第 1 章 - 現状分析 ( 小山市の特徴と課題 ) 1. 小山市の位置と人口 小山市は 栃木県南部 東京圏から60km圏内に位置しており 国道や鉄道の交差する利便性の高いまちです また 水と緑と豊かな大地 の素晴しい自然環境に恵まれ 古来より歴史と文化を併せ持つ 豊かな都市です 人口は 164,829 人 ( 平成 25 年 1 月 1 日現在 ) で 世帯数は 64,931 世帯 ( 平成 25 年 1 月 1 日現在 ) です 高齢化率は20.1%( 平成 25 年 1 月 1 日現在 ) となっています 2. 国民健康保険の加入者の状況 (1) 加入者の推移 180000 160000 140000 120000 100000 80000 国保被保険者数 小山市人口 60000 40000 20000 0 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 国保被保険者数 48,587 48,519 47,780 47,215 小山市人口 158,663 159,341 159,861 159,901 国保加入率 30.6% 30.4% 29.9% 29.5% 小山市における国民健康保険加入者は年々減尐し 平成 20 年度加入率は 30.6% でしたが 平成 23 年度には 29.5% と若干低下しています 3
(2) 年齢階層別被保険者の推移 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 0~39 歳 17,663 17,335 16,467 15,628 40~64 歳 18,440 18,376 18,607 18,307 65~74 歳 12,484 12,808 12,706 13,280 75 歳以上 13,474 13,920 14,389 14,795 前期高齢者 (65~74 歳 ) 後期高齢者 (75 歳以上 ) ともに年々増え続けており 平 成 23 年度には全体の 45.3% を占めています 3. 国民健康保険医療費の状況と課題 (1) 受診率の年次推移 特定健診対象者数 受診者数及び受診率 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 対 象 者 数 28,710 29,034 29,028 29,183 受 診 者 計 7,896 8,105 8,896 8,995 受 診 率 27.5 27.9 30.6 30.7 4
(2) 生活習慣病が占める費用額の割合 平成 23 年度 その他 49.30% 生活習慣病等 40.44% がん 10.26% 目で見る栃木県の医療費状況 ~ 平成 23 年度 ~ より - 平成 18 年度 生活習慣病等, 38.03% その他, 52.26% がん, 9.71% 目で見る栃木県の医療費状況 ~ 平成 18 年度 ~より 生活習慣病の医療費が全体の40% を占めており 5 年前と比較すると若干増加しています (3) 生活習慣病疾病における費用額の年次推移 - 目で見る栃木県の医療費状況 ~ 平成 23 年度 ~ より - 生活習慣病の医療費をみると 特に高血圧 脳卒中 糖尿病の医療費が増加している 傾向にあります 5
4. 今までの特定健診結果と課題 (1) 加入者の健診受診状況 60 歳から 国保加入者の健診者数が著しく増加しています (2) 特定保健指導実施状況 - 平成 23 年度法定報告より - 70.0% 60.0% 特定保健指導利用率年度比較 ( 男女計 ) 50.0% 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 0.0% H20 H21 H22 H20( 県平均 ) H21( 県平均 ) H22( 県平均 ) 特定保健指導については 平成 20 年度は全ての年代において県平均と比較しても高い 利用率でしたが 平成 22 年度では 65 歳未満は県平均より利用率が低くなっています 6
特定保健指導実施率の変化 ( 小山市 ) 30.0% 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% 26.3% 26% 17.5% 15.8% 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 国の掲げる目標値には達していないものの 平成 20 年度から平成 23 年度の間まで に保健指導実施率は尐しずつですが増加しています (3) メタボ判定結果の変化 メタボ該当者及び予備群の割合に大きな変化は見られませんでした % 10% 8% 6% 4% 2% 0% -2% -4% -6% -8% -10% メタボ該当率 ( 男女計 ) 平成 20 年度比 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 H21 H22 H23 40~54 歳までの若い世代で メタボ該当率が増加しています 7
ほとんどの年代でメタボ予備群該当率は年々減尐しています 現状分析のまとめ 第 1 期計画策定時と同様 国保加入者における高齢者人口の占める割合は年々増加しており 今後も増加していくことが推測されます また 国保医療費状況からは 生活習慣病等にかかる医療費は全体の40% を占めており 第 1 期計画策定時より 微増傾向となっています 生活習慣病の罹患は 高齢になるにつれ増加する傾向があり 高齢者の占める割合の高い国保加入者の現状においては 医療費抑制の観点からも生活習慣病対策は重要な課題です 特定健診受診率については 各年代とも微増傾向にありますが 全体的に 60 歳以上の年代層に比べ 60 歳未満の受診者が尐ない状況があります 概ね県平均を上回っていますが 目標値に達することができませんでした 特定保健指導実施率についても微増傾向にありますが 目標値には達することはできませんでした 保健指導階層化判定の状況からは 積極的支援 動機付け支援 は減尐傾向にありますが 服薬中のため 情報提供 となっている方が増加しており これを考慮すると 保健指導対象者は全体の約 37% を占めており 平成 20 年度の開始当初と比較しても大きな変化は見られません しかし 継続的に特定保健指導を受けた方の状況からは 階層化判定で改善傾向が見られました メタボリックシンドロームの該当者 予備群は 受診者全体の約 3 割を占めており 平成 20 年度からの推移を見ると大きな変化は見られませんでした 性別で見ると 女性より男性に多く 年代別では40~55 歳代に多く見られます 該当者について 健診の新規受診者 継続受診者別に見ると 新規受診者にメタボ該当者 予備群が多い傾向がありました これらの結果から 今後も継続的に特定健診受診率の向上 特定保健指導の実施率の向上を目指していくことが 生活習慣病予防ひいては医療費抑制につながるものと考えられます 8
第 2 章 - 達成しようとする目標 1. 特定健診と特定保健指導実施率 平成 29 年度における特定健診目標受診率を60%( 国の参酌標準 ) 特定保健指導実施率を60%( 国の参酌標準 ) とします 平成 25 年度以降の各年度の目標実施率は以下のとおりです 平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 特定健診実施率 35% 40% 45% 50% 60% 保健指導実施率 30% 35% 40% 50% 60% 目標実施率の設定理由 平成 23 年度の国保の健診実績 (30.7%) 保健指導実績 (26.0%) と平成 29 年度の参酌標準を考慮し設定してあります 2. メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減尐率 平成 29 年度において 平成 20 年度と比較したメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減尐率を国の指針である25% とします 注 ) ここでいう メタボリックシンドロームの該当者及び予備群 とは 内科系 8 学会の基準をさします ( 参考資料に掲載 ) 9
第 3 章 - 特定健診等の対象者数 1. 特定健診の対象者数推計 年度 国保被保 険者数 特定健診対象者 (40~74 歳 ) 健診受診率 ( 目標値 ) 25 年度 48,674 人 33,342 人 35% 26 年度 47,722 人 33,375 人 40% 27 年度 48,771 人 33,409 人 45% 28 年度 48,723 人 33,376 人 50% 29 年度 48,674 人 33,342 人 60% 10 特定健診受診者数 40~64 歳 11,669 人 65~74 歳 7,001 人 4,668 人 13,350 人 8,010 人 5,340 人 15,034 人 9,020 人 6,014 人 16,688 人 10,013 人 6,675 人 20,005 人 12,003 人 8,002 人 国保被保険者のうち 40~74 歳の特定健診対象者は約 68.5% です 平成 25 年度における健診対象者は 33,342 人 平成 29 年度も同数と推計されます 特定健診の対象者は 毎年 4 月 1 日時点の国保加入者のうち 当該年度中に 40~74 歳になる人 であり かつ年度を通じて 1 年間国保に加入している方です なお 妊産婦その他の厚生労働大臣が 定める人 ( 刑務所入所 海外在住 長期入院等 ) は除く とされています 2. 特定保健指導の対象者数推計 年度 特定健診 受診者数 特定健診保健指導 (100% 実施 ) 目標動機づけ支援積極的支援値 (10%) (3.9%) 特定健診保健指導 動機づけ支援 (10%) ( 目標値反映 ) 積極的支援 (3.9%) 25 年度 11,669 人 1,166 人 455 人 30% 349 人 136 人 26 年度 13,350 人 1,335 人 520 人 35% 467 人 182 人 27 年度 15,034 人 1,503 人 586 人 40% 601 人 234 人 28 年度 16,688 人 1,668 人 650 人 50% 834 人 325 人 29 年度 20,005 人 2,000 人 780 人 60% 1,200 人 468 人 平成 25 年度における保健指導対象者は 動機づけ支援 1,166 人 積極的支援 455 人 あわせて 1,621 人と推計されます 動機づけ支援 (10%) 積極的支援 (3.9%) の出現率は 平成 23 年度法定報告結果により ます
第 4 章 - 特定健診の実施方法, 1. 特定健診の実施 (1) 健診実施体制及び外部委託の有無 被保険者が受診しやすい健診体制として 集団健診と個別健診の併用とし 受診者が選択できるようにします 集団健診 個別健診とも 受付事務も含めた健診業務を外部委託します 小山市国保における人間ドックは 特定健診を含むものとして検査項目を追加し 人間ドックを受診することで 特定健診を受けたものとして位置づけます 外部委託者の選定については 厚生労働省の告示に定める基準に適合した外部委託者を選定します その他必要と思われる項目については仕様書に明記します (2) 委託先及び契約形態 集団健診については 県内の健診機関を委託先とします ( 随意契約 ) 個別健診及び人間ドックについては ( 社 ) 小山地区医師会と委託契約します ( 随意契約 ) (3) 健診の実施時期 集団健診 個別健診とも5 月から翌年 1 月までを健診実施期間とします また 受診者の利便性を考慮し 一部土日にも実施します (4) 健診の実施場所 集団健診については小山市保健 福祉センター他 各地区の公民館等で実施します 個別健診については 市内指定医療機関にて実施します 人間ドックについては 市内指定医療機関にて実施します (5) 健診の実施項目特定健康診査は法に基づいた 特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準 ( 厚生労働省令第 157 号 ) に定める項目を実施します 項目内容 (1) 既往歴の調査 ( 服薬歴及び喫煙習慣の状況に係る調査を含む ) (2) 自覚症状及び他覚症状の有無の検査 (3) 身長 体重及び腹囲の検査 (4)BMI( 次の算式により算出した値をいう ) の測定 BMI= 体重 ( kg ) 身長 (m)² 基本的項目 (5) 血圧の測定 (6) 血清グルタミックオキサロアセチックトランスアミナーゼ (GOT) 血清グルタミックピルビックトランスアミナーゼ (GPT) 及びガンマーグルタミルトランスペプチダーゼ (γ GTP) の検査 (7) 血清トリグリセライド ( 中性脂肪 ) 高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレス 11
テロール ) 及び低比重リポ蛋白コレステロール (LDLコレステロール) の量の検査 (8) 血糖検査 ( 空腹時血糖及びヘモグロビンA1c(NGSP 値 )) (9) 尿中の糖及び蛋白の有無の検査 (10) 厚生労働大臣が定める基準に基づき医師が必要と認めるとき行うもの詳細項目ア. 貧血検査 ( ヘマトクリット値 血色素量及び赤血球数の測定 ) イ. 心電図検査及び眼底検査 (6) 周知方法 小山市ホームページ及び広報への掲載 行政チャンネル放送 健康のしおりに掲載 ( 全戸配布 ) (7) 対象者への案内通知 対象者に対して 誕生月ごとに受診券 健診案内 問診票等を送付します (8) 代行機関の利用 決済処理や健診 保健指導結果をとりまとめる代行機関として 栃木県国民健康保険団体連合会 と委託契約を結ぶものとします 主な委託内容は以下のとおりです 支払代行や請求等の事務のための健診機関 保健指導機関及び医療保険者の情報管理 契約情報 受診券 ( 利用券 ) 情報の管理 受診資格確認 特定保健指導の開始及び終了データ管理 請求 支払い代行等 (9) 事業主健診等のデータの受領方法労働安全衛生法に基づき 事業所における健診等を受診している方の健診結果については 特定健診と同時に発送する健診案内に写しを提出する旨を記載します 2. 受診率向上及び未受診者対策 特定健診の受診率を向上させるため 以下の方法で健診の周知啓発や未受診者への呼びかけを行います (1) 対象者全員への受診券発送 (2) 受診者の利便性を考慮し 健診の土日実施 (3) 受診券と同封する案内書に特定健診の目的や意義の掲載による啓発 (4) 納税通知と併せた啓発用リーフレットの送付 (5) 市のホームページや広報への掲載 (6) ケーブルテレビ等マスメディアの活用 (7) 出前講座の活用 (8) 衛生部門と協働した啓発活動 ( 第 5 章参照 ) 12