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【11】ゼロからわかる『債券・金利』_1704.indd

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

Invesco Premia Plus Fund

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1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

nichigingaiyo

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

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【34】今日から使える「リスクとリターン」_1704.indd

株式市場 米国株 国内の政策動向や海外の政治動向などに注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場はほぼ変わらずとなりました 月初には 2 月末のトランプ大統領の議会演説を好感して 株価は大幅上昇となりました しかし その後は 新政権の経済政策に対する期待が徐々に後退

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ピクテ・インカム・コレクション・ファンド(毎月分配型)

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株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

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米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

Invesco Australian Bond Fund (Monthly)

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

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株式市場 米国株 高値警戒感の高まりなどから上昇一服も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました トランプ政権で閣僚などの人事において一部で混乱が見られましたが トランプ大統領の発言などにより減税 金融規制緩和などへの期待が高まったことや 発表された米国企

【42】今日から使える「債券・金利」_1704.indd

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

日経平均株価 22,27.3 NY ダウ工業株 3 種 25,9.32 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 2, 22, 1, 1, 1, 21 年 月 2 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~

日経平均株価 22,97. 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1,, 1,,, 21 年 7 月 23 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21 年 7 月第 3 週末 ) 短期 ( 日次ベース ) (217 年 1 月初

グローバル株式市場を俯瞰する~2015年8月末データで見る市場動向~

(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

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欧州不動産市場の注目ポイント 1. 大陸欧州は 緩やかな景気回復を維持し 英国は堅調な景気回復の動きが継続 < 大陸欧州 > ECB の金融政策などを下支えに 総じて大陸欧州の緩やかな景気回復基調の維持が期待されている ドイツは 良好な雇用 ( 歴史的な低水準にある失業率 ) 所得環境にあり 個人消

米失業率と非農業部門雇用者数変化 ( 月次 25 年 1 月 ~214 年 11 月 ) 非農業部門雇用者数変化 ( 千人 前月比 左軸 ) 失業率 (% 右軸) /1 6/9 8/5 1/1 11/

株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

日経平均株価 21,1. NY ダウ工業株 3 種 2,.31 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 22, 1, 1, 1,, 21 年 1 月 29 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21

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リート・ウィークリーレポート(2016/1/13)

株式市場 米国株 新政権の政策期待による上昇も一服 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました ISM( 全米供給管理協会 ) 指数など月初に発表された経済統計がおおむね良好であったことを受け 月前半の株式市場は堅調に推移しました 月半ば以降は 高値警戒感な

株式市場 米国株 景気 企業業績は依然として堅調 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 貿易摩擦への懸念から下落米国株式市場は下落しました トランプ米大統領が鉄鋼やアルミニウムの輸入を制限する方針を表明したことから 世界的な貿易摩擦への懸念が高まり下落して始まりました その後 貿

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[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

チャート編 1 日経平均株価 ( 日経 225) TOPIX( 東証株価指数 ) 2,0 NY ダウ工業株 30 種平均株価 ( 米ドル ) ダウセレクト配当込み指数 3,000 28,000 26,000 24, ,000 26,000 2,0 20,000 1,0 24,000 1

「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入

2 / 5 ファンドマネージャーのコメント 現時点での投資判断を示したものであり 将来の市況環境の変動等を保証するものではありません < 運用経過 > ダイワ マネーアセット マザーファンドを組み入れることで 安定運用を行いました < 今後の運用方針 > 今後につきましても 安定運用を継続して行って

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金融政策決定会合における主な意見

株式市場 米国株 先行き不透明感強いがファンダメンタルズは良好 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました 堅調な経済指標の発表を受けて米国の年内利上げ観測が高まったことで 金利動向の影響を受けやすいディフェンシブセクターの一部が軟調に推移しました また 米

Fidelity Charts & Graphs PowerPoint Template

Microsoft PowerPoint - CSIS 【三井住友銀行】 FOMC後のスペシャルレポート(USHY).pptx

一部新興国市場が動揺 アルゼンチンは前四半期から経済危機に陥っていましたが トルコでは 6 月に再選された大統領が米国と対立したこと等を契機に 8 月に通貨が急落しました ブラジルや南アフリカ インドの通貨も下落が加速する局面が見られ 中国元も緩やかに値を下げました これまでのところ個別国の問題とい

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日本株市場を泳ぐ 5 頭のクジラ SMBC 日興証券株式会社投資情報部 2016 年 10 月 4 日更新版

【60】明日から差が付く『ポートフォリオ構築と分散投資』_1704.indd

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

リート・ウィークリーレポート(2016/1/13)

当面の金融政策運営について(貸出増加支援資金供給の延長等、12時29分公表)

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1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

エコノミスト便り

2016 年 メキシコペソ もとの状況と今後の 通し <メキシコペソ / 円は下落 > < 政策 利とインフレ率の推移 > メキシコペソは もとまで軟調に推移してきました しかし 原油先物価格は2016 年 2 に安値をつけて下落が続いてきた理由として 1 統領選 2メ以降 持ち直す展開

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ファンダの鬼・柳澤 浩と小杉 篤諭の「ファンダメンタルズの学び方、活かし方セミナー!」

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

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2018 年は激動の年 年初来 トルコ株式指数はトルコリラベースで最大で約 24% 下落し トルコリラは日本円に対して最大で約 45% 下落しました トルコ株式 * の推移 ( トルコリラベース ) /12 18/03 18/06 18

フ ァ ン ド の 特 色 ハイグレード ハイグレード オセアニア オセアニ ニア ボンド マザーファンド マザーファンド を通じて オーストラリア ドル建ておよびニュージーラ ドル建ておよびニュージーランド ドル 建ての 債券等 に投資します 債券等 には コマーシャル ペーパー等の短期金融商品を

経済・物価情勢の展望(2018年1月)

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現代資本主義論

経済・物価情勢の展望(2016年10月)

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経済金融・情勢資料  15年7月 

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

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米国リート市場と米国株式市場の推移 102 ( 2015 年 12 月末 ~2016 年 2 月 12 日 ) 米国リート 米国株式 /12/ /1/6 2016/1/ /1/ /1/ /1/3

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

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リート・ウィークリーレポート(2016/1/13)

退職等年金給付積立金 平成30年度第2四半期運用状況

第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

HIGHLIGHTS 2018 年の資金流入額は 3 年ぶりに 4 兆円超えも 株式相場低迷で年後半は失速 2019 年 1 月 31 日 Vol 年の ETF を除く追加型株式投信の純設定額が +4.1 兆円と 2017 年を上回り 3 年ぶりの高水準 タイプ別で見ると外国株式型が

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Microsoft PowerPoint - オーストラリアレポート(2016年1月22日).pptx

ファンドマネージャーのコメント 現時点での投資判断を示したものであり 将来の市況環境の変動等を保証するものではありません < 投資環境 > 第 5 期の米国債券市場では 国債や社債の金利が上昇 ( 債券価格は下落 ) しました 期首より 追加利上げの可能性の高まりや税制改革法の成立などを背景に 金利

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FOMC 2018年のドットはわずかに上方修正

CONTENTS Nomura Fund August / September vol

マネーマーケットマンスリー 2018年3月

平成24年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

Outlook201501

Transcription:

マーケットフォーカス 216 年 1 月 商号等 / アセットマネジメント One 株式会社金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 324 号加入協会 / 一般社団法人投資信託協会一般社団法人日本投資顧問業協会

マーケットフォーカス Chapter 1 世界経済動向 1-1 トピックス 世界的な金利低下 日本の金融政策 米国の金融政策 米国の大統領選挙 世界の設備投資動向 3 1-4 市場動向 前月のまとめ 国内株式 米国株式 J-REIT 米国 REIT ハイイールド債券 外国為替 Chapter 2 ハウスビュー 38 1-2 世界経済の概況 主要国 地域の成長率見通し主要国 地域の政策金利主要国 地域の財政政策グローバル化の停滞原油動向中国経済の鈍化と資源価格低迷の影響 1-3 各国経済動向 日本 米国 ユーロ圏 オーストラリア 中国 インド 東南アジア ブラジル メキシコ トルコ 8 15 2-1 ハウスビュー 49 Chapter 3 付属資料 3-1 マーケット オーバービュー 52 3-2 チャート集 株式市場 REIT 市場債券市場外国為替市場商品市場その他 53 当資料は 内外の政治 経済情勢および市場環境などの情報提供を行うことを目的にアセットマネジメント One 株式会社が作成したものであり 投資勧誘を目的としたものではありません 当資料は法令に基づく開示書類ではありません アセットマネジメント One 株式会社が運用するファンドにおける投資判断は 当資料に記載されている内容に基づくものであるとは限りません 当資料は 信頼できると考えられるデータなどに基づいて作成していますが その内容の正確性 完全性を保証するものではありません また 記載内容は当資料の作成日現在のものであり 予告なく変更する場合があります 投資に関する決定は お客さまご自身の判断でなさるようにお願いいたします 当資料に基づいて取られた投資行動の結果については 当社は責任を負いません 投資信託は 元本の保証はありません 投資信託の設定 運用は投資信託委託会社が行います 1

Chapter 1 世界経済動向 2

トピックス - 世界的な金利低下 低金利環境は当面継続するとみられる マイナス化が進む国債利回り (%) 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 7 年 8 年 9 年 1 年 15 年 2 年 25 年 スイス -.93 -.93 -.91 -.88 -.84 -.71 -.64 -.58 -.53 -.31 -.18 -.11 日本 -.28 -.29 -.27 -.26 -.25 -.21 -.19 -.14 -.1.11.31.36 ドイツ -.71 -.7 -.69 -.67 -.61 -.46 -.37 -.29 -.21.5.23.35 オランダ -.66 -.66 -.64 -.6 -.54 -.35 -.24 -.14 -.5.2.31.41 フィンランド -.64 -.63 -.6 -.55 -.48 -.27 -.16 -.6.3.32.49.58 オーストリア -.61 -.61 -.58 -.54 -.48 -.28 -.17 -.5.5.42.61.73 デンマーク -.56 -.58 -.46 -.43 -.38 -.22 -.13 -.3.7.37.47.49 ベルギー -.65 -.63 -.6 -.55 -.48 -.26 -.14 -.2.9.49.71.86 フランス -.66 -.63 -.59 -.54 -.46 -.24 -.12..11.5.71.86 スウェーデン -.75 -.71 -.65 -.55 -.45 -.2 -.8.4.16.7 1.4 1.14 アイルランド -.47 -.46 -.43 -.37 -.28 -.2.12.25.36.76.98 1.11 スロバキア -.22 -.28 -.32 -.32 -.27 -.1.1.13.26.81 1.4 1.11 チェコ -.65 -.48 -.37 -.26 -.16.4.13.21.29.7 1.3 1.2 スペイン -.23 -.18 -.1..13.46.64.8.95 1.42 1.71 1.94 イタリア -.21 -.1.3.17.34.72.91 1.8 1.23 1.67 1.96 2.2 英国.12.12.14.19.27.46.57.67.78 1.22 1.47 1.54 カナダ.52.51.54.59.63.77.87.98 1.8 1.54 1.73 1.73 米国.61.79.94 1.7 1.19 1.41 1.5 1.57 1.64 1.87 2.9 2.28 シンガポール.83.95 1.9 1.22 1.34 1.63 1.72 1.78 1.83 2.8 2.13 2.14 オーストラリア 1.61 1.53 1.48 1.62 1.64 1.78 1.84 1.89 1.94 2.25 2.54 2.68 リーマン ショック以降 家計や企業が消費や設備投資を控えるようになった 需要不足による低成長は続いており 物が売れなくなったことと資金の借り手が減ったことで インフレ率や金利はそれぞれ低水準に止まっている 需要不足による低成長を脱却しようと 多くの先進国は緩和的な金融政策を続けているが 大きな改善はみられていない 資金需要が低迷するなか 国債買入れの実施などで金利はさらに低下しており 日本や欧州では国債の利回りが一部マイナスとなっている インフレ率低迷の改善は見込みづらく こうした低金利環境は当面継続するとみられる ( 注 )9 月 3 日時点 国債利回りは指標国債の最終利回り 国名が網掛けのものはマイナス金利政策実施国 3

トピックス - 日本の金融政策 新たな枠組み導入により政策の持続性が高まるも 追加緩和の余地は乏しいとみられる 213 年 4 月 214 年 1 月 216 年 1 月 216 年 7 月 216 年 9 月 黒田総裁就任後の日本銀行による金融政策の歩み 量的 質的金融緩和 の導入 量 : 金融市場調節の操作目標を無担保コールレートからマネタリーベース増加額に変更 ( 年間約 6~7 兆円 ) 質 : 長期国債 ETF J-REITの買入れ拡大 量 : マネタリーベース増加額の拡大 ( 年間約 8 兆円 ) 質 : 長期国債 ETF J-REIT の買入れ拡大 マイナス金利付き量的 質的金融緩和 の導入 金利 : 日本銀行当座預金の一部にマイナス金利 (.1%) 金融緩和の強化 質 :ETFの買入れ拡大 外貨資金調達環境の安定措置 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 の導入 長短金利操作 : 短期金利については日本銀行当座預金の一部へのマイナス金利を継続 長期金利については1 年国債金利が現状程度 (% 程度 ) で推移するように国債を買入れ オーバーシュート型コミットメント : 消費者物価 ( 除く生鮮食品 ) の前年比上昇率が安定的に2% を超えるまでマネタリーベースの残高を拡大 出所 : 日本銀行の資料を基にアセットマネジメント One 作成 (%).6.4.2. -.2 9 月 2 日 9 月 3 日 短期 : 政策金利.1% 程度 日本国債のイールドカーブ 長期 : 長期金利操作目標 % 程度 -.4 5 1 15 2 25 出所 : 日本銀行の資料 ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 )9 月 2 日 : 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 の導入の前日 日本銀行は 9 月の金融政策決定会合で 金融政策の新たな枠組みである 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 を導入した そのなかで 長短金利操作 は 短期金利と長期金利を操作目標とするものである 国債買入れペース ( 年間約 8 兆円 ) はおおむね維持されるものの めど としての位置付けとなっている そのため 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 の導入は マネタリーベースの拡大という 量 よりも 金利 を重視した政策への移行を企図したものといえる 従来の枠組みでは 量 を強調するあまり 金融機関の担保需要を考慮すれば日本銀行の国債買入れが数年以内に限界を迎えるとの懸念があった そのため 量 から 金利 主軸の政策へ移行することにより 金融政策の持続性は従来より高まったと考えられる ただし マイナス金利への根強い批判などから 金利 の引き下げ幅は限られ 追加緩和の余地が乏しい状況は継続するとみられる 4

トピックス - 米国の金融政策 従来の想定よりも緩やかな利上げペースが見込まれる 15 年 12 月 1 月 金融政策を巡る動向 FF 金利の誘導目標レンジを.25% 引き上げ.25~.5% に 経済状況は FF 金利の緩やかな引き上げしか正当化しない 中国経済の先行き懸念や原油価格下落から世界的な株安再燃 FOMC 声明で 世界経済や金融情勢を注視すると表明 3 月 金融政策の現状維持を決定 (%) 2.5 2. 1.5 216 年 9 月時点 216 年 6 月時点 政策金利見通しの推移 16 年 5 月 6 月 4 月 FOMC 議事要旨 6 月利上げの可能性を示唆 イエレン FRB 議長 数ヵ月のうちに利上げを実施することが適切 5 月の雇用者数の伸びが大幅に減少 金融政策の現状維持を決定 雇用の伸び鈍化を指摘 英国の国民投票で EU 離脱支持が過半数に 1..5 8 月 7 月の雇用統計を受け FRB 高官の利上げに前向きな発言が相次ぐ 9 月 金融政策の現状維持を決定 利上げの論拠は強まっている 216 年 9 月 3 日時点出所 : 各種資料を基にアセットマネジメント One 作成. 15 16 17 18 出所 :FRBのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 政策金利見通しはFOMC 参加者による各年末のFF 金利誘導目標見通しの中央値 FRB( 米連邦準備制度理事会 ) は 215 年 12 月の FOMC( 米連邦公開市場委員会 ) で利上げを開始し その後の利上げに関してはデータに基づく経済見通し次第とした しかし 年初からの金融市場の混乱に加え 米国経済成長ペースの鈍化や英国の EU 離脱問題などを受け 216 年は政策金利が据え置かれている 9 月の FOMC では 雇用の最大化と物価の安定に向けた経済の進展を示すさらなる証拠を待つとして利上げが見送られた しかし イエレン FRB 議長は 労働市場の改善が継続し 新たなリスクがなければ利上げを予想すると発言するなど 年内利上げの可能性を示唆した 声明と同時に公表された FOMC 参加者の経済見通しでは 長期的な経済成長率が引き下げられるとともに 政策金利の見通しも全般的に下方修正された こうしたことなどから 今後は従来の想定よりも緩やかな利上げペースが見込まれる 5

トピックス - 米国の大統領選挙 トランプ候補当選なら市場のリスク要因となる可能性 216 年米国大統領選挙候補者の主張 民主党 ヒラリー クリントン候補 共和党 ドナルド トランプ候補 中国などの通貨安誘導を批判 中国の為替政策を批判 最低賃金を15ドルに引き上げ FRBの活動に対し年 1 回の監査を実施 金融規制の強化を主張為替 ドット フランク法 ( 金融規制法 ) の廃止 経済金融 TPPへの反対を政策綱領に明記せず TPPに強く反対 既存の貿易協定の再交渉を主張 しかし演説ではTPP 反対を明言 既存の同盟関係への批判 アジア太平洋地域の同盟関係を維持 NATO( 北大西洋条約機構 ) の機能不全を批判 中国には強硬な姿勢を示す 不当廉売 国有企業への補助 米国企業の差別的扱いにより米国の中間層に代償を払わせている 外交通商 対移民 難民政策 過去に米国へのテロに関与した国からの移民を規制 メキシコ国境に壁を設置 不法移民は強制送還 富裕層と大企業に公正な税負担を要求 法人税率を引き下げ 21 世紀型インフラ設備への投資 インフラ投資銀行の設立 所得税率を簡素化 相続税を撤廃 オバマケアの維持を主張 オバマケアの廃止を主張 出所 : 各種報道資料を基にアセットマネジメント One 作成 税制財政 民主党のクリントン候補は オバマケアの維持や国際協調路線の継続を主張するなど オバマ政権の政策をおおむね踏襲すると想定される 一方で 共和党のトランプ候補は反移民や反自由貿易的な政策を掲げており 従来の米国の政策から大きくかい離している クリントン候補が当選した場合 市場に与える影響は限定的と考えられる 一方 トランプ候補が当選した場合 政策の内容のみならずその実現可能性にも疑念があり 政治的な不透明感が強まることが想定され 世界経済や金融市場のリスク要因となる可能性がある 6

トピックス - 世界の設備投資動向 設備投資の伸び悩みで 世界経済は低水準の成長が継続すると予想される ( 前年比 %) 12 1 8 6 4 2 実質設備投資の伸び率の推移 先進国新興国 予測値 1 11 17 期間 :21 年 ~217 年 ( 年次 216 年以降はIMFの予測値 ) 出所 :IMF World Economic Outlook Database,216.1 データストリームのデータを基に出所 : アセットマネジメントOne 作成 設備投資を抑制する主要な理由 政治的不透明性 44% 3% 26% 税 事業コスト 41% 48% 11% 規制 37% 33% 3% 資金調達の問題 19% 33% 48% 世界の需要不足 22% 48% 3% 国内の需要不足 15% 48% 37% 非常に重要 重要 あまり重要ではない 出所 :OECD BIAC Business Climate Survey 215 のデータを基にアセットマネジメント One 作成 212 年以降 世界的に設備投資の伸び悩みが続いている 産業構造の変化によって従来のような巨大なインフラ設備が軽量化 効率化されたという側面もあるが 世界的な需要不足や将来の不透明感の高まりが大きな影響を与えているとみられる リーマン ショック以降のグローバル化の停滞を受け 外需主導の新興国で景気が減速し 設備投資を縮小する動きがみられた なかでも中国が設備投資中心から消費中心の経済へと切り替えを図ったことなどが資源価格の下落を招いており 資源輸出国の設備投資に下押し圧力をかけることとなった 設備投資は新興国だけではなく 先進国も伸び悩みがみられる OECD( 経済協力開発機構 ) の調査によると 政治的不透明性が設備投資を抑制する大きな要因になっており この傾向は今後も続くとみられる こうしたことなどから 当面世界経済は低水準の成長が継続すると予想される 7

世界経済の概況 - 主要国 地域の成長率見通し IMF は世界経済見通しを据え置きも下振れリスクを警戒 保護主義的な動きなどに警鐘 世界の GDP 成長率 ( 実績と予想 ) ( 前年比 %) 21 211 212 213 214 215 216 ( 予測値 ) 217 ( 予測値 ) 全世界計 5.4 4.2 3.5 3.3 3.4 3.2 3.1 (. ) 3.4 (. ) 先進国 3.1 1.7 1.2 1.2 1.9 2.1 1.6 (.2 ) 1.8 (. ) 米国 2.5 1.6 2.2 1.7 2.4 2.6 1.6 (.6 ) 2.2 (.3 ) 日本 4.7.5 1.7 1.4..5.5 (.2 ).6 (.5 ) ユーロ圏 2.1 1.5.9.3 1.1 2. 1.7 (.1 ) 1.5 (.1 ) ドイツ 4. 3.7.7.6 1.6 1.5 1.7 (.1 ) 1.4 (.2 ) 英国 1.9 1.5 1.3 1.9 3.1 2.2 1.8 (.1 ) 1.1 (.2 ) カナダ 3.1 3.1 1.7 2.2 2.5 1.1 1.2 (.2 ) 1.9 (.2 ) オーストラリア 2.3 2.7 3.6 2. 2.7 2.4 2.9 ( ) 2.7 ( ) 新興国 7.5 6.3 5.3 5. 4.6 4. 4.2 (.1 ) 4.6 (. ) 中国 1.6 9.5 7.9 7.8 7.3 6.9 6.6 (. ) 6.2 (. ) インド 1.3 6.6 5.6 6.6 7.2 7.6 7.6 (.2 ) 7.6 (.2 ) ブラジル 7.5 3.9 1.9 3..1 3.8 3.3 (. ).5 (. ) ロシア 4.5 4. 3.5 1.3.7 3.7.8 (.4 ) 1.1 (.1 ) ASEAN5 6.9 4.7 6.2 5.1 4.6 4.8 4.8 (. ) 5.1 (. ) メキシコ 5.1 4. 4. 1.4 2.2 2.5 2.1 (.4 ) 2.3 (.3 ) トルコ 9.2 8.8 2.1 4.2 3. 4. 3.3 ( ) 3. ( ) IMF( 国際通貨基金 ) は 216 年 1 月公表の世界経済見通しで 216 年と 217 年の世界成長率見通しを共に 7 月改定値の +3.1% +3.4% に据え置いた 先進国については 米国の想定より弱い経済活動 英国の EU 離脱問題に絡む不確実性などから 下方修正された 一方で 新興国については各国 地域でばらつきがあるものの ロシアなど景気後退にある経済の持ち直しや インドの堅調な成長を背景に上方修正され 216 年は 6 年ぶりに加速する見通しとなっている IMF は世界経済の緩やかな回復を想定している しかし 保護主義的な動きや 低生産性と投資低迷の悪循環に警鐘を鳴らしており 下振れリスクは引き続き大きいとしている 出所 :IMF World Economic Outlook Update,216.7 World Economic Outlook Database,216.1 データストリームの出所 : データを基にアセットマネジメントOne 作成 ASEAN5: インドネシア マレーシア フィリピン タイ ベトナム ( 注 )216 年以降の数値はIMFの予測値 ( ) 内は前回時点の見通しからの変化幅 ( 注 ) インドのGDP 成長率は会計年度 (4 月 ~ 翌年 3 月 ) ベース 8

世界経済の概況 - 主要国 地域の政策金利 金融政策は各国 地域とも難しい局面に (%) 8 政策金利の推移 ( 先進国 ) (%) 16 政策金利の推移 ( 新興国 ) 7 米国 6 ユーロ圏 5 日本 4 オーストラリア 3 2 1-1 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 4 日 ~216 年 1 月 4 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 米国は 28 年 12 月 16 日以降 誘導目標レンジの中央値を表記 ( 注 ) 日本は 213 年 4 月 4 日から 216 年 9 月 2 日まで操作目標はマネタリーベース 14 12 1 8 6 4 中国インドブラジル 2 メキシコトルコ 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 4 日 ~216 年 1 月 4 日 ( 日次 ) ただし メキシコは 28 年 1 月 18 日 ~ トルコは 21 年 5 月 2 日 ~ 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 主要先進国 地域の金融政策は 日本やユーロ圏では中央銀行の資産買入れと政策金利の一部に対するマイナス金利適用の両面で金融緩和が行われている これに対し 米国では利上げが開始されるなど 金融政策の方向感には違いがみられるようになった 米国の利上げ開始や中国の景気減速などを受けて新興国経済にも減速懸念が浮上するなか インドなど一部の国は政策金利の引き下げによって景気の下支えを図っている 一方で 通貨の下落や高インフレなどの方が問題となっている国もあり メキシコなどは景気の下支えより通貨防衛などを優先し 政策金利の引き上げへと動いている 米国での利上げ観測が高まるなか 海外からの資金に依存している新興国の経済は依然としてぜい弱な状態にある 資金流出や景気減速を懸念する新興国 緩和政策を限界に近い水準まで強化している日本やユーロ圏 次の利上げのタイミングを探る米国など 金融政策は各国 地域いずれも足もとで難しい局面にあると考えられる 9

世界経済の概況 - 主要国 地域の財政政策 各国の財政政策の動向が注目される ( 対名目 GDP 比 %) 2-2 -4-6 -8 米国連邦財政収支の推移 予測 -1 1 11 17 ( 年度 ) 期間 :21 年度 ~217 年度 ( 年次 216 年度以降はCBOの予測 ) 出所 :CBO( 米国議会予算局 ) のデータを基にアセットマネジメントOne 作成 ( 前年差 %) 1..8.6.4.2. -.2 -.4 -.6 -.8 ユーロ圏基礎的財政収支の変化 予測 13 14 15 16 17 期間 :213 年度 ~217 年度 ( 年次 215 年度以降は欧州委員会の予測 ) 出所 : 欧州委員会のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 基礎的財政収支は景気循環調整済みのものを使用 財政縮小 財政拡大 ( 年度 ) 216 年 2 月に IMF( 国際通貨基金 ) が主要国に対して財政出動を要請するレポートを発行したほか 5 月の G7( 主要 7 ヵ国 ) 首脳会議でも財政政策の重要性について議論がなされた この背景にはこれまでの過度な金融緩和が通貨安競争を招いたという批判や 物価や景気の回復が緩慢なことによる金融政策限界説の台頭などがある こうしたなかで 各国の財政支出は拡大方向へと動きつつある 米国ではインフラの老朽化などに伴い 金融危機以降 縮小方向にあった財政は 216 年にやや拡大する見通しである また 欧州では周辺国のこれまでの緊縮が弱まりつつあるほか ドイツを中心に移民対策の政府支出などが計上され 景気を下支えすると予想される 日本では 8 月に事業規模 28.1 兆円の経済対策を発表するなど 政府が景気下支えに本腰を入れている 財政支出の拡大に前向きな姿勢を示す国は先進国以外にもあり 各国の予算がどのように使われ どのような効果を生み出すのかが注目される 1

世界経済の概況 - グローバル化の停滞 1 今後の世界の経済成長は緩やかなものに止まると考えられる ( 前年比 %) 2 15 1 世界の経済と貿易量の成長率の推移 世界の経済成長率予測値 3,5 3, 2,5 撤廃新規ネット 非関税障壁 の設置数の推移 5 2, 1,5-5 1, -1-15 経済成長率 貿易量の伸び 5-2 1 3 5 7 9 11 13 15 17 期間 : 経済成長率は21 年 ~217 年 ( 年次 216 年以降はIMFの予測値 ) 期間 : 貿易量の伸びは21 年 1 月 ~216 年 6 月 ( 月次 ) 出所 :IMF World Economic Outlook Database, 216.1 オランダ経済分析局 データストリー出所 : ムのデータを基にアセットマネジメントOne 作成 -5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 期間 :2 年 ~215 年 ( 年次 ) 出所 :WTO( 世界貿易機関 ) のデータを基にアセットマネジメントOne 作成 非関税障壁には反ダンピング策 相殺措置 数量規制 セーフガード 動植物の検疫 技術 的貿易障壁などが含まれる 2 年代に入り グローバル化の進展と米国の旺盛な需要を受けて 各国は輸出主導で相対的に高い経済成長を遂げた しかし リーマン ショック以降 グローバル化の動きは停滞し 貿易量の伸びは鈍化している また 政治的な側面においては反グローバル化の動きがみられる 2 年代後半から貿易規制や資本規制など非関税障壁の設置数は増加し 各国で保護主義的な政策が採られるようになった モノの移動のみならず 足もとでは英国の EU 離脱を巡る国民投票など ヒトの移動にも制限を加えるような動きが強まりつつある 政治 経済の両面でグローバル化の動きは停滞しており この傾向は当面継続する可能性が高いとみられる こうした環境を反映し 今後の世界の経済成長は緩やかなものに止まると考えられる 11

世界経済の概況 - グローバル化の停滞 2 安全資産を選好する動きが継続すると思われる 対内投資の推移 ( 対名目 GDP 比 %) 1 9 証券投資 8 直接投資 7 6 5 4 3 2 1 96 97 98 99 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 期間 :1996 年 ~214 年 ( 年次 ) 出所 :IMF データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) データはEUを除くG2 加盟国の合計 ( 対名目 GDP 比 %) 25 2 15 1 5 先進国 新興国 資本流入の推移 96 97 98 99 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 期間 :1996 年 ~214 年 ( 年次 ) 出所 :IMF データストリームのデータを基にアセットマネジメントOne 作成 ( 注 ) データはEUを除くG2 加盟国を先進国と新興国に分類 金融のグローバル化に伴って国際的な資本移動は拡大傾向で推移したが リーマン ショックによって巻き戻され 証券投資を中心に縮小へと転じた 金融危機に対する反省などから金融規制は強化される方向にあり G2( 主要 2 ヵ国 地域 ) の資本流入規模はリーマン ショック前の水準を回復するには至っていない 地域別にみると リーマン ショック以降は先進国の資本流入縮小が目立った一方 新興国は先進国の量的緩和政策などを受けて比較的堅調に推移した しかし 米国が利上げを開始したことなどから 新興国への資本流入にも下押し圧力がかかっており 海外資金への依存度が高い一部の新興国は格下げの可能性などが浮上している こうした資本の動きの背景には リーマン ショック以降 収益性よりも安全性を重視する投資家が増えたことがあるとみられる そのため 高収益のリスク資産 新興国資産よりも先進国の安全な資産を選好する動きが継続すると思われる 12

世界経済の概況 - 原油動向 原油価格は 216 年末頃までおおむね横ばいの推移が予想される ( 米ドル / バレル ) 12 1 8 6 4 2 WTI 原油先物価格の推移 シェールオイルの生産拡大イラクやリビアの生産回復 新興国の景気減速懸念イランの経済制裁解除 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 ( 年 / 月 ) 期間 :214 年 1 月 2 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) ( 万バレル / 日 ) 1,2 1, 9,8 世界の原油 ガスの需給ギャップ 需給ギャップ ( 右軸 ) 需要 ( 左軸 ) 供給 ( 左軸 ) ( 万バレル / 日 ) 6 見通し 5 9,6 3 9,4 2 供給 9,2 1 超過 9, 需 8,8-1 要 超 8,6-2 過 13 14 15 16 17 期間 :213 年 1-3 月期 ~217 年 1-12 月期 ( 四半期 ) 期間 :216 年 7-9 月期以降は見通し 出所 :IEA( 国際エネルギー機関 ) のデータを基にアセットマネジメントOne 作成 ( 注 ) 供給見通しはOPECの増産幅を前年同期比 2% と仮定してアセットマネジメント One 試算 4 原油価格はシェールオイルの生産拡大や新興国の景気減速懸念 イランの経済制裁解除などによる増産を背景に 214 年後半から 216 年初にかけて大きく下落した しかし その後はシェールオイルの減産が進んだことに加え クウェートでのストライキやカナダの森林火災といった一時的な要因などから WTI 原油先物価格は 216 年 2 月以降持ち直しの動きをみせた 9 月 28 日 OPEC( 石油輸出国機構 ) はアルジェの臨時総会で協調減産に合意し 原油価格は上昇する展開となった しかし 国別の生産上限が決まっていないことに加え イランが引き続き増産する意向を示している こうしたことから 供給量は足もとの水準から大きく変わらないとみられ 原油価格は 216 年末頃までおおむね横ばいの推移が予想される 13

世界経済の概況 - 中国経済の鈍化と資源価格低迷の影響 中国向け輸出比率や資源の輸出比率が高い国の経済成長が鈍化する恐れ ( 対名目 GDP 比 %) 6 中国向け輸出 資源純輸出と各国経済成長の関係 中国向け輸出 5 4 3 2 1 インド 南アフリカ インドネシア カナダ オーストラリア ブラジル ロシア トルコ メキシコ -1-1 -8-6 -4-2 2 4 6 8 1 12 14 16 18 2 ( 対名目 GDP 比 %) 資源純輸出 出所 : 世界銀行 国際連合 IMF データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 円の大きさは経済規模 白抜きの円は 215 年に成長が加速した国 網掛けの円は 215 年に成長が減速した国を表す ( 注 ) 資源純輸出 中国向け輸出 名目 GDP は 211 年 ~215 年の平均値 ( インドネシアの資源純輸出は 211 年 ~214 年の平均値 ) 中国では 過剰設備の問題が深刻化しつつあり 投資主導の経済から消費主導の経済への転換が進められている 投資需要の伸び悩みは各国の対中輸出に影響を与えており 中国への輸出比率が高い国の成長鈍化が懸念されている また 中国の構造改革は資源の需要を低下させ 資源価格に下押し圧力をかけてきた 中国の高成長を見込んだ資源の供給が今後急激に調整されるとは考えにくく 当面資源価格の低迷が続くと思われる こうした環境変化によって 中国向け輸出比率や資源の輸出比率が高い国は設備投資の調整などを通じて経済成長が鈍化する恐れがある 今後は各国がどこまで構造改革を進められるかに注目が集まる 14

各国経済動向 - 日本 : 実質 GDP の推移 公的需要を中心とした緩やかな持ち直しの動きを想定 ( 前期比年率 %) 2 実質 GDP の推移 15 1 5-5 -1-15 -2 純輸出在庫投資住宅投資設備投資 政府支出個人消費実質 GDP -25 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 外需低迷を背景に 216 年 4-6 月期実質 GDP は前期比年率で +.7% と 1-3 月期の同 +2.1% から減速した しかし うるう年が 1-3 月期の GDP を押し上げた反動が 4-6 月期にマイナスに働いた点を考慮すれば 国内景気は内需を中心に底堅さを保ったと評価できる 今後については 年初からの円高進行を背景とする企業の収益環境悪化により 企業設備投資など民間需要に与える影響が警戒される しかし 政府が本予算執行前倒しに続き 8 月には事業規模 28.1 兆円の経済対策を発表するなど景気のてこ入れを図っているため 217 年にかけては公的需要を中心とした緩やかな持ち直しの動きが想定される 15

各国経済動向 - 日本 : 企業利益の推移 国内企業の経常利益は頭打ち ( 兆円 ) 2 国内企業経常利益と売上高の推移 ( 兆円 ) 4 ( 前年差 兆円 ) 15 国内企業経常利益の要因分解 18 16 経常利益 ( 左軸 ) 売上高 ( 右軸 ) 39 38 1 14 37 5 12 1 8 36 35 34-5 6 4 2 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 4 四半期移動平均 ) 出所 : 財務省法人企業統計のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 国内企業は金融 保険業を除く全産業 全規模 33 32 31 3-1 -15 減価償却人件費売上高 支払利息等変動費経常利益 -2 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : 財務省法人企業統計のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 国内企業は金融 保険業を除く全産業 全規模 212 年以降 円安などを背景に国内企業の経常利益は増加基調で推移し 215 年には過去最高水準に達した しかし 216 年初からの円高の動きもあり 国内企業の経常利益は頭打ちとなっている 2 月半ば以降の資源価格の持ち直しなどを背景に 足もとでは変動費の利益押し上げ効果がはく落しつつある 一方で 人件費の動きをみると利益押し下げ幅が減少していることから 企業が賃上げに対して慎重な姿勢を示していることが分かる 経常利益が頭打ちとなるなか 賃金の上昇を通じた経済の好循環が実現するとは想定しづらい状況にある 16

各国経済動向 - 日本 : 物価動向 物価目標達成時期が今後先送りとなる可能性も ( 前期比年率 %) 3 資源価格高騰 2 消費者物価の推移 消費者物価 ( 除く生鮮食品 ) 消費者物価 ( 除く生鮮食品 エネルギー ) 1 東日本大震災 -1-2 -3 リーマン ショック 景気後退 原発停止エネルギー輸入増大 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) ただし 消費者物価 ( 除く生鮮食品 エネルギー ) は211 年 1 月 ~ 出所 : 日本銀行 ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOne 作成 ( 注 ) 消費税率引き上げの影響を除いたベース 消費税率引き上げの影響は日本銀行 214 年 3 月金融経済月報 の試算に基づく 資源価格下落 安倍政権成立 消費者物価 ( 除く生鮮食品 ) 上昇率は 28 年前半の資源価格高騰を受けて大きく上昇したものの 同年 9 月以降はその反動にリーマン ショック時の景気後退が重なったことから 上昇率は低下 29 年 2 月以降はマイナス圏での推移となった 212 年に安倍政権が成立して以降 日本銀行による量的 質的金融緩和とそれに伴う円安 原油価格の上昇などを受けて消費者物価上昇率はプラスへと転換した しかし 214 年後半から原油価格の下落の影響により物価は鈍化傾向となった 216 年に入り 為替相場が円高に振れていることや春闘賃上げ率が昨年を下回っていることなどから 物価の上昇圧力は弱まっている 日本銀行が 2% の物価目標達成時期を今後先送りする可能性も否定できず 緩和的な金融政策は長期化すると見込まれる 17

各国経済動向 - 日本 : 訪日外国人と旅行収支 旅行収支受取額は拡大基調 今後も訪日外国人観光客数の増加に期待 ( 万人 ) 25 訪日外国人観光客数の推移 ( 億円 ) 9, 旅行収支受取額の推移 (%).9 8, 旅行収支受取額 ( 左軸 ).8 2 7, 対名目 GDP 比 ( 右軸 ).7 15 6, 5,.6.5 1 4, 3,.4.3 5 2,.2 1,.1 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成. 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグ データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 訪日外国人観光客数が足もとで高水準を維持している 215 年の訪日外国人観光客数は年間 1,973 万人と 214 年の同 1,341 万人を約 47% 上回り 過去最高を記録した 旅客数増加の背景としては 213 年 7 月に開始された東南アジア 5 ヵ国向けに加え 215 年 1 月に開始された中国人向け訪日ビザの発給要件緩和をはじめとする政府の観光立国に向けた取り組みなどが挙げられる こうした動きは国内景気を下支えしており 外国人観光客の消費を表す旅行収支受取額は名目 GDP 比でおよそ.7% となっている 政府は 216 年 3 月 3 日 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議 で訪日外国人観光客数の目標を 22 年に 4, 万人 23 年には 6, 万人と従来からそれぞれ倍増させており 今後の進展や景気への波及効果が注目される 18

各国経済動向 - 日本 : GPIF の運用資産動向 今後も株価下落局面では内外株式の買入れに動くと想定される GPIF の運用資産構成割合 214 年 1 月以前の 国内債券国内株式外国債券外国株式 短期資産 214 年 1 月以前の基本ポートフォリオ 6% 12% 11% 12% 5% 214 年 1 月以降の基本ポートフォリオ 35% 25% 15% 25% 214 年 12 月末 43.13% 19.8% 13.14% 19.64% 4.3% 216 年 6 月末 39.16% 21.6% 12.95% 21.31% 5.51% 出所 :GPIF のデータを基にアセットマネジメント One 作成 世界最大級の機関投資家である GPIF( 年金積立金管理運用独立行政法人 ) は 厚生年金と国民年金の給付の財源となる年金積立金の管理 運用を行っている 運用資産は 216 年 6 月末で 129 兆 7,12 億円と 公的年金の大半を占めている 214 年 1 月に発表された基本ポートフォリオ変更に伴い GPIF は国内債券への配分を減らす一方で 国内株式など他の資産への配分を増やしている 216 年 6 月末現在の資産構成をみると国内株式が 21.6% 外国株式が 21.31% と増加している反面 国内債券の割合は 39.16% と減少している 運用実績は 212~214 年度の収益合計が 36.7 兆円の黒字であったが 215 年度分については 5 兆 3,98 億円の赤字 216 年度 4-6 月期分については 5 兆 2,342 億円の赤字となった 厚生労働省は長期的な観点の運用が必要としており 今後も株価下落局面では基本ポートフォリオ比率達成 維持に向け GPIF は内外株式の買入れに動くと想定される 19

各国経済動向 - 米国 : 実質 GDP の推移 今後も個人消費を中心に緩やかな回復が継続するとみられる ( 前期比年率 %) 8 実質 GDP の推移 6 4 2-2 -4-6 -8 純輸出在庫投資住宅投資設備投資 政府支出個人消費実質 GDP -1 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 28 年の金融危機以降 米国では量的緩和を含む異例の金融緩和政策により株価や住宅価格が上昇し 個人消費や住宅投資など民間需要を中心に米国経済は回復傾向を辿ってきた 216 年 4-6 月期については個人消費の伸びがけん引し 実質 GDP 成長率は前期から小幅に加速した しかし 企業業績の低迷などを受けた設備投資の伸び悩みや在庫調整の動きから 足もとで緩慢な成長が続いている 世界経済に対する先行き不透明感などから設備投資は今後も低調と考えられるが 雇用や賃金の増加を受けて所得環境は依然良好であるため 今後も個人消費を中心に緩やかな回復を継続するとみられる 2

各国経済動向 - 米国 : 雇用動向 労働市場は緩やかな改善傾向が見込まれる 失業率と非農業部門雇用者数増減の推移 (%) ( 前月比 万人 ) 11 6 1 4 9 2 8 7-2 6-4 賃金上昇率と非農業部門雇用者数の推移 (%) ( 億人 ) 6 1.46 賃金目標レンジ ( 左軸 ) 5 賃金上昇率 ( 左軸 ) 1.42 非農業部門雇用者数 ( 右軸 ) 4 1.38 3 1.34 5 非農業部門雇用者数増減 ( 右軸 ) 4 失業率 ( 左軸 ) 3 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 -6-8 -1 2 1 8 9 1 11 期間 :28 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 賃金目標レンジは 214 年 3 月 FOMC 終了後のイエレン FRB 議長の発言に基づく ( 注 ) 賃金上昇率は全従業員 ( 管理職含む ) の時間当たり平均賃金 1.3 1.26 米国の雇用者数はリーマン ショック時の景気後退を受け大幅に減少したが その後の財政 金融政策によって 既にリーマン ショック前の水準を回復している 近年は回復の目安とされる前月比 +2 万人程度のペースで雇用者数が増加し 失業率は完全雇用とされる 5% 程度の水準で推移している イエレン FRB( 米連邦準備制度理事会 ) 議長は 生産性の伸びと 2% のインフレ率を考慮すると 3~4% の賃金上昇率が正常と見込まれる と 214 年 3 月に発言し その後も賃金の伸びについては緩慢であるとの認識を示していた ただし 215 年以降賃金上昇には加速の兆しがみられ 労働市場は改善傾向が見込まれる 21

各国経済動向 - 米国 : 物価動向 物価上昇率が 2% へ前進すること が確認できるかに注目が集まる ( 前年同期比 %) 5 PCE デフレーターの推移 4 3 PCE デフレーター コア PCE デフレーター インフレ目標 2 1-1 -2 7 8 9 1 11 17 18 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月出所 :FRB ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 点線は216 年 9 月時点におけるFOMC 参加者見通しの中央値 FRB( 米連邦準備制度理事会 ) の法的な使命は 雇用の最大化 と 物価の安定 である 物価の安定に関しては バーナンキ議長時代に PCE( 個人消費支出 ) デフレーターで +2.% のインフレ目標が導入された 労働市場が改善傾向を辿る一方で 214 年 4 月以降前年同月比 +1.5% 前後で推移していた PCE デフレーターは 215 年に入ると原油価格の下落の影響から大幅に低下していた しかし その影響はややはく落しつつあり 同 +1% 程度に上昇している イエレン FRB 議長は 現在の低インフレは原油価格の下落と米ドル高による一時的な要因が大きいとしている 足もとで過度な原油安や米ドル高が是正されていることもあり 利上げの条件の 1 つとされる 物価上昇率が 2% へ前進すること が確認できるかに注目が集まる 22

各国経済動向 - 米国 : 企業の資本動向 米国株式市場の需給環境は良好 ( 億米ドル ) 2, 米国企業のネット株式発行額 の推移 -2, -4, -6, -8, -1, -12, 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 期間 :2 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 年率換算値 ) 出所 : データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ネット株式発行額 : 新規発行額から自己株式取得額を差し引いた金額 米国株式市場では ネット株式発行額のマイナスが常態化している これは企業による自社株の取得が株式発行を上回っていることを表しており 株式需給の引き締まりを通じて 相場の上昇に寄与していると考えられる 米国企業は ROE( 株主資本利益率 ) を重視しており 資本効率の向上につながる自社株買いなど株主還元策に対する意識が高いとされている 米国株式市場の需給改善は今後も継続すると見込まれる 23

各国経済動向 - ユーロ圏 : 実質 GDP の推移 景気の減速傾向は当面続くと予想される ( 前期比 %) 1.5 実質 GDP の推移 1..5. -.5-1. -1.5-2. -2.5-3. 純輸出 固定資本形成 個人消費 在庫投資 政府支出 実質 GDP -3.5 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ユーロ圏は南欧諸国を中心とした周辺国の債務問題や不良債権問題に伴う銀行の貸出減少などにより 211 年から 213 年にかけて景気後退が続いた 213 年からは緩やかな回復に転じていたものの 214 年以降ギリシャ債務問題の再燃などによって景気に下押し圧力がかかり その後もおおむね低水準の成長が続いた 216 年 1-3 月期は景況感がさえないなか ドイツを中心に成長率が大幅に加速したものの 4-6 月期はその反動が出たものとみられ 実質 GDP 成長率は +.3% と前期から減速した 英国の EU 離脱の国民投票を受けて悪化した景況感指標の多くは足もとで持ち直しているものの その戻りは弱く 景気の減速傾向は当面続くと予想される 24

各国経済動向 - ユーロ圏 : 金融政策 ECB は資産買入れ期間の延長などを発表すると予想される (%) 2. 政策金利の推移 消費者物価とユーロの推移 ( 前年同月比 %) ( 米ドル ) 3.5 1.45 1.5 1. 限界貸出金利リファイナンス金利預金金利 3. 2.5 2. 1.4 1.35 1.3.5 1.5 1. 1.25 1.2..5 1.15 -.5-1. 期間 :212 年 1 月 4 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成. -.5-1. 消費者物価 ( 左軸 ) ユーロ / 米ドル ( 右軸 ) 期間 : ユーロ / 米ドルは 212 年 1 月 4 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 期間 : 消費者物価は 212 年 1 月 ~216 年 9 月 ( 月次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 1.1 1.5 1. ユーロ圏のインフレ率は ECB( 欧州中央銀行 ) の政策目標である 2% をやや下回る水準 から大きく下方にかい離しており 今年に入り消費者物価の伸び率は % 付近で推移している 英国の国民投票で EU 離脱支持が多数を占める結果となったが 景況感やインフレ率への影響は限定的であった そのため 9 月の理事会では追加金融緩和の実施が見送られたほか 多くの市場参加者が予想していた資産買入れ期間の延長についても発表されなかった ECB は今後の緩和が長期化することに備え これまでの政策を検証する段階に入っていると考えられる 政策のスキームを部分的に修正する可能性はあるものの 緩和的な金融政策という大枠は維持するとみられ 12 月には資産買入れ期間の延長などを発表すると予想される 25

各国経済動向 - ユーロ圏 : 政治動向 欧州主要国の政治動向には引き続き注目が集まると考えられる 当面の欧州の政治イベント 216 年 6 月 23 日英国 EU 離脱を巡る国民投票 216 年 6 月 26 日スペイン総選挙 216 年 1 月 2 日ハンガリー移民政策を巡る国民投票 216 年 12 月 4 日イタリア憲法改正の国民投票 憲法改正の内容は上院の権限縮小など 世論調査では賛成と反対がきっ抗 否決されればレンツィ首相は辞任の意向 216 年 12 月 4 日オーストリア大統領選挙 5 月の選挙は自由党が僅差で敗れるも 不正があったとして再選挙 217 年 3 月オランダ総選挙 世論調査では自由党 ( 極右政党 ) が高支持率を維持 217 年 4~5 月フランス大統領選挙 国民戦線 ( 極右政党 ) のルペン党首が高支持率を維持 決選投票時は反ルペン票が対立候補に集中するとみられる 出所 : 各種報道資料を基にアセットマネジメント One 作成 英国イタリアフランスドイツハンガリーベルギースウェーデンポーランドスペイン 英国の EU 離脱は各国のドミノ離脱に影響を与えるか 2 4 6 8 1 (%) 強く影響を与えるやや影響を与える影響を与えない 216 年 8 月 4 日時点出所 : 各種資料を基にアセットマネジメント One 作成 欧州各国では移民問題や EU 主導の財政計画の方針などを巡って反 EU 政党が躍進 6 月には英国が国民投票で EU 離脱の方針を決定した こうしたなか 欧州各国の国民のうち約 4 割が英国に続く EU からの ドミノ離脱 につながる可能性があると考えている イタリアでは反 EU 政党が憲法改正反対を呼びかけているほか オーストリアでは欧州初となる極右政党の大統領が誕生する可能性が浮上している また フランスの大統領選挙で反 EU 政治家の代表格であるルペン党首が当選する可能性は低いものの 当選した場合にはフランスの EU 離脱の可能性が急激に高まり 英国の国民投票以上の影響を与えると考えられる オランダでは極右政党の支持率が相対的に高く 217 年の総選挙で極右政党が躍進し EU 離脱の国民投票が実施される可能性がある EU の政策や残留 離脱の是非を巡り 国民投票を実施すべきとの声はオランダ以外でも強まっている EU 体制を維持しようとする勢力と反 EU 勢力との間で溝が深まっていることから 主要国の政治動向には引き続き注目が集まると考えられる 26

各国経済動向 - オーストラリア : 実質 GDP の推移 産業の多様化による資源への依存度低下が景気回復の鍵を握る ( 億豪ドル ) 1,8 1,6 1,4 1,2 その他製造業鉱業 民間設備投資の推移 予測値 ( 前年同期比 %) 6 5 4 実質 GDP の推移 1, 8 3 6 2 4 2 1 7 8 9 1 11 ( 年度 ) 期間 :27 年度 ~216 年度 ( 年次 会計期間は7 月から翌年 6 月末まで ) 出所 : オーストラリア統計局のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 )216 年度はオーストラリア統計局の予測値 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 オーストラリアの資源関連設備投資は 212 年度にかけて拡大傾向で推移したが 資源価格の下落による採算性の悪化から 213 年度以降は縮小傾向で推移している しかし 安価で高品質なオーストラリア産の鉄鉱石に対する需要や 新規設備の稼動開始に伴い 資源輸出は堅調に推移している また 低金利環境を背景に住宅投資も好調であることから 足もとのオーストラリア経済は回復基調にある 今後は引き続き設備の稼働に伴う資源輸出の拡大が期待される一方 資源関連設備投資が 216 年度にかけて一段と減少する可能性が示唆されていることなどから 投資の伸び悩みが懸念される したがって 産業の多様化による資源への依存度低下が景気回復持続の鍵を握るといえる 27

各国経済動向 - オーストラリア : 金融政策 当面は現状の金融政策が維持されるとみられる (%) 8 政策金利と国債利回りの推移 ( 前年同期比 %) 6 消費者物価の推移 7 6 2 年国債利回り 政策金利 5 インフレ目標 消費者物価 5 4 4 3 3 2 2 1 1 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 4 日 ~216 年 1 月 4 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 7 8 9 1 11 17 18 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 :RBA ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 点線は 216 年 8 月時点における RBA 見通しの中央値 国内賃金の低調な伸びや世界的な低インフレなどを背景に 消費者物価の伸びはインフレ目標 (2~3%) の下限を下回る推移となっている RBA( オーストラリア準備銀行 ) はインフレ率低下への対処のため 216 年 5 月以降 2 回の利下げを実施した インフレ率の先行きについては ロウ RBA 総裁が しばらく低水準で推移するが 労働市場の改善に伴い徐々に持ち直す との見解を示している また 1 月の理事会後に発表された声明では政策変更の可能性に関する内容が盛り込まれていなかったことから 当面は現状の金融政策が維持されるとみられる 28

各国経済動向 - 中国 : 経済政策 中国当局は改革推進と景気支援の間で難しい舵取りを迫られると考えられる ( 前年同期比 %) 12 産業別実質 GDP の推移 主要 7 都市の平均不動産価格の推移 (%) (%) 15 1.5 11 1 9 8 7 6 全産業第二次産業第三次産業 5 11 期間 :211 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 1 5-5 -1 前月比 ( 右軸 ) 前年比 ( 左軸 ) -15 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 前月比は 29 年 1 月 ~) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 1..5. -.5-1. -1.5 4-6 月期の実質 GDP 成長率は前年同期比 +6.7% と 1-3 月期から変わらず 中国経済は 3 月の全国人民代表大会で設定された政府の通年目標である +6.5~7.% の範囲内での推移となった 産業別実質 GDP に注目すると 第三次産業は同 +7.5% と 1-3 月期の同 +7.6% から小幅に減速した 株式市場の取引が活性化した前年の反動が金融業にみられたが 他のサービス業が支えになった 一方 第二次産業は同 +6.3% と 1-3 月期の同 +5.9% から加速した その背景には 政策支援を受けたインフラ投資拡大や不動産市場回復などがあったとみられる 中国共産党幹部の中には 政策支援による経済の一時的な安定よりも改革を優先すべきとの声もある しかし 回復局面にある不動産市場が今後調整に向かう可能性があることから 景気下振れリスクへの警戒を緩めることはできないと思われる そのため 中国当局は改革推進と景気支援の間で難しい舵取りを迫られると考えられる 29

各国経済動向 - 中国 : 人民元の動向 通貨切り下げではなく市場機能に基づく相場形成が中国当局の狙いとみられる ( 人民元 ) 6. 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 6.6 6.7 人民元高 人民元安 米ドル / 人民元の推移 (%) ( 人民元 ) 1. 6.1.8.6 前日実勢値 ( 右軸 逆目盛 ) 人民元高かい離率 ( 左軸 ) 人民元安当日基準値 ( 右軸 逆目盛 ) 6.2 6.3.4.2. -.2 対米ドル基準値と実勢値の推移 6.4 6.5 6.6 6.7 6.8 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 期間 :213 年 1 月 4 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 年 / 月 ) -.4 6.8 15/9 15/11 16/1 16/3 16/5 16/7 16/9 期間 :215 年 9 月 1 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) ( 注 ) かい離率がプラスの場合は 実勢値に対して基準値が人民元高方向に設定されている 人民元相場は毎朝設定される対米ドル基準値を中心に 日次バンド ( 基準値から上下に 2%) で推移するように運営されている 中国人民銀行は 215 年 8 月 11 日 為替市場改革の一環として基準値算出方式の変更を発表し 対米ドル基準値の切り下げを実施した しかし この変更は輸出促進のための人民元安誘導と受け止められ 市場の懸念材料となった 215 年 9 月からの対米ドル基準値と実勢値のかい離は小幅であり おおむね前日の市場の動きを反映するかたちで基準値が設定されていることがうかがえる 人民元安懸念が再浮上した 216 年 1 月はかい離幅が一時的に拡大したが 人民元高方向であり 通貨切り下げの意図はみられない こうした基準値設定の傾向から 輸出促進のための通貨切り下げではなく市場機能に基づく為替相場の形成を進めることが中国当局の真の狙いであると考えられる 3

各国経済動向 - インド : 実質 GDP 構造改革が進展することにより 中期的見通しは一段の改善が見込まれる 実質 GDP の推移 ( 前年同期比 %) 12 11 旧基準 1 現行基準 9 8 7 6 5 4 3 2 7 8 9 1 11 期間 : 旧基準は 27 年 1-3 月期 ~214 年 7-9 月期 ( 四半期 ) 期間 : 現行基準は 212 年 4-6 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : データストリームのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 前年同月比 %) 14 12 1 8 6 4 2 消費者物価の推移 インフレ目標 215-16 年度 :6% 未満 216-17 年度以降 :4±2% のレンジ 7 8 9 1 11 17 期間 :27 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : インド財務省 RBI ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 算出基準の変更により 213 年 12 月以前の数値は旧基準を使用 216 年 4-6 月期の実質 GDP 成長率は 前年同期比 +7.1% と 1-3 月期の同 +7.9% から減速した しかし RBI( インド準備銀行 ) が経済見通しに使用している実質 GVA( 総付加価値 産業別の GDP に相当 ) については 同 +7.3% と 1-3 月期 ( 同 +7.4%) とほぼ同じ伸び率を維持するなど インド経済は力強い成長が続いている 消費者物価の伸びは 214 年 12 月以降 食品価格の上昇などから加速し 216 年 7 月にはインフレ目標の上限をいったん超える動きとなった しかし 今後については 今年のモンスーン期 (6~9 月 ) の降雨量がおおむね良好だったことから食品価格の上昇圧力が後退し 消費者物価全体の伸びが抑制されると想定される そのため RBI は緩和的な金融政策を継続するとみられる 足もとでは 税制簡素化や物流活性化を促進すると期待されている GST( 物品 サービス税 ) の導入に向けた動きが本格化しつつある 今後こうした構造改革が進展することにより インド経済の中期的見通しは一段の改善が見込まれる 31

各国経済動向 - インド : 経常収支と財政収支 経常収支と財政収支の双子の赤字は縮小に向かう見込み ( 対名目 GDP 比 %) 1 経常収支の推移 ( 対名目 GDP 比 %) 7 財政赤字の推移 5-5 -1 6 5 4 3 2 見通し -15-2 第二次所得収支 第一次所得収支 サービス収支 貿易収支 経常収支 期間 :212 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) いずれも 4 四半期移動平均値を使用 1 11-12 12-13 13-14 14-15 15-16 16-17 17-18 18-19 ( 年度 ) 期間 :211-12 年度 ~218-19 年度 ( 年次 ) 出所 : インド政府 RBI( インド準備銀行 ) のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 )215-16 年度以降は216 年 2 月 29 日に発表された政府予算案の見通しを使用 インドは 経常収支と財政収支がともに赤字を計上する 双子の赤字 の状態にあり 急激な資金流出に直面した場合のぜい弱性が懸念されてきた 経常収支については 資源価格が低水準で推移していることによる輸入額の減少などから赤字幅が縮小傾向にある 輸出拡大に向けてモディ政権が外資系企業の誘致に積極的であることも 中長期的には経常収支改善に寄与すると考えられる 財政収支については 216 年 2 月に公表された予算案で 217-18 年度の赤字幅を GDP 比で 3% まで縮小させる中期目標の維持が示された これら 双子の赤字 の縮小見通しは国債格付けの引き上げにもつながると期待される 32

各国経済動向 - 東南アジア 外需の急回復が見込みづらいなか 構造改革を通じた内需の掘り起こしが課題 ( 前年比 %) 9 8 7 6 5 4 3 2 1 ASEAN5 ASEAN5 の実質 GDP の推移 新興国 予測値 2 4 6 8 1 12 14 16 期間 :2 年 ~217 年 ( 年次 216 年以降の数値はIMFの予測値 ) 出所 :IMF World Economic Outlook Database, 216.1 データストリームのデータを基に出所 : アセットマネジメントOne 作成 ASEAN5: インドネシア マレーシア フィリピン タイ ベトナム ( 前年比 %) 2 15 1 5-5 ASEAN5 の輸出数量の推移 -1 2 4 6 8 1 12 14 期間 :2 年 ~215 年 ( 年次 ) 出所 :IMF World Economic Outlook Database, 216.1 データストリームのデータを基に出所 : アセットマネジメントOne 作成 外需をけん引役に成長を続けてきた東南アジア経済は 28 年に発生した金融危機の打撃を受けた しかしその後 中国の 4 兆元の景気対策や主要国の積極的な金融緩和政策を背景とする世界経済回復の波に乗り 一時的に金融危機前の成長率を回復した 213 年以降はグローバルな貿易低迷を受けて 外需主導の成長が困難となっており 成長率の伸び悩みがみられる ただし 内需については底堅さを保っており 金融危機以前と比較した成長率の低下は小幅である 215 年については 商品価格下落による実質購買力の改善も手伝い 新興国全体が減速するなかでも 東南アジア経済はやや加速する動きとなった 外需の急回復が見込みづらいなか 構造改革を通じた内需の掘り起こしが東南アジア経済の課題といえる 足もとでは インドネシアやフィリピンで構造改革に進展がみられ こうした動きが他の東南アジア諸国に広がるかが注目される 33

各国経済動向 - ブラジル : 経済政策 引き続き政治動向に注目が集まる ( 前年比 %) 15 経済活動指数 と実質 GDP の推移 ( 対名目 GDP 比 %) 5 基礎的財政収支の推移 1 4 3 5 2 1 予測値 -5 実質 GDP 成長率 経済活動指数 -1-2 -1 7 8 9 1 11-3 7 8 9 1 11 17 18 期間 : 経済活動指数は 27 年 1 月 ~216 年 7 月 ( 月次 ) 期間 : 実質 GDP 成長率は 27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 経済活動指数 :GDP に先んじて発表される月次指標 GDP の参考指標とみなされている 期間 :27 年 ~218 年 ( 年次 216 年以降はブラジル財務省の予測値 ) 出所 : ブラジル財務省のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ブラジルでは資源価格下落による交易条件悪化などを受け 第 2 次ルセフ政権発足を機に従来のバラマキ的な財政政策は緊縮的な方向へ転換された 公共料金の引き上げや増税などによって消費や投資は圧迫され 経済成長率は前年比で大幅なマイナスが続いている 景気が低迷するなかで国民に負担を強いる政策を実行したことに加え 国営石油会社ペトロブラスの汚職調査で政治に対する不信感が高まり ルセフ政権の支持率は著しく低下した こうしたなか 国家会計を不正操作したとしてルセフ大統領は罷免され テメル副大統領が大統領に昇格した テメル新政権は財政支出増加率の上限抑制を提案するなど メイレレス財務相を中心に財政再建に取り組んでいる 財政健全化には社会保障制度改革も必要と考えられるが 国民や議会からの反発が想定され 法案が成立するかは不透明であり 引き続き政治動向に注目が集まると想定される 34

各国経済動向 - ブラジル : 物価動向 物価抑制と財政再建の進展を確認した後に利下げ開始へ ( 前年同月比 %) 2 18 16 14 12 1 8 6 4 2 物価目標レンジ一般物価公定物価総合 消費者物価 (IPCA) の推移 1 11 期間 :21 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : ブラジル中央銀行 ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ブラジルは物価などに連動して上昇する最低賃金や消費主導の経済構造を背景に インフレ率が上昇しやすいとされている また 215 年以降 財政健全化に伴う増税や公共料金の引き上げで公定物価が大きく上昇したほか 通貨安による輸入物価の上昇や食料品価格の高騰などからインフレ率が目標を大きく上回る状態が続いた 足もとでは公共料金引き上げの影響が一巡しつつあることなどから 公定物価を中心にインフレ率が低下傾向で推移しているが 食品価格高騰の影響から一般物価のインフレ率が高止まりしている ブラジル中央銀行は インフレ抑制姿勢を継続しており 利下げの開始時期は物価抑制と財政改革の進展を確認した後になるとみられる 35

各国経済動向 - メキシコ 個人消費を中心に安定的な成長軌道へ ( 前年同期比 %) 1 8 6 4 2-2 -4-6 -8 実質 GDP の推移 在庫 誤差 固定資本形成 純輸出 政府支出 -1 個人消費 実質 GDP -12 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 前年同月比 %) 15 1 5-5 -1-15 鉱工業生産の推移 メキシコ鉱工業生産製造業 ( 左軸 ) 米国 ISM 製造業景気指数 ( 右軸 ) -2 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1 月 ~216 年 9 月 ( 月次 メキシコ鉱工業生産は 216 年 7 月まで ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 65 6 55 5 45 4 35 3 メキシコでは リーマン ショック以後 雇用環境の好転やインフレ率の低下を受けた実質賃金の改善などを背景に個人消費が堅調に推移した 足もとで実質 GDP 成長率は 2% 台半ばの安定的な伸びを維持している メキシコは NAFTA( 北米自由貿易協定 ) に参加するなど 貿易や投資の自由化を進めている また 現政権はエネルギー分野や労働市場の自由化など構造改革に積極的であり 潜在成長率の上昇が見込まれる ただし 米国大統領選挙に出馬している共和党のトランプ候補が貿易協定の再交渉やメキシコなどからの移民に対する排斥的な政策を主張していることには留意が必要である 米国製造業の伸び悩みやブラジルの需要低迷からメキシコの生産活動が足もとでやや鈍化しているが 良好な雇用環境を背景として個人消費を中心に今後も安定した成長を継続することが期待される 36

各国経済動向 - トルコ 資金流出は一時的なものに止まると予想される ( 前年同期比 %) 25 2 15 1 5-5 実質 GDP の推移 -1 在庫 誤差 純輸出 -15 固定資本形成 政府支出 -2 個人消費 実質 GDP -25 7 8 9 1 11 期間 :27 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 前年同月比 %) 14 12 1 8 6 消費者物価の推移 トルコ中央銀行インフレ率予想 (216 年末 ) 6.6%~8.4% 4 消費者物価インフレ目標 2 11 期間 :211 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : トルコ中央銀行 ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 8.1% トルコ経済は足もとで前年同期比 +3.1% と底堅く推移しているが インフレ率は目標を大幅に上回る推移が予想されている 216 年 7 月にはエルドアン大統領の権限強化に反対する軍の一部がクーデターを企てたが 短時間で鎮圧されたため 混乱は大きくなかった しかし その後は大統領が反体制派の大規模な排除に乗り出しており 政治動向の先行き懸念が強まった これを受けて 9 月には大手格付会社がトルコの長期国債の信用格付けを従来の投資適格級から投機的等級に引き下げた 格下げを受けて機関投資家などがトルコから資金を引き上げる可能性があると考えられる しかし 政府が内政で強権的な手法をとっている間も 中央銀行は利下げに対して引き続き慎重な姿勢を示すなど独立性を維持しており 金融政策などへの影響が限定的であるとみられる こうしたことから 資金流出は一時的なものに止まると予想される 37

市場動向 - 前月のまとめ 1 株式市場および REIT 市場の動向 (%) 1 主要国の株価指数 (%) 14 主要国 地域の REIT 指数 5 12 1 月間騰落率年初来騰落率 8 6-5 4-1 2-15 月間騰落率年初来騰落率 -2-4 -2 日本米国ドイツオーストラリア中国 -6 日本米国欧州オーストラリア 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 月間 :216 年 9 月の 1 ヵ月間 年初来 :215 年 12 月末から 216 年 9 月末の期間 ( 注 ) 日本 日経平均 米国 NY ダウ ドイツ ドイツ DAX ( 注 ) オーストラリア S&P/ASX2 中国 上海総合 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 月間 :216 年 9 月の 1 ヵ月間 年初来 :215 年 12 月末から 216 年 9 月末の期間 ( 注 ) 日本 東証 REIT 指数 米国 FTSE NAREIT All Equity REITs インデックス ( 注 ) 欧州 FTSE EPRA/NAREIT Developed Europe 指数 ( 注 ) オーストラリア S&P/ASX2 A-REIT 指数 株式 : 国内株式は下落 月初は米国金融政策の正常化に伴う円安期待などを背景に上昇した しかし その後は軟調な米国の経済指標や 米国での利上げ見送りによる円高などを背景に下落した 米国株式は下落 米欧金利の上昇や FRB( 米連邦準備制度理事会 ) による早期利上げ観測などが嫌気された FRB の金利据え置きにより上昇する場面もみられたが その後はおおむね横ばいの展開が続いた REIT:J-REIT は横ばい 月初から 金融政策の不透明感や活発な資金調達の実施などが重石となり 軟調な展開が続いた しかし 日本銀行の金融政策決定会合後は 徐々に落ち着きを取り戻した 米国 REIT は下落 米国の利上げ観測の高まりなどを受けて 中旬にかけて急落した 下旬には FRB の金利据え置きにより下げ幅を取り戻す場面もみられたが 月末にかけては軟調に推移した 38

市場動向 - 前月のまとめ 2 債券市場および為替市場の動向 (%).2 主要国の 1 年国債利回り (%) 5 主要通貨の対円レート. -.2 -.4-5 -.6-1 -.8-1. 月間の利回り変化年初来の利回り変化 -15 月間騰落率年初来騰落率 -1.2 日本米国ドイツスペインオーストラリア -2 米ドル ユーロ 豪ドル ブラジル レアル インドルピー 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 月間 :216 年 9 月の 1 ヵ月間 年初来 :215 年 12 月末から 216 年 9 月末の期間 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 月間 :216 年 9 月の 1 ヵ月間 年初来 :215 年 12 月末から 216 年 9 月末の期間 債券 : 国内 1 年国債利回りは低下 日本銀行の 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 の導入を受け 長期金利は一時プラス圏へと浮上したが その後は海外金利の低下などもあり 再びマイナス圏へ低下した 米国 1 年国債利回りは上昇 ECB( 欧州中央銀行 ) の追加緩和見送りなどによる欧州金利の上昇に連れて上昇した FOMC( 米連邦公開市場委員会 ) 後は低下したものの 前月末対比では上昇となった 外国為替 : 米ドルは対円で下落 日本銀行の 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 の導入を受け 一時的に円安米ドル高となったものの その後は FOMC で政策金利が据え置かれ 円高米ドル安となった ユーロは対円で下落 日本銀行の金融政策決定会合でマイナス金利の深堀りが見送られたことなどから 前月末対比でユーロ安円高となった 39

市場動向 - 国内株式 海外投資家の売りの勢いは鈍化傾向も 短期的な売買動向には留意が必要 ( 兆円 ) 6 現物株式売買累計額の推移 ( 兆円 ).8 信託銀行と事業法人の現物株式売買の推移 4 2.6 信託銀行 事業法人.4-2.2-4 -6 信託銀行 海外投資家 事業法人. -8 14/12 15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 16/6 ( 年 / 月 ) 期間 :214 年 12 月 3 日 ~216 年 9 月 23 日 ( 週次 ) 出所 : 東京証券取引所のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 )214 年 12 月 3 日を( 起点 ) とする 現物株式売買額累計額は 主要二市場一 二部など ( 注 ) の 投資部門別株式売買状況 の売買額の差し引き累計 -.2 15/1 15/4 15/7 15/1 16/1 16/4 16/7 期間 :215 年 1 月 9 日 ~216 年 9 月 23 日 ( 週次 ) ( 年 / 月 ) 出所 : 東京証券取引所のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 ) 株式売買額累計額は 主要二市場一 二部などの 投資部門別株式売買状況 の売買額 ( 注 ) の差し引き累計 海外投資家による日本株の売買については 214 年末を起点とした現物株式売買額の差し引き累計が 216 年 3 月までにおよそ 5 兆 2,6 億円の売り越しとなった その後 売りの勢いは鈍化傾向にあるものの 引き続き短期的な売買動向には留意が必要である 年金基金の売買が経由する信託銀行の現物株式の売買動向は 216 年 2 月第 3 週に過去最高水準の買い越し額を記録した また 企業による株主還元姿勢の強まりを背景に 自社株買いが主体とみられる事業法人の現物株式売買累計額は 215 年半ば以降増加傾向にあり 信託銀行とともに買いの主体として今後も注目を集めると考えられる 4

市場動向 - 米国株式 業績懸念は後退も 割高感がみられることには留意が必要 ( 前年同期比 %) 4 2 黒字転換 S&P5 指数採用企業の業種別予想増益率 51% -2-4 -6-8 -1 S&P5 指数全体 一般消費財 生活必需品 エネルギー ヘルスケア 工業 素材 テクノロジー 通信 公益 不動産 金融 ( 除く不動産 ) 出所 : トムソン ロイターのデータを基にアセットマネジメント One 作成 ( 注 )216 年 4-6 月期は推計値 推計値および予想値はトムソン ロイター (216 年 9 月 29 日現在 ) 216 年 4-6 月期 216 年 7-9 月期 216 年 1-12 月期 217 年 1-3 月期 217 年 4-6 月期 米国の大手企業 5 社で構成される S&P5 指数ベースの 216 年 4-6 月期決算は前年同期比 2.1%(9 月 29 日現在 ) と 7 月 1 日時点で推計された同 4.5% からはやや上方修正されている 11 セクターのうちテクノロジーや一般消費財 ヘルスケアなど 6 セクターで業績の伸びが加速 あるいは改善したことが要因として挙げられる エネルギーセクターの 2 桁減益継続などから 7-9 月期は.5% と企業全体では 5 四半期連続で減益となるものの 1-12 月期にはエネルギーの増益などから全体でも +8.3% と増益に転じることが見込まれている 217 年に入るとテクノロジーや素材で 2 桁増益が予想されており 1-3 月期は +15.1% 4-6 月期は +12.6% と全体でも 2 桁増益の見通しとなっている 米ドル高や原油価格下落に伴う企業業績の先行き懸念は後退しており 市場に安心感をもたらしていると考えられる しかし S&P5 指数の予想 PER( 株価収益率 ) は 18 倍台と過去 1 年間の平均である 15 倍を大幅に上回っており 割高感がみられることには留意が必要である 41

市場動向 - J-REIT 賃料の上昇傾向継続などから 中長期的に上昇基調を取り戻すと見込まれる 都心オフィスビルの状況 ( 都心 5 区 1 平均 ) (%) ( 円 / 坪 ) 25, オフィスビル賃料 ( 右軸 ) オフィスビル空室率 ( 左軸 逆目盛 ) 2 23, (%) 3.6 3.4 利回り格差 2 の推移 4 21, 3.2 6 19, 3. 8 17, 2.8 過去 1 年間の平均 3.12% 1 3 4 5 6 7 8 9 1 11 期間 :23 年 1 月 ~216 年 8 月 ( 月次 ) 出所 : 三鬼商事 ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 1 都心 5 区 : 千代田区 中央区 港区 新宿区 渋谷区 15, 2.6 15/1 16/1 16/4 16/7 期間 :215 年 1 月 1 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 2 利回り格差 : 東証 REIT 指数の分配金利回り - 国内 1 年国債利回り 216 年 8 月末時点の都心 5 区 1 平均のオフィスビル賃料は 214 年 1 月以降 小幅ながら 32 ヵ月連続で前月比上昇しているほか 同空室率はおよそ 8 年ぶりに 4% を下回る水準にあり オフィスビル需要は持ち直しの動きが継続している また J-REIT と 1 年国債の利回り格差 2 は 3.38%(9 月 3 日時点 ) と過去 1 年間の平均である 3.12% を上回っており 投資妙味は高いと考えられる 短期的には先進国の金融政策や需給動向などをにらみつつ J-REIT はもみ合いの動きが想定される しかし 今 来年の大型オフィスの新規供給は限定的であり 今後も賃料の上昇傾向が継続すると予想されることなどから 中長期的に J-REIT は上昇基調を取り戻すと見込まれる 42

市場動向 - 米国 REIT 相対的な魅力は高いと考えられ 中長期的には上昇基調継続が見込まれる (%) 1 98 96 セクター別稼働率の推移 オフィス商業 小売住居産業施設 (%) 5 4 米国の REIT 指数と 1 年国債の利回りの推移 利回り格差米国 1 年国債米国 REIT 指数 94 92 3 9 88 2 86 1 84 82 2 4 6 8 1 12 14 16 期間 :2 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 出所 :NCREIF( 全米不動産投資受託者協議会 ) のデータを基にアセットマネジメントOne 作成 期間 :212 年 1 月 3 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグ NAREIT/FTSE のデータを基にアセットマネジメント One 作成 FRB( 米連邦準備制度理事会 ) が 9 月に公表した地区連銀経済報告 ( ベージュブック ) では 7 月中旬から 8 月下旬において商業用不動産市場は大半の地区において一段と拡大したと報告された 米国 REIT のセクター別の稼働率は 212 年以降住居を除き上昇傾向が継続するなど 不動産ファンダメンタルズは改善基調を継続していると考えられ 今後も米国 REIT の業績拡大が見込まれる また 米国 REIT と 1 年国債の利回り格差は引き続き高水準で推移していることなどから 米国 REIT の相対的な魅力は高いと考えられる 目先は金利動向に左右される展開が予想されるものの 中長期的には上昇基調を継続すると見込まれる 43

市場動向 - ハイイールド債券 世界的な金融緩和環境を背景に スプレッドは縮小傾向で推移すると想定される (bp) 1, 8 世界の社債スプレッドの推移 ECB 社債買入れハイイールド債券 ( 左軸 ) 投資適格債券 ( 右軸 ) (bp) 3 25 ( 億ユーロ ) 35 3 25 ECB による社債買入累計額の推移 6 2 2 4 15 15 1 2 BOE 社債買入れ 1 5 5 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 ( 年 / 月 ) 期間 :214 年 1 月 2 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) ( 注 ) バンク オブ アメリカオプション調整済みスプレッドを使用 ( 注 ) bp: ベーシスポイント (1bp=.1%) 6/3 6/17 7/1 7/15 7/29 8/12 8/26 9/9 9/23 ( 月 / 日 ) 期間 :216 年 6 月 3 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 ) 出所 :ECB ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOne 作成 214 年半ば以降 原油安を受けた業績の悪化からエネルギー関連企業を中心にデフォルト率が上昇したことなどを受けて ハイイールド債券のスプレッドは拡大傾向で推移してきた しかし 216 年 2 月以降原油価格など商品市況が持ち直したことを受けて スプレッドの拡大は一服している こうした動きに加えて ECB( 欧州中央銀行 ) や BOE( イングランド銀行 ) は金融緩和策として一部の社債の買入れを行っており 投資適格債券を中心に社債のスプレッドに下押し圧力がかかっている 世界的な金融緩和環境を背景に投資家は利回り追及の動きを継続すると考えられ 今後もハイイールド債券のスプレッドは縮小傾向で推移すると想定される 44

市場動向 - 外国為替 : 米ドル / 円 日米の金融政策を巡る不透明感が払拭されるにつれて円高圧力は後退へ 米ドル / 円と日米利回り格差の推移 ( 円 ) (%) 14 2. 米ドル / 円 ( 左軸 ) 13 日米 2 年国債利回り格差 ( 米 - 日 )( 右軸 ) 1.7 12 1.4 ( 兆円 ) 6 5 4 3 日本の経常収支の推移 11 1 9 8 15/1 15/4 15/7 15/1 16/1 16/4 16/7 期間 :215 年 1 月 5 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 1.1.8.5.2 ( 年 / 月 ) 2 1-1 -2 1 11 期間 :21 年 1-3 月期 ~216 年 4-6 月期 ( 四半期 ) 216 年に入り 1 世界経済の先行き懸念を受けた投資家のリスク回避の動き 2 米国の追加利上げ観測後退 3 米国政府の米ドル高けん制姿勢 4 英国の EU 離脱問題を巡る不透明感 などを背景に円高米ドル安が進行した 4 月以降の米ドル / 円相場は おおむね国債の利回り格差を反映した動きとなっていた しかし 8 月以降は日米の金融政策を巡る不透明感などを背景にその傾向が弱まったとみられ 利回り格差と比較して米ドル / 円相場は円高方向に振れる展開が続いた 9 月の日本銀行の金融政策決定会合で引き続き緩和的な金融政策が示されたことなどから 米ドル / 円相場は再び日米における金融政策の方向感の違いを反映し 円安米ドル高に向かうと予想される しかし 米国の経常赤字が継続する一方 日本の経常黒字が拡大傾向にあることなどから そのペースは緩やかなものに止まるとみられる 45

市場動向 - 外国為替 : ユーロ / 米ドル 緩和的な金融政策は継続するとみられ 当面はユーロ安方向での推移が見込まれる ( 米ドル ) (%) 1.5.4 1.4 1.3 1.2 1.1 ユーロ / 米ドルと米独利回り格差の推移 ユーロ / 米ドル ( 左軸 ) 米独 2 年国債利回り格差 ( 独 - 米 )( 右軸 ) 1. 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 期間 :214 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) 出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成. -.4 -.8-1.2-1.6 ( 年 / 月 ) 実質 GDP ( 前年比 %) インフレ率 ( 前年比 %) ECB スタッフ経済見通し (216 年 9 月時点 ) 予想時点 16 年 9 月 16 年 17 年 18 年 1.7 1.6 1.6 16 年 6 月 1.6 1.7 1.7 16 年 9 月.2 1.2 1.6 16 年 6 月.2 1.3 1.6 出所 :ECB のデータを基にアセットマネジメント One 作成 ユーロ / 米ドル相場は 214 年以降 金融政策の方向性の違いから米ドル高ユーロ安での推移となったが 215 年以降は不透明な世界経済の先行きや世界的な金融市場の混乱を受け 方向感の定まらない動きが続いている 216 年 9 月 ECB( 欧州中央銀行 ) 理事会では経済見通しの下方修正が小幅なものに止まり 追加金融緩和の実施が見送られたほか 多くの市場参加者が予想していた資産買入れ期間の延長についても発表されなかった 一方 FOMC( 米連邦公開市場委員会 ) では利上げの実施が見送られたことから ユーロ / 米ドル相場は足もとでやや上昇する動きとなった ドラギ総裁の発言などを考慮すると ECB が資産買入れ期間の延長を見送った理由としては 今後の緩和が長期化することに備え これまでの政策を検証する段階に入っていたことなどが考えられる 政策のスキームが修正される可能性はあるものの 緩和的な金融政策は継続するとみられ 買入れ期間の延長も 12 月には発表されると予想されることから 当面はユーロ安方向での推移が見込まれる 46

市場動向 - 外国為替 : 豪ドル / 米ドル 豪ドルは底堅い推移が予想される 豪ドル / 米ドルと鉄鉱石価格の推移 ( 米ドル ) ( 米ドル / トン ) 1.2 17 (%) 3 主要先進国の 1 年国債利回り 1.1 15 1. 13 2.9.8 11 9 1.7.6 豪ドル / 米ドル ( 左軸 ) 鉄鉱石価格 ( 右軸 ) 7 5.5 3 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 ( 年 / 月 ) 期間 :212 年 1 月 3 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 日次 ) -1 豪州米国ドイツ日本 216 年 9 月 3 日時点出所 : ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメント One 作成 213 年以降 豪ドル / 米ドル相場は オーストラリアの主要輸出品であり豪ドルとの相関が強い鉄鉱石価格の下落や RBA( オーストラリア準備銀行 ) による継続的な利下げなどを受け 豪ドル安米ドル高基調で推移した しかし 216 年以降 鉄鉱石価格が持ち直したことに加え 世界的な低金利環境のもと 相対的に金利の高いオーストラリアへ投資資金が流れたとみられることなどから 豪ドルは緩やかな上昇基調を辿っている オーストラリアの国債格付けの高さや相対的な金利水準の高さなどから 今後の豪ドル相場は底堅い推移が予想される ただし 1 中国の鉄鉱石港湾在庫の積み上がりなどから鉄鉱石価格の先行きが懸念されること 2RBA は当面緩和的な金融政策を継続すると想定されること などには留意が必要である 47

Chapter 2 ハウスビュー 48

ハウスビュー 1 米国では年内利上げの可能性が高まるも 先進国中心に緩和的な金融環境が続く 資源価格の底打ちは新興国にポジティブだが 中国経済の緩やかな減速は継続 英国の EU 離脱を巡る国民投票にみられる反グローバル化の動きは世界経済への重石となりうる 当面の見通し 国 地域景気金融政策株式 債券 ( 国債利回り ) 為替 ( 対米ドル ) ポイントリスク 日本 緩やかに持ち直し 当面は現状維持 金融政策の新しい枠組みの影響 家計や企業の景況感悪化 米国 緩やかに回復 12 月の利上げを見込む 雇用や設備投資の動向 大統領選挙 ユーロ圏 年末にかけて減速 12 月の理事会で追加緩和措置を適宜講じると想定 物価動向 政治動向 銀行問題 中国 緩やかな減速 緩和姿勢継続も目先は現状維持 構造改革の進展 人民元の動向 民間投資の一段の減速 当面の見通しは原則 1 ヵ月程度 また 市場見通しを表す矢印は の 5 段階 49

ハウスビュー 2 当面の相場想定 日経平均 上昇要因と下落要因が拮抗するなか ボックス圏での推移を想定 国内経済対策による景気浮揚効果や米国経済の底堅いトレンドなどが相場を支えると思われるが 米国の政治動向や利上げペースに対する不透明感などには留意が必要 NY ダウ 米国の利上げペースに対する不透明感や米欧の政治動向への警戒感などにより 目先は値動きの荒い展開が続く可能性がある しかし 米国景気の緩やかな拡大や企業業績の改善などが見込まれることから 中期的にはじり高基調を予想 日本 1 年国債利回り 9 月の金融政策決定会合において 日銀が 長短金利操作付き量的 質的金融緩和 を導入し 1 年物国債金利を % 程度で推移するよう 長期国債の買入れを行うことを決定したことから 金利は低位で横ばいとなる展開を見込む 米国 1 年国債利回り 英国の EU 離脱に伴う欧州経済への悪影響や 資源国景気の動向など 米国以外の世界景気の減速懸念が金利低下要因になると考えられる しかし 米国の利上げ期待の高まりに伴い 金利は緩やかに上昇する展開を想定 米ドル / 円 日米金融政策の方向性の違いを背景に 円安米ドル高の展開を見込む ただし 米国の経常赤字が継続する一方 日本の経常黒字が拡大傾向であることなどは円高米ドル安要因となるため 米ドル高のペースは緩やかなものになると考える 主要指数予測値 16 年 1-12 月 17 年 1-3 月 17 年 4-6 月 17 年 7-9 月 日経平均 ( 円 ) 17,75 17,25 18, 17,25 NYダウ ( 米ドル ) 18,75 18,5 19, 18,5 日本 1 年国債利回り (%).5.5.5.5 米国 1 年国債利回り (%) 1.75 1.75 2. 1.75 米ドル / 円 15 15 18 15 5

Chapter 3 付属資料 51

マーケット オーバービュー 9 月末値 騰落率 (% 債券は変化幅 ) 1 ヵ月 3 ヵ月 1 年 3 年 9 月末値 騰落率 (% 債券は変化幅 ) 1 ヵ月 3 ヵ月 1 年 3 年 日経平均 16,449 2.59 + 5.61 5.4 + 13.79 日本 (1 年 ) -.9 %.3 +.13.45.78 日経ジャスダック平均 2,511 + 1.8 + 3.26 + 2.25 + 31.94 NYダウ 18,38.5 + 2.11 + 12.43 + 21.1 国債利回り 米国 (1 年 ) 1.59 % +.1 +.12.44 1.2 ドイツ (1 年 ) -.12 %.5 +.1.71 1.9 株式 ナスダック総合 5,312 + 1.89 + 9.69 + 14.97 + 4.85 ドイツDAX 1,511.77 + 8.58 + 8.8 + 22.3 オーストラリア (1 年 ) 1.91 % +.8.7.7 1.9 米ドル 11.35 2.1 1.79 15.46 + 3.13 上海総合 3,4 2.62 + 2.56 1.57 + 38.17 ユーロ 113.92 1.28.6 14.98 14.3 インド SENSEX 27,865 2.6 + 3.21 + 6.54 + 43.79 為 豪ドル 77.62.18 +.94 7.73 15.21 ブラジルボベスパ 58,367 +.8 + 13.27 + 29.53 + 11.52 替(対 ブラジルレアル 31.8 3. 3.21 + 2.35 29.84 東証 REIT 指数 1,825 +.11.98 + 8.82 + 2.89 インドルピー 1.52 1.49.46 16.79 3.6 R E I T 米国 REIT 指数 16,453 1.48 1.21 + 2.94 + 47.6 欧州 REIT 指数 4,91 2.38 + 3.77 + 1.26 + 53.4 豪州 REIT 指数 1,427 4.37 2.71 + 15.32 + 4.13 先進国 REIT 指数 1,6 1.31.2 + 18.49 + 39.22 商品 円)メキシコペソ 5.23 5.7 7.41 26.24 3.37 トルコリラ 33.84 3.23 5.57 14.58 3.49 WTI 原油先物 ( 期近 ) 48.2 + 7.92.19 + 6.99 52.86 金先物 ( 期近 ) 1,313 +.41.55 + 17.73 1. ( 米国 REITはFTSE NAREIT All Equity REITs インデックスのデータを使用 ) 先進国 REIT 指数は米ドルベース ( 注 ) 株式および REIT の前月末値は小数点以下切り捨てで表示 9 月末値は 216 年 9 月 3 日時点の値を使用 52

チャート集 - 株式市場 ( 先進国 ) ( 円 ) 22, 日経平均 ( 米ドル ) 2, NY ダウ 2, 18, 18, 16, 14, 12, 16, 14, 1, 8, 6, 日経平均 13 週移動平均 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 12, 1, NYダウ 13 週移動平均 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 5,5 ナスダック総合 14, ドイツ DAX 5, 4,5 4, 12, 1, 3,5 3, 2,5 2, ナスダック総合 13 週移動平均 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 8, 6, 4, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ドイツDAX 13 週移動平均 53

チャート集 - 株式市場 ( 新興国 ) 6, 上海総合 35, インド SENSEX 5, 上海総合 13 週移動平均 3, インドSENSEX 13 週移動平均 4, 25, 3, 2, 2, 15, 1, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 1, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 8, ブラジルボベスパ 2,5 ロシア RTS( 米ドル建て ) 7, ブラジルボベスパ 13 週移動平均 2, ロシアRTS( 米ドル建て ) 13 週移動平均 6, 1,5 5, 1, 4, 5 3, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 54

チャート集 - REIT 市場 国内 REIT 2,2 2, 1,8 1,6 1,4 1,2 1, 東証 REIT 指数 8 13 週移動平均 6 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 国内 REIT: 東証 REIT 指数 2, 18, 16, 14, 12, 1, 8, 米国 REIT 指数 13 週移動平均 米国 REIT 6, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 米国 REIT:FTSE NAREIT ALL Equity REITs インデックス 5, 欧州 REIT 1,8 豪州 REIT 4, 欧州 REIT 指数 13 週移動平均 1,6 1,4 豪州 REIT 指数 13 週移動平均 3, 1,2 2, 1, 8 1, 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 欧州 REIT:FTSE EPRA/NAREIT Developed Europe 指数 6 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 豪州 REIT:S&P/ASX2 A-REIT 指数 55

チャート集 - 債券市場 国内金利 (%) 1.4 1.2 1 年国債利回り 1. 2 年国債利回り.8.6.4.2. -.2 -.4 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) (%) 4. 3.5 3. 2.5 2. 1.5 1..5. 米国金利 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 1 年国債利回り 2 年国債利回り (%) 3. 2.5 2. 1.5 1..5. -.5-1. ドイツ金利 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 1 年国債利回り 2 年国債利回り (%) 5 4 3 2 1 オーストラリア金利 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 1 年国債利回り 2 年国債利回り 56

チャート集 - 外国為替市場 1 ( 円 ) 13 12 11 円安米ドル高 円高米ドル安 米ドル ( 円 ) 16 14 ユーロ高 ユーロ安 ユーロ ( 米ドル ) 1.6 1.4 1 12 1.2 9 8 1 ユーロ / 円 ( 左軸 ) ユーロ / 米ドル ( 右軸 ) 1. 7 8.8 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 円 ) 12 豪ドル ( 米ドル ) 1.2 ( 円 ) 22 人民元 ( 人民元 ) 5.8 11 豪ドル高 豪ドル安 1.1 2 人民元高 人民元安 6. 1 1. 18 6.2 9.9 16 6.4 8 7 6 豪ドル / 円 ( 左軸 ) 豪ドル / 米ドル ( 右軸 ).8.7.6 14 12 1 人民元 / 円 ( 左軸 ) 米ドル / 人民元 ( 右軸 逆目盛 ) 6.6 6.8 7. 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 57

チャート集 - 外国為替市場 2 ( 円 ) 7 6 5 ブラジルレアル ( ブラジルレアル ) 1. レアル高 1.5 レアル安 2. ( 円 ) 2.4 2.2 2. インドルピー ( インドルピー ) 4 インドルピー / 円 ( 左軸 ) 45 米ドル / インドルピー ( 右軸 逆目盛 ) 5 4 2.5 1.8 55 3 3. 1.6 6 2 1 ブラジルレアル / 円 ( 左軸 ) 米ドル / ブラジルレアル ( 右軸 逆目盛 ) 3.5 4. 4.5 1.4 1.2 1. ルピー高 ルピー安 65 7 75 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 円 ) 12 1 8 6 4 2 メキシコペソ メキシコペソ / 円 ( 左軸 ) 米ドル / メキシコペソ ( 右軸 逆目盛 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ペソ高 ペソ安 ( メキシコペソ ) 9 11 13 15 17 19 21 ( 円 ) 1 8 6 4 2 トルコリラ トルコリラ / 円 ( 左軸 ) 米ドル / トルコリラ ( 右軸 逆目盛 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) リラ高 リラ安 ( トルコリラ ) 1. 1.5 2. 2.5 3. 3.5 58

チャート集 - 商品市場 4 CRB 指数 ( 米ドル / バレル ) 12 WTI 原油先物 (NYMEX 期近 ) 35 1 3 25 2 15 CRB 指数 13 週移動平均 8 6 4 WTI 原油先物 13 週移動平均 1 2 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 米ドル / トロイオンス ) 2, 金先物 (COMEX 期近 ) ( 米ドル / ポンド ) 45 銅先物 (COMEX 期近 ) 1,8 1,6 1,4 金先物 13 週移動平均 4 35 3 25 銅先物 13 週移動平均 1,2 2 1, 15 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) 59

チャート集 - その他 4 3 市場心理不安定 市場心理安定 VIX 6 5 4 日経平均ボラティリティー インデックス 市場心理不安定 市場心理安定 2 3 1 2 1 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 米 S&P5 指数を対象とするオプションを基に算出 市場心理を表す 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 ) 日経平均を対象とするオプションを基に算出 市場心理を表す 米国 CDS( クレジット デフォルト スワップ ) (bp) 16 14 信用リスク大 12 信用リスク小 1 8 6 4 2 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 )CDX(5 年 投資適格 ) を使用 bp: ベーシスポイント (1bp=.1%) (bp) 25 2 15 1 5 日本 CDS( クレジット デフォルト スワップ ) 信用リスク大 信用リスク小 期間 :212 年 1 月 6 日 ~216 年 9 月 3 日 ( 週次 表示日を含む週の最終値 ) ( 注 )itraxx(5 年 投資適格 ) を使用 bp: ベーシスポイント (1bp=.1%) 6

投資信託へのご投資に際しての留意事項 投資信託にかかるリスクについて 投資信託は 主に国内外の株式や公社債などの値動きのある証券を投資対象としています 投資した当該資産の市場における取引価格の変動や為替相場の変動などの影響により基準価額が変動します これらの運用による損益は すべて投資者のみなさまに帰属します したがって 投資者のみなさまの投資元本は保証されているものではなく 基準価額の下落により 損失を被り 投資元本を割り込むことがあります なお 投資信託は預貯金とは異なります 投資信託にかかる費用について アセットマネジメント One 株式会社が運用する投資信託については ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただきます 購入時に直接ご負担いただく費用 購入時手数料 : 上限 4.14%( 税込 ) となります 換金時に直接ご負担いただく費用 信託財産留保額 : 上限.5% 公社債投信およびグリーン公社債投信の換金時手数料 : 取得年月日により 1 万口につき上限 18 円 ( 税込 ) となります その他の投資信託の換金時手数料 : ありません 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用 ( 信託報酬 ): 年率で上限 2.6824%( 税込 ) となります 上記は基本的な料率の状況を示したものであり 成功報酬制を採用するファンドについては 成功報酬額の加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります 成功報酬額は基準価額の水準等により変動するため あらかじめ上限の額等を示すことができません その他の費用 手数料 監査法人に支払うファンドの監査報酬 有価証券売買時の売買委託手数料 資産を外国で保管する場合の費用などを その都度 ( 監査報酬は日々 ) 投資信託財産が負担します その他の費用 手数料 については 定率でないもの 定時に見直されるもの 売買条件などに応じて異なるものなどがあるため 当該費用および合計額などを表示することができません 手数料などの合計額については 購入金額や保有期間などに応じて異なりますので 表示することができません ご注意 上記に記載しているリスクや費用項目につきましては 一般的な投資信託を想定しております 費用の料率につきましては アセットマネジメント One 株式会社が運用するすべての投資信託 ( 設定前のものを含みます ) のうち お客さまにご負担いただく それぞれの費用における最高の料率を記載しております 投資信託は それぞれの投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限 取引市場 投資対象国などが異なることから リスクの内容や性質が異なり 費用もそれぞれの投資信託により異なりますので ご投資をされる際には 事前によく投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) や契約締結前交付書面など ( 目論見書補完書面を含む ) をご覧ください アセットマネジメント One 株式会社は お客さまが投資信託を購入される際の金融商品取引契約の当事者とはなりません 投資を行う際は販売会社より十分な商品説明を受け 最終決定はお客さまご自身でご判断ください