温 暖 化 防 止 ながれやま 便 り 第 8 号 平 成 25 年 6 月 温 暖 化 防 止 ながれやま 代 表 春 田 育 男 流 山 市 美 田 69-57 編 集 石 垣 幸 子 平 成 25 年 度 活 動 方 針 決 まる 平 成 25 年 4 月 6 日 に 北 部 公 民 館 で 総 会 を 開 催 下 記 を 承 認 した 1,24 年 度 活 動 報 告 ( 別 記 の 通 り) 2,24 年 度 収 支 決 算 監 査 報 告 3,25 年 度 活 動 方 針 < 活 動 の 方 向 性 > 地 球 に 優 しい 低 炭 素 なまちづくりを 推 進 す る 広 げようエコの 輪 と 地 域 の 和 を 理 念 として 省 エネ 活 動 の 啓 発 促 進 省 エネ 機 器 の 普 及 再 生 可 能 エネルギーの 普 及 交 通 利 用 の 改 善 緑 地 保 全 防 災 対 策 地 産 地 消 などを 推 進 <25 年 度 の 活 動 > a: 啓 発 活 動 ( 環 境 講 座 出 前 講 座 ) b: 調 査 活 動 ( 環 境 家 計 簿 ほか) c: 学 習 会 ( 省 エネ 市 民 会 議 ほか) d: 広 報 活 動 (HP の 充 実 会 報 )など 4 活 動 体 制 理 事 代 表 春 田 育 男 理 事 副 代 表 塩 幡 一 二 理 事 事 務 局 長 突 田 芳 宏 理 事 同 次 長 板 倉 正 理 事 広 報 部 長 石 垣 幸 子 理 事 監 査 難 波 幸 男 理 事 同 奥 田 征 男 理 事 アト ハ イサ ー 小 山 俊 理 事 同 新 田 修 理 事 同 平 手 彰 5,25 年 度 予 算 6, 会 則 変 更 規 定 制 定 など 1 地 球 に 優 しい 低 炭 素 な 街 づくり を 春 田 育 男 ( 代 表 ) 平 成 25 年 度 の 総 会 で 第 4 代 代 表 に 選 任 されました 春 田 育 男 です NPO 温 暖 化 防 止 ながれやま(OBN)は 平 成 14 年 (2002)9 月 に 設 立 し 10 年 を 経 過 しました こ の 間 小 山 俊 さん 新 田 修 さん 平 手 彰 さんが 代 表 として 会 発 展 のため 尽 力 されてこられま した 発 足 当 時 の 苦 労 話 は 平 成 25 年 2 月 18 日 の 10 周 年 パーティーで 新 田 さんから 披 露 され ました 5 名 で 発 足 したOBNも 現 在 は 若 手 も 加 わって 30 名 となり 流 山 市 から 市 民 環 境 講 座 の 開 催 委 託 を 受 けるまでの 環 境 団 体 に 充 実 ました 私 たちは 美 しい 自 然 と 豊 かな 四 季 に 恵 また 素 晴 らしい 流 山 文 化 を 長 い 年 月 をかけて 育 てて きました 私 たちの 生 活 は 季 節 ごとの 行 事 や 旬 の 食 べ 物 飲 み 物 などを 通 して 自 然 と 季 節 の 移 り 変 わりに 深 くかかわっています 私 たちに 続 く 世 代 が 平 和 で 精 神 的 にも 豊 かな 生 活 を 送 れるよう 地 球 にやさしい 低 炭 素 な まちづくり を 目 指 す 責 務 が 私 たちにあります 私 たち 一 人 ひとりの 活 動 には 限 界 があります が 同 じ 心 を 持 つ 多 くの 市 民 の 活 動 が 積 み 重 な ることで 大 きな 力 となります OBNは 地 球 にやさしい 低 炭 素 なまちづ くり を 推 進 します
24 年 度 の 活 動 報 告 2
都 市 ガスから 電 気 をつくる? 板 倉 正 ( 会 員 ) 4 月 12 日 京 和 ガス( 本 社 )で 省 エネ 市 民 会 議 を 開 催 次 の 内 容 を 学 んだ 1 エネファームの 原 理 と 今 後 の 見 通 し ( 京 和 ガス 松 浦 専 務 高 橋 特 需 課 長 長 江 課 員 ) 京 和 ガスか らの 説 明 は 概 要 以 下 の 通 り 水 に 電 気 を 流 すと 水 素 と 酸 素 に 分 解 する ( 水 の 電 気 分 解 ) 逆 に 水 素 と 酸 素 を 化 学 反 応 さ せると 電 気 が 生 じ 水 もできる これが 燃 料 電 池 エネファームの 発 電 原 理 である エネファー ムは 都 市 ガスから 水 素 を 取 り 出 し 空 気 中 の 酸 素 と 化 学 反 応 をさせて 電 気 をつくる しかも 電 気 をつくる 時 に 発 生 する 熱 を 有 効 利 用 し お 湯 もつくるのである エネファームは 自 宅 で 発 電 できるため 遠 方 の 発 電 所 から 送 られてくる 電 気 に 比 べると 送 電 ロスも 少 なく 2 倍 以 上 の 発 電 効 率 となるそうだ そして エネファームは 環 境 に 優 しい 天 然 ガスの 特 性 と その 優 れた 省 エ ネ 性 により CO2 排 出 量 を 大 幅 に 抑 えられ 発 電 所 より 年 間 で 約 1.3 トンもの CO2 を 減 らすこと ができるという 2 エネファームと 太 陽 光 発 電 システムの 見 学 京 和 ガス 本 社 1 階 の 外 にあるエネファームで 内 部 ユ ニ ッ ト の 説 明 を 受 けた さらに 屋 上 に 移 動 し 発 電 能 力 10.08kW で 全 量 を 売 電 する 事 業 用 太 陽 光 発 電 システムを 見 学 屋 上 は 防 水 加 工 が 施 されてい るので 屋 上 強 度 の 関 係 から 自 重 で 保 持 できる ドイツ 製 軽 量 架 台 を 使 用 し 太 陽 電 池 モジュー ルは 韓 国 製 とのこと 3 省 エネ 断 熱 リフォームの 実 践 例 の 紹 介 (PV PV-net 新 美 氏 ) パワーポイントで 自 宅 の 省 エネ 断 熱 リフォー ムの 実 践 例 を 紹 介 太 陽 光 発 電 の 設 置 状 況 北 向 き 窓 のリフォームをお 一 人 で 行 なった 事 例 などを 紹 介 された 4 最 新 の 省 エネ 低 炭 素 社 会 施 策 (OBN 平 手 氏 ) 住 宅 建 築 物 での 気 密 性 の 確 保 断 熱 工 法 などが 重 要 視 されるようにな り 国 交 省 も 施 策 に 入 れ 始 めたので これからの 普 及 が 加 速 するとの 見 通 しを 述 べられた 3
ソフトパワーで 低 炭 素 な 環 境 を 目 指 す ながれやま 遠 藤 剛 氏 ( 流 山 市 環 境 政 策 課 ) 5 月 10 日 省 エネ 市 民 会 愚 を 開 催 流 山 市 環 境 政 策 課 遠 藤 主 任 主 事 に 流 山 市 地 球 温 暖 化 対 策 実 行 計 画 を 説 明 下 さった 流 山 市 では 早 くから 地 球 温 暖 化 対 策 地 域 推 進 計 画 を 策 定 した わが 国 が 昨 年 度 から 京 都 議 定 書 の 枠 組 みから 離 脱 国 の 中 長 期 目 標 の 策 定 やポスト 京 都 議 定 書 へ 向 けた 議 論 など 地 球 温 暖 化 対 策 に 係 る 国 内 外 の 大 きな 動 きがあったこと を 踏 まえ 先 に 策 定 した 地 球 温 暖 化 対 策 実 行 計 画 (ながれやまにこにこプラン) を 改 定 に 向 けての 課 題 を 検 討 した ソフトパワーとは 市 民 や 事 業 者 の 環 境 意 識 の 向 上 や 活 動 改 善 による 実 践 行 動 である 低 炭 素 なまちながれやまの 実 現 に 向 けた 取 組 みは 次 の 6 つの 重 点 プロジェクトにある 1. 環 境 家 計 簿 普 及 プロジェクト 環 境 家 計 簿 を きっかけ として 二 酸 化 炭 素 排 出 量 の 見 える 化 に 取 組 み エコライ フを 実 践 し 低 炭 素 型 のライフスタイル への 変 革 を 促 進 する 4.ながれやま 交 通 改 革 プロジェト 公 共 交 通 網 の 整 備 を 進 めると 共 に 公 共 交 通 や 自 転 車 の 利 用 をすすめ 自 動 車 の 利 用 低 減 を 促 進 する 5.ケロクルタウン( 循 環 型 社 会 ) 形 成 プロジェ クト 日 常 生 活 や 事 業 活 動 で ごみの 減 量 と 資 源 化 を 促 進 し 循 環 型 社 会 を 形 成 していく 6. 二 酸 化 炭 素 吸 収 源 対 策 プロジェクト 緑 地 の 整 備 や 保 全 グリーン 戦 略 などの 促 進 で 緑 豊 かなまちを 目 指 すと 共 に 二 酸 化 炭 素 の 吸 収 力 を 高 める 6つの 重 点 プロジェクト 2. 環 境 マネジメントシステム 利 用 プロジェ クト すべての 事 業 者 が 環 境 マネジメントシス テムを 取 組 み 環 境 負 荷 の 少 ない 事 業 活 動 への 変 革 を 促 進 する 3. 再 生 可 能 エネルギー 利 用 プロジェクト 太 陽 光 発 電 を 中 心 とした 再 生 可 能 エネル ギーの 導 入 により ハード 面 から 低 炭 素 型 のまちづくりを 促 進 する 4
地 球 温 暖 化 防 止 活 動 の 動 向 石 垣 幸 子 ( 会 員 ) 昨 年 OBNは 10 周 年 を 迎 えた 本 年 11 月 に ポーランドで 第 19 回 国 連 気 候 変 動 枠 組 条 約 締 結 国 会 議 (COP19) が 開 催 する 地 球 温 暖 化 防 止 の 実 施 に 向 けて 新 たな 合 意 が 成 されることを 期 待 する 97 年 の 京 都 会 議 (COP3)で 議 定 書 を 採 択 わが 国 は 90 年 比 6%の 二 酸 化 炭 素 の 削 減 義 務 を 負 ったが 2005 年 に 発 効 した 京 都 議 定 書 を 2011 年 のCOP17 で 離 脱 してしまった また 民 主 党 政 権 時 に 鳩 山 元 総 理 が 国 連 で 表 明 した 2020 年 ま でに 1990 年 比 25%CO2 削 減 を 石 原 環 境 相 は COP19 までに 緩 める 方 針 のようである この 10 年 の 間 地 球 は 温 暖 化 によるとみられる 深 刻 な 気 候 変 動 が 多 発 している 北 極 や 南 極 の 氷 山 ヒマラヤなどの 氷 河 の 溶 解 により 海 面 上 昇 が 進 み 南 の 諸 島 では 海 岸 線 の 水 没 が 始 まってい る 日 本 でもここ 数 年 異 常 気 象 が 頻 発 し 集 中 豪 雨 や 台 風 の 大 型 化 竜 巻 そして 今 春 には 爆 弾 低 気 圧 も 発 生 した 私 たちはこのかけがえのない 美 しい 地 球 を 次 世 代 に 継 承 する 義 務 がある そのた め 私 たち 市 民 一 人 ひとりが 気 付 いたことを 実 践 することが 大 切 ではないでしょうか < 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 の 歴 史 > 1992 年 : 地 球 サミット (リオ)で 気 候 変 動 枠 組 み 条 約 を 採 択 条 約 は 大 気 中 の 温 室 効 果 ガスの 増 加 が 地 球 を 温 暖 化 し 自 然 生 態 系 などに 悪 影 響 を 及 ぼす 恐 れがあることを 人 類 共 通 の 課 題 と 確 認 し 大 気 中 の 温 室 効 果 ガスの 濃 度 を 安 定 させ 将 来 の 気 候 変 動 がもたらす 様 々な 悪 影 響 を 防 止 する 取 組 みの 原 則 措 置 など 定 め る 締 約 国 会 議 (COP)を 毎 年 開 催 すると 決 定 1995 年 :COP1(ベルリン) 温 暖 化 防 止 対 策 の 必 要 性 は 合 意 したが 削 減 の 義 務 化 は 合 意 されず 1996 年 :COP2(ジュネーブ) 同 上 1997 年 :COP3( 京 都 ) 温 室 効 果 ガス 削 減 の 義 務 化 を 京 都 議 定 書 で 採 択 200 年 : 千 葉 県 は 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 員 を 委 任 開 始 2002 年 :OBN 発 足 地 球 温 暖 化 対 策 基 本 法 が 制 定 2005 年 : 京 都 議 定 書 が 発 効 ( 日 本 のCO2 削 減 量 は 90 年 比 6% ) 2007 年 :IPCC( 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル)は 第 4 次 報 告 書 を 公 表 温 暖 化 は 疑 う 余 地 がない とし 対 策 の 必 要 性 を 認 識 し 京 都 議 定 書 より 1 桁 多 い 削 減 量 が 必 要 と 判 断 現 在 : 2012 年 に 京 都 議 定 書 の 約 束 期 間 が 終 わ り CO2 削 減 は 実 行 されなかった 温 室 効 果 ガス 削 減 の 必 要 性 を 各 国 は 認 識 するものの 削 減 率 を 巡 って 先 進 国 と 途 上 国 は 合 意 に 至 らず 一 方 大 気 中 の 温 室 効 果 ガス 濃 度 は 年 々 高 まり 本 年 5 月 10 日 にハワイ 島 マウナロア 観 測 所 ( 標 高 3397m)では 観 測 開 始 以 来 初 めて 400ppmを 超 えた 5
第 1 回 市 民 環 境 講 座 のお 知 らせ ~ 地 球 温 暖 化 と 利 根 運 河 の 生 物 多 様 性 ~ かつて 利 根 運 河 は 江 戸 川 と 利 根 川 を 結 ぶ 人 工 の 川 の 道 であった オランダ 人 技 師 ムルデル の 指 揮 の 下 モッコやツルハシといったほとん ど 人 力 による 大 工 事 であったと 言 われている 明 治 23 年 6 月 15 日 時 の 総 理 大 臣 を 迎 え て 竣 工 式 がおこなわれた 明 治 29 年 土 浦 線 (いまの 常 磐 線 )が 開 通 し 陸 上 交 通 も 発 展 した 運 河 は 度 々 洪 水 に 見 舞 わ れ 浚 渫 に 費 用 を 要 した そして 昭 和 16 年 7 月 大 型 台 風 に 襲 われた 時 もはやそれを 修 復 す る 力 は 無 かった この 時 利 根 運 河 は 川 の 道 と しての 役 割 は 終 え 洪 水 対 策 の 派 川 利 根 川 とし て 政 府 が 買 い 取 っている その 役 目 を 終 えた 利 根 運 河 は 今 雄 大 な 景 色 の 中 に たくさんの 鳥 たちに 出 会 うことができ る また 希 少 種 を 含 むたくさんの 植 物 を 確 認 し ている 今 全 国 的 にトンボや 蛙 が 減 っている という 貴 重 な 生 物 多 様 性 を 保 つ 利 根 運 河 の 水 環 境 を 守 り 温 暖 化 のバロメーターとして 注 意 深 く 守 っていくのが 私 たちの 課 題 でもある 1 部 利 根 運 河 の 自 然 観 察 利 根 運 河 の 自 然 を 観 察 しながら 森 の 図 書 館 へ 向 かいます 集 合 :13:00 東 武 野 田 線 運 河 駅 改 札 前 ( 小 雨 決 行 ) ガイド: 柳 沢 朝 江 さん( 利 根 運 河 の 生 態 系 を 守 る 会 植 物 調 査 班 リーダー) 2 部 講 演 会 会 場 : 森 の 図 書 館 視 聴 覚 室 時 間 :14:00~16:00( 開 場 13:30) 内 容 : 映 像 とお 話 みんな 来 てね! 1. 地 球 温 暖 化 と 異 常 気 象 春 田 育 男 氏 ( 千 葉 県 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 員 ) 2. 川 のネットワークと 利 根 運 河 田 中 利 勝 氏 ( 利 根 運 河 の 生 態 系 を 守 る 会 代 表 ) 3. 生 物 回 廊 利 根 運 河 新 保 國 弘 氏 ( 東 葛 自 然 と 文 化 研 究 所 所 長 ) 参 加 者 に 地 産 地 消 流 山 産 旬 の 野 菜 をプレゼント 利 根 運 河 < 編 集 後 記 > 関 東 地 方 も 早 々と 梅 雨 入 りした 日 本 は 春 夏 秋 冬 ともう 一 つ 梅 雨 を 入 れて 五 季 の 国 だと 言 う 人 もいる うっとうしくていやだという 人 もい るだろう しっとりと 落 ち 着 いた 雰 囲 気 が 好 き という 人 もいる 世 界 中 には 異 常 気 象 で 砂 漠 化 が 進 んでいる 地 域 もある 瑞 穂 が 実 る 国 を 支 え るこの 梅 雨 をうらやましいと 思 っているかも ( 石 垣 幸 子 ) 6