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2016 年 6 月 改 訂 ( 第 8 版 ) 日 本 標 準 商 品 分 類 番 号 87 1319 医 薬 品 インタビューフォーム 日 本 病 院 薬 剤 師 会 のIF 記 載 要 領 2013 に 準 拠 して 作 成 剤 形 水 性 点 眼 液 製 剤 の 規 制 区 分 処 方 箋 医 薬 品 ( 注 意 - 医 師 等 の 処 方 箋 により 使 用 すること) 規 格 含 量 一 般 名 製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 発 売 年 月 日 開 発 製 造 販 売 ( 輸 入 ) 提 携 販 売 会 社 名 1mL 中 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 3mg 含 有 (トスフロキサシンとして 2.04mg 含 有 ) 和 名 :トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 (JAN) 洋 名 :Tosufloxacin Tosilate Hydrate(JAN) 製 造 販 売 承 認 年 月 日 : 2006 年 1 月 23 日 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 : 2006 年 4 月 28 日 発 売 年 月 日 : 2006 年 5 月 11 日 製 造 販 売 元 : 富 山 化 学 工 業 株 式 会 社 販 売 : 大 塚 製 薬 株 式 会 社 医 薬 情 報 担 当 者 の 連 絡 先 問 い 合 わ せ 窓 口 大 塚 製 薬 株 式 会 社 医 薬 情 報 センター TEL:0120-189-840 FAX:03-6717-1414 http://www.otsuka.co.jp/medeical/ 本 IFは 2014 年 11 月 改 訂 の 添 付 文 書 の 記 載 に 基 づき 改 訂 した 最 新 の 添 付 文 書 情 報 は 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 ホームページ 医 薬 品 に 関 する 情 報 http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html にてご 確 認 ください

IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 - 日 本 病 院 薬 剤 師 会 - 1. 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 経 緯 医 療 用 医 薬 品 の 基 本 的 な 要 約 情 報 として 医 療 用 医 薬 品 添 付 文 書 ( 以 下 添 付 文 書 と 略 す)がある 医 療 現 場 で 医 師 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 が 日 常 業 務 に 必 要 な 医 薬 品 の 適 正 使 用 情 報 を 活 用 する 際 には 添 付 文 書 に 記 載 された 情 報 を 裏 付 ける 更 に 詳 細 な 情 報 が 必 要 な 場 合 がある 医 療 現 場 では 当 該 医 薬 品 について 製 薬 企 業 の 医 薬 情 報 担 当 者 等 に 情 報 の 追 加 請 求 や 質 疑 をして 情 報 を 補 完 して 対 処 してきている この 際 に 必 要 な 情 報 を 網 羅 的 に 入 手 するための 情 報 リストとしてインタビュ ーフォームが 誕 生 した 昭 和 63 年 に 日 本 病 院 薬 剤 師 会 ( 以 下 日 病 薬 と 略 す) 学 術 第 2 小 委 員 会 が 医 薬 品 インタビューフォー ム ( 以 下 IF と 略 す)の 位 置 付 け 並 びに IF 記 載 様 式 を 策 定 した その 後 医 療 従 事 者 向 け 並 びに 患 者 向 け 医 薬 品 情 報 ニーズの 変 化 を 受 けて 平 成 10 年 9 月 に 日 病 薬 学 術 第 3 小 委 員 会 において IF 記 載 要 領 の 改 訂 が 行 われた 更 に 10 年 が 経 過 し 医 薬 品 情 報 の 創 り 手 である 製 薬 企 業 使 い 手 である 医 療 現 場 の 薬 剤 師 双 方 にとっ て 薬 事 医 療 環 境 は 大 きく 変 化 したことを 受 けて 平 成 20 年 9 月 に 日 病 薬 医 薬 情 報 委 員 会 において IF 記 載 要 領 2008 が 策 定 された IF 記 載 要 領 2008 では IF を 紙 媒 体 の 冊 子 として 提 供 する 方 式 から PDF 等 の 電 磁 的 データとして 提 供 すること(e-IF)が 原 則 となった この 変 更 にあわせて 添 付 文 書 において 効 能 効 果 の 追 加 警 告 禁 忌 重 要 な 基 本 的 注 意 の 改 訂 などの 改 訂 があった 場 合 に 改 訂 の 根 拠 データを 追 加 した 最 新 版 の e-if が 提 供 されることとなった 最 新 版 の e-if は ( 独 ) 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 情 報 提 供 ホームページ (http://www.info.pmda.go.jp/)から 一 括 して 入 手 可 能 となっている 日 本 病 院 薬 剤 師 会 では e-if を 掲 載 す る 医 薬 品 情 報 提 供 ホームページが 公 的 サイトであることに 配 慮 して 薬 価 基 準 収 載 にあわせて e-if の 情 報 を 検 討 する 組 織 を 設 置 して 個 々の IF が 添 付 文 書 を 補 完 する 適 正 使 用 情 報 として 適 切 か 審 査 検 討 するこ ととした 2008 年 より 年 4 回 のインタビューフォーム 検 討 会 を 開 催 した 中 で 指 摘 してきた 事 項 を 再 評 価 し 製 薬 企 業 にとっても 医 師 薬 剤 師 等 にとっても 効 率 の 良 い 情 報 源 とすることを 考 えた そこで 今 般 IF 記 載 要 領 の 一 部 改 訂 を 行 い IF 記 載 要 領 2013 として 公 表 する 運 びとなった 2.IF とは IF は 添 付 文 書 等 の 情 報 を 補 完 し 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 にとって 日 常 業 務 に 必 要 な 医 薬 品 の 品 質 管 理 のための 情 報 処 方 設 計 のための 情 報 調 剤 のための 情 報 医 薬 品 の 適 正 使 用 のための 情 報 薬 学 的 な 患 者 ケアのための 情 報 等 が 集 約 された 総 合 的 な 個 別 の 医 薬 品 解 説 書 として 日 病 薬 が 記 載 要 領 を 策 定 し 薬 剤 師 等 のために 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 に 作 成 及 び 提 供 を 依 頼 している 学 術 資 料 と 位 置 付 けられる ただし 薬 事 法 製 薬 企 業 機 密 等 に 関 わるもの 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 自 ら が 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 等 は IF の 記 載 事 項 とはならない 言 い 換 えると 製 薬 企 業 から 提 供 された IF は 薬 剤 師 自 らが 評 価 判 断 臨 床 適 応 するとともに 必 要 な 補 完 をするものという 認 識 を 持 つことを 前 提 としている [IF の 様 式 ] 1 規 格 は A4 版 横 書 きとし 原 則 として 9 ポイント 以 上 の 字 体 ( 図 表 は 除 く)で 記 載 し 一 色 刷 りとする ただし 添 付 文 書 で 赤 枠 赤 字 を 用 いた 場 合 には 電 子 媒 体 ではこれに 従 うものとする 2IF 記 載 要 領 に 基 づき 作 成 し 各 項 目 名 はゴシック 体 で 記 載 する 3 表 紙 の 記 載 は 統 一 し 表 紙 に 続 けて 日 病 薬 作 成 の IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 の 全 文 を 記 載 するものとし 2 頁 にまとめる

[IF の 作 成 ] 1IF は 原 則 として 製 剤 の 投 与 経 路 別 ( 内 用 剤 注 射 剤 外 用 剤 )に 作 成 される 2IF に 記 載 する 項 目 及 び 配 列 は 日 病 薬 が 策 定 した IF 記 載 要 領 に 準 拠 する 3 添 付 文 書 の 内 容 を 補 完 するとの IF の 主 旨 に 沿 って 必 要 な 情 報 が 記 載 される 4 製 薬 企 業 の 機 密 等 に 関 するもの 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 をはじめ 医 療 従 事 者 自 らが 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 については 記 載 されない 5 医 薬 品 インタビューフォーム 記 載 要 領 2013 ( 以 下 IF 記 載 要 領 2013 と 略 す)により 作 成 された IF は 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 とし 必 要 に 応 じて 薬 剤 師 が 電 子 媒 体 (PDF)から 印 刷 して 使 用 する 企 業 での 製 本 は 必 須 ではない [IF の 発 行 ] 1 IF 記 載 要 領 2013 は 平 成 25 年 10 月 以 降 に 承 認 された 新 医 薬 品 から 適 用 となる 2 上 記 以 外 の 医 薬 品 については IF 記 載 要 領 2013 による 作 成 提 供 は 強 制 されるものではない 3 使 用 上 の 注 意 の 改 訂 再 審 査 結 果 又 は 再 評 価 結 果 ( 臨 床 再 評 価 )が 公 表 された 時 点 並 びに 適 応 症 の 拡 大 等 がなされ 記 載 すべき 内 容 が 大 きく 変 わった 場 合 には IF が 改 訂 される 3.IF の 利 用 にあたって IF 記 載 要 領 2013 においては PDF ファイルによる 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 としている 情 報 を 利 用 する 薬 剤 師 は 電 子 媒 体 から 印 刷 して 利 用 することが 原 則 である 電 子 媒 体 の IF については 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページに 掲 載 場 所 が 設 定 されている 製 薬 企 業 は 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 手 引 き に 従 って 作 成 提 供 するが IF の 原 点 を 踏 ま え 医 療 現 場 に 不 足 している 情 報 や IF 作 成 時 に 記 載 し 難 い 情 報 等 については 製 薬 企 業 の MR 等 へのインタ ビューにより 薬 剤 師 等 自 らが 内 容 を 充 実 させ IF の 利 用 性 を 高 める 必 要 がある また 随 時 改 訂 される 使 用 上 の 注 意 等 に 関 する 事 項 に 関 しては IF が 改 訂 されるまでの 間 は 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 提 供 する 添 付 文 書 やお 知 らせ 文 書 等 あるいは 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 配 信 サービス 等 により 薬 剤 師 等 自 らが 整 備 すると ともに IF の 使 用 にあたっては 最 新 の 添 付 文 書 を 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページで 確 認 する なお 適 正 使 用 や 安 全 性 の 確 保 の 点 から 記 載 されている 臨 床 成 績 や 主 な 外 国 での 発 売 状 況 に 関 する 項 目 等 は 承 認 事 項 に 関 わることがあり その 取 扱 いには 十 分 留 意 すべきである 4. 利 用 に 際 しての 留 意 点 IF を 薬 剤 師 等 の 日 常 業 務 において 欠 かすことができない 医 薬 品 情 報 源 として 活 用 して 頂 きたい しかし 薬 事 法 や 医 療 用 医 薬 品 プロモーションコード 等 による 規 制 により 製 薬 企 業 が 医 薬 品 情 報 として 提 供 でき る 範 囲 には 自 ずと 限 界 がある IF は 日 病 薬 の 記 載 要 領 を 受 けて 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 作 成 提 供 する ものであることから 記 載 表 現 には 制 約 を 受 けざるを 得 ないことを 認 識 しておかなければならない また 製 薬 企 業 は IF があくまでも 添 付 文 書 を 補 完 する 情 報 資 材 であり インターネットでの 公 開 等 も 踏 まえ 薬 事 法 上 の 広 告 規 制 に 抵 触 しないよう 留 意 し 作 成 されていることを 理 解 して 情 報 を 活 用 する 必 要 が ある (2013 年 4 月 改 訂 )

目 次 I. 概 要 に 関 する 項 目 1. 開 発 の 経 緯 1 2. 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性 1 II. 名 称 に 関 する 項 目 1. 販 売 名 2 2. 一 般 名 2 3. 構 造 式 又 は 示 性 式 2 4. 分 子 式 及 び 分 子 量 2 5. 化 学 名 ( 命 名 法 ) 2 6. 慣 用 名 別 名 略 号 記 号 番 号 2 7.CAS 登 録 番 号 2 III. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 1. 物 理 化 学 的 性 質 3 2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 4 3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 5 4. 有 効 成 分 の 定 量 法 5 IV. 製 剤 に 関 する 項 目 1. 剤 形 6 2. 製 剤 の 組 成 6 3. 用 時 溶 解 して 使 用 する 製 剤 の 調 製 法 6 4. 懸 濁 剤 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意 6 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 7 6. 溶 解 後 の 安 定 性 7 7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 8 8. 溶 出 性 8 9. 生 物 学 的 試 験 法 8 10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 8 11. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法 8 12. 力 価 8 13. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物 8 14. 注 意 が 必 要 な 容 器 外 観 が 特 殊 な 容 器 に 関 する 情 報 9 15. 刺 激 性 9 16.その 他 9 V. 治 療 に 関 する 項 目 1. 効 能 又 は 効 果 10 2. 用 法 及 び 用 量 10 3. 臨 床 成 績 11

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 1. 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群 14 2. 薬 理 作 用 14 VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1. 血 中 濃 度 の 推 移 測 定 法 25 2. 薬 物 速 度 論 的 パラメータ 25 3. 吸 収 26 4. 分 布 26 5. 代 謝 29 6. 排 泄 31 7.トランスポーターに 関 する 情 報 31 8. 透 析 等 による 除 去 率 31 VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 1. 警 告 内 容 とその 理 由 32 2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む) 32 3. 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 32 4. 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 32 5. 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由 32 6. 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法 32 7. 相 互 作 用 32 8. 副 作 用 32 9. 高 齢 者 への 投 与 35 10. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 35 11. 小 児 等 への 投 与 35 12. 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響 35 13. 過 量 投 与 35 14. 適 用 上 の 注 意 35 15.その 他 の 注 意 35 16.その 他 35 IX. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 1. 薬 理 試 験 36 2. 毒 性 試 験 36 X. 管 理 的 事 項 に 関 する 項 目 1. 規 制 区 分 40 2. 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限 40 3. 貯 法 保 存 条 件 40 4. 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点 40 5. 承 認 条 件 等 40 6. 包 装 40 7. 容 器 の 材 質 40

8. 同 一 成 分 同 効 薬 40 9. 国 際 誕 生 年 月 日 40 10. 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号 40 11. 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 41 12. 効 能 又 は 効 果 追 加 用 法 及 び 用 量 変 更 追 加 等 の 年 月 日 及 びその 内 容 41 13. 再 審 査 結 果 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容 41 14. 再 審 査 期 間 41 15. 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報 41 16. 各 種 コード 41 17. 保 険 給 付 上 の 注 意 41 XI. 文 献 1. 引 用 文 献 42 2.その 他 の 参 考 文 献 43 XII. 参 考 資 料 1. 主 な 外 国 での 発 売 状 況 44 2. 海 外 における 臨 床 支 援 情 報 44 XIII. 備 考 その 他 の 関 連 資 料 45

I. 概 要 に 関 する 項 目 I. 概 要 に 関 する 項 目 1. 開 発 の 経 緯 ニューキノロン 系 抗 菌 薬 のトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 は 経 口 剤 として 眼 感 染 症 を 含 め 各 科 感 染 症 で 広 く 使 用 され 優 れた 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 されている 活 性 本 体 であるトスフロキサシンの 細 菌 学 的 特 徴 は すでに 市 販 されている 同 系 薬 と 比 較 してグラム 陰 性 菌 嫌 気 性 菌 に 対 する 強 い 抗 菌 活 性 を 保 持 し かつ グラム 陽 性 菌 に 対 する 抗 菌 活 性 が 改 善 されている 点 である 特 に 眼 感 染 症 の 重 要 な 起 炎 菌 であるグ ラム 陽 性 菌 の Staphylococcus 属 及 び Streptococcus 属 ( 特 に S. pneumoniae) 及 びグラム 陰 性 菌 の Haemophilus influenzae Pseudomonas aeruginosa 等 に 対 し トスフロキサシンは 同 系 薬 の 中 で 強 い 抗 菌 力 を 有 している また ニューキノロン 系 抗 菌 点 眼 薬 は その 抗 菌 スペクトラムの 広 さ 及 び 良 好 な PAE(post antibiotic effect)を 示 すことなどから 臨 床 の 場 で 第 一 選 択 点 眼 薬 として 汎 用 されているが トスフロキサシンは 同 系 薬 の 中 でも 長 い PAE を 示 す オゼックス 点 眼 液 0.3%の 剤 形 上 の 特 徴 は 溶 解 補 助 剤 として 硫 酸 アルミニウムカリウム 水 和 物 を 添 加 す ることにより 溶 解 性 安 定 性 及 び 安 全 性 に 優 れた 点 眼 液 として 製 剤 化 できたことである 臨 床 試 験 では 成 人 に 加 え 小 児 ( 乳 幼 児 新 生 児 を 含 む)を 対 象 として 実 施 し 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 され 抗 菌 点 眼 薬 として 国 内 で 初 めて 小 児 の 用 法 用 量 を 明 示 した オゼックス 点 眼 液 0.3%は 2006 年 1 月 に 製 造 販 売 承 認 を 取 得 した また 2009 年 10 月 には 有 効 成 分 のトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 が 日 本 薬 局 方 に 収 載 された 2. 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性 1 眼 感 染 症 の 起 炎 菌 (ブドウ 球 菌 属 レンサ 球 菌 属 肺 炎 球 菌 インフルエンザ 菌 緑 膿 菌 アクネ 菌 ) に 対 して 強 い 抗 菌 力 を 有 する(in vitro) 2 小 児 ( 乳 幼 児 新 生 児 を 含 む)を 対 象 とした 臨 床 試 験 を 実 施 し 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 され 抗 菌 点 眼 薬 として 国 内 で 初 めて 小 児 の 用 法 用 量 を 明 示 した 3 黄 色 ブドウ 球 菌 表 皮 ブドウ 球 菌 緑 膿 菌 に 対 して 長 い PAE を 示 す(in vitro) 4 黄 色 ブドウ 球 菌 表 皮 ブドウ 球 菌 緑 膿 菌 に 対 して 短 時 間 殺 菌 作 用 を 示 す(in vitro) 5 眼 科 周 術 期 の 無 菌 化 療 法 において 手 術 前 無 菌 化 率 は 73.4%であり 検 出 菌 別 無 菌 化 率 は 86.6% であった 6 承 認 時 までの 臨 床 試 験 で 総 症 例 数 620 例 成 人 539 例 小 児 81 例 ( 乳 幼 児 62 例 新 生 児 11 例 を 含 む) のうち 副 作 用 は 成 人 15 例 (2.42%)に 認 められ 発 現 件 数 は 16 件 であった 主 な 副 作 用 は 眼 刺 激 6 件 点 状 角 膜 炎 等 の 角 膜 障 害 4 件 であった 承 認 後 の 特 定 使 用 成 績 調 査 で 総 症 例 数 1,426 例 成 人 956 例 小 児 470 例 ( 乳 幼 児 362 例 新 生 児 73 例 を 含 む) のうち 副 作 用 は 成 人 6 例 乳 幼 児 1 例 の 合 計 7 例 (0.49%)に 認 められ 発 現 件 数 は 8 件 であった 主 な 副 作 用 は 眼 瞼 炎 2 件 角 膜 沈 着 物 1 件 発 疹 1 件 であった 重 大 な 副 作 用 として ショック アナフィラキシーの 報 告 がある -1-

II. 名 称 に 関 する 項 目 II. 名 称 に 関 する 項 目 1. 販 売 名 (1) 和 名 オゼックス 点 眼 液 0.3% (2) 洋 名 OZEX ophthalmic solution 0.3% (3) 名 称 の 由 来 特 になし 2. 一 般 名 (1) 和 名 ( 命 名 法 ) トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 (JAN) (2) 洋 名 ( 命 名 法 ) Tosufloxacin Tosilate Hydrate(JAN),tosufloxacin(INN) (3)ステム ナリジクス 酸 系 抗 菌 剤 :-oxacin 3. 構 造 式 又 は 示 性 式 4. 分 子 式 及 び 分 子 量 分 子 式 :C19H15F3N4O3 C7H8O3S H2O 分 子 量 :594.56 5. 化 学 名 ( 命 名 法 ) 7-[(3RS)-3-Aminopyrrolidin-1-yl]-1-(2,4-difluorophenyl)-6-fluoro-4-oxo-1,4-dihydro-1,8-naphthyridine -3-carboxylic acid mono-4-toluenesulfonate monohydrate (IUPAC) 6. 慣 用 名 別 名 略 号 記 号 番 号 略 号 :TFLX( 日 本 化 学 療 法 学 会 制 定 ) 治 験 記 号 :TN-3262a 7.CAS 登 録 番 号 115964-29-9(トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 ) 108138-46-1(トスフロキサシン) -2-

III. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 III. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 1. 物 理 化 学 的 性 質 (1) 外 観 性 状 白 色 ~ 微 黄 白 色 の 結 晶 性 の 粉 末 である (2) 溶 解 性 1) 各 種 溶 媒 における 溶 解 度 N,N-ジメチルホルムアミドに 溶 けやすく メタノールにやや 溶 けにくく 水 又 はエタノール(99.5) にほとんど 溶 けない 各 種 溶 媒 における 溶 解 度 溶 媒 溶 解 性 の 表 現 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 1g を 溶 かすのに 要 する 溶 媒 量 (ml) N,N-ジメチルホルムアミド 溶 けやすい 1.5 メタノール やや 溶 けにくい 70 水 ほとんど 溶 けない 10,000 以 上 エタノール(99.5) ほとんど 溶 けない 10,000 以 上 *: 日 本 薬 局 方 に 準 じて 測 定 2) 各 種 ph 溶 媒 に 対 する 溶 解 度 (3) 吸 湿 性 各 種 ph 溶 媒 に 対 する 溶 解 度 測 定 温 度 :25 ph トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 1g を 溶 かすのに 要 する 溶 媒 量 (ml) ph 3 (McIlvaine buffer) 679 ph 4 (McIlvaine buffer) 2,640 ph 5 (McIlvaine buffer) 18,900 ph 6 (McIlvaine buffer) 41,200 ph 7 (McIlvaine buffer) 33,100 ph 8 (Sörensen buffer) 34,300 ph 9 (Sörensen buffer) 25,600 ph 10 (Sörensen buffer) 8,280 温 度 25 相 対 湿 度 7~92.5%で 吸 湿 性 は 認 められなかった 1) 吸 湿 性 相 対 湿 度 (%) 重 量 増 加 率 (%) 7-0.02 22.5 0.06 52.9 0.04 75.3 0.0 92.5 0.04 (4) 融 点 ( 分 解 点 ) 沸 点 凝 固 点 融 点 : 約 254 ( 分 解 ) -3-

III. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 (5) 酸 塩 基 解 離 定 数 pka 1:5.8(カルボン 酸 ) pka 2:8.7(4-アミノピロリジン 基 ) (6) 分 配 係 数 n-オクタノール/ 水 系 での 分 配 係 数 を 吸 光 度 法 により 測 定 した 結 果 を 次 に 示 す 分 配 係 数 測 定 温 度 :37 溶 液 ( 水 相 ) 分 配 係 数 ph 1(0.1 mol/l 塩 酸 ) 0.72 ph 4 0.79 ph 7 0.08 ph 10 0.02 (7)その 他 の 主 な 示 性 値 旋 光 性 :メタノール 溶 液 (1 100)は 旋 光 性 を 示 さない 紫 外 吸 収 スペクトル 溶 媒 極 大 吸 収 波 長 (nm) 吸 光 度 (E 1% 1cm) メタノール 269 1 mol/l 水 酸 化 ナトリウム メタノール 混 液 (2:98) 1 mol/l 塩 酸 メタノール 混 液 (5:95) 343 262 343 358 269 343 675 304 604 349 298 685 302 2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 固 体 状 態 における 安 定 性 試 験 保 存 条 件 保 存 期 間 保 存 形 態 結 果 長 期 保 存 試 験 a) 室 温 39 箇 月 無 色 透 明 瓶 変 化 なし 加 速 試 験 a) 40 /75% RH 室 温 6 箇 月 無 色 透 明 瓶 変 化 なし 50 6 箇 月 熱 60 3 箇 月 80 30 日 無 色 透 明 瓶 変 化 なし 105 30 日 室 内 散 光 12 箇 月 無 色 透 明 瓶 変 化 なし 苛 酷 試 験 5 日 目 より 外 観 に 微 光 陽 光 ランプ 黄 褐 色 変 化 が 認 めら 15 日 無 色 透 明 瓶 (10,000lx) れたが 残 存 率 は 変 化 なかった 湿 度 40 /75% RH 無 色 透 明 瓶 6 箇 月 50 /80% RH ( 開 栓 ) 変 化 なし 試 験 項 目 : 外 観 溶 状 含 湿 度 定 量 (HPLC 法 ) 分 解 物 (TLC 法 HPLC 法 ) a) は 上 記 試 験 項 目 に 加 えて 確 認 試 験 乾 燥 減 量 定 量 ( 非 水 滴 定 )を 実 施 -4-

III. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 液 体 状 態 ( 約 0.02% 濃 度 50%アセトニトリル 溶 液 )における 安 定 性 試 験 保 存 条 件 保 存 期 間 保 存 形 態 結 果 14 日 目 で 分 解 物 がわずかに 認 められたが 残 熱 40 14 日 褐 色 瓶 存 率 は 99.3%であった 試 料 14 日 無 色 透 明 瓶 室 内 散 光 対 照 と 比 較 して 変 化 なし 対 照 14 日 褐 色 瓶 光 陽 光 ランプ 試 料 4 日 無 色 透 明 瓶 1 日 目 で 対 照 と 比 較 して 分 解 物 が 認 められ 4 日 目 で 外 観 は 変 わらないが 分 解 物 含 量 に 差 が (10,000lx) 対 照 4 日 褐 色 瓶 認 められた 14 日 目 でいずれの ph でも 分 解 物 が 認 めら 1,3,13 ph a) 14 日 無 色 透 明 瓶 れたが 残 存 率 は 100.5 100.9 100.5%であ (37 ) った 試 験 項 目 : 外 観 定 量 (HPLC 法 ) 分 解 物 (HPLC 法 ) a) 中 性 付 近 の 緩 衝 液 については 本 品 は 溶 解 しなかったため 実 施 しなかった 3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 日 局 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 確 認 試 験 法 による 4. 有 効 成 分 の 定 量 法 日 局 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 定 量 法 による -5-

IV. 製 剤 に 関 する 項 目 IV. 製 剤 に 関 する 項 目 1. 剤 形 (1) 投 与 経 路 点 眼 (2) 剤 形 の 区 別 外 観 及 び 性 状 剤 形 の 区 分 : 水 性 点 眼 液 規 格 :1mL 中 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 3mg 含 有 性 状 : 無 色 澄 明 の 液 (3) 製 剤 の 物 性 ph:4.9~5.5 浸 透 圧 比 :0.9~1.1( 生 理 食 塩 液 に 対 する 比 ) (4) 識 別 コード 該 当 しない (5)pH 浸 透 圧 比 粘 度 比 重 安 定 な ph 域 等 該 当 しない (6) 無 菌 の 有 無 無 菌 製 剤 2. 製 剤 の 組 成 (1) 有 効 成 分 ( 活 性 成 分 )の 含 量 1mL 中 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 3mg 含 有 (トスフロキサシンとして 2.04mg 含 有 ) (2) 添 加 物 硫 酸 アルミニウムカリウム 水 和 物 ホウ 砂 塩 化 ナトリウム ph 調 整 剤 (3) 添 付 溶 解 液 の 組 成 及 び 容 量 該 当 しない 3. 用 時 溶 解 して 使 用 する 製 剤 の 調 製 法 該 当 しない 4. 懸 濁 剤 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意 該 当 しない -6-

IV. 製 剤 に 関 する 項 目 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 試 験 保 存 条 件 包 装 形 態 長 期 保 存 試 験 加 速 試 験 苛 酷 試 験 25 /40 % RH 暗 所 40 25%/RH 以 下 暗 所 熱 50 暗 所 光 25 /60 % RH D65 ランプ (2,000 lx) ポリエチレン 製 点 眼 瓶 シュリンク 包 装 ポリエチレン 製 点 眼 瓶 シュリンク 包 装 ポリエチレン 製 点 眼 瓶 無 シュリンク 包 装 ポリエチレン 製 点 眼 瓶 シュリンク 包 装 無 色 ガラス 瓶 ポリエチレン 製 点 眼 瓶 無 シュリンク 包 装 ポリエチレン 製 点 眼 瓶 シュリンク 包 装 保 存 状 態 横 転 正 立 横 転 倒 立 横 転 横 転 保 存 期 間 結 果 36 箇 月 6 箇 月 3 箇 月 60 万 lx hr 120 万 lx hr 240 万 lx hr ポリエチレン 製 点 眼 瓶 シュリンク 包 装 の 全 変 化 なし 体 をアルミ 箔 で 覆 っ たもの 充 填 量 :5mL 試 験 項 目 : 性 状 確 認 試 験 ph 不 溶 性 異 物 検 査 a) 不 溶 性 微 粒 子 試 験 a) 無 菌 試 験 a) 定 量 法 ( 含 量 ) 類 縁 物 質 質 量 変 化 a) 保 存 効 力 試 験 b) a) 苛 酷 試 験 ( 光 )の 無 色 ガラス 瓶 は 未 実 施 b) 長 期 保 存 試 験 のみ 実 施 36 カ 月 で 含 量 約 4% 増 加 した 質 量 約 4% 減 少 と 一 致 してい ることより 水 分 の 損 失 による ものであった 6カ 月 でいずれも 含 量 が 約 4% 増 加 した 質 量 約 4% 減 少 と 一 致 していることから 水 分 の 損 失 によるものであった いずれも 含 量 が 経 時 的 に 増 加 し 3 カ 月 で 4.5% 増 加 質 量 の 4.6% 減 少 と 一 致 していること より 水 分 の 損 失 によるもので あった シュリンク 包 装 の 有 無 で 水 分 損 失 に 違 いを 認 めなかった 240 万 lx hr で 性 状 は 微 黄 色 で わずかな 濁 りを 認 め ph は4.4 含 量 は 84.2%に 低 下 した 類 縁 物 質 も 経 時 的 に 増 加 して 総 量 は 6.48%を 示 した 240 万 lx hr で 性 状 は 微 黄 色 でわずかな 濁 りを 認 め 不 溶 性 異 物 検 査 で 異 物 を 認 め 日 本 薬 局 方 に 不 適 合 となった ph は 4.2 含 量 は 82.8%に 低 下 類 縁 物 質 も 経 時 的 に 増 加 して 総 量 は 7.26%を 示 した 120 万 lx hr まで 変 化 なし 240 万 lx hr で 含 量 が 97.4% に 低 下 類 縁 物 質 の 総 量 は 0.42%となった 6. 溶 解 後 の 安 定 性 該 当 しない -7-

7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 本 剤 1mL と 配 合 薬 剤 1mL をガラス 管 に 入 れ ミキサーで 10 秒 間 混 合 し 外 観 変 化 を 観 察 IV. 製 剤 に 関 する 項 目 配 合 変 化 表 配 合 変 化 あり 1 リンデロン 液 ニフラン 点 眼 液 ジクロード 点 眼 液 ブロナック 点 眼 液 点 眼 点 鼻 用 リンデロン A 液 エコリシン 点 眼 液 リザベン 点 眼 液 インタール 点 眼 液 タチオ ン 点 眼 用 ミドリン M キサラタン 点 眼 液 チモプトール 0.25% チモプトール XE 0.5% トルソプト 点 眼 液 1% ミケラン 点 眼 液 2% リズモン TG 点 眼 液 0.5% フ ラビタン 点 眼 液 配 合 変 化 なし トブラシン 点 眼 液 ザジテン 点 眼 液 ムコゾーム 点 眼 液 カタリン 点 眼 液 ミドリン P レスキュラ 点 眼 液 サンコバ 点 眼 液 1 混 合 直 後 または 室 温 で 1 時 間 放 置 後 に 外 観 変 化 ( 白 濁 )が 認 められたもの 白 濁 は 本 剤 の 溶 解 機 構 であるト スフロキサシンとアルミニウムイオンのキレート 平 衡 が 他 の 点 眼 液 中 のエデト 酸 クエン 酸 リン 酸 などにより 影 響 をうけ 有 効 成 分 が 析 出 するためと 推 測 された オゼックス 点 眼 液 0.3%との 併 用 が 予 想 される 薬 剤 との 配 合 変 化 の 詳 細 を ⅩⅢ. 備 考 その 他 の 関 連 資 料 の 項 に 記 載 2,3) 8. 溶 出 性 9. 生 物 学 的 試 験 法 該 当 しない 10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 日 局 紫 外 可 視 吸 光 度 測 定 法 による 11. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法 パラオキシ 安 息 香 酸 メチルを 内 標 準 物 質 とした 液 体 クロマトグラフ 法 12. 力 価 該 当 しない 13. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 から 混 入 する 可 能 性 のある 化 合 物 は 以 下 のとおりである -8-

IV. 製 剤 に 関 する 項 目 14. 注 意 が 必 要 な 容 器 外 観 が 特 殊 な 容 器 に 関 する 情 報 該 当 しない 15. 刺 激 性 Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 2.(4). 9) 眼 刺 激 性 の 項 参 照 16.その 他 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 可 溶 化 機 構 について トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 は 水 にほとんど 溶 けない 性 質 を 有 しており 水 に 対 する 溶 解 性 を 改 善 するため 溶 解 補 助 剤 を 種 々 検 討 した 結 果 硫 酸 アルミニウムカリウム 水 和 物 がトスフロキサシントシ ル 酸 塩 水 和 物 の 中 性 付 近 の 溶 解 度 を 飛 躍 的 に 上 昇 させることを 見 出 した なお トスフロキサシントシ ル 酸 塩 水 和 物 の 溶 解 度 向 上 は 硫 酸 アルミニウムカリウム 水 和 物 のアルミニウムイオンとトスフロキサ シンのキレーションによることが 想 定 されている -9-

V. 治 療 に 関 する 項 目 V. 治 療 に 関 する 項 目 1. 効 能 又 は 効 果 < 適 応 菌 種 > トスフロキサシンに 感 性 のブドウ 球 菌 属 レンサ 球 菌 属 肺 炎 球 菌 腸 球 菌 属 ミクロコッカス 属 モ ラクセラ 属 コリネバクテリウム 属 クレブシエラ 属 エンテロバクター 属 セラチア 属 プロテウス 属 モルガネラ モルガニー プロビデンシア 属 インフルエンザ 菌 ヘモフィルス エジプチウス(コ ッホ ウィークス 菌 ) シュードモナス 属 緑 膿 菌 バークホルデリア セパシア ステノトロホモナ ス(ザントモナス) マルトフィリア アシネトバクター 属 アクネ 菌 < 適 応 症 > 眼 瞼 炎 涙 嚢 炎 麦 粒 腫 結 膜 炎 瞼 板 腺 炎 角 膜 炎 ( 角 膜 潰 瘍 を 含 む) 眼 科 周 術 期 の 無 菌 化 療 法 2. 用 法 及 び 用 量 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 用 法 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 1. 本 剤 の 使 用 にあたっては 耐 性 菌 の 発 現 等 を 防 ぐため 原 則 として 感 受 性 を 確 認 し 疾 病 の 治 療 上 必 要 な 最 小 限 の 期 間 の 投 与 にとどめること ( 解 説 ) 感 染 症 治 療 における 抗 菌 剤 の 選 択 にあたっては 起 炎 菌 に 感 受 性 を 示 すことが 原 則 です しかしながら 最 近 抗 菌 剤 の 不 適 正 な 使 用 による 耐 性 菌 (MRSA など)の 増 加 が 社 会 問 題 化 していることから 耐 性 菌 対 策 の 一 つとして 抗 菌 剤 の 適 正 な 使 用 を 促 すために 全 ての 抗 菌 剤 に 記 載 されています( 平 成 5 年 1 月 19 日 付 薬 安 第 5 号 厚 生 省 薬 務 局 安 全 課 長 通 知 に 基 づく) 2. 小 児 においては 成 人 に 比 べて 短 期 間 で 治 療 効 果 が 認 められる 場 合 があることから 経 過 を 十 分 観 察 し 漫 然 と 使 用 しないよう 注 意 すること ( 解 説 ) 細 菌 性 結 膜 炎 に 対 する 臨 床 効 果 について 二 重 遮 蔽 比 較 試 験 オープン 試 験 小 児 試 験 で 比 較 した 結 果 小 児 試 験 の 著 効 率 はオープン 試 験 に 比 べ 高 値 を 示 しました この 結 果 より 小 児 では 成 人 に 比 べ 臨 床 症 状 の 改 善 や 起 炎 菌 の 消 失 が 早 期 に 認 められ 治 療 期 間 が 短 期 間 になる 可 能 性 があることから 小 児 と 成 人 の 臨 床 効 果 の 違 いについて 記 載 し 漫 然 と 使 用 しないよう 注 意 喚 起 することとしました -10-

V. 治 療 に 関 する 項 目 3. 臨 床 成 績 (1) 臨 床 データパッケージ 該 当 しない (2) 臨 床 効 果 1) 疾 患 別 臨 床 効 果 外 眼 部 感 染 症 の 患 者 304 例 を 対 象 に 実 施 した 本 剤 の 二 重 遮 蔽 比 較 試 験 一 般 臨 床 試 験 の 各 疾 患 別 臨 床 効 果 は 次 のとおりである 1,4,5) 疾 患 別 臨 床 効 果 有 効 率 ( 有 効 以 上 ) 疾 患 名 臨 床 試 験 全 体 ( 小 児 臨 床 試 験 を 含 む) 小 児 臨 床 試 験 眼 瞼 炎 90.0%( 9/ 10 例 ) - 涙 嚢 炎 93.8%( 15/ 16 例 ) 100%( 5/ 5 例 ) 麦 粒 腫 97.8%( 45/ 46 例 ) 100%( 6/ 6 例 ) 結 膜 炎 94.4%( 187/ 198 例 ) 97.6%( 40/ 41 例 ) 瞼 板 腺 炎 87.0%( 20/ 23 例 ) 100%( 1/ 1 例 ) 角 膜 炎 ( 角 膜 潰 瘍 を 含 む) 100%( 11/ 11 例 ) - : 角 膜 潰 瘍 4 例 を 含 む 2) 適 応 菌 種 別 臨 床 効 果 外 眼 部 感 染 症 の 患 者 304 例 を 対 象 に 実 施 した 本 剤 の 二 重 遮 蔽 比 較 試 験 一 般 臨 床 試 験 の 症 例 より 分 離 された 適 応 菌 種 別 臨 床 効 果 は 次 のとおりである 1,4,5) 適 応 菌 種 別 臨 床 効 果 菌 種 有 効 率 ( 有 効 以 上 ) ブドウ 球 菌 属 94.1% ( 128/ 136 例 ) レンサ 球 菌 属 100% ( 16/ 16 例 ) 肺 炎 球 菌 100% ( 10/ 10 例 ) モラクセラ 属 (モラクセラ(ブランハメラ) カタラーリス) 100% ( 4/ 4 例 ) コリネバクテリウム 属 98.7% ( 77/ 78 例 ) エンテロバクター 属 100% ( 1/ 1 例 ) セラチア 属 100% ( 4/ 4 例 ) インフルエンザ 菌 100% ( 35/ 35 例 ) シュードモナス 属 100% ( 3/ 3 例 ) 緑 膿 菌 100% ( 3/ 3 例 ) ステノトロホモナス(ザントモナス) マルトフィリア 66.7% ( 2/ 3 例 ) アシネトバクター 属 100% ( 2/ 2 例 ) アクネ 菌 86.8% ( 79/ 91 例 ) 複 数 の 菌 種 が 検 出 された 場 合 は 各 々の 菌 種 に 1 例 として 算 入 適 応 菌 種 のうち 腸 球 菌 属 ミクロコッカス 属 モラクセラ ラクナータ(モラー アクセンフ ェルト 菌 ) クレブシエラ 属 プロテウス 属 モルガネラ モルガニー プロビデンシア 属 ヘモ フィルス エジプチウス(コッホ ウィークス 菌 ) バークホリデリア セパシアはいずれも 臨 床 試 験 で 症 例 を 収 集 していない -11-

V. 治 療 に 関 する 項 目 3) 眼 科 周 術 期 の 無 菌 化 療 法 に 対 する 効 果 < 治 験 時 > 眼 手 術 予 定 患 者 を 対 象 に 実 施 された 術 前 無 菌 法 における 抗 菌 効 果 は 評 価 対 象 例 数 64 例 中 無 菌 化 例 数 は 47 例 ( 無 菌 化 率 73.4%)であった なお 1 日 点 眼 量 及 び 点 眼 期 間 は 1 回 1 滴 1 日 5 回 2 日 間 であった 6) < 市 販 後 > 眼 科 周 術 期 の 無 菌 化 療 法 における 術 後 判 定 時 の 抗 菌 効 果 は 評 価 対 象 例 数 103 例 中 無 菌 化 例 数 は 98 例 ( 無 菌 化 率 95.1%)であった 7) 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 68-80, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 95-110, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 118-129, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 111-117, 2006 秦 野 寛 ほか: 眼 科 手 術, 23, 314-320, 2010 (3) 臨 床 薬 理 試 験 1) 単 回 及 び 反 復 点 眼 試 験 健 康 成 人 男 子 (n=10)を 対 象 に 一 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 他 眼 にプラセボ( 日 局 生 理 食 塩 液 )を 1 回 1 滴 単 回 点 眼 試 験 を 実 施 後 続 けて 1 回 1 滴 1 日 3 回 (4 時 間 ごと) 14 日 間 点 眼 (なお 最 終 日 は 1 日 2 回 点 眼 )の 反 復 点 眼 投 与 を 行 った その 結 果 日 本 眼 感 染 症 学 会 制 定 の 評 価 基 準 により 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 は 安 全 と 判 断 され 安 全 性 が 確 認 された 8) 2) 頻 回 反 復 試 験 健 康 成 人 男 子 (n=10)を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 1 滴 1 日 8 回 14 日 間 両 眼 に 点 眼 した 頻 回 反 復 点 眼 後 の 臨 床 検 査 で ALT 増 加 が 1 例 認 められたが 本 剤 との 因 果 関 係 はなかった また 異 物 感 及 び 刺 激 感 が 2 例 とも 両 眼 に 発 現 したが 日 本 眼 感 染 症 学 会 制 定 の 評 価 基 準 により 有 害 事 象 と 判 定 されなかった 結 膜 嚢 内 のトスフロキサシン 濃 度 は 有 意 な 上 昇 を 認 めず 血 清 中 への 移 行 も 認 められなかった さらに 点 眼 終 了 後 の 結 膜 嚢 内 に 安 全 性 が 懸 念 されるような 薬 物 の 蓄 積 はないと 考 えられたこと から 頻 回 反 復 点 眼 においても 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 の 安 全 性 に 問 題 は なく 忍 容 性 があると 判 断 した 8) 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 47-54, 2006 注 意 : 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する です (4) 探 索 的 試 験 (5) 検 証 的 試 験 1) 無 作 為 化 並 行 用 量 反 応 試 験 急 性 細 菌 性 結 膜 炎 患 者 を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 及 びプラセボ 点 眼 液 ( 日 局 生 理 食 塩 液 )を 1 回 1 滴 1 日 3 回 3 日 間 点 眼 し 二 重 遮 蔽 比 較 試 験 を 実 施 した その 結 果 細 菌 学 的 効 果 は 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 群 69.2%( 27/39 例 ) プラセボ 群 25.0%(11/44 例 )で 有 意 差 を 認 めた(P=0.000 Fisher の 直 接 確 率 法 ) 9) 2) 比 較 試 験 細 菌 性 結 膜 炎 患 者 を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 及 び 0.5%レボフロ キサシン 点 眼 液 を 1 回 1 滴 1 日 3 回 14 日 間 点 眼 し 二 重 遮 蔽 比 較 試 験 を 実 施 した その 結 果 臨 床 効 果 及 び 細 菌 学 的 効 果 において 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 の 0.5%レ ボフロキサシン 点 眼 液 に 対 する 非 劣 性 が 検 証 された 安 全 性 に 関 して 両 群 間 で 有 意 差 を 認 めなか った 4) 3) 安 全 性 試 験 -12-

V. 治 療 に 関 する 項 目 4) 患 者 病 態 別 試 験 1 術 前 無 菌 試 験 内 眼 手 術 予 定 患 者 を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 手 術 施 行 2 日 前 より 1 回 1 滴 1 日 5 回 2 日 間 点 眼 し 日 本 眼 感 染 症 学 会 制 定 の 評 価 基 準 を 参 考 として 術 野 の 無 菌 化 について 検 討 した その 結 果 無 菌 化 率 は 73.4%(47/64 例 )であり 日 本 眼 感 染 症 学 会 の 基 準 では 優 秀 と 判 定 され 副 作 用 の 発 現 は 認 められなかった(0/83 例 ) なお 手 術 14 日 後 術 後 感 染 症 は 認 められなかった 6) 注 意 : 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する です 2 小 児 試 験 正 期 産 新 生 児 から 11 歳 までの 細 菌 性 外 眼 部 感 染 症 ( 結 膜 炎 麦 粒 腫 瞼 板 腺 炎 涙 嚢 炎 )の 患 者 を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 1 滴 1 日 3 回 14 日 間 点 眼 (8 日 目 に 臨 床 症 状 が 消 失 の 場 合 は 点 眼 終 了 )による 有 効 性 及 び 安 全 性 を 検 討 した そ の 結 果 有 効 率 は 98.1%(52/53 例 ) 細 菌 学 的 効 果 ( 起 炎 菌 の 消 失 率 )は 96.2%(51/53 例 ) であり 副 作 用 は 認 められなかった(0/80 例 ) 5) 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 55-67, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 95-110, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 111-117, 2006 北 野 周 作 ほか:あたらしい 眼 科, 23( 別 巻 ), 118-129, 2006 注 意 : 小 児 においては 成 人 に 比 べて 短 期 間 で 治 療 効 果 が 認 められる 場 合 がありますので 経 過 を 十 分 観 察 し 漫 然 と 使 用 しないよう 注 意 して 下 さい (6) 治 療 的 使 用 1) 使 用 成 績 調 査 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 特 別 調 査 ) 製 造 販 売 後 臨 床 試 験 ( 市 販 後 臨 床 試 験 ) 2) 承 認 条 件 として 実 施 予 定 の 内 容 又 は 実 施 した 試 験 の 概 要 該 当 しない -13-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 1. 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群 キノロン 系 抗 菌 薬 オフロキサシン(OFLX) ノルフロキサシン(NFLX) レボフロキサシン(LVFX) ロメフロキサシン(LFLX) ガチフロキサシン(GFLX) モキシフロキサシン(MFLX) 2. 薬 理 作 用 (1) 作 用 部 位 作 用 機 序 細 菌 の DNA の 高 次 構 造 を 変 換 する 酵 素 である DNA gyrase と topoisomerase Ⅳに 作 用 し DNA 複 製 を 阻 害 することにより 殺 菌 的 に 作 用 する 10) 標 的 酵 素 に 対 する 阻 害 活 性 (in vitro) (2) 薬 効 を 裏 付 ける 試 験 成 績 1) 標 準 菌 株 に 対 する 抗 菌 力 (in vitro) トスフロキサシン 及 び 他 の 抗 菌 薬 のグラム 陽 性 菌 及 びグラム 陰 性 菌 に 対 する 抗 菌 力 を 日 本 化 学 療 法 学 会 最 小 発 育 阻 止 濃 度 (MIC) 測 定 法 及 び 嫌 気 性 菌 の 最 小 発 育 阻 止 濃 度 (MIC) 測 定 法 に 準 じ, 寒 天 平 板 希 釈 法 で 測 定 した 11) また 抗 クラミジア 活 性 については 日 本 化 学 療 法 学 会 標 準 法 クラミジア MIC 測 定 法 に 準 じて 測 定 した 12) -14-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 好 気 性 並 びに 通 性 嫌 気 性 グラム 陽 性 菌 菌 種 MIC(μg/mL) TFLX a) OFLX LVFX GFLX Staphylococcus aureus ATCC25923 0.025 0.39 0.1 0.1 Staphylococcus aureus ATCC29213 0.025 0.39 0.1 0.1 Staphylococcus aureus IFO12732 0.025 0.39 0.1 0.1 Staphylococcus epidermidis JCM2414 0.1 1.56 0.39 0.1 Streptococcus pneumoniae ATCC49619 b) 0.1 0.78 0.78 0.2 Streptococcus pyogenes ATCC12344 b) 0.1 0.78 0.39 0.2 Enterococcus faecalis ATCC29212 0.2 1.56 0.78 0.39 Enterococcus faecium NBRC13712 0.1 0.78 0.39 0.1 Bacillus subtilis ATCC6633 0.0125 * 0.1 * 0.025 * 0.0125 * Corynebacterium diphtheriae ATCC27010 b) 0.05 0.2 0.1 0.05 Corynebacterium xerosis ATCC373 b) 0.78 1.56 0.78 0.39 Micrococcus luteus ATCC9341 0.78 1.56 1.56 0.39 * a):tflx フリー 体 換 算 測 定 培 地 :MHA b) 5% 緬 羊 脱 繊 維 血 液 加 MHA 測 定 方 法 : 寒 天 平 板 希 釈 法 接 種 菌 液 :10 6 CFU/mL *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) -15-

好 気 性 並 びに 通 性 嫌 気 性 グラム 陰 性 菌 菌 種 VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 MIC(μg/mL) TFLX a) OFLX LVFX GFLX Salmonella choleraesuis subsp. choleraesuis JCM1652 0.0125 * 0.05 * 0.025 * 0.025 * Salmonella paratyphi IID605 0.025 * 0.1 * 0.05 * 0.05 * Neisseria gonorrhoeae ATCC19424 c) 0.00313 * 0.0125 * 0.00625 * 0.00625 * Moraxella catarrhalis ATCC25238 b) 0.0125 0.1 0.05 0.05 Haemophilus influenzae ATCC49247 d) 0.00313 0.025 0.0125 0.0125 Haemophilus influenzae ATCC49766 d) 0.00625 0.025 0.0125 0.0125 Haemophilus aegyptius ATCC11116 d) 0.00313 0.025 0.00625 0.00625 * Escherichia coli ATCC25922 0.0125 * 0.05 * 0.025 * 0.0125 * Escherichia coli NBRC12734 0.025 * 0.1 * 0.05 * 0.05 * Escherichia coli ATCC35218 0.0125 * 0.05 * 0.025 * 0.025 * Escherichia coli IFO3972 0.0125 * 0.025 * 0.0125 * 0.0125 * Escherichia coli NIHJ 0.00625 * 0.0125 * 0.00625 * 0.00313 * Citrobacter freundii NBRC12681 0.0125 * 0.05 * 0.025 * 0.025 Enterobacter cloacae IID977 0.05 0.1 * 0.05 0.05 * Klebsiella pneumoniae ATCC10031 0.00313 0.0125 0.00625 0.00625 Proteus mirabilis ATCC21100 0.05 0.05 0.025 0.025 * Proteus vulgaris IID874 0.05 0.05 0.025 0.1 * Morganella morganii IID602 0.025 0.1 0.05 0.1 Providencia rettgeri NBRC13501 0.00625 0.0125 0.00625 * 0.00625 * Serratia marcescens IID5218 0.1 0.2 0.1 0.2 Pseudomonas aeruginosa ATCC27853 0.2 1.56 0.78 0.78 Pseudomonas aeruginosa IFO13275 0.1 0.78 0.39 0.39 Pseudomonas aeruginosa NBRC3445 0.2 0.78 0.39 0.78 Pseudomonas aeruginosa NCTC10701 0.2 1.56 0.39 0.78 Stenotrophomonas maltophilia NBRC13692 0.39 1.56 0.78 0.78 Acinetobacter calcoaceticus NBRC12552 0.05 0.78 0.39 0.2 Alcaligenes faecalis NBRC13111 1.56 * 1.56 * 0.39 * 1.56 * Gardnerella vaginalis ATCC14018 b) 0.78 * 1.56 * 0.78 * 0.78 * a):tflx フリー 体 換 算 測 定 培 地 : MHA b) 5% 緬 羊 脱 繊 維 血 液 加 MHA c) 5% 緬 羊 脱 繊 維 血 液 加 BHIA d) 5% 馬 脱 繊 維 血 液 加 BHIA 測 定 方 法 : 寒 天 平 板 希 釈 法 接 種 菌 液 :10 6 CFU/mL *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) -16-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 偏 性 嫌 気 性 グラム 陽 性 菌 菌 種 MIC(μg/mL) TFLX a) OFLX LVFX GFLX Peptostreptococcus asaccharolyticus ATCC14963 0.78 * 6.25 * 6.25 * 1.56 * Finegoldia magna ATCC15794 1.56 * 1.56 * 1.56 * 1.56 * Propionibacterium acnes JCM6425 1.56 1.56 1.56 0.78 Propionibacterium acnes JCM6473 0.39 1.56 0.78 0.39 Propionibacterium lymphophilum JCM5829 1.56 * 0.78 * 0.78 * 0.2 * Propionibacterium propionicum JCM5830 1.56 * 0.78 * 0.78 * 0.2 * Propionibacterium thoenii JCM6437 0.78 * 1.56 * 0.78 * 0.78 * Bifidobacterium adolescentis ATCC15703 3.13 * 3.13 * 1.56 * 0.78 * Bifidobacterium breve ATCC15700 3.13 * 12.5 * 6.25 * 1.56 * Bifidobacterium infantis ATCC15697 3.13 * 12.5 * 6.25 * 1.56 * Bifidobacterium longum ATCC15707 3.13 * 12.5 * 6.25 * 1.56 * Clostridium sporogenes IFO14293 0.78 * 12.5 * 3.13 * 0.78 * Clostridium difficile JCM1296 0.78 * 12.5 * 3.13 * 0.78 * Clostridium perfringens ATCC13124 0.2 * 0.78 * 0.39 * 0.39 * a):tflx フリー 体 換 算 測 定 培 地 :MGAMA 測 定 方 法 : 寒 天 平 板 希 釈 法 接 種 菌 液 :10 8 CFU/mL *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) 偏 性 嫌 気 性 グラム 陰 性 菌 菌 種 MIC(μg/mL) TFLX a) OFLX LVFX GFLX Porphyromonas gingivalis JCM8525 0.05 * 0.05 * 0.025 * 0.025 * Prevotella intermedia JCM7365 0.78 * 0.78 * 0.78 * 0.2 * Prevotella melaninogenica JCM6325 0.39 * 0.78 * 0.78 * 0.2 * Bacteroides fragilis ATCC25285 0.39 * 1.56 * 0.78 * 0.2 * Bacteroides thetaiotaomicron ATCC29148 0.78 * 6.25 * 3.13 * 0.78 * Bacteroides vulgatus ATCC8482 0.39 * 3.13 * 1.56 * 0.39 * Fusobacterium nucleatum subsp. nucleatum JCM8532 0.39 * 1.56 * 0.78 * 0.39 * a):tflx フリー 体 換 算 測 定 培 地 :MGAMA 測 定 方 法 : 寒 天 平 板 希 釈 法 接 種 菌 液 :10 8 CFU/mL *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) Chlamydia trachomatis 菌 種 MIC(μg/mL) TFLX OFLX LVFX D/UW-3/Cx 0.125 * 0.5 * 0.25 * C/TW-3/OT 0.063 * 0.5 * 0.25 * F/UW-6/Cx 0.125 * 0.5 * 0.25 * H/UW-4/Cr 0.063 * 0.5 * 0.125 * J/UW-36/Cx 0.063 * 0.5 * 0.25 * Host cell:hela229(2 10 5 cells/well) Inoculum size:10 4 inclusion forming unit(ifu)/well 日 本 化 学 療 法 学 会 のクラミジア 感 受 性 測 定 法 に 準 じて MIC 測 定 *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) -17-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 2) 臨 床 分 離 株 に 対 する 抗 菌 力 (in vitro) 眼 科 領 域 感 染 症 由 来 の 各 種 臨 床 分 離 株 に 対 するトスフロキサシン 及 び 他 の 抗 菌 薬 の 抗 菌 力 を 日 本 化 学 療 法 学 会 標 準 法 及 び 嫌 気 性 菌 の 最 小 発 育 阻 止 濃 度 (MIC) 測 定 法 に 準 じ 寒 天 平 板 希 釈 法 で 測 定 した その 結 果 トスフロキサシンは 眼 科 感 染 症 由 来 の 各 種 臨 床 分 離 株 に 対 して 強 い 抗 菌 力 を 示 した 10,13) 眼 科 領 域 感 染 症 の 臨 床 分 離 株 (1) 菌 種 株 数 Staphylococcus aureus 87 Staphylococcus epidermidis 204 Streptococcus 属 (S. pneumoniae を 除 く) 59 Streptococcus pneumoniae 30 Haemophilus influenzae 80 Pseudomonas aeruginosa 21 Propionibacterium acnes 234 接 種 菌 液 :10 6 CFU/mL(ただし P.acnes は 10 8 CFU/mL) 測 定 法 : 日 本 化 学 療 法 学 会 標 準 法 に 準 じた 寒 天 平 板 希 釈 法 TFLX LVFX GFLX MIC50 MIC90 0.05 1.56 0.05 3.13 0.1 0.2 0.2 0.2 0.00625 0.0125 0.2 0.39 0.39 0.78 MIC50 MIC90 0.2 3.13 0.2 6.25 0.78 1.56 0.78 1.56 0.0125 0.025 0.78 1.56 0.39 0.39 MIC50 MIC90 0.1 1.56 0.1 1.56 0.2 0.39 0.39 0.78 0.0125 0.025 0.78 1.56 0.2 0.39 眼 科 領 域 感 染 症 の 臨 床 分 離 株 (2) TFLX OFLX LVFX 菌 種 株 数 MIC50 MIC50 MIC50 MIC90 MIC90 MIC90 腸 球 菌 属 0.39 3.13 1.56 44 Enterococcus species 25 50 25 モラクセラ(ブランハメラ) カタラーリス 0.025 0.1 0.05 12 Moraxella(Branhamella) catarrhalis 0.025 0.1 0.05 モラクセラ ラクナータ(モラー アクセンフェルト 菌 ) 1 0.025 0.1 0.05 Moraxella lacunata コリネバクテリウム 属 0.1 0.39 0.2 149 Corynebacterium species >25 100 100 クレブシエラ 属 0.025 0.1 0.05 44 Klebsiella species 3.13 6.25 3.13 エンテロバクター 属 0.025 0.05 15 Enterobacter species 0.025 0.1 セラチア 属 0.1 0.2 0.1 20 Serratia species 0.78 1.56 0.78 プロテウス 属 0.2 0.2 0.1 39 Proteus species 3.13 3.13 1.56 モルガネラ モルガニー 6.25 3.13 1.56 9 Morganella morganii 12.5 12.5 12.5 プロビデンシア 属 0.39 1.56 16 Providencia species 12.5 50 シュードモナス 属 0.05 0.2 0.1 13 Pseudomonas species 0.2 0.78 0.78 バークホリデリア セパシア 0.78 3.13 11 Burkholderia cepacia 6.25 12.5 ステノトロホモナス(ザントモナス) マルトフィリア 0.39 3.13 1.56 31 Stenotrophomonas(Xanthomonas) maltophilia 3.13 25 12.5 アシネトバクター 属 0.025 0.2 0.1 44 Acinatobacter species 0.05 0.39 0.2 接 種 菌 液 :10 6 CFU/mL 測 定 法 : 日 本 化 学 療 法 学 会 標 準 法 に 準 じた 寒 天 平 板 希 釈 法 -18-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 3) 標 準 菌 株 に 対 する MIC と MBC トスフロキサシンの 最 小 発 育 阻 止 濃 度 (MIC) 及 び 最 小 殺 菌 濃 度 (MBC)を 液 体 希 釈 法 で 測 定 し た その 結 果 検 討 したいずれの 菌 株 に 対 しても 接 種 菌 量 10 4 cells/ml 10 6 cells/ml ともに MIC MBC がほぼ 一 致 し 殺 菌 的 であった 14) 標 準 菌 株 に 対 する MIC と MBC 菌 種 Staphylococcus aureus FDA 209P Enterococcus faecalis IID682 接 種 菌 量 (cells/ml) 1.2 10 4 1.2 10 6 1.7 10 4 1.7 10 6 1.5 10 Eshcherichia coli NIHJ JC-2 * 4 1.5 10 6 Klebsiella pneumoniae Y-41 1.9 10 4 1.9 10 6 Proteus mirabilis T-111 1.8 10 4 1.8 10 6 Proteus vulgaris GN3027 1.3 10 4 1.3 10 6 Enterobacter cloacae IID 977 1.8 10 4 1.8 10 6 Serratia marcescens IID 620 1.1 10 4 1.1 10 6 Pseudomonas aeruginosa IFO 3445 1.0 10 4 1.0 10 6 *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) MIC (μg/ml) 0.05 0.05 0.2 0.39 0.006 0.006 0.05 0.1 0.1 0.2 0.012 0.025 0.012 0.025 0.025 0.1 0.1 0.2 MBC (μg/ml) 0.05 0.1 0.39 0.78 0.006 0.006 0.05 0.1 0.2 0.39 0.012 0.025 0.012 0.025 0.05 0.1 0.1 0.39-19-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 4) 殺 菌 作 用 1 生 育 曲 線 に 及 ぼす 影 響 トスフロキサシン 及 び 他 の 抗 菌 薬 の 各 種 濃 度 (MICの 1 倍 2 倍 4 倍 )をS. aureus SA113 S. epidermidis JCM2414 及 びP. aeruginosa S-1754 に 作 用 させ 経 時 的 に 生 菌 数 を 測 定 した その 結 果 トスフロキサシンは 殺 菌 的 に 作 用 した 15) S. aureus SA113 の 生 育 曲 線 に 及 ぼす 影 響 S. epidermidis JCM2414 の 生 育 曲 線 に 及 ぼす 影 響 P. aeruginosa S-1754 の 生 育 曲 線 に 及 ぼす 影 響 -20-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 5) 点 眼 液 短 時 間 作 用 時 の 殺 菌 作 用 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 又 は 0.3%オフロキサシン 点 眼 液 の 原 液 99 容 と 各 種 眼 科 領 域 感 染 症 起 炎 菌 1 容 ( 約 10 8 CFU/mL)を 37 で 5 分 間 培 養 後 薬 液 を 除 去 し 生 菌 数 を 測 定 した その 結 果 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 は S. aureus SA113 S. epidermidsi JCM2414 及 び P. aeruginosa S-1754 に 対 し 短 時 間 殺 菌 作 用 を 示 した 10) 短 時 間 作 用 時 の 殺 菌 作 用 -21-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 6) Post Antibiotic Effect(PAE) 臨 床 分 離 の S. aureus S. epidermidis 及 び P. aeruginosa に 対 してトスフロキサシンは 長 い PAE を 示 した 10) 1 S. aureus F-3517 にトスフロキサシン レボフロキサシン ガチフロキサシンを MICの 8 倍 濃 度 を 30 分 間 又 はMICの 200 倍 濃 度 を 2 分 間 作 用 させたときのPAEを 測 定 したところ トスフ ロキサシンのPAEはそれぞれ 2.9 時 間 と 2.7 時 間 であった S. aureus F-3517 に 対 する PAE 2 S. epidermidis JCM2414 に MIC の 100 倍 濃 度 のトスフロキサシン 又 はレボフロキサシン を 10 30 60 分 間 作 用 させたときの PAE を 測 定 したところ トスフロキサシンの PAE は 10 分 間 作 用 では 0.87 時 間 30 分 間 又 は 60 分 間 作 用 では 1 時 間 以 上 であった S. epidermidis JCM2414 に 対 する PAE -22-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 3 P. aeruginosa S-1754 に MIC の 5 倍 濃 度 のトスフロキサシン 又 はレボフロキサシンを 1 5 10 分 間 作 用 させたときの PAE を 測 定 したところ トスフロキサシンでは 作 用 時 間 にかかわらず 約 1 時 間 の PAE が 認 められた P. aeruginosa S-1754 に 対 する PAE 7) 角 膜 感 染 症 モデルに 対 する 作 用 (ウサギ) S. epidermidis JCM2414 又 は P. aeruginosa S-1754 によるウサギ 眼 感 染 症 モデルに 対 し 0.3%ト スフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 0.3%オフロキサシン 点 眼 液 及 び 0.5%レボフロキサシン 点 眼 液 を 感 染 4 8 時 間 後 及 び 感 染 翌 日 から 1 回 50μL 1 日 3 回 3 日 間 ( 早 期 モデル) 点 眼 し 薬 剤 の 作 用 を 比 較 検 討 した また 感 染 翌 日 より 1 回 50μL 1 日 3 回 3 日 間 ( 遅 延 モデル) 点 眼 して 同 様 に 比 較 した 16) 1 S. epidermidis JCM2414 早 期 モデルにおいては トスフロキサシン 点 眼 群 では 感 染 1 日 後 から 感 染 4 日 後 まで 角 膜 混 濁 の 進 行 は 認 められず 感 染 7 日 後 の 平 均 スコアはコントロール 群 との 間 に 有 意 差 (P<0.01) が 認 められた 遅 延 モデルにおいても 感 染 7 日 後 の 平 均 スコアにおいて コントロール 群 との 間 に 有 意 差 (P <0.01)が 認 められた Staphylococcus epidermidis JCM2414 によるウサギ 角 膜 感 染 症 に 対 する 各 点 眼 薬 の 作 用 -23-

VI. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 2 P. aeruginosa S-1754 早 期 モデルにおいては トスフロキサシン 点 眼 群 では 感 染 1 日 後 から 感 染 4 日 後 まで 角 膜 混 濁 の 進 行 は 認 められず 感 染 7 日 後 の 平 均 スコアはコントロール 群 との 間 に 有 意 差 (P<0.01) が 認 められた 遅 延 モデルにおいても 感 染 7 日 後 の 平 均 スコアにおいて コントロール 群 との 間 に 有 意 差 (P <0.01)が 認 められた Pseudomonas aeruginosa S-1754 によるウサギ 角 膜 感 染 症 に 対 する 各 点 眼 薬 の 作 用 (3) 作 用 発 現 時 間 持 続 時 間 < 参 考 > 2. 薬 理 作 用 (2) 薬 効 を 裏 付 ける 試 験 成 績 6) Post Antibiotic Effect(PAE) の 項 参 照 -24-

VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1. 血 中 濃 度 の 推 移 測 定 法 (1) 治 療 上 有 効 な 血 中 濃 度 (2) 最 高 血 中 濃 度 到 達 時 間 Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 1.(3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 を 参 照 (3) 臨 床 試 験 で 確 認 された 血 中 濃 度 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 の 場 合 健 康 成 人 10 例 の 片 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 1 滴 1 日 3 回 14 日 間 点 眼 ( 最 終 日 は 1 日 2 回 点 眼 )し 点 眼 初 日 初 回 点 眼 前 及 び 14 日 目 の 最 終 点 眼 1.5 時 間 後 に 採 血 し HPLC 法 で 血 清 中 トスフロキサシン 濃 度 の 測 定 を 行 った その 結 果 いずれも 血 清 中 トスフロキサシン 濃 度 は 定 量 限 界 (<0.0347μg/mL) 以 下 であった 8) 1 回 1 滴 1 日 8 回 点 眼 の 場 合 健 康 成 人 10 例 の 両 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 1 滴 1 日 8 回 14 日 間 点 眼 し 点 眼 1 2 4 8 日 目 の 初 回 点 眼 前 と 1 3 7 14 日 目 の 8 回 点 眼 終 了 60 分 後 及 び 点 眼 14 日 目 の 初 回 点 眼 24 時 間 後 に 採 血 し HPLC 法 で 血 清 中 トスフロキサシン 濃 度 の 測 定 を 行 った その 結 果 いずれも 血 清 中 トスフロキサシン 濃 度 は 定 量 限 界 (<0.0347μg/mL) 以 下 であった 8) 注 意 : 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する です (4) 中 毒 域 (5) 食 事 併 用 薬 の 影 響 (6) 母 集 団 (ポピュレーション) 解 析 により 判 明 した 薬 物 体 内 動 態 変 動 要 因 2. 薬 物 速 度 論 的 パラメータ (1) 解 析 方 法 (2) 吸 収 速 度 定 数 経 口 投 与 でのデータ 17) 健 康 成 人 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 150mg(n=34) 又 は300mg(n=5)を 食 後 単 回 経 口 投 与 したときの 薬 物 速 度 論 的 パラメータは 次 のとおりである 経 口 投 与 時 の 薬 物 速 度 論 的 パラメータ 投 与 量 Vd/F * Ka Kel tlag t1/2 Cmax tmax AUC (L) (hr -1 ) (hr -1 ) (hr) (hr) (μg/ml) (hr) (μg hr/ml) 150mg 144.3 1.32 0.143 0.11 4.85 0.54 2.00 4.95 300mg 143.1 1.38 0.156 0.38 4.44 1.06 2.16 8.97 *: 経 口 剤 なので 吸 収 率 で 補 正 した 分 布 容 積 を 示 した -25-

VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 注 意 : 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する です (3)バイオアベイラビリティ (4) 消 失 速 度 定 数 (5)クリアランス (6) 分 布 容 積 (7) 血 漿 蛋 白 結 合 率 ヒト 血 清 (ph7.4)を 用 い 遠 心 限 外 ろ 過 法 にて 測 定 (in vitro) 18) 血 清 蛋 白 結 合 率 薬 剤 濃 度 血 清 蛋 白 結 合 率 (μg/ml) (%) 10 35.8 5 39.2 2 37.4 1 39.9 3. 吸 収 ( 点 眼 後 本 剤 は 結 膜 や 角 膜 等 の 外 眼 部 組 織 へ 直 接 移 行 する 他 一 部 は 涙 液 とともに 鼻 涙 管 を 経 由 して 流 出 し その 一 部 は 消 化 管 や 鼻 腔 粘 膜 から 吸 収 されると 想 定 される ) 4. 分 布 (1) 血 液 - 脳 関 門 通 過 性 < 参 考 > Wistar 系 雄 性 ラットに 14 C-トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 50mg/kg を 経 口 投 与 し 脳 中 放 射 線 濃 度 を 測 定 した 結 果 脳 への 移 行 は 少 なかった 19) 経 口 投 与 時 (ラット)の 脳 への 移 行 組 織 濃 度 (μg eq./g or ml) 1hr 4hr 8hr 24hr 脳 0.13±0.01 0.15±0.03 0.06±0.01 0.01±0.00 血 漿 1.57±0.15 1.08±0.18 0.48±0.09 0.04±0.02 Mean±S.E., n=3 (2) 血 液 - 胎 盤 関 門 通 過 性 < 参 考 > Wistar 系 妊 娠 17~18 日 目 のラットに 14 C-トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 50mg/kg を 経 口 投 与 し 胎 仔 への 移 行 性 を 検 討 した その 結 果 胎 盤 内 濃 度 は 投 与 1 時 間 後 では 母 獣 の 血 漿 中 濃 度 と 同 等 であったが 投 与 4 時 間 後 にはやや 高 い 値 となった 胎 仔 内 濃 度 は 母 獣 血 漿 中 濃 度 の 0.6~0.8 倍 で あり トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 は 胎 盤 を 通 過 することが 確 認 された 19) -26-

VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 (3) 乳 汁 への 移 行 性 経 口 投 与 でのデータ 20) 急 性 乳 腺 炎 にて 切 開 排 膿 ドレナージを 施 行 し トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 150mg を 1 日 3 回 食 後 投 与 中 の 3 例 における 投 与 90 分 後 の 母 乳 中 濃 度 は 0.15~0.68μg/mL( 平 均 0.31μg/mL) であった (4) 髄 液 への 移 行 性 経 口 投 与 でのデータ 21) 泌 尿 器 疾 患 のために 腰 椎 麻 酔 下 手 術 を 必 要 とした 患 者 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 150mg 及 び 300mg を 単 回 経 口 投 与 したときの 髄 液 中 濃 度 ( 投 与 3 時 間 後 )は 平 均 で 0.008μg/mL(n=4) 0.040μg/mL(n=19)であった また 1 例 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 300mg を 3 日 間 連 続 投 与 したときの 髄 液 中 濃 度 は 0.07μg/mL であった (5)その 他 の 組 織 への 移 行 性 1) 眼 組 織 内 濃 度 結 膜 嚢 内 1 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 の 場 合 健 康 成 人 男 子 (n=10)を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 片 眼 に 1 回 1 滴 1 日 3 回 14 日 間 点 眼 し 点 眼 1 日 目 の 初 回 点 眼 前 点 眼 14 日 目 の 最 終 点 眼 の 1 2 及 び 4 時 間 後 に 測 定 した 点 眼 1 時 間 後 にトスフロキサシンが 検 出 された 症 例 は 10 例 中 3 例 のみであり それらの 濃 度 は 1.61 1.39 2.62μg/mL であった また 2 時 間 以 降 では 1 例 において 0.889μg/mL( 2 時 間 値 )の 濃 度 が 検 出 されたが その 他 はいずれも 定 量 限 界 (<0.75μg/mL) 以 下 であった 8) 2 1 回 1 滴 1 日 8 回 点 眼 の 場 合 健 康 成 人 男 子 (n=10)を 対 象 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 両 眼 に 1 回 1 滴 1 日 8 回 14 日 間 点 眼 し 点 眼 1 日 目 の 初 回 点 眼 前 初 回 点 眼 15 分 後 点 眼 1 3 7 14 日 目 の 8 回 目 点 眼 15 分 後 及 び 点 眼 14 日 目 初 回 点 眼 24 時 間 ±30 分 後 の 結 膜 嚢 内 濃 度 の 測 定 を 行 った 8) 結 膜 嚢 内 のトスフロキサシン 濃 度 採 取 時 期 結 膜 嚢 内 濃 度 (μg/ml) 初 回 点 眼 前 0.0±0.00 点 眼 1 日 目 初 回 点 眼 15 分 後 40.4±37.54 8 回 目 点 眼 15 分 後 49.3±37.13 点 眼 3 日 目 8 回 目 点 眼 15 分 後 82.2±38.52 点 眼 7 日 目 8 回 目 点 眼 15 分 後 86.5±57.03 点 眼 14 日 目 8 回 目 点 眼 15 分 後 89.2±101.97 点 眼 15 日 目 Mean±S.D. n=10 点 眼 14 日 目 初 回 点 眼 24 時 間 ±30 分 後 2.0±2.69 注 意 : 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 通 常 成 人 及 び 小 児 に 対 して 1 回 1 滴 1 日 3 回 点 眼 する なお 疾 患 症 状 により 適 宜 増 量 する です -27-

< 参 考 > 外 眼 部 組 織 内 濃 度 ( 白 色 ウサギ) 22) VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 白 色 ウサギ( 日 本 白 色 種 雄 性 )の 両 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 40μL を 単 回 又 は 頻 回 (15 分 間 隔 で 5 回 ) 点 眼 し 最 終 点 眼 1 4 6 及 び 8 時 間 後 の 外 眼 部 組 織 内 濃 度 を 測 定 した 白 色 ウサギに 頻 回 投 与 時 の 眼 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 単 回 点 眼 眼 組 織 (μg/g) 15 分 間 隔 5 回 点 眼 の 最 終 点 眼 後 (μg/g) 3hr 1hr 4hr 6hr 8hr 角 膜 1.01 ± 0.364 9.35 ± 1.26 2.22 ± 0.910 2.11 ± 1.36 1.52 ± 0.408 眼 球 結 膜 0.687 ± 0.754 5.07 ± 3.40 0.244 ± 0.222 0.232 ± 0.275 1.37 ± 0.920 眼 瞼 結 膜 0.805 ± 0.834 9.46 ± 2.13 0.538 ± 0.430 1.10 ± 0.436 0.762 ± 1.00 外 眼 筋 0.273 ± 0.252 2.74 ± 1.04 0.0822 ± 0.201 0.143 ± 0.178 0.299 ± 0.434 Mean±S.D. n=6 眼 単 回 投 与 ( 有 色 ウサギ) 23) 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雌 性 )の 片 眼 に 14 C-トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 (0.3%) を 1 回 40μL 点 眼 し 点 眼 1 及 び 24 時 間 後 の 各 眼 組 織 内 の 放 射 線 濃 度 を 測 定 した 有 色 ウサギに 単 回 投 与 時 の 眼 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 組 織 内 濃 度 眼 組 織 (トスフロキサシン 換 算 ) 1hr 24hr 眼 瞼 結 膜 436 ± 42 220 ± 158 外 眼 筋 126 ± 79 23.7 ± 3.1 眼 球 結 膜 128 ± 6 37.9 ± 12.2 角 膜 1,800 ± 860 40.5 ± 1.9 虹 彩 毛 様 体 421 ± 240 3,250 ± 2,820 水 晶 体 2.75 ± 0.58 6.03 ± 6.82 硝 子 体 N.D. N.D. 脈 絡 膜 網 膜 249 ± 168 759 ± 503 強 膜 30.0 ± 15.7 N.D. 前 房 水 89.3 ± 44.2 2.89 ± 1.19 血 漿 6.07 ± 3.74 N.D. Mean±S.D. n=3 眼 単 位 =ng eq./g( 眼 瞼 結 膜 外 眼 筋 眼 球 結 膜 角 膜 虹 彩 毛 様 体 水 晶 体 脈 絡 膜 網 膜 強 膜 ) ng eq./ml( 硝 子 体 前 房 水 血 漿 ) N.D.: 検 出 限 界 以 下 頻 回 投 与 ( 有 色 ウサギ) 24) 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 両 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 50μL 1 日 8 回 39 週 間 点 眼 し 最 終 点 眼 1 及 び 24 時 間 後 の 各 眼 組 織 内 の 濃 度 を 測 定 した 有 色 ウサギに 頻 回 投 与 時 の 眼 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 眼 組 織 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 1hr a 24hr b 眼 瞼 結 膜 578 ± 175 407 ± 143 眼 球 結 膜 550 ± 72 472 ± 84 角 膜 958 ± 186 190 ± 105 虹 彩 毛 様 体 15,600 ± 666 20,600 ± 8,170 水 晶 体 N.D. N.D. 硝 子 体 N.D. N.D. 網 膜 N.D. N.D. 脈 絡 膜 色 素 上 皮 16,000 ± 6,090 24,200 ± 10,300 前 房 水 186 ± 100 21.7 ± 9.5 血 漿 25.9 ± 9.1 N.D. Mean±S.D. n=3 眼 単 位 =ng/g( 眼 瞼 結 膜 眼 球 結 膜 角 膜 虹 彩 毛 様 体 水 晶 体 網 膜 脈 絡 膜 色 素 上 皮 ) ng/ml( 硝 子 体 前 房 水 血 漿 ) N.D.: 定 量 限 界 (52.3ng/g 10.9ng/mL) 以 下 a: 投 与 最 終 日 の 最 終 点 眼 後 1 時 間 目 b: 投 与 最 終 日 の 最 終 点 眼 後 24 時 間 目 -28-

VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 頻 回 投 与 ( 幼 若 ウサギ) 離 乳 直 後 の 6 週 齢 の 幼 若 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 両 眼 に 0.3%トスフロキサシン トシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 50μL 1 日 8 回 (1 時 間 間 隔 ) 13 週 間 点 眼 し 最 終 点 眼 1 及 び 24 時 間 後 の 各 眼 組 織 内 の 濃 度 を 測 定 した 25) 幼 若 ウサギに 頻 回 投 与 時 の 眼 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 眼 組 織 組 織 内 トスフロキサシン 濃 度 1hr a 24hr b 眼 瞼 結 膜 1,060 ± 560 252 ± 182 眼 球 結 膜 465 ± 85 169 ± 150 角 膜 1,310 ± 662 436 ± 135 虹 彩 毛 様 体 35,800 ± 6,920 37,000 ± 16,700 水 晶 体 N.D. N.D. 硝 子 体 N.D. N.D. 脈 絡 膜 色 素 上 皮 27,200 ± 9,520 21,100 ± 17,900 網 膜 77.3 ± 133.9 77.0 ± 133.4 前 房 水 146 ± 60 N.D. 血 漿 17.0 ± 6.2 N.D. Mean±S.D. n=3 眼 単 位 =ng/g( 眼 瞼 結 膜 眼 球 結 膜 角 膜 虹 彩 毛 様 体 水 晶 体 網 膜 脈 絡 膜 色 素 上 皮 ) ng/ml( 硝 子 体 前 房 水 血 漿 ) N.D.: 定 量 限 界 (52.3ng/g 10.9ng/mL) 以 下 a: 投 与 最 終 日 の 最 終 点 眼 後 1 時 間 目 b: 投 与 最 終 日 の 最 終 点 眼 後 24 時 間 目 2) 房 水 内 移 行 < 参 考 > ニュージーランド 白 色 種 ウサギ( 雄 性 )の 両 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 15 分 間 隔 で 3 回 (1 回 50μL) 点 眼 し 房 水 内 のトスフロキサシン 濃 度 を 算 出 した 結 果 最 高 濃 度 到 達 時 間 (AQTmax)は 1.05hr 房 水 内 最 高 濃 度 (AQCmax)は 0.26μg/mL であった 23) 3) メラニン 親 和 性 (in vitro) 各 種 キノロン 系 抗 菌 薬 (20μg/mL)と 合 成 メラニン 溶 液 (200μg/mL)を 等 量 ずつ 混 合 し 37 で 4 時 間 インキュベートし 薬 剤 とメラニンの 結 合 率 を 検 討 した 26) メラニン 結 合 率 薬 剤 結 合 率 (%) TFLX 40.3 OFLX 27.6 NFLX 42.4 5. 代 謝 (1) 代 謝 部 位 及 び 代 謝 経 路 経 口 投 与 でのデータ 健 康 成 人 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 錠 を 経 口 投 与 し 尿 中 又 は 糞 中 の 代 謝 物 の 割 合 を 検 討 した 27) -29-

尿 中 または 糞 中 の 代 謝 物 の 割 合 尿 中 (n=6) 糞 中 (n=5) 投 与 量 未 変 化 体 代 謝 物 トスフロキサシン トスフロキサシン グルクロン 酸 抱 合 体 T-3262A T-3262B VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 T-3262B グルクロン 酸 抱 合 体 150mg 食 後 85.9% 6.2% 1.4% 1.8% 4.6% 300mg 空 腹 時 97.5% - * 1.4% 1.2% - * 尿 糞 中 の 各 々の 総 回 収 率 を 100%として 換 算 ( 測 定 法 :HPLC 法 ) 回 収 期 間 : 尿 中 0~24 時 間 糞 中 0~48 時 間 *: 実 施 していない トスフロキサシンの 代 謝 経 路 17) 原 著 より 図 を 引 用 (2) 代 謝 に 関 与 する 酵 素 (CYP450 等 )の 分 子 種 (3) 初 回 通 過 効 果 の 有 無 及 びその 割 合 該 当 しない (4) 代 謝 物 の 活 性 の 有 無 及 び 比 率 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 錠 を 経 口 投 与 した 際 の 代 謝 物 (T-3262A T-3262B)の 抗 菌 活 性 -30-

は 次 のとおりで グラム 陽 性 菌 グラム 陰 性 菌 に 対 し 抗 菌 力 を 示 した 代 謝 物 の 抗 菌 活 性 菌 種 VII. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目 MIC(μg/mL) トスフロキサシン T-3262A T-3262B Staphylococcus aureus ATCC 6538P 0.1 0.39 0.05 Staphylococcus epidermidis ATCC 12228 0.05 0.1 0.025 Micrococcus luteus ATCC 9341 1.56 3.13 3.13 Micrococcus luteus ATCC 10240 1.56 1.56 1.56 Bacillus subtilis ATCC 6633 * 0.025 0.05 0.0125 Escherichia coli NIHJ * 0.0125 0.78 0.1 Escherichia coli ATCC 27166 * 0.00625 0.05 0.0125 Escherichia coli KP * 0.0125 1.56 0.2 Klebsiella pneumoniae ATCC 10031 0.0125 0.78 0.1 Pseudomonas aeruginosa NCTC 10490 0.05 1.56 0.2 接 種 菌 量 :10 6 cells/ml *: 承 認 外 菌 種 ( 点 眼 液 として) (5) 活 性 代 謝 物 の 速 度 論 的 パラメータ 6. 排 泄 (1) 排 泄 部 位 及 び 経 路 経 口 投 与 でのデータ 28) 尿 中 排 泄 健 康 成 人 6 例 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 150mg を 食 後 単 回 経 口 投 与 したとき 24 時 間 までに 投 与 量 の 45.8%が 未 変 化 体 として 尿 中 に 排 泄 された 糞 中 排 泄 健 康 成 人 6 例 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 300mg を 空 腹 時 単 回 経 口 投 与 したとき 24 時 間 までに 投 与 量 の 43.0%(n=5) 48 時 間 までに 53.9%(n=6)が 糞 中 に 排 泄 された (2) 排 泄 率 経 口 投 与 でのデータ 6. 排 泄 (1) 排 泄 部 位 及 び 経 路 を 参 照 (3) 排 泄 速 度 7.トランスポーターに 関 する 情 報 8. 透 析 等 による 除 去 率 -31-

VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 1. 警 告 内 容 とその 理 由 該 当 しない 2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む) 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 本 剤 の 成 分 及 びキノロン 系 抗 菌 剤 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 ( 解 説 ) 本 剤 の 成 分 及 びキノロン 系 抗 菌 剤 に 対 する 過 敏 症 の 既 往 歴 がある 患 者 に 本 剤 を 投 与 した 場 合 ショック 等 の 過 敏 症 を 発 現 する 危 険 性 が 高 いため 禁 忌 としました なお 本 剤 は 有 効 成 分 としてトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 添 加 物 として 硫 酸 アルミニウムカリウ ム 水 和 物 ホウ 砂 塩 化 ナトリウム ph 調 整 剤 を 含 有 しております 3. 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 該 当 しない 4. 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由 V. 治 療 に 関 する 項 目 2. 参 照 5. 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由 該 当 しない 6. 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法 該 当 しない 7. 相 互 作 用 (1) 併 用 禁 忌 とその 理 由 該 当 しない (2) 併 用 注 意 とその 理 由 該 当 しない 8. 副 作 用 (1) 副 作 用 の 概 要 承 認 時 までの 臨 床 試 験 で 総 症 例 数 620 例 成 人 539 例 小 児 81 例 ( 乳 幼 児 62 例 新 生 児 11 例 を 含 む) のうち 副 作 用 は 成 人 15 例 (2.42%)に 認 められ 発 現 件 数 は 16 件 であった 主 な 副 作 用 は 眼 刺 激 6 件 点 状 角 膜 炎 等 の 角 膜 障 害 4 件 であった 承 認 後 の 特 定 使 用 成 績 調 査 で 総 症 例 数 1,426 例 成 人 956 例 小 児 470 例 ( 乳 幼 児 362 例 新 生 児 73 例 を 含 む) のうち 副 作 用 は 成 人 6 例 乳 幼 児 1 例 の 合 計 7 例 (0.49%)に 認 められ 発 現 件 数 は 8 件 であった 主 な 副 作 用 は 眼 瞼 炎 2 件 角 膜 沈 着 物 1 件 発 疹 1 件 であった (2) 重 大 な 副 作 用 と 初 期 症 状 ショック アナフィラキシー( 頻 度 不 明 ):ショック アナフィラキシーを 起 こすことがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い 紅 斑 発 疹 呼 吸 困 難 血 圧 低 下 眼 瞼 浮 腫 等 の 症 状 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 解 説 ) 本 剤 の 投 与 症 例 でアナフィラキシーショックの 発 現 が 報 告 されたため アナフィラキシーが 現 れ た 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください -32-

(3)その 他 の 副 作 用 VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 次 のような 副 作 用 があらわれた 場 合 には 投 与 を 中 止 するなど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 種 類 / 頻 度 0.5~1% 未 満 0.5% 未 満 頻 度 不 明 過 敏 症 *1 発 疹 眼 刺 激 点 状 角 膜 炎 等 眼 痛 眼 瞼 炎 霧 視 眼 眼 の 角 膜 障 害 の 充 血 眼 そう 痒 症 霰 *1 粒 腫 角 膜 沈 着 物 *1: 発 現 頻 度 は 承 認 後 の 特 定 使 用 成 績 調 査 の 結 果 に 基 づく (4) 項 目 別 副 作 用 発 現 頻 度 及 び 臨 床 検 査 値 異 常 一 覧 発 赤 蕁 麻 疹 異 物 感 結 膜 炎 ( 結 膜 充 血 浮 腫 等 ) 副 作 用 発 現 頻 度 一 覧 時 期 対 象 承 認 時 特 定 使 用 成 績 調 査 合 計 調 査 症 例 数 1 620 例 1426 例 2046 例 副 作 用 発 現 症 例 数 15 例 2 7 例 22 例 副 作 用 発 現 件 数 16 件 8 件 24 件 副 作 用 発 現 症 例 率 (2/1 100 ) 2.42% 0.49% 1.08% (%) 副 作 用 の 種 類 副 作 用 発 現 件 数 (%) 副 作 用 発 現 件 数 (%) 副 作 用 発 現 件 数 (%) 眼 障 害 眼 瞼 炎 1(0.16) 2(0.14) 3(0.15) 角 膜 沈 着 物 - 1(0.07) 1(0.05) 眼 瞼 紅 斑 - 1(0.07) 1(0.05) 眼 刺 激 6(0.97) 1(0.07) 7(0.34) 眼 痛 1(0.16) 1(0.07) 2(0.10) 角 膜 炎 - 1(0.07) 1(0.05) 霰 粒 腫 1(0.16) - 1(0.05) 眼 充 血 1(0.16) - 1(0.05) 点 状 角 膜 炎 3(0.48) - 3(0.15) 霧 視 1(0.16) - 1(0.05) 眼 そう 痒 症 1(0.16) - 1(0.05) 角 膜 障 害 1(0.16) - 1(0.05) 皮 膚 及 び 皮 下 組 織 障 害 発 疹 - 1(0.07) 1(0.05) 富 山 化 学 社 内 集 計 ( 再 審 査 終 了 時 ) -33-

(5) 基 礎 疾 患 合 併 症 重 症 度 及 び 手 術 の 有 無 等 背 景 別 の 副 作 用 発 現 頻 度 背 景 別 副 作 用 発 現 頻 度 背 景 因 子 副 作 用 発 現 頻 度 (%) 全 体 2.42 ( 15/ 620) 性 別 年 齢 ( 歳 ) * 対 象 眼 重 症 度 (n=537) 眼 の 基 礎 疾 患 合 併 症 眼 の 既 往 歴 基 礎 疾 患 合 併 症 既 往 歴 薬 剤 アレルギー 男 性 1.15 ( 3/ 262) 女 性 3.35 ( 12/ 358) 生 後 28 日 未 満 0 ( 0/ 11) 生 後 28 日 ~1 歳 0 ( 0/ 32) 2~ 6 0 ( 0/ 30) 7~11 0 ( 0/ 8) 12~15 VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 - 16~19 8.33 ( 1/ 12) 20~29 3.49 ( 3/ 86) 30~39 0 ( 0/ 78) 40~49 3.57 ( 1/ 28) 50~59 1.45 ( 1/ 69) 60~69 4.12 ( 4/ 97) 70~79 1.64 ( 2/ 122) 80 歳 以 上 6.38 ( 3/ 47) 重 症 0 ( 0/ 29) 中 等 症 3.21 ( 12/ 374) 軽 症 2.24 ( 3/ 134) な し 2.23 ( 9/ 403) あ り 2.76 ( 6/ 217) 重 症 0 ( 0/ 9) 中 等 症 2.82 ( 2/ 71) 軽 症 2.92 ( 4/ 137) な し 2.36 ( 12/ 509) あ り 2.70 ( 3/ 111) な し 2.37 ( 9/ 379) あ り 2.49 ( 6/ 241) な し 2.22 ( 13/ 586) あ り 5.88 ( 2/ 34) な し 2.22 ( 13/ 585) あ り 5.71 ( 2/ 35) 併 用 薬 な し 2.19 ( 8/ 366) あ り 2.76 ( 7/ 254) 併 用 薬 ( 眼 の 基 礎 疾 患 な し 2.29 ( 12/ 523) 合 併 症 ) (n=566) あ り 4.65 ( 2/ 43) *: 術 前 無 菌 試 験 では 観 察 項 目 から 除 外 した 富 山 化 学 社 内 集 計 ( 承 認 時 ) -34-

(6) 薬 物 アレルギーに 対 する 注 意 及 び 試 験 法 VIII. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 本 剤 の 成 分 及 びキノロン 系 抗 菌 剤 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 使 用 上 の 注 意 1. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 ショック アナフィラキシー( 頻 度 不 明 ):ショック アナフィラキシーを 起 こすことがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い 紅 斑 発 疹 呼 吸 困 難 血 圧 低 下 眼 瞼 浮 腫 等 の 症 状 が 認 められた 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 9. 高 齢 者 への 投 与 該 当 しない 10. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 該 当 しない 11. 小 児 等 への 投 与 該 当 しない 12. 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響 13. 過 量 投 与 14. 適 用 上 の 注 意 適 用 上 の 注 意 (1) 点 眼 用 にのみ 使 用 すること ( 解 説 ) 本 剤 は 点 眼 剤 であるので その 他 の 投 与 経 路 で 用 いられるのを 防 ぐために 記 載 しました (2) 薬 液 汚 染 防 止 のため 点 眼 のとき 容 器 の 先 端 が 直 接 目 に 触 れないように 注 意 するよう 指 導 すること ( 解 説 ) 点 眼 の 際 に 容 器 の 先 端 が 直 接 目 に 触 れ 薬 液 が 汚 染 されるのを 防 止 するために 記 載 しました (3) 原 則 として 配 合 変 化 が 認 められる 点 眼 液 との 併 用 は 避 けること( 取 扱 い 上 の 注 意 の 項 参 照 ) ( 解 説 ) 本 剤 と 他 の 点 眼 剤 との 1:1 の 直 接 配 合 変 化 試 験 で 外 観 変 化 ( 白 濁 ) ph の 変 動 が 見 られたために 記 載 しました( Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 参 照 ) 15.その 他 の 注 意 本 剤 の 有 効 成 分 がソフトコンタクトレンズに 付 着 し レンズが 白 濁 するとの 報 告 がある 29,30) ( 解 説 ) ソフトコンタクトレンズを 本 剤 に 繰 り 返 し 浸 漬 処 理 を 行 った 結 果 レンズの 白 濁 を 認 めました これは ph の 変 動 により 本 剤 の 有 効 成 分 であるトスフロキサシンの 結 晶 が 析 出 し 付 着 したと 推 測 されます 16.その 他 該 当 しない -35-

IX. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 IX. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 1. 薬 理 試 験 (1) 薬 効 薬 理 試 験 ( Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目 参 照 ) (2) 副 次 的 薬 理 試 験 (3) 安 全 性 薬 理 試 験 マウス ラット ネコ イヌ ウサギ モルモットにトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 を 投 与 して 中 枢 神 経 系 呼 吸 循 環 器 系 腎 機 能 自 律 神 経 系 及 び 平 滑 筋 血 液 等 に 対 する 作 用 を 検 討 したが 特 記 すべき 薬 理 作 用 はみられなかった 31) (4)その 他 の 薬 理 試 験 2. 毒 性 試 験 (1) 単 回 投 与 毒 性 試 験 トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の LD 50 値 32) 動 物 ( 系 統 ) ラット (SD) マウス (ICR) イ ヌ (ビーグル) ( ): 95% 信 頼 限 界 性 LD50 値 (mg/kg) 経 口 皮 下 腹 腔 内 静 脈 内 >6,000 >6,000 >6,000 270 >6,000 >6,000 >6,000 >300 >6,000 >6,000 >6,000 196 (148~330) >6,000 >6,000 >6,000 247 (214~311) >3,000 - - - (2) 反 復 投 与 毒 性 試 験 33) 1) ウサギにおける 4 週 間 反 復 点 眼 眼 毒 性 試 験 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 左 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 50μL 1 日 3 回 (3 時 間 間 隔 ) 4 週 間 反 復 点 眼 し 体 重 測 定 一 般 状 態 観 察 眼 科 的 検 査 剖 検 眼 組 織 の 病 理 組 織 学 的 検 査 並 びに 眼 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 検 査 を 実 施 した その 結 果 いずれ の 検 査 においても 異 常 は 認 められなかった 34) 2) ウサギにおける 13 週 間 反 復 点 眼 眼 毒 性 試 験 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 左 眼 に 0.3%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 を 1 回 50μL 1 日 8 回 (1 時 間 間 隔 ) 13 週 間 反 復 点 眼 し 体 重 測 定 一 般 状 態 観 察 眼 科 的 検 査 剖 検 眼 組 織 の 病 理 組 織 学 的 検 査 並 びに 眼 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 検 査 を 実 施 した その 結 果 いずれ の 検 査 においても 異 常 は 認 められなかった 24) 3) ウサギにおける 39 週 間 反 復 点 眼 眼 毒 性 試 験 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 両 眼 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 (0.3% 0.6% 0.9%)を 1 回 50μL 1 日 8 回 (1 時 間 間 隔 ) 39 週 間 反 復 点 眼 し 体 重 測 定 一 般 状 態 観 察 眼 科 的 検 査 剖 検 眼 組 織 の 病 理 組 織 学 的 検 査 並 びに 眼 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 検 査 を 実 施 した その 結 果 0.3% 及 び 0.6%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 ではいずれの 検 査 においても 異 常 は 認 められなかった 0.9%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 では 投 与 13 週 目 以 降 に ごく 軽 度 な 眼 瞼 結 膜 の 発 赤 が 認 められたが 休 薬 2 週 目 で 回 復 傾 向 を 示 した -36-

4) 幼 若 ウサギにおける 13 週 間 反 復 点 眼 眼 毒 性 試 験 25) IX. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目 離 乳 直 後 の 6 週 齢 の 有 色 ウサギ(ダッチ 種 雄 性 )の 両 眼 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 (0.3% 0.6% 0.9%)を 1 回 50μL 1 日 8 回 (1 時 間 間 隔 ) 13 週 間 反 復 点 眼 し 眼 科 的 検 査 眼 組 織 の 病 理 組 織 学 的 検 査 並 びに 眼 組 織 の 電 子 顕 微 鏡 検 査 を 実 施 した その 結 果 0.3% 及 び 0.6%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 ではいずれの 検 査 においても 異 常 は 認 められなかった 0.9%トスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 点 眼 液 では 投 与 8 週 目 以 降 にごく 軽 度 な 眼 瞼 結 膜 の 発 赤 が 認 められたが 休 薬 2 週 目 で 回 復 した 5) ラット イヌにおける 28 日 間 反 復 経 口 投 与 毒 性 試 験 SD 系 ラットにトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 300 1,000 3,000mg/kg を 28 日 間 経 口 投 与 した 結 果 投 与 各 群 に 軽 度 軟 便 尿 沈 渣 中 への 結 晶 析 出 及 び 盲 腸 腔 の 拡 張 が 認 められ 300mg/kg を 除 く 投 与 各 群 の 少 数 例 に 腎 尿 細 管 腔 の 結 晶 析 出 腎 の 軽 度 ~ 中 等 度 の 組 織 学 的 異 常 が 認 められた が これらの 所 見 はいずれも 休 薬 により 回 復 した 無 毒 性 量 は 300mg/kg であった 35) また ビーグル 犬 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 70 200 600mg/kg を 28 日 間 経 口 投 与 した 結 果 投 与 各 群 で 嘔 吐 流 涎 薬 剤 の 糞 中 への 排 出 が 200 600mg/kg で 尿 沈 渣 中 への 結 晶 析 出 が 投 与 各 群 の 少 数 例 に GPT の 上 昇 がみられ 600mg/kg の 1 例 に 腎 尿 細 管 腔 の 結 晶 析 出 と 腹 水 の 貯 留 が 認 められたが これらの 所 見 はいずれも 休 薬 によりほとんど 回 復 した 無 毒 性 量 は 70mg/kg 未 満 であった 36) 6) ラット イヌにおける 6 カ 月 間 反 復 経 口 投 与 毒 性 試 験 SD 系 ラットにトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 80 400 2,000mg/kg を 6 カ 月 間 経 口 投 与 した 結 果 80mg/kg を 除 く 投 与 各 群 に 軽 度 軟 便 が 投 与 各 群 に 尿 沈 渣 中 への 結 晶 析 出 及 び 盲 腸 腔 の 拡 張 が 80mg/kg を 除 く 投 与 各 群 の 少 数 例 に 腎 尿 細 管 腔 の 結 晶 析 出 腎 の 軽 度 ~ 中 等 度 の 組 織 学 的 異 常 が 認 められたが これらの 所 見 はいずれも 休 薬 によりほとんど 回 復 した 無 毒 性 量 は 80mg/kg であった 37) また ビーグル 犬 にトスフロキサシントシル 酸 塩 水 和 物 の 25 100 400mg/kg を 6 カ 月 間 経 口 投 与 した 結 果 25mg/kg を 除 く 投 与 各 群 で 薬 剤 の 糞 中 への 排 泄 投 与 各 群 で 尿 沈 渣 中 への 結 晶 析 出 がみられ 400mg/kg の 少 数 例 に 軽 度 体 重 減 少 が 認 められたが これらの 所 見 はいずれも 休 薬 によりほとんど 回 復 した 無 毒 性 量 は 100mg/kg であった 38) -37-