2015 検定対策時事問題ポイント 技能実習制度 ( 企業単独型 と 団体監理型 があるが 以下 基本的に後者を取り挙げる ) 1. 2009 年 7 月に入管法が改正され 従来の 研修 と 技能実習 ( 以前は在留資格としてはなかった ) が大きく変わった 2. 従来の制度は まず 6 か月から 1 年間 研修 の在留資格で在留し 1 年間の研修が終了後 技能検定基礎 2 級等に合格すると 在留資格が 特定活動 となり 技能実習を最大 2 年間受けられた 1 年目の研修期間中 労基法等は適用されず 2 年目以降の技能実習を受けるときから適用された 3. 2009 年改正では 研修 の在留資格は JICA など公的研修に限られ 一般の場合 1 年目から新設の 技能実習 の在留資格が与えられることになった 1 年目の当初講習期間中 ( 原則的に 2 か月 ) を除き 労基法等に従うことになる 4. 2014 年 4 月に政府は 東日本大震災の復興事業や 2020 年の東京五輪の準備で膨らむ建設需要に対応するために 技能実習制度を実質的に拡充し 受け入れ期間を 2 年延ばし 最長 5 年間にする緊急措置を決めた 5. 緊急措置は建設業に限定 通常の実習生の滞在期間は最長 3 年間だが 在留資格 特定活動 を与えて 追加で 2 年間働けるようにする 過去の実習生が特定活動の資格で再入国し 働くことも認める 帰国して短期間での再入国なら 2 年間 帰国から1 年以上たっている人は 3 年間とする 6. 緊急措置を活用できるのは 過去 5 年間で不正行為がない といった条件を満たす企業や団体に限る 7. 当該措置の期間は 2015 年度初頭から 2020 年度までとする予定 http://www.moj.go.jp/online/immigration/zairyu_nintei/zairyu_nintei10_0_01.pdf 高度人材ポイント制度 1. 2012 年 5 月より 高度人材に対するポイント制度がスタート また 2013 年 12 月からより利用しやすいよう制度が改正 2. 外国人ポイント制度は 日本が国として好ましいと考える外国人 (= 高度人材 ) を優遇する新しい制度 3. 2013 年 12 月改正で 新たに 1 年未満の日本滞在を予定している外国人も外国人ポイント制の対象として認められることになった 4. 以下の 3 つの活動類型がある a 高度学術研究活動 b 高度専門 技術活動 c 高度経営 管理活動 5. 項目は 学歴 職歴 年収 年齢 ( 経営 管理分野を除く ) で 活動類型ごとに異なるポイントが用意されており これらの合計が 70 ポイントに達すると 高度人材外国人と認められる 6. 高度人材外国人と認定されると 5 年の在留期限が与えられる他 永住許可要件の緩和 1
配偶者の就労 一定の条件の下での親の帯同などが認められる 7. 日本語能力試験 N1 取得 またはこれと同等以上の能力を試験で認められている場合 (BJT ビジネス日本語能力テスト 480 点以上の点数 ) には 15 ポイントを付与 また 外国の大学で日本語を専攻し卒業した者には 15 ポイントが付与される http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_3/ 日本語パートナーズ派遣事業 1. 日本語パートナーズ派遣は 2013 年 12 月に 日 ASEAN 特別首脳会議において安倍総理大臣が発表したアジア文化交流政策 文化の WA( 和 環 輪 ) プロジェクト~ 知り合うアジア~ の主な事業 2. 独立行政法人国際交流基金アジアセンターが実施する事業で 2020 年までに 3000 名以上が派遣される予定 3. 日本語パートナーズは 各派遣国において 現地の日本語教師や学生の日本語学習のパートナーとして 授業のアシスタントや日本文化の紹介等を行う 同時に 日本語パートナーズ自身も現地の言語や文化習慣等について学び アジア地域と日本の将来の架け橋となることが期待されている 看護師 介護福祉士候補者の受入れ 1. 2014 年 6 月にベトナムから受入れ 候補者は看護師 21 人 介護福祉士 117 人の計 138 人 ベトナムにおいて 1 年間の日本語研修を受け N3 に合格した人たち 2. これまでに3 国併せて累計 2377 人 (2014 年 6 月現在 ) が入国 3. 候補者の受入れは 看護 介護分野の労働力不足への対応ではなく 二国間の経済活動の連携の強化の観点から 経済連携協定 (EPA) に基づき 公的な枠組で特例的に行うもの 4. 受入れ調整機関は国際厚生事業団 (JICWELS) 5. 在留資格は 入国後 就労中 1 年間の滞在延長中 すべて 特定活動 6. インドネシア (2008) フィリピン(2009) ベトナム(2014) で 入国要件 受入れ手続き 日本語研修などが異なることに注意 http://www.mhlw.go.jp/file/06-seisakujouhou-11650000-shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisak ubu/epa_gaiyou.pdf http://www.mhlw.go.jp/file/06-seisakujouhou-11650000-shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisak ubu/vie_shousai.pdf 2
N2 以上の候補者は日本語等研修を免除 ベトナムの訪日後日本語等研修 ( 約 2.5 か月 ) は除く 要件 インドネシア 2008~ フィリピン 2009~ ベトナム 2014~ ( 看護 ) インドネシアの看護師資 ( 看護 ) フィリピンの看護師資格 ( 看護 )3 年制又は4 年制の看護 格 + 実務経験 2 年 + 実務経験 3 年 課程修了 +ベトナムの看護師資 ( 介護 ) 高等教育機関(3 年以 ( 介護 ) 4 年制大学卒業 +フィリ 格 + 実務経験 2 年 上 ) 卒業 +インドネシア政府によ ピン政府による介護士認定 又 ( 介護 )3 年制又は4 年制の看護 る介護士認定 又は インドネシ は フィリピンの看護学校 ( 学士 ) 課程修了 アの看護学校 (3 年以上 ) 卒業 (4 年 ) 卒業 訪日前日本語等研修 12 か月 N3 以上のみ マッチング 訪日前日本語研修 6 か月 N5 程度以上のみ 2014 年 ~ 入国在留資格 特定活動 訪日後日本語等研修 6 か月 訪日後日本語等研修約 2.5 か月 受入れ施設へ在留資格 特定活動 看護師候補者上限 3 年 介護福祉士候補者上限 4 年 1 年目 2 年目 3 年目 国家試験受験 1 国家試験受験 2 国家試験受験 3 4 年目 国家試験受験 合格 不合格 合格 不合格 引き続き就労 帰国 在留資格 特定活動 引き続き就労 帰国 在留資格 特定活動 現在の水準 (6 か月 ) に満たない訪日前日本語研修を受講した候補者 ( インドネシアは平成 23 年度まで フィリピンは平成 24 年度までに入国した者 ) であって一定の条件を満たす者は 不合格であっても 協定上の枠組を超えて 1 年間の滞在延長が可能 帰国後も 在留資格 短期滞在 で再度入国し国家試験を受験することが可能 3
難民問題 1. 2014 年に難民認定申請を行った者は 5000 人であり 前年に比べ 1740 人 ( 約 53%) 増加 2. 難民として認定した者は 11 人 申請者の国籍は 73 か国にわたり 主な国籍は ネパール 1293 人 トルコ 845 人 スリランカ 485 人 ミャンマー 434 人 ベトナム 294 人 3. 日本は アジアで初めて 2010 年度から第三国定住による難民の受入れを パイロットケース としてスタート 4. 第三国定住とは 難民キャンプなどで一時的な庇護を受けている難民を 当初庇護を求めた国から新たに受入れに合意した第三国へ移動させること 5. 2010 年度からスタートした第三国定住による難民の受入れは タイの難民キャンプに滞在するミャンマー難民を 5 年間 毎年約 30 人ずつ家族単位で日本に受け入れ 日本社会への定着を支援していく取組 6. 日本では これまでもインドシナ難民や条約難民などを受け入れてきた 条約難民とは 人種 宗教 国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために 国籍国の外にいる者であって その国籍国の保護を受けられない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者 と定義 7. インドシナ難民とは 1970 年代後半 ベトナム ラオス カンボジアに新しい政治体制が発足し そうした体制になじめないなどの理由から国外へ脱出した人々 日本にもベトナムから漁船などの小型船に乗って脱出した難民 ( ボートピープル ) が多数到着し 1978 年から受入れが終了した 2005 年末までの間に 約 11000 人を超えるインドシナ難民を受け入れた 8. このインドシナ難民問題をきっかけに 日本は 1981 年に難民の地位に関する条約 翌 1982 年に難民の地位に関する議定書に加入し 条約難民の受入れを開始 http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00103.html http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201201/5.html ベトナム関連 1. ベトナム社会主義共和国 通称ベトナムは 東南アジアのインドシナ半島東部に位置する社会主義共和制国家 首都はハノイ ASEAN 加盟国 通貨はドン 人口 9250 万人 (2014 年 ) 2. ベトナムの歴史 :1885 フランス完全支配達成 1940 日本軍がフランス領インドシナに進駐 1945 第二次世界大戦は終わり ホーチミンは独立を宣言 冷戦に巻き込まれる 1954 ベトナムは完全に南北に分断 1965 ベトナム戦争 1975 ベトナム戦争終結 3. 在日ベトナム人数は 85449 人 (2014 年 6 月 ) で 国別在留外国人数の中で 5 番目 4. 日本国内ベトナム人日本語学習者は 26409 人 (2014 年 ) で 出身国 地域別で中国に次ぎ 2 番目 5. ベトナム国内の日本語学習者は 46762 人 (2012 年 ) で 国別で 8 番目 4
6. ベトナム人留学生数 ( 日本語学校を含む ) は 26439 人 (2014 年 ) で 前年比 91.6% 増 出身国 地域別で中国に次ぎ 2 番目 7. 日振教によると 日本語学校 ( 約 400 校 ) で学ぶ外国人留学生のうち 2014 年のベトナム人留学生の数は 13758 人で 中国に次ぎ 2 番目 8. JITCO 支援技能実習生 (1 号 ) の国籍別入国支援状況は 2015 年 1 月 ~5 月の対前年伸率で特に増加しているのはベトナム (6633 人 ) で 63.4% 増 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/vietnam/index.html http://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/nihongo.html http://www.jasso.go.jp/statistics/intl_student/data14.html http://www.nisshinkyo.org/article/pdf/20150203s.gaikyo.pdf https://www.jitco.or.jp/about/data/statistics/statistics-result.pdf 5