 参 加!
NST通信
回 診 件 数 の 推 移 ( 人 ) 2010 年 度 77.9 件 / 月 2011 年 度 113.7 件 / 月 2012 年 度 110.8 件 / 月 10 11 12
( 人 ) 診 療 科 別 回 診 件 数 の 推 移
NSTサポート 加 算 施 設 の 出 現 割 合 ( 降 順 )(219 施 設 ) (%) 45.0 40.0 * 出 現 割 合 :NSTサポート 加 算 算 定 患 者 数 / 総 退 院 患 者 数 * 出 現 割 合 :NSTサポート 加 算 算 定 患 者 数 / 総 退 院 患 者 数 平 均 3.4%±5.5 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 自 院 4.7% 47 番 目 当 院 4.7% 0.0 0 50 100 150 200 番 目 平 成 23 年 度
NSTサポート 加 算 施 設 の 出 現 割 合 ( 降 順 )(88 施 設 ) (%) 35.0 30.0 * 出 現 割 合 :NSTサポート 加 算 算 定 患 者 数 / 総 退 院 患 者 数 平 均 3.3% 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 自 院 4.7% 14 番 目 当 院 4.7% 0.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 番 目 平 成 23 年 度
NSTにおける 管 理 栄 養 士 の 役 割
管 理 栄 養 士 の 役 割 栄 養 ケアマネージメントとは? 経 口 摂 取 不 良 時 の 工 夫 嚥 下 障 害 時 の 食 事 の 工 夫 経 腸 栄 養 剤 の 選 択 と 指 導
栄 養 ケアマネージメント 医 師 による 入 院 診 療 計 画 書 ( 栄 養 管 理 方 針 ) 看 護 師 による 栄 養 管 理 計 画 書 ( 栄 養 スクリーニング) 必 要 栄 養 量 算 出 1 性 別 年 齢 身 長 体 重 から Harris-Benedictの 式 より 基 礎 エネルギー 量 を 算 出 2 活 動 係 数 障 害 係 数 を 乗 じて 必 要 エネルギー 量 を 算 出 総 摂 取 量 算 出 摂 取 栄 養 量 を 確 認 評 価 モニタリング 管 理 栄 養 士 による 栄 養 管 理 計 画 書 ( 栄 養 アセスメント) 栄 養 ケアプラン 食 事 や 栄 養 補 助 食 品 の 選 択 栄 養 ルートを 含 めた 経 腸 栄 養 剤 の 選 択 実 施 栄 養 ケアプラン
食 種 変 更 せずに 食 事 にプラス 量 形 態 を 調 整
栄 養 補 助 食 品 パス 運 用 方 法
栄 養 補 助 食 品 パス 1パック 125ml エネルギー 200kcal 蛋 白 質 7~8g ヨーグルト バナナ コーヒー 味 1パック 125ml エネルギー 200kcal 蛋 白 質 8g ピーチ グレープ フルーツミックス 青 うめ 青 りんご オレンジ 味 1 個 70g エネルギー 80kcal 蛋 白 質 6~7g グレープ メロン イチゴ 味 1 個 90g エネルギー 160kcal 蛋 白 質 0g はちみつレモン ゆず あんず 梅 ストロベリー ヨーグルト ラフランス グレープ 味 1 個 66g エネルギー 150kcal 蛋 白 質 3g スイートポテト あずき とうふ チョコ 味
医 師 STによる 嚥 下 機 能 評 価 嚥 下 食 嚥 下 食 Ⅰ 嚥 下 ゼリー 中 心 嚥 下 食 Ⅱ ミキサームース ミキサーしたものをゲル 化 剤 でムー ス 状 にしたもの 嚥 下 食 Ⅲ ミキサーペースト ミキサーしたものをとろみ 剤 で ペースト 状 にしたもの 嚥 下 食 Ⅳ きざみ 刻 んだものにとろみ 剤 で とろみをつけたもの
経 腸 栄 養 剤 の 種 類 と 特 徴
半 固 形 化 栄 養 剤 液 体 栄 養 剤 の 粘 度 を 調 整 したものです 合 併 症 予 防 1 栄 養 剤 の 逆 流 2 下 痢 継 続 3 注 入 時 間 を 短 時 間 に! 褥 瘡 予 防 水 分 調 整 が 必 要 です! 経 鼻 胃 管 自 然 滴 下 も 可 能 です! 経 鼻 経 管 チューブ10Fr 以 上 ならO.K. 加 圧 バックにて 注 入 中!
経 口 補 水 療 法 1 輸 液 と 同 等 の 水 分 電 解 質 補 給 効 果 のある 経 口 補 水 液 を 手 術 前 に 飲 んでもらう 術 前 体 液 管 理 方 法 です 術 前 絶 食 に 関 するガイドライン 麻 酔 科 学 会 日 本 2012 年 7 月 飲 料 は2 時 間 固 形 物 は 明 記 せず 除 外 救 急 / 消 化 管 狭 窄 疾 患 各 国 飲 料 は2~3 時 間 固 形 物 は6~8 時 間 前 までの 摂 取 が 可 能 除 外 救 急 消 化 器 疾 患 胃 腸 疾 患 〇 手 術 前 の 点 滴 が 不 要 〇 輸 液 関 連 のインシデントが 減 少 〇 患 者 評 判 が 良 い 〇 看 護 師 の 労 力 が 軽 減
経 口 補 水 療 法 2 OS-1 ( 大 塚 製 薬 ) アクアサポート ( 明 治 ) アルジネードウォーター (ネスレニュートリション) 製 品 の 特 徴 KN3 号 と 同 等 組 成 クエン 酸 配 合 アルギニン2500mg 配 合 容 量 500ml 500ml 125ml エネルキ ー kcal 50 45 100 蛋 白 質 g 0 0 2.5 糖 質 g 7.5 11.5 22.5 Na mg 575 575 - 食 塩 相 当 量 g 1.46 1.46 - 浸 透 圧 mosm/l 270 252 - アルジネードウォーターは 炭 水 化 物 濃 度 が18.5% 浸 透 圧 が545と 高 く また 安 全 性 のエビデンスがないと 経 口 補 水 液 ではないと 考 える 方 もいます
免 疫 栄 養 療 法 1 術 前 には 手 術 に 耐 えうる 免 疫 機 能 を 上 げ 術 後 できる 限 り 免 疫 機 能 を 低 下 させずに 合 併 症 や 感 染 症 を 予 防 していくための 栄 養 療 法 です 免 疫 増 強 経 腸 栄 養 剤 (IED) アルギニン グルタミン N-3 系 脂 肪 酸 核 酸 重 症 敗 血 症 敗 血 症 ショックではIED が 死 亡 率 を 高 める ことが 報 告 ESPENやカナダのガイ ドランにおいてアルギ ニンを 含 むIEDの 使 用 は 推 奨 しないことが 明 記 免 疫 調 整 経 腸 栄 養 剤 (IMD) アルギニンの 配 合 比 を 落 とし 抗 酸 化 物 質 を 強 化 したIMDが 開 発
免 疫 栄 養 療 法 2 免 疫 増 強 経 腸 栄 養 剤 (IED) 免 疫 調 整 経 腸 栄 養 剤 (IMD) インパクト ( 味 の 素 ) メイン ( 明 治 ) オキシーパー (アボット) エネルギー 容 量 253kcal 250ml 200kcal 200ml 375kcal 250ml 製 品 の 特 徴 L-アルキ ニン 強 化 (3.2g/P) EPA5.0g/P n-3 系 脂 肪 酸 0.5g/P 抗 炎 症 作 用 を 示 すホエイペ プチド EPAを 含 有 主 糖 質 パラチノース 使 用 MCT 添 加 L-カルニチン30mg/P 抗 酸 化 ヒ タミン 微 量 元 素 (Zn Se Cr) 抗 炎 症 性 作 用 を 示 す EPA1300mg/P γ-リノレン 酸 1100mg/P 含 有 MCT 添 加 L-カルニチン30mg/P 抗 酸 化 ヒ タミンを 強 化
NSTにおける 薬 剤 師 の 役 割
NSTにおける 薬 剤 師 の 役 割 経 腸 栄 養 剤 の 選 択 と 指 導 嚥 下 障 害 時 の 薬 剤 服 用 の 工 夫 適 切 な 栄 養 輸 液 の 提 案
経 腸 栄 養 剤 の 選 択 と 指 導
経 腸 栄 養 剤 製 品 名 エレンタール 配 合 内 用 剤 ラコールNF 配 合 経 腸 用 液 エンシュア リキッド エンシュア H 濃 度 (kcal/ml) 1kcal/ml 1kcal/ml 1kcal/ml 1.5kcal/ml 蛋 白 質 (%) 16 18 14 14 脂 質 (%) 2 20 31.5 31.5 糖 質 (%) 82 62 54.5 54.5 食 塩 相 当 量 (g) 1 包 あたり 0.7g 200mlあたり 0.38g 含 有 250mlあたり 0.51g ラコールNF 経 腸 用 液 1200kcal 投 与 した 場 合 食 塩 相 当 量 は2.28g 1 日 に 必 要 な 食 塩 は4~6g 程 度 塩 化 ナトリウム3gを 処 方 提 案 塩 化 ナトリウム 注 入 時 の 留 意 点 薬 及 び 栄 養 剤 とは 別 々に 注 入 する( 塩 析 を 防 ぐ) 250mlあたり 0.76g
経 腸 栄 養 剤 の 指 導 主 な 指 導 内 容 経 口 経 腸 栄 養 剤 の 特 徴 服 用 方 法 飲 みやすくする 工 夫 (フレーバー ゼリー) 調 製 後 の 保 管 方 法 パンフレットの 一 例 エレンタールを 飲 みやすくする 工 夫 1 ヨーグルト 味 と 他 のフレーバーを 混 合 ヨーグルト 味 1 包 + 青 リンゴ 味 1 包 ヨーグルト 味 1 包 + オレンジ 味 1 包 ヨーグルト 味 1 包 + マンゴー 味 1 包 等 2 フレーバー1 包 と 局 方 品 クエン 酸 を 混 合
嚥 下 障 害 時 の 薬 剤 服 用 の 工 夫
嚥 下 障 害 時 の 薬 剤 服 用 の 工 夫 1 経 口 摂 取 時 の 服 薬 の 工 夫 言 語 聴 覚 士 や 看 護 師 と 連 携 剤 形 の 選 択 小 さい 錠 剤, 口 腔 内 崩 壊 錠 投 与 回 数 の 少 ない 薬 剤 貼 付 剤 等 トロミ 水,ゼリー,プリン 等 に 混 ぜる 食 事 中 にお 粥 等 に 混 ぜて 食 べる 錠 剤 を 簡 易 懸 濁 法 で 崩 壊 懸 濁 したのち とろみをつけて 服 用 する 錠 剤 の 味, 匂 い, 刺 激 に 注 意 する 薬 の 残 留 を 防 止 する 咽 頭 食 道 に 薬 が 残 留 すると 粘 膜 損 傷 潰 瘍 が 発 生 服 用 後 にトロミ 水 を 飲 む 2 経 管 投 薬 時 の 工 夫 簡 易 懸 濁 法 の 導 入
経 口 摂 取 時 の 服 薬 の 注 意 点 服 薬 指 導 中 家 族 薬 剤 師 プラザキサ カプセルが 飲 みにくい 場 合 は カプセルを 外 して 服 用 してもいいですか? プラザキサ カプセルはお 茶 ゼリーに 混 ぜて 服 用 しています カプセルが 服 用 しにくい 場 合 は 医 師 薬 剤 師 に 相 談 してください 入 院 中 の 食 事 内 容 入 院 中 の 服 薬 方 法 嚥 下 食 Ⅲ ミキサーペースト 食 お 茶 ゼリー 薬 はお 茶 ゼリーに 混 ぜて 服 用 プラザキサ カプセル 脱 カプセルした 場 合 Cmaxが1.7 倍 上 昇 経 口 溶 液 とした 場 合 Cmaxが1.6 倍 上 昇
簡 易 懸 濁 法 投 与 時 に 錠 剤 やカプセル 剤 を 粉 砕 せずに そのまま 約 55 の 温 湯 にいれて 5~10 分 間 放 置 後 薬 を 崩 壊 懸 濁 させる チューブ 閉 塞 を 防 ぐ 投 与 量 のロスを 防 ぐ 処 方 変 更 前 処 方 変 更 後 酸 化 マグネシウム 1g 1 日 3 回 マグミット 錠 330mg 3 錠 1 日 3 回 分 散 性 が 悪 く,チューブが 閉 塞 簡 易 懸 濁 法 にてチューブ 閉 塞 を 回 避
経 管 投 与 不 適 な 薬 剤 薬 品 名 不 適 な 理 由 変 更 後 の 薬 品 名 ( 例 )アダラートCR 徐 放 性 製 剤 (Ca 拮 抗 薬 ) 徐 放 性 部 イメージ 図 同 効 薬 ノルバスクOD 錠 速 効 性 部 口 腔 内 崩 壊 錠 ( 例 )パリエット 錠 オメプトロール 錠 等 ( 胃 酸 分 泌 抑 制 薬 ) 腸 溶 性 ( 成 分 が 胃 酸 に 弱 い) 同 効 薬 タケプロンOD 錠 口 腔 内 崩 壊 錠
簡 とは 簡 易 懸 濁 法 の 略 語 です RP1 簡 タケプロンOD15mg 1 錠 簡 25μgチラージンS 錠 1 錠 簡 1μgアルファロールカプセル 1C RP2 1 日 1 回 朝 食 後 16mgカルブロック 1 日 1 回 朝 食 後 粉 砕 1 錠 RP3 簡 ガスモチン5mg 3 錠 ツムラ43 六 君 子 湯 エキス 顆 粒 3 包 1 日 3 回 毎 食 後 10 分 以 内 に 溶 解 しない 漢 方 薬 も 簡 易 懸 濁 可 能
適 切 な 栄 養 輸 液 の 提 案
アミノ 酸 加 総 合 電 解 質 液 糖 質 とアミノ 酸 を 同 時 に 投 与 可 能 な 維 持 電 解 質 液 ビーフリード 輸 液 500ml エネルギー:210kcal アミノ 酸 :15g 末 梢 静 脈 から 積 極 的 にエネルギーを 補 給 することを 目 的 にしておりPPNの 基 本 液 として 使 用 される またTPNの 導 入 離 脱 期 にも 使 用 できる
脂 肪 乳 剤 脂 質 投 与 の 目 的 20%イントラリホ ス100ml:200kcal 1 高 エネルギー 源 (1g=9kcal) 全 投 与 熱 量 の 20~30% 最 大 2g/kg/dayまで 投 与 可 2 必 須 脂 肪 酸 補 給 ( 細 胞 膜 の 構 成 成 分 プロスタグランディンの 基 質 ) 必 須 脂 肪 酸 欠 乏 症 ( 皮 膚 症 状 神 経 障 害 肝 障 害 など)の 防 止 20% 脂 肪 乳 剤 100mlを 週 3 回 投 与 または0.3~0.5g/kg/day 連 日 投 与 脂 肪 乳 剤 の 投 与 メリット 糖 質 大 量 投 与 時 ( 輸 液 )の 副 作 用 低 減 高 血 糖 脂 肪 肝
脂 肪 乳 剤 の 投 与 速 度 脂 肪 乳 剤 は 代 謝 されて 利 用 されるため 投 与 速 度 が 重 要 一 緒 に 払 い 出 す 投 与 速 度 :0.1g/kg/ 時 間 ( 添 付 文 書 0.3g/kg/hr 以 下 )
栄 養 剤 の 価 格 試 算 体 重 40kg 必 要 熱 量 1200kcalと 設 定 した 場 合 処 方 例 TPN 例 フルカリック3 号 1103ml メト レニック 1A 20%イントラリホ ス100ml EN 例 E7-Ⅱ400ml 3 本 熱 量 (kcal) 1360kcal 1200kcal 水 分 量 (ml) 1203ml 1011ml 蛋 白 質 (g) 40g 60g 脂 質 (g) 20g 24g 糖 質 (g) 252g 184g 重 篤 な 合 併 症 起 こりやすい カテーテル 敗 血 症 比 較 的 少 ない
年 度 別 TPNの 購 入 金 額 予 測 値
NSTにおける 看 護 師 の 役 割 尾 道 市 立 市 民 病 院 院 内 NST 専 門 療 法 士 ICU 看 護 師 宮 文 恵
本 日 の 内 容 NSTとは NSTにおける 看 護 師 の 役 割 ( 実 際 の 業 務 ) ICUでの 院 内 NST 専 門 療 法 士 の 活 動 今 後 のNST 活 動 での 抱 負
NSTとは NSTとは Nutrition Support Team( 栄 養 サ ポートチーム) の 頭 文 字 をとった 略 称 です 医 師 看 護 師 管 理 栄 養 士 薬 剤 師 理 学 療 法 士 言 語 聴 覚 士 など 医 療 に 携 わる 様 々なスタッフ が 職 種 間 の 垣 根 を 越 えて それぞれの 専 門 的 な 知 識 技 術 を 活 かしながら 共 同 で 患 者 様 の 栄 養 状 態 をチェックし きめ 細 かいケアを 行 うチームの ことです NST 委 員
栄 養 サポートチーム(NST) 歯 科 医 師 看 護 師 臨 床 検 査 技 師 患 者 理 学 療 法 士 管 理 栄 養 士 薬 剤 師 言 語 聴 覚 士
NSTにおける 看 護 師 の 役 割 栄 養 スクリーニングして 栄 養 管 理 シート 作 成 栄 養 アセスメントを 行 いNST 介 入 を 依 頼 患 者 の 栄 養 ケアのモニタリング 経 腸 栄 養 の 管 理 摂 食 嚥 下 機 能 療 法 の 実 施 口 腔 ケアの 実 施
モニタリング: 身 長 体 重 は 週 1 回 測 定 目 的 : 身 体 を 計 測 することにより 体 内 の 構 成 成 分 を 知 り 栄 養 状 態 を 把 握 する 体 重 測 定 は 患 者 の 栄 養 障 害 を 把 握 する スクリーニング 的 な 意 味 が 強 い ICUでは 重 症 患 者 での 水 分 管 理 に 体 重 測 定 が 有 用 である
体 重 測 定 風 景
栄 養 管 理 シートの 作 成 栄 養 管 理 計 画 書 褥 瘡 対 策 計 画 書
Alb 値 3.0g/dl 未 満 病 棟 からの 依 頼 褥 瘡 発 生 患 者 ICU 入 院 患 者 SGA 判 定 C 以 下 の 方 はNST 介 入 となります B 判 定 以 上 の 方 でも 栄 養 療 法 ( 経 口 摂 取 量 低 下 経 管 栄 養 ) につ いてNST 介 入 依 頼 可 能 です
ベッドサイドでのモニタリング ベッドサイドケアを 通 じて 身 体 状 況 や 日 常 生 活 行 動 の 変 化 を 日 々 察 知 する 患 者 に 合 わせて 摂 取 しや すい 体 位 を 取 る 患 者 の 表 情 ( 目 力 など)や 言 葉 を 聞 く 嚥 下 状 態 を 観 察 する
経 腸 栄 養 の 管 理 初 めて 経 腸 栄 養 を 開 始 する 時 手 術 後 の 経 腸 栄 養 開 始 時 合 併 症 出 現 時 腸 瘻 腸 管 機 能 低 下 や 合 併 症 の 出 現 時 に 経 腸 栄 養 ポンプ を 使 用 した 方 が 患 者 さんにとって 安 全 で 優 しい 医 療 の 提 供 になります
経 腸 栄 養 管 理 : 滴 下 スピード 注 入 スケジュール 腸 管 機 能 正 常 時 ml/h 低 下 時 ml/h 1 日 目 50 20 2 日 目 100 25 3 日 目 150 50 4 日 目 200 50 5 日 目 200 75 6 日 目 200 100 7 日 目 200 125 8 日 目 200 150 通 常 経 鼻 胃 管 胃 瘻 の 場 合 200~300ml/h 腸 瘻 の 場 合 100ml/h 以 下 が 適 切 です! 開 始 時 下 痢 嘔 吐 の 場 合 左 表 を 参 考 に! 困 った 時 はNSTに! 腸 管 機 能 低 下 とは 腸 管 が2 週 間 以 上 機 能 していない 場 合
摂 食 嚥 下 機 能 療 法 嚥 下 機 能 評 価 反 復 唾 液 飲 みテスト(RSST) 改 訂 水 飲 みテスト(MWST) 嚥 下 造 影 検 査 (VF) 嚥 下 体 操 頬 口 唇 舌 頸 部 の 運 動 構 音 訓 練 口 腔 ケア 口 腔 清 拭 ブラッシング 舌 ケア 口 腔 粘 膜 の 保 湿
食 事 前 の 嚥 下 体 操 1. 深 呼 吸 (3~5( 回 ) ゆったりと 深 く 腰 掛 け 背 筋 を 伸 ばす 鼻 から 息 を 吸 い 込 んで 口 からゆっくり 吐 く 吸 う 時 はお 腹 が 膨 らむようにし 吐 く 時 はお 腹 がへこむようにする 4. 頬 の 体 操 (3~5( 回 ) 頬 を 膨 らませる 反 対 に 頬 を 吸 い 込 んで 引 く 2. 首 の 体 操 (それぞれ3~5 回 ) 1ゆっくりと 耳 を 肩 に 付 けるように 左 右 に 倒 す 2 後 ろを 振 り 返 るように ゆっくりと 左 右 に 回 す 3ぐるっと 一 周 大 きく 左 右 に 回 す 3. 口 の 体 操 (それぞれ3~5 回 ) 1 大 きく 開 ける 唇 に 力 を 入 れてしっかり 閉 る 2 口 を う の 形 ( 突 出 ) い の 形 ( 横 引 き)に 動 かす 5. 舌 の 体 操 (それぞれ3~5 回 ) 1 舌 を 前 へ 出 す 引 っ 込 める 2 舌 で 左 右 の 口 角 に 触 る 6. 発 声 練 習 1パッパッパッパッパッ と 繰 り 返 す 2タッタッタッタッタッ と 繰 り 返 す 3カッカッカッカッカッ と 繰 り 返 す 4ラッラッラッラッラッ と 繰 り 返 す 5パタカラ パタカラ と 繰 り 返 す 7. 深 呼 吸 (3~5 回 ) 1.と 同 じようにゆっくりと 呼 吸 を 行 う
口 腔 清 拭 とブラッシング A) A)スポンジブラシを 使 用 した 口 腔 清 拭 B) B) 粘 膜 ブラシ スポンジブラシ で 粘 膜 ( 口 蓋 など)を 清 拭 C) C) 歯 ブラシを 使 用 して 歯 磨 き ( 歯 牙 のある 場 合 )
舌 ケア 舌 体 の2/3 奥 舌 から 舌 尖 に 向 かって 数 回 やさしく 擦 り 取 る 口 腔 内 には 数 百 種 類 以 上 数 億 個 以 上 の 細 菌 が 棲 息 しており 人 間 の 体 の 中 でもっとも 多 くの 細 菌 が 棲 息 してると 言 われてます!
口 腔 粘 膜 の 保 湿 リフレケアH(70 70g) 用 法 : 口 唇 口 蓋 頬 粘 膜 舌 などの 口 腔 粘 膜 全 体 に 薄 く 塗 布 する 口 腔 乾 燥 が 強 度 の 場 合 使 用 頻 度 を2~4 時 間 おきに 使 用 することが 望 ましい
口 腔 アセスメントシート
ICU 栄 養 スクリーニングシート 目 標 : 患 者 の 栄 養 状 態 の 向 上 維 持 スタッフが 患 者 の 栄 養 状 態 や 摂 取 状 況 を 把 握 できる 急 性 期 看 護 においても 患 者 に 応 じた 食 形 栄 養 ルートを 考 え 無 駄 な 絶 食 期 間 を 作 らないため に 一 口 でも 食 べていただけるよ うに 努 力 しています 勉 強 会 も 行 っています!
ICUでのNST 介 入 症 例 1 ( 腸 瘻 気 管 切 開 人 工 呼 吸 器 装 着,93 歳 ) 立 てたで~ よいしょ
ICUでのNST 介 入 症 例 2 ( 呼 吸 不 全 腎 不 全 気 管 切 開 人 工 呼 吸 器 装 着 経 管 栄 養 ) おいしい
今 後 のNST 活 動 での 抱 負 NST 活 動 の 質 的 向 上 ( 病 態 栄 養 を 考 えて) 栄 養 面 での 治 療 計 画 を 提 案 職 員 全 体 へNST 活 動 の 浸 透 アピール NST 活 動 を 地 域 へ 広 げる
ご 清 聴 ありがとうございました