実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 清 水 建 設 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 :S-Jet モバイル 除 染 システム( 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェット)による 高 効 率 除 染 とゼオライトインラインフィルターを 用 いた 水 のリサイクル 技 術 の 実 証

個 別 試 験 結 果 と 評 価 詳 細 付 録 2

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 清 水 建 設 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 :S-Jet モバイル 除 染 システム( 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェット)による 高 効 率 除 染 とゼオライトインラインフィルターを 用 いた 水 のリサイクル 技 術 の 実 証 事 業 の 概 要 : 除 染 及 び 除 染 廃 液 回 収 処 理 等 の 全 ての 除 染 関 連 機 器 を2tトラック1 台 (または2tトラック2 台 )に 搭 載 し 小 規 模 な 面 積 や 狭 隘 部 位 への 適 用 ができる 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットの 実 証 を 行 う 当 該 システムの 特 長 である 特 殊 なノズルヘッド 採 用 により 吐 出 水 量 3リットル/ 分 以 下 の 少 水 量 で あっても 高 効 率 な 除 染 が 可 能 であることを 実 証 する さらにゼオライトを 用 いた 小 型 インラインフィルタ ー 採 用 によりオンサイトで 除 染 廃 液 処 理 が 可 能 なうえ 再 利 用 ができることを 実 証 する 実 施 内 容 : (1) 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットによる 除 染 実 証 試 験 (2)ゼオライトインラインフィルターによる 除 染 廃 液 処 理 実 証 試 験 (3) 放 射 性 セシウムの 存 在 形 態 実 証 試 験 技 術 概 要 : システム 構 成 と 水 の 流 れ コーン 型 水 槽 スラッジ 凝 集 沈 殿 上 澄 液 不 織 布 による 簡 易 ろ 過 ろ 液 精 密 フィルター による 精 密 ろ 過 貯 水 ポリタンクB (300l) 水 質 確 認 後 放 流 除 染 状 況 廃 液 回 収 装 置 貯 水 ポリタンクA (300l) 除 染 ツール 除 染 後 除 染 前 ゼオライト インラインフィルター 試 験 目 標 インターロッキング 除 染 面 1 2 3 4 表 面 汚 染 密 度 80% 低 減 除 染 速 度 60m 2 / 時 間 以 上 処 理 廃 水 の 放 射 能 濃 度 10Bq/kg 以 下 除 染 廃 液 中 の 放 射 性 セシウムの 存 在 形 態 の 把 握 5 ゼオライトインラインフィルターの 寿 命 の 把 握 期 待 される 効 果 テンプレートによる 測 定 状 況 洗 浄 と 切 削 の 両 工 法 のメリットを 生 かした 廃 棄 物 物 量 の 発 生 を 抑 え 効 率 的 かつ 確 実 に 除 染 可 能 なシステムの 提 供 その 他 : 本 システムは 水 処 理 設 備 を 含 めた 全 ての 設 備 をトラックに 搭 載 しているため 現 場 で の 機 動 性 が 高 い さらに 全 てのシステムがレンタルで 対 応 可 能 なため 初 期 投 資 が 不 要 短 い 工 期 や 小 規 模 エリアの 除 染 にも 活 用 することができるため 実 用 性 が 高 い 付 録 2-1 - 1

除 染 効 果 : (1) 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットによる 除 染 速 度 と 低 減 率 に 関 する 実 証 試 験 結 果 単 位 :[m 2 /h] 低 減 率 50% 60% 70% 80% 90% 95% インターロッキングブロック (120) 120 (80) 80 40 25 アスファルト 路 面 ( 密 粒 ) (120) (120) (120) 120 60 - コンクリート 土 間 ( 比 較 的 健 全 ) 80 40 - - - - コンクリート 路 面 ( 表 面 劣 化 ) (120) 120 60 40 - - ( ) 内 は 内 挿 値 (2)ゼオライトインラインフィルターによる 除 染 廃 液 処 理 実 証 試 験 (インターロッキングブロック 抜 粋 ) 廃 液 種 類 流 速 [m/h] 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] 低 減 率 [%] 精 密 ろ 過 ろ 液 に 対 して 除 染 廃 液 に 対 して 除 染 廃 液 - 8,900 - - 凝 集 沈 殿 上 澄 み - 11-99.88 精 密 ろ 過 ろ 液 - 11-99.88 50 5.1 54 99.94 25 4.2 62 99.95 インラインフィルター 処 理 10 2.7 75 99.97 5 1.5 86 99.98 2.5 0.36 95 99.99 (3) 放 射 性 セシウムの 存 在 形 態 実 証 試 験 除 染 廃 液 の 放 射 性 セシウムの 形 態 : 除 染 廃 液 の 99.9%が 粒 子 状 でスラッジに 付 着 している と 予 想 され 粒 子 状 以 外 のコロイド 状 と 思 われるもの(ポア 径 0.45μm メンブランフィルタ ー 透 過 )は 0.1% 程 度 凝 集 沈 殿 処 理 だけでは 上 澄 液 の 放 射 能 濃 度 は 10Bq/kg を 超 過 する ゼオライトインラインフィルターの 破 過 状 況 :フィルターの 通 水 側 から 放 射 性 セシウムの 放 射 能 濃 度 が 高 く 排 水 側 が 低 く 均 等 に 吸 着 はしない ゼオライトインラインフィルターの 寿 命 :12Bq/g 以 上 除 去 物 発 生 量 評 価 : 対 象 部 位 インターロッキングブロック ア スファ ルト コ ンクリ ート 土 間 コンクリート 路 面 単 位 発 生 量 [g/m 2 -dry] 520 450 80 360 総 発 生 量 [kg] 120 45 3 30 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 ( 作 業 前 ) 平 均 空 間 線 量 率 :0.44μSv/h 作 業 時 間 :8 時 間 / 日 作 業 員 最 大 被 ばく 量 :6μSv/ 日 ( 分 析 作 業 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 :2.3μSv/ 日 ( 分 析 作 業 ) 除 染 対 象 作 業 員 数 [ 人 ] 作 業 合 計 被 ばく 量 [μsv] 作 業 平 均 1 日 最 大 放 射 線 管 理 ( 測 定 ) 42 80 1.9 3 除 染 作 業 63 150 2.4 5 水 処 理 作 業 7 21 3.0 5 分 析 作 業 8 37 4.6 6 準 備 作 業 等 9 15 1.7 2 コスト 評 価 及 び 評 価 条 件 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 前 記 除 染 効 果 参 照 本 試 験 での 作 業 員 単 価 ( 東 京 からの 経 費 含 む)で 試 算 主 な 施 工 条 件 : 作 業 員 構 成 5 人 /1 組 施 工 期 間 1カ 月 以 上 1 日 の 作 業 うち 車 両 移 動 がな いこと 1 日 の 施 工 面 積 が 施 工 速 度 作 業 時 間 (3 時 間 ) 以 上 あること 作 業 時 間 構 成 :1 日 8h 除 染 作 業 3h 水 処 理 1h 朝 礼 移 動 準 備 片 付 け 休 憩 4h) 施 工 速 度 [m 2 /h] 120 80 60 40 25 1 日 の 施 工 面 積 [m 2 / 日 ] 360 240 180 120 75 施 工 単 価 [\/m 2 ] 970 1,450 1,930 2,900 4,630 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 作 業 中 はマスクを 着 用 汚 染 部 位 を 触 れる 際 にはゴム 手 袋 着 用 ウォータジェット 作 業 時 は 甲 プロテクターを 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 伊 達 市 が 実 施 中 の 除 福 島 県 伊 達 市 保 原 町 霊 山 町 染 エリアの 猫 塚 仮 置 場 に 保 管 付 録 2-1 - 2

1. 除 染 能 力 の 実 証 1 インターロッキングブロック 1) 試 験 条 件 エリア 繰 返 し 試 験 条 件 吐 出 圧 力 吐 出 水 量 施 工 速 度 ノズルディスタンス [MPa] [l/min] [ 分 /m 2 ] [mm] A-B-C 3 回 150 D-E-F 3 回 0.5 120 G-H-I 3 回 90 180 2.6 J-K-L 3 回 150 M-N-O 3 回 0.75 120 P-Q-R 3 回 90 ノズル 回 転 数 [min -1 ] 1,600-1,300-1,000 ( 例 :A-B-C) 2) 試 験 状 況 試 験 エリア (2m 2m) 除 染 前 除 染 後 除 染 ツール(フロアクリーナー) による 除 染 作 業 廃 液 回 収 装 置 ( 湿 式 掃 除 機 ) 測 定 用 テンプレート を 用 いた 測 定 除 染 面 除 染 作 業 は 一 つのエリア( 例 えばエリア A 2m 2m)を 往 復 走 行 させながら 廃 液 回 収 装 置 (2.2 kw 30kPa)で 除 染 廃 液 を 回 収 しながら 除 染 を 行 う 銀 色 の SUS プレートは 往 復 時 に 除 染 面 を 破 損 させないようにマスキングしている 作 業 の 班 構 成 は 5 人 1 組 除 染 前 除 染 後 黒 い 部 分 が 汚 染 部 除 染 前 後 の 表 面 の 拡 大 写 真 ( 除 染 前 では 放 射 性 物 質 が 含 まれる 汚 れが 確 認 でき るが 除 染 後 は 除 去 されている) 3) 試 験 結 果 1,000 ND:ノズルディスタンス 100% 1,000 100% 800 80% 800 80% 表 面 汚 染 [cpm] 600 400 表 面 汚 染 (A~C)_ND150mm 表 面 汚 染 (D~F)_ND120mm 表 面 汚 染 (G~I)_ND90mm 低 減 率 (A~C)_ND150mm 低 減 率 (D~F)_ND120mm 低 減 率 (G~I)_ND90mm 60% 40% 低 減 率 表 面 汚 染 [cpm] 600 400 表 面 汚 染 (J~L)_ND150mm 表 面 汚 染 (M~O)_ND120mm 表 面 汚 染 (P~R)_ND90mm 低 減 率 (J~L)_ND150mm 低 減 率 (P~R)_ND90mm 低 減 率 (M~O)_ND120mm 60% 40% 低 減 率 200 20% 200 20% 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] インターロッキングブロック 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.5 分 /m 2 を3 回 繰 返 し) 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] インターロッキングブロック 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.75 分 /m 2 を3 回 繰 返 し) 付 録 2-1 - 3

(グラフの 見 方 ) 試 験 は 3 回 繰 返 し 行 い 1 回 ごとに 表 面 汚 染 と 表 面 線 量 率 の 測 定 を 行 った グラフ 内 でプロットされた 点 を 測 定 値 とし 除 染 1~3 回 の 測 定 点 をグラフ 化 した 除 染 速 度 は 繰 返 しにより 除 染 対 象 面 への 実 際 の 除 染 速 度 が 低 下 する 例 えば 0.5 分 /m 2 で 1 回 除 染 した 場 合 には 0.5 分 /m 2 となり 2 回 繰 返 では 1.0 分 /m 2 3 回 では 1.5 分 /m 2 となる ( 主 な 考 察 ) ノズル 回 転 数 を 1,000 1,300 1,600min -1 で 変 化 させた 除 染 では 顕 著 な 有 意 差 は 見 られなかった( 前 記 グラフは 回 転 数 ごとの 平 均 値 で 記 述 ) ノズル 回 転 数 の 違 いは 除 染 面 の 周 速 の 違 いとなり 1,000min -1 に 対 し 1,300min -1 1,600min -1 の 周 速 は 1.3 倍 1.6 倍 と 速 くなり 一 般 的 にノズル 回 転 数 が 低 いほど 切 削 能 力 が 向 上 するが 圧 縮 強 度 が 高 いインターロッキングブロック( 以 下 ILB と 略 称 )に 対 する 有 意 差 として 表 れにくいと 考 えられる ノズルディスタンス( 以 下 ND と 略 称 )は 距 離 が 短 く 近 いほど 除 染 効 果 が 高 いことがわかった 一 般 的 に 気 中 高 速 水 噴 流 の 場 合 その 構 造 からノズル 径 の 100 倍 未 満 の 噴 流 は 切 断 はく 離 100~700 倍 の 噴 流 は 洗 浄 として 利 用 されることが 多 く ND が 短 い 領 域 は 切 削 能 力 が 高 くなり ND が 長 くなると 水 噴 流 は 拡 散 してゆくことが 知 られて いる ILB の 場 合 ILB 間 の 放 射 性 物 質 を 含 むスラッジがある 目 地 に 水 噴 流 が 入 り 込 んで 除 染 を 行 うためには ND は 短 く 拡 散 が 少 ない 水 噴 流 で 除 染 を 行 うほうが 効 果 的 であると 考 えられる 除 染 を 3 回 繰 返 した 除 染 速 度 0.5 分 /m 2 より 2 回 繰 返 す 除 染 速 度 0.75 分 /m 2 の 方 が 高 い 除 染 効 果 が 得 られた( 最 終 的 な 除 染 速 度 は 同 じ 1.5 分 /m 2 ) 同 じ 除 染 時 間 で 異 なる 除 染 効 果 が 得 られたのは 遅 い 速 度 の 除 染 では 水 噴 流 が ILB 間 の 目 地 や 母 材 内 まで 入 り 込 み 放 射 性 物 質 を 含 む 汚 れを 除 去 していると 考 えられる 2 アスファルト 路 面 1) 試 験 条 件 2) 試 験 状 況 エリア 繰 返 し 試 験 条 件 吐 出 圧 力 吐 出 水 量 施 工 速 度 ノズルディスタンス ノズル 回 転 数 [MPa] [l/min] [ 分 /m 2 ] [mm] [min -1 ] A-B-C 2 回 150 D-E-F 2 回 0.5 120 G-H-I 1 回 90 1,600-1,300-1,000 180 2.6 J-K-L 2 回 150 ( 例 :A-B-C) M-N-O 1 回 0.75 120 P-Q-R 中 止 90 本 試 験 ではアスファルトの 表 面 を 切 削 し 破 損 させる 可 能 性 があったため 繰 返 し 回 数 を 減 らし かつ 破 損 の 可 能 性 がある 試 験 条 件 での 試 験 は 中 止 した 除 染 状 況 除 染 前 の 状 態 ( 表 面 が 平 坦 にみえる) 除 染 後 の 状 態 ( 骨 材 が 抜 けた 部 分 に 埋 もれた 汚 染 物 が 除 去 され さら に 表 面 が 荒 れている) 3) 試 験 結 果 2,500 100% 2,500 100% 表 面 汚 染 密 度 [cpm] 2,000 1,500 1,000 500 表 面 汚 染 (A~C)_ND150mm 表 面 汚 染 (D~F)_ND120mm 表 面 汚 染 (G~I)_ND90mm 低 減 率 (A~C)_ND150mm 低 減 率 (D~F)_120mm 低 減 率 (G~I)_ND90mm 80% 60% 40% 20% 低 減 率 表 面 汚 染 密 度 [cpm] 2,000 1,500 1,000 500 表 面 汚 染 (J~L)_ND150mm 表 面 汚 染 (M~O)_ND120mm 低 減 率 (J~L)_ND150mm 低 減 率 (M~O)_ND120mm 80% 60% 40% 20% 低 減 率 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] アスファルト 路 面 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.5 分 /m 2 を 繰 返 し) 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] アスファルト 路 面 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.75 分 /m 2 を 繰 返 し) 付 録 2-1 - 4

3 コンクリート 土 間 路 面 1) 試 験 条 件 試 験 条 件 吐 出 圧 力 吐 出 水 量 エリア 繰 返 し 施 工 速 度 ノズルディスタンス ノズル 回 転 数 [MPa] [l/min] [ 分 /m2] [mm] [min -1 ] 150-120-90 A-D-G 3 回 0.5 (A-D-G) 1,600 150-90 J-P 3 回 180 2.6 (J-P) 0.75 R 3 回 90 1,000 本 試 験 の 対 象 範 囲 が 狭 いことから これまでの 試 験 結 果 を 踏 まえ 条 件 を 絞 って 試 験 を 実 施 した 2) 試 験 状 況 除 染 前 除 染 後 除 染 前 除 染 後 除 染 後 の 状 態 (コンクリート 土 間 ) ( 比 較 的 健 全 な 土 間 であるため 表 面 汚 れとモルタル 分 が 除 去 されている) 除 染 後 の 状 態 (コンクリート 路 面 ) ( 表 面 劣 化 が 進 んでいるため 表 面 汚 れと 共 にモルタ ル 細 骨 材 も 除 去 されいる) 3) 試 験 結 果 ( 一 部 条 件 のみ 抜 粋 ) 表 面 汚 染 [cpm] 2,500 2,000 1,500 1,000 500 表 面 汚 染 (J)_ND150mm 表 面 汚 染 (P)_ND90mm 表 面 汚 染 (R)_ND90mm 低 減 率 (J)_ND150mm 低 減 率 (P)_ND90mm 低 減 率 (R)_ND90mm 100% 80% 60% 40% 20% 低 減 率 表 面 汚 染 [cpm] 2,500 2,000 1,500 1,000 500 表 面 汚 染 (J)_ND150mm 表 面 汚 染 (P)_ND90mm 表 面 汚 染 (R)_ND90mm 低 減 率 (J)_ND150mm 低 減 率 (P)_ND90mm 低 減 率 (R)_ND90mm 100% 80% 60% 40% 20% 低 減 率 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] コンクリート 土 間 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.75 分 /m 2 を 繰 返 し) 0 0% 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] コンクリート 路 面 除 染 試 験 結 果 ( 除 染 速 度 0.75 分 /m 2 を 繰 返 し) 4 除 染 効 果 これまで 行 った 対 象 部 位 ごとのすべての 試 験 結 果 をより 低 減 率 に 応 じた 除 染 速 度 を 評 価 した (インターロッキングブロックとアスファルト 路 面 試 験 結 果 抜 粋 ) 低 減 率 100% 90% 80% 70% 60% 50% 低 減 率 (A) 低 減 率 (B) 40% 低 減 率 (C) 低 減 率 (D) 低 減 率 (E) 低 減 率 (F) 30% 低 減 率 (G) 低 減 率 (H) 低 減 率 (I) 低 減 率 (J) 20% 低 減 率 (K) 低 減 率 (L) 低 減 率 (M) 低 減 率 (N) 10% 低 減 率 (O) 低 減 率 (P) 低 減 率 (Q) 低 減 率 (R) 0% 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 1.25 1.50 1.75 2.00 2.25 2.50 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] インターロッキングブロック 除 染 試 験 結 果 (すべての 試 験 結 果 ) 低 減 率 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 低 減 率 (A) 低 減 率 (B) 低 減 率 (C) 低 減 率 (D) 30% 低 減 率 (E) 低 減 率 (F) 低 減 率 (G) 低 減 率 (H) 20% 低 減 率 (I) 低 減 率 (J) 低 減 率 (K) 低 減 率 (L) 10% 低 減 率 (M) 低 減 率 (N) 0% 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 1.25 1.50 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] アスファルト 路 面 除 染 試 験 結 果 (すべての 試 験 結 果 ) 付 録 2-1 - 5

インターロッキングブロック アスファルト 路 面 コンクリート 土 間 ( 比 較 的 健 全 ) コンクリート 路 面 ( 表 面 劣 化 ) ( ) 内 は 内 挿 値 除 染 効 果 まとめ 単 位 : 上 段 [ 分 /m 2 ] 下 段 [m 2 /h] 低 減 率 50% 60% 70% 80% 90% 95% (0.5) (120) (0.5) (120) 0.75 80 (0.5) (120) 0.5 120 (0.5) (120) 1.5 40 0.5 120 (0.75) (80) (0.5) (120) 0.75 80 0.5 120 1.5 40 1.0 60 - - - - 1.0 60 1.5 40 - - - 2.25 25 5 除 染 試 験 結 果 まとめ 1) 試 験 パラメータの 影 響 インターロッキングブ ロック 除 染 対 象 部 位 ごとの 試 験 パラメータの 影 響 対 象 部 位 ノズル 回 転 数 ノズルディスタンス 除 染 速 度 ( 影 響 なし) ( 近 いほど 効 果 がある) 母 材 強 度 が 高 いため 回 転 数 近 いほど 除 染 効 果 が 高 い による 除 染 効 果 への 影 響 はみ られない 一 番 影 響 が 大 きい アスファルト 路 面 ( 影 響 不 明 ) 凹 部 の 堆 積 物 と 表 面 を 薄 くはく 離 させるだけで 容 易 に 除 染 で きる ( 破 損 の 可 能 性 があるため 切 削 の 条 件 まで 実 施 していな い) コンクリート 土 間 コンクリート 路 面 ( 遅 い 方 が 効 果 がある) 回 転 数 が 遅 い 切 削 領 域 での 条 件 が 除 染 効 果 が 高 い ( 近 いほど 効 果 がある) 近 いほど 低 減 率 は 向 上 する ( 遅 いほど 効 果 がある) 遅 い 速 度 で 目 地 母 材 内 に 水 噴 流 を 当 てることに より 高 い 除 染 効 果 が 得 られ 除 染 速 度 の 変 化 が ( 早 い 速 度 で 効 果 がある) 切 削 する 領 域 まで 除 染 をせず 表 面 凹 部 の 堆 積 物 と 表 面 を 薄 くはく 離 させるだけで 高 い 除 染 効 果 が 得 られるため 除 染 速 度 の 影 響 はなく 結 果 的 に 早 い 速 度 の 方 が 除 染 効 果 が 高 い ( 遅 いほど 効 果 がある) 速 度 が 遅 い 切 削 領 域 での 条 件 が 除 染 効 果 が 高 い パラメータによる 影 響 は 除 染 速 度 > 回 転 数 >ノ ズルディスタンスの 順 である 2) 汚 染 濃 度 の 異 なる 部 位 での 除 染 効 果 本 試 験 では 表 面 汚 染 が 800~2,000[net-cpm]と 低 めであるため 既 往 試 験 成 果 の 比 較 的 高 い 濃 度 の 汚 染 部 位 ( 表 面 汚 染 3,000~5,000[net-cpm])での 除 染 効 果 と 比 較 した アスファルト 路 面 では 大 きな 差 がないことから 高 濃 度 部 位 であ っても 本 試 験 と 同 等 の 効 果 が 得 られると 考 えられる しかし コンクリート 面 に 関 しては 劣 化 程 度 が 除 染 効 果 に 大 きな 影 響 があるため 一 概 に 既 往 試 験 成 果 と 比 較 できないが 切 削 の 領 域 まで 除 染 することにより 低 減 率 80% 以 上 を 確 保 することができる 表 面 汚 染 [cpm] 5,000 100% 90% 4,000 80% 70% 3,000 60% 表 面 汚 染 50% 低 減 率 2,000 40% 30% 1,000 20% 10% 0 0% 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] 高 濃 度 汚 染 におけるS-Jetの 除 染 効 果 ( 既 往 試 験 成 果 /アスファルト 非 切 削 ) 低 減 率 表 面 汚 染 [cpm] 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 表 面 汚 染 低 減 率 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 除 染 速 度 [ 分 /m 2 ] 高 濃 度 汚 染 におけるS-Jetの 除 染 効 果 ( 既 往 試 験 成 果 /コンクリート 土 間 切 削 ) 低 減 率 アスファルト 路 面 ( ) 内 は 内 挿 値 既 往 試 験 成 果 と 本 試 験 との 比 較 単 位 : 上 段 [ 分 /m 2 ] 下 段 [m 2 /h] 低 減 率 50% 60% 70% 80% 本 試 験 (0.5) (0.5) (0.5) 0.5 既 往 成 果 (120) (120) (120) 120 付 録 2-1 - 6

2. 除 染 廃 液 処 理 の 実 証 1) 試 験 状 況 凝 集 沈 殿 処 理 (300l 処 理 - 無 機 系 凝 集 剤 1g/l 添 加 ) 凝 集 沈 殿 剤 添 加 攪 拌 後 5 分 スラッジ 分 上 澄 水 精 密 ろ 過 処 理 (25μm) 沈 殿 物 をろ 布 でろ 過 /1 日 放 置 (スラッジ 分 はすべて 砂 状 または 粘 土 状 の 微 細 粒 子 ) 流 量 計 精 密 ろ 過 器 インラインフィルター ゼオライトインラインフィルター 処 理 ゼオライトインラインフィルター 内 部 ( 約 15 kg 充 填 φ200mm 長 さ 500mm) 付 録 2-1 - 7

2) 試 験 結 果 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットシステムによる 除 染 廃 液 処 理 試 験 結 果 除 染 廃 液 種 類 SV 1 低 減 率 流 量 流 速 接 触 時 間 放 射 能 濃 度 精 密 ろ 過 ろ 液 除 染 廃 液 [l/min] [m/h] [s] [Bq/kg] に 対 して に 対 して ph 清 水 (ブランク) - <0.2 - - 6.9 イ 原 液 - - - - 8,900 - - 7.8 ン タ 凝 集 沈 殿 上 澄 み - - - - 11 - ー 99.88% 7.4 ロ 精 密 ろ 過 ろ 液 - - - - 11-7.5 ッ キ 100 29 50 36 5.1 54% 99.94% 8.3 ン グ 50 15 25 72 4.2 62% 99.95% 8.5 ブ ロ ゼオライト 処 理 20 5.8 10 180 2.7 75% 99.97% 8.9 ッ ク 10 2.9 5 360 1.5 86% 99.98% 9.0 5 1.4 2.5 720 0.36 95% 99.99% 9.7 原 液 - - - - 13,000 - - 7.2 凝 集 沈 殿 上 澄 み - - - - 12-99.91% 6.8 ア ス 精 密 ろ 過 ろ 液 - - - - 15 2-99.88% 6.9 フ ァ 100 29 50 36 8.8 41% 99.93% 6.6 ル 50 15 25 72 6.9 54% 99.95% 6.8 ト ゼオライト 処 理 20 5.8 10 180 5.5 63% 99.96% 6.8 10 2.9 5 360 4.4 71% 99.97% 7.0 5 1.4 2.5 720 2.3 85% 99.98% 7.6 - - - - 17,000( 土 間 ) - - 9.1 3 原 液 - - - - 12,000( 路 面 ) - - 8.0 コ ン ク リ ー ト 既 往 試 験 成 果 - - - - 14,500 ( 同 量 分 取 ) - - - 凝 集 沈 殿 上 澄 み - - - - 13-99.91% 7.1 精 密 ろ 過 ろ 液 - - - - 13-7.7 100 29 50 36 8.0 38% 99.94% 7.5 50 15 25 72 5.5 58% 99.96% 8.1 ゼオライト 処 理 20 5.8 10 180 3.5 73% 99.98% 8.0 10 2.9 5 360 1.8 86% 99.99% 7.9 5 1.4 2.5 720 0.78 93% 99.99% 8.0 サンプル A 4 サンプル B 5 原 液 - - - - 約 500,000 - - 8.7 凝 集 沈 殿 上 澄 み - - - - 約 3,000-99.40% 6.2 原 液 - - - - 18,000-99.39% 7.0 凝 集 沈 殿 上 澄 み - - - - 110-99.39% 7.1 精 密 ろ 過 ろ 液 110-7.1 ゼオライト 処 理 100-50 36 46 58% 99.74% 7.5 50-25 72 33 70% 99.82% 8.1 20-10 180 14 87% 99.92% 8.0 10-5.0 360 1.4 99% 99.99% 7.9 5-2.5 720 0.72 99% 99.996% 8.0 1 SV: 空 間 速 度 (Space Velocity) 単 位 時 間 当 たりのろ 過 材 体 積 の 処 理 回 数 ( 通 水 回 数 ) 2 サンプリング 時 にタンク 底 部 の 上 澄 み 以 外 の 原 液 に 近 い 廃 液 をろ 過 したため 精 密 ろ 過 ろ 液 を 汚 染 させた 可 能 性 がある 3 コンクリート 廃 液 は 土 間 と 路 面 の 上 澄 みを 同 量 分 取 して 後 処 理 を 実 施 4 除 染 対 象 面 の 表 面 汚 染 :100kcpm 程 度 5 除 染 対 象 面 の 表 面 汚 染 :2~5kcpm 程 度 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] 1.0E+03 1.0E+02 1.0E+01 1.0E+00 ILB( 放 射 能 濃 度 ) アスファルト( 放 射 能 濃 度 ) コンクリート( 放 射 能 濃 度 ) 既 往 試 験 成 果 /ILB( 放 射 能 濃 度 ) ILB( 低 減 率 ) アスファルト( 低 減 率 ) コンクリート( 低 減 率 ) 既 往 試 験 成 果 /ILB( 低 減 率 ) 100% 80% 60% 40% 低 減 率 1.0E-01 20% ILB:インターロッキングブロック 付 録 2-1 - 8

( 放 射 性 物 質 除 去 ) 凝 集 沈 殿 処 理 により 廃 液 の 放 射 能 濃 度 は 1/1,000 程 度 低 減 されることから 放 射 性 物 質 は 固 形 分 からの 寄 与 が 高 い と 予 想 される 放 射 性 セシウム( 以 下 Cs と 略 称 )のほとんどが 固 形 分 に 付 着 している 可 能 性 が 高 い 表 中 既 往 試 験 成 果 A B でも 同 様 な 傾 向 がみられる ゼオライトインラインフィルターの 通 水 処 理 による 低 減 効 果 は 通 水 流 速 によって 異 なり 遅 いほど 低 減 率 が 向 上 す るため 液 相 側 にも 粒 子 状 物 質 以 外 の 状 態 で 存 在 する 放 射 性 物 質 が 存 在 する 可 能 性 があり それを 吸 着 している 可 能 性 がある 既 往 試 験 成 果 より 除 染 対 象 部 位 の 表 面 汚 染 の 高 さに 伴 い 除 染 廃 液 の 放 射 能 濃 度 も 上 昇 する そのため 凝 集 沈 殿 処 理 では 概 ね 1/1,000 程 度 の 低 減 率 しか 期 待 できないことからゼオライト 等 の 吸 着 作 用 がある 物 質 の 活 用 が 必 要 であると 考 えられる 本 試 験 ではアスファルト 路 面 の 精 密 ろ 過 ろ 液 のインラインフィルター 処 理 の 効 果 が 他 の2 廃 液 より 効 果 が 低 い 傾 向 がみられる これは 共 存 する 有 機 物 等 から 何 らかの 吸 着 障 害 が 起 こっている 可 能 性 がある (アスファルトの 主 成 分 はパラフィン ナフテン 芳 香 族 炭 化 水 素 等 であり インターロッキングブロックやコンクリートとは 大 きく 異 なり 多 種 多 様 な 有 機 物 が 含 まれている) 既 往 試 験 成 果 B では 本 試 験 の 精 密 ろ 過 ろ 液 の 放 射 能 濃 度 より1 桁 高 いサンプルを 用 いて 試 験 を 行 った ゼオライト インラインフィルター 処 理 の 効 果 は 低 濃 度 廃 液 ( 今 回 の 試 験 結 果 )より 高 い 傾 向 が 見 られる そのため 比 較 的 高 濃 度 であればより 効 果 的 な 処 理 ができる 可 能 性 が 高 い ( 一 般 排 水 基 準 ) 一 般 排 水 基 準 ( 水 素 イオン 濃 度 -ph 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 -BOD 化 学 的 酸 素 要 求 量 -COD 浮 遊 物 質 量 -SS ノルマ ルヘキサ 抽 出 物 質 含 有 量 フェノール 類 銅 含 有 量 亜 鉛 含 有 量 溶 解 性 鉄 含 有 量 溶 解 性 マンガン 含 有 量 クロ ム 含 有 量 大 腸 菌 群 数 窒 素 含 有 量 燐 含 有 量 )として 排 水 分 析 を 行 った 分 析 結 果 からはすべてのゼオライトイ ンラインフィルターからの 排 水 はすべて 基 準 値 以 内 であった 全 般 的 に ph が 高 い 傾 向 にあるが これはゼオライトに 含 まれる 酸 化 カルシウムからのカルシウム 成 分 が 溶 出 し 排 水 中 の ph を 上 昇 させていると 考 えられる そのため ゼオライトインラインフィルターでの 通 水 速 度 が 遅 くな るほど ph が 高 くなる 傾 向 がみられる また ph が 全 般 的 に 高 い 傾 向 にあるのは 凍 結 防 止 のための 融 雪 剤 使 用 によ るナトリウムやカルシウム 等 の 溶 出 の 可 能 性 がある ( 本 試 験 は 対 象 部 位 ごとにまとめて 分 析 評 価 しており 個 別 処 理 条 件 で 測 定 を 行 った ph 測 定 は 一 部 排 水 基 準 を 超 過 している これは 既 往 試 験 では 確 認 できなかった 結 果 で 原 因 は 融 雪 剤 の 影 響 が 考 えられる) 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットへの 再 利 用 を 考 慮 した 場 合 推 奨 水 質 は 腐 蝕 性 やスケールを 生 じさせやすい 物 質 が 含 まれていないことが 望 ましい それらの 物 質 が 含 まれる 可 能 性 がある 融 雪 剤 を 用 いる 場 合 ( 冬 期 の 道 路 )に は 除 染 廃 液 の 再 利 用 は 困 難 である しかし それ 以 外 の 場 合 においてはゼオライトのカルシウム 成 分 の 影 響 が 考 え られるが 回 収 された 廃 液 がすべて 再 利 用 されることはなく 回 収 されたスラッジ 分 に 水 分 を 取 られ 給 水 による 希 釈 が 想 定 されるため 再 利 用 は 可 能 であると 考 えられる 付 録 2-1 - 9

3. 放 射 性 セシウム 存 在 形 態 の 実 証 1 粒 子 状 物 質 の 確 認 メンブランフィルタろ 過 前 後 の 放 射 能 濃 度 と 主 な 成 分 廃 液 種 類 放 射 能 濃 度 主 な 成 分 [mg/l] 通 過 率 [Bq/kg] Na Mg Al Si K Ca 精 密 ろ 過 ろ 液 11 - - インターロッキングブロック MF1μm ろ 過 後 9.4 85% 26 2.7 1.0 2.7 4.3 330 MF0.45μm ろ 過 後 8.9 81% 25 2.6 0.1 2.6 4.1 320 精 密 ろ 過 ろ 液 15 - - アスファルト MF1μm ろ 過 後 11 73% 450 28 1.1 0.78 3.1 97 MF0.45μm ろ 過 後 11 73% 460 28 0.063 0.77 3.2 100 主 な 主 成 分 は ICP 発 光 分 光 分 析 装 置 による 半 定 量 分 析 本 試 験 結 果 からメンブランフィルター0.45μm を 透 過 した 放 射 性 物 質 の 濃 度 は 除 染 廃 液 濃 度 の 0.1% 程 度 ではあるが 除 染 廃 液 のスラッジに 付 着 している Cs とは 異 なる 性 状 で 存 在 すると 考 えられる Cs がイオンとして 存 在 している 可 能 性 を 否 定 はできないが コロイド 状 物 質 に Cs が 付 着 した 状 態 で 存 在 して いる 可 能 性 が 高 い 両 廃 液 ともナトリウムとカルシウムの 存 在 が 顕 著 であるが 本 来 の 主 成 分 に 起 因 する 物 質 ではないため 試 験 時 の 凍 結 防 止 に 用 いた 融 雪 剤 の 可 能 性 が 考 え られる 環 境 省 告 示 第 十 九 号 / 土 壌 汚 染 対 策 法 施 行 規 則 ( 平 成 十 四 年 環 境 省 令 第 二 十 九 号 )では 土 壌 含 有 量 調 査 に 係 る 測 定 方 法 に 検 液 作 製 時 には 0.45μm のメン ブランフィルターでろ 過 し その 検 液 を ICP 発 光 分 光 分 析 装 置 等 で 測 定 を 行 っ ており いわゆる 粒 子 状 の 物 質 はこのプロセスで 除 去 されると 考 えられる 精 密 ろ 過 ろ 液 メンブランフィルター 試 験 概 念 2ゼオライト 寿 命 の 確 認 定 量 ポンプ インラインフィルター 小 規 模 モデル Φ2.3 cm L10 cm 42 cm 3 37g 処 理 水 ゼオライトの 寿 命 評 価 試 験 結 果 累 積 処 理 量 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] Cs 吸 着 量 [kg] 処 理 前 処 理 後 [Bq/g] 0.41 4.6 0.11 2.1 6.0 0.54 8.2 8.5 1.6 16 7.8 2.9 13 21 6.7 3.7 27 8.2 4.8 33 9.6 5.6 37 8.7 5.9 66 15 8.0 12 吸 着 量 は 累 積 処 理 量 と 処 理 前 後 の 放 射 能 濃 度 から 算 出 精 密 ろ 過 ろ 液 試 験 概 念 本 試 験 では 除 染 試 験 で 用 いたゼオライトインラ インフィルターの 小 規 模 モデルを 用 いて 試 験 を 行 った できるだけ 実 機 と 同 条 件 で 行 うために 2.5m/h の 流 速 でろ 液 の 通 水 処 理 を 行 った 小 規 模 モデルとゼオライトペレットの 空 隙 が 実 機 より 多 い 可 能 性 があるため 処 理 の 早 い 段 階 から Cs が 検 出 され 実 機 の 処 理 能 力 より 下 回 っていると 考 え られる 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] 16 14 12 10 8 6 4 2 0 y = 0.80 ln(x) + 5.59 R² = 0.70 0 0 10 20 30 40 50 60 70 処 理 量 [l] 処 理 前 放 射 能 濃 度 処 理 後 放 射 能 濃 度 吸 着 量 近 似 式 ( 処 理 後 放 射 能 濃 度 ) ゼオライトの 寿 命 評 価 試 験 結 果 16 14 12 10 8 6 4 2 吸 着 量 [Bq/g] 付 録 2-1 - 10

Cs のゼオライトへの 吸 着 寿 命 は 処 理 後 の 放 射 能 濃 度 が 処 理 前 の 放 射 能 濃 度 と 同 等 になった 点 をもって 寿 命 点 と するのが 理 想 的 ( 処 理 前 放 射 能 濃 度 :13~15Bq/g)であるが ゼオライトへの Cs 捕 捉 は 水 相 との 間 で 一 定 の 平 衡 状 態 にあると 考 えられ 処 理 前 の 放 射 能 濃 度 に 漸 近 する 状 況 になった 点 を 破 過 点 とみなした ( 本 試 験 では 処 理 後 放 射 能 濃 度 8Bq/g 程 度 で 試 験 を 終 了 させた)その 結 果 試 験 で 用 いたペレット 状 ゼオライトの 寿 命 を 12Bq/g と 推 定 した この 数 値 は 漸 近 途 中 の 値 であるため 実 際 の 値 はこれより 大 きいと 考 えられる また この 結 果 は 既 往 試 験 成 果 ( 処 理 前 放 射 能 濃 度 :28Bq/l 寿 命 到 達 放 射 能 濃 度 :10Bq/l 寿 命 :6.6Bq/g 既 往 試 験 では 放 射 能 濃 度 の 単 位 を Bq/l としている)を 大 きく 上 回 る 結 果 であった( 放 射 性 物 質 の 挙 動 からみ た 適 正 な 廃 棄 物 処 理 処 分 ( 技 術 資 料 第 三 版 )p84 平 成 24 年 12 月 20 日 ( 独 ) 国 立 環 境 研 究 所 資 源 循 環 廃 棄 物 研 究 センター) この 試 験 結 果 の 差 は 両 試 験 で 想 定 する 破 過 点 ( 濃 度 )が 異 なるため 生 じたと 考 えられる 3 破 過 状 態 の 確 認 ゼオライトインラインフィルターの 破 過 状 況 試 験 結 果 除 染 廃 液 種 類 放 射 能 濃 度 ゼオライト 充 填 量 吸 着 放 射 能 量 [Bq/kg] [kg] [Bq] 処 理 前 ゼオライト (ブランク) <1.7 - - 上 側 1/5 220 3.0 660 上 側 2/5 290 3.0 870 中 央 部 390 3.0 1,170 下 側 2/5 510 3.0 1,530 下 側 1/5 650 3.0 1,950 合 計 吸 着 量 [Bq] 6,180 平 均 吸 着 量 [Bq/g] 0.4 試 験 概 念 使 用 済 みゼオライト ( 充 てん 量 15kg) 5 等 分 にして 分 析 インラインフィルター 処 理 水 は 下 側 より 本 試 験 はすべての 除 染 試 験 で 回 収 した 除 染 廃 液 を 凝 集 沈 殿 精 密 ろ 過 処 理 を 行 ったろ 液 約 750l( 平 均 放 射 能 濃 度 約 13Bq/kg)を 通 水 処 理 した 回 収 した 放 射 性 物 質 の 合 計 は 約 6,000Bq( 吸 着 量 として 約 0.4Bq/g)である 本 フィルターはペレット 状 に 焼 結 さ れたゼオライトであるため 粒 子 状 の 固 形 物 をろ 過 回 収 することはできない また 前 述 1 項 で 調 査 した 凝 集 沈 殿 後 の 精 密 ろ 過 ろ 液 には 粒 子 状 ではないコロイド 状 の 物 質 に 付 着 した Cs の 可 能 性 があることから 粒 子 状 ではない Cs を 吸 着 していると 考 えられる 濃 度 の 変 位 をみると 給 水 側 ( 下 側 1/5)が 吸 着 量 が 多 く 排 水 側 ( 上 側 1/5)では 少 なくなっている この 試 験 結 果 から 寿 命 は 給 水 側 ( 下 側 1/5)から 徐 々に 始 まると 考 えられる 前 述 2 項 の 寿 命 の 結 果 から 本 試 験 で 用 いたゼオライトインラインフィルターの 寿 命 を 評 価 すると 以 下 のようにな る ペレット 状 ゼオライトの 寿 命 :12Bq/g ゼオライトインラインフィルターの 充 填 量 :15,000g ゼオライトインラインフィルターの 寿 命 :180kBq(12 15,000) 4. 試 験 期 間 中 の 被 ばく 評 価 試 験 期 間 中 の 除 染 従 事 者 の 被 ばく 量 作 業 内 容 放 射 線 管 理 ( 測 定 ) 除 染 作 業 水 処 理 作 業 分 析 作 業 準 備 作 業 等 合 計 作 業 工 数 [ 人 日 ] 42 63 7 8 9 129 総 被 ばく 量 [μsv] 80 150 21 37 15 303 最 大 被 ばく 量 [μsv/ 人 日 ] 3.0 5.0 5.0 6.0 2.0 - 平 均 被 ばく 量 [μsv/ 人 日 ] 1.9 2.4 3.0 4.6 1.7 2.3( 平 均 ) 付 録 2-1 - 11

5. 試 験 期 間 中 に 発 生 した 放 射 性 廃 棄 物 量 及 び 処 理 試 験 で 発 生 したスラッジ 量 性 状 対 象 部 位 放 射 能 濃 度 回 収 量 固 形 分 濃 度 比 重 回 収 量 除 染 面 積 発 生 量 [kbq/kg] [kg-wet] [mass%] [g/cm 3 ] [kg-dry] [m 2 ] [g/m 2 ] wet dry インターロッキングブロック 153 77% 1.5 118 226 521 82 110 アスファルト 61 73% 1.4 45 101 445 100 140 コンクリート 土 間 9.4 36% 1.0 3 44 78 240 660 コンクリート 路 面 49 68% 1.6 33 93 355 63 93 回 収 スラッジ 量 : 凝 集 沈 殿 後 1 日 自 然 脱 水 させたもの 試 験 で 発 生 した 放 射 性 廃 棄 物 ( 一 部 ) 放 射 性 廃 棄 物 の 収 納 フレキシブルコンテナ 収 納 仮 置 き 場 の 状 況 ( 伊 達 市 猫 塚 ) 6.コスト 評 価 コスト 評 価 上 の 前 提 条 件 本 試 験 での 作 業 員 単 価 ( 東 京 からの 宿 泊 費 含 む)で 試 算 1ヶ 月 以 上 作 業 員 は5 人 /1 組 1 日 の 作 業 時 間 :8 時 間 除 染 作 業 :3 時 間 水 処 理 作 業 :1 時 間 朝 礼 移 動 準 備 休 憩 等 :4 時 間 1 日 の 作 業 では 車 両 の 移 動 がないこと 1 回 の 施 工 面 積 が 施 工 速 度 除 染 時 間 (3 時 間 ) 以 上 あること 設 備 資 材 費 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータ ージェットシステム システム 構 成 コスト 構 成 少 水 量 型 超 高 圧 ウォータージェットシステム 除 染 ツール(フロア クリーナ) コンプレッサー ポリタンク 液 体 掃 除 機 等 概 算 金 額 [ 千 円 ] 発 電 機 トラック 等 2tトラック 2 台 50/60KVA 355 その 他 仮 設 設 備 水 中 ポンプ 電 工 ドラム ハンドミキサー 可 搬 式 作 業 台 等 411 消 耗 品 等 水 処 理 に 伴 う 消 耗 品 無 機 系 凝 集 剤 ( 水 澄 まいる) ペレット 状 ゼオライト(ゼオポート U) 不 織 布 フィルター その 他 フィルターケーシング 等 279 作 業 費 労 務 費 及 び 宿 泊 費 労 務 :5 人 22 日 宿 泊 :5 人 30 日 3,470 その 他 諸 経 費 燃 料 及 び 交 通 費 等 - 690 2,418 合 計 7,623 1 日 当 たりのコスト(1 ヶ 月 22 日 ) 347 施 工 速 度 とコスト 試 算 施 工 速 度 [m 2 /h] 120 80 60 40 25 1 日 の 施 工 量 [m 2 ] 360 240 180 120 75 施 工 単 価 [\/m 2 ] 970 1,450 1,930 2,900 4,630 施 工 単 価 は 1 日 当 たりのコストを 1 日 の 施 工 量 で 除 して 端 数 を 切 り 上 げて 算 出 試 算 単 価 には 水 処 理 費 用 含 む( 単 価 の 約 10%) 付 録 2-1 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 NIPPO 実 証 テーマ 名 : 薄 層 切 削 による 路 面 除 染 技 術 の 改 良 改 善 事 業 の 概 要 : 特 殊 薄 層 切 削 機 で 舗 装 表 面 を 薄 く 削 り 取 り 放 射 性 物 質 を 除 去 する わだち 掘 れ 路 面 では 小 型 薄 層 切 削 機 を 併 用 して 切 削 残 を 低 減 する 切 削 後 は 除 去 物 の 回 収 清 掃 と 区 画 線 を 復 旧 して 交 通 開 放 する 実 施 内 容 : 特 殊 薄 層 切 削 機 ( 大 型 機 小 型 機 ) 除 去 物 回 収 袋 詰 め 装 置 を 用 いて 舗 装 路 面 を 薄 層 切 削 により 除 染 する 1 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 低 減 率 の 関 係 を 把 握 する 2 舗 装 路 面 の 凹 凸 状 況 に 応 じた 適 切 な 切 削 機 の 組 合 せを 検 討 する 3 作 業 能 力 とコストを 検 証 する 4 切 削 後 の 路 面 性 状 が 一 般 供 用 に 支 障 ないかを 確 認 する 5 作 業 時 の 粉 じん 低 減 を 検 証 する 技 術 概 要 : 特 殊 薄 層 切 削 機 で 舗 装 表 面 を 薄 く 削 り 取 り 除 染 する わだち 掘 れ 路 面 では 小 型 薄 層 切 削 機 を 併 用 して 切 削 残 を 低 減 する 切 削 後 は 除 去 物 の 回 収 清 掃 と 区 画 線 を 復 旧 して 交 通 開 放 する 1. 試 験 フロー 切 削 前 放 射 線 測 定 切 削 除 去 物 回 収 路 面 清 掃 切 削 後 放 射 線 測 定 表 面 汚 染 密 度 空 間 線 量 率 表 面 線 量 率 特 殊 薄 層 切 削 機 ( 大 型 機 / 小 型 機 ) 除 去 物 回 収 袋 詰 装 置 路 面 清 掃 車 ( 乾 式 吸 込 みブラシ 式 / 真 空 還 流 式 絶 対 圧 8.34kPa) 表 面 汚 染 密 度 空 間 線 量 率 表 面 線 量 率 大 型 特 殊 薄 層 切 削 機 小 型 特 殊 薄 層 切 削 機 除 去 物 回 収 袋 詰 装 置 路 面 清 掃 車 図 1 主 要 機 械 2. 試 験 目 標 (1) 表 面 汚 染 低 減 率 :95% 以 上 (2) 平 均 切 削 厚 :5mm 以 下 (3) 施 工 能 力 :2,000m 2 / 日 以 上 (4) 切 削 面 のまま 供 用 できる 路 面 性 状 を 確 保 (5) 粉 じん 発 生 の 抑 制 3. 期 待 される 効 果 (1) 除 去 物 発 生 量 を 最 小 に 抑 えて 高 い 除 染 効 果 を 得 る (2) 路 面 除 染 をスピードアップしてローコスト 化 する (3) 切 削 面 供 用 を 可 能 にし 工 法 の 適 用 場 面 を 広 げる 付 録 2-2 - 1

除 染 効 果 : 1. 切 削 面 積 率 と 表 面 汚 染 低 減 率 工 区 対 象 面 積 (m 2 ) 切 削 面 積 (m 2 ) 切 削 面 積 率 (%) 除 去 物 の 重 量 (kg) 除 去 物 発 生 量 (kg/m 2 ) 平 均 切 削 厚 さ (mm) 表 面 汚 染 低 減 率 (%) 使 用 した 特 殊 切 削 機 1 工 区 639.3 544.7 85.2 4,954 9.1 3.9 96.3 大 型 のみ 2 工 区 490.2 477.1 97.3 5,229 11.0 4.7 87.7 小 型 のみ 3 工 区 741.0 531.8 71.8 4,379 8.2 3.5 93.1 大 型 + 小 型 (3 工 区 は 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 密 度 低 減 率 の 関 係 を 求 めるため 意 図 的 に 切 削 厚 さを 調 整 したため 切 削 面 積 率 が 低 くなった) 2. 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 低 減 率 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 低 減 率 の 関 係 を 基 に 3~5mm の 切 削 で 低 減 率 95% 以 上 が 得 ら れることを 確 認 した 平 均 切 削 厚 5mm 以 下 の 施 工 が 可 能 である ことを 確 認 した 3. 本 工 法 の 評 価 現 場 状 況 と 路 面 の 凹 凸 状 況 に 応 じた 適 切 な 切 削 機 械 の 組 合 せを 確 認 した 一 般 的 な 評 価 方 法 であるきめ 深 さ 測 定 すべり 抵 抗 表 面 汚 染 低 減 率 (%) 100 90 80 70 60 測 定 値 50 近 似 曲 線 40 y=100-a/(x^2+a/100) 30 a=49.658 20 10 0 0 2 4 6 8 10 12 切 削 厚 さ (mm) 測 定 により 切 削 面 のまま 供 用 できる 路 面 性 状 が 確 保 できることを 確 認 した 粉 じん 発 生 量 は 最 大 でも 8.63mg/m 3 で 高 濃 度 粉 じん 作 業 (10mg/m 3 超 )に 該 当 しない ことを 確 認 した 4. 除 去 物 の 放 射 能 濃 度 1 工 区 :2,220Bq/kg 2 工 区 :570Bq/kg 3 工 区 :2,090Bq/kg 除 去 物 発 生 量 評 価 : 総 発 生 量 14,562( 乾 燥 kg)/ 総 切 削 面 積 1,554(m 2 )= 9.4kg/ m 2 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.30μSv/hr 作 業 時 間 7 時 間 / 日 作 業 員 最 大 被 ばく 量 13μSv( 放 射 線 測 定 作 業 6 日 間 作 業 時 間 :42h) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 7μSv コスト 評 価 : 薄 層 切 削 ( 大 型 機 ):450 円 /m 2 薄 層 切 削 ( 小 型 機 ):540 円 /m 2 回 収 袋 詰 め:210 円 /m 2 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 薄 層 切 削 ( 大 型 機 ):1,800m 2 / 日 薄 層 切 削 ( 小 型 機 ):1,200m 2 / 日 回 収 袋 詰 め:1,200m 2 以 上 / 日 コスト 評 価 条 件 : 車 線 数 :2 車 線 切 削 対 象 幅 員 : 大 型 機 3.75m/ 車 線 小 型 機 3.50m/ 車 線 規 制 長 : 大 型 機 240m 小 型 機 200m 路 面 清 掃 車 は 真 空 式 を 計 上 回 収 袋 詰 めは 仮 置 き 場 (5km 程 度 )までの 小 運 搬 を 含 む 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 保 安 帽 安 全 靴 マスク 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 福 島 県 矢 吹 町 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 除 去 物 は 現 場 近 郊 の 屋 根 付 き 倉 庫 に 一 時 保 管 保 管 状 況 は 添 付 資 料 参 照 矢 吹 町 の 仮 置 き 場 が 完 成 した 後 に 移 動 する 付 録 2-2 - 2

1. 切 削 面 積 率 項 目 1 工 区 2 工 区 3 工 区 対 象 面 積 (m 2 ) 639.3 490.2 741.0 切 削 面 積 (m 2 ) 544.7 477.1 531.8 切 削 面 積 率 (%) 85.2 97.3 71.8 No.9 No.5 No.8 No.8 No.8 No.4 No.7 No.7 No.7 No.3 No.6 No.6 No.6 No.2 No.5 No.5 No.1 No.4 No.4 No.4 No.3 No.0 2 工 区 No.3 No.2 No.2 凡 例 : 未 切 削 部 No.1 No.1 表 面 汚 染 密 度 測 定 位 置 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 密 度 測 定 位 置 No.0 3 工 区 No.0 1 工 区 切 削 状 況 の 展 開 図 施 工 前 1 工 区 施 工 前 2 工 区 施 工 前 3 工 区 切 削 後 1 工 区 切 削 後 2 工 区 切 削 後 3 工 区 (センターライン 復 旧 後 ) 付 録 2-2 - 3

< 施 工 状 況 写 真 > 施 工 状 況 全 景 大 型 特 殊 薄 層 切 削 機 小 型 特 殊 薄 層 切 削 機 除 去 物 回 収 袋 詰 め 装 置 フレコン 回 収 状 況 路 面 清 掃 車 で 回 収 した 除 去 物 の 袋 詰 め 状 況 除 去 物 一 時 保 管 の 屋 根 付 き 倉 庫 フレコンバッグを 防 水 シートで 包 み 一 時 保 管 付 録 2-2 - 4

2. 表 面 汚 染 の 低 減 率 1 工 区 No.1( 中 )の 測 点 が 切 削 不 十 分 であった 以 外 は 概 ね 切 削 された 路 面 での 測 定 が できた 切 削 された 路 面 では 何 れもバックグラウンドに 近 い 数 値 になっており 十 分 な 除 染 効 果 のあることが 確 認 できた 1 工 区 は 平 均 切 削 厚 さ 3.9mm で 表 面 汚 染 低 減 率 が 96.3%と 目 標 を 満 足 する 結 果 が 得 ら れた 2 工 区 は 平 均 切 削 厚 さ 4.7mm で 切 削 面 積 率 も 97.3%と 高 い 値 となったが 表 面 汚 染 の 低 減 率 は 87.7%であり 切 削 前 の 汚 染 が 小 さいことによる 影 響 が 大 きかった 3 工 区 は 平 均 切 削 厚 さ 3.5mm で 表 面 汚 染 低 減 率 93.1%と 概 ね 良 好 な 結 果 が 得 られた ( 時 定 数 30 秒 で 安 定 後 5 回 の 測 定 値 を 読 み 取 り 5 回 の 平 均 値 を 測 定 値 とした) 表 面 汚 染 の 測 定 結 果 1 工 区 2 工 区 3 工 区 測 点 ハ ックク ラウント (Nb) (cpm) 切 削 前 測 定 値 (N) (cpm) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (cpm) ハ ックク ラウント (Nb) (cpm) 切 削 後 測 定 値 (N) (cpm) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (cpm) 低 減 率 No.1( 中 ) 100 384 283 105 173 68 76.0 No.2( 中 ) 116 324 208 109 119 10 95.1 No.3( 中 ) 110 396 285 110 112 3 99.0 No.4( 中 ) 105 466 362 105 112 7 98.0 No.5( 中 ) 115 628 513 96 105 9 98.2 No.6( 中 ) 110 700 590 106 109 3 99.5 No.7( 中 ) 110 635 525 106 109 2 99.6 No.8( 中 ) 113 509 396 98 114 15 96.1 平 均 値 109.9 505.3 395.3 104.4 119.1 14.7 96.3 No.1( 右 ) 111 228 117 104 105 1 99.3 No.1( 左 ) 114 179 65 96 108 12 82.1 No.1+10( 右 ) 110 219 109 102 107 5 95.8 No.1+10( 左 ) 111 199 88 101 115 14 83.9 No.2( 右 ) 95 184 90 102 105 3 96.7 No.2( 左 ) 105 157 52 104 142 38 28.0 No.2+10( 右 ) 98 238 140 103 106 4 97.4 No.2+10( 左 ) 104 182 79 97 106 9 88.3 No.3( 右 ) 111 198 87 108 110 3 97.0 No.3( 左 ) 100 152 53 96 112 16 70.0 No.3+10( 右 ) 104 166 63 103 114 11 82.1 No.3+10( 左 ) 114 126 11 98 104 7 40.4 No.4( 右 ) 103 165 62 97 105 9 85.8 No.4( 左 ) 111 182 71 103 107 3 95.5 平 均 値 106.5 184.0 77.5 101.0 110.5 9.5 87.7 No.1( 左 ) 115 422 306 107 126 19 93.7 No.2( 左 ) 115 437 322 107 119 12 96.2 No.3( 左 ) 111 359 248 108 124 16 93.5 No.4( 左 ) 112 411 299 101 128 27 91.1 No.5( 左 ) 105 451 346 106 126 19 94.4 No.6( 左 ) 117 699 582 102 124 22 96.3 No.7( 左 ) 112 466 354 106 139 33 90.7 No.2( 右 ) 84 292 208 75 93 19 91.1 No.4( 右 ) 77 277 199 79 113 34 82.9 No.6( 右 ) 88 347 259 81 95 15 94.4 平 均 値 103.6 416.0 312.4 97.1 118.6 21.6 93.1 (%) 付 録 2-2 - 5

6.70 6.69 6.68 6.67 6.66 6.65 6.64 6.63 6.62 6.61 6.60 6.59 6.58 6.57 6.56 6.55 7.66 7.65 7.64 7.63 7.62 7.61 7.60 7.59 7.58 7.57 7.56 7.55 7.54 7.53 7.52 7.51 7.50 8.55 8.54 8.53 8.52 8.51 8.50 8.49 8.48 8.47 8.46 8.45 8.44 8.43 8.42 8.41 8.40 9.65 9.64 9.63 9.62 9.61 9.60 9.59 9.58 9.57 9.56 9.55 9.54 9.53 9.52 9.51 9.50 3.2 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 幅 3.2 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3. 切 削 厚 さと 表 面 汚 染 低 減 率 の 関 係 高 さ(m) 高 さ m 高 さ(m) 高 さ m 高 さ(m) 高 さ m 高 さ(m) 高 さ m 0.1m 0.1m 0.1m 0.1m 3 工 区 No.1( 右 ) 3 工 区 No.3( 右 ) 3 工 区 No.5( 右 ) 3 工 区 No.7( 右 ) 横 方 向 の 距 離 m 横 方 向 の 距 離 m 横 方 向 の 距 離 m 横 方 向 の 距 離 m 測 点 測 点 センターライン からの 距 離 m 区 横 断 形 状 No.1( 右 ) 3 区 No.3 横 断 形 状 No.3( 右 ) 区 横 断 形 状 No.5( 右 ) 区 横 断 形 状 No.7( 右 ) ハ ックク ラウント (Nb) (cpm) 2.0m 2.0m 2.0m 2.0m 切 削 前 測 定 値 (N) (cpm) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (cpm) 表 面 汚 染 低 減 率 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 ハ ックク ラウント (Nb) (cpm) 切 削 後 測 定 値 (N) (cpm) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (cpm) 低 減 率 ~0.0m 111 217 106 102 232 129-22.5 0.0 ~0.2m 114 421 307 116 296 180 41.5 0.7 ~0.4m 120 395 275 99 163 64 76.9 0.5 ~0.6m 105 490 384 109 114 5 98.8 2.0 ~0.8m 117 408 291 92 97 6 98.0 4.7 ~1.0m 119 432 313 104 107 3 99.0 2.7 ~1.2m 112 375 263 95 124 29 89.1 2.4 ~1.4m 107 317 210 108 275 167 20.4 0.7 ~1.6m 110 352 243 123 347 224 7.5 0.0 ~1.8m 117 324 207 107 323 215-4.3 0.7 ~0.0m 111 411 300 109 290 181 39.7 0.3 ~0.2m 106 430 324 111 391 280 13.4 0.0 ~0.4m 109 384 274 116 297 181 34.1 0.0 ~0.6m 119 391 272 110 141 31 88.5 1.3 ~0.8m 103 424 321 110 114 4 98.8 3.0 ~1.0m 115 377 261 112 120 8 96.9 2.5 ~1.2m 109 435 326 99 116 17 94.8 2.3 ~1.4m 112 365 253 112 211 100 60.6 0.9 ~1.6m 116 367 250 98 281 183 26.8 0.2 ~1.8m 121 363 242 100 148 48 80.1 0.0 ~2.0m 119 360 241 101 123 22 90.9 2.4 ~0.0m 84 257 173 78 225 147 15.0 0.3 ~0.2m 84 289 205 78 192 114 44.4 0.0 ~0.4m 86 322 235 83 248 165 30.0 0.5 ~0.6m 92 296 204 71 112 41 80.1 0.0 ~0.8m 86 343 258 67 94 27 89.5 3.7 ~1.0m 79 344 265 70 104 34 87.3 4.7 ~1.2m 76 254 177 73 96 23 87.0 3.2 ~1.4m 76 250 173 88 195 106 38.6 0.0 ~1.6m 80 211 131 77 175 98 24.8 0.3 ~1.8m 78 236 158 76 169 93 41.3 0.2 ~2.0m 81 249 167 75 174 99 40.8 0.0 ~0.0m 115 259 144 104 247 143 0.6 0.4 ~0.2m 108 264 156 97 114 17 89.1 2.6 ~0.4m 109 276 167 97 116 19 88.9 5.1 ~0.6m 117 266 149 109 109 0 99.7 9.2 ~0.8m 113 349 236 93 103 10 95.8 10.4 ~1.0m 116 301 186 105 109 4 97.7 8.5 ~1.2m 106 271 165 98 105 7 95.8 7.0 ~1.4m 107 302 195 98 103 5 97.4 6.7 ~1.6m 108 252 145 102 103 2 98.9 7.3 ~1.8m 104 250 146 98 152 54 63.1 1.7 ~2.0m 120 207 86 108 141 33 61.8 2.2 0 0 2 4 6 8 10 12 切 削 厚 さ (mm) (%) 測 定 値 近 似 曲 線 y=100-a/(x^2+a/100) a=49.658 切 削 厚 さ (mm) 付 録 2-2 - 6

4. 空 間 線 量 率 ( 地 表 から1m 高 ) 及 び 表 面 線 量 率 (コリメータなし) 空 間 線 量 率 は 道 路 の 切 削 だけでは 殆 ど 低 減 しなかった バックグラウンドの 影 響 が 大 きいと 認 められ コリメータなしの 表 面 線 量 率 も 表 面 汚 染 の 大 幅 低 減 に 比 べて 低 減 率 が 低 かった 特 に 切 削 前 の 表 面 線 量 率 が 低 い 2 工 区 においては 低 減 率 が 低 かった 1 工 区 2 工 区 3 工 区 空 間 線 量 率 ( 地 表 から1m 高 ) 測 点 切 削 前 切 削 後 低 減 率 (μsv/h) (μsv/h) (%) No.1( 左 ) 0.318 0.355-11.7 No.1( 中 ) 0.252 0.252-0.1 No.2( 右 ) 0.282 0.299-6.0 No.2( 中 ) 0.266 0.276-3.6 No.3( 左 ) 0.246 0.262-6.6 No.3( 中 ) 0.242 0.229 5.3 No.4( 右 ) 0.262 0.259 1.2 No.4( 中 ) 0.224 0.222 0.7 No.5( 左 ) 0.294 0.289 1.8 No.5( 中 ) 0.264 0.242 8.2 No.6( 右 ) 0.310 0.299 3.6 No.6( 中 ) 0.242 0.232 4.0 No.7( 左 ) 0.324 0.335-3.5 No.7( 中 ) 0.270 0.269 0.4 No.8( 右 ) 0.305 0.282 7.6 No.8( 中 ) 0.269 0.249 7.4 No.1( 左 ) 0.312 0.332-6.4 No.1( 中 ) 0.229 0.229 0.0 No.1+10( 右 ) 0.279 0.266 4.8 No.1+10( 中 ) 0.222 0.216 3.0 No.2( 左 ) 0.279 0.262 6.0 No.2( 中 ) 0.219 0.219 0.0 No.2+10( 右 ) 0.212 0.206 3.1 No.2+10( 中 ) 0.229 0.212 7.2 No.3( 左 ) 0.266 0.269-1.3 No.3( 中 ) 0.246 0.242 1.4 No.3+10( 右 ) 0.269 0.262 2.5 No.3+10( 中 ) 0.216 0.222-3.1 No.4( 左 ) 0.276 0.266 3.6 No.4( 中 ) 0.212 0.216-1.6 No.1( 左 ) 0.415 0.402 3.2 No.1( 中 ) 0.335 0.279 16.8 No.2( 右 ) 0.471 0.402 14.8 No.2( 中 ) 0.339 0.295 12.7 No.3( 左 ) 0.468 0.458 2.1 No.3( 中 ) 0.339 0.319 5.9 No.4( 右 ) 0.465 0.428 7.9 No.4( 中 ) 0.362 0.335 7.3 No.5( 左 ) 0.402 0.388 3.3 No.5( 中 ) 0.322 0.305 5.2 No.6( 右 ) 0.478 0.448 6.2 No.6( 中 ) 0.329 0.312 5.1 No.7( 左 ) 0.375 0.359 4.4 No.7( 中 ) 0.329 0.322 2.0 平 均 値 0.301 0.291 2.8 低 減 率 (%) 1 工 区 2 工 区 3 工 区 100.0 表 面 線 量 率 (コリメータなし) 測 点 切 削 前 切 削 後 低 減 率 (μsv/h) (μsv/h) (%) No.1( 中 ) 0.292 0.256 12.3 No.2( 中 ) 0.284 0.228 19.7 No.3( 中 ) 0.280 0.186 33.6 No.4( 中 ) 0.272 0.190 30.1 No.5( 中 ) 0.324 0.202 37.7 No.6( 中 ) 0.312 0.190 39.1 No.7( 中 ) 0.324 0.226 30.2 No.8( 中 ) 0.320 0.204 36.3 No.1( 右 ) 0.234 0.204 12.8 No.1( 左 ) 0.236 0.210 11.0 No.1+10( 右 ) 0.226 0.198 12.4 No.1+10( 左 ) 0.220 0.198 10.0 No.2( 右 ) 0.224 0.194 13.4 No.2( 左 ) 0.206 0.190 7.8 No.2+10( 右 ) 0.208 0.174 16.3 No.2+10( 左 ) 0.214 0.190 11.2 No.3( 右 ) 0.264 0.232 12.1 No.3( 左 ) 0.224 0.220 1.8 No.3+10( 右 ) 0.236 0.218 7.6 No.3+10( 左 ) 0.218 0.212 2.8 No.4( 右 ) 0.226 0.214 5.3 No.4( 左 ) 0.232 0.220 5.2 No.1( 右 ) 0.370 0.254 31.4 No.1( 左 ) 0.378 0.254 32.8 No.2( 右 ) 0.348 0.240 31.0 No.2( 左 ) 0.350 0.246 29.7 No.3( 右 ) 0.322 0.240 25.5 No.3( 左 ) 0.350 0.258 26.3 No.4( 右 ) 0.354 0.294 16.9 No.4( 左 ) 0.386 0.278 28.0 No.5( 右 ) 0.346 0.262 24.3 No.5( 左 ) 0.358 0.244 31.8 No.6( 右 ) 0.378 0.276 27.0 No.6( 左 ) 0.402 0.250 37.8 No.7( 右 ) 0.318 0.250 21.4 No.7( 左 ) 0.356 0.246 30.9 平 均 値 0.294 0.226 21.2 90.0 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 0.100 0.200 0.300 0.400 0.500 切 削 前 の 空 間 線 量 率 (μsv/h) 付 録 2-2 - 7

5. 表 面 線 量 率 (コリメータあり) 切 削 前 の 表 面 線 量 率 が 非 常 に 小 さいレベルであったため 低 減 率 で 評 価 した 場 合 には 良 好 なデータとならなかった なお 使 用 したコリメータの 内 径 は 約 φ3cm で 検 出 器 全 体 を 覆 う 構 造 とした 表 面 線 量 率 (コリメータあり) 1 工 区 2 工 区 3 工 区 測 点 ハ ックク ラウント (Nb) (μsv/h) 切 削 前 測 定 値 (N) (μsv/h) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (μsv/h) ハ ックク ラウント (Nb) (μsv/h) 切 削 後 測 定 値 (N) (μsv/h) 真 の 測 定 値 (N-Nb) (μsv/h) 低 減 率 No.1( 中 ) 0.040 0.060 0.020 0.038 0.054 0.016 20.0 No.2( 中 ) 0.040 0.062 0.022 0.040 0.054 0.014 36.4 No.3( 中 ) 0.042 0.060 0.018 0.030 0.050 0.020-11.1 No.4( 中 ) 0.044 0.064 0.020 0.036 0.050 0.014 30.0 No.5( 中 ) 0.048 0.074 0.026 0.036 0.050 0.014 46.2 No.6( 中 ) 0.046 0.070 0.024 0.032 0.048 0.016 33.3 No.7( 中 ) 0.050 0.076 0.026 0.040 0.056 0.016 38.5 No.8( 中 ) 0.050 0.070 0.020 0.042 0.052 0.010 50.0 平 均 値 0.045 0.067 0.022 0.037 0.052 0.015 31.8 No.1( 右 ) 0.040 0.052 0.012 0.034 0.042 0.008 33.3 No.1( 左 ) 0.036 0.054 0.018 0.034 0.052 0.018 0.0 No.1+10( 右 ) 0.036 0.058 0.022 0.036 0.050 0.014 36.4 No.1+10( 左 ) 0.040 0.050 0.010 0.032 0.046 0.014-40.0 No.2( 右 ) 0.036 0.054 0.018 0.030 0.050 0.020-11.1 No.2( 左 ) 0.036 0.052 0.016 0.036 0.046 0.010 37.5 No.2+10( 右 ) 0.032 0.054 0.022 0.036 0.048 0.012 45.5 No.2+10( 左 ) 0.038 0.052 0.014 0.034 0.050 0.016-14.3 No.3( 右 ) 0.038 0.058 0.020 0.040 0.050 0.010 50.0 No.3( 左 ) 0.038 0.048 0.010 0.040 0.048 0.008 20.0 No.3+10( 右 ) 0.040 0.054 0.014 0.040 0.050 0.010 28.6 No.3+10( 左 ) 0.036 0.050 0.014 0.034 0.048 0.014 0.0 No.4( 右 ) 0.032 0.058 0.026 0.036 0.054 0.018 30.8 No.4( 左 ) 0.036 0.054 0.018 0.034 0.052 0.018 0.0 平 均 値 0.037 0.053 0.017 0.035 0.049 0.014 18.8 No.1( 右 ) 0.050 0.070 0.020 0.042 0.048 0.006 70.0 No.1( 左 ) 0.050 0.070 0.020 0.038 0.048 0.010 50.0 No.2( 右 ) 0.048 0.064 0.016 0.030 0.050 0.020-25.0 No.2( 左 ) 0.050 0.066 0.016 0.032 0.048 0.016 0.0 No.3( 右 ) 0.044 0.064 0.020 0.032 0.050 0.018 10.0 No.3( 左 ) 0.048 0.066 0.018 0.030 0.048 0.018 0.0 No.4( 右 ) 0.040 0.058 0.018 0.040 0.054 0.014 22.2 No.4( 左 ) 0.050 0.070 0.020 0.032 0.050 0.018 10.0 No.5( 右 ) 0.050 0.068 0.018 0.038 0.052 0.014 22.2 No.5( 左 ) 0.050 0.064 0.014 0.036 0.044 0.008 42.9 No.6( 右 ) 0.050 0.080 0.030 0.038 0.054 0.016 46.7 No.6( 左 ) 0.054 0.082 0.028 0.032 0.046 0.014 50.0 No.7( 右 ) 0.040 0.056 0.016 0.032 0.046 0.014 12.5 No.7( 左 ) 0.044 0.072 0.028 0.036 0.040 0.004 85.7 平 均 値 0.048 0.068 0.020 0.035 0.048 0.014 32.6 (%) 付 録 2-2 - 8

< 測 定 状 況 写 真 > 表 面 汚 染 測 定 状 況 空 間 線 量 率 測 定 状 況 ( 高 さ 1.0m) 表 面 線 量 率 測 定 状 況 (コリメータなし) 表 面 線 量 率 測 定 状 況 (コリメータあり) すべり 抵 抗 値 測 定 状 況 (BPN) 路 面 のきめ 深 さ 測 定 状 況 ( 砂 拡 大 器 ) 横 断 形 状 測 定 状 況 (レーザー 式 ) 横 断 形 状 測 定 状 況 ( 機 械 式 ) 付 録 2-2 - 9

6. 除 去 物 の 放 射 能 濃 度 切 削 直 後 に 現 場 採 取 した 除 去 物 の 核 種 分 析 を 実 施 した なお 測 定 は 有 姿 状 態 で 行 っているため 含 水 比 データから 乾 燥 重 量 当 たりの 放 射 能 濃 度 に 換 算 した 当 結 果 に 各 工 区 の 切 削 屑 乾 燥 重 量 を 乗 じた 放 射 能 の 除 去 量 は 計 23.1MBq であり 単 位 面 積 当 たりでは 1 工 区 : 2.0Bq/cm 2 2 工 区 :0.62Bq/cm 2 3 工 区 :1.7Bq/cm 2 と なった 工 区 車 線 測 点 含 水 比 (%) ヨウ 素 131 (Bq/kg) 核 種 分 析 結 果 ( 有 姿 状 態 ) セシウム134 (Bq/kg) セシウム137 (Bq/kg) 134+137 (Bq/kg) 乾 燥 重 量 当 り 換 算 (Bq/kg) 工 区 毎 の 単 純 平 均 (Bq/kg) 1 工 区 2 工 区 3 工 区 右 側 左 側 右 側 左 側 右 側 左 側 No.2 2.3 ND 1,190 2,170 3,360 3,440 No.6 5.2 ND 762 1,380 2,140 2,250 No.2 4.4 ND 426 755 1,180 1,230 No.6 8.4 ND 650 1,140 1,790 1,940 No.1+10 7.7 ND 223 386 609 656 No.3 5.9 ND 220 390 610 646 No.1+10 10.3 ND 136 268 404 446 No.3 4.2 ND 179 332 511 532 No.2 5.9 ND 649 1,120 1,770 1,870 No.5 6.3 ND 537 894 1,430 1,520 No.2 2.1 ND 830 1,550 2,380 2,430 No.5 3.9 ND 865 1,570 2,440 2,540 2,215 570 2,090 7. 路 面 のすべり 及 びきめ 深 さ 路 面 のすべり 抵 抗 きめ 深 さの 何 れも 切 削 面 での 交 通 供 用 に 問 題 ない きめ 深 さは 2 3 工 区 で 比 較 的 粗 く 切 削 前 の 老 化 路 面 が 平 滑 にはならなかった 工 区 1 工 区 2 工 区 3 工 区 すべり 抵 抗 値 (BPN) きめ 深 さ(mm) 測 定 位 置 切 削 前 切 削 後 切 削 前 切 削 後 No.1( 右 ) 67 61 0.33 0.19 No.3( 左 ) 65 63 0.39 0.21 No.5( 右 ) 64 58 0.50 0.26 No.7( 左 ) 70 55 0.54 0.35 No.1( 右 ) 59 70 0.85 1.05 No.1( 左 ) 53 67 1.20 0.89 No.2( 右 ) 56 76 0.91 1.26 No.2( 左 ) 64 72 0.82 1.08 No.3( 右 ) 56 70 1.29 0.92 No.3( 左 ) 70 65 2.34 1.07 No.4( 右 ) 55 71 0.91 1.77 No.4( 左 ) 67 68 1.65 1.03 No.1( 右 ) 70 72 1.34 0.36 No.1( 左 ) 63 80 1.39 1.02 No.3( 右 ) 69 70 0.81 0.88 No.3( 左 ) 63 69 0.81 1.23 No.5( 右 ) 65 70 1.29 1.33 No.5( 左 ) 70 64 0.45 1.02 No.7( 右 ) 69 70 1.11 0.47 No.7( 左 ) 73 65 1.17 0.58 切 削 後 すべり 抵 抗 値 (BPN) 切 削 後 きめ 深 さ(mm) 90 80 70 60 50 40 30 30 40 50 60 70 80 90 3.00 2.00 1.00 東 京 都 の 一 般 的 な 道 路 の 目 安 切 削 前 すべり 抵 抗 値 (BPN) 0.00 0.00 1.00 2.00 3.00 切 削 前 きめ 深 さ(mm) 付 録 2-2 - 10

8. 粉 じん 測 定 結 果 ( 切 削 機 の 風 下 で 移 動 しながら 測 定 ) 粉 じん 測 定 は 専 門 の 測 定 業 者 に 委 託 し 厚 生 労 働 省 除 染 等 業 務 に 従 事 する 労 働 者 の 放 射 線 障 害 防 止 のためのガイドライン に 準 じて 実 施 した 切 削 作 業 時 の 目 視 観 察 によっても 粉 じん 発 生 は 非 常 に 少 ないことが 確 認 され 全 測 定 値 の 最 大 値 でも 8.63mg/m 3 と 高 濃 度 粉 じん 作 業 には 該 当 しない 結 果 が 得 られた しかしながら 安 全 を 期 する 目 的 で 作 業 に 当 たってはマスク 着 用 が 望 ましいと 思 われる 工 区 1 工 区 2 工 区 3 工 区 車 線 粉 じん 気 中 濃 度 サンプラー 併 行 測 定 値 質 量 濃 度 変 換 係 数 デジタル 粉 じん 計 測 点 測 定 結 果 (mg/m 3 ) (cpm) (mg/m 3 /cpm) (mg/m 3 ) No.1 0.42 No.2 0.42 No.3 0.63 No.4 1.27 右 側 2.65 25.1 0.105578 No.5 1.06 No.6 4.01 No.7 0.21 No.8 0.42 No.9 0.00 No.1 0.00 No.2 0.47 No.3 0.00 No.4 0.00 左 側 0.33 2.8 0.117857 No.5 0.00 No.6 0.24 No.7 0.00 No.8 0.00 No.9 0.00 No.1 6.56 No.1+10 0.50 No.2 3.59 右 側 2.47 39.9 0.061905 No.2+10 1.36 No.3 5.57 No.3+10 0.12 No.4 0.00 No.1 4.61 No.1+10 4.02 No.2 0.83 左 側 1.98 33.5 0.059104 No.2+10 0.24 No.3 0.12 No.3+10 0.83 No.4 8.63 No.0 2.95 No.1 2.48 No.2 3.88 No.3 2.64 右 側 3.12 40.2 0.077612 No.4 0.31 No.5 0.47 No.6 2.64 No.7 1.86 No.8 2.17 No.0 1.04 No.1 3.55 No.2 3.99 No.3 8.13 左 側 3.86 52.2 0.073946 No.4 1.77 No.5 2.22 No.6 0.59 No.7 5.62 No.8 1.92 備 考 12/19 AM 施 工 方 向 No.9 No.1 大 型 切 削 機 最 大 値 :4.01 12/19 PM 施 工 方 向 No.9 No.1 大 型 切 削 機 最 大 値 :0.47 12/20 AM 施 工 方 向 No.4 No.1 小 型 切 削 機 最 大 値 :6.56 12/20 PM 施 工 方 向 No.4 No.1 小 型 切 削 機 最 大 値 :8.63 12/18 AM 施 工 方 向 No.8 No.0 大 型 切 削 機 最 大 値 :3.88 12/18 PM 施 工 方 向 No.8 No.0 小 型 切 削 機 最 大 値 :8.13 付 録 2-2 - 11

9. 特 殊 切 削 ビットの 損 耗 量 特 殊 切 削 ビットの 損 耗 量 は 切 削 延 長 とビット 長 で 測 定 した なお 特 殊 ビットは 残 り 0mm までは 使 用 できないことから 施 工 延 長 で 概 ね 2,000m が 交 換 時 期 と 判 断 された この 結 果 を 単 位 面 積 当 たりのビット 本 数 に 換 算 すると 3.3 本 /100m 2 であった( 但 し こ の 値 はビットが 路 面 に 当 たっていない 状 況 も 含 まれており 切 削 面 積 率 によって 増 減 する) ビット 長 (mm) 20 15 10 5 0 ビット 長 測 定 結 果 平 均 ビット 長 (mm) 二 次 近 似 ( 切 片 20mm) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 切 削 延 長 (m) < 参 考 > 一 般 的 な 切 削 機 のビット 損 耗 量 は 平 成 5 年 度 建 設 省 積 算 基 準 によると 2m 級 切 削 機 で 2.4 本 /100m 2 一 般 切 削 機 ではわだちの 凹 部 まで 全 て 切 削 することから 切 削 面 積 率 によ る 増 減 は 生 じない 10.コスト 評 価 特 殊 薄 層 切 削 のコストは 除 染 する 現 場 の 道 路 条 件 や 目 標 とする 平 均 切 削 厚 さによっ て 大 きく 異 なる ここでは 一 般 的 と 考 えられる 下 記 条 件 で 試 算 した 種 類 車 線 数 切 削 幅 員 (m/ 車 線 ) 1 回 の 作 業 幅 (m) 作 業 回 数 ( 回 / 車 線 ) 作 業 速 度 (m/min) 規 制 長 (m) 日 当 り 施 工 量 (m 2 /d) 大 型 機 2 3.75 2.0 2 6.0 240 1,800 小 型 機 2 3.50 1.2 4 6.0 200 1,200 路 面 切 削 だけのコストでは 特 殊 薄 層 切 削 が 優 位 とはならないものの 除 去 物 の 処 理 や 切 削 後 の 舗 装 費 用 を 含 めたトータルコストで 大 きく 優 れる 単 位 : 円 /m 2 特 殊 薄 層 切 削 参 考 大 型 小 型 ファインミリング 一 般 切 削 路 面 切 削 450 540 534 (NETIS 公 表 価 格 ) 346 (2010.10 単 価 ) 除 去 物 処 理 210 210 運 搬 袋 詰 め 別 途 運 搬 袋 詰 め 別 途 ( 参 考 ) 除 去 物 量 5mm:11.8kg/m 2 30mm:70.5kg/m 2 40mm:94.0kg/m 2 切 削 後 の 舗 装 不 要 不 要 950 ( 舗 装 厚 t=30mm) 1,200 ( 舗 装 厚 t=40mm) 合 計 660 750 1,048+ 運 搬 袋 詰 費 1,546+ 運 搬 袋 詰 費 注.1) 特 殊 薄 層 切 削 の 除 去 物 処 理 は 除 去 物 回 収 袋 詰 め( 袋 費 用 は 別 途 )と5km 程 度 の 小 運 搬 とした 除 去 物 発 生 量 を 極 力 少 なくしようとする 薄 層 切 削 であるため 汚 染 された 既 設 道 路 の 全 面 を 削 ることは 難 しいものの 道 路 幅 員 やわだち 掘 れの 状 況 に 応 じて 効 率 的 な 組 合 せ を 設 定 することになる 代 表 的 な 切 削 パターンを 以 下 に 示 す [わだちが 比 較 的 小 さいケース] [わだちが 比 較 的 大 きいケース] 大 型 1 大 型 2 小 型 1 大 型 1 小 型 2 小 型 1 小 型 2 小 型 3 小 型 1 小 型 2 小 型 3 小 型 4 付 録 2-2 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 深 沢 工 務 所 実 証 テーマ 名 : 無 人 高 所 掘 削 機 械 を 用 いた 法 面 表 土 剥 ぎ 取 りの 迅 速 化 及 び 安 全 性 の 向 上 事 業 の 概 要 : 通 常 人 力 でしか 対 処 出 来 なかった 高 所 法 面 の 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 を 無 人 高 所 掘 削 機 械 を 用 いる( 以 下 無 人 機 械 化 施 工 という )ことにより 人 力 施 工 に 対 して 作 業 時 間 の 短 縮 及 びコスト 低 減 を 実 現 し 施 工 時 の 作 業 の 安 全 性 向 上 と 被 ばくを 最 小 限 に 抑 える 技 術 の 確 立 を 目 的 とする 実 施 内 容 : 主 要 道 路 脇 には 道 路 開 設 時 に 同 時 施 工 された 緑 化 法 面 が 存 在 しており 緑 化 法 面 の 表 土 を 剥 ぎ 取 り 除 染 を 実 施 しなければ その 後 主 要 道 路 の 洗 浄 等 による 除 染 を 効 果 的 に 実 施 出 来 ない このため 人 力 による 施 工 に 比 べ 表 土 剥 ぎ 取 りに 係 る 作 業 時 間 の 短 縮 化 及 び 被 ばく 低 減 化 を 実 現 出 来 る 無 人 機 械 化 施 工 の 効 果 を 実 証 する 技 術 概 要 : 1. 試 験 フロー a. 施 工 実 施 前 の 法 面 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さの 決 定 1 法 面 深 さ 方 向 の 放 射 能 濃 度 の 測 定 b. 人 力 施 工 作 業 フロー 2 作 業 前 空 間 線 量 率 の 測 定 1 作 業 準 備 2 伐 採 作 業 3 空 間 線 量 率 測 定 4 表 土 剥 ぎ 取 り 5 整 地 作 業 6 空 間 線 量 率 測 定 7 剥 ぎ 取 り 土 集 積 8 後 片 付 け c. 無 人 機 械 化 施 工 作 業 フロー 1 機 械 搬 入 2アンカー 設 置 3ワイヤー 設 置 4 機 械 登 坂 4 人 力 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 5 伐 採 作 業 6 空 間 線 量 率 測 定 7 表 土 剥 ぎ 取 り 8 空 間 線 量 率 測 定 9 機 械 降 坂 10 剥 ぎ 取 り 土 集 積 11 後 片 付 け 機 械 搬 出 d. 施 工 実 施 後 の 法 面 保 護 7 無 人 機 械 化 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 1 新 表 土 準 備 2 新 表 土 吹 き 付 け 3 空 間 線 量 率 測 定 2. 試 験 目 標 ( 評 価 する 項 目 ) (1) 最 適 な 法 面 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さの 決 定 ( 深 さ 方 向 の 放 射 能 濃 度 の 実 測 による) (2) 法 面 における 空 間 線 量 率 測 定 による 線 量 低 減 効 果 の 評 価 (3) 無 人 機 械 化 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さの 評 価 (4) 無 人 機 械 化 施 工 による 作 業 効 率 化 被 ばく 低 減 効 果 の 評 価 (5) 人 力 施 工 及 び 無 人 機 械 化 施 工 における 除 去 土 壌 等 の 発 生 量 の 評 価 3. 期 待 される 効 果 無 人 機 械 化 施 工 における 作 業 手 順 の 確 立 除 染 法 面 の 施 工 規 模 による 効 果 的 な 施 工 方 法 の 選 択 基 準 の 確 立 付 録 2-3 - 1

除 染 効 果 (1) 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さの 決 定 : 表 土 の 深 さ 方 向 の 放 射 能 濃 度 ( 全 Cs の 濃 度 分 布 :Bq/kg)を 測 定 し その 濃 度 分 布 結 果 から 試 験 時 の 表 土 剥 ぎ 取 り 深 さの 目 標 を 2cm とした 深 さ 0-2cm 2-4cm 4-6cm A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) 7,100~10,500 750~1,060 510 B 面 ( 人 力 施 工 ) 5,650~8,600 740~1,530 364~600 (2) 線 量 低 減 効 果 : 作 業 開 始 前 ( 晴 れ 乾 燥 ) 伐 採 後 の 剥 ぎ 取 り 前 ( 晴 れ 乾 燥 ) 剥 ぎ 取 り 後 ( 曇 り 湿 潤 )の A 面 (150m 2 ) 及 び B 面 (150m 2 )の 中 央 位 置 での NaI シンチレーション 式 サーベ イメータによる 表 面 1cm と 1m 鉛 直 高 さでの 空 間 線 量 率 (μsv/h) 及 び GM 管 式 サーベイメ ータによる 表 土 汚 染 度 (cpm)の 測 定 結 果 は 次 の 通 り A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) 平 均 * 1cm (μsv/h) 1m 鉛 直 (μsv/h) 表 土 汚 染 度 (cpm)** B 面 ( 人 力 施 工 ) 1cm (μsv/h) 1m 鉛 直 (μsv/h) 表 土 汚 染 度 (cpm)** 作 業 開 始 前 0.85 0.70 519 平 作 業 開 始 前 0.81 0.71 451 伐 採 後 0.64 0.59 472 均 伐 採 後 0.75 0.64 530 剥 ぎ 取 り 後 0.47 0.42 257 * 剥 ぎ 取 り 後 0.32 0.33 174 (* 中 央 部 5 ヶ 所 の 測 定 値 の 平 均 値 **GM は 直 読 した 値 を 示 す BG の 差 引 はしていない ) (3) 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さ 及 び (5) 除 去 土 壌 等 の 発 生 量 : 除 去 物 発 生 量 : 人 力 施 工 < 草 木 300 kg(フレコン 3 袋 ) 土 壌 3,100 kg(フレコン 4 袋 )> 無 人 機 械 化 施 工 < 草 木 600 kg(フレコン 2 袋 ) 土 壌 2,300 kg(フレコン 3 袋 )> いずれも 150 m 2 当 りの 発 生 量 であり 無 人 機 械 化 施 工 では 伐 採 時 に 草 刈 り 用 アタッチメ ントによって 草 木 を 細 断 出 来 る 為 発 生 容 積 を 減 容 化 出 来 る 2cm で 表 土 を 剥 ぎ 取 った 場 合 の 表 土 発 生 量 の 計 算 値 は 3m 3 (0.02m 150m 2 )であり 無 人 機 械 化 施 工 の 場 合 の 発 生 量 (フ レコン 3 袋 : 約 3m 3 )との 比 較 から 目 標 の 2cm 程 度 の 剥 ぎ 取 り 精 度 が 達 成 できたと 考 え る ( 事 前 に 中 央 部 に 法 面 高 さ 方 向 に 幅 1m 深 さ 2cm を 人 力 施 工 し 基 準 面 とした ) (4) 作 業 効 率 化 と 被 ばく 低 減 効 果 : 人 力 施 工 と 無 人 機 械 化 施 工 の 主 作 業 である 法 面 の 伐 採 表 土 剥 ぎ 取 り 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 における 作 業 時 間 と 作 業 員 の 被 ばく 線 量 は 下 表 の 通 りであり 無 人 機 械 化 施 工 により 作 業 の 効 率 化 と 被 ばく 低 減 化 が 出 来 た 施 工 方 法 作 業 時 間 ( 人 h) 総 被 ばく 線 量 (μsv) 備 考 人 力 施 工 27.25 24 無 人 機 械 化 施 工 コスト 評 価 *: 人 力 施 工 652 円 / m 2 無 人 機 械 化 施 工 7,781 円 / m 2 13.25 15 作 業 場 所 ( 施 工 区 域 A,B の 法 面 )の 作 業 開 始 前 の 平 均 空 間 線 量 率 :0.74μSv/h 作 業 員 の 最 大 被 ばく 線 量 :29.5μSv( 人 力 施 工 及 び 無 人 機 械 化 施 工 の 両 方 の 全 作 業 に 従 事 し 合 計 作 業 時 間 は 32.75 時 間 ) 全 作 業 員 の 平 均 被 ばく 線 量 :12.2μSv 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ):1 時 間 当 たり 施 工 面 積 人 力 施 工 5.83m 2 /h 無 人 機 械 化 施 工 8.24 m 2 /h コスト 評 価 条 件 :1 現 場 管 理 者 等 の 人 件 費 を 含 めず 実 作 業 員 のみ 計 上 2 防 塵 マスク 等 消 耗 品 費 空 間 線 量 率 等 分 析 費 及 び 作 業 員 宿 泊 交 通 費 間 接 費 等 は 含 まれていない (* 今 後 一 般 化 (より 広 い 面 積 の 除 染 )した 場 合 のコスト 評 価 を 実 施 予 定 ) 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 作 業 員 全 員 が 安 全 帯 ロリップ( 高 所 作 業 の 転 落 防 止 ) 防 塵 マスク ゴム 手 袋 及 び 皮 手 袋 レインウェア 長 靴 を 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 福 島 県 双 葉 郡 広 野 町 北 迫 地 内 の 常 磐 自 動 車 道 広 野 I.C. 付 近 下 り 側 緑 化 法 面 広 野 町 指 定 の 場 所 に 伐 採 草 木 及 び 除 去 土 壌 を 全 て 4t ユニック 車 にて 搬 送 済 付 録 2-3 - 2

試 験 実 施 場 所 ( 常 磐 自 動 車 道 広 野 町 インターチェンジ 付 近 ) 写 真 -1 除 染 技 術 実 証 試 験 の 実 施 場 所 人 力 施 工 B 面 無 人 機 械 化 施 工 A 面 (10 W x15 L m) (10 W x15 L m) ( 左 半 分 が 人 力 施 工 区 域 の B 面 右 半 分 が 無 人 機 械 化 施 工 区 域 の A 面 ) 写 真 -2 除 染 技 術 実 証 試 験 の 実 施 区 域 付 録 2-3 - 3

B 面 A 面 (B 面 : 人 力 施 工 による 伐 採 作 業 A 面 : 無 人 機 械 化 施 工 の 伐 採 前 ) 写 真 -3 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 ( 無 人 機 械 化 施 工 による A 面 の 伐 採 作 業 ) 写 真 -4 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 (A 面 の 無 人 機 械 化 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 ) 写 真 -5 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 付 録 2-3 - 4

(B 面 の 人 力 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 ) 写 真 -6 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 ( 緑 化 植 物 育 成 基 盤 表 土 の 吹 付 け 作 業 ) 写 真 -7 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 B 面 A 面 ( 除 染 技 術 実 証 試 験 の 作 業 完 了 状 態 ) 写 真 -8 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 の 進 行 状 況 付 録 2-3 - 5

プーリー ワイヤロープ 無 人 油 圧 シャベル ワイヤ 固 定 用 の 立 木 ワイヤロープ 除 染 試 験 を 行 う 法 面 ウィンチ ウィンチ 遠 隔 操 作 の 無 人 油 図 -1 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 時 の 無 人 機 械 化 施 工 の 工 法 8mm 8mm 約 2cm 約 2.5cm 参 考 写 真 -1 無 人 機 械 化 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 後 の 剥 ぎ 取 り 面 の 境 界 部 参 考 写 真 -2 人 力 施 工 による 表 土 剥 ぎ 取 り 後 の 剥 ぎ 取 り 面 の 境 界 部 ( 無 人 油 圧 シャベルで 表 土 剥 ぎ 取 りした 面 と 剥 ぎ 取 っていない 面 との 境 界 の 段 差 は 法 面 垂 直 方 向 で 約 2cm であった 一 方 で 人 力 施 工 で 表 土 剥 ぎ 取 りした 面 と 剥 ぎ 取 っていない 面 との 境 界 の 段 差 は 法 面 垂 直 方 向 で 約 2.5cm であった ) 付 録 2-3 - 6

法 面 約 10m 約 10m B 上 B A 上 約 1m A B 面 ( 人 力 施 工 ) A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) B 中 A 中 中 心 近 傍 約 15m B 下 A 下 約 1m いわき 富 岡 図 -2 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 実 施 場 所 の 表 土 中 の 放 射 能 濃 度 測 定 試 料 の 採 取 位 置 12000 B 面 ( 人 力 施 工 ) A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) 10000 表 土 中 の 全 Cs 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 8000 6000 4000 2000 0~2cm 2~4cm 4~6cm 0 B 上 B 中 B 下 A 上 A 中 A 下 図 -3 高 速 道 路 法 面 除 染 技 術 実 証 試 験 実 施 場 所 の 表 土 中 の 全 Csの 放 射 能 濃 度 の 深 さ 方 向 分 布 (Bq/kg) 0~2cm 2~4cm 4~6cm A- 上 ( 1) ( 1) 1 硬 層 のため 採 取 不 可 A- 中 ( 2) 2 硬 層 であったが 参 考 として 可 能 な 範 囲 で 採 取 を 実 施 A- 下 B- 上 B- 中 B- 下 0~2cm 2~4cm 4~6cm ( 1) ( 図 -2 に 示 す 位 置 で 深 さ 0~6cm の 法 面 表 土 を 採 取 し 深 さ 方 向 の 放 射 能 濃 度 を 分 析 した 結 果 図 -3 に 示 すように 0-2cm の 深 さに 約 90%の 放 射 性 物 質 が 含 まれていることから 本 試 験 では 表 土 剥 ぎ 取 り 厚 さは 2cm を 目 標 とした ) 付 録 2-3 - 7

( 法 面 表 土 の 剥 ぎ 取 り 前 後 の A 面 及 び B 面 の 1m 鉛 直 高 さの 空 間 線 量 率 分 布 変 化 を 評 価 するため 図 -4 に 示 す 位 置 で 測 定 した ) 付 録 2-3 - 8

( 図 -5 は 伐 採 表 土 剥 ぎ 取 り 前 後 の 法 面 中 央 部 の A 面 ~B 面 の 横 方 向 の 空 間 線 量 率 の 変 化 を 示 す 図 -6 は 伐 採 前 の 法 面 全 体 の 空 間 線 量 率 の 分 布 を 示 す 図 -7 は 表 土 剥 ぎ 取 り 後 の 法 面 及 び 周 辺 区 域 を 含 めた 全 体 の 空 間 線 量 率 の 分 布 を 示 す 空 間 線 量 率 が 周 辺 区 域 より 表 土 剥 ぎ 取 りした 区 域 が 低 減 している ) 付 録 2-3 - 9

法 面 約 10m B 面 ( 人 力 施 工 ) 約 10m A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) 約 1.12m : 測 定 位 置 B 3 B 2 A 3 A 2 約 1m B 1 B 4 B 5 約 1.66m 約 1m A 1 A 4 A 5 約 15m いわき 富 岡 ( 上 図 のA 面 とB 面 の 測 定 位 置 について 試 験 開 始 前 伐 採 後 表 土 剥 ぎ 取 り 後 に GMI 線 量 計 により 表 面 1cm 位 置 での 表 土 汚 染 度 を 測 定 した B-1 及 びA-1については アクリル 板 有 りの 測 定 を 行 い Csのベータ 線 寄 与 分 を 算 定 する 際 のBG 値 とした ) 図 -8 道 路 法 面 の 表 土 汚 染 度 の 測 定 位 置 350 300 B 面 ( 人 力 施 工 区 域 ) A 面 ( 無 人 機 械 化 施 工 ) アクリル 板 無 しの 値 とア クリル 板 有 りの 値 の 差 (Csのベータ 線 分 の 値 ) を 示 す 表 面 汚 染 度 (cpm) 250 200 150 試 験 開 始 前 伐 採 後 表 土 剥 ぎ 取 り 後 100 50 0 B 1 B 2 B 3 B 4 B 5 A 1 A 2 A 3 A 4 A 5 図 9 除 染 技 術 実 証 試 験 の 開 始 前 伐 採 後 表 土 剥 ぎ 取 り 後 のA 面 及 びB 面 の 表 土 汚 染 度 変 化 ( 図 -9 は 伐 採 表 土 剥 ぎ 取 り 前 後 の A 面 及 び B 面 の 中 央 部 における 表 土 汚 染 度 の 変 化 を 示 す 伐 採 作 業 で 表 土 が 移 動 偏 在 して 表 土 汚 染 度 が 上 がった 箇 所 (B-1~4, A-4)があるが 表 土 剥 ぎ 取 り 後 は 表 土 汚 染 度 が 低 減 した ) 付 録 2-3 - 10

( 図 -10-1~ 図 10-3 は 図 -8 に 示 した A 面 及 び B 面 中 央 部 の 各 5 箇 所 の 伐 採 表 土 剥 ぎ 取 り 前 後 の 表 土 汚 染 度 の 変 化 を 3D の 形 で 示 す いずれも 表 土 汚 染 度 はアクリル 板 無 しと 有 りの 値 の 差 (Cs のβ 線 分 の 値 ) を 示 す ) 付 録 2-3 - 11

( 人 h) 30.00 25.00 8.25 延 べ 作 業 時 間 20.00 15.00 10.00 13.00 3.25 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 伐 採 作 業 4.50 5.00 6.00 5.50 0.00 人 力 施 工 無 人 機 械 化 施 工 ( 共 通 主 作 業 : 伐 採 - 表 土 剥 ぎ 取 り- 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 ) 図 -11 無 人 機 械 化 施 工 と 人 力 施 工 の 共 通 主 作 業 の 延 べ 作 業 時 間 の 比 較 (μsv) 30 25 被 ば く 線 量 20 15 2 16 2 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 表 土 剥 ぎ 取 り 作 業 10 2 伐 採 作 業 5 11 6 0 人 力 施 工 無 人 機 械 化 施 工 ( 共 通 主 作 業 : 伐 採 - 表 土 剥 ぎ 取 り- 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 ) 図 -12 無 人 機 械 化 施 工 と 人 力 施 工 の 共 通 主 作 業 の 被 ばく 線 量 の 比 較 ( 法 面 の 伐 採 - 表 土 剥 ぎ 取 り- 剥 ぎ 取 り 表 土 集 積 作 業 を 無 人 機 械 化 施 工 と 人 力 施 工 で 行 った 場 合 の 延 べ 作 業 時 間 を 図 -11 に その 際 の 作 業 者 の 総 被 ばく 線 量 を 図 -12 に 示 す 人 力 施 工 に 対 し 無 人 機 械 化 施 工 の 延 べ 作 業 時 間 は 49%に 低 減 また 総 被 ばく 線 量 は 63%に 低 減 した ) 付 録 2-3 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 国 立 大 学 法 人 東 京 工 業 大 学 実 証 テーマ 名 : 汚 泥 等 燃 焼 減 容 実 証 事 業 の 概 要 : 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 下 水 道 汚 泥 を 焼 却 炉 で 焼 却 焼 成 させる 事 により 減 容 化 する 飛 灰 の 回 収 を サイクロンとスクラバーで 行 う 事 により 放 射 性 物 質 と 作 業 員 の 接 触 機 会 を 減 らし 安 全 な 焼 却 減 容 を 行 う 実 施 内 容 : 下 水 道 汚 泥 を ドラムスクリーン 型 ロータリーキルン 焼 却 炉 で 燃 焼 減 容 を 行 う 焼 却 過 程 で 出 るダストはサイクロン 及 びスクラバーで 回 収 する 熱 処 理 による 気 化 し たセシウムの 飛 灰 への 移 行 状 況 を 確 認 することにより 焼 却 灰 の 一 般 廃 棄 物 として 処 理 (8000Bq/kg 以 下 )が 可 能 であるか 検 証 する 技 術 概 要 焼 却 フロー 図 ドラムスクリーン 型 ロータリーキルン スクラバー 成 果 目 標 排 出 ガスの 放 射 能 濃 度 2Bq/m 3 以 下 ( 放 射 能 濃 度 測 定 方 法 ガイドラインの 検 出 下 限 値 ) 処 理 水 の 放 射 能 濃 度 10Bq/L 以 下 汚 泥 減 容 率 30% 検 証 項 目 減 容 減 量 率 焼 却 灰 と 飛 灰 の 放 射 性 物 質 分 配 率 スクラバー 水 中 の 放 射 性 セシウ ム 溶 出 量 排 水 の 水 質 汚 濁 防 止 法 基 準 値 適 応 性 排 水 の 放 射 能 濃 度 排 出 ガスの 放 射 能 濃 度 排 出 ガスの 大 気 汚 染 防 止 法 適 応 性 付 録 2-4 - 1

除 染 効 果 減 量 減 容 率 重 量 kg 減 量 率 % 容 積 L 減 容 率 % 下 水 道 汚 泥 4,008 3,914 焼 却 灰 210 95( 焼 却 灰 飛 灰 の 合 算 ) 857 78( 焼 却 灰 飛 灰 の 合 算 ) 飛 灰 11.4 19 焼 却 灰 と 飛 灰 の 放 射 性 物 質 分 配 率 放 射 能 濃 度 Bq/kg 下 水 道 汚 泥 649 焼 却 灰 14,110( 平 均 値 ) 飛 灰 10,605( 平 均 値 ) 飛 灰 焼 却 灰 燃 焼 状 況 下 水 道 汚 泥 を 燃 焼 した 場 合 の 減 量 率 は 95% 減 容 率 は 78%であった また 燃 焼 温 度 800 ~900 では 下 水 道 汚 泥 中 のセシウムは 気 化 せず 焼 却 灰 飛 灰 中 に 濃 縮 された 分 配 率 は 焼 却 灰 57.1% 飛 灰 42.9%で あった 放 射 性 物 質 の 存 在 割 合 は 焼 却 灰 85.1% 飛 灰 3.4% 脱 水 汚 泥 (スクラバーー 水 中 の 浮 遊 物 質 を 凝 集 沈 殿 したもの)11.3% 排 出 ガス 0.2%であった 各 種 放 射 能 濃 度 排 出 ガス Bq/m 3 スクラバー 水 Bq/L 処 理 水 Bq/L 放 射 能 濃 度 0.21 ND( 検 出 下 限 値 1.30) 5.08 排 出 ガスの 放 射 能 濃 度 は 0.21 Bq/m 3 で 目 標 値 の 10 分 の 1 程 度 であり 安 全 に 焼 却 減 容 ができる 排 水 の 水 質 汚 濁 防 止 法 基 準 値 適 応 性 : 処 理 水 の 分 析 の 結 果 BOD CN で 排 水 基 準 を 超 過 した 排 出 ガスの 大 気 汚 染 防 止 法 適 応 性 : 全 ての 項 目 で 規 制 基 準 を 満 足 した 但 し CN は 64mg/m 3 (N)と 値 が 高 く 1000t 以 上 の 処 理 能 力 炉 の 規 制 値 は 超 過 した ダスト 量 は 0.04g/m 3 (N)と 集 塵 能 力 は 高 い スクラバー 水 中 の 放 射 性 セシウム 溶 出 量 :スクラバー 水 中 の 放 射 性 セシウムは 確 認 できなかった 除 去 物 発 生 量 の 評 価 : 焼 却 灰 142.4 kg 飛 灰 10.7 kg スクラバー 水 処 理 後 の 脱 水 汚 泥 81.5 kg 作 業 員 被 ばく 評 価 : 試 験 場 所 空 間 線 量 率 0.7μSv/h 最 大 被 ばく 量 ( 炉 室 74h)51.8μSv 平 均 被 ばく 量 50.3μSv 15777 円 / 日 ( 燃 料 凝 集 剤 6402 円 人 件 費 9375 円 ) 灯 油 9L/h 軽 油 4.5L/h 作 業 員 3 名 凝 集 剤 1kg/h で 計 算 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 75kg/h コスト 評 価 条 件 : 設 置 組 立 撤 去 費 は 含 まない 実 証 試 験 機 のためリース 等 はしていない 除 染 作 業 安 全 : タイベックス マスク 手 袋 を 着 用 試 験 場 所 福 島 県 南 相 馬 市 保 管 状 況 遮 蔽 容 器 ケミカルドラムで 保 管 遮 蔽 容 器 ケミカルドラム 付 録 2-4 - 2

補 足 資 料 システムフロー 図 スクラバー 水 測 定 口 飛 灰 排 出 口 焼 却 灰 排 出 口 システム 全 体 図 付 録 2-4 - 3

放 射 性 セシウム 存 在 割 合 実 証 試 験 の 結 果 900 の 燃 焼 条 件 ではセシウムは 気 化 せず 焼 却 灰 飛 灰 に 濃 縮 された 焼 却 灰 と 飛 灰 の 放 射 性 セシウムの 分 配 率 は 焼 却 灰 57.1% 飛 灰 42.9%であった 物 質 収 支 は 下 水 道 汚 泥 のセシウム 総 量 2601192 Bq を 焼 却 灰 の 総 量 2963100 Bq が 上 回 っ たため 焼 却 灰 飛 灰 等 の 放 射 性 物 質 存 在 割 合 で 算 出 した 結 果 放 射 性 物 質 の 存 在 割 合 は 焼 却 灰 85.1% 飛 灰 3.4% 脱 水 汚 泥 (スクラバー 水 中 の 浮 遊 物 質 を 凝 集 沈 殿 したもの) 11.3% 排 出 ガス 0.2%であった また 下 水 道 汚 泥 のセシウム 総 量 が 計 算 上 少 ないことは 下 水 道 汚 泥 の 含 水 量 が 多 く 水 分 による 遮 蔽 効 果 で 実 際 のセシウム 濃 度 が 少 なく 計 測 されていることが 考 えられる 量 放 射 能 濃 度 放 射 性 物 質 量 存 在 割 合 % 焼 却 灰 210 kg 14110 Bq/kg 2963100 Bq 85.1 飛 灰 11.4 kg 10605 Bq/kg 120897 Bq 3.4 スクラバー 水 4m 3 ND(1.30) 0 0 排 出 ガス 35742m 3 (N) 0.21 Bq/m 3 (N) 7506 Bq 0.2 脱 水 汚 泥 81.5kg 4810 Bq/kg 392015 Bq 11.3 見 かけ 比 重 下 水 道 汚 泥 焼 却 灰 飛 灰 見 かけ 比 重 1.024 kg/l 0.245 kg/l 0.597 kg/l 焼 却 灰 とは 炉 体 底 部 より 排 出 される 灰 を 指 す 飛 灰 とはサイクロンで 回 収 される 灰 を 指 す 飛 灰, 120897 脱 水 汚 泥, 392015 焼 却 灰, 2963100 排 出 ガス, 7506 下 水 道 汚 泥 焼 却 灰 飛 灰 放 射 能 濃 度 Bq/kg 採 取 日 セシウム 134 セシウム 137 下 水 道 汚 泥 平 成 25 年 2 月 7 日 234 415 焼 却 灰 平 成 25 年 2 月 7 日 4,380 7,690 平 成 25 年 2 月 14 日 5,750 10,400 飛 灰 平 成 25 年 2 月 7 日 2,720 5,020 平 成 25 年 2 月 14 日 4,560 8,910 脱 水 汚 泥 平 成 25 年 2 月 14 日 1670 3140 付 録 2-4 - 4

炉 内 圧 及 び 燃 焼 温 度 下 水 道 汚 泥 燃 焼 処 理 下 水 道 汚 泥 kg 焼 却 灰 kg 飛 灰 kg 2 月 7 日 1061 41 0.5 2 月 9 日 615 18 3.5 2 月 10 日 596 31.3 1.7 2 月 11 日 657 31.2 1.6 2 月 12 日 621 30.3 1.7 2 月 13 日 458 20.9 1.7 合 計 4008 172.7 10.7 補 正 210 11.4 焼 却 炉 内 に 焼 却 灰 飛 灰 が 残 るため 灰 の 重 量 に 損 失 がでるため 重 量 が 最 大 値 となるよう に 2 月 10 日 のデータを 基 に 下 水 道 汚 泥 に 対 する 焼 却 灰 飛 灰 の 発 生 割 合 を 下 水 道 汚 泥 総 重 量 に 乗 じて 補 正 を 行 った 4008 (31.3 596) 210 4008 (1.7 596) 11.4 焼 却 炉 運 転 データ 2 月 7 日 900 0 800 700 600 温 度 ( ) 500 400 300-0.01 圧 力 (MPa) 炉 内 温 度 炉 内 圧 200 100 熱 電 対 口 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11-0.02 時 間 (hr) * 炉 内 圧 力 は MPa 下 水 道 汚 泥 焼 却 量 1061kg 汚 泥 含 水 量 81.2wt% 焼 却 炉 内 は 負 圧 を 保 っている 燃 焼 機 関 6 日 間 のうち 抜 粋 炉 内 温 度 は 測 定 可 能 な 熱 電 対 口 ( 煙 道 )で 測 定 実 際 の 炉 内 温 度 は 測 定 値 より 高 温 であ ると 考 えられる 炉 内 温 度 の 推 測 を 次 に 示 す 付 録 2-4 - 5

炉 内 温 度 推 測 熱 電 対 口 800 排 気 口 投 入 口 800 ~ 1000 600 ~ 800 熱 電 対 感 知 600 700 助 燃 バーナー 熱 電 対 口 800 安 全 解 放 弁 投 入 口 平 均 900 以 上 平 均 700 熱 電 対 [ 炉 内 部 温 度 想 定 図 ] ドラムスクリーン 型 回 転 炉 は 円 筒 形 のスクリーン( 目 開 き 3mm) 内 部 で 高 温 処 理 を 行 う 通 常 セメント 工 場 等 で 利 用 されている 回 転 炉 (ロータリーキルン) 等 は 構 造 上 最 も 高 温 になる 箇 所 で 温 度 を 感 知 するが ドラムスクリーン 型 回 転 炉 は 構 造 上 最 も 高 温 になるスクリーン 内 部 での 温 度 感 知 ができないため 上 記 図 のような 温 度 想 定 になる 備 え 付 けの 熱 電 対 ( 温 度 セン サー)は 回 転 するドラムスクリーンとの 接 触 を 避 けるためにドラムスクリーン 外 周 のスクリューか ら 30mm 離 した 内 釜 部 分 で 温 度 計 測 しているため 実 際 のドラムスクリーン 内 部 と 温 度 誤 差 が 生 じると 考 えられる したがって ドラムスクリーン 内 部 の 温 度 を 想 定 するためには 内 釜 から 排 気 出 口 での 定 期 的 な 温 度 管 理 を 行 い 焼 成 処 理 をした 処 理 物 は ドラムスクリーン 回 転 方 向 により 高 温 ゾーンで 処 理 される 付 録 2-4 - 6

セシウムの 溶 解 性 下 水 道 汚 泥 のセシウムは 900 の 燃 焼 では 気 化 せず 焼 却 灰 飛 灰 の 持 つセシウムも 溶 出 試 験 (スラグ 溶 出 試 験 に 準 拠 )の 結 果 溶 出 しないことが 確 認 された このため スクラ バー 水 中 にセシウムは 溶 解 してこなかった スクラバー 水 処 理 水 Bq/L 採 取 日 セシウム 134 セシウム 137 スクラバー 水 平 成 25 年 2 月 7 日 ND(1.15) ND(1.30) スクラバー 水 平 成 25 年 2 月 14 日 ND(1.01) ND(0.722) 処 理 水 平 成 25 年 3 月 6 日 2.07 3.01 *( ) 内 は 検 出 限 界 濃 度 スクラバー 水 中 の 溶 解 性 セシウムは 検 出 されなかった 処 理 水 でのセシウム 検 出 は 保 管 したノッチタンク 等 からのコンタミネーションが 原 因 と 考 える (バックグラウンドの 放 射 能 量 の 高 い 場 所 に 置 いてあったため) 水 ガラス 一 軸 圧 縮 強 度 kn/m 2 2 週 強 度 4 週 強 度 飛 灰 固 化 物 92 58 放 射 能 溶 出 試 験 Bq/L セシウム 134 セシウム 137 焼 却 灰 ND(10.9) ND(11.2) 焼 却 灰 固 化 物 ND(11.9) ND(13.7) 飛 灰 ND(13.6) ND(12.8) 飛 灰 固 化 物 ND(11.3) ND(10.3) *( ) 内 は 検 出 限 界 濃 度 水 ガラスでは 焼 却 灰 飛 灰 の 飛 散 防 止 となるが 放 射 性 物 質 汚 染 対 処 特 措 法 の 環 境 省 告 示 第 14 号 ( 特 定 廃 棄 物 の 固 型 化 の 方 法 )に 示 される 基 準 0.98M Pa(980kN/m 2 )の 10 分 の 1 しか 強 度 は 出 ない スラグ 溶 出 試 験 法 での 試 験 結 果 からセシウムの 溶 出 は 確 認 されない スクラバー 水 付 録 2-4 - 7

排 出 ガスの 測 定 排 出 ガスの 測 定 の 結 果 排 出 ガスの 放 射 能 濃 度 は 0.21 Bq/m 3 (N)であり 目 標 値 を 達 成 した サイクロンとスクラバーの 組 み 合 わせによる 集 塵 効 率 は 高 く ダスト 量 は 0.04g/m3(N)であり バグ フィルターと 同 等 程 度 であった また 排 出 ガス 中 のセシウムはダストの 中 に 存 在 しており さらに 集 塵 効 率 を 高 くすることにより セシウムの 拡 散 を 防 ぐことができる この 他 シアン 化 合 物 濃 度 と 一 酸 化 炭 素 濃 度 が 高 いことが 懸 念 されるが これは 未 燃 ガスの 影 響 と 考 えられ 二 次 燃 焼 装 置 の 増 設 により 解 消 できると 思 われる 大 気 汚 染 防 止 法 の 規 制 にも 対 応 しており 燃 焼 能 力 1t/h 以 下 の 焼 却 炉 であれば 現 時 点 で 福 島 県 での 運 用 も 可 能 であり バグフィルターの 交 換 などが 無 いため 被 ばくの 防 止 に 繋 がる 排 出 ガス 中 の 放 射 能 濃 度 排 出 ガス 粉 じん 中 の 放 射 性 セシウム 134 ND(0.15) 粉 じん 中 の 放 射 性 セシウム 137 0.21 吸 収 液 中 の 放 射 性 セシウム 134 ND(0.91) 吸 収 液 中 の 放 射 性 セシウム 137 ND(0.82) Bq/m 3 (N) 排 出 ガス 塩 化 水 素 窒 素 酸 化 物 硫 黄 酸 化 物 シアン 化 合 物 ダスト 濃 度 排 出 ガス <2 mg/m 3 (N) 140ppm 51ppm 64mg/m 3 (N) 0.04g/m 3 (N) ダイオキシン 類 ダイオキシン 類 排 出 ガス 0.0052ng-TEQ/m 3 (N) 焼 却 灰 0.00000078ng-TEQ/g-dry 飛 灰 0.0000010ng-TEQ/g-dry 一 酸 化 炭 素 酸 素 一 酸 化 炭 素 酸 素 測 定 値 ppm 酸 素 12% 換 算 値 % 最 大 値 >1000 >1125 13.0 最 小 値 55 53 11.7 平 均 値 >600 >550 11.4 * 一 酸 化 炭 素 上 限 値 1000ppm 下 限 値 10 ppm * 酸 素 上 限 値 25.0% 下 限 値 0.1% 付 録 2-4 - 8

排 出 ガス 組 成 排 出 ガス 排 出 ガス 温 度 84 流 速 3.1m/s 湿 り 排 出 ガス 量 596m 3 (N)/h 乾 き 排 出 ガス 量 483m 3 (N)/h 水 分 量 19.0vol/% 二 酸 化 炭 素 7.2vol/% 酸 素 10.6vol/% 一 酸 化 炭 素 <0.2vol/% 窒 素 82.2vol/% < 測 定 状 況 > 排 出 ガス 採 取 排 出 ガス 測 定 排 出 ガスの 流 れ 付 録 2-4 - 9

廃 棄 物 の 保 管 実 証 試 験 で 発 生 した 廃 棄 物 は 放 射 能 濃 度 が 100,000 Bq/kg を 下 回 ったため ケミカル ドラムで 保 管 を 行 った 保 管 容 器 から 周 辺 への 放 射 線 の 影 響 を 測 定 した 結 果 バックグラ ンドの 数 値 との 差 は 小 さく 保 管 基 準 も 問 題 なく 満 足 している 保 管 容 器 周 辺 の 空 間 線 量 μsv/h 1cm 1m バックグラウンド ケミカルドラム 1.58 1.21 1.08 空 間 線 量 の 測 定 は 1m の 高 さの 位 置 で 行 った 100,000 Bq/kg 以 上 を 保 管 する 遮 蔽 容 器 8000Bq/kg 以 上 を 保 管 するケミカルドラム 2 重 構 造 遮 蔽 容 器 (2 重 構 造 の 空 間 を 不 凍 液 で 満 たす) 付 録 2-4 - 10

作 業 員 の 被 ばく 管 理 下 水 道 汚 泥 の 燃 焼 実 証 を 行 う 前 に 測 定 したブランク 値 と 実 証 試 験 中 の 空 間 線 量 の 差 異 は 見 られなかった 作 業 員 の 被 ばく 量 は 試 験 場 所 空 間 線 量 率 0.7μSv/h 最 大 被 ばく 量 ( 炉 室 74h)51.8μSv 平 均 被 ばく 量 50.3μSv であった 空 間 線 量 μsv/h 炉 室 内 焼 却 灰 周 辺 飛 灰 周 辺 2 月 6 日 ブランク 0.73 0.64 0.80 2 月 7 日 0.66 0.71 0.81 2 月 9 日 0.68 0.67 0.84 2 月 10 日 0.72 0.68 0.80 2 月 11 日 0.70 0.70 0.81 2 月 12 日 0.71 0.68 0.80 2 月 13 日 0.70 0.69 0.79 空 間 線 量 の 測 定 は 定 点 を 設 け 1m の 高 さの 位 置 で 行 った コスト コストは 下 水 道 汚 泥 含 水 率 81.2wt% 燃 焼 能 力 75 kg/h の 場 合 以 下 のようになる 灯 油 9L/h 83=747 円 軽 油 4.5L/h 110=495 円 作 業 員 3 名 25,000 8=9,375 円 凝 集 剤 1kg/h 5,160=5,160 円 以 上 から 1 時 間 当 たりのコストは 15,777 円 となる 設 置 組 立 撤 去 費 は 含 まない 実 証 試 験 機 のためリース 等 はしていないためリース 費 は 含 まない コスト 変 動 要 因 は 燃 焼 対 象 物 の 含 水 率 が 影 響 し 含 水 率 が 低 ければ 燃 料 費 を 低 減 でき る 付 録 2-4 - 11

焼 却 施 設 全 景 煙 に 見 えるものは 排 出 ガス 中 の 水 分 が 大 気 と 触 れ 温 度 が 低 下 することで 飽 和 水 蒸 気 量 を 超 えた 分 が 水 蒸 気 となって 見 えるものである 測 定 口 サイクロン スクラバー 排 出 ガス 処 理 装 置 付 録 2-4 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 ガイア 環 境 技 術 研 究 所 実 証 テーマ 名 : 実 際 の 放 射 能 汚 染 水 の 性 状 に 適 応 できる 機 能 性 炭 化 物 を 使 用 した 移 動 式 水 浄 化 システムの 実 証 事 業 の 概 要 :セシウムイオン 吸 着 力 とコロイド 懸 濁 液 のろ 過 能 力 の 両 方 を 単 体 で 有 する 機 能 性 炭 化 物 を 使 用 し 市 販 の 凝 集 剤 と 組 み 合 わせた 実 用 的 で 安 価 な 移 動 式 の 小 型 浄 化 シス テムを 構 築 して 本 システムによる 放 射 能 汚 染 水 の 除 染 効 果 の 実 証 を 行 う 実 施 内 容 :(1) 基 礎 試 験 :1 凝 集 剤 と 機 能 性 炭 化 物 の 適 合 試 験 2 各 種 除 染 剤 の 比 較 試 験 3セシウム 溶 出 試 験 (2) 凝 沈 ろ 過 一 体 型 の 移 動 式 小 型 浄 化 システムの 設 計 及 び 製 作 (3) 移 動 式 小 型 浄 化 システムを 用 いた 放 射 能 汚 染 水 の 除 染 実 証 試 験 :1 実 際 の 放 射 能 汚 染 水 の 性 状 確 認 2 放 射 能 汚 染 水 を 用 いた 除 染 実 証 試 験 3 住 宅 等 の 除 染 実 証 試 験 技 術 概 要 : 放 射 能 汚 染 水 の 除 染 においては セシウムイオンが 吸 着 した 懸 濁 物 質 (SS 分 ) を 水 より 分 離 することが 主 要 な 課 題 である 本 技 術 は 放 射 能 汚 染 水 ( 懸 濁 水 )に 対 して 市 販 凝 集 剤 と 多 孔 質 の 機 能 性 炭 化 物 を 凝 集 ろ 過 助 剤 として 用 い 金 属 フィルターによりろ 過 を 行 う 小 型 浄 化 システムによって 迅 速 かつ 確 実 に 汚 染 懸 濁 物 質 の 分 離 を 実 現 するもの である 試 験 フロー 試 験 目 標 凝 集 沈 殿 とろ 過 を 一 槽 で 実 現 10 Bq/L 以 下 の 浄 化 能 力 10 L/min.の 処 理 能 力 凝 集 ろ 過 槽 の 2 t トラック 積 載 期 待 される 効 果 懸 濁 水 とセシウムイオンの 両 方 に 適 応 できる 安 価 で 機 動 性 の 高 い 水 浄 化 システムの 実 現 付 録 2-5 - 1

除 染 効 果 :(3) 2の 実 証 試 験 では 380 Bq/kg(SS 濃 度 :329 mg/l)の 放 射 能 汚 染 水 ( 懸 濁 水 )0.5 m 3 を 約 20 分 ( 撹 拌 :7 分 沈 殿 :3 分 排 出 :10 分 )で 処 理 し 処 理 水 の 放 射 能 濃 度 を 検 出 下 限 値 (3.6 Bq/kg) 以 下 に 低 減 し 得 ることを 確 認 した ( 除 染 率 :100%) 但 し 実 際 の 除 染 効 果 は SS 分 の 濃 度 及 びその 汚 染 度 による 処 理 に 際 しては 高 分 子 凝 集 剤 10 mg/l と SS 分 と 同 質 量 の 機 能 性 炭 化 物 を 添 加 するので 除 去 物 は SS 分 と 機 能 性 炭 化 物 の 混 合 物 がスラッジとして 発 生 する 上 記 の 例 で 発 生 したスラッジは 湿 潤 状 態 で 1.98 kg ( 含 水 率 :82.8 %) スラッジ 乾 燥 重 量 当 りの 放 射 能 濃 度 は 280 kbq/kg であった 尚 こ のスラッジに 500 tf/m 2 程 度 の 圧 力 をかけると 炭 化 物 の 多 孔 質 の 空 隙 が 圧 縮 され また 脱 水 がなされ 減 容 率 で 65.2% 減 量 率 で 31.7%まで 減 容 減 量 化 された 除 去 物 発 生 量 評 価 : SS 濃 度 :500 mg/l 6 kg(ss 分 及 び 機 能 性 炭 化 物 の 混 合 湿 潤 スラッジ 比 重 :1.1 1.3 含 水 率 : 約 80 %) / 放 射 能 汚 染 水 ( 懸 濁 水 )1 m 3 SS 濃 度 :250 mg/l 4 kg/ 放 射 能 汚 染 水 ( 懸 濁 水 )1 m 3 (スラッジは 転 圧 等 の 比 較 的 簡 単 な 操 作 で 体 積 1/3 質 量 2/3 程 度 に 減 容 減 量 化 可 能 ) 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 1.34μSv/hr 作 業 時 間 169 時 間 作 業 員 最 大 被 ばく 量 12.55μSv(サンプル 調 整 等 32 時 間 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 7.32μSv コスト 評 価 : 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 小 型 3,934 円 /m 3 小 型 (0.7 m 3 ) 1 人 工 /9.8 m 3 1.4 m 3 /hr 大 型 1,691 円 /m 3 大 型 (3.0 m 3 ) 1 人 工 /42.0 m 3 6.0 m 3 /hr コスト 評 価 条 件 : 作 業 範 囲 は 放 射 能 汚 染 水 の 処 理 作 業 のみとし 機 械 費 材 料 費 人 件 費 を 含 む 8 hr./ 日 ( 実 稼 働 :7 hr. 準 備 片 づけ:1 hr.) 22 日 / 月 稼 働 機 械 費 ( 除 染 装 置 5 年 リース+ 発 電 機 + 水 中 ポンプ+1m 3 タンク+ 軽 油 代 :135 円 /L) 材 料 費 ( 凝 集 剤 + 機 能 性 炭 化 物 SS 濃 度 :500 mg/l を 想 定 ) 人 件 費 ( 特 殊 作 業 員 :21,500 円 /8 hr.) 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 手 袋 防 塵 マスク 及 び 積 算 線 量 計 を 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 福 島 県 郡 山 市 試 験 場 所 のコンクリートボックス 内 に 保 管 付 録 2-5 - 2

基 礎 試 験 < 目 的 > 凝 集 剤 と 併 用 することで 凝 集 及 びろ 過 の 効 率 を 向 上 させる 凝 集 ろ 過 助 剤 としての 機 能 性 炭 化 物 の 特 性 を 市 販 粘 土 等 を 懸 濁 させた 非 放 射 性 の 模 擬 水 を 用 い 市 販 凝 集 剤 の みの 場 合 凝 集 剤 と 機 能 性 炭 化 物 を 併 用 した 場 合 について 凝 集 沈 殿 効 果 を 確 認 し 評 価 を 行 う < 試 験 1: 粉 末 凝 集 剤 による 凝 集 試 験 > 市 販 粘 土 模 擬 水 (1,000 mg/l)に 対 する 各 種 粉 末 凝 集 剤 の 凝 集 沈 殿 効 果 を 処 理 水 の 濁 度 及 び 目 視 による 凝 集 フロック 径 の 比 較 により 確 認 した 表 1 粉 末 凝 集 剤 による 凝 集 試 験 結 果 凝 集 剤 凝 集 剤 添 加 濃 度 [mg/l] 処 理 水 濁 度 [NTU] 凝 集 フロック 径 [-] 10 8 D-2 粉 末 凝 集 剤 A 25 5 D-2 50 4 D-3 100 3 D-2 10 66 D-1 粉 末 凝 集 剤 B 25 18 D-1 50 8 D-1 100 6 D-1 10 7 D-1 粉 末 凝 集 剤 C 25 3 D-1 50 5 D-1 100 3 D-1 10 69 D-1 粉 末 凝 集 剤 D 25 52 D-1 50 20 D-1 数 値 が 大 きくなるほどフロック 径 が 大 きい 100 5 D-1 付 録 2-5 - 3

< 試 験 2: 粉 末 凝 集 剤 と 機 能 性 炭 化 物 に 凝 集 試 験 > 機 能 性 炭 化 物 の 凝 集 助 剤 としての 効 果 及 びその 添 加 濃 度 を 確 認 するため 試 験 1の 結 果 を 基 に 選 定 した 粉 末 凝 集 剤 A と 機 能 性 炭 化 物 による 凝 集 沈 殿 効 果 を 試 験 1と 同 様 な 方 法 で 確 認 した 表 2 粉 末 凝 集 剤 A と 機 能 性 炭 化 物 による 凝 集 試 験 結 果 機 能 性 炭 化 物 ( 種 類 炭 化 温 度 ) 機 能 性 炭 化 物 添 加 濃 度 [mg/l] 処 理 水 濁 度 [NTU] 炭 + 粉 末 凝 集 炭 のみ 剤 A(10 mg/l) 凝 集 フロック 径 [-] 500 313 31 D-4 もみ 殻 300 1,000 133 44 D-4 2,000 140 116 D-5 500 336 35 D-6 もみ 殻 400 1,000 270 53 D-5 2,000 303 58 D-6 500 229 4 D-7 もみ 殻 500 1,000 250 4 D-8 2,000 204 3 D-7 500 112 3 D-8 もみ 殻 600 1,000 144 3 D-8 2,000 121 4 D-8 500 142 12 D-4 もみ 殻 700 1,000 176 18 D-5 2,000 266 18 D-4 500 142 12 D-3 杉 500 1,000 176 18 D-4 数 値 が 大 きくなるほどフロック 径 が 大 きい 2,000 266 18 D-4 付 録 2-5 - 4

写 真 1 凝 集 試 験 :( 左 ) 粉 末 凝 集 剤 のみ ( 右 ) 粉 末 凝 集 剤 + 機 能 性 炭 化 物 < 試 験 3: 金 属 フィルターを 用 いた 機 能 性 炭 化 物 のろ 過 助 剤 試 験 > 模 擬 水 に 対 して 粉 末 凝 集 剤 A のみと 機 能 性 炭 化 物 を 併 用 して 凝 集 沈 殿 を 行 った 後 小 型 水 浄 化 システムに 使 用 する 金 属 フィルター(スリット 幅 :10 µm 長 さ:20 mm)を 通 して ポンプで 吸 引 し ろ 過 後 の 処 理 水 の 濁 度 及 びろ 過 状 態 ( 流 量 等 )を 確 認 した 本 試 験 によ り 機 能 性 炭 化 物 のろ 過 助 剤 としての 性 能 を 確 かめ 小 型 水 浄 化 システムの 仕 様 を 決 定 し た 表 3 機 能 性 炭 化 物 のろ 過 試 験 結 果 処 理 粉 末 凝 集 剤 A のみ 粉 末 凝 集 剤 A+ 機 能 性 炭 化 物 ( 炭 化 温 度 600 のもみ 殻 炭 ) ろ 過 状 態 金 属 フィルターによりろ 過 した 処 理 水 にスラッジが 混 入 し 処 理 水 の 濁 度 が 悪 化 (ろ 過 前 上 澄 み 液 の 濁 度 :8 ろ 過 後 処 理 水 の 濁 度 :32) 若 干 量 の 通 水 の 後 金 属 フィルターに 目 詰 まりが 生 じ 今 回 の 試 験 条 件 では 連 続 的 な 処 理 は 不 可 機 能 性 炭 化 物 により SS 分 がしっかりと 保 持 され 目 詰 まりを 生 じ ることなくろ 過 処 理 処 理 水 の 濁 度 はほぼ 変 化 なし(ろ 過 前 上 澄 み 液 の 濁 度 :4 ろ 過 後 処 理 水 の 濁 度 :3) 処 理 水 の 流 量 は 金 属 フィルター1 本 につき 6 7 L/mn. 程 度 < 基 礎 試 験 結 果 及 び 考 察 > 以 上 に 概 略 を 示 した 基 礎 試 験 結 果 より 機 能 性 炭 化 物 として 炭 化 温 度 500 及 び 600 の もみ 殻 炭 を 粉 末 凝 集 剤 A と 併 用 した 場 合 に 凝 集 沈 殿 が 促 進 され ろ 過 し 易 い 大 きなフロ ックが 成 長 することが 確 認 された ( 凝 集 助 剤 ) 付 録 2-5 - 5

表 1 及 び 表 2に 示 した 試 験 結 果 から SS 濃 度 :1,000 mg/l の 粘 土 模 擬 水 に 対 して 粉 末 凝 集 剤 の 添 加 濃 度 は 10 mg/l 機 能 性 炭 化 物 の 添 加 濃 度 は 500 mg/l で 充 分 な 凝 集 沈 殿 効 果 が 得 られることが 確 認 された しかし 実 際 の 汚 染 懸 濁 水 の 性 状 は 模 擬 水 のように 一 様 で はなく 例 えば 油 分 等 の 混 入 も 想 定 されるため 機 能 性 炭 化 物 の 添 加 濃 度 はより 安 全 を 考 慮 し SS 分 と 同 質 量 と 定 めた また 本 補 足 資 料 では 省 略 したが 市 販 粘 土 を 懸 濁 させた 場 合 濁 度 測 定 値 と SS 濃 度 には(SS 濃 度 [mg/l] = 2.92 濁 度 [NTU])の 一 次 の 相 関 性 が あることが 確 認 されている よって 実 証 試 験 においては 汚 染 懸 濁 水 の 濁 度 から SS 濃 度 を 予 測 して 機 能 性 炭 化 物 の 添 加 量 を 定 めることとした 今 回 の 試 験 結 果 では 粉 末 凝 集 剤 A のみの 場 合 上 澄 み 液 の 濁 度 は 低 下 するが 沈 殿 した フロック 径 が 小 さく 不 安 定 であるため 本 システムで 用 いる 金 属 フィルターによるろ 過 時 には ろ 材 の 閉 塞 を 生 じる 可 能 性 が 高 く 機 能 性 炭 化 物 の 使 用 は 必 須 であると 考 える 実 証 試 験 < 目 的 > 基 礎 試 験 で 得 られた 知 見 を 基 に 小 型 水 浄 化 装 置 とシステムを 製 作 構 築 して 放 射 能 汚 染 懸 濁 水 の 浄 化 能 力 を 実 証 確 認 し 同 システムの 運 用 方 法 及 び 処 理 コストを 検 討 する < 試 験 方 法 > 表 4 に 示 す 放 射 性 セシウム 汚 染 土 壌 を 用 いて 汚 染 懸 濁 水 を 人 為 的 に 調 整 し 小 型 水 浄 化 システムによる 浄 化 処 理 を 行 って 処 理 水 やスラッジの 放 射 能 濃 度 及 びスラッジ 発 生 量 等 を 確 認 した ( 図 1) 調 整 した 汚 染 懸 濁 水 の 濁 度 から 上 述 の 相 関 性 を 基 に SS 量 を 想 定 し SS と 同 質 量 の 機 能 性 炭 化 物 を 添 加 して 撹 拌 する 粉 末 凝 集 剤 A を 10 mg/l 添 加 して 撹 拌 の 後 フロック 形 成 のため 静 置 する その 後 金 属 フィルターを 通 して 水 を 排 出 ( 処 理 水 )し 処 理 槽 底 部 に 残 ったスラッジは 最 後 に 排 出 ドレンから 水 を 流 しながら 抜 き 出 して 市 販 の 土 嚢 袋 で 捕 集 した 土 嚢 袋 を 通 過 した 水 (ドレン 排 水 )についても 同 様 に 放 射 能 濃 度 等 の 測 定 を 行 った また 非 放 射 性 の 市 販 粘 土 模 擬 水 (1,000 mg/l)を 用 いて 機 能 性 炭 化 物 と 粉 末 凝 集 剤 A による 凝 集 沈 殿 スラッジを 得 て スラッジの 圧 縮 による 減 容 率 及 び 減 量 率 を 確 認 した 付 録 2-5 - 6

表 4 試 験 に 用 いた 放 射 性 セシウム 汚 染 土 壌 土 壌 放 射 能 濃 度 [kbq/kg] 134 Cs 137 Cs Cs 合 計 含 水 率 [%] 乾 燥 重 量 当 りの 放 射 能 濃 度 [kbq/kg] A 2.70 5.10 7.80 21.6 9.94 B 6.50 12.0 18.5 33.8 27.9 C 52.8 101.0 154.0 39.9 256.0 図 1 実 証 試 験 フロー 図 写 真 2 ( 左 から) 放 射 能 汚 染 懸 濁 水 処 理 水 ドレン 排 水 スラッジ 付 録 2-5 - 7

表 5 実 証 試 験 条 件 No. 処 理 水 量 [m 3 ] 使 用 土 壌 量 [kg] 汚 染 土 壌 濁 度 [NTU] 予 想 SS 濃 度 1 [mg/l] 炭 化 物 添 加 量 2 [kg] 0219-1 0.7 1.4 A 175 509 0.35 0219-2 0.7 7.0 A 450 1,310 0.91 0219-3 0.7 0.7 A 87 253 0.18 0220-1 0.7 1.4 B 142 413 0.29 0221-1 0.5 1.0 C 113 329 0.17 0222-1 0.5 1.0 C 130 379 3 無 添 加 1 予 想 SS 濃 度 は 基 礎 試 験 から SS 濃 度 [mg/l] = 濁 度 2.92 で 算 出 2 機 能 性 炭 化 物 添 加 量 は 基 礎 試 験 結 果 を 基 に SS 分 と 同 質 量 と 定 めた 3 0222-1 無 添 加 は 凝 集 剤 のみによる 処 理 表 6 濁 度 測 定 結 果 濁 度 [NTU] No. 放 射 能 汚 染 懸 濁 水 金 属 フィルター 処 理 水 スラッジ 排 出 時 の ドレン 排 水 0219-1 175 13 15 0219-2 450 58 27 0219-3 87 11 14 0220-1 142 17 18 0221-1 113 19 20 0222-1 ( 凝 集 剤 のみ) 130 21 54 付 録 2-5 - 8

表 7 除 染 効 果 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] No. 放 射 能 汚 染 懸 濁 水 金 属 フィルター 処 理 水 スラッジ 排 出 時 の ドレン 排 水 134 Cs 137 Cs Cs 合 計 134 Cs 137 Cs Cs 合 計 134 Cs 137 Cs Cs 合 計 0219-1 ND 12.8 12.8 ND ND ND ND ND ND 0219-2 23.8 42.3 66.1 ND ND ND ND ND ND 0219-3 ND 4.79 4.8 ND ND ND ND ND ND 0220-1 5.24 18.6 23.8 ND ND ND ND ND ND 0221-1 130 250 380 ND ND ND ND 7.24 7.24 0222-1 ( 凝 集 剤 のみ) 86.5 159 246 ND 10.1 10.1 <MDA 29.5 29.5 表 8 発 生 スラッジ No. 発 生 ス ラッジ 重 量 [kg] 放 射 能 濃 度 [Bq/kg] 134 Cs 137 Cs Cs 合 計 スラッジ 含 水 率 [%] スラッジ 乾 燥 重 量 [kg] 乾 燥 重 量 当 りの 放 射 能 濃 度 [kbq/kg] 0219-1 4.23 756 1,540 2,296 73.1 1.14 8.54 0219-2 10.78 1,270 2,550 3,820 40.9 6.37 6.46 0219-3 2.82 678 1,380 2,058 82.2 0.50 11.56 0220-1 4.19 1,260 2,250 3,510 70.5 1.24 11.90 0221-1 1.98 16,500 31,700 48,200 82.8 0.34 280.2 0222-1 ( 凝 集 剤 のみ) 0.89 28,700 53,200 81,900 82.1 0.16 457.5 0222-1 凝 集 剤 のみの 場 合 スラッジが 土 嚢 袋 から 漏 出 付 録 2-5 - 9

表 9 スラッジ 圧 縮 試 験 結 果 ( 非 放 射 性 の 市 販 粘 土 :1,000 mg/l 模 擬 水 を 使 用 ) 力 [tf] 圧 力 [tf/m 2 ] スラッジ 面 高 さ [mm] スラッジ 体 積 [ml] 減 容 率 [%] 0 0 47.4 372.3-1 127.3 20.9 164.3 55.9 2 254.7 18.6 146.2 60.7 3 382.0 17.4 136.4 63.4 4 509.3 16.5 129.5 65.2 計 算 式 : 減 容 率 = (1 ( 圧 縮 後 スラッジ 体 積 ) / ( 圧 縮 前 スラッジ 体 積 )) 100 表 10 スラッジ 減 量 率 質 量 [kg] 含 水 率 [%] 減 量 率 [%] 圧 縮 前 0.454 80.2 - 圧 縮 後 (509.3 tf/m 2 ) 0.310 37.5 31.7% 計 算 式 : 減 量 率 = (1 ( 圧 縮 後 スラッジ 質 量 ) / ( 圧 縮 前 スラッジ 質 量 )) 100 写 真 3 処 理 後 スラッジの SEM 写 真 :( 左 ) 圧 縮 前 ( 右 ) 圧 縮 後 付 録 2-5 - 10

表 11 処 理 水 の 水 質 検 査 項 目 計 量 結 果 単 位 水 質 汚 濁 防 止 法 排 水 基 準 水 素 イオン 濃 度 (ph) 7.0(21 ) - 5.8 8.6 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 (BOD) 2.9 mg/l 160 以 下 ( 日 間 平 均 120) 化 学 的 酸 素 要 求 量 (COD) 1.5 mg/l 160 以 下 ( 日 間 平 均 120) 浮 遊 物 質 量 (SS) 6 mg/l 200 以 下 ( 日 間 平 均 150) ノルマルヘキサン 抽 出 物 質 含 有 量 2.5 未 満 mg/l 30 以 下 ( 動 植 物 油 脂 類 ) 大 腸 菌 群 数 30 未 満 個 /cm 3 3,000 以 下 窒 素 含 有 量 1.0 未 満 mg/l 120 以 下 ( 日 間 平 均 60) リン 含 有 量 0.1 mg/l 16 以 下 ( 日 間 平 均 8) 内 藤 環 境 管 理 株 式 会 社 による 試 験 結 果 < 実 証 試 験 結 果 及 び 考 察 > 表 6 及 び 表 7 に 示 した 試 験 結 果 から 本 システムにより 汚 染 懸 濁 水 の 放 射 性 セシウムの 放 射 能 濃 度 を 測 定 下 限 値 以 下 にまで 除 染 できることが 実 証 された 但 し 実 際 の 除 染 効 果 は SS 分 の 濃 度 及 びその 放 射 能 濃 度 に 依 存 する 表 11 に 示 した 処 理 水 の 水 質 検 査 結 果 から 放 射 能 だけでなく 各 種 水 質 基 準 値 についても 河 川 等 への 放 流 に 際 して 全 く 問 題 はないこと が 確 認 された また 金 属 フィルターを 通 した 処 理 水 だけでなく スラッジ 排 出 時 に 土 嚢 袋 を 通 して 排 出 されるドレン 排 水 からもほとんど 放 射 能 は 検 出 されなかったが これは 機 能 性 炭 化 物 が SS 分 をしっかりと 保 持 していることを 示 している しかし 表 6 の 濁 度 測 定 結 果 や 表 7 の No.0221-1 のドレン 排 水 の 放 射 能 濃 度 から より 確 実 に 浄 化 を 行 うためには 金 属 フィルターの 使 用 が 望 ましいと 考 える No.0222-1 の 粉 末 凝 集 剤 A のみの 処 理 では 金 属 フィルターからの 処 理 水 の 通 水 は 若 干 量 のみで 直 ぐに 閉 塞 し また この 処 理 水 からも 放 射 性 セシウムが 検 出 された このフィル ターの 閉 塞 は エアー 吹 込 みによる 逆 洗 を 行 っても 直 ぐに 再 び 生 じるため 同 システムの 運 用 には 機 能 性 炭 化 物 等 のろ 過 助 剤 が 不 可 欠 だと 考 える また 土 嚢 袋 からスラッジの 漏 出 も 確 認 され これは 表 6 及 び 表 7 の No.0222-1 の 測 定 結 果 にも 表 れている 本 システムでは SS 分 と 機 能 性 炭 化 物 がスラッジとして 発 生 するが その 量 は 表 5 及 び 表 8 から SS 濃 度 :500 mg/l の 場 合 6.0 kg/m 3 SS 濃 度 :250 mg/l の 場 合 4.0 kg/m 3 程 度 と 予 測 される これらは 含 水 率 80 % 程 度 の 湿 潤 状 態 であり 且 つ 機 能 性 炭 化 物 自 体 が 多 孔 質 で 脱 水 助 剤 としても 働 くため 表 9 及 び 表 10 に 示 す 試 験 結 果 から 圧 縮 すること で 質 量 約 2/3 体 積 約 1/3 程 度 に 減 じることが 確 認 された 付 録 2-5 - 11

コスト 評 価 除 染 コスト 算 出 (8h/ 日 22 日 / 月 稼 働 ) 除 染 システム 小 型 大 型 項 目 内 訳 記 号 備 考 (タンク 容 量 ) (0.7 m 3 ) (3.0 m 3 ) 処 理 時 間 ( 分 /バッチ) 30 30 A 処 理 能 力 (m 3 /h) 1.4 6.0 稼 働 日 ( 日 / 月 ) 22 22 条 件 稼 働 時 間 (h/ 日 ) 7 7 実 稼 働 :7h 準 備 片 づけ:1h 運 転 時 間 (h/ 月 ) 154 154 B 処 理 量 (m 3 / 日 ) 9.8 42.0 C 処 理 量 (m 3 / 月 ) 215.6 924.0 装 置 製 造 費 9,500,000 16,000,000 リース 期 間 ( 年 ) 5 5 5 年 後 譲 渡 装 置 リース 料 率 (%) 2.00 2.00 D リース 費 用 ( 円 / 月 ) 190,000 320,000 発 電 機 E リース 費 用 ( 円 / 月 ) 36,000 60,000 0.7m 3 :10kVA 3.0m 3 :37kVA 機 械 費 水 中 ポンプ F リース 費 用 ( 円 / 月 ) 11,100 11,100 370 円 / 日 1m 3 タンク G リース 費 用 ( 円 / 月 ) 21,600 21,600 720 円 / 日 計 H リース 費 用 計 ( 円 / 月 ) 258,700 412,700 D+E+F+G 軽 油 単 価 ( 円 /L) 135 135 軽 油 I 発 電 機 軽 油 ( 円 /m 3 ) 135 117 1.4 L/h:10kVA 5.2 L/h:37kVA J 機 械 コスト( 円 /m 3 ) 1,335 564 H/C+I K 凝 集 剤 ( 円 /kg) 1,270 1,270 粉 末 凝 集 剤 使 用 量 (ppm) 10.0 10.0 凝 集 剤 使 用 量 (kg/バッチ) 0.007 0.030 L 使 用 量 (kg/m 3 ) 0.010 0.010 M コスト( 円 /m 3 ) 13 13 K*L 凝 集 助 剤 ( 円 /L) 100 100 機 能 性 炭 化 物 材 料 費 凝 集 助 剤 ( 円 /kg) 1,333 1,333 かさ 比 重 0.075 使 用 量 (ppm) 500 500 凝 集 助 剤 使 用 量 (kg/バッチ) 0.35 1.50 使 用 量 (kg/m 3 ) 0.50 0.50 N コスト( 円 /m 3 ) 667 667 計 O 材 料 コスト( 円 /m 3 ) 679 679 M+N 特 殊 作 業 員 ( 円 /8h) 21,500 21,500 建 設 物 価 (2013.3) P848 単 価 P 特 殊 作 業 員 ( 円 /h) 2,688 2,688 人 件 費 歩 掛 特 殊 作 業 員 ( 人 工 / 日 ) 1.0 1.0 装 置 運 転 Q 人 件 費 コスト( 円 /m 3 ) 1,920 448 P/A 除 染 コスト 合 計 汚 染 水 当 り( 円 /m 3 ) 3,934 1,691 J+O+Q < 補 足 > 運 転 条 件 を 24 hr./ 日 30 日 / 月 の 連 続 稼 働 とした 場 合 除 染 コストは 以 下 の 通 りとなる 小 型 (0.7 m 3 ) 2,991 円 /m 3 大 型 (3.0 m 3 ) 1,340 円 /m 3 付 録 2-5 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 大 成 建 設 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 : 廃 棄 物 を 低 減 する 薄 層 浚 渫 及 び 薄 層 覆 砂 による 水 域 の 汚 染 底 質 拡 散 防 止 技 術 事 業 の 概 要 : 放 射 性 物 質 が 堆 積 した 水 域 の 底 質 拡 散 防 止 技 術 として ポンプ 式 よりも 廃 棄 物 が 少 ないグラブ 式 の 薄 層 浚 渫 工 法 ( 密 閉 二 重 構 造 グラブ 浚 渫 工 法 ) 及 び 廃 棄 物 を 全 く 排 出 せず 巻 き 上 げが 少 ない 薄 層 覆 砂 工 法 (クリーン 薄 層 覆 砂 工 法 )について 実 用 性 等 を 比 較 する 実 施 内 容 : (1) 底 泥 試 料 の 採 取 による 底 質 組 成 放 射 線 量 の 把 握 (2)シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 底 泥 表 面 線 量 の 把 握 (3) 薄 層 浚 渫 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 (4) 薄 層 覆 砂 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 技 術 概 要 : 1. 薄 層 浚 渫 ( 密 閉 二 重 構 造 グラブ 浚 渫 工 法 ) 試 験 目 標 対 象 範 囲 の 汚 染 土 を 薄 層 10cm 単 位 で 浚 渫 底 質 土 を 高 含 泥 率 で 効 率 的 に 浚 渫 ( 含 泥 率 80% 以 上 で 除 去 ) 浚 渫 時 の 表 層 底 泥 の 拡 散 を 防 止 期 待 される 効 果 底 泥 の 巻 き 上 がりを 防 止 し 廃 棄 物 量 を 抑 制 した 底 泥 の 除 去 試 験 フロー 2. 薄 層 覆 砂 (クリーン 薄 層 覆 砂 工 法 ) 試 験 目 標 対 象 範 囲 を 薄 層 10cm 単 位 で 覆 砂 覆 砂 時 に 表 層 底 泥 の 拡 散 を 防 止 期 待 される 効 果 底 泥 の 巻 き 上 がりを 防 止 し 覆 砂 材 を 最 小 化 した 底 泥 の 遮 へい 3.シンチレーションファイバを 用 いた 底 泥 の 線 量 当 量 率 測 定 底 泥 表 面 線 量 の 線 的 測 定 ノズルタンク 覆 砂 スラリー( 砂 + 水 ) 排 砂 口 上 ツバ 試 験 フロー 下 ツバ 覆 砂 汚 濁 底 泥 その 他 : 付 録 2-6 - 1

除 染 効 果 : 1. 底 泥 試 料 の 採 取 による 底 質 組 成 放 射 線 量 の 把 握 放 射 性 セシウム 濃 度 (Bq/kg dry) 表 層 底 泥 の 放 射 性 セシウム 濃 0 200 400 600 800 1,000 度 は 2,990~71,800Bq/kg-dry 0~ 5cm 5~10cm ( 干 上 がった 状 態 )( 右 図 ) 10~15cm Cs 134 15~20cm Cs 137 深 度 方 向 の 放 射 性 セシウム 濃 20~25cm 度 結 果 の 一 例 ( 左 図 ) 25~30cm 10~15cm 以 下 は 30~35cm 不 検 出 ( 検 出 限 界 (20Bq/kg) 値 未 満 ) 2. 薄 層 浚 渫 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 (シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 ) 深 さ(cm) 薄 層 浚 渫 (10 cm)による 低 減 率 : 最 大 95%( 平 均 91%) 浚 渫 範 囲 周 辺 の 放 射 性 セシウムに 汚 染 され た 表 層 底 泥 のまき 上 が りの 抑 制 が 必 要 3. 薄 層 覆 砂 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 (シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 ) 薄 層 覆 砂 (10 cm)による 低 減 率 : 最 大 69%( 平 均 56%) 覆 砂 厚 のバラつきに 対 して 送 砂 量 とスラ リー 濃 度 の 平 準 化 によ る 適 切 な 管 理 が 必 要 除 去 物 発 生 量 評 価 : 薄 層 覆 砂 は 発 生 しない 薄 層 浚 渫 :1 層 10 cm 19.6m 2 当 たり 除 去 物 発 生 量 7.33m 3 / 除 染 処 理 量 2.22m 3 = 除 去 物 発 生 量 率 3.30( 含 泥 率 30.3%) 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 平 均 空 間 線 量 率 2.39μSv/hr 総 作 業 時 間 1,666 時 間 (20 日 間 ) 作 業 員 最 大 被 ばく 量 152μSv( 交 通 誘 導 員 作 業 時 間 84 時 間 ) 平 均 被 ばく 量 83μSv コスト 評 価 :(10cm 施 工 時 ) 1. 薄 層 浚 渫 :12,100 円 /m 3 2. 薄 層 覆 砂 :1,850 円 /m 2 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ):(10cm 施 工 時 ) 1. 薄 層 浚 渫 :5 人 工 / 日 23.5m 3 / 日 (3.92m 3 /hr) 2. 薄 層 覆 砂 :11 人 工 / 日 150.0m 2 / 日 (25.0m 2 /hr) コスト 評 価 条 件 :コストは 直 接 工 事 費 のみ 計 上 1. 薄 層 浚 渫 対 象 面 積 :20,000m 2 浚 渫 厚 さ:10cm 含 泥 率 :20% 浚 渫 量 :19.8m 3 / 日 作 業 時 間 :8hr( 稼 働 6hr) 浚 渫 土 砂 処 分 費 特 殊 勤 務 手 当 は 含 まず 2. 薄 層 覆 砂 対 象 面 積 :20,000m 2 覆 砂 厚 さ:10cm 覆 砂 量 :150m 2 / 日 作 業 時 間 :8hr( 稼 働 6hr) 特 殊 勤 務 手 当 は 含 まず 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 :マスク( 捕 集 効 率 95% 以 上 ) 綿 の 手 袋 ゴム 手 袋 を 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 : 浚 渫 した 土 等 は 一 旦 水 槽 に 保 管 福 島 県 飯 舘 村 し 試 験 終 了 後 に 浚 渫 場 所 に 戻 した 付 録 2-6 - 2

1. 底 泥 試 料 の 採 取 による 底 質 組 成 放 射 線 量 の 把 握 1.1 表 層 底 泥 表 1-1 表 層 底 泥 の 放 射 能 濃 度 (1 2) 測 定 箇 所 表 層 底 泥 の 放 射 能 濃 度 (Bq/kg-dry) Cs-134 Cs-137 TOTAL 1 990 2,000 2,990 2 6,600 13,000 19,600 図 1-1 浮 泥 採 取 位 置 図 (1~6) (a)5サンプリング 状 況 (b)6サンプリング 状 況 写 真 1-1 サンプリング 表 1-2 浮 泥 層 の 放 射 能 濃 度 放 射 線 量 率 (3 4 5 6) 測 定 箇 所 D-phod 測 定 値 表 層 底 泥 の 放 射 能 濃 度 (Bq/kg-wet) 表 層 底 泥 の 放 射 能 濃 度 (Bq/kg-dry) μsv/hr Cs-134 Cs-137 TOTAL Cs-134 Cs-137 TOTAL 3 1.9 2,470 5,770 8,240 7,430 17,400 24,830 4 2.2 3,300 7,700 11,000 8,380 19,600 27,980 5 2.6 5,410 12,200 17,600 11,800 26,700 38,500 6 2.8 8,600 20,700 29,300 21,100 50,700 71,800 *D-phod 測 定 値 は シンチレーションファイバー 測 定 範 囲 を1mとしその 平 均 値 を 示 す * 表 層 底 泥 は シンチレーションファイバー 測 定 範 囲 部 の 表 面 泥 を 採 取 した 付 録 2-6 - 3

1.2 深 度 方 向 の 放 射 能 濃 度 図 1-2 底 泥 採 取 位 置 図 (B-1 B-2) 図 1-3 B-1( 放 射 能 濃 度 : 事 前 調 査 ) 図 1-4 B-2( 放 射 能 濃 度 : 事 前 調 査 ) 水 底 からの 深 さ 0~5 cmの 底 泥 の 放 射 能 濃 度 は 360 76Bq/kg-dry であり サンプリング 部 分 近 接 の 放 射 線 量 率 (D-phod で 測 定 )が 3μSv/h 程 度 と 高 い 値 に 対 して 低 い 値 となった 低 い 値 となった 要 因 は 以 下 のように 推 定 される サンプリングの 際 は 塩 ビパイプを 水 底 より 所 定 の 深 度 まで 押 し 込 こんだ 後 水 深 が 深 い ( 約 1.7m 程 度 )こともあり 引 き 抜 く 際 の 揺 れが 大 きく 放 射 性 セシウムで 汚 染 されている と 推 定 される 表 層 底 泥 が 塩 ビパイプ 内 の 底 泥 試 料 上 の 水 の 中 に 浮 遊 していたと 推 定 される そして その 状 態 ですぐに 塩 ビパイプから 試 料 を 取 り 出 し 切 断 確 保 したため 水 底 0~ 5 cmの 底 泥 の 試 料 には 表 層 底 泥 がほとんど 含 まれておらず 放 射 能 濃 度 の 値 が 低 くなったと 推 定 される 付 録 2-6 - 4

2. 薄 層 浚 渫 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 (シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 ) 14.0m 2.5m 7.0m 7.0m 2.5m A 区 画 a B 区 画 b 2.5m 2.8m 5 4 3 a b c d e f g a b c d e f g h 1 2 3 斜 樋 管 2 1 c 1m d 基 準 線 1m 1m 2.5m 2.5m 1m 1m 2.5m 2.5m 1m 0.7m AD 0 AD 1 AD 2 AD 3 BD 1 BD 2 BD 3 BD 4 凡 例 : 放 射 性 セシウム 濃 度 ( 事 前 ) : 放 射 性 セシウム 濃 度 ( 事 後 ) ( 位 置 番 号 :B 1 2 3( 浮 泥 のみ)) ( 位 置 番 号 :B 1 2) : 放 射 線 量 率 ( 位 置 番 号 :AD 0~3 BD 1~4) : 濁 度 SS 濃 度 ( 位 置 番 号 :B a~d) : 浚 渫 範 囲 : 現 地 盤 高 さ 浚 渫 出 来 形 ( 位 置 番 号 :A 1~5 a~g B 1~5 a~h) A 区 画 :30 cmで 1 回 浚 渫 B 区 画 :10 cmで 3 回 掘 削 図 2-1 シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 位 置 図 ( 薄 層 浚 渫 ) 図 2-2 薄 層 覆 砂 工 法 の 実 証 試 験 時 の 作 業 エリア 資 機 材 置 場 平 面 図 付 録 2-6 - 5

図 2-3 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 浚 渫 :BD-1 ライン) 図 2-4 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 浚 渫 :BD-2 ライン) 図 2-5 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 浚 渫 :BD-3 ライン) 付 録 2-6 - 6

(a)グラブ( 高 さ 3m(グラブ 開 時 )) (b)グラブ( 奥 行 2.8m(グラブ 開 時 )) (c)グラブ( 幅 1.55m) 写 真 2-1 薄 層 浚 渫 工 法 実 証 試 験 装 置 (d)グラブ( 内 部 フラップ) (a)グラブ 着 底 (b) 水 平 彫 り (c) 内 部 フラップ 押 上 げ( 排 土 ) 写 真 2-2 薄 層 浚 渫 工 法 実 施 状 況 (d)グラブ 開 後 次 へ 移 動 付 録 2-6 - 7

3. 薄 層 覆 砂 工 法 適 用 による 除 染 効 果 の 確 認 (シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 ) 15m 2.5m 7.5m 7.5m 2.5m C 区 画 a D 区 画 a b c d e f g h a b c d e f g h b 2.5m 9 8 7 2 3 5m 6 5 1 1 4 3 1m c d 斜 樋 管 基 準 線 1m 1.25m @2.5m 1.25m 1m CD 0 CD 1 CD 2 CD3 DD 1 DD 2 DD 3 DD 4 凡 例 : 放 射 性 セシウム 濃 度 ( 事 前 ) : 放 射 性 セシウム 濃 度 ( 事 後 ) ( 位 置 番 号 :C 1 D 1) 表 層 浮 泥 のみ( 位 置 番 号 :D 2 3( 共 に 浮 泥 のみ)) : 放 射 線 量 率 ( 位 置 番 号 :CD 0~3 DD 1~4) : 濁 度 SS 濃 度 ( 位 置 番 号 :D a~d) : 覆 砂 範 囲 : 現 地 盤 高 さ 覆 砂 出 来 形 ( 位 置 番 号 :C 3~9 a~g D 3~9 a~g) A 区 画 :30 cmで 1 回 浚 渫 B 区 画 :10 cmで 3 回 掘 削 図 3-1 シンチレーションファイバ 線 量 当 量 率 測 定 装 置 による 測 定 位 置 図 ( 薄 層 覆 砂 ) 図 3-2 薄 層 覆 砂 工 法 の 実 証 試 験 時 の 作 業 エリア 資 機 材 置 場 平 面 図 付 録 2-6 - 8

図 3-3 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 覆 砂 :DD-1 ライン) 図 3-4 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 覆 砂 :DD-2 ライン) 図 3-5 放 射 線 量 率 測 定 結 果 ( 薄 層 覆 砂 :DD-3 ライン) 付 録 2-6 - 9

(a)プラント 全 景 (b) 水 中 ポンプ( 左 ) サンドポンプ( 右 ) (c)ベッセル(3m3) 写 真 3-1 薄 層 覆 砂 工 法 実 証 試 験 装 置 (d)ベルコン (a)プラント 全 景 (b) 特 殊 ノズル (c) 砂 搬 入 状 況 (d) 特 殊 ノズル 設 置 状 況 写 真 3-2 薄 層 覆 砂 工 法 実 施 状 況 付 録 2-6 - 10

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 白 河 井 戸 ボーリング 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 : 過 熱 水 蒸 気 による 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 植 物 の 高 効 率 な 減 容 実 証 事 業 の 概 要 : 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 植 物 ( 木 質 系 廃 棄 物 )を 無 酸 化 間 接 加 熱 での 炭 化 を 連 続 的 に 行 うことで 大 量 減 容 処 理 及 び 炭 化 物 への 放 射 性 物 質 の 固 定 化 を 実 現 する 実 証 試 験 を 行 う 実 施 内 容 : 既 に 保 管 されている 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 木 質 系 廃 棄 物 を 過 熱 水 蒸 気 によ り 無 酸 化 状 態 にした 炭 化 炉 ( 炉 内 温 度 650~700 )に 連 続 的 に 投 入 して 炭 化 による 減 容 処 理 を 行 う 放 射 性 物 質 は 炭 化 物 へ 固 定 化 されることを 想 定 しており 装 置 から 発 生 する ガス 水 油 ( 植 物 由 来 )へ 放 射 性 物 質 が 含 まれていないことを 確 認 する 技 術 概 要 : 1 試 験 フロー 油 炭 化 装 置 ガス フィル ター 油 水 分 離 ト ラ ッ プ ボイ ラー 過 熱 水 蒸 気 炭 化 炉 650~ 700 ( 電 気 炉 ) 木 質 系 廃 棄 物 破 砕 機 処 理 水 廃 水 処 理 装 置 2 試 験 目 標 (1) 処 理 物 の 減 容 率 :80~90% 葉 茎 の 場 合 (2) 炭 化 減 容 装 置 の 処 理 能 力 :1m 3 ~ 2m 3 /hr/ 台 (3) 放 射 性 物 質 を 炭 化 物 へ 固 定 炭 化 物 保 管 へ 3 期 待 される 効 果 (1) 放 射 性 物 質 で 汚 染 された 木 質 系 廃 棄 物 を 大 気 や 水 環 境 等 に 放 射 性 物 質 を 放 出 させるこ となく 連 続 的 に 減 容 し 放 射 性 物 質 を 炭 化 物 に 固 定 化 させることが 可 能 となる (2) 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 木 質 系 廃 棄 物 の 大 幅 減 容 により 保 管 場 所 の 確 保 がしやすくな る (3)システムがコンパクトで 中 型 トラックに 搭 載 可 能 のため 発 生 場 所 や 保 管 場 所 での 減 容 処 理 が 可 能 となる その 他 : 実 証 試 験 については 1 実 証 装 置 の 能 力 及 び 最 適 処 理 条 件 を 確 認 することを 目 的 とし た 一 次 実 証 試 験 2 最 適 条 件 での 連 続 運 転 を 目 的 とした 二 次 実 証 試 験 を 実 施 する また 試 料 となる 木 質 系 廃 棄 物 は 事 前 に 破 砕 (チッパー) 機 にて 粉 砕 し また 異 物 ( 石 等 )は 事 前 に 除 去 して 使 用 する 付 録 2-7 - 1

除 染 効 果 : 実 証 試 験 では 平 成 24 年 12 月 頃 に 実 施 された 除 染 作 業 によって 集 められた 木 質 系 廃 棄 物 を 試 料 として 用 い まず 1 装 置 の 性 能 評 価 のために 温 度 条 件 を 2 通 り 温 度 保 持 時 間 を 3 通 りで 一 次 試 験 ( 計 6 回 )を 実 施 し 処 理 時 間 の 検 討 を 行 った 次 に 2650 の 温 度 で 保 持 時 間 4 時 間 の 二 次 試 験 を 3 回 実 施 した なお 1 回 の 処 理 量 は 1m 3 のフレキシブルコンテ ナバッグ 満 杯 の 木 質 系 廃 棄 物 であり 事 前 に 破 砕 (チッパー) 機 にて 破 砕 して 装 置 へ 投 入 した 実 証 試 験 では 試 料 の 水 分 値 が 約 50%と 高 く 設 定 した 温 度 と 温 度 保 持 時 間 では 処 理 物 に 水 分 が 残 り 試 料 同 士 が 絡 み 合 ってしまい 自 動 排 出 が 困 難 な 状 況 となった そこで 最 終 的 に は 余 熱 で 乾 燥 させてから 排 出 するようにした 試 料 の 水 分 量 の 多 さにより 目 標 とした 処 理 能 力 に 達 しなかったが 実 際 においても 試 料 同 様 の 水 分 値 の 減 容 処 理 が 想 定 されるので 実 用 化 段 階 の 当 装 置 の 処 理 能 力 は 2m 3 / 日 / 台 と 想 定 している 実 施 試 験 の 結 果 を 以 下 に 示 す 表 1: 減 容 減 量 効 果 投 入 前 実 証 後 減 容 減 量 効 果 容 積 (m3) 重 量 (kg) 乾 重 量 (kg) 容 積 (m3) 重 量 (kg) 乾 重 量 (kg) 減 容 率 (%) 減 量 率 (%) 減 量 率 乾 (%) 総 量 9 1,277 641 1.57 468 355 82.6 63.4 55.4 平 均 1 142 71 0.17 52 39 - - - 総 量 は 9 回 分 の 総 計 平 均 は 9 回 の 平 均 値 表 2: 投 入 物 処 理 物 ( 炭 化 物 ) 中 の 放 射 性 物 質 (134Cs と 137Cs の 合 計 値 ) 9 回 の 総 計 投 入 物 (a) (Bq) 5,240,240 処 理 物 (b) (Bq) 5,539,000 (b)/(a) (%) 106 ±10% 以 内 であったことと 表 3 の 結 果 より 放 射 性 物 質 は 処 理 物 にほ ぼ 固 定 されたものと 評 価 できる 放 射 能 濃 度 に 投 入 物 及 び 処 理 物 の 重 量 を 乗 じて 算 出 表 3: 凝 縮 水 油 の 放 射 能 濃 度 及 び 排 ガス(フィルタに 通 す 前 )の 汚 染 評 価 分 析 回 数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 凝 縮 水 油 (Bq /kg) N.D 1.9 1.4 N.D N.D 2.2 1.5 N.D N.D 排 ガス(Bq) N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D 凝 縮 水 油 は 比 重 1 として 算 出 排 ガスはフィルタに 通 す 前 のろ 紙 に 付 着 した 放 射 性 物 質 の 量 当 処 理 においては 多 量 の 凝 縮 水 及 び 少 量 の 油 が 排 出 される 凝 縮 水 は 木 酢 液 と 言 われるもの で 適 切 な 凝 集 沈 殿 処 理 により 排 水 の 水 質 基 準 を 満 たすことが 可 能 であるが 油 (5l/9 回 )と 伴 に 今 回 は 保 管 する 除 去 物 発 生 量 評 価 : 表 1に 示 す 通 り 減 容 率 は(0.17m 3 /1m 3 )より 82.6%となった 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.15~0.20μSv/h 作 業 時 間 ( 実 験 )9 日 8h =72 時 間 作 業 員 最 大 被 ばく 量 :9μSv( 試 験 全 般 128 時 間 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 :8.5μSv コスト 評 価 :1m 3 当 たりのコストとし て1 発 電 機 の 軽 油 代 :10,235 円 +2 凝 集 剤 代 :752 円 +3 人 件 費 :35,425 円 = 46,412 円 がかかる 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 1m 3 当 たりの 作 業 人 工 は 2.5 人 工 /m 3 ( 内 訳 : 監 督 0.5 人 工 投 入 排 出 1 人 工 投 入 監 視 0.25 人 工 機 械 制 御 0.5 人 工 排 水 0.25 人 工 ) コスト 評 価 条 件 : 発 電 機 の 軽 油 代 は 1m 3 当 たりを 処 理 するのに 使 用 する 軽 油 量 (76.1l: 破 砕 (チッパー) 機 装 置 等 の 稼 働 に 使 用 )に 軽 油 価 格 134.5 円 を 乗 じて 算 出 人 件 費 は 作 業 人 工 に 記 した 人 工 の 単 価 より 算 出 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 汚 染 された 廃 棄 物 を 扱 うため ヘルメット メガネ マスク 手 袋 防 護 服 等 の 防 護 具 を 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 福 島 県 西 郷 村 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 試 験 場 所 に 一 時 保 管 し その 後 試 料 を 拝 借 した 西 郷 村 の 仮 置 き 場 に 返 却 予 定 付 録 2-7 - 2

平 成 24 年 度 除 染 技 術 実 証 事 業 過 熱 水 蒸 気 による 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 植 物 の 高 効 率 な 減 容 実 証 業 務 補 足 資 料 白 河 井 戸 ボーリング 株 式 会 社 1. 炭 化 装 置 について バッチ 式 の 炭 化 装 置 ( 炭 化 炉 の 容 積 1m 3 程 度 )を 以 下 の 仕 様 の 改 良 を 施 した 上 部 に 搬 入 部 下 に 搬 出 部 を 設 け 生 成 された 炭 化 物 を 熱 影 響 の 少 ない 下 部 の 位 置 か らスクリューコンベアにより 外 部 に 搬 出 する 構 造 として 連 続 処 理 を 可 能 とした 炉 内 に 熱 容 量 の 大 きい 過 熱 水 蒸 気 を 導 入 して 無 酸 化 状 態 にするようにした ラジアントチューブヒーターにより 炉 内 を 常 時 650~700 に 保 つようにした 放 射 性 物 質 のマスバランスを 確 認 できるよう 投 入 物 処 理 物 ( 炭 化 物 ) 以 外 にも 系 外 に 排 出 されるものについては 測 定 が 出 来 るような 構 造 にした 放 射 性 物 質 が 発 生 しても 系 外 に 漏 れでないような 装 置 設 計 とした(ガスの 排 出 箇 所 に はバグフィルターを 付 け 廃 水 油 については 排 出 口 を 設 けた) 可 燃 性 ガスが 発 生 する 場 合 には 大 気 開 放 の 際 に 燃 焼 装 置 により 燃 焼 させることにし た その 他 安 全 対 策 放 射 性 物 質 対 策 を 充 分 に 施 した 図 1-1. 炭 化 装 置 の 全 体 図 付 録 2-7 - 3

2. 試 験 の 概 要 2-1. 一 次 実 証 試 験 の 概 要 連 続 運 転 の 実 証 試 験 ( 二 次 実 証 試 験 )に 向 け 1m 3 程 度 の 植 物 ( 木 質 系 廃 棄 物 : 主 に 葉 茎 )を 炭 化 する 際 の 温 度 と 処 理 速 度 のデータを 取 得 し 実 証 装 置 の 能 力 及 び 最 低 処 理 条 件 を 確 認 することを 目 的 とした 実 証 試 験 を 実 施 した なお 処 理 温 度 と 処 理 スピード( 時 間 )の 関 係 は 以 下 の 通 りとした( 計 6 回 実 施 ) 1m 3 の 炉 内 を 満 タンにて 650 30min 60min 120min 1m 3 の 炉 内 を 満 タンにて 700 30min 60min 120min 表 2-1. 一 次 試 験 実 施 日 試 験 No. 試 験 日 実 証 内 容 試 験 No. 試 験 日 実 証 内 容 1 2012/2/6 700-2.0h 4 2012/2/13 650-0.5h 2 2012/2/11 700-1.0h 5 2012/2/13 650-1.0h 3 2012/2/12 700-0.5h 6 2012/2/14 650-2.0h また 処 理 時 間 の 考 え 方 は 図 2-1 の 通 りとした 処 理 時 間 (30 分 60 分 120 分 ) 昇 温 開 始 昇 温 完 了 ( 約 2 時 間 ) 温 度 保 持 終 了 投 入 開 始 投 入 完 了 ( 排 出 開 始 ) 図 2-1. 処 理 時 間 の 考 え 方 2-2. 試 験 の 様 子 チップ 化 した 試 料 は 混 入 異 物 を 除 去 して から ベルトコンベアを 用 いて 装 置 へ 投 入 した( 図 2-2 参 照 ) 図 2-2. 試 料 投 入 作 業 付 録 2-7 - 4

図 2-3. 排 出 用 受 け 箱 ( 右 が 排 出 口 ) 図 2-4. 処 理 物 2-3. 一 次 実 証 試 験 終 了 時 における 処 理 温 度 及 び 処 理 時 間 に 関 する 考 察 6 回 実 施 した 一 次 実 証 試 験 を 終 えて 処 理 温 度 及 び 処 理 時 間 について 考 察 した 結 果 以 下 の 結 論 に 至 った 今 回 の 試 料 の 様 に 投 入 物 の 水 分 が 多 い 場 合 ( 水 分 値 平 均 49.9%) 120 分 の 時 間 をかけ ても 処 理 物 に 水 分 が 多 く 残 っており 排 出 部 を 改 良 したものの 当 装 置 の 排 出 構 造 では 処 理 物 が 下 に 落 ちず 上 手 く 排 出 されない その 為 排 出 に 多 くの 時 間 を 費 やす 結 果 となり また 処 理 データ 等 から 判 断 すると 装 置 内 に 処 理 物 及 び 他 の 排 出 物 ( 廃 水 等 )が 残 ってしまっており それらが 次 の 試 験 において 排 出 されているものと 考 えられる 650 と 700 では いずれも 放 射 性 物 質 の 系 外 への 放 出 が 認 められず また 減 容 という 面 では 大 きな 差 が 認 められなかった 650 あるいは 700 の 処 理 温 度 と 処 理 時 間 ( 温 度 保 持 時 間 )では 処 理 時 間 ( 保 持 時 間 ) 終 了 後 余 熱 で 十 分 に 乾 燥 させないと 装 置 の 中 に 処 理 物 が 残 ってしまう コストが 低 くなるように 650 の 処 理 温 度 が 適 当 だと 考 えられる 2-4. 二 次 実 証 試 験 一 次 実 証 試 験 の 結 果 を 踏 まえ 650 の 処 理 温 度 において 温 度 保 持 時 間 4 時 間 の 実 証 試 験 を 3 回 実 施 した なお 二 次 実 証 試 験 1 回 目 は 温 度 保 持 時 間 終 了 後 2 時 間 後 に 排 出 を 開 始 したが 当 装 置 の 排 出 構 造 では 処 理 物 が 十 分 に 乾 燥 しないと 上 手 く 排 出 されない ことから 排 出 にかかる 電 力 コストと 作 業 時 間 を 考 慮 し 残 り 2 回 の 実 証 試 験 では 十 分 に 乾 燥 された 翌 朝 に 処 理 物 を 排 出 するようにした( 図 2-5 参 照 ) 付 録 2-7 - 5

処 理 時 間 (4 時 間 ) 余 熱 昇 温 開 始 昇 温 完 了 ( 約 2 時 間 ) 温 度 保 持 終 了 投 入 開 始 投 入 完 了 ( 投 入 開 始 より 約 2 時 間 ) 排 出 開 始 ( 翌 朝 ) 図 2-5. 二 次 実 証 実 験 における 処 理 時 間 3. 有 用 性 評 価 3-1. 減 容 減 量 効 果 の 評 価 一 次 実 証 実 験 及 び 二 次 実 証 実 験 の 容 積 重 量 に 関 する 結 果 は 表 3-1 に 示 す 排 出 に 要 する 時 間 設 定 がバラバラであること また 投 入 した 試 料 がどの 時 点 で 排 出 されているかが 正 確 には 掴 めていないことから 処 理 物 の 量 にばらつきが 見 られる そこで 減 容 減 量 効 果 の 評 価 については 9 回 分 の 合 計 をもって 評 価 した 表 3-1. 容 積 重 量 に 関 する 一 覧 表 試 験 区 分 700 -xh 650 -xh 連 続 処 理 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 試 験 日 2013/2/6 2013/ 2/11 条 件 700-2h 700-1h 投 入 原 料 (l) 投 入 原 料 (kg) 投 入 原 料 水 分 値 (%) 2013/ 2/12 700-0.5 h 2013/ 2/13 650-0.5 h 2013/ 2/13 650-1h 2013/ 2/14 650-2h 2013/ 2/15 650-4h 連 続 2013 /2/20 650-4h 連 続 2013/ 2/21 650-4h 連 続 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 166 177 96 123 127 143 154 152 139 47.8 47.8 47.8 52.1 52.1 52.1 49.9 47.9 51.6 処 理 物 (l) 220 170 110 50 380 150 180 160 150 処 理 物 (kg) 88 42 17 30 132 41 43 40 35 処 理 物 水 分 値 (%) 32.6 32.6 20.7 59.1 27.8 11.0 15.1 2.07 1.28 1) 減 容 効 果 減 容 効 果 を 表 3-2 に 示 す 9 回 分 の 平 均 で 評 価 すると 減 容 率 は 82.56%となっている なお 試 験 3と4の 減 容 率 は 高 く 試 験 5の 減 容 率 は 低 くなっている これは 試 験 3~ 5の 3 回 分 の 処 理 物 の 容 量 は 540l となり 3 で 割 ると 1 回 当 たりが 180l となるが 9 回 分 の 平 均 は 174l であることから 試 験 3と4で 処 理 物 が 装 置 内 に 残 り 試 験 5の 排 出 の 際 に 一 緒 に 排 出 されたものと 考 えられる 付 録 2-7 - 6

表 3-2. 減 容 効 果 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合 計 条 件 700 700 700 650 650 650 650-4h 650-4h 650-4h -2h -1h -0.5h -0.5h -1h -2h 連 続 連 続 連 続 投 入 原 料 l) 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 9000.00 処 理 物 (l) 220 170 110 50 380 150 180 160 150 1570.00 減 容 率 (%) 78.00 83.00 89.00 95.00 62.00 85.00 82.00 84.00 85.00 82.56 100.00 90.00 80.00 70.00 60.00 50.00 40.00 30.00 20.00 10.00 0.00 減 容 率 (%) 95.00 89.00 83.00 78.00 85.00 82.00 84.00 85.00 82.56 62.00 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合 計 図 3-1. 減 容 効 果 減 容 率 (%) 2) 減 量 効 果 乾 燥 重 量 での 減 量 効 果 を 表 3-3 に 示 す 9 回 分 の 平 均 で 評 価 すると 減 量 率 は 44.56%とな っている なお 試 験 3と4の 減 量 率 は 高 く 5の 試 験 の 減 量 率 は 低 くなっている これ は 試 験 3~5の 3 回 分 の 処 理 物 の 重 量 を 足 すと 120kg となり 3 で 割 ると 1 回 当 たりが 40kg となるが 9 回 分 の 平 均 は 39.5kg であることから 試 験 3と4で 処 理 物 が 装 置 内 に 残 り 試 験 5の 排 出 の 際 に 一 緒 に 排 出 されたものと 考 えられる 表 3-3. 減 量 効 果 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合 計 条 件 投 入 原 料 kg-dry 処 理 物 kg-dry 700-2 700-1 700 650 650 650 650 650 h h -0.5h -0.5h -1h -2h -4h 連 続 -4h 連 続 650-4h 連 続 86.65 92.39 50.11 58.92 60.83 68.50 77.15 79.19 67.28 641.03 59.31 28.31 13.48 12.27 95.30 36.49 36.51 39.17 34.55 355.40 減 量 率 (%) 31.55 69.36 73.10 79.17-56.66 46.73 52.68 50.54 48.64 44.56 3) 放 射 性 物 質 のマスバランス 評 価 放 射 性 物 質 のマスバランス 評 価 を 以 下 に 示 す バラツキがかなり 見 られるが 9 回 分 の 合 計 で 評 価 すると 処 理 物 / 投 入 原 料 の 放 射 性 物 質 は 1.06 となり ±10% 以 下 に 収 まって いることから 放 射 性 物 質 は 処 理 物 に 固 定 化 されているものと 評 価 できる 表 3-4. 放 射 性 物 質 のマスバランス 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 条 件 700-2h 700-1h 700-0.5h 650-0.5h 650-1h 650-2h 投 入 原 料 現 物 (Bq) 564,400.00 601,800.00 336,000.00 762,600.00 787,400.00 886,600.00 処 理 物 現 物 (Bq) 1,020,800.00 252,000.00 122,400.00 180,000.00 1,306,800.00 701,100.00 処 理 物 / 投 入 原 料 1.81 0.42 0.36 0.24 1.66 0.79 付 録 2-7 - 7

μsv/h μsv/h 7 8 9 合 計 650-4h 連 続 650-4h 連 続 650-4h 連 続 446,600.00 471,200.00 383,640.00 5240240.00 786,900.00 672,000.00 497,000.00 5539000.00 1.76 1.43 1.30 1.06 3-2. 空 間 線 量 率 評 価 実 証 試 験 場 所 における 作 業 前 作 業 中 作 業 後 の 放 射 線 量 の 推 移 を 図 3-2 に 示 す いず れの 実 証 試 験 においても 問 題 となるような 空 間 線 量 の 大 幅 な 上 昇 は 認 められなかった 0.18 試 験 設 備 周 辺 の 空 間 線 量 率 の 推 移 (μsv/h): 試 験 NO.1(2013/2/6) 0.16 設 備 周 辺 の 空 間 線 量 率 の 推 移 (μsv/h) 試 験 NO.7(2013/2/15) 0.16 0.14 0.12 0.1 1 炉 南 側 2 炉 南 東 側 0.14 0.12 0.1 1 炉 南 側 2 炉 南 東 側 3 炉 北 側 4 炉 西 側 6 凝 縮 塔 0.08 3 炉 北 側 0.08 0.06 4 炉 西 側 0.06 0.04 0.02 0 5 投 入 口 上 部 作 業 場 6 凝 縮 塔 0.04 0.02 0 BG10:00 11:20 13:08 14:00 図 3-2. 空 間 線 量 率 の 推 移 ( 試 験 NO.1.2013/2/6 と 試 験 NO.7.2013/2/15) なお 測 定 箇 所 は 図 3-3 の 通 りで 1 年 以 内 に 校 正 された1~5は アロカ TCS-172 NaI サーベイメータ 6 の 凝 縮 塔 ( 放 射 能 が 水 分 と 共 に 移 動 する 場 合 凝 縮 塔 で 凝 縮 水 と 共 に 溜 まると 仮 定 )においては 空 間 線 量 率 を 連 続 測 定 できる Techno AP TN-100 NaI サ ーベイメータ を 用 いて 変 動 の 有 無 の 確 認 及 び 変 動 時 の 時 間 温 度 投 入 量 等 の 記 録 と 比 較 が 出 来 る ように 測 定 を 行 った また 5の 投 入 口 上 部 作 業 場 所 については 当 初 は 装 置 上 部 から 投 入 する 構 造 であったが 炉 体 直 上 の 投 入 口 から 蒸 気 が 漏 洩 すると 供 に 投 入 口 が 小 さいことから 横 から 投 入 する 構 造 に 変 更 したため 2 回 目 以 降 の 測 定 は 必 要 ないと 判 断 した 図 3-3. 空 間 線 量 測 定 場 所 付 録 2-7 - 8

3-3. 汚 染 密 度 放 射 能 濃 度 評 価 一 次 実 証 実 験 及 び 二 次 実 証 実 験 における 投 入 物 処 理 物 凝 縮 水 油 処 理 水 洗 浄 水 排 ガス( 排 ガスフィルタ 前 及 び 後 )の 放 射 能 濃 度 及 び 放 射 性 物 質 総 量 (フィルタ 前 後 に 付 着 した 放 射 性 物 質 )を 表 3-5 に 示 す なお 水 及 び 油 の 比 重 は 1 とした この 結 果 からも 処 理 物 以 外 には 放 射 性 物 質 が 移 行 していないものと 評 価 できる 表 3-5. 放 射 能 濃 度 等 一 覧 表 試 験 区 分 700 -xh 650 -xh 連 続 処 理 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 試 験 日 条 件 投 入 物 : 現 物 (Bq/kg) 処 理 物 : 現 物 (Bq/kg) 凝 縮 水 油 (Bq/kg) 処 理 水 (Bq/kg) 洗 浄 水 (Bq/kg) トラップ 後 : ろ 紙 総 量 (Bq) フィルタ 前 : ろ 紙 総 量 (Bq) フィルタ 後 : ろ 紙 総 量 (Bq) 2013 /2/6 700-2h 2013 /2/11 700-1h 2013 /2/12 700-0.5h 2013 /2/13 650-0.5h 2013 /2/13 650-1h 2013 /2/14 650-2h 2013 /2/15 650-4h 連 続 2013 /2/20 650-4h 連 続 2013 /2/21 650-4h 連 続 3,400 3,400 3,500 6,200 6,200 6,200 2,900 3,100 2,760 11,600 6,000 7,200 6,000 9,900 17,100 18,300 16,800 14,200 N.D 1.9 1.4 N.D N.D 2.2 1.5 N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D N.D 表 3-6. 放 射 能 濃 度 検 出 下 限 値 (2013 年 2 月 21 日 分 の 分 析 ) 測 定 対 象 ( 水 油 ) 凝 縮 水 油 処 理 水 洗 浄 水 放 射 性 ヨウ 素 -131 [I-131] (Bq/kg) <0.61 <0.68 <0.63 放 射 性 セシウム-134 [Cs-134] (Bq/kg) <0.68 <0.58 <0.61 放 射 性 セシウム-137 [Cs-137] (Bq/kg) <0.77 <0.68 <0.62 測 定 対 象 ( 排 ガス) トラップ 後 ろ 紙 フィルター 前 ろ 紙 フィルター 後 ろ 紙 放 射 性 ヨウ 素 -131 [I-131] (Bq/ 枚 ) <0.16 <0.15 <0.17 放 射 性 セシウム-134 [Cs-134] (Bq/ 枚 ) <0.20 <0.24 <0.19 放 射 性 セシウム-137 [Cs-137] (Bq/ 枚 ) <0.17 <0.18 <0.18 また 投 入 物 と 処 理 物 の 放 射 能 濃 度 の 変 化 を 表 3-7 に 示 す 9 回 分 の 平 均 で 評 価 すると 放 射 能 濃 度 は 3.27 倍 ( 処 理 物 の 放 射 能 濃 度 投 入 物 の 放 射 能 濃 度 )に 濃 縮 されていた な お 連 続 処 理 の 試 験 (6~7)で 見 ると 濃 縮 率 は 5.62 倍 になっており 容 積 の 縮 減 率 の 値 (16.33%)の 反 比 例 に 近 い 値 (6.12 倍 )になっていることが 判 る 表 3-7. 放 射 能 濃 度 等 一 覧 表 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 平 均 投 入 物 現 物 (Bq/kg) 3,400 3,400 3,500 6,200 6,200 6,200 2,900 3,100 2,760 - 処 理 物 現 物 (Bq/kg) 11,600 6,000 7,200 6,000 9,900 17,100 18,300 16,800 14,200 - 濃 縮 ( 倍 ) 3.41 1.76 2.06 0.97 1.60 2.76 6.31 5.42 5.14 3.27 付 録 2-7 - 9

3-4. 二 次 廃 棄 物 の 評 価 投 入 物 1m 3 当 たりに 発 生 した 二 次 廃 棄 物 ( 油 凝 縮 水 )の 量 を 表 3-8 に 示 す 油 につい ては 凝 縮 水 の 一 番 上 層 に 軽 油 質 一 番 下 層 にタール 分 が 分 離 されるため 上 層 部 は 油 分 吸 着 マットで 吸 着 させ 容 器 底 部 沈 殿 物 ( 油 )は 重 量 を 測 定 し 比 重 1 として 算 出 した また 装 置 では 排 ガスの 洗 浄 水 として 2,000L を 用 いているが 長 期 間 水 を 入 れ 替 え ること 無 く 使 用 し 1 回 の 処 理 では 洗 浄 水 が 廃 棄 物 として 発 生 しないので 評 価 対 象 外 とし た さらに 実 証 試 験 では 放 射 性 物 質 が 凝 縮 水 に 移 行 した 場 合 に 備 えて ゼオライト 入 り 凝 集 剤 を 用 いた 廃 水 処 理 装 置 を 稼 働 させており 凝 集 沈 殿 物 が 微 量 ながら 発 生 した なお 凝 縮 水 はいわゆる 木 酢 液 と 言 われるものであり 成 分 分 析 調 整 が 必 要 となるが 消 臭 抗 菌 抗 カビ 虫 よけ 等 の 用 途 が 期 待 できる また 有 効 な 用 途 が 見 つからない 場 合 でも 凝 縮 水 は 排 水 基 準 を 満 たすように 適 切 な 凝 集 沈 殿 処 理 を 行 えば 処 理 水 を 放 流 す ることが 可 能 である 表 3-8. 二 次 廃 棄 物 の 量 試 験 区 分 700 -xh 650 -xh 連 続 処 理 試 験 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 試 験 日 2013/2/6 2013/2/11 2013/2/12 2013/2/13 2013/2/13 2013/2/14 2013/2/15 2013/2/20 2013/2/21 条 件 700-2h 700-1h 700-0.5h 650-0.5h 650-1h 650-2h 650-4h 連 続 650-4h 連 続 650-4h 連 続 原 料 (l) 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 油 (l) 0.2 0.3 0.2 0.5 0.6 0.6 1.1 0.7 0.8 凝 縮 水 (l) 39.8 47.7 17.8 24.5 44.4 37.4 66.9 45.3 47.2 沈 殿 物 (g) 360 432 162 225 405 342 612 414 432 一 方 油 は 木 タールと 言 われるもので 古 くは 分 留 して 軽 油 重 油 およびピッチなど に 分 け 軽 油 は 溶 剤 や 燃 料 重 油 は 防 腐 剤 に 供 したり クレオソートを 製 造 したりしてい た( 出 典 : 日 本 大 百 科 全 書 ( 小 学 館 )) なお 本 実 証 では 処 理 済 みの 凝 縮 水 がまだ 沈 殿 処 理 中 であり 排 水 の 水 質 基 準 を 満 た していない 為 油 (5l/9 回 )と 伴 に 保 管 している 二 次 廃 棄 物 については コストとの 兼 ね 合 いになるが 有 効 な 用 途 への 開 発 が 今 後 の 課 題 である 4.その 他 1) 除 去 物 処 分 方 法 処 理 物 については フレキシブルコンテナバッグに 入 れ さらにその 上 からシートで 覆 い 試 験 場 所 に 一 時 保 管 し その 後 試 料 を 拝 借 した 西 郷 村 の 仮 置 き 場 に 返 却 を 実 施 する 予 定 である 付 録 2-7 - 10

2) 作 業 員 被 ばく 量 評 価 本 実 証 試 験 に 伴 う 作 業 員 の 被 ばく 量 ( 最 大 被 ばく 量 平 均 被 ばく 量 )を 表 4-1 に 示 す 表 4-1. 作 業 員 被 ばく 量 評 価 日 付 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2013/ 2/1 2/6 2/11 2/12 2/13 2/14 2/15 2/20 2/21 合 計 評 価 対 象 チッパ 一 次 一 次 一 次 一 次 一 次 二 次 二 次 二 次 ー 試 験 試 験 試 験 試 験 試 験 試 験 試 験 試 験 評 価 時 間 時 間 8 8 8 8 8 8 8 8 8 72 最 大 被 ばく 量 μsv 0 1 2 1 1 1 1 1 1 9 平 均 被 ばく 量 μsv 0.0 1.0 1.5 0.5 1.5 1.0 1.0 1.0 1.0 8.5 2013/2/13 は 実 証 実 験 を 2 回 実 施 3) 作 業 人 工 作 業 速 度 評 価 本 実 証 試 験 では 一 日 当 たりの 処 理 量 は 1m 3 であったが 実 用 化 の 際 には 当 装 置 の 排 出 構 造 を 改 良 することによって 650 で 4 時 間 保 持 の 運 転 を 2 回 行 い 一 日 当 たりの 処 理 量 を 2m 3 とすることが 可 能 となる そこで 本 実 証 試 験 の 作 業 実 績 より 算 出 した 処 理 量 2m 3 当 たり( 一 日 当 たり)の 作 業 人 工 の 内 訳 を 表 4-2 に 示 す 表 4-2. 作 業 人 工 の 内 訳 ( 処 理 量 2m 3 当 たり) 作 業 名 称 作 業 員 数 作 業 時 間 人 日 作 業 監 督 係 り 1 8 1 チッパー 投 入 処 理 物 搬 出 係 り 2 8 2 投 入 監 視 係 り 1 4 0.5 減 容 装 置 制 御 係 り 1 8 1 排 水 処 理 係 り 1 4 0.5 合 計 6 32 5 4)コスト 評 価 軽 油 代 ( 発 電 用 ) 破 砕 (チッパー) 機 にて 1m 3 分 を 破 砕 するのに 使 用 した 軽 油 量 =3.6l 二 次 実 証 試 験 (650 で 4 時 間 保 持 )における 処 理 量 1m 3 当 たりの 軽 油 量 =87l 装 置 の 昇 温 ~ 温 度 保 持 ~ 排 出 また 廃 水 処 理 装 置 の 電 力 も 含 む 一 日 当 たりの 処 理 量 を 2m 3 とした 場 合 2 回 目 の 昇 温 に 使 用 する 軽 油 代 が 必 要 なく なる そこで 今 回 は 昇 温 時 の 軽 油 代 を 87 l 6 時 間 ( 昇 温 2 時 間 + 温 度 保 持 4 時 間 ) 2 時 間 =29 lとし 実 用 化 の 際 の 1m 3 当 たりの 軽 油 量 を(87l+(87l-29l)) 2 回 =72.5lとした 軽 油 価 格 =134.5 円 : 給 油 所 小 売 価 格 調 査 2013 年 2 月 25 日 時 点 ( 資 源 エネルギー 庁 ) 投 入 量 1m 3 当 たりの 処 理 に 必 要 な 軽 油 代 : 軽 油 量 :(3.6l+72.5l) 軽 油 価 格 :134.5 円 = 10,235 円 凝 集 剤 ( 廃 水 処 理 ) 投 入 量 1m 3 当 たりで 排 出 される 廃 水 の 処 理 で 使 用 する 凝 集 剤 の 量 と 金 額 を 表 4-3 に 示 す ( 投 入 量 1m 3 当 たりの 処 理 に 必 要 な 凝 集 剤 代 :752 円 ) 付 録 2-7 - 11

表 4-3. 凝 集 剤 の 使 用 量 と 金 額 油 分 除 去 後 凝 縮 水 3 倍 希 釈 水 (l) 希 釈 水 (l)に 対 し 凝 集 剤 0.3%(g) 凝 集 剤 (2000 円 / (kg 処 理 量 )) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合 計 平 均 120 144 54 75 135 114 204 138 144 1,128 125 360 432 162 225 405 342 612 414 432 3,384 376 720 864 324 450 810 684 1,224 828 864 6,768 752 凝 集 剤 の 金 額 には 炭 酸 ソーダ 溶 解 液 の 価 格 を 含 む 人 件 費 一 日 の 処 理 量 ( 投 入 物 2m 3 当 たり)で 必 要 な 作 業 員 の 人 日 単 価 金 額 を 表 4-4 に 示 す この 結 果 より 投 入 量 1m 3 当 たりで 必 要 な 人 件 費 は 35,425 円 となる 表 4-4. 作 業 員 の 人 件 費 ( 投 入 物 2m 3 当 たり) 作 業 名 称 作 業 員 数 作 業 時 間 人 日 単 価 金 額 作 業 監 督 係 り 1 8 1 13,900 13,900 チッパー 投 入 処 理 物 搬 出 係 り 2 8 2 13,900 27,800 投 入 監 視 係 り 1 4 0.5 13,900 6,950 減 容 装 置 制 御 係 り 1 8 1 14,800 14,800 排 水 処 理 係 り 1 4 0.5 14,800 7,400 合 計 6 32 5-70,850 単 価 は 平 成 24 年 度 公 共 工 事 設 計 労 務 単 価 ( 福 島 県 )の 特 殊 作 業 員 :13,900 円 設 備 機 械 工 :14,800 円 合 計 処 理 量 1m 3 当 たりに 必 要 なコスト:ランニングコスト( 軽 油 代 + 凝 集 剤 代 )+ 人 件 費 = 10,235 円 + 752 円 + 35,425 円 = 46,412 円 5) 安 全 上 の 注 意 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 廃 棄 物 を 扱 うため ヘルメット メガネ マスク 手 袋 防 護 服 等 の 防 護 具 を 着 用 が 必 要 である 図 4-1. 作 業 員 の 安 全 対 策 付 録 2-7 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 遠 野 興 産 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 : 放 射 能 汚 染 されたバークの 低 温 熱 分 解 による 汚 染 物 除 去 減 容 化 と 非 汚 染 留 分 の 燃 料 化 事 業 の 概 要 : 放 射 能 汚 染 されたバークを 低 温 ( 約 500 )で 急 速 熱 分 解 することで 汚 染 物 質 ( 放 射 性 セシウム(Cs))を 固 形 残 渣 ( 炭 化 物 ) 中 に 濃 縮 し 減 容 化 を 図 るとともに 非 汚 染 の 揮 発 分 を 液 体 留 分 として 回 収 し 化 石 代 替 燃 料 として 利 用 できることを 確 認 する 実 施 内 容 :(1)コールド 試 験 (2) 実 証 試 験 ( 低 温 熱 分 解 試 験 等 ) 技 術 概 要 : 1 試 験 フロー 放 射 能 汚 染 されたバークを 500 前 後 の 低 温 で 熱 分 解 し 汚 染 物 質 を 固 体 残 渣 中 に 分 離 濃 縮 するとともに 汚 染 されていない 揮 発 分 を 液 体 留 分 として 回 収 し 化 石 代 替 燃 料 とし て 利 用 することを 検 証 する ( 所 内 利 用 ) 揮 発 留 分 洗 前 処 理 バーク ダスト 低 温 熱 分 解 浄 凝 縮 留 分 (ふるい) ( 燃 料 ) 固 体 残 渣 ( 保 管 ) 図 試 験 フロー 放 射 性 Csは 固 体 (チャー) 側 に 分 離 濃 縮 2 試 験 目 標 (1) 固 体 残 渣 中 への 放 射 性 セシウムの 分 離 濃 縮 (2) 非 汚 染 留 分 の 回 収 (3) 揮 発 ( 気 体 ) 留 分 の 浄 化 (4) 固 体 留 分 の 保 管 方 法 の 確 立 3 期 待 される 効 果 (1) 放 射 能 汚 染 された バークの 処 理 利 用 体 系 の 確 立 (2) 汚 染 除 去 物 の 減 容 化 (3) 副 産 物 の 燃 料 利 用 による 除 染 コストの 回 収 その 他 : 付 録 2-8 - 1

除 染 効 果 : (1)コールド 試 験 セルロースに Na2CO3 を 添 加 し Na の 収 支 により 除 染 効 果 を 推 定 するコールド 試 験 を 行 った Na はほぼ 固 体 残 渣 中 に 移 行 し 液 体 留 分 にはほとんど 検 出 されなかった 固 体 残 渣 が 汚 染 除 去 物 になると 考 えると 除 染 効 率 は 99.7~99.8%となる 表 Na の 収 支 の 推 計 セルロース Na 2 CO 3 入 力 計 注 :ケース 1~3( 別 紙 )の 平 均 値 (2)ホット 試 験 ( 実 証 試 験 ) 汚 染 バークを 用 いたホット 試 験 では 熱 分 解 により 生 成 する 液 体 留 分 気 体 留 分 中 には 放 射 性 Cs がほとんど 含 まれないことが 判 った 固 体 留 分 の 他 留 分 への 混 入 や 液 体 留 分 ( 高 粘 度 )のハンドリングに 配 慮 する 必 要 があるが 技 術 的 には 解 決 可 能 である 固 体 残 渣 が 汚 染 除 去 物 になると 考 えると 除 染 効 率 は 99% 以 上 となる 表 放 射 性 Cs の 収 支 の 推 計 バーク 入 力 計 除 去 物 発 生 量 評 価 : コールド 試 験 では 固 体 残 渣 の 重 量 は 平 均 13.8%となった また セルロースの 比 重 0.32 に 対 し 固 体 残 渣 の 比 重 は 2.11 となるため 容 積 は 2.1%となる ホット 試 験 では 重 量 は 平 均 29.4%となり 比 重 はバーク 0.13 から 固 体 残 渣 は 2.11 とな るため 容 積 は 1.8%となる 大 きな 減 量 減 容 効 果 が 見 込 める 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 員 最 大 被 ばく 量 5.5μSv( 熱 分 解 装 置 脇 0.11μSv/h 作 業 時 間 50 時 間 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 5μSv コスト 評 価 : スケールアップ(10t/ 日 級 ) 時 約 28 円 /kg ( 液 体 留 分 収 入 控 除 時 約 22 円 /kg) 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): スケールアップ(10t/ 日 級 ) 24 時 間 / 日 稼 働 時 で 0.6 人 日 / 処 理 t(1.6t/ 人 日 ) コスト 評 価 条 件 : 処 理 能 力 400kg/h 設 備 費 300 百 万 円 人 件 費 6 名 (@3,000 千 円 / 年 ) メンテナンス 4,500 千 円 / 年 その 他 租 税 公 課 諸 経 費 等 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 :サージカルマスクを 使 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 福 島 県 いわき 市 入 力 出 力 0.0 kg チャー 0.044438 kg (102.40%) 固 体 残 渣 0.043396 kg サイクロン 下 (0.000018 kg ) (0.04%) スクラバ 0.000094 kg (0.22%) 液 体 ミストコレクタ (0.000016 kg ) (0.04%) ( 配 管 内 等 ) (0.000003 kg ) (0.01%) 気 体 ガス (0.000000 kg ) (0.00%) 0.043396 kg 出 力 計 (0.044568 kg ) (102.70%) 入 力 出 力 3,182 Bq チャー 2,575 Bq (80.926%) 固 体 (サイクロン 下 ) (15.4 Bq ) (0.483%) スクラバ 0.0 Bq (0.000%) 液 体 ミストコレクタ 5.9 Bq (0.184%) ( 配 管 内 等 ) (0.0 Bq ) (0.000%) 気 体 ガス (0.0 Bq ) (0.000%) 3,182 Bq 出 力 計 (2,596 Bq ) (81.594%) 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): ドラム 缶 で 自 社 敷 地 内 に 保 管 付 録 2-8 - 2

補 足 資 料 (1)コールド 試 験 コールド 試 験 としては セルロースに Na2CO3 を 以 下 の 配 合 で 混 合 した 試 料 を 用 い 熱 分 解 の 温 度 帯 としては 400~500 とした また アルカリ 金 属 を 固 定 化 する 機 能 が 有 ると われるカオリナイトを 添 加 したケースについても 試 験 した 表 1 コールド 試 験 の 条 件 No 原 料 組 成 熱 分 解 温 度 条 件 セルロース Na 2 CO 3 カオリナイト 400 450 500 1 99.0% 1.0% 2 99.0% 1.0% 3 99.0% 1.0% 4 90.1% 0.9% 9.0% これらの No1~No4 の 各 ケースで Na の 収 支 は 以 下 の 通 りとなった ベンチスケールの 装 置 での 連 続 運 転 試 験 を 行 ったため 各 条 件 で 収 支 にバラつきはある ものの Na は 液 体 留 分 には 微 量 しか 検 出 されず( 表 2) Na のほとんどは 固 体 残 渣 中 に 移 行 するものと 考 えられた 140% 120% 100% 80% 60% 40% 20% 0% No1 No2 No3 No4 平 均 チャー サイクロン 下 スクラバ ミストコレクタ 配 管 内 凝 縮 ガス 図 1 各 ケースの Na 収 支 表 2 固 体 残 渣 液 体 留 分 (スクラバ) 中 の Na 量 No1 No2 No3 No4 400 ケース 450 ケース 500 ケース 450 カオリナイト 添 加 固 体 残 渣 2.9 % 2.6 % 4.9 % 1.6 % スクラバ 17 mg/l 20 mg/l 21 mg/l 21 mg/l 注 分 析 方 法 : 酸 分 解 - 炎 光 光 度 法 ( 下 限 値 0.01) No2(450 ケース)の 固 体 残 渣 は 有 姿 の 試 料 の 含 水 率 が 高 かったため 乾 物 換 算 した( 参 考 値 ) 付 録 2-8 - 3

(2)ホット 試 験 1 試 験 ケース ホット 試 験 では 以 下 の 条 件 で 実 施 した 表 3 ホット 試 験 の 条 件 No 原 料 組 成 熱 分 解 温 度 条 件 ( ) バーク カオリナイト 400 450 500 1 100.0% 2 100.0% 3 90.9% 9.1% バーク:カオリナイトを 10:1 とした 2 主 なサンプルの 放 射 能 濃 度 a. 原 料 (バーク) 表 4 試 験 に 使 用 したバークの 放 射 能 濃 度 セシウム 項 目 134 137 計 水 分 率 (Bq/kg) (Bq/kg) (Bq/kg) No1 サンプル 120 201 321 9.4% No2 サンプル 115 232 347 12.5% No3 サンプル 141 229 370 14.0% 備 考 b. 固 体 残 渣 固 体 残 渣 の 放 射 能 濃 度 の 分 析 結 果 を 示 す なお サイクロンから 回 収 された 微 量 の 固 形 残 渣 は 熱 分 解 反 応 器 出 口 の 固 体 残 渣 より 高 い 放 射 能 濃 度 であった 表 5 固 体 残 渣 の 放 射 能 濃 度 分 析 結 果 セシウム 項 目 134 137 計 (Bq/kg) (Bq/kg) (Bq/kg) No1 サンプル 255 466 721 No2 サンプル 298 579 877 備 考 付 録 2-8 - 4

No3 サンプル 320 613 933 (サイクロン 回 収 物 ) 508 1,030 1,538 c. 液 体 留 分 (スクラバ ミストコレクタ) 各 液 体 留 分 については 下 表 のように 検 出 限 界 以 下 か 検 出 されても 微 量 であった 表 6 液 体 留 分 の 放 射 能 濃 度 分 析 結 果 No1(450 ) No2(500 ) 項 目 No3(450 カオリナイト 添 加 ) No4( 試 験 運 転 ) セシウム 134 137 計 (Bq/kg) (Bq/kg) (Bq/kg) スクラバ <3.8 <4.1 - ミストコレクタ 1.1 2.3 3 スクラバ <0.99 <1.2 - ミストコレクタ <0.92 1.5 (<2.42) スクラバ 0.77 1.30 2.07 ミストコレクタ 4.3 6.2 10.5 スクラバ 6.0 12.0 18 ミストコレクタ 6.6 13.0 20 Cs134 は 検 出 限 界 以 下 であるが Cs137 が 検 出 されていることから 括 弧 内 の 量 を 超 えない 量 が 存 在 すると 考 え られる d. 気 体 留 分 気 体 留 分 については オフガスの 経 路 からサンプリングして 分 析 を 行 った オフガ ス 中 からは 放 射 性 物 質 は 検 出 されなかった( 検 出 限 界 以 下 ) 表 7 オフガス 中 の 放 射 能 濃 度 測 定 結 果 備 考 試 料 名 放 射 性 核 種 分 析 結 果 検 出 下 限 値 オフガス (ろ 紙 部 ) オフガス (ドレン 部 ) セシウム 134 不 検 出 0.22Bq/m3 セシウム 137 不 検 出 0.15 Bq/m3 セシウム 合 計 不 検 出 - セシウム 134 不 検 出 1.0 Bq/m3 セシウム 137 不 検 出 0.93 Bq/m3 セシウム 合 計 不 検 出 - 付 録 2-8 - 5

3 物 質 収 支 Cs の 収 支 の 推 定 a. 物 質 収 支 全 ケースの 平 均 で 固 体 残 渣 の 収 率 は 約 29%となり 液 体 留 分 はスクラバが 約 21% ミストコレクタが 約 32%の 合 計 53%となった 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% No1 No2 No3 試 験 運 転 全 平 均 チャー サイクロン 下 スクラバ ミストコレクタ 配 管 内 凝 縮 ガス 図 2 各 ケースの 物 質 収 支 注 : 全 平 均 は No1~3 および 試 験 運 転 の 全 時 間 の 平 均 b. 放 射 性 Cs 収 支 ケース 1~3 および 試 験 運 転 の 放 射 性 Cs の 収 支 の 集 計 を 示 す コールド 試 験 と 同 様 収 支 にバラつきがあるが 固 体 残 渣 以 外 の 留 分 ではほとんど 放 射 性 Cs は 検 出 されていな い ただ タール( 固 体 混 じり) 詰 まり 等 のトラブルがあったため 収 支 が 取 れていない これらの 熱 分 解 プロセス 上 の 改 善 が 必 要 であるが 技 術 的 には 十 分 解 決 可 能 であると 考 えられた 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% No1 No2 No3 平 均 チャー サイクロン 下 スクラバ ミストコレクタ 配 管 内 凝 縮 ガス 図 3 各 ケース(No1~3)の 放 射 性 Cs 収 支 のまとめ 付 録 2-8 - 6

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 辰 星 技 研 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 : 移 動 可 能 な 炉 内 空 冷 式 焼 却 設 備 による 汚 染 廃 棄 物 の 減 容 化 事 業 の 概 要 : 放 射 性 物 質 に 汚 染 された 農 業 系 廃 棄 物 を 移 動 可 能 な 炉 内 空 冷 式 焼 却 設 備 によって 飛 灰 の 発 生 なしに 廃 棄 物 の 発 生 現 場 で 焼 却 減 容 化 処 理 できることを 実 証 する 実 施 内 容 : 1. 放 射 性 セシウムの 焼 却 灰 中 への 濃 縮 の 確 認 2. 飛 灰 を 発 生 させない 焼 却 処 理 の 実 証 3. 分 散 処 理 に 向 けた 実 運 用 データの 取 得 技 術 概 要 : 1. 試 験 フロー 汚 染 廃 棄 物 を 本 装 置 で 減 容 化 処 理 (バッチ 処 理 連 続 処 理 )し 以 下 を 確 認 する (1)バッチ 処 理 放 射 性 セシウムの 挙 動 および 排 ガス 中 の 飛 灰 の 有 無 (2) 連 続 処 理 放 射 性 セシウムの 挙 動 および 排 ガス 中 の 飛 灰 の 有 無 減 容 化 率 + 装 置 立 上 材 料 排 ガス 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 排 ガス 処 理 装 置 炉 内 空 冷 式 焼 却 炉 + 炭 化 物 木 酢 液 焼 却 灰 < 減 容 化 処 理 フロー 図 > 2. 試 験 目 標 (1) 焼 却 灰 中 へのセシウム 移 行 率 100% (2) 排 ガス 中 の 飛 灰 の 検 出 なし (3) 最 適 処 理 条 件 ( 処 理 速 度 処 理 コスト 等 )の 確 認 3. 期 待 される 効 果 汚 染 廃 棄 物 の 発 生 現 場 で 安 全 ( 放 射 性 セシウムを 焼 却 灰 に 濃 縮 し 排 ガスへ 移 行 しな い)に かつ 低 コストで 焼 却 減 容 化 処 理 ができる その 他 : 特 になし 付 録 2-9 - 1

除 染 効 果 : 1. 焼 却 による 減 容 ( 量 ) 比 の 測 定 結 果 (1)バッチ 処 理 試 験 : 焼 却 減 容 化 処 理 により 88% 以 上 の 減 容 が 可 能 項 目 対 象 物 容 量 (l) 重 量 (kg-wet) 備 考 処 理 前 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 装 置 立 上 材 料 891 145.8 処 理 後 焼 却 灰 炭 化 物 31.2 17.7 減 容 比 ( 率 ) 1/30 (97%) 減 重 比 ( 率 ) 1/8 (88%) (2) 連 続 処 理 試 験 : 焼 却 減 容 化 処 理 により 98% 以 上 の 減 容 が 可 能 項 目 対 象 物 容 量 (l) 重 量 (kg-wet) 備 考 処 理 前 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 装 置 立 上 材 料 2,115 200.1 処 理 後 焼 却 灰 炭 化 物 30.2 5.0 減 容 比 ( 率 ) 1/70 (99%) 減 重 比 ( 率 ) 1/40 (98%) 2. 放 射 性 セシウム 濃 度 の 収 支 測 定 結 果 (1)バッチ 処 理 試 験 : 焼 却 減 容 化 処 理 後 焼 却 灰 中 へのセシウム 移 行 率 は 88% 項 目 対 象 物 Cs134+Cs137(Bq/kg) Cs134+Cs137 合 計 (Bq) 備 考 処 理 前 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 225.06 6,661.78 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 - 処 理 後 焼 却 灰 1,844.29 炭 化 物 192.58 5,886.24 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (Bq/m 3 ) - 木 酢 液 検 出 限 界 未 満 - 焼 却 灰 中 への 濃 縮 率 焼 却 灰 中 への 移 行 率 88% (2) 連 続 処 理 試 験 : 焼 却 減 容 化 処 理 後 焼 却 灰 中 へのセシウム 移 行 率 は 99% 項 目 対 象 物 Cs134+Cs137(Bq/kg) Cs134+Cs137 合 計 (Bq) 備 考 処 理 前 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 366.66 44,035.87 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 - 処 理 後 焼 却 灰 15,231.09 炭 化 物 361.27 43,441.84 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (Bq/m 3 ) - 木 酢 液 検 出 限 界 未 満 - 焼 却 灰 中 への 濃 縮 率 焼 却 灰 中 への 移 行 率 99% 3. 排 ガス 中 の 飛 灰 (ばいじん) 濃 度 測 定 結 果 ( 炉 出 口 部 ) 飛 灰 の 発 生 が 極 めて 抑 制 されている バッチ 処 理 試 験 連 続 処 理 試 験 備 考 ばいじん 濃 度 [g/m 3 N] 0.040(0.15*) 0.032(0.15*) * 大 気 汚 染 防 止 法 の 規 制 基 準 値 除 去 物 発 生 量 評 価 : バッチ 処 理 : 焼 却 灰 + 炭 化 物 発 生 量 / 除 染 処 理 量 + 装 置 立 上 材 量 =17.7/145.8=0.121 12.1% 連 続 処 理 : 焼 却 灰 + 炭 化 物 発 生 量 / 除 染 処 理 量 + 装 置 立 上 材 量 = 5.0/200.1=0.025 2.5% 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.27μSv/hr 作 業 時 間 8hr 16 日 =128 時 間 作 業 員 最 大 被 ばく 量 26μSv( 試 験 測 定 全 般 128 時 間 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 18μSv/16 日 コスト 評 価 : 汚 染 廃 棄 物 処 理 :6 万 円 /m 3 8 倍 42 倍 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 廃 棄 物 投 入 作 業 0.25 人 工 /m 3 作 業 速 度 1m 3 /hr 装 置 運 転 管 理 作 業 1 人 工 /m 3 作 業 速 度 1m 3 / 日 焼 却 灰 排 出 作 業 0.25 人 工 /m 3 作 業 速 度 0.5m 3 /hr コスト 評 価 条 件 : 1 対 象 物 : 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 類 ) 2 設 備 維 持 管 理 費 : 装 置 費 1.5% 3 設 備 償 却 :10 年 4 人 件 費 :1.5 万 円 / 日 3 名 5 燃 料 単 価 ( 発 電 機 使 用 の 場 合 ): 軽 油 137 円 /l, 灯 油 104 円 /l 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 廃 棄 物 投 入 処 理 物 回 収 作 業 での 防 塵 マスク 等 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 福 島 県 伊 達 郡 川 俣 町 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 1. 保 管 場 所 : 辰 星 技 研 2. 保 管 状 況 : 密 閉 容 器 に 保 管 付 録 2-9 - 2

補 足 資 料 -1 技 術 概 要 炉 内 空 冷 式 焼 却 設 備 の 原 理 本 技 術 は 炉 内 全 体 に 適 切 に 空 気 を 供 給 することにより 焼 却 及 び 排 ガス 急 冷 を 炉 内 で 完 結 させる 焼 却 技 術 である (1) ダイオキシン 対 策 炉 底 部 の 燃 焼 ゾーンは 高 温 (~800 程 度 )であり 燃 焼 ゾーン 上 部 で 即 座 に 冷 却 空 気 によって 空 冷 (150 程 度 )されるため ダイオキシンの 発 生 が 抑 制 されている (2) 排 ガス 規 制 に 対 する 対 策 炉 底 部 に 限 定 された 燃 焼 ゾーン 及 び 燃 焼 ゾーン 上 部 で 排 ガスを 急 冷 することにより ばいじん( 飛 灰 ) NOx の 発 生 が 抑 制 されている また CO 等 の 未 燃 ガス 及 びタール 分 は2 次 燃 焼 装 置 で 分 解 処 理 する 付 録 2-9 - 3

補 足 資 料 2 実 証 試 験 1. 試 験 フロー 実 証 試 験 は 最 初 にバッチ 処 理 試 験 を 行 い 放 射 性 セシウムの 挙 動 を 調 べ 木 酢 液 排 ガス 中 に 放 射 性 セシウムが 移 行 しないことを 確 認 した その 後 炉 の 性 質 上 から 連 続 運 転 の 方 が 運 転 効 率 が 良 いため 将 来 的 には 連 続 運 転 することを 想 定 して 連 続 運 転 時 のデータを 取 得 するために 連 続 処 理 試 験 を 実 施 した 実 証 試 験 フロー 図 バッチ 処 理 試 験 放 射 性 セシウムの 挙 動 を 確 認 木 酢 液 排 ガス 中 への 放 射 性 セシウム 移 行 有 無 を 確 認 連 続 処 理 試 験 放 射 性 セシウムの 挙 動 を 確 認 木 酢 液 排 ガス 中 への 放 射 性 セシウム 移 行 有 無 を 確 認 運 転 データ( 減 容 率 処 理 速 度 処 理 コスト)を 取 得 検 証 評 価 付 録 2-9 - 4

2. 試 験 装 置 概 要 実 証 試 験 装 置 全 体 図 排 ガス 排 ガス 排 ガス 焼 却 炉 排 ガス 処 理 装 置 フィルタ 二 次 燃 焼 装 置 煙 突 排 ガスを 自 然 滞 留 冷 却 し 木 酢 液 ( 凝 結 液 )を 回 収 付 録 2-9 - 5

3. 放 射 性 セシウム 濃 度 測 定 結 果 (1)バッチ 処 理 試 験 結 果 表 -1-1 投 入 物 の 放 射 性 セシウムの 分 析 結 果 Cs-134+Cs-137 容 量 重 量 Cs-134+Cs-137 備 考 (Bq/kg) (l) (kg) 合 計 (Bq) ( 検 出 限 界 ) 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 225.06 360 129.6 6,661.78 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 531 116.2 - (<19.9Bq/kg) 合 計 891 145.8 6,661.78 表 -1-2 焼 却 減 容 化 処 理 後 の 放 射 性 セシウムの 分 析 結 果 Cs-134+Cs-137 容 量 重 量 Cs-134+Cs-137 備 考 (Bq/kg) (l) (kg) 合 計 (Bq) ( 検 出 限 界 ) 焼 却 灰 1,844.29 15.0 1.5 2,766.44 炭 化 物 192.58 16.2 16.2 3,119.80 合 計 31.2 17.7 5,886.24 排 ガス 焼 却 炉 出 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.66Bq/m 3 ) 排 気 調 整 塔 出 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.15Bq/m 3 ) 煙 突 部 検 出 限 界 未 満 - - - (<1.1Bq/m 3 ) ダスト 廃 棄 物 投 入 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.11Bq/m 3 ) 焼 却 灰 回 収 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.10Bq/m 3 ) フィルタ 付 着 物 検 出 限 界 未 満 - - - (<28.8Bq/kg) 木 酢 液 排 気 調 整 室 検 出 限 界 未 満 9.8 7.8 - (<5.4Bq/kg) 排 気 滞 留 槽 - 0 0 - < 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 類 )> < バッチ 処 理 後 の 焼 却 灰 ( 分 別 前 )> 付 録 2-9 - 6

(2) 連 続 処 理 試 験 結 果 表 2-1 投 入 物 の 放 射 性 セシウムの 分 析 結 果 Cs-134+Cs-137 容 量 重 量 Cs-134+Cs-137 備 考 (Bq/kg) (l) (kg) 合 計 (Bq) ( 検 出 限 界 ) 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 ) 366.66 1,620 120.1 44,035.87 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 0495 180.0 - (<18.4Bq/kg) 合 計 2,115 200.1 44,035.87 表 2-2 焼 却 減 容 化 処 理 後 の 放 射 性 セシウムの 分 析 結 果 Cs-134+Cs-137 容 量 重 量 Cs-134+Cs-137 備 考 (Bq/kg) (l) (kg) 合 計 (Bq) ( 検 出 限 界 ) 焼 却 灰 15,231.09 28.0 2.8 42,647.05 炭 化 物 361.27 2.2 2.2 794.79 合 計 30.2 5.0 43,441.84 排 ガス 焼 却 炉 出 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.13Bq/m 3 ) 排 気 調 整 塔 出 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.11Bq/m 3 ) 煙 突 部 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.032Bq/m 3 ) ダスト 廃 棄 物 投 入 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.082Bq/m 3 ) 焼 却 灰 回 収 口 検 出 限 界 未 満 - - - (<0.24Bq/m 3 ) フィルタ 付 着 物 検 出 限 界 未 満 - - - (<44.1Bq/kg) 木 酢 液 排 気 調 整 室 検 出 限 界 未 満 58.4 46.7 - (<4.7Bq/kg) 排 気 滞 留 槽 - 0.3 0.25 - (<5.2Bq/kg) < 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 類 )> < 連 続 処 理 後 の 焼 却 灰 ( 分 別 前 )> 付 録 2-9 - 7

補 足 資 料 3 放 射 性 セシウムに 関 する 収 支 図 (1)バッチ 処 理 試 験 Cs-134+Cs-137 重 量 Cs-134+Cs-137 (Bq/kg) (kg) 合 計 (Bq) 汚 染 廃 棄 物 6,661.78 225.06 129.6 ( 草 木 ) 焼 却 炉 出 口 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<0.66 Bq/m 3 ) 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 - 116.2 (<19.9 Bq/kg ) < 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 )> 合 計 145.8 6,661.78 排 ガ 気 排 ガ 気 排 ガ 気 廃 棄 物 投 入 口 ダスト 調 整 室 滞 留 槽 調 整 塔 検 出 限 界 未 満 (<0.11 Bq/m 3 ) 炉 内 空 冷 式 焼 却 炉 焼 却 灰 回 収 口 ダスト 検 出 限 界 未 満 (<0.10 Bq/m 3 ) Cs-134+Cs-137 重 量 Cs-134+Cs-137 (Bq/kg) (kg) 合 計 (Bq) 焼 却 灰 1,844.29 11.5 2,766.44 炭 化 物 192.58 16.2 3,119.80 合 計 17.7 5,886.24 < 焼 却 灰 ( 分 別 前 )> < 木 酢 液 > 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<1.1 Bq/m 3 ) フィルタ 付 着 物 検 出 限 界 未 満 (<28.8 Bq/kg ) フィルタ 二 次 燃 焼 装 置 排 気 調 整 塔 出 口 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<0.15 Bq/m 3 ) 排 気 調 整 室 発 生 量 7.8 kg 検 出 限 界 未 満 (<5.4 Bq/kg ) 排 気 滞 留 槽 発 生 量 0.0 kg 煙 突 外 気 付 録 2-9 - 8

(2) 連 続 処 理 試 験 Cs-134+Cs-137 重 量 Cs-134+Cs-137 (Bq/kg) (kg) 合 計 (Bq) 汚 染 廃 棄 物 366.66 120.1 44,035.87 ( 草 木 ) 装 置 立 上 材 料 検 出 限 界 未 満 - 180.0 (<18.4 Bq/kg ) 合 計 200.1 44,035.87 廃 棄 物 投 入 口 ダスト 検 出 限 界 未 満 (<0.082 Bq/m 3 ) 焼 却 灰 回 収 口 ダスト 検 出 限 界 未 満 (<0.24 Bq/m 3 ) Cs-134+Cs-137 重 量 Cs-134+Cs-137 (Bq/kg) (kg) 合 計 (Bq) 焼 却 灰 115,231.09 2.8 42,647.05 炭 化 物 361.27 2.2 794.79 合 計 5.0 43,441.84 焼 却 炉 出 口 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<0.13 Bq/m 3 ) < 汚 染 廃 棄 物 ( 草 木 )> 排 ガ 気 排 ガ 気 排 ガ 気 調 整 室 滞 留 槽 調 整 塔 炉 内 空 冷 式 焼 却 炉 < 焼 却 灰 ( 分 別 前 )> < 木 酢 液 > 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<0.032 Bq/m 3 ) フィルタ 付 着 物 検 出 限 界 未 満 (<44.1 Bq/kg ) フィルタ 二 次 燃 焼 装 置 排 気 調 整 塔 出 口 排 ガス 検 出 限 界 未 満 (<0.11 Bq/m 3 ) 排 気 調 整 室 発 生 量 46.7 kg 検 出 限 界 未 満 (<4.7 Bq/kg ) 排 気 調 整 室 発 生 量 0.25 kg 検 出 限 界 未 満 (<5.2 Bq/kg ) 煙 突 外 気 付 録 2-9 - 9

付 録 2-9 - 10

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 ネオナイト 実 証 テーマ 名 : 木 材 バークに 係 わる 除 染 及 び 測 定 システムの 構 築 事 業 の 概 要 : 木 材 の 表 面 汚 染 密 度 測 定 を 自 動 化 し 汚 染 木 材 を 判 別 汚 染 箇 所 を 特 定 し 木 材 汚 染 部 位 (バーク)の 高 効 率 水 洗 除 染 汚 染 水 処 理 ( 循 環 方 式 )を 一 元 的 に 行 い 汚 染 木 質 バイオマスの 除 染 システムを 構 築 する 実 施 内 容 :(1) 木 材 表 面 汚 染 密 度 自 動 測 定 器 の 実 証 (2)バーク 洗 浄 装 置 による 洗 浄 除 染 処 理 試 験 (3) 凝 集 フロックからの 放 射 性 セシウム 溶 出 に 関 する 調 査 (4) 洗 浄 で 発 生 し た 水 の 処 理 とその 他 の 評 価 技 術 概 要 : 1. 試 験 フロー 試 験 機 レベル 実 証 試 験 ( 木 材 バーク 洗 浄 ) 洗 浄 条 件 の 最 適 化 条 件 項 目 : 水 温 圧 力 固 液 比 洗 浄 時 間 洗 浄 回 数 木 材 の 種 類 実 機 レベル 実 証 試 験 原 木 表 面 密 度 自 動 測 定 器 (フ ラスチックシンチレーション 方 式 ) 有 効 利 用 表 皮 分 離 汚 染 部 位 (バーク) 除 染 フ ラント 洗 浄 処 理 + 汚 染 水 処 理 2. 試 験 目 標 (1) 洗 浄 後 木 材 バーク: 表 面 汚 染 密 度 4Bq/cm 2 以 下 : 放 射 性 セシウム 濃 度 100Bq/kg 以 下 (2) 洗 浄 汚 染 水 : 検 出 限 界 未 満 (10Bq/kg 未 満 ) 3. 期 待 される 効 果 自 動 測 定 器 バーク 洗 浄 処 理 汚 染 水 処 理 除 染 や 木 材 流 通 で 排 出 される 汚 染 バークの 有 効 利 用 木 材 凝 集 沈 殿 物 の 水 処 理 まで 含 めた 木 材 除 染 技 術 を 実 証 できる その 他 : 凝 集 フロックからの 放 射 性 セシウム 溶 出 に 関 する 調 査 汚 染 水 処 理 で 発 生 した 凝 集 フロックについて 一 年 程 度 保 管 したものを 用 意 し 保 管 容 器 の 底 から 溶 出 水 を 採 取 し 放 射 性 セシウムが 溶 出 しているか 確 認 する 溶 出 していた 場 合 原 因 が 腐 植 酸 にあるか 確 認 する 付 録 2-10 - 1

除 染 効 果 :(1) 木 材 は 検 出 部 と 密 着 し 検 出 器 との 距 離 が 5mm に 保 たれる 回 転 しなが ら 検 出 部 分 を 通 過 し 表 面 のすべてが 自 動 で 測 定 される 測 定 結 果 は PC 上 で 確 認 記 録 で きる 検 出 器 1cm あたり 時 定 数 の 1 もしくは 3 倍 の 時 間 で 木 材 が 通 過 し( 移 動 速 度 0.52cm/ 秒 0.17cm/ 秒 ) 直 径 25cm 長 さ 3m の 木 材 の 測 定 時 間 は 10 分 もしくは 30 分 となった 標 準 線 源 から 校 正 した 機 器 の 検 出 限 界 は 217cpm(0.29Bq/cm 2 ) 汚 染 された 木 材 で 測 定 し た 結 果 どちらの 速 度 でも 322 cpm(0.43bq/cm 2 )を 検 出 できた( 図 1 2) 管 理 区 域 か らの 持 ち 出 し 基 準 の 4Bq/cm 2 の 約 10 倍 の 感 度 で 測 定 することが 可 能 である (2)4,000Bq/kg 程 度 の 木 材 バークで 試 験 し 条 件 を 水 温 90 洗 浄 時 間 10 分 以 上 30 分 以 下 6 回 以 上 繰 り 返 し 水 量 は 体 積 比 9 倍 程 度 必 要 とした( 図 3 4) この 条 件 により 針 葉 樹 (スギ) 広 葉 樹 ( 雑 木 )を 100Bq/kg 以 下 にできた 5 倍 (100L 反 応 容 量 )にスケー ルアップしても 100Bq/kg 以 下 にできた 洗 浄 による 木 材 バークの 回 収 率 は 80~95%だっ た (100L 試 験 条 件 : 木 材 バーク 約 20L に 水 30L を 入 れ 90 30 分 の 洗 浄 を 6 回 行 う) (3)フロックからの 溶 出 水 のセシウム 濃 度 は 検 出 限 界 以 下 (10Bq/kg)だった 1 年 以 上 程 度 経 過 した 凝 集 沈 殿 剤 の 凝 集 フロックはセシウムが 再 溶 出 せず 凝 集 フロックは 安 定 して いた (4)バーク 洗 浄 の 汚 染 水 は 163Bq/kg 処 理 水 は 検 出 限 界 以 下 (10Bq/kg 以 下 )だった 処 理 で 発 生 した 凝 集 フロックは 78100Bq/kg であった 洗 浄 前 の 木 材 バークは 0.22μSv/h 洗 浄 後 は 0.03μSv/h であり 洗 浄 後 は BG と 同 等 になった (BG0.03μSv/h バークと 検 出 器 の 距 離 1cm 検 出 器 の 周 囲 を 鉛 で 遮 蔽 して 測 定 ) 除 去 物 発 生 量 評 価 : 木 材 バーク 1m 3 洗 浄 した 際 に 発 生 する 汚 染 水 を 処 理 したときに 発 生 す る 沈 殿 物 量 =1.8kg(25L) 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.15μSv/hr 作 業 時 間 8 時 間 作 業 員 最 大 被 ばく 量 8μSv( 放 射 線 測 定 汚 染 水 処 理 プラント 管 理 作 業 時 間 40 時 間 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 7μSv コスト 評 価 :バーク 洗 浄 : 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 2,271 円 /バッチ 木 材 洗 浄 : 作 業 者 2 名 /バッチ 洗 浄 時 間 4.5 時 間 /バッチ 汚 染 水 処 理 :1,375 円 /m 3 (うち 作 業 者 の 作 業 時 間 30 分 ) 木 材 測 定 :129 円 / 本 木 材 測 定 :10 分 / 本 汚 染 水 処 理 :2m 2 /hr コスト 評 価 条 件 : 人 件 費 1500 円 / 時 間 電 気 代 16.81 円 /kw( 東 北 電 力 ) 凝 集 沈 殿 剤 40,000 円 /20kg 脱 水 助 剤 20,000 円 /10kg 灯 油 100 円 /L とした バーク 洗 浄 については 今 回 の 試 験 では 1 バッチ=バーク 1.5kg(20L) 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 除 染 等 特 別 教 育 を 受 講 し マスク 手 袋 を 着 用 した 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 福 島 県 南 相 馬 市 左 記 敷 地 内 に 保 管 した 市 町 村 仮 置 き 場 が 設 置 された 段 階 で 採 択 者 が 移 動 する 付 録 2-10 - 2

(1) 木 材 表 面 汚 染 密 度 自 動 測 定 器 の 実 証 試 験 の 状 況 検 出 部 分 (プラスチック シンチレーター) 木 材 は 回 転 しながら 検 出 部 を 移 動 し 表 面 のすべてが 測 定 できる 自 動 で 搬 入 口 から 搬 出 口 まで 送 られる 写 真 1. 木 材 自 動 測 定 器 PC 上 でモニタリングし 結 果 を 記 録 する 摩 擦 を 抑 えるためテフロン シートを 使 用 検 出 器 と 木 材 の 距 離 を 一 定 に 保 つことが 可 能 写 真 2. 木 材 に 密 着 した 検 出 部 付 録 2-10 - 3

指 示 値 (cpm) 400 300 200 100 0-100 0.53 0.40 検 出 限 界 (217cpm) 0.26 0.13 0 0 20 40 60 80 100 120 (Bq/cm2) -200-300 測 定 時 間 ( 秒 ) 図 1.0.52cm/ 秒 で 移 動 時 の 0.4Bq/cm2 程 度 の 検 出 の 様 子 指 示 値 (cpm) 400 300 200 100 0-100 -200 0.53 0.40 検 出 限 界 (217cpm) 0.26 0.13 0 0 20 40 60 80 100 120 (Bq/cm2) -300 測 定 時 間 ( 秒 ) 図 2.0.17cm/ 秒 で 移 動 時 の 0.4Bq/cm2 程 度 の 検 出 の 様 子 付 録 2-10 - 4

表 1. 標 準 線 源 を 使 った 校 正 の 結 果 目 的 方 法 測 定 した 数 値 は cpm で 表 示 されるため セシウムの 表 面 密 度 に 換 算 するために 標 準 線 源 で 校 正 を 行 い 換 算 係 数 を 求 めた 検 出 器 と 標 準 線 原 を 5mm の 距 離 で 固 定 し 90 秒 後 120 秒 後 150 秒 後 の 指 示 値 および バックグラウンドを 測 定 した また 自 動 測 定 器 には 検 出 器 を 保 護 するシートがあるため 線 量 が 減 衰 する 検 出 器 のみ で 校 正 した 結 果 と 検 出 器 を 自 動 測 定 器 に 装 着 した 状 態 で 校 正 した 結 果 を 示 す 結 果 自 動 測 定 器 に 装 着 した 状 態 でも 検 出 限 界 は 0.29Bq/cm 2 であり 4Bq/cm 2 を 測 定 すること が 可 能 であった 参 照 標 準 自 動 測 定 器 装 着 状 態 検 出 器 のみ ( 保 護 シートあり) ( 保 護 シートなし) 10 10cm 137 Cs β 線 表 面 放 出 率 2,910 s -1 指 示 値 Area1 21,800cpm 49,800cpm Area2 22,800cpm 54,500cpm バックグラウンド 計 数 率 278cpm 278cpm 正 味 計 数 率 44,044cpm 103,744cpm 検 出 器 の 入 射 窓 面 積 100cm 2 機 器 効 率 25.2% 59.4% 換 算 計 数 0.001321 0.000561 検 出 限 界 0.29Bq/cm 2 (217cpm) 0.12 Bq/cm 2 (217cpm) 各 時 定 数 における 計 数 率 と 標 準 偏 差 の 関 係 付 録 2-10 - 5

検 出 限 界 の 求 め 方 について 下 記 計 算 式 で 求 めた ここで τ: 試 料 測 定 時 定 数 ( 秒 ) τb:バックグラウンド 測 定 時 定 数 ( 秒 ) Nb:バックグラウン ド 計 数 率 (cps) η: 機 器 効 率 S: 有 効 検 出 面 積 (100cm 2 ) εs: 線 源 効 率 (0.5) 機 器 効 率 の 求 め 方 について 下 記 計 算 式 で 求 めた 機 器 効 率 =( 正 味 計 数 率 /(β 線 表 面 放 出 率 / 線 源 面 積 検 出 器 の 入 射 窓 面 積 )) 100 線 源 面 積 :100cm 2 検 出 器 の 入 射 窓 面 積 100cm 2 換 算 係 数 の 求 め 方 について 下 記 計 算 式 で 求 めた 換 算 係 数 (Bq/cm 2 /min -1 )=1/{60 ( 機 器 効 率 /100) 検 出 器 の 入 射 窓 面 積 線 源 効 率 } 標 準 線 源 の 校 正 証 明 書 付 録 2-10 - 6

(2)バーク 洗 浄 装 置 による 洗 浄 除 染 処 理 試 験 の 状 況 1L 洗 浄 装 置 20L 洗 浄 装 置 100L 洗 浄 装 置 ボイラー バキューム 振 動 ふるい 機 写 真 3. 木 材 洗 浄 に 使 用 した 機 器 類 放 射 性 セシウム 4,010Bq/kg 放 射 性 セシウム 100Bq/kg 以 下 洗 浄 前 の 木 材 バーク 洗 浄 後 の 木 材 バーク 写 真 4. 洗 浄 前 と 洗 浄 後 の 木 材 バーク 付 録 2-10 - 7

目 的 方 法 木 材 バークを 洗 浄 し 放 射 性 セシウムを 100Bq/kg 以 下 にするために 条 件 を 変 えて 洗 浄 試 験 を 行 った 条 件 については 圧 力 ( 大 気 圧 0.15MPa -0.05MPa) 水 温 (10 50 90 ) 洗 浄 時 間 (10 分 30 分 90 分 ) 洗 浄 回 数 について 検 討 した 結 果 圧 力 を 変 化 させても 洗 浄 の 効 果 に 差 がなかったが 水 温 が 90 のとき 洗 浄 効 果 に 差 が 見 ら れた 洗 浄 時 間 は 30 分 以 上 で 効 果 が 見 られたが 30 分 と 90 分 では 大 きな 違 いがなかった また 洗 浄 に 使 った 水 の 量 について 洗 浄 時 間 と 洗 浄 に 使 った 水 の 合 計 量 を 比 較 したとこ ろ 木 材 0.3kg に 水 6L 6 回 洗 浄 を 繰 り 返 すことが 洗 浄 時 間 および 使 用 した 水 の 量 が 最 も 少 ない 条 件 となった 放 射 性 セシウム 濃 度 (Bq/kg) 700 600 500 400 300 200 100 0 0 1 2 3 4 5 6 7 洗 浄 回 数 10 50 90 図 3. 洗 浄 水 の 温 度 と 洗 浄 効 果 の 関 係 10 50 では 洗 浄 効 果 が 少 なく 90 では 効 果 が 高 い 繰 り 返 し 洗 浄 することで 100Bq/kg 以 下 となった 洗 浄 温 度 90 を 最 適 条 件 とした 付 録 2-10 - 8

600 放 射 性 セシウム 濃 度 (Bq/kg) 500 400 300 200 100 0 0 1 2 3 4 5 6 7 洗 浄 回 数 10 分 洗 浄 30 分 洗 浄 90 分 洗 浄 図 4. 洗 浄 時 間 と 洗 浄 効 果 の 関 係 10 分 では 不 十 分 だが 30 分 と 90 分 では 大 きな 違 いがない 繰 り 返 し 洗 浄 することで 100Bq/kg 以 下 となった 洗 浄 時 間 30 分 を 最 適 条 件 とした 付 録 2-10 - 9

水 温 と 洗 浄 時 間 について 最 適 な 条 件 が 決 まったため 次 に 洗 浄 水 の 量 を 検 討 した 使 用 した 洗 浄 水 の 合 計 量 と 洗 浄 時 間 について それぞれ 検 討 を 行 った 洗 浄 水 の 量 を 3L 6L 12L に 変 え 20L 洗 浄 装 置 に 木 材 バーク 0.3kg 入 れて 試 験 を 行 った 洗 浄 時 間 はすべて 30 分 とし 洗 浄 水 が 合 計 36L になるまで 繰 り 返 し 洗 浄 を 行 った 洗 浄 水 3L で 12 回 繰 り 返 した 場 合 や 洗 浄 水 6L で 6 回 繰 り 返 したとき 100Bq/kg 以 下 となったが 12L で 3 回 繰 り 返 したときは 100Bq/kg 以 上 だった このため 洗 浄 時 間 が 最 も 短 い 6L で 6 回 繰 り 返 した 条 件 を 最 適 条 件 とした 表 2. 洗 浄 に 使 う 水 の 量 が 一 定 のとき 洗 浄 時 間 から 見 た 洗 浄 水 の 量 の 検 討 洗 浄 水 の 量 洗 浄 の 繰 り 返 し 数 洗 浄 水 の 合 計 量 洗 浄 時 間 洗 浄 後 の 放 射 性 セシウム 濃 度 (Bq/kg) 3L 12 回 36L 360 分 95 6L 6 回 36L 180 分 93.3 12L 3 回 36L 90 分 175 続 いて 同 じ 条 件 で 洗 浄 時 間 が 合 計 180 分 になるまで 繰 り 返 し 洗 浄 を 行 った 洗 浄 水 6L 12L のとき 100Bq/kg 以 下 となったが 3L では 100Bq/kg 以 上 だった このため 洗 浄 水 の 合 計 量 が 最 も 少 ない 6L で 6 回 繰 り 返 した 条 件 を 最 適 条 件 とした 以 上 の 結 果 から 洗 浄 時 間 および 洗 浄 水 の 合 計 量 が 最 も 少 ない 条 件 は 20L 洗 浄 装 置 に 木 材 バーク 0.3kg 入 れ 6L で 6 回 洗 浄 を 繰 り 返 す 条 件 だった 体 積 比 で 表 すと 木 材 バーク のおよそ 1.5 倍 量 の 水 で 6 回 洗 浄 するため 合 計 で 木 材 バークの 9 倍 量 の 水 を 使 用 した 表 3. 洗 浄 時 間 が 一 定 のとき 洗 浄 水 の 合 計 量 から 見 た 洗 浄 水 の 量 の 検 討 洗 浄 水 の 量 洗 浄 の 繰 り 返 し 数 洗 浄 水 の 合 計 量 洗 浄 時 間 洗 浄 後 の 放 射 性 セシウム 濃 度 (Bq/kg) 3L 6 回 18L 180 分 193 6L 6 回 36L 180 分 93.3 12L 6 回 72L 180 分 84.8 付 録 2-10 - 10

(3) 凝 集 フロックからの 放 射 性 セシウム 溶 出 に 関 する 調 査 状 況 目 的 方 法 汚 染 水 の 処 理 で 発 生 した 凝 集 フロックを 長 期 期 間 保 管 すると フロックに 含 まれる 木 材 等 が 腐 植 し 熱 ガス 水 分 等 の 発 生 やpH の 変 化 などが 起 こることが 考 えられる これら の 相 互 作 用 の 結 果 凝 集 フロックから 放 射 性 セシウムが 溶 出 することが 懸 念 されるため 長 期 保 管 した 凝 集 フロックからの 溶 出 水 の 放 射 性 セシウム 濃 度 を 測 定 する 木 材 を 洗 浄 し た 際 の 排 水 を 凝 集 沈 殿 剤 で 処 理 し 凝 集 フロックを 1 年 程 度 保 管 した 凝 集 フロックから 溶 出 した 水 を 取 り 出 し 放 射 性 セシウム 濃 度 を 測 定 する 結 果 凝 集 フロックからの 溶 出 水 は 放 射 性 セシウムは 検 出 されなかった(10Bq/kg 以 下 ) このため 今 回 の 凝 集 フロックから 放 射 性 セシウムの 再 溶 出 は 見 られず 凝 集 フロックは 長 期 安 定 していた 溶 出 した 水 を 採 取 する 放 射 性 セシウム 10Bq/kg 以 下 1 年 程 度 保 管 した 凝 集 フロック 凝 集 フロックの 溶 出 水 写 真 5. 凝 集 フロックとフロック 溶 出 水 放 射 性 セシウムの 測 定 木 材 試 料 は 乾 燥 させてから 測 定 ( 水 試 料 はそのまま 測 定 ) NaI シンチレーションスペクトロメータ 乾 燥 機 写 真 6. 放 射 性 セシウム 測 定 の 状 況 付 録 2-10 - 11

(4) 洗 浄 で 発 生 した 水 の 処 理 状 況 洗 浄 で 発 生 した 汚 染 水 を 処 理 し 洗 浄 に 再 利 用 するために 汚 染 水 処 理 プラントで 除 染 を 行 った 汚 染 水 に 凝 集 沈 殿 剤 を 添 加 し 沈 殿 後 の 上 澄 みの 放 射 性 セシウムを 測 定 したところ 10Bq/kg 以 下 となった 木 材 は 大 きさや 泥 などの 付 着 など 状 態 によって 木 材 バークの 洗 浄 に 係 わる 回 収 率 は 95% から 80%と 異 なっていた 回 収 率 95%のときの 物 質 収 支 は 次 のようになった 洗 浄 前 の 木 材 バークは 4010Bq/kg であり 洗 浄 後 は 84Bq/kg となった 1.5kg の 木 材 バークは 洗 浄 後 1.425kg となり そのときの 洗 浄 水 は 180L であった この 洗 浄 水 を 処 理 した 凝 集 フロック は 0.037kg 発 生 し この 凝 集 フロックは 78100Bq/kg であった 1.5kg の 木 材 バークはおよ そ 20L あり 発 生 した 凝 集 フロックはおよそ 0.5L だった 放 射 性 セシウム 163Bq/kg 放 射 性 セシウム 10Bq/kg 以 下 木 材 洗 浄 水 処 理 水 放 射 性 セシウム 78100Bq/kg 汚 染 水 の 処 理 状 況 脱 水 した 凝 集 フロック 写 真 7. 汚 染 水 処 理 の 状 況 付 録 2-10 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 神 戸 製 鋼 所 実 証 テーマ 名 : 焼 却 溶 融 システムの 減 容 と 除 染 に 関 する 実 証 研 究 事 業 の 概 要 : 放 射 性 セシウム(Cs) 汚 染 焼 却 灰 の 溶 融 試 験 を 行 い 処 理 による 減 容 比 と 除 染 係 数 を 評 価 する また 除 染 係 数 から 設 定 される 焼 却 灰 のレベル 区 分 のしきい 値 を 評 価 する 実 施 内 容 : 可 搬 式 表 面 溶 融 装 置 とバグフィルタをもとみやクリーンセンターに 仮 設 設 置 し 保 管 中 の Cs 汚 染 焼 却 灰 の 溶 融 試 験 を 実 施 した 焼 却 灰 溶 融 スラグ 及 び 飛 灰 の 化 学 組 成 Cs 濃 度 等 を 分 析 し 溶 融 処 理 による 減 容 比 と 除 染 係 数 を 評 価 した また 得 られた 除 染 係 数 からスラグの 取 り 扱 いを 仕 分 けする 焼 却 灰 の Cs 濃 度 を 算 出 し Cs 汚 染 焼 却 灰 の 処 理 方 法 を 選 定 するための 高 / 低 濃 度 の2つにレベル 区 分 する 際 のしきい 値 を 評 価 した 技 術 概 要 試 験 目 標 1)Cs 汚 染 焼 却 灰 の 溶 融 技 術 を 実 証 する 2) 溶 融 スラグ 化 による 減 容 比 と その 際 の 除 染 係 数 を 評 価 する 3)Cs 汚 染 焼 却 灰 をレベル 区 分 する 際 のしきい 値 を 評 価 する 試 験 フロー 試 料 準 備 試 験 実 施 分 析 評 価 焼 却 施 設 や 仮 置 き 焼 却 灰 大 気 排 熱 場 に 保 管 されている 容 積 重 量 焼 却 灰 表 面 線 量 率 Cs 濃 度 1 万 ~10 万 Bq/kg 程 度 溶 融 炉 冷 却 器 溶 融 スラグ 排 ガス 容 積 重 量 表 面 線 量 率 排 ガス 分 析 試 料 をサンフ リンク ハ ク フィルタ 飛 灰 容 積 重 量 表 面 線 量 率 試 料 の 分 析 評 価 嵩 密 度 Cs 濃 度 化 学 組 成 スラグ 耐 溶 出 性 冷 却 器 (サイクロン) バグフィルタ 冷 却 器 ( 熱 交 換 器 ) 溶 融 炉 図 1 実 証 試 験 の 試 験 フローと 可 搬 式 表 面 溶 融 装 置 ( 本 試 験 装 置 は 日 本 環 境 保 全 との 共 同 研 究 にて 製 作 : 補 足 資 料 2 参 照 ) 期 待 される 効 果 焼 却 灰 の Cs 濃 度 に 応 じて 溶 融 スラグ( 以 下 スラグ )は 除 染 (Cs 濃 度 がしきい 値 より 低 い 焼 却 灰 の 場 合 ) または 減 容 安 定 化 ( 同 高 い 焼 却 灰 )が 可 能 になる これにより 管 理 が 必 要 となる 焼 却 灰 の 減 容 化 や 輸 送 保 管 時 の 安 全 性 向 上 や 経 費 節 減 につながる その 他 : 溶 融 処 理 時 における 放 射 性 Cs 揮 発 抑 制 剤 揮 発 促 進 剤 の 添 加 効 果 を 調 べる 得 られたスラグの 溶 出 特 性 を 調 べる 付 録 2-11 - 1

除 染 効 果 1 原 料 灰 の 溶 融 試 験 ( 補 足 資 料 7 参 照 ): 主 灰 は 溶 融 処 理 ( 目 標 安 定 溶 融 温 度 1,650 )でス ラグ 化 を 確 認 した 減 容 比 は 1/3.3 スラグからの 放 射 性 Cs 除 去 率 は 38%(DF=1.6)であった 飛 灰 はそのままでは 溶 融 しなかったが 72%の 放 射 性 Cs を 除 去 できた(DF=3.6) 揮 発 除 去 され た Cs は 後 段 のバグフィルタで 全 量 捕 集 した 2 焼 却 灰 の 溶 融 処 理 における 添 加 剤 効 果 ( 補 足 資 料 5,6,7 参 照 ) Cs 揮 発 抑 制 効 果 : 主 灰 に B 2 O 3 を 添 加 して 溶 融 処 理 ( 同 1650 )を 行 うと 放 射 性 Cs 除 去 率 が 23%(DF=1.3)へ 低 下 した Cs 揮 発 促 進 効 果 : 主 灰 に CaCl 2 を 添 加 した 溶 融 処 理 ( 同 1650 )では 放 射 性 Cs 除 去 率 が 85%(DF=6.7) CaI 2 を 添 加 した 場 合 では 93%(DF=15)に 上 昇 した 飛 灰 に CaCl 2 を 添 加 した 場 合 は 99.3%(DF=147)に 上 昇 した 溶 融 挙 動 : 各 種 添 加 剤 効 果 を 調 べた 結 果 では 主 灰 を 用 いた 場 合 はいずれもスラグ 化 が 確 認 できた( 減 容 比 :1/1.5~1/2.5) 飛 灰 では B 2 O 3,CaCl 2 を 添 加 した 場 合 で 溶 融 できた( 減 容 比 はそれぞれ 1/2.6 1/2.8 ) B 2 O 3 を 添 加 した 場 合 にはスラグ 化 が 確 認 できた 3 焼 却 灰 のレベル 区 分 ( 補 足 資 料 9 参 照 ): 放 射 性 Cs 濃 度 が 1 10 4 Bq/kg までの 主 灰 であれ ば 溶 融 処 理 ( 同 1650 )で 8,000Bq/kg 以 下 に 低 減 でき 揮 発 促 進 剤 (CaCl 2 )を 添 加 すれば 5 10 4 Bq/kg までの 主 灰 に 適 用 できる 可 能 性 がある それ 以 上 の 高 濃 度 の 主 灰 では 揮 発 抑 制 剤 (B 2 O 3 )を 添 加 することで スラグ 中 に 放 射 性 Cs を 閉 じ 込 めることが 有 効 と 考 えられる 飛 灰 は 1 10 6 Bq/kg までであれば 揮 発 促 進 剤 (CaCl 2 )を 添 加 することでスラグ 化 とともに 8,000Bq/kg 以 下 への 揮 発 除 去 が 可 能 と 考 えられる 4 スラグからの 放 射 性 Cs 溶 出 性 (JIS K0058-1 溶 出 試 験 ): 主 灰 および 主 灰 を 用 いたスラグから は 放 射 性 Cs の 溶 出 は 認 められなかった 飛 灰 のままでは 1.1 10 3 Bq/L 溶 出 するが B 2 O 3,CaCl 2 を 添 加 して 得 られたスラグでは 溶 出 が 認 められなかった( 補 足 資 料 7 参 照 ) 除 去 物 発 生 量 評 価 : 溶 融 により 灰 中 の 水 分, 有 機 成 分 等 は 消 失 するが 無 機 成 分 は 重 量 が 維 持 され 比 重 が 2 倍 以 上 に 増 加 する これらの 合 計 で 容 積 は 約 1/2~1/3 に 減 少 する 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 :0.18μSv/hr( 作 業 時 間 :30 時 間 ) 作 業 員 最 大 被 ばく 量 :17μSv( 試 験 準 備 と 実 施 の 作 業 時 間 :42 時 間 ) 作 業 員 被 ばく 量 :13μSv( 作 業 員 7 名 の 平 均 値 ) コスト 評 価 : 操 業 費 は 500,000 円 /ton 歩 掛 り:3 人 工 /30kg(=6 人 4 時 間 /30kg) 撤 去 費 は 50,000 円 /ton コスト 評 価 条 件 : 主 灰 + 飛 灰 1 万 ton を 1000 日 間 で 処 理 する 事 業 費 用 のコスト 試 算 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 焼 却 灰 取 扱 作 業 溶 融 飛 灰 取 扱 作 業 には 防 護 服 防 塵 マ スク ゴーグル ゴム 手 袋 と 綿 手 袋 オーバーシューズを 装 着 した 試 験 場 所 ( 住 所 ) 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 福 島 県 本 宮 市 もとみやクリーン 試 験 で 発 生 した 溶 融 スラグ 及 び 溶 融 飛 灰 は 元 のフレコンバッ センター 敷 地 内 グに 戻 して 元 の 廃 棄 物 払 い 出 し 場 所 に 返 却 した 付 録 2-11 - 2

補 足 資 料 1 焼 却 灰 の 溶 融 処 理 (Cs 回 収 含 む)フローと 本 実 証 試 験 の 実 施 範 囲 : 本 実 証 試 験 の 範 囲 で 実 施 するもの 飛 灰 Cs 移 行 の 考 え 方 Cs 揮 発 回 収 の 場 合 Csスラグ 移 行 の 場 合 対 象 物 ( 可 燃 物 有 機 物 等 ) 減 重 (~1/50) 減 容 (~1/100) >800 >1400 Cs 揮 発 洗 煙 焼 却 溶 融 主 灰 Cs 含 有 水 再 生 水 SiO 2,Al 2 O 3, B 添 加 等 で Csをスラグ へ 移 行 Cs 吸 着 バグ フィルタ 注 記 ) 溶 融 スラグ ~8,000 Bq/kg 以 下 今 回 の 実 験 は 焼 却 灰 の 溶 融 処 理 に 伴 う 減 容 比 と 除 染 係 数 (DF)の 確 認 が 目 的 であったため 上 記 フローのうち 焼 却 洗 煙 Cs 吸 着 は 実 施 していない 廃 Cs 吸 着 剤 廃 濾 布 Cs: 放 射 性 セシウム 減 容 化 3(リサイクル 等 ) リサイクル 等 により 中 間 貯 蔵 の 負 荷 は 低 減 産 廃 処 分 (or 限 定 リサ イクル)の 可 能 性 二 次 廃 棄 物 ( 必 要 に 応 じて 処 理 ) 付 録 2-11 - 3

補 足 資 料 2 エマルジョンバーナー 式 表 面 溶 融 炉 の 技 術 説 明 付 録 2-11 - 4

補 足 資 料 3 試 験 装 置 及 び 試 験 条 件 バグフィルタ サイクロン 熱 交 換 器 バーナー 表 面 溶 融 炉 実 証 試 験 に 用 いた 可 搬 式 表 面 溶 融 装 置 全 景 エマルジョン 装 置 溶 融 試 験 の 昇 温 パターン 例 ( 炉 内 温 度 赤 のプロットはスラグ 溶 出 開 始 した 時 点 を 示 す) 試 験 に 供 した 焼 却 灰 の 主 要 化 学 成 分 組 成 ( 単 位 :wt%)と 溶 融 性 判 定 組 成 主 灰 飛 灰 MgO 1.7 0.8 Al 2 O 3 10.3 3.6 SiO 2 26.6 12.6 P 2 O 5 2.4 0.7 CaO 20.0 29.2 Fe 2 O 3 8.1 1.4 過 剰 塩 基 度 -70-7 溶 融 性 判 定 過 剰 塩 基 度 は ガラス 網 目 構 造 をもたらす SiO 2,Al 2 O 3 等 と 網 目 中 に 包 含 される CaO,MgO 等 との 濃 度 の 差 を 指 標 化 した 概 念 である 過 剰 塩 基 度 B により 以 下 の 通 り 溶 融 性 を 判 定 し 試 験 に 供 する 組 成 を 設 定 した B>-40 溶 融 不 良 -40>B>-70 溶 融 不 十 分 B<-70 良 好 な 溶 融 付 録 2-11 - 5

補 足 資 料 4 実 証 試 験 状 況 フレコンバッグからの 焼 却 灰 採 取 作 業 溶 融 炉 への 焼 却 灰 試 料 投 入 作 業 溶 融 炉 からのスラグ 排 出 状 況 主 灰 の 溶 融 スラグ バグフィルタからの 溶 融 飛 灰 回 収 作 業 主 灰 の 溶 融 飛 灰 付 録 2-11 - 6

補 足 資 料 5 主 灰 系 の 溶 融 スラグの 外 観 主 灰 主 灰 の 溶 融 物 (Run1-1) 溶 融 確 認 15wt%-B 2 O 3 添 加 主 灰 の 溶 融 物 (Run2-1) 溶 融 確 認 27wt%-SiO 2,13wt%-Al 2 O 3 添 加 主 灰 の 溶 融 物 (Run2-2) 20wt%-CaCl 2 添 加 主 灰 の 溶 融 物 (Run3-1) 20wt%-CaI 2 添 加 主 灰 の 溶 融 物 (Run3-2) 溶 融 確 認 溶 融 確 認 溶 融 確 認 主 灰 では すべてのケースにおいて 溶 融 (スラグ 化 ) 確 認 付 録 2-11 - 7

補 足 資 料 6 飛 灰 系 の 溶 融 物 の 外 観 飛 灰 飛 灰 の 溶 融 物 (Run1-2) 溶 融 せず 20wt%-B 2 O 3 添 加 飛 灰 の 溶 融 物 (Run2-3) 溶 融 確 認 33wt%-SiO 2,17wt%-Al 2 O 3 添 加 飛 灰 の 溶 融 物 (Run2-22wt%-CaCl 2 添 加 飛 灰 の 溶 融 物 (Run3-3) 溶 融 確 認 4)) 溶 融 不 良 ( 岩 石 状 ) できたがスラグ 化 にいたらず 飛 灰 では B 2 O 3,CaCl 2 を 添 加 した 場 合 に 溶 融 確 認 付 録 2-11 - 8

補 足 資 料 7 試 験 条 件 及 び 試 験 結 果 一 覧 焼 却 灰 試 験 目 的 試 験 番 号 添 加 剤 溶 融 状 態 種 類 ** 減 容 率 [%] + 減 容 比 (Cs-134+Cs-137) 除 去 率 除 染 係 数 溶 出 濃 度 ** 濃 度 [Bq/kg] [%] (DF) [Bq/L] 未 処 理 (レファレンス) - - - - - 6.6 10 3 - - <19 溶 融 性 確 認 Run1-1 なし 溶 融 確 認 (スラグ) 69 1/3.3 4.1 10 3 38 1.6 <16 Run2-1 15wt%-B 2 O 3 溶 融 確 認 (スラグ) 57 1/2.3 5.1 10 3 23 1.3 <21 * 主 灰 揮 発 抑 制 効 果 の 検 討 Run2-2 27wt%-SiO 2, 溶 融 確 認 (スラグ) 34 1/1.5 4.1 10 3 38 1.6 <18 13wt%-Al 2 O 3 揮 発 促 進 効 果 の 検 討 Run3-1 20wt%-CaCl 2 溶 融 確 認 (スラグ) 57 1/2.3 9.8 10 2 85 6.7 <18 Run3-2 20wt%-CaI 2 溶 融 確 認 (スラグ) 60 1/2.5 4.3 10 2 93 15 <17 未 処 理 (レファレンス) - - - - - 2.3 10 4 - - 1.1 10 3 溶 融 性 確 認 Run1-2 なし 溶 融 せず 44 1/1.8 6.4 10 3 72 3.6 3.3 10 2 飛 灰 * 揮 発 抑 制 効 果 の 検 討 Run2-4 Run2-3 20wt%-B 2 O 3 溶 融 確 認 (スラグ) 62 1/2.6 5.9 10 3 75 3.9 <18 33wt%-SiO 2, 17wt%-Al 2 O 3 溶 融 不 良 -45 1/0.7 2.1 10 3 91 11 78 ( 岩 石 状 ) 溶 融 確 認 (スラグ 揮 発 促 進 効 果 の 検 討 Run3-3 22wt%-CaCl 2 64 1/2.8 1.6 10 2 99.3 147 <17 化 には 至 らず) * 揮 発 抑 制 剤 の 添 加 量 は 事 前 の 焼 却 灰 の 過 剰 塩 基 度 をもとに 主 灰 と 飛 灰 で 同 程 度 の 溶 融 状 態 になるように 設 定 した ** 減 容 率 = 焼 却 灰 容 積 / 溶 融 処 理 物 の 容 積, 減 容 比 = 溶 融 処 理 により 減 少 した 容 積 / 焼 却 灰 容 積 焼 却 灰 容 積 は 水 分 及 び 強 熱 減 量 補 正 した 重 量 とかさ 密 度 から 算 出 した 溶 融 物 容 積 は 徐 冷 スラグを 回 収 容 器 に 最 密 充 填 するとして 算 出 した + 溶 出 濃 度 :JIS K-0058-1 有 姿 溶 出 試 験 で 得 られた 検 液 の 放 射 性 Cs 分 析 結 果 付 録 2-11 - 9

補 足 資 料 8 溶 融 実 証 試 験 におけるマス 放 射 能 バランス 検 討 ばいじん 試 料 採 取 方 法 オフガス ( 環 境 省 ガイドラインより) 溶 融 飛 灰 (バグフィルタ 回 収 ) (ドレン 水 は 検 出 限 界 値 以 下 ) ばいじん 測 定 点 2 ( 煙 突 出 口 ) 試 料 投 入 バグ フィルタ 煙 炉 突 溶 融 スラグ 排 出 ばいじん 測 定 点 1 (バグ 入 口 ) 溶 融 実 証 試 験 における 物 質 収 支 及 び 放 射 能 収 支 の 評 価 表 7-1 代 表 的 な 4 条 件 での 物 質 量 収 支 ( 単 位 :kg) 試 験 Run. 試 料 投 入 量 溶 融 スラグ 量 溶 融 飛 灰 量 回 収 量 合 計 収 支 2-1 23.9 22.3 0.2 22.5 94% 2-3 24.2 22.6 0.2 22.8 94% 2-4 26.4 21.6 0.8 22.4 85% 3-3 22.0 24.6 1.6 26.2 119% 上 表 は 試 料 投 入 量 は 灰 を 乾 燥 重 量 補 正 した 値 煙 突 入 口 でのばいじん 量 は 測 定 下 限 以 下 であり 溶 融 飛 灰 はバグフィルタで 全 量 捕 集 したと 考 え られる 表 7-2 代 表 的 な 4 条 件 での 放 射 能 収 支 ( 単 位 :Bq) 試 験 Run. 投 入 試 料 溶 融 スラグ 溶 融 飛 灰 回 収 物 合 計 収 支 2-1 主 灰 1.3 10 5 1.1 10 5 2.1 10 3 1.2 10 5 90% 2-3 飛 灰 4.2 10 5 1.3 10 5 1.6 10 4 1.5 10 5 35% 2-4 飛 灰 2.6 10 5 4.4 10 4 7.8 10 4 1.2 10 5 47% 3-3 飛 灰 3.7 10 5 3.9 10 3 1.9 10 5 2.0 10 5 54% 煙 突 から 大 気 放 出 される 放 射 性 Cs は 検 出 限 界 以 下 であった 放 射 性 Cs の 回 収 不 足 分 はバグ 濾 布 に 付 着 したとして 説 明 可 能 付 録 2-11 - 10

補 足 資 料 9 スラグの 取 扱 に 対 する 考 え 方 と 放 射 性 Cs 濃 度 のしきい 値 設 定 焼 却 灰 の 溶 融 処 理 ( 安 定 最 高 温 度 1,650 )では 放 射 性 Cs 濃 度 の 低 減 が 確 認 できた 主 灰 :6.6 10 3 Bq/kg 4.1 10 3 Bq/kg (DF=1.6, 除 去 率 =38%) 飛 灰 :2.3 10 4 Bq/kg 6.4 10 3 Bq/kg (DF=3.6, 除 去 率 =72%) この 結 果 から 下 記 の 放 射 性 Cs 濃 度 までの 焼 却 灰 であれば 溶 融 処 理 で 放 射 性 Cs 濃 度 を 8,000Bq/kg 以 下 に 低 減 させることが 可 能 と 考 えられる 主 灰 :1 10 4 Bq/kg (= 8.0 10 3 Bq/kg / (1-0.38)) 飛 灰 :3 10 4 Bq/kg (= 8.0 10 3 Bq/kg / (1-0.72)) さらに 主 灰 飛 灰 ともに CaCl 2 を 添 加 することにより 放 射 性 Cs の 揮 発 促 進 効 果 が 確 認 できた 表 8-1 焼 却 灰 の 溶 融 処 理 における CaCl 2 添 加 による 放 射 性 Cs 除 去 効 果 焼 却 灰 未 添 加 CaCl 2 添 加 ( 主 灰 :20wt% 飛 灰 :22wt%) 主 灰 (6.6 10 3 Bq/kg) 4.1 10 3 Bq/kg (DF=1.6, 除 去 率 =38%) 9.8 10 2 Bq/kg (DF=3.6, 除 去 率 =85%) 飛 灰 (2.3 10 4 Bq/kg) 6.4 10 3 Bq/kg (DF=3.6, 除 去 率 =72%) 1.6 10 2 Bq/kg (DF=147, 除 去 率 =99.3%) この 結 果 から 下 記 の 放 射 性 Cs 濃 度 までの 焼 却 灰 であれば CaCl 2 を 添 加 する 溶 融 処 理 で 放 射 性 Cs 濃 度 を 8,000Bq/kg 以 下 に 低 減 させることが 可 能 と 考 えられる 主 灰 :5 10 4 Bq/kg (= 8.0 10 3 Bq/kg / (1-0.85)) 飛 灰 :1 10 6 Bq/kg (= 8.0 10 3 Bq/kg / (1-0.993)) 以 上 の 結 果 から 焼 却 灰 スラグを 産 廃 処 理 (または 限 定 リサイクル) 可 能 にする 8,000Bq/kg 以 下 に 低 減 可 能 な 放 射 性 Cs 濃 度 のしきい 値 は 下 表 のとおりと 考 えられる 表 8-2 焼 却 灰 スラグの 取 扱 を 選 定 するための 放 射 性 Cs 濃 度 のしきい 値 焼 却 灰 添 加 剤 なしの 場 合 CaCl 2 添 加 した 場 合 主 灰 1 10 4 Bq/kg 5 10 4 Bq/kg 飛 灰 3 10 4 Bq/kg 1 10 6 Bq/kg これ 以 上 に 放 射 性 Cs 濃 度 の 高 い 焼 却 灰 では 地 下 水 等 に 対 して 難 溶 性 であるスラグのマトリク ス 中 に 放 射 性 Cs を 閉 じ 込 めることが 廃 棄 物 管 理 を 行 ううえで 有 効 と 考 えられる 主 灰 に 対 しては B 2 O 3 の 添 加 が 放 射 性 Cs の 閉 じ 込 めに 有 効 と 考 えられる 付 録 2-11 - 11

補 足 資 料 10 焼 却 溶 融 システムの 減 容 と 除 染 に 関 する 実 証 研 究 成 果 まとめ 1 焼 却 灰 の 溶 融 試 験 エマルジョンバーナー 式 表 面 溶 融 装 置 を 実 験 実 施 場 所 ( 福 島 県 本 宮 市 )に 仮 設 設 置 して 放 射 性 Cs 汚 染 焼 却 灰 ( 主 灰 及 び 飛 灰 )の 溶 融 試 験 を 実 施 した 目 標 安 定 温 度 を 1,650 に 設 定 した 燃 焼 処 理 により 主 灰 はそのままで 溶 融 スラグ 化 できるこ とを 確 認 した この 焼 却 灰 の 溶 融 性 は 事 前 に 化 学 組 成 から 判 定 できることを 確 認 した 主 灰 または 飛 灰 に CaCl 2 を 添 加 すれば 揮 発 促 進 効 果 が 主 灰 に B 2 O 3 を 添 加 すれば 揮 発 抑 制 効 果 が 確 認 できた 飛 灰 はそのままでは 溶 融 しなかったが CaCl 2 等 を 添 加 すればスラグ 化 で きた 2 焼 却 灰 のレベル 区 分 溶 融 スラグ 中 の Cs 濃 度 を 8,000Bq/kg 以 下 に 揮 発 除 去 させることができる 原 料 灰 ( 主 灰 飛 灰 )の 濃 度 上 限 値 (しきい 値 )は Cs 除 去 率 を 用 いて 下 式 で 計 算 する 8,000[Bq/kg] 焼 却 灰 の Cs 濃 度 しきい 値 = 1-Cs 除 去 率 主 灰 のみでの 8,000Bq/kg 以 下 へのしきい 値 :1 10 4 Bq/kg に 対 して 揮 発 促 進 剤 として CaCl 2 を 20wt% 添 加 したしきい 値 は 5 10 4 Bq/kg となる 飛 灰 では 揮 発 促 進 剤 として CaCl 2 を 22wt% 添 加 したしきい 値 は1 10 6 Bq/kg となる 主 灰 の Cs 濃 度 がしきい 値 を 超 える 高 濃 度 の 場 合 揮 発 抑 制 剤 である B 2 O 3 を 添 加 して Cs を スラグに 閉 じ 込 めることが 有 用 と 考 えられる 3 スラグの 溶 出 性 確 認 (JIS K00158-1 溶 出 試 験 ) 主 灰 及 びそのスラグからは Cs の 溶 出 は 検 出 限 界 値 以 下 であった 飛 灰 はスラグ 化 することで Cs の 溶 出 が 検 出 限 界 値 以 下 となった 4 まとめ 本 試 験 により エマルジョンバーナー 式 表 面 溶 融 炉 を 用 いた 焼 却 灰 溶 融 処 理 および 事 前 の 溶 融 性 判 定 溶 融 処 理 時 の Cs 揮 発 促 進 等 の 添 加 効 果 等 に 見 通 しを 得 た また 全 体 物 量 と 費 用 試 算 により 処 理 中 間 貯 蔵 輸 送 処 分 の 総 費 用 の 経 済 的 合 理 性 を 含 め た 成 立 性 を 評 価 した これらにより 本 溶 融 処 理 法 による 焼 却 灰 の 減 容 化 や 輸 送 保 管 時 の 安 全 性 向 上 や 経 費 節 減 効 果 を 確 認 することができた 以 上 付 録 2-11 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 E&Eテクノサービス 実 証 テーマ 名 : 複 合 合 成 樹 脂 セインテラスレジン による 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 の 固 化 実 証 試 験 事 業 の 概 要 : 焼 却 灰 汚 泥 吸 着 処 理 を 行 ったゼオライト 等 放 射 性 セシウムを 含 有 する 多 岐 にわたる 廃 棄 物 を 一 様 に 安 定 固 化 し 取 扱 いや 保 管 を 容 易 にするための 複 合 合 成 樹 脂 セ インテラスレジン (エポキシ 系 樹 脂 に 有 機 繊 維 及 びガラス 繊 維 を 混 ぜ 込 んだ 複 合 合 成 樹 脂 )による 固 化 実 証 と 成 型 した 固 化 体 の 各 種 評 価 試 験 を 行 う 実 施 内 容 : 1. 放 射 性 セシウムを 含 有 した 焼 却 灰 汚 泥 及 び 廃 液 処 理 を 行 ったセシウム 吸 着 ゼオライ ト 等 の 形 態 及 び 性 状 に 合 わせた 固 化 体 成 型 条 件 の 決 定 と 固 化 体 成 型 2. 成 型 した 固 化 体 の 強 度 燃 焼 性 封 じ 込 めた 放 射 性 物 質 が 固 化 体 強 度 に 及 ぼす 影 響 や 固 化 体 に 封 じ 込 めた 放 射 性 セシウムの 溶 出 性 評 価 試 験 の 実 施 技 術 概 要 : 試 験 フロー 試 験 程 1 ビーカースケール 試 験 2 3 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 の 製 作 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 の 製 作 4 各 種 強 度 評 価 試 験 5 放 射 性 セシウムの 溶 出 性 評 価 試 験 試 験 内 容 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 灰 汚 泥 ゼオライトを 固 化 対 象 に い て セインテラスレジンの 混 合 及 び 固 化 条 件 を 決 定 する 1 項 で 決 定 した 固 化 条 件 を いて 各 種 強 度 評 価 試 験 等 に 供 する 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 を 成 型 する また 固 化 による 減 容 等 について 評 価 を う 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 ( 灰 主 灰 汚 泥 除 染 廃 液 吸 着 ゼオ ライト)を 材 として いた 固 化 体 を 成 型 する 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 を 使 し γ 線 照 射 試 験 促 進 腐 試 験 等 の 環 境 負 荷 を 与 え それらの 影 響 評 価 を 踏 まえた 圧 縮 試 験 圧 縮 クリープ 試 験 燃 焼 性 試 験 等 の 強 度 評 価 試 験 を 実 施 する (1) JIS K0058-1 環 告 6 号 試 験 に 規 定 される 有 姿 撹 拌 試 験 を 実 施 し 溶 液 中 への 放 射 性 セシウムの 溶 出 量 を 確 認 する (2) 純 弱 アルカリ 弱 酸 性 溶 液 中 に 期 間 浸 漬 放 置 した 際 の 溶 出 性 の 評 価 を う 試 験 目 標 1. 各 種 廃 棄 物 形 態 ( 粉 体 含 水 体 等 )に 合 わせたセインテラスレジンによる 固 化 体 成 型 条 件 を 確 立 する 2. 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 を 成 型 し 減 容 率 固 化 体 強 度 燃 焼 性 等 の 評 価 を 行 う 3. 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 を 用 いて 固 化 体 を 成 型 し 固 化 体 からのセシウムの 溶 出 性 を 評 価 する 4. 固 化 体 成 型 コストの 評 価 と 機 械 化 について 検 討 を 行 う その 他 : セインテラスレジン ( 商 標 登 録 第 4417673 号 )は 特 許 公 開 第 3145353 号 複 合 合 成 樹 脂 組 成 物 の 製 造 方 法 他 等 において 特 許 取 得 済 の 合 成 樹 脂 である 付 録 2-12 - 1

除 染 効 果 : 固 化 体 成 型 条 件 ( 補 足 説 明 資 料 3. (1) 項 参 照 ) 減 容 率 ( 補 足 説 明 資 料 3.(2) 項 参 照 ) 骨 材 を U-8 容 器 にタッピング 充 填 した 体 積 を 100%とした 時 の 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 の 体 積 は 固 化 対 象 に 関 係 なく 約 45% 前 後 減 容 した 固 化 体 強 度 ( 補 足 説 明 資 料 4.(3) 項 参 照 ) 固 化 体 の 圧 縮 強 度 は 最 も 弱 いゼオライト 固 化 体 において 2.3N/mm 2 であり 埋 設 告 示 第 4 条 に 示 される 廃 棄 体 基 準 1.47N/mm 2 を 上 回 った 燃 焼 性 試 験 ( 補 足 説 明 資 料 4.(6) 項 参 照 ) UL-94V 試 験 の 結 果 何 れの 固 化 体 も 難 燃 性 UL-94V-0 に 相 当 すると 判 断 された 溶 出 率 ( 補 足 説 明 資 料 5.(2) 項 参 照 ) JIS K0058-1( 環 告 6 号 試 験 ) 有 姿 撹 拌 試 験 による 放 射 性 セシウムの 溶 出 率 は 飛 灰 及 び 主 灰 2( 薪 灰 ) の 固 化 体 から 放 射 性 セシウムの 溶 出 が 確 認 された が 固 化 体 をオーバーパック コーティング(OP) することで 溶 出 を 検 出 限 界 以 下 に 抑 えることが 可 能 であることを 確 認 した ゼオライト 汚 泥 50.4 主 灰 2 49.5 主 灰 1 53.4 灰 56.2 固 化 体 体 積 減 容 量 52.2 47.8 49.6 50.5 46.6 43.8 除 去 物 発 生 量 評 価 : 対 象 物 を 全 て 固 化 するので 除 去 物 は 発 生 しない 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 1μSv/h 作 業 時 間 6 時 間 / 日 10 日 作 業 員 最 大 被 ばく 量 <1μSv( 手 部 胸 部 共 ) 作 業 員 平 均 被 ばく 量 1μSv( 手 部 胸 部 共 ) コスト 評 価 : 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 材 料 費 710~860 円 /kg 全 て 手 作 業 による 固 化 体 製 作 ( 補 足 説 明 資 料 6 項 参 照 ) 作 業 人 工 : 2 名 作 業 速 度 : 固 化 体 1.5 kg/ 時 間 ( 補 足 説 明 資 料 7 項 参 照 ) コスト 評 価 条 件 :セインテラスレジン:2,000 円 /kgに 対 し 硬 化 剤 (30%):600 円 剥 離 剤 ( 固 化 体 60 個 ):240 円 セインテラスレジン1kgで 乾 燥 粉 体 4 kg 含 水 体 3.3 kgの 固 化 体 成 型 可 能 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 取 扱 時 グリーンハウス 内 作 業 作 業 者 は マスク 手 袋 タイベックスーツ 手 部 及 び 胸 部 にポケット 線 量 計 着 用 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 作 業 時 に 発 生 した 廃 棄 茨 城 県 ひたちなか 市 物 は コンテナに 収 納 して 試 験 場 所 に 保 管 固 化 体 原 料 0% 25% 50% 75% 100% 図 1. 固 化 体 の 減 容 率 灰 43.6% 主 灰 1(ガラ 灰 ) 20.1% 主 灰 2( 薪 灰 ) 49.4% 灰 6.6% 灰 (オーハ ーハ ック) 算 出 不 可 主 灰 1(ガラ 灰 ) (ND <18.8Bq/l) 主 灰 2( 薪 灰 ) 3.9% 側 溝 汚 泥 算 出 不 可 Cs 吸 着 ゼオライト (ND <18.8Bq/l) 灰 コンクリート( 参 考 ) 11.9% 0% 20% 40% 60% 図 2. 放 射 性 セシウムの 溶 出 率 付 録 2-12 - 2

1. 使 材 料 (1) 樹 脂 セインテラスレジン( 以 下 レジン と 称 する )は ビスフェノール A 型 エポキシ 樹 脂 を 主 剤 として 有 機 繊 維 及 びガラス 繊 維 を 混 ぜ 込 んだ 複 合 合 成 樹 脂 で 硬 化 剤 ( 変 性 脂 肪 族 ポリアミン)を 添 加 すること で 熱 反 応 により 固 化 が われる 繊 維 の 働 きにより 乾 燥 粉 体 だけでなく 汚 泥 ヘドロといった 含 体 等 の 被 対 象 物 ( 以 下 固 化 対 象 と 称 する )も 固 化 することが 可 能 である (2) 固 化 対 象 1 各 種 強 度 評 価 試 験 で 使 する 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 乾 燥 体 : 灰 含 体 : 汚 泥 海 含 有 ゼオライト 2 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 乾 燥 体 : 灰 主 灰 1(ガラ 灰 ) 主 灰 2( 薪 灰 ) 含 体 : 汚 泥 放 射 性 廃 液 処 理 吸 着 ゼオライト 表 -1 使 材 料 レジン 固 化 対 象 ( 灰 = 乾 燥 体 ) 固 化 対 象 ( 汚 泥 等 = 含 体 ) 2. 固 化 体 製 作 法 秤 量 した 固 化 対 象 に 重 量 で 25 30%のレジンを 均 に 分 散 混 合 する この 状 態 で 硬 化 剤 を 加 え 練 り 込 むと 固 化 対 象 と 樹 脂 は 粘 状 の 混 練 物 となる これを 型 成 型 したのち 乾 燥 させ 固 化 体 とする 表 -2 固 化 体 製 作 法 1. 秤 量 2. 混 合 2. 混 合 ( 分 散 状 態 ) 3. 混 練 ( 混 練 成 物 ) 4. 型 成 型 5. 固 化 体 付 録 2-12 - 3

3. 成 型 固 化 体 の 組 成 (1) 固 化 対 象 とレジンの 配 合 量 ( 重 量 ) 1 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 表 -3 放 射 性 セシウムを 含 有 しない 固 化 体 の 配 合 量 固 化 対 象 灰 *1 汚 泥 固 化 対 象 重 量 X 保 量 レジン 硬 化 剤 - X 0.3 X 0.3 0.3 X 0.3 (X+0.3X) 0.3 (X+0.3X) 0.3 0.3 ゼオライト *2 X 0.4 (X+0.4X) 0.3 (X+0.4X) 0.3 0.3 *1) 汚 泥 は 乾 燥 後 に 再 加 湿 *2)ゼオライトは 加 に 海 を 使 (γ 線 による 素 発 の 影 響 評 価 を 考 慮 したため) 2 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 表 -4 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 の 配 合 量 ( 単 位 :g) 固 化 対 象 固 化 対 象 重 量 保 量 レジン 硬 化 剤 *5 灰 X 0.1 (X+0.1X) 0.25 (X+0.1X) 0.25 0.3 主 灰 1 *1 - X 0.4 X 0.4 0.3 主 灰 2 *2 5 X X 0.1 (X+0.1X) 0.25 (X+0.1X) 0.25 0.3 *3 汚 泥 X 0.3 (X+0.3X) 0.3 (X+0.3X) 0.3 0.3 ゼオライト *4 X 0.4 (X+0.4X) 0.3 (X+0.4X) 0.3 0.3 ( 単 位 :g) *1) 主 灰 1は ガラ 灰 *2) 主 灰 2は 薪 灰 *3) 汚 泥 は 乾 燥 後 に 再 加 湿 *4)ゼオライトは 除 染 廃 液 を 吸 着 *5) 放 射 性 セシウム 含 有 灰 は 散 防 のため 10% 噴 霧 加 (2) 成 型 固 化 体 の 密 度 体 積 減 少 量 表 -5 固 化 体 密 度 と 固 化 後 の 体 積 減 少 量 固 化 対 象 灰 (Cs 含 有 せず) 汚 泥 (Cs 含 有 せず) ゼオライト (Cs 含 有 せず) 灰 固 化 体 外 観 固 化 体 密 度 1.627 1.579 1.106 1.392 *1 体 積 減 少 量 47.7% 45.5% 41.9% 43.8% 固 化 対 象 主 灰 1 主 灰 2 汚 泥 Cs 吸 着 ゼオライト 固 化 体 外 観 固 化 体 密 度 1.652 1.784 1.661 1.374 *1 体 積 減 少 量 46.6% 50.5% 49.6% 47.8% *1)U-8 容 器 の 固 化 対 象 の 体 積 を 100 とした 時 の 固 化 体 の 体 積 減 少 量 付 録 2-12 - 4

4. 各 種 強 度 評 価 試 験 (1) γ 線 照 射 試 験 般 検 査 機 関 では 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 の 取 扱 いが 困 難 なため 模 擬 固 化 体 にγ 線 照 射 を い 促 進 的 な 放 射 線 の 影 響 を 与 えた 後 各 種 評 価 試 験 への 供 試 材 とした 模 擬 固 化 体 へのγ 線 照 射 条 件 は 円 柱 線 源 モデルを 引 し 固 化 体 の 再 係 数 をコンクリートと 同 等 としたドラム 充 填 モデルから 137 Cs におけるγ 線 及 びβ 線 の 吸 収 線 量 から 放 射 能 濃 度 を 推 定 算 出 したものを いた 照 射 線 源 には 60 Co を い 照 射 量 は 装 置 体 の 下 限 安 定 条 件 である 500Gy/h:6min と 500Gy/h:30min の2 条 件 での 照 射 試 験 を 実 施 した なお 試 験 の 結 果 両 照 射 条 件 とも 固 化 体 の 外 観 に 変 化 は 観 察 されなかった 表 -6 γ 線 照 射 条 件 吸 収 線 量 (mgy/h) 放 射 能 濃 度 γ 線 照 射 量 備 考 γ 線 β 線 合 計 (Bq/kg) 500Gy/h 6min 0.141 0.026 0.167 257,333 照 射 試 験 装 置 下 限 値 500Gy/h 30min 0.707 0.128 0.835 1,286,665 約 1mSV/h 30 年 相 当 (a) 試 験 装 置 全 体 図 (b) 照 射 室 (c) 照 射 試 料 設 置 状 態 図 -1 γ 線 照 射 試 験 装 置 と 照 射 時 の 設 置 状 態 (2) 促 進 腐 試 験 暴 露 耐 性 確 認 のためγ 線 照 射 済 及 び 未 照 射 固 化 体 に 対 し JIS H8502 メッキの 耐 性 試 験 法 に 準 拠 した 中 性 塩 噴 射 サイクル 試 験 及 び 酸 性 サイクル 試 験 を 実 施 した 図 -2サイクル 試 験 装 置 外 観 図 -3 固 化 体 のセット 状 態 1 中 性 塩 噴 霧 試 験 条 件 (JIS H 8502 準 拠 ) 5%NaCl 溶 液 (ph7) 噴 霧 2h+ 乾 燥 4h+ 湿 潤 2h 6 サイクル 噴 霧 :35 乾 燥 :60 25%RH 湿 潤 :50 95%RH 2 酸 性 サイクル 試 験 条 件 (JIS H 8502 準 拠 ) 5%NaCl 溶 液 硝 酸 硫 酸 で ph 調 整 ph3.5 噴 霧 2h+ 乾 燥 4h+ 湿 潤 2h 6 サイクル 噴 霧 :35 乾 燥 :60 25%RH 湿 潤 :50 95%RH 試 験 の 結 果 両 噴 霧 試 験 とも 固 化 体 の 外 観 に 変 化 は 観 察 されなかった 付 録 2-12 - 5

(3) 圧 縮 試 験 放 射 性 セシウムを 含 まない 固 化 体 を いて 下 表 に すγ 線 照 射 試 験 促 進 腐 試 験 の 各 パラメー タを 組 み 合 わせた 状 態 で 各 3 個 計 27 個 の 圧 縮 試 験 を い 圧 縮 強 度 の 確 認 を った 表 -7 圧 縮 試 験 内 訳 促 進 腐 試 験 γ 線 照 射 試 験 なし 塩 噴 霧 試 験 酸 性 噴 霧 試 験 灰 ( 乾 燥 粉 体 ) 汚 泥 ( 含 ) なし 3(1~3) 3(4~6) 3(7~9) 500Gy/h,6min 3(10~12) 3(13~15) 3(16~18) 500Gy/h,30min 3(19~21) 3(21~24) 3(25~27) なし 3(1~3) 3(4~6) 3(7~9) 500Gy/h,6min 3(10~12) 3(13~15) 3(16~18) 500Gy/h,30min 3(19~21) 3(21~24) 3(25~27) ゼオライト ( 海 吸 着 ) 注 )() 内 は 試 料 を す なし 3(1~3) 3(4~6) 3(7~9) 500Gy/h,6min 3(10~12) 3(13~15) 3(16~18) 500Gy/h,30min 3(19~21) 3(21~24) 3(25~27) 図 -4 圧 縮 試 験 装 置 図 -5 圧 縮 試 験 後 の 座 屈 固 化 体 圧 縮 強 度 (N/mm2) 100.0 90.0 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 灰 汚 泥 ゼオライト 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 試 料 図 -6 圧 縮 試 験 結 果 付 録 2-12 - 6

図 -6 に すように 圧 縮 試 験 結 果 を ると 固 化 体 個 々の 圧 縮 強 度 にバラツキはあるものの 灰 汚 泥 ゼオライトと 固 化 対 象 の 種 類 により 圧 縮 強 度 が 層 別 されており ゼオライト 固 化 体 は 他 の 固 化 対 象 に べバラツキは さいが 圧 縮 強 度 は 低 い 表 -8 固 化 体 の 成 型 重 量 と 固 化 体 完 成 時 の 重 量 及 び 密 度 固 化 対 象 混 練 時 成 型 時 固 化 体 完 成 時 重 量 差 密 度 加 重 量 重 量 (A) 重 量 (B) (A)-(B) (g/cm 3 ) 灰 なし 90.0g 89.19g 0.81g 1.627 汚 泥 19.5g 90.3g 87.10g 3.20g 1.579 ゼオライト 18.5g 90.0g 72.51g 17.49g 1.106 表 -8 に すようにゼオライト 固 化 体 は 他 の 固 化 体 に べ 密 度 が 低 く 図 -7 に す 破 断 部 の SEM 観 察 結 果 からも 灰 固 化 体 や 汚 泥 固 化 体 に べ ゼオライト 固 化 体 には 多 くの 空 隙 が 存 在 している ことが 確 認 できる このことから ゼオライト 固 化 体 内 の 空 孔 率 は く その 分 圧 縮 強 度 も 低 下 する 灰 汚 泥 ゼオライト 図 -7 固 化 体 破 断 部 の SEM 観 察 結 果 さらに 図 -6のグラフからは 固 化 対 象 毎 による 強 度 差 と 共 に 同 固 化 対 象 であっても 強 度 にバラツ キが じていることが 分 かる 図 -8 の(a) 及 び(b)は 同 の 灰 固 化 体 の2 断 のマクロ 写 真 であ るが (a)の 断 では く 偏 析 した 樹 脂 と 思 われる 塊 が 多 く 確 認 できるのに 対 し (b)では 樹 脂 と 灰 がほぼ 均 に 分 散 混 合 されており (a)の 混 練 が 不 完 全 であることが 確 認 できる (a) 混 練 状 態 ( 不 ) (b) 混 練 状 態 ( 良 ) (c) 内 包 陥 図 -8 固 化 体 の 断 観 察 (マクロ 観 察 ) 結 果 固 化 成 型 時 の 混 練 の 差 による 圧 縮 強 度 を 灰 固 化 体 で 較 した 結 果 混 練 時 間 が 10 分 の 固 化 体 の 圧 縮 強 度 が 11.0N/mm 2 であるのに 対 し 混 練 時 間 が 20 分 の 固 化 体 の 圧 縮 強 度 は 最 低 でも 23.1N/mm 2 を しており 混 練 の 状 態 が 圧 縮 強 度 に 影 響 を 及 ぼすことが 分 かる また 図 -8(c) 付 録 2-12 - 7

のような 内 包 陥 も 確 認 されており 混 練 状 態 と 共 に 固 化 体 強 度 を 低 下 させる 因 となる しかし こ れら 固 化 体 製 作 上 の 課 題 はあるものの 最 も 圧 縮 強 度 の 低 いゼオライト 固 化 体 においても 2.3N/mm 2 以 上 の 強 度 を 有 しており 核 原 料 物 質 核 燃 料 物 質 及 び 原 炉 の 規 制 に 関 する 法 律 核 燃 料 物 質 等 の 埋 設 に 関 する 措 置 等 に 係 る 技 術 的 細 を 定 める 告 ( 以 下 埋 設 告 と 称 する ) 第 4 条 に される 廃 棄 体 基 準 とされる 1.47N/mm 2 を 分 越 える 強 度 であった (4) γ 線 照 射 及 び 促 進 腐 試 験 が 及 ぼす 圧 縮 強 度 への 影 響 最 点 応 (N/mm2) 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 未 - 無 6- 無 30- 無 未 - 塩 6- 塩 ゼオライト 汚 泥 灰 試 験 内 訳 30- 塩 未 - 酸 6- 酸 30- 酸 図 -9 γ 線 照 射 塩 噴 霧 酸 性 噴 霧 試 験 の 影 響 による 圧 縮 強 度 較 試 験 組 合 せ 表 記 未 - 無 ( 噴 霧 試 験 なし) 6- 塩 ( 塩 噴 霧 ) 30- 酸 ( 酸 性 噴 霧 ) γ 線 照 射 時 間 各 データを 較 するとγ 線 の 照 射 による 圧 縮 強 度 への 影 響 塩 噴 霧 酸 性 噴 霧 による 圧 縮 強 度 への 影 響 に 相 関 が られない また 試 験 条 件 の 複 合 的 な 影 響 について データを 較 した 際 に 固 化 体 へ 与 えた 各 種 の 負 荷 要 因 による 圧 縮 強 度 への 影 響 は 認 められない これらのことから (3) 項 にも 記 したように 固 化 体 の 強 度 への 影 響 は 各 個 体 の 個 体 差 による 要 因 の が きいと 考 えられる (5) シュミットハンマーによる 反 発 度 測 定 と 圧 縮 強 度 の 関 係 シュミットハンマーは コンクリートの 強 度 を 簡 易 的 に 測 定 する 法 であるが 成 型 固 化 体 の 強 度 に 関 してもコンクリートと 同 様 に 簡 易 的 強 度 測 定 の 指 針 となるかを 考 察 した 図 -10 シュミットハンマー 外 観 図 -11 シュミットハンマー 測 定 法 図 -12 打 撃 により じた 裂 反 発 度 の 測 定 は 各 試 験 4 点 の 測 定 を い 最 値 及 び 最 値 をカットした2 点 の 平 均 値 を 反 発 度 として 採 した また 製 作 した 固 化 体 の 反 発 度 測 定 を う 際 ゼオライト 固 化 体 にシュミットハ ンマーの 衝 撃 により 割 れが ることとなったためゼオライト 試 験 については 反 発 度 の 測 定 対 象 から 除 外 した 付 録 2-12 - 8

圧 縮 強 度 (N/mm2) 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 灰 汚 泥 ゼオライト 10 20 30 40 50 シュミットハンマー 反 発 度 (R) 図 -13 シュミットハンマー 測 定 結 果 と 圧 縮 強 度 の 相 関 圧 縮 強 度 と 同 様 にシュミットハンマーによる 反 発 度 にも 固 体 差 が られるが シュミットハンマーの 反 発 度 と 圧 縮 強 度 には 相 関 があると 考 えられ 製 作 した 固 化 体 の 強 度 をおおよそではあるが 反 発 度 より 推 定 することも 可 能 であると 思 われる (6) 燃 焼 性 試 験 今 回 の 燃 焼 性 試 験 では 通 常 の 規 格 試 験 形 状 とは 異 なる 成 型 固 化 体 を1cmの 厚 さに 切 断 加 し UL94 V 試 験 法 に 準 拠 して 燃 焼 性 確 認 試 験 を 実 施 した 1 UL94V 試 験 法 試 料 の 中 央 部 に 対 して 下 から 垂 直 に 接 炎 を う 炎 の さは 20 mm 円 板 とバーナーの 先 端 との 距 離 は 10 mmとする 10 秒 間 の 接 炎 を 2 回 い 各 接 炎 後 の 残 炎 時 間 を 測 定 する 1 回 の 接 炎 後 の 試 料 燃 焼 が 終 わった 直 後 に 2 回 の 接 炎 を 開 始 する バーナー 2 UL94V グレード 表 -9 UL94Vの 難 燃 性 評 価 グレード UL94 V-2 UL94 V-1 UL94 V-0 図 -14 試 験 法 低 い い 難 燃 性 3 試 験 結 果 表 -10 各 固 化 体 の UL94V 試 験 結 果 固 化 体 1 回 の 燃 焼 2 回 の 燃 焼 2 回 のグローイング 熔 融 落 下 時 間 ( 秒 ) 時 間 ( 秒 ) 時 間 ( 秒 ) の 有 無 灰 0 0 0 無 し 汚 泥 0 0 0 無 し ゼオライト 0 0 0 無 し 各 固 化 体 ともバーナーによる 接 炎 後 に 固 化 体 に 残 炎 は 確 認 されず 何 れの 固 化 体 も UL94V-0 に 相 当 することが 確 認 できた 付 録 2-12 - 9

5. 放 射 性 セシウムの 溶 出 性 評 価 試 験 (1) 固 化 対 象 とした 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 の 放 射 能 濃 度 表 -11 固 化 対 象 とした 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 の 放 射 能 濃 度 固 化 対 象 名 称 固 化 対 象 詳 細 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 灰 般 廃 棄 物 焼 却 灰 (キレート 処 理 ) 8,560 主 灰 1 般 廃 棄 物 焼 却 灰 (キレート 処 理 ) 290 主 灰 2 薪 灰 9,960 汚 泥 側 溝 升 回 収 21,863 吸 着 ゼオライト 両 除 染 回 収 酸 性 溶 媒 吸 着 7,343 (2) 溶 出 試 験 1( 有 姿 撹 拌 試 験 (JIS K0058-1 環 告 6 号 試 験 )) 固 体 と 液 体 の 質 量 ( 液 固 ):10 溶 媒 ph: 5.8 6.3 撹 拌 時 間 :6 時 間 撹 拌 速 度 :200rpm 検 液 の Cs 濃 度 を Ge 半 導 体 検 出 器 で 測 定 測 定 時 間 :1,000 2,000 秒 図 -15 有 姿 撹 拌 試 験 法 固 化 体 原 料 灰 主 灰 1(ガラ 灰 ) 主 灰 2( 薪 灰 ) 灰 主 灰 1(ガラ 灰 ) 主 灰 2( 薪 灰 ) 側 溝 汚 泥 Cs 吸 着 ゼオライト ( 参 考 ) 灰 コンクリート 固 化 体 6.6% 3.9% 11.9% 20.1% 算 出 不 可 ( 検 液 ND<18.8Bq/L) 算 出 不 可 ( 検 液 ND<18.8Bq/L) 43.6% ( ( 独 ) 国 環 境 研 究 所 1) ) 49.4% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 放 射 性 セシウム 溶 出 率 図 -16 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 のセシウム 溶 出 率 ( 参 考 献 :1)( 独 ) 国 環 境 研 究 所. 資 源 循 環 廃 棄 物 研 究 センター/ 公 開 資 料 放 射 能 廃 棄 物 の 現 状 とその 取 り 組 み ) 図 -16 に すように JIS K0058-1 に 基 づく 試 験 では 灰 及 び 主 灰 2 固 化 体 から 放 射 性 セシウム の 溶 出 が 確 認 された これは 原 料 とした 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 よりも さい 値 であったが 固 化 体 からの 放 射 性 セシウムの 溶 出 を 完 全 に 抑 えることはできなかった そこで 成 型 した 固 化 体 をさらにレ ジンでオーバーパック コーティング( 以 下 OP と 称 す )することで 溶 出 率 の 低 減 化 を 試 みた 付 録 2-12 - 10

固 化 体 原 料 灰 灰 固 化 体 灰 固 化 体 (OP) ( 参 考 ) 灰 コンクリート 固 化 体 43.6% 6.6% 算 出 不 可 ( 検 液 ND<18.8Bq/L) 11.9% 0% 20% 40% 60% 放 射 性 セシウム 溶 出 率 図 -17 通 常 固 化 体 と OP 固 化 体 の 溶 出 率 較 図 -18 OP 固 化 体 外 観 図 -17 に すように 試 験 の 結 果 OP 固 化 体 の 検 液 からは 放 射 性 セシウムの 溶 出 は 確 認 されず (<18.8Bq/L 算 出 不 可 ) 固 化 体 からの 放 射 性 セシウム 溶 出 に 対 しレジンによるコーティング 処 理 が 有 効 であることが 判 明 した ただし コーティング 処 理 した 固 化 体 の Cs 溶 出 に 対 する 期 安 定 性 については さらなる 試 験 が 必 要 である (3) 溶 出 試 験 2( 期 放 置 浸 漬 試 験 ) 期 浸 漬 溶 出 性 の 評 価 を うために 密 閉 容 器 中 に 放 射 性 セシウム 含 有 廃 棄 物 固 化 体 をそれぞ れ 純 弱 アルカリ (JIS Z2371 塩 噴 霧 試 験 準 拠 の 5% NaCl 溶 液 ) 及 び 弱 酸 性 ((1) 項 の 試 験 の 継 続 試 験 )に 浸 漬 放 置 し その 検 液 を Ge 半 導 体 測 定 器 により 測 定 した 溶 出 率 (%) 50 40 30 20 10 灰 灰 (OP) 主 灰 1(ガラ 灰 ) 主 灰 2( 薪 灰 ) 側 溝 汚 泥 Cs 吸 着 ゼオライト 0 0 100 200 300 400 溶 出 時 間 (H) 図 -19 各 固 化 体 からの 時 間 浸 漬 試 験 による 溶 出 率 (JIS K0058-1 検 液 ( 酸 )) 50 酸 ( 灰 ) 溶 出 率 (%) 40 30 20 10 0 0 100 200 300 400 溶 出 時 間 (H) ( 灰 ) 塩 ( 灰 ) 酸 ( 灰 OP) ( 灰 OP) 酸 ( 主 灰 2) ( 主 灰 2) 塩 ( 主 灰 2) 図 -20 時 間 溶 出 試 験 における 検 液 毎 の 放 射 性 セシウム 溶 出 量 ( 灰 灰 OP 主 灰 2) 付 録 2-12 - 11

図 -19 に すように (2) 項 の 試 験 で 放 射 性 セシウムの 溶 出 が 確 認 された 固 化 体 ( 灰 主 灰 2 ( 薪 灰 ))からは 時 間 の 浸 漬 により 放 射 性 セシウムの 溶 出 が 継 続 することが 確 認 された また 図 -20 に すようにこれらの 固 化 体 からは 溶 媒 の 種 類 に 関 係 なく 放 射 性 セシウムの 溶 出 が 起 こり そ れらが 時 間 の 経 過 とともに くなることも 確 認 された しかし コーティング 処 理 を 施 した OP 固 化 体 から は 時 間 経 過 しても 放 射 性 セシウムの 溶 出 は 確 認 されずその 処 理 法 の 有 効 性 を した 6.コスト 評 価 表 -12 レジン 使 量 を1kgとした 時 の 材 料 費 レジン(1kg) 硬 化 剤 (330g) 剥 離 剤 ( 60 個 分 ) 合 計 今 回 使 価 格 2,000 600 240 2,840 *1 量 産 規 模 価 格 350 100 60 510 *1) 量 産 規 模 (5 20t/1 バッチの 産 ベース)での 試 算 表 -13 固 化 体 1kg 当 りの 材 料 費 7. 歩 掛 り 固 化 対 象 レジン1kg 当 りの 廃 棄 物 固 化 量 固 化 体 1kg 当 りの 材 料 費 今 回 使 価 格 量 産 規 模 価 格 乾 燥 粉 体 ( 灰 等 ) 4.0 kg 710 127 含 体 ( 汚 泥 吸 着 セ オライト 等 ) 3.3 kg 860 155 表 -14 作 業 員 2 名 固 化 対 象 1kg/バッチを 作 業 で 実 施 した 場 合 の 作 業 時 間 固 化 対 象 分 調 整 分 散 混 合 混 練 成 型 完 了 まで 乾 燥 粉 体 ( 灰 等 ) - 20 分 20 分 50 55 分 ガラ 灰 - 10 分 - 20 25 分 含 体 ( 汚 泥 ゼオライト 等 ) 5 分 10 分 10 分 40 45 分 混 合 混 練 成 型 までの 連 作 業 は 般 産 業 界 においては 既 に 機 械 化 が 実 施 されており まか に 混 合 混 練 機 と 成 型 押 し 出 し 機 に 分 けられる モータトルク 混 練 時 間 成 型 ( 絞 り 出 し 射 出 等 ) 等 の 機 械 化 条 件 を 規 模 試 験 によりデータ 取 得 すれば 型 機 械 化 の 実 現 が 可 能 である ( 装 置 概 算 : 処 理 量 1t=3,000 5,000 万 円 ( 放 射 線 遮 蔽 等 含 まず )) 8.まとめ (1) 固 化 対 象 の 種 類 形 態 を 問 わずレジンによる 固 化 体 成 型 は 可 能 である また 固 化 後 の 体 積 減 容 率 は 無 加 圧 成 型 にも 係 わらず 約 43% 50%に 達 した (2) レジン 固 化 体 の 圧 縮 強 度 は 最 も 低 い 値 を したゼオライト 固 化 体 でも 2.3N/mm 2 を しており 埋 設 告 第 4 条 に される 廃 棄 体 基 準 1.47N/mm 2 を 越 えていた (3) レジン 固 化 体 の 圧 縮 強 度 は レジンと 固 化 対 象 の 混 練 状 態 に 影 響 される そのため 均 質 な 固 化 体 の 量 産 には 機 械 化 が 必 要 不 可 である (4) レジン 固 化 体 の 燃 焼 性 は UL94 規 格 に 準 拠 した 試 験 の 結 果 難 燃 性 V-0 相 当 と 判 断 された (5) JIS K0058-1 に 基 づく 有 姿 撹 拌 試 験 では 灰 及 び 主 灰 2( 薪 灰 ) 固 化 体 からの 放 射 性 セシ ウムの 溶 出 が 確 認 された 灰 固 化 体 からの 放 射 性 セシウムの 溶 出 率 は 最 6.6%であった (6) 灰 及 び 主 灰 2 固 化 体 からの 放 射 性 セシウムの 溶 出 は 溶 媒 の 種 類 ( 酸 塩 )に 関 係 なく 起 こり 時 間 の 経 過 とともに 溶 出 率 も 増 加 した (7) 灰 及 び 主 灰 2 固 化 体 にレジンを いてオーバーパック コーティング 処 理 を 施 すことで 放 射 性 セシ ウムの 溶 出 を 検 出 限 界 以 下 に 抑 えることが 可 能 であることを 確 認 した 付 録 2-12 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 株 式 会 社 大 林 組 実 証 テーマ 名 : 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 低 減 等 を 目 的 とした 造 粒 固 化 洗 浄 技 術 事 業 の 概 要 : 溶 出 性 の 高 い 焼 却 飛 灰 を 一 定 の 粒 径 に 造 粒 した 後 管 理 の 容 易 な 連 続 通 水 洗 浄 を 行 うこ とで 放 射 能 濃 度 の 低 減 と 溶 出 抑 制 を 行 う 技 術 について 実 規 模 レベルの 洗 浄 プラントを 用 いて 効 果 を 実 証 する 実 施 内 容 : 造 粒 固 化 材 の 配 合 を 決 定 する 室 内 配 合 試 験 洗 浄 条 件 を 決 定 する 事 前 配 合 試 験 を 実 施 し 実 規 模 実 証 試 験 実 施 の 諸 条 件 を 確 定 したうえで 実 規 模 実 証 試 験 を 実 施 し 実 展 開 モデル 構 築 のための 施 工 性 経 済 性 改 善 点 を 把 握 する 技 術 概 要 : 焼 却 飛 灰 を 粒 径 φ1~9.5mm に 造 粒 固 化 した 後 カラム 式 の 設 備 にて 通 水 洗 浄 することに より 焼 却 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 を 低 減 し 水 への 溶 出 を 防 止 する 造 粒 固 化 飛 灰 1. 試 験 フロー 洗 浄 槽 ( 洗 浄 後 状 況 ) 2. 試 験 目 標 実 展 開 モデルを 構 築 するため 以 下 を 把 握 する (1) 実 規 模 での 洗 浄 効 果 の 把 握 (2) 経 済 性 の 把 握 (3) 作 業 効 率 の 把 握 その 他 : 室 内 配 合 試 験 事 前 配 合 試 験 実 規 模 実 証 試 験 1)セメントの 種 類 と 添 加 量 2) 固 化 洗 浄 による 重 金 属 類 等 の 性 状 への 影 響 3) 造 粒 固 化 飛 灰 の 強 度 等 1) 造 粒 固 化 飛 灰 の 水 分 添 加 量 2) 洗 浄 流 量 洗 浄 時 間 3) 固 化 洗 浄 による 重 金 属 類 等 の 性 状 への 影 響 4) 循 環 通 水 方 式 の 効 果 1) 通 水 条 件 施 工 歩 掛 2) 放 射 能 濃 度 の 低 減 効 果 水 へのセシウム 溶 出 抑 制 効 果 3) 固 化 洗 浄 による 重 金 属 類 等 の 性 状 への 影 響 4)システムの 課 題 及 び 改 善 点 3. 期 待 される 効 果 焼 却 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 低 下 溶 出 抑 制 を 行 うこ とで 以 下 に 貢 献 する (1) 今 後 発 生 する 焼 却 飛 灰 の 安 定 処 理 およびリ サイクルの 促 進 (2) 現 在 仮 置 きされている 放 射 性 物 質 を 含 む 焼 却 飛 灰 の 処 理 処 分 の 促 進 付 録 2-13 - 1

除 染 効 果 : 通 水 洗 浄 試 験 結 果 ( 通 水 液 は 水 処 理 後 洗 浄 液 として 再 利 用 ) 洗 浄 ケース SV=5 0.7m 3 (740kg) 8 時 間 洗 浄 SV=10 0.7m 3 (740kg) 4 時 間 洗 浄 SV=20 0.35m 3 (370kg) 2 時 間 洗 浄 1 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) Cs 減 少 率 2 Cs 溶 出 量 (Bq/L) (1-B/A) 100 洗 浄 前 A 洗 浄 後 B (%) 洗 浄 前 洗 浄 後 上 部 :109 82 47 上 部 :ND 中 央 :147 75 44 中 央 :ND 側 部 :116 80 46 側 部 :ND 平 均 側 部 :135 77 平 均 43 平 均 側 部 :ND 593 底 部 :222 63 75 43 45 底 部 :ND 585 585 585 585 624 637 611 624 598 572 663 637 637 650 650 除 去 物 発 生 量 評 価 : 13,000Bq/kg の 初 期 飛 灰 を 1t(1m 3 ) 処 理 した 場 合 の 廃 棄 物 量 を 評 価 する 洗 浄 水 の 吸 着 材 の 濃 度 を 初 期 飛 灰 の 20 倍 まで 濃 縮 した 場 合 の 処 理 後 の 指 定 廃 棄 物 量 と 総 廃 棄 物 量 につ いて 本 技 術 と 環 境 省 の 基 準 に 従 い 150kg/m 3 のセメント 固 化 をした 場 合 を 比 較 する H24.2.12 災 害 廃 棄 物 安 全 評 価 検 討 会 ( 第 12 回 ) 資 料 14 の 設 定 値 に 準 じて 設 定 重 量 比 較 平 均 608 上 部 :103 中 央 :120 側 部 :96 側 部 :100 底 部 :96 上 部 :141 中 央 :153 側 部 :139 側 部 :154 底 部 :134 平 均 647 1 含 水 比 補 正 した 放 射 能 濃 度 2 JISK0058-1 に 基 づく 溶 出 試 験 結 果 指 定 廃 棄 物 (8,000Bq/kg 以 上 ) 総 廃 棄 物 量 (8,000Bq/kg 未 満 含 む) 83 80 84 84 84 78 76 79 76 79 平 均 83 平 均 78 43 44 42 50 47 ( 単 位 :t) セメント 固 化 本 技 術 1.55 0.05 1.55 2.30 洗 浄 後 の 含 水 比 増 加 量 を 見 込 んだ 重 量 乾 燥 等 による 低 下 は 可 能 49 45 41 46 42 平 均 45 平 均 45 上 部 :ND 中 央 :ND 側 部 :ND 側 部 :ND 底 部 :ND 上 部 :ND 中 央 :ND 側 部 :ND 側 部 :ND 底 部 :ND 洗 浄 前 後 の 放 射 能 濃 度 を 含 水 比 補 正 し て 比 較 した 結 果 いずれのケースも 平 均 70% 以 上 の 放 射 能 濃 度 の 低 減 効 果 があっ た また 通 水 液 を 水 処 理 せず 再 度 循 環 通 水 しても 同 様 の 低 減 効 果 が 確 認 でき 循 環 通 水 洗 浄 試 験 結 果 ( 通 水 液 は 水 処 理 せず 再 利 用 ) 体 積 比 較 ( 単 位 :m 3 ) セメント 固 化 本 技 術 指 定 廃 棄 物 (8,000Bq/kg 以 上 ) 1.41 0.05 総 廃 棄 物 量 (8,000Bq/kg 未 満 含 む) 1.41 1.41 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.05μSv/hr 作 業 時 間 7 時 間 作 業 員 最 大 被 ばく 量 11μSv( 作 業 担 当 箇 所 : 飛 灰 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 洗 浄 管 理 作 業 時 間 :7 時 間 13 日 ) 洗 浄 ケース SV=20 0.35m 3 (370kg) 4 時 間 洗 浄 1 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) Cs 減 少 率 2 Cs 溶 出 量 (Bq/L) (1-B/A) 100 洗 浄 前 A 洗 浄 後 B (%) 洗 浄 前 洗 浄 後 上 部 :119 82 39 上 部 :ND 中 央 :122 81 42 中 央 :ND 側 部 :108 83 38 側 部 :ND 平 均 側 部 :128 80 平 均 45 平 均 側 部 :ND 645 底 部 :154 76 80 43 41 底 部 :ND 663 650 598 689 624 1 含 水 比 補 正 した 放 射 能 濃 度 2 JISK0058-1 に 基 づく 溶 出 試 験 結 果 コスト 評 価 : 処 理 単 価 :30 千 円 /t 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 作 業 人 工 :0.5 人 工 /t 作 業 速 度 :0.5t/hr コスト 評 価 条 件 : 飛 灰 処 理 量 :4t/ 日 処 理 期 間 :2 年 間 (20 日 / 月 ) 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 実 展 開 プラントでは 飛 灰 の 造 粒 は 粉 塵 の 発 生 しない 自 動 投 入 システムとなるが 実 証 試 験 では 造 粒 固 化 作 業 はテント 内 で 行 い 粉 塵 の 拡 散 を 防 止 した テント 内 は 集 塵 器 を 設 置 し ダイオキシン 類 対 応 防 塵 防 毒 マスク タイベックスーツ 等 の 保 護 具 を 着 用 した 試 験 場 所 ( 住 所 ): 宮 城 県 亘 理 町 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 飛 灰 は 提 供 先 へ 返 却 水 処 理 に 用 いたゼオライトは 試 験 敷 地 内 に 仮 置 き 後 県 内 産 業 廃 棄 物 処 分 場 へ 産 廃 ( 汚 泥 )とし て 埋 立 処 分 する 付 録 2-13 - 2

室 内 配 合 試 験 試 験 の 目 的 および 調 査 内 容 実 証 試 験 の 条 件 設 定 のため 小 型 造 粒 試 験 機 を 用 いて 飛 灰 を 造 粒 した 後 室 内 洗 浄 試 験 を 行 い 以 下 の 調 査 を 行 った 1 飛 灰 の 造 粒 固 化 に 使 用 するセメントの 種 類 と 添 加 量 2 造 粒 固 化 飛 灰 からの 重 金 属 類 溶 出 量 3 洗 浄 時 に 細 粒 化 しない 強 度 と 洗 浄 した 造 粒 固 化 飛 灰 の 盛 土 材 としての 利 用 を 考 慮 した 強 度 試 験 結 果 造 粒 試 験 図 1 に 造 粒 固 化 飛 灰 の 篩 分 け 結 果 を 示 す 小 型 造 粒 試 験 機 ( 容 量 3~5L)を 用 いた 造 粒 試 験 の 結 果 当 初 予 定 のφ2~9.5mm の 粒 径 の 割 合 が 60% 程 度 であり φ1~2mm も 含 めると 洗 浄 に 用 いる 造 粒 固 化 飛 灰 の 割 合 が 約 80% 程 度 になることがわかった このため 飛 灰 洗 浄 の 対 象 粒 径 をφ1~9.5mm とし 今 後 通 水 カラム 洗 浄 試 験 により 洗 浄 に 必 要 な 通 水 性 を 確 保 しているか 確 認 することとした 強 度 等 評 価 試 験 表 1 2 に 強 度 等 評 価 試 験 結 果 を 示 す 造 粒 固 化 飛 灰 を 洗 浄 後 破 砕 率 10% 未 満 コーン 指 数 第 3 種 建 設 発 生 土 基 準 (400kN/m 2 ) 以 上 を 満 足 するには 養 生 期 間 は 1 日 では 不 足 であること 配 合 は 高 炉 セメントでは 150kg/t 以 上 早 強 セメントでは 100kg/t 以 上 必 要 であることが 分 かった 破 砕 率 :フレコン 充 填 による 細 粒 化 を 評 価 するため 実 施 造 粒 固 化 飛 灰 を 水 浸 水 切 り 後 直 径 10cm モールド に 充 填 し 0.2kgf/cm 2 の 荷 重 をかけて 粒 径 0.85mm 以 下 の 重 量 が 増 えた 割 合 コーン 指 数 : 洗 浄 後 造 粒 固 化 飛 灰 の 土 質 材 料 としての 再 利 用 性 を 評 価 するため 実 施 造 粒 固 化 飛 灰 の 自 然 含 水 比 状 態 と 水 浸 水 切 り 後 を 対 象 に 突 き 固 めた 後 の 測 定 値 表 1 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (1 日 養 生 ) 高 炉 セメント 早 強 セメント 項 目 単 位 50 kg/t 100kg/t 150kg/t 50kg/t 100kg/t 150kg/t 破 砕 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 破 砕 率 0.85mm 以 下 % 0 15.9 0 17.6 0 16.3 0 19.7 0 12.5 0 19.1 含 水 比 % 76.8 69.5 65.9 74.4 68.1 67.5 コーン 湿 潤 密 度 g/cm 指 数 3 1.501 1.533 1.528 1.497 1.514 1.527 乾 燥 密 度 g/cm ( 水 浸 後 ) 3 0.849 0.904 0.921 0.858 0.901 0.912 コーン 指 数 kn/m 2 17 25 177 84 89 79 表 2 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (7 日 養 生 ) 高 炉 セメント 早 強 セメント 項 目 単 位 50 kg/t 100kg/t 150kg/t 50kg/t 100kg/t 150kg/t 破 砕 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 破 砕 率 0.85mm 以 下 % 0 11.9 0 6.5 0 6.2 0 6.7 0 7.5 0 8.1 含 水 比 % 65.0 64.8 60.0 69.3 61.5 58.0 コーン 湿 潤 密 度 g/cm 指 数 3 1.544 1.562 1.583 1.467 1.541 1.551 ( 水 浸 後 ) 乾 燥 密 度 g/cm 3 0.936 0.948 0.989 0.867 0.954 0.982 コーン 指 数 kn/m 2 89 158 572 49 582 1287 洗 浄 試 験 造 粒 固 化 飛 灰 を 液 固 比 10 の 水 に 投 入 し 10 分 間 攪 拌 洗 浄 する 操 作 を 3 回 繰 り 返 した いずれのケースも 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 は 洗 浄 回 数 とともに 低 減 し 3 回 目 の 洗 浄 で 定 量 下 限 値 程 度 となり 配 合 と 養 生 の 違 いによる 除 去 効 果 の 違 いは 見 られなかった 累 積 溶 出 率 は 70~80%で 造 粒 固 化 をしていない 飛 灰 とほぼ 同 じであり 造 粒 しても 同 程 度 のセシウム 洗 浄 除 去 ができた 鉛 濃 度 はいずれも 基 準 値 以 下 で キレートによる 不 溶 化 により 洗 浄 水 には 溶 出 しなかった まとめ セメントの 種 類 と 添 加 量 については 洗 浄 試 験 の 結 果 では 差 が 見 られなかったが 強 度 評 価 等 試 験 の 結 果 から 次 の 事 前 配 合 試 験 の 配 合 は 早 強 セメント 100,150kg/t 高 炉 セメント 150kg/t とした 66% 12% 22% 対 象 外 粒 径 φ1~2mm φ2~9.5mm 図 1 造 粒 固 化 飛 灰 の 篩 分 け 結 果 ( 早 強 100kg/t) 付 録 2-13 - 3

事 前 配 合 試 験 試 験 の 目 的 および 調 査 内 容 実 規 模 実 証 試 験 で 用 いる 造 粒 機 を 用 いて 早 強 セメント 100,150kg/t 高 炉 セメント 150kg/t の 配 合 で 造 粒 固 化 飛 灰 を 作 製 した 後 室 内 洗 浄 試 験 を 行 い 以 下 の 調 査 を 行 った 1 実 規 模 実 証 試 験 の 配 合 ( 水 添 加 量 セメントの 種 類 添 加 量 と 添 加 方 法 ) 2 通 水 洗 浄 方 式 の 条 件 ( 通 水 速 度 通 水 量 洗 浄 時 間 ) 3 通 水 洗 浄 方 式 における 造 粒 固 化 飛 灰 からの 重 金 属 類 の 溶 出 量 4 通 水 液 を 洗 浄 水 として 再 使 用 する 循 環 通 水 方 式 の 効 果 試 験 結 果 飛 灰 の 初 期 性 状 調 査 初 期 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 は 1,200Bq/kg であった 造 粒 固 化 試 験 図 2 に 早 強 セメント 100kg/t での 造 粒 固 化 飛 灰 の 篩 分 け 試 験 結 果 を 写 真 1 に 造 粒 機 整 粒 機 を 示 す キレート 剤 は 本 試 験 に 用 いた 飛 灰 の 発 生 施 設 基 準 に 準 じ 飛 灰 重 量 に 対 して 重 量 比 で 10% 添 加 した 水 の 添 加 量 は 造 粒 時 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 攪 伴 状 況 を 目 視 確 認 し 判 断 した 結 果 飛 灰 重 量 の 15% と 決 定 した 造 粒 固 化 試 験 では 整 粒 機 の 有 無 による 粒 径 の 違 いを 調 査 した その 結 果 いずれのケースでも 造 粒 固 化 飛 灰 の 90% 以 上 が 洗 浄 対 象 とするφ1~9.5mm の 範 囲 であったが 整 粒 機 がない 場 合 φ1~ 2mm の 粒 径 が 多 く 早 強 100kg/t の 例 では 47%を 占 めた しかし 整 粒 機 を 利 用 することでφ9.5mm 以 上 の 割 合 はほぼ 変 化 なくφ2~9.5mm の 割 合 が 増 え 早 強 100kg/t の 例 では 77%を 占 めた この 結 果 から 整 粒 機 を 用 いることで 通 水 洗 浄 における 通 水 性 確 保 に 有 利 な 単 粒 化 が 促 進 されたと 示 唆 された このため 造 粒 機 と 整 粒 機 を 組 み 合 わせて 使 用 することとした 早 強 セメント100kg/t( 整 粒 なし) 早 強 セメント100kg/t( 整 粒 あり) 2% 7% 1% 5% 47% 44% φ9.5mm 以 上 φ2~9.5mm φ1~2mm φ1mm 未 満 17% 77% φ9.5mm 以 上 φ2~9.5mm φ1~2mm φ1mm 未 満 図 2 実 規 模 造 粒 機 を 用 いた 造 粒 固 化 飛 灰 の 篩 分 け 試 験 結 果 造 粒 機 整 粒 機 ( 飛 灰 にキレート セメント 水 を 添 加 し 造 粒 固 化 する) ( 造 粒 機 で 作 製 した 造 粒 固 化 飛 灰 の 粒 径 を 整 える) 写 真 1 実 規 模 実 証 試 験 で 使 用 した 造 粒 機 および 整 粒 機 付 録 2-13 - 4

強 度 等 評 価 試 験 表 3~6 に 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 結 果 を 示 す 本 試 験 では 造 粒 機 1バッチ 当 た り 30kg の 飛 灰 を 一 度 に 造 粒 固 化 した このため 作 製 した 造 粒 固 化 飛 灰 のばらつきを 考 慮 して 破 砕 率 試 験 は 3 連 とした コーン 試 験 については 突 固 めた 試 料 で 試 験 を 行 うため ばらつきの 影 響 は 小 さい と 判 断 し 1 連 とした 早 強 セメント 150kg/t は 破 砕 率 がすべての 条 件 で 10%を 超 過 し コーン 指 数 は 3 日 養 生 で 0kN/m 2 で あった この 原 因 として 造 粒 時 の 添 加 水 量 ( 飛 灰 重 量 比 15%)がセメント 添 加 量 に 対 して 少 なく セメン トの 水 和 が 不 十 分 であった 可 能 性 が 考 えられた 表 3 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (3 日 養 生 整 粒 無 し) 項 目 単 位 高 炉 セメント 150kg/t 早 強 セメント 100kg/t 早 強 セメント 150kg/t 破 砕 率 破 砕 前 後 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 0.85mm 以 下 % 0 2.6 2.7 2.1 0 3.2 2.8 4.3 0 20.5 20.4 19.7 コーン 指 数 ( 水 浸 後 ) kn/m 2 1410 1031 0 表 4 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (3 日 養 生 整 粒 有 り) 項 目 単 位 高 炉 セメント 150kg/t 早 強 セメント 100kg/t 早 強 セメント 150kg/t 破 砕 率 破 砕 前 後 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 0.85mm 以 下 % 0 3.2 2.4 2.0 0 3.1 3.6 3.3 0 21.8 24.6 23.8 コーン 指 数 ( 水 浸 後 ) kn/m 2 1795 1800 0 表 5 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (7 日 養 生 整 粒 無 し) 項 目 単 位 高 炉 セメント 150kg/t 早 強 セメント 100kg/t 早 強 セメント 150kg/t 破 砕 率 破 砕 前 後 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 水 浸 後 0.85mm 以 下 % 0 2.7 2.6 2.8 0 2.8 3.4 2.5 0 13.2 13.4 15.3 コーン 指 数 ( 水 浸 後 ) kn/m 2 1119 1045 1514 表 6 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (7 日 養 生 整 粒 有 り) 項 目 単 位 高 炉 セメント 150kg/t 早 強 セメント 100kg/t 早 強 セメント 150kg/t 破 砕 率 破 砕 前 後 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 0.85mm 以 下 % 0 1.9 2.0 2.6 0 9.9 3.5 3.2 0 15.8 19.9 19.0 コーン 指 数 ( 水 浸 後 ) kn/m 2 1701 1973 1016 洗 浄 試 験 洗 浄 試 験 は バッチ 式 洗 浄 試 験 と 通 水 カラム 洗 浄 試 験 を 実 施 した 室 内 配 合 試 験 により 養 生 期 間 の 違 いによる 洗 浄 試 験 の 結 果 に 差 が 生 じないことを 確 認 していたが 強 度 試 験 結 果 との 比 較 を 行 う 必 要 性 を 考 慮 し バッチ 試 験 は 3 日 養 生 7 日 養 生 の2ケースで 通 水 カラム 洗 浄 試 験 は 7 日 養 生 で 試 験 を 行 った 通 水 カラム 洗 浄 試 験 は 造 粒 固 化 飛 灰 (7 日 養 生 )を 内 径 10cm 高 さ h=10cm のカラムに 充 填 し 通 水 速 度 SV =5,10,20 で 通 水 洗 浄 を 行 った 洗 浄 後 にカラム 上 部 と 下 部 から 試 料 を 採 取 し 放 射 能 含 有 量 の 低 減 量 を 調 べた 表 7 にバッチ 式 洗 浄 試 験 結 果 (7 日 養 生 整 粒 有 り)を 示 す いずれのケースにおいても 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 は 洗 浄 回 数 とともに 低 減 し 3 回 目 の 洗 浄 で 8~3Bq/L と 定 量 下 限 値 (Cs134 Cs137 ともに 2Bq/L) 程 度 となった また 3 回 洗 浄 した 後 の 累 積 溶 出 率 は 80% 以 上 (3 日 養 生 の 場 合 70~80%) であり 室 内 試 験 時 と 同 様 に 洗 浄 によりセシウムが 除 去 できることがわかった また 鉛 と 六 価 クロム は 不 検 出 であり 洗 浄 水 に 溶 出 しないことが 確 認 できた ( SV:1 時 間 当 たりの 洗 浄 水 量 を 洗 浄 対 象 物 の 体 積 に 対 する 比 率 で 表 したもの) 付 録 2-13 - 5

通 水 液 造 粒 飛 灰 充 填 カラム 採 取 造 粒 飛 灰 充 填 カラム 通 水 液 写 真 2 バッチ 式 洗 浄 試 験 写 真 3 通 水 カラム 洗 浄 試 験 洗 浄 原 水 通 水 カラム 洗 浄 試 験 ( 入 換 方 式 ) 表 7 バッチ 式 洗 浄 試 験 の 結 果 (7 日 養 生 整 粒 有 り) 試 料 造 粒 固 化 飛 灰 の 累 積 溶 出 率 洗 浄 洗 浄 水 の 放 射 能 放 射 能 濃 度 A C=(10 ΣB)/A 100 回 数 濃 度 B (Bq/L) (Bq/kg) (%) 高 炉 セメント 1 150 kg/t 整 粒 有 り 830 早 強 セメント 1 100 kg/t 整 粒 有 り 910 早 強 セメント 1 150 kg/t 整 粒 有 り 870 SS (mg/l) 通 水 カラム 洗 浄 試 験 ( 循 環 通 水 方 式 ) 図 3 通 水 カラム 洗 浄 試 験 に おける 通 水 方 法 説 明 図 鉛 (mg/l) 六 価 Cr (mg/l) 52 62.7 230 <0.01 <0.05 2 17 83.1 240 <0.01 <0.05 3 3 86.7 190 <0.01 <0.05 47 51.6 160 <0.01 <0.05 2 23 76.9 410 <0.01 <0.05 3 4 81.3 180 <0.01 <0.05 33 37.9 190 <0.01 <0.05 2 29 71.3 380 <0.01 <0.05 3 8 80.5 340 <0.01 <0.05 図 4 に 通 水 カラム 洗 浄 試 験 結 果 ( 早 強 100kg/t 整 粒 有 り)を 示 す 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 は 通 水 量 通 水 時 間 とともに 低 減 し Q/V =14~20 で 定 量 下 限 値 (Cs134 Cs137 ともに 2Bq/L) 程 度 となった 累 積 のセシウム 除 去 率 は 70~90%で バッチ 式 洗 浄 の 累 積 溶 出 率 とほぼ 同 程 度 であったことから 通 水 式 洗 浄 でもセシウムを 除 去 できることが 確 認 できた 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 が 定 量 下 限 値 程 度 になるときを 洗 浄 完 了 と 考 えると セメントの 種 類 と 添 加 量 に 関 わらず 通 水 速 度 が SV=5 の 場 合 は 通 水 量 Q/V=14 SV=10 の 場 合 は 通 水 量 Q/V=20 SV=20 の 場 合 は Q/V=20 以 上 が 必 要 であった また 通 水 速 度 が 速 いとセシウムの 累 積 除 去 量 が 低 減 する 傾 向 にあり 通 水 量 を 多 くすることが 必 要 と 考 えられる ( Q/V: 総 通 水 量 を 洗 浄 対 象 物 の 体 積 比 で 表 したもの) 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 (Bq/L) 400 350 300 250 200 150 100 50 0 0 5 10 15 20 25 通 水 量 (Q/V) SV=5 SV=10 SV=20 通 水 量 と 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 の 関 係 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 (Bq/L) 400 350 300 250 200 150 100 50 0 0 1 2 3 4 5 通 水 時 間 (h) 通 水 時 間 と 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 の 関 係 図 4 通 水 カラム 洗 浄 の 結 果 ( 早 強 セメント 100kg/t 整 粒 有 り) SV=5 SV=10 SV=20 セシウム 除 去 率 (%) 100 90 80 70 60 50 40 SV=5 30 SV=10 20 SV=20 10 0 0 5 10 15 20 25 通 水 量 (Q/V) 通 水 量 とセシウム 除 去 率 の 関 係 付 録 2-13 - 6

通 水 洗 浄 後 のカラムを 解 体 して 上 部 と 下 部 から 洗 浄 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 を 採 取 した 表 8 に 洗 浄 後 造 粒 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 測 定 結 果 を 示 す 放 射 能 濃 度 は カラム 上 部 と 下 部 で 大 きな 差 はなく 試 料 全 体 が 洗 浄 できていることが 確 認 できた セシウムの 減 少 率 は 60~70%で 洗 浄 水 からの 累 積 除 去 量 (70~90%)よりも 少 し 小 さい 値 を 示 したが ほぼ 同 程 度 の 値 であり 収 支 が 確 認 できた 表 8 通 水 カラム 洗 浄 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 ( 乾 燥 後 の 測 定 値 ) 通 水 初 期 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 洗 浄 後 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 通 水 量 Cs 減 少 率 試 料 速 度 位 置 Q/V Cs-134 Cs-137 合 計 Cs-134 Cs-137 合 計 (%) SV 上 95 180 280 69.2 5 20 下 97 170 270 70.3 高 炉 セメント 上 98 210 310 65.9 150kg/t 10 20 340 570 910 下 91 180 270 70.3 整 粒 有 り 上 140 270 410 54.9 20 20 下 120 260 380 58.2 上 96 160 260 72.6 5 20 下 87 170 260 72.6 早 強 セメント 上 92 170 260 72.6 100kg/t 10 20 330 620 950 下 100 170 270 71.6 整 粒 有 り 上 110 210 320 66.3 20 20 下 95 190 290 69.5 上 110 160 270 71.0 5 20 下 80 170 250 73.1 早 強 セメント 上 95 170 270 71.0 150kg/t 10 20 330 600 930 下 82 180 260 72.0 整 粒 有 り 上 130 240 370 60.2 20 20 下 130 240 370 60.2 循 環 通 水 洗 浄 試 験 循 環 通 水 試 験 では 通 水 液 を 再 び 洗 浄 水 としてカラムに 返 送 し 循 環 通 水 洗 浄 した 場 合 の 洗 浄 効 果 を 調 べた 通 水 条 件 はSV=20 として 通 水 量 をQ/V=10 20 30 40 の 4 ケースに 設 定 し 通 水 を 止 めた 後 にカラム 体 積 の 2 倍 量 の 水 ですすぎを 行 った 表 9 に 通 水 洗 浄 後 のカラムを 解 体 して カラムの 上 部 と 下 部 に 分 けて 試 料 を 採 取 し 放 射 能 濃 度 を 測 定 した 結 果 を 示 す 洗 浄 後 試 料 の 放 射 能 濃 度 は 通 水 カラム 洗 浄 試 験 よりも 少 し 高 い 傾 向 にあったが 大 きな 差 はなく 循 環 通 水 洗 浄 においてもセシウムが 除 去 できることが 確 認 できた 表 9 循 環 通 水 洗 浄 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 ( 乾 燥 後 の 測 定 値 ) 通 水 初 期 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 洗 浄 後 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 通 水 量 Cs 減 少 率 試 料 速 度 位 置 Q/V Cs-134 Cs-137 合 計 Cs-134 Cs-137 合 計 (%) SV 上 100 200 300 68.4 10 下 142 263 410 56.8 上 130 250 380 60.0 早 強 セメント 20 下 120 240 360 62.1 100kg/t 20 320 620 950 上 96 200 300 68.4 整 粒 有 り 30 下 110 220 330 65.3 上 95 210 310 67.4 40 下 130 240 370 61.1 まとめ 作 製 した 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 は 3 日 養 生 で 十 分 な 強 度 を 持 つ 造 粒 固 化 飛 灰 が 作 製 できた 作 製 する 造 粒 固 化 飛 灰 の 減 量 化 のため 早 強 セメント 100kg/t が 最 適 な 配 合 と 判 断 し 実 規 模 実 証 試 験 で は 早 強 セメント 100kg/t を 採 用 して 実 施 することとした 通 水 による 洗 浄 方 式 は φ1~9.5mm の 粒 径 で 通 水 性 は 確 保 できた バッチ 式 洗 浄 方 式 と 同 様 の 洗 浄 効 果 があり 通 水 速 度 が 遅 いほど 洗 浄 に 必 要 な 水 量 が 低 減 できることがわかった また 循 環 通 水 洗 浄 方 式 は 通 水 による 洗 浄 方 式 と 同 様 の 洗 浄 効 果 があり 洗 浄 水 を 再 利 用 することで 効 率 よく 洗 浄 ができることがわかった 付 録 2-13 - 7

実 規 模 実 証 試 験 試 験 の 目 的 および 調 査 内 容 実 規 模 の 洗 浄 設 備 を 用 いた 造 粒 固 化 飛 灰 の 洗 浄 試 験 を 実 施 して 以 下 の 調 査 を 行 った 1 実 規 模 プラントにおける 洗 浄 条 件 作 業 性 施 工 歩 掛 2 洗 浄 による 放 射 能 濃 度 の 低 減 効 果 洗 浄 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 からのセシウム 溶 出 量 3 造 粒 固 化 飛 灰 からの 重 金 属 類 の 溶 出 量 と その 洗 浄 による 影 響 4システムの 課 題 及 び 改 善 点 試 験 項 目 試 験 方 法 飛 灰 の 初 期 性 状 調 査 造 粒 固 化 に 用 いる 飛 灰 の 初 期 性 状 を 調 査 した 造 粒 固 化 飛 灰 の 作 製 事 前 配 合 試 験 と 同 様 に 造 粒 固 化 飛 灰 を 作 製 した 後 2 段 式 振 動 スクリーンにより 粒 径 φ1~9.5mm に 調 整 した この 作 業 における 造 粒 固 化 飛 灰 の 製 造 能 力 および 2 段 式 振 動 スクリーンの 分 別 精 度 を 評 価 した 強 度 等 評 価 試 験 事 前 配 合 試 験 の 再 試 験 を 実 施 した 添 加 水 量 を 事 前 配 合 試 験 のほぼ 2 倍 の 飛 灰 重 量 の 30%として 水 和 反 応 を 進 めた 条 件 で 早 強 セメント 100kg/t と 150kg/t の 2 ケースを 実 施 した 造 粒 固 化 飛 灰 の 品 質 確 認 試 験 洗 浄 前 の 造 粒 固 化 飛 灰 ( 早 強 セメント 100kg/t 整 粒 有 り)の 性 状 を 調 査 した 実 規 模 洗 浄 試 験 図 5 に 洗 浄 試 験 フローを 示 す 造 粒 機 で 作 製 した 造 粒 固 化 飛 灰 ( 早 強 セメント 100kg/t 整 粒 有 り)を 底 面 透 水 フレコンに 充 填 し 給 水 槽 ( 容 量 10m 3 4) 洗 浄 槽 ( 容 量 :7m 3 ) 濁 水 処 理 装 置 ( 処 理 能 力 :10 ~20m 3 /h) ゼオライト 吸 着 槽 ( 充 填 量 :5t) 等 により 構 成 する 実 規 模 洗 浄 プラントにより 洗 浄 試 験 を 実 施 した 通 水 速 度 は SV=5 10 20 の 3 段 階 に 設 定 した フレコンへの 造 粒 固 化 飛 灰 充 填 量 は SV=5 10 については 0.7m 3 とした しかし 本 試 験 装 置 では 洗 浄 槽 とフレコン 内 部 の 水 位 差 に 制 限 があり 通 水 量 が 制 限 されたため SV=20 のケースは 洗 浄 対 象 となる 造 粒 固 化 飛 灰 の 量 を 0.35m 3 とした 洗 浄 試 験 終 了 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 から 上 部 1 点 中 間 部 3 点 下 部 1 点 の 計 5 地 点 において 試 料 を 採 取 し 洗 浄 による 性 状 の 変 化 を 調 査 した 実 規 模 循 環 通 水 洗 浄 試 験 図 6 に 循 環 洗 浄 試 験 フローを 示 す 通 水 液 を 水 処 理 せずにそのまま 再 び 洗 浄 用 水 として 底 面 透 水 フ レコンに 返 送 し 循 環 通 水 洗 浄 した 場 合 の 洗 浄 効 果 を 調 べた 通 水 条 件 は SV=20 として Q/V=80 まで 循 環 通 水 を 行 った 後 洗 浄 固 化 飛 灰 の 体 積 の 2 倍 量 の 水 ですすぎを 行 った 図 6 洗 浄 フロー( 循 環 通 水 方 式 ) 図 5 洗 浄 フロー( 入 換 通 水 方 式 ) 付 録 2-13 - 8

結 果 飛 灰 の 初 期 性 状 調 査 初 期 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 は 780Bq/kg であった 造 粒 固 化 飛 灰 の 作 製 (1) 造 粒 固 化 の 収 率 調 査 表 10 に 2 段 式 スクリーンにて 粒 径 9.5mm 以 上 1~ 9.5mm 1mm 未 満 の 3 段 階 に 分 級 した 重 量 比 を 示 す 2 段 式 スクリーンで 分 級 した 粒 径 1~9.5mm の 割 合 は 全 体 の 80% 程 度 であった 表 10 2 段 式 スクリーンによる 造 粒 固 化 飛 灰 分 級 結 果 項 目 単 位 早 強 セメント 100kg/t 整 粒 有 り 9.5mm 以 上 % 18.6 粒 度 1~9.5mm % 80.1 分 布 1mm 未 満 % 1 造 粒 機 の 側 壁 付 着 % 0.4 写 真 4 2 段 式 振 動 スクリーン 表 11 造 粒 固 化 飛 灰 の 配 合 割 合 (%) 飛 灰 キレート 早 強 セメント 水 66.7 6.7 6.7 20 初 期 飛 灰 φ1mm 未 満 φ1~9.5mm φ9.5mm 以 上 写 真 5 初 期 飛 灰 および 分 級 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 状 況 (2) 作 業 効 率 の 調 査 造 粒 機 1 バッチ 当 たりに 要 した 造 粒 固 化 時 間 は 投 入 から 整 粒 完 了 まで 5 分 間 であった 飛 灰 の 投 入 量 は 30kg/バッチで そのうち 洗 浄 に 使 用 できる 収 率 は 約 80%であるため 飛 灰 1t 当 たりに 要 する 固 化 時 間 は 以 下 の 通 り 210 分 間 /t となる 飛 灰 1t の 造 粒 固 化 時 間 : 1000/(30kg 80/100)=42 バッチ 5 分 間 42 バッチ= 210 分 間 /t また 洗 浄 槽 への 設 置 撤 去 に 10 分 間 を 要 した 洗 浄 に 要 する 時 間 を 2 時 間 とすると 洗 浄 に 要 する 合 計 時 間 は 130 分 間 / 袋 となる 表 11 より 造 粒 固 化 飛 灰 中 に 含 まれる 飛 灰 の 割 合 は 約 67%であるた め 造 粒 固 化 飛 灰 を 1t 単 位 で 洗 浄 する 際 の 飛 灰 1t 当 たりに 必 要 な 洗 浄 時 間 は 以 下 の 通 り 194 分 間 /t となる 飛 灰 1t 洗 浄 に 要 する 時 間 : 1/0.67 130 分 間 =194 分 間 /t 強 度 等 評 価 試 験 表 12 に 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 結 果 を 示 す 破 砕 率 は 5% 未 満 コーン 指 数 は 1000kN/m 2 以 上 と 有 効 利 用 時 に 十 分 な 強 度 を 示 した 表 12 造 粒 固 化 飛 灰 の 破 砕 率 とコーン 指 数 試 験 の 結 果 (3 日 養 生 整 粒 有 り) 項 目 単 位 早 強 セメント 100kg/t 早 強 セメント 150kg/t 破 砕 率 水 浸 後 コーン 指 数 水 浸 後 破 砕 前 後 前 後 1 後 2 後 3 前 後 1 後 2 後 3 4.75~9.5mm % 32.3 29.9 25.8 24.4 33.2 28.1 27.2 28.9 2~4.75mm % 46.3 47.6 44.7 48.2 44.5 46.1 48.9 45.7 0.85~2mm % 21.4 19.2 25.0 23.2 22.3 22.8 21.2 22.9 0.85mm 以 下 % 0 3.3 4.5 4.2 0 3.0 2.7 2.5 含 水 比 % 49.7 46.8 湿 潤 密 度 g/cm 3 1.508 1.415 乾 燥 密 度 g/cm 3 1.007 0.964 コーン 指 数 kn/m 2 1923 3157 付 録 2-13 - 9

造 粒 固 化 飛 灰 の 品 質 確 認 試 験 放 射 能 濃 度 は 440~530Bq/kg セシウム 溶 出 量 は 39~50Bq/L の 範 囲 にあった 実 規 模 洗 浄 試 験 表 13 図 7 8 に 実 規 模 洗 浄 試 験 の 結 果 を 示 す いずれのケースも 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 は 通 水 量 と 通 水 時 間 とともに 低 減 し Q/V=14~20 で 定 量 下 限 値 (Cs134 Cs137 ともに 2Bq/L) 以 下 となったこと から Q/V=14~20 で 通 水 洗 浄 が 完 了 すると 考 えられた 鉛 は 通 水 初 期 に 最 大 0.52mg/L 検 出 され た この 理 由 として 今 回 キレートを 混 合 した 後 に 水 を 混 合 する 手 順 としたため キレートの 混 合 にム ラが 生 じたと 考 えられる 今 後 キレートと 水 を 同 時 混 合 とすることで 均 一 な 混 合 が 期 待 できる 表 13 実 規 模 洗 浄 試 験 の 結 果 試 料 通 水 速 度 通 水 量 放 射 能 濃 度 (Bq/L) SS EC 鉛 ph SV Q/V Cs-134 Cs-137 合 計 (mg/l) (ms/m) (mg/l) 初 期 原 水 8.0 15 使 用 原 水 2 2 N.D 95 5.7 280 0.01 2 32 55 87 130 12.0 3600 0.02 5 4 6 10 16 34 12.4 2000 0.01 (0.7m 3 ) 6 4 7 11 26 12.5 1600 0.01 (740kg) 10 2 3 5 19 12.5 1300 0.01 通 水 洗 浄 14 2 2 N.D 13 12.5 1100 0.01 20 2 2 N.D 18 12.4 1100 0.01 40 2 2 N.D 26 12.3 1100 0.01 早 強 セメント 100kg/t 整 粒 有 り 10 (0.7m 3 ) (740kg) 通 水 洗 浄 20 (0.35m 3 ) (370kg) 通 水 洗 浄 使 用 原 水 2 2 N.D 89 7.0 830 0.01 1 44 82 130 380 11.8 3100 0.01 2 11 24 35 190 12.0 2400 0.52 3 5 10 15 180 12.1 1900 0.11 5 2 6 8 150 12.2 1600 0.01 7 2 4 6 130 12.3 1500 0.01 10 2 3 3 110 12.3 1400 0.01 14 2 3 3 100 12.3 1300 0.01 20 2 2 N.D 140 12.2 1100 0.01 40 2 2 N.D 100 12.2 1400 0.01 使 用 原 水 2 2 N.D 150 7.3 1300 0.01 2 10 21 31 250 11.8 2000 0.06 4 6 10 16 200 11.9 1700 0.01 6 3 9 12 190 11.9 1600 0.01 10 3 4 7 150 11.9 1400 0.01 14 2 4 6 160 11.9 1400 0.01 20 2 2 N.D 140 11.9 1500 0.01 40 2 2 N.D 120 11.8 1300 0.01 140 140 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 (Bq/L) 120 100 80 60 40 SV=5 SV=10 SV=20 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 (Bq/L) 120 100 80 60 40 SV=5 SV=10 SV=20 20 20 0 0 10 20 30 40 50 通 水 量 (Q/V) 図 7 通 水 量 と 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 の 関 係 0 0 2 4 6 8 通 水 時 間 (h) 図 8 通 水 時 間 と 洗 浄 水 の 放 射 能 濃 度 の 関 係 表 14 に 実 規 模 洗 浄 試 験 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 調 査 結 果 を 示 す 洗 浄 後 のセシウム 溶 出 量 は いずれのケース 採 取 位 置 においても 定 量 下 限 値 未 満 であり 造 粒 固 化 飛 灰 中 の 溶 解 性 セシウ ムが 除 去 できたことを 示 した 付 録 2-13 - 10

表 14 実 規 模 洗 浄 試 験 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 調 査 結 果 ( 湿 潤 状 態 での 測 定 値 ) 1 2 2 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) Cs 減 少 率 Cs 溶 出 量 (Bq/L) 洗 浄 後 溶 出 試 験 洗 浄 (1-B/A) 100 ケース 洗 浄 前 A 洗 浄 後 B (%) 洗 浄 前 洗 浄 後 ph EC 鉛 溶 出 量 (ms/m) (mg/l) 585 上 部 :109 82 47 上 部 :ND 12.7 600 0.07 SV=5 0.7m 3 585 中 央 :147 75 44 中 央 :ND 12.6 560 0.01 (740kg) 585 側 部 :116 80 46 側 部 :ND 12.7 580 0.01 8 時 間 洗 浄 585 平 均 側 部 :135 77 平 均 43 平 均 側 部 :ND 12.6 490 <0.01 624 593 底 部 :222 63 75 43 45 底 部 :ND 12.5 460 <0.01 637 上 部 :103 83 43 上 部 :ND 12.7 720 <0.01 SV=10 0.7m 3 611 中 央 :120 80 44 中 央 :ND 12.7 720 <0.01 (740kg) 624 側 部 :96 84 42 側 部 :ND 12.7 640 <0.01 4 時 間 洗 浄 598 平 均 側 部 :100 84 平 均 50 平 均 側 部 :ND 12.7 640 <0.01 572 608 底 部 :96 84 83 47 45 底 部 :ND 12.6 610 0.01 663 上 部 :141 78 49 上 部 :ND 12.7 820 <0.01 SV=20 0.35m 3 637 中 央 :153 76 45 中 央 :ND 12.6 730 <0.01 (370kg) 637 側 部 :139 79 41 側 部 :ND 12.6 750 <0.01 2 時 間 洗 浄 650 平 均 側 部 :154 76 平 均 46 平 均 側 部 :ND 12.6 670 <0.01 650 647 底 部 :134 79 78 42 45 底 部 :ND 12.6 730 <0.01 1 含 水 比 補 正 した 放 射 能 濃 度 2 JISK0058-1 に 基 づく 溶 出 試 験 結 果 実 規 模 循 環 通 水 洗 浄 試 験 表 15 に 実 規 模 循 環 通 水 洗 浄 試 験 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 の 結 果 を 示 す 採 取 位 置 ごとの 放 射 能 濃 度 は 108~154Bq/kg でばらつきが 小 さくセシウム 減 少 率 は 約 80%と 造 粒 固 化 飛 灰 をほぼ 均 一 に 洗 浄 できることが 確 認 できた 洗 浄 後 のセシウム 溶 出 量 は いずれの 採 取 位 置 でも 定 量 下 限 値 (Cs134 Cs137 ともに 2Bq/L) 未 満 であり 実 規 模 循 環 通 水 洗 浄 試 験 において 溶 解 性 セシウムを 除 去 できることが 確 認 できた 表 15 実 規 模 循 環 通 水 洗 浄 後 の 造 粒 固 化 飛 灰 の 調 査 結 果 ( 湿 潤 状 態 での 測 定 値 ) 1 2 2 放 射 能 濃 度 (Bq/kg) 洗 浄 Cs 減 少 率 Cs 溶 出 量 (Bq/L) 洗 浄 後 溶 出 試 験 ケース (1-B/A) 100 洗 浄 前 A 洗 浄 後 B (%) 洗 浄 前 洗 浄 後 ph EC 鉛 溶 出 量 (ms/m) (mg/l) 663 上 部 :119 82 39 上 部 :ND 12.7 840 <0.01 SV=20 650 中 央 :122 81 42 中 央 :ND 12.6 800 <0.01 0.35m3 (370kg) 598 側 部 :108 83 38 側 部 :ND 12.6 790 <0.01 4 時 間 洗 浄 689 平 均 側 部 :128 80 平 均 45 平 均 側 部 :ND 12.6 840 <0.01 624 645 底 部 :154 76 80 43 41 底 部 :ND 12.6 730 <0.01 1 含 水 比 補 正 した 放 射 能 濃 度 2 JISK0058-1 に 基 づく 溶 出 試 験 結 果 減 量 減 容 化 率 表 16 に 処 理 対 象 の 初 期 飛 灰 を 1t(1m 3 )とした 場 合 の 本 技 術 とセメント 固 化 埋 立 ての 廃 棄 物 量 を 比 較 する 洗 浄 による 溶 解 性 セシウムをゼオライトへ 吸 着 し 濃 縮 することで 指 定 廃 棄 物 量 を 削 減 できる ゼオライトの 濃 度 管 理 は 実 展 開 時 の 行 政 等 の 判 断 により 設 定 可 能 だが ここでは 初 期 飛 灰 の 20 倍 に 濃 縮 すると 仮 定 すると セメント 固 化 に 対 して 重 量 で 96.8% 体 積 で 96.5%の 減 量 効 果 がある 表 16 セメント 固 化 と 本 技 術 との 減 量 効 果 比 較 表 ( 初 期 飛 灰 1t に 対 して) 飛 灰 の 処 理 方 法 重 量 比 較 体 積 比 較 単 位 セメント 固 化 本 技 術 単 位 セメント 固 化 本 技 術 初 期 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 Bq/kg 13,000 13,000 Bq/kg 13,000 13,000 処 理 前 飛 灰 ( 比 重 1と 仮 定 ) t 1 1 m 3 1 1 洗 浄 前 ( 造 粒 ) 固 化 飛 灰 ( 実 測 比 重 1.1) t 1.55 1.5 m 3 1.41 1.36 ( 造 粒 ) 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 Bq/kg 8,387 8,667 Bq/kg 8,387 8,667 洗 浄 後 ( 造 粒 ) 固 化 飛 灰 ( 実 測 比 重 1.5) t - 2.25 m 3-1.36 洗 浄 後 ( 造 粒 ) 固 化 飛 灰 の 放 射 能 濃 度 Bq/kg - 2,600 Bq/kg - 2,600 必 要 ゼオライト 乾 燥 重 量 ( 比 重 1と 仮 定 ) t - 0.05 m 3-0.05 埋 立 処 分 する 指 定 廃 棄 物 t 1.55 0.05 m 3 1.41 0.05 指 定 廃 棄 物 から 除 外 される 廃 棄 物 重 量 t 0 2.25 m 3 0 1.36 総 廃 棄 物 重 量 t 1.55 2.30 m 3 1.41 1.41 ゼオライトは 飛 灰 の 20 倍 (260,000Bq/kg)まで 濃 縮 すると 仮 定 付 録 2-13 - 11

実 展 開 モデル 飛 灰 の 処 理 量 を4t/ 日 とした 場 合 飛 灰 の 造 粒 固 化 は 容 量 60L の 造 粒 機 による 自 動 化 システム 洗 浄 は 造 粒 固 化 飛 灰 1t を 2m 3 の 水 で 2 時 間 循 環 通 水 した 後 に 処 理 するコンパクトな 施 設 となる 図 9 10 に 従 来 検 討 された 洗 浄 工 法 と 実 展 開 モデルの 処 理 フロー 図 を 表 17 にコスト 比 較 を 示 す セ メ飛 ン灰 ト洗 固 浄 化 工 程 水 処 理 工 程 図 9 従 来 検 討 された 洗 浄 工 法 処 理 フロー 図 フ レ飛 コ灰 ン造 充 粒 填 工 程 水 処 理 工 程 洗 浄 工 程 図 10 実 展 開 モデルによる 処 理 フロー 図 表 17 本 技 術 と 従 来 技 術 とのコスト 比 較 ( 条 件 :4t/ 日 の 飛 灰 を2 年 間 処 理 ) 単 位 ( 千 円 ) 比 較 対 象 従 来 の 飛 灰 洗 浄 本 技 術 造 粒 固 化 飛 灰 洗 浄 混 練 工 程 セメント 混 練 装 置 6,500 - - 造 粒 工 程 - - 造 粒 装 置 等 23,400 洗 浄 工 程 泥 水 化 装 置 8,500 洗 浄 槽 等 4,600 脱 水 工 程 フィルタープレス 17,000 真 空 濾 過 装 置 3,000 濁 水 処 理 工 程 ゼオライト 吸 着 塔 15,000 ゼオライト 吸 着 塔 等 7,800 労 務 費 3 人 工 / 日 28,800 2 人 工 / 日 19,200 合 計 75,800 58,000 1t 当 りの 処 理 単 価 39 30 付 録 2-13 - 12

実 施 代 表 者 の 所 属 機 関 : 戸 田 建 設 株 式 会 社 実 証 テーマ 名 : 放 射 性 物 質 に 汚 染 されたガレキのコンクリート 骨 材 への 利 用 事 業 の 概 要 : 放 射 性 物 質 に 汚 染 されたコンクリートガレキ( 汚 染 ガレキ)を 放 射 線 遮 へい 効 果 の 高 い 重 量 骨 材 とともにコンクリート 骨 材 として 使 用 した 場 合 の コンクリート 外 部 へ 放 出 される 放 射 線 量 の 低 減 効 果 を 確 認 した 実 施 内 容 : 室 内 試 験 で 非 汚 染 ガレキを 用 い 破 砕 や 粒 度 調 整 方 法 の 検 討 フレッシュ 性 状 や 強 度 等 の 把 握 示 方 配 合 の 決 定 を 行 った 現 地 試 験 で 室 内 試 験 で 決 定 した 示 方 配 合 で 汚 染 ガレキを 用 いた 試 験 体 を 作 成 し コンク リート 製 造 工 程 毎 の 放 射 線 量 低 減 効 果 を 確 認 した また 放 射 線 遮 へい 効 果 を 有 する 重 量 骨 材 (スラグ 系 骨 材 等 )を 混 合 した 場 合 の 効 果 についても 確 認 した 技 術 概 要 : 試 験 フロー 写 真 1に 示 すコンクリート 製 造 工 程 毎 の 表 面 汚 染 密 度 及 び 表 面 線 量 率 の 変 化 を 測 定 する 放 射 線 量 の 工 程 毎 の 計 測 ( 図 1 参 照 ) 1 コンクリートガレキ 破 砕 加 工 時 2 フレッシュコンクリート 製 造 時 3 コンクリート 硬 化 後 脱 型 前 4 コンクリート 硬 化 後 脱 型 後 ( 次 ページ 結 果 概 要 の1~4と 同 じ 意 味 ) ( 低 減 率 は 1に 比 べて4で 低 減 した 割 合 を 表 す ) 写 真 1 コンクリート 製 造 各 工 程 放 出 さ れ る 放 射 線 量 コ ン ク リ ー ト 外 部 へ 1 重 量 骨 材 混 合 時 2 製 造 工 程 3 4 図 1 予 想 される 製 造 工 程 毎 の 放 射 線 量 の 変 化 コンクリート 1コンクリート 2フレッシュコン 3コンクリート 4コンクリート ガレキ 採 取 時 ガレキ 破 砕 加 工 時 クリート 製 造 時 硬 化 後 脱 型 前 硬 化 後 脱 型 後 試 験 目 標 (1) 汚 染 ガレキをコンクリート 骨 材 として 使 用 した 場 合 の 外 部 環 境 へ 放 出 される 放 射 線 量 の 低 減 効 果 を 製 造 工 程 毎 に 定 量 的 に 把 握 する (2) 重 量 骨 材 混 合 時 の 放 射 線 量 低 減 効 果 を 製 造 工 程 毎 に 定 量 的 に 把 握 する 期 待 される 効 果 放 射 性 物 質 に 汚 染 されたコンクリートのガレキを 一 定 の 使 用 条 件 の 下 で 再 利 用 お よび 処 理 することが 可 能 となる その 他 : 付 録 2-14 - 1

結 果 概 要 : 破 砕 骨 材 の 汚 染 レベルを2 段 階 (L1 汚 染 レベル 低 L2 汚 染 レベル 高 )に 区 分 し 重 量 骨 材 の 有 無 重 量 骨 材 の 種 類 などの 条 件 を 変 化 させ コンクリート 製 造 工 程 毎 の 表 面 汚 染 密 度 及 び 表 面 線 量 率 の 低 減 率 を 測 定 した ここでは 表 面 線 量 率 の 測 定 結 果 のみの 結 果 と 評 価 を 記 載 した (1) 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 の 低 減 率 は-2.0%~28.2%となった (2) 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 の 低 減 率 は 39.2%~44.4%となった (3) 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 では 重 量 骨 材 を 使 用 していない No.5 に 比 べ 重 量 骨 材 を 使 用 している No.6~No.8 の 方 が 2.8~5.2% 低 減 率 が 良 くなった ただし 重 量 骨 材 の 種 類 による 明 確 な 差 は 確 認 できなかった (4) 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 では (3)に 示 したように 重 量 骨 材 を 使 用 した 方 が 低 減 率 が 良 くなるという 傾 向 は 確 認 できなかった 表 面 線 量 率 の 測 定 結 果 (3 測 点 の 平 均 値 ) ( 単 位 :μsv/hr 低 減 率 単 位 :%) No. 名 称 1 2 3 4 低 減 率 参 考 普 通 粗 骨 材 + 普 通 細 骨 材 0.008 0.007 0.007 0.007 1 L1+ 普 通 細 骨 材 0.032 0.026 0.025 0.025 21.0 2 L1+ 重 晶 石 0.027 0.020 0.024 0.028-2.0 3 L1+ 電 気 炉 酸 化 スラグ 0.032 0.018 0.024 0.023 28.2 4 L1+ 銅 スラグ 0.031 0.021 0.023 0.026 16.7 5 L2+ 普 通 細 骨 材 0.348 0.236 0.210 0.212 39.2 6 L2+ 重 晶 石 0.327 0.170 0.205 0.190 42.0 7 L2+ 電 気 炉 酸 化 スラグ 0.367 0.185 0.215 0.210 42.7 8 L2+ 銅 スラグ 0.416 0.211 0.229 0.231 44.4 表 中 の 数 値 は バックグラウンドの 0.010μSv/hr を 差 し 引 いた 値 L2 L1 除 去 物 発 生 量 評 価 :コンクリートに 使 用 できる 骨 材 は 汚 染 ガレキの 約 95% 作 業 員 被 ばく 量 評 価 : 作 業 場 所 平 均 空 間 線 量 率 0.294μSv/hr 平 均 作 業 時 間 7 hr/ 日 代 表 作 業 員 外 部 被 ばく 量 0.026 msv( 日 被 ばく 量 の 合 計 合 計 作 業 時 間 112 時 間 ) コスト 評 価 : 汚 染 ガレキ 骨 材 製 造 歩 掛 り( 作 業 人 工 作 業 速 度 ): 汚 染 ガレキ 骨 材 製 造 2,000 円 /m 3 30m 3 / 人 日 15m 3 /hr コスト 評 価 条 件 : 骨 材 製 造 施 設 および 製 造 作 業 員 3 名 ( 設 置 する 土 地 の 取 得 費 用 土 木 工 事 費 用 バッチャープラント 廃 棄 物 の 保 管 施 設 環 境 対 策 設 備 の 費 用 は 含 まず) 除 染 作 業 における 安 全 上 の 注 意 : 汚 染 されたガレキの 破 砕 作 業 時 は 防 塵 マスク 手 袋 等 の 保 護 具 着 用 人 体 への 粉 塵 付 着 防 止 のため 雨 具 等 を 着 用 する また 破 砕 作 業 時 のガレキへの 散 水 や 破 砕 後 の 骨 材 のピット 内 保 管 等 粉 塵 飛 散 防 止 対 策 を 徹 底 する 試 験 場 所 ( 住 所 ): 除 去 物 保 管 場 所 と 保 管 状 況 ( 写 真 ): 福 島 県 双 葉 郡 楢 葉 町 内 の 汚 染 ガレキ 破 砕 時 の 粉 末 と 水 処 理 後 の 汚 泥 はセメン 生 コンクリート 製 造 工 場 ト 固 化 し コンクリート 廃 材 採 取 場 所 に 戻 した 付 録 2-14 - 2

骨 材 の 種 類 普 通 粗 骨 材 + 普 通 細 骨 材 L1/L2 2 + 普 通 細 骨 材 L1/L2 + 重 晶 石 L1/L2 + 電 気 炉 酸 化 スラグ L1/L2 + 銅 スラグ 現 地 試 験 における 示 方 配 合 室 内 試 験 では 破 砕 した 骨 材 の 品 質 試 験 ( 粒 度 試 験 密 度 試 験 吸 水 率 試 験 ) 試 験 練 り を 行 い 要 求 品 質 を 満 足 する 配 合 として 現 地 試 験 の 示 方 配 合 を 決 定 した 附 表 1 に 現 地 試 験 の 示 方 配 合 を 示 す 本 示 方 配 合 には 現 地 で 使 用 した 汚 染 コンクリートガレキ 等 の 密 度 等 品 質 試 験 結 果 を 反 映 させている 空 気 量 (%) 水 セメ ント 比 W/C(%) 附 表 1 現 地 試 験 示 方 配 合 細 骨 材 率 1 s/a(%) 4.5 55 47 4.5 55 47 4.5 55 47 4.5 55 47 4.5 55 47 項 目 単 位 容 積 ( l/m3 ) 単 位 量 (kg/m3) 単 位 容 積 ( l/m3 ) 単 位 量 (kg/m3) 単 位 容 積 ( l/m3 ) 単 位 量 (kg/m3) 単 位 容 積 ( l/m3 ) 単 位 量 (kg/m3) 単 位 容 積 ( l/m3 ) 単 位 量 (kg/m3) 水 W セメント C 細 骨 材 S 粗 骨 材 G 165 95 327 368 165 300 846 976 165 95 327 368 165 300 846 903 165 95 327 368 165 300 1,268 903 165 95 327 368 165 300 1,254 903 165 95 327 368 165 300 1,150 903 1 細 骨 材 率 : 細 骨 材 の 容 積 (s)/( 全 骨 材 の 容 積 (a): 細 骨 材 の 容 積 + 粗 骨 材 の 容 積 ) 2 L1: 汚 染 レベル 低 ガレキ L2: 汚 染 レベル 高 ガレキ 以 下 同 様 現 地 試 験 における 圧 縮 強 度 試 験 静 弾 性 係 数 試 験 結 果 現 地 の 汚 染 コンクリートガレキを 使 用 して 製 造 したコンクリートの 主 要 特 性 ( 圧 縮 強 度 : 部 材 強 度 等 に 関 係 静 弾 性 係 数 : 部 材 剛 性 等 に 関 係 )を 把 握 して 構 造 物 コンクリ ートへの 適 用 に 対 する 検 討 材 料 として 利 用 する ( 内 容 ) 現 地 の 生 コンクリート 製 造 工 場 に 設 置 された 試 験 機 材 を 使 用 して 製 造 した 試 験 体 につ いて 圧 縮 強 度 試 験 静 弾 性 係 数 試 験 を 実 施 した ( 方 法 ) 圧 縮 強 度 試 験 静 弾 性 係 数 試 験 方 法 を 以 下 に 示 す 試 験 方 法 :JIS A 1108 コンクリートの 圧 縮 強 度 試 験 方 法 試 験 方 法 :JIS A 1149 コンクリートの 静 弾 性 係 数 試 験 方 法 ( 結 果 考 察 ) 附 表 2 に 現 地 試 験 における 圧 縮 強 度 試 験 静 弾 性 係 数 試 験 の 結 果 を 示 す 混 和 剤 AD (C %) 0.7 0.7 0.4 0.7 1.7 付 録 2-14 - 3

構 造 物 コンクリートへの 適 用 を 考 慮 した 場 合 の 一 般 的 な 要 求 性 能 として 材 齢 28 日 圧 縮 強 度 :24 N/mm 2 1 を 設 定 したが 試 験 結 果 の 平 均 値 は 24.3~30.2 N/mm 2 であり すべて 要 求 性 能 を 満 足 した( 附 表 2 参 照 ) 1 構 造 物 として 使 用 される 鉄 筋 コンクリートとして 一 般 的 に 最 低 限 必 要 とされる 圧 縮 強 度 供 試 体 名 普 通 粗 骨 材 + 普 通 細 骨 材 L1 + 普 通 細 骨 材 L1 + 重 晶 石 L1 + 電 気 炉 酸 化 スラグ L1 + 銅 スラグ L2 + 普 通 細 骨 材 L2 + 重 晶 石 L2 + 電 気 炉 酸 化 スラグ L2 + 銅 スラグ 附 表 2 現 地 試 験 圧 縮 強 度 試 験 静 弾 性 係 数 試 験 結 果 スランプ (cm) 空 気 量 (%) 気 中 重 量 最 大 荷 重 圧 縮 強 度 静 弾 性 係 数 (g) (kn) (N/mm 2 ) (kn/mm 2 ) 3,535 247.2 31.5 25.4 1 2 12.0 5.5 3,539 266.0 33.9 27.8 3 3,573 274.6 35.0 24.4 平 均 3,384 232.2 33.4 25.9 1 3,411 219.7 29.6 22.3 2 11.0 5.4 3,393 237.7 28.0 22.5 3 4,033 222.1 30.3 22.4 平 均 4,038 233.7 29.3 25.9 1 4,038 228.0 28.3 19.0 2 10.0 4.0 4,001 254.8 29.8 18.8 3 3,972 210.9 29.0 19.5 平 均 3,994 220.4 29.0 22,4 1 3,811 198.8 32.4 27.0 2 11.0 4.4 3,802 187.4 26.9 25.8 3 3,849 186.9 28.1 27.5 平 均 3,412 248.9 29.1 19.1 1 3,448 223.0 25.3 24.4 2 10.0 5.6 3,409 240.4 23.9 22.3 3 4,053 217.3 23.8 21.3 平 均 4,062 215.7 24.3 26.7 1 4,037 236.3 31.7 22.6 2 10.0 5.0 4,016 222.3 28.4 24.1 3 4,040 218.5 30.6 21.7 平 均 4,044 222.1 30.2 22.8 1 3,912 234.2 27.7 18.5 2 10.5 4.3 3,912 232.2 27.5 19.1 3 3,937 231.1 30.1 19.8 平 均 3,535 247.2 28.4 19.1 1 3,539 266.0 28.3 26.0 2 12.5 4.5 3,573 274.6 27.8 26.0 3 3,384 232.2 28.3 27.3 平 均 3,411 219.7 28.1 26.4 1 3,393 237.7 29.8 25.6 2 10.0 4.1 4,033 222.1 29.6 28.6 3 4,038 233.7 29.4 23.1 平 均 4,038 228.0 29.6 25.8 付 録 2-14 - 4

現 地 試 験 における 各 配 合 のコンクリート 製 造 工 程 毎 の 表 面 汚 染 密 度 汚 染 コンクリートガレキを 骨 材 利 用 した 場 合 の 放 射 線 量 低 減 効 果 を 確 認 するため コン クリート 製 造 工 程 毎 に 表 面 汚 染 密 度 の 測 定 を 行 った ( 方 法 ) 鉛 により 周 囲 からの 放 射 線 の 影 響 を 遮 蔽 した 状 態 で プラスチックモールドに 測 定 試 料 を 充 填 し 附 図 1 に 示 す 3 点 の 表 面 汚 染 密 度 を 測 定 した ただし 表 面 汚 染 密 測 定 は β 線 が 大 部 分 を 占 めることから 側 面 では プラスチッ クモールドによる 放 射 線 遮 蔽 の 影 響 を 受 けるため 評 価 は 上 面 のみで 行 った 測 定 ポイント 上 面 1 箇 所 側 面 2 箇 所 プラスチックモールド 附 図 1 表 面 汚 染 密 度 測 定 ポイント( 左 ) 及 び 測 定 状 況 ( 右 ) ( 結 果 考 察 ) 附 表 3 附 図 2 に 現 地 試 験 における 表 面 汚 染 密 度 の 測 定 結 果 を 示 す また 下 記 に 考 察 を 述 べる 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 の 低 減 率 は 25.4%~55.7%となった 一 方 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 の 低 減 率 は 71.1%~72.1%となった 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 よりも 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 の 方 が 相 対 的 に 低 減 率 が 高 くなった 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 では 重 量 骨 材 を 使 用 していない No.1 と 重 量 骨 材 を 使 用 している No.2~No.4 を 比 較 しても 低 減 率 の 差 は 確 認 できなかった 付 録 2-14 - 5

附 図 2 コンクリート 製 造 各 段 階 の 表 面 汚 染 密 度 注 )グラフ 中 の1はコンクリートガレキ 破 砕 加 工 時 2はフレッシュコンクリート 製 造 時 3はコンクリ ート 硬 化 後 脱 型 前 4はコンクリート 硬 化 後 脱 型 後 の 測 定 結 果 を 表 す 付 録 2-14 - 6

附 表 3 現 地 試 験 表 面 汚 染 密 度 測 定 結 果 ( 参 考 ) 普 通 粗 骨 材 + 普 通 細 骨 材 備 考 1 2 3 4 1. 上 1 38 40 22 23 2 38 27 26 16 3 38 26 29 18 2. 右 1 11 17 14 1 3. 2 2 14 7 20 3 38 19 6 3 4. 左 1 15 18 16 8 5. 2 15 14 5 22 3 15 14 3 1 低 減 率 平 均 値 38.0 31.0 25.7 19.0 - No.1 L1+ 普 通 細 骨 材 No.5 L2+ 普 通 細 骨 材 1 2 3 4 1 2 3 4 上 1 52 37 40 30 上 1 410 144 137 122 2 68 36 43 39 2 416 120 125 117 3 58 42 36 26 3 539 157 161 143 右 1 24 10 19 34 右 1 197 103 77 173 2 22 0 21 26 2 180 96 88 133 3 17 10 13 20 3 160 103 87 133 左 1 17 12 16 35 左 1 200 106 80 177 2 24-1 23 29 2 184 99 84 137 3 14 14 14 21 低 減 率 3 163 104 90 140 低 減 率 平 均 値 59.3 38.3 39.7 31.7 46.6 平 均 値 455.0 140.3 141.0 127.3 72.0 No.2 L1+ 重 晶 石 No.6 L2+ 重 晶 石 1 2 3 4 1 2 3 4 上 1 73 32 33 40 上 1 490 118 133 140 2 59 32 39 18 2 496 297 163 119 3 62 21 41 44 3 648 114 156 197 右 1 15 4 17 15 右 1 119 111 77 139 2 14 8 18 20 2 149 78 100 128 3 19 14 21 24 3 133 107 66 174 左 1 22 7 19 16 左 1 123 106 79 136 2 12 0 20 19 2 151 75 93 130 3 16 16 23 26 低 減 率 3 135 110 64 176 低 減 率 平 均 値 64.7 28.3 37.7 34.0 47.4 平 均 値 544.7 176.3 150.7 152.0 72.1 No.3 L1+ 電 気 炉 酸 化 スラグ No.7 L2+ 電 気 炉 酸 化 スラグ 1 2 3 4 1 2 3 4 上 1 42 27 37 27 上 1 491 114 133 119 2 38 23 40 35 2 426 130 101 137 3 46 29 34 32 3 380 106 143 119 右 1 4 12 14 19 右 1 148 61 100 88 2 20 8 17 21 2 156 73 79 132 3 19 6 18 19 3 187 68 74 116 左 1 2 14 16 21 左 1 149 59 98 91 2 18 9 15 22 2 158 70 81 126 3 19 7 19 21 低 減 率 3 195 71 78 114 低 減 率 平 均 値 42.0 26.3 37.0 31.3 25.4 平 均 値 432.3 116.7 125.7 125.0 71.1 No.4 L1+ 銅 スラグ No.8 L2+ 銅 スラグ 1 2 3 4 1 2 3 4 上 1 53 19 43 29 上 1 430 157 108 123 2 91 19 28 29 2 606 148 114 149 3 66 30 33 35 3 363 261 147 132 右 1 12 13 8 21 右 1 211 67 99 141 2 18 10 6 33 2 124 116 101 116 3 16 15 12 26 3 215 89 95 136 左 1 13 12 10 22 左 1 209 73 96 138 2 17 12 4 34 2 126 119 103 119 3 13 11 11 28 低 減 率 3 149 92 98 138 低 減 率 平 均 値 70.0 22.7 34.7 31.0 55.7 平 均 値 466.3 188.7 123.0 134.7 71.1 表 中 の 数 値 は バックグラウンドの 35cpm を 差 し 引 いた 値 表 の1はコンクリートガレキ 破 砕 加 工 時 2はフレッシュコンクリート 製 造 時 3はコンクリート 硬 化 後 脱 型 前 4はコンクリート 硬 化 後 脱 型 後 の 測 定 値 表 の 単 位 はcpmである β 線 がプラスチックモールドにより 遮 蔽 されていると 考 えられるため 上 面 の 測 定 値 のみの 平 均 値 である 低 減 率 は 1に 比 べて4で 低 減 した 割 合 を 表 す また 単 位 は%である 1は 破 砕 した 粗 骨 材 のみをプラスチックモールドに 充 填 した 状 態 であり プ ラスチックモールド 中 の 粗 骨 材 の 充 填 率 はL1で59.8% L2で59.0%である 2~4は 破 砕 した 骨 材 を 配 合 したコンクリートをプラスチックモールドに 充 填 した 状 態 であり プラスチックモールド 中 の 粗 骨 材 の 充 填 率 はL1,L2とも に36.8%である 付 録 2-14 - 7

現 地 試 験 における 各 配 合 のコンクリート 製 造 工 程 毎 の 表 面 線 量 率 汚 染 コンクリートガレキを 骨 材 利 用 した 場 合 の 放 射 線 量 低 減 効 果 を 確 認 するため コン クリート 製 造 工 程 毎 に 表 面 線 量 率 の 測 定 を 行 った ( 方 法 ) 鉛 により 周 囲 からの 放 射 線 の 影 響 を 遮 蔽 した 状 態 で プラスチックモールドに 測 定 試 料 を 充 填 し 附 図 3 に 示 す 3 点 の 表 面 線 量 率 を 測 定 した 測 定 ポイント 上 面 1 箇 所 側 面 2 箇 所 プラスチックモールド 附 図 3 表 面 線 量 率 測 定 ポイント( 左 ) 及 び 測 定 状 況 ( 右 ) ( 結 果 考 察 ) 附 表 4 附 図 4 に 現 地 試 験 における 表 面 線 量 率 の 測 定 結 果 を 示 す また 下 記 に 考 察 を 述 べる 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 の 低 減 率 は-2.0%~28.2%となった 一 方 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 の 低 減 率 は 39.2%~44.4%となった 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 よりも 汚 染 レベルが 高 い No.5~No.8 の 方 が 相 対 的 に 低 減 率 が 高 くなった フレッシュコンクリート 製 造 時 に 表 面 線 量 率 が 下 がり その 後 3コンクリート 硬 化 4 脱 型 の 過 程 で 若 干 表 面 線 量 率 が 上 がる 傾 向 にある 汚 染 レベルが 低 い No.1~No.4 では 重 量 骨 材 を 使 用 していない No.1 と 重 量 骨 材 を 使 用 している No.2~No.4 を 比 較 しても 低 減 率 の 差 は 確 認 できなかった 付 録 2-14 - 8