最 近 無 償 資 金 協 力 動 向 と 新 たな 無 償 資 金 協 力 制 度 外 務 省 国 際 協 力 局 無 償 資 金 技 術 協 力 課 和 田 充 広
1. 最 近 無 償 資 金 協 力 動 向 (1) 無 償 資 金 協 力 特 徴 機 動 性 が 高 い 国 際 社 会 ニーズに 迅 速 に 対 応 するため 有 効 な 手 段 ( 例.スマトラ 沖 津 波 被 害 復 興 支 援 等 大 規 模 自 然 災 害 へ 対 応 ) 外 交 的 効 果 政 策 的 効 果 が 大 ( 例.イラク アフガニスタン 復 興 支 援 等 )
(2) 無 償 資 金 協 力 予 算 動 向 ODA 予 算 が 過 去 10 年 間 で 約 38% 削 減 されている 中 無 償 予 算 についても 同 期 間 で 約 39% 削 減 ( 約 1000 億 円 ) 億 円 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 無 償 資 金 協 力 JICA JBIC 出 資 金 予 算 推 移 1,795 3,865 2,635 3,231 1,762 2,403 3,126 1,770 2,379 3,063 1,792 2,405 1,790 2,845 2,370 2,191 1,701 2,321 2,003 1,895 1,640 1,866 1,612 1,821 無 償 資 金 協 力 JBIC 出 資 金 JICA 1,765 1,744 1,682 1,636 1,601 1,659 1,575 1,591 1,556 500 0 政 府 案 9 年 度 10 年 度 11 年 度 12 年 度 13 年 度 14 年 度 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度
二 国 間 無 償 資 金 協 力 1998( 平 成 10) 年 と2005( 平 成 17) 年 比 較 (かっこ 内 数 値 は 1998 年 実 績 2005 年 実 績 単 位 : 百 万 ドル) フィリピン: 77.2%(78.34 17.90) ベトナム: 8.8%(55.46 50.58) インド: 40.5%(23.10 13.75) パキスタン: 41.8%(53.47 31.11) モンゴル: 45.3%(38.22 20.90) ラオス: 62.1%(61.51 23.35) 平 成 10~17 年 度 において 無 償 資 金 援 助 を50% 以 上 削 減 した 国 は 援 助 対 象 国 142カ 国 中 59カ 国 (42%)
日 本 が 最 大 援 助 供 与 国 となっている 国 ガーナ ガンビア ジンバブエ スワジランド 2000 年 タンザニア 中 央 アフリカ モーリタニア 2004 年 Oカ 国 に! ( 単 位 :ドル) エチオピア 1995:1 位 伊 (1.2 億 ) 4 位 日 本 (0.6 億 ) 2004:1 位 米 (4.0 億 ) 9 位 日 本 (0.3 億 ) ガーナ 1995:1 位 日 本 (1.2 億 ) 2 位 米 (0.5 億 ) 2004:1 位 英 (2.6 億 ) 3 位 日 本 (1.2 億 ) ケニア 1995:1 位 日 本 (2.0 億 ) 2 位 独 (0.5 億 ) 2004:1 位 米 (1.4 億 ) 2 位 日 本 (0.7 億 ) マダガスカル 1995:1 位 仏 (0.9 億 ) 2 位 日 本 (0.3 億 ) 2004:1 位 仏 (4.8 億 ) 4 位 日 本 (0.3 億 ) モザンビーク 1995:1 位 独 (1.1 億 ) 9 位 日 本 (0.4 億 ) 2004:1 位 米 (1.1 億 ) 15 位 日 本 (0.2 億 ) タンザニア 1995:1 位 日 本 (1.2 億 ) 2 位 蘭 (0.8 億 ) 2004:1 位 英 (2.2 億 ) 9 位 日 本 (0.5 億 ) 主 要 な サ 我 ブ が サ 国 ハ ラ 支 ア 援 フ 額 リ カ 国 へ DAC 諸 国 全 体 中 に 我 が 国 対 アフリカ 支 援 が 占 める 割 合 1993 年 :7.2% 2004 年 :3.4% (9.64 億 ドル) (6.46 億 ドル)
主 要 援 助 国 取 組 み 状 況 30,000 ( 百 万 ドル) 25,000 20,000 米 国 日 本 フランス 英 国 ドイツ カナダ イタリア 2008 年 24,000 15,509 15,000 14,489 13,508 12,162 13,101? 14,600 14,110 10,000 9,439 9,358 10,640 9,847 9,283 8,880 8,922 9,262 5,000 3,648 0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 ( 注 1:2006 年 以 降 各 国 実 績 はDAC 予 測 データに 基 づく 支 出 純 額 ベース) ( 注 2:2005 年 我 が 国 実 績 には 対 イラク 債 務 救 済 津 波 支 援 などが 含 まれる ) 2006 年 以 降 傾 向 は 各 国 が 表 明 している 増 額 目 標 をベースに 計 算 したも また 2006~2010 年 については すべて 国 GNPについて 年 間 2% 成 長 率 を 見 込 んでいる
2008 年 に 向 けた 外 交 力 強 化 2008 年 は 日 本 指 導 力 が 問 われる 年 に ODA 事 業 量 100 億 ドル 積 み 増 し 国 際 公 約 は2009 年 まで G8サミット( 日 本 が 議 長 国 ) 2000 年 G8 九 州 沖 縄 サミット 以 降 途 上 国 と 対 話 も 行 われてきている いかなる 分 野 で 日 本 イニシアティブを 出 していくかが 重 要 アフリカ 開 発 会 議 (TICADⅣ 5 年 に1 度 日 本 が 主 催 ) TICADⅢ(2003 年 )には 89ヶ 国 及 び47 機 関 から 24 名 アフリカ 元 首 首 脳 約 20 国 際 機 関 長 多 数 閣 僚 級 が 出 席 3 年 間 でアフリカ 向 けODA 倍 増 公 約 は2005~7 年 を 対 象 ミレニアム 開 発 目 標 (MDGs) 達 成 に 向 けた 折 り 返 し 年 2008 年 後 半 には 開 発 資 金 国 際 会 議 フォローアップ 会 合 (ドーハ)が 開 催 される 気 候 変 動 に 関 する 節 目 年 京 都 議 定 書 約 束 期 間 初 年 将 来 枠 組 み(2013 年 以 降 ) 具 体 化 がますます 必 要 となってくる タイミング ODAは 日 本 外 交 にとって 最 も 重 要 な 手 段 ODAと 外 交 力 強 化 は 一 体
(3) 無 償 資 金 協 力 を 取 り 巻 く 状 況 (イ)ニーズ 多 様 化 (そ1) ミレニアム 開 発 目 標 (MDGs) 達 成 へ 貢 献 貧 困 削 減 普 遍 的 初 等 教 育 達 成 乳 児 死 亡 率 削 減 感 染 症 対 策 水 へアクセス 等 へ 支 援 対 アフリカ 支 援 強 化 総 理 国 際 公 約 : 今 後 3 年 間 (2007 年 まで)に 対 アフ リカ 支 援 を 倍 増 (アジア アフリカ 首 脳 会 議 ) 2008 年 は 日 本 が 国 際 的 に 注 目 される 年 G8サミット( 日 本 が 議 長 国 ) アフリカ 開 発 会 議 (TICADⅣ)
(イ)ニーズ 多 様 化 (そ2) 平 和 構 築 定 着 や 民 主 化 へ 貢 献 アフガニスタン イラク パレスチナ 東 ティモー ル スーダン コンゴ( 民 ) 等 自 由 と 繁 栄 弧 テロ 海 賊 対 策 等 治 安 分 野 における 協 力 国 際 社 会 における テロと 闘 い へ 貢 献 我 が 国 平 和 と 繁 栄 に 直 結
(イ)ニーズ 多 様 化 (そ3) 防 災 災 害 復 興 分 野 における 協 力 我 が 国 経 験 と 専 門 的 知 見 を 活 用 投 資 貿 易 環 境 整 備 資 源 エネルギー 分 野 で 協 力 国 際 社 会 におけるドナー 間 援 助 協 調 へ 対 応 途 上 国 貧 困 削 減 戦 略 実 施 包 括 的 な 支 援 直 接 財 政 支 援 官 民 連 携 ( 民 間 資 金 と 連 携 NGOと 連 携 )
日 本 を 取 り 巻 く 国 際 情 勢 と 課 題 自 由 と 繁 栄 弧 ( ア フ TI リ Cカ A D開 ) 発 エネルギー 安 全 保 障 イラク インド: 将 来 大 国 アフガン 海 上 保 安 中 国 影 響 力 経 済 連 携 ASEAN 統 合 東 アジア 共 同 体 テロと 闘 い 貧 困 と 闘 い 環 境 感 染 症 など 地 球 規 模 課 題 が 山 積 鳥 インフ ルエンザ 日 本 : 少 子 高 齢 化 産 業 競 争 力 維 持 が 課 題
拡 大 する 国 際 社 会 援 助 需 要 重 点 課 題 地 域 ネットワー ク 支 援 ( 特 に 東 アジア) テロと 闘 い ( 日 米 G8 協 調 ) 平 和 構 築 具 体 的 取 組 経 済 連 携 促 進 支 援 ASEAN 統 合 支 援 東 アジア 共 同 体 形 成 支 援 海 上 保 安 (インド 洋 マラッカ 海 峡 ) イラク アフガン 東 南 アジア 他 地 雷 除 去 小 型 武 器 アフリカ(スーダン 等 )など 体 制 移 行 支 援 アフリカ( 大 湖 地 域 )など 復 興 支 援 イラク アフガン パレスチ ナ 東 ティモール スリランカなど 民 主 化 支 援 アジア 経 験 アフリカへ 伝 幡 生 産 性 運 動 普 及 成 長 を 通 じた 貧 困 削 減 (モデル 国 造 り) エネルギー 資 源 安 定 確 保 中 東 におけるエネルギー 資 源 確 保 シーレーン 安 全 確 保 グローバルな 課 題 へ 日 本 リーダーシップ ミレニアム 開 発 目 標 達 成 人 間 安 全 保 障 貿 易 を 通 じた 開 発 感 染 症 対 策 (エイズ マラリア 鳥 インフルエンザ) 農 村 開 発 環 境 ミレニアム 開 発 目 標 貧 困 削 減 初 等 教 育 普 及 乳 幼 児 死 亡 率 削 減 等 2015 年 までに 国 際 社 会 が 達 成 すべき 目 標 を 定 めたも 2000 年 国 連 ミレニアム 宣 言 を 契 機 に 策 定 DAC 諸 国 ( 先 進 援 助 諸 国 )に 対 しては 2015 年 までにODAGNI 比 0.7% 達 成 等 目 標 が 課 せられている
- 第 166 回 国 会 における 外 交 演 説 から(1 月 26 日 )- (ODA 戦 略 的 実 施 ) ODAは 我 が 国 外 交 重 要 な 手 段 であります 国 際 社 会 一 員 として 責 務 を 果 たし かつ 自 ら 繁 栄 を 確 保 していくために ODAを 一 層 戦 略 的 に 実 施 します 自 由 と 繁 栄 弧 形 成 ためにも ODAを 活 用 していきます 人 間 安 全 保 障 理 念 に 基 づき 国 際 社 会 が 挙 げて 取 り 組 むミレニアム 開 発 目 標 達 成 気 候 変 動 を 含 む 環 境 感 染 症 対 策 平 和 構 築 など 地 球 規 模 課 題 を 解 くた め 引 き 続 きリーダーシップを 発 揮 いたします また 相 手 国 貿 易 投 資 環 境 整 備 法 制 度 整 備 民 主 化 市 場 経 済 化 支 援 に ODAを 活 用 していきます 資 源 エネルギー 分 野 では 省 エネ 推 進 などをODAによって 進 めることも 重 要 です そしていわゆる 新 興 援 助 国 と 対 話 協 力 を 今 後 強 めてまいり ます 昨 年 海 外 経 済 協 力 会 議 が 発 足 いたしました 外 務 省 企 画 立 案 機 能 を 強 化 し ODAを 一 層 積 極 的 に 進 めるため 生 まれた 新 体 制 下 関 係 省 庁 経 済 界 NGOと 連 携 しつつ 効 果 的 にオールジャパン 経 済 協 力 を 進 めてまいります そうえで ODA 事 業 量 100 億 ドル 積 み 増 し また 対 アフリカODA 倍 増 など 対 外 公 約 を 達 成 すべく 努 めてまいります
(3) 無 償 資 金 協 力 を 取 り 巻 く 状 況 (ロ)コスト 削 減 と 事 業 効 率 化 要 請 限 られたリソース 効 率 的 活 用 とコスト 削 減 NGOや 国 際 機 関 が 実 施 した 学 校 建 設 案 件 と 単 価 比 較 に 基 づく 我 が 国 無 償 事 業 に 関 するコスト 高 批 判 競 争 性 向 上 事 業 効 率 化 に 向 けた 取 り 組 み スキーム 間 連 携 による 援 助 効 果 最 大 化 無 償 プロジェクトにおけるPDCAサイクル 確 立 骨 太 方 針 2005 における 無 償 事 後 評 価 導 入 要 請
(4) 最 近 新 たな 取 組 (イ) 新 スキーム 導 入 多 様 化 するニーズ 及 びコスト 削 減 要 請 へ 対 応 ため 以 下 スキームを 導 入 ( 平 成 18 年 度 ) テロ 対 策 等 治 安 無 償 防 災 災 害 復 興 支 援 無 償 コミュニティ 開 発 支 援 無 償 ( 平 成 19 年 度 ) 貧 困 削 減 戦 略 支 援 無 償
コミュニティ 開 発 支 援 無 償 導 入 1. コミ 開 二 つ 顔 (1) コスト 削 減 ため 新 しいスキーム (2) コミュニティ 総 合 的 能 力 開 発 を 支 援 するス キーム 背 景 国 際 機 関 やNGOが 実 施 した 案 件 と 単 価 比 較 に 基 づく 批 判 スマトラ 沖 大 地 震 インド 洋 津 波 際 教 訓 2. 概 要 (1) 世 銀 ガイドラインⅠ 及 びⅡ 国 が 対 象 3-10 億 円 を 目 処 とする (2) 現 地 仕 様 設 計 に 基 づく 現 地 業 者 資 機 材 積 極 活 用 をはかる (3) 調 達 代 理 方 式 ( 資 金 一 括 拠 出 ) コミッティー 活 用 による 柔 軟 な 運 用 3. 課 題 (1) 給 水 道 路 等 コンポーネント 複 数 コンポーネント 案 件 発 掘 (2) ソフトコンポーネント 積 極 的 活 用 によるコミュニティー 開 発 (3) 学 校 案 件 については 30% 以 上 コスト 削 減 達 成 (アフリカ 世 界 ) (4) 19 年 度 は10 件 以 上 案 件 形 成
(ロ) 無 償 プロジェクトレベル 事 後 評 価 導 入 < 目 的 > 無 償 資 金 協 力 より 効 果 的 効 率 的 な 実 施 PDCAサイクル 定 着 国 民 へ 説 明 責 任 を 一 層 果 たす < 概 要 > 在 外 公 館 及 び 外 務 本 省 が 実 施 主 体 DAC 定 めた 国 際 基 準 に 基 づき 評 価 平 成 17 年 度 に 完 了 後 3~5 年 を 経 過 した10 億 円 以 上 案 件 52 件 を 対 象 として 開 始 評 価 基 準 結 果 については 有 識 者 意 見 を 聴 取 本 件 度 からは 完 了 後 4 年 を 経 過 した 全 案 件 を 対 象 とすると ともに 外 部 評 価 も 導 入
(ハ)コスト 削 減 取 組 と 入 札 における 競 争 性 向 上 (そ1) コスト 削 減 目 標 設 定 コミュニティ 開 発 支 援 無 償 を 活 用 し アフリカにおける 学 校 建 設 案 件 において 平 成 18 年 度 から22 年 度 ま で5 年 間 で30% 以 上 コスト 削 減 を 目 指 す ( 達 成 状 況 ) 平 成 18 年 度 に 実 施 決 定 をした 案 件 では 一 般 プロ ジェクト 無 償 案 件 と 比 較 において 約 50%コスト 削 減 が 実 現 できる 見 通 し 今 後 は 目 標 を 全 世 界 に 拡 大 した 上 でコスト 削 減 をさら に 積 極 的 に 進 めていく
(ハ)コスト 削 減 取 組 と 入 札 における 競 争 性 向 上 (そ2) 無 償 事 業 落 札 率 につき 各 方 面 から 指 摘 あり ( 考 えられる 要 因 ) 1 予 算 制 度 制 約 下 で 厳 格 な 工 期 管 理 要 請 工 期 を 守 るために 追 加 的 な 投 入 を 行 うリスクがあるこ とも 考 慮 した 上 で 応 札 価 格 を 決 定 2 海 外 で 事 業 実 施 に 伴 うリスク 要 因 資 本 力 や 情 報 力 経 験 等 に 上 り 入 札 に 参 加 する 本 邦 企 業 数 が 限 定 的 になっている 3 予 定 価 格 が 各 案 件 ごとに 精 緻 に 積 算 されている
競 争 性 向 上 ため 取 組 JICAと 協 力 しつつ これまで 以 下 を 実 施 1 入 札 公 示 期 間 延 長 2 契 約 細 分 化 ( 特 に 機 材 案 件 ) 3 入 札 関 連 情 報 提 供 今 年 度 は これらに 加 えて 以 下 を 実 施 し さら なる 競 争 性 向 上 を 目 指 している 1 入 札 事 前 資 格 審 査 (PQ) 基 準 緩 和 推 進 2 中 小 地 方 企 業 やNGOに 参 加 を 促 進 するためJIC A 説 明 会 開 催 3 入 札 公 示 和 文 掲 載
2.ODA 改 革 と 新 たな 無 償 資 金 協 力 制 度 1. 総 理 下 閣 僚 レベル 海 外 経 済 協 力 会 議 を 設 置 総 理 大 臣 戦 略 部 分 官 房 長 官 外 務 大 臣 財 務 大 臣 経 済 産 業 大 臣 2. 外 務 省 企 画 立 案 能 力 を 強 化 国 際 社 会 協 力 部 マルチ 国 連 行 財 政 開 発 関 係 関 連 経 済 協 力 局 3. 円 借 款 無 償 技 術 協 力 実 施 をJICAにて 一 元 化 < 現 状 > < 改 革 案 > <JBIC> <JICA> < 外 務 省 > 外 務 大 臣 国 際 協 力 企 画 立 案 本 部 国 際 協 力 局 総 合 外 交 政 策 局 地 域 局 < 新 政 策 金 融 機 関 > 政 策 企 画 立 案 部 分 関 係 省 庁 と 連 携 しつつ 外 務 省 が 政 府 全 体 を 通 ずる 調 整 中 核 を 担 う 実 施 部 分 < 新 JICA> 国 際 金 融 円 借 技 協 無 償 国 民 中 小 農 林 国 際 金 融 円 借 技 協 無 償
新 たな 無 償 資 金 協 力 制 度 -JICAによる 効 率 的 かつ 柔 軟 な 資 金 管 理 制 度 - 1. 概 要 (1) 無 償 資 金 協 力 実 施 主 体 がJICAとなる ( 機 動 性 確 保 等 外 交 政 策 遂 行 上 必 要 なもは 引 き 続 き 外 務 省 が 実 施 する ) (2) 案 件 選 定 まで( 事 前 調 査 B/D 等 ) 閣 議 決 定 E/N 締 結 は 従 来 通 り 2.JICAへ 支 出 方 法 と 資 金 管 理 (1) 閣 議 毎 に 決 定 された 各 案 件 供 与 額 合 計 が 外 務 省 からJICAに 支 出 (2) E/N 締 結 後 被 援 助 国 政 府 とJICAが 贈 与 契 約 (G/A)を 締 結 (3) JICAはG/Aに 基 づき 案 件 進 捗 に 応 じて 出 来 高 払 いを 行 い 資 金 管 理 を 実 施 右 資 金 は 運 営 交 付 金 等 他 資 金 とは 別 途 に 管 理 する (4) 追 加 的 経 費 が 生 じた 場 合 には 案 件 毎 供 与 限 度 額 と 業 者 契 約 額 差 額 から 支 払 いを 行 う (5) 案 件 終 了 後 残 余 金 は 原 則 国 庫 返 納 但 し 外 務 大 臣 が 承 認 した 場 合 には 翌 年 度 新 規 案 件 財 源 に 充 てることができる
<スキーム 名 > 一 般 プロジェクト 無 償 水 産 無 償 留 学 研 究 支 援 無 償 食 糧 援 助 貧 困 農 民 支 援 一 般 文 化 無 償 コミュニティ 開 発 支 援 無 償 防 災 災 害 復 興 支 援 無 償 外 務 省 実 施 分 とJICA 実 施 分 無 償 資 金 協 力 改 正 前 改 正 後 外 務 省 が 実 施 一 部 スキームにつき JICAが 実 施 促 進 JICAが 無 償 資 金 協 力 実 施 主 体 となる JICA 実 施 分 1032 億 円 (6 割 強 ) 開 発 ニーズに 合 わせたプロジェクト 形 成 実 施 において 専 門 的 技 術 的 な 知 見 が 必 要 なも ノン プロジェクト 無 償 緊 急 無 償 草 根 人 間 安 全 保 障 無 償 草 根 文 化 無 償 日 本 NGO 支 援 無 償 テロ 対 策 等 治 安 無 償 外 務 省 実 施 分 650 億 円 (4 割 弱 ) 機 動 性 確 保 等 外 交 政 策 遂 行 上 必 要 なも ( 主 に 国 際 機 関 NGO 等 が 実 施 するプログラムに 対 して 一 括 資 金 供 与 するも) ( 注 1) 数 値 は 平 成 18 年 度 予 算 ベース ( 注 2) 外 務 省 実 施 分 であっても 一 部 については JICAが 契 約 締 結 に 関 する 業 務 等 を 行 う
途 上 国 政 府 等 か ら 外 交 ル ー ト を 通 じ た 要 請 外 務 省 に よ る 案 件 選 定 J I C A に よ る 事 前 調 査 <B / D 等 > 外 務 省 に よ る 最 終 審 査 供 与 限 度 額 決 定 財 務 実 行 協 議 交 換 公 文 (E / N )に 関 す る 閣 議 決 定 E / N 署 名 事 業 完 成 J I C A に よ る 実 施 促 進 現 地 O D A タ ス ク フ ォ ー ス に お け る 関 連 情 報 収 集 検 討 (2)JICAが 実 施 する 新 たな 無 償 資 金 協 力 制 度 (JICA 法 改 正 前 後 ) J I C A に よ る 実 施 た め に 必 要 ( 契 約 認 証 工 程 監 理 資 金 支 払 い 等 を 含 む ) J I C A へ 資 金 一 括 支 出 J I C A に よ る 贈 与 契 約 (G / A ) 署 名 外 務 省 に よ る 契 約 認 証 外 務 省 に よ る 資 金 支 払 い 残 余 金 国 庫 返 納 / 翌 年 度 事 業 へ 充 当 < 改 正 前 > < 改 正 後 > -2 年 -1 年 0 年 予 算 制 度 ( 単 年 度 主 義 ) や 工 期 制 約 にとらわ れることなく 外 交 ニー ズに 則 り 柔 軟 かつ 迅 速 な 決 定 が 可 能 予 算 制 度 による 制 約 が 緩 和 され 柔 軟 な 工 期 設 定 や 契 約 変 更 が 可 能 明 許 繰 越 外 務 省 に よ る 工 程 監 理 事 業 完 成 0 年 度 末 +1 年 度 末 年 度 末 までに 事 業 を 完 了 する 必 要 があるため 厳 格 な 工 期 管 理 が 必 要 業 者 は そためリス クを 応 札 価 格 に 織 り 込 むため コスト 高 に 予 算 上 不 用 額 有 効 活 用 が 可 能 に E / N 署 名
新 たな 無 償 資 金 協 力 制 度 意 義 3スキーム 有 機 的 な 連 携 を 確 保 しつつ 柔 軟 なタイム フレームによる 案 件 形 成 や 迅 速 な 実 施 決 定 を 行 うこと が 可 能 となる 残 余 金 を 翌 年 度 事 業 財 源 に 充 てることにより 無 償 資 金 協 力 予 算 を 効 率 的 に 活 用 することが 可 能 となる 予 算 年 度 制 約 が 緩 和 され 途 上 国 で 事 業 実 施 に 伴 うリスク 要 因 を 予 め 応 札 価 格 に 反 映 する 必 要 がなくなる ことから コスト 削 減 効 果 が 期 待 される
点 検 と 改 善 2006 2005 年 に 続 く 第 2 弾 ODA 質 改 善 へ 不 断 努 力 国 民 に 理 解 され 支 持 される 効 果 的 なODAへ 1. 戦 略 的 なODA 実 施 ため 援 助 政 策 企 画 立 案 体 制 整 備 新 JICA 詳 細 設 計 国 際 協 力 に 関 する 有 識 者 会 議 設 立 国 別 援 助 計 画 拡 充 プログラム 化 推 進 官 民 連 携 推 進 NGOと 連 携 強 化 など 2.コスト 縮 減 を 通 じた 事 業 効 率 化 有 償 資 金 協 力 円 借 款 手 続 迅 速 化 他 国 援 助 機 関 と 手 続 調 和 化 など 技 術 協 力 JICA 事 業 費 全 体 に 効 率 化 目 標 を 設 定 要 員 待 遇 見 直 し 調 査 事 務 効 率 化 競 争 性 ある 契 約 拡 大 を 進 める 無 償 資 金 協 力 コスト 縮 減 ためコミュニティ 開 発 支 援 無 償 を 積 極 的 に 活 用 学 校 建 設 について 平 成 18 年 度 から5 年 間 で 平 均 30% 以 上 コスト 縮 減 給 水 道 路 分 野 でも 積 極 的 に 活 用 新 JICA 発 足 に 伴 うコスト 削 減 ( 単 年 度 主 義 制 約 がなくなる) 外 部 知 見 を 活 かした 更 なるコスト 縮 減 効 率 化 提 言 ( 平 成 19 年 10 月 目 処 ) 3.チェック 体 制 拡 充 政 策 レベル 案 件 レベルで 評 価 結 果 計 画 へ 反 映 強 化 無 償 資 金 協 力 プロジェクト 事 後 評 価 徹 底 ( 第 三 者 視 点 を 入 れて 実 施 ) 新 JICAに 向 けた 評 価 不 正 防 止 体 制 点 検 と 改 善 作 業 を 今 後 も 定 期 的 に 実 施 し 国 民 に 説 明 チェック 結 果 を 企 画 立 案 に 反 映 させるサイク ル(PDCAサイ クル) 確 立
情 けは 他 人 ためならず (~ 抜 粋 ) ( 麻 生 大 臣 スピーチ 平 成 18 年 1 月 19 日 ) ODAとはまったくもって 情 けは 他 人 (ひと)ためならず でして 他 人 (ひと)を 思 いやる 暖 かい 気 持 ちを 抜 きにやって 貰 っては 困 る しかしかといって 最 後 は 日 本 ためにしているだという 点 を 忘 れて 貰 ったではいけないもだからです 我 が 日 本 ため 我 が 国 民 世 界 における 幸 福 と 存 在 感 を 高 めるため 実 施 す るもで 言 わば 長 い 算 盤 を 弾 く 類 事 業 だからです インド 人 たちが 強 調 するは こ 地 下 鉄 建 設 に 関 わった 日 本 人 達 が 日 本 勤 勉 な 労 働 姿 勢 を 首 都 ど 真 ん 中 で 見 せてくれたことだと 言 います 安 全 ルールを 遵 守 しながら 工 期 を 守 るそ 責 任 感 そしてただやりっ 放 しにせずそ 後 もずっと 協 力 しようと 汗 を 流 しているそ 姿 勢 これが 理 由 となって インドはそれまで 外 国 から 援 助 を 受 け 入 れることに 慎 重 だったが 日 本 からはぜひ 援 助 を 受 けたい そ う 言 うようになったです 我 が 国 ODAとは 日 本 と 志 を 同 じくする 諸 国 結 束 を 育 て 伸 ばしていく つま り 一 種 政 策 連 合 をこしらえていくとか 日 本 繁 栄 を 支 えてくれる 他 国 安 定 を 促 すといった 目 的 にこそ 今 後 どしどし 使 われていくべきもなです 我 が 国 は 世 界 に 先 駆 けて 軍 事 力 行 使 を 厳 しく 自 制 し 続 けている 国 です そん な 国 が 用 いることできる 政 策 手 段 として ODAが 持 つこような 意 味 合 いには 他 国 と 比 べ 物 にならない 大 きさがあります