資料 1-1 バス制度の概要について 国土交通省東北運輸局宮城運輸支局輸送監査部門 平成 24 年 7 月 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
道路運送法とは 道路運送法の目的は 貨物自動車運送事業法 と合わせて 道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより 道路運送の利用者の利益を保護するとともに 道路運送の総合的な発達を図り 公共の福祉を増進すること としています すなわち 主に旅客自動車運送であるバス タクシーなどの事業 また有料道路などの自動車道事業についての法律です 道路上で旅客輸送をする行為は 道路運送法 により規定されています 有償で旅客を乗せて運行を行うことは 道路運送法第 3 条の 旅客自動車運送事業 にあたり 国土交通大臣の許可が必要となります 使用する車両は 事業用自動車と呼ばれ ナンバープレートは緑色 ( 軽自動車は黒 ) となります 道路運送法第 79 条に基づく登録を受けてれば 自家用有償旅客運送を行うことができます 例 市町村運営の自家用有償旅客運送福祉協議会による自家用有償旅客運送 など
旅客自動車運送事業の規制緩和について 種別項目乗合貸切乗用 参 入 路線毎の免許制 事業者毎の許可制 ( 需給調整規制の廃止 ) 事業区域毎の免許制 事業者毎の許可制 ( 需給調整規制の廃止 ) 事業区域毎の免許制 事業者毎の許可制 ( 需給調整規制の廃止 ) 緊急調整措置の発動あり 事業計画 運行系統 回数の認可制 運行計画の届出制 ( クリームスキミング規制 ) 増 減車の認可制 増 減車の事前届出制 (7 日前まで ) 増 減車の認可制 増 減車の事前届出制 特定地域では 増車の認可制 退 出 許可制 事前届出制 (6 ヶ月前 但し旅客の利便を阻害しない場合は 30 日前 ) 許可制 事後届出制 (30 日以内 ) 許可制 事後届出制 (30 日以内 ) 運 賃 認可制 事前届出制 ( 上限認可制 変更命令あり ) 認可制 事前届出制 ( 変更命令あり ) 引き続き認可制 認可基準の変更 適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないもの 当分の間 適正な原価に適正な利潤を加えたもの
乗合バス ( 路線バス ) 正式には一般乗合旅客自動車運送事業といい 主には路線を定めて定期に運行する自動車により不特定多数の旅客を乗り合わせて運送する事業のことで 道路運送法による事業の経営許可 運賃 料金の認可 届出が必要です 乗合バスには 一般の路線バス 定期観光バス 高速バスなどがあります また 地方公共団体等が主体的に運行を確保するコミュニティバスや乗合バスとタクシーの中間的な役割を果たす乗合タクシー 予約等に基づいて運行を行うデマンド交通などがあり 過疎化の進行や少子高齢化の進展を受け 地域のニーズに応じて乗合運送の形態が多様化してきております 一般乗合旅客自動車運送事業の種類 通常路線バスといわれる 路線定期運行 ( 高速バス含む ) 深夜型シャトルバスなどの 路線不定期運行 ( 首都圏等で運行 ) 予約等により自宅から目的地まで運行するデマンド交通 区域運行 ( ドア to ドア ) ノンステップバス 乗合タクシー
貸切バス 正式には一般貸切旅客自動車運送事業といい 一個の契約により乗車定員 11 人以上の自動車を貸し切って旅客を運送する事業のことで 道路運送法の事業の許可 運賃 料金の届出が必要です 町内会や会社の小旅行 旅行会社の団体旅行 スクールバス等の契約輸送などに利用されています 観光バス スクールバスなどの契約輸送等
タクシー 正式には一般乗用旅客自動車運送事業といいます 1 個の契約により 乗車定員 10 人以下の自動車 を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業で いわゆる個人タクシーと 法人タクシーがあります 個人タクシーは 1 人 1 車制個人タクシー といい 1 人の個人が 1 台の自動車を使用する事業で 都市を中心に営業しております 法人タクシーは 複数の乗務員 複数の車両により組織的に事業を営みます タクシー車両は 一般車両の他に グレードの高い ハイヤー車両 や グループでの小旅行に便利な ジャンボタクシー 車椅子のまま乗れる 車椅子車両 などがあります 最近では 地球環境に配慮したハイブリッド自動車の導入も行われています 車両には 特定大型 大型 中型 小型の区分があり それぞれに運賃料金が定められています タクシー ( 一般車両 ) 車椅子車両
デマンド交通って何?
一般旅客自動車運送事業 乗合 4 条乗合 < 乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 > 1. 路線定期運行 路線を定めて定期に運行する自動車による乗合旅客の運送 2. 路線不定期運行 路線を定めて不定期に運行する自動車による乗合旅客の運送 3. 区域運行 路線を定めず旅客の需要に応じた乗合旅客の運送 路線バス デマンド交通 停留所必要 上限運賃認可 定期観光バスは軽微運賃として届出 協議運賃は届出 協議運賃は届出 地域公共交通会議案件でない場合は軽微運賃として届出 路線定期運行に準じた停留所必要 協議運賃は届出 地域公共交通会議案件でない場合は軽微運賃として届出 コミュニティバス 乗合タクシー 21 条乗合許可 鉄道工事運休代替バス等 乗合以外 4 条貸切 < 一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員以上の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 > ツアーバス 定員 11 人以上 4 条乗用 < 一個の契約により国土交通省令で定める乗車定員未満の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 > 法人タクシー 定員 11 人未満 観光バス 個人タクシー 介護タクシー
自家用自動車による有償旅客運送 市町村運営有償運送 過疎地有償運送 福祉有償運送 市町村がもっぱら当該市町村の区域内において行う 当該区域内の住民の輸送 1. 交通空白輸送 路線 当該市町村内の過疎地域や一部の都市地域などの交通空白地帯において 一般乗合旅客自動車運送事業によっては地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保することが困難となっている場合において 市町村自らが当該市町村内の住民の旅客輸送の確保のために必要な運送を行うもの 2. 市町村福祉運送 区域 当該住市町村の住民のうち施行規則第 49 条第 3 号に規定する身体障害者 要介護認定者等であって 市町村に会員登録を行ったものに対する外出の支援のために当該市町村自らが行う 原則としてドア ツー ドアの個別輸送 地域公共交通会議の開催 NPO 法人等が過疎地域等において行う 当該地域内の住民等の運送 地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するため 一般旅客自動車運送事業者によることが困難であり 地域の関係者が必要であると合意した場合 一定の要件を満たした市町村や NPO 法人等による自家用自動車を使用した有償旅客運送を可能とするもの 必要性の協議 タクシー事業者等による福祉輸送サービスが実施されていない又は直ちに提供される可能性が低いと認められる場合 地域に福祉輸送サービスを実施しているタクシー事業者等は存在するものの移動制約者の需要量に対して供給量が不足していると認められる場合 78 条の 3 公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において 国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供する場合 NPO 法人等が乗車定員 11 人未満の自動車を使用して行う 単独で公共交通機関による移動が困難な者等の運送 必要性の協議 過疎地域自立促進特別措置法第 2 条第 1 項に規定する過疎地域において バス タクシー等による輸送サービスの供給量が地域住民の需要量に対して十分に提供されていないと認められる場合 その他の地域においては これに類する地域として当該地域におけるタクシー等の営業所が存在しない場合 タクシー等の営業所が遠隔地にあるため旅客の需要に的確に応じることが困難になっている場合など 実質的にタクシー等によっては等が地域の住民に必要な旅客輸送の確保が困難となっている状況にあると認められる場合又はそのような事態を招来することが明らかな場合 運営協議会の開催 運送事業者のヘルパー持ち込み車両 通園 通学バス
地域公共交通会議 ( または運営協議会 ) 地域公共交通会議 主催者 市区町村 ( 複数市町村共同 都道府県も可 ) 構成員 市区町村 住民代表 利用者代表 都道府県 地方運輸局 ( 又は支局 ) 旅客自動車運送事業者 ( 又はその団体 ) 道路管理者 都道府県警察 学識経験者等 ( 地域の実情に応じて )( 事案によって構成員を変更して分科会形式とすることも可 ) 目的 地域のニーズに即した乗合運送サービスの運行形態 ( 市町村運営のバスの必要性含む ) サービス水準 運賃等について協議 必要に応じて 例えば地域の交通計画を策定 輸送の安全 旅客の利便の確保方策等を説明 ( 地方運輸局において審査 ) 運営協議会 < 市町村運営有償運送 > < 過疎地有償運送 福祉有償運送 > 構成員 市区町村 住民代表 利用者代表 都道府県 地方運輸局 ( 又は支局 ) 旅客自動車運送事業者 ( 又はその団体 ) 道路管理者 都道府県警察 学識経験者等 目的 過疎地有償運送及び福祉有償運送の必要性 旅客から収受する対価 輸送の安全及び旅客の利便確保に係る措置 その他の自家用自動車有償運送を実施するに当たり必要となる事項を協議 事業者へ委託 事業者困難 関係者間合意 4 条に基づく乗合事業者による運送 < 事業許可又は事業計画変更認可 > 運賃認可の届出化 道路管理者 警察への意見照会の簡素化 標準処理期間の短縮 路線変更認可の迅速化等 79 条に基づく自家用自動車による有償運送 < 登録 ( 更新制 )> 輸送の安全 利便確保 一定の講習の終了 ( 運転者 ) 運行管理体制 事故処理体制 運送の対価の掲示義務 事後チェック 業務改善命令 行政処分等