2011 年 5 月 1 日 新 聞 切 り 抜 き 情 報 ( 年 金 関 連 ) 日 経 新 聞 最 低 保 障 年 金 年 収 700 万 円 超 は 支 給 ゼロ 民 主 調 査 会 案 2011/4/29 2:00 民 主 党 の 新 たな 年 金 制 度 に 関 する 財 政 試 算 概 要 が28 日 明 らかになった 公 的 年 金 を 一 元 化 した 後 に 創 設 を 目 指 す 月 額 7 万 円 の 最 低 保 障 年 金 については 生 涯 平 均 年 収 が260 万 円 を 超 える 人 から 次 第 に 減 額 し 700 万 円 を 超 える 人 には 支 給 しない 案 などを 試 算 した 仙 谷 由 人 官 房 副 長 官 ( 党 代 表 代 行 )が 会 長 を 務 める 社 会 保 障 と 税 の 抜 本 改 革 調 査 会 が5 月 中 に 提 言 をまとめ 6 月 末 までに 政 府 と 調 整 を 進 める 民 主 党 はマニフェスト( 政 権 公 約 )に 厚 生 年 金 や 共 済 年 金 国 民 年 金 を 一 元 化 したうえで 支 払 った 保 険 料 に 応 じた 年 金 を 受 け 取 る 所 得 比 例 年 金 を 創 設 し 収 入 が 低 い 人 には 満 額 で 月 額 7 万 円 の 最 低 保 障 年 金 をつくる 案 を 掲 げ てきた 2007 年 には 当 時 の 小 沢 一 郎 代 表 が 最 低 保 障 年 金 について 年 収 600 万 円 から 減 額 し 1200 万 円 超 でゼロに する 案 を 示 したことがある ただ09 年 の 衆 院 選 の 公 約 では 年 収 水 準 を 示 さず 野 党 から 財 源 の 手 当 てが 不 透 明 だ などと 批 判 を 受 けていた 菅 直 人 首 相 が6 月 に 社 会 保 障 と 税 の 一 体 改 革 案 を 取 りまとめる 意 向 を 再 び 示 したことで 党 としても 最 低 保 障 年 金 の 給 付 範 囲 の 具 体 案 をつくる 必 要 があると 判 断 した 民 主 党 調 査 会 は 年 収 700 万 円 超 から 最 低 保 障 年 金 の 支 給 をゼロにする 案 を 軸 に 年 収 520 万 円 で 支 給 額 をゼロと するなど 複 数 案 をたたき 台 に 調 整 する 民 主 党 が 提 唱 する 年 金 制 度 へ 完 全 に 移 行 するには40 年 かかる 小 沢 元 代 表 が 例 示 した 年 収 1200 万 円 まで 最 低 保 障 年 金 を 支 給 する 案 だと さらに 巨 額 の 財 源 が 必 要 となる 財 政 事 情 も 考 慮 し 民 主 党 の 年 金 制 度 改 革 を 実 現 するには 年 収 700 万 円 からゼロにする 案 を 軸 にするのが 現 実 的 だと の 判 断 だ ただ 年 収 1200 万 円 まで 最 低 保 障 年 金 を 支 払 うケースより 対 象 者 は 大 幅 に 減 ることになる 党 内 で 路 線 対 立 が 絡 んで 異 論 が 出 る 可 能 性 が 強 く 調 整 は 難 航 が 避 けられない 時 事 通 信 初 の60% 割 れの 公 算 =10 年 度 の 国 民 年 金 納 付 率 - 厚 労 省 厚 生 労 働 省 は28 日 2010 年 4 月 ~11 年 1 月 分 の 国 民 年 金 の 保 険 料 納 付 率 が 前 年 同 期 比 0.8ポイント 減 の58.2%だったと 発 表 した 10 年 度 の 納 付 率 はこれまで 全 ての 月 で 前 年 度 を 下 回 っており 最 終 的 には 過 去 最 低 を 記 録 した09 年 度 の60.0%を 下 回 る 公 算 が 大 きい 6 割 を 割 り 込 めば 現 行 の 年 金 制 度 が 始 まった 1986 年 度 以 来 初 めてとなる 納 付 率 の 低 下 は 不 況 で 企 業 を 解 雇 され 国 民 年 金 に 加 入 したものの 保 険 料 が 払 えないケースが 増 えていること や 年 金 制 度 への 不 信 感 による 拒 否 などが 原 因 とみられる 都 道 府 県 別 では 納 付 率 が 最 も 高 いのは 新 潟 県 で69. 7% 最 低 は 沖 縄 県 で36.2% (2011/04/28-19:50) 2011 年 4 月 30 日 ( 土 ) しんぶん 赤 旗 専 業 主 婦 年 金 切 り 替 え 漏 れ 不 利 益 生 まぬ 対 策 必 要 1
専 業 主 婦 の 年 金 の 切 り 替 え 漏 れが 多 数 存 在 し 年 金 記 録 の 訂 正 によって 無 年 金 や 低 年 金 が 生 じる 問 題 で 社 会 保 障 審 議 会 ( 厚 労 相 の 諮 問 機 関 )の 特 別 部 会 は5 月 中 に 新 たな 対 応 策 をまとめます これまでの 議 論 では 年 金 記 録 の 訂 正 によって 未 納 となる 期 間 を 年 金 を 受 けるのに 必 要 な 資 格 期 間 (25 年 間 の 保 険 料 納 付 が 必 要 )と 認 める 保 険 料 の 追 納 を10 年 間 に 限 って 認 め 追 納 できない 分 は 年 金 額 を 減 らす すでに 年 金 を 受 給 している 人 も 同 様 に 扱 ったうえで 過 去 に 受 け 取 った 年 金 の 過 払 い 分 の 返 還 を 求 め 今 後 の 年 金 額 も 減 額 する という 方 向 でほぼ 一 致 しています 専 業 主 婦 は 夫 がサラリーマンの 場 合 は 保 険 料 を 払 う 必 要 がありませんが 夫 がサラリーマンでなく なると 保 険 料 を 納 める 必 要 が 生 じます 厚 労 省 によると この 切 り 替 えをしておらず 年 金 記 録 をただ した 場 合 年 金 額 に 影 響 がでるのは 推 計 47 5 万 人 そのうちすでに 年 金 を 受 給 しているのは5 3 万 人 です 厚 労 省 は 昨 年 12 月 の 課 長 通 知 で 現 行 制 度 で 追 納 が 可 能 な2 年 間 以 外 は 保 険 料 を 納 めていたとみな す 救 済 策 を 実 施 しました しかし それに 対 し 不 公 平 という 声 が 起 き 救 済 策 を 撤 回 法 改 正 によ る 新 たな 対 応 を 検 討 してきました 特 別 部 会 の 示 す 方 向 は 課 長 通 知 に 比 べ 救 済 幅 を 狭 めるものとなっ ています この 問 題 が 起 きた 最 大 の 要 因 は 行 政 が 年 金 切 り 替 え 手 続 きの 必 要 性 を 十 分 に 知 らせず 実 態 把 握 を 行 ってこなかったことにあります 厚 労 省 自 身 制 度 の 周 知 徹 底 が 不 十 分 だった 届 け 出 漏 れがあった 場 合 の 対 応 が 不 徹 底 だったなど 行 政 側 に 責 任 があることを 認 めています とくに すでに 年 金 を 受 給 している 人 の 年 金 額 は 行 政 側 がいったん 認 定 した 額 であり 厚 労 省 の 年 金 記 録 回 復 委 員 会 も 財 産 権 として 受 給 権 が 発 生 している 減 額 は 高 齢 者 の 生 活 の 安 定 を 阻 害 し 生 存 権 にも 関 わる 問 題 を 招 く と 指 摘 しています 正 しい 年 金 記 録 にすることはもちろんですが そのことで 無 年 金 低 年 金 の 人 が 出 ないように 年 金 権 を 保 障 し 老 後 の 生 活 を 保 障 していくことが 必 要 です 同 時 に きちんと 手 続 きを 行 った 人 たちに 不 利 益 にならない 対 応 策 が 求 められます 日 本 共 産 党 は 全 期 間 の 保 険 料 追 納 を 可 能 とし 払 いきれない 人 には 減 免 制 度 を 設 けるなどの 対 応 を とるよう 求 めています 問 題 の 根 本 には 日 本 の 受 給 資 格 期 間 が 諸 外 国 からみて 異 常 に 長 く 25 年 間 加 入 しないとまったく 受 けられないこと 最 低 保 障 年 金 がないことがあります 無 年 金 低 年 金 の 根 本 的 な 解 決 には 最 低 保 障 年 金 の 導 入 が 必 要 です 日 経 新 聞 退 職 金 は 一 時 金 と 年 金 どちらを 選 ぶ 定 年 退 職 前 後 の 手 続 きガイド(2)2011/4/28 7:00 退 職 金 の 受 取 り 方 には 一 時 金 で 受 取 る 方 法 と 年 金 で 受 取 る 方 法 があります どの 方 法 を 選 択 できるかは 勤 務 先 の 退 職 金 規 定 等 により 異 なります 退 職 金 を 受 取 る 際 には どの 方 法 が 選 択 できるのかを 勤 務 先 に 確 認 し 事 前 に 受 取 方 法 を 決 めておいたほうがよいでしょう では 一 時 金 で 受 取 る 場 合 と 年 金 で 受 取 る 場 合 は どのような 違 いがあるのでしょうか 税 金 面 の 違 い 退 職 金 には 所 得 税 と 住 民 税 が 課 税 されますが その 受 取 方 法 によりかかる 税 金 が 異 なります 一 般 的 には 一 時 2
金 で 受 取 る 方 が 支 払 う 税 金 が 少 なくなる つまりおトクなケースが 多 いと 言 えるでしょう 一 時 金 で 受 取 る 場 合 退 職 金 を 一 時 金 で 受 取 る 場 合 は 退 職 所 得 として 課 税 されます 退 職 所 得 は 老 後 の 生 活 保 障 という 意 味 合 いから 税 務 上 かなり 優 遇 されています 計 算 方 法 は 退 職 所 得 = ( 退 職 金 - 退 職 所 得 控 除 1) 1/2 退 職 所 得 控 除 は 勤 務 年 数 によって 異 なります( 1) 例 えば 勤 続 40 年 の 場 合 2,200 万 円 が 控 除 額 となり 退 職 金 がこの 範 囲 であれば 所 得 税 も 住 民 税 もかかりません また 控 除 額 を 超 える 場 合 でも 超 えた 部 分 の2 分 の1 を 課 税 所 得 とします また 退 職 所 得 は 分 離 課 税 となるため 同 じ 年 に 他 の 所 得 があっても 合 算 せず 退 職 所 得 に 応 じた 税 率 ( 2)で 所 得 税 の 計 算 をするなど 税 制 上 の 優 遇 措 置 がとられています 原 則 として 翌 年 に 確 定 申 告 の 手 続 きが 必 要 になりますが 退 職 時 に 勤 務 先 に 退 職 所 得 の 受 給 に 関 する 申 告 書 を 提 出 している 場 合 は 勤 務 先 が 所 得 税 を 計 算 し 源 泉 徴 収 をしてくれるため 確 定 申 告 は 不 要 となります 退 職 所 得 控 除 額 の 計 算 の 表 ( 1) 勤 続 年 数 (=A) 20 年 以 下 退 職 所 得 控 除 額 40 万 円 A(80 万 円 に 満 たない 場 合 には 80 万 円 ) 20 年 超 800 万 円 +70 万 円 (A 20 年 ) 国 税 庁 HPより 内 容 は2011 年 4 月 現 在 の 税 制 に 基 づく 所 得 税 の 速 算 表 ( 2) 課 税 される 所 得 金 額 税 率 控 除 額 195 万 円 以 下 5% 0 円 195 万 円 を 超 え 330 万 円 以 下 330 万 円 を 超 え 695 万 円 以 下 695 万 円 を 超 え 900 万 円 以 下 900 万 円 を 超 え 1,800 万 円 以 下 10% 9 万 7,500 円 20% 42 万 7,500 円 23% 63 万 6,000 円 33% 153 万 6,000 円 1,800 万 円 超 40% 279 万 6,000 円 国 税 庁 HPより 内 容 は2011 年 4 月 現 在 の 税 制 に 基 づく 3
年 金 で 受 取 る 場 合 退 職 金 を 年 金 の 形 で 受 取 る 場 合 公 的 年 金 等 の 雑 所 得 として 受 取 った 年 ごとに 課 税 されることになります ( 注 ) この 場 合 同 じ 年 に 受 け 取 った 厚 生 年 金 や 国 民 年 金 ( 基 礎 年 金 ) 他 の 勤 務 先 の 退 職 年 金 など 公 的 年 金 等 に 該 当 するものを 合 算 し その 金 額 に 応 じて 計 算 される 公 的 年 金 等 控 除 額 ( 3) を 控 除 した 残 額 に 税 金 がか かります 例 えば 65 歳 未 満 で 公 的 年 金 と 退 職 年 金 の 合 計 が200 万 円 の 場 合 200 万 円 75%-37 万 5 千 円 =112 万 5 千 円 が 課 税 所 得 となるわけです また 他 に 所 得 がある 場 合 は その 所 得 と 合 算 して 課 税 されることになり 高 い 税 率 ( 2)を 適 用 される 可 能 性 があります 年 金 で 受 取 る 場 合 は 住 民 税 や 国 民 健 康 保 険 料 にも 影 響 がでてきま すので その 辺 りもあわせて 検 討 する 必 要 があるでしょう ( 注 ) 厚 生 年 金 基 金 や 適 格 年 金 制 度 等 を 利 用 しない 企 業 独 自 年 金 ( 非 適 格 年 金 )は 公 的 年 金 等 以 外 の 雑 所 得 と して 課 税 されるため 公 的 年 金 等 控 除 額 の 対 象 となりません 公 的 年 金 等 に 係 る 雑 所 得 の 速 算 表 (2005 年 分 以 後 )< 3> 年 金 (a) 公 的 年 金 等 の 収 入 金 額 の 合 計 額 (b) 割 合 (c) 控 除 額 を 受 け 取 る 人 の 年 齢 ( 公 的 年 金 等 の 収 入 金 額 の 合 計 額 が70 万 円 までの 場 合 は 所 得 金 額 がゼロとなる) 70 万 1 円 から129 万 9,999 円 まで 100% 70 万 円 65 歳 未 満 130 万 円 から409 万 9,999 円 まで 75% 37 万 5,000 円 410 万 円 から769 万 9,999 円 まで 85% 78 万 5,000 円 770 万 円 以 上 95% 155 万 5,000 円 ( 公 的 年 金 等 の 収 入 金 額 の 合 計 額 が120 万 円 までの 場 合 は 所 得 金 額 はゼロとなる) 65 歳 以 上 120 万 1 円 から329 万 9,999 円 まで 330 万 円 から409 万 9,999 円 まで 100% 120 万 円 75% 37 万 5,000 円 410 万 円 から769 万 85% 78 万 5,000 円 4
9,999 円 まで 770 万 円 以 上 95% 155 万 5,000 円 国 税 庁 HPより 内 容 は2011 年 4 月 現 在 の 税 制 に 基 づく 税 金 以 外 の 面 からの 検 討 税 金 面 からみると 退 職 金 は 一 時 金 で 受 取 る 方 がよいと 思 われますが 年 金 で 受 取 る 場 合 それまでの 期 間 運 用 される 分 だけ 受 取 総 額 が 多 くなるケースがあります 勤 務 先 の 年 金 について 毎 年 の 年 金 額 受 給 年 数 運 用 利 率 また 会 社 が 破 綻 した 場 合 や 本 人 が 死 亡 した 場 合 の 支 払 い 方 法 なども 事 前 に 確 認 し 総 合 的 に 検 討 するとよい でしょう ( 株 )プラチナ コンシェルジュ 板 倉 京 ( 税 理 士 ファイナンシャル プランナー) < 筆 者 プロフィル> 大 学 卒 業 後 保 険 会 社 会 計 事 務 所 勤 務 を 経 て 平 成 17 年 板 倉 京 税 理 士 事 務 所 を 開 業 通 常 の 税 理 士 業 務 以 外 に 個 人 資 産 の 税 務 や 保 険 に 関 するアドバイスを 中 心 に セミナーや 原 稿 執 筆 個 人 相 談 など 幅 広 く 行 っている 日 経 新 聞 あなたの 年 金 いくらもらえる? ねんきん 定 期 便 ここをチェック 2011/4/25 7:00 2004 年 から 年 金 加 入 者 が58 歳 を 迎 えた 翌 々 月 に 年 金 加 入 記 録 のお 知 らせ 等 の 書 類 が 届 いていましたが 09 年 度 からは ねんきん 定 期 便 の 中 に 同 封 されることになりました ねんきん 定 期 便 で 記 録 もれをチェック ねんきん 定 期 便 とは 全 ての 被 保 険 者 に 加 入 履 歴 等 を 確 認 してもらうため 毎 年 誕 生 月 に 送 付 されるお 知 ら せです 09 年 度 は 下 記 の 表 < 1>の 全 項 目 が 記 載 されていますが 10 年 度 以 降 は 35 歳 45 歳 58 歳 の 節 目 の 年 齢 の 方 以 外 は 直 近 1 年 分 のみのお 知 らせになります そこで 全 事 項 が 記 載 されている09 年 度 の ねんきん 定 期 便 は 非 常 に 大 切 ですので 取 っておくことをお 勧 めします < 1>ねんきん 定 期 便 記 載 項 目 2009 年 度 2010 年 度 以 降 58 歳 時 作 成 月 の 前 月 までの 加 入 月 数 納 付 済 月 数 保 険 料 納 付 額 ( 被 保 険 者 負 担 分 の 合 計 額 ) 年 金 見 込 額 加 入 履 歴 ( 加 入 制 度 事 業 所 名 称 資 格 取 得 喪 失 年 月 日 ) 厚 生 年 金 の 全 ての 期 間 の 標 準 報 酬 月 ( 賞 与 ) 額 直 近 1 年 間 のみ 5
国 民 年 金 の 全 ての 期 間 の 保 険 料 納 付 状 況 ( 納 付 未 納 免 除 等 の 別 ) 直 近 1 年 間 のみ ( 内 容 は2011 年 4 月 現 在 の 年 金 制 度 に 基 づく) もし もれ や 誤 り がある 場 合 は 同 封 されている 年 金 加 入 記 録 回 答 票 にその 内 容 を 記 入 して 返 送 し ます そうすると 後 日 文 書 で 回 答 してもらえますので 確 認 してください 特 に 同 じ 会 社 内 で 転 勤 を 繰 り 返 した 人 は 支 店 ごとに 届 け 出 るため どこか 支 店 が 抜 けていないかチェックしましょう 一 部 上 場 の 大 きな 会 社 でも 支 店 の 事 務 がきちんとしていなくて 記 録 がもれているという 事 例 が 結 構 みつかっています 共 済 に 加 入 した 期 間 がある 場 合 共 済 組 合 に 加 入 していた 期 間 がある 人 は この 加 入 記 録 に 空 いている 期 間 があります と 記 載 されます 現 在 は 厚 生 年 金 と 共 済 年 金 は 制 度 が 異 なり 一 元 化 されていないため 日 本 年 金 機 構 では 把 握 することができません 現 在 または 過 去 に 公 務 員 や 私 学 の 職 員 であった 方 など この 期 間 がある 人 については 各 共 済 組 合 に 確 認 するとよい でしょう 標 準 報 酬 月 ( 賞 与 ) 額 とは 記 載 事 項 で 注 意 していただきたいのが 標 準 報 酬 月 額 です 厚 生 年 金 保 険 料 を 算 定 する 基 準 額 のことで 給 料 の 額 を30 等 級 に 区 分 した 報 酬 月 額 にあてはめて 計 算 します ただし 下 限 上 限 があり 現 在 の 給 料 がどんなに 少 なくても 厚 生 年 金 に 加 入 していれば 下 限 の9 万 8,000 円 逆 にいくら 給 料 が 高 くても 上 限 は62 万 円 となってい ます 50 歳 前 後 では 高 収 入 の 方 も 多 いかもしれませんが 仮 に100 万 円 の 給 料 をとっていても 厚 生 年 金 の 標 準 報 酬 月 額 では62 万 円 となるので 注 意 が 必 要 です 62 万 円 以 下 の 方 は 給 料 額 と 近 い 金 額 になります また 03 年 か ら 標 準 賞 与 額 として 賞 与 の 額 も 記 載 されていますが 上 限 は150 万 円 になります 標 準 報 酬 月 ( 賞 与 ) 額 は 会 社 が 年 金 事 務 所 に 届 け 出 た 額 と 実 際 の 支 給 額 とのズレが 問 題 となっていますので 給 与 振 込 通 帳 や 給 与 明 細 書 か ら 確 認 をしましょう 年 金 の 見 込 み 額 もチェック ねんきん 定 期 便 にはさらに 将 来 受 け 取 る 年 金 額 の 見 込 み も 記 載 されています 50 歳 以 上 の 場 合 現 在 の 加 入 履 歴 が60 歳 まで 続 いたと 仮 定 した 見 込 み 額 となります ただし この 見 込 み 額 には 厚 生 年 金 基 金 が 代 行 をし ていた 部 分 は 含 まれていませんので 基 金 に 加 入 していた 方 は 企 業 年 金 連 合 会 ( 旧 厚 生 年 金 基 金 連 合 会 )に 確 認 し ましょう 60 歳 前 に 退 職 した 場 合 も この 見 込 み 額 は 異 なってきます そこで60 歳 前 に 退 職 を 考 えている 方 は そのまま 再 就 職 をしない 場 合 と 再 就 職 をして 給 与 額 が 下 がった 場 合 等 で 年 金 がどれくらい 異 なるのかを 年 金 事 務 所 で 相 談 す ることをお 勧 めします いわゆる 消 えた 年 金 等 の 報 道 などから 職 員 が 信 用 できないとか 時 間 がかかるなどの 理 由 で 年 金 事 務 所 を 敬 遠 していた 方 も 少 なくないかもしれません しかし 現 在 の 年 金 事 務 所 は 夜 間 相 談 や 休 日 相 談 もあり 職 員 の 対 応 も 非 常 に 丁 寧 になっています(そのために 時 間 がかかりますが ) 定 年 後 のことを 考 え た 場 合 年 金 に 関 する 具 体 的 な 試 算 をしてもらうことは 価 値 がありますから 一 度 時 間 を 作 って 年 金 事 務 所 を 訪 ね てみてはいかがでしょう ( 株 )プラチナ コンシェルジュ 菅 田 芳 恵 ( 社 会 保 険 労 務 士 ファイナンシャル プランナー) 6
< 筆 者 プロフィル> 大 学 卒 業 後 証 券 会 社 銀 行 生 命 保 険 会 社 コンサルタント 会 社 に 勤 務 49 歳 からの2 年 間 で7つの 資 格 を 取 得 し 独 立 現 在 は 年 金 や 保 険 資 産 運 用 等 のコンサルや 月 20 回 程 度 の 講 演 活 動 を 行 っている 日 経 新 聞 いまさら 聞 けない 企 業 年 金 基 礎 講 座 (1/3ページ)2011/4/24 付 企 業 の 正 社 員 などが 加 入 する 企 業 年 金 は 勤 める 企 業 ごとに 種 類 や 受 給 額 などが 異 なり 制 度 が 複 雑 だ このた め 自 分 が 加 入 する 企 業 年 金 について 十 分 に 知 らない 人 も 多 い 新 社 会 人 が 入 社 するこの 時 期 企 業 年 金 について の 基 礎 知 識 をまとめた そもそも 企 業 年 金 って 何 ですか? 企 業 年 金 とは 文 字 通 り 企 業 が 退 職 した 従 業 員 に 年 金 を 支 給 するための 仕 組 みだ 掛 け 金 は 企 業 側 が 負 担 するタ イプと 従 業 員 が 拠 出 できるものがある すべての 国 民 が 加 入 する 公 的 年 金 と 異 なり 加 入 できるのは 原 則 企 業 に 勤 める 人 だけ あくまでも 福 利 厚 生 の 一 環 なので 制 度 自 体 が 存 在 しない 企 業 もある 企 業 年 金 は 老 後 資 金 を 賄 う 有 効 な 手 段 上 手 に 活 用 すれば 手 元 資 金 を 教 育 や 住 宅 に 集 中 できる 社 会 保 険 労 務 士 でファイナンシャルプランナー(FP)の 井 戸 美 枝 さんはこう 話 す 制 度 が 複 雑 だと 聞 きました どんな 種 類 があるのですか? 現 在 採 用 されている 企 業 年 金 は4 種 類 ある( 表 A 参 照 ) 加 入 者 が 最 も 多 いのは 確 定 給 付 企 業 年 金 給 付 額 を 決 めたうえで 掛 け 金 を 積 み 立 てて 運 用 する 方 式 だ 2002 年 4 月 に 導 入 し 10 年 3 月 末 時 点 で647 万 人 が 加 入 して いる 01 年 10 月 に 導 入 した 確 定 拠 出 年 金 ( 企 業 型 )は340 万 人 が 加 入 している 確 定 拠 出 年 金 は 給 付 額 があらかじ め 決 まっておらず 資 金 の 運 用 成 績 に 応 じて 受 け 取 る 額 が 変 わる 確 定 拠 出 年 金 には 企 業 が 掛 け 金 を 出 す 企 業 型 と 個 人 で 掛 け 金 を 出 す 個 人 型 がある 個 人 型 は 企 業 年 金 に 分 類 されない 7
確 定 給 付 企 業 年 金 と 確 定 拠 出 年 金 を 導 入 する 以 前 は 厚 生 年 金 基 金 と 税 制 適 格 退 職 年 金 の2 種 類 だけだっ た 厚 生 年 金 基 金 は 公 的 年 金 である 厚 生 年 金 の 保 険 料 の 一 部 を 受 け 取 り 国 に 代 わって 運 用 する 代 行 部 分 と 独 自 の 上 乗 せ 部 分 を 一 体 運 用 して 給 付 する 制 度 だ 税 制 適 格 退 職 年 金 は 信 託 銀 行 や 生 命 保 険 会 社 に 委 託 するだけで 済 むなど 事 務 負 担 が 軽 い 点 が 特 徴 だ バブル 崩 壊 後 株 価 下 落 の 影 響 で 年 金 資 産 の 運 用 成 績 が 悪 化 する 企 業 年 金 が 相 次 ぎ 不 足 分 を 穴 埋 めする 必 要 が ない 確 定 拠 出 年 金 を 導 入 する 企 業 が 増 えた 運 用 悪 化 を 理 由 に 代 行 部 分 を 返 上 し 確 定 給 付 企 業 年 金 へ 移 行 する 厚 生 年 金 基 金 も 相 次 いだ いまさら 聞 けない 企 業 年 金 基 礎 講 座 (2/3ページ)2011/4/24 付 税 制 適 格 退 職 年 金 は 受 給 者 保 護 の 面 で 不 備 があることなどから 12 年 3 月 末 での 廃 止 が 決 まっており 加 入 者 は 大 幅 に 減 っている(グラフB 参 照 ) 受 け 取 る 年 金 の 額 はどう 決 まるのですか? 将 来 の 給 付 額 が 確 定 しているのが 確 定 給 付 企 業 年 金 厚 生 年 金 基 金 税 制 適 格 退 職 年 金 の3つ 掛 け 金 の 額 は 決 まっているものの 運 用 成 績 次 第 で 給 付 額 が 決 まるのが 確 定 拠 出 年 金 だ 自 分 が 加 入 する 企 業 年 金 の 種 類 を 把 握 し ないと 老 後 資 金 を 手 元 資 金 の 運 用 でどの 程 度 賄 えばよいのか 分 かりにくい 勤 務 先 の 福 利 厚 生 の 担 当 者 などに 確 認 しておくとよいだろう 厚 生 年 金 基 金 の 積 み 立 て 不 足 が 問 題 となっています 受 給 額 に 影 響 はありますか? 積 み 立 て 不 足 は 将 来 の 年 金 の 給 付 に 備 えて 現 時 点 で 必 要 な 年 金 資 産 が 足 りない 状 態 確 定 給 付 型 の 企 業 年 金 で 運 用 環 境 が 悪 化 すると 発 生 する 運 用 環 境 が 大 幅 に 改 善 した 場 合 は 積 み 立 て 不 足 が 解 消 される 可 能 性 も 残 されて いるが 放 置 しておくと 積 立 不 足 額 が 拡 大 する 可 能 性 も 高 まるため 問 題 視 されている 厚 生 年 金 基 金 の 積 み 立 て 不 足 を 解 消 するには 掛 け 金 を 増 やすか 上 乗 せ 部 分 の 給 付 額 を 減 らす 必 要 がある 積 み 立 て 不 足 の 額 が 多 く 企 業 に 追 加 負 担 する 余 裕 がない 場 合 は 給 付 額 を 減 らさざるを 得 ない ただ 減 額 のためには 一 定 の 条 件 を 満 たす 必 要 がある 何 歳 から 年 金 を 受 け 取 れますか? 受 給 開 始 年 齢 は 企 業 年 金 ごとに 異 なる 例 えば 確 定 給 付 企 業 年 金 は60 歳 から65 歳 までで 具 体 的 な 開 始 時 期 は 各 8
企 業 年 金 ごとに 規 約 で 定 める 確 定 拠 出 年 金 は 原 則 60 歳 から 受 給 できる 厚 生 年 金 基 金 の 上 乗 せ 部 分 は 規 約 で 定 め る 年 金 を 受 け 取 るのに 必 要 な 加 入 期 間 は? 受 給 に 必 要 な 加 入 期 間 は 制 度 によりまちまちだ 確 定 給 付 企 業 年 金 と 厚 生 年 金 基 金 の 上 乗 せ 部 分 は 20 年 以 内 で 各 企 業 年 金 が 規 約 に 定 めた 期 間 を 満 たせば 受 給 できる いまさら 聞 けない 企 業 年 金 基 礎 講 座 (3/3ページ)2011/4/24 付 確 定 給 付 企 業 年 金 などの 加 入 者 が 特 に 注 意 すべき 点 は? 企 業 年 金 は 定 年 退 職 した 際 に 手 続 きに 従 って 年 金 や 一 時 金 として 受 け 取 る 確 定 給 付 企 業 年 金 厚 生 年 金 基 金 税 制 適 格 退 職 年 金 で 受 給 に 必 要 な 加 入 期 間 を 満 たした 人 が 中 途 退 職 した 場 合 は 積 み 立 てた 年 金 資 産 を 脱 退 一 時 金 で 受 け 取 るか 将 来 に 年 金 として 受 け 取 るか 選 べる 必 要 な 加 入 期 間 を 満 たす 前 に 中 途 退 職 したり 転 職 したりした 場 合 はどうだろう 脱 退 一 時 金 として 受 け 取 るか 転 職 先 の 企 業 年 金 に 移 すか 選 ぶ 必 要 がある いったん 脱 退 一 時 金 として 受 け 取 ると ほかの 企 業 年 金 に 移 管 できな い 実 際 には 脱 退 一 時 金 として 受 け 取 る 例 が 多 いようだ 一 時 金 として 受 け 取 れる 資 格 は 企 業 年 金 ごとに 異 なる 確 定 給 付 企 業 年 金 と 厚 生 年 金 基 金 の 場 合 は 3 年 以 上 加 入 した 人 に 資 格 が 与 えられる 企 業 年 金 の 移 管 は かつては 企 業 型 の 確 定 拠 出 年 金 同 士 などに 限 られていた 05 年 以 降 移 管 できる 企 業 年 金 の 種 類 が 拡 大 異 なる 種 類 の 企 業 年 金 を 採 用 する 企 業 に 転 職 しても 移 管 できるようになっている( 図 C 参 照 ) ただ 転 職 先 の 企 業 年 金 の 規 約 に 移 管 できるよう 定 めていることが 条 件 だ 転 職 先 に 移 管 できない 場 合 は 退 職 者 の 年 金 資 産 を 運 用 する 企 業 年 金 連 合 会 に 移 して 年 金 受 給 のために 必 要 な 加 入 期 間 の 条 件 を 満 たす 方 法 もあ る 現 在 企 業 型 の 確 定 拠 出 年 金 に 加 入 しています 転 職 を 考 えているのですが 転 職 や 中 途 退 職 の 際 に 企 業 型 の 確 定 拠 出 年 金 の 加 入 者 は 例 外 が 多 いので 注 意 が 必 要 だ 例 えば 確 定 給 付 企 業 年 金 などから 確 定 拠 出 年 金 には 移 管 できるが その 逆 は 不 可 能 転 職 先 が 企 業 型 の 確 定 拠 出 年 金 ではない 場 合 個 人 型 の 確 定 拠 出 年 金 に 移 管 するしかない 新 たに 掛 け 金 を 上 乗 せすることもできず 運 用 だ けする 運 用 指 図 者 となる 個 人 型 の 確 定 拠 出 年 金 への 移 管 手 続 きは 退 職 から6カ 月 以 内 に 完 了 する 必 要 がある 期 限 に 間 に 合 わなかった 9
場 合 は 資 産 が 現 金 化 され 国 民 年 金 基 金 連 合 会 に 自 動 的 に 移 される 現 金 化 された 年 金 資 産 には 利 息 が 付 かず 運 用 もできないほか 手 数 料 がかかる 確 定 拠 出 年 金 の 加 入 者 は 原 則 60 歳 になるまで 年 金 資 産 を 引 き 出 せないので 脱 退 一 時 金 として 受 け 取 れない 起 業 などでまとまった 資 金 が 必 要 でも 充 当 できないので 注 意 が 必 要 だ ( 藤 井 良 憲 )[ 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 2011 年 4 月 24 日 付 ] 10