この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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2 引き続き居住の用に供している場合 とされる場合本人が 転勤などのやむを得ない事情により 配偶者 扶養親族その他一定の親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において その家屋等をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており やむを得ない事情が解消した後は 本人が共にその家屋に居住することに

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1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

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iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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することが適当であることから 本通達では 特定施設の敷地の用に供される土地等には 土地又は土地の上に存する権利を取得した時において 現に特定施設の敷地の用に供されているもの及び特定施設の敷地の用に供されることが確実であると認められるものが該当することを明らかにしている なお 取得の時において特定施設

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(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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Transcription:

居住用財産を譲渡した場合の課税の特例 3 000 N 個人が自分の住んでいる家屋や敷地を譲渡した場合には その譲渡による所得税 住民税を軽減する特例がいろいろと設けられています これらの特例は 売却した住宅の譲渡益に税金を課税することにより新しい住宅の購入資金から その税金分が目減りすることを防止するために設けられました 特例の適用が受けられる居住用財産の譲渡とは 次の譲渡をさします 1 個人が 現にその居住の用に供している家屋を譲渡した場合 2 1の家屋で居住の用に供されなくなったものを 居住の用に供されなくなって3 年目の12 月 31 日までに譲渡した場合 3 1または2の家屋と共に その敷地である土地や借地権を譲渡した場合 4 1の家屋を取り壊し その敷地のみを譲渡する場合 その家屋を取り壊した日から1 年以内にその土地の譲渡に関する契約を締結し かつその家屋を居住の用に供さなくなった日から3 年目の12 月 31 日までに譲渡した場合 の要件を満たす譲渡でも 譲渡の相手が配偶者 直系血族 同一生計の親族 同族会社などである場合には 居住用財産の譲渡の特例の適用は受けられません N 3 000 この特例は 居住用財産を譲渡した場合にその譲渡益から3,000 万円 ( 譲渡益が3,000 万円以下の場合はその金額 ) が控除される制度です したがって譲渡益が3,000 万円以下であれば 所得税 住民税は課税されないことになります 譲渡資産の所有期間の長短は問いませんが 前年または前々年にこの特例や居住用財産の買換えの特例の適用を受けている場合には 適用を受けることができません 3 000 24

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住いである家屋の場合 居住用財産の3,000 万円特別控除の特例の適用を受けるためには その居住用財産を譲渡した日の属する年の翌年の2 月 16 日から3 月 15 日までの間に 居住用財産を譲渡した年分の申告書別表第三表 ( 分離課税用 ) の 特例適用条文 欄に 措法 35 条 と記入するとともに 次の書類を確定申告書 Bに添付して確定申告しなければなりません 1 譲渡所得の内訳書 ( 確定申告書付表兼計算明細書 ) 2 譲渡資産の所在地の除票住民票の写し ( 譲渡資産を譲渡した日から2か月を経過した日以後に発行されたものに限ります ) 3 000 3 000 6 000 N 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が10 年を超える居住用財産を譲渡した場合 3,000 万円の特別控除に加え 特別控除後の譲渡益に低率による分離課税が行われます この特例の適用対象となる居住用財産は 個人が有する土地や借地権 建物でその年の1 月 1 日における所有期間が10 年を超えるもののうち 次に掲げる家屋または土地等をいいます q w e r q 12 31 q w q 10 12 31 3 000 25

ことはできません その年中の他の長期譲渡所得の金額とは分離し て 3,000 万円の特別控除後の譲渡益に低率による分離課税が行われます 6 000 6 000 10 15 13 000 61 14 26 10 800 500 13 000800 5003 000 8 700 6 000 10 8 700 6 00015 1 005 6 000 8 700 6 000 375 N 平成 27 年 12 月 31 日までの間に居住用財産を譲渡した場合で 譲渡資産および買換資産が次の要件に該当する場合に この特例を適用できます 10 10 26 50 500 25 56 17 25 所有期間が10 年を超える居住用財産を譲渡し 一定期間内に新たな居住用財産を取得した場合には 譲渡所得について課税の繰延べの特例 いわゆる居住用財産の買換特例の適用を受けることができます この特例を適用すると 譲渡代金の全部で買い換えた場合には その譲渡資産の譲渡はなかったものとして課税されません 譲渡代金の一部で買い換えた場合 つまり譲渡価額より買換資産の取得価額のほうが小さい場合にのみ その差額について長期譲渡所得として課税されます なお この居住用財産の買換特例と3,000 万円の特別控除の特例および居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を同時に適用する 26

1 指定された期間内に居住用財産を譲渡し 譲渡した年の前年の1 月 1 日から その譲渡した年の翌年 12 月 31 日までの間に その譲渡した人の居住の用に供する家屋またはその家屋の敷地の用に供する土地 ( 土地の上に存する権利を含む ) で日本国内にあるものを取得し 2 取得の日から その譲渡した年の翌年の12 月 31 日 ( 譲渡した年の翌年中に居住用財産を取得するときはその譲渡した年の翌々年 12 月 31 日 ) までに その譲渡した人が居住の用に供したとき 3 その年における資産の譲渡につき居住用財産の特別控除の特例の適用を受けていなければ 4 その居住用財産の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額以下である場合 その譲渡はなかったものとされます ( 譲渡収入金額が買換資産の取得価額を超える場合は その超える金額に相当する部分の譲渡があったものとされます ) 居住用財産の買換えの特例の適用を受けるためには その居住用財産を譲渡した日の属する年の翌年の2 月 16 日から3 月 15 日までに居住用財産を譲渡した年分の申告書別表第三表 ( 分離課税用 ) の 特例適用条文 欄に 措法 36 条の2 と記入するとともに住民票 譲渡資産の登記事項証明書等一定の書類を確定申告書 Bに添付して 確定申告しなければなりません また 買換資産の取得については 確定申告書の提出の日まで または買換資産の取得をした日から4か月以内に買換資産の登記事項証明書等一定の書類の提出が必要です 30 10 10 3 000 3 000 15 3 000 6 000 6 000 10 10 15 ( 注 ) 所有期間は譲渡した年の 1 月 1 日における所有期間 です * 復興特別所得税が 基準所得税額に対して 2.1% 別途かかります 3 000 3 000 27

Cさんは 昭和 63 年に取得し 引き続き住んでいた住宅をその敷地とともに平成 27 年 4 月に6,000 万円で売却し 新たに4,800 万円の新築住宅 ( 床面積 90m2 敷地面積 100m2 ) を購入し 居住しています なお 譲渡資産の取得費は不明ですが 譲渡に際して仲介手数料その他に80 万円を支出しています 譲渡資産の 買換資産の 譲渡価額 取得価額 (6,000 万円 -4,800 万円 )- ( 概算取得費 ) ( 譲渡費用 ) (6,000 万円 5%+80 万円 ) 6,000 万円 -4,800 万円 6,000 万円 = 1,124 万円 課税長期 1,124 万円 15%=168 万 6,000 円 ( 所得税額 * ) 譲渡所得金額 1,124 万円 5%= 56 万 2,000 円 ( 住民税額 ) ( 注 ) 居住用財産の買換特例の適用を受けた場合には 低率分離課税の適用はありません * 復興特別所得税が 基準所得税額に対して 2.1% 別途かかります 今まで住んでいた家屋を取り壊して その敷地である土地等のみを譲渡した場合には その家屋を取り壊した日から1 年以内にその土地等の譲渡に関する契約が締結され かつ その土地等の譲渡がその家屋に居住しなくなった日から3 年目の12 月 31 日までに行われており また家屋を取り壊した後に貸付けその他の用に供していない場合に限り 居住用財産を譲渡した場合の課税の特例の適用を受けることができます N 24ページから 個人が居住用財産を譲渡し 譲渡益が発生しているときに課税される譲渡所得税 住民税を軽減する特例について解説してきました ところで 不動産を譲渡した場合には利益ではなく損失が出るケースもあります 所有期間 5 年を超える居住用財産を譲渡したことにより損失が発生した時には税金が軽減される特例があり それが 居住用財産の譲渡損失の損益通算と繰越控除 です 個人が所有期間 5 年を超える一定の要件を満たす居住用財産を譲渡したことにより譲渡所得の金額が赤字となったとき ( 譲渡代金が取得費と譲渡費用の合計額に満たないとき ) は その損失の金額を譲渡した年の他の所得 ( 給与所得など ) と通算 ( 赤字の所得と黒字の所得を合算すること ) することができます この通算をすると その年の課税の対象になる所得は低下することになります 給与所得者の場合は 給与から源泉徴収されている所得税はこの赤字の所得は考慮されていませんので 所得税を納め過ぎということになり 譲渡の翌年に確定申告すると 納め過ぎた所得税の還付が受けられることになります この損益通算は 居住用財産 ( 住宅ローン残高 28

なしでもよい ) を譲渡したことによる損失が発生している場合で新たに住宅ローンを使って居住用財産を買い換えた場合 または住宅ローン残高が残っている居住用財産を譲渡 ( 買換えがなくてもよい ) したことによる損失が発生し かつ その住宅ローンの残高が譲渡価額を超えている場合に適用を受けることができます 前記 の損益通算をしてもまだ赤字の金額が残っている場合で一定の要件を満たしている場合に その損失の金額を翌年以降 3 年間繰り越して その年分の他の所得と通算し その繰り越した年分の所得税 住民税を軽減することができる 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除 制度や 特定の居住用財産の譲渡損失の繰越控除 制度の適用を受けることができます この制度の詳細は第 7 章 住宅をめぐる税務上の特例 居住用財産の譲渡損失の損益通算と繰越控除 (61 63ページ ) をご参照ください ( 注 ) 平成 16 年 1 月 1 日以後に土地 建物等を譲渡したことにより発生した譲渡損失は 原則 損益通算および繰越控除ができなくなりましたが の居住用財産の譲渡により発生した損失のみ損益通算および繰越控除ができます 10 10 3 00024 25 25 26 26 28 3 00024 25 25 26 3 00024 25 61 63 29