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第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

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移換手続きの手引き (60 歳前に企業型 DC のある企業をご退職されたお客さまへ ) この資料では 確定拠出年金を DC (Defined Contribution) と記載しています 北陸銀行 平成 30 年 4 月現在

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ご自身の加入限度額は? 加入条件 お さまの 性 自 者 年金 者種 1 者 に確定 年金や 確定拠出年金 ( 型 ) がない 確定拠出年金 ( 型 ) に加入している 2 者 加入できる 確定 年金がある 者 基本的には 60 歳未満のすべての方 にご加入いただけます 国民年金を免除されている方等

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特別勘定運用レポートをご覧いただくにあたって 当資料をご覧いただく際にご留意いただきたい事項 当資料はご契約者さま等に対し 三井住友海上プライマリー生命のえがお ひろがる 積立金自動移転特約付通貨選択一般勘定移行型変額終身保険 の特別勘定および特別勘定が主たる投資対象とする投資信託の運用状況を開示す

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確定拠出年金とは 確定拠出年金は 公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金のひとつです 基礎年金 厚生年金保険と組み合わせることで より豊かな老後生活を実現することが可能となります 確定拠出年金には 個人型 と 企業型 のつのタイプがあります 個人型確定拠出年金の加入者は これまで企業年金のない企業

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為替リスクについてこの保険は 一時払保険料の払込通貨と契約通貨が異なる場合や 死亡保険金 解約払戻金 年金および定期支払金等 ( 以下 保険金等 ) 受取時の通貨が一時払保険料の払込通貨と異なる場合等に 為替相場の変動による影響を受けます したがって 保険金等を一時払保険料の払込通貨で換算した場合の

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あなたのセカンドライフを 応援します 個人年金保険 しっかり備えて み のり を大きく 計 画 的 に 積 み 立 て て そ の 先 の 人 生 の ゆ と り を サ ポ ー ト し ま す 受取年金額を重視した設計です 無選択タイプなので 告知や医師の 診査は必要ありません 1 告知をいただき

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外貨建一時払終身保険「わたしの記念日」の販売開始について

固定金利特約期間(3 年 5 年 10 年 ) 中は毎月の元利金返済額の変更はありません ご指定いただいた指定口座から自動で返済いただきます 9. 保証人 原則 2 名以上必要です 10. 担保 当該融資対象物件( 土地 建物 ) および対象物件( 建物 ) の底地が自己所有 家族所有 の場合はその

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1. 住宅ローン商品の特徴比較 お奨めするそれぞれの住宅ローン商品の特徴は次のとおりです 各候補の住宅ローン詳細に関しましては次ページ以降の 住宅ローン比較表 お勧めする住宅ローン および金融機関のパンフレット等にてご確認ください 特徴 候補 A 候補 B 候補 C 候補 D A 銀行 A 銀行 B

1度を知ろう日本の年金制度 4 階建ての建物になぞらえることができます 国民年金基金 企業型確定拠出年金加入者については 規約に定めがある場合に限ります 企業型確定拠出年金 厚生年金基金 その他の企業年金 ( 企業年金 ) 厚生年金 ( 公的年金 ) 国民年金 ( 公的年金 ) 年金払い退職給付 4

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1- 初期画面 初期条件の入力 入力はこの枠内のみで OK 初期条件を入力 計算基準日 26 年 3 月 借入実施日 年 6 月当初固定金利期間 年 6 月迄当初金利 1. % 既に変動金利へ移行している場合も本欄で対応可 借入期間 3 年間 直近ホ ーナス月 6 月 現在 当初借入額 2,, 円

平成 27 年度決算に基づく社員率 個人保険および個人年金保険の [ 販売名称 :W ステージ等 ] 金 (=1+2 この額がマイナスとなる場合はゼロとします ) 平成 27 年度決算に基づく単年度分について 金 (=1+2 この額がマイナスとなる場合はゼロとします ) 平成 27 年度決算に基づく

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上乗部分Q1. 基金制度のどの給付区分が分配金の対象となるのか A1 基金の給付区分は 国の厚生年金の一部を代行している 代行部分 と 基金独自の 上乗部分 から構成されています 代行部分は 解散により国に返還され 解散後は国から年金が支給されますので 分配金の対象となるのは基金独自の上乗部分となり


例以下のケースにおいて 遺族基礎年金が支給されるのはだれか? 夫 A 妻 A 夫 B 妻 B 子 B (21 歳 ) 夫 C 妻 C 子 C (17 歳 ) 夫 D 同居 妻 D 子 D (17 歳 ) その他 ( 第 1 号被保険者の場合特有の制度 ) 一方のみ 寡婦年金妻が 60 歳 ~65 歳

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NEWS RELEASE The Miyazaki Bank, Ltd. M 平成 20 年 2 月 25 日 平成 20 年 11 月 28 日 各 位 株式会社宮崎銀行 保険商品ラインナップの充実について ~ 明治安田生命保険相互会社 2 つの思いやり介護と終身 第一フロンティア生命保険株式会社

(平成13年9月25日現在)

1 商品概要 (1) しくみ ( ) 保険料払込期間 20 年 月掛 払込期間中の当社所定の為替レートを一定と仮定した場合 ためる のこす うけとる ( 注予定利率計算基準日 4) における予定利率が最低保証予定利率を上回った場合 ( 災害 ) 死亡保険金額が増加します 契約から一定期間の解約返戻金

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? ふやす うけとる へらさない V 株 40 型 1510 株 60 型 早期受取金 運用期間 年金受取開始日 年金保証額 解約手数料 最低保証付確定年金 ファンド 年金受取期間 1

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運用商品一覧 作成日 :2019 年 10 月 8 日 規約名 フジ アスティ企業型確定拠出年金 運営管理機関名 第一生命保険株式会社 < 商品ラインアップの選定 > 選定理由 複数の資産に分散投資を行うバランス型投資信託と 基本 4 資産 ( 国内外の株式 債券 ) を投資対象とする単一資産型投資


農業者年金で生活の安定を考えませんか?

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他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

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税制優遇は大きいが60歳まで引き出せないDC

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Transcription:

6. 問題点に対する解決策 前ページで挙げた問題点を解決し 義之様が希望する老後の生活を送るための資金を少しでも多 く準備できるように かつ安心して老後の生活を送ることができるように 以下の対策をご提案します 1) 住宅ローンの繰り上げ返済を実行する 2) 現在 義之様が加入している生命保険を見直す 3) 現在 靖子様が加入している生命保険を見直す 4) 老後資金準備のために個人型確定拠出年金に加入する 5) 義之様の資産運用方法を見直す 解決策の詳細は以下のとおりです 1) 住宅ローンの繰り上げ返済を実行する 現在の住宅ローンは 義之様の退職後 71 歳 (2032 年 ) まで返済が続きます 収入がない期間および公的年金のみとなる期間においては 住宅ローン返済が家計に与える影響は大きく 退職後の年間収支が赤字となる大きな原因となっています そこで 将来の支出を今のうちに減少させるために 住宅ローンの繰上げ返済 を実行すること をご提案いたします 繰上げ返済の資金は元本返済に充当され 将来の利息を軽減する効果が あります 現在のような低金利では 金融商品で運用するよりも運用効果は大きいと考えることも できます 繰上げ返済の方法 繰上げ返済には 以下の 2 つの方法があります 返済期間を短縮する 期間短縮型 : 早く返済を済ませたい場合に効果的 毎月の返済額を軽減する 返済額軽減型 : 月々の家計で返済負担が重い場合に効果的 義之様の在職中については 返済額 ( 約 148 万円 / 年 ) は 家計を圧迫する金額ではないため 義之様の場合には 期間短縮型 により 退職後の収支を改善することが重要と考えます 繰上げ返済の時期と繰上げ返済額 次に繰上げ返済の実行時期および繰上げ返済額をご提案いたします なお 以下のご提案は住宅ローンの適用金利が今後も変わらないという前提で試算しています 今後の金利情勢によっては 繰上げ返済額やその利息軽減額が異なりますことは あらかじめご了承ください 16

1 現在の余裕資金で一部繰上げ返済を実行する 繰上げ返済は 実行時期が早ければ早いほど効果があります まずは現在の余裕資金で繰上げ 返済を実行することをご提案いたします 返済額決定の考え方 2012 年 12 月末時点で 義之様の金融資産は合計 2,400 万円です このうち 流動性の高い貯蓄残高は1,750 万円です 2019 年までは哲也様 玲子様の教育費の負担が続き 断続的に年間収支が赤字となる年がありますが キャッシュフロー表で貯蓄残高が最も減少するとき (2017 年 ) でも 1,522 万円残っています 2020 年以降は教育費の負担もなくなり 年間収支が黒字の年が多くなるので 再び貯蓄残高が増加しています この貯蓄残高が最も減少するときの 1,522 万円 が 充当できる最大限の資金原資と考えられます ただし いざという場合にまったく資金原資がなくなってしまうことを防ぐため 当面の予備資金として少なくとも基本生活費の4か月分 (80 万円 ) を確保しておくことと考えます 1,522 万円 -80 万円 =1,442 万円 ( 余裕資金 ) ただし 当面は哲也様 玲子様の教育費がかかることもあり 教育費の多少の増減を考慮して 余裕資金の中から任意に 11,319,158 円を繰上げ返済に充当することをご提案いたします 第 1 回目の繰上げ返済の効果 繰上げ返済は いつ実行するかによってその効果は異なります たとえば 2013 年 6 月の返済終了後に11,319,158 円を住宅ローンの繰上げ返済に充てると 返済期間を10 年 11ヶ月短縮でき 4,832,487 円の利息軽減効果があります ( なお ここでは手数料は考慮していません ) 実行時期 2013 年 6 月 (102 回目 ) 返済終了後 繰上げ返済充当金額 11,319,158 円 返済短縮期間 10 年 11か月 (131か月間 127 回 ~257 回 ) 利息軽減額 4,832,487 円 (=123,295 円 131 回 -11,319,158 円 ) 22020 年 12 月に余裕資金で全部繰上げ返済を実行する 玲子様が大学を卒業された後は教育費がかからなくなるので 貯蓄残高にも比較的余裕がある 2020 年 12 月に余裕資金で全部繰上げ返済を実行することをご提案いたします 2020 年 12 月の返済は 1の繰上げ返済を実行すると償還予定表の347 回目の返済が該当します この347 回目の返済終了後 (2020 年 12 月末時点 ) での貯蓄残高は 1,683 万円あります ( 現状で推移した場合 ( 対策前 ) のキャッシュフロー表 ) しかし 第 1 回繰上げ返済によって約 1,132 万円を使っていますので その額と当面の予備資金として 基本生活費 4ヶ月分 (80 万円 ) を差し引いた後の資金は471 万円です 第 2 回目繰上げ返済の効果 17

実行時期 2020 年 12 月 (335 回目 ) 返済終了後 繰上げ返済充当金額 1,579,247 円 返済短縮期間 1 年 1か月 (13か月間 348 回 ~360 回 ) 利息軽減額 23,588 円 (=123,295 円 13 回 -1,579,247 円 ) この 2 回の繰上げ返済によって 住宅ローンを完済することができます 繰上げ返済の効果 実行時期 繰上げ返済充当額 返済短縮期間 利息軽減額 2013 年 6 月 11,319,158 円 10 年 11ヶ月 4,832,487 円 2020 年 12 月 1,579,247 円 1 年 1ヶ月 23,588 円 合計 12,898,405 円 12 年 0ヶ月 4,856,075 円 10 年固定金利変動型への対処について 現在の住宅ローンは固定金利選択型ですので 次回は2013 年に金利の見直しが行われます 金利変動リスクがご心配とのことですが 金利は元本残高に対して計算されますので 早期に住宅ローン繰上げ返済を行い元本残高を減らすことで 将来の金利上昇時の負担増も軽減する効果があります 金利変動リスクを避けるために長期固定金利型の住宅ローンに借り換えるという選択肢もありましたが 金利だけでなく諸費用なども含めて総合的に考え 今回は再度の借り換えはご提案しておりません 繰上げ返済の実行時期は早ければ早いほど効果がありますので 定期的にキャッシュフローの見直しなどを行い 余裕資金がある場合には繰上げ返済をご検討ください 18

2) 現在 義之様が加入している生命保険を見直す義之様が現在加入している定期保険特約付終身保険について 定期保険特約部分の保障 ( 保険金額 ) が若干多く 保険期間も長く 無駄な部分があると考えられます 過剰な部分については 減額を検討することをご提案いたします かりに現時点で義之様に万一のことがあった場合の 義之様が現時点で確保しておかなければならない資金の額 ( 必要補償額 ) を 以下のとおり概算で計算してみました 万一の場合のその後の支出を計算する 1 基本生活費義之様のご希望に沿い ここでは万一のことがあった場合に 少なくともご家族が生活に困らない程度の基本生活費を考慮することといたします 以下のとおり計算した結果 必要最低限の基本生活費は 5,256 万円 となります 玲子様が大学を卒業されるまでの期間の基本生活費現在の基本生活費の70% を考慮します 現在の基本生活費 (240 万円 ) 70% 玲子様が大学を卒業されるまでの年数 (7 年 )=1,176 万円 ( イ ) 玲子様が大学を卒業された後の靖子様の基本生活費靖子様お一人の期間の基本生活費として 現在の基本生活費の50% を考慮します 玲子様が大学を卒業される2020 年には 靖子様は57 歳です 57 歳の女性の平均余命は約 31 年です 現在の基本生活費 (240 万円 ) 50% 靖子様がお一人となる期間 (31 年 )=4,080 万円 4,080 万円 ( ロ ) ( イ )1,176 万円 +( ロ )4,080 万円 =5,256 万円 2 教育費哲也様 玲子様の今後 (2013 年 ~2019 年 ) の教育費は キャッシュフロー表から合計で1,128 万円となります 3 予備資金予備資金として 基本生活費の4ヶ月分 (80 万円 ) 程度を考慮します 4 その他資金その他資金として 哲也様 玲子様の結婚資金を各 150 万円 葬儀費用その他を300 万円考慮します ( 合計 600 万円 ) 1~4 より 康之様に万一のことがあった場合の ご家族の必要資金として見込まれるのは 7,064 万円となります ( 次ページの表にまとめています ) 19

1 基本生活費 2 教育費 3 予備資金 4その他資金合計 5,256 万円 1,128 万円 80 万円 600 万円 7,064 万円 なお 住宅ローンについては 団体信用生命保険が付保されているため 康之様に万一のことが あった場合には 団体信用生命保険の保険金で ご自宅の残債務が弁済されます 遺された ご家族は 支出として残債務を考慮する必要はなく ご自宅に住み続けることができます 義之様に万一のことがあった場合のその後の収入を計算する 5 公的年金からの遺族給付仮に 現時点で康之様に万一のことがあった場合 靖子様には公的年金からの遺族給付があります 靖子様に支給される遺族給付などの予想額は以下のとおりであり その総額は約 5,732 万円となります 遺族厚生年金 中高齢寡婦加算 遺族老齢年金 遺族厚生年金 遺族基礎年金 老齢基礎年金 現時点 玲子様高校卒業 靖子様 65 歳 玲子様が高校を卒業されるまで 遺族基礎年金 (1,015,900 円 ) + 遺族厚生年金 (695,100 円 ) 1,711,000 円 3 年 =5,133,000 円 玲子様が高校を卒業されてから靖子様が 65 歳に達するまで 遺族厚生年金 (695,100 円 ) + 中高齢寡婦加算 (591,000 円 ) 1,286,800 円 13 年 =16,728,400 円 玲子様が 65 歳以降 計 老齢厚生年金 (20,500 円 ) + 遺族厚生年金 (674,600 円 ) + 老齢基礎年金 (782,300 円 ) 1,477,400 円 24 年 =35,457,600 円 57,319,000 円 20

6 死亡退職金義之様の現時点における死亡退職金は2,000 万円とのことですので これも収入として考慮します 7 保有する金融資産現時点で保有する金融資産についても 義之様の必要保障額を計算する際には収入に含めます ただし 1) でご提案の住宅ローン一部繰上げ返済を実行しますと 金融資産は減少してしまいますので ここでは2012 年 12 月末時点の残高 2,400 万円から 2013 年 6 月に実施をご提案しております 繰上げ返済に充当予定の約 1,132 万円を念のために確保しておくこととして 1,268 万円のみを計算の際に考慮します 8 靖子様のパート収入靖子様のパート収入 480 万円 (=60 万円 8 年間 ) についても 収入に含めます 5~8 より 義之様に万一のことがあった場合の ご家族の収入として見込まれる金額は 9,480 万円となります 5 公的年金からの遺族給付 5,732 万円 6 死亡退職金 2,000 万円 7 保有する金融資産 1,268 万円 8 靖子様のパート収入 480 万円 合 計 9,480 万円 保障の見直し 支出 収入の総額から 義之様が現時点において生命保険などで確保しておかなければなら ない資金の額 ( 必要保障額 ) を計算すると 以下のとおりです 必要保障額 = 義之様に万一のことがあった後に必要な費用 (7,064 万円 ) - 義之様に万一のことがあった後の靖子様の収入 (9,480 万円 ) = 2,416 万円 義之様の現時点での生命保険加入状況は 必要保障額と万一のことがあった後の靖子様の収入とを比較してみると 保障額が 2,416 万円過剰に準備されていることがわかります 21

1 定期保険特約部分の見直し必要保障額 2,416 万円に対応し 義之様が現在加入している定期保険特約付終身保険の定期保険特約部分 (5,700 万円 ) を解約されることをご提案いたします なお 終身保険につきましては 貯蓄性がありますので 解約はご提案いたしません 2 入院保障特約の解約と 終身医療保険への加入義之様の定期保険特約付終身保険に付加されている入院保障特約を解約し 別途 新たに終身保障の医療保険に加入することをお勧めします 一般的に 高齢になればなるほど医療保障の必要性は増していきますが 現在加入している入院保障特約による医療保障は 保険料の払込が終了する65 歳で保障が終了します 義之様がご加入の保険では最長で80 歳まで医療保障を更新することができますが その場合には 65 歳の時点で保険料が再計算され 高額な保険料となることが予想されます 医療保障は一生涯必要なものであり 終身保障の医療保険には若い時点で加入したほうが保険料などの点でメリットがあると考えられます 以上の見直しを行った場合 義之様の生命保険の内容は 以下のとおりとなります 終身医療保険については メットライフ生命の商品をご提示していますが 他の保険会社の 商品をご希望であれば 改めてご提案いたします 定期保険特約付終身保険 ( 全期型 ) 契約者 被保険者 義之様 死亡保険金受取人 靖子様 保険金額 毎月保険料 備 考 終身保険 300 万円 7,470 円 変更なし 定期保険特約 5,700 万円 37,050 円 解約 入院保障特約 日額 10,000 円 4,120 円 解約 ( 別途 終身医療保険に加入 ) 合計 7,470 円 月払 ( 口座振替 ) 65 歳払込満了 終身医療保険 契約者 被保険者 入院給付金受取人 : 義之様 保険料 :6,270 円 ( 月払 終身払込 ) 入院給付日額 :10,000 円 ( 日帰り入院から 1 回の入院について最高 60 日まで 通算で1,092 日 ) 手術給付金 :1 回の手術につき20 万円 死亡保険金 解約返戻金はなし 22

義之様が加入する生命保険を見直すことによって 保険料負担が以下のとおり軽減され 一生 涯の医療保障を確保できることになります 見直し前の保険料負担 48,640 円 / 月 583,680 円 / 年 見直し後の保険料負担 13,740 円 / 月 164,880 円 / 年 負担軽減額 34,900 円 / 月 418,800 円 / 年 解決策導入後 ( 対策後 ) のキャッシュフロー表では 2013 年 7 月から見直し後の保険料を 計上しています 定年退職後にも保険料負担が継続しますが 見直しによって保険料が軽減されていること 1) のご提案で住宅ローンの返済負担がなくなっていることを考慮すれば 負担できる水準であると考えられます 3) 現在 靖子様が加入している生命保険を見直す 1 定期保険特約部分の見直し靖子様の定期保険特約部分は解約し その分の保険料は医療保障や老後保障に充てることをご提案いたします なお 義之様と同様 終身保険につきましては 貯蓄性がありますので 解約はご提案いたしません 靖子様加入の生命保険についても定期保険特約部分の保障が多く 保険期間も長く 無駄な部分があると考えられます 哲也様 玲子様もすでに成長されていますので 靖子様に万一の場合があっても 家計に与える金銭面での影響はそれほど大きくはないと考えられます したがって 靖子様の死亡保障はそれほど多くは必要ないと言えます 2 入院保障特約の解約と 終身医療保険への加入義之様と同様の保障内容とし 終身医療保険に加入することをお勧めいたします 見直しを行った場合の靖子様の生命保険の内容は 以下のとおりとなります 保障内容や保険料などをご確認ください 定期保険特約付終身保険 ( 全期型 ) 契約者 : 義之様被保険者 : 靖子様死亡保険金受取人 : 義之様 終身医療保険 23

契約者義之様被保険者 入院給付金受取人靖子様保険料 4,770 円 ( 月払 終身払込 ) 入院給付金日額 10,000 円 ( 日帰り入院から 1 回の入院について最高 60 日まで 通算で 最高 1092 日まで ) 手術給付金 1 回の手術につき20 万円 死亡保険金 解約返戻金はなし 靖子様が加入する生命保険を見直すことによって 保険料負担が以下のとおり安くなり 一生涯 の医療保障を確保することになります 見直し前の保険料負担 23,200 円 / 月 278,400 円 / 年 見直し後の保険料負担 11,400 円 / 月 136,800 円 / 年 負担軽減額 11,800 円 / 月 141,600 円 / 年 解決策導入後 ( 対策後 ) のキャッシュフロー表では 2013 年 7 月分から見直し後の保険料を 計上しています 24

4) 老後資金準備のために個人型確定拠出年金に加入する義之様が勤務するTB 社には退職一時金制度以外に企業年金等はないとのことですので ご自身で何らかの老後資金準備を実行されることをお勧めいたします 今回は 個人型確定拠出年金への加入をご提案いたします 個人型確定拠出年金は 手数料等の負担はあるものの 税制優遇措置があるため一般の金融商品で資金を運用するよりも 有利に老後資金を準備できます 確定拠出年金は 毎月支払う掛金額を決め 自分で運用方法を選択し その運用成果を将来 60 歳以降に年金として受け取るため 現時点では将来受け取る年金額は決まっていません 運用方法は 一般的に元本確保型の定期預金や利率保証型の生命保険 元本確保型以外の商品として 複数の投資信託などから選択できます ( 窓口をどの金融機関にするかによって異なってきます ) 個人型確定拠出年金に加入できる人は限定されていますが 義之様の勤務する TB 社では 企業 年金制度は実施していないとのことですので 義之様は個人型確定拠出に加入できます なお 靖子様は 国民年金の第 3 号被保険者である間は 個人型確定拠出年金に加入できません 確定拠出年金のメリット 60 歳未満の厚生年金被保険者が個人型確定拠出年金に加入する場合 2011 年 4 月現在は 毎月 23,000 円 (5,000 円以上 1,000 円単位 ) まで掛金を拠出できます 掛金は全額所得控除 ( 小規模企業共済等掛金控除 ) の対象となり 課税所得が少なくなるため 所得税の負担が軽減されます また 運用期間中の運用益に対しては課税されません 受給時にも 年金形式で受け取る場合には公的年金と同じ扱いとなり 公的年金等控除という一定の非課税枠が利用できます 義之様が確定拠出年金に加入することで 60 歳台前半にも公的年金等控除を有効活用できるようになります これらの税制優遇から 他の金融商品などで運用するよりも 確定拠出年金に加入して運用を行うほうが 資金運用効率は良いと言えます 義之様が毎月 23,000 円 ( 年間 276,000 円 ) の掛金を拠出した場合 課税所得が少なくなることによって 所得税 住民税が減少し 手取収入が毎年 8~9 万円程度増加します ( 対策後キャッシュフロー表 ( 所得控除 ) に反映 ) 確定拠出年金のデメリット 確定拠出年金は 原則として60 歳まで任意に引き出すことができません ( 途中で脱退できない ) ただし キャッシュフロー表では義之様の場合は60 歳まで引き出せなくても 資金の不足などは発生しないと思われます また 事務手数料がかかる ( 年間で6,000 円程度 金融機関により異なる ) こともデメリットといえます しかし 節税効果を考慮すれば 手数料は十分にカバーできると考えられます 事務手数料は 基本生活費から捻出するものとし キャッシュフロー表には反映していません 25

個人型確定拠出年金への加入についてのご提案をまとめると 以下のとおりです 掛金拠出額 23,000 円 / 月 (276,000 円 / 年 全額所得控除 ) 掛金拠出期間 2013 年 7 月 ~2021 年 12 月 (2013 年 6 月 ~2021 年 11 月を加入期間とする ) 受取期間 2022 年 1 月 ~2026 年 12 月 受取年金額約 50 万円 確定拠出年金の掛け金は翌月納付です 受取年金額は 確定拠出年金での期待運用利回りを年 1%( 事務手数料等控除後 ) として計算しています 解決策導入後 ( 対策後 ) のキャッシュフロー表では 22013 年 7 月から拠出限度額である月額 23,000 円 ( 年額 276,000 円 ) を拠出し 運用利回りを貯蓄残高と同じく 1%( 事務手数料控除後 ) と仮定 60 歳から 年金として 5 年間で受け取るという前提で記載しています なお 個人型確定拠出年金に加入する際には 金融機関等で加入手続きを行います 多くの金融機関等が運営管理業務を行っており どの金融機関で手続きを行うかによってサービス内容や手数料 選択する運用方法が異なってきます どの金融機関等がよいのか 加入後にどのように運用方法を選択するのがよいのかなど 疑問点 不明点などがありましたら 遠慮なくご相談ください 26

5) 義之様の資産の運用方法について義之様が現在保有する金融資産を 安全性 流動性 収益性の3つの観点からみますと やや収益性に欠ける点があると感じます 義之様の年齢や他の資産状況 お伺いした資産運用に関する考え方などから判断しても 安全性 流動性を重視した金融資産に偏っているように感じます 今回は 安全性 流動性 収益性をバランスよく配分した以下のポートフォリオをご提案します 対策前の保有資産 普通預金 (TM 銀行 ) 850 万円 ご提案するポートフォリオ 備考 普通預金 350 万円 住宅ローン繰上げ返済 (1 回目 ) 500 万円 貯蓄預金 68 万円 貯蓄預金 (TM 銀行 ) 700 万円 住宅ローン繰上げ返済 (1 回目 ) 632 万円 定期預金 (CH 銀行 ) 200 万円定期預金 (CH 銀行 ) 200 万円変更なし 米ドル定期預金 (CH 銀行 ) 230 万円 米ドル定期預金 (CH 銀行 ) 230 万円変更なし NS 社株式 200 万円 NS 社株式 200 万円変更なし DW 日本債券ファンド 220 万円 FS 日本成長株オープン 220 万円 預金について 教育資金を考慮する期間は他の金融商品への預け替えは行わない 直近で必要になる哲也様 玲子様の教育資金については 安全性 流動性を重視した運用を心がける必要があります ご提案 1) にて住宅ローンの繰上げ返済へ充当していただく以外の資産は 特に預け替え等を行わなくてもよいと考えます ペイオフ対策 現在の義之様の預金は1,550 万円がTM 銀行の預金です 2005 年 4 月から 普通預金についてもペイオフが解禁されましたので 万一 TM 銀行が破たんした場合は 預金保険制度によって保護されるのは元本 1,000 万円とその利息までとなり それ以上は銀行の破たん状況に左右されます したがって 今回のご提案 1) の住宅ローンの繰上げ返済の際には TM 銀行の預金を優先的に充当されることをご提案いたします これによって TM 銀行の預金は1,000 万円以下 (418 万円 ) となります 27

老後資金を考慮する期間に配分を見直す 哲也様 玲子様の教育費負担が軽くなった後は 運用目的は老後資金準備 ( 確保 ) にシフトします 老後資金は 20 年も30 年も先に使うお金を準備することになりますので 長期運用しなければならない資金といえます 長期運用においては 将来のインフレリスクなどを考慮した運用を心掛ける必要があり 安全性のみならず 収益性も考慮する必要があります 現在のような低金利下で 株式相場も一進一退の状況の中では しばらくは現状のまま運用を続け様子をみるのもよいでしょう 哲也様 玲子様の教育費負担が減り 老後資金を見据える時期に 再度 見直しを行うこととしてもよいと思われます インフレリスクを考慮した運用方法へのシフトのご提案 次に 現在の投資性金融商品についてのご提案です 1 株式について義之様のお考えでは 株式等を保有すべきかどうかわからない とのことですが 一般的にインフレリスクをヘッジするためには株式が最も有効な運用方法といわれています また 実際に過去のマーケット指標の長期的な推移をみると これを裏付ける結果となっています インフレリスクをヘッジする観点からも また分散投資の観点からも 株式等はある程度は保有していたほうがよいと考えます 2 投資信託について現在 保有している DW 日本債券ファンド は 我が国の国債を主な投資対象としているので リスクはさほど高くない反面 収益性は株式や株式投資信託ほどには期待できません 金融資産全体のバランスの観点から アクティブ型の株式投資信託 FS 日本成長株オープン に乗り換えるのもよいと考えます 3 米ドル建ての定期預金について資産運用を行うにあたっては 分散投資を心掛ける必要があるといわれています 分散先としては 国内に限らず海外もバランスよく組み入れることが必要といわれています 義之様は 米ドル建ての定期預金を保有していますので ある程度の分散投資ができており バランスがとれていると言えます 運用利回りの設定 投資性金融商品の運用利回りは不確定ですが 昨今の株式相場や外国為替相場 海外金利の動向などを考慮して 2.5% の運用利回りを想定し 解決策導入後 ( 対策後 ) のキャッシュフロー表に反映させています 28

7. 解決策導入後 ( 対策後 ) のキャッシュフロー表 経過年数 変動率 実績値 0 1 2 3 4 5 西暦 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 義之様 51 52 53 54 55 56 57 靖子様 49 50 51 52 53 54 55 哲也様 20 21 22 23 24 25 26 玲子様 15 16 17 18 19 20 21 収入義之様の給与手取額 674 696 704 690 703 698 698 靖子様の給与手取額 - 60 60 60 60 60 60 60 その他義之様の老齢年金 0.0% 靖子様の老齢年金 0.0% 個人年金収入計 734 756 764 750 763 758 758 支出基本生活費 1.0% 240 242 245 223 225 227 229 余暇生活費 1.0% 80 81 82 82 83 84 85 退職後の旅行費用 - 生命保険料 - 86 58 30 30 30 30 30 損害保険料 - 14 14 14 14 14 14 14 教育費 3.0% 230 247 223 120 180 116 119 結婚資金援助住宅ローン返済 - 148 1,280 148 148 148 148 148 車輌関連費 1.0% 350 368 確定拠出年金掛金 19 28 28 28 28 28 支出計 1,148 1,941 770 645 708 1,015 653 年間収支 414 1,185 6 105 55 257 105 貯蓄残高 1.0% 1,750 583 582 693 755 506 616 投資性金融商品残高 2.5% 650 666 683 700 717 735 754 金融資産合計残高 2,400 1,249 1,265 1,393 1,473 1,241 1,369 金融資産現在価値 1.0% 1,249 1,253 1,366 1,429 1,193 1,303 < 参考 > 可処分所得の計算西暦 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 義之様の年齢 51 52 53 54 55 56 57 額面給与 880 889 898 907 916 916 916 給与所得控除 208 228 238 239 240 240 240 給与所得 672 661 660 668 676 676 676 基礎控除 38 38 38 38 38 38 38 配偶者控除 38 38 38 38 38 38 38 扶養控除 63 101 101 38 63 63 63 社会保険料控除 129.6 131.3 133.3 135.2 137.2 143.8 144.2 生命保険料控除 5 5 5 5 5 5 5 地震保険料控除 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 所得控除合計額 274 313 315 254 281 288 288 課税所得 398 348 345 414 395 389 388 所得税 住民税 77 62 61 81 76 74 74 可処分所得 674 696 704 690 703 698 698 29

6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 698 679 679 60 60 2,466 274 274 2 2 50 50 50 50 50 758 739 3,145 50 50 50 50 50 276 276 232 211 213 193 195 197 199 201 203 205 86 87 87 44 45 45 46 46 46 47 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 21 21 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 123 150 150 148 148 158 387 406 28 28 28 661 518 530 848 314 316 319 321 870 317 97 221 2,615 798 264 266 269 271 594 41 719 947 3,572 2,809 2,573 2,333 2,087 1,837 1,262 1,233 773 792 812 832 853 874 896 918 941 965 1,491 1,739 4,383 3,641 3,426 3,207 2,983 2,756 2,203 2,198 1,405 1,622 4,048 3,329 3,102 2,875 2,648 2,421 1,917 1,893 2019 2020 2021 58 59 60 916 916 916 240 240 240 676 676 676 38 38 38 38 38 38 63 144.2 144.2 144.2 5 5 5 0.0 0.0 0.0 288 225 225 388 451 451 74 93 93 698 679 679 30

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 2029 2030 2031 2032 2033 2034 2035 2036 2037 2038 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 235 235 235 235 235 235 235 235 235 235 82 82 82 82 82 82 82 82 82 82 317 317 317 317 317 317 317 317 317 317 207 209 211 213 216 218 220 222 224 227 47 48 48 49 49 50 50 51 51 52 30 30 30 30 30 30 30 30 30 30 13 13 13 13 13 13 13 13 13 13 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 427 449 311 314 316 746 322 325 327 330 781 336 6 3 1 429 5 8 10 13 464 19 1,252 1,267 1,281 865 868 869 868 863 408 393 989 1,014 1,039 1,065 1,092 1,119 1,147 1,176 1,205 1,235 2,241 2,281 2,320 1,930 1,960 1,988 2,015 2,039 1,613 1,628 1,911 1,926 1,939 1,597 1,606 1,613 1,619 1,622 1,270 1,270 31

26 27 28 29 30 31 32 2039 2040 2041 2042 2043 2044 2045 78 79 80 81 82 83 84 76 77 78 79 80 81 82 47 48 49 50 51 52 53 42 43 44 45 46 47 48 235 235 235 235 235 235 235 82 82 82 82 82 82 82 317 317 317 317 317 317 317 229 231 233 236 238 241 243 52 53 53 54 54 55 56 30 30 30 30 30 30 30 13 13 13 13 13 13 13 14 14 14 14 14 14 14 472 338 341 343 819 349 353 356 21 24 26 502 32 36 39 376 356 333 165 199 237 278 1,266 1,298 1,330 1,363 1,398 1,432 1,468 1,642 1,653 1,663 1,198 1,198 1,195 1,190 1,268 1,264 1,259 898 889 878 865 32

8. 解決策を導入することにより得られる効果 プラン作成にあたって義之様から伺いました ご希望 考え方 (9 ページ記載 ) への解決策を 導入することにより得られる効果をまとめると以下のとおりです 1) 子どもの費用 1 特別な対策を行わなくとも 哲也様 玲子様の教育費については全額確保できます 教育ローンを利用する必要もありません 2 特別な対策を行わなくとも 哲也様 玲子様がご結婚する際には それぞれ150 万円を援助できできます 2) 老後資金 1 住宅ローンの繰上げ返済や個人型確定拠出年金に加入するなどの解決策を導入することによって 定年退職後の年間収支が改善され 定年退職後は再就職などをしなくとも ご希望のとおり旅行や山歩きなどを楽しむ生活が送れます 2 住宅ローンの繰上げ返済を行うことによって 定年退職後の住宅ローン返済はなくなります 金変動リスクを避けることはできませんが 繰上げ返済を行うことによって 金利変動リスクを軽減することができます 3 個人型確定拠出年金に加入することや 資産運用方法を定期的に見直すことで 退職時までに必要な老後資金準備ができます 3) 保障 1 生命保険を見直すことによって 哲也様 玲子様が大学を卒業されるまでの教育費と最低限の基本生活費 その後の靖子様の最低限の基本生活費について 全額確保できると同時に 義之様 靖子様の一生涯の医療保障が確保できます 2 生命保険を見直すことによって 必要な保障を確保しつつも年額で約 42 万円の保険料負担を軽減できます 4) 資産運用 1 安全性 流動性を確保しつつ収益性も考慮し 預金での運用に加え 投資性金融商品をポートフォリオに組み入れ 年間利回り2.5% を確保するようにしました 2 現在保有している米ドル建定期預金は為替リスクがあるものの 分散投資の観点から バランスがとれており これまでどおり保有されてよいと考えます 3 金融資産全体のバランスを考慮し アクティブ型の投資信託 (FS 日本成長株オープン ) に乗り換え 収益性の改善とリスクヘッジに備えるようにします 33 ご提案した解決策を導入する前と導入した後の 金融資産合計残高 を比較すると 以下のような

金額(万円50 55 60 65 70 75 80 85 グラフとなります 6,000 5,000 金融資産合計残高の対策前後の比較 対策前 4,000 3,000 2,000 )1,000 0-1,000-2,000 義之様の年齢 対策後 対策前の2045 年 (84 歳時 ) の金融資産合計残高対策後の 2045 年 (84 歳時 ) の金融資産合計残高 837 万円 1,190 万円 15 ページで指摘した問題点についても 以下のとおり改善されます 12037 年以降マイナスとなっていた金融資産合計残高が2045 年まで 継続してプラスに転じる 2 定年退職後の住宅ローン返済がなくなる 3 生命保険の見直しを行っても 定年後の保険料負担は続くことになるが 過剰な保障をスリム化することで 保険料負担は軽くなる 4 個人型確定拠出年金に加入することによって 2022 年から2026 年まで 公的年金受給開始までの5 年間の収入が補われる 5 義之様 靖子様ともに 65 歳以降の医療保険を終身型で確保できる 34

おわりに 今回のプランは 義之様からお伺いいたしました内容とご依頼にもとづき 義之様のご希望をかなえることを 第一に心がけて作成いたしました この提案書をご覧いただき 奥村様ご一家の現状と今後の対応策について ご確認いただければありがたく存じます 現状の問題点に対してご提案いたしました解決策を ご家族の皆様でご検討いただき ご納得いただいた上で一つ一つ実行に移し 奥村様ご一家の将来の希望の実現にお役立ていただければ幸いです プランの実行にあたりましては 義之様ご自身が商品や制度などの内容をご理解 ご納得いただくことが必要でございますが 私でお役に立てることがありましたら 何なりとご相談ください なお 当プランは 現時点における条件 ( 税制や年金制度など ) を前提として作成しております 経済情勢の変化や税制 社会保障制度等の改正などは 今後も予想されますので 定期的にプランを見直すことが必要となります また プラン実行にあたっては 専門家への確認などが必要となる場合もあるかと存じます その際にもご遠慮なくご相談ください このプランが 義之様のライフプランの実現に少しでもお役に立てれば幸いです また このプランの実行や 定期的な見直しを通じて これからも奥村様ご一家と末永くお付き合いさせていただけることを願い ご提案を 終わらせていただきます 平成 年 月 日 藏本光喜 35