大気汚染防止法の一部を改正する法律案

平 成 25 年 9 月 熊 本 県 環 境 保 全 協 議 会 研 修 会 資 料 大 気 汚 染 防 止 法 の 概 要 について 熊 本 県 環 境 生 活 部 環 境 局 環 境 保 全 課 1

大 気 汚 染 防 止 法 第 一 条 ( 原 文 ) この 法 律 は 工 場 及 び 事 業 場 における 事 業 活 動 並 び に 建 築 物 等 の 解 体 等 に 伴 うばい 煙 揮 発 性 有 機 化 合 物 及 び 粉 じんの 排 出 等 を 規 制 し 有 害 大 気 汚 染 物 質 対 策 の 実 施 を 推 進 し 並 びに 自 動 車 排 出 ガスに 係 る 許 容 限 度 を 定 めること 等 により 大 気 の 汚 染 に 関 し 国 民 の 健 康 を 保 護 するとともに 生 活 環 境 を 保 全 し 並 びに 大 気 の 汚 染 に 関 して 人 の 健 康 に 係 る 被 害 が 生 じ た 場 合 における 事 業 者 の 損 害 賠 償 の 責 任 について 定 めることにより 被 害 者 の 保 護 を 図 ることを 目 的 とする 2

大 気 汚 染 防 止 法 第 一 条 の 整 理 前 段 目 的 大 気 の 汚 染 に 関 し 国 民 の 健 康 を 保 護 するとともに 生 活 環 境 を 保 全 する 手 段 排 出 等 を 規 制 する どこの?» 工 場 及 び 事 業 場 における 事 業 活 動 に 伴 うもの» 建 築 物 等 の 解 体 等 に 伴 うもの 何 を?» ばい 煙» 揮 発 性 有 機 化 合 物» 粉 じん 有 害 大 気 汚 染 物 質 対 策 の 実 施 を 推 進 する 自 動 車 排 出 ガスに 係 る 許 容 限 度 を 定 める 後 段 目 的 大 気 の 汚 染 に 関 して 人 の 健 康 に 係 る 被 害 が 生 じた 場 合 における 被 害 者 の 保 護 を 図 る 手 段 事 業 者 の 損 害 賠 償 の 責 任 について 定 める 3

大 気 汚 染 防 止 法 の 構 成 第 一 章 総 則 ( 第 一 条 第 二 条 ) 第 二 章 ばい 煙 の 排 出 の 規 制 等 ( 第 三 条 第 十 七 条 の 二 ) 第 二 章 の 二 揮 発 性 有 機 化 合 物 の 排 出 の 規 制 等 ( 第 十 七 条 の 三 第 十 七 条 の 十 五 ) 第 二 章 の 三 粉 じんに 関 する 規 制 ( 第 十 八 条 第 十 八 条 の 十 九 ) 第 二 章 の 四 有 害 大 気 汚 染 物 質 対 策 の 推 進 ( 第 十 八 条 の 二 十 第 十 八 条 の 二 十 四 ) 第 三 章 自 動 車 排 出 ガスに 係 る 許 容 限 度 等 ( 第 十 九 条 第 二 十 一 条 の 二 ) 第 四 章 大 気 の 汚 染 の 状 況 の 監 視 等 ( 第 二 十 二 条 第 二 十 四 条 ) 第 四 章 の 二 損 害 賠 償 ( 第 二 十 五 条 第 二 十 五 条 の 六 ) 第 五 章 雑 則 ( 第 二 十 六 条 第 三 十 二 条 ) 第 六 章 罰 則 ( 第 三 十 三 条 第 三 十 七 条 ) 附 則 4

大 気 汚 染 に 係 る 環 境 基 準 を 達 成 することを 目 標 に 大 気 汚 染 防 止 法 に 基 づいて 規 制 特 定 の 工 場 事 業 場 から 排 出 又 は 飛 散 する 大 気 汚 染 物 質 について 物 質 の 種 類 ごと 施 設 の 種 類 規 模 ごとに 排 出 基 準 等 が 定 められており 大 気 汚 染 物 質 の 排 出 者 等 はこの 基 準 を 守 らなければなら ない 5

ばい 煙 の 排 出 規 制 粉 じんの 排 出 規 制 揮 発 性 有 機 化 合 物 の 排 出 規 制 6

ばい 煙 の 排 出 規 制 ばい 煙 とは 物 の 燃 焼 等 に 伴 い 発 生 する 1 いおう 酸 化 物 2 ばいじん(いわゆるスス) 3 有 害 物 質 1)カドミウム 及 びその 化 合 物 2) 塩 素 及 び 塩 化 水 素 3) 弗 素 弗 化 水 素 及 び 弗 化 珪 素 4) 鉛 及 びその 化 合 物 5 ) 窒 素 酸 化 物 一 定 規 模 以 上 の 施 設 ばい 煙 発 生 施 設 に 対 して 排 出 規 制 7

大 気 汚 染 防 止 法 及 び 熊 本 県 生 活 環 境 保 全 等 に 関 する 条 例 体 系 図 (ばい 煙 規 制 部 分 ) 環 境 基 本 法 大 気 汚 染 防 止 法 熊 本 県 生 活 環 境 の 保 全 等 に 関 する 条 例 大 気 環 境 監 視 規 制 発 生 源 規 制 粉 じんの 規 制 ( 省 略 ) 発 生 源 規 制 大 気 環 境 監 視 環 境 基 準 ばい 煙 発 生 施 設 ばい 煙 発 生 施 設 調 査 結 果 の 公 表 緊 急 時 の 措 置 ばい 煙 発 生 者 に 対 する 排 出 量 の 削 減 要 請 等 全 国 一 律 基 準 * 二 酸 化 いおう * 一 酸 化 炭 素 * 浮 遊 粒 子 状 物 質 * 二 酸 化 窒 素 * 光 化 学 オキシダント *ベンゼン *トリクロロエチレン *テトラクロロエチレン 硫 黄 酸 化 物 K 値 規 制 排 出 基 準 ( 排 出 口 ) 測 定 ばいじん 及 び 有 害 物 質 施 設 の 規 模 種 類 別 の 濃 度 規 制 届 出 義 務 計 画 変 更 命 令 法 6 条 設 置 届 出 法 7 条 経 過 措 置 法 8 条 構 造 等 変 更 届 出 法 11 条 氏 名 等 変 更 届 出 使 用 廃 止 届 出 法 12 条 承 継 届 出 硫 黄 酸 化 物 K 値 規 制 排 出 基 準 ( 排 出 口 ) 測 定 ばいじん 及 び 有 害 物 質 施 設 の 規 模 種 類 別 の 濃 度 規 制 届 出 義 務 計 画 変 更 命 令 法 9 条 設 置 届 出 法 10 条 経 過 措 置 法 11 条 構 造 等 変 更 届 出 法 14 条 氏 名 等 変 更 届 出 使 用 廃 止 届 出 法 15 条 承 継 届 出 改 善 命 令 一 時 停 止 命 令 罰 則 改 善 命 令 一 時 停 止 命 令 罰 則 8

排 出 制 限 改 善 命 令 使 用 停 止 命 令 排 出 基 準 に 適 合 しないばい 煙 の 排 出 を 禁 止 ( 法 第 13 条 第 1 項 ) 罰 則 有 り 都 道 府 県 知 事 は 排 出 基 準 違 反 のばい 煙 を 継 続 して 排 出 するおそれがある 施 設 に 対 し 人 の 健 康 または 生 活 環 境 に 被 害 を 生 ずると 認 めるときは ばい 煙 の 処 理 方 法 等 の 改 善 や 一 時 使 用 停 止 を 命 令 することができる ( 法 第 14 条 第 1 項 ) 9

設 置 変 更 の 届 出 計 画 変 更 命 令 ばい 煙 発 生 施 設 を 新 たに 設 置 又 は 構 造 等 の 変 更 を しようとする 者 は あらかじめ(60 日 前 まで) 管 轄 都 道 府 県 知 事 に 所 定 の 事 項 を 届 け 出 なければならない ( 法 第 6 条 第 1 項 ) 都 道 府 県 知 事 は その 内 容 を 審 査 し 当 該 施 設 が 排 出 基 準 に 適 合 しないと 認 めるときは その 届 出 を 受 理 した 日 から60 日 以 内 に 限 り 計 画 の 変 更 又 は 廃 止 を 命 ずることができる ( 法 第 9 条 ) 10

測 定 義 務 立 入 検 査 ばい 煙 排 出 者 は 施 設 から 排 出 されるばい 煙 量 又 はばい 煙 濃 度 を 測 定 し その 結 果 を 記 録 しておかな ければなりません ( 法 第 16 条 ) 都 道 府 県 職 員 は ばい 煙 排 出 者 が 排 出 基 準 を 守 っているかチェックするため 工 場 事 業 場 に 立 ち 入 ることや 必 要 な 事 項 の 報 告 を 求 めることができる ( 法 第 26 条 第 1 項 ) 11

事 故 時 の 措 置 故 障 破 損 その 他 の 事 故 が 起 こり ばい 煙 (ばい 煙 発 生 施 設 からの 排 出 ) 又 は 下 記 の 特 定 物 質 が 多 量 に 排 出 された とき 排 出 者 は 直 ちに 応 急 の 措 置 を 講 じ 復 旧 に 努 めるととも に 事 故 の 状 況 を 都 道 府 県 知 事 に 通 報 しなければならない( 法 第 17 条 第 1 項 及 び 同 条 第 2 項 ) 都 道 府 県 知 事 は 事 故 により 周 辺 の 区 域 における 人 の 健 康 に 影 響 があると 認 めるときは 排 出 者 に 対 して 必 要 な 措 置 をとるようを 命 ずることができる ( 法 第 17 条 第 3 項 ) (1)アンモニア (2) 弗 化 水 素 (3)シアン 化 水 素 (4) 一 酸 化 炭 素 (5)ホルムアルデヒド (6)メタノール (7) 硫 化 水 素 (8) 燐 化 水 素 (9) 塩 化 水 素 (10) 二 酸 化 窒 素 (11)アクロ レイン (12) 二 酸 化 いおう (13) 塩 素 (14) 二 硫 化 炭 素 (15)ベンゼン (16)ピリジン (17)フェノール (18) 硫 酸 ( 三 酸 化 硫 黄 を 含 む ) (19) 弗 化 珪 素 (20)ホスゲン (21) 二 酸 化 セレン (22)クロルスルホン 酸 (23) 黄 燐 (24) 三 塩 化 燐 (25) 臭 素 (26)ニッケル カルボニル (27) 五 塩 化 燐 (28)メルカプタン 12

緊 急 時 の 措 置 光 化 学 スモッグ 等 大 気 汚 染 が 深 刻 な 状 態 ( 政 令 で 定 めるレベル)になったときは 都 道 府 県 知 事 は 一 般 にその 事 態 を 周 知 させるとともに ばい 煙 排 出 者 もしくは 揮 発 性 有 機 化 合 物 排 出 者 に 対 して 排 出 量 の 削 減 等 を 要 請 しなければならない ( 法 第 23 条 第 1 項 及 び 同 条 第 2 項 ) 13

粉 じんの 排 出 規 制 粉 じん とは 物 の 破 砕 やたい 積 等 により 発 生 し 又 は 飛 散 する 物 質 人 の 健 康 に 被 害 を 生 じるおそれのある 物 質 を 特 定 粉 じん ( 現 在 石 綿 を 指 定 ) 上 記 以 外 の 粉 じんが 一 般 粉 じん 14

一 般 粉 じんに 係 る 規 制 : 破 砕 機 や 堆 積 場 等 の 特 定 の 一 般 粉 じん 発 生 施 設 の 種 類 ごとに 定 められた 構 造 使 用 管 理 に 関 する 基 準 ( 濃 度 基 準 無 し)( 法 第 18 条 の3) 特 定 粉 じん( 石 綿 )に 係 る 規 制 : 1 特 定 粉 じん 発 生 施 設 : 特 定 の 施 設 を 有 する 工 場 事 業 場 の 敷 地 境 界 における 大 気 中 濃 度 の 基 準 (1リッ トルにつき 石 綿 繊 維 10 本 )( 法 第 18 条 の5) 2 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 : 吹 付 け 石 綿 等 石 綿 を 含 有 する 特 定 の 建 築 材 料 が 使 用 されている 建 築 物 その 他 の 工 作 物 を 解 体 改 造 補 修 する 作 業 における 集 じ ん 等 の 作 業 基 準 ( 法 第 18 条 の14) 15

基 準 遵 守 基 準 適 合 命 令 使 用 停 止 命 令 法 律 に 定 められた 基 準 を 遵 守 する 義 務 ( 法 第 18 条 の3 法 第 18 条 の10 法 第 18 条 の17) 基 準 違 反 者 に 対 し 都 道 府 県 知 事 は 基 準 の 適 合 や 使 用 また は 作 業 の 一 時 停 止 を 命 ずることができる ( 法 第 18 条 の4 法 第 18 条 の11 法 第 18 条 の18) 届 出 計 画 変 更 命 令 一 般 粉 じん 発 生 施 設 特 定 粉 じん 発 生 施 設 を 新 たに 設 置 又 は 構 造 等 の 変 更 をしよ うとする 者 もしくは 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 を 行 おうとする 者 は 事 前 に( 特 定 粉 じん 発 生 施 設 ;60 日 前 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 ;14 日 前 ) 管 轄 都 道 府 県 知 事 に 所 定 の 事 項 を 届 け 出 なければならない ( 法 第 18 条 第 1 項 法 第 18 条 の6 第 1 項 ) 特 定 粉 じんについては 都 道 府 県 知 事 は 届 出 内 容 を 審 査 し 当 該 施 設 等 が 基 準 に 適 合 しないと 認 めるときは 計 画 の 変 更 等 を 16 命 ずることができる ( 法 第 18 条 の8 法 第 18 条 の16)

立 入 検 査 都 道 府 県 職 員 は 粉 じん 発 生 施 設 設 置 者 特 定 粉 じん 排 出 者 が 基 準 を 守 っているかチェックするため 工 場 事 業 場 工 事 現 場 に 立 ち 入 ることや 必 要 な 事 項 の 報 告 を 求 めることができる ( 法 第 26 条 第 1 項 ) 17

揮 発 性 有 機 化 合 物 の 排 出 規 制 揮 発 性 有 機 化 合 物 (VOC)とは 大 気 中 に 排 出 飛 散 した 時 に 気 体 である 有 機 化 合 物 (メタン 等 8 種 類 を 除 く) 塗 料 溶 剤 (シンナー) 接 着 剤 インキ 洗 浄 剤 等 に 含 まれる トルエン キシレン 酢 酸 エチル 等 約 200 種 類 の 物 質 光 化 学 オキシダント( 光 化 学 スモッグの 原 因 物 質 ) SPM ( 浮 遊 粒 子 状 物 質 : 粒 径 10μm 以 下 の 微 粒 子 呼 吸 器 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 )の 原 因 物 質 の1つ 18

法 規 制 塗 装 施 設 等 9 種 類 の 施 設 で 一 定 規 模 以 上 の 施 設 揮 発 性 有 機 化 合 物 排 出 施 設 排 出 規 制 ベストミックス 自 主 的 取 り 組 み 事 業 者 が 自 主 的 に 行 う 排 出 飛 散 抑 制 の 取 組 国 の 目 標 :VOC 排 出 総 量 を 平 成 12 年 度 から 平 成 22 年 度 までに3 割 程 度 削 減 を 目 標 としていたが 44% 削 減 を 達 成 19

基 準 遵 守 義 務 改 善 命 令 使 用 停 止 命 令 設 置 変 更 の 届 出 計 画 変 更 命 令 測 定 義 務 立 入 検 査 緊 急 時 の 措 置 ばい 煙 発 生 施 設 と 同 様 の 法 体 系 但 し 基 準 違 反 による 直 罰 は 無 い また 緊 急 時 の 措 置 は 法 規 制 対 象 施 設 が 対 象 法 規 制 対 象 施 設 の 法 定 検 査 ( 測 定 義 務 )は 年 1 回 以 上 ( 平 成 25 年 3 月 6 日 大 気 汚 染 防 止 法 施 行 規 則 改 正 ) 最 も 濃 度 負 荷 のかかる 時 に 20

大 気 汚 染 防 止 法 の 一 部 改 正 ( 平 成 25 年 度 )について 熊 本 県 環 境 生 活 部 環 境 局 環 境 保 全 課 平 成 25 年 9 月

石 綿 に 関 連 する 法 令 の 枠 組 み 労 働 安 全 衛 生 法 石 綿 障 害 予 防 規 則 石 綿 に 曝 露 するおそれのある 労 働 者 の 保 護 建 設 工 事 に 係 る 資 材 の 再 資 源 化 等 に 関 する 法 律 ( 建 設 リサイクル 法 ) 建 設 資 材 について 分 別 解 体 及 び 再 資 源 化 等 の 促 進 大 気 汚 染 防 止 法 大 気 汚 染 に 対 する 国 民 健 康 の 保 護 及 び 生 活 環 境 の 保 全 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 する 法 律 廃 棄 物 の 適 正 な 処 分 等 による 生 活 環 境 の 保 全 及 び 公 衆 衛 生 の 向 上 22

大 気 汚 染 防 止 法 における 石 綿 の 取 扱 い 大 気 汚 染 防 止 法 では 石 綿 のことを 特 定 粉 じんとし 大 気 環 境 の 保 全 の ため 排 出 等 の 行 為 に 対 して 規 制 を 行 っている 特 定 建 築 材 料 の 種 類 吹 付 け 石 綿 (レベル1) 石 綿 を 含 有 する 断 熱 材 保 温 材 及 び 耐 火 被 覆 材 (レベル2) 石 綿 の 含 有 については 石 綿 を 意 図 的 に 含 有 させたもの 又 は 石 綿 の 質 量 が 当 該 建 築 材 料 の 質 量 の0.1%を 超 えるもの ( 大 気 汚 染 防 止 法 施 行 令 第 3 条 の3) ( 平 成 18 年 9 月 5 日 付 け 環 水 大 大 発 第 060905003 号 より) 成 形 板 等 の 非 飛 散 性 石 綿 含 有 建 材 (レベル3)については 法 の 対 象 外 23

石 綿 を 含 む 建 築 物 の 解 体 等 に 関 する 各 制 度 について 石 綿 障 害 予 防 規 則 建 設 リサイクル 法 大 気 汚 染 防 止 法 廃 棄 物 処 理 法 所 管 国 ( 労 働 局 ) 制 度 の 趣 旨 目 的 労 働 者 への 健 康 被 害 の 予 防 県 土 木 技 術 管 理 課 建 築 課 熊 本 市 八 代 市 天 草 市 建 築 物 解 体 等 に 係 る 再 資 源 化 等 の 促 進 による 生 活 環 境 の 保 全 県 ( 環 境 保 全 課 ) 県 ( 廃 棄 物 対 策 課 ) 大 気 汚 染 に 関 する 国 民 の 健 康 保 護 と 生 活 環 境 の 保 全 廃 棄 物 の 適 正 な 処 理 による 生 活 環 境 の 保 全 対 象 1レベル1 ( 吹 き 付 け 石 綿 ) 2レベル2 ( 石 綿 含 有 の 保 温 剤 断 熱 材 等 ) 3レベル3 ( 石 綿 含 有 の 成 型 板 ) 建 築 物 の 解 体 等 1レベル1 2レベル2 石 綿 使 用 建 築 物 解 体 時 以 降 の 石 綿 廃 棄 物 の 適 正 処 理 作 業 計 画 等 の 届 出 対 象 1 及 び2 ( 規 模 要 件 なし) 延 べ 床 面 積 80m2 以 上 の 建 築 物 の 解 体 等 1 及 び2 ( 規 模 要 件 なし) - 届 出 義 務 者 事 業 者 ( 施 工 者 ) 対 象 建 設 工 事 の 発 注 者 又 は 自 主 施 工 者 施 工 者 - 届 出 期 限 114 日 前 2 工 事 開 始 前 7 日 前 14 日 前 - 24

石 綿 を 含 む 建 築 物 の 解 体 等 に 関 する 各 制 度 について 石 綿 障 害 予 防 規 則 建 設 リサイクル 法 大 気 汚 染 防 止 法 廃 棄 物 処 理 法 事 前 調 査 石 綿 含 有 建 材 の 使 用 箇 所 等 調 査 記 録 ( 目 視 設 計 図 書 等 ) 残 存 物 品 等 の 有 無 調 査 有 り なし - 石 綿 障 害 予 防 規 則 第 3 条 施 行 規 則 第 2 条 第 1 項 濃 度 測 定 義 務 なし なし なし - 作 業 基 準 関 係 者 以 外 の 立 入 禁 止 作 業 場 所 の 隔 離 呼 吸 用 保 護 具 保 護 衣 表 示 掲 示 石 綿 等 の 措 置 ( 湿 潤 ) 作 業 記 録 健 康 診 断 分 別 解 体 再 資 源 化 Hepa 付 排 気 装 置 薬 剤 使 用 養 生 隔 離 等 掲 示 12 特 別 管 理 産 業 廃 物 3 産 業 廃 棄 物 (がれき 類 ) 立 入 権 限 123 可 能 建 設 リサイクル 法 第 43 条 に 規 定 12による 届 出 のあった 解 体 現 場 は 可 能 廃 棄 物 の 適 正 処 理 の 観 点 から 可 能 25

石 綿 障 害 予 防 規 則 第 3 条 建 設 リサイクル 法 施 行 規 則 第 2 条 第 1 項 無 し すべての 建 築 物 等 の 解 体 等 の 作 業 事 前 調 査 <アスベスト 使 用 の 有 無 > アスベスト 使 用 有 り 建 設 リサイクル 法 の 届 出 延 べ 床 面 積 80m2 以 上 の 建 築 物 の 解 体 等 石 綿 使 用 調 査 票 の 提 出 県 保 健 所 衛 生 環 境 課 へ 通 常 の 解 体 作 業 吹 付 け 石 綿 石 綿 含 有 保 温 材 石 綿 含 有 耐 火 被 覆 材 石 綿 含 有 断 熱 材 を 使 用 している 場 合 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 の 届 出 * 作 業 開 始 14 日 前 までに 知 事 へ 建 築 物 解 体 等 作 業 届 * 作 業 開 始 14 日 前 までに 労 働 基 準 監 督 署 へ 作 業 ( 実 施 ) 基 準 の 遵 守 敷 地 境 界 基 準 (10 本 /L)の 遵 守 作 業 終 了 26

改 正 までの 経 過 国 は アスベスト 飛 散 防 止 対 策 の 強 化 に 向 けて 大 気 汚 染 防 止 法 を 改 正 し 規 制 監 視 を 強 める 方 針 で 平 成 24 年 6 月 から 検 討 平 成 25 年 3 月 29 日 大 気 汚 染 防 止 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 を 閣 議 決 定 今 国 会 ( 第 183 回 常 会 )に 法 案 提 出 平 成 25 年 6 月 17 日 法 案 成 立 平 成 25 年 6 月 21 日 法 律 公 布 27

改 正 の 背 景 石 綿 が 飛 散 する 事 例 や 石 綿 使 用 の 有 無 の 事 前 調 査 が 不 十 分 である 事 例 が 確 認 東 日 本 大 震 災 の 被 災 地 においても 石 綿 を 用 いた 建 築 材 料 が 使 用 されている 建 築 物 や 煙 突 内 部 の 石 綿 除 去 工 事 解 体 工 事 において 石 綿 の 飛 散 事 例 が 確 認 昭 和 31 年 から 平 成 18 年 までに 施 工 された 石 綿 使 用 の 可 能 性 がある 鉄 骨 造 や 鉄 筋 コンクリート 造 の 建 築 物 の 解 体 等 工 事 は 平 成 40 年 頃 をピークに 全 国 的 に 増 加 建 築 物 の 解 体 等 時 における 石 綿 の 飛 散 防 止 対 策 の 更 なる 強 化 が 必 要 28

1 違 法 な 解 体 工 事 の 防 止 事 前 調 査 の 義 務 付 け 立 入 り 権 限 の 強 化 2 発 注 者 責 務 の 明 確 化 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 の 実 施 の 届 出 の 主 体 の 変 更 3 アスベスト 有 無 の 明 確 化 大 気 濃 度 測 定 の 義 務 付 け 4 測 定 方 法 等 の 統 一 化 大 気 濃 度 測 定 に 係 る 評 価 基 準 及 び 測 定 方 法 の 検 討 5 飛 散 防 止 の 更 なる 強 化 特 定 建 築 材 料 以 外 の 石 綿 含 有 建 材 を 除 去 に 関 する 実 態 把 握 と 知 識 技 術 の 更 なる 普 及 6 飛 散 防 止 対 策 の 重 要 性 周 知 による 違 法 工 事 等 の 抑 止 取 組 強 化 の 方 向 ( 中 央 環 境 審 議 会 答 申 の 概 要 ) 罰 則 の 強 化 除 去 工 事 後 の 完 了 検 査 周 辺 住 民 への 情 報 公 開 29

一 部 改 正 の 概 要 1 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 の 実 施 の 届 出 ( 法 第 18 条 の15) 2 解 体 等 工 事 に 係 る 調 査 及 び 説 明 等 ( 法 第 18 条 の17) 新 たに 追 加 3 工 事 発 注 者 の 配 慮 ( 法 第 18 条 の20) 4 報 告 及 び 検 査 ( 法 第 26 条 ) 5 経 過 措 置 等 30

大 気 汚 染 防 止 法 現 行 制 度 1 31

1 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 の 実 施 の 届 出 届 出 義 務 者 の 変 更 ( 法 第 18 条 の15 第 1 項 関 係 ) 特 定 工 事 の 施 工 者 特 定 工 事 の 発 注 者 又 は 自 主 施 工 者 特 定 工 事 とは 特 定 粉 じん 排 出 等 作 業 を 伴 う 建 設 工 事 をいう 32

大 気 汚 染 防 止 法 現 行 制 度 新 たに 追 加 事 前 調 査 の 実 施 調 査 結 果 の 説 明 発 注 者 の 責 務 ( 調 査 費 用 等 ) 2 配 慮 内 容 をより 明 確 化 ( 工 事 費 用 等 ) 3 33

2 解 体 等 工 事 に 係 る 調 査 及 び 説 明 等 (1) 工 事 受 注 者 の 責 務 ( 法 第 18 条 の17 第 1 項 関 係 ) 特 定 工 事 に 該 当 するか 否 かに 関 する 調 査 の 実 施 発 注 者 への 調 査 結 果 説 明 ( 書 面 による 交 付 ) 調 査 対 象 及 び 説 明 事 項 等 は 環 境 省 令 で 定 められる 予 定 (2) 工 事 発 注 者 の 責 務 ( 法 第 18 条 の17 第 2 項 関 係 ) 工 事 受 注 者 が 行 う 調 査 への 協 力 調 査 に 要 する 費 用 の 負 担 必 要 な 措 置 34

2 解 体 等 工 事 に 係 る 調 査 及 び 説 明 等 (3) 自 主 施 工 事 者 の 責 務 ( 法 第 18 条 の17 第 3 項 関 係 ) 特 定 工 事 に 該 当 するか 否 かに 関 する 調 査 の 実 施 解 体 等 工 事 を 請 負 契 約 によらないで 自 ら 施 工 する 者 請 負 工 事 自 主 施 工 に 関 わらず 今 後 環 境 省 令 で 定 められる 例 外 を 除 き 全 ての 解 体 等 工 事 で 調 査 の 実 施 が 義 務 付 けられる 35

2 解 体 等 工 事 に 係 る 調 査 及 び 説 明 等 (4) 調 査 を 行 った 者 の 責 務 ( 法 第 18 条 の17 第 4 項 関 係 ) 工 事 施 工 時 における 調 査 結 果 の 掲 示 3 工 事 発 注 者 の 配 慮 ( 法 第 18 条 の20 関 係 ) 工 事 施 行 者 に 対 し 請 負 契 約 において 作 業 基 準 の 遵 守 を 妨 げるおそれのある 条 件 を 付 さないよう 配 慮 しなければなら ない 施 工 方 法 工 期 工 事 費 等 に 対 する 必 要 な 措 置 36

大 気 汚 染 防 止 法 現 行 制 度 4 37

4 報 告 及 び 検 査 立 入 り 権 限 の 強 化 ( 法 第 26 条 第 1 項 関 係 ) 知 事 は 発 注 者 受 注 者 自 主 施 工 者 に 報 告 を 求 め 又 は 工 事 現 場 への 立 入 検 査 ができる 38

5 経 過 措 置 等 法 律 改 正 に 伴 う 所 要 の 経 過 措 置 を 整 備 する 公 布 の 日 (H26.6.21)から1 年 を 超 えない 範 囲 内 において 政 令 で 定 める 日 から 施 行 する 39

ま と め [1] 届 出 義 務 者 の 変 更 ( 法 第 18 条 の5) 石 綿 の 飛 散 を 伴 う 解 体 等 工 事 の 実 施 の 届 出 義 務 者 を 工 事 施 工 者 から 発 注 者 に 変 更 し 発 注 者 にも 一 定 の 責 任 を 担 うことを 位 置 付 ける [2] 事 前 調 査 と 調 査 結 果 説 明 の 義 務 ( 法 第 18 条 の17) 解 体 等 工 事 の 受 注 者 に 石 綿 使 用 の 有 無 の 事 前 調 査 の 実 施 と 発 注 者 への 調 査 結 果 等 の 説 明 を 義 務 付 ける ( 解 体 等 工 事 に 係 る 建 築 物 等 に 石 綿 が 使 用 されていないことが 明 ら かなものを 除 く ) [3] 立 入 り 権 限 の 強 化 ( 法 第 26 条 ) 都 道 府 県 知 事 等 による 立 入 検 査 の 対 象 に 解 体 等 工 事 に 係 る 建 築 物 等 を 報 告 徴 収 の 対 象 に 解 体 等 工 事 の 発 注 者 又 は 自 主 施 工 者 を 加 える 40

微 小 粒 子 状 物 質 PM2.5 について 熊 本 県 環 境 生 活 部 環 境 局 環 境 保 全 課 平 成 25 年 9 月 41

なぜ PM2.5が 話 題 なのか 今 年 に 入 り 中 国 でのPM2.5による 深 刻 な 大 気 汚 染 が 問 題 になった 日 本 でもPM2.5についても 関 心 が 高 まる 注 意 喚 起 のための 暫 定 的 な 指 針 の 設 定 ( 平 成 25 年 2 月 ) ( 微 小 粒 子 状 物 質 (PM2.5)に 関 する 専 門 家 会 合 ) 指 針 に 基 づき 自 治 体 で 注 意 喚 起 の 体 制 整 備 注 意 喚 起 を 熊 本 県 で 実 施 (1 回 目 : 平 成 25 年 3 月 5 日 ) 42

PM2.5 関 連 の 新 聞 記 事 平 成 25 年 1 月 14 日 熊 日 新 聞 平 成 25 年 2 月 22 日 熊 日 新 聞 43

大 気 の 監 視 について 環 境 基 本 法 により 環 境 基 準 が 設 定 されており 地 方 自 治 体 が 大 気 の 監 視 をしている 大 気 の 汚 染 が 著 しくなり 健 康 又 は 生 活 環 境 に 係 る 被 害 が 生 じる 恐 れがある 場 合 は 注 意 報 等 を 発 令 し 事 業 場 か らの 排 出 量 削 減 要 請 や 住 民 への 周 知 を 行 う 二 酸 化 硫 黄 浮 遊 粒 子 状 物 質 光 化 学 オキ シダントなどの 濃 度 を 測 定 評 価 している PM2.5に 係 る 環 境 基 準 の 設 定 ( 平 成 21 年 9 月 告 示 ) PM2.5 観 測 局 を 整 備 し 観 測 を 開 始 した ( 熊 本 県 は 平 成 22 年 度 から1 局 測 定 開 始 ) 図 県 内 の 大 気 観 測 局 の 配 置 44

微 小 粒 子 状 物 質 (PM2.5)とは PM2.5(Particulate Matter )とは 大 気 汚 染 物 質 の1つで 粒 径 2.5μ m (2.5mmの 千 分 の1) 以 下 の 粒 子 状 物 質 です PM 2.5は 単 一 の 化 学 物 質 ではなく 炭 素 硝 酸 塩 硫 酸 塩 金 属 を 主 な 成 分 とする 様 々な 物 質 の 混 合 物 です 小 麦 粉 :800μ m ~ 30μ m 髪 の 毛 :70μ m ~ 90μ m 花 粉 :50μ m ~ 10μ m 黄 砂 :0.5μ m ~ 5μ m PM2.5 タバコの 煙 :1μ m ~ 200nm 細 菌 類 :80μ m ~ 100nm ウィルス:200nm ~ 50nm 1μ m =1000nm 出 典 : 東 京 都 45

PM2.5の 発 生 源 と 生 成 機 構 PM 2.5などの 粒 子 状 物 質 は 生 成 機 構 により 発 生 源 から 大 気 中 に 排 出 された 時 に 既 に 粒 子 となっ ている 一 次 粒 子 と 排 出 された 時 は 気 体 であるが 大 気 中 で 化 学 反 応 を 起 こし 粒 子 化 する 二 次 生 成 粒 子 とに 大 別 されます また 発 生 機 構 によっても 人 為 起 源 と 自 然 起 源 とに 分 類 されます 一 次 粒 子 人 為 起 源 ばい 煙 発 生 施 設 (ボイラー 焼 却 炉 等 ) 粉 じん 発 生 施 設 自 動 車 船 舶 航 空 機 家 庭 等 群 小 発 生 施 設 ( 調 理 給 湯 器 等 ) その 他 ( 野 焼 き 等 ) 自 然 起 源 土 壌 海 洋 ( 海 塩 ) その 他 ( 火 山 活 動 森 林 火 災 花 粉 等 ) 二 次 生 成 粒 子 二 次 有 機 粒 子 ( 産 業 活 動 燃 焼 由 来 の VOCの 変 換 ) SO 4 2- ( 燃 焼 等 由 来 のSO 2 からの 変 換 ) NO 3- ( 燃 焼 等 由 来 のNOxからの 変 換 ) NH 4+ ( 畜 産 等 由 来 のNH 3 からの 変 換 ) Cl - ( 燃 焼 由 来 のHCl からの 変 換 ) 二 次 有 機 粒 子 ( 植 物 や 森 林 火 災 等 からの VOCの 変 換 ) SO 4 2- ( 火 山 からのSO 2 海 洋 生 物 からの 硫 化 物 等 からの 変 換 ) NH 4+ ( 土 壌 生 物 等 によるNH 3 からの 変 換 ) NO 3- ( 土 壌 落 雷 森 林 火 災 などのNOx からの 変 換 ) 46

PM 2.5などの 粒 子 状 物 質 の 発 生 源 としては ボイラー 等 のばい 煙 を 発 生 する 施 設 自 動 車 船 舶 等 の 移 動 発 生 源 塗 装 や 印 刷 等 のVOCを 発 生 させるものなど 多 種 多 様 な 人 為 起 源 がありま す また 自 然 起 源 としては 火 山 や 黄 砂 の 他 に 植 物 から 蒸 発 するVOCなどもあります 47

肺 の 奥 深 くに 入 り 込 むおそれ 健 康 への 影 響 粒 子 の 大 きさが 非 常 に 小 さいため 肺 の 奥 深 くにまで 入 り 込 みやすく ぜんそくや 気 管 支 炎 などの 呼 吸 器 系 疾 患 や 循 環 器 系 疾 患 などのリスクを 上 昇 させると 考 えられている 特 に 呼 吸 器 系 や 循 環 器 系 の 病 気 を もつ 人 お 年 寄 りや 子 どもなどは 影 響 を 受 けやすいと 考 えられている 48

PM2.5の 測 定 機 49

PM2.5の 観 測 装 置 模 式 図 PM2.5のろ 紙 チャート 紙 空 気 50

大 気 汚 染 常 時 監 視 測 定 局 配 置 図 (PM2.5を 測 定 していない 局 を 含 む) :PM2.5 測 定 局 ( 既 設 ) 18 局 :PM2.5 測 定 局 ( 増 設 予 定 ) 4 局 大 気 測 定 車 ( 宝 くじ 号 )みどりⅣ 世 51

国 内 における 大 気 汚 染 の 状 況 PM2.5の 濃 度 は これまで 取 り 組 んできた 大 気 汚 染 防 止 法 に 基 づく 工 場 事 業 場 などのばい 煙 発 生 施 設 の 規 制 や 自 動 車 排 出 ガス 規 制 などによって 年 間 の 平 均 的 な 濃 度 は 減 少 傾 向 に ある 52

益 城 町 役 場 局 における 経 年 変 化 100 80 60 40 20 0 4/1-20 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 4/1 22 年 度 23 年 度 24 年 度 PM2.5 濃 度 は 季 節 による 変 動 があり 例 年 3 月 から5 月 にかけて 濃 度 が 上 昇 する 傾 向 がみられ 夏 から 秋 にかけては 比 較 的 安 定 した 濃 度 が 観 測 され ている 53

PM2.5の 環 境 基 準 の 考 え 方 環 境 基 本 法 に 基 づく 行 政 上 の 目 標 となる 値 人 の 健 康 を 保 護 する 上 で 維 持 されることが 望 ましい 基 準 疫 学 知 見 から 総 合 的 に 判 断 して 長 期 基 準 と 短 期 的 な 高 濃 度 暴 露 による 健 康 影 響 を 防 止 する 観 点 から 統 計 学 的 な 安 定 性 を 考 慮 し 短 期 基 準 が 設 定 され ている 従 って 短 期 基 準 を 超 過 したことのみで 健 康 影 響 が 生 じると 考 えるべ きではない 平 成 21 年 9 月 に 設 定 長 期 基 準 :1 年 平 均 値 15μ g/m 3 短 期 基 準 :1 日 平 均 値 35μ g/m 3 54

55

微 小 粒 子 状 物 質 (PM2.5) による 大 気 汚 染 への 対 応 微 小 粒 子 状 物 質 (PM2.5)に 関 する 専 門 家 会 合 56

注 意 喚 起 のための 暫 定 的 な 指 針 の 設 定 について 平 成 25 年 のPM2.5 濃 度 が 過 去 の 結 果 を 大 きく 上 回 る 状 況 にあるわけではないが 社 会 的 な 要 請 を 踏 まえ 注 意 喚 起 の 指 針 が 必 要 である 暫 定 的 な 指 針 となる 値 として 定 め 法 令 等 に 基 づかな い 注 意 喚 起 を 行 うための 指 針 とする 暫 定 的 な 指 針 となる 値 : 日 平 均 値 70μ g/m 3 57

暫 定 的 な 指 針 となる 値 の 設 定 暫 定 的 な 指 針 となる 値 : 日 平 均 値 70μ g/m 3 日 平 均 値 とは 1 時 ~24 時 の1 時 間 値 の 平 均 値 日 中 の 行 動 の 参 考 となるよう 多 くの 人 が 活 動 を 始 める 午 前 中 の 早 めの 時 間 帯 に 注 意 喚 起 を 行 うことが 考 えられる 日 平 均 値 70μ g/m 3 に 対 応 するのは 午 前 5 時 6 時 7 時 の 1 時 間 値 ( 平 均 )が85μ g/m 3 と 判 断 されている 58

平 成 22 年 度 及 び 平 成 23 年 度 の2 年 間 に 全 国 の 一 般 環 境 大 気 測 定 局 で 得 られたデータを 用 いて 日 平 均 値 と 当 該 日 の 午 前 5 時 6 時 7 時 の1 時 間 値 の 平 均 値 との 関 係 は 次 の 回 帰 曲 線 から 推 測 日 平 均 値 70μ g/m 3 に 対 応 する1 時 間 値 は85μ g/m 3 として 判 断 59

熊 本 県 における 微 小 粒 子 状 物 質 (PM2.5) に 係 る 注 意 喚 起 のための 対 応 方 針 実 施 開 始 日 : 平 成 25 年 3 月 5 日 60

1 注 意 喚 起 を 行 う 判 断 の 目 安 当 日 午 前 5 時 から7 時 までの 各 1 時 間 値 において 県 内 18 局 ( 熊 本 市 の 観 測 局 を 含 む)のうち1 局 でも85μ g/m 3 超 えている 場 合 その 日 の 平 均 値 が70μ g/m 3 を 越 え る 可 能 性 があると 判 断 する 2 公 表 時 間 等 PM2.5 濃 度 の 一 日 あたりの 平 均 値 が70μ g/m 3 を 越 えると 判 断 される 場 合 には 午 前 8 時 までに 県 が 県 民 に 対 し 注 意 喚 起 の PM2.5のお 知 らせ を 公 表 する 3 注 意 喚 起 の 周 知 方 法 市 町 村 関 係 機 関 ( 県 関 係 各 課 及 び 県 保 健 所 気 象 庁 九 州 地 方 環 境 事 務 所 ) マスコミ 等 に 対 し 大 気 環 境 情 報 メール( 従 来 のスモッグメール) 及 びFAXにより 情 報 を 提 供 する 報 道 機 関 投 込 み(メール 及 びFAXによる)により 情 報 を 提 供 する 県 民 向 け 大 気 環 境 情 報 メールにより 情 報 を 提 供 ( 配 信 )する 県 のホームページで 情 報 を 公 表 する 61

4 注 意 喚 起 の 内 容 PM2.5の 値 が 日 平 均 70μ g/m 3 を 超 える 可 能 性 があること 不 要 不 急 の 外 出 は 控 えること 外 での 激 しい 運 動 はできるだけ 減 らすこと 外 出 時 はマスクを 適 切 に 着 用 することが 望 ましいこと 屋 内 に 粒 子 を 持 ち 込 まないように 室 内 の 換 気 は 必 要 最 小 限 とし 洗 濯 物 はで きるだけ 室 内 に 干 すなどの 工 夫 を 行 うこと 引 続 き 県 及 び 熊 本 市 が 公 表 する1 時 間 毎 の 速 報 値 に 注 視 すること 5 新 たな 知 見 が 得 られた 場 合 の 措 置 この 対 応 方 針 は 暫 定 的 なものであり 新 たな 研 究 結 果 が 得 られたり 国 からの 新 たな 指 針 が 示 されたりした 場 合 は 速 やかに 見 直 しを 行 うこととする 6 その 他 注 意 喚 起 の PM2.5のお 知 らせ は 屋 外 で 活 動 する 機 会 の 増 える 日 中 の 行 動 の 参 考 情 報 として 公 表 し 伝 達 するものであることから 翌 日 午 前 0 時 をもって この 注 意 喚 起 の 情 報 は 自 動 的 に 解 除 されるものとする 62

PM2.5 注 意 喚 起 等 に 係 る 対 応 方 針 レベル 暫 定 的 指 針 となる 値 日 平 均 値 行 動 の 目 安 判 断 基 準 1 時 間 値 (μ g/m 3 ) (μ g/m 3 ) 不 要 不 急 の 外 出 をできるだけ 減 らすこと Ⅲ 70 超 屋 外 での 激 しい 運 動 を 減 らすこと 外 出 時 はマスクを 適 切 に 着 用 することが 望 まし いこと 屋 内 に 粒 子 を 持 ち 込 まないように 室 内 の 換 気 は 必 要 最 小 限 とし 洗 濯 物 はできるだけ 室 内 に 干 すなどの 工 夫 を 行 うこと 呼 吸 器 系 や 循 環 器 系 疾 患 のある 者 小 児 高 齢 者 等 においては 体 調 に 応 じて より 慎 重 に 当 日 午 前 5 時 から7 時 までの 各 1 時 間 値 において 県 内 観 測 局 の1 局 でも 85 超 過 した 場 合 行 動 することが 望 まれる Ⅱ 70~35 超 特 に 行 動 を 制 約 する 必 要 はないが 呼 吸 器 系 や 循 環 器 系 疾 患 のある 者 小 児 高 齢 者 等 では 健 康 体 調 の 変 化 に 注 意 する Ⅰ 35 以 下 ( 環 境 基 準 ) 通 常 の 活 動 が 可 能 63

PM2.5 一 日 平 均 値 の 濃 度 予 想 による 注 意 喚 起 等 35μ g/m 3 環 境 基 準 70μ g/m 3 暫 定 指 針 値 通 常 の 活 動 が 可 能 特 に 行 動 を 制 約 する 必 要 はないが 呼 吸 器 系 や 循 環 器 系 疾 患 のある 者 小 児 高 齢 者 等 では 健 康 体 調 の 変 化 に 注 意 する 不 要 不 急 の 外 出 を 減 らす など 注 意 喚 起 のお 知 らせ 85μ g/m 3 午 前 5 時 から7 時 の1 時 間 値 で 判 断 参 考 資 料 1 時 間 値 での 判 断 基 準 64

実 際 の 事 例 65

4/1 4/21 5/11 5/31 6/20 7/10 7/30 8/19 9/8 9/28 10/18 11/7 11/27 12/17 1/6 1/26 2/15 3/7 3/27 100 90 80 益 城 町 の 日 平 均 値 ( 経 年 変 化 ) H23.5.2(87.3) H23.5.3(83.0) H22 年 度 H23 年 度 H24 年 度 注 意 喚 起 の 暫 定 指 針 70 μg/m 3 H23.2.6(83.3) H23.2.7(81.8) H23.2.8(77.1) 70 60 50 環 境 基 準 35 μ g/m3 40 30 20 10 0 66

μ g/m3 3 月 5 日 1 時 間 値 の 推 移 120 100 80 60 荒 尾 市 役 所 有 明 保 健 所 菊 池 市 役 所 宇 土 運 動 公 園 益 城 町 役 場 八 代 市 役 所 小 田 浦 公 民 館 人 吉 保 健 所 苓 北 志 岐 40 20 0 1 時 2 時 3 時 4 時 5 時 6 時 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時 19 時 20 時 21 時 22 時 23 時 24 時 時 間 67

平 成 25 年 3 月 6 日 西 日 本 新 聞 平 成 25 年 3 月 6 日 熊 日 ( 夕 刊 ) 68

μ g/m3 5 月 14 日 1 時 間 値 の 推 移 100 90 80 70 60 50 荒 尾 市 役 所 有 明 保 健 所 菊 池 市 役 所 宇 土 運 動 公 園 益 城 町 役 場 八 代 市 役 所 水 俣 保 健 所 人 吉 保 健 所 苓 北 志 岐 40 30 20 10 0 1 時 2 時 3 時 4 時 5 時 6 時 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時 19 時 20 時 21 時 22 時 23 時 24 時 時 間 69

μ g/m3 140 120 100 80 5 月 22 日 1 時 間 値 の 推 移 尾 市 役 所 有 明 保 健 所 宇 土 運 動 公 園 益 城 町 役 場 八 代 市 役 所 小 田 浦 公 民 館 水 俣 保 健 所 人 吉 保 健 所 苓 北 志 岐 60 40 20 0 1 時 2 時 3 時 4 時 5 時 6 時 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時 19 時 20 時 21 時 22 時 23 時 24 時 時 間 70

μ g/m3 120 100 80 5 月 23 日 1 時 間 値 の 推 移 荒 尾 市 役 所 有 明 保 健 所 菊 池 市 役 所 益 城 町 役 場 八 代 市 役 所 小 田 浦 公 民 館 水 俣 保 健 所 人 吉 保 健 所 苓 北 志 岐 60 40 20 0 1 時 2 時 3 時 4 時 5 時 6 時 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時 19 時 20 時 21 時 22 時 23 時 24 時 時 間 71

μ g/m3 100 90 80 70 5 月 24 日 1 時 間 値 の 推 移 荒 尾 市 役 所 有 明 保 健 所 菊 池 市 役 所 益 城 町 役 場 八 代 市 役 所 水 俣 保 健 所 人 吉 保 健 所 苓 北 志 岐 60 50 40 30 20 10 0 1 時 2 時 3 時 4 時 5 時 6 時 7 時 8 時 9 時 10 時 11 時 12 時 13 時 14 時 15 時 16 時 17 時 18 時 19 時 20 時 21 時 22 時 23 時 24 時 時 間 72

PM2.5 等 大 気 汚 染 情 報 提 供 1 熊 本 県 の 大 気 環 境 の 状 況 熊 本 県 http://taiki.pref.kumamoto.jp/kumamoto-taiki/ 2 そらまめ 君 環 境 省 http://soramame.taiki.go.jp/ 3 大 気 環 境 情 報 メール 熊 本 県 環 境 保 全 課 のメール 配 信 システム 登 録 方 法 : sky@123123.tv へ 空 メール PM2.5 光 化 学 オキシダント 等 の 注 意 喚 起 のメールを 配 信 しますので 是 非 登 録 をお 願 いします! ( 参 考 )PM2.5 濃 度 の 予 測 サイト 等 1 日 本 気 象 協 会 http://guide.tenki.jp/guide/particulate_matter/ 2スプリンターズ: 九 州 大 学 応 用 力 学 研 究 所 http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/ 3 北 京 大 気 汚 染 :リアルタイムPM2.5 大 気 質 指 標 (AQI) http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/ 73

1 熊 本 県 の 大 気 環 境 の 状 況 熊 本 県 74

1 熊 本 県 の 大 気 環 境 の 状 況 熊 本 県 75

2 そらまめ 君 環 境 省 76

( 参 考 )1 日 本 気 象 協 会 77

( 参 考 )2スプリンターズ 九 州 大 学 応 用 力 学 研 究 所 78

( 参 考 )3 北 京 大 気 汚 染 リアルタイムPM2.5 大 気 質 指 標 (AQI) 79