既 存 住 宅 のリフォームによる 性 能 向 上 長 期 優 良 化 に 係 る 検 討 会 における 議 論 の 進 め 方 1 既 存 住 宅 に 対 する 既 成 概 念 や 評 価 を 変 える 既 存 住 宅 の 性 能 を 評 価 する ( 優 良 なものとそうでないものが 明 らかになる) 既 存 住 宅 は 新 築 住 宅 より 劣 る というイメージを 払 拭 する 1 性 能 が 十 分 でないものは どこをどの 程 度 向 上 させる 必 要 があるのか 明 らかになり リ フォーム 投 資 の 目 標 が 明 確 になる 2 (リフォーム 後 も 含 めて) 優 良 な 既 存 住 宅 は 市 場 で 適 切 に 評 価 ( 価 格 評 価 )され 流 通 ( 売 買 賃 貸 )することを 期 待 する ー ラベリング( 長 期 優 良 認 定 等 )など 1 水 準 の 設 定 ( 次 の 項 目 について 既 存 住 宅 のリフォームに 係 る 水 準 を 設 定 ) 長 期 : 劣 化 維 持 管 理 更 新 の 容 易 性 優 良 : 耐 震 省 エネ バリアフリー 2 市 場 の 育 成 インセンティブ 人 材 育 成 既 存 住 宅 流 通 リフォーム 市 場 の 活 性 化 [ 目 標 である2020 年 までの 市 場 規 模 の 倍 増 に 寄 与 ] 既 存 の 仕 組 みを 充 実 活 用 インスペクションガイドライン 住 宅 履 歴 情 報 既 存 住 宅 の 住 宅 性 能 表 示 制 度 1
既 存 住 宅 のリフォームによる 性 能 向 上 長 期 優 良 化 に 係 る 検 討 会 における 議 論 の 進 め 方 2 論 点 1 : 制 度 フレーム 1 性 能 向 上 / 長 期 優 良 化 リフォームについ て 市 場 が 現 実 的 に 動 く 仕 組 みとすること に 配 慮 既 存 制 度 の 活 用 仕 組 みの 柔 軟 性 論 点 2 : 評 価 基 準 考 え 方 イ 基 本 的 な 要 件 既 存 住 宅 一 次 インスペクションなどの 実 施 住 宅 履 歴 情 報 の 作 成 保 存 ロ 評 価 のフレーム 認 定 基 準 (S)とそれに 準 ずる 基 準 (A)の 設 定 とそれぞれ( 各 クラス)に 求 められ る 水 準 等 戸 建 住 宅 共 同 住 宅 の 属 性 を 踏 まえたフレーム 部 分 改 修 ( 場 所 ) 段 階 改 修 ( 性 能 ) ハード ソフト( 維 持 管 理 ) 基 準 の 線 引 2 供 給 時 期 や 構 造 等 によって 対 象 を 限 定 することはしない 3 既 存 住 宅 の 質 のレベルにかかわらず リフォーム 後 の 性 能 で 評 価 4レベルとして 新 築 の 認 定 基 準 とのバランス 創 意 工 夫 への 対 応 ハ まず 現 況 検 査 を 実 施 既 存 住 宅 一 次 インスペクション/ 性 能 向 上 インスペクション(インスペクション に 必 要 な 情 報 が 建 設 住 宅 性 能 評 価 書 等 で 確 認 できる 場 合 は 一 部 代 替 可 ) ニ リフォーム 後 の 既 存 住 宅 について 評 価 各 クラスに 応 じ 新 築 基 準 も 勘 案 し 個 別 の 評 価 基 準 を 設 定 (クラスAについ ては 一 律 の 基 準 だけではなく 性 能 向 上 に 資 する 幅 広 い 取 組 を 認 めるよう 配 慮 ) 基 準 への 適 合 について 第 三 者 機 関 による 評 価 自 己 評 価 のルール 設 定 論 点 3 : 環 境 整 備 5 性 能 評 価 の 指 標 を 示 すことで 新 しい 市 場 を 構 築 インセンティブ 担 い 手 の 育 成 6 建 物 評 価 の 見 直 しとも 連 携 することを 視 野 に 入 れる ホ 性 能 向 上 リフォームに 対 するインセンティブ H26 予 算 概 算 要 求 ( 将 来 的 には 所 得 税 等 優 遇 の 要 求 も 視 野 ) へ 表 示 の 充 実 既 存 住 宅 の 性 能 表 示 を 充 実 ト 人 材 の 育 成 支 援 インスペクションや 性 能 向 上 / 長 期 優 良 化 リフォームの 講 習 チ 中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 リ 中 古 住 宅 市 場 活 性 化 ラウンドテーブル ヌ 業 界 を 通 してエンドユーザーへの 普 及 啓 発 2
3 検 査 済 証 のない 中 古 住 宅 に 係 る 法 適 合 確 認 手 続 きの 検 討 ガイドライン 策 定 に 向 けた 基 本 的 な 考 え 方 実 施 機 関 指 定 確 認 検 査 機 関 等 を 想 定 調 査 に 必 要 な 図 書 確 認 済 証 ( 確 認 済 証 がない 場 合 図 書 が 不 足 する 場 合 は 申 請 者 が 建 築 士 に 依 頼 し 作 成 した 復 元 図 書 ) 手 続 き 確 認 済 証 がある 場 合 は 建 築 物 が 確 認 済 証 に 添 付 された 図 書 通 りの 状 態 であることを 目 視 等 により 現 地 検 査 を 行 う 確 認 済 証 がない 場 合 図 書 が 不 足 する 場 合 は 申 請 者 が 作 成 した 復 元 図 書 について 法 令 適 合 性 を 審 査 し その 後 建 築 物 が 復 元 図 書 通 りの 状 態 であることを 目 視 等 により 現 地 検 査 を 行 う 責 任 の 範 囲 調 査 を 行 う 指 定 確 認 検 査 機 関 等 は 目 視 等 で 現 地 検 査 できる 範 囲 で 責 任 を 負 う
中 古 住 宅 の 建 物 評 価 担 保 評 価 についての 検 討 体 制 (H25,H26 年 度 ) 4 理 論 不 動 産 取 引 実 務 観 点 建 物 評 価 検 討 (あるべき) 適 切 な 建 物 評 価 を 目 指 した 検 討 原 価 法 の 抜 本 的 改 善 再 調 達 原 価 の 精 緻 化 期 待 耐 用 年 数 の 導 出 中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 成 果 を 報 告 反 映 H25 報 告 ディスカッションの 場 リフォーム 担 保 価 値 検 討 H25 中 古 住 宅 市 場 活 性 化 ラウンドテーブル H25~ 金 融 実 務 観 点 地 銀 等 とともに リフォームによる 住 宅 の 質 の 向 上 を 担 保 価 値 等 に 反 映 するための 評 価 方 法 を 確 立 するための 取 組 を 支 援 必 要 に 応 じて 報 告 JHF 民 間 金 融 機 関 不 動 産 事 業 者 等 による 中 古 住 宅 流 通 市 場 関 係 者 にて 実 施 年 2 回 程 度 開 催 実 務 者 レベルの 作 業 部 会 を 随 時 開 催 その 他 政 策 情 報 についても 議 論
中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 における 主 な 論 点 議 論 1. 目 指 すべき 建 物 評 価 の 基 本 的 手 法 20 年 で 一 律 減 価 させる 現 在 の 運 用 慣 行 は できるだけ 早 期 に 建 物 の 使 用 価 値 に 応 じた 評 価 手 法 に 改 める べき 建 物 評 価 の 改 善 のためには 原 価 法 の 運 用 改 善 により 建 物 評 価 の 現 状 を 改 めてゆくアプローチが 妥 当 では ないか (1) 部 位 の 特 性 に 応 じた 分 類 ( 基 礎 躯 体 内 外 装 設 備 の 区 分 等 ) 住 宅 の 各 部 位 を 適 切 に 区 分 することが 必 要 であり 主 として 材 の 性 質 劣 化 要 因 の 観 点 から 住 宅 を 大 きく 基 礎 躯 体 部 分 と 内 外 装 設 備 部 分 に 分 類 し さらにリフォームの 頻 度 等 の 観 点 から 内 外 装 設 備 を 分 類 する ことが 適 当 ではないか これらの 各 部 位 ごとにそれぞれ 再 調 達 原 価 を 算 出 し 部 位 の 特 性 に 応 じた 減 価 修 正 を 施 した 上 で 合 算 し 建 物 全 体 の 使 用 価 値 を 導 き 出 す 手 法 が 合 理 的 ではないか < 基 礎 躯 体 と 内 外 装 設 備 の 区 分 について> 原 則 として 交 換 が 不 要 と 考 えられる 部 位 基 礎 及 び 躯 体 ( 土 台 床 梁 小 屋 組 等 ) 住 戸 全 体 原 則 として 交 換 及 び 全 面 的 な 補 修 が 定 期 的 に 必 要 となる 部 位 外 部 仕 上 等 内 部 仕 上 等 屋 根 材 ( 防 水 下 地 を 含 む) 外 壁 材 ( 防 水 下 地 を 含 む) 外 部 建 具 内 部 建 具 内 装 仕 上 げ 台 所 設 備 等 浴 室 洗 面 トイレ 給 排 水 給 湯 設 備 照 明 器 具 電 気 設 備 5
基 礎 躯 体 の 価 値 は 現 在 の 住 宅 の 市 場 価 値 がゼロになるまでの 期 間 (20~25 年 )より 相 当 程 度 長 く 維 持 住 宅 の 質 ( 劣 化 対 策 の 程 度 )により 減 価 のスピードが 異 なるため 質 の 高 い 住 宅 ほど 長 く 価 値 を 維 持 6 中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 における 主 な 論 点 議 論 (2) 基 礎 躯 体 の 評 価 ( 経 年 による 使 用 価 値 の 減 価 の 考 え 方 ) 木 造 住 宅 の 躯 体 の 機 能 は 防 蟻 処 理 や 防 水 防 湿 が 適 切 に 行 われていれば 蟻 害 や 浸 水 による 腐 朽 が 発 生 せず 長 期 間 にわたって 性 能 を 維 持 することが 可 能 RCを 躯 体 とする 住 宅 についても その 耐 久 性 や 強 度 が 減 ずるのは コンクリートの 中 性 化 が 進 み 鉄 筋 が 腐 食 してコンクリートが 破 壊 される 場 合 一 方 蟻 害 や 腐 朽 をはじめとする 物 質 的 な 劣 化 が 住 宅 に 発 生 するリスクは 実 態 上 経 年 とともに 増 加 する ことも 事 実 であり それらを 防 御 又 は 補 修 するためには 一 定 のコストが 必 要 になる こうしたコストも 建 物 の 価 値 に 反 映 すると 当 該 建 物 の 使 用 価 値 は 経 年 で 一 定 の 減 価 をするととらえることもできるのではないか なお このように 経 年 による 減 価 修 正 を 行 うこととした 場 合 にあっても 個 別 の 住 宅 につきインスペクションを 行 い 劣 化 が 進 行 していないと 確 認 された 場 合 には 実 際 の 築 年 数 によらず 新 築 時 に 近 い 状 態 であるとみな し 経 過 年 数 を 短 縮 して 評 価 を 行 うことが 考 えられるのではないか < 建 物 評 価 上 の 基 礎 躯 体 の 価 値 の 減 価 の 考 え 方 > 価 値 インスペクションの 結 果 物 理 的 に 劣 化 してい ないことが 確 認 された 場 合 や 劣 化 部 位 が 補 修 されている 場 合 には 新 築 時 に 近 い 価 値 が 残 存 していると 評 価 実 際 の 経 過 年 数 インスペクションの 結 果 物 理 的 な 劣 化 が 進 行 していることが 確 認 され た 場 合 には 実 際 の 築 年 数 よりさらに 年 数 が 経 過 しているものと 評 価 築 年 数 20~25 年 ( 現 在 の 市 場 価 値 がゼロになるまでの 期 間 ) 劣 化 対 策 等 級 2 (50~60 年 ) 劣 化 対 策 等 級 3 (75~90 年 ) 劣 化 対 策 の 十 分 な 住 宅 ( 例 : 長 期 優 良 住 宅 等 )
中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 における 主 な 論 点 議 論 7 (3) 内 外 装 設 備 の 評 価 ( 経 年 による 使 用 価 値 の 減 価 及 び 補 修 等 による 価 値 回 復 向 上 の 考 え 方 ) 内 外 装 設 備 は 基 礎 躯 体 に 比 べ 比 較 的 短 期 間 に 劣 化 又 は 陳 腐 化 が 進 むものであり 住 宅 の 部 位 とし てその 機 能 を 保 つためには 定 期 的 な 補 修 修 繕 更 新 を 前 提 とするものである すなわち 内 外 装 設 備 の 使 用 価 値 は 経 年 でほぼ 一 律 に 減 価 するものの 補 修 修 繕 更 新 が 適 切 に 行 われることによって その 価 値 が 回 復 又 は 向 上 するといえるのではないか 価 値 内 外 装 設 備 価 値 基 礎 躯 体 A D G 屋 根 B 外 壁 C 外 部 建 具 内 部 建 具 E 内 装 仕 上 げ F 台 所 浴 室 洗 面 台 トイレ H 給 排 水 給 湯 設 備 I 照 明 電 気 設 備 基 礎 躯 体 の 使 用 価 値 が 維 持 される 間 複 数 回 にわたり 内 外 装 設 備 の 補 修 修 繕 更 新 を 想 定 これに 伴 う 価 値 の 回 復 向 上 を 評 価 する ことができる 築 年 数 築 年 数
中 古 住 宅 に 係 る 建 物 評 価 手 法 の 改 善 のあり 方 検 討 委 員 会 における 主 な 論 点 議 論 8 2. 改 善 された 原 価 法 による 評 価 の 意 義 ( 参 考 値 としての 評 価 実 質 的 経 過 年 数 の 利 用 可 能 性 ) 使 用 価 値 に 応 じた 原 価 法 による 評 価 は 現 状 において 市 場 価 格 と 乖 離 する 可 能 性 が 高 い こうした 場 合 は 例 えば 参 考 値 として 使 用 価 値 に 応 じた 価 格 を 市 場 価 格 と 併 せて 提 示 し その 価 格 が 市 場 関 係 者 の 間 に 蓄 積 されていくことによって 我 が 国 中 古 住 宅 市 場 の 価 格 形 成 の 適 正 化 に 寄 与 すると 考 えられる また 価 格 のみ の 評 価 でなく 住 宅 の 品 質 状 態 を 表 す 指 標 や 実 質 的 経 過 年 数 や 残 存 耐 用 年 数 など 住 宅 の 現 況 を 評 価 した 過 程 で 生 成 されるパラメーターを 活 用 することも 検 討 すべきではないか 新 しい 評 価 の 市 場 での 定 着 に 向 けた 取 組 例 広 告 などの 例 査 定 書 の 例 物 件 A 物 件 B 物 件 C 築 年 数 15 年 40 年 30 年 実 質 的 経 過 年 数 15 年 10 年 12 年 残 存 耐 用 年 数 40 年 50 年 30 年 査 定 額 建 物 の 使 用 価 値 ( 参 考 値 ) 円 円 このような 指 標 を 提 示 して 消 費 者 が 物 件 を 選 択 する 際 の 参 考 とすることができないか ただし 実 質 的 経 過 年 数 等 の 求 め 方 については 一 定 の 裁 量 は 残 しつつも ある 程 度 の 統 一 的 なルールがないと かえって 消 費 者 を 混 乱 させてしまうことに 留 意 する 必 要 がある
リフォームによる 住 宅 の 質 の 向 上 を 担 保 価 値 等 に 反 映 するための 調 査 研 究 売 買 9 担 保 評 価 実 務 上 の 検 討 中 古 住 宅 購 入 後 にリフォームしようとする 消 費 者 に 対 して 購 入 費 用 とリフォーム 費 用 をまとめて 住 宅 ローンとし て 融 資 する 金 融 機 関 が 実 務 上 利 用 しやすいリフォーム 分 の 担 保 価 値 評 価 方 法 を 整 備 することを 目 指 す 平 成 25 年 度 : 住 宅 リフォーム 市 場 の 環 境 整 備 を 図 る 調 査 研 究 事 業 を 実 施 民 間 事 業 者 等 が 行 う リフォームによる 住 宅 の 質 の 向 上 を 担 保 価 値 等 に 反 映 させる 評 価 方 法 を 確 立 させるため の 実 証 的 な 調 査 研 究 事 業 を 公 募 国 が 当 該 事 業 の 実 施 に 要 する 費 用 を 補 助 (2 件 を 採 択 ) 金 融 機 関 シンクタンク 等 からなる 協 議 会 等 が 行 う リフォームの 担 保 価 値 評 価 方 法 を 整 備 する 取 組 を 支 援 必 要 に 応 じて 評 価 手 法 に 関 する 実 務 上 の 課 題 等 を 報 告 価 格 目 指 すべき 方 向 性 売 買 後 のリフォームによる 質 の 向 上 を 担 保 価 値 として 評 価 建 物 目 指 す 評 価 土 地 現 在 の 評 価 20 年 60 年 超 築 年
中 古 住 宅 市 場 活 性 化 ラウンドテーブル ( 平 成 25 年 度 )における 主 な 論 点 1. 新 たな 建 物 評 価 手 法 に 関 する 指 針 の 市 場 への 定 着 について 論 点 新 たな 建 物 評 価 手 法 に 関 する 指 針 を 中 古 住 宅 流 通 市 場 と 金 融 市 場 のそれぞれに 定 着 させるには どのよ うな 取 組 みが 必 要 か (1) 建 物 評 価 の 改 善 と 市 場 への 定 着 新 たな 建 物 評 価 手 法 の 策 定 に 当 たって 必 要 な 改 善 点 は 何 か それを 市 場 に 定 着 させるためにはどのような 仕 掛 けが 必 要 か (2)リフォーム 等 による 建 物 価 値 の 向 上 の 反 映 手 法 リフォーム 等 による 建 物 の 価 値 向 上 を 新 たな 建 物 評 価 手 法 においてどのように 反 映 させるべきか (3)インスペクションの 活 用 方 策 インスペクションを 新 たな 建 物 評 価 手 法 においてどのように 反 映 させるべきか 2. 高 齢 化 ストック 社 会 を 見 据 えた 中 古 住 宅 関 係 金 融 商 品 市 場 について 論 点 新 たな 建 物 評 価 手 法 既 存 住 宅 の 長 期 優 良 住 宅 等 としての 認 定 評 価 などが 定 着 した 場 合 に 新 たな 中 古 住 宅 関 連 金 融 商 品 としてどのようなものが 生 まれるか また その 市 場 整 備 の 観 点 から 公 的 な 支 援 関 与 の 必 要 性 はあるか (1) 新 たな 建 物 評 価 手 法 の 導 入 等 を 踏 まえた 新 たな 金 融 商 品 の 可 能 性 新 たな 建 物 評 価 手 法 の 導 入 等 により リバースモーゲージ 等 の 新 たな 可 能 性 がどのように 広 がるか (2) 戸 建 賃 貸 住 宅 市 場 の 拡 大 活 性 化 を 踏 まえたビジネス 拡 大 の 可 能 性 中 古 住 宅 に 関 するインスペクションや 新 たな 建 物 評 価 手 法 の 定 着 を 前 提 として 戸 建 中 古 住 宅 を 買 い 取 り 賃 貸 を 行 うビジネス の 拡 大 の 可 能 性 があるか また こうしたビジネスに 関 連 した 金 融 等 のビジネス 展 開 の 可 能 性 があるか (3) 現 行 の 割 賦 販 売 法 を 踏 まえたリフォームローンに 関 する 商 品 開 発 の 可 能 性 割 賦 販 売 法 の 規 制 を 踏 まえつつ リフォームローン リフォーム 一 体 型 ローンに 関 してどのような 事 業 者 (リフォーム 業 者 金 融 機 関 ) 間 連 携 の 可 能 性 があるか 10
( 参 考 ) 米 国 における 戸 建 住 宅 の 鑑 定 評 価 耐 用 年 数 の 考 え 方 11 中 古 住 宅 の 流 通 促 進 活 用 に 関 する 研 究 会 報 告 書 より 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 建 物 竣 工 時 点 実 質 的 経 過 年 数 ( 実 際 の) 築 年 数 経 済 的 耐 用 年 数 物 理 的 耐 用 年 数 ( 資 料 )Appraisal Institute Appraising Residential Properties 14 版 米 国 の 鑑 定 評 価 では 実 質 的 経 過 年 数 (Effective age)と 経 済 的 残 存 耐 用 年 数 (Remaining economic life)を 建 物 価 格 の 判 断 要 素 としている 実 際 の 築 年 数 は 評 価 上 実 質 的 経 過 年 数 との 相 対 的 関 係 をみる 基 準 である Effective ageは 建 物 の 劣 化 や 維 持 修 繕 の 状 況 等 に 基 づいて 鑑 定 士 の 判 断 によって 決 定 されており 建 物 の 減 価 は このEffective Ageに 基 づいて 算 出 される ( 青 山 リアルティー アドバイザーズ 提 供 資 料 を 加 筆 修 正 )
既 存 住 宅 インスペクションの 見 取 り 図 現 状 : 現 在 民 間 事 業 者 により 実 施 されている インスペクション といわれるサービスは 中 古 住 宅 の 売 買 時 検 査 のみ ならず 新 築 入 居 時 の 検 査 やリフォーム 実 施 時 に 行 うものなど 様 々である 目 視 等 を 中 心 として 住 宅 の 現 況 を 把 握 するために 行 われる 現 況 検 査 は 最 も 基 礎 的 なインスペクションである が 現 場 で 検 査 等 を 行 う 者 の 技 術 力 や 検 査 基 準 等 は 事 業 者 ごとに 様 々な 状 況 にある H25 年 6 月 に 策 定 したガイドラインの 対 象 既 存 住 宅 に 係 る 一 次 的 なインスペクション = 既 存 住 宅 現 況 検 査 既 存 住 宅 に 係 る 二 次 的 なインスペクション = 既 存 住 宅 診 断 性 能 向 上 インスペクション 既 存 住 宅 に 係 る 一 次 的 なインスペクション = 既 存 住 宅 現 況 検 査 既 存 住 宅 に 係 る 二 次 的 なインスペクション = 既 存 住 宅 診 断 性 能 向 上 インスペクション 概 要 既 存 住 宅 の 現 況 を 把 握 するための 基 礎 的 なインスペクション 劣 化 の 生 じている 範 囲 や 不 具 合 の 生 じてい る 原 因 等 を 把 握 するための 詳 細 なインスペ クション( 耐 震 診 断 等 ) 性 能 向 上 リフォーム 実 施 時 の 住 宅 性 能 の 把 握 主 な 利 用 場 面 中 古 住 宅 の 売 買 時 に 補 修 工 事 の 必 要 性 等 を 把 握 しようとするとき 維 持 管 理 時 に 現 況 を 把 握 しようとするとき ( 定 期 的 な 点 検 ) リフォーム 工 事 実 施 前 に 対 象 範 囲 を 特 定 し ようとするとき 一 次 インスペクションで 詳 細 な 検 査 が 必 要 とされたとき リフォーム 工 事 の 実 施 時 ü 省 エネ バリアフリーリフォーム 等 ü 内 装 設 備 リフォーム 等 活 用 インスペクションの 結 果 を 住 宅 履 歴 情 報 として 蓄 積 するなどにより 活 用 中 古 住 宅 売 買 時 の 利 用 を 前 提 とした 目 視 等 を 中 心 とする 基 礎 的 なインスペクションである 既 存 住 宅 の 現 況 検 査 について 検 査 方 法 やサービス 提 供 に 際 しての 留 意 事 項 等 について 指 針 を 示 す 12
既 存 住 宅 インスペクション ガイドライン の 概 要 1. 策 定 の 背 景 目 的 インスペクション( 建 物 検 査 )の 現 状 l 消 費 者 の 中 古 住 宅 に 対 する 品 質 等 に 対 する 不 安 中 古 住 宅 売 買 時 のインスペクション サービスへのニーズの 高 まり l 民 間 事 業 者 により 実 施 されている インスペクション といわれるサービスは 様 々 インスペクションの 利 用 : 中 古 住 宅 の 売 買 時 リフォーム 実 施 時 新 築 住 宅 入 居 時 現 場 で 検 査 等 を 行 う 者 の 技 術 力 ( 専 門 知 識 実 務 経 験 等 )や 検 査 の 範 囲 基 準 等 も 事 業 者 ごとに 様 々 2.ガイドラインのポイン ト 検 査 項 目 中 古 住 宅 売 買 時 の 利 用 を 前 提 とした 基 礎 的 なインスペクションに 関 し 共 通 して 実 施 することが 望 ましい 事 項 をガイドラインとしてとりまとめ( 平 成 25 年 6 月 公 表 ) 以 下 に 掲 げる 劣 化 事 象 等 の 有 無 を 確 認 インスペクションに 対 する 共 通 認 識 の 形 成 普 及 の 促 進 1 構 造 耐 力 上 の 安 全 性 に 問 題 のある 可 能 性 が 高 い 劣 化 事 象 等 2 雨 漏 り 水 漏 れが 発 生 している 又 は 発 生 する 可 能 性 が 高 い 劣 化 事 象 等 3 設 備 配 管 に 日 常 生 活 上 支 障 のある 劣 化 等 が 生 じている 劣 化 事 象 等 検 査 方 法 目 視 計 測 を 中 心 とする 非 破 壊 による 検 査 原 則 破 壊 調 査 は 実 施 しない 検 査 人 l 資 格 の 有 無 だけでなく 実 務 経 験 講 習 受 講 等 により 必 要 な 能 力 を 確 保 l 一 定 の 資 格 ( 建 築 士 建 築 施 工 管 理 技 士 ) 実 務 経 験 ( 住 宅 の 生 産 検 査 調 査 等 )や 講 習 受 講 ( 修 了 考 査 )の 情 報 開 示 消 費 者 が 選 択 可 能 に l 実 地 訓 練 により 必 要 な 能 力 の 確 保 を 図 る 既 存 住 宅 適 現 正 況 なインスペクションの 検 査 の 手 順 誘 導 l 業 務 受 託 時 の 契 約 内 容 等 ( 検 査 人 検 査 業 務 実 施 上 の 留 意 事 項 中 立 性 に 関 する 情 報 )の 説 明 等 l 現 況 検 査 の 実 施 記 録 適 正 なインスペクションの 誘 導 l 検 査 結 果 報 告 書 の 作 成 報 告 + 検 査 結 果 に 係 る 留 意 事 項 業 務 実 施 上 の 遵 守 事 項 情 報 開 示 l 関 係 法 令 の 遵 守 l 客 観 性 中 立 性 の 確 保 リフォーム 工 事 費 の 目 安 等 の 情 報 提 供 を 行 う 場 合 の 検 査 業 務 との 区 別 宅 建 業 建 設 業 リフォーム 業 を 営 んでいること 等 の 情 報 開 示 自 らが 売 主 となる 住 宅 についてはインスペクション 業 務 を 実 施 しないこと 等 l 広 告 勧 誘 の 適 正 化 l 依 頼 主 の 保 護 守 秘 義 務 l 検 査 人 や 中 立 性 等 の 情 報 開 示 ( 契 約 内 容 等 の 説 明 時 ホームページ 等 ) 13
既 存 住 宅 売 買 瑕 疵 保 険 の 商 品 ラインナップの 充 実 ( 全 体 像 ) 従 来 ニーズ 課 題 等 新 たな 保 険 商 品 の 追 加 (H25.10~) 買 取 再 販 ( 概 要 ) 宅 建 業 者 が 保 険 に 加 入 保 険 期 間 5 年 保 険 金 額 1,000 万 円 免 責 金 額 10 万 円 縮 小 てん 補 割 合 80% 保 険 法 人 による 現 場 検 査 保 険 料 等 のイメージ: 約 7 万 円 ( 保 険 期 間 5 年 保 険 金 額 1,000 万 円 ) 宅 建 業 法 上 の 瑕 疵 担 保 責 任 期 間 2 年 を 超 えた 保 証 期 間 に 対 する 負 担 感 が 大 きい 保 険 期 間 保 険 金 額 を 縮 小 することによる 保 険 料 引 き 下 げに 対 する ニーズ 以 下 の 保 険 商 品 を 追 加 保 険 期 間 2 年 保 険 金 額 1,000 万 円 or500 万 円 免 責 金 額 10 万 円 縮 小 てん 補 割 合 80% 保 険 法 人 による 現 場 検 査 ( 保 険 期 間 の 短 縮 にあわせて 戸 建 住 宅 の 基 礎 鉄 筋 探 査 共 同 住 宅 ( 戸 単 位 )の 屋 上 防 水 及 び1 階 共 用 部 分 の 検 査 を 不 要 とする) 保 険 料 等 のイメージ: 約 5 万 円 ( 保 険 期 間 2 年 保 険 金 額 500 万 円 ) 個 人 間 売 買 ( 概 要 ) 検 査 事 業 者 が 保 険 に 加 入 保 険 期 間 5 年 保 険 金 額 1,000 万 円 免 責 金 額 10 万 円 縮 小 てん 補 割 合 95% 検 査 事 業 者 による 現 場 検 査 と 保 険 法 人 による 現 場 検 査 の 計 2 回 の 検 査 を 実 施 (ただし 検 査 事 業 者 が 性 能 評 価 機 関 の 場 合 は 保 険 法 人 による 現 場 検 査 は 書 面 審 査 化 済 ) 保 険 料 等 のイメージ: 約 7 万 円 ( 保 険 期 間 5 年 保 険 金 額 1,000 万 円 ) 2 回 検 査 が 必 要 なことに よるコスト 日 程 調 整 等 の 負 担 や 中 古 住 宅 流 通 時 に 時 間 を 要 してしまう ことに 対 する 不 満 検 査 事 業 者 にとって 保 証 期 間 の 長 さ 免 責 金 額 縮 小 てん 補 割 合 の 設 定 による 負 担 が 大 き い 保 険 期 間 保 険 金 額 を 縮 小 することによる 保 険 料 引 き 下 げに 対 する ニーズ 以 下 の 保 険 商 品 を 追 加 する 保 険 期 間 1 年 保 険 金 額 1,000 万 円 or500 万 円 免 責 金 額 5 万 円 縮 小 てん 補 割 合 100%に 統 一 保 険 協 会 が 実 施 する 講 習 を 受 講 終 了 した 建 築 士 ( 建 築 士 事 務 所 に 所 属 )が 検 査 事 業 者 としての 検 査 を 実 施 する 場 合 は 保 険 法 人 の 現 場 検 査 を 書 面 審 査 化 する 宅 建 売 で 実 施 した 検 査 簡 略 化 を 準 用 する 保 険 料 等 のイメージ: 約 4 万 円 ( 保 険 期 間 1 年 保 険 金 額 500 万 円 ) 14
個 人 住 宅 の 賃 貸 流 通 の 促 進 に 関 する 検 討 会 について 15 検 討 会 の 検 討 事 項 個 人 住 宅 の 管 理 や 賃 貸 に 関 する 現 状 や 賃 貸 流 通 が 進 まない 原 因 を 地 域 別 ( 都 市 部 / 地 方 部 ) 種 類 別 に 把 握 分 析 地 方 公 共 団 体 事 業 者 の 取 組 みや 所 有 者 消 費 者 の 意 向 等 を 調 査 賃 貸 化 の 各 段 階 ( 準 備 段 階 / 入 居 段 階 / 退 去 段 階 )における 課 題 や 留 意 点 を 抽 出 関 係 主 体 ( 所 有 者 地 方 公 共 団 体 管 理 仲 介 建 築 リフォーム 等 )の 担 う 役 割 を 整 理 個 人 住 宅 の 賃 貸 流 通 の 円 滑 化 に 必 要 な 契 約 や 取 引 ルールの 枠 組 みを 検 討 検 討 会 の 目 標 個 人 住 宅 の 賃 貸 流 通 を 促 進 するために 必 要 な 方 策 のとりまとめ( 検 討 会 報 告 書 ) 住 宅 の 管 理 が 適 切 に 行 われるための 手 引 き( 管 理 ルールを 定 めたガイドライン)の 作 成 賃 貸 借 契 約 が 適 切 に 行 われるための 手 引 き( 取 引 ルールを 定 めたガイドライン)の 作 成 一 般 所 有 者 消 費 者 向 けの 普 及 啓 発 情 報 提 供 冊 子 の 作 成 検 討 会 の 予 定 第 一 回 9 月 2 日 開 催 以 降 月 次 で 開 催 第 六 回 3 月 頃 実 施 予 定 : 最 終 とりまとめ ガイドライン 作 成 予 定
中 古 住 宅 流 通 リフォーム 市 場 の 拡 大 活 性 化 のための 特 例 措 置 の 創 設 拡 充 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 贈 与 税 登 録 免 許 税 不 動 産 取 得 税 ) 中 古 住 宅 流 通 リフォーム 市 場 の 環 境 整 備 を 進 め 国 民 の 住 生 活 の 向 上 を 図 るとともに 市 場 規 模 の 拡 大 を 通 じた 経 済 の 活 性 化 に 資 するため 一 定 の 質 の 向 上 が 図 られた 中 古 住 宅 を 取 得 した 場 合 の 登 録 免 許 税 の 特 例 措 置 を 創 設 する また 住 宅 ローン 減 税 等 各 種 特 例 措 置 の 拡 充 を 行 い 中 古 住 宅 の 取 得 後 に 耐 震 改 修 工 事 を 行 う 場 合 についても 各 種 特 例 措 置 の 適 用 対 象 とする 平 成 26 年 度 税 制 改 正 要 望 の 結 果 買 取 再 販 で 扱 われる 住 宅 の 取 得 に 係 る 登 録 免 許 税 の 特 例 措 置 の 創 設 買 取 再 販 は ノウハウを 有 する 事 業 者 が 効 率 的 効 果 的 に 住 宅 ストックの 質 の 向 上 を 図 る 事 業 形 態 であり 買 主 は 住 宅 の 質 の 安 心 を 確 保 した 上 で 入 居 することができるものであること から 中 古 住 宅 流 通 リフォーム 市 場 拡 大 の 起 爆 剤 として 期 待 買 取 再 販 事 業 者 により 一 定 の 質 の 向 上 を 図 るための 改 修 工 事 が 行 われた 中 古 住 宅 を 取 得 する 場 合 に 買 主 に 課 される 登 録 免 許 税 の 税 率 を 一 般 住 宅 特 例 より 引 き 下 げることで 消 費 者 の 負 担 を 軽 減 する 所 有 権 移 転 登 記 : 0.1% ( 本 則 2% 一 般 住 宅 特 例 0.3%) ( 適 用 期 間 :H26.4.1~ H28.3.31) 売 主 事 業 者 買 主 登 録 免 許 税 減 税 中 古 住 宅 取 得 後 に 耐 震 改 修 工 事 を 行 う 場 合 における 住 宅 ローン 減 税 等 の 適 用 現 行 では 耐 震 基 準 に 適 合 しない 中 古 住 宅 を 取 得 し 耐 震 改 修 工 事 を 行 った 後 に 入 居 する 場 合 に 税 制 上 の 各 種 特 例 措 置 が 受 けられず このことが 中 古 住 宅 取 得 の 支 障 の 一 因 となっている こうした 場 合 であっても 耐 震 基 準 への 適 合 が 確 実 であることにつき 証 明 がなされた 場 合 には 耐 震 基 準 に 適 合 した 中 古 住 宅 を 取 得 した 際 と 同 様 に 以 下 の 特 例 措 置 の 適 用 を 可 能 とする 住 宅 ローン 減 税 ( 参 考 ) 左 記 の 特 例 措 置 が 適 用 可 能 となる 場 合 のイメージ 住 宅 取 得 等 資 金 に 係 る 贈 与 税 の 非 課 税 措 置 等 耐 震 基 準 に 適 合 しない 中 古 住 宅 を 取 得 既 存 住 宅 に 係 る 不 動 産 取 得 税 の 課 税 標 準 の 特 例 措 置 耐 震 基 準 に 適 合 することが 確 実 である 旨 申 請 耐 震 改 修 工 事 入 居 16 耐 震 改 修 工 事 の 結 果 耐 震 基 準 に 適 合 する 中 古 住 宅 に 入 居