判 定 調 整 員 業 務 マニュアル 平 成 26 年 3 月 被 災 宅 地 危 険 度 判 定 連 絡 協 議 会 このマニュアルでは 被 災 宅 地 危 険 度 判 定 制 度 を 迅 速 かつ 的 確 に 活 用 し その 目 的 であ る2 次 災 害 の 軽 減 防 止 住 民 の 安 全 確 保 を 確 実 に 行 うために 判 定 調 整 員 が 行 うべきこ とについて 具 体 的 に 手 順 等 を 示 している なお 実 際 の 判 定 実 施 にあたっては このマニュアルに 記 載 している 事 項 がそのまま 該 当 しない 場 合 もあると 思 われるので このマニュアルを 参 考 に 臨 機 応 変 の 処 置 をとってい ただきたい
目 次 1 目 的 ------------------------------------------------------- 1 2 判 定 実 施 計 画 の 具 体 化 (1) 判 定 実 施 準 備 --------------------------------------- 1 (2) 判 定 士 の 受 け 入 れ 準 備 ------------------------------- 1 (3) 判 定 士 の 受 付 --------------------------------------- 2 (4) 判 定 士 の 組 織 編 成 ----------------------------------- 3 (5)チーム 編 成 の 実 務 ----------------------------------- 3 (6)チーム 再 編 成 --------------------------------------- 5 (7) 判 定 調 整 員 の 業 務 期 間 ------------------------------- 5 (8) 判 定 調 整 員 の 業 務 ----------------------------------- 5 3 判 定 実 施 区 域 の 配 分 ----------------------------------------- 5 4 班 長 への 事 前 説 明 等 ----------------------------------------- 6 (1) 被 災 地 の 状 況 及 び 情 報 ------------------------------- 6 (2) 気 象 情 報 及 び 余 震 情 報 ------------------------------- 6 (3) 判 定 方 針 及 び 判 定 区 域 ------------------------------- 6 (4) 判 定 資 機 材 の 配 布 判 定 結 果 の 表 示 方 法 等 ------------- 7 (5) 出 発 時 間 現 地 への 移 動 手 段 現 地 における 集 合 時 間 集 合 場 所 緊 急 連 絡 方 法 判 定 場 所 までのルート 危 険 箇 所 の 確 認 等 --------------------- 7 (6) 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 及 び 砂 防 ボランティア との 関 係 ------------------------------------------- 8 5 班 の 指 揮 指 導 --------------------------------------------- 8 6 判 定 調 査 票 のチェック --------------------------------------- 8 7 判 定 業 務 に 係 る 技 術 的 な 検 討 --------------------------------- 8 8 判 定 結 果 の 報 告 --------------------------------------------- 8 9 業 務 従 事 期 間 の 終 了 帰 還 ----------------------------------- 9 調 査 マ-2-
判 定 調 整 員 業 務 マニュアル 1 目 的 本 マニュアルでは 実 施 本 部 が 実 施 する 被 災 宅 地 の 危 険 度 判 定 を 迅 速 かつ 的 確 に 実 施 する ため 実 施 本 部 又 は 判 定 拠 点 に 配 置 する 判 定 調 整 員 の 業 務 について 定 めたものである このマニュアルは 市 区 町 村 災 害 対 策 本 部 内 に 設 置 される 実 施 本 部 及 び 判 定 拠 点 において 判 定 の 実 施 のために 判 定 士 の 指 導 支 援 を 行 う 判 定 調 整 員 の 業 務 について 定 めたものである 判 定 調 整 員 は 指 示 された 実 施 本 部 におもむき 到 着 次 第 その 実 施 本 部 長 の 指 揮 下 に 入 る 2 判 定 実 施 計 画 の 具 体 化 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 が 作 成 した 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 他 の 判 定 調 整 員 と 協 力 してそ の 計 画 を 具 体 化 するとともに 必 要 に 応 じ 判 定 実 施 計 画 の 補 強 改 善 について 実 施 本 部 長 に 進 言 する (1) 判 定 実 施 準 備 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 が 策 定 した 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 実 施 本 部 員 と 協 力 して 被 災 宅 地 危 険 度 判 定 士 の 派 遣 について( 依 頼 ) 等 の 判 定 業 務 に 必 要 な 資 料 の 作 成 及 び 判 定 実 施 区 域 を 各 班 に 配 分 するとともに チーム 毎 の 区 域 を 設 定 する 等 の 準 備 を 行 う また 報 告 書 作 成 時 に コピー 機 プリンター 等 の 使 用 が 必 要 となるための 作 業 スペースを 含 め その 確 保 を 図 る 必 要 がある (2) 判 定 士 の 受 け 入 れ 準 備 判 定 調 整 員 は 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 判 定 開 始 日 の 前 日 までに 実 施 本 部 員 および 支 援 本 部 員 の 役 割 である 判 定 資 機 材 等 の 確 認 を 行 う 判 定 調 整 員 が 実 施 本 部 員 等 の 準 備 した 資 機 材 を 確 認 する 1) 判 定 資 機 材 等 の 確 認 宅 地 判 定 資 機 材 備 蓄 分 担 表 ( 被 災 宅 地 の 調 査 危 険 度 判 定 マニュアルP6. 表 2-1)による チェックを 行 い 不 足 するものがある 場 合 には 実 施 本 部 員 および 支 援 本 部 員 に 必 要 な 判 定 資 機 材 等 の 確 保 について 早 急 に 依 頼 する 実 施 本 部 で 最 低 準 備 するもの 腕 章 判 定 調 査 票 判 定 ステッカー 住 宅 地 図 等 ガムテープ( 布 製 ) 筆 記 用 具 ( 赤 黒 マーカー 共 ) カメラ 判 定 時 にあった 方 がよいもの バインダー( 台 紙 ) 携 帯 電 話 コンベックス ポール スタッフ 箱 尺 テープ( 巻 き 尺 ) 黒 板 調 査 マ-1-
1 擁 壁 宅 地 地 盤 のり 面 自 然 斜 面 毎 の 調 査 票 を 準 備 すること 2 必 要 と 想 定 される 判 定 ステッカー( 赤, 黄, 青 )を 準 備 すること ( 被 害 の 程 度 によるが 次 の 目 安 で 設 定 し 各 々2~3 割 多 めに 準 備 することなどが 考 え られる ) 判 定 ステッカー 数 の 設 定 例 赤 ( 危 険 ): 被 災 宅 地 の1~2 割 1.2 黄 ( 要 注 意 ): 2~3 割 1.2 緑 ( 調 査 済 ): 6 割 1.2 但 し 判 定 士 1チームあたり1 日 で15 宅 地 程 度 判 定 するとし 2 日 間 の 判 定 作 業 を 実 施 すると 仮 定 すれば 必 要 な 判 定 調 査 票 判 定 ステッカーは 各 30~40 枚 とな るが 種 類 別 に 計 算 すると 判 定 士 1チームあたり 最 大 各 90~120 枚 が 必 要 とな ることを 考 慮 しておく 必 要 がある 3 住 宅 地 図 は 事 前 に 準 備 または 必 要 調 査 箇 所 をコピーすること 4ガムテープは 判 定 ステッカーを 調 査 物 に 貼 る 場 合 に 必 要 なものであるため 判 定 士 1チームに1 個 の 割 合 で 準 備 する 5バインダーは 調 査 票 等 に 記 入 する 場 合 有 効 であるため 判 定 士 1チームに1 個 の 割 合 で 準 備 する 6 携 帯 電 話 は 阪 神 淡 路 大 震 災 では 有 効 であったが 昨 今 の 携 帯 電 話 の 普 及 に 伴 い 災 害 時 には 優 先 携 帯 電 話 のみの 使 用 になる 可 能 性 が 高 いと 考 えられる 2) 判 定 士 の 移 動 手 段 の 確 認 実 施 本 部 員 および 支 援 本 部 員 の 役 割 である 判 定 場 所 への 円 滑 な 誘 導 と 判 定 士 の 安 全 確 保 のため 判 定 場 所 までのルート 危 険 箇 所 の 確 認 等 を 行 う 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 員 等 が 定 めたルートの 確 認 を 行 う 判 定 拠 点 から 判 定 場 所 への 移 動 は チームが 一 体 とな って 移 動 すること 移 動 距 離 が 長 くなることが 考 えられるので 自 動 車 での 移 動 を 主 体 する このため 判 定 調 整 員 は 判 定 士 の 担 当 地 区 までの 移 動 手 段 とするために 実 施 本 部 員 と 協 力 して 自 動 車 バイク 等 を 確 保 するものとする 担 当 地 区 まで 距 離 があることが 考 えられるため 自 治 体 で 管 理 をしている 自 動 車 バイク 等 を 有 効 に 使 用 する ただし これを 被 災 した 市 区 町 村 が 確 保 することは 難 しいので 応 援 判 定 士 の 車 両 を 主 体 とした 移 動 体 制 とすることが 望 ましい (3) 判 定 士 の 受 付 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 で 作 成 した 名 簿 をもとに 判 定 士 の 受 付 を 行 う その 場 合 判 定 活 動 可 能 日 数 の 確 認 を 必 ず 行 い 必 要 事 項 を 受 付 台 帳 に 記 載 する なお 受 付 にあたっ ては 宅 地 判 定 資 機 材 備 蓄 分 担 表 ( 被 災 宅 地 の 調 査 危 険 度 判 定 マニュアルP6. 表 2-1) をもとに 判 定 士 の 持 ち 物 を 確 認 する 1 受 付 台 帳 の 備 考 欄 には 作 業 の 進 捗 を 確 認 するための 項 目 や 判 定 士 の 申 し 出 事 項 ( 被 災 地 の 土 地 勘 の 有 無 判 定 経 験 等 )を 記 入 するものとする 調 査 マ-2-
2 判 定 士 が 腕 章 等 を 持 参 していない 場 合 は やむを 得 ず 極 力 実 施 本 部 において 準 備 する ものとする 表 -1 受 付 台 帳 の 記 載 例 受 付 番 号 氏 名 年 齢 登 録 番 号 携 帯 番 号 専 門 分 野 判 定 経 験 活 動 可 能 日 宿 泊 希 望 判 定 地 区 備 考 1 2 3 橋 本 鈴 木 伏 見 50 42 33-00000 -00000-00000 - - - - - - 宅 地 下 水 道 道 路 A B C 土 地 勘 あり 自 転 車 不 可 判 定 士 が 記 入 判 定 調 整 員 が 記 入 (4) 判 定 士 の 組 織 編 成 判 定 調 整 員 は 参 集 した 判 定 士 を 判 定 実 施 計 画 及 び 受 付 台 帳 に 基 づき 以 下 の 点 に 留 意 してチーム 及 び 班 の 編 成 を 行 う 1 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 において 実 施 本 部 と 判 定 士 間 の 橋 渡 し 的 な 役 割 を 果 たす 者 で ある 一 人 の 人 間 が 掌 握 でき 指 揮 連 絡 が 適 切 に 行 えるのは50 名 程 度 が 限 度 と 考 えら れる このため 一 人 の 判 定 調 整 員 が 束 ねる 判 定 士 を 最 大 50 名 程 度 (3 班 )とする 2 被 災 地 における 判 定 活 動 は 班 毎 の 行 動 が 基 本 となるため チーム 編 成 を 考 える 上 では 班 の 編 成 までを 考 慮 する 必 要 がある チーム 被 災 地 で 実 際 に 判 定 を 実 施 する 最 小 単 位 で 原 則 3 名 の 判 定 士 (1 名 は 補 助 員 と することが 可 )で 構 成 される 班 被 災 地 で 実 際 に 判 定 を 実 施 する 最 小 グループで 最 大 5のチームにより 構 成 され 判 定 調 整 員 から 任 命 された 班 長 副 班 長 が 統 括 する 判 定 調 整 員 実 施 本 部 判 定 拠 点 及 び 支 援 本 部 において 判 定 実 施 のために 判 定 士 の 指 導 支 援 を 行 う 行 政 職 員 及 び 判 定 業 務 に 精 通 した 地 域 の 土 木 建 築 団 体 に 属 する 者 で 判 定 調 整 員 1 名 が 最 大 3 班 を 統 括 する (5)チーム 編 成 の 実 務 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 において 策 定 した 判 定 実 施 計 画 及 び 受 付 台 帳 により 以 下 の 事 項 を 確 認 して 判 定 士 を3 名 ごとのチームとする 1 活 動 可 能 日 2 年 齢 3 被 災 地 の 地 理 に 関 する 知 識 の 有 無 4 判 定 経 験 の 有 無 5 専 門 分 野 6その 他 判 定 士 の 申 し 出 事 項 調 査 マ-3-
1 図 -1 組 織 図 ( 例 ) チーム 編 成 には 様 々なパターンが 考 えられるが 下 記 にいくつか 記 す ただし 事 例 にとらわれず 各 判 定 調 整 員 は それぞれの 場 合 に 最 適 な 方 法 でチーム 編 成 を 行 うこと 1 判 定 実 施 期 間 が 長 期 となる 場 合 は 判 定 士 の 活 動 可 能 日 を 考 慮 する 例 えば 活 動 可 能 日 が 同 じ 判 定 士 をチームとする 等 2 判 定 士 の 健 康 状 態 や 年 齢 を 考 慮 する 被 災 地 では 公 共 交 通 機 関 が 使 用 できない 可 能 性 があり 判 定 地 区 への 移 動 は 自 動 車 バイク 自 転 車 等 で 行 うことが 予 想 される 当 日 の 交 通 手 段 も 確 認 すると, 判 定 活 動 に 車 両 が 確 保 しやすい 3 判 定 実 施 区 域 の 地 理 的 条 件 等 によりチーム 当 たりの1 日 の 判 定 件 数 の 増 減 も 考 慮 する また 判 定 に 際 して 被 災 宅 地 危 険 度 判 定 を 併 せて 行 う 場 合 や 住 民 対 応 が 必 要 となった 場 合 等 3 人 以 上 にチームを 増 員 する 必 要 がある 特 に 住 民 対 応 を 行 う 場 合 は 地 元 判 定 士 との 組 み 合 わせが 望 ましい 4 被 災 地 の 地 理 に 詳 しい 者 ( 地 元 判 定 士 )とそうでない 者 ( 応 援 判 定 士 )をチームとす ることが 理 想 であるが 地 元 判 定 士 の 数 が 不 足 することが 考 えられる この 点 につい ては 都 市 型 タイプの 災 害 か 山 間 型 タイプの 災 害 かを 考 慮 して 編 成 するとよい 都 市 型 タイプの 場 合 (1 班 3~5チーム) このタイプは 被 災 宅 地 の 全 てを 判 定 する 調 査 で 外 観 調 査 を 基 本 としており エリアを 決 めて 判 定 活 動 を 行 うので 班 単 位 での 行 動 が 予 想 される したがって 必 ずしも 地 理 に 詳 しい 人 とチームを 組 む 必 要 はなく ( 地 元 判 定 士 が 足 りればその 方 が 望 ましい) 班 の 中 に 必 ず 地 元 判 定 士 が 含 まれるよう 配 慮 すれば 判 定 活 動 が 可 能 である 山 間 型 タイプの 場 合 (1 班 3チーム) このタイプは 山 岳 地 形 の 被 災 宅 地 調 査 を 含 む 判 定 方 法 であるため 比 較 的 地 理 に 詳 しく 地 すべり 等 専 門 知 識 のある 判 定 士 が 必 要 とされる 調 査 マ-4-
5 出 来 る 限 り 判 定 経 験 者 を 各 チームに 配 分 するよう 考 慮 する 6 開 発 許 可 団 地 の 判 定 を 行 う 場 合 は 開 発 許 可 経 験 担 当 者 によるチームとし 大 規 模 盛 土 のあるような 団 地 については 地 質 土 質 の 専 門 知 識 を 有 するチーム 編 成 とする (6)チーム 再 編 成 1 判 定 の 進 捗 状 況 や 余 震 等 の 被 災 地 の 状 況 により 判 定 実 施 計 画 を 変 更 する 可 能 性 があ るため その 際 には チーム 編 成 をやり 直 す 必 要 がある 2 班 長 はチームの 状 況 を 絶 えず 把 握 し チームの 状 況 が 良 くないと 判 断 できる 場 合 には 判 定 活 動 に 支 障 を 来 す 可 能 性 があるため 速 やかに 判 定 調 整 員 に 報 告 すると 共 に 再 編 成 を 具 申 する (7) 判 定 調 整 員 の 業 務 期 間 判 定 調 整 員 の 業 務 期 間 は 判 定 実 施 計 画 の 具 体 化 等 の 業 務 及 び 事 務 引 継 等 に 要 する 日 数 に 往 復 に 要 する 日 数 を 加 算 した 日 数 とし 1 週 間 を 限 度 とする 表 -2 判 定 調 整 員 の 標 準 業 務 期 間 ( 例 示 ) 第 1 日 目 第 2 日 目 第 3 日 目 第 4 日 目 第 5 日 目 第 6 日 目 第 7 日 目 往 路 事 務 引 継 実 施 計 画 の 具 体 化 班 の 編 成 班 長 等 への 事 前 説 明 判 定 結 果 の チェック 報 告 1 当 日 の 状 況 説 明 判 定 結 果 の チェック 報 告 2 当 日 の 状 況 説 明 判 定 結 果 の チェック 報 告 3 当 日 の 状 況 説 明 調 査 等 のまとめ 復 路 実 情 に 応 じて 判 定 調 整 員 が 地 域 に 精 通 している 地 元 の 判 定 士 が 任 命 される 場 合 は 第 1 日 目 の 往 路 および 第 7 日 の 復 路 は 省 略 することもできる また 第 2 日 目 の 班 長 等 への 事 前 説 明 は 判 定 士 が 第 3 日 目 に 集 合 するため 第 3 日 目 となることもある (8) 判 定 調 整 員 の 業 務 1 判 定 活 動 の 進 捗 状 況 の 把 握 2 現 場 状 況 に 応 じ 判 定 実 施 区 域 の 変 更 3 一 日 の 判 定 業 務 の 終 了 の 判 断 をする 4 実 施 計 画 通 りの 判 定 活 動 ができない 場 合 が 想 定 されるため 臨 機 の 対 応 を 判 断 する 3 判 定 実 施 区 域 の 配 分 判 定 実 施 区 域 優 先 順 位 等 を 勘 案 したうえ 班 毎 の 判 定 実 施 区 域 を 設 定 する 判 定 実 施 区 域 の 配 分 は 次 のとおりである 1 判 定 実 施 区 域 の 区 分 と 優 先 順 位 実 施 本 部 が 作 成 した 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 被 災 地 の 状 況 ( 火 災 の 発 生 状 況 大 規 模 な 地 すべり 崖 崩 れの 発 生 状 況 被 災 者 の 救 援 状 況 立 入 禁 止 区 域 避 難 場 所 の 状 況 等 ) を 考 慮 し 判 定 実 施 区 域 のゾーニングと 優 先 順 位 づけを 行 う なお 優 先 順 位 づけに 当 たっては 被 災 の 全 般 的 状 況 人 的 被 害 の 発 生 状 況 二 次 災 害 の 可 能 性 災 害 復 旧 に 対 調 査 マ-5-
する 影 響 度 等 を 考 慮 する 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 長 の 指 示 により 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 参 集 した 宅 地 判 定 士 のチーム 及 び 班 の 編 成 を 行 う なお チーム 及 び 班 の 編 成 に 当 たっては 個 々の 宅 地 判 定 士 の 業 務 に 従 事 する 期 間 被 災 地 の 地 理 や 交 通 事 情 の 熟 知 度 健 康 状 態 等 に 考 慮 する 4 班 長 への 事 前 説 明 等 判 定 調 整 員 は 着 任 した 班 長 副 班 長 に 対 して 判 定 実 施 計 画 のうち 判 定 活 動 に 必 要 な 事 項 並 びに 以 下 の 事 前 説 明 を 行 うとともに 日 々 当 日 の 状 況 について 説 明 を 行 う なお 実 施 本 部 資 料 のうち 必 要 な 事 項 を 説 明 資 料 として 配 布 する 1 被 災 地 の 状 況 ( 危 険 区 域 火 災 発 生 区 域 救 助 活 動 区 域 等 ) 被 災 地 情 報 ( 避 難 所 の 位 置 緊 急 医 療 機 関 の 所 在 被 災 者 への 情 報 等 ) 2 気 象 情 報 ( 気 温 風 速 降 雨 等 ) 余 震 情 報 ( 余 震 の 震 度 頻 度 区 域 等 ) 3 判 定 方 針 及 び 判 定 区 域 4 判 定 資 機 材 の 受 取 方 法 判 定 結 果 の 表 示 の 方 法 等 5 出 発 時 間 現 地 への 移 動 手 段 現 地 における 集 合 時 間 集 合 場 所 緊 急 連 絡 方 法 判 定 場 所 までのルート 危 険 箇 所 の 確 認 等 6 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 及 び 砂 防 ボランティアとの 関 係 7その 他 (1) 被 災 地 の 状 況 及 び 情 報 被 災 地 の 状 況 とは 宅 地 の 擁 壁 地 盤 のり 面 等 の 被 災 状 況 の 他 判 定 実 施 留 保 区 域 で ある 危 険 区 域 火 災 発 生 区 域 救 助 活 動 区 域 等 についてであり 宅 地 判 定 士 の 判 定 に 当 っ ての 情 報 である 被 災 地 の 情 報 とは 宅 地 判 定 士 が 安 全 に 現 地 に 入 るための 移 動 手 段 ルート 危 険 箇 所 についての 情 報 及 び 被 災 者 への 避 難 所 の 位 置 緊 急 医 療 機 関 の 所 在 の 情 報 を 伝 達 するため のものである (2) 気 象 情 報 及 び 余 震 情 報 宅 地 判 定 士 が 現 地 の 判 定 を 行 うに 当 って 降 雨 や 余 震 によって 擁 壁 のり 面 の 崩 壊 の 恐 れがあるために 現 地 に 入 るためのルートや 調 査 箇 所 の 変 更 も 考 えられる 従 って 現 地 の 気 温 風 速 降 雨 等 の 気 象 情 報 や 余 震 の 震 度 頻 度 等 の 余 震 情 報 についても 事 前 に 説 明 する (3) 判 定 方 針 及 び 判 定 区 域 判 定 調 整 員 は 判 定 にあたって 特 に 以 下 の 判 断 方 針 を 説 明 する 1 判 定 は 調 査 票 に 基 づき 安 全 側 で 判 定 をする 傾 向 にあるために 客 観 的 に 実 施 すること 2 判 定 作 業 は 危 険 な 場 所 に 近 づかない 等 無 理 な 活 動 はしないこと 3 住 民 とトラブルを 起 こさないこと 住 民 から 質 問 があった 場 合 は 誠 実 に 回 答 する 4 結 果 は その 日 のうちに 班 長 副 班 長 若 しくは 判 定 調 整 員 に 報 告 すること 調 査 マ-6-
判 定 区 域 の 地 図 とは 判 定 チームが 現 地 への 移 動 の 際 に 使 用 する 明 細 地 図 の 全 体 図 程 度 及 び 現 地 で 調 査 を 行 う 平 面 図 として 利 用 する 住 宅 地 図 である また 判 定 実 施 留 保 区 域 とは 被 災 地 内 において 判 定 士 が 判 定 業 務 を 実 施 するのに 危 険 である 以 下 のような 区 域 を 想 定 している a) 二 次 災 害 を 起 こす 可 能 性 がある 施 設 がある 区 域 化 学 工 場 等 危 険 物 貯 蔵 庫 等 動 物 園 等 b)がけの 崩 壊 の 可 能 性 があり 二 次 災 害 の 危 険 性 が 高 い 区 域 c) 周 辺 に 火 災 が 発 生 しており 延 焼 の 可 能 性 が 高 い 区 域 (4) 判 定 資 機 材 の 配 布 判 定 結 果 の 表 示 方 法 等 判 定 調 整 員 は 必 要 に 応 じて 以 下 にあげる 判 定 資 機 材 等 を 班 長 副 班 長 を 通 じて 各 判 定 チームに 配 付 するものとする 1 連 絡 用 機 器 ( 携 帯 電 話 等 ) 2 担 当 判 定 区 域 全 体 の 地 図 3 担 当 地 区 の 住 宅 地 図 4 判 定 調 査 票 判 定 ステッカー 等 の 判 定 資 機 材 5 記 録 用 機 材 (カメラ 等 ) 6 宅 地 関 係 データ 7 被 災 地 情 報 ( 避 難 所 の 位 置, 火 災 発 生 地 区, 被 災 者 への 情 報 等 ) 8 判 定 実 施 留 保 区 域 情 報 ( 被 災 立 入 禁 止 地 区 )( 例 ) 大 規 模 地 すべり 危 険 箇 所 9その 他 宿 泊 昼 食 等 判 定 調 整 員 は 判 定 の 実 施 にあたって 住 民 へ 周 知 するためのパンフレット 等 の 資 料 が あれば あわせて 配 付 する 判 定 結 果 の 表 示 方 法 は 擁 壁 のり 面 等 被 害 情 報 調 査 危 険 度 判 定 案 作 成 の 手 引 き に 詳 細 が 記 載 されている 旨 を 説 明 する (5) 出 発 時 間 現 地 への 移 動 手 段 現 地 における 集 合 時 間 集 合 場 所 緊 急 連 絡 方 法 判 定 場 所 までのルート 危 険 箇 所 の 確 認 等 判 定 調 整 員 は 実 施 本 部 長 の 指 示 により 各 班 長 に 対 して 実 施 本 部 が 用 意 した 移 動 手 段 を 用 いて 担 当 地 区 に 移 動 し 判 定 業 務 に 従 事 するよう 指 示 する 1 予 め 宅 地 判 定 者 に 出 発 時 間 場 所 を 連 絡 し 時 間 厳 守 を 徹 底 させる 2 移 動 手 段 には 自 動 車 バイク 自 転 車 徒 歩 ヘリコプター 等 が 考 えられる 3 判 定 場 所 までのルートや 危 険 箇 所 の 確 認 を 行 い 道 路 の 通 行 止 めや 渋 滞 道 路 の 状 態 ( 危 険 度 )の 情 報 を 提 供 し 宅 地 判 定 士 の 安 全 の 確 保 を 図 る 4 現 地 での 公 共 施 設 またはコンビニ 等 のトイレの 使 用 可 否 がわかる 情 報 を 提 供 する 5 判 定 調 整 員 は 効 率 的 な 判 定 業 務 を 行 うため 準 備 が 完 了 した 班 から 順 次 担 当 地 区 へ 移 動 してもらうこととする 判 定 終 了 後 の 集 合 場 所 時 間 の 連 絡 には 遅 参 の 場 合 の 対 応 も 含 め 指 示 する 集 合 場 調 査 マ-7-
所 への 遅 参 は 以 下 の 様 な 場 合 が 想 定 される a) 判 定 中 に 事 故 に 遭 遇 b) 被 災 者 とのトラブル c) 判 定 の 区 切 りがつかない( 調 査 宅 地 が 大 規 模 等 ) 緊 急 の 連 絡 が 必 要 な 場 合 に 備 え 実 施 本 部 への 定 時 の 連 絡 方 法 について 指 示 する (6) 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 及 び 砂 防 ボランティアとの 関 係 判 定 調 整 員 は 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 と 情 報 交 換 を 行 い たえず 宅 地 被 害 の 緊 急 なものから 優 先 的 な 調 査 を 行 う 必 要 がある また 砂 防 ボランティア 協 会 と 応 援 協 定 を 締 結 している 場 合 は 土 砂 災 害 防 止 の 観 点 での 調 査 を 行 う 必 要 がある 5 班 の 指 揮 指 導 具 体 化 した 判 定 実 施 計 画 に 基 づき 班 の 指 導 指 揮 を 行 う 判 定 実 施 計 画 は 判 定 調 査 の 進 行 と 伴 に 変 動 していくため 他 の 判 定 調 整 員 と 現 場 の 状 況 を 確 認 して 見 直 しを 行 う 班 の 指 導 指 揮 は 被 害 規 模 に 応 じて 臨 機 応 変 に 行 い 一 方 的 にならないようにしなければならない 6 判 定 調 査 票 のチェック 班 長 副 班 長 を 通 じて 集 計 された 判 定 調 査 票 のチェックを 行 う 判 定 調 査 票 の 詳 細 なチェックは 各 班 で 行 う ここでのチェックとは 各 班 の 判 定 調 査 票 に 差 異 がないかの 確 認 を 意 味 している 大 きな 差 異 が 生 じた 場 合 には 各 班 長 と 調 整 を 図 る 必 要 がある 7 判 定 業 務 に 係 る 技 術 的 な 検 討 判 定 業 務 に 係 る 疑 義 の 解 明 高 度 の 技 術 力 を 必 要 とする 案 件 要 再 調 査 宅 地 等 の 技 術 的 な 検 討 等 を 行 う 東 日 本 大 震 災 等 の 大 規 模 な 宅 地 被 災 の 場 合 には 発 生 直 後 から 専 門 家 を 交 えた 検 討 が 必 要 である 他 の 砂 防 ボランティアや 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 士 等 や 管 轄 部 局 と 調 整 を 図 る 必 要 が ある 8 判 定 結 果 の 報 告 調 査 日 毎 及 び 判 定 実 施 区 域 毎 に 判 定 結 果 を 集 計 し 全 体 の 概 要 と 評 価 を 加 え 実 施 本 部 長 に 報 告 する 1 班 長 副 班 長 から 班 毎 に 集 計 した 判 定 結 果 の 報 告 を 受 け 判 定 業 務 当 日 分 の 判 定 結 果 を 調 査 マ-8-
取 りまとめ 実 施 本 部 員 に 報 告 する 2 判 定 結 果 の 報 告 を 受 けると 共 に 配 付 した 判 定 資 機 材 等 の 回 収 を 行 う 3 危 険 と 判 定 された 宅 地 で 周 辺 の 立 入 禁 止 や 避 難 勧 告 等 の 措 置 が 必 要 と 思 われるものなど 特 記 すべき 事 項 について 班 長 副 班 長 から 聴 取 する また 翌 日 以 降 の 判 定 活 動 や 補 償 の 関 係 上 判 定 士 の 判 定 活 動 中 のけがや 健 康 状 態 につ いてあわせて 聴 取 する 4 班 長 副 班 長 から 聴 取 した 内 容 に 基 づき 実 施 本 部 員 と 協 議 の 上 現 地 を 再 調 査 するな ど 実 施 本 部 の 指 示 を 受 ける 9 業 務 従 事 期 間 の 終 了 帰 還 判 定 調 整 員 の 業 務 は 判 定 実 施 が 終 了 し 判 定 結 果 の 集 計 資 料 作 成 等 の 実 施 本 部 の 業 務 が 終 了 し 解 散 された 時 点 で 終 了 するものとする 1 判 定 調 整 員 は 業 務 期 間 の 終 了 に 伴 う 実 施 本 部 長 の 指 示 により 帰 還 する その 際 継 続 して 判 定 業 務 が 行 われている 場 合 には その 後 の 判 定 業 務 等 に 滞 りが 生 じないように 事 務 引 継 を 十 分 行 っておく 2 判 定 調 整 員 は 業 務 が 終 了 し 帰 還 したときは 判 定 調 整 員 の 代 表 が 派 遣 された 都 道 府 県 等 の 所 管 課 長 に 帰 還 各 判 定 調 整 員 の 健 康 状 態 危 険 度 判 定 の 状 況 等 について 報 告 を 行 う 調 査 マ-9-