熊 本 地 震 被 災 者 支 援 制 度 < 上 > 生 活 再 建 に 最 大 3 00 万 円 支 給 西 日 本 新 聞 2016 年 05 月 10 日 熊 本 市 で 罹 災 証 明 書 を 申 請 する 住 民 たち 各 種 手 続 きに 必 要 だが 発 行 に 時 間 がかかるこ ともあり 後 日 の 提 出 でよい 場 合 も= 先 月 26 日 熊 本 市 で 罹 災 証 明 書 を 申 請 する 住 民 たち 各 種 手 続 きに 必 要 だが 発 行 に 時 間 がかかるこ ともあり 後 日 の 提 出 でよい 場 合 も= 先 月 26 日 熊 本 地 震 の 被 災 者 が 一 日 も 早 く 暮 らしを 再 建 できるよう 行 政 や 各 種 団 体 がさまざまな 支 援 措 置 を 打 ち 出 している 住 宅 や 仕 事 など お 金 に 関 わるサポートを2 回 にわたって まとめる 住 宅 など 熊 本 県 内 で 住 んでいる 住 宅 ( 賃 貸 を 含 む)が 被 害 を 受 けた 世 帯 には 同 県 が 最 大 300 万 円 の 生 活 再 建 支 援 金 を 支 給 する 対 象 となる 被 害 は (1) 全 壊 ( 被 害 の 割 合 が50% 以 上 )した(2) 半 壊 (20% 以 上 40% 未 満 )するか 敷 地 などに 被 害 が 生 じてやむを 得 ず 解 体 した(3) 大 規 模 半 壊 した(40% 以 上 50% 未 満 )-など 金 額 は 被 害 状 況 や 世 帯 人 数 などで 異 なる 使 途 の 制 限 はない 罹 災 (りさい) 証 明 書 や 住 民 票 などを 添 えて 市 町 村 に 申 請 する 同 県 内 で 住 宅 が 全 壊 か 大 規 模 半 壊 し 住 むところが 確 保 できない 被 災 者 は 県 が 借 り 上 げる 民 間 賃 貸 住 宅 (みなし 応 急 仮 設 住 宅 )や 応 急 仮 設 住 宅 を 利 用 できる 最 長 2 年 入 居 で き 家 賃 の 負 担 はない いずれも 問 い 合 わせ 先 は 市 町 村 応 急 仮 設 住 宅 は 建 設 に 向 け 協 議 中 の 市 町 村 もあり 入 居 手 続 きなどの 詳 細 は 未 定 だ 同 県 内 で 被 災 した 住 宅 のがれきなどの 災 害 ごみ は 住 んでいる 市 町 村 が 設 ける 仮 置 場 に 出 す 熊 本 大 分 県 内 で 半 壊 以 上 の 住 宅 を 解 体 する 場 合 要 件 に 応 じて 市 町 村 が 解 体 費 用 を 負 担 する 所 有 者 の 申 請 を 受 け 市 町 村 が 解 体 する 制 度 で 詳 細 は 未 定 制 度 を 待 たずに 解 体 する 場 合 は 工 事 の 記 録 写 真 契 約 書 領 収 書 などの 関 係 書 類 を 保 管 しておく 相 談 先 は 市 町 村 両 県 内 で 被 災 した 住 宅 の 補 修 方 法 や 費 用 などの 電 話 相 談 は 公 益 財 団 法 人 住 宅 リフォー ム 紛 争 処 理 支 援 センターの 住 宅 補 修 専 用 住 まいるダイヤル=(0120)33071 2 両 県 内 で 被 災 した 住 宅 を 復 旧 する 資 金 は 住 宅 金 融 支 援 機 構 の 災 害 復 興 住 宅 融 資 を 利 用 できる 住 宅 の 建 設 購 入 補 修 が 対 象 それぞれ 要 件 があり 罹 災 証 明 書 が 必 要 相 談 は 同 機 構 のコールセンター=(0120)086353 保 険
熊 本 地 震 で 被 災 した 住 宅 や 家 財 の 損 害 は 火 災 保 険 とセットで 契 約 する 地 震 保 険 で 補 償 される 火 災 保 険 のみの 契 約 では 地 震 が 原 因 の 火 災 で 受 けた 被 害 は 補 償 されない まずは 契 約 先 の 損 害 保 険 会 社 に 連 絡 を 各 社 の 調 査 員 が 被 害 を 調 べ それに 応 じて 地 震 保 険 金 を 支 払 う 調 査 前 に 修 繕 や 処 分 をする 場 合 被 害 箇 所 を 撮 影 しておくと 査 定 の 助 け になる 被 害 は 全 損 半 損 一 部 損 の 三 つに 区 分 される 例 えば 全 損 なら 原 則 契 約 金 額 の 満 額 が 支 払 われるが 時 価 が 上 限 となる 時 価 とは 被 害 を 受 けた 住 宅 や 家 財 と 同 等 の 物 を 新 たに 購 入 するのに 必 要 な 価 格 から 経 年 劣 化 分 や 使 用 による 消 耗 分 を 差 し 引 いたもの だ 保 険 金 請 求 は 保 険 証 券 がなくてもでき 罹 災 証 明 書 は 不 要 傷 害 保 険 や 自 動 車 保 険 など の 特 約 で 補 償 されるケースもある 自 分 がどの 保 険 に 入 っているか 分 からない 場 合 は 日 本 損 害 保 険 協 会 の 自 然 災 害 損 保 契 約 照 会 センター=(0570)001830=で 調 べら れる 生 命 保 険 については 地 震 による 被 害 は 免 責 条 項 により 保 障 されないことがある だが 生 命 保 険 協 会 は 熊 本 地 震 の 被 災 者 について 免 責 条 項 を 適 用 せず 保 険 金 や 給 付 金 を 支 払 うことを 決 めた 契 約 先 の 生 命 保 険 会 社 や 契 約 内 容 が 分 からない 場 合 は 生 命 保 険 協 会 の 災 害 地 域 生 保 契 約 照 会 センター=(0120)001731まで 支 援 措 置 の 情 報 は9 日 現 在 で 変 わる 可 能 性 がある 災 害 救 助 法 が 適 用 される 熊 本 県 内 の 被 災 者 のみを 対 象 とした 措 置 や 他 と 重 複 して 受 けられない 措 置 もある 熊 本 地 震 被 災 者 支 援 制 度 < 下 > 失 業 給 付 学 生 に 支 援 金 ローン 減 額 西 日 本 新 聞 2016 年 05 月 11 日 熊 本 地 震 からの 復 興 に 向 け 被 災 者 に 対 するさまざまな 支 援 制 度 が 始 まっている 10 日 に 続 き 仕 事 や 各 種 トラブルなど 暮 らし に 関 わるサポートについてまとめる 医 療 年 金 熊 本 県 内 で 住 宅 が 半 壊 以 上 の 被 害 を 受 けた 主 たる 生 計 維 持 者 が 失 職 して 収 入 がない などの 事 情 がある 場 合 医 療 機 関 の 窓 口 負 担 や 介 護 サービス 事 業 所 の 利 用 料 が 免 除 される 窓 口 で 申 し 出 る 同 県 内 の 市 町 村 の 国 民 健 康 保 険 や 介 護 保 険 同 県 後 期 高 齢 者 医 療 などの 加 入 者 が 対 象 7 月 末 まで 問 い 合 わせは 加 入 する 各 保 険 者 へ 健 康 保 険 証 を 持 たずに 避 難 した 場 合 などは 保 険 証 がなくても 医 療 機 関 で 保 険 診 療 を 受 けられる 被 災 者 が 保 険 証 の 種 類 などを 申 し 出 て 受 診 する
熊 本 大 分 両 県 で 年 金 についての 相 談 は 各 年 金 事 務 所 や 日 本 年 金 機 構 の 被 災 者 専 用 ダイヤル=(0120)558656=へ 住 宅 などの 財 産 を 失 った 場 合 は 被 害 に 応 じ て 国 民 年 金 保 険 料 が 免 除 や 減 額 される 市 町 村 か 年 金 事 務 所 に 申 請 する 仕 事 熊 本 県 内 の 勤 め 先 が 被 災 し 休 業 や 復 職 を 前 提 とした 離 職 に 追 い 込 まれた 労 働 者 は 特 例 で 雇 用 保 険 の 失 業 給 付 を 受 給 できる 保 険 加 入 期 間 などに 応 じ 原 則 90~330 日 間 休 業 前 の 賃 金 日 額 の45~80%が 給 付 される 労 働 者 がハローワークに 申 し 込 む 同 県 で 仕 事 中 や 通 勤 中 に 被 災 してけがなどをした 労 働 者 は 労 災 保 険 を 受 給 できる 事 業 主 や 医 療 機 関 の 証 明 がなくても 請 求 可 能 また 勤 め 先 が 被 災 し 賃 金 が 支 払 われないま ま 退 職 した 場 合 国 が 未 払 い 分 の8 割 を 立 て 替 える 制 度 がある いずれも 労 働 者 が 最 寄 り の 労 働 基 準 監 督 署 ( 労 基 署 )に 申 し 込 む 労 働 に 関 する 相 談 は 熊 本 労 働 局 雇 用 環 境 均 等 室 =096(352)38 65=や 同 県 内 の 労 基 署 へ 学 生 らの 就 職 活 動 については 熊 本 大 分 両 県 のハローワーク に 特 別 窓 口 を 設 けた 各 種 ローン 被 災 して 住 宅 を 失 うと 残 りのローンと 新 たな 住 宅 の 借 り 入 れとの 二 重 ローン を 抱 える 被 災 者 も 出 てくる 生 活 再 建 の 足 かせとなるため 全 国 銀 行 協 会 は 自 然 災 害 によ る 被 災 者 の 債 務 整 理 に 関 するガイドライン に 基 づき ローンの 免 除 や 減 額 をする 仕 組 み を4 月 に 導 入 した 熊 本 地 震 の 熊 本 県 内 被 災 者 が 初 めての 対 象 となる 対 象 となるのは 被 災 により 住 宅 ローンや 事 業 性 ローンなどを 返 済 できなくなった 同 県 内 の 被 災 者 自 己 破 産 などの 法 的 手 続 きとは 異 なり 資 産 の 状 況 や 家 族 構 成 などに 応 じて 最 大 500 万 円 程 度 の 資 産 を 手 元 に 残 せる 債 務 整 理 したことが 個 人 信 用 情 報 としていわ ゆる ブラックリスト に 登 録 されず 新 たな 借 り 入 れに 影 響 しない 利 点 もある 手 続 き は 最 も 多 額 のローンを 借 りた 金 融 機 関 などに 申 し 出 て 進 める 同 協 会 相 談 室 =(057 0)017109 学 費 熊 本 大 分 両 県 で 住 んでいる 住 宅 が 半 壊 以 上 などの 被 害 を 受 けた 学 生 や 生 徒 外 国 人 留 学 生 には 日 本 学 生 支 援 機 構 が JASSO 支 援 金 (10 万 円 ) を 支 給 する 返 還 不 要 所 属 する 学 校 に 申 請 する 学 費 が 支 払 えなくなった 学 生 向 けに 同 機 構 の 奨 学 金 制 度 があり 被 災 者 も 利 用 できる 所 属 校 に 申 請 する 被 災 して 奨 学 金 の 返 還 が 困 難 になった 場 合 は 毎 月 の 返 還 額 を 半 分 に 減 額 する 制 度 や 返 還 期 限 を 最 大 10 年 間 猶 予 する 制 度 がある 同 機 構 の 奨 学 金 返 還 相 談 センター=(05
70)666301=に 申 請 する トラブル 相 談 被 災 した 賃 貸 住 宅 から 退 去 する 際 違 約 金 を 払 う 必 要 があるか 被 災 した 墓 石 を 勝 手 に 修 理 高 額 な 料 金 を 請 求 された など 消 費 生 活 に 関 する 相 談 は 国 民 生 活 センターが 九 州 からつながるように 開 設 した 熊 本 地 震 消 費 者 トラブル110 番 =(0120)793 448 通 帳 を 紛 失 した など 金 融 機 関 との 取 引 に 関 する 相 談 は 金 融 庁 相 談 ダイヤル=(0 120)156811 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)は 被 災 者 の 法 的 トラブルを 想 定 し ウェブサイトで Q&Aを 公 表 している 法 テラス サポートダイヤル=(0570)078374 支 援 情 報 は10 日 現 在 各 団 体 のウェブサイトで 確 認 できる 首 相 官 邸 のサイトは 熊 本 地 震 被 災 者 応 援 ブック として 被 災 地 での 暮 らしに 役 立 つ 情 報 をまとめて 公 開 してい る 罹 災 証 明 書 の 役 割 は? しんぶん 赤 旗 2016 年 5 月 8 日 ( 日 ) Q 罹 災 (りさい) 証 明 書 ってなに? A 地 震 や 水 害 などの 自 然 災 害 で 住 宅 や 事 業 所 の 被 害 状 況 などを 災 害 対 策 基 本 法 にも とづき 公 的 に 証 明 する 書 面 です 被 災 者 の 申 請 に 基 づき 市 町 村 が 被 害 状 況 を 調 査 したう えで 市 町 村 長 が 発 行 します 家 が 倒 壊 したり 大 きく 傾 くなど 損 壊 割 合 が50% 以 上 は 全 壊 40% 以 上 50% 未 満 を 大 規 模 半 壊 20% 以 上 40% 未 満 を 半 壊 20% 未 満 を 一 部 損 壊 などと 認 定 します Q 罹 災 証 明 書 には どういう 役 割 があるの? A 全 国 から 寄 せられる 義 援 金 の 配 分 被 災 者 生 活 再 建 支 援 金 の 支 給 仮 設 住 宅 への 入 居 住 宅 の 応 急 修 理 税 金 や 保 険 料 公 共 料 金 の 減 免 猶 予 住 宅 を 再 建 するための 融 資 などに 必 要 となります 被 災 者 の 生 活 再 建 全 般 にかかわるもので きわめて 重 要 な 証 明 書 です そのため 災 害 対 策 基 本 法 で 罹 災 証 明 書 の 速 やかな 発 行 を 市 町 村 長 に 義 務 付 けています Q 熊 本 地 震 での 発 行 状 況 は? A 多 くの 市 町 村 が 申 請 の 受 付 開 始 までに 時 間 がかかりました 受 付 後 の 被 害 状 況 調 査 も 進 まず 証 明 書 の 発 行 は 遅 れています 被 害 規 模 が 大 きく 自 治 体 職 員 が 被 災 者 救 援 な どの 活 動 で 手 をとられているのが 実 情 です 市 町 村 まかせにせず 政 府 や 県 が 職 員 を 派 遣 するなど 責 任 をもって 手 だてを 講 じるこ とが 至 急 に 求 められています (2016 5 8)