みずほ 日 本 経 済 情 報 2014 年 5 月 号 [ 日 本 経 済 の 概 況 ] 日 本 経 済 は 消 費 増 税 の 影 響 で 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 経 済 の 活 動 水 準 は 潜 在 生 産 量 ( 物 価 変 動 に 対 して 中 立 的 とみられる 生 産 量 )を 引 き 続 き 下 回 っている 先 行 きの 日 本 経 済 は 消 費 増 税 後 の 落 ち 込 みから 徐 々に 持 ち 直 していくと みられる 輸 出 は 海 外 経 済 の 回 復 や 円 安 を 背 景 に 緩 やかに 増 加 する 見 通 しである 個 人 消 費 は 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 が 薄 れるにつれて 徐 々に 回 復 に 向 かうとみられる ただし 増 税 後 の 経 済 情 勢 に 対 する 企 業 の 警 戒 感 は 強 く 設 備 投 資 の 増 加 ペースは 緩 やかなものにとどまるだろう 経 済 活 動 の 水 準 は 潜 在 生 産 量 を 下 回 る 状 態 が 続 く 見 込 みである 4 月 1 日 の 消 費 増 税 から1カ 月 余 りが 過 ぎ 各 種 報 道 などから 増 税 直 後 の 個 人 消 費 の 落 ち 込 みはおおむね 前 回 の 増 税 時 (1997 年 ) 並 みだったことが 判 明 している 自 動 車 や 家 電 などの 耐 久 消 費 財 を 中 心 に 駆 け 込 みの 反 動 が 顕 れ ているが 4 月 の 自 動 車 受 注 は 前 年 比 2~3 割 の 減 少 家 電 販 売 は 同 1 割 強 の 減 少 となった 模 様 であり 97 年 4 月 とほぼ 同 程 度 の 落 ち 込 み 幅 だったよう だ ただし 増 税 後 の 景 気 動 向 を 見 通 すためには 個 人 消 費 の 動 きだけでなく 企 業 の 生 産 計 画 も 踏 まえて 在 庫 調 整 圧 力 の 大 きさを 見 極 める 必 要 がある 97 年 の 増 税 後 は 耐 久 財 メーカーが 強 気 の 生 産 計 画 を 崩 さなかったことな どから 夏 場 にかけて 在 庫 が 積 み 上 がり 生 産 調 整 を 余 儀 なくされた 他 方 今 回 の 耐 久 消 費 財 の 生 産 計 画 をみると 97 年 と 比 べてかなり 慎 重 なよ うだ 生 産 予 測 指 数 を 基 に2014 年 4~6 月 期 の 生 産 水 準 を 試 算 すると 1~3 月 期 を 大 きく 下 回 り 13 年 10~12 月 期 並 みとなる 今 後 の 動 向 を 注 視 する 必 要 はあるが 今 回 の 増 税 後 は 耐 久 消 費 財 の 生 産 計 画 が97 年 よりも 慎 重 で ある 中 4 月 の 個 人 消 費 の 落 ち 込 み 幅 が 前 回 と 同 程 度 に 収 まったとみられ るため 在 庫 調 整 圧 力 は 大 きくないと 評 価 できるだろう
2014 年 5 月 14 日 発 行 [ 執 筆 担 当 ] 山 本 康 雄 ( 外 需 ) 03-3591-1243 yasuo.yamamoto@mizuho-ri.co.jp 徳 田 秀 信 ( 総 括 ) 03-3591-1298 hidenobu.tokuda@mizuho-ri.co.jp 大 和 香 織 ( 企 業 ) 03-3591-1284 kaori.yamato@mizuho-ri.co.jp 千 野 珠 衣 ( 雇 用 消 費 ) 03-3591-1294 tamai.chino@mizuho-ri.co.jp 風 間 春 香 ( 政 府 物 価 ) 03-3591-1418 haruka.kazama@mizuho-ri.co.jp 坂 中 弥 生 ( 企 業 ) 03-3591-1242 yayoi.sakanaka@mizuho-ri.co.jp 齋 藤 周 ( 住 宅 ) 03-3591-1283 amane.saito@mizuho-ri.co.jp 当 レポートは 情 報 提 供 のみを 目 的 として 作 成 されたものであり 商 品 の 勧 誘 を 目 的 としたものではあり ません 本 資 料 は 当 社 が 信 頼 できると 判 断 した 各 種 データに 基 づき 作 成 されておりますが その 正 確 性 確 実 性 を 保 証 するものではありません また 本 資 料 に 記 載 された 内 容 は 予 告 なしに 変 更 され ることもあります
1. 総 括 日 本 経 済 の 現 状 日 本 経 済 の 先 行 き 日 本 経 済 は 消 費 増 税 の 影 響 で 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 4 月 の 消 費 増 税 後 の 動 向 を 示 す 経 済 指 標 をみると 現 時 点 で 発 表 されている 個 人 消 費 や 企 業 業 況 に 関 する 指 標 の 多 くが 悪 化 している 経 済 の 活 動 水 準 は 潜 在 生 産 量 ( 物 価 変 動 に 対 して 中 立 的 とみられる 生 産 量 )を 引 き 続 き 下 回 っている 経 済 の 各 部 門 を 概 観 すると 海 外 経 済 は 緩 やかに 回 復 している 米 国 経 済 は 寒 波 の 影 響 による 年 末 年 始 の 落 ち 込 みから 持 ち 直 し 足 元 で 勢 いを 増 している ユーロ 圏 経 済 は 製 造 業 PMIが 50 を 上 回 る 水 準 を 維 持 するなど 緩 やかな 景 気 回 復 が 続 いている 中 国 経 済 は 経 済 指 標 が 全 般 に 力 強 さを 欠 いており 停 滞 感 がみられる 日 本 の 対 外 交 易 環 境 は 改 善 に 転 じつつある 輸 出 が 持 ち 直 す 一 方 輸 入 が 駆 け 込 みの 反 動 などから 減 少 し 経 常 収 支 は 黒 字 に 戻 っているとみられる 企 業 部 門 について 消 費 増 税 後 の 内 需 減 少 を 受 けて 生 産 サービス 活 動 は 一 時 的 に 落 ち 込 み 企 業 収 益 は 弱 含 んでいるとみられる 企 業 マインドは 悪 化 してい る 設 備 投 資 は 設 備 過 剰 感 がほぼ 解 消 する 中 で 緩 やかに 増 加 している 家 計 部 門 について 労 働 需 給 の 改 善 が 続 く 中 雇 用 者 所 得 は 増 加 しているが 物 価 調 整 後 の 実 質 ベースでは 消 費 増 税 の 影 響 により 減 少 している 消 費 者 マインドは 悪 化 しており 個 人 消 費 は 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 から 大 幅 に 落 ち 込 んでいる 住 宅 着 工 戸 数 は 昨 年 9 月 までに 契 約 された 駆 け 込 み 分 が 剥 落 したため 減 少 している 公 的 需 要 は 増 加 基 調 に 復 しているとみられ 税 収 は 増 加 している 国 内 企 業 物 価 ( )は 円 安 に 伴 う 上 昇 圧 力 が 緩 和 していることから 伸 びが 低 下 している 他 方 消 費 者 物 価 ( 生 鮮 食 品 を 除 く ( ))は 食 料 品 を 中 心 に 価 格 転 嫁 の 動 きが 続 いており 緩 やかに 上 昇 している 日 銀 は 金 融 緩 和 を 強 化 し ている ( ) 国 内 企 業 物 価 と 消 費 者 物 価 は 消 費 増 税 の 影 響 を 除 くベースで 判 断 ( 先 行 きの 判 断 も 同 様 ) 先 行 きの 日 本 経 済 は 消 費 増 税 後 の 落 ち 込 みから 徐 々に 持 ち 直 していくとみら れる 経 済 活 動 の 水 準 は 潜 在 生 産 量 を 下 回 る 状 態 が 続 く 見 込 みである 先 行 きの 海 外 経 済 は 緩 やかな 回 復 が 続 くとみられる 輸 出 は 海 外 経 済 の 回 復 や 円 安 を 背 景 に 当 面 緩 やかに 増 加 するだろう 輸 入 は 消 費 税 率 引 き 上 げ 後 の 個 人 消 費 の 落 ち 込 みや 鉱 工 業 生 産 の 弱 含 みを 受 けて 当 面 減 少 が 続 く 見 通 しである 円 安 や 原 油 高 による 輸 入 物 価 押 し 上 げ 圧 力 が 徐 々に 緩 和 するため 対 外 交 易 環 境 は 緩 やかに 改 善 するであろう 当 面 の 経 常 収 支 は 小 幅 の 黒 字 で 推 移 するとみら れる 生 産 サービス 活 動 は 製 造 業 では 生 産 水 準 の 抑 制 が 続 くが 内 需 の 緩 や かな 回 復 に 伴 い 非 製 造 業 を 中 心 に 徐 々に 持 ち 直 していくだろう 企 業 マインド は 当 面 低 調 な 推 移 が 続 くが その 後 は 内 需 の 持 ち 直 しを 受 けて 緩 やかに 回 復 す る 見 通 しである 増 税 後 の 経 済 情 勢 に 対 する 企 業 の 警 戒 感 は 強 いため 設 備 投 資 は 増 加 するものの そのペースは 緩 やかなものにとどまるだろう 家 計 部 門 では 雇 用 者 所 得 は 増 加 し 消 費 者 マインドは 緩 やかに 回 復 するとみられる 先 行 きの 個 人 消 費 は 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 が 薄 れるにつれて 徐 々に 回 復 に 向 かうだろう 住 宅 着 工 戸 数 は 夏 場 頃 までは 持 家 を 中 心 に 減 少 が 続 く 見 込 みである 公 的 需 要 は 2013 年 度 補 正 予 算 2014 年 度 当 初 予 算 に 盛 り 込 まれた 公 共 事 業 の 執 行 が 下 支 1 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
えとなり 増 加 基 調 で 推 移 するだろう 税 収 は 景 気 回 復 が 続 く 中 消 費 増 税 の 影 響 もあり 増 加 が 続 く 見 込 みである 輸 入 物 価 を 通 じた 上 昇 圧 力 が 緩 和 するため 国 内 企 業 物 価 の 伸 びは 縮 小 傾 向 が 続 くだろう 消 費 者 物 価 ( 生 鮮 食 品 を 除 く)は 当 面 1% 台 前 半 の 推 移 が 続 くが 上 昇 幅 は 緩 やかに 縮 小 していく 見 通 しである 日 本 銀 行 は 昨 年 4 月 の 金 融 政 策 決 定 会 合 での 決 定 内 容 に 即 して 金 融 緩 和 を 進 めていくが 早 ければ 夏 場 にも 追 加 の 金 融 緩 和 に 踏 み 切 る 可 能 性 がある 景 気 判 断 上 の 注 目 点 リ 4 月 1 日 の 消 費 増 税 から 1 カ 月 余 りが 過 ぎ 各 種 報 道 などから 増 税 直 後 の 個 人 スク 消 費 の 落 ち 込 みはおおむね 前 回 の 増 税 時 (1997 年 ) 並 みだったことが 判 明 してい る 自 動 車 や 家 電 などの 耐 久 消 費 財 を 中 心 に 駆 け 込 みの 反 動 が 顕 れているが 4 月 の 自 動 車 受 注 は 前 年 比 2~3 割 の 減 少 家 電 販 売 は 同 1 割 強 の 減 少 となった 模 様 であり 97 年 4 月 とほぼ 同 程 度 の 落 ち 込 み 幅 だったようだ ただし 増 税 後 の 景 気 動 向 を 見 通 すためには 個 人 消 費 の 動 きだけでなく 企 業 の 生 産 計 画 も 踏 まえて 在 庫 調 整 圧 力 の 大 きさを 見 極 める 必 要 がある 97 年 の 増 税 後 は 耐 久 財 メーカーが 強 気 の 生 産 計 画 を 崩 さなかったことなどから 夏 場 にかけて 在 庫 が 積 み 上 がり 生 産 調 整 を 余 儀 なくされた 当 時 の 耐 久 消 費 財 の 生 産 指 数 は 駆 け 込 み 対 応 で 増 産 していた 1~3 月 期 並 みの 高 水 準 が 7 月 まで 続 いて いる( 図 表 1) 生 産 に 需 要 が 追 いつかなかったため 同 時 期 の 在 庫 指 数 は 大 幅 に 上 昇 しており 8 月 以 降 の 減 産 の 引 き 金 となった(その 後 アジア 通 貨 危 機 に 伴 う 輸 出 減 速 や 国 内 金 融 危 機 に 伴 う 内 需 減 少 が 加 わり 在 庫 調 整 は 長 期 化 した) 今 回 の 耐 久 消 費 財 の 生 産 計 画 をみると 97 年 と 比 べてかなり 慎 重 なようだ 生 産 予 測 指 数 を 基 に 2014 年 4~6 月 期 の 生 産 水 準 を 試 算 すると 1~3 月 期 を 大 きく 下 回 り 2013 年 10~12 月 期 並 みとなる( 図 表 2 試 算 方 法 は 同 図 表 の 脚 注 参 照 ) 今 後 の 動 向 を 注 視 する 必 要 はあるが 今 回 の 増 税 後 は 耐 久 消 費 財 の 生 産 計 画 が 97 年 よりも 慎 重 である 中 4 月 の 個 人 消 費 の 落 ち 込 み 幅 が 前 回 と 同 程 度 に 収 まった とみられるため 在 庫 調 整 圧 力 は 大 きくないと 評 価 できるだろう 生 産 水 準 の 抑 制 は 当 面 続 くものの 97 年 夏 場 のような 在 庫 調 整 は 避 けられる 可 能 性 が 高 い 図 表 1 1997 年 の 消 費 増 税 前 後 の 生 産 在 庫 指 数 図 表 2 消 費 増 税 前 後 (1997 年 2014 年 )の ( 耐 久 消 費 財 ) 生 産 指 数 ( 耐 久 消 費 財 ) (2010 年 =) 生 産 指 数 ( 左 目 盛 ) (2010 年 =) 125 在 庫 指 数 ( 右 目 盛 ) 180 120 115 110 105 増 税 後 も 高 い 生 産 水 準 在 庫 調 整 が 必 要 に 消 費 増 税 95 96/7 97/1 97/7 98/1 ( 資 料 ) 経 済 産 業 省 鉱 工 業 指 数 170 160 150 140 130 120 110 (1996 年 3Q 2013 年 3Q=) 111 1996 年 ~1998 年 109 107 105 103 101 99 2013 年 ~2014 年 消 費 増 税 97 年 に 比 べて 慎 重 な 計 画 ( 生 産 予 測 指 数 ベース) 在 庫 調 整 リスクは 97 年 より 小 さい 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 1996/2013 1997/2014 1998 ( 期 ) ( 年 ) ( 注 )2014 年 4~6 月 期 は 4 5 月 を 生 産 予 測 指 数 ( 耐 久 消 費 財 ) 通 り 6 月 を 横 ばいと 仮 定 して 試 算 ( 資 料 ) 経 済 産 業 省 鉱 工 業 指 数 2 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
図 表 3 景 気 判 断 4 月 5 月 ( 現 状 判 断 ) ( 現 状 判 断 ) ( 先 行 き 判 断 ) 総 括 経 済 活 動 の 方 向 性 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 徐 々に 持 ち 直 していく 経 済 活 動 の 水 準 潜 在 生 産 量 を 下 回 っている 潜 在 生 産 量 を 下 回 っている 潜 在 生 産 量 を 下 回 る 状 態 が 続 く 対 外 部 門 企 業 部 門 家 計 部 門 政 府 海 外 経 済 緩 やかに 回 復 している 緩 やかに 回 復 している 緩 やかな 回 復 が 続 く 対 外 交 易 環 境 改 善 に 転 じつつある 改 善 に 転 じつつある 緩 やかに 改 善 する 輸 出 持 ち 直 している 持 ち 直 している 緩 やかに 増 加 する 輸 入 減 少 に 転 じている 減 少 に 転 じている 減 少 が 続 く 生 産 サービス 活 動 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 一 時 的 に 落 ち 込 んでいる 徐 々に 持 ち 直 していく 企 業 マインド 悪 化 している 悪 化 している 当 面 低 調 な 推 移 となるが その 後 は 緩 やかに 回 復 する 設 備 投 資 緩 やかに 増 加 している 緩 やかに 増 加 している 増 加 するものの そのペースは 緩 やかなものにとどまる 雇 用 者 所 得 増 加 しているが 実 質 ベースでは 消 費 増 税 の 影 響 から 減 少 している 増 加 しているが 実 質 ベースでは 消 費 増 税 の 影 響 から 減 少 している 増 加 する 消 費 者 マインド 悪 化 している 悪 化 している 緩 やかに 回 復 する 個 人 消 費 大 幅 に 落 ち 込 んでいる 大 幅 に 落 ち 込 んでいる 徐 々に 回 復 に 向 かう 住 宅 着 工 減 少 している 減 少 している 夏 場 頃 までは 減 少 が 続 く 公 的 需 要 横 ばい 圏 で 推 移 している 増 加 基 調 に 復 している 増 加 基 調 で 推 移 する 税 収 増 加 している 増 加 している 増 加 が 続 く 物 価 ( 注 4) 国 内 企 業 物 価 伸 びが 低 下 している 伸 びが 低 下 している 伸 びは 縮 小 傾 向 が 続 く ( 注 4) 消 費 者 物 価 緩 やかに 上 昇 している 緩 やかに 上 昇 している 当 面 1% 台 前 半 の 推 移 が 続 くが 上 昇 幅 は 緩 やかに 縮 小 していく 金 融 政 策 日 銀 は 金 融 緩 和 を 強 化 している 日 銀 は 金 融 緩 和 を 強 化 している 昨 年 4 月 に 決 定 した 内 容 に 即 して 金 融 緩 和 を 進 めていくが 早 ければ 夏 場 にも 追 加 の 金 融 緩 和 に 踏 み 切 る 可 能 性 がある ( 注 1) 矢 印 の 向 きは 景 気 の 方 向 性 を 示 している 上 向 きが 拡 大 局 面 横 向 きが 横 這 い 局 面 下 向 きが 後 退 局 面 を 意 味 する ( 注 2) 矢 印 の 色 は 生 産 の 水 準 感 を 示 している 白 は 潜 在 生 産 量 を 上 回 る 紺 は 潜 在 生 産 量 を 下 回 る 白 紺 の 縦 縞 は 潜 在 生 産 量 程 度 の 生 産 量 を 意 味 する ( 注 3) 先 行 き 判 断 は 3カ 月 程 度 先 の 経 済 の 動 きに 関 する 判 断 を 示 している ( 注 4) 国 内 企 業 物 価 と 消 費 者 物 価 は 消 費 増 税 の 影 響 を 除 くベースで 判 断 している ( 資 料 )みずほ 総 合 研 究 所 図 表 4 景 気 の 全 体 観 を 示 す 主 要 統 計 FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 景 気 動 向 指 数 CI 先 行 指 数 前 期 差 Pt - - - - - 0.3 1.0 4.6 2.2 n.a. CI 一 致 指 数 前 期 差 Pt - - - - - 0.7 3.0 1.9 1.1 n.a. CI 遅 行 指 数 前 期 差 Pt - - - - - 0.9 1.6 0.9 0.2 n.a. DI 先 行 指 数 % - - - - - 81.8 80.0 30.0 0.0 n.a. DI 一 致 指 数 % - - - - - 90.9.0 80.0 90.0 n.a. DI 遅 行 指 数 % - - - - - 66.7.0 70.0 50.0 n.a. 全 産 業 活 動 指 数 全 産 業 前 期 比 % 0.1 n.a. 0.3 1.3 n.a. 0.0 1.7 1.1 n.a. n.a. 鉱 工 業 前 期 比 % 3.0 3.2 1.8 2.8 n.a. 0.5 3.9 2.3 0.3 n.a. 第 3 次 産 業 前 期 比 % 0.7 n.a. 0.2 1.1 n.a. 0.1 1.6 1.0 n.a. n.a. 建 設 業 前 期 比 % 5.1 n.a. 2.8 1.9 n.a. 0.2 1.7 1.3 n.a. n.a. 公 務 等 前 期 比 % 0.3 n.a. 0.4 0.7 n.a. 0.1 0.9 0.6 n.a. n.a. 全 産 業 供 給 指 数 最 終 需 要 部 門 計 前 期 比 % 0.0 n.a. 0.5 1.3 n.a. 0.5 1.7 0.5 n.a. n.a. 個 人 消 費 前 期 比 % 0.2 n.a. 0.3 1.7 n.a. 0.2 2.9 2.3 n.a. n.a. 住 宅 投 資 前 期 比 % 3.7 n.a. 2.9 1.3 n.a. 1.1 0.8 1.8 n.a. n.a. 設 備 投 資 前 期 比 % 1.1 n.a. 2.5 4.1 n.a. 0.1 5.9 3.6 n.a. n.a. 政 府 消 費 前 期 比 % 1.1 n.a. 0.2 0.3 n.a. 0.1 0.3 0.1 n.a. n.a. 公 共 投 資 前 期 比 % 10.0 n.a. 2.3 3.1 n.a. 1.8 2.1 0.3 n.a. n.a. 輸 出 前 期 比 % 2.1 n.a. 1.8 4.9 n.a. 2.2 4.3 3.2 n.a. n.a. 輸 入 ( 控 除 項 目 ) 前 期 比 % 2.0 n.a. 3.1 4.3 n.a. 1.2 6.3 5.8 n.a. n.a. 国 民 経 済 計 算 実 質 GDP 前 期 比 % 0.6 n.a. 0.2 n.a. n.a. - - - - - 前 期 比 年 率 % - - 0.7 n.a. n.a. - - - - - 民 需 寄 与 度 %Pt 1.1 n.a. 0.5 n.a. n.a. - - - - - 公 需 寄 与 度 %Pt 0.3 n.a. 0.2 n.a. n.a. - - - - - 外 需 寄 与 度 %Pt 0.8 n.a. 0.5 n.a. n.a. - - - - - 名 目 GDP 年 率 兆 円 472.6 n.a. 481.1 n.a. n.a. - - - - - 前 期 比 % 0.2 n.a. 0.3 n.a. n.a. - - - - - GDPデフレーター 前 年 比 % 0.9 n.a. 0.3 n.a. n.a. - - - - - 内 需 デフレーター 前 年 比 % 0.8 n.a. 0.5 n.a. n.a. - - - - - ( 注 1) 全 産 業 活 動 指 数 は 農 林 水 産 業 生 産 指 数 を 除 く 産 業 別 内 訳 のうち 鉱 工 業 は 鉱 工 業 指 数 第 3 次 産 業 と 公 務 等 は 第 3 次 産 業 活 動 指 数 の 値 ( 注 2) 実 数 データより 変 化 率 を 計 算 しているため 公 表 値 と 一 致 しないことがある ( 注 3)2014 年 3 月 の 実 績 値 が 発 表 されていない 指 標 の2014 年 1~3 月 期 前 期 比 は 2014 年 1~2 月 平 均 の2013 年 10~12 月 期 平 均 に 対 する 変 化 率 ( 資 料 ) 内 閣 府 景 気 動 向 指 数 四 半 期 別 GDP 速 報 経 済 産 業 省 全 産 業 活 動 指 数 全 産 業 供 給 指 数 鉱 工 業 指 数 第 3 次 産 業 活 動 指 数 よりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 3 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
2. 対 外 部 門 海 外 経 済 対 外 交 易 環 境 輸 出 輸 入 経 常 収 支 海 外 経 済 は 緩 やかに 回 復 している 米 国 の 経 済 指 標 は 寒 波 の 影 響 による 落 ち 込 みから 持 ち 直 し 足 元 で 勢 いを 増 している 4 月 の 非 農 業 部 門 雇 用 者 数 は 前 月 差 +28.8 万 人 (3 月 同 +20.3 万 人 )の 大 幅 増 となり 4 月 の 製 造 業 ISM 指 数 も 54.9 (3 月 53.7)に 上 昇 した( 図 表 1) ユーロ 圏 経 済 は 緩 やかな 景 気 回 復 を 維 持 し ている 4 月 の 製 造 業 PMIは 53.4(3 月 53.0)に 上 昇 した 中 国 経 済 には 停 滞 感 がみられる 4 月 の 製 造 業 PMIは 50.4(3 月 50.3)と 小 幅 ながら 上 昇 した しかし 投 資 の 減 速 が 続 くなど 経 済 指 標 は 全 般 に 力 強 さを 欠 いている 今 後 の 海 外 経 済 は 緩 やかな 回 復 が 続 く 見 込 みである 米 国 経 済 は 政 府 支 出 削 減 による 下 押 し 圧 力 が 緩 む 中 家 計 のバランスシート 調 整 進 展 を 背 景 に 個 人 消 費 住 宅 投 資 など 民 間 需 要 が 緩 やかに 拡 大 するとみられる ドイツ 経 済 が 引 き 続 き 堅 調 であるほか 南 欧 諸 国 の 景 気 も 持 ち 直 しており ユーロ 圏 は 緩 やかな 回 復 を 維 持 するとみられる 一 方 過 剰 投 資 とシャドーバンキング 問 題 への 対 応 を 迫 られる 中 国 では 金 融 政 策 が 引 き 締 め 気 味 に 運 営 され 投 資 を 中 心 に 成 長 率 は 徐 々に 低 下 していくとみられる 対 外 交 易 環 境 は 改 善 に 転 じつつある 4 月 は 前 年 比 でみた 為 替 の 円 安 幅 が 縮 小 したため 輸 出 輸 入 物 価 とも 伸 びが 鈍 化 した( 図 表 2) ドル 建 て 比 率 の 高 い 輸 入 物 価 の 方 が 輸 出 物 価 より 大 きく 鈍 化 したため 交 易 条 件 ( 輸 出 物 価 / 輸 入 物 価 ) の 前 年 比 マイナス 幅 は 前 月 から 縮 小 した 為 替 原 油 による 輸 入 物 価 押 し 上 げ 幅 が 小 さくなり 今 後 の 対 外 交 易 環 境 は 緩 やかに 改 善 するとみられる 輸 出 は 持 ち 直 しているとみられる 3 月 の 輸 出 数 量 指 数 (みずほ 総 合 研 究 所 に よる 季 節 調 整 値 )は 前 月 比 3.2%(2 月 同 +2.7%)と 大 きく 低 下 した( 図 表 3) 駆 け 込 み 需 要 に 対 応 して 消 費 財 メーカーが 国 内 向 け 供 給 を 優 先 していたことが 主 因 とみられる 消 費 増 税 に 伴 う 内 需 減 少 を 受 けて 自 動 車 などの 品 目 で 輸 出 強 化 の 動 きが 生 じ 4 月 の 輸 出 は 増 加 に 転 じたとみられる 4 月 上 中 旬 の 輸 出 金 額 は 前 年 比 +2.8%と 3 月 の 同 +1.8%に 比 べて 伸 びが 高 まった 海 外 経 済 の 回 復 や 円 安 を 背 景 に 当 面 の 輸 出 は 緩 やかに 増 加 する 見 通 しである 輸 入 は 減 少 に 転 じている 3 月 の 輸 入 数 量 指 数 (みずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 )は 前 月 比 +8.3%(2 月 同 3.7%)と 大 幅 に 上 昇 した 消 費 税 率 引 き 上 げ 前 の 駆 け 込 み 需 要 に 対 応 して 消 費 財 輸 入 が 増 加 したほか 4 月 からの 石 油 石 炭 税 引 き 上 げを 前 にした 燃 料 の 駆 け 込 み 輸 入 も 発 生 した 駆 け 込 み 輸 入 の 反 動 で 4 月 の 輸 入 は 減 少 に 転 じたとみられる 4 月 上 中 旬 の 輸 入 金 額 は 前 年 比 2.7%と 3 月 の 同 +18.1%から 減 少 に 転 じた 消 費 税 率 引 き 上 げ 後 の 個 人 消 費 の 落 ち 込 み 鉱 工 業 生 産 の 弱 含 みを 受 け 当 面 の 輸 入 は 減 少 が 続 くとみられる 経 常 収 支 ( 季 節 調 整 値 )は 黒 字 に 戻 っているとみられる 3 月 は 駆 け 込 み 輸 入 の 影 響 で 貿 易 赤 字 が 膨 らんだため 経 常 収 支 は 9.4 兆 円 ( 季 節 調 整 済 み 年 率 換 算 値 2 月 同 0.4 兆 円 )と 大 幅 な 赤 字 となった( 図 表 4) なお 2013 年 度 の 経 常 収 支 は +0.8 兆 円 (2012 年 度 +4.2 兆 円 )とわずかながら 黒 字 を 確 保 した 第 一 次 所 得 収 支 が 高 水 準 の 黒 字 を 維 持 する 中 4 月 には 貿 易 収 支 が 改 善 し 経 常 収 支 は 黒 字 に 戻 っている 可 能 性 が 高 い 当 面 の 経 常 収 支 は 小 幅 の 黒 字 で 推 移 するとみられる 4 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
60 55 50 図 表 1 米 欧 中 の 業 況 感 ( 製 造 業 )の 推 移 米 ISM 指 数 ( 前 年 比 %) 15 10 5 0 5 図 表 2 交 易 条 件 の 推 移 45 中 国 PMI 指 数 ユーロ 圏 PMI 指 数 40 11 12 13 14 ( 注 ) 指 数 が50 超 のとき 業 況 拡 大 を 示 す 直 近 値 は2014 年 4 月 ( 資 料 ) 米 サプライマネジメント 協 会 Markit 中 国 物 流 購 買 連 合 10 輸 入 物 価 15 輸 出 物 価 交 易 条 件 20 12 13 14 ( 注 )1. 交 易 条 件 = 輸 出 物 価 / 輸 入 物 価 直 近 値 は2014 年 4 月 2. 輸 入 物 価 は グラフ 中 のマイナスが 上 昇 を 表 す ( 資 料 ) 日 本 銀 行 輸 出 入 物 価 指 数 図 表 3 輸 出 入 数 量 指 数 の 推 移 図 表 4 経 常 収 支 の 推 移 115 110 105 95 90 85 (2010 年 =) 輸 出 数 量 指 数 輸 入 数 量 指 数 12 13 14 ( 注 )みずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 直 近 値 は2014 年 3 月 ( 資 料 ) 財 務 省 貿 易 統 計 より みずほ 総 合 研 究 所 作 成 ( 兆 円 ) 25 第 一 次 所 得 収 支 20 経 常 収 支 15 10 5 0 5 10 15 貿 易 収 支 20 サービス 収 支 第 二 次 所 得 収 支 25 12 13 14 ( 注 ) 季 節 調 整 済 年 率 換 算 値 直 近 値 は2014 年 3 月 ( 資 料 ) 日 本 銀 行 国 際 収 支 統 計 図 表 5 対 外 部 門 の 主 要 統 計 FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 海 外 経 済 CPB 生 産 指 数 前 期 比 % 1.3 n.a. 1.3 0.3 n.a. 0.1 0.1 0.1 n.a. n.a. 米 国 前 期 比 % 3.5 n.a. 1.2 0.7 n.a. 0.1 0.2 1.2 n.a. n.a. ユーロ 圏 前 期 比 % 2.3 n.a. 0.6 0.0 n.a. 0.4 0.4 0.3 n.a. n.a. アジア 前 期 比 % 4.8 n.a. 2.4 0.2 n.a. 0.7 0.2 1.3 n.a. n.a. 製 造 業 の 業 況 米 国 (ISM) DI - - - - - 56.5 51.3 53.2 53.7 54.9 ユーロ 圏 (PMI) DI - - - - - 52.7 54.0 53.2 53.0 53.4 中 国 (PMI) DI - - - - - 51.0 50.5 50.2 50.3 50.4 対 外 交 易 環 境 対 外 交 易 条 件 前 年 比 % 0.6 2.9 3.9 3.0 n.a. 4.4 4.1 2.9 2.1 1.1 輸 出 物 価 前 年 比 % 0.9 10.3 12.6 4.5 n.a. 12.7 8.1 3.2 2.3 1.5 輸 入 物 価 前 年 比 % 1.7 13.5 17.3 7.7 n.a. 17.8 12.7 6.2 4.4 2.6 実 質 実 効 為 替 レート 前 年 比 % 5.7 18.8 19.8 9.7 n.a. 19.1 13.7 7.9 7.2 n.a. 輸 出 輸 出 数 量 前 期 比 % 5.8 0.6 1.2 1.0 n.a. 0.1 1.8 2.7 3.2 n.a. 米 国 向 け 前 期 比 % 3.3 0.0 0.1 1.4 n.a. 3.8 7.0 5.3 4.2 n.a. 欧 州 向 け 前 期 比 % 15.7 1.5 0.7 0.8 n.a. 6.1 3.8 2.4 1.4 n.a. 中 国 向 け 前 期 比 % 15.7 3.2 8.4 6.9 n.a. 2.3 11.0 6.7 9.6 n.a. 中 国 を 除 くアジア 向 け 前 期 比 % 1.7 1.8 1.1 1.7 n.a. 3.5 0.4 1.1 2.5 n.a. 実 質 輸 出 前 期 比 % 2.4 0.6 1.5 1.0 n.a. 0.4 2.5 4.3 3.3 n.a. 輸 入 輸 入 数 量 前 期 比 % 1.6 1.8 2.9 2.7 n.a. 0.7 2.7 3.7 8.3 n.a. 実 質 輸 入 前 期 比 % 2.5 3.7 1.5 4.6 n.a. 0.5 5.2 5.0 8.3 n.a. 対 外 収 支 経 常 収 支 年 率 兆 円 4.2 0.8 0.0 5.6 n.a. 0.4 7.0 0.4 9.4 n.a. 貿 易 サービス 収 支 年 率 兆 円 9.4 14.4 15.2 19.6 n.a. 15.4 21.9 14.3 22.6 n.a. 第 一 次 所 得 収 支 年 率 兆 円 14.6 16.7 16.5 15.9 n.a. 16.8 16.5 16.2 15.1 n.a. ( 注 1) 実 数 データより 変 化 率 を 計 算 しているため 公 表 値 と 一 致 しないことがある ( 注 2)3 月 実 績 が 未 発 表 のデータの2014 年 1~3 月 期 前 期 比 は 2014 年 1~2 月 平 均 の2013 年 10~12 月 期 平 均 に 対 する 変 化 率 ( 注 3) 輸 出 数 量 及 び 輸 入 数 量 はみずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 中 国 を 除 くアジア 向 け 輸 出 数 量 は2010 年 輸 出 金 額 ウェイトにより 算 出 ( 注 4) 対 外 交 易 条 件 = 輸 出 物 価 指 数 輸 入 物 価 指 数 ( 資 料 ) 財 務 省 貿 易 統 計 日 本 銀 行 実 質 輸 出 入 国 際 収 支 統 計 企 業 物 価 指 数 外 国 為 替 相 場 CPB Netherlands Bureau for Economic Policy Analysis 5 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
3. 企 業 部 門 生 産 サービス 活 動 企 業 収 益 財 務 企 業 マインド 設 備 投 資 生 産 サービス 活 動 は 一 時 的 に 落 ち 込 んでいるとみられる 3 月 の 鉱 工 業 生 産 指 数 は 前 月 比 +0.3%(2 月 同 2.3%)と 2 カ 月 ぶりに 上 昇 した 輸 送 機 械 や 太 陽 電 池 セルを 含 む 電 子 部 品 デバイスなどが 全 体 を 押 し 上 げた 駆 け 込 み 対 応 の ピークとなった 1~3 月 期 の 増 産 規 模 は 1997 年 増 税 時 と 比 較 すると 若 干 強 めだっ た 模 様 である( 図 表 1) 1~3 月 期 の 在 庫 指 数 は 輸 送 機 械 などで 在 庫 が 増 加 した ことから 上 昇 したが 在 庫 復 元 の 範 囲 内 の 動 きとみられる( 図 表 2) 製 造 工 業 生 産 予 測 指 数 をみると 4 月 ( 前 月 比 1.4%)に 減 産 した 後 5 月 ( 同 +0.1%)は ほぼ 横 ばいの 計 画 である パソコンの 買 い 替 え 需 要 が 下 支 えする 情 報 通 信 機 械 は 4 5 月 ともに 増 産 計 画 である 他 方 大 半 の 業 種 は 駆 け 込 みの 反 動 減 により 一 旦 4 月 に 減 産 した 後 5 月 も 抑 制 気 味 の 生 産 計 画 となっている 非 製 造 業 について 第 3 次 産 業 活 動 指 数 は 2 月 まで 持 ち 直 し 基 調 が 続 いている 3 月 は 駆 け 込 み 需 要 から 消 費 関 連 の 業 種 を 中 心 に 第 3 次 産 業 の 活 動 は 回 復 し 4 月 はその 反 動 により 縮 小 しているとみられる 建 設 業 活 動 指 数 は 緊 急 経 済 対 策 関 連 の 公 共 投 資 のピ ークアウトや 住 宅 投 資 の 減 少 を 受 け 低 下 している 今 後 の 生 産 サービス 活 動 は 製 造 業 では 生 産 水 準 の 抑 制 が 当 面 続 くが 内 需 の 緩 やかな 回 復 に 伴 い 非 製 造 業 を 中 心 に 徐 々に 持 ち 直 していくとみられる 企 業 収 益 は 弱 含 んでいるとみられる 上 場 企 業 ( 日 経 225 採 用 銘 柄 金 融 保 険 および 電 力 を 除 く)の 1~3 月 期 決 算 は 製 造 業 非 製 造 業 ともに 増 益 となった 模 様 である( 図 表 3) 製 造 業 では 内 外 需 ともに 好 調 であった 輸 送 機 械 や 設 備 更 新 の 増 加 により 増 収 となった 電 気 機 械 などで 業 績 の 改 善 がみられた 非 製 造 業 では 駆 け 込 み 需 要 の 追 い 風 を 受 けた 小 売 業 を 中 心 に 業 績 の 改 善 がみられた し かし 消 費 増 税 後 は 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 減 などを 受 け 非 製 造 業 を 中 心 に 収 益 は 伸 び 悩 んでいるとみられる 今 後 の 企 業 収 益 は 当 面 低 調 に 推 移 するとみられる 企 業 マインドは 悪 化 している 4 月 の 景 気 ウォッチャー 調 査 の 現 状 判 断 DI( 企 業 動 向 関 連 )は 48.5(3 月 58.4)と 大 幅 に 低 下 した 3 月 の 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 減 により 受 注 や 生 産 に 一 服 感 がでたことなどから 低 下 したようだ ただし リー マンショックによる 落 ち 込 み 前 の 2007 年 平 均 の 値 が 45.1 だったことに 鑑 みると 4 月 の 水 準 は 低 くはなく 受 注 や 生 産 が 想 定 していたほど 落 ち 込 まなかったとの コメントもある 程 度 みられた 今 後 の 企 業 マインドは 消 費 増 税 の 影 響 から 当 面 低 調 な 推 移 が 見 込 まれる その 後 は 内 需 の 回 復 に 伴 う 売 上 の 持 ち 直 しなどを 受 けて 緩 やかに 回 復 するとみられる 設 備 投 資 は 緩 やかに 増 加 している 機 械 投 資 の 一 致 指 標 である 資 本 財 出 荷 ( 除 く 輸 送 機 械 )の 1~3 月 期 は 前 期 比 +10.4%となった 先 行 指 標 をみると 建 築 物 着 工 床 面 積 は 非 製 造 業 が 横 ばい 圏 で 推 移 しているほか 製 造 業 が 減 少 に 転 じて いる 機 械 受 注 ( 船 舶 電 力 を 除 く 民 需 )も 製 造 業 非 製 造 業 ともに 減 少 してお り 夏 場 にかけて 投 資 の 減 速 を 示 唆 している( 図 表 4) 製 造 業 の 設 備 過 剰 感 が 残 存 する 中 企 業 の 増 税 後 の 経 済 情 勢 に 対 する 警 戒 感 も 強 いことから 設 備 投 資 の 慎 重 姿 勢 は 当 面 続 きそうだ 今 後 の 設 備 投 資 は 増 加 するものの そのペースは 緩 やかなものにとどまるだろう 6 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
図 表 1 鉱 工 業 生 産 指 数 (1997 年 との 比 較 ) 図 表 2 在 庫 循 環 図 (1997 年 との 比 較 ) (1996 年 7~9 月 期 = 2013 年 7~9 月 期 =) 106 104 102 98 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1996 2013 ( 資 料 ) 経 済 産 業 省 鉱 工 業 指 数 1997 2014 1996~1997 2013~2014 図 表 3 上 場 企 業 決 算 ( 連 結 ベース) ( 年 / 四 半 期 ) 10 出 荷 前 5 年 比 ( 1995 年 1~3 月 期 % ) 0 (1997 年 増 税 前 後 ) 5 15 5 0 5 10 15 10 5 0 5 10 15 在 庫 前 年 比 (%) 在 庫 前 年 比 (%) ( 資 料 ) 経 済 産 業 省 鉱 工 業 指 数 1997 年 4~6 月 期 15 出 10 荷 前 5 年 比 ( 0 % ) 5 10 2014 年 1~3 月 期 図 表 4 設 備 投 資 の 先 行 指 標 (2014 年 増 税 前 ) 2012 年 1~3 月 期 ( 前 年 比 %) 製 造 業 80 60 40 20 非 製 造 業 0 90 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 80 2012 2013 2014 ( 年 / 四 半 期 ) 70 ( 注 ) 日 経 225 採 用 銘 柄 ( 金 融 保 険 電 力 を 除 く)のうち 前 年 同 期 と 比 較 可 能 な 企 業 の 経 常 利 益 前 年 比 増 減 率 2014 年 第 1 四 半 期 は 5 月 14 日 時 点 で データベースに 反 映 済 みの184 社 ( 資 料 ) 日 経 NEEDS ( 製 造 業 ) ( 非 製 造 業 ) (2010 年 =) (2010 年 =) 150 建 築 物 着 150 建 築 物 着 工 床 面 積 工 床 面 積 140 140 130 120 110 図 表 5 企 業 部 門 の 主 要 統 計 機 械 受 注 2011 2012 2013 2014 2011 2012 2013 2014 ( 注 ) 後 方 3カ 月 移 動 平 均 値 ( 資 料 ) 内 閣 府 機 械 受 注 統 計 調 査 報 告 国 土 交 通 省 建 築 着 工 統 計 調 査 報 告 よりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 生 産 サービス 鉱 工 業 生 産 指 数 前 期 比 % 3.0 3.2 1.8 2.8 n.a. 0.5 3.9 2.3 0.3 n.a. 活 動 鉱 工 業 出 荷 指 数 前 期 比 % 1.9 2.8 2.6 4.2 n.a. 0.2 5.1 1.0 1.2 n.a. 鉱 工 業 在 庫 指 数 前 期 比 % 3.0 1.0 1.9 0.6 n.a. 0.2 0.4 0.9 1.8 n.a. 出 荷 在 庫 バランス %Pt 1.1 3.8 10.8 8.0 n.a. 10.8 13.2 9.9 6.6 n.a. 製 造 工 業 設 備 稼 働 率 指 数 前 期 比 % 2.5 n.a. 2.5 6.1 n.a. 1.5 6.2 2.6 n.a. n.a. 第 3 次 産 業 活 動 指 数 前 期 比 % 0.8 n.a. 0.2 1.1 n.a. 0.1 1.6 1.0 n.a. n.a. 収 益 財 務 売 上 高 前 年 比 % 4.6 n.a. 3.8 n.a. n.a. - - - - - 製 造 業 前 年 比 % 3.8 n.a. 4.7 n.a. n.a. - - - - - 非 製 造 業 前 年 比 % 4.9 n.a. 3.4 n.a. n.a. - - - - - 経 常 利 益 前 年 比 % 7.9 n.a. 26.6 n.a. n.a. - - - - - 前 期 比 % 8.1 n.a. 8.5 n.a. n.a. - - - - - 製 造 業 前 年 比 % 13.3 n.a. 49.9 n.a. n.a. - - - - - 非 製 造 業 前 年 比 % 5.4 n.a. 14.4 n.a. n.a. - - - - - 企 業 倒 産 件 数 前 年 比 % 6.3 5.7 9.5 9.0 n.a. 11.9 5.3 10.8 11.0 5.3 マインド 大 企 業 業 況 判 断 DI %Pt - - 18 21 n.a. - - - - - 製 造 業 %Pt - - 16 17 n.a. - - - - - 非 製 造 業 %Pt - - 20 24 n.a. - - - - - 中 小 企 業 景 況 判 断 指 数 - - - - - 51.1 51.3 50.6 53.5 45.4 景 気 ウォッチャー 調 査 DI( 企 業 関 連 ) %Pt - - - - - 60.4 57.7 57.0 58.4 48.5 設 備 投 資 機 械 受 注 ( 船 舶 電 力 除 く 民 需 ) 前 期 比 % 3.0 n.a. 1.5 0.6 n.a. 15.7 13.4 8.8 n.a. n.a. 建 築 着 工 床 面 積 ( 非 居 住 用 ) 前 期 比 % 9.8 7.9 3.9 2.9 n.a. 1.9 2.1 4.0 5.3 n.a. 民 間 企 業 設 備 投 資 ( 全 産 業 供 給 指 数 ) 前 期 比 % 1.1 n.a. 2.4 4.1 n.a. 0.1 5.9 3.6 n.a. n.a. 資 本 財 出 荷 ( 除 く 輸 送 機 械 ) 前 期 比 % 6.0 5.4 4.8 10.4 n.a. 0.1 14.3 4.8 1.1 n.a. ソフトウェア 受 注 額 前 年 比 % 2.2 n.a. 3.4 n.a. n.a. 5.5 3.1 4.0 n.a. n.a. ( 注 1) 実 数 データより 変 化 率 を 計 算 しているため 公 表 値 と 一 致 しないことがある ( 注 2) 2014 年 3 月 の 実 績 値 が 発 表 されていない 指 標 の2014 年 1~3 月 期 前 期 比 は 2014 年 1~2 月 平 均 の2013 年 10~12 月 期 平 均 に 対 する 変 化 率 ( 資 料 ) 経 済 産 業 省 鉱 工 業 指 数 第 3 次 産 業 活 動 指 数 全 産 業 活 動 指 数 全 産 業 供 給 指 数 特 定 サービス 産 業 動 態 統 計 調 査 財 務 省 法 人 企 業 統 計 日 本 銀 行 全 国 企 業 短 期 経 済 観 測 調 査 帝 国 データバンク 全 国 企 業 倒 産 集 計 商 工 組 合 中 央 金 庫 中 小 企 業 月 次 景 況 観 測 内 閣 府 景 気 ウォッチャー 調 査 機 械 受 注 統 計 調 査 報 告 国 土 交 通 省 建 築 着 工 統 計 調 査 報 告 130 120 110 90 80 70 機 械 受 注 7 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
4. 家 計 部 門 雇 用 者 所 得 消 費 者 マインド 個 人 消 費 住 宅 着 工 雇 用 者 所 得 は 増 加 しているが 物 価 調 整 後 の 実 質 ベースでは 消 費 増 税 の 影 響 か ら 減 少 している 3 月 は 失 業 率 が 3.6%と 横 ばいだったが 有 効 求 人 倍 率 が 1.07 倍 と 16 カ 月 連 続 で 改 善 した 労 働 需 給 の 改 善 を 受 けて 常 用 雇 用 は 回 復 傾 向 が 続 いている 3 月 の 名 目 賃 金 は 駆 け 込 み 対 応 に 伴 う 残 業 代 の 増 加 や 一 時 金 の 支 給 などから 前 年 比 +0.7%と 昨 年 から 上 昇 し 名 目 雇 用 者 所 得 ( 常 用 雇 用 名 目 賃 金 )は 同 +1.7%に 伸 びが 高 まった また 物 価 調 整 後 の 実 質 雇 用 者 所 得 ( 常 用 雇 用 実 質 賃 金 ( ))は 同 0.3%と 減 少 幅 が 縮 小 した 4 月 以 降 は 生 産 の 弱 含 みに 伴 い 所 定 外 給 与 が 減 少 に 転 じているとみられる しかし 春 季 賃 上 げ 率 が 昨 年 より 上 向 いており 4 割 程 度 の 企 業 は 改 定 後 の 賃 金 を 4 月 から 支 給 し 始 めることから 所 定 内 給 与 は 緩 やかに 増 加 しているとみられる 名 目 賃 金 全 体 では 緩 やかな 伸 び を 維 持 し 4 月 の 名 目 雇 用 者 所 得 も 改 善 傾 向 を 維 持 した 模 様 だ 一 方 実 質 雇 用 者 所 得 は 消 費 増 税 の 影 響 で 一 段 と 落 ち 込 んでいるとみられる ( ) 消 費 者 物 価 指 数 ( 持 ち 家 の 帰 属 家 賃 を 除 く 総 合 )を 用 いて 実 質 化 先 行 きの 雇 用 者 所 得 は 増 加 すると 予 想 される 建 設 業 や 医 療 福 祉 などの 労 働 需 要 の 高 まりが 続 いており 雇 用 環 境 は 改 善 基 調 が 続 く 見 込 みだ 名 目 賃 金 も 緩 やかな 増 加 基 調 を 維 持 するとみられる 所 定 外 給 与 は 生 産 の 持 ち 直 しとともに 回 復 に 向 かい 所 定 内 給 与 は 緩 やかながら 増 加 するとみられる また 夏 のボー ナスは 2 年 連 続 で 増 加 する 見 込 みである 消 費 者 マインドは 悪 化 している 3 月 の 消 費 者 態 度 指 数 は 構 成 項 目 である 意 識 指 標 の 全 てが 悪 化 し 4 カ 月 連 続 で 下 落 した 今 後 は 消 費 増 税 による 実 質 購 買 力 低 下 を 見 越 したマインド 悪 化 の 影 響 は 徐 々に 剥 落 するだろう 消 費 者 マイ ンドは 雇 用 環 境 の 改 善 などを 背 景 に 緩 やかに 回 復 する 見 込 みだ 個 人 消 費 は 消 費 税 率 引 き 上 げの 影 響 で 大 幅 に 落 ち 込 んでいる 4 月 の 新 車 販 売 台 数 ( 登 録 ベース みずほ 総 合 研 究 所 による 季 調 値 )は 1~3 月 平 均 を 9.4% 下 回 った( 図 表 1) 5 月 は 駆 け 込 みによる 受 注 残 の 下 支 え 効 果 が 薄 らぐことから 落 ち 込 み 幅 が 一 層 拡 大 するとみられる もっとも 4 月 の 受 注 の 落 ち 込 みは 97 年 並 みとみられるため 5 月 の 販 売 台 数 の 減 少 幅 が 97 年 を 大 きく 下 回 る 可 能 性 は 低 い また 4 月 に 大 きく 落 ち 込 んだ 大 手 百 貨 店 やスーパーなどの 販 売 額 ( 図 表 2 図 表 3)は 徐 々に 回 復 しており 消 費 全 体 の 落 ち 込 みは 縮 小 しつつあるとみられる 今 後 の 個 人 消 費 は 雇 用 所 得 環 境 が 改 善 するなか 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 が 薄 れるにつれて 徐 々に 回 復 に 向 かう 見 込 みである 新 設 住 宅 着 工 戸 数 は 減 少 している 3 月 の 着 工 戸 数 ( 季 調 済 み 年 率 )は 89.5 万 戸 ( 前 月 比 2.7%)と 3 カ 月 連 続 で 減 少 した 分 譲 ( 同 +8.8%)が 増 加 する 一 方 で 持 家 ( 同 8.5%)と 貸 家 ( 同 2.1%)が 減 少 した ハウスメーカーの 受 注 状 況 をみると 2013 年 9 月 ( 同 月 末 までに 契 約 すれば 消 費 税 率 5%が 適 用 ) 以 降 も 貸 家 は 相 続 税 増 税 などを 背 景 に 前 年 比 プラスを 維 持 している( 図 表 4) 他 方 持 家 は 駆 け 込 みの 反 動 から 前 年 比 2 割 前 後 のマイナスが 続 いている 今 後 の 住 宅 着 工 戸 数 は 貸 家 が 底 堅 く 推 移 するものの 駆 け 込 み 着 工 の 反 動 から 夏 場 頃 までは 持 家 を 中 心 に 減 少 が 続 くとみられる 8 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
( 基 準 時 =) 130 125 120 115 110 105 95 90 85 80 2012 1995 図 表 1 新 車 販 売 台 数 の 推 移 1995 年 1 月 ~1997 年 12 月 2012 年 1 月 ~2014 年 3 月 2013 1996 2014 1997 2014 年 1~3 月 平 均 2014 年 4 月 ( 注 )みずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 済 値 1997 年 増 税 時 は1995 年 6 月 ~1996 年 5 月 を 2014 年 増 税 時 は2012 年 6 月 ~2013 年 5 月 を 基 準 時 とした ( 資 料 )( 社 ) 日 本 自 動 車 販 売 協 会 連 合 会 新 車 販 売 台 数 状 況 ( 社 ) 全 国 軽 自 動 車 協 会 連 合 会 軽 四 輪 車 新 車 販 売 より みずほ 総 合 研 究 所 作 成 大 手 5 社 三 越 伊 勢 丹 大 丸 松 坂 屋 高 島 屋 そごう 西 武 阪 急 阪 神 図 表 2 百 貨 店 大 手 5 社 の 売 上 高 上 段 :2014 年 ( 下 段 :1997 年 ) 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 10.5 4.0 24.2 7.9 - - 0.7 1.4 20.2 15.7 6.5 3.7 5.3 7.0 35.1 15.3 - - 2.6 0.4 34.5 16.8 2.0 3.0 4.2 3.9 31.7 13.6 - - 2.3 5.2 23.5 15.7 7.5 5.1 2.1 1.6 22.0 11.4 - - 9.6 5.0 32.5 1.0 7.4 5.4 5.0 3.5 26.5 7.9 - - 0.6 1.0 18.4 13.7 6.6 7.2 ( 注 )1. 売 上 高 の 前 年 比 各 社 各 月 の 下 段 は1997 年 2.1997 年 は 各 社 主 要 店 舗 の 集 計 値 ( 資 料 ) 各 社 ホームページ 等 よりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 図 表 3 家 電 量 販 店 スーパーの 販 売 額 の 推 移 図 表 4 ハウスメーカーの 受 注 状 況 ( 前 年 比 %) 家 電 販 売 ( 前 年 比 %) 飲 食 料 品 販 売 120 20 (スーパー) 15 3 月 平 均 WindowsXPのサポート 80 (+6.6) 終 了 期 限 (4/9) 10 4 月 平 均 60 3 月 平 均 5 ( 10.1) 40 20 (+91.8) 11.4 12.7 0 5 0 10 2.6 20 15 40 1 2 3 4 1 2 3 4 1 20 1 2 3 4 1 2 3 4 1 3 4 5 3 4 5 2014 2014 年 ( 年 / 月 週 ) 2014 2014 年 ( 年 / 月 週 ) ( 注 ) 税 抜 き 価 格 ベース 4 月 第 一 週 は 駆 け 込 み 需 要 が 大 きく 現 れやすい3 月 31 日 が 月 曜 日 にあたるため その 影 響 を 除 いて 前 年 比 を 算 出 5 月 第 一 週 は 祝 日 の 日 数 を 同 じ にするため 4 月 29 日 ~5 月 4 日 の 前 年 比 を 表 示 左 GFKジャパン( 全 国 の 有 力 家 電 量 販 店 販 売 実 績 を 調 査 集 計 )により 内 閣 府 作 成 テレビ エアコン 冷 蔵 庫 パソコン 携 帯 電 話 の5 品 目 の 集 計 右 KSP( 全 国 の 食 品 スーパーマーケット 販 売 実 績 を 調 査 集 計 )により 内 閣 府 作 成 加 工 食 品 飲 料 酒 類 菓 子 類 の3 品 目 の 合 計 5 月 第 1 週 目 のデータ 及 び4 月 の 平 均 値 は 速 報 値 ( 資 料 ) 内 閣 府 消 費 税 率 引 き 上 げ 後 の 消 費 動 向 等 について よりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 ( 前 年 比 %) 60 50 40 30 20 10 0 1 0 2 0 3 0 図 表 5 家 計 部 門 の 主 要 統 計 賃 貸 住 宅 ( 大 手 4 社 平 均 ) 戸 建 注 文 住 宅 ( 大 手 5 社 平 均 ) 2012 2013 2014 ( 資 料 ) 内 閣 府 消 費 税 率 引 上 げ 後 の 消 費 動 向 等 につ いて FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 雇 用 所 得 完 全 失 業 率 % 4.3 3.9 3.9 3.6 n.a. 3.7 3.7 3.6 3.6 n.a. 就 業 者 数 前 期 差 万 人 4.5 46.7 30 11 n.a. 1 30 13 14 n.a. 有 効 求 人 倍 率 倍 0.82 0.98 1.01 1.05 n.a. 1.03 1.04 1.05 1.07 n.a. 新 規 求 人 数 前 期 比 % 10.1 8.4 2.3 3.4 n.a. 2.4 3.5 2.9 2.2 n.a. 所 定 外 労 働 時 間 前 期 比 % 0.3 4.4 1.6 1.8 n.a. 0.2 0.8 0.4 1.5 n.a. 名 目 賃 金 前 年 比 % 0.7 0.1 0.4 0.1 n.a. 0.5 0.2 0.1 0.7 n.a. 実 質 賃 金 前 年 比 % 0.5 1.0 1.4 1.7 n.a. 1.3 1.8 2.0 1.3 n.a. 名 目 雇 用 者 所 得 ( 常 用 雇 用 名 目 賃 金 ) 前 年 比 % 1.1 n.a. 0.5 1.5 n.a. 1.6 0.9 1.1 1.7 n.a. 実 質 雇 用 者 所 得 ( 常 用 雇 用 実 質 賃 金 ) 前 年 比 % 0.1 n.a. 0.5 0.3 n.a. 0.3 0.6 0.8 0.3 n.a. マインド 消 費 者 態 度 指 数 % - - - - - 41.3 40.3 38.5 37.5 n.a. 景 気 ウォッチャー 調 査 DI( 家 計 関 連 ) %Pt - - - - n.a. 53.1 52.2 50.2 57.0 n.a. 個 人 消 費 消 費 総 合 指 数 前 期 比 % - - 0.4 2.3 n.a. 0.2 1.5 1.2 4.8 n.a. 家 計 消 費 水 準 指 数 ( 除 く 住 居 等 ) 前 期 比 % 1.3 1.5 2.1 5.7 n.a. 1.1 2.9 2.4 10.8 n.a. 実 質 小 売 業 販 売 額 前 年 比 % 1.3 1.9 1.0 4.6 n.a. 0.3 2.6 1.6 9.0 n.a. 百 貨 店 売 上 高 ( 既 存 店 ) 前 年 比 % - - - - - 1.7 2.9 3.0 25.4 n.a. 新 車 販 売 台 数 年 率 万 台 443.9 483.7 505.3 526.3 476.9 534.2 547.4 519.1 512.4 476.9 広 義 対 個 人 サービス 活 動 指 数 前 期 比 % 1.5 n.a. 0.3 0.9 n.a. 0.1 1.3 1.4 n.a. n.a. 住 宅 着 工 合 計 年 率 万 戸 89.3 98.7 104.1 93.4 n.a. 105.5 98.7 91.9 89.5 n.a. 持 家 年 率 万 戸 31.7 35.3 38.6 31.9 n.a. 38.6 34.6 31.9 29.2 n.a. 貸 家 年 率 万 戸 32.1 37.0 38.9 37.8 n.a. 40.3 36.3 39.0 38.2 n.a. 分 譲 住 宅 年 率 万 戸 25.0 25.9 25.5 23.6 n.a. 25.9 26.7 21.1 23.0 n.a. ( 注 1 ) 実 数 データより 変 化 率 を 計 算 しているため 公 表 値 と 一 致 しないことがある ( 注 2 ) 2014 年 3 月 の 実 績 値 が 発 表 されていない 指 標 の2014 年 1~3 月 期 の 前 期 比 は 1 2 月 平 均 の20 13 年 10~12 月 平 均 に 対 する 変 化 率 新 車 販 売 台 数 の2014 年 4~6 月 期 は 2 014 年 4 月 の 水 準 ( 注 3 ) 消 費 総 合 指 数 は 四 半 期 系 列 月 次 系 列 ごとに 季 節 調 整 がかけられるため 月 次 平 均 と 四 半 期 値 は 一 致 しない ( 注 4 ) 実 質 小 売 業 販 売 額 は 名 目 販 売 額 を 消 費 者 物 価 指 数 ( 電 気 都 市 ガス 水 道 を 除 く 財 の 全 国 消 費 者 物 価 指 数 )で 除 したもの ( 注 5 ) 新 車 販 売 台 数 はみずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 ( 注 6 ) 2012 年 度 の 就 業 者 数 ( 前 期 差 )は 算 出 の 基 礎 に 用 いている 推 計 人 口 の 基 準 切 り 替 えに 伴 う 断 層 を 調 整 した 時 系 列 接 続 用 数 値 より 計 算 ( 資 料 ) 総 務 省 労 働 力 調 査 家 計 調 査 厚 生 労 働 省 一 般 職 業 紹 介 状 況 毎 月 勤 労 統 計 内 閣 府 消 費 動 向 調 査 景 気 ウォッチャー 調 査 消 費 総 合 指 数 経 済 産 業 省 商 業 販 売 統 計 第 3 次 産 業 活 動 指 数 国 土 交 通 省 建 築 着 工 統 計 日 本 百 貨 店 協 会 日 本 自 動 車 販 売 協 会 連 合 会 等 より みずほ 総 合 研 究 所 作 成 9 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
5. 政 府 部 門 公 的 需 要 税 収 経 済 政 策 公 的 需 要 は 増 加 基 調 に 復 しているとみられる 緊 急 経 済 対 策 関 係 事 業 の 執 行 が 一 巡 し 東 日 本 大 震 災 の 復 旧 復 興 事 業 もピークアウトしたとみられることから 1~3 月 期 の 公 共 投 資 (SNAベース)は 6 四 半 期 ぶりに 減 少 する 見 込 みである 他 方 先 行 指 標 の 公 共 工 事 請 負 金 額 (みずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 )は 1 ~3 月 期 に 増 加 した 後 4 月 の 水 準 も 1~3 月 平 均 を 8.2% 上 回 っている( 図 表 1) 2014 年 度 前 半 の 公 共 投 資 は 2013 年 度 補 正 予 算 2014 年 度 予 算 に 組 まれた 公 共 事 業 の 執 行 が 下 支 えとなるとみられる 社 会 保 障 給 付 の 拡 大 により 政 府 消 費 の 増 加 も 続 くだろう 今 後 の 公 的 需 要 は 増 加 基 調 で 推 移 する 見 通 しである 税 収 は 増 加 している 3 月 の 国 税 収 入 は 前 年 比 +14.4%(2 月 同 +1.4%)とな った( 図 表 2) 所 得 税 収 消 費 税 収 の 増 加 が 全 体 を 押 し 上 げた 2013 年 4 月 ~2014 年 3 月 の 税 収 全 体 の 累 計 ( )は 前 年 比 +5.4%となり 2013 年 度 の 税 収 見 積 も り(45.4 兆 円 補 正 予 算 ベース)に 対 する 進 捗 率 は 77.9%(2012 年 4 月 ~2013 年 3 月 :76.3%( 決 算 額 に 対 する 進 捗 率 ))となった 景 気 回 復 が 続 く 中 消 費 税 増 税 の 影 響 もあり 税 収 は 今 後 も 増 加 が 続 くとみられる ( )2013 会 計 年 度 分 (2013 年 4 5 月 の 税 収 のうち 2012 会 計 年 度 分 は 除 く) 2013 年 度 の 税 収 が 確 定 するのは 3 月 期 決 算 企 業 の 法 人 税 が 反 映 される 5 月 4 月 25 日 政 府 は 国 家 戦 略 特 区 の 具 体 的 な 区 域 を 指 定 する 政 令 を 閣 議 決 定 した 今 回 は 6 区 域 (1 東 京 圏 ( 東 京 都 23 区 のうち 9 区 千 葉 県 成 田 市 神 奈 川 県 ) 2 新 潟 県 新 潟 市 3 関 西 圏 ( 京 都 府 大 阪 府 兵 庫 県 ) 4 兵 庫 県 養 父 市 5 福 岡 県 福 岡 市 6 沖 縄 県 )が 指 定 され 各 区 域 において 都 市 再 生 まちづくり 教 育 雇 用 医 療 歴 史 的 建 築 物 の 活 用 農 業 などの 分 野 の 規 制 改 革 が 進 め られることとなる 今 後 は 各 自 治 体 国 民 間 企 業 からなる 区 域 会 議 が 発 足 し 詳 細 な 区 域 計 画 ( 事 業 計 画 )が 策 定 される 予 定 である 区 域 会 議 では 新 たな 規 制 改 革 の 提 案 も 想 定 されており 各 区 域 の 民 間 のニーズを 反 映 した 特 徴 あ る 提 案 が 期 待 されている 5 月 7 日 財 務 省 は 軽 減 税 率 を 飲 食 料 品 に 導 入 する 場 合 の 減 収 額 の 試 算 を 対 象 品 目 を 場 合 分 けして 提 示 した( 図 表 3) 例 えば 軽 減 税 率 を 全 ての 飲 食 料 品 に 適 用 すると(ケース1) 税 率 1% 当 たり 6,600 億 円 の 税 収 減 に 精 米 に 限 定 して 適 用 すると(ケース8) 同 200 億 円 の 税 収 減 になるという 公 明 党 は 当 初 対 象 品 目 として 酒 と 外 食 を 除 く 飲 食 料 品 (ケース3)と 新 聞 出 版 物 を 提 案 していた が 大 幅 な 税 収 減 につながるため 与 党 で 対 象 の 絞 り 込 みを 進 める 方 針 だ なお 軽 減 税 率 に 関 しては 対 象 品 目 以 外 にも 検 討 すべき 問 題 が 山 積 している そのうちの 一 つは 低 所 得 者 層 対 策 としての 効 率 性 である 仮 に 軽 減 税 率 を 酒 と 外 食 を 除 く 飲 食 料 品 に 適 用 すると 1 世 帯 当 たりの 負 担 減 は 年 間 約 1.2 万 円 と 試 算 される( 図 表 4) 所 得 階 級 別 では 低 所 得 者 層 で 0.7 万 円 高 所 得 者 層 で 1.6 万 円 と 所 得 が 高 いほど 軽 減 額 が 大 きく 低 所 得 者 層 対 策 としては 非 効 率 なことが 分 かる 財 源 が 限 られる 中 では 全 ての 世 帯 の 負 担 を 軽 減 する 軽 減 税 率 よりも 低 所 得 層 者 に 恩 恵 を 絞 る 給 付 付 き 税 額 控 除 を 導 入 する 方 が より 多 くの 財 政 資 源 を 低 所 得 者 層 に 振 り 向 けることができるだろう 10 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
図 表 1 公 共 工 事 請 負 金 額 ( 兆 円 ) 1.5 2014 年 4 月 1.4 1.3 1.2 1.1 1.0 0.9 2014 年 1~3 月 平 均 0.8 0.7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 ( 注 )みずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 ( 資 料 ) 保 証 事 業 会 社 3 社 公 共 工 事 前 払 金 保 証 統 計 図 表 3 軽 減 税 率 導 入 に 必 要 な 財 源 対 象 品 目 1% 当 たり 減 収 額 ( 単 位 : 億 円 ) ( 参 考 ) 税 率 10% 時 に 8%の 軽 減 税 率 を 導 入 した 場 合 1 全 ての 飲 食 料 品 6,600 13,200 2 1から 酒 除 く 6,300 12,600 3 1から 酒 外 食 除 く 4,900 9,800 4 1から 酒 外 食 菓 子 類 除 く 4,300 8,600 5 1から 酒 外 食 菓 子 類 飲 料 除 く 4,000 8,000 6 生 鮮 食 品 1,800 3,600 7 米 みそ しょうゆ 200 400 8 精 米 200 400 ( 注 ) 財 務 省 推 計 ( 資 料 ) 各 種 報 道 よりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 ( 前 年 比 %) 25 20 15 10 5 0 5 図 表 2 国 税 収 入 税 収 計 その 他 消 費 税 所 得 税 法 人 税 13/1 13/3 13/5 13/7 13/9 13/11 14/1 14/3 ( 注 ) 出 納 整 理 期 間 を 含 むベース ( 資 料 ) 財 務 省 租 税 及 び 印 紙 収 入 収 入 額 調 図 表 4 軽 減 税 率 導 入 による 消 費 税 負 担 軽 減 額 試 算 ( 単 位 : 万 円 ) 所 得 5 分 位 階 級 平 均 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ 1 世 帯 当 たり 消 費 支 出 (1カ 月 ) 25.2 13.7 20.2 24.4 28.1 39.3 1 世 帯 当 たりの 消 費 税 対 象 額 (1カ 月 ) 注 2 22.6 12.0 18.4 22.0 25.3 35.5 ( 酒 外 食 を 除 いた 飲 食 料 品 を 除 く) 17.8 8.9 13.9 17.0 20.0 29.0 1 世 帯 当 たり 消 費 税 負 担 額 (1カ 月 ) 1 消 費 税 率 10% 時 2.3 1.2 1.8 2.2 2.5 3.5 2 軽 減 税 率 導 入 ( 酒 外 食 除 く 飲 食 料 品 8%) 2.2 1.1 1.7 2.1 2.4 3.4 負 担 軽 減 額 (2-1) 0.10 0.06 0.09 0.10 0.10 0.13 年 間 負 担 軽 減 額 ((2-1) 12) 1.2 0.7 1.1 1.2 1.3 1.6 消 費 税 負 担 率 ( 消 費 税 負 担 額 / 収 入 %) 1 消 費 税 率 10% 時 5.2 8.2 7.1 6.1 5.0 4.0 2 軽 減 税 率 導 入 ( 酒 外 食 除 く 飲 食 料 品 8%) 5.0 7.8 6.7 5.8 4.8 3.8 負 担 軽 減 率 (2-1) 0.22 0.42 0.34 0.28 0.21 0.14 ( 注 )1. 軽 減 税 率 の 対 象 品 目 は 酒 外 食 除 く 飲 食 料 品 2. 消 費 税 対 象 額 は 家 賃 地 代 教 育 医 薬 品 保 険 医 療 サービスを 除 いた 消 費 支 出 ( 資 料 ) 総 務 省 家 計 調 査 (2013 年 ) などよりみずほ 総 合 研 究 所 作 成 図 表 5 政 府 部 門 の 主 要 統 計 FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 公 的 需 要 政 府 消 費 ( 全 産 業 供 給 指 数 ) 前 期 比 % 1.1 n.a. 0.2 0.3 n.a. 0.1 0.3 0.1 n.a. n.a. 公 共 投 資 ( 全 産 業 供 給 指 数 ) 前 期 比 % 10.0 n.a. 2.3 3.2 n.a. 1.8 2.1 0.3 n.a. n.a. 公 共 工 事 出 来 高 前 期 比 % 12.4 n.a. 2.5 5.1 n.a. 1.9 3.2 1.3 n.a. n.a. 公 共 工 事 請 負 金 額 前 期 比 % 10.3 17.7 6.7 3.8 8.2 5.2 17.5 18.2 1.9 17.8 財 政 フロー 財 政 資 金 対 民 間 収 支 ( 一 般 + 特 別 ) 兆 円 34.5 38.6 11.7 5.5 n.a. 4.3 2.4 1.6 6.3 11.1 前 年 差 兆 円 12.4 4.2 0.6 4.1 n.a. 1.6 0.9 1.0 2.2 1.9 一 般 会 計 租 税 印 紙 収 入 兆 円 - - 11.6 10.2 n.a. 2.7 4.1 3.6 2.5 n.a. 前 年 比 % - - 1.9 12.0 n.a. 2.5 21.5 1.4 14.4 n.a. 会 計 年 度 累 計 兆 円 43.9 n.a. - - - 25.2 29.3 32.8 35.3 n.a. 会 計 年 度 累 計 前 年 差 兆 円 1.1 n.a. - - - 0.7 1.5 1.5 1.8 n.a. 所 得 税 前 年 比 % 2.7 11.8 4.8 33.2 n.a. 6.2 40.6 9.7 35.6 n.a. 法 人 税 前 年 比 % 4.1 0.4 1.9 5.2 n.a. 1.2 11.2 3.1 9.1 n.a. 消 費 税 前 年 比 % 0.3 4.4 2.0 5.7 n.a. 0.3 7.6 1.0 13.3 n.a. 財 政 ストック 政 府 債 務 残 高 兆 円 991.6 1,025.0 1,017.9 1,025.0 n.a. 1,017.9 1,019.8 1,027.1 1,025.0 n.a. 前 年 差 兆 円 31.7 33.4 20.7 33.4 n.a. 20.7 25.3 34.8 33.4 n.a. 内 国 債 兆 円 774.8 812.1 804.3 812.1 n.a. 804.3 811.7 819.2 812.1 n.a. 国 庫 短 期 証 券 兆 円 162.0 157.4 158.4 157.4 n.a. 158.4 153.2 152.8 157.4 n.a. 借 入 金 兆 円 54.9 55.5 33.2 55.5 n.a. 33.2 36.1 40.3 55.5 n.a. 外 貨 準 備 高 10 億 ドル 1,254.4 1,279.3 1,266.8 1,279.3 n.a. 1,266.8 1,277.1 1,288.2 1,279.3 1,282.8 ( 注 1) 一 般 会 計 租 税 印 紙 収 入 の 月 次 の 会 計 年 度 累 計 のうち 4 5 月 は 前 会 計 年 度 分 の 累 計 値 ( 注 2) 公 共 工 事 出 来 高 公 共 工 事 請 負 金 額 はみずほ 総 合 研 究 所 による 季 節 調 整 値 年 度 は 原 数 値 ( 注 3)2014 年 3 月 の 値 が 公 表 されていない 指 標 の1~3 月 期 は 1~2 月 平 均 の2013 年 10~12 月 平 均 に 対 する 変 化 率 公 共 工 事 請 負 金 額 の4~6 月 期 は 4 月 の1~3 月 平 均 に 対 する 変 化 率 ( 資 料 ) 日 本 銀 行 金 融 経 済 統 計 月 報 財 務 省 租 税 及 び 印 紙 収 入 収 入 額 調 財 政 資 金 対 民 間 収 支 経 済 産 業 省 全 産 業 供 給 指 数 国 土 交 通 省 建 設 総 合 統 計 保 証 事 業 会 社 公 共 工 事 前 払 金 保 証 統 計 11 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
6. 物 価 国 内 企 業 物 価 国 内 企 業 物 価 ( )は 伸 びが 低 下 している 経 過 措 置 が 適 用 される 一 部 品 目 を 除 き 消 費 税 率 引 き 上 げの 影 響 が 反 映 され 4 月 の 国 内 企 業 物 価 指 数 は 前 年 比 +4.1%(3 月 同 +1.7%)と 伸 びが 高 まった( 図 表 1) 他 方 消 費 税 を 除 くベー スでは 円 安 効 果 の 一 巡 などを 背 景 に 同 +1.4%と 上 昇 幅 が 縮 小 した 円 安 による 輸 入 物 価 上 昇 を 通 じた 国 内 物 価 の 上 昇 圧 力 は 緩 和 が 続 くだろう エ ネルギー 価 格 のプラス 寄 与 も 縮 小 するとみられる 国 内 企 業 物 価 指 数 の 伸 びは 縮 小 傾 向 が 続 くと 見 込 まれる ( ) 消 費 税 増 税 の 影 響 を 除 く 消 費 者 物 価 消 費 者 物 価 ( )は 緩 やかに 上 昇 している 3 月 の 生 鮮 食 品 を 除 く 総 合 指 数 (コ アCPI)は 前 年 比 +1.3%と 2 月 から 横 ばいとなった( 図 表 2) 食 料 品 やエネ ルギーは 上 昇 幅 が 拡 大 したものの 耐 久 消 費 財 の 上 昇 幅 が 縮 小 したため 食 料 ( 酒 類 除 く) エネルギーを 除 く 総 合 指 数 ( 米 国 基 準 コアCPI 2 月 同 +0.8% 3 月 同 +0.7%)は 伸 び 率 が 低 下 した 消 費 増 税 後 の 動 向 を 示 す 物 価 統 計 として 注 目 された 4 月 の 東 京 都 区 部 コアCP Iは 前 年 比 +2.7%(3 月 同 +1.0%)と 伸 びが 大 きく 高 まった( 図 表 3) 経 過 措 置 品 目 ( 電 気 代 ガス 代 などは 5 月 以 降 に 増 税 分 が 反 映 )を 除 く 全 ての 課 税 対 象 品 目 に % 増 税 分 が 転 嫁 された 場 合 消 費 増 税 による 押 し 上 げ 幅 は 1.7%Pt と 試 算 される 4 月 と 3 月 のコアCPI 前 年 比 の 差 も+1.7%Pt であるため 4 月 の 都 区 部 は 増 税 分 がほぼ 物 価 に 転 嫁 され 増 税 の 影 響 を 除 くベースの 伸 びは 3 月 からほぼ 横 ばいだったと 評 価 できよう 他 方 京 阪 神 三 都 市 について 4 月 と 3 月 のコアCPIの 前 年 比 の 差 をみると 京 都 市 が+1.6%Pt 大 阪 市 が+1.6%Pt 神 戸 市 が+1.3%Pt となった 品 目 別 の 詳 細 データが 公 表 されていないため 消 費 増 税 による 押 し 上 げ 幅 を 試 算 することができないが 東 京 都 区 部 と 同 様 に 1.7%Pt と 仮 定 した 場 合 京 阪 神 三 都 市 においては 税 率 引 き 上 げ 分 の 価 格 転 嫁 が 不 十 分 であったことになる 地 方 圏 では 増 税 分 の 価 格 転 嫁 が 都 区 部 よりも 困 難 であった 可 能 性 には 注 意 が 必 要 であろう 今 後 のコアCPIは 当 面 1% 台 前 半 の 推 移 が 続 くが 上 昇 幅 は 緩 やかに 縮 小 していく 見 通 しである 米 国 基 準 コアCPIは 消 費 増 税 に 伴 う 内 需 の 落 ち 込 み などから 改 善 が 足 踏 みするだろう エネルギー 価 格 の 伸 びも 徐 々に 鈍 化 すると 予 想 される ( ) 消 費 税 増 税 の 影 響 を 除 く 金 融 政 策 日 銀 は 金 融 緩 和 を 強 化 している 4/30 の 金 融 政 策 決 定 会 合 では 2013 年 4 月 に 導 入 した 枠 組 みに 沿 って 金 融 緩 和 を 進 めていくことを 決 定 した 経 済 物 価 情 勢 の 展 望 ( 展 望 レポート) では 輸 出 回 復 の 遅 れなどを 理 由 に 2013 年 度 2014 年 度 の 実 質 GDP 成 長 率 が 下 方 修 正 される 一 方 増 税 の 影 響 を 除 くコアCPIはこ れまでの 見 通 しが 概 ね 維 持 された( 図 表 4) 2%インフレ 目 標 を 達 成 する 時 期 は 見 通 し 期 間 (2014~2016 年 度 )の 中 盤 頃 とされ 今 回 新 たに 示 された 2016 年 度 のコアCPIは 2.1%と 上 昇 幅 を 拡 大 させる 見 通 しとなった 日 銀 は 当 面 昨 年 4 月 に 決 定 した 内 容 に 即 して 金 融 緩 和 を 進 めていくとみられ るが 物 価 上 昇 率 の 鈍 化 などを 受 けて 早 ければ 夏 場 にも 追 加 の 金 融 緩 和 に 踏 み 切 る 可 能 性 がある 12 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )
図 表 1 国 内 企 業 物 価 指 数 図 表 2 消 費 者 物 価 指 数 ( 全 国 ) ( 前 年 比 %) 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 その 他 電 力 都 市 ガス 水 道 食 料 品 飲 料 たばこ 飼 料 化 学 製 品 非 鉄 金 属 鉄 鋼 石 油 石 炭 製 品 13/1 13/3 13/5 13/7 13/9 13/11 14/1 14/3 ( 資 料 ) 日 本 銀 行 企 業 物 価 指 数 総 平 均 ( 消 費 税 を 除 く) 図 表 3 コアCPI( 東 京 都 区 部 京 阪 神 ) 消 費 増 税 の 影 響 ( 前 年 比 %) 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 その 他 サービス( 外 食 除 く) 耐 久 消 費 財 食 料 ( 生 鮮 食 品 酒 類 除 く) エネルギー コアCPI 12/1 12/4 12/7 12/10 13/1 13/4 13/7 13/10 14/1 ( 資 料 ) 総 務 省 消 費 者 物 価 指 数 図 表 4 日 銀 展 望 レポート の 見 通 し ( 前 年 比 %) 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.5 1.0 東 京 京 都 市 大 阪 市 神 戸 市 13/4 13/6 13/8 13/10 13/12 14/2 14/4 4 月 と3 月 の 前 年 比 の 差 (%Pt) 3 月 前 年 比 (%) 4 月 前 年 比 (%) 全 国 - 1.3 - 東 京 都 区 部 1.7 1.0 2.7 京 都 市 1.6 2.0 3.6 大 阪 市 1.6 1.6 3.2 神 戸 市 1.3 1.5 2.8 ( 注 ) 東 京 都 区 部 は 中 旬 速 報 値 京 阪 神 3 都 市 の 消 費 者 物 価 指 数 ( 速 報 値 )は 中 旬 調 査 分 に 基 づき 各 府 県 が 独 自 に 集 計 した 値 であるため 総 務 省 から 発 表 される 確 報 値 と 異 なることがある ( 資 料 ) 総 務 省 消 費 者 物 価 指 数 京 都 府 大 阪 府 兵 庫 県 2013 年 度 1 月 時 点 の 見 通 し 2014 年 度 1 月 時 点 の 見 通 し 2015 年 度 1 月 時 点 の 見 通 し 2016 年 度 図 表 5 物 価 の 主 要 統 計 実 質 GDP +2.2~+2.3 <+2.2> +2.5~+2.9 <+2.7> +0.8~+1.3 <+1.1> +0.9~+1.5 <+1.4> +1.2~+1.5 <+1.5> +1.2~+1.8 <+1.5> +1.0~+1.5 <+1.3> ( 対 前 年 度 比 :% <> 内 は 政 策 委 員 見 通 しの 中 央 値 ) 消 費 者 物 価 指 数 ( 除 く 生 鮮 食 品 ) +0.8 +0.7~+0.9 <+0.7> +3.0~+3.5 <+3.3> +2.9~+3.6 <+3.3> +1.9~+2.8 <+2.6> +1.7~+2.9 <+2.6> +2.0~+3.0 <+2.8> 消 費 税 率 引 き 上 げの 影 響 を 除 くケース +1.0~+1.5 <+1.3> +0.9~+1.6 <+1.3> +1.2~+2.1 <+1.9> +1.0~+2.2 <+1.9> +1.3~+2.3 <+2.1> ( 注 )1.2015 年 10 月 に 消 費 税 率 が8%から10%に 引 き 上 げられる 前 提 2. 消 費 税 率 引 き 上 げによる 物 価 の 押 し 上 げ 幅 は 2014 年 度 が+2.0%Pt 2015 2016 年 度 が+0.7%Ptを 想 定 ( 資 料 ) 日 本 銀 行 経 済 物 価 情 勢 の 展 望 ( 展 望 レポート) (2014 年 4 月 30 日 ) FY2012 FY2013 2013Q4 2014Q1 2014Q2 2013/12 2014/01 2014/02 2014/03 2014/04 商 品 市 況 日 本 銀 行 国 際 商 品 指 数 前 年 比 % 8.6 5.3 3.6 8.3 n.a. 5.0 11.7 7.1 5.9 n.a. 国 内 企 業 物 価 総 平 均 前 年 比 % 1.1 1.9 2.5 1.9 n.a. 2.5 2.4 1.8 1.7 4.1 ( 消 費 税 を 除 く) 前 年 比 % - - - - - - - - - 1.4 素 原 材 料 前 年 比 % 0.4 3.3 6.1 0.6 n.a. 6.1 3.2 0.8 2.2 0.9 中 間 財 前 年 比 % 1.1 2.9 3.8 3.2 n.a. 3.8 3.7 3.1 3.0 2.5 最 終 財 前 年 比 % 1.1 0.1 0.2 0.1 n.a. 0.1 0.3 0.0 0.1 0.2 企 業 向 け 総 平 均 前 年 比 % 0.3 0.5 0.8 0.7 n.a. 1.0 0.7 0.7 0.7 n.a. サービス 価 格 ( 国 際 運 輸 を 除 く) 前 年 比 % 0.3 0.1 0.3 0.5 n.a. 0.4 0.3 0.5 0.6 n.a. 金 融 保 険 前 年 比 % 0.1 1.1 1.4 1.4 n.a. 1.3 1.5 1.4 1.4 n.a. 不 動 産 前 年 比 % 2.1 0.6 0.2 0.1 n.a. 0.4 0.1 0.0 0.2 n.a. 運 輸 前 年 比 % 0.1 2.3 2.9 1.5 n.a. 3.4 2.2 1.4 1.1 n.a. 情 報 通 信 前 年 比 % 0.6 1.3 1.1 1.1 n.a. 0.9 1.3 1.0 1.1 n.a. 広 告 前 年 比 % 0.0 0.1 0.7 0.4 n.a. 0.9 0.1 0.3 1.0 n.a. リース レンタル 前 年 比 % 1.2 0.6 0.7 0.6 n.a. 0.6 0.9 0.4 0.6 n.a. 諸 サービス 前 年 比 % 0.1 0.9 0.9 1.5 n.a. 1.0 1.2 1.6 1.8 n.a. 消 費 者 物 価 総 合 前 年 比 % 0.3 0.9 1.4 1.5 n.a. 1.6 1.4 1.5 1.6 n.a. ( 生 鮮 食 品 を 除 く) 前 年 比 % 0.2 0.8 1.1 1.3 n.a. 1.3 1.3 1.3 1.3 n.a. ( 酒 類 を 除 く 食 品 エネルギーを 除 く) 前 年 比 % 0.6 0.2 0.5 0.7 n.a. 0.7 0.7 0.8 0.7 n.a. 耐 久 消 費 財 前 年 比 % 4.5 0.9 0.1 1.9 n.a. 0.7 2.2 2.6 1.1 n.a. 半 耐 久 消 費 財 前 年 比 % 0.4 0.7 0.9 0.9 n.a. 1.2 0.9 1.3 0.6 n.a. 非 耐 久 消 費 財 前 年 比 % 0.1 2.1 3.1 2.7 n.a. 3.2 2.5 2.8 3.2 n.a. 一 般 サービス 前 年 比 % 0.3 0.0 0.0 0.2 n.a. 0.2 0.1 0.2 0.3 n.a. 公 共 サービス 前 年 比 % 0.4 1.5 1.9 1.9 n.a. 1.9 1.8 1.9 2.0 n.a. 金 融 政 策 無 担 保 コール 翌 日 物 金 利 ( 末 値 ) % 0.06 0.04 0.07 0.04 n.a. 0.07 0.07 0.07 0.04 0.07 ( 注 ) 実 数 データより 変 化 率 を 計 算 しているため 公 表 値 と 一 致 しないことがある ( 資 料 ) 日 本 銀 行 企 業 物 価 指 数 企 業 向 けサービス 価 格 指 数 総 務 省 消 費 者 物 価 指 数 13 みずほ 日 本 経 済 情 報 (2014 年 5 月 号 )