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●幼児教育振興法案

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16 日本学生支援機構

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も た ら そ う と す る 効 標 標 名 標 設 定 考 え 方 単 位 4 年 度 実 績 5 年 度 見 込 6 年 度 計 画 7 年 度 計 画 8 年 度 計 画 法 規 定 に 基 づく 選 挙 事 務 ため 標 というような は 困 難 である 事 業 実 施 妥 当 性 活 動

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2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

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40 宮崎県

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Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数

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(3) 労 働 基 準 法 ( 昭 和 22 年 法 律 第 49 号 ) (4) 図 書 館 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 118 号 ) (5) 著 作 権 法 ( 昭 和 45 年 法 律 第 48 号 ) (6) 子 どもの 読 書 活 動 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 平

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(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%


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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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目 次 1 計 画 の 目 的 及 び 位 置 付 け 1 2 計 画 の 概 要 2 ⑴ 計 画 期 間 2 ⑵ 対 象 2 ⑶ 計 画 のフォローアップ 及 び 情 報 の 公 表 2 3 目 標 と 取 組 の 内 容 2 ⑴ 現 状 の 把 握 2 ⑵ 目 標 の 設 定 4 ⑶ 具 体 的

二 川 幹 線 水 路 の 改 修 及 び 川 支 線 水 路 の 新 設 三 地 区 の 区 画 整 理 四 地 区 全 域 にわたる 農 道 の 維 持 管 理 五 地 区 において 一 体 事 業 として 施 行 するかんがい 施 設 の 新 設 並 びに 区 画 整 理 及 び 農 用 地

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厚 生 年 金 基 金 制 度 の 概 要 公 的 年 金 たる 厚 生 年 金 の 一 部 を 国 に 代 わって 支 給 ( 代 行 給 付 )しており 当 該 支 給 を 行 うための 費 用 として 事 業 主 から 保 険 料 を 徴 収 している 加 えて 各 基 金 ごとに 上 乗 せ

のとする 3 この 協 会 での 会 員 の 身 分 は 国 際 協 同 組 合 保 険 連 合 の 身 分 と 同 様 とする 4 いかなる 会 員 組 織 も 国 際 協 同 組 合 保 険 連 合 の 会 員 資 格 を 喪 失 した 場 合 には 協 会 の 会 員 資 格 を 喪 失 する

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Transcription:

学 校 組 織 実 態 と 課 題 Ⅱ 学 校 組 織 実 態 と 課 題 Ⅰ 章 学 校 評 価 意 義 と 概 要 で 述 べたように, 学 校 評 価 は, 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 策 定 することにより, 学 校 組 織 的 な 実 践 と 改 善 営 みをうながします しかし, 実 際 学 校 組 織 において, 目 標 を 定 め, 実 践 し, 振 り 返 り, 改 善 を 図 る 一 連 取 組 みが 十 分 機 能 しているでしょうか あるいは 教 職 員 十 分 な 連 携 もとに 教 育 活 動 に 取 組 むことができているでしょうか ここでは 学 校 組 織 に 関 する 教 職 員 へ 意 識 調 査 をもとに 学 校 組 織 を 活 性 化 する 手 が かりについて 考 察 していきます -7-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 学 校 組 織 特 徴 学 校 教 育 活 動 は, 専 門 性 に 基 づいた 教 職 員 組 織 的 な 取 組 みによって 成 り 立 ってい ます 学 校 組 織 は, 企 業 や 官 公 庁 など 他 組 織 と 異 なる 組 織 特 徴 を 持 っているといわ れます 組 織 マネジメント 視 点 からみると, 学 校 組 織 は ( ) 個 業 型 組 織,( 2)フラッ トでマトリックス 型 組 織,などといわれています () 個 業 型 組 織 学 校 で 行 われる 教 育 活 動 は, 教 職 員 一 人 一 人 力 量 に 大 きくかかっています いった ん 一 つ 校 務 ( 授 業, 学 級 運 営, 部 活 動 など)を 任 されれば,そこに 他 教 職 員 が 介 在 することが 難 しく, 教 職 員 個 々 具 体 的 な 活 動 に 収 れんされる 個 業 型 組 織 といえま す 個 業 型 組 織 は 教 職 員 専 門 性 を 発 揮 しやすいといえます しかし 学 級 王 国 などといわれるように, 学 級 や 教 科, 学 年 など, 自 分 守 備 範 囲 を 尊 重 しすぎるあまり, 学 校 に 関 する 情 報 が 全 体 に 共 有 されず, 教 職 員 自 身 が 学 校 全 体 を 意 識 することも 少 ないといわれます また, 外 部 異 質 な 見 方 考 え 方 を 取 り 入 れた り, 組 織 自 体 や 取 組 みを 変 えていこうという 意 識 を 持 ったりする 必 要 があまりないとい われてきました (2) フラットでマトリックス 的 な 組 織 構 造 学 校 は, 一 般 企 業 や 官 庁 などように, 完 全 に 分 業 化 された 垂 直 型 組 織 (ピラミッド 型 組 織 ) と 異 なる 組 織 構 造 になっています 学 校 は,おお まかには, 管 理 職 - 校 務 分 掌 主 任 - 分 掌 構 成 員 から 成 る 比 較 的 緩 やかな 上 下 関 係 で 成 り 立 って おり,いわゆるフラットな 組 織 構 造 です また 格 子 ( マトリックス) ように, 教 職 員 が 一 人 で 学 年 校 務 分 掌 教 科 部 活 動 委 員 会 など さまざまな 組 織 に 重 複 して 所 属 することになりま す こような フラット 型 マトリックス 型 組 織 では, 参 画 重 視 意 志 決 定 がなされ, 新 し い 課 題 に 柔 軟 に 対 応 し, 教 職 員 どうし 創 造 的 な 仕 事 がしやすいといわれます しかし, 垂 直 型 組 織 構 造 ような 効 率 性 や 迅 速 性 はあまりありません 一 人 で 何 役 も 仕 事 を 抱 えることになったり, 人 によって 校 務 が 偏 り, 頻 繁 な 会 議 などによって, 多 忙 を 極 めることにな ってしまいます 主 任 教 務 進 路 指 生 導 徒 厚 生 フラット 型 学 校 組 織 構 造 主 任 マトリックス 型 学 校 組 織 構 造 学 年 2 学 年 3 学 年 よさ: 機 動 性 柔 軟 性 校 長 教 頭 よさ: 参 画 重 視 意 志 決 定 主 任 横 つながり 同 僚 性 重 視 主 任 課 題 : 効 率 性 欠 如 教 員 一 人 にかかる 仕 事 重 複 課 題 : 仕 事 重 複 や 偏 り -8-

-9- Ⅱ 学 校 組 織 実 態 と 課 題 学 校 組 織 課 題 2 () 学 校 組 織 について 感 じること~ 学 校 評 価 研 修 会 で 声 教 職 員 は 学 校 組 織 実 態 と 課 題 をどようにとらえているでしょうか ここ とを 明 らかにするために, 本 チームでは, 平 成 年 5 月 に 県 教 育 センターで 行 われた 7, 学 校 評 価 研 修 会 に 参 加 された 先 生 方 に 学 校 組 織 について 感 じること 考 えること について 自 由 記 述 で 回 答 してもらいました こ 研 修 会 は, 福 島 県 内 県 立 学 校 学 校 評 価 実 務 担 当 者 を 対 象 にしたもで, 教 務 部 を 中 心 として 学 校 中 核 を 担 う 教 職 員 が 多 く 集 まりました 次 グラフは 回 答 を 項 目 別 人 数 でまとめたもです こ 調 査 結 果 から, 学 校 組 織 についてさまざまな 課 題 意 識 を, 五 つ 視 点 からまとめました 学 校 組 織 について 感 じること 考 えること(02 人 回 答 ) 25 4 2 0 9 9 8 7 7 7 6 5 4 4 3 3 3 3 7 0 5 0 5 20 25 仕 事 偏 り 多 忙 感 従 来 組 織 検 証 見 直 し コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 意 思 疎 通 難 し さ 組 織 ス リ ム 化 業 務 負 担 増 大 教 職 員 問 題 意 識 意 欲 不 足 教 職 員 全 体 協 力 管 理 職 や 主 任 リ ー ダ ー シ ッ プ 保 守 性 複 数 校 務 外 部 か ら 刺 激 学 校 を 開 く 教 職 員 声 を 生 か せ な い 意 見 が 言 え な い 雰 囲 気 連 携 不 足 情 報 共 有 化 が 必 要 学 校 全 体 目 標 一 つ 方 向 性 組 織 間 調 整 役 存 在 会 議 精 選 そ 他 回 答 数 ( 複 数 回 答 )

学 校 組 織 実 態 と 課 題 そ 校 務 増 大 と 負 担 感 多 忙 感 ( 仕 事 偏 り 多 忙 感 校 務 増 大 複 数 校 務 ) 最 も 回 答 が 多 かったが, 特 定 教 職 員 に 仕 事 が 集 中 したり, 仕 事 が 偏 ったりする ことで 不 公 平 感 が 存 在 しているという 声 でした 一 人 教 職 員 が 複 数 校 務 分 掌 に 所 属 していることによる 負 担 増 大 や 多 忙 感 があるという 声 もありました 学 校 において, 教 職 員 は やらされ 感 があると,どうしても 仕 事 に 対 して 負 担 感 が 増 してしまいます 校 務 分 掌 そも 見 直 しはもちろん, 教 職 員 意 欲 が 高 め られるような 方 策 が 必 要 といえます そ2 教 職 員 意 思 疎 通 と 協 力 体 制 (コミュニケーションや 意 思 疎 通 難 しさ 教 職 員 協 力 ) 教 職 員 どうしコミュニケーションが 図 られず, 他 教 職 員 あるいは 他 校 務 分 掌 考 えや 方 針 が 伝 わりにくいという 声 が 多 くありました 学 校 組 織 に 求 められること として, 相 互 に 思 いやりや 助 け 合 う 気 持 ち,フランクに 話 し 合 い, 自 由 に 意 見 を 言 え る 雰 囲 気 づくりを 挙 げた 先 生 もいました また 協 力 や 連 携 によって 組 織 として 前 向 き に 取 組 む 体 制 づくりやそため 目 標 設 定 必 要 性 を 感 じている 先 生 もいました こことから, 教 職 員 がお 互 いを 認 めながら 連 携 を 深 め, 一 つ 目 標 に 向 かって 取 組 んでいけるような 雰 囲 気 づくりが 必 要 であるといえます そ3 校 務 や 組 織 見 直 し ( 従 来 組 織 検 証 や 見 直 し 組 織 スリム 化 ) 分 掌 ごと 重 み 付 けや, 優 先 順 位 を 考 慮 して 従 来 分 掌 組 織 を 見 直 し, 校 務 を 精 選 していくことが 必 要 であるという 声 が 非 常 に 多 くありました また 分 掌 組 織 メンバ ーを 刷 新 したり, 偏 りをなくしたりすることも 必 要 であるという 意 見 もありました また 分 掌 組 織 ごとに 何 をやっているかわからないような タコツボ 型 組 織 では なく, 分 掌 相 互 に 密 接 なかかわりを 持 たせるという 意 見 も 見 られました こことから, 前 例 踏 襲 的 にそまま 積 み 重 なった 組 織 や 慣 例 を 見 直 し, 無 駄 や 重 複 を 排 していくことが 必 要 であるといえます -0-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 そ4 教 職 員 意 識 改 革 ( 教 職 員 問 題 意 識 や 意 欲 不 足 保 守 性 外 部 から 刺 激 開 かれた 学 校 ) できないことを 児 童 生 徒 や 学 校 予 算 せいにせず, 今 あるもで 何 ができるか 考 え, 常 に 質 的 向 上 を 図 ろうとする 積 極 的 な 教 職 員 姿 勢 が 大 切 だという 声 がありま した また, 保 護 者 意 見 を 受 け 止 めるなど, 風 通 しを 良 くして 学 校 へ 信 頼 を 高 めたり, コスト 意 識 や 顧 客 意 識 など 企 業 経 営 を 参 考 にしたりするなど 声 もありました 教 職 員 意 識 中 に, まだ, 以 前 はこうだから とか 前 学 校 ではこうだから という 保 守 的 な 考 え 方 が 残 っているではないでしょうか 反 省 したことを 良 い 方 向 に 導 く 活 力, 失 敗 や 批 判 もプラスに 受 け 止 め 前 進 できるような, 前 向 きで 柔 軟 な 意 識 が 教 職 員 に 求 められているといえます そ5 リーダーシップ 重 要 さ ( 管 理 職 リーダーシップ 組 織 調 整 役 存 在 ) 管 理 職 リーダーシップ 重 要 性 を 感 じている 先 生 が 多 くいました 何 年 か 先 を 見 越 した 校 長 経 営 方 針 と, 一 貫 した 教 育 目 標 をもとにした 学 校 経 営 が 必 要 だという 声 もありました また, 教 職 員 声 を 受 け 止 め, 個 々 教 職 員 実 態 に 応 じた 指 導 や 助 言, 適 正 な 校 務 分 掌 へ 人 的 配 置 に 対 する 管 理 職 配 慮 などを 望 む 声 もありました さらに, 校 務 分 掌 主 任 など, 学 校 運 営 を 長 いスパンで 見 ることできる 教 職 員 や, 他 分 掌 組 織 をつなぐ 調 整 役 となる 教 職 員 存 在 必 要 性 を 挙 げた 先 生 もいました つまり, 学 校 においては, 管 理 職 による 学 校 運 営 適 切 な 方 向 付 けや 組 織 づくりと ともに, 各 分 掌 主 任 としてミドル 層 による 分 掌 運 営 が 求 められるといえます 3 学 校 組 織 に 関 する 意 識 調 査 () 調 査 目 的 2 調 査 結 果 グラフ 学 校 組 織 について 感 じること 考 えること で 示 したように, 教 職 員 は 学 校 組 織 についてさまざまな 課 題 があると 感 じていることがわかります それ らを 整 理 すると, 個 人 意 識 教 職 員 どうし 協 力 体 制 分 掌 配 置 や 組 織 体 系 教 職 員 をまとめるリーダーシップ 在 り 方 など, 学 校 組 織 さまざまな 状 況 における 課 題 があることがわかります --

学 校 組 織 実 態 と 課 題 そこで, 本 チームでは 研 究 対 象 を 多 様 な 学 校 年 齢 層 に 広 げ, 学 校 組 織 に 関 する 教 職 員 意 識 をアンケート 調 査 によってとらえ,そ 課 題 を 明 らかにして 組 織 を 活 性 化 して いく 手 がかりを 得 たいと 考 えました (2) 学 校 組 織 とらえ 方 こ 調 査 を 進 めるにあたって, 学 校 組 織 を 右 図 ように 教 職 員 個 人 教 職 員 相 互 分 掌 組 織 からとらえまし た また, 学 校 組 織 が 評 価 活 動 によって 学 校 改 善 を 図 ろうとする 学 校 評 価 シ ステム 機 能 についても 調 査 すること にしました (3) 調 査 観 点 次 ~4 観 点 で 調 査 を 実 施 しました 外 部 図 学 校 組 織 とらえ 方 D( 実 践 ) P( 計 画 ) 4 学 校 評 価 システム 教 職 員 個 人 学 校 組 織 3 分 掌 組 織 2 教 職 員 相 互 A( 改 善 ) C( 評 価 ) 外 部 教 職 員 個 人 学 校 組 織 を 支 えているは, 学 校 目 標 実 現 を 意 識 した 教 職 員 一 人 一 人 教 育 実 践 です そことから, 教 職 員 個 人 教 育 活 動 在 り 方 と 学 校 組 織 とかかわりを, 調 査 観 点 一 つ 目 とします 以 下 調 査 内 容 を 設 定 しました 教 職 員 教 育 活 動 振 り 返 り, 自 分 自 身 取 組 みを 改 善 していこうという 意 識 は あるか 教 職 員 は 組 織 一 員 としてして 自 覚 や, 学 校 全 体 を 意 識 した 教 育 活 動 をしてい るか 校 内 において 教 職 員 個 人 資 質 や 能 力 を 発 揮 できる 場 面 が 存 在 しているか 2 教 職 員 相 互 教 育 活 動 多 くは, 教 職 員 どうし 連 携 で 行 われます そことから, 教 職 員 どう しかかわり 合 いや 連 携, 協 力 関 係 実 態 を, 調 査 観 点 二 つ 目 とします 以 下 調 査 内 容 を 設 定 しました 教 職 員 は, 他 教 職 員 と 連 携 をど 程 度 図 っているか 教 職 員 どうしがコミュニケーションを 十 分 図 ったり, 指 導 法 などについて 力 量 を 高 め 合 ったりする 雰 囲 気 があるか 3 分 掌 組 織 学 校 全 体 として 組 織 的 な 実 践 を 行 うために, 分 掌 組 織 どうしかかわりが 大 切 にな ってきます そため, 分 掌 組 織 在 り 方 や 仕 事 量 適 切 性 を 三 つ 目 調 査 観 点 と します 以 下 調 査 内 容 を 設 定 しました 校 内 において 分 掌 組 織 が 適 切 に 機 能 していると 教 職 員 は 感 じているか 一 人 一 人 に 課 された 仕 事 が 過 度 負 担 にならず, 適 材 適 所 分 掌 配 置 になってい -2-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 るか 4 学 校 評 価 システム 学 校 は, 日 常 教 育 活 動 や 学 校 運 営 において, Plan ( 計 画 ) Do( 実 践 ) Check( 評 価 ) Action( 改 善 ) というマネジメントサイクルを 機 能 させ, 学 校 改 善 に 生 かされな ければなりません そために, 学 校 評 価 システム 機 能 を 調 査 観 点 四 つ 目 とし ます 調 査 内 容 は 次 とおりです 学 校 は, 外 部 から 声 を 積 極 的 に 取 り 入 れたり, 新 しい 課 題 に 対 応 したりしよう としているか 学 校 経 営 運 営 ビジョン は, 学 校 実 践 に 生 かされているか (4) 学 校 組 織 に 関 する 意 識 調 査 概 要 アンケート 調 査 は, 以 下 ような 要 領 で 進 めました 調 査 期 間 : 平 成 7 年 8 月 ~ 9 月 調 査 対 象 : 県 立 学 校 0 校 教 職 員 546 名,うち 49 名 が 回 答 ( 回 収 率 89.9% ) 調 査 内 容 : 教 職 員 個 人,2 教 職 員 相 互,3 分 掌 組 織,4 学 校 評 価 システム 四 つ 観 点 から, 2 項 目 を 設 定 調 査 方 法 : 4(よく 当 てはまる) 3(やや 当 てはまる) 2(あまり 当 てはまら ない) (まったく 当 てはまらない ) 4 件 法 調 査 結 果 : 回 答 平 均 値 と 分 散 をもとに 分 析 考 察 (なお, 質 問 内 容 と 各 項 目 結 果, 年 代 別 男 女 別 学 校 規 模 別 結 果 は Ⅶ 章 資 料 編 に 掲 載 ) (5) 結 果 概 要 2 設 問 項 目 内 容 と 回 答 平 均 値 は, 次 ページ 設 問 ごと 平 均 に 提 示 しま した 全 質 問 項 目 回 答 平 均 は 2.92 でした 平 均 値 が 3.0 を 越 えて 高 かったもと 2.8 以 下 低 かったもを 以 下 に 挙 げます 調 査 観 点 教 職 員 個 人 平 均 2.9 平 均 値 高 低 ( 調 査 No., 調 査 内 容, 平 均 値 ) 高 かった 調 査 項 目 低 かった 調 査 項 目 5 前 年 度 反 省 に 基 づい 7 ビジョンに 基 づく 個 人 目 た 個 人 取 組 み (3.2) 標 (2.80) 8 個 人 取 組 みが 学 校 全 体 に 反 映 されるという 意 識 ( 2.70) 教 職 員 相 互 0 教 職 員 どうし 連 携 2 力 量 高 め 合 い (2.80) 平 均 2.95 (3.09) 分 掌 組 織 該 当 なし 4 適 切 な 仕 事 量 (2.66) 5 ( 仕 事 や 組 織 )スクラッ 平 均 2.74 プ 動 き (2.52) 学 校 評 価 シ 9 学 校 評 価 必 要 性 ( 3.26) 該 当 なし ステム 2 外 部 評 価 を 生 かした 取 組 み ( 3.04) 平 均 3.03 3 学 校 変 革 へ 意 識 ( 3.02) -3-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 設 問 ごと 平 均 8 自 分 取 り 組 みは, 校 内 教 育 活 動 全 体 に 生 かされている ( 個 取 り 組 み 全 体 性 ) 7 自 ら 教 育 上 目 標 を 設 定 する 際 に, 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 考 慮 している (ビジョンを 考 慮 した 個 目 標 ) 2 自 分 は, 自 ら 教 育 活 動 を 振 り 返 り, 課 題 を 見 出 す 機 会 を 積 極 的 に 作 っている ( 個 人 教 育 活 動 振 り 返 り) 7 教 育 活 動 中 で 自 分 個 性 や 専 門 性 を 生 かせるような 場 面 がよくある ( 個 能 力 発 揮 ) 20 自 分 は, 地 域 や 保 護 者 など 学 校 を 取 り 巻 く 外 部 存 在 を 意 識 して 教 育 活 動 を 行 っている ( 外 部 を 意 識 した 個 人 取 り 組 み) 自 分 は, 学 校 全 体 を 考 えて 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 学 校 全 体 へ 意 識 ) 5 自 分 は, 校 務 分 掌 に 取 り 組 む 際, 前 年 度 反 省 を 生 かすようにしている ( 前 年 度 反 省 を 生 かした 個 取 り 組 み) 2 校 内 には, 教 職 員 が 相 互 に 力 量 を 高 め 合 おうとする 雰 囲 気 がある ( 力 量 高 め 合 い) 校 内 には, 年 齢 や 性 別 にかかわらず, 誰 もが 自 由 に 意 見 を 言 える 雰 囲 気 がある ( 発 言 できる 雰 囲 気 ) 9 自 分 は, 他 教 職 員 と 教 育 活 動 について 話 をすることがよくある (コミュニケーショ ン) 0 自 分 は, 他 教 職 員 と 連 携 して 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 他 教 職 員 と 連 携 ) 5 学 校 は, 不 必 要 になったと 思 われる 組 織 や 取 り 組 み, 慣 例 などを 適 切 に 改 廃 しよう としている (スクラップ 動 き) 4 自 分 校 務 分 掌 業 務 量 は, 適 切 であり, 負 担 にならない ( 適 切 な 仕 事 量 ) 4 校 内 校 務 分 掌 は,それぞれ 適 切 に 機 能 している ( 分 掌 機 能 ) 6 自 分 所 属 する 組 織 は, 他 組 織 と 連 携 して 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 組 織 連 携 ) 8 学 校 は 学 校 評 価 結 果 を 次 年 度 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 生 かすようにして いる ( 評 価 結 果 を 生 かしたビジョン) 6 学 校 経 営 運 営 ビジョン は, 学 校 実 態 をよく 表 している ( 学 校 実 態 をふまえ たビジョン) 3 学 校 は, 教 育 施 策 上 新 しい 課 題 に 適 切 に 対 応 している ( 新 しい 課 題 へ 対 応 ) 3 自 分 は, 課 題 によっては, 学 校 実 践 在 り 方 を 変 える 必 要 があると 考 えている ( 学 校 変 革 へ 意 識 ) 2 学 校 は, 外 部 から 評 価 結 果 を 教 育 活 動 に 生 かすようにしている ( 外 部 評 価 を 生 かした 学 校 取 り 組 み) 9 学 校 取 り 組 みを 評 価 することは, 学 校 を 改 善 していくために 必 要 である ( 学 校 評 価 必 要 性 ) 2.52 2.70 2.66 2.80 2.84 2.88 2.80 2.83 2.98 2.94 2.98 2.96 2.94 3.02 2.94 2.97 3.09 3.02 3.04 3.2 教 員 個 人 教 員 相 互 分 掌 組 織 学 校 評 価 シ ス テ ム 3.26 2.00 2.50 3.00 3.50 設 問 内 容 -4-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 (6) 調 査 結 果 と 組 織 活 性 化 手 がかり アンケート 調 査 結 果 をもとに, 教 職 員 個 人,2 教 職 員 相 互,3 分 掌 組 織,4 学 校 評 価 システム 四 つ 観 点 から 学 校 組 織 課 題 を 明 らかにし, 組 織 活 性 化 手 がかりに ついて 考 察 します ア 教 職 員 個 人 調 査 結 果 から 自 分 取 組 みが 学 校 に 生 かされている に 否 定 的 な 回 答 が 約 34% 8 自 分 取 り 組 みは, 校 内 教 育 活 動 全 体 に 生 かされている ( 個 取 り 組 み 全 体 性 ) 7 自 ら 教 育 上 目 標 を 設 定 する 際 に, 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 考 慮 している (ビジョンを 考 慮 した 個 目 標 ) 2 自 分 は, 自 ら 教 育 活 動 を 振 り 返 り, 課 題 を 見 出 す 機 会 を 積 極 的 に 作 っている ( 個 人 教 育 活 動 振 り 返 り) 7 教 育 活 動 中 で 自 分 個 性 や 専 門 性 を 生 かせるような 場 面 がよくあ る ( 個 能 力 発 揮 ) 4.3% 0.6% 2.4% 2.8% 6.5% 59.9% 59.7% 62.9% 33.0% 27.5% 27.% 22.0% 0.8%.4%.6% 0.6% 0.6% 4 よくあては まる 3 ややあて はまる 2 あまりあて はまらない まったくあ てはまらな い 無 回 答 20 自 分 は, 地 域 や 保 護 者 など 学 校 を 取 り 巻 く 外 部 存 在 を 意 識 して 教 育 活 動 を 行 っている ( 外 部 を 意 識 した 個 人 取 り 組 み) 7.5% 63.3% 8.3% 自 分 は, 学 校 全 体 を 考 えて 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 学 校 全 体 へ 意 識 ) 8.5% 64.6% 6.% 5 自 分 は, 校 務 分 掌 に 取 り 組 む 際, 前 年 度 反 省 を 生 かすようにしてい る ( 前 年 度 反 省 を 生 かした 個 取 り 組 み) 23.2% 66.4% 8.6% 0.6%.2% 0% 20% 40% 60% 80% 00% イ 明 らかになった 実 態 と 課 題 実 態 : 教 職 員 個 人 取 組 みが, 学 校 に 反 映 されているという 意 識 が 少 な い 課 題 : 個 人 取 組 みが 学 校 全 体 に 反 映 されるような 実 践 在 り 方 ウ 組 織 活 性 化 手 がかり 組 織 活 性 化 手 がかり 教 職 員 個 人 に 対 する 学 校 経 営 参 画 意 識 付 け 教 職 員 個 人 が, 学 校 という 組 織 一 員 として 自 覚 し, 自 分 仕 事 が 全 体 中 でどよ うな 意 味 を 持 っているかを 顧 みることが 必 要 です 学 校 教 育 目 標 実 現 ために, 自 分 立 場 で 何 ができるかを 考 え, 学 校 経 営 運 営 ビジョン をもとに 個 人 目 標 を 設 定 するなど, 教 職 員 個 人 が 学 校 経 営 へ 参 画 意 識 を 持 つような 工 夫 が 必 要 となります -5-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 2 ア 教 職 員 相 互 調 査 結 果 から 先 生 方 どうしが 力 量 を 高 め 合 おうとする 学 校 雰 囲 気 に 否 定 的 な 回 答 が 約 30% 2 校 内 には, 教 職 員 が 相 互 に 力 量 を 高 め 合 おうとする 雰 囲 気 があ る ( 力 量 高 め 合 い) 2.4% 57.0% 28.7% 0.2%.6% 4 よくあては まる 3 ややあて はまる 校 内 には, 年 齢 や 性 別 にかかわらず, 誰 もが 自 由 に 意 見 を 言 え る 雰 囲 気 がある ( 発 言 できる 雰 囲 気 ) 9 自 分 は, 他 教 職 員 と 教 育 活 動 について 話 をすることがよくあ る (コミュニケーション) 8.5% 2.2% 58.0% 56.4% 22.0% 2.2% 0.2%.2%.2% 0.0% 2 あまりあて はまらない まったくあ てはまらな い 無 回 答 0 自 分 は, 他 教 職 員 と 連 携 して 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 他 教 職 員 と 連 携 ) 2.8% 65.6% 2.0% 0.2% 0% 20% 40% 60% 80% 00% イ 明 らかになった 実 態 と 課 題 実 態 : 教 職 員 相 互 が 力 量 を 高 め 合 う 雰 囲 気 が, 学 校 にはないと 感 じている 割 合 が 比 較 的 高 い 課 題 : 教 職 員 どうしが 力 量 を 高 め 合 う 場 設 定 在 り 方 ウ 組 織 活 性 化 手 がかり 組 織 活 性 化 手 がかり 学 校 全 体 で 課 題 共 有 による, 協 働 的 な 取 組 み 促 進 調 査 結 果 から, 教 職 員 が 直 面 する 学 校 課 題 に 対 して 他 教 職 員 と 協 力 しながら 取 組 んでいることがうかがえます ただし 教 職 員 相 互 が 力 量 を 高 め 合 う 雰 囲 気 が 比 較 的 低 い 実 態 があります そことから, 教 職 員 連 携 がより 具 体 化 できる 場 として, 授 業 研 究 や 教 材 開 発, 校 内 研 修 会 など 活 用 が 図 りにくい 状 況 にあると 思 われます こ ことから, 校 内 で 研 修 や 実 務 を 通 した 資 質 向 上 機 会 (On the Job Training) 有 効 な 活 用 なども 必 要 となります また, 教 職 員 連 携 が 学 年 や 部 など 分 掌 組 織 だけ 小 さな 連 携 にならないよう, 学 校 全 体 で 課 題 を 共 有 し, 協 働 的 な 取 組 みにする 工 夫 が 求 められます -6-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 3 分 掌 組 織 ア 調 査 結 果 から 約 50%が 学 校 スクラップ 動 きが 少 ない と 回 答 適 切 な 仕 事 量 に 否 定 的 な 回 答 も 約 40% 5 学 校 は, 不 必 要 になったと 思 われる 組 織 や 取 り 組 み, 慣 例 など を 適 切 に 改 廃 しようとしている (スクラップ 動 き) 7.9% 42.2% 43.4% 6.3% 0.2% 4 よくあて はまる 3 ややあて はまる 4 自 分 校 務 分 掌 業 務 量 は, 適 切 であり, 負 担 にならない ( 適 切 な 仕 事 量 ) 4 校 内 校 務 分 掌 は,それぞれ 適 切 に 機 能 している ( 分 掌 機 能 ) 3.6% 3.0% 46.4% 58.9% 32.2% 26.3% 7.5%.8% 0.2% 0.0% 2 あまりあ てはまら ない まったく あてはま らない 無 回 答 6 自 分 所 属 する 組 織 は, 他 組 織 と 連 携 して 教 育 活 動 に 取 り 組 んでいる ( 組 織 連 携 ) 7.7% 6.% 20.2% 0.6% 0% 20% 40% 60% 80% 00% イ 明 らかになった 実 態 と 課 題 実 態 : 不 要 になった 組 織 や 慣 例 を 改 廃 しようとする 学 校 動 きが 少 ないと 感 じ ている また, 校 務 分 掌 仕 事 量 が 適 切 であるという 回 答 も 比 較 的 低 い 課 題 : 組 織 や 校 務 を 見 直 す 機 会 設 定 在 り 方 ウ 組 織 活 性 化 手 がかり 組 織 活 性 化 手 がかり 校 務 見 直 しと 組 織 改 廃 教 職 員 は, 学 校 における 組 織 見 直 し 取 組 みが 少 ないと 感 じていたり, 仕 事 量 に 対 す る 負 担 を 感 じていたりしていることがうかがえます 確 かに 学 校 では, 新 しい 取 組 みに 対 応 して 新 しい 組 織 を 立 ち 上 げることがあっても, 不 要 になった 組 織 や 取 組 みを 見 直 すことは, 難 しいかもしれません しかし, スクラ ップ&ビルド ではなく ビルド&ビルド になってしまったでは, 学 校 全 体 仕 事 量 が 増 えるばかりになってしまいます 学 校 全 体 視 点 から, 校 務 内 容 を 見 直 し, 重 複 を 排 して 組 織 改 廃 を 図 るなど, 校 務 分 掌 を 整 理 することも 大 切 となります -7-

学 校 組 織 実 態 と 課 題 4 学 校 評 価 システム ア 調 査 結 果 から 7 自 ら 教 育 上 目 標 を 設 定 する 際 に, 学 校 経 営 運 営 ビジョ ン を 考 慮 している (ビジョンを 考 慮 した 個 目 標 ) 8 学 校 は 学 校 評 価 結 果 を 次 年 度 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 生 かすようにしている ( 評 価 結 果 を 生 かしたビジョン) 0.6% 5.3% 59.9% 62.7% 27.5% 9.3%.4%.0% 0.6%.6% 4 よくあては まる 3 ややあて はまる 6 学 校 経 営 運 営 ビジョン は, 学 校 実 態 をよく 表 している ( 学 校 実 態 をふまえたビジョン) 5.7% 62.7% 9.8% 0.8%.0% 2 あまりあて はまらない 3 学 校 は, 教 育 施 策 上 新 しい 課 題 に 適 切 に 対 応 している ( 新 し い 課 題 へ 対 応 ) 5.% 67.4% 6.%.0% まったくあ てはまらな い 無 回 答 3 自 分 は, 課 題 によっては, 学 校 実 践 在 り 方 を 変 える 必 要 があると 考 えている ( 学 校 変 革 へ 意 識 ) 7.5% 65.4% 5.9%.2% 0.0% 2 学 校 は, 外 部 から 評 価 結 果 を 教 育 活 動 に 生 かすようにし ている ( 外 部 評 価 を 生 かした 学 校 取 り 組 み) 8.% 66.8% 3.6%.0% 9 学 校 取 り 組 みを 評 価 することは, 学 校 を 改 善 していくために 必 要 である ( 学 校 評 価 必 要 性 ) 37.9% 50.% 0.6%.0% 0% 20% 40% 60% 80% 00% 学 校 評 価 意 義 について 理 解 は 高 い ですが イ 明 らかになった 実 態 と 課 題 実 態 : 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 考 慮 して 個 人 目 標 を 設 定 している 割 合 が が,やや 低 い 課 題 : 分 掌 組 織 や 個 人 実 践 と 結 びついた 学 校 経 営 運 営 ビジョン づくり 在 り 方 ウ 組 織 活 性 化 手 がかり 組 織 活 性 化 手 がかり 個 人 分 掌 組 織, 具 体 的 な 実 践 に 結 びつく ような 学 校 経 営 運 営 ビジョン づくり 学 校 を 変 えていこうとする 教 職 員 意 識 は 比 較 的 高 く, 学 校 評 価 必 要 性 についても 認 識 していることがうかがえます しかし, 個 人 目 標 を 設 定 する 際 に 学 校 経 営 運 営 ビジョン を 考 慮 しているという 割 合 が 比 較 的 低 く, 学 校 経 営 運 営 ビジョン が 個 人 実 践 に 十 分 結 びついたもで はないことがわかります ビジョン づくり 工 夫 や, 学 校 評 価 を 個 人 や 分 掌 実 践 を 振 り 返 る 材 料 とするなど, 組 織 全 体 に 学 校 評 価 システムを 浸 透 させる 工 夫 が 必 要 で す 以 上 ように 学 校 組 織 四 つ 観 点 から 組 織 活 性 化 手 がかりを 明 確 にしました 次 は, 四 つ 手 がかりをもとに, 学 校 評 価 過 程 中 で, 学 校 組 織 活 性 化 をどように 図 っていったらよいかを 考 察 します -8-