第2席 運動器系愁訴に経筋を応用した鍼灸治療 確立されたものと思われ 経脈の病証が多重に錯綜するような場合には 奇経を使用することが必 要になる 経筋の 経筋の流注 流注 陽経の経筋の流注を示す 足太陽経筋の肩から前胸部 頚部 顔面部のライン 足少陽経筋の 臀部 足陽明経筋の大腿前面および背部のライ



Similar documents
Microsoft Word - 腰痛.doc

図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

科 目 名 生 理 学 Ⅱ 講 師 名 山 美 喜 子 開 講 期 前 期 後 期 通 身 体 の 正 常 な 機 能 を 国 家 試 験 の 出 題 内 容 と 関 連 付 けて 理 解 する 成 績 評 価 方 法 試 験 :00 点 受 講 態 度 :0 点 ( 減 点 方 式 ) 生 理 学

首 は 下 あ ご の 骨 の 下 か ら 鎖 骨 の 上 ま で 自 分 の 首 を 両 手 で は さ ん で お さ え て み ま し ょ う 師 首 っ て ど ん な 仕 事 を し て い る か な 子 頭 を の せ て い る 頭 を お さ え て い る 頭 を 動 か し

2 ペインクリニック ペインクリニック 科 に 関 しては 先 ずは 様 々な 痛 みの 症 例 を 正 確 に 診 断 できる 能 力 の 養 成 を 最 大 の 目 標 にします その 過 程 で 薬 物 療 法 神 経 ブロック( 超 音 波 透 視 下 を 含 む) Intervention

5 月 25 日 2 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 2 GIO: 口 腔 咽 頭 唾 液 腺 の 疾 患 を 理 解 する SBO: 1. 急 性 慢 性 炎 症 性 疾 患 を 説 明 できる 2. 扁 桃 の 疾 患 を 説 明 できる 3. 病 巣 感 染 症 を 説 明 できる 4

深く靭帯の伸長と短縮を考えたい

3 肩 こりの 分 類 (1) 肩 こりの 発 生 因 子 からみた 分 類 肩 こりは,その 発 生 因 子 からみて, 本 態 性 ( 原 発 性 ), 症 候 性, 心 因 性 に 分 類 される( 参 考 文 献 1 17 頁, 参 考 文 献 2 1) 1 本 態 性 ( 原 発 性 )

<4D F736F F F696E74202D2095C493639B A815B B >

5 月 19 日 5 新 生 児 の 呼 吸 障 害 GIO: 新 生 児 期 に 生 じる 呼 吸 障 害 の 病 態 の 特 徴 を 説 明 でき 胸 部 XPから 診 断 できる SBO: 1. 新 生 児 呼 吸 障 害 の 病 態 に 基 づく 症 状 の 特 徴 を 説 明 できる 2.

2-1膠原病.doc


アフターケア.indd

(Microsoft Word _10\214\216\222\262\215\270\203\212\203\212\201[\203X_\215\305\217I\215e.doc)

目次

診療行為コード

<96DA8E9F81698D8791CC A2E786C73>

柔 道 整 復 師 の 施 術 料 金 の 算 定 方 法 ( 平 成 22 年 6 月 1 日 改 正 ) 柔 道 整 復 師 の 施 術 に 係 る 費 用 の 額 は 次 に 定 める 額 により 算 定 するものとする 1 初 検 往 療 及 び 再 検 初 検 料 初 検 時 相 談 支

各論_1章〜7章.indd

観血的治療を勧められたColle’s骨折2症例に対する非観血的治療

2 第 1 章 運 動 器 疾 患 に 関 する 理 学 療 法 ケーススタディ 表 1 理 学 療 法 初 期 中 間 評 価 ROM MMT 図 1 問 題 点 の 要 約 初 期 評

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

Microsoft Word - 通知 _2_.doc

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

Microsoft PowerPoint _GP向けGL_final

Microsoft Word - ”‚Š¿…V…−†[…YNo19-7.doc

2 腕 を 振 って 脚 を 曲 げ 伸 ばす 腕 と 脚 を 刺 激 して 全 身 の 血 行 を 促 進 します 肩 膝 股 関 節 の 運 動 です [1] 肩 三 角 筋 棘 上 筋 膝 大 腿 二 頭 筋 半 膜 様 筋 半 腱 様 筋 大 腿 四 頭 筋 股 腸 腰 筋 大 腿 筋 膜

眼窩上孔刺激による心拍数の変化

Microsoft Word - conference

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

一般用漢方製剤の添付文書等に記載する使用上の注意の一部改正について_3

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx

2) 効 果 の 高 い 治 療 薬 が 限 定 されているので 病 診 間 で 意 思 統 一 した 薬 物 治 療 を 行 いやすい 3) 薬 物 治 療 などの 効 果 が 緩 徐 であるので 長 期 の 通 院 が 必 要 である 4) 手 術 が 必 要 になる 場 合 でも 徐 々に 増

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

5 月 27 日 4 子 宮 頸 癌 1 GIO: 子 宮 頸 癌 の 病 態 診 断 治 療 について 理 解 する SBO: 1. 子 宮 頸 癌 の 発 癌 のメカニズムや 発 癌 過 程 について 説 明 できる 2. 子 宮 頸 癌 および 前 癌 病 変 の 分 類 ついて 説 明 でき

3 保 険 料 ( 掛 金 )を 納 めていること 原 則 として 初 診 日 月 前 々 月 まで 国 民 年 金 加 入 期 間 全 体 うち 3 分 2 以 上 きち んと 納 めている( 保 険 料 免 除 期 間 も 含 む)ことが 必 要 です 現 在 は 特 例 として 初 診 日 が

先行研究のサマリー

監 修 北 辰 会 有 澤 総 合 病 院 内 科 大 八 木 秀 和 1 時 間 目 子 宮 内 膜 症 名 古 屋 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 産 婦 人 科 中 原 辰 夫 NAKAHARA Tatsuo 月 経 困 腎 難 不 を 全 訴 とはどのような えて 来 院 される

●電力自由化推進法案

L006 球 後 麻 酔 及 び 顔 面 頭 頸 部 の 伝 達 麻 酔 ( 瞬 目 麻 酔 及 び 眼 輪 筋 内 浸 潤 麻 酔 を 含 む ) 150 点 L007 開 放 点 滴 式 全 身 麻 酔 310 点 L008 マスク 又 は 気 管 内 挿 管 による 閉 鎖 循 環 式 全 身

スライド 1

Microsoft Word - 2章.doc

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

Microsoft Word マスターQ&A.doc

●幼児教育振興法案

学校安全の推進に関する計画の取組事例

平成24年度 福島県患者調査の概況(厚生労働省大臣官房統計情報部人口動態・保健社会統計課 保健統計室:H )

Microsoft Word - 目次.doc

第5回Mindsセミナー

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

ひろっぱ355号2月Web用に.indd

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

神 経 系 統 の 機 能 神 経 系 統 の 機 能 の 著 しい 障 害 とは 脳 の 器 質 障 害 四 肢 その 他 の 神 経 の 損 傷 によって 生 じる 灼 熱 痛 脳 神 経 及 び 脊 髄 神 経 の 外 傷 その 他 の 原 因 による 神 経 痛 等 により 特 に 軽 易

<93798D488E7B8D488AC7979D977697CC5F F96DA8E9F2E786264>

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と

独立行政法人国立病院機構

薬食発第●●●号

< F2D E9696B D81698B5E8B6089F08EDF>

<4D F736F F F696E74202D208D4C94A C BB38EBA814089FC95CF2E B8CDD8AB B83685D>

地域支援心理研究センター 紀要 第10号

11 切 断 又 は 離 断 変 形 麻 痺 11 切 離 断 部 位 手 関 節 前 腕 肘 関 節 上 腕 肩 関 節 左 リスフラン 関 節 部 位 左 ショパール 関 節 足 関 節 下 腿 膝 関 節 大 腿 股 関 節 左 左 手 ( 足 ) 関 節 手 ( 足 ) 指 の 切 離 断

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

< F2D874491E682528FCD2091E DF C A2E>

認 定 看 護 師 専 門 看 護 師 集 中 ケア 新 生 児 集 中 ケア A 呼 吸 ケアチーム 加 算 150 点 呼 吸 ケアチームの 設 置 救 急 看 護 小 児 救 急 看 護 慢 性 呼 吸 器 疾 患 看 護 急 性 重 症 患 者 看 護 A 247 認 知 症

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

b11 全 般 的 精 神 機 能 b71 関 節 と 骨 の 機 能 A75 伝 染 性 単 核 球 症 b43 血 液 系 と 免 疫 系 の 機 能 b45 心 血 管 系 と 呼 吸 器 系 の 付 加 的 機 能 と 感 覚 A76 その 他 のウィルス 性 発 疹 b43 血 液 系 と

当 機 構 では 補 償 対 象 と 考 えられる 児 が 満 5 歳 の 誕 生 日 を 過 ぎたために 補 償 を 受 けることができないという 事 態 が 生 じることがないよう 昨 年 に 引 き 続 き 広 く 関 係 者 の 皆 様 に 本 制 度 の 周 知 をお 願 いしているところ

耐 震 診 断 受 付 期 間 4 月 16 日 ( 月 )~1 月 31 日 ( 木 ) 予 定 戸 数 100 戸 1 補 助 の 条 件 次 のすべての 要 件 に 該 当 すること (1) 市 民 自 らが 所 有 し 居 住 していること (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前

はじめまして

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

PowerPoint Presentation

1章A_責了.indd

救急科  臨床研修プログラム

<4D F736F F F696E74202D C928D4E C182C4967B939682C991CC82C982A282A282CC F4390B394C529>


● 外科初期研修プログラム 

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

光 輪 はさみこども 園 学 校 保 健 安 全 法 ( 第 19 条 )に 準 ずる(H24.4 改 定 ) 病 名 感 染 しやすい 期 間 登 園 のめやす 症 状 ( 発 熱 全 身 症 状 呼 吸 器 症 状 )がある 期 間 インフルエンザ ( 発 症 前 24 時 間 ~ 発 病 後

○00表紙

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

日産婦誌60巻10号研修コーナー

    <脉診の基本とその手順>


3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

< EC8E F58B8B975E8CF6955C8CB48D652E786C73>

_si00421

Microsoft Word - 24行動計画案.doc

<8C9A90DD94AD90B696D88DDE939982CC8DC48E918CB989BB82C98AD682B782E98E9696B18EE688B CC FC90B3816A2E786477>

見 学 の 手 順 1 見 学 の 日 程 コースの 希 望 を 市 教 育 委 員 会 に 報 告 年 度 のはじめに 見 学 を 希 望 する 日 程 とコースを 学 校 単 位 で 市 教 育 委 員 会 に 報 告 する 市 教 育 委 員 会 が 各 校 の 希 望 日 程 と 美 濃 陶

一 方 でも 自 分 から 医 師 に 症 状 の 変 化 について 伝 えている 割 合 は シーズン 前 では 満 足 な と 同 じ %でしたが シーズン 開 始 直 後 から 高 くなり シーズン 後 半 では の 31%を 上 回 り 42%となっています (グラフ 3) ギャップ 3:

製 品 設 計 のための3 次 元 検 証 技 術 (ソリッド 編 ) ~ 製 品 設 計 の 考 え 方 に 基 づいた3 次 元 CADの 使 い 方 をマスターしよう!~ 受 講 料 11,500 円 /28,29.30 ( 金 土 日 ) 筆 記 製 品 設 計 業 務 において

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

愛 さんの 憂 鬱

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

Transcription:

第 33 回 鍼 灸 マッサージ 学 会 手 技 療 法 講 習 会 平 成 22 年 10 月 11 日 ( 月 / 祝 ) 運 動 器 系 愁 訴 に 経 筋 を 応 用 した 鍼 灸 治 療 明 治 国 際 医 療 大 学 鍼 灸 学 部 伝 統 鍼 灸 学 教 室 教 授 博 士 ( 鍼 灸 学 ) 篠 原 昭 二 先 生 はじめに はじめに あらゆる 症 状 を 東 洋 医 学 的 にみれば, 最 終 的 には 臓 腑 病, 経 脈 病, 経 筋 病 に 分 類 される(それら が 複 雑 に 混 在 したものが 慢 性 症 難 病 ) 鍼 灸 治 療 の 中 で 局 所 治 療 のみで 対 処 する 方 法 は,その 症 状 が 局 所 の 異 常 によるといった 現 代 医 学 的 な 考 えに 根 差 す しかし 局 所 的 愁 訴 でも, 純 粋 に 局 所 の 経 脈 経 筋 の 異 常 による( 急 性 の 打 撲 や 捻 挫, 局 部 的 な 外 感 ) 場 合 と, 臓 腑 経 脈 異 常 の 一 症 状 として 出 現 する 場 合 がある 局 所 のみに 囚 われることなく, 主 要 矛 盾 が 何 であり,それを 治 療 するのに 最 も 効 果 的 な 治 療 穴 が 何 で あるかを 明 らかにすることが 診 断 であり, 病 態 にあった 治 療 手 技 を 適 用 することが 治 療 といえる 経 筋 は 経 脈 の 一 つ 経 絡 は 広 義 の 経 脈 と 絡 脈 に 分 類 され 経 脈 の 中 には 狭 義 の 経 脈 (いわゆる 正 経 十 二 経 ) 十 二 経 別 十 二 経 筋 奇 経 八 脈 十 二 皮 部 が 含 まれ 絡 脈 には 孫 絡 浮 絡 十 五 絡 があり これらを 含 めて 経 絡 と 呼 称 している 中 医 学 あるいは 経 絡 治 療 による 臨 床 では 経 絡 といえば 狭 義 の 十 二 経 脈 ( 霊 枢 経 脈 篇 第 十 )を 指 している 場 合 が 多 く これをもって 経 絡 と 混 同 している 場 合 も 少 なくない そしてそれぞれに 役 割 があり 経 脈 は 主 として 経 脈 上 の 部 位 ( 局 部 )および 経 脈 と 関 連 する 器 官 に 異 常 が 出 た 場 合 に 診 断 治 療 に 応 用 することができる なお 経 別 の 病 証 は 記 述 されていないが 経 脈 と 臓 腑 を 結 びつけ 表 裏 関 係 を 密 にする 働 きがある( 霊 枢 経 脈 篇 第 十 ) したがって 臓 腑 に 病 がある 場 合 に 経 脈 を 介 して 臓 腑 の 治 療 をすることが 出 来 るのは 経 別 が 経 脈 から 分 かれて 臓 腑 に 連 絡 しているためである 経 筋 は 経 脈 が 養 う 筋 肉 系 等 であり つっぱり ひきつり 痙 攣 痛 み 麻 痺 等 を 主 る と 記 述 され ている したがって 筋 肉 を 主 体 とした 運 動 器 系 愁 訴 に 対 応 した 診 断 治 療 システムであると 考 えられ る 皮 部 は 三 陰 三 陽 の 六 経 に 区 分 された 皮 膚 および 絡 脈 の 病 証 を 鑑 別 するための 概 念 である ( 素 問 皮 部 論 ) 奇 経 八 脈 は 前 後 左 右 上 下 表 裏 ( 内 外 )といった 空 間 的 な 異 常 を 診 断 治 療 システムとして 6 1

第2席 運動器系愁訴に経筋を応用した鍼灸治療 確立されたものと思われ 経脈の病証が多重に錯綜するような場合には 奇経を使用することが必 要になる 経筋の 経筋の流注 流注 陽経の経筋の流注を示す 足太陽経筋の肩から前胸部 頚部 顔面部のライン 足少陽経筋の 臀部 足陽明経筋の大腿前面および背部のライン 手陽明経筋の肩甲間部のラインなどが特徴的 である 経筋は 末梢から起こり 中枢方向に向かうこと 臓腑と関連しないこと 関節部で結節を為すこと などが特徴である 経絡学説発展の最も初期の形態と考えられる 局所に 局所に治療しなくても 治療しなくても運動時痛 しなくても運動時痛は 運動時痛は変化する 変化する する 疼痛部位と関連する末梢の栄穴への皮内 鍼刺鍼 本経治療 は 同部位への絆創膏 貼付 シャム治療 隣接する経穴への皮内 鍼刺鍼 他経治療 に比して有意な鎮痛効 果が認められることが明らかとなった RCTトライアル 附属鍼灸センター及び整形外科 外来患者における経筋を活用し た鎮痛効果(RCT) 肩前面の 手太陰経筋図 運動痛 本経治療群 n=30 30±13mm (p<0.01) 魚際への 皮内鍼 <H12.10> sham群 n=30 14±17mm 本経治療群 他経治療群 n=28 魚際へ 魚際へ皮内刺鍼+絆創膏 皮内刺鍼 絆創膏 11±14mm sham群 魚際へ 魚際へ皮内刺鍼を 皮内刺鍼を し た 振り を し て 絆創膏のみ 絆創膏のみ固定 のみ固定 他経治療群 疼痛部位と関連する末梢の経穴への刺激 で有意な鎮痛効果がある 二間へ 二間へ皮内刺鍼+絆創膏 皮内刺鍼 絆創膏 局所以外に 局所以外に榮穴にも 榮穴にも反応 にも反応がでる 反応がでる がでる 膝痛患者の圧痛分布 疼痛部位を通過する経筋上の栄穴または 兪穴に皮内鍼を刺入すると 運動時痛は有 意に減少することが分かってきた そして 運 動時痛を有する症例では 局所 局部 ばか りでなく 末梢の栄穴や兪穴にも圧痛が出現 していることが分かった 膝前面の疼痛を有 足太陽経筋 32.4 手太陽経筋 足少陽経筋 61.8 44.1 足少陰経筋 20.6 手少陽経筋 26.5 76.5 足陽明経筋 膝 足厥陰経筋 23.5 足太陰経筋 8.8 前面 手陽明経筋 11.8 手太陰経筋 29.4 6 2 膝前出現率 を示す 足陽明経筋の頻度が高い

する 患 者 の 手 足 の 栄 穴 の 圧 痛 分 布 を 診 ると 第 2,3,4 指 に 高 率 に 出 現 し 他 の 指 ではほとんど 圧 痛 は 検 出 されない 膝 前 面 は 足 陽 明 経 筋 と 関 連 し その 末 梢 部 位 である 内 2 4 指 の 圧 痛 が 観 察 されたことは 大 きな 意 味 がある このことは 何 らかの 局 所 的 な 疼 痛 がある 場 合 生 体 は 単 に 局 部 ばかりでなく 広 範 な 反 応 を 示 している 可 能 性 がある 病 態 は 複 雑 単 純 な 外 傷 であれば 診 断 は 比 較 的 容 易 である しかし 運 動 器 系 愁 訴 であって も 症 状 が 天 候 や 体 調 ストレス 等 に 左 右 される 場 合 は 注 意 が 必 要 である 証 の 重 層 構 造 63 才 女 性 (1) 長 年 のストレスにより しょっ ちゅう 胃 の 不 快 感 を 自 覚 する( 肝 胃 不 和 ): 胸 やけ 腹 痛 嘔 気 背 部 痛 な ど (2) 顎 関 節 症 股 関 節 証 膝 関 節 症 等 を 患 う( 足 陽 明 経 脈 経 筋 病 ) (3) 乳 房 部 にしこり が 出 来 やすく 乳 癌 が 心 配 ( 陽 明 経 の 湿 痰 血 オ) 種 々の 愁 訴 を 訴 えるケースでは 愁 訴 間 に 密 接 な 関 連 があることが 意 外 に 知 られていな い 膈 兪 三 陰 交 など 太 衝 合 谷 胃 兪 など 疼 痛 領 域 治 療 点 足 陽 明 経 筋 図 まとめ まとめ 1) 単 純 な 経 筋 病 : 局 所 でも 遠 隔 部 どちらでも 良 い. 反 応 点 であればどこでも 効 く?! 2) 経 脈 経 筋 病 : 経 脈 上 の 選 穴 が 不 可 欠 で, 局 所 は 一 時 的 効 果 か 持 続 しないことが 多 い. 3) 蔵 府 経 脈 経 筋 病 : 体 幹 部 ( 兪 穴 など)と 経 脈 上 の 経 穴 も 使 用 する 必 要 がある.( 局 所 治 療 で は 限 界 があると 思 われる ) 4) 局 所 治 療 の 必 要 なとき: 局 所 的 な 血 オ 湿 痰 参 考 文 献 1) 篠 原 昭 二 : 運 動 器 系 愁 訴 に 対 する 経 筋 を 応 用 した 皮 内 刺 鍼 の 有 効 性 に 関 する 臨 床 的 研 究, 明 治 鍼 灸 医 学,No.26,65-80,2000. 2) 篠 原 昭 二 : 鍼 灸 臨 床 と 経 絡 学 説 ー 鍼 灸 臨 床 にしめる 経 絡 の 意 義 に 関 する 考 察 とその 応 用 ー. 日 本 東 洋 医 学 会 雑 誌,Vol.51(4),563-589( 教 育 講 演 ),2001. 3) 篠 原 昭 二 : 誰 でも 出 来 る 経 筋 治 療 (ビデオ). 医 道 の 日 本 社 2004. 6 3

肩 凝 りのパターン パターンにもとづく 鍼 灸 治 療 のすすめ 1. 肩 凝 りにはさまざまなバリエーション バリエーションがあ る 一 口 に 肩 凝 り と 言 っても その 表 現 し ている 所 はさまざまであり 患 者 さんの 訴 え をどの 程 度 正 確 に 把 握 しているかは 明 らか ではない より 正 しく 認 識 する 事 が 重 要 である 肩 こりのバリエーション 膀 胱 経 小 腸 経 腎 経 硬 結 索 状 緊 張 圧 痛 胆 経 三 焦 経 胃 経 細 絡 軟 弱 圧 痛 腎 経 督 脈 : 棘 突 起 圧 痛 平 坦 化 ソウ 理 粗 発 汗 小 腸 経 : 硬 結 緊 張 圧 痛 肺 経 心 包 経 心 経 膀 胱 経 小 腸 経 ソウ 理 粗 軟 弱 発 汗 深 部 緊 張 圧 痛 表 在 : 気 虚 気 滞 深 在 : 湿 痰 血 虚 血 オ 2. 肩 凝 りのパターン 分 類 (1) 気 滞 型 ( 肝 郁 気 滞 ):ストレスによる 僧 帽 筋 および 皮 膚 表 在 の 異 常 肩 背 部 の 張 り つまる 感 じ がするが ひきつり 感 はない 安 静 時 痛 もない 確 認 項 目 : 皮 膚 表 面 をつまむと 刺 すような 痛 みを 自 覚 する 抑 鬱 感 嫌 なことがあると 肩 がつまってきて 重 苦 しく 苦 痛 である 運 動 制 限 はない ストレスの 軽 減 が 不 可 欠 ( 怒 り 肩 ) 小 児 鍼 振 り 子 鍼 表 在 の 散 鍼 が 効 果 的 (2) 気 虚 型 ( 心 気 虚 肺 気 虚 など): 気 の 不 足 肩 甲 間 部 の 重 いような 張 ったような 痛 いような 凝 ったような 隠 痛 : 圧 迫 するととても 気 持 ちがいい 風 邪 を 引 きやすい 持 続 すると 深 部 のゴリゴリ ズキズキ 感 が 生 じる( 気 虚 +オ 血 型 に 発 展 ) 気 を 使 いすぎたり 人 混 みに 出 たり くたびれるとひどくなる いつも 気 を 使 い 気 疲 れする 人 に 多 い 確 認 項 目 : 肩 甲 間 部 の 奏 理 が 開 き 発 汗 あるいは 皮 脂 の 分 泌 が 見 られる 肩 甲 間 部 の 軽 刺 激 温 灸 置 鍼 などが 効 果 的 発 汗 を 止 める 必 要 がある 深 刺 は 禁 物! (3) 湿 痰 型 ( 脾 気 虚 ): 肩 背 部 の 重 だるさ どん 重 感 肩 甲 間 部 の 凝 り 感 腫 れぼったい 重 だるさを 自 覚 運 化 作 用 ( 水 分 代 謝 )の 失 調 による 湿 の 停 滞 による 鈍 重 感 を 自 覚 するが 運 動 制 限 はない 飲 食 の 不 摂 生 雨 天 で 悪 化 脾 胃 の 調 整 飲 食 の 不 摂 生 の 是 正 が 必 要 浅 刺 あるいは 硬 結 への 刺 鍼 でも 可 (4)オ 血 型 : 血 の 停 滞 肩 甲 間 部 を 中 心 として 安 静 時 痛 夜 間 痛 ズキズキする 痛 み 刺 されるよう な えぐられるような ズキズキうずくような 痛 み ある 場 所 に 限 局 して 強 い 肩 こり 痛 みは 耐 え 難 いが 運 動 制 限 はあまりない 冷 えにより 悪 化 肩 こりの 最 終 的 段 階 頑 固 なむち 打 ちおよびむち 打 ち 後 遺 症 などとも 関 連 表 面 に 気 虚 があれば 軽 刺 激 気 滞 があれば 瀉 法 灸 頭 鍼 がお 勧 め (5) 側 頚 部 経 筋 型 : 経 脈 経 筋 の 異 常 側 頚 部 の 牽 引 痛 引 きつり 感 負 荷 をかけたり 過 伸 展 す ると 異 常 のある 経 筋 部 に 動 作 時 痛 引 きつり 感 を 自 覚 する ( 負 荷 により 再 現 ) 6 4

オーバーユース 冷 え 雨 天 ( 寒 湿 )により 悪 化 < 第 2 席 > 運 動 器 系 愁 訴 に 経 筋 を 応 用 した 鍼 灸 治 療 局 所 の 圧 痛 疼 痛 部 位 と 関 連 する 末 梢 の 榮 穴 兪 穴 手 太 陽 手 少 陽 足 少 陽 経 筋 がポ イント (6) 後 頚 部 経 筋 型 : 経 脈 経 筋 の 異 常 むち 打 ち 症 ( 後 頚 部 の 牽 引 痛 引 きつり 感 自 発 痛 ) 負 荷 をかけたり 過 伸 展 すると 異 常 のある 経 筋 部 に 動 作 時 痛 引 きつり 感 を 自 覚 する ( 負 荷 により 再 現 ) オーバーユース 冷 え 雨 天 ( 寒 湿 )により 悪 化 局 所 の 圧 痛 疼 痛 部 位 と 関 連 する 末 梢 の 榮 穴 兪 穴 手 太 陽 足 太 陽 経 筋 がポイント (7) 腎 虚 型 : 頑 固 な 後 頚 部 の 硬 結 圧 痛 膨 隆 腎 膀 胱 の 臓 腑 経 脈 経 筋 の 異 常 むち 打 ち 症 で 悪 化 しやすい( 治 りにくい) 前 屈 制 限 後 屈 制 限 負 荷 をかけると 異 常 のある 経 筋 部 に 動 作 時 痛 引 きつり 感 を 自 覚 す る ( 負 荷 により 再 現 )じっとしていても 重 だるく 違 和 感 がある オーバーユース 冷 え 雨 天 ストレス 過 労 長 時 間 の 同 一 姿 勢 等 により 悪 化 背 景 に 腎 虚 があり 督 脈 の 異 常 も 引 き 起 こして とてもやっかいなタイプ 腎 虚 の 治 療 + 局 所 の 圧 痛 部 位 疼 痛 と 関 連 する 末 梢 の 榮 穴 兪 穴 (8) 外 感 型 ( 風 寒 表 証 ): 表 寒 実 証 = 葛 根 湯 証 表 寒 虚 証 = 桂 枝 湯 証 悪 寒 発 熱 頭 項 強 痛 実 証 は 脈 浮 緊 で 無 汗 虚 証 は 脈 浮 緩 で 自 汗 風 寒 の 邪 気 の 侵 襲 による 外 邪 の 感 受 についての 問 診 が 重 要 太 陽 の 経 気 の 流 注 不 利 を 治 す: 身 柱 から 風 門, 肺 兪 付 近 の 発 汗 のある 穴 に 燔 鍼 または 施 灸 糸 状 灸 でも 良 い. (9) 混 合 型 : 種 々に 合 併 したもの 表 裏 では 表 から 手 を 着 ける 一 度 に 沢 山 するのではなく 一 番 症 状 の 思 いものから 手 を 着 ける 外 感 と 内 傷 では 外 感 を 先 に 治 療 する 6 5

膝 痛 のパターン パターンにもとづく 鍼 灸 治 療 のすすめ 1. 膝 関 節 内 側 の 疼 痛 1 内 側 型 2 内 側 膝 蓋 型 内 側 関 節 裂 隙 ( 半 月 板 ) 内 側 側 副 靭 帯 鵞 足 滑 液 包 鵞 足 構 成 筋 関 節 包 など 経 脈 経 筋 : 足 陽 明 経 筋 太 陰 経 筋 厥 陰 経 筋 治 療 穴 : 内 庭 外 内 庭 侠 谿 陥 谷 外 陥 谷 臨 丘 地 五 会 大 都 太 白 行 間 太 衝 など 膝 関 節 水 腫 には 内 庭 外 内 庭 の 切 皮 置 鍼 ( 約 10 分 )がお 勧 め! 2. 膝 関 節 外 側 の 疼 痛 1 外 側 型 2 外 側 膝 蓋 型 外 側 関 節 裂 隙 ( 半 月 板 ) 外 側 側 副 靭 帯 腸 脛 靭 帯 関 節 包 など 経 脈 経 筋 : 足 陽 明 経 筋 少 陽 経 筋 治 療 穴 : 内 庭 外 内 庭 侠 谿 陥 谷 外 陥 谷 臨 丘 地 五 会 3. 膝 関 節 前 面 の 疼 痛 膝 蓋 型 膝 蓋 骨 周 囲 膝 蓋 靭 帯 タナ 大 腿 四 頭 筋 関 節 包 膝 蓋 上 包 など 経 脈 経 筋 : 足 陽 明 経 筋 治 療 穴 : 内 庭 外 内 庭 侠 谿 陥 谷 外 陥 谷 臨 丘 地 五 会 4. 膝 関 節 後 面 の 疼 痛 ベーカー 嚢 腫 膝 窩 筋 足 底 筋 腓 腹 筋 関 節 包 など 経 脈 経 筋 : 足 太 陽 経 筋 足 少 陰 経 筋 治 療 穴 : 通 谷 束 骨 ( 第 5 中 足 骨 外 縁 ) 内 通 谷 など 5. 臓 腑 病 経 脈 病 経 筋 病 外 感 病 四 頭 筋 萎 縮 : 脾 ( 主 肌 肉 ) 関 節 の 変 形 : 腎 ( 主 骨 ) スターティングペイン: 肝 ( 主 筋 ) リューマチ: 痺 証 ( 風 寒 湿 ) 安 静 時 痛 夜 間 痛 など: 臓 腑 経 脈 病 動 作 時 痛 : 経 筋 病 経 筋 病 は あくまでも 動 作 時 の 疼 痛 引 きつり 痙 攣 等 であって 安 静 時 痛 自 発 痛 夜 間 痛 は 経 筋 病 以 外 の 経 脈 病 臓 腑 病 を 考 慮 しなければならない 6 6