第 24 回教育再生実行会議議事次第 日時 : 平成 26 年 7 月 3 日 ( 木 )14:00~15:07 場所 : 総理官邸 4 階大会議室 1. 開会 2. 第五次提言 ( 案 ) について 3. 安倍内閣総理大臣挨拶 4. 下村文部科学大臣兼教育再生担当大臣挨拶 5. 自由討議 6. 閉



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社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

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2018 年 9 月 3 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2018 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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こんにちは! ふっさんです 今回は 時間で数万円を 今 稼ぐ方法をレポートにまとめたので公開します 僕がこのレポートを作った理由は 多くの人が抱える 2 つの悩みを解決するためです. 稼げる自信がなくて 不安です 2. 教材などを買って学びたいが お金を捻出するのが難しいです というものです まず

最初に 女の子は皆子供のとき 恋愛に興味を持っている 私もいつも恋愛と関係あるアニメを見たり マンガや小説を読んだりしていた そしてその中の一つは日本のアニメやマンガだった 何年間もアニメやマンガを見て 日本人の恋愛について影響を与えられて 様々なイメージができた それに加え インターネットでも色々

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に向けた工程表 ( 案 ) を準備しています 工程表については これまでも提示をしていますが 今般 一括交付金のスケジュールが決まったこと 出先機関改革の アクション プラン も決まったことで それらを追加して 主要項目だけを明示したものです 主要項目以外のところ 例えば地方税財源の充実確保 直轄事

(2) あなたは選挙権年齢が 18 歳以上 に引き下げられたことに 賛成ですか 反対ですか 年齢ごとにバラツキはあるものの概ね 4 割超の人は好意的に受け止めている ここでも 18 歳の選択率が最も高く 5 割を超えている (52.4%) ただ 全体の 1/3 は わからない と答えている 選択肢や

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23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

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小中学生講義用テキスト 講義型 解説書スライド解説 授業開始前機材準備や資料の置き場所等の確認のため 授業開始の直前ではなく 余裕をもって学校に到着するようにしましょう 学校の先生の承諾があれば早めに教室に入り クラスの雰囲気に馴染めるよう 児童生徒とコミュニケーションをとりましょう 自己紹介 自己

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調査の概要調査方法 : インターネットによる調査調査対象 : 全国のイーオンキッズ保護者様 598 名 < お子様の年齢 > 未就学児 232 名 / 小学校低学年 (1~2 年生 )155 名 / 中学年 (3~4 年生 )123 名 / 高学年 (5~6 年生 )88 名 調査実施期間 :201

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3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

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1. 交際や結婚について 4 人に3 人は 恋人がいる または 恋人はいないが 欲しいと思っている と回答している 図表 1 恋人が欲しいと思わない理由は 自分の趣味に力を入れたい 恋愛が面倒 勉強や就職活動に力を入れたい の順に多い 図表 2 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚

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しかし児童生徒の多くは 税は 自分たちの生活に必要なもの とは思っていません まずはその否定的なイメージを払拭して 税は 自分たちのためにあり 自分たちで支えていくもの ということを理解してもらいましょう 税金の身近な使途 税金の使い道を 身近なところから知ってもらいましょう このほか 国際協力 や

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可 届け出がないということが判明いたしましたため 解除を行ったというものでございます 少しだけ補足をいたしますと 同社は 原子力規制庁との契約に際しまして 平成 19 年 10 月 15 日付で受理をされた特定労働者派遣事業の届出書の写しを提出して示しておりましたところ 入札参加資格に適合していると

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( 各大臣からの御発言 ) 小此木国家公安委員会委員長 登下校時における子供の安全を確保するため 今般の 登下校防犯プラン の5 本の柱について 警察としては それぞれ以下の取組を関係機関と連携して推進してまいります まず第 1に 地域における連携の強化 については 今後構築される 地域の連携の場

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

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教育再生実行会議 第 24 回議事録 教育再生実行会議担当室 1

第 24 回教育再生実行会議議事次第 日時 : 平成 26 年 7 月 3 日 ( 木 )14:00~15:07 場所 : 総理官邸 4 階大会議室 1. 開会 2. 第五次提言 ( 案 ) について 3. 安倍内閣総理大臣挨拶 4. 下村文部科学大臣兼教育再生担当大臣挨拶 5. 自由討議 6. 閉会 2

鎌田座長定刻となりましたので ただいまより第 24 回 教育再生実行会議 を開催いたします 委員の皆様方におかれましては 御多忙のところを御出席賜りまして まことにありがとうございます 本日は 冒頭に 今後の学制等の在り方に関する第五次提言を総理に手交させていただき その後 次のテーマに向けて御議論をいただきたいと思っておりますので どうぞよろしくお願いいたします それでは 議事に入りたいと思います お手元にございます資料 1 今後の学制等の在り方について( 第五次提言案 ) をご覧ください この提言案は 前回会議での御議論を踏まえて修正したものであります 委員の皆様方からは大変貴重な御意見をいただきまして 改めて御協力に感謝申し上げます この案には御意見を反映させてございますので この形で総理に手交することをお認めいただければと思いますが よろしいでしょうか ( 異議なし と声あり) 鎌田座長それでは 総理に手交させていただきたいと思いますが その前にプレスが入りますので しばらくお待ちください ( 報道関係者入室 ) 鎌田座長よろしいでしょうか それでは 私から安倍総理に ただいま取りまとめました教育再生実行会議の第五次提言をお渡しいたします 政府におかれましては 本提言を踏まえまして 必要な制度設計に向けた検討を行うなど 着実な実行に向けて取り組んでいただきますよう お願い申し上げます では よろしくお願いいたします ( 鎌田座長 安倍内閣総理大臣へ 第五次提言案 手交 ) 鎌田座長それでは 安倍総理より一言いただきたいと思います 安倍内閣総理大臣ただ今 本会議の第五次提言をおまとめいただきましたことに 厚く御礼を申し上げます 今回の提言に盛り込まれました 幼児教育の無償化や5 歳児の義務教育化 小中一貫教育の制度化 実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の創設等は 戦後から約 70 年を経た我が国の教育制度を 大きく転換するものであります 子供の発達の早期化 社会 経済の変化に対応した質の高い教育を実現するための 重要な改革の方向性をお示しいただいたものと思います 今後は 下村大臣を中心に 提言いただいた内容について 具体的な検討に着手していただきたいと思います この会議は 安倍内閣における教育再生のエンジンとして 引き続き これまで頂いた提言のフォローアップを行っていただくとともに 日本の将来を見据え 更なる課題につ 3

いて御議論をいただきたいと思いますので どうぞよろしくお願い申し上げます 鎌田座長総理 ありがとうございました ただいま総理から御挨拶いただきましたが 下村大臣からも一言いただきたいと思います 下村文部科学大臣兼教育再生担当大臣私のほうからも 本会議の第五次提言取りまとめに当たりまして 一言御挨拶申し上げさせていただきたいと思います 委員の皆様方には 昨年秋以来 本日まで11 回にわたる会議や 幼稚園から大学 専門学校まで10カ所の視察など精力的な御審議をいただきまして 改めて感謝申し上げたいと思います 今回の提言を受けて 私としては 1つは 小中一貫教育の制度化 そして 飛び入学者の高校の早期卒業の制度化や大学への編入学の柔軟化 また 複数の学校種で指導可能な教科の免許状の創設などにつきまして 速やかに中教審に諮問をし 来年の通常国会から 順次 関係法案の提出を目指してまいりたいと思います また 幼児教育の段階的無償化 それから 実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化などについては 財源の確保などの環境整備を図りながら 実現に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております 更に 今回の提言では 一人一人の豊かな人生と社会の成長 発展のため 未来への投資 としての教育投資の重要性を強調していただきました この点を踏まえ 今後引き続き教育立国実現のため これまでの提言のフォローアップとともに 過去の延長線上にとどまらない 更なる教育再生の方策について御議論いただきたいと考えております 委員の皆様方には一層の御協力を賜りますよう お願い申し上げたいと思います ありがとうございます 鎌田座長ありがとうございました ただいま総理及び下村大臣から 本提言の実現に向け 着実に取り組みを進めていくというお言葉をいただきました 今後も 教育再生実行会議は 教育再生の実現に向け 引き続き精力的に議論を進めてまいりたいと思います それでは ここで 総理は次の公務のため 退室されます お忙しい中 御出席いただきまして まことにありがとうございました ( 安倍内閣総理大臣退室 ) ( 報道関係者退室 ) 鎌田座長それでは 次の議題に移らせていただきます 本日は これからの教育再生実行会議における検討課題につき 委員の皆様から御意見をいただきたいと考えております 初めに 下村大臣より 今後の教育再生実行会議での検討テーマについて御説明をいた 4

だきたいと思います よろしくお願いいたします 下村文部科学大臣兼教育再生担当大臣教育再生実行会議におきまして これまで5つの提言をまとめていただき これをもとに重要な改革が実行されているところであります 今後 これらのフォローアップをしていただくとともに 引き続き教育再生を強力に進めていくための更なる課題について 未来志向の議論をお願いしたいと考えております 今後の検討課題としては 教育立国としてのこれからの教育の在り方 といった観点から 日本の将来を見据えた一層本質的 根本的な教育再生の方策等について御議論いただければと思います 特に アベノミクス3 本目の矢である成長戦略を支えていくのは人材の力であります 科学技術 イノベーションによって優位な新産業をどう産官学が連携してつくっていくか それを支えるための人材の準備をしていかなければ 日本の経済の発展はあり得ないわけでございます 人材の力を将来にわたって飛躍的に高めていく観点から 問題意識について若干述べさせていただきたいと思います まず 第一に グローバル化 少子高齢化が進む中 科学技術 イノベーションにより 新たな産業の創出を担い これからの時代を牽引していく高度な人材が必要でありますが 理数分野を初めとして 希有な才能の持ち主をいかに見出し育成していくかという課題が挙げられていると思います これまでの平均型の教育ということよりは 伸びる子を更に伸ばすバックアップをどうつくるかということが必要だと思います また 優秀な外国人留学生や海外留学を経験した日本人学生の日本社会での活躍 促進など 国益を最大限高める留学生施策の在り方も考える必要があると思います 第 2に ICTの活用など教育方法の転換によりまして 教育の質の向上をいかに図っていくかという課題があります 先般 OECDが発表した国際教育指導環境調査 (TALIS2013) によれば 生徒の主体的な学びを引き出すことに対して自信を持つ教員の割合がほかの国に比べて我が国は非常に低く 生徒が ICTを用いた活動をよく行うと回答した教員の割合が参加国 (34カ国 地域) の中 最下位でありました こうしたことから 従来のような受け身型の授業から 児童生徒が主体的 協働的に学ぶ教育への転換など これまでの教育方法を抜本的に改革するとともに ICTを活用した教育の質の向上をどのように推進するか 大きな課題だと考えます 第 3に 社会人のキャリアアップ キャリア形成に加え 女性や高齢者の活躍を促進し 生涯現役社会を実現するための鍵は 社会人の学び直しであると思います 日本では大学における25 歳以上の学生割合がわずか2% と 国際的に見て圧倒的に少ない状況であります 企業の支援や理解 費用負担等の課題をいかに克服し 現状を打開していくか 社会全体として社会人の学び直しをどうバックアップするかということも考えていく必要があると思います 5

また 中退 ニートの防止 発達障害への対応も含め 若者の社会的自立を図り 全員参加型社会をどう実現するかも課題であると考えます 第 4に 地域社会の核として機能する学校の在り方についてであります 多様な人材が学校の教育活動に参画し 地域とともにある学校づくりをいかに進めていくかという課題であります また 地域における産業 雇用の創出や 地域産業の支援などにおいては 大学の果たす役割は極めて大きいものがあります こうした観点から 地域の拠点となる大学の機能強化も重要な課題であると思います 最後に 第五次提言でも盛り込んでいただきましたが 教育の質の向上や教育費負担の軽減のための教育投資の在り方や その財源確保方策について 更に御議論いただきたいと思います その際には 幼児教育の段階的無償化 奨学金や留学支援の在り方など様々な課題がありますが これらについても議論を更に深めていただければありがたいと思います 以上 私の問題意識の一端を申し述べましたが 教育立国としてのこれからの教育を考えるに当たっては 幅広い論点が考えられますので 委員の皆様方には今後議論を深めていくべき課題について これまでの延長線上にとらわれず 真に未来において必要な人材はどんな人材か またそのためにどういう教育を機会として提供するか またそのために国や地方自治体はどのような環境を整えることが必要なのかということについて 積極的な御意見等をいただければありがたいと思います よろしくお願いいたします 鎌田座長ありがとうございました ただいま 下村大臣から この会議の今後の役割として これまでの5つの提言の実行状況をフォローアップすること それに加えて 教育立国としてのこれからの教育の在り方といった観点から 更に本質的 根本的な議論をすべきであるということで 具体的な検討課題も5 点にわたって挙げていただきました 言うまでもなく これまでの5つの提言の着実な実行を図ってまいりますと 必然的に本日の提言でも触れました財源問題に行き当たります また 更に この提言の内容の実現を進めてまいりますと 残された課題というようなものも浮き上がってくるでしょうし 新たな課題への取り組みの必要性ということも強く意識されてくることになると思います 個人的な立場から1つだけ例を挙げて付言させていただきますと 例えばグローバル人材の養成ということで精力的に施策が進められているところではございますけれども ある国では 世界中から若くて優秀な人材を留学生として積極的に受け入れて 彼らに国籍を与えることで労働人口増につなげる そのことが国力の向上に大変役立つので 留学生向けの奨学金としてかなり高額な公費を支出することが正当化されるという議論がなされています その一方で シンガポールのようにグローバル化の進んでいる国においても 国立大学における留学比率には上限を設けるということがなされています 我が国のグローバル化はそこまでまだ進んでおりませんけれども これまでの提言が着実に実行されていけば 6

それほど遠くない時期にこういった観点からの議論も必要になってくるのではないか その段階では 教育政策を 今以上に 産業政策のみならず人口政策などと結びつけて議論することが必要になってくると思いますし 公費支出の在り方 その正当化根拠をどこに求めていくのか こういうふうなことについてもタックスペイヤーとの関係で突っ込んだ議論が必要になるかもしれません 更には 私立大学の経営者としましては 国公立学校と私立学校との役割の分担とか それぞれの学校の学生 生徒への公的な支援のあるべき姿 こういった問題も詰めて議論する余地があるのではないかということを感じているところでございます 下村大臣のお言葉に蛇足をつけ加えてしまっただけかとは思いますが こういった点も含めて 今後 議論を深めていくべき課題や あるいはこれまでの5つの提言のフォローアップの在り方につきまして 委員の皆様から御自由に御発言いただければと思います 大竹委員 どうぞ 大竹委員 2 点お話しさせていただきたいと存じます 第 1 点は 今朝ほどですが 広島県の湯崎知事を御案内して幕張インターナショナルスクールを半日見学してまいりました 先ほどお話しいただいたようなことを実現していくためには非常に良いモデルになると実感いたしました 現在 インターナショナルスクールで1 条校として認められているのは幕張の他 同志社国際学院 沖縄アミークスインターナショナルがあると伺っています できましたら 幕張インターナショナルスクールの理事長早川恒雄氏などをお呼びして お話を聞く機会もつくっていただければ大変参考になるのではないかと思います なぜかと申しますと そういった学校が各県に少なくとも1 校あるいは複数誕生することが日本の国を変えていくエンジンの役割を果たすのではないかと思うからです 第 2 点目でございますが 皆さんの机上配付として御用意させていただきました資料についてです この企業は 非常にユニークな方が12 年前に起業されました どんなことをされているかと申しますと これまで先端科学の出前授業を全国ののべ 8 万人の生徒に行っています さらに全国の若手研究者 1,700 名と連携し 研究開発を行うという実績をもっています つまり 教育と研究を通じ 知識のプラットフォームを世界に広げ 未来を描くとともに 科学の裾野を広げている企業です この企業は 東京都内のオフィスで 様々な科学技術の教室を開いています 御興味のある方は私が御案内しますから見学していただければと思います 鎌田座長ありがとうございました 尾﨑委員 どうぞ 尾﨑委員今 大臣から御指摘のありましたポイントにつきまして議論していくということは非常に有意義なことだと思いました 実は 鎌田座長が人口政策と結びつけて議論するという視点もとおっしゃられました その点も大いに賛成でありまして 正直 人口減少問題 今 少し世の中のはやりみたいになっていますけれども 本県などは平成 2 年 7

から人口が自然減状態に陥っておりまして ある意味 全ての政策のベクトルというのは この人口の減少の中でどう一人一人の暮らしを守っていくのかということに向いております そういう中において 教育が人口減少社会における人々の暮らしを守っていくという 更にもっと言えば 消滅すると言われる地方を守っていくために果たし得る役割というのは極めて大きいのではないかなと 本当に心から思います 1つ まず学生にとってみれば 経済的に厳しいにもかかわらず 地域で進学したい学部がないがゆえに県外に出ていかざるを得ない そういう場合が結構ありまして 高知県も今度 公立大学 ( 高知工科大学 ) の中に新しい経済経営系の学部をつくることにしました アンケートでは 大体 1つの学年で県トータル500 人弱ぐらいの人数 もし県内に社会科学系の学部が新設されたら進学したいという子がいたりするものですから やはりそういう地域の大学を充実させることが それこそ人口流出防止ダムになるということは間違いなく言えることだと思います そういう形で地域の大学を強くしていただくことと 産学間連携の取り組みを上手く組み合わせることで 先ほど言われた社会人のキャリアアップの取り組み これは地方こそ社会人のキャリアアップのためにやらないといけないこと あえて意図的にそういう場を政策的につくり出していくことが大事だろうと思っております その地域の大学を強くする そして それを通じて若者の流出防止を図るとともに 社会人の学ぶ機能というのを大幅に強化する そういう流れを是非実現していく 更に言えば それを例えば東京にあります一流の大学のネットワークにより 地方の大学のそういった取り組みを是非応援していただきたいと思いますし その際 先ほど言われたICTの取り組みによってバックアップをしていただくということは非常に有意義ではないかなと思います 延長線上にない話ということで更に言わせていただければ 是非東京にある大学の皆さんはいろんなキャンパスを地方に展開してもらいたいなと思っておりまして 林業の関係の学部を森林県に置くとか 植物園があるところに植物学のいろんな学部を置くとかしていただくと 地域の活性化にものすごくいいだろうと思いますし 一連の取り組みを是非議論させていただければと思っております ちなみに 前々回に大臣から御指摘をいただいた全国知事会との連携ということにつきましては 私はこの間 知事会といろいろ調整をしてまいりまして 7 月の全国知事会でお話しいただくと一番よかったのですが スケジュールがいっぱいで どうしても時間がとれず 申しわけございません ただ 私がプロジェクトチーム長を務めております次世代育成支援対策プロジェクトチーム ここが一番包括的に若者への投資は未来への投資という仕事をしておるところでありますので ここを中心として1 回知事を集めて 更にその他の委員会の知事さんにも声を幅広くかけて その場で大臣と密接に意見交換をさせていただいて その後 未来への投資に向けた財源確保に向けたいろんな提言などにつなげていく そういう取り組みをさ 8

せていただきたいと思います また その点 よろしくお願い申し上げます 鎌田座長加戸委員 どうぞ 加戸委員ありがとうございます まず お礼を申し上げたいのは 教育再生実行会議の委員に加えさせていただいて 私も人生の終着駅が近づいたと思っていましたが 最後にすばらしい思いをつくっていただきまして ありがとうございました また これが終わりではなくてフォローアップをさせていただけるということですので もう少し終着駅を延ばしてさせていただきたいと思っています 今 下村大臣のほうからいろいろお話がありました5つの点のうちで どうしても私の最大関心事は教育財源の確保なのです 教育財源の確保の仕方はいろいろあるのですが 一番大きいものは何かというと どうしても引っかかるのは義務教育国庫負担金でして このことが蒸し返しになるのですけれども 平成 16 年の新潟での全国知事会の大激論の末 結局知事会がギブアップをしたということが 今日の負担金 2 分の1が3 分の1に減少した原因でもありました 結果 何が生じたかというと 言うなれば 本来 国が見るべきものを地方に見てください ただ 財源は地方税で負担してくださいと 足りなければ地方交付税で補填しますというシステムは 結局地域のアンバランスを大きく認めた結果で 最後は国は足りぬところは見るのですよと言うならば 本来義務教育は国レベルのものならば 国は財源を確保すべきであろうということならば 国の財源として国の所得税でやるべきであって 地方の住民税で賄うべき性格のものではないというのが基本的にある もう一度 議論を蒸し返しかもしれないけれども 今後の教育財源の確保の中の一番大きなロットを持つものですから もう一度この会議で再議論していただいて 当時の議論が正しかったのか 現在がどうなのかということは やはりこの教育再生会議の中でもう一度検証する機会を持っていただければと思っております そのことは 結果的に全国の豊かな市町村であろうと 貧しい市町村だろうと みんな平等に自己財源で本来賄うのですよ 足りなければ 国が面倒を見るのですよという思想が 果たしていいのか 義務教育は国が財源を心配しないで面倒見るから あと地方はやってくださいという形でないと 地方が財源を与えます やってくださいと言われても もらえないところは結局国にすがって 交付税を一生懸命増やしてくださいという陳情合戦で終わってしまうと私は思います ここは教育財源の基本の問題として 本来 いかなる納税者から国民の義務教育を賄うのが正しいのか それはいかなる財源が正しいのか どんな方法がいいのか 国が見るのか 地方が見るのか 国と地方が協働して見るのかということ 白紙に返っての議論があってこそ 将来の教育財源への展望が開けるのではないか 非常に迂遠のようでありますけれども やはり一番大きな問題だと私は思います 鎌田座長それでは 佐々木委員 どうぞ 佐々木委員いくつかお話をさせていただきたいと思います 9

まず 科学技術のイノベーション 新たな産業を興すための人材育成について考えたいのですが 私は塾を経営しているので感じるのですが 小中学生で 学力のトップクラスの子ども達が目指すのは 理系だと 今 医者志望が圧倒的に多くなっているように思います 少し話が変わるのですが 私自身 女子のサッカーチームを持ったり 女子のサッカーリーグのなでしこリーグの運営にも関わっているのですが 2011 年の 一番最近の女子サッカーのワールドカップで日本が優勝しましたよね 世界中がなぜ日本の女子サッカーは短期間で強くなって優勝できたのかについて調べているのですが 実はナショナルトレセンという制度があって 10 代そこそこくらいから 全国の 北は北海道から南は九州沖縄まで 優秀な選手を各地で集めてそこで育成したことが最大の要因であると言われています 世界のトップを目指す国々がそれを真似して日本の優位性がなくなるのではないかというようなことも危惧されているようです 教育に分野においても やはりそういう仕組みや制度をベンチマークする必要があると思うのです 冒頭で理系志望の子ども達の中で医者を目指す割合が多いと思うという話をしましたが その子ども達に 何で医者を目指すのかと聞くと 偏差値が一番高いからという理由で 要は自分の学力の高さの証明として医学部を受験することを希望する そしてそこに合格することが夢や目標になっている受験生が結構いることを実はよく耳にします そこに合格するために必死でがんばって勉強する姿というのはすばらしいですし 尊いことですが その子ども達が持つ志や夢としては 少しさみしいというか 少し残念な気がします 誤解のないように申し上げておきますが 決して医学部を目指すことや医者になることを否定している訳ではありません 科学技術のイノベーションや新しい産業を興すための人材育成という観点から考えると 理数系ですごく力のある子ども達に 小学生や中学生の早い段階で スポーツではオリンピックやワールドカップがあるように 算数オリンピック物理オリンピックとかもありますので 積極的に様々な機会を提供したり そういう子ども達には産官学で連携して 色々な科学技術の最先端の事例を見せて もちろんその中に 医学や医療に関する内容を含めて 様々な刺激や感動を継続的に与えて 将来の志や夢にしていくような取組みが必要なのではないかと思います これが1 点目です 2 点目ですが ICT 教育についてです ICT 教育の場合 一番私が思いますのは 教科書会社さんには著作権等々の問題があると思いますので それこそ反転授業として いつでもどこでも勉強できるように小中学校で導入していく場合 教科書会社さんが現在 紙ベースでビジネスになっているものをどれだけデジタル化して ある意味オープン化される中でどうやっていくべきなのかという課題があるでしょうし それを受ける側としては 今度は小中学校の先生方が その動画で出てくる先生とどちらが上手いか 下手かとかみたいに比較されてしまうようなことに 10

なってしまうと やはり抵抗が出てくると思うので そのあたりが課題としてあるのではないかと思います でも 本質的にいえば 教えることが先生の役割なのだろうかと思うのです 子ども達一人一人に その能力を発揮させることが役割だとしたら 教えることが全てではなくて その一人一人の能力を引き出す側に回る それがアメリカで反転授業が広がった大きな理由だと思いますので 教えるということをどれだけ手放して 1つのクラスの中に様々な能力や才能を持った子ども達がいると思いますが それぞれの子ども達の個性に合わせた ある意味個別でのフォローアップをするという側に先生が回るようなことがあると この ICT 教育というのはすごく学校の授業と連動してうまく進んでいくのかなとも思いました それから グローバルのことについてお話をしたいと思います 少し前に 世界最大の語学学校の日本の責任者をされている方と知り合いになりました 世界に400 校 200 万人の生徒がいらっしゃるということで 日本からは毎年約 1 万人の日本人が その学校から海外に留学をしているそうです ですがその語学学校は 日本で日本語学校を運営するのが難しいので 海外から その語学学校の本部はスイスとスウェーデンにあるとのことで特にヨーロッパからの来日を希望する若い留学生は多くいて 自分の語学学校に連れてきたいのだけれども 制度上の問題からなかなかそれができないのだということを言っていました その理由は日本で日本語学校を運営するためには 土地 建物を全部自前で持たないといけないので そこまでの投資はできないという会社としての判断があるからだと言っていました ちなみにこの5 年間で一番多く教室を出した国は中国だったらしいですが 2020 年に向けて 留学生 30 万人構想の中で そういうことが1つネックになっている可能性があるということを問題提起させていただきたいと思います 最後ですが ニート問題についてです 以前もこの場で少しお話をさせていただいたことがありますが 厚労省がやっていた若者自立塾という引きこもりの若者対象の合宿を5 年ほど前まで 3 年間担当して ニートの若者の自立支援に関わりました みんなすごいトラウマを持っているのですけれども 優しくていい子ばかりだったと感じました ちょうど民主党政権のときに事業仕分けでなくなってしまいました なくなった理由は 確か 予算 70 億ほど組んだ内 実際利用が7 億ぐらいしかならない なぜかいうと 広報活動がほとんど事業費の中に計上されない ですから そんなことをやっていることを誰も知らない 知っていた場合でも 軽度な引きこもりの人達は参加するのですけれども だんだん症状が重たい状況になっていって 本当に家から出ることができないような人達になると やはりそういう研修にも参加することが厳しいという現実がありました そういう状況になってしまうと親御さんだけが必死になって何とかしようとされていますが 行政や民間の団体や組織が責任をもってサポートしていくのは難しいのが現状で 11

す なので 国としてこういう制度があるよと関係各所に徹底的に広報して 引きこもっている若者を確実にサポートしていくような そんな活動や取組みをもう一度再構築していただきたいなと思います 以上です 鎌田座長それでは 鈴木委員 どうぞ 鈴木委員先ほどの下村大臣の最初のところで 少子化の中で優秀な留学生を日本に招くというようなことがあったのですけれども 私も大賛成で 少子化の流れはここ数十年 どう考えても変えられないだろうと思うのです 先日 集団的自衛権の問題があったときに マスコミが取材しまして その中で埼玉の大学生 留学生が発言していました 中国人の留学生でしたけれども こういった日中関係悪化の中で 中国に戻ってしまうのか 日本が嫌になりましたかと質問されたら そうことではないと 自分達は この国が好きで来ているのだから 自分の意思で学んでいるのだから そういうことはないと こういうふうな流れが早急に変わっても 中国に皆戻ってしまうということはあり得ないと言っていました 非常に感動しました 実は非常に優秀な留学生が多数いて 相変わらず中国から来日している 都内中心に展開している大学入学の予備校のような塾があります 詳しくは省略しますけれど大臣のお膝元にもその学校の系列校はあります そこの学生が この春にどれぐらい日本の大学に入ったかというと 東大に21 人 京都大学に12 人 東京工大に13 人 早稲田大には 座長 その学校からだけで182 人合格しているのです 非常に優秀な学生が短期間で物すごく勉強して入学しています そこでは いわゆる学歴詐称して入ってくるような学生ではなくて ちゃんとした語学力もある 勉強の様子を見ていますと非常に熱心です そういった子達が日本に来た限りは やがて日本に嫌気をさしてどこかに行ってしまうというのではなくて やはり日本が好きで安心して日本で働く 最終的には日本に家庭を持ち 国籍も持つような 先ほどおっしゃっていたように そういうふうな育て方が必要なのではないかなと思うのです 私は前にも言ったことがあってひんしゅくものだったのですけれども 今 日本には研修生のお子さんをはじめとして いろんな形で日本にやってきた外国人のお子さんがいます それが学校に入る 入れない子もいる 様々選択肢はあるのですけれども そういった子をこれからは日本人としてしっかり教育していく そういうふうな姿勢が大切なのではないかと思います 外国人をお客様扱いするのではなくて 国民としての資質 そういったものを道徳観念も含めてちゃんと育てていくことが大切かなと私は思っているのです もう一つ あとは社会人の学び直しで お年寄りのことで 私はお年寄りは余り出しゃばるなと言いますけれども やはり学びたい気持ちを大切にしたい ましてや学べる時期ですから 大学でも高等学校 専門学校も含めて リーズナブルな学費で学び直しができるような体制をつくって それで若者といろんな形で交流させるというが大切だと思って 12

います 以上です 鎌田座長では 武田委員 どうぞ 武田委員これまで この教育再生実行会議に私もかかわらせていただいて 本当にかかわりながらも非常に無知だなと自分のことを思いながら皆様とのかかわりの中で 本当に貴重な学びをさせていただいたと思います それに関しまして感謝しております そして これからも5つの提言のフォローアップと 大臣からも提案いただいた5つのポイントに対してのお話が進んでいくということで 私が今感じていることは 本当にこの特に最後の第五次提言に対して いろんなテーマが入っていて 特にこれから危機的状況になっていく少子化についてのことも 教育がすごく果たすべき役割が大きいと感じているので ちょうど私ぐらいの世代の女性達がこれから それをすごく理解しないといけないと思っているのです ただ 今までと同じような 例えばゆとり教育とかも 私達 例えばこの議事録も アクセスすれば見られるのですけれども それはそれをしない私達の世代の女性達もいるわけで 来たときには土曜日が休みになるらしいだけで終わってしまっていると思うのです なので 私達が今まで出してきた提言は どういう意図を持ってどういうふうなビジョンを描いてというのを どんな若い人でも 関心のない人でも全員が知っておいて では私ができることは何だろうをしていかないと本当に変わっていかないのではないかなと思っています なので 具体的なこととはお話はできないのですけれども 今までのこのことをどんなふうに人に伝えていくのか 今までのやり方では伝わっていないということは明確なので それを改めて私も考えていきたいなと思いますし この会議の中でも 改めて考えていかなければならないのではないかなと思っています あともう一つなのですけれども 大学の地域における機能強化という観点でいいますと 私の現在住む三重県は 伊勢神宮があって 神は女神ですね 天照大神様は女神なので とにかく私が勝手に思っているのは 女性がすごく働きやすくて子供も育てやすくて スポーツもここだったら例えば出産してからもまた続けられるのだみたいなことをもっと国立大学と県がもう少し一緒に取り組むような部分があれば そこに特化した大学づくりとかカリキュラムづくりもできるのかなと考えています なので 是非この議論 私も大変関心を持って進めていければと思っています 鎌田座長川合委員 お願いします 川合委員 5つの提言をしっかり出せたのはすばらしいことで この会議の場で議論させていただくことと いろいろな御指導のいただけたことの賜物だと思っています これまでの5つの提言は 個別の課題をそれぞれについてしっかりと議論を進めて こうあるべきだという提言にまとめていただきました それらを実行に移す中で 先ほど大臣からいただいた5つのテーマ 最後の財源は別かもしれないのですけれども に沿って見ていきますと これまで私達が個々別々に検討して来た課題を 今後は実質的に組み合 13

わせたり あるいは 相反するものをどうやってバランスするか そういう観点でこれから考えることが大事だと思います 実際に日本の数学の教育について この間 英国から教育省の政務官の方がいらしてお話をしていた際に 日本の教育を真似するのだとおっしゃっていた 日本は 平均値をきれいに上げており これは大成功のやり方であるということでした 全員に同じものをチャージして 文句を言わせずにやってきたことの賜物であると イギリスはそういうふうに舵を切るとおっしゃるので えっと思いました 私達は個性を伸ばす教育を実施している国の代表は英国だと思っていたら 実は彼らは彼らなりの悩みを持っているということですので どうにかして両立しなければいけないということなのだと思います ですから 個性を伸ばしながら だけれども 平均的な水準は下げないというのはどのようにすべきであるかという これは大変難しい問題ですけれども これを意識してやらなければいけない すなわち 画一化教育と多様性教育を共存できるかという 多分これは大変重要な問題となると思います 同様に相反するような組み合わせが多々あるなと思います それは 社会人の学び直しだとか キャリアアップというのは 実は18 歳年齢を大学に入れるのとは全然違っていて 多分これは家族を養いながらキャリアアップしていくことになるわけです そうなりますと 質の向上とともに時間の効率化が必要で これはまさにICT 活用の最たるものになるだろうと思います こういうシステムは実は既に日本にありまして 放送大学というシステムをよく御存じだと思います これは非常にいい授業をやっています こういういいものを上手く活用しながら 今 目指すものを実行に移していくという考え方がとても大事ではないかと思います グローバル化についてです これまで私自身もグローバル化というと大学以降のことを念頭において考えていたのですけれども この間 私が勤めます理化学研究所で インターンシップで高校生が海外から数週間来たいという申し出がありました 私達は大学生以降を受け入れるシステムはあったのですけれども 高校生というのは考慮していなかったので 既存のシステムの中でどうやって受け入れられるか今検討しているのですけれども やはり本当に文化を振興させていこうとすると 若いときのエクスチェンジが非常に大事です 日本も AFSとかいろんなシステムがあり 高校生ぐらいからアメリカに留学して交流を深めていた過去があることを思い出しました そうすると 日本側のほうもシステムとして将来グローバル化の要になる中学生 高校生ぐらいの人材を受け入れる学校のシステムがあってもいいのではないかと思います 先ほど尾﨑知事が地方の振興ということで大学のお話をされていましたけれども まさにこういうボーディングスクールですね たくさんの数は要らないと思いますが 寄宿制のかなり高度な学校も含めて 非常に景色もいい風光明媚なところで教育を受けられる環境を提供することは良いと思います でも そういう形式で 日本の特に都市部でない文化を広めていく宣伝になればグローバル化につながるのではないかと今お話を聞いていて思いました 特に小中高一貫の教育などを考えるときのモデルシステムとして 途中から 14

そういう寄宿制を使うなどというのは 今までの日本では徐々に衰退してきたシステムですけれども もう一度見直していただいてもいいのではないかと思います 英国の例はかなりショックでしたので 我々は行ったり来たりして進むべき方向性と取り組むべき内容を間違えないように いいところだけを上手く取り入れていければと思っております 鎌田座長どうぞ 大竹委員皆さんに刺激を与えたいと思い カラー図解 EURO 版バイオテクノロジーの教科書 ラインハート レンネバーグ著 ( 講談社ブルーバックス刊 ) という本を持ってきました これはバイオテクノロジーの本ですが 欧米では医学部を目指す人が読んでいるのではなく 一般の学生が読んでいる本なのです ドイツ人が書いたので ドイツ語で出版されて 現在は英語と中国語と日本語 スペイン語になっています ご覧になっていただくとおわかりになると思うのですが 教養 とはこういうことを言うのだと 私にはわかったのです 欧米の大学生は年間数百冊 こういう本を読んでいるのです もちろん 基礎学力がなければ読めません 基礎もしっかりできていて こういう本を一般の大学生が読んでいるという現実を 我々は直視すべきだということを申し上げたいので 回覧させていただきました ご覧いただきたいのですが 日本でも大学の1 年 2 年が読んでいるようですが なかなかレベルの高いものです これはあくまでもバイオテクノロジーに関する本ですが 同社からは自然科学を中心とした教養の書籍が出版されている 高校生用 中学生用も出版されているということを 昨日 直接講談社ブルーバックス出版部に電話をかけて聞きました 先ほどICTの話もございましたけれども それも結構ですが 日本でも 50 年にわたってこういう教養本を同社は出しているのです しかし こうしたものを 学校の先生がどの程度活用されているのか あるいは生徒がどの程度知っているのか 本当に学ぼうと思ったらどこにいたって学べるのだということもお伝えしたく この本を今皆さんにご覧いただいた次第です 鎌田座長八木委員 どうぞ 八木委員下村大臣から5つの課題が提示されました 課題を実現するためには 財源確保はもちろん必要だと思うのですけれども 同時に これまでの五次までの提言をずっと見ていまして やはり中央と地方との関係といいますか 文部科学省と地方教育委員会との関係というのを私は見直すべきときが来ているのではないかと思うのです といいますのは 私は教育行政に関しては 地方分権を進め過ぎたのではないかと思うのです せっかく 官邸発で教育再生のいろんな提言をして また文部科学省のほうで制度設計していただくことになるわけですけれども それがなかなか地方にそのまま伝わっていかない 先日も北陸のある県に行って聞いたことですけれども 県教委が組合と一体となって 県教委の幹部は 教育長初め全員組合出身だというのです そして市町村の言うことも 国の言うことも全然聞かないのだというのです アンタッチャブルな まるで 15

伏魔殿のようになって 問題意識もなく旧態依然としてやっているということなのです ここはもう少し文部科学省の権限を強めて 第 1 次安倍政権のときに 地方教育行政法の改正で少し権限を戻し またこの前の国会の改正でさらに少し戻りましたけれども 中央が牽引していくという姿勢を示さなければいけないのではないかと思っております 御異論があるかもしれませんが もう一つは グローバル人材の育成というのは不可避だと思うのですけれども それを行うに当たって やはり日本人自身のアイデンティティ教育 その部分について再認識する必要があると思います ここはまだなかなか認識されていないところでありますけれども 一体 我々は何者なのかというあたりをしっかり持っておかなければ グローバル化の中でふわふわ流されてしまうのではないかということです このアイデンティティ教育というのは 恐らく今後 我が国が成長していくに当たっての精神をつくる部分だろうと思うのです 自信 誇り やる気 そういう部分です 日本人はまだまだできるぞ やれるぞと こういう部分をつくる部分だと思うのです 3 番目ですけれども これは地域の核としての学校をつくるということについてですけれども 私はこの後 午後 4 時から愛知県の大村知事とお会いすることになっていまして 用件は 愛知県で今度 総合工科高校というのをつくるのだというのです スーパー工業高校です 愛知県の場合は 産業県ということもあって 工業高校への進学率が二割以上と非常に高いのだそうです そこにシンボルとなるようなスーパー工業高校を名古屋のど真ん中につくるというのです 建物だけで110 億円かかるそうです その内容について相談したいということでお会いすることになっていますけれども これに代表されるように それぞれの地域の特色を踏まえて 第五次提言には言葉としては出ていませんけれども プロフェッショナルラインの核となるような学校づくりをしていく必要があるのではないかということです これは今後の我が国の言わば人材成長戦略と言うべきものだと思います そういう人材を育成していくということは 私などの認識では 第五次提言で初めて強調されたように思うのです ここも踏まえて フォローアップしたいと思います 以上です 鎌田座長副座長 どうぞ 佃副座長先ほど大臣より 今後の検討課題として 一層本質的 根本的な教育再生の方策というのを1つの項目として挙げられましたが 私 まだ考えがまとまっているわけではございませんが 常日ごろ考えているのは やはり日本の文化というのを考えてみると 異質性 多様性を尊重する文化 それから 出る杭を更に伸ばしていく文化 この2 つが決定的に欠けているのではないかというような気がしてしようがありません 先ほど川合委員から 画一化 ボトムアップが課題だと思っている国もあるというお話がございましたが 日本の場合は 今のむしろ多様性 異質性を尊重するというのと 出る杭を伸ばすという この文化が決定的に欠けている それを公平性とか 平等だとかと 16

いう甘い言葉でくるんでしまって非常に漠然としたそういうイデオロギーみたいなものでくるんでしまって そこまで踏み込んでいけていないというのが一番の問題ではないかなと考えています 第 2に ICTの活用ということも大臣は挙げられましたけれども 今の小学校などでも 情報を先生から生徒に与るという時代はもう過ぎたのだろうと 情報は幾らでも ICTで わざわざ学校へ行かなくてもいろんなところであらゆるところで手に入れることができる したがって 小学校とか同じような子供達が先生のもとで一緒に集まる意味は何かというと やはりそこでお互いの知識とか考えていることを闘い合わせる そういう場が教育の場ではないかと 教育の場そのものの定義が随分変わってきているのではないかと私は考えておりまして そういうことを闘わすことによって今の異質性への尊重だとか 出る杭を伸ばさなければいけないのではないかというような考え方が小学校のときから 知識を先生から一方的に受けるのではなくて 子供達同士で議論して 感心したり 落ち込んだり 友達とやり合うということでだんだんと醸成されていくのではないかという気がして ここのところが一番欠けているのではないか 小学校のカリキュラムをがらっと変えるような そういう方策が必要なのではないかと思います 済みません 長くなりました 鎌田座長ありがとうございました 富田議員 どうぞ 富田衆議院議員大臣からICT 化のお話がありましたが 実は昨日 電機連合の皆さんとうちの党は この10 年間ずっと政策提言を聞いて議論しているのですけれども 学校教育のICT 化について電機連合の皆さんからも提言がありました その資料を読んでいまして 下村大臣のもとで第 2 期教育振興基本計画における中に 教育の ICT 化に向けた環境整備 4 カ年計画を去年策定していただいて 財源的には 単年度 今年 1,678 億円という 今後 4 年間で全部で6,712 億円の手当の見込みがついている ただ これは地方交付税措置なので どこが 自治体がやるかどうかが平等ではないのではないか 電機連合の皆さんの資料ですと 今年は ICT 機器の導入が始まる最初の年だということでこんなふうに言われていました 荒川区は2014 年 9 月から区内の小中学生に授業料のタブレットを配布 教室の電子黒板と連動した授業を行う 目黒区は 民間企業とタブレットを使った授業の実証研究を開始 東京の狛江市は 2013 年に市立の全小学校に40 台ずつタブレットを配付 2015 年度は市立中学校への拡大を検討中 佐賀県は2014 年度より県内 36の県立高校でタブレットを導入した授業を開始 余裕のあるところだけがやるようになって ますますこういう環境整備の格差が出てくる また コンテンツがあるのに使われていない 学校の先生が使えない これは実は福田 麻生内閣のときに自民党 公明党で ICT 化で電子黒板とかそういうのを導入しようとやったのですけれども 民主党政権で全部一旦区切られてしまって そのときに先生が一番反対したのです 電子黒板を使えないと そういうところを直していかないとどうしようも 17

ないのではないかなと そのあたりもきちんと一応 4カ年計画ができていますので それに加えてそういったところを御議論していっていただいたらいいのではないかなと思います 鎌田座長ありがとうございました ICTは大学教育や社会人教育にも非常に活用されていて 放送大学もありますれども 早稲田大学のeスクールも 自衛隊員とか看護師とか あるいは羽生結弦君みたいに外国で活躍している人達の教育に随分役立っています 一言つけ加えさせていただきました 少し時間が過ぎてしまいましたが 大臣 お願いします 下村文部科学大臣兼教育再生担当大臣本日は 今後の新たな検討テーマに関し積極的に御議論いただきまして ありがとうございます 本日いただいた御意見をもとに 総理 座長とも御相談をいたしまして 具体的な論点について取りまとめ 次回会議からの本格的な検討を開始したいと思います 何人か共通された意見としては 例えば義務教育について 加戸委員から国庫負担金を国がもっと責任を持つ 100% とはおっしゃいませんでしたけれども しかし そういうふうにしたらいいのではないか これは実際 今回の第五次提言の報告で与党各党を回ったときに 6-3-3 制の見直しの中で それだったら もう義務教育学校と名前を変えて その中でそれぞれの自治体が義務教育学校の中で考えてもいいではないかということも言われた方もいらっしゃったぐらい 義務教育について国がどう責任を負うべきかということは これは重要ではないかと思います それというのも 前回もお話ししたかもしれませんが 私たちの道徳 というのがせっかく全ての小中学生につくって配布をお願いし なおかつ 是非これは家に持ち帰って親御さんにも読んでいただきたいとお願いを2 回しているのですけれども 多分 3 割もまだ徹底していないと思うのです 特に道徳については これは日教組関係なく教育現場は拒否反応がありまして 国にいちいちそんなことを指図されたくないというのが根底にあるとしか思えないという部分があって これは極端な象徴ですけれども しかし よかれと思ってやろうとしても 結果的にそれが現場で十二分に届かない 反映しないということにおける 八木委員からは 国と文部科学省と地方自治体との関係を考えたらいいのではないかという話がありましたが 現場の中で住民の声を聞きながら なおかつ時代の変化に対して適切に対応できるような教育行政 学校現場をどうつくっていくかということも非常に課題だということを今日のテーマ以外でも 今お聞きして感じたところでもございます 教育財源については 先週 OECD 非公式大臣会合というのがありまして ここで特別セッションをつくっていただいて 私のほうでこの説明をいたしました そのとき 北欧の教育大臣からは 私が提案したこの教育財源を確保することによって幼児教育の無償化や高等教育の無償化まですることが つまり 教育は未来の先行投資だと 若いときに教育をきちっと社会保障的な位置づけでやることによって 将来 年をとったときの社会保障 18

も軽減することもできるという話をしましたら そんなの当たり前ではないかと 自分達はもう消費税 25% だと 日本は8% なのだから消費税を上げればすぐ解決するではないかと なんで上げないのだと 不思議に思うような そういうコメントが幾つも続いたのですが それは国柄の違いですね 我が国はそう簡単に では消費税 確かに1% 上げるだけで 高等教育における財源はOECD 並みぐらいにはすぐなるのですけれども なかなかコンセンサスづくりで 消費税を上げることでさえ一内閣が飛ぶかもしれないぐらいの 我が国においては事ですから そう簡単にいく話ではないということを申し上げたのですが しかし 財源問題 教育の問題というのは どう国民に あるいは日本全体で共有をしてもらうようなことをしていくかということは 本当に戦略的に考えていく必要があるのではないかと思います そういうことを踏まえまして 今後の議題に 議論に当たりましては テーマによっては本会議のもとに更に分科会を設けて その分科会でより専門的な方々にも参加してもらって議論を深めていくということも必要ではないかと思います これに関しても 次回会議で委員の皆様方に御相談させていただきたいと思います 次に 御報告をいたします まず 大学ガバナンスの改革に関する学校教育法及び国立大学法人法の改正法案について 前回の会議でも申し上げましたが 6 月 20 日の参議院本会議で可決 成立いたしました 成立した法律の内容については 参考資料 2として配付しておりますので ご覧になっていただきたいと思います 次に いじめ対策について 本会議の第一次提言を受けて いじめ防止対策推進法が昨年成立をいたしましたが 同法に基づく取り組み状況の把握 検証を行うため 参考資料 3としてお配りしておりますように いじめ防止対策協議会を設置し 昨日 その第 1 回会議を開催いたしました この協議会では 学校関係者や弁護士 心理の専門家など 各種職能団体等の関係団体から有識者の参画を得て 法に基づく取り組み状況の把握と検証を的確に行うとともに いじめ問題に取り組む関係者間の連携強化を図り 実行的な対策を協議していただき 今後のいじめ防止等の取り組みに生かしていきたいと考えております これから 平成 27 年度概算要求に向けた検討が本格化することとなります これまでの本会議の提言の着実な実行のために必要な予算をしっかり要求していきたいと考えておりまして これについても 今後 本会議に御報告させていただきたいと思います 本日は まことにありがとうございました 鎌田座長ありがとうございました 次回の会議は9 月の開催を予定いたしております 日程につきましては 皆様と調整させていただいた上で 追って事務局より御連絡申し上げます 本日は 少し時間を超過してしまいましたけれども ここで閉会とさせていただきます どうもありがとうございました 19