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3 保 険 料 ( 掛 金 )を 納 めていること 原 則 として 初 診 日 月 前 々 月 まで 国 民 年 金 加 入 期 間 全 体 うち 3 分 2 以 上 きち んと 納 めている( 保 険 料 免 除 期 間 も 含 む)ことが 必 要 です 現 在 は 特 例 として 初 診 日 が

 

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(2) 国 民 年 金 の 保 険 料 国 民 年 金 の 第 1 号 被 保 険 者 および 任 意 加 入 者 は, 保 険 料 を 納 めなければなりま せん また,より 高 い 老 齢 給 付 を 望 む 第 1 号 被 保 険 者 任 意 加 入 者 は, 希 望 により 付 加 保 険

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

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図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

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桜井市外国人高齢者及び外国人重度心身障害者特別給付金支給要綱

75 歳 以 上 の 方 の 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 75 歳 になると 全 ての 方 が 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 に 加 入 して 医 療 を 受 けます 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 は 東 京 都 後 期 高 齢 者 医 療 広 域 連 合 が 主 体 となり 区

第 2 問 問 4 問 5 1ロ 2チ 3ヲ 4ホ ⅰ)Aさんは 今 年 の 誕 生 日 で 40 歳 となるので 公 的 介 護 保 険 の(1 第 2 号 ) 被 保 険 者 資 格 を 取 得 し 介 護 保 険 料 を 負 担 することになる 40 歳 以 上 65 歳 未 満 の 医 療

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平成16年度

Ⅰ 年 金 制 度 昭 和 37 年 12 月 1 日 に 地 方 公 務 員 等 共 済 組 合 法 が 施 行 され 恩 給 から 年 金 へ 昭 和 61 年 4 月 から 20 歳 以 上 60 歳 未 満 のすべての 国 民 が 国 民 年 金 に 加 入 厚 生 年 金 基 金 職 域

第14章 国民年金

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か 行 繰 上 げ/ 繰 上 げ 支 給 の 国 民 年 金 受 取 額 は 少 なくなるが 年 金 を 早 く 受 け 取 ること 早 期 ( 減 額 ) 支 払 い 65 歳 から 受 け 取 る 年 金 を 前 倒 しで 減 額 して 受 ける 年 金 繰 上 げ 請 求 早 期 に 受 け

毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい

か 行 基 金 代 行 厚 生 年 金 基 金 が 国 に 代 わって 厚 生 年 金 の 事 務 の 一 部 を 行 うこと 基 本 月 額 ( 在 職 老 齢 年 金 ) 給 付 加 給 年 金 経 過 的 加 算 を 除 いた 年 金 月 額 加 算 部 分 を 除 いた 年 金 月 額 支

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昨 年 今 年 退 職 した< 雇 用 保 険 に 関 すること> 1. 雇 用 保 険 ( 失 業 給 付 )を 受 給 予 定 (または 受 給 している) 雇 用 保 険 受 給 資 格 証 のコピー ( 退 職 日 基 本 日 額 処 理 状 況 のわかる 面 ) 日 額 3,611 円 未

( 前 ページから 続 く) 次 のいずれかに 該 するかたは 受 給 できません 施 設 に 入 所 しているかた 病 院 に3か 月 を 超 えて 続 けて 入 院 しているかた 受 給 者 本 人 または 扶 養 義 務 者 等 の 所 得 が 制 限 額 ( 別 表 1P.135)の 限 度

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2 窓 口 申 請 方 式 : 申 請 書 を 窓 口 に 提 出 し 指 定 の 金 融 機 関 口 座 へ 振 込 3 窓 口 現 金 受 領 方 式 : 申 請 書 を 郵 送 又 は 窓 口 に 提 出 し 窓 口 で 現 金 を 受 領 申 請 受 付 開 始 日 及 び 申 請 期 限

( 月 額 で 支 給 されるもの) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 ( 1 2) 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 等 1 傷 病 手 当 金 出 産 手 当 金 又 は 休 業 手 当 金 ( 以 下 傷 病 手 当 金 等 という ) と 報 酬 との 調 整 につい

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

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平成21年10月30日

自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

東久留米市訓令乙第   号

死 亡 後 の 手 続 きリスト 2 14 日 以 内 住 民 票 の 抹 消 届 の 提 出 市 町 村 役 場 の 戸 籍 住 民 登 録 窓 口 届 出 人 の 印 鑑 本 人 確 認 できる 証 明 書 類 ( 運 転 免 許 証 パスポ-ト) 世 帯 主 変 更 届 の 提 出 市 町 村

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Q5 育 児 休 業 を 請 求 する 際 の 事 務 手 続 は? A5 育 児 休 業 を 請 求 しようとする 職 員 は, 育 児 休 業 承 認 請 求 書 ( 様 式 第 1 号 )に 子 の 氏 名 や 請 求 する 期 間 等 を 記 入 し, 育 児 休 業 を 始 めようとする1

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

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平成22年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引

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老 齢 基 礎 年 金 の 計 算 式 (3) 支 給 開 始 年 齢 老 齢 基 礎 年 金 は 原 則 として 65 歳 から 受 け 取 ることができます なお 希 望 すれば 60 歳 から 64 歳 の 間 でも 年 齢 に 応 じて 一 定 割 合 を 減 額 された 年 金 を 受 け

月 収 額 算 出 のながれ 給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 所 得 を 確 かめ

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(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

健 康 保 険 国 民 年 金 厚 生 年 金 労 災 公 的 保 険 の 保 障 内 容 新 聞 報 道 によると テレビ 東 京 の 大 橋 未 歩 アナウン サー(34)が 軽 度 の 脳 梗 塞 と 診 断 され 療 養 する ことが 分 かった 今 月 上 旬 に 自 宅 で 発 症 し

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

西関東書式

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住民税

2 条 ) ア 育 児 休 業 の 対 象 とならない 職 員 ( 法 第 2 条 及 び 条 例 第 2 条 関 係 ) (ア) 臨 時 的 に 任 用 される 職 員 (イ) 育 児 休 業 に 係 る 期 間 を 任 期 と 定 めて 採 用 された 職 員 (ウ) 勤 務 延 長 職 員 (

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(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改


(2) 協 会 加 入 月 の1カ 月 前 までに 様 式 1が 提 出 された 市 町 村 等 に 対 して 契 約 書 及 び 掛 金 請 求 書 を 送 付 します その 後 返 送 されてきた 様 式 2-2を 保 管 し 掛 金 の 納 入 を 確 認 します 第 2 章 契 約 更 新

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別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

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(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

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[ 特 別 控 除 の 一 覧 ] 控 除 の 内 容 特 定 扶 養 親 族 控 除 ( 税 法 上 の 扶 養 親 族 で 満 16 才 以 上 23 才 未 満 の 扶 養 親 族 ) 老 人 扶 養 親 族 配 偶 者 控 除 ( 税 法 上 の 扶 養 親 族 で 満 70 才 以 上 の

Transcription:

障 害 年 金 の 基 礎 講 座 平 成 26 年 1 月 29 日 ( 水 ) 障 害 者 ケアマネージメント 研 修 於 世 田 谷 区 総 合 福 祉 センター 講 師 社 会 保 険 労 務 士 事 務 所 OSR 丸 橋 年 金 塾 代 表 丸 橋 俊 博 1

目 次 第 1 部 障 害 年 金 の 制 度 と 概 要 第 2 部 Q&A 第 3 部 ケーススタデイ 2

第 1 部 1 なぜ 今 障 害 年 金 受 給 促 進 か? 権 利 があるのに 受 給 してない 人 が 多 い 障 害 者 数 約 800 万 人 障 害 年 金 受 給 者 約 200 万 人 約 25% 差 の600 万 人 が 全 て 受 給 権 があるかはわからないが 多 くの 人 が 権 利 を 行 使 できないでいる 3

2 障 害 年 金 の 受 給 者 率 が 低 い 理 由 障 害 者 は 自 分 が 申 請 に 行 けない 程 の 状 態 の 人 が 多 い 障 害 年 金 の 手 続 きが 複 雑 で 専 門 的 な 知 識 も 必 要 とする 医 学 知 識 も 必 要 とする 障 害 年 金 の 内 容 を 知 らない 肢 体 不 自 由 のイメージが 強 く いろいろな 疾 病 でも 受 給 できることを 知 らない 障 害 年 金 事 態 を 知 らない 受 給 申 請 が 遅 れて 事 実 の 確 認 が 困 難 であきらめている 初 診 日 障 害 認 定 日 の 症 状 など 4

3 公 的 年 金 制 度 1. 公 的 年 金 の 仕 組 2.どんな 場 合 に 給 付? 3. 公 的 年 金 給 付 の 種 類 5

4 公 的 年 金 の 仕 組 年 金 の 種 類 3 階 2 階 付 加 年 金 国 民 年 金 基 金 厚 生 年 金 基 金 職 域 加 算 第 2 号 被 保 険 者 1 階 第 1 号 被 保 険 者 ( 国 民 年 金 ) ( 厚 生 年 金 ) ( 共 済 年 金 ) 第 3 号 被 保 険 者 (サラリーマンの 妻 ) 国 民 年 金 被 用 者 年 金 6 被 用 者 年 金 の 被 扶 養 配 偶 者

5どんな 場 合 ( 事 故 )に 給 付? 国 民 年 金 ( 国 民 年 金 法 ) 老 齢 障 害 死 亡 遺 族 の 生 活 保 障 ( 遺 族 基 礎 年 金 = 子 育 て 年 金 ) 厚 生 年 金 ( 厚 生 年 金 法 ) 老 齢 障 害 死 亡 遺 族 の 生 活 保 障 ( 遺 族 厚 生 年 金 = 配 偶 者 用 年 金 ) 7

6 公 的 年 金 給 付 の 種 類 国 民 年 金 ( 国 民 年 金 法 ) 老 齢 基 礎 年 金 障 害 基 礎 年 金 遺 族 基 礎 年 金 厚 生 年 金 ( 厚 生 年 金 法 ) 老 齢 厚 生 年 金 障 害 厚 生 年 金 遺 族 厚 生 年 金 8

7 障 害 年 金 3つの 受 給 要 件 1. 制 度 加 入 要 件 2. 保 険 料 納 付 要 件 3. 障 害 程 度 要 件 * 初 診 日 はすべての 要 件 にかかわってくる 9

1. 初 診 日 とは 初 診 日 1 障 害 の 原 因 となった 傷 病 について 初 めて 医 師 又 は 歯 科 医 師 の 診 療 を 受 けた 日 初 診 日 は 傷 病 の 初 診 日 どの 病 院 の 初 診 日 でもいいわ けではなく これが 障 害 年 金 の 本 当 の 初 診 日 だ と 云 えるた めには 前 の 病 院 があってはいけない また 初 診 日 は 原 則 として 年 月 日 まで 判 っていなければなら ない 10

初 診 日 2 2. 初 診 日 の 証 明 証 明 書 類 としては 医 師 歯 科 医 師 が 作 成 する 診 断 書 などの 証 明 書 ( 医 証 )がもっとも 有 効 とされる ところが 診 療 録 いわゆるカルテの 保 存 期 間 は5 年 カルテの 保 存 期 限 が 切 れて 廃 棄 されていることがある 初 診 日 から 長 い 年 月 が 経 っていればいるほど その 証 明 が 難 しくなる しかしカルテ 以 外 でも 初 診 日 を 証 明 できる 場 合 がある ア 身 体 障 害 者 手 帳 イ 前 記 手 帳 作 成 時 の 診 断 書 ウ 交 通 事 故 証 明 エ 労 災 の 事 故 証 明 オ 事 業 所 の 健 康 診 断 記 録 カ インフォームト コンセント 等 による 医 療 情 報 サマリー 11

初 診 日 と 受 給 権 20 歳 未 満 厚 生 年 金 未 納 国 民 年 金 60~64 歳 65 歳 以 降 12

同 一 疾 病 ( 相 当 因 果 関 係 有 り) 糖 尿 病 糖 尿 病 性 網 膜 症 糖 尿 病 性 腎 症 など 糸 球 体 腎 炎 (ネフローゼを 含 む) 多 発 性 のう 胞 腎 慢 性 腎 炎 慢 性 腎 不 全 ステロイド 投 薬 大 腿 骨 頭 無 腐 性 壊 死 結 核 の 化 学 療 法 聴 力 障 害 手 術 等 の 輸 血 肝 炎 事 故 や 脳 疾 患 精 神 障 害 肺 疾 患 手 術 呼 吸 不 全 転 移 性 の 癌 転 移 後 の 癌 13

別 疾 病 ( 相 当 因 果 関 係 無 し) 高 血 圧 脳 出 血 脳 梗 塞 近 視 黄 変 部 変 性 網 膜 はく 離 視 神 経 萎 縮 糖 尿 病 脳 出 血 脳 梗 塞 14

社 会 的 治 癒 初 診 日 以 降 医 療 機 関 を 受 診 していない 期 間 が 一 定 以 上 あれ ば 社 会 的 治 癒 として それ 以 降 初 めて 受 診 した 日 を 初 診 日 と 認 められることもある 最 初 の 初 診 日 証 明 がとれないときに 再 発 時 の 初 診 を 初 診 日 として 請 求 ができる 初 診 日 が 国 民 年 金 加 入 時 より 厚 生 年 金 加 入 時 の 方 が 有 利 に なることが 多 い 社 会 的 治 癒 が 認 められ 再 発 時 を 初 診 とすれば 障 害 厚 生 年 金 の 適 用 となり 年 金 額 が 増 額 する 15

8 障 害 年 金 3つの 受 給 要 件 1. 制 度 加 入 要 件 初 診 日 に 年 金 制 度 ( 国 民 年 金 厚 生 年 金 保 険 など) のいずれかに 加 入 している 必 要 がある これに 当 てはまらない 場 合 でも 初 診 日 に20 歳 未 満 か 又 は60 歳 以 上 65 歳 未 満 であるとき(ただし 住 所 が 日 本 国 内 にあるときに 限 る )は 国 民 年 金 に 加 入 していたのと 同 じ 扱 いになる 16

9 障 害 年 金 3つの 受 給 要 件 2. 保 険 料 納 付 要 件 初 診 日 の 前 日 のおいて 初 診 日 の 属 する 月 の 前 々 月 までの 年 金 加 入 月 数 の3 分 の2 以 上 が 保 険 料 納 付 済 み 又 は 免 除 されている 月 であるとき 初 診 日 の 前 日 において 初 診 日 の 属 する 月 の 前 々 月 までの12ヵ 月 がすべて 保 険 料 納 付 済 み 又 は 免 除 を 受 けた 月 であるとき 17

保 険 料 納 付 要 件 は 良 く 確 認 年 金 履 歴 には 保 険 料 の 納 付 日 が 記 述 されていません 納 付 要 件 を 確 認 する 時 には 納 付 済 みで 安 心 しないで 納 付 日 まで 確 認 を! 統 合 失 調 症 等 20 才 前 後 での 発 症 が 多 い 傷 病 では 保 険 料 納 付 要 件 が 問 われることが 多 い! 未 納 の 時 には20 才 前 に 初 診 がないか?を 徹 底 調 査 18

10 障 害 年 金 3つの 受 給 要 件 3. 障 害 程 度 要 件 障 害 等 級 重 い 方 から1 級 2 級 3 級 と 定 められている 初 診 日 が 国 民 年 金 では 1 級 か2 級 のみ 障 害 の 程 度 が 障 害 等 級 に 障 害 認 定 日 以 降 に 該 当 することに よって 障 害 年 金 が 受 給 できる 厚 生 年 金 保 険 では 1 級 から3 級 までの 等 級 のどれかに 該 当 す ると 年 金 が 受 給 できます 3 級 に 達 しないときでも 障 害 手 当 金 ( 治 癒 が 前 提 )に 該 当 す ると 一 時 金 が 支 払 われます 19

11 障 害 年 金 の 請 求 の 仕 方 1. 障 害 認 定 日 請 求 2. 事 後 重 症 請 求 3. 初 めて2 級 の 請 求 4.20 歳 未 満 の 初 診 による 請 求 20

1. 障 害 認 定 日 請 求 障 害 年 金 の 請 求 の 仕 方 初 診 日 から1 年 6 月 経 過 した 日 或 いはそれ 以 前 の 治 った 日 (から 概 ね3ヵ 月 以 内 )の 障 害 の 程 度 が 障 害 等 級 に 該 当 していると 他 の 要 件 を 満 たしているなら その 日 以 降 いつでも 請 求 手 続 きができる 障 害 認 定 日 の 翌 月 分 から 障 害 年 金 が 受 給 できます この 請 求 では たとえ 請 求 の 時 期 が 大 幅 に 遅 れても 年 金 は 最 大 5 年 分 を 遡 及 して 受 給 できます 初 診 日 1 年 6ケ 月 障 害 認 定 日 被 保 険 者 期 間 遡 及 請 求 可 能 21

障 害 年 金 の 請 求 の 仕 方 2. 事 後 重 症 請 求 障 害 認 定 日 には 障 害 の 程 度 が 軽 くて 障 害 等 級 に 該 当 し なかったが その 後 該 当 するようになったときは そのときから 障 害 年 金 の 請 求 ができる 事 後 重 症 請 求 の 場 合 の 年 金 受 給 は 請 求 手 続 きを 行 った 翌 月 分 から 遡 及 して 受 給 することはできない 初 診 日 1 年 6ケ 月 障 害 認 定 日 後 重 症 化 被 保 険 者 期 間 22

障 害 年 金 の 請 求 の 仕 方 3. 初 めて2 級 の 請 求 この 請 求 は すでに 障 害 のある 人 がさらに 障 害 を 負 ったことによって それらの 障 害 を 併 合 して 初 めて2 級 に 該 当 する 場 合 に 請 求 するもので す この 場 合 受 給 権 が 発 生 するのは 複 数 障 害 併 合 の 結 果 2 級 に 該 当 し たときですが 実 際 に 年 金 を 受 給 できるのは 請 求 手 続 きを 行 った 月 の 翌 月 分 からになりますから 手 続 きは 早 いに 越 したことはありませ ん 基 準 傷 病 初 診 日 1 年 6ケ 月 障 害 認 定 日 既 存 障 害 被 保 険 者 期 間 併 合 認 定 23

障 害 年 金 の 請 求 の 仕 方 4. 20 歳 未 満 の 初 診 による 請 求 初 診 日 が20 歳 前 で どの 年 金 制 度 にも 加 入 してい なかったときは 原 則 として 20 歳 に 達 したとき に 障 害 等 級 に 該 当 していると 国 民 年 金 から 障 害 基 礎 年 金 が 支 払 われる 初 診 日 20 歳 障 害 認 定 日 但 し 障 害 認 定 日 が20 歳 前 の 時 は20 歳 到 達 日 保 険 料 を 納 めていないので 無 拠 出 年 金 として 所 得 制 限 がある 24

主 な 疾 病 と 診 断 書 * 悪 性 関 節 リウマチ 様 式 3 * 悪 性 繊 維 性 組 織 球 腫 様 式 7 * 悪 性 リンパ 腫 様 式 7 *アスペルガー 症 候 群 様 式 4 *アダムス ストークス 症 候 群 様 式 6 (1)*うつ 病 様 式 4* HIV 感 染 症 様 式 7 *オリーブ 橋 小 脳 萎 縮 症 様 式 3 * 潰 瘍 性 大 腸 炎 様 式 7 * 下 顎 歯 肉 腫 瘍 様 式 2* 化 学 物 質 過 敏 症 様 式 7 * 拡 張 型 心 筋 症 様 式 6 (1)* 肝 がん 様 式 6 (2)* 肝 硬 変 (アルコール 性 ) 様 式 6 (2)* 肝 硬 変 (ウィルス 性 ) 様 式 6 (2) * 間 質 性 肺 炎 様 式 5 * 境 界 性 人 格 障 害 様 式 4* 胸 椎 後 縦 靭 帯 骨 化 症 様 式 3* 強 迫 性 障 害 様 式 4* 強 皮 症 様 式 7* 筋 萎 縮 性 側 索 硬 化 症 様 式 3* くも 膜 下 出 血 後 遺 症 様 式 3* クローン 病 様 式 7* 痙 性 対 麻 痺 様 式 3* 頚 椎 後 縦 靭 帯 骨 化 症 様 式 3* 視 神 経 萎 縮 様 式 1 * 自 閉 症 様 式 4* 陳 旧 性 心 筋 梗 塞 様 式 6 (1)* 進 行 性 骨 化 性 繊 維 異 形 成 症 様 式 3* 腎 不 全 様 式 6 (2)* 心 房 中 隔 欠 損 症 様 式 6 (1)* スティーヴンス ジョンソン 症 候 群 (SJS) 様 式 7* 精 神 遅 滞 様 式 4* 脊 髄 小 脳 変 性 症 様 式 3 * 脊 柱 管 狭 窄 症 様 式 3* 摂 食 障 害 様 式 4* 全 身 性 エリテマトーデス 様 式 3 *WPW 症 候 群 様 式 6 (1)* 直 腸 がん 様 式 7* 転 換 性 障 害 様 式 4* 電 磁 波 過 敏 症 様 式 7* 統 合 失 調 症 様 式 4* 糖 尿 病 様 式 6 (2)* 糖 尿 病 性 網 膜 症 様 式 1 * 難 聴 様 式 2* 脳 梗 塞 後 遺 症 様 式 3* 脳 脊 髄 液 減 少 症 様 式 7* 脳 内 出 血 後 遺 症 様 式 3* パーキンソン 病 様 式 3 *バージャー 病 様 式 3* 肺 結 核 様 式 5* パニック 障 害 様 式 4* 反 射 性 交 感 神 経 萎 縮 様 式 7* 肥 大 型 心 筋 症 様 式 6 (1)* ぶどう 膜 炎 様 式 1* ベーチェット 症 候 群 様 式 7* 膀 胱 がん 様 式 7* マルファン 症 候 群 様 式 7* 慢 性 関 節 リウチ 様 式 3* 慢 性 閉 塞 性 動 脈 硬 化 症 様 式 3 * 無 水 晶 体 症 様 式 1* メニエール 病 様 式 2* 網 膜 色 素 変 性 症 様 式 1*ルー プス 腸 炎 様 式 7 様 式 は 第 120 号 の を 省 略 しています 例 : 様 式 3= 様 式 第 120 号 の3です 25

12 等 級 別 の 年 金 額 1 障 害 基 礎 年 金 額 1 級 778,500 円 1.25(=973,100)+ 子 の 加 算 2 級 778,500 円 + 子 の 加 算 子 の 加 算 第 1 子 第 2 子 各 224,000 円 第 3 子 以 降 各 74,600 円 < 子 とは 次 の 者 に 限 る > 18 歳 到 達 年 度 の 末 日 (3 月 31 日 )を 経 過 していない 子 20 歳 未 満 で 障 害 等 級 1 級 または2 級 の 障 害 者 26

2 障 害 厚 生 年 金 額 1 級 ( 報 酬 比 例 の 年 金 額 ) 1.25 + 配 偶 者 の 加 給 年 金 額 (224,000 円 ) + 基 礎 年 金 2 級 ( 報 酬 比 例 の 年 金 額 )+ 配 偶 者 の 加 給 年 金 額 (224,000 円 ) + 基 礎 年 金 3 級 ( 報 酬 比 例 の 年 金 額 ) 最 低 保 障 額 583,900 円 27

3 報 酬 比 例 年 金 額 の 計 算 {( 平 均 標 準 報 酬 月 額 7.5/1000 平 成 15 年 3 月 以 前 の 被 保 険 者 月 数 + 平 均 標 準 報 酬 月 額 5.769/1000 平 成 15 年 4 月 以 降 の 被 保 険 者 月 数 )} 1.031 0.968 被 保 険 者 期 間 が 300 月 (25 年 ) 未 満 の 場 合 は 300 月 とみなして 計 算 します また 障 害 認 定 日 の 属 する 月 後 の 被 保 険 者 期 間 は 年 金 額 計 算 の 基 礎 と はされません 28

14 障 害 年 金 の 手 続 き(1) 書 類 の 提 出 先 障 害 基 礎 年 金 お 住 いの 区 役 所 または 町 村 役 場 障 害 厚 生 年 金 お 近 くの 年 金 事 務 所 提 出 書 類 ❶ 障 害 年 金 請 求 書 ❷ 診 断 書 ( 所 定 のもの) ❸ 病 歴 就 労 状 況 等 証 明 書 ❹その 他 個 々の 状 況 に 合 わせ 書 類 がありますので 事 前 に 年 金 事 務 所 等 に 確 認 してください 29

障 害 年 金 の 手 続 き(2) 主 な 添 付 書 類 ❶ 年 金 手 帳 ( 配 偶 者 の 手 帳 も 用 意 ) ❷ 戸 籍 謄 本 ❸ 住 民 票 ❹ 配 偶 者 の 所 得 証 明 書 ❺18 歳 未 満 の 子 がある 場 合 は 在 学 証 明 書 ❻ 請 求 者 名 義 の 預 金 通 帳 ( 見 開 き 部 分 のコピー 可 ) 30

15 併 給 調 整 2つ 以 上 の 年 金 を 受 けられるようになったとき 公 的 年 金 では 国 民 年 金 厚 生 年 金 共 済 組 合 等 から 2つ 以 上 の 年 金 を 受 けられるようになったときはいずれか1つの 年 金 を 選 択 す る 事 になります 国 民 年 金 は 全 国 民 に 共 通 の 基 礎 年 金 が 支 払 われ 厚 生 年 金 と 共 済 組 合 等 は 基 礎 年 金 に 上 乗 せして 年 金 が 支 払 われる 制 度 です 31

併 給 調 整 (2) 障 害 年 金 は 障 害 がある 間 は 一 生 支 給 されますが 下 記 の 様 にそれぞれのポイントで 他 の 年 金 との 組 み 合 わせを 選 択 する 事 が 出 来 ます 40 歳 60 歳 65 歳 73 歳 障 害 厚 生 年 金 特 別 支 給 老 齢 厚 生 年 金 遺 族 厚 生 年 金 障 害 基 礎 年 金 厚 生 年 金 障 害 基 礎 年 金 障 害 基 礎 年 金 ❶40 歳 で 障 害 基 礎 年 金 と 障 害 厚 生 年 金 をもらった 人 は60~65 歳 時 点 で 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 金 と 丈 比 べをし 多 いほうを 選 択 できます ❷65 歳 から 老 齢 基 礎 年 金 が 出 る 様 になりますが 障 害 基 礎 年 金 を 選 択 できます ❸もし73 歳 で 配 偶 者 がお 亡 くなりになった 場 合 は 遺 族 厚 生 年 金 を 選 択 できます 32

第 2 部 Q&A 1 障 害 年 金 は 一 生 変 わらないのですか A.1 障 害 の 程 度 が 変 わった 時 は 支 給 停 止 や 障 害 等 級 の 変 更 が 行 われます 3 級 の 障 害 厚 生 年 金 を 受 けている 人 が65 歳 になるまでに 障 害 の 状 態 が 悪 くなった 場 合 は 年 金 額 の 改 定 請 求 を 行 う 事 が 出 来 ます A.2 別 の 病 気 や 障 害 が 発 生 し 障 害 等 級 1 級 及 び2 級 に 該 当 した 時 は 前 後 の 等 級 を 併 合 する 事 が 出 来 ます A.3 障 害 の 認 定 には 永 久 認 定 と 有 期 認 定 がありますが 有 期 認 定 の 場 合 は 年 金 証 書 に 次 回 診 断 書 提 出 年 月 が 記 載 されてあり 現 況 届 の 案 内 とともに 診 断 書 が 送 られてきます A.4 3 級 の 障 害 状 態 に 該 当 しなくなってから3 年 を 経 過 しかつ65 歳 に 達 した 時 は 失 権 となります 33

2 支 給 停 止 になった 時 はどうすればよいですか A.1 不 支 給 決 定 の 時 支 給 停 止 になった 時 または 等 級 が 下 がった 時 は 審 査 請 求 ( 不 服 申 立 )を 行 う 事 が 出 来 ます 決 定 書 が 届 い た 日 から60 日 以 内 に 申 し 立 てを 行 います 東 京 の 場 合 は 厚 生 労 働 省 地 方 厚 生 支 局 ( 関 東 信 越 厚 生 局 )あてに 行 います A.2 さらに 却 下 された 場 合 は 社 会 保 険 審 査 会 宛 に 再 審 査 請 求 を 行 う 事 が 出 来 ます A.3 ただし 実 際 はハードルが 大 変 高 いので 提 出 する 診 断 書 は 不 用 意 に 出 さず 十 分 検 討 し 患 者 に 不 利 な 内 容 の 記 載 があれば 主 治 医 とよく 相 談 し 納 得 のいった 診 断 書 を 出 しましょう A.4 申 立 書 は 患 者 様 と 十 分 なヒアリングをし 出 来 るだけ 充 実 し た 内 容 にしましょう 34

3 障 害 年 金 を 受 給 している 間 は 年 金 保 険 料 は 納 付 しな くてよいのですか A.1 1 号 被 保 険 者 が 障 害 年 金 の2 級 以 上 に 該 当 し 受 給 していると きは 法 定 免 除 されます ただし 免 除 の 申 請 はする 必 要 がありま す また 生 活 保 護 を 受 けている 時 ハンセン 病 療 養 所 に 入 所 している 時 は 法 定 免 除 となります A.2 申 請 免 除 制 度 がありますので 経 済 的 理 由 や 災 害 に 罹 災 した 場 合 は 保 険 料 の 免 除 の 手 続 きをしましょう A.3 老 齢 年 金 の 受 給 を 受 ける 時 には1/2の 国 税 が 補 助 されています ので 全 額 免 除 の 場 合 でも 通 常 の1/2の 額 の 年 金 額 を 受 ける 事 が 出 来 ます 35

1 高 次 脳 機 能 障 害 第 3 部 ケーススタデイ 発 生 日 昭 和 57 年 8 月 14 日 厚 生 年 金 初 診 日 平 成 17 年 6 月 10 日 障 害 認 定 日 平 成 18 年 12 月 10 日 請 求 平 成 19 年 1 月 障 害 2 級 認 定 診 断 名 脳 外 傷 による 器 質 性 精 神 障 害 ( 高 次 脳 機 能 障 害 )( 診 断 書 様 式 120-4) 概 要 ❶ 厚 生 年 金 期 間 中 の 交 通 事 故 が 原 因 旧 法 の 期 間 であるので 発 生 主 義 がとら れ 発 生 日 が 特 定 されなければならない ❷ 当 時 のカルテはなかった 警 察 消 防 署 に 事 故 記 録 がないか 調 べたが 保 存 して いなかった 自 動 車 保 険 の 支 払 記 録 も 調 べたが 保 存 されていなかった ❸ 事 故 現 場 が 家 の 近 くであったので 兄 が 写 真 を 撮 っていた ( 日 時 の 特 定 ) ❹ 電 柱 に 衝 突 し 電 柱 が 折 れたため 立 て 替 えていた 電 柱 に 建 設 日 時 のプレートが 張 られていたので 写 真 にとって 添 付 した 36

1 続 き ❺ 初 診 証 明 が 取 れないと 請 求 は 出 来 ない ❻ 明 確 に 初 診 証 明 が 取 れるのは 平 成 17 年 6 月 10 日 でそこまで 当 該 傷 病 で 受 診 したこ とはなかったので 社 会 的 治 癒 ( 治 療 せず5 年 以 上 の 間 隔 があいた 場 合 は 再 診 日 を 初 診 日 とする 事 が 出 来 る )を 主 張 した ❼ 当 時 この 病 名 は 一 般 的 ではなく 主 治 医 の 慈 恵 医 大 の 橋 本 先 生 に 病 気 の 原 因 と 発 症 のメカニズムをお 聞 きする 事 が 出 来 た ❽ 大 脳 前 頭 葉 に 破 損 が 見 られるのでCT MRIの 写 真 を 添 付 した ❾ 症 状 は 精 神 病 の 病 態 で 一 見 双 極 性 感 情 障 害 で 感 情 がコントロールできないので 狂 暴 になることもしばしばであった ❿この 病 気 の 場 合 は 一 見 精 神 病 であるが 原 因 は 人 間 関 係 にあるのではなく 交 通 事 故 脳 こうそく 等 の 血 管 障 害 心 臓 障 害 による 低 酸 素 脳 症 等 がある アルツハイマー パーキンソン てんかんによっても 高 次 脳 機 能 障 害 は 起 こりますが 明 確 に 脳 に 損 傷 がなければなりません 37

2パーキンソン 病 による 肢 体 不 自 由 初 診 日 平 成 20 年 3 月 16 日 障 害 認 定 日 平 成 21 年 9 月 16 日 請 求 平 成 23 年 8 月 障 害 3 級 認 定 診 断 名 パーキンソン 病 ( 診 断 書 様 式 120-3) 概 要 ❶55 歳 の 時 仕 事 中 に 手 が 震 える 様 になり 大 阪 北 病 院 を 受 診 パーキンソン 病 と 診 断 された ❷ 動 くと 手 は 震 えなくなるのでその 後 は 気 にせず 業 務 をこなしていたが 1 年 経 過 する ころになると 動 作 が 鈍 くなっている 事 に 気 が 付 くようになった 気 分 的 にふさぎがちにな り 大 阪 支 店 長 の 職 は 無 理 になり 解 任 された 単 身 赴 任 中 であったので 世 田 谷 に 戻 り 病 気 療 養 した ❸ 平 成 23 年 8 月 小 職 に 相 談 があり 請 求 し3 級 となった ❹24 年 12 月 人 工 弁 装 着 平 成 25 年 10 月 額 改 定 請 求 中 38

3 広 汎 性 発 達 障 害 発 症 日 初 診 日 生 来 平 成 22 年 4 月 20 日 障 害 認 定 日 平 成 23 年 10 月 20 日 請 求 平 成 25 年 8 月 障 害 2 級 認 定 診 断 名 広 汎 性 発 達 障 害 ( 診 断 書 様 式 120-4) 精 神 遅 滞 を 伴 う 概 要 ❶ 精 神 遅 滞 を 伴 わない 場 合 あるいはアスペルガーの 場 合 は 医 師 の 診 断 書 では 生 来 と 診 断 されるが 年 金 請 求 では 初 診 日 の 証 明 が 要 求 される ❷ 精 神 遅 滞 を 伴 う 場 合 は 初 診 の 証 明 は 必 要 ではなく 20 歳 前 傷 病 として 請 求 します ❸ 子 供 の 時 から 多 動 的 で あまりほかの 子 供 と 遊 ぶ 事 はなかった ❹ 親 は 異 常 とは 考 えず 担 任 の 先 生 も 特 に 特 殊 学 級 への 転 校 も 言 わなかった 39

3 広 汎 性 発 達 障 害 続 き ❻ 本 人 は 病 気 だという 認 識 はなく その 後 受 診 していないため 診 断 書 の 作 成 をし てもらえない ❼ 両 親 から 障 害 年 金 の 請 求 依 頼 があったが 新 しい 医 師 を 見 つけ 数 か 月 受 信 後 診 断 書 の 作 成 をしてもらった ❽ 就 業 等 申 立 書 は2 通 書 く ( 発 達 障 害 と 精 神 遅 滞 ) 精 神 遅 滞 は 生 まれた 時 から 現 在 まで 発 達 障 害 は 初 診 日 から 現 在 まで ❾ 子 供 の 時 からの 異 常 な 行 動 会 社 に 入 ってからは 一 つ 一 つの 会 社 で 何 があって なぜ 辞 めたか 聞 き 取 る 必 要 があります ❿1 時 間 くらいのヒアリングを 数 回 行 い 事 細 かく 記 入 します この 方 の 場 合 A3の 用 紙 3 枚 提 出 しました 40

4 呼 吸 機 能 障 害 初 診 日 平 成 7 年 9 月 13 日 障 害 認 定 日 平 成 9 年 3 月 13 日 請 求 平 成 22 年 8 月 障 害 3 級 認 定 診 断 名 閉 そく 性 肺 機 能 障 害 ( 診 断 書 様 式 120-5) 概 要 ❶ 平 成 7 年 健 康 診 断 で 呼 吸 不 全 の 診 断 があり 近 くの 医 院 に 行 ったがその 後 病 院 には 行 っていない ❷ 初 診 の 証 明 は 出 来 ない ❸ 強 く 咳 き 込 むようになり 夜 も 眠 られない 状 態 に 夜 も 眠 られない 状 態 になって 平 成 2 2 年 東 京 女 子 医 大 に 行 った 肺 気 腫 と 診 断 された ❹ 障 害 認 定 日 当 時 は 問 題 がなかったので 請 求 日 時 点 で 請 求 するが 現 時 点 の 診 断 書 による 数 値 は3 級 の 基 準 を 満 たしたが 初 診 の 証 明 が 出 来 ない 場 合 は 請 求 が 出 来 ませ んと 年 金 事 務 所 で 言 われたのでどうしたら 良 いか 分 からず 相 談 に 来 られた ❺ 受 診 状 況 等 証 明 書 が 添 付 できない 理 由 書 を 添 付 の 上 当 時 の 健 康 診 断 の 書 類 が 残 っていないか 探 してもらった 結 果 誠 に 幸 運 にもあったので 添 付 した 41

4 呼 吸 機 能 障 害 続 き ❻ 請 求 で 最 も 時 間 を 割 くのが 1 初 診 の 証 明 と 2 病 歴 の 申 立 書 です. この 事 例 では 当 時 の 健 康 診 断 の 書 類 を 残 しておられましたので 無 事 請 求 できま したが このほかには ❼20 歳 前 障 害 では2 名 以 上 の 証 言 が 認 められています ❽ 病 院 のカルテは5 年 で 破 棄 ですが 病 院 の 経 理 記 録 は10 年 間 保 存 している 場 合 があります 支 払 記 録 があれば 証 拠 書 類 として 提 出 したことがあります ❾ 会 社 の 健 康 保 険 組 合 に 支 払 記 録 を 提 出 してもらったこともあります ❿ 依 頼 者 とよく 話 し 合 って 何 か 手 がかりはないか 探 すことで HOWTO 的 に 一 覧 網 羅 されている 物 はありません 病 歴 の 申 立 書 もワードで 実 物 と 同 じものを 作 り 打 ち 込 むことで 審 査 官 がみや すい 物 を 作 成 しています また 内 容 も 通 り 一 遍 ではなく 延 べ4~5 時 間 くら いヒアリングしてA3の 用 紙 3 枚 くらい 書 くこともあります 一 度 不 支 給 になるとそれをひっくり 返 すことは 大 変 難 しい 事 です むしろ 不 支 給 や 支 給 停 止 にならない 様 最 大 限 の 努 力 を 惜 しまないことが 必 要 だと 考 えてい ます 42

障 害 年 金 の 基 礎 講 座 終 り ( 文 責 ) 社 会 保 険 労 務 士 事 務 所 OSR 丸 橋 年 金 塾 社 会 保 険 労 務 士 丸 橋 俊 博 電 話 03 3300 4489 Mail t maruha@cap.ocn.ne.jp 43