単元 化学変化と原子 分子 中2 化学分野 ベーキングパウダーに使われるふくらし粉 なぜ膨らむの 炭酸水素ナトリウムを探究せよ ベーキングパウダーの中に含まれる炭酸水素ナ 学 トリウムの化学式から 熱分解した際の物質を 習 予想し 実験で確かめて追求していく 図1 授業展開案 水に電気を流すと発生す

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H30全国HP

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Microsoft PowerPoint - H29小学校理科

ICTを軸にした小中連携

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

群教セ G04-03 平 集 理科 - 中 生徒が解決の見通しを持って実験方法を立案する理科授業 モデル図やグラフを使った予想の共有と タブレット端末の活用を通して 特別研修員奈良達也 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 平成 29 年 3 月公示の新学習指導要領では 内容のイとして思考 判断

他の単元との連関 子どもが獲得する見方や考え方 教師の持つ指導ポイント 評価規準 小学 4 年生 もののあたたまり方 小学 6 年生 電気の利用 ~ エネルギーの工場と変身と銀行 ~ 中学 1 年生 光と音 ( 光のエネルギーを利用しよう ) 中学 2 年生 電流 ( 電気とそのエネルギー ) 電流

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

授業では, 課題を解決するための情報を集める前に, どのような方法だと必要な情報を集めることができるのかを考えています 58.8% 41.2% 授業では, 調べたことなどを, 図, グラフ, 表などにまとめています 73.5% 26.5% 授業では, 情報を比べたり ( 比較 ), 仲間分けしたり

Microsoft Word - 社会科

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭柚中朗 1 日時平成 30 年 1 月 24 日 ( 水 ) 2 学年第 2 学年 1 組 ( 男子 14 名女子 18 名計 32 名 ) 3 単元名天気とその変化 ~ 大気の動きと日本の天気 ~ 4 単元について (1) 単元観本単元は, 学習指導要領

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

3 単元の目標 (1) 電流と電圧との関係及び電流の働きに関する事物 現象に進んでかかわり それらを科学的に探究するとともに 事象を日常生活とのかかわりでみようとする 自然事象への関心 意欲 態度 (2) 電流と電圧との関係及び電流の働きに関する事物 現象の中に問題を見いだし 目的意識をもって観察

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

2 単元の評価規準関心 意欲 態度 科学的な思考 表現 観察 実験の技能 知識 理解 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事物 現象に興味 関心を持ち, それを科学的に探究しようとするとともに, 事象を日常生活との関わりで捉えようとする 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事象 現象の中に問題を見いだし,

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

「標準的な研修プログラム《

[] ,,, P.,,[3,4],[5,6], 3,,,[7] [7], 1,,,,,[8],, 1 acm bcm, AB = a + b,, AP : P B = b : a AP = x

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Microsoft PowerPoint - AR1(理科森田) [互換モード]

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の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

Taro-(HP)指導案(改訂).jtd


7 3. 単元の指導計画 (7 時間扱い ) 時 学習内容 授業のねらい 物質の溶解と水溶液の均一性 コーヒーシュガーが水に溶ける様子を観察し, 色の様子からコーヒーシュガーの拡散と水溶液の均一性を理解する ( 観 実 ) コーヒーシュガーと食塩の溶解 物質の溶解と水溶液の均一性 2 物質が目に見え

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

刊行に寄せて 青森県教育委員会では 小 中 高等学校 1 2 年間を見通した 縦の連携 を基軸とした学校教育を推進し 児童生徒の学力向上について取り組むべき方策を検討することを目的に 学力向上庁内戦略会議 を設置し 算数 数学 理科 英語の 3 教科について 児童生徒の学力向上に関する専門的な事項に

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭石川幸宏 1 日時平成 30 年 2 月 21 日 ( 水 ) 第 4 校時 2 学年第 1 学年 2 組 ( 男子 19 名女子 18 名 37 名 ) 3 場所海田西中学校第 2 理科室 4 単元名身のまわりの現象 ~ 力の世界 ~ 5 単元について

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

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第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

理科科学習指導案

決するための学習の見通しをもたせ, 単元を貫く課題を意識させ, 目的意識をもたせた授業を展開していきたい 本単元では, 理科での学習内容が日常生活で見られる事象に関連することに気付かせたい 日常生活の事象から酸とアルカリの性質を粒子で考え中和反応をイオンのモデルと関連付けて理解させたい それを通して

4. 単元の実際 習得 (1) 三部構成のモデル文 ゲームなんてやめなさい を提示し 子どもの意識とのズレを生む 実践を行った4 年生のクラス 38 名全員が何らかのゲームをもっていることを確認し 子どもがゲームについて感じている楽しさを十分掘り起こす その上で はじめ なか おわり の形式で書かれ

実践 報告書テンプレート

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

率 九州 ( 工 -エネルギー科学) 新潟 ( 工 - 力学 ) 神戸 ( 海事科学 ) 60.0 ( 工 - 化学材料 ) 岡山 ( 工 - 機械システム系 ) 北海道 ( 総合理系 - 化学重点 ) 57.5 名古屋工業 ( 工 - 電気 機械工 ) 首都大学東京

第 5 学年理科学習指導案 改善したところ 成果があったところ 平成 24 年 6 月 13 日第 5 学年 1 組 34 名授業者小影俊一 研究主題 子どもたちが生き生きとたのしく学ぶ理科 生活科 - 実感を伴った理解を図る指導の工夫 - 高学年分科会のテーマ 児童が自然と向き合い 目的意識をもっ

山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

第1学年 理科学習指導案

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2

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

教育研究グループ報告書

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

指導方法等の改善計画について

消費者教育のヒント集&事例集

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

できるようにする 野菜を学年園やプランターで栽培する計画を立てさせる際には, 平成 27 年度全国学力 学習状況調査 2(5) に取り組ませ, 前学年までに学習した植物の成長にかかわる知識や経験も活用して考える必要があることに気付かせる 実際に野菜を育てる活動に取り組ませることにより, 知識や経験を

社会系(地理歴史)カリキュラム デザイン論発表

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今年度の校内研究について.HP

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

(2) 単元構想図 学習の手立て 数は時数軸 授業の目標 視点 1 果物で電池を作り 電流を取り出す 果物電池から電流を取り出す実験を通して 電池の仕組みについて 疑問や関心を抱くことができる ( 自然事象への関心 意欲 態度 ) 小集団の中で果物電池を作り 疑問を出し合ったり 共有したりする姿 自

17 石川県 事業計画書

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

理科学習指導案

第 2 学年 5 組理科学習指導案 日時平成 26 年 12 月 12 日 ( 金 ) 場所城北中学校授業者酒井佑太 1 単元名電気の世界 2 単元について (1) 教材観今日の私たちの日常生活において 電気製品はなくてはならないものであり 電気についての基礎的な知識は必要不可欠である しかし 実際

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平成20年度AO入試基本方針(案)

成績評価を「学習のための評価」に

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

での生活では, 理科の学習という意識が薄くなっている 理科の学習が自分の生活に役に立っていると 感じている児童は多いが, 便利にしてくれると感じている児童は少ない このことから理科で学習した 内容が, 生活の中で生かされていることを実感できるような指導を行っていきたい ( 学習活動への意識に関するこ

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

愛媛県学力向上5か年計画

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がお互いの性質を打ち消しあう また, その際, その他のイオンから塩が生じる パフォーマンス課題 硫酸に電極をさし, 電源装置で電圧を加えると電流が流れ, 電球が点灯する これに水酸化バリウム水溶液を少しずつ加えていくと水溶液は白く濁り, 電球は次第に暗くなり, やがて消える しかし, さらに加え続

第4学年理科学習指導案

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教師の持つ指導ポイント 評価規準 中国地方の送電線網の図を利用し, 発電所からの電力を消費地に届けていることを示す その際, 送電の途中では, 電線の抵抗のために電線が発熱して電気エネルギーが損失することを, 本単元の内容をもとに考察させる ( 自然事象への関心 意欲 態度 ) エネルギーは変換の際

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2、協同的探究学習について

各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

目次 はじめに第 1 章必ず理科好きにする! 授業づくりのポイント 1 教師自身が教材研究を楽しむ 2 日常生活の不思議を学びとリンクさせる 3 高くアンテナを上げて情報をキャッチする 4 授業展開の引き出しをたくさんもっておく 5 生徒を考えないといけない状況に追い込む 6 生徒それぞれの言葉で繰

Gifu University Faculty of Engineering

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

第 6 学年 1 組理科学習指導案単元名 : 瀬野川の生き物のつながり 生き物のくらしと環境 男子 18 名女子 21 名計 39 名 単元について 指導者澄川和生 単元観本単元は, 小学校学習指導要領解説理科編第 6 学年 内容 B(3) の 動物や植物の生活を観察したり, 資料を活用したりして調

平成 30 年度なごや小学校努力点推進計画 1 研究主題なかまとともに感性輝くなごやっ子 (1 年次 ) 2 研究主題について本校では 昨年度までの努力点研究において 道徳や特別活動の時間を中心に 子ども一人一人の成長と互いの認め合いをめざすことで 子ども自らが なごや小でよかった と感じられるよう

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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1 目的のある発問をする 2 思考の可視化をする (3) まとめる段階 における工夫 1 自分の身に付けた力を使って 表現したり交流したりする場の設定をする 2 自分の学びを振り返る場の設定をする 5. 研究内容 1 読むこと の指導の充実を目指した国語科の授業研究 国語科の授業研究会実施 ( 年間

とである そこで, 紫キャベツを使った料理にレモンをかけると色が変わることを取り上げたり, 湖沼の水質の中和やあくとりなどの例を用いたりして, 興味 関心を高めるようにしたい なお,1 学年の いろいろな気体の性質,2 学年の 化学変化と原子 分子 ( 化学式と化学反応式 ),3 学年の 酸 アルカ

Transcription:

思考力 判断力 表現力を育てる探究学習教材及び指導事例の開発と実践 (2 年目報告 ) 実施担当者福山市立城北中学校 教諭 久保木淳士. はじめに昨年度より, 生徒の科学的な思考力 判断力 表現力を高めるために, 探究学習 ( 問解決学習 ) の教材開発 指導実践を行ない, それらを指導事例としてまとめる活動を行ってきた 本研究では, 理科における生徒の思考力 判断力 表現力を育成するために, 理科の授業の中で探究学習を行うことで生徒にどのような学力が形成され, 思考力 判断力 表現力がつくかについて研究を行った また, その教育効果について現場の教員が実感を持って理解し, 実践を検証 修正できるようなシステムの構築を目指して, 福山市の教育研究団体の中での自主研究会 福山理科の会 として活動を行った 本年度は, 昨年度までの 事例開発 に続き, 実践 を重点的に位置付け, さらには福山市の教員に情報提供を行うことを活動の中心として行ってきた 2. 探究学習の定義づけ新学習指導要領では, 理科における改訂の要点のつに科学的な思考力, 表現力の育成を図ることを挙げている 科学的な思考 表現 の趣旨は 自然の事物 現象の中に問を見出し, 目的意識を持って観察 実験などを行い, 事象や結果を分析して解釈し, 表現する こととなっている 本研究会では, 探究学習の 仮説 計画 実験 結果 分析 説明 表現 のプロセスを通して, そのような学習の場面を一単元の中で仕組むとともに, その中で効果的な評価を行うことが, 科学的な思考力, 表現力を育成しく上で有効ではないかと考えた 一般的に探究学習とは, 生徒が問を見出し, 仮説を立て, 観察 実験を計画する 2 観察 実験の結果を分析し解釈する 3 科学的な根拠のもとに説明 表現する などの活動で構成した授業 ) である 3. 事例実践への取り組み本研究会 福山理科の会 は, 有志数名による自主研修会である 模擬授業や実践交流, 小笠原豊氏の講演などで学んだ実践や, 村上忠幸教授の論文, または, 普段の授業実践で行ったネタ コツの共有, 先輩教師との交流から学ぶなど活動をしている 本年度はとくに, 探究学習の 実践 を中心に行ってきた 今年度まで, 本研究会で開発 実践した探究学習の授業は, 以下である ( は福山理科の会オリジナル授業,は先行実践あり )

単元 化学変化と原子 分子 中2 化学分野 ベーキングパウダーに使われるふくらし粉 なぜ膨らむの 炭酸水素ナトリウムを探究せよ ベーキングパウダーの中に含まれる炭酸水素ナ 学 トリウムの化学式から 熱分解した際の物質を 習 予想し 実験で確かめて追求していく 図1 授業展開案 水に電気を流すと発生する気泡Xの正体を 徹底的に探究せよ 気体の泡 気泡X の正体に着目し どのよう 学 な実験で調べればよいか考え 実験させる 習 追究の高揚のため 水の化学式に注目させ て 原子モデルで気体を予想させ 追究意欲を 高める 図2 授業展開案 探究 なんでも還元団 ③ 還元しやすい有機物を探究せよ 数種類の有機物 クッキー チョコレート ア ③ 学 メ かりんとうなど から酸化銅が還元しやす 習 いのはどれかを実験により追究していく 3) 図2 授業展開案 単元 動物のくらしやなかまと生物の変遷 中2 生物分野 胎児の血液循環はどうなっているだろうか 考えられる血液の流れを探究せよ 学 胎盤につながっている胎児は 肺呼吸がないた め 成人の動脈血と静脈血の流れとは異なる 習 2) どのような血液循環になっているか追究させ る 中部大学 准教授 小笠原 豊氏 実践追試 クジラがほ乳類であることを説明するために 考えられることを探究していこう 骨格に注目させて クジラがほ乳類であること 学習 を追求させる 図3 授業展開案 図3 胎児の血液循環を 図1 授業展開案 考える生徒たち 図4 生徒たちが予 想した血液循環

図 5( 授業展開案 ) 単元 地球の大気と天気の変化 ( 中 2: 地学分野 ) 2 雲のでき方 をコース別に探究しよう! イいろいろ大気圧実験コースロ露点を調べようハ発生! 簡単に雲発生モデル 雲ができる条件を説明する実験をコース別に探究し, その後グループを再編成する その中で, 自分が経験した実験を共有し, 雲のでき方を考察する 霧をつくろう!~ 限られたもので雲と同じ霧のでき方を探究しよう ケースの中に, ドライアイス, お湯, 線香, マッチを使って, 雲 ( 霧 ) を発生のさせ方を追求していく また, その理由を考えさせ共有していく 3), 4) 図 4( 天気単元構造図 ) 単元 電流の性質とその利用 ( 中 2: 物理分野 ) 40Wと 00Wの直列つなぎを 00Vにつなぐと, 40Wの方が明るいのはなぜか? ~ 電気回路をとことん探究しよう~ 上記のからスタートして生徒自らの 疑問 予想 をもとに, 各自で実験を行い, その結果をもとに 考察 を行う 5 時間計画で行う 図 6( 雲のでき方の大気 圧実験コースで探究し ている様子 ) 図 7( 霧をつくろうとい うで探究している 様子 ) 図 7( 電気回路を各自で実験し探究している様子 )

4. 事例実践の成果本研究の主な対象である本校, 中学 2 年生では, 広島県基礎 基本学習状況調査の問を用いた検証を行った タイプBを呼ばれる, いわゆる 活用 問の正答通過率について, 本研究の対象である中学 2 図 8( 電気単元構造図 ) 年生は, 物理 化学 生物 地学の 4 領域のうち 2) 2 単元 自然と人間 ( 中 3) 密閉した器の中で生息するには 密閉した空間で魚が生き続けるための条件を考え, 生命が生きていく上で生産者や消費者, 分解者が自然のバランスを取ることが必要であることに気付いたり, 生徒自身の今後の生活で自然保護や環境問に興味を持たせたりする 単元 地球と宇宙 ( 中 3: 地学分野 ) オーストラリアの月はどう見えるか? モデルを使って探究しよう! オーストラリア( 南半球 ) から見た月の満ち欠けを, 日本からみた月の満ち欠けと比較しながら, モデル実験を用いて探究していく 3 領域が, 広島県と福山市の生徒の平均よりも, 領域は広島県より高かった ( 下表 ) H27 広島県基礎 基本学力状況調査 理科 タイプ Ⅱ 本校 ( 福山市立城北中 ) 生物化学物理地学 5.9 60.9 50.0 50.8 広島県 5.5 58.5 43. 43.2 福山市 53.8 55.4 4.4 4.3 特に, 化学分野における 実験結果を分析 解 釈して, 結論を導き出す 問では, 広島県平均 通過率が 59.3% に対し, 本校生徒は 65.4% であっ た このことから, 本研究の取組により, 探究的 に活動の経験が, 科学的な知識を活用して考える ための一定の力をつけているものではないかと 推測できる

授業の中で 発見 解決学習 を推進す る, ということである 指導する教師自身, 発見 解決の経験 をどれだけ持っており, またどれだけの指導 力を備えているのかが, これから求められる 教師像になると考える 福山理科の会がずっと推し進めている探究 学習は,< を発見し, 仮説をたて, 検証し, の解を探す > 授業である この授業づくり は, 最近の流行に乗ったものではなく, 多くの 先達の教師達により形成され, 主張されてきた 現在でも, 中部大学の小笠原豊先生や村上忠幸 先生 ( 京都教育大学教授 ) が中心となり, 日 本全国に広げようとしている 今再び, 新しい要求の中で, 私たちが目指し 5. 事例の共有化に向けて本研究会では, 定期的に機関紙 Fantastic Science を発行している 本年度は 205 年 7 月と 0 月 (9 号 ) 発行に発行した 自らの実践を振り返り新たな実践の創造を目指し, さらには他の実践につなげるヒントを共有することを目的としている これまで, 市の理科教員 0 名程度が執筆しており,206 年 4 月発行で第 0 号となる 6. 学会への参加で先端情報の獲得をめざす平成 27 年度日本理科教育学会全国大会が8 月 日,2 日の二日間にわたって, 京都教育大学で行われ, 福山理科の会からは2 名の参加をした 大会では, シンポジウム, 研究発表や一般研究発表のほかに, 企業展示なども行われており, こちらでは 205 第 Ⅷ 期の機関誌の先進校視察 / 大学訪問でも紹介した中部大学の小笠原豊先生が出展されており, 教材の購入や情報交換を行うことができた 各分科会会場で理科教育に関する研究成果の発表 議論が活発に行われた 7. まとめ平成 27 年度はじめに, 広島版 学びの変革 アクション プランというものが広島県教育委員会から提示された 6つの具体的な施策の中に 発見 解決学習の推進 というものがある これは, これからの社会で活躍するために必要な資質 能力の育成に効果の高い 能動的な学び を促進するため, ている理科の探究学習づくりを再構築 整理 統合していき, 未来を担う子どもたちが社会で 生き抜く資質 能力をつけるための授業を創 造したい また, そのための教師力向上をめ ざして活動をしていきたい 広島県や福山の 子どもたちの科学的な資質 能力の向上のた めにも, 努力を絶やさず教師修行を行ってい きたいと再決意し, この研究のまとめとする 謝辞 本研究会に携わっていただいたすべての人 に感謝をまず述べたい 2 年間の研究の中で, 多大な支援と温かなサポートをいただいた中 谷財団の皆様には本当に心から感謝を申し上 げたい 本当にありがとうございました 参考文献 ) 200 年 月 3 日城東中学校公開研小笠原豊氏講演資料 2) 理科の授業の楽しさ実感 mini 探究学習 RECIPES 小笠原豊著 (204) 3) 理科は感動だ! 子どもが熱中する理科授業づくり ( 小森型理科の授業 ) 小森栄治著 (200) 4) 理科は感動だ! 子どもたちを理科好きに ( 小森型理科の授業 ) 小森栄治著 (2008)