どのような症例・症状に有効か ~症例検討~

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●幼児教育振興法案

全設健発第     号

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要


158 高 校 講 座 習 モ 現 ラ 習 モ 距 離 置 示 終 向 据 示 唆 与 取 ょ 第 7576 回 第 :

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資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

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経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

( 別 添 )インフルエンザに 伴 う 異 常 な 行 動 に 関 する 報 告 基 準 ( 報 告 基 準 ) ( 重 度 調 査 )インフルエンザ 様 疾 患 と 診 断 され かつ 重 度 の 異 常 な 行 動 を 示 した 患 者 につき ご 報 告 ください ( 軽 度 調 査 )インフ

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

一 方 でも 自 分 から 医 師 に 症 状 の 変 化 について 伝 えている 割 合 は シーズン 前 では 満 足 な と 同 じ %でしたが シーズン 開 始 直 後 から 高 くなり シーズン 後 半 では の 31%を 上 回 り 42%となっています (グラフ 3) ギャップ 3:

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1.3. 距 離 による 比 較 距 離 による 比 較 を 行 う ( 基 本 的 に 要 求 される 能 力 が 違 うと 思 われるトラック 別 に 集 計 を 行 った ) 表 -3 に 距 離 別 の 比 較 を 示 す 表 -3 距 離 別 比 較

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- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

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平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

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母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

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資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

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毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい

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3 保 険 料 ( 掛 金 )を 納 めていること 原 則 として 初 診 日 月 前 々 月 まで 国 民 年 金 加 入 期 間 全 体 うち 3 分 2 以 上 きち んと 納 めている( 保 険 料 免 除 期 間 も 含 む)ことが 必 要 です 現 在 は 特 例 として 初 診 日 が

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公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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5

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

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4-3-4共立蒲原総合病院組合職員の育児休業等に関する条例

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

Transcription:

第 1 回 乳 幼 児 のアミン 系 神 経 を 考 える 研 究 会 テーマ 少 量 L-ドパ 療 法 を 再 考 する 平 成 26 年 3 月 1 日 国 立 成 育 医 療 研 究 センター 1 階 12 号 会 議 室 どのような 症 例 症 状 に 有 効 か ~ 症 例 検 討 ~ 南 和 歌 山 医 療 センター 小 児 科 星 野 恭 子

前 提 ~ 仮 説 ~ 1 チロシン 水 酸 化 酵 素 は 年 齢 とともに 低 下 する 2 ドパミン 神 経 は 幼 児 期 から 学 童 にかけて 発 達 する (ドパミンD2 受 容 体 の 増 加 も 伴 う) 3 発 達 障 害 児 にはドパミン 神 経 の 低 下 症 状 がある 4 故 に 受 容 体 過 感 受 性 が 発 現 し 神 経 症 状 を 発 現 する 5 少 量 L-ドパ 療 法 は 受 容 体 過 感 受 性 を 改 善 させる

MacGeer & MacGeer

ドパミン 神 経 活 性 低 下 中 途 覚 醒 チック 多 動 受 容 体 過 感 受 性 = 受 容 体 の 数 が 増 加 or 受 容 体 の 親 和 性 が 増 加 過 剰 のDA 神 経 興 奮 症 状 が 惹 起 される

臨 床 神 経 学 的 DA 神 経 活 性 低 下 症 状 眼 球 運 動 異 常 上 下 肢 筋 緊 張 亢 進 左 右 差 Induced rigidity 陽 性 Dysdiadochokinesis 側 彎 姿 勢 の 左 右 差 閉 眼 足 踏 み 検 査 にて 回 転 前 頭 葉 症 状 (tonic foot 陽 性 )

神 経 生 理 学 的 検 査 によるDA 低 下 症 状

瀬 川 小 児 神 経 学 クリニック(SNCC)の 研 究 より DA 受 容 体 過 感 受 性 により 惹 起 される 症 状 睡 眠 症 状 REM 期 に 関 連 した 中 途 覚 醒 体 動 寝 相 運 動 症 状 チック 不 随 意 運 動 行 動 症 状 多 動 衝 動 性 パニック 自 傷 他 害 集 中 力 低 下

中 途 覚 醒 チック 多 動

SNCC 症 例 8 歳 6か 月 男 児 自 閉 性 障 害 中 途 覚 醒 に 有 効 8 歳 10ヶ 月 L-dopa 20mg 処 方 開 始

SNCC TS 13 歳 女 児 例

SNCC ASD152 例 少 量 L-ドパ 療 法 の 効 果 年 齢 ( 例 数 ) 自 傷 多 動 等 % 睡 眠 % 言 語 % 意 欲 活 気 % 5 歳 未 満 (45) 20 44.4 13 28.9 10 22.2 2 4.4 5-9 歳 (59) 27 45.0 13 21.7 9 15.0 2 3.3 10-14 歳 (31) 11 35.5 3 9.7 1 3.2 1 3.2 15 歳 以 上 (17) 7 41.2 1 5.9 FMS 多 動 パニック 25 例 29 例 10 例 情 緒 が 安 定 5 例 笑 顔 が 増 えた 1 例 大 声 が 減 った 1 例 枠 内 は 全 年 齢 での 症 状 の 詳 細 を 示 す 睡 眠 リズム 寝 つき 16 例 中 途 覚 醒 11 例 夜 間 体 動 3 例 表 出 性 言 語 20 例 単 語 16(3 例 指 示 理 解 増 えた) 二 語 文 1 例 会 話 2 例 社 会 性 模 倣 1 例 指 さし 1 例 他 児 への 興 味 要 求 1 例 意 欲 あがる 2 例 覚 醒 昼 寝 3 例 集 中 力 あがる 1 例 その 他 常 同 運 動 1 例 こだわり 1 例 ( 重 複 症 例 あり)

120 100 80 瀬 川 クリニック 152 例 有 効 性 を 認 めた 症 例 の 改 善 症 状 と 年 齢 IQとの 関 係 FMS パニック 多 動 中 途 覚 醒 睡 眠 リズム 言 語 60 40 20 (IQ) 0 0 5 10 15 20 ( 歳 ) 有 効 例 の 年 齢 は10 歳 以 下 が 多 く IQは30 以 上 が 多 かった 多 動 の 改 善 はIQが 比 較 的 高 い 症 例 に 多 く FMSはIQの 低 い10 歳 以 上 の 症 例 にもみられた 言 語 の 変 化 は5 歳 以 下 IQ40-60 前 後 に 集 中 していた 中 途 覚 醒 の 改 善 は5 歳 前 後 が 多 かった

(SNCCでの 治 療 経 験 より) 受 容 体 過 感 受 性 が 原 因 と 思 われる 症 状 睡 眠 障 害 行 動 症 状 運 動 症 状 REM 期 に 関 連 した 中 途 覚 醒 多 動 衝 動 性 パニック チック 不 随 意 運 動 発 達 が 伸 びる 項 目 社 会 言 語 面 ( 言 葉 が 出 る 二 語 文 が 増 える 同 世 代 に 関 わる) 情 緒 面 ( 機 嫌 がよくなる 意 欲 が 上 がる 笑 顔 増 える こだわりが 減 る) 認 知 面 ( 指 示 理 解 増 える 知 能 指 数 が 上 がる)

6 5 4 3 南 和 歌 山 医 療 センター 疾 患 別 効 果 5 歳 未 満 26 名 半 年 以 内 で 言 語 集 中 力 意 欲 投 与 後 興 奮 不 眠 が 出 現 した 例 も 多 い 衝 動 性 粗 暴 性 に 効 果 あり メチルフェニテ ート 錠 剤 前 に 使 用 著 効 有 効 変 化 なし 悪 化 再 開 2 1 0 ( 名 ) 17 4 4 1 自 閉 症 精 神 遅 滞 ADHD 夜 泣 き

5 歳 ~9 歳 24 名 7 6 5 4 3 2 1 0 ( 名 ) この 年 齢 は 効 果 が 安 定 してお り 増 悪 はないが 自 己 中 止 例 も 目 立 った 8 4 5 5 4 1 自 閉 症 Asperger 精 神 遅 滞 ADHD GTS 著 効 有 効 変 化 なし 悪 化 再 開 抜 毛

10 歳 以 上 15 名 8 7 6 5 4 3 2 1 0 ( 名 ) チック 症 状 には 著 効 例 が 多 かった Aspergerも 情 緒 不 安 に 有 効 MR ADHDはほとんど 無 効 3 2 2 8 著 効 有 効 変 化 なし 悪 化 Asperger 精 神 遅 滞 ADHD GTS

PARS/ 自 閉 症 行 動 評 価 法 を 用 いた 検 討 1)PARS 自 閉 症 行 動 評 価 法 ( 小 児 行 動 異 常 表 を 改 変 脳 と 発 達 30.50;1998 杉 山 らによる)により 少 量 L-ドパ 療 法 の 効 果 を 後 方 視 的 に 評 価 (あくまでも 試 験 的 ) 2)2014 年 2 月 に 当 科 受 診 し 現 在 少 量 L ドパ 療 法 中 もしくは 過 去 に 受 けていた 症 例 ASD 25 名 (うち4 名 はMR>ASD) ADHD 7 名 3) 保 護 者 がドパストン 投 与 1-2か 月 後 に 変 化 したと 思 われる 項 目 を 記 載 (その 時 を 振 り 返 って 評 価 )

1. 視 線 が 合 わない 2. 他 の 子 どもに 興 味 がない 3. 名 前 を 呼 んでも 振 り 向 かない 4. 見 せたい 物 を 持 ってくることがない 5. 指 さしで 興 味 のあるものを 伝 えない 6. 言 葉 の 遅 れがある 7. 会 話 が 続 かない 8. 一 方 通 行 に 自 分 の 言 いたいことだけを 言 う 9. 友 達 とごっこ 遊 びをしない 10. オウム 返 しの 応 答 が 目 立 つ 11. CMなどをそのままの 言 葉 で 繰 り 返 し 言 う 12. 感 覚 遊 び( 砂 など 物 の 感 触 や 音 などの 感 覚 を 楽 しむ 何 でも 口 に 入 れてなめる 匂 いを 嗅 ぐなど)に 没 頭 する 13. 道 路 標 識 やマ-ク 数 字 文 字 が 大 好 きである 14. くるくる 回 るものを 見 るのが 好 きである 15. 物 を 横 目 で 見 たり 極 度 に 目 に 近 づけて 見 たりする 16. 玩 具 や 瓶 などを 並 べる 遊 びに 没 頭 する 17. つま 先 で 歩 くことがある 18. 多 動 で 手 を 離 すとどこに 行 くかわからない 19. 食 べ 物 でないものを 食 べたり 呑 み 込 んだりする 20. 抱 っこされるのを 嫌 がる 21. ビデオの 特 定 場 面 を 繰 り 返 し 見 る 22. ペ-ジめくりや 紙 破 りなど 物 を 同 じやり 方 で 繰 り 返 しいじる 23. 全 身 や 身 体 の 一 部 を 同 じパタ-ンで 動 かし 続 けることがある 24. 身 体 に 触 れられることを 嫌 がる 25. 同 じ 質 問 をしつこくする 26. 普 段 通 りの 状 況 や 手 順 が 急 に 変 わると 混 乱 する 27. 生 活 習 慣 が 乱 れ 身 辺 自 立 ができなくなる 28. 過 去 の 嫌 なことを 思 い 出 して 不 安 定 になる 29. 偏 食 が 激 しく 食 べ 物 のレパ-トリ-が 極 端 に 狭 い 30. 特 定 の 音 を 嫌 がる 31. 痛 みや 熱 さなどに 鈍 感 であったり 敏 感 である 32. 何 でもないものをひどく 怖 がる 33. 急 に 泣 いたり 怒 ったりする 34. 頭 を 壁 に 打 ちつける 手 を 咬 むなど 自 分 が 傷 つくことをする

自 閉 症 行 動 評 価 法 表 情 視 線 1) 表 情 の 自 然 な 変 化 が 少 ない 2) 表 情 が 不 自 然 3) 視 線 の 対 人 的 接 触 がない 4) 視 線 が 浮 動 的 に 動 く 感 情 気 分 5) 感 情 の 自 然 な 表 出 が 少 ない 6) 感 情 の 変 化 が 不 適 当 7) 気 分 が 不 安 定 易 変 的 関 心 意 欲 8) 特 定 の 物 や 遊 びや 課 題 に 固 執 する 9) 働 きかけや 課 題 への 興 味 や 関 心 を 示 さない 行 動 10) 落 ち 着 きがない 11) 動 きが 少 ない 注 意 12) 注 意 の 適 切 な 転 換 ができない 13) 集 中 力 がない 14) 注 意 が 持 続 しない 対 人 性 15) 他 人 の 存 在 や 働 きかけに 無 頓 着 無 関 心 16) 他 人 への 接 し 方 が 特 異 的 17) 大 人 に 対 して 自 発 的 に 関 わろうとしない 18) 子 どもに 対 して 自 発 的 に 関 わろうとしない 言 語 19) 発 語 ( 発 声 )を 独 語 的 に 使 用 する 20) 言 語 指 示 に 対 して 無 関 心 無 視 無 理 解 でいる

男 女 比 年 齢 FDQ(FIQ) PARS ピーク 評 価 時 期 開 始 後 ASD 25 名 ADHD 7 名 男 児 17 名 女 児 8 名 2y11m~17y9m ( 平 均 4y11m) 43~97 ( 平 均 65.8) 17~54 ( 平 均 36) 3 年 8 名 2 年 5 名 1 年 6 名 6ヵ 月 以 内 6 名 男 児 7 名 4y0m~6y6m ( 平 均 5y2m) 62 ~109 ( 平 均 90.7) 3 年 1 名 1 年 2 名 6ヵ 月 以 内 4 名

PARS 若 干 改 善 顕 著 に 改 善 増 悪 改 善 以 上 改 善 以 上 % 1. 視 線 が 合 わない 8 6 14 56.0 2. 他 の 子 どもに 興 味 がない 7 3 10 40.0 3. 名 前 を 呼 んでも 振 り 向 かない 8 6 14 56.0 4. 見 せたい 物 を 持 ってくることがない 7 7 14 56.0 5. 指 さしで 興 味 のあるものを 伝 えない 7 4 11 44.0 6. 言 葉 の 遅 れがある 11 6 17 68.0 7. 会 話 が 続 かない 9 5 14 56.0 8. 一 方 通 行 に 自 分 の 言 いたいことだけを 言 う 8 2 1 10 40.0 9. 友 達 とごっこ 遊 びをしない 7 4 11 44.0 10.オウム 返 しの 応 答 が 目 立 つ 9 4 13 52.0 11.CMなどをそのままの 言 葉 で 繰 り 返 し 言 う 5 3 8 32.0 12. 感 覚 遊 び( 砂 など 物 の 感 触 や 音 などの 感 覚 を 楽 しむ 何 でも 10 1 11 44.0 口 に 入 れてなめる 匂 いを 嗅 ぐなど)に 没 頭 する 13. 道 路 標 識 やマ-ク 数 字 文 字 が 大 好 きである 6 3 9 36.0 14.くるくる 回 るものを 見 るのが 好 きである 6 2 8 32.0 15. 物 を 横 目 で 見 たり 極 度 に 目 に 近 づけて 見 たりする 4 1 5 20.0 16. 玩 具 や 瓶 などを 並 べる 遊 びに 没 頭 する 8 1 9 36.0 17.つま 先 で 歩 くことがある 4 2 6 24.0 18. 多 動 で 手 を 離 すとどこに 行 くかわからない 8 5 13 52.0 19. 食 べ 物 でないものを 食 べたり 呑 み 込 んだりする 1 4 5 20.0 20. 抱 っこされるのを 嫌 がる 3 4 7 28.0 21.ビデオの 特 定 場 面 を 繰 り 返 し 見 る 8 0 8 32.0 22.ペ-ジめくりや 紙 破 りなど 物 を 同 じやり 方 で 繰 り 返 しいじる 5 2 7 28.0 23. 全 身 や 身 体 の 一 部 を 同 じパタ-ンで 動 かし 続 けることがある 6 0 6 24.0 24. 身 体 に 触 れられることを 嫌 がる 3 4 1 7 28.0 25. 同 じ 質 問 をしつこくする 8 0 8 32.0 26. 普 段 通 りの 状 況 や 手 順 が 急 に 変 わると 混 乱 する 7 3 10 40.0 27. 生 活 習 慣 が 乱 れ 身 辺 自 立 ができなくなる 4 5 9 36.0 28. 過 去 の 嫌 なことを 思 い 出 して 不 安 定 になる 7 0 7 28.0 29. 偏 食 が 激 しく 食 べ 物 のレパ-トリ-が 極 端 に 狭 い 7 2 9 36.0 30. 特 定 の 音 を 嫌 がる 3 2 5 20.0 31. 痛 みや 熱 さなどに 鈍 感 であったり 敏 感 である 6 1 7 28.0 32. 何 でもないものをひどく 怖 がる 7 2 9 36.0 33. 急 に 泣 いたり 怒 ったりする 7 3 10 40.0 34. 頭 を 壁 に 打 ちつける 手 を 咬 むなど 自 分 が 傷 つくことをする 6 2 1 8 32.0

自 閉 症 行 動 評 価 法 若 干 改 善 顕 著 に 改 善 増 悪 した 改 善 以 上 の% 大 項 目 % 表 情 視 線 29 13 42.0 1) 表 情 の 自 然 な 変 化 が 少 ない 6 5 44 2) 表 情 が 不 自 然 8 2 40 3) 視 線 の 対 人 的 接 触 がない 7 3 40 4) 視 線 が 浮 動 的 に 動 く 8 3 44 感 情 気 分 22 16 50.7 5) 感 情 の 自 然 な 表 出 が 少 ない 7 6 52 6) 感 情 の 変 化 が 不 適 当 7 5 48 7) 気 分 が 不 安 定 易 変 的 8 5 1 52 関 心 意 欲 21 11 64.0 8) 特 定 の 物 や 遊 びや 課 題 に 固 執 する 11 4 60 9) 働 きかけや 課 題 への 興 味 や 関 心 を 示 さない 10 7 68 行 動 17 8 50.0 10) 落 ち 着 きがない 11 5 64 11) 動 きが 少 ない 6 3 36 注 意 32 8 53.3 12) 注 意 の 適 切 な 転 換 ができない 9 3 48 13) 集 中 力 がない 11 4 60 14) 注 意 が 持 続 しない 12 1 52 対 人 性 43 11 54.0 15) 他 人 の 存 在 や 働 きかけに 無 頓 着 無 関 心 10 5 60 16) 他 人 への 接 し 方 が 特 異 的 13 1 56 17) 大 人 に 対 して 自 発 的 に 関 わろうとしない 10 3 52 18) 子 どもに 対 して 自 発 的 に 関 わろうとしない 10 2 48 言 語 17 13 60.0 19) 発 語 ( 発 声 )を 独 語 的 に 使 用 する 8 4 48 20) 言 語 指 示 に 対 して 無 関 心 無 視 無 理 解 でいる 9 9 72

PARSにて50% 以 上 が 改 善 以 上 とした 項 目 % 1. 視 線 が 合 わない 56 3. 名 前 を 呼 んでも 振 り 向 かない 56 4. 見 せたい 物 を 持 ってくることがない 56 6. 言 葉 の 遅 れがある 68 7. 会 話 が 続 かない 56 10.オウム 返 しの 応 答 が 目 立 つ 52 18. 多 動 で 手 を 離 すとどこに 行 くかわからない 52

PARSにて 改 善 以 上 が30% 未 満 の 項 目 15. 物 を 横 目 で 見 たり 極 度 に 目 に 近 づけて 見 たりする 20 17.つま 先 で 歩 くことがある 24 19. 食 べ 物 でないものを 食 べたり 呑 み 込 んだりする 20 20. 抱 っこされるのを 嫌 がる 28 22.ペ-ジめくりや 紙 破 りなど 物 を 同 じやり 方 で 繰 り 返 しいじる 28 23. 全 身 や 身 体 の 一 部 を 同 じパタ-ンで 動 かし 続 けることがある 24 24. 身 体 に 触 れられることを 嫌 がる 28 28. 過 去 の 嫌 なことを 思 い 出 して 不 安 定 になる 28 30. 特 定 の 音 を 嫌 がる 20 31. 痛 みや 熱 さなどに 鈍 感 であったり 敏 感 である 28 %

多 く 改 善 と 評 価 した 例 と 少 ない 例 の 比 較 男 女 比 PARS 50% 以 上 男 児 6 名 女 児 5 名 50% 未 満 男 児 11 名 女 児 3 名 PARSピーク 平 均 33.2(±5.3) 39.2(±14.6) 25~44 17~54 PARS2 回 目 16.2(±6.0) 19.8(±5.0) 開 始 年 齢 3.6 歳 5.9 歳 (2y10m~5y0m) (2y11m~17y9m) 開 始 時 IQ 67.3 64.7 開 始 後 評 価 年 齢 1.75 年 2.3 年

少 量 L ドパ 療 法 により IQが 上 昇 したと 考 察 された 症 例 開 始 前 開 始 後 ADHD 4y CA 49 LS 62 6y CA 79 LS 91 FDQ 86 MR 4y CA 72 LS 68 FDQ 70 6y VIQ 92 PIQ 99 FIQ 93 ASD 8y VIQ 58 PIQ 68 FIQ 57 8y6m VIQ 76 PIQ 78 FIQ 70 MR 6y CA 55 LS 71 FDQ 64 8y6m VIQ 80 PIQ 67 FIQ 73 ASD 3y CA 77 LS 54 FDQ 66 7y CA 85 LS 77 FDQ 81

副 作 用 あり 4 名 の 詳 細 便 秘 ASD+MR 2 歳 内 服 すぐに 便 器 頭 痛 ADHD 5 歳 内 服 して1か 月 半 頭 痛 が 出 現 しすぐに 中 止 DA 過 敏 症 状 ( 中 途 覚 醒 興 奮 奇 声 など) 1ASD 5 歳 ( 体 重 20kg) 内 服 して2 年 半 後 急 に 中 途 覚 醒 が 出 現 ドパストン 中 止 改 善 行 動 に 有 効 なため 朝 5mgで 継 続 するも 夜 興 奮 するので 減 量 朝 3.5mgが 今 は 至 適 量 2ASD+MR 5 歳 3 歳 開 始 するも 興 奮 症 状 あり1か 月 で 中 止 6 歳 自 傷 中 途 覚 醒 あり ドパストン4mg( 体 重 16kg) 興 奮 し 朝 1 回 1mgに 減 量 1 週 間 後 興 奮 中 止 中 止 後 に 内 服 前 の 自 傷 癇 癪 中 途 覚 醒 が 改 善 機 嫌 よくなる

考 察 (1) 変 化 した 項 目 について PARSでは 言 葉 会 話 視 線 が 合 う 社 会 性 に 関 する 項 目 が 高 く 感 覚 過 敏 自 己 刺 激 こだわりに 関 する 項 目 は 低 かった 自 閉 症 行 動 評 価 法 にて 言 語 関 心 意 欲 落 ち 着 き 集 中 に 関 する 項 目 であった 一 方 表 情 視 線 に 関 する 項 目 は 比 較 的 低 かった 少 量 L-ドパ 療 法 では 前 頭 葉 ドパミン 神 経 と 関 連 する 言 語 社 会 性 意 欲 関 心 を 伸 ばす 可 能 性 が 示 唆 された 一 方 で 過 敏 や 自 己 刺 激 などセロトニン 神 経 系 に 関 連 する 項 目 は 低 かった 今 回 の 調 査 は あくまでも 傾 向 をみるための 後 方 視 的 調 査 で 前 方 視 研 究 が 今 後 必 要

考 察 (2) 有 効 無 効 例 の 差 について ASD DQ65 前 後 3 歳 前 後 の 幼 児 例 に 効 果 あり PARSはピークが30 前 後 ( 高 い 重 度 低 い ASD の 傾 向 が 低 い) 学 童 以 降 重 度 MR 基 礎 疾 患 がある 例 は 難 しい ADHD 顕 著 な 有 効 性 には 乏 しいが ひどい 多 動 乱 暴 興 奮 状 態 は 徐 々に 軽 快 する 緩 徐 な 経 過 ではあるが 認 知 面 集 中 力 言 語 面 も 軽 快 する 例 もある

病 態 についての 考 察 言 語 や 社 会 性 意 欲 の 改 善 は 前 頭 葉 に 投 射 するドパ ミン 神 経 活 性 が 改 善 されたと 考 える 知 能 指 数 が 上 昇 した 症 例 は 意 欲 の 改 善 が 顕 著 で 前 頭 葉 のみでなく 広 範 囲 の 高 次 脳 機 能 が 改 善 した 可 能 性 がある( 抗 うつ 剤 的 な 作 用 ) 初 期 に 効 果 があるが 内 服 中 効 果 消 失 症 状 増 悪 す る 例 がある そもそも 効 果 がない 場 合 もあるが 発 達 に 伴 うドパミン 神 経 の 時 々 刻 々の 変 化 と それに 伴 う 受 容 体 過 感 受 性 の 変 化 の 可 能 性 がある 受 容 体 過 感 受 性 ではなく 低 下 そのものによって 症 状 が 発 現 している 可 能 性 もあり 少 量 L-ドパで 増 加 させ ている 可 能 性 もある

当 院 で 少 量 L-ドパ 療 法 の 説 明 今 考 察 される 自 閉 症 の 病 態 について 自 分 の 考 えを 説 明 (セロトニン 神 経 低 下 ドパミン 神 経 低 下 による 受 容 体 過 感 受 性 の 存 在 を 考 察 している) 睡 眠 覚 醒 リズムの 是 正 様 々なリハビリテーションがある が 薬 物 療 法 として 当 院 では 少 量 L-ドパ 療 法 使 用 薬 剤 としては 非 常 に 弱 く サプリメント 的 な 役 割 効 果 は 30% 程 度 でゆっくり 改 善 する 副 作 用 は 少 なく 言 葉 社 会 性 が 増 える 可 能 性 がある 唯 一 に 等 しい 薬 剤 数 か 月 は 継 続 していただく 内 服 してから1-2 週 間 後 に 一 過 性 に 興 奮 することがある が その 時 には 中 止 し 病 院 に 連 絡 を リハビリや 養 育 者 の 愛 情 が 発 達 に 最 も 必 要 な 栄 養 少 量 L-ドパ 療 法 はそれを 少 し 手 伝 うと 考 えてください

処 方 に 至 るまでの 診 療 の 実 際 患 者 との 信 頼 関 係 がもっとも 重 要 であるため 初 診 で 処 方 はしない 睡 眠 覚 醒 リズム 昼 間 の 活 動 を 上 げる 各 リハビ リは 積 極 的 に 開 始 してもらう 少 なくとも 数 か 月 は 睡 眠 表 を 記 載 して 頂 く 保 護 者 の 生 活 パターンや 接 し 方 問 題 点 なども 理 解 で きる 環 境 整 備 にても 多 動 など 改 善 しない 言 葉 が 出 な い 場 合 インフォームドコンセント 後 に 開 始 する 最 初 は 0.3mg/kg/ 日 から 開 始 2 週 間 後 副 作 用 が なければ 0.5mg/kgに 増 量

適 応 について 2 歳 半 以 降 の 発 達 障 害 児 (ASD/ADHD/MR) 生 活 環 境 が 整 っている 例 が 望 ましい 重 度 MR 症 例 は 変 化 は 乏 しいが 何 らかの 変 化 がある 可 能 性 はある 少 量 L-ドパ 処 方 の 利 点 薬 価 が 安 い(1g=65.6 円 ) 飲 みやすい 乳 糖 が 入 っているので 甘 い 何 に 混 ぜても 問 題 ない(お 茶 味 噌 汁 ご 飯 など) 幼 児 小 児 に 安 全 (0.3mg/kgが 良 いのではないか)

副 作 用 一 過 性 に 過 敏 症 状 が 出 現 するが 速 やかに 改 善 長 期 ( 当 科 では 最 長 3 年 瀬 川 クリニックでは31 年 ) 内 服 しても 内 科 的 副 作 用 はなく 安 全 最 年 少 は2 歳 10ヵ 月 特 に 問 題 はなかった 同 量 内 服 中 でも 症 状 が 増 悪 ( 発 達 による 変 化 ) 効 果 がわからなくなる 副 作 用 がでることがある(DA 過 剰?) 明 らかに 内 服 で 症 状 増 悪 する 場 合 は 中 止 すべき

お 願 い 倫 理 委 員 会 の 承 認 同 意 書 を 必 ずお 願 いします

さらなる 考 察 ASDやADHDに 見 られる 症 状 ( 奇 声 パニック 中 途 覚 醒 など)は 健 常 児 でもみられる 発 達 過 程 におい ては 健 常 児 も 多 かれ 少 なかれ 受 容 体 過 感 受 性 が 存 在 するが 外 的 刺 激 ( 養 育 環 境 学 習 )よりドパミンを 増 加 させ 自 然 に 軽 快 しているのではないか 発 達 の 過 程 で それを 繰 り 返 しているのではないか 発 達 障 害 児 は 種 々の 原 因 でドパミン 神 経 低 下 が 存 在 することから 受 容 体 過 感 受 性 は 起 こりやすく し かも 自 力 で 回 復 することが 出 来 ない その 結 果 強 い 適 切 な 外 的 刺 激 (リハビリ) 養 育 者 の 関 わり 薬 物 療 法 が 必 要 となる 発 達 障 害 の 薬 物 治 療 は DA(のみではなく5HT NA dも) 受 容 体 の 調 整 が 中 心 その 手 段 として agonist か antagonist を 選 択 するかは 患 者 の 状 態 や 養 育 環 境 により 決 定 すべきと 考 える

リハビリテーション 昼 間 の 活 動 養 育 者 のかかわり DA 遮 断 薬 DA 部 分 刺 激 薬 DA 刺 激 剤 5HT NA Ach も 考 慮 しなければならな い! その 他 数 多 ある 神 経 伝 達 物 質 にも 考 慮 が 必 要