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新規文書1

震災予防計画



資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

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第 1 大規模地震 火災に関する調査研究 市民部 消防組合 35 第 2 出火防止 初期消火体制の確立 市民部 消防組合 35 第 3 消防力の増強 市民部 消防組合 35 第 4 防災資機材の整備 市民部 消防組合 36 第 5 節震災に強い地域 ( 社会 ) づくり 37 第 1 自主防災組織の

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二戸市地域防災計画 ( 震災編 ) の一部修正の新旧対照表現行改正案 目次 ( 震災編 ) 目次 ( 震災編 ) 第 1 章総則 第 1 章総則 第 1 節 計画の目的 351 第 2 節 計画の性格 352 第 2 節の2 災害時における個人情報の取り扱い 352 第 3 節 防災関係機関の責務及

島原市地域防災計画

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Microsoft Word - 目次

3部第 3 部災害復興計画 ( 仮題 ) 第 4 章震災復興マニュアルのしくみ 第 4 章東京都震災復興マニュアルのしくみ 東京都震災復興マニュアル ( 以下 震災復興マニュアル という ) は 都市復興マニュアル ( 平成 9 年 ) と 生活復興マニュアル ( 平成 10 年 ) を統合し 復興

事務連絡平成 24 年 4 月 20 日 都道府県各指定都市介護保険担当主管部 ( 局 ) 御中中核市 厚生労働省老健局総務課高齢者支援課振興課老人保健課 大規模災害時における被災施設から他施設への避難 職員派遣 在宅介護者に対する安全確保対策等について 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東

3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

本編表紙&目次.

宅地の補修工事に関する費用の貸付 被害建物に関する相談窓口 応急仮設住宅の提供 被災者生活再建支援金 住宅の応急修理制度 住宅の補修工事に関する費用の貸付 ( り災証明書の提出が必要です ) 被災家屋等

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

イ留意事項 ( ア ) 対処基本方針が廃止された場合は 救援の継続や復帰のための措置について 何らかの措置により行います ( イ ) 復帰のための措置 a 誘導以外の措置 b 市長 知事による誘導 (2) 別紙第 1 情報計画 参照 2 構想 (1) 活動方針市 ( 環境防災課ほか各課 ) は 県

第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

PowerPoint プレゼンテーション

2 物的支援の実施について 物資については 各避難所への搬送などの課題が指摘されているが 被災自治体には地震発生直後から国や周辺自治体等による物資供給が行われていたため 都など他地域への支援要請は限定的であった こうした状況にあって 都は 区市町村等関係機関との緊密な連携により被災地からの要請に基づ

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防災業務計画 株式会社ローソン

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

みやこ町地域防災計画

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

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避難所講演資料

事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

- 総目次 - - 本編 - 第 1 章総則 第 2 章 災害予防計画 第 3 章 風水害応急対策計画 第 4 章 震災応急対策計画 第 5 章 大規模事故等応急対策計画 第 6 章 災害復旧復興計画 - 資料編 -

参考 生活支援制度 と り災証明書に記載された住家の被害程度 の対応表 ( 目安 ) この表は 生活支援制度 と り災証明書に記載された住家の被害程度 との対応について 目安として作成したものです 各支援制度の詳細な適用条件については 3 生活支援制度一覧 (P.5~) に記載している各制度の お問

2 地震 津波対策の充実 強化 (1) 南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ 地震防災上緊急に整備すべき施設整備 津波防災地域づくりに関する法律 の実効性確保 高台移転及び地籍調査の推進など事前防災や減災に資するハード ソフトの対策を地方公共団体が重点的に進めるための財政上の支援措置を講じ

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人的応援 研修 訓練の実施 県受援マニュアル及び災害時緊急連絡員活動マニュアルを踏まえた研修 訓練の強化 () マニュアルに基づく研修 訓練県が策定する 応援職員における奈良県への受入及び市町村への短期派遣マニュアル 及び 災害時緊急連絡員活動マニュアル に基づき 災害時に役立つ実働的な訓練や研修を

大規模災害対策マニュアル

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1 首都直下地震対策の具体的な推進 ( 提案要求先内閣官房 内閣府 国土交通省 ) ( 都所管局総務局 政策企画局 ) (1) 首都直下地震等の災害から住民の生命と財産を守るとともに 首都機能への打撃を最小限にとどめるため 財政上の措置を実 施するなど 首都直下地震対策を具体的に推進すること (2)

4 被災生活の環境整備主な修正概要 避難所毎に運営マニュアルを作成し 避難所の良好な生活環境を確保するための運営基準等を明確にしておく 避難所運営マニュアルの作成 訓練等を通じて 住民の避難所の運営管理に必要な知識の普及に努める 県 DMAT( 災害時派遣医療チーム ) の活動終了以降の医療提供体制

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

大津市避難所運営マニュアル

平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

Microsoft Word - 02.H28秋 重点提言本文【合本】1110.doc

☆配布資料_熊本地震検証

国の法令改正等の反映近年行われた国の法令改正や防災基本計画の修正内容を反映しました 市町村が 指定緊急避難場所及び指定避難所の指定を進めることを追加 市町村が 被災者の被害状況 配慮事項等を一元的に集約した被災者台帳を作成し 総合的かつ効果的な支援の実施に努めることを追加 首都直下地震対策特別措置法

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

ii 8. 河川法と漁港法との調整に関する協定 ( 抄 ) 運輸省港湾局と農林省水産庁生産部とに関連ある港湾災害復旧事業の処理について 76 第 2 漁港関係災害関連事業 Ⅰ 補助金交付要綱 1. 漁港関係災害関連事業等補助金交付要綱 77 Ⅱ 災害関連漁業集落環境施設復旧事業 1. 災

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

H28秋_24地方税財源

(6) 行方不明者の捜索 (7) 治安の維持 (8) 被災者等への情報伝達 (9) 前各号に掲げるもののほか 派遣先都道府県警察の長が特に指示する活動一部改正 平成 25 年第 15 号 ( 即応部隊の活動 ) 第 4 条即応部隊は 大規模災害発生時に直ちに被災地等へ赴き それぞれ次に掲げる活動を行

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要


[平常時及び災害時におけるそれぞれの役割]災害時におけるペットの救護対策ガイドライン

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

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~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

Microsoft Word - 0-1 表紙.doc

大阪市防災 減災条例 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章本市の責務 ( 第 4 条 - 第 7 条 ) 第 3 章市民の責務 ( 第 8 条 ) 第 4 章事業者の責務 ( 第 9 条 ) 第 5 章災害予防 応急対策 ( 第 10 条 - 第 25 条 ) 第 6

5 安全 減災措置 建物建物は地震対策はなされていますか? 耐震補強 耐震 制震 免震設備状況 ( リスト ) 耐震 安全性診断 ( 発災前 ) 耐震 安全性診断を受けていますか? 施行証明書 実施状況 ( リスト ) 応急危険度判定 ( 発災後 ) 転倒 転落の防止措置 6 本部への被害状況の報告

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

熊本地震検討WG方向性について(案)

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2

激甚災害制度について

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新たな津波浸水想定を踏まえた見直しの概要 資料 1-2 H23 の想定 対象断層県設置の有識者検討会設置の有識者検討会の検討の検討結果を踏まえた 4 断層 ( 日本海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方沖 ) 想定の手法土木学会の手法

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

30 第 1 部現地における災害応急活動 阿蘇大橋付近の被害状況 ( 熊本県阿蘇郡南阿蘇村 ) 熊本城の被害状況 ( 熊本県熊本市 ) 2

羽村市地域防災計画

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

第 4 防災資機材の整備 市民部 消防組合 36 第 5 節震災に強い地域 ( 社会 ) づくり 37 第 1 自主防災組織の編成 市民部 37 第 2 自主防災組織の活動 市民部 37 第 3 地域の自主防災組織の育成 市民部 38 第 4 事業所等の自衛防災体制の強化 消防組合 38 第 6 節

三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

1 検査の背景 我が国の防災の基本法として災害対策基本法 ( 昭和 36 年法律第 223 号 ) が制定されている 同法によれば 内閣府に中央防災会議を置くとされ 同会議は 災害予防 災害応急対策及び災害復旧の基本となる防災基本計画の作成 その実施の推進 防災に関する重要事項の審議をそれぞれ行うな

目  次

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

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Microsoft PowerPoint - 資料2 防衛省資料(セット).pptx

施行通知(課長名)

病院機構災害医療センター ( 以下 災害医療センター という ) に DMAT 事務局を設置する 都道府県は 通常時に DMAT 運用計画の策定 医療機関等との協定の締結等を行い 災害時に 計画に基づき DMAT を運用し 活動に必要な支援 ( 情報収集 連絡 調整 人員又は物資の提供等 ) を行う

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災害時に必要な物資の備蓄に関する行政評価・監視<中間報告>

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

Microsoft Word - 3

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

防災業務計画(第3編 東海地震防災強化計画)

平成16年度 台風災害調査報告書(WEB).indd

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2

Transcription:

第 5 編広域応援編

第 5 編広域応援編 第 1 章広域応援の概要 7つの都県と県境を接する埼玉県は関東の中心に位置し さいたま新都心には国の行政機関等が集積している 5つの高速道路と主要国道が縦横に走っており 東北や日本海側から首都圏への玄関口でもある 首都圏同時被災に対応するためには 首都圏の都県では相互応援も困難な事態となるため 全国からの応援が必須となる 北関東 東北 中部方面からの交通ルートを有する埼玉県の担う役割は大きい 本市も同時被災することから まず迅速に市内の被害に対応し その後 避難者の受入れや物資 人的応援の拠点として 埼玉県の指示に従い 被災都県の救援 復旧 復興に取り組むものとする 395

第 2 章広域応援事前対策計画 第 1 節広域避難者の受入体制の整備 市は 広域一時滞在の要請があった場合に備え 他の市町村からの避難者を受け入れる施設の事前確保に努める また 市は 応急仮設住宅の適地調査や公営住宅等の空き室状況の把握 社会福祉施設や病院における収容能力等の把握を行う また みなし仮設住宅としての民間賃貸住宅については 迅速な提供体制を検討 構築する 第 2 節広域災害に係る情報収集体制の整備 大規模災害発生時における情報途絶 情報の錯綜に対処し 迅速な災害対応に資するための情報収集体制を整備する 第 3 節広域応援拠点の確保 市は 他自治体や応援部隊 ( 警察 消防 自衛隊 ) と連携し 被災地支援を行うため 応援活動に特化した組織の設置及び物資 人員の応援の受け皿となる拠点を確保するため 拠点候補地を選定 確保する 396

第 4 節広域応援要員派遣体制の整備 多岐にわたる被災地のニーズに対応するため 発災直後に現地に派遣する応援要員の体制 を事前に整える 第 1. 職種混成の広域応援要員チームの編成 市は 埼玉県とともに 多岐にわたる被災地のニーズに対応するため 職種混成の応援要員によるチームを事前に編成し 広域応援の発生の際に迅速に派遣する体制を整える 応援要員は 総合調整を行う埼玉県危機管理防災部職員のほか 保健 土木等の専門分野の職員や 市業務を熟知する市職員により編成する 参考 派遣を検討する主な職種業務内容応援の総合調整 物資調整看護 救護 保健福祉 こころのケア 要配慮者対策土木復旧対応応急仮設住宅対策 県有施設等復旧対応家屋被害調査復興まちづくり計画策定支援市町村業務全般の支援 主な職種危機管理防災部職員保健師 看護師 栄養士土木技術職建築技術職 設備職税務職員 建築技術職都市計画等従事職員市職員 第 5 節市外傷病者の受入体制の整備 大規模地震により他都道府県で多数の傷病者が発生し 本市に傷病者の受入れを要請された場合に備え 傷病者の受入体制を整備する 特に首都直下地震等により近隣都県に大きな被害が発生した場合には 多数の傷病者の受入れを要請されることが想定されため 本市における傷病者の発生状況を踏まえ 適切に傷病者を受け入れる体制の整備を推進する 397

第 6 節広域避難受入体制の整備 大規模災害発生時には 多くの人々が他市町村から本市に避難場所を求めることが想定さ れる こうした事態に備え 事前に避難所の選定 確保を行うなど 広域一時滞在のために必要な体制を整備する 第 7 節市内被害の極小化による活動余力づくり 減災対策を推進し 発災時に他の自治体を応援するための活動余力を確保する 第 1. 市民への普及啓発 1. 家庭や地域での防災総点検を実施し 防災意識の高揚と災害の備えを強化する 2. 家庭内の取組 ( 家具の固定 災害用伝言サービス 家庭内備蓄 ) を普及させる 3.DIG HUGを取り入れた住民参加型の実践的な訓練を推進する 第 2. 自主防災組織の育成 自主防災組織の育成及び自主防災組織の活動において中心的役割を担う人材を育成する 第 3. 防災基盤整備 防災まちづくり等の促進 1. 市街地開発事業により防災空間の確保や建物の耐震化 不燃化を促進する 2. 民間建築物 ( 多数の者が利用する施設 社会福祉施設 医療施設等 ) の耐震化を促進する 3. 古い基準で建設された橋梁の耐震補強工事を計画的に進める 工事実施に当たっては 緊急輸送道路等を優先して実施する 4. 市は 老朽化の進む社会資本 ( 橋梁 下水道等 ) に関して 予防保全的な維持管理に転換する等 適正に施設を管理し 安全性の確保に努める 第 4. 企業等による事業継続の取組の促進 企業等による災害時の事業継続の取組を促進する コンピュータシステムやデータのバックアップ対策を推進する 398

第 3 章広域応援応急対策計画 第 1 節広域応援調整 ( 後方応援本部 ( 仮称 ) の設置 ) 埼玉県は 首都圏広域災害発生時に埼玉県後方応援本部 ( 仮称 ) を設置し 被災地への支援を実施する 市は 埼玉県が実施する後方支援について協調して対応するものとする 被災が軽微又は被災していない場合は 埼玉県後方応援本部が実施する応援活動に協力するものとする 第 2 節広域応援要員の派遣 市は 埼玉県とともに編成した職種混成の応援要員のチームを被災地に派遣し 情報収集や応急対策を実施する 第 1. 応援要員の派遣調整 被災都県からの応援要員の派遣要請に基づき 広域応援要員 ( 職種混成の応援要員のチーム ) を派遣する 参考 災害対応時期ごとに必要とされる業務時期必要とされる応援要員の業務例 応急対応 ( 短期派遣 ) 避難者対策 避難所運営 物資搬出入 ボランティア受入支援 り災証明 住民相談 家屋被害調査 保健 医療 健康 福祉 救護所における診察 治療 死体検案支援 防疫 消毒 被災者の健康相談 避難所の衛生対策 心のケア支援 建物二次被害防止対策 被災建築物応急危険度判定 被災宅地危険度判定 環境 災害廃棄物処理支援 応急住宅対策 応急仮設住宅建設支援 399

復旧 復興期 ( 中 長期派遣 ) 教育 文化財 児童 生徒のこころのケア 博物館復旧支援 文化財保護 環境 衛生 がれきの除去 運搬 し尿収集 運搬 ライフライン復旧 給水 上水道復旧 下水道復旧 被災市町村行政業務支援 公共土木 農林水産施設 公共土木施設( 道路 河川 砂防 ) や農林水産施設 ( 農地 農業用施設 治山 林道 ) の災害査定 復旧工事 まちづくり 都市再生 建築( 公立学校等 ) の復旧工事 公営住宅整備支援 復興まちづくり計画策定支援 まちづくりに係る用地取得業務 環境 震災廃棄物処理 保健 医療 福祉 保健活動支援 生活保護相談業務 孤児の養育環境調査支援 被災者の心のケア 仮設診療所の設置 被災者の保健活動計画策定支援 教育 文化財 教育活動支援 復旧 復興に伴う埋蔵文化財の発掘調査 400

第 3 節広域避難の支援 大規模災害発生時に 埼玉県から協力を求められた場合 広域一時滞在のための避難所を提供するものとする 自主防災組織や災害ボランティアは 被災した他の市町村からの避難者 ( 広域一時滞在者 ) を受け入れた場合は 避難所の運営を支援する 第 1. 被災都道府県からの応援要請及び県内市町村との受入協議 埼玉県は 大規模災害の発生に伴い 他の都道府県知事から避難者受入れの要請があった場合 埼玉県に避難してきた者を一次的に収容し保護するため 市長に対して市が設置する避難所での避難者の受入れを要請する なお 他都県から避難してくる者の地域コミュニティを維持できるよう 多数を収容できる施設を優先して選定する 第 2. 避難者受入方針の決定 埼玉県は 市に対し 当該避難者の受入れに係る経費負担を含めた避難者受入方針を速やかに通知する 第 3. 避難所開設の公示及び避難者の収容 市長は 広域避難者を受け入れるため 避難所を開設したときは 直ちに避難所開設の目的 日時 場所 箇所数及び収容人員並びに開設期間の見込みを公示し 収容すべき者を誘導して保護する 第 4. 避難所の管理運営 ( 第 2 編震災対策計画編第 2 部震災応急対策計画第 4 章第 2 節を準用 ) 第 5. 要配慮者への配慮 透析患者など医療行為が必要な者 高齢者や妊産婦など配慮が必要な者がいる場合 配慮 401

事項に応じた避難所の選定 開設に留意する 市は 配慮が必要な避難者に対し 避難所等での保健師 看護師等による健康状態の把握 や福祉施設での受入調整など 支援の充実に努める 第 6. 自主避難者への支援 市は 指定した避難所以外に自主的に避難してきた被災者に対しても支援に努める 第 7. 避難者登録システム等の活用 埼玉県は 市の協力を得て避難者登録システム等を活用し 避難者情報を被災都道府県に提供するとともに 避難者に対し被災都道府県に関する情報を提供する 第 4 節がれき処理支援 膨大な量の発生が見込まれる被災都県のがれきについて その処理を支援する 第 5 節環境衛生 ( し尿処理 ごみ処理 ) 支援 被災都県で発生する膨大なし尿及びごみの処理を支援する 402

第 4 章広域応援復旧 復興支援計画 第 1 節広域復旧復興支援 ( 職員派遣 業務代行 ) 首都圏広域災害を想定し 首都圏の復旧 復興のため 必要となる職員の派遣や業務の代 行を実施する 参考 復旧 復興に被災地で発生する主な業務 帰宅困難の代替輸送 徒歩帰宅支援 避難所の生活環境改善 被災者の要望調査 被災者の生活相談 こころのケア のためのカウンセリング 被災者の域外避難 防疫体制の確立 火葬体制の確立応急後期 ~ 復旧期 被害認定調査 り災証明書の発行 被災住宅の応急修理の実施 仮設住宅( 民間賃貸住宅等のみなし仮設を含む ) の供給 税金の徴収猶予 減免措置 被災者生活再建支援金の給付 被災企業等への金融相談 事業再建相談 義援金の募集 配分 一般生活ごみ 粗大ごみの収集 がれき類の収集 処理 震災( 災害 ) 復興本部の設置 復興方針の策定 ( 市町村 ) 復興計画策定 震災復興事業の実施 仮設住宅入居者の健康管理復興期 遠方避難者への支援窓口 市街地復興事業( 建築制限等の指定 ) 被災者の職業あっ旋 被災者個人への融資 中小企業 農林漁業従事者への融資 403

第 2 節遺体の埋 火葬支援 大規模災害発生時 本市における死者の発生状況を踏まえ 対応余力があると見込まれる 場合は 他都県の埋 火葬支援を行い 速やかな復旧 復興につなげる 第 3 節仮設工場 作業場の斡旋 事業の継続を希望する被災者に対応するため 空き工場 作業場を仮設工場 作業場として斡旋する 第 4 節生活支援 長期にわたる避難生活をサポートし 被災者の生活支援を行う 第 5 節首都機能の維持 埼玉県は 中央官庁を含める都内が甚大な被害を受けた場合 さいたま新都心に集積する省庁の機関と連携し 国家機能の継続をサポートする 市は 政府の災害対応及び業務継続を支援する 404