2.2 書 物 との 出 会 い 書 物 との 出 会 いは ひとそれぞれです 絵 本 マンガ 本 文 学 書 教 科 書 さまざまな 形 で 目 に 触 れ ときに 心 に 触 れていきます こう 考 えると 書 物 に 触 れない 触 れたことがない 人 はい ないのではないでしょうか 好 むと



Similar documents
安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

1

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

空 き 家 を 売 却 した 場 合 の,000 万 円 控 除 特 例 の 創 設 被 相 続 人 が 住 んでいた 家 屋 及 びその 敷 地 を 相 続 があった 日 から 年 を 経 過 する 年 の 月 日 までに 耐 震 工 事 をしてから あるいは 家 を 除 却 し てから 売 却

景品の換金行為と「三店方式」について

< F2D8E518D6C B83678C8B89CA >

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

表紙

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図


(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

< EE597768E968BC688EA97972D372E786477>

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

主要生活道路について

34 県 立 鶴 岡 工 業 高 等 校 ( 全 日 制 ) 工 業 科 ( 機 械 科 電 気 電 子 科 情 報 通 信 科 建 築 科 環 境 化 科 ) 次 のいずれかに 該 当 する 1 文 化 的 活 動 や 体 育 的 活 動 において 地 区 大 会 を 経 て 県 大 会 に 出

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94


<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

Microsoft Word - 資料3(用途)

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

福 山 市 では, 福 山 市 民 の 安 全 に 関 する 条 例 ( 平 成 10 年 条 例 第 12 号 )に 基 づき, 安 全 で 住 みよい 地 域 社 会 の 形 成 を 推 進 しています また, 各 地 域 では, 防 犯 を 始 め 様 々な 安 心 安 全 活 動 に 熱 心

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

PowerPoint プレゼンテーション

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

2.JADA 検 査 対 象 者 登 録 リストへの 登 録 除 外 引 退 復 帰 2.1 JADA 検 査 対 象 者 登 録 リストへの 登 録 及 び 除 外 は 原 則 として 以 下 に 示 す 対 応 によりおこな うものとする 登 録 国 内 競 技 連 盟 からの 登 録 申 請

一般競争入札について

定款  変更

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

<4D F736F F D B3817A8E9096E291E D86939A905C>

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

疑わしい取引の参考事例

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

<4D F736F F D CF322D33817A95DB8CEC8ED292B28DB881698A6D816A2E646F63>

<4D F736F F D B8E968BC695E58F CA A2E646F63>

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

Microsoft Word - 12 職員退職手当規程_H 改正_

(3) 区 分 所 有 法 第 7 条 の 先 取 特 権 の 実 行 滞 納 管 理 費 等 に 係 る 債 権 は 区 分 所 有 法 第 7 条 の 先 取 特 権 の 被 担 保 債 権 となってい るため 債 務 名 義 ( 確 定 判 決 等 )を 取 得 せずとも 先 取 特 権 の

PowerPoint プレゼンテーション

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上


参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

調 査 結 果 トピック1: 性 年 代 別 利 用 率 の 利 用 率 は 男 女 ともに 各 年 代 で 大 きく 伸 長 している 2011 年 9 月 の 調 査 では の 年 代 別 利 用 率 は 男 女 とも が 最 も 高 く が 23.9% が 20.5%だったが 今 年 の 調

< F2D E58A FC8A778ED B297768D80>

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

第316回取締役会議案

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

< F2D87442DFA D977B82CC905C97A78F B4C93FC97E1>

1. 研 究 会 の 目 的 と 概 要 (1) 研 究 会 のテーマ 背 景 目 的 年 金 担 保 貸 付 制 度 は 年 金 受 給 者 が 生 業 医 療 住 居 などにおける 不 意 の 出 費 のために 一 時 的 に 資 金 が 必 要 となった 場 合 に 年 金 受 給 権 を 担

<4D F736F F D203193FA8AD45F95CA8E86325F89898F4B315F94F093EF8AA98D AD97DF914F82CC8FEE95F182CC8EFB8F C28E8B89BB2E646F63>

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

答申第585号

0605調査用紙(公民)

<4D F736F F D208F7493FA95948E738A4A94AD8E968BC682CC8EE891B18B7982D18AEE8F8082C98AD682B782E98FF097E182C98AD682B782E98F9590AC8BE093998CF D6A B315D2E B4E88C A>

スライド 1

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

Microsoft Word - 全国エリアマネジメントネットワーク規約.docx

Microsoft Word 利子補給金交付要綱

連結計算書

役員退職手当規程

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

<4D F736F F D2095CA8E A90DA91B18C9F93A289F1939A8F D8288B3816A5F E646F63>

PowerPoint プレゼンテーション

(3) 小 単 元 の 指 導 と 評 価 の 計 画 小 単 元 第 11 章 税 のあらまし の 指 導 と 評 価 の 計 画 ( 四 次 確 定 申 告 制 度 抜 粋 ) 関 心 意 欲 態 度 思 考 判 断 技 能 表 現 知 識 理 解 小 単 元 の 評 価 規 準 税 に 関 す


(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

PowerPoint プレゼンテーション

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

●電力自由化推進法案

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月


( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

< F31332D91CF906B89BB8C7689E68F912E6A7464>

<4D F736F F D2095BD90AC E ED957D977B8ED28E918A6982C982C282A282C42E646F63>

2. 当 初 の 目 的 と 現 状 コア 会 議 の 役 割 目 的 現 状 分 析 マネジメント 会 議 の 運 営 や あり 方 問 題 取 り 組 みにつ いての 議 論 会 員 からの 意 見 の 吸 い 上 げ と 内 容 の 各 会 議 への 振 り 分 け 全 体 会 運 営 会 議

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

佐渡市都市計画区域の見直し

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

PTA

Taro-2220(修正).jtd

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

Transcription:

第 2 章 本 ( 書 物 )が 果 たす 役 割 と 公 共 図 書 館 の 必 要 性 2.1 書 物 ( 書 き 物 )は 人 生 の 役 に 立 つのか 人 生 において 書 物 ( 書 き 物 )との 出 会 いは 何 の 役 に 立 つか まず この 大 命 題 について 考 えを 巡 らせることから 検 討 委 員 会 報 告 は 始 めます 世 の 中 には 様 々な 書 物 が 存 在 しています 身 近 な 書 物 といえば 毎 日 の 情 報 を 与 えてくれる 新 聞 子 どもたちがはじめて 手 に 取 る 絵 本 そして 多 くの 人 々が 触 れる 本 や 雑 誌 記 録 物 現 在 では 電 子 書 籍 という 紙 媒 体 ではない 書 物 の 形 も 生 まれています どのような 形 であれ 書 物 は 多 くの 人 々の 身 近 に 存 在 しています テレビ ラジオからも 様 々な 情 報 ( 以 下 電 波 情 報 という)を 得 ることができます 書 物 と 電 波 情 報 との 違 いは 何 でしょうか ここで 気 をつけていただきたいことは 電 波 情 報 も 記 録 (ビデオ 化 DVD 化 など)されると 多 くの 人 々が 時 空 を 超 えて 見 ることができるものへと 変 化 し 書 物 ならぬ 記 録 物 へと 変 化 しま す 記 録 されない 電 波 情 報 は そのままでは 時 空 を 超 えて 伝 えることができないばかりか 繰 り 返 し 見 ることができない 流 される 情 報 に 対 していったん 立 ち 止 まって 考 えを 巡 らすことが できない 情 報 といえます 書 物 は 多 くの 人 々が 時 間 と 空 間 を 超 えて 触 れることができる 自 分 以 外 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 だといえます 自 分 以 外 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 を 知 ることが 人 生 にとって 何 の 役 に 立 つのでし ょうか それは 真 っ 暗 な 中 で 自 分 の 姿 を 見 ることができないように 自 分 の 考 え 思 い 知 識 が 正 しいのか 間 違 っているのかを 判 断 する 材 料 を 見 つけることができない 状 態 と 同 じです 他 人 を 知 って 己 を 知 る ことができる 術 ともいえます 書 物 には 書 いた 人 が 置 かれた 社 会 を 背 景 として 考 え 思 い 知 識 が 書 ( 描 )かれています それは 自 分 以 外 の 誰 かが 書 ( 描 )いたものであり それらを 読 む 見 ることで 自 らを 見 つめ 直 すきっかけにつながって いきます これは 何 も 日 本 に 生 きる 同 時 代 の 他 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 を 得 ることだ けではありません 歴 史 的 な 記 録 物 からは 過 去 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 を 世 界 に 目 を 向 けると 異 国 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 を 得 ることができる まさに 書 物 は 時 空 を 超 えた 人 々から 様 々な 考 え 方 思 い そして 知 識 を 得 る 術 ( 方 法 )だといえます 書 物 は 人 生 に 役 立 つのか 〇 書 物 は 自 らの 存 在 を 見 つめるために 時 空 を 超 えた 多 様 な 考 え 思 い 知 識 を 得 る 術 ( 方 法 ) 2-1

2.2 書 物 との 出 会 い 書 物 との 出 会 いは ひとそれぞれです 絵 本 マンガ 本 文 学 書 教 科 書 さまざまな 形 で 目 に 触 れ ときに 心 に 触 れていきます こう 考 えると 書 物 に 触 れない 触 れたことがない 人 はい ないのではないでしょうか 好 むと 好 まざるとに 拘 わらず どこかで 書 物 を 見 触 れているは ずです どのような 書 物 でもストーリーがあり 文 字 があり また 時 には 絵 や 写 真 があります これら 全 てを 身 体 で 知 覚 し 書 かれていることを 理 解 していきます しかし 大 事 ことは 書 物 は 自 分 以 外 の 人 ひとが 創 った 考 え 思 い そして 知 識 を 知 り そして 自 分 の 思 考 を めぐらせ 時 には 生 き 方 を 考 える 手 段 であるということです だからこそ できるだけ 早 くこのことに 気 づき 気 づかせてあげることが 大 人 としての 役 割 ではないでしょうか 子 どもたちに できるだけ 早 く 書 物 のもつ 人 生 での 役 割 を 伝 えること が 大 切 です しかし これは 幾 つになっても 構 わないといえばかまいません 気 づいた 時 に できるだけ 多 様 な 書 物 に 触 れる 場 があること その 場 を 確 保 することこそが 大 切 だといえます 柔 軟 な 考 え 方 を 育 てること それが 独 創 性 を 生 み 出 し 明 日 への 生 きる 活 力 を 生 み 出 します 子 どもたちは 書 物 を 手 にし 読 み そして 書 き 手 が 描 いた 情 景 とは また 異 なる 自 らの 情 景 を 創 り 出 します まさに 想 像 力 を 育 てることになります 想 像 力 の 欠 乏 が 時 に 考 え 方 の 幅 を 狭 め 対 応 能 力 が 低 下 し 現 代 のストレス 社 会 につながっているともいえます 子 どもたちが 書 物 に 触 れるということは 自 らイメージを 創 り それを 少 しずつ 膨 ら ませて 想 像 力 を 養 い 考 える 幅 を 広 げ 生 きる 希 望 と 活 力 を 持 たせること 子 どもたちは あれこれ 手 にとって 本 を 選 び 何 冊 かを 読 む それを 全 部 読 むかといえばそ うではない 場 合 もあります 手 にした 本 が 面 白 くなかったり 難 しかったりするとそこで 読 む ことをやめる それでもよいのです 読 まなかった 本 が 無 駄 かといえばそうではありません 読 めなかった 本 があるからこそ 読 んだ 読 むことができた 本 の 評 価 が 自 ずと 身 についていきます 子 どもたちはそれなりに 本 を 選 ぶ 力 を 身 につけていくことで 成 長 するものです 本 を 読 むことで 思 考 力 想 像 力 忍 耐 力 が 自 然 と 身 に 付 いてきます 本 を 読 んで 想 像 し 自 分 で 具 体 的 な 情 景 を 創 る 想 像 する 力 を 身 につけることができるのです 子 どもたちは 好 奇 心 にあふれ 気 軽 に 多 くの 本 に 触 れ 読 める 環 境 があれば 豊 かな 想 像 力 を 持 った 人 間 として 成 長 していくもの 一 方 大 人 は 他 人 を 知 って 己 を 知 る 無 知 の 知 に 至 る 自 分 の 得 意 分 野 興 味 のあ る 分 野 を 深 く 掘 り 下 げたり 自 分 の 知 らない 世 界 のことを 書 物 によって 知 り 人 としての 思 考 回 路 自 らの 世 界 観 を 広 げ 知 恵 を 出 し 社 会 へ 貢 献 していくことができるのです 大 人 になっても 書 物 との 出 会 いによって 成 長 して 行 くもの 2-2

コラム 過 去 の 人 々の 考 え 思 い 知 識 を 知 るということ 過 去 の 考 え 思 い 知 識 を 知 るということ それは 過 去 の 人 々の 経 験 を 知 るということ 未 来 を 見 て 生 きる 過 去 は 振 り 返 らない という 方 がいます 本 当 に そのような 生 き 方 ができるでしょうか 交 通 法 規 刑 法 今 まで 生 きてきた 経 験 を 振 り 返 らず この 世 の 中 で 生 きていくことができるでしょうか 述 べるまでもなく できません なぜならば この 世 の 中 に 存 在 する 生 き 物 は 経 験 を 活 かして 未 来 を 築 いていくものだか らです 過 去 の 考 え 思 い 知 識 を 学 ぶこと それは 歴 史 を 学 ぶことです 歴 史 を 学 ぶことは 年 号 を 覚 えることではありません それは 過 去 の 人 々の 経 験 を 学 ぶことで す 良 い 経 験 ( 成 功 ) 悪 い 経 験 ( 失 敗 )を 知 り 自 らの 生 き 方 ( 未 来 )を 想 像 し 描 き そして 実 現 していくことです 過 去 ( 経 験 )を 伝 えるということ 壁 に 落 書 きをしていた 太 郎 母 ちゃんに 見 つかり たいそう 怒 られ ゲンコツまでくらった イ テ~っ ある 時 お 兄 ちゃん 思 いの 妹 のさく らが 同 じように 壁 に 落 書 きをしてい るのに 出 会 った ふと 向 こうをみる と 母 ちゃんが 帰 ってきている さあ あなたが 太 郎 なら どうする どうす る 提 供 : 基 山 の 歴 史 と 文 化 を 語 り 継 ぐ 会 2-3

2.3 公 共 図 書 館 は 必 要 か (1) たくさんの 書 物 に 触 れるために たくさんの 書 物 に 触 れる 場 は 私 たちの 身 近 なところでは 書 店 そして 図 書 館 があります 書 店 は 多 くの 書 物 を 取 り 揃 え 身 近 に 触 れることができます しかし そこには 対 価 として 金 銭 を 支 払 わなければ 書 物 を 持 ち 帰 り 読 むことはできません 一 方 図 書 館 は 多 様 な 資 料 を 情 報 として 人 々に 提 供 するための 施 設 です 登 録 さえすれば 誰 でも 書 物 を 借 り 出 し 持 ち 帰 っ て 読 むことができます 図 書 館 から 持 ち 出 しを 禁 止 されている 書 物 でも 図 書 館 内 での 閲 覧 は 可 能 です また 自 分 に 合 わない 読 みこなせない 書 物 を 取 り 替 えることができます 今 では 身 近 な 図 書 館 から 遠 くの 他 の 自 治 体 の 図 書 館 が 持 つ 書 物 を 借 り 出 す 仕 組 みも 作 られています 図 書 館 は なによりも 無 料 で 多 様 な 書 物 に 触 れることができ 読 むことができることが 大 き な 利 点 でしょう 生 活 の 中 の 図 書 館 図 書 館 は 人 々の 日 常 生 活 の 延 長 線 にあるものです 図 書 館 は 書 物 の 情 報 を 提 供 することによって 生 活 を 支 援 する 施 設 です 知 識 や 趣 味 など 読 書 の 楽 しみだけでなく 学 問 や 生 活 における 疑 問 や 知 りたいこと 仕 事 や 人 生 における 様 々な 問 題 に 対 して 情 報 提 供 で 応 えることができるのが 図 書 館 です また 図 書 館 は 生 活 の 一 部 であり 利 用 者 の 中 には 毎 日 図 書 館 に 来 る 人 もいます( 毎 日 の 生 活 サイクルの 中 に 含 まれている) 人 々の 生 活 の 中 にあって 人 々の 役 に 立 つ 図 書 館 は まず 人 々の 身 近 にあれば 利 便 性 は 高 ま るでしょう 多 くの 人 々が 歩 いて 行 ける 範 囲 にあることが 理 想 であるといえます 図 書 館 は 身 近 に 書 物 に 触 れる 場 図 書 館 は 日 常 生 活 の 延 長 線 にあるもの 参 考 昨 年 ( 平 成 24 年 12 月 ) 合 同 創 作 劇 こころつないで- 基 肄 城 に 秘 められたおもい- が 上 演 されました これは 基 山 町 の 小 中 学 校 の 生 徒 とボランティア スタッフの 協 力 に より 基 山 の 宝 である 基 肄 城 の 成 り 立 ち 歴 史 について 勉 強 し 当 時 の 時 代 背 景 などを 生 徒 がそれぞれ 一 人 一 人 学 んで 自 分 で 創 造 し その 人 物 になりきり 演 出 した 創 作 劇 です 生 徒 たちは 何 回 も 台 本 を 読 み その 人 物 になりきり 見 事 な 演 技 をしていました また 当 時 の 歴 史 生 活 環 境 などについて 図 書 館 などでいろいろ 調 べ 勉 強 していたとのことで す 2-4

(2) 様 々な 媒 体 による 書 物 現 代 の 書 物 は 紙 電 子 データなど 様 々な 媒 体 によって 人 々の 手 元 へ 提 供 されています そ れぞれ 利 点 と 欠 点 があり どの 媒 体 が 活 用 するにあたって 望 ましい 姿 かは その 時 々で 異 なっ ています 利 用 する 方 々が 考 え 活 用 することが 大 切 です しかし 図 書 館 は 時 空 を 超 えて 自 分 以 外 の 考 え 思 い そして 知 識 を 書 物 という 形 で 知 ることができる 施 設 です すべてを 電 子 化 することも 今 では 可 能 でしょう しかし 書 物 も 実 は 書 ( 描 )かれている 情 報 とともに 作 られたモノとしての 情 報 も 持 ち 合 わせています 例 えば 和 綴 じという 技 法 によって 編 まれた 書 物 中 性 紙 という 劣 化 し 辛 い 紙 でつくられた 現 代 の 記 録 など その 時 々の 製 本 技 術 を 知 るモノという 情 報 を 持 ち 合 わせています すべてを 電 子 化 し いつでもどこでも 入 手 でき 読 むことができる 電 子 データ 化 も 必 要 ですが この 製 本 という 技 術 を 知 ることができるモノとしての 書 物 を この 世 から 消 し 去 ることは 多 様 な 情 報 をこの 世 から 消 し 去 ることと 同 義 なのです そして 私 たちは 電 子 化 された 情 報 と 紙 に 記 された 情 報 のそれぞれの 利 点 を 知 らず 知 ら ずに 使 い 分 けていることに あまり 気 づいていません 電 子 化 された 情 報 は 検 索 という 形 で 即 座 に 入 手 したい 情 報 を 一 対 一 対 応 で 得 ることができ ます これに 対 し 紙 に 記 された 情 報 は 紙 全 体 に 目 配 り し 必 要 な 情 報 とともに おまけ のような 情 報 を 得 ることを 可 能 にします 参 考 毎 日 の 情 報 を 提 供 してくれる 新 聞 を 例 に 説 いてみましょう 電 子 データとしてネット 配 信 されている 新 聞 情 報 と 毎 日 配 達 される 紙 に 印 刷 された 新 聞 情 報 を 比 べてみてください 紙 に 印 刷 された 新 聞 の 情 報 に おまけ として 入 手 する 情 報 量 が 多 いことに 気 づかれる はずです このように どちらか 一 方 に 傾 倒 することも 等 しく 情 報 入 手 の 幅 を 狭 めてしまうことにつ ながり その 時 々で 利 便 性 を 十 分 知 り 活 用 することが 今 求 められているといえます 公 共 図 書 館 は 時 空 を 超 えた 資 料 を 保 管 する 施 設 であるという 点 が 見 過 ごされています 個 人 により 収 集 された 書 物 は 購 入 した 本 人 の 価 値 観 に 偏 りそして 生 涯 とともに 多 くは 消 えて いくものです しかし 公 共 図 書 館 は この 時 空 を 超 えた 多 様 な 書 物 を 保 管 できる 施 設 です また そうでなければ 今 まで 記 してきた 書 物 のもつ 人 生 での 役 割 を 支 えることができないもの になってしまいます 書 物 は 書 ( 描 )かれた 情 報 と 作 られた 情 報 の 二 つを 知 らせてくれる 公 共 図 書 館 の 役 割 は 時 空 を 超 えた 書 物 資 料 を 保 管 し 活 用 する 施 設 である 2-5

2.4 付 加 価 値 を 創 造 できる 図 書 館 図 書 館 は これまで 述 べてきたように 時 空 を 超 えて 自 分 以 外 の 人 々が 記 した 考 え 思 い そして 知 識 を 知 得 して 自 らの 存 在 考 えを 見 つめ 直 すために 書 物 に 出 会 う 場 です しか し 公 共 図 書 館 には 単 にこれだけを 求 めるのではなく 町 民 の 多 様 なニーズに 応 えることが いま 公 共 サービスに 求 められています このことを 考 えると 付 加 価 値 を 創 造 できる 場 として の 図 書 館 が 求 められているのです 費 用 対 効 果 という 言 葉 に 表 現 されているように 図 書 館 を 運 営 する 費 用 を 単 に 書 物 に 触 れるだけに 費 やすのではなく 図 書 館 が 存 在 することで 創 造 される 付 加 価 値 を 如 何 に 増 加 させ るか また 増 加 させることができるのかが これからの 図 書 館 には 求 められているといえます 参 考 付 加 価 値 とは 何 でしょうか 学 ぶ 調 べる 楽 しむ 憩 う 集 う つながる という 行 為 だけでな く 複 合 的 ついでに 常 に 気 軽 に という 形 容 的 な 用 語 も 付 加 されるこ とも 併 せて 求 められています 例 ) 複 合 的 に 学 ぶ ついでに 集 う 常 につながる など 現 在 の 図 書 館 が 提 供 しているサービスより 多 くのサービスが 提 供 できるようにな ること 図 書 館 を 建 設 することで より 多 くの 付 加 価 値 が 創 造 できる 生 活 動 線 上 に 建 設 することで 利 用 者 が 多 くなる 多 くの 図 書 館 サービスを 提 供 できる 空 間 子 どもや 高 齢 者 などが 歩 いていける 場 所 言 い 換 えると できるだけ 多 くの 付 加 価 値 が 創 造 できる 場 に 図 書 館 の 建 設 場 所 が 選 ばれる ことが 望 ましいといえます できるだけ 多 くの 付 加 価 値 が 創 造 できる 場 に 図 書 館 の 建 設 場 所 が 選 ば れることが 望 ましい 2-6