第 1 ステップで A 社の株式は B 社が 100% 保有していますので 借入金の返済財源を補いつつグループの支配 権を維持 さらに会長から社長への株式の承継も資金負担を軽減しながら実施できます 以上 2 段階に分け提案を行い 現在順調に事業の承継を進めておられます ( 注 )B 社は資産保有会社

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(1) 改正の内容 内容 現行制度 特例制度 納税猶予対象株式 納税猶予税額 発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係る贈与税の全額 相続の場合 : 納税猶予対象株式に係る相続税の 80% 取得した全ての株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

事業承継関連税制について 関東経済産業局 平成 30 年 6 月 中小企業金融課

事業承継税制の全体像は ( 図表 1) の通りである ( 図表 1) 事業承継税制の全体像 経営者 1 代目 経営者 2 代目 一括贈与 大臣認定 贈与税の課税 贈与税の納税猶予の適用 相続税の納税猶予制度と同様 雇用確保を含む 5 年間の事業継続を行い その後も株式を継続保有 生前贈与により株式の

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

参考. 改正前の制度概要 ( 改正対象は太字 ) (1) 税の納税猶予の全体像 ( 概要 ) の要件 会社の代表者であったこと 時には代表権を有していないこと と同族関係者で決議数の 50% 超の株式を保有かつを除いた同族内で筆頭株主であったこと 認定対象会社の要件 の要件 会社の代表者であること

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

Microsoft Word - 36号事業承継.doc

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

1 第 2 章都道府県知事の認定について 第 1 節第一種特例贈与認定中小企業者 贈与税の納税猶予制度の認定要件 ( 施行規則第 6 条第 1 項第 11 号 ) 贈与税の納税猶予制度の適用を受けるには 以下の要件等を満たすことが必要です 1 対象会社要件 中小企業者であること 上場会社等 風俗営業

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

1. はじめに 中小企業経営者の高齢化が進展する中 事業承継の円滑化は喫緊の課題です 平成 30 年度税制改正において 事業承継の際に生ずる相続税 贈与税の負担を軽減する 非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例 ( 以下 事業承継税制 ) が抜本的に改正されました 本改正では

1 贈与税の納税猶予制度の認定要件 ( 施 規則第 6 条第 1 項第 11 号 ) 贈与税の納税猶予制度の適 を受けるには 以下の要件等を満たすことが必要です 対象会社要件 中 企業者であること 上場会社等 俗営業会社に該当しないこと 資産保有型会社 は資産運 型会社 ( 以下 資産保有型会社等

事業承継支援について

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

納税猶予打切りリスクの緩和 利子税率の引き下げ 承継 5 年超で 5 年分の利子税の免除 債務控除方式の変更 債務控除を株式以外の財産から行うことで 納税猶予の効果を高める < 平成 27 年度税制改正 > 贈与税の納税猶予 免除制度の拡充 1 代目が存命中に 2 代目が 3 代目に納税猶予 免除制

贈与税の納税猶予制度の認定要件 ( 施 規則第 6 条第 1 項第 13 号 ) 贈与税の納税猶予制度の適 を受けるには 以下の要件等を満たすことが必要です 3 ( 贈与者 ) 先代経営者以外の株主等の要件 先代経営者からの贈与 は相続以後に 贈与を った者であること ( 先代経営者からの贈与 は相

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××税制(所得税・法人税・法人住民税・事業税)

株式の贈与 相続税を ゼロ に! 中小企業の事業承継税制と金融支援 - 中小企業経営承継円滑化法事業者向け手引き - 神奈川県

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

Microsoft Word - 第67号 来年からの贈与税改正と相続時精算課税を選択する際の注意点

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平成19年12月○日

平成16年版 真島のわかる社労士

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

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個人版事業承継税制の創設について 現行税制上の事業承継支援特例を踏まえた検討

速報!  平成27年度税制改正セミナー

テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

2 b. 廃業 3) 事業承継計画 1 現状の把握 a. 事業承継に係る関係者の状況 中小家の親族関係 その他の関係者 氏名 年齢続柄 備考 氏名年齢 備考 中小太郎 60 歳 本人 T 社の創始者 ( 代表取締役社長 ) A 63 歳 T 社の専務取締役 ( 太郎の右腕 最近病気がち ) 中小花子

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

目次 特例措置の概要等... 5 ( 問 1) 非上場株式等についての相続税 贈与税の納税猶予及び免除に係る一般措置と特例措置との違い... 5 ( 問 2) 相続開始後の特例承継計画の提出... 8 ( 問 3) 特例措置の対象となる株式等の種類... 9 ( 問 4) 特例措置における雇用確保要

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

2018年度税制改正大綱 - 資産税関連の主な改正点

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プルータスセミナー 新株予約権の税務について 株式会社プルータス コンサルティング 平成 18 年 12 月 7 日

100325 あなたの会社の事業承継.doc

2. 改正の趣旨 背景 中小企業経営者の高齢化が進んでいるが その半数以上が事業承継の準備を終えていない このような現状を放置すると中小企業の廃業の増加により地域経済に深刻な打撃を与える恐れがある 事業承継の円滑な実施は 事業が継続されることによる雇用の維持に加え 休廃業企業のうち一定数は経常利益が

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

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2011年度税制改正大綱(相続・贈与税)

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

将来 = 何年後 どのような状況になった時を明確に 誰に = 親族とは限らない どのように = 相続や提携や合併などの方法 どのような事業 = 既存事業とは限らない他事業との連携や転換も 自分や従業員 = 将来の家族も含めた生活保障重要な要素である 戦略を立て それを課題ごとに 時系列的に落とし込ん

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

. 個人投資家の年齢層と年収 個人投資家 ( 回答者 ) の年齢層 8% 6% 28% 2~3 代 5% 2% 3% 4 代 5 代 6~64 歳 65~69 歳 7 代以上 個人投資家 ( 本調査の回答者 ) の過半数 (56%) は 6 歳以上のシニア層 昨年調査 6 歳以上の個人投資家 56%

個人事業者向けの事業承継税制が創設

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『事業承継の際の相続税・贈与税          の納税猶予制度』

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問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

第 5 章 N

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

税制改正を踏まえた生前贈与方法の検討<訂正版>

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

20年度「応用課程・ビデオ問題」

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

原稿4.xls

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

1 設備投資をして生産性を高めたい! ~ 中小企業経営強化税制の創設 ~ ~ 固定資産税特例の拡充 ~ 利用できるのは 法 人 個人事業主 法人税 所得税固定資産税 省力化のため セルフレジ ( 複数台合計で約 1,500 万円 ) を導入したい! 何か使える支援策はないかしら? 経営力を向上させる

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

日本基準基礎講座 資本会計

債務控除できるもの できないもの 1. 概要相続税の申告で 債務控除できるものや葬式費用には 被相続人名義の銀行借入金や未納の所得税等の公租公課 未払医療費等のいわゆる債務の金額 葬式費用が挙げられます ( 相法 13) 斎場へのタクシー代や式後の飲食代なども含みますが 通常必要とされる範囲内とされ

2006年5月10日

15 相続税納税マニュアル

服部法律事務所ニュース 遺言書について その4(相続税)

法人を活用してガッポリ貯めるシリーズ c 給与でガッポリ貯める 給与でガッポリ貯める 銭儲け節税の大平経営会計事務所 と組んで 徹底的な節税と蓄財を図りましょう!!

金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

滋賀県内企業動向調査 2018 年 7-9 月期特別項目結果 2018 年 11 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業の事業承継の動向を調査するために 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 7-9 月期 ) のなかで 特別項目

中小企業等経営強化法の概要

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

事業承継税制の拡充・資産税逃れ対策等

相続対策としての土地有効活用

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

スライド 1

2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

Transcription:

事例 1 : 持株会社を介した事業承継 ( 電子部品製造業 ) A 社は 従業員 120 名 年商 50 億円 業歴 60 年の電子部品製造業者 小型軽量化をテーマに継続的な技術革新に取り組み 安定した業績を残されてきました その結果 株価は 3 年前に 2 万円を突破し 現社長 (60 歳 ) の父 (85 歳 ) である会長が保有するA 社株式の譲受に頭を悩ましておられました しかしながら この度の不況の影響と含み損のある不動産の売却によって株価が下落 これを機に承継に着手しました プランニングに際し 専門的な立場からのコンサルティングを受けるとの方針を固められたことから 商工研から事業承継分野で経験豊かな税理士をご紹介し 対策の検討を開始しました 2 段がまえの株式の譲受同社のグループ企業は中核企業のA 社と資産管理会社のB 社の 2 社 A 社の株式は会長が 50% 社長が 30% その他が 20% 保有 B 社の株式は社長が 100% 保有していました A 社が上記不動産を B 社に売却した際 B 社は金融機関から購入資金を借入しましたが 賃料収入だけでは賄い切れない懸念が生じたことから まず返済財源の補強策を行い その後に承継に着手するといった 2 段階の案を講じました 第 1 ステップ B 社の返済財源を補うために A 社の株式配当金を B 社に還元すること また B 社を先行きグループの持株会社にする考えがあったことから A 社の株式を B 社の株式と交換することを検討しました A 社の株式を B 社が 100% 保有すれば A 社の株式配当金は B 社が 100% 受けることが可能になり また グループの持株会社である B 社の株式を会長や社長等が保有すれば グループ全体の支配権も維持することができるからです 具体的には 各人が保有している A 社の株式を B 社に譲渡する代わりに B 社が新株を発行してそれぞれに譲渡するもので 株式交換後の株主構成は A 社の株式は B 社が 100% 保有 B 社の株式は会長が 50% 社長が 30% その他が 20% 保有することとなります 会長 社長 その他株主は株式の取得価額の付け替えのみで課税関係は生じないことや会計処理も簡易な点がメリットです 第 2 ステップ次に会長が持つB 社の株式を社長に承継する方法として 贈与税の納税猶予制度と相続時精算課税制度の適用を検討しました ( 注 ) 本税制を適用すると 一定の条件を満たす場合に 贈与により後継者が取得した非上場株式に対応する贈与税の納税猶予 が受けられ 資金負担も軽減することが可能です 本件後の B 社の株主は社長が 80% 保有 その他が 20% 保有することになります ( 次頁に続く ) ( 続き )

第 1 ステップで A 社の株式は B 社が 100% 保有していますので 借入金の返済財源を補いつつグループの支配 権を維持 さらに会長から社長への株式の承継も資金負担を軽減しながら実施できます 以上 2 段階に分け提案を行い 現在順調に事業の承継を進めておられます ( 注 )B 社は資産保有会社になり 納税猶予制度の適用を受けるためには 子会社である A 社の管理部門等を会社 分割等で B 社に移動し 常時使用従業員を 5 名以上にする必要がある

事例 2: 後継者育成支援コンサルティング 後継者を支える人づくり ( 食品機械製造 販売業 ) M 社は 1975 年設立 年商 100 億円 従業員 150 名の食品機械の製造 販売を行う企業です 現在創業社長の下 全国に事業を展開中です 現社長は いわゆるカリスマタイプの経営者でしたが 体調を崩し 入院したことを契機に これまで事業に没頭するあまり 後継者の育成など事業の承継についてまったく手を打ってこなかったことに気づきました 40 歳になる長男を営業部長に起用していましたが 経営交代を切迫したものとしてはとらえていませんでした しかし いざ事業の承継を考えだすと 会社組織運営をはじめ 人事 金融機関取引 既往事業の方向性 新規事業 生産工場 仕入 販売先との関係 そして社長保有株式等 引き継がなければならない項目が山のようにあります しかも それらの優先順位もわからないまま 焦燥感だけが募っていました 特に不安だったのは自分一人で何もかも決めてきたことでした 役員以下幹部が 10 名ほどいましたが 会議でも意見具申を受けることは滅多にありません 長男を支えていける人材はいるか また長男が彼らを引っ張っていけるのか 経営のバトンタッチには若過ぎると思うばかりに 一層不安が募りました そんな折 商工中金より 商工中金経済研究所 ( 商工研 ) の 後継者育成コンサルティング の紹介を受けました 商工研のコンサルティングコーディネーターとの話し合いにより 事業承継の課題の中でも まず事業を承継できる環境づくりを優先させ 新体制整備の進捗状況を見ながら 株式の移転などを納税猶予制度を活用しながら進めることにしました 三者面談で社長交代の決意を固める商工研では 食品機械業界での経験豊富なコンサルタントを人選し 社長と長男である営業部長の両者と綿密な打ち合わせを行いました そこでわかったことは 実は 長男も 自社について やりたい方向性を持っていること ただし それが 自社の将来性にとって正解か 否か を誰にも聞けずにいること 特に現幹部とは建設的な意見交換ができていないことなど 後継者となることへの不安も明かされました そのような不安を持ちながらも 営業部長には事業を承継する覚悟がしっかりと醸成されていると判断した現社長は 即座に 1 年以内の社長交代を決意したのです また この後継者育成コンサルティングを受けるにあたり 自分は一切口を挟まないと 覚悟を表明しました 後継チームの編成この社長の決断で 長男には かえって負担と重圧がのしかかりました カリスマ的な創業社長の承継者には はかりしれない重圧がある という理解のもと コンサルタントは 長男を精神的に支えました 自分一人でどこまでできるのか という不安感を払拭するため コンサルタントがまず行ったことは後継チームの編成でした 経営者と従業員が 1 人対 150 人の関係だった会社の仕組みを 後継者を中心とした経営陣と 150 人の従業員という関係に変革していく そのためには 後継者と次期幹部候補がチームとなって 今後の経営を支えていかなければならない この方向性は 当たり前のことですが 父のように自分一人で事業を背負わなければならないと考えていた長男にとっては 心強い支えとなりました 後継チームは M 社体質強化会議 と命名されました 全社にメンバー 10 名が発表され いよいよプロジェクトチーム (PT) が動き出したのです

経営ビジョンと経営理念 M 社体質強化会議は 毎月 2 回 4 カ月にわたって開催されました メンバーの構成は 営業部長 ( 長男 ) とコンサルタントが一緒に選んだ社員 特に 若手層だけでなく 現場をよく知ったベテランも人選されました ただし 人選には 現社長は加わっていません この会議で 5 年後の M 社のあるべき姿 そしてその目標を実現させるため 経営理念から細かな戦略設計まで 自分たちが経営する立場に立ってすべて決めていきましょう 第 1 日目の冒頭 このようにコンサルタントより 会議の主旨と重要性の説明を受けたメンバーは 戸惑いを感じていました 現社長の意向がわからず また人選が総務から 営業 製造と広範囲な部署にわたり 初めて顔を突き合わせて意見を述べ合うといった慣れない状況にありました しかし 2 班に分かれた討議を経て 状況は変わりました M 社の事業の定義 からひも解き 経営のビジョン 社員の行動規範 M 社が成功してきた要因 5 年後のあるべき姿 と討議を進めていくに従い まさに創業者の経営理念そのものを認識し それを受け継ぐ過程を理解していくことになったのです 回を重ね 5 回目以降には あるべき姿への具体的な戦略立案 に取りかかりました 各部署から集まったメンバーは 現状の課題を次々に説明し 現場に即した戦略作成に入りました 誰が いつまでに 何を そして 具体的な金額から人の採用まで 戦略を次々に策定していきます ここで話し合われた内容は 机上のアイデアではなく 生き残りをかけた M 社の経営戦略そのものとなっていました 会議の進展とともにメンバーの意識は一変し 各自の責任を自覚 自己研鑽の姿勢も生まれてきました M 社体質強化会議の進展によって 長男のリーダーシップは 際立ってきました この PT が始まり 6 カ月経過した時点で 立案された戦略を実行するステージに移ることになりましたが このタイミングで 現社長は長男の営業部長へ社長を交代することを全社に発表しました 事業承継 は 後継者を支える人づくり から M 社では現在 このアクションプランに沿って 経営が進められています そして 各部署の代表となった PT メンバーは 体質強化会議の検討結果を行動指針とし 毎月 2 回の討議の際 進捗状況を持ち寄って 確実な目標達成に向けフォローも怠っていません また これと並行し 現社長から長男への株式移転についても 商工研から紹介された資産税に強い税理士により 事業承継税制に基づき手続きが進められています 事業承継といえば 株価対策といったものにすぐ目が行きがちですが この事例のように まず事業を確実に継承していくための人づくりを進めることが成功のポイントといえましょう 以上 後継体制の整備について解説しました なお 納税猶予制度を活用した株式移転スキームについては本誌 2011 年 1 月号 商工研コンサルティングの現場から1 持株会社を介した事業承継 をご参照ください

事例 3: 贈与税の納付猶予制度の活用 ( 配管資材等卸売業 ) U 社は関東地区を基盤とする従業員 50 名 年商 20 億円の配管資材等卸売業者 創業から 50 年 安定した業績を残してきましたが 企業価値の上昇により 事業承継に伴う自社株の移転にかかる税負担が 経営上の大きな懸念材料となっていました そのため U 社では 非上場株式等についての贈与税 相続税の納税猶予制度 ( 以下 新事業承継税制 と記載 ) を中心に情報収集を行い 社長から子息である常務への事業承継のタイミングを検討していました 新事業承継税制 ( 図 1) には適用に当たって さまざまな要件充足等が必要です そこで 相談を受けた商工中金の担当者は商工研 ( 以下弊社 ) を紹介 弊社から事業承継分野で経験豊かな専門税理士を派遣し 具体的な対策が開始されました 新事業承継税制の活用社長の生前に後継者に株式を移転させる方法としては 贈与による移転 後継者への売却 ( 譲渡 ) 後継者が設立した会社への売却 があげられます 社長が大半を保有する株式の常務への継承 集中を図るべく 現状分析を行った結果 後継者に多額の資金負担を強いる譲渡より贈与による移転がベターと判断され 暦年課税制度 相続時精算課税制度 新事業承継税制 等の贈与税額の試算( 図 2) が提示されました 本件の場合 通常の贈与税額 ( 図 2-1) より相続時精算課税制度を利用した方 (2-2) が有利だが 新事業承継税制を活用した方 (2-3 4) がさらにキャッシュフロー面で有利なことが明らかで また以下の理由も勘案し 新事業承継税制 を活用することになりました 相続時精算課税制度を選択すると暦年課税制度が活用不可 株価上昇が見込まれ 相続時より贈与時の価額の方が有利 相続時精算課税制度は相続時 ただちに相続税の対象となるが 贈与税の納税猶予制度では 相続税の対象とするか 相続税の納税猶予制度を適用するかの選択が可能 新事業承継税制度の要件新事業承継税制では 一定の要件 ( 適用対象会社 先代経営者の要件 後継者の要件 図 3 ) を満たし 所要の手続き ( 経済産業大臣の確認等 ) を経るという 厳格な運用が付されています U 社の場合は役員の交代の必要ありとの専門税理士の指摘により 新社屋完成を機に役員交代 ( 社長 相談役 常務 代表取締役社長 ) を実施 また 社長に役員退職金を支給した結果 自社株の評価額が引き下げられ その翌期に贈与を実行しました U 社の場合 新事業承継税制を活用することで 事業承継に係る資金負担が軽減され 経営基盤をより強固にしつつ 事業承継を進めることができました また 自社株の計画的な移転だけではなく 事業承継計画の策定時に社長と後継者である常務がよく意見交換を実施した結果 経営課題や経営の目標数値 具体的な対策を共有化することもできました U 社は 新社長の下 さらなる成長に向け邁進されています

図 1 相続税と贈与税の納税猶予制度の関係 新事業承継税制は相続税の納税猶予制度と贈与税の納税猶予制度とからなる 非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度とは 中小企業の経営者が その会社の議決権株式を親族に贈与し 受贈者がその会社の経営を承継していく場合 その贈与により取得した議決権株式 ( 受贈前から既に保有していた議決権株式を含めて その会社の発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの部分に限る ) に係る贈与税の納税を猶予し その贈与者または受贈者の死亡等一定の事由に該当した場合に免除するという制度 この生前贈与株式は 贈与者の死亡時に 経営承継受贈者が贈与時の評価額で贈与者から相続により取得したものとみなして相続税の課税価格に算入されるが 経営承継受贈者は この生前贈与株式に係る相続税につき 相続税の納税猶予制度 の適用を受けることができる 出所 : 商工ジャーナル 2010 年 1 月号付録 商工ビジネスデータ 賢い事業承継のポイント 玉越賢治著

図 2 贈与税額の試算発行済議決権株式数 :300 株社長保有 :250 株常務保有 : 50 株 1 株当り評価額 :200 万円 社長から常務へ 180 株を生前贈与 1. 通常の贈与税額 =1 億 7,720 万円 180 株 200 万円 =3 億 6,000 万円 (3 億 6,000 万円 - 基礎控除額 110 万円 ) 50%-225 万円 2. 相続時精算課税制度の贈与税額 =6,700 万円 (3 億 6,000 万円 - 特別控除額 2,500 万円 ) 20% 3. 猶予税額 =1 億 4,720 万円猶予対象となる株式 300 株 2/3-50 株 =150 株 150 株 200 万円 =3 億円 (3 億円 - 基礎控除額 110 万円 ) 50%-225 万円 4. 猶予活用後の納付税額 =3,000 万円 1 億 7,720 万円 -1 億 4,720 万円なお猶予対象外の 30 株については相続時精算課税制度の選択対応も可 その場合の贈与税額は (30 株 200 万円 - 特別控除額 2,500 万円 ) 20%=700 万円図 3 先代経営者と後継者の要件 1. 先代経営者の要件贈与前に認定贈与承継会社の代表者であった者で 以下の条件を満たしている者 贈与時において 認定贈与承継会社の役員でないこと 贈与直前において 先代経営者本人および先代経営者と同族関係等がある者で 認定贈与承継会社の総議決権数の 50% 超を保有し かつ 後継者を除いたこれらの者の中で最も多くの議決権数を保有していたこと 2. 後継者の要件先代経営者から認定贈与承継会社の株式等の贈与を受けた個人で 贈与時に以下の条件を満たしている者 認定贈与承継会社の代表者であること 先代経営者( 贈与者 ) の親族であり かつ 20 歳以上であること 認定贈与承継会社の役員等の就任から 3 年以上を経過していること 後継者本人および後継者と同族関係等がある者で 認定贈与承継会社の総議決権数の 50% 超を保有し かつ これらの者の中で最も多くの議決権数を保有することとなること