平成 23 年 2 月定例会文教公安常任委員会の主な質疑 質問等平成 23 年 3 月 4 日発言者発言要旨寒河江委員暴力団排除条例案が提案されているが 県内の暴力団情勢はどうか 刑事部理事官寒河江委員刑事部理事官寒河江委員刑事部理事官寒河江委員刑事部理事官寒河江委員刑事部理事官 県内の暴力団情勢については 昨年 6 月に稲川会系沖田組が解散 さらに 9 月には山口組弘道会系の結城組 小沢組が相次いで解散している 現在の県内の暴力団は 4 団体 10 組織で約 300 名の構成員等となっている 暴力団対策法があるが 条例との関係はどうか 暴力団対策法は 暴力団員が行う暴力的要求行為を規制するほか 対立抗争時における事務所の使用制限 少年に対する加入強要の禁止等を盛り込んでいる 暴力団排除条例は 暴力団を利用する目的で暴力団に利益を供与することなどの規制や暴力団に事務所を設けさせない具体的な規制を行い 暴力団の排除を推進することを目的としている 全国的には 各県 市町村においても条例がつくられているようであるが それらは九州や関西など暴力団の動きが活発な地域と思われるが 県内のここ 10 数年の暴力団抗争事件等の発生状況はどうか 暴力団同士の対立抗争事件については 私自身 2 つの対立抗争事件を経験している 一つは 平成元年のみちのく抗争というもので 山形市内に暴力団員が蝟集し 事務所等へ発砲した事件である もう一つは 平成 15 年に山形市城西町で暴力団関係者に対してけん銃で発砲し重傷を負わせた事件である これらは 暴力団が全国的な組織であることから 対立抗争が本県に波及するなどしたものである 県内は比較的平穏ではあるが 抗争事件が発生すれば 市民が巻き込まれるおそれがあることから その拠点となる暴力団事務所を規制することが必要である けん銃 覚せい剤事案の取締り状況はどうか 平成 22 年の薬物犯罪の検挙者は 51 名で うち約 3 割が暴力団関係者となっている また 一般市民にも薬物事犯は広がりをみせている けん銃は 県内で 5 丁が発見されている 青少年への薬物乱用防止の広報啓発の実施状況はどうか 薬物犯罪には 覚せい剤事犯と大麻事犯と麻薬向精神薬等事犯があるが 特に大麻は若者に蔓延している状況にある 入手ルートは様々あるが 暴力団員を介して入手したり インターネットを通じて入手したりしている 一昨年 県内でも若者が野外パーティで大麻を所持 使用した事件があった 警察では 学校等あらゆる機会をとらえて 薬物使用の危険性について広報活動を行っている 1
発言者発言要旨寒河江委員全国の条例と基本的には変わらないと思うが 本県条例の特徴についてはどうか 刑事部理事官寒河江委員刑事部理事官澤渡委員刑事部理事官澤渡委員刑事部理事官刑事部長児玉副委員長刑事部理事官 条例案の第 18 条に 暴力団事務所の開設に関し 建設業者の責務 を設けていることが特徴である 本県では 平成 19 年に天童市内に本拠を構えていた暴力団組織が 山形市内への進出をもくろみ 北山形駅前に組事務所を開設する動きがあり 地域住民 自治体 暴追センター等が並々ならぬ努力をして 開設阻止に取り組んだ経緯がある そこで 条例案に 不動産業者の責務に加え 建設工事の請負をしようとする者の責務として 建設業者が建設 増改築 改修工事の請負対象となる物件に関して 暴力団事務所となることを知って契約することを禁止するという規制を盛り込んでいる 県民に条例をわかりやすく知らしめるための方法についてはどうか 条例を実効性のあるものにするために 県民 事業者等に広報啓発していくことが重要と考えている 暴力団組織の恐ろしさなど県民等がわかりやすいパンフレット等を作成し広報に努めたい 飲食店は 昔からみかじめ料等で暴力団の温床になりがちであるが 飲食店における暴力団排除の取組み状況はどうか 寒河江市などの飲食店において みかじめ料縁切り同盟といった取組みが行われている 本条例には暴力団員等に対する利益供与を禁止する旨の条項を盛り込んでおり みかじめ料を拒否し暴力団との関係を絶つことも可能であると考えており 条例制定により県内全域にこうした取組みを広げていきたい 本県では沖田組をはじめ何団体かを壊滅に追い込んでいるが 暴力団を脱退した構成員への支援状況についてはどうか 視察等により暴力団を脱退したと判明した者については 暴力団からの被害を防止したり 就業等についての支援を行っている 暴力団員が組織から抜けたいということは社会にとっても好ましいことであり 社会全体で支援していくことは重要であり 暴力団対策法の中にも第 28 条に離脱の意思を持つ者に対する援護等ということで規定されている 県内では 警察と暴力追放センター 弁護士会等民暴団体が連携して組織からの離脱を支援している 具体的には 平成 21 年以降は 山口組系の 3 名 稲川会系の 2 名 計 5 名に対して暴力団からの仕返し等に対する保護対策を含めて支援を行っている 条例案のパブリックコメント等を実施しているが 県民の意見等についてはどのようなものがあったか 条例の内容を公表してパブリックコメントで県民の意見を募集し 6 名の方から 2
発言者発言要旨計 11 件の意見をいただいた 内容はいずれも 条例制定は賛成 または 暴力団の規制強化の要望 であった 意見の一例を申し上げると 暴力団への利益供与の禁止等について 事業者に対して規制しているが 県民にも適用すべきである 旨の意見が寄せられ この意見に対しては 県警察として 暴力団に対する利益供与の多くは 事業者の立場で行っていること 及び個人の立場での利益供与の規模は比較的小さいと考えられることから規制の範囲を最小限にとどめた 旨の考えた方を示している 児玉副委員長 暴力団事務所の開設についての規制があるが 暴力団構成員が家を建てたり新築マンションを購入する場合の規制はどうか 刑事部理事官 住宅やマンションに関しては 公営住宅は暴力団員であれば入居できないという市町村の規程もある しかしながら 暴力団員が生活できないというものでなく 本条例案では暴力団事務所の開設等を規制している 児玉副委員長 北海道における暴力団排除条例には 公共事業からの暴力団排除規定があるようであるが本県条例ではどうか 刑事部理事官 第 6 条に県の事務及び事業における措置規定を設けており 細目的な部分については 県の規程等に盛り込むこととする 刑事部長 県警察では 暴力団対策として 3 つの大きな柱で進めてきた 1 つ目は暴力団犯罪の徹底した取締り 2 つ目は暴力団対策法の適正かつ効果的な運用 3 つ目は暴力団排除活動の積極的な推進である 警察対暴力団という構図であった取締り対策から 社会対暴力団という構図に変えて 暴力団排除活動を一層推進していくため提案させていただいている 条例案は 暴力団に対する不当な利益供与の禁止と暴力団の事務所の開設 運営の禁止の二つを柱としている したがって 条例制定後は 県や市町村の窓口へのポスターの掲示 不動産業者 建設業者 飲食店経営者等に対するパンフレットの配布等様々な手段を通じて 広く県民に条例の浸透を図っていきたい また 県の関係部局との連携を図りながら 事務事業全てから暴力団排除の仕組みを作っていく さらには 不動産 建設等各業界に対するきめ細かな指導等行い県内から全ての暴力団を排除し 安全安心を誇れる山形県の実現を目指していきたい 後藤委員 暴力団事務所の開設規制を 200 メートルの区域内とした理由と条例を運用したときの強制力についてはどうか 刑事部理事官 暴力団事務所の開設等の禁止区域については ご指摘のとおり規制範囲を広げることが望まれるが 集会 結社の自由 との兼ね合いからから既存法令の例に倣うこととした この規制は 青少年の健全育成の観点から行うものであり 同様の趣旨により禁止区域を定めている 風俗営業の規制及び業務の適正化等に関する法律 及び県内 3
発言者発言要旨の他条例との整合性を図ったものである 事務所の開設 運営に対する罰則のみであるが その他については 条例に違反した または 違反の疑いがあるものについて 調査 勧告 公表という段階を経ることとしている 後藤委員 条例に違反したときに水道や電気を止められないのか そのようなことを条例に盛り込めないのか 刑事部理事官 水道 電気 ガスは生活上のライフラインであるため 例えば 水道法においては 水道業者は 給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受けたときは 正当な理由がなければ これを拒んではならない とある また 電気は電気事業法 ガスはガス事業法で 事業者は正当な理由がなければ拒んではならないとそれぞれ供給義務が課せられている この関係についても料金の支払い状況や法令に違反する場合には 関係事業者や関係行政機関との連携を密にして対応していきたい 後藤委員 保護対象施設に 私学や幼稚園は含まれるのか 刑事部長 条例に規定している 学校 ( 大学を除く ) については 幼稚園 小学校 中学校 高校 中等教育学校 高等専門学校 特別支援学校が含まれる 今般の事件で本県出身者が逮捕されたことは大変残念である 携帯電話の普及も進んでいるが 小 中 高校における携帯電話の所持率とその推移はどうか 義務教育課長 平成 22 年 10 月の定期調査によれば 小学校 5.4% 中学校 15.4% であり 少しずつ増えている傾向にある 高校教育課長 平成 21 年 12 月の公立高校での調査では 97.1% となっている 高校の場合 全県で調査したのはこの 1 回限りである 3 月 10 日に公立高校の入試が行われるが 携帯電話等への対応はどのようにしているのか 高校教育課長 入学者選抜実施要綱に従って 県内の中学 高校の入試担当者に説明し 共通理解を図っている 実施要綱では 受検者の携帯品は鉛筆 消しゴムなどと規定されており 携帯電話を検査室に持って入ることはない これまでのチェック体制で大丈夫か 高校教育課長 山形県の公立高校では控室を設け 時間になったら決まったものだけを持って 検査室に入ることになっている そこで 確認できると考えている 今般の事件を受けて 中学校における対応についてはどのように考えているか 4
発言者発言要旨高校教育課長通常であれば 要綱説明会時に担当者を集めて確認するだけであるが 今般の事件を受けて 2 月 28 日付けで 各公立高校に対して 検査室にけっして携帯電話を持ち込ませないよう通知を出した また これまでは 中学校に対して指導はしなかったが 今年度は3 月 3 日付けで 中学校に対しても携帯電話に関する取扱いの通知を出した 高校教育課長寒河江委員高校教育課長寒河江委員義務教育課長寒河江委員義務教育課長寒河江委員教育長高校教育課長 携帯電話の所持率は低いが 入試当日は親の携帯を持ってくる可能性もある 監視員の増員なども考えているのか 検査室は 通常 40 名収容する教室を 30~35 名の検査室としている学校が多く また監督も 2 名配置をとっており 大学の大教室で行う試験とは異なっているため この体制で大丈夫であると考える 携帯電話の所持率の全国調査はあるのか 本県公立高校での所持率 97.1% は ネット被害スクールガード事業の際に調査したものだが 全国平均の所持率と同じである 所持率調査は各都道府県で対応しているのか 定期調査として各都道府県で対応し 国の方に報告する 山形県の中学校では 携帯電話を持ち込み禁止としているという理解でよいか 県内では 公立中学校 100% で持ち込みを禁止している 受験生が安心して受験できる入試について 教育長の見解はどうか 今般の事件は 入試制度の信頼を損ねてしまったこと 真摯に取り組む受験生の努力を無にするような形になってしまったこと 大学関係者に労苦をかけてしまったということに対し 申し訳なく思っている 入試の監視体制については 基本的には生徒たちを信頼するが 県民に安心 信頼していただけるように 不正行為等の起こらないような万全の体制をとっていきたい 高校入試で 今年度応募者が定員に達しなかった 再編が進んでいないことは理解しているが 私立との関係はどうなっているのか 山形県では 公私の比率は 7 対 3 としている 公立は整備計画を公表して進めているが 私立の入学者も徐々に減っており バランス的には保たれている 県公私立高等学校協議会でも検討しているが 実質的な入学者はほぼ 7 対 3 の比率である 山形の宝 が県民の目や耳に入ってこない 今後 どのように事業を展開して 5
発言者発言要旨いくのか 文化財保護推進課長 山形の宝 育成推進事業は平成 21 年度から実施しており この 2 年間は身近な文化財の保護活用を中心とした活動団体を募集し 21 年度は 7 団体 22 年度は 9 団体を採択し 城下町歩きや雅楽の普及などの活動を支援した まだまだ県民に伝わっていないと考えており 23 年度は さらに周知するための取組みを行う これまで指定文化財中心であったものを 指定文化財に限らず支援したり 小規模なものも補助対象にするほか 民俗芸能をネットワーク化して観光交流につなげる取組みも予定している 山形の宝 は 最上川の世界遺産登録をやめて取り組むことになった事業であるので 何が宝なのか どういう魅力があるのか普及に力を入れてほしい 岩手県では 南部鉄器やわんこそばを漫画化してコミック雑誌で紹介していた 単なるパンフレットでなく 子どもにも大人にもわかりやすく紹介できるように工夫し 宝物をどんどん広げていってほしい 文化財保護推進課長 パンフレットやイベントカレンダーを作成し PR にも工夫して取り組んでいきたい 全国的にモンスターペアレントのことが問題になっているが 本県における状況はどうか 義務教育課長 平成 20 年度 409 件 21 年度 361 件 22 年度 238 件と 保護者からの不満等の訴えの数は減少している 法外な要求は激減している 学校で対応しきれないようなケースはないのか 義務教育課長 法外な要求は 20 年度 13 件 21 年度 7 件 22 年度 3 件あった 学校だけでは対応しきれないケースでは 市町村が弁護士等の専門家に対応をお願いしている 全国に先がけて取り組んできた少人数学級編制について 本県の成果が来年度から問われてくる 今後 どんな点に力を入れていくのか 方向性は 義務教育課長 子どもたちは 少人数の集団の中でこそ人間性が育つということから学級単位を大事にしてきた 長期欠席率を見ると 小学校ではここ 3 年ほど 全国 1~3 位を保っており 中学校ではここ 3 年ほど 全国 1 位である 山形の子どもたちは元気に学校に通っている 今後は 学級づくりに直接携わる担任の力をさらに伸ばしていきたい また 授業改善プロジェクトにより 一人一人へのきめ細かな支援を大切にする指導だけではなく 一人一人が自分の力を十分に発揮できるようにする指導を行っていきたい 自学自習の部分を大切にしていく そのためにも 教員研修の充実や 全県の指導主事が共通理解のもと丁寧に各学校を指導していけるような体制の充実を図る 6
発言者発言要旨学力の高い秋田県では 指導主事の数が多いのか 義務教育課長 生活安全企画課長 生活安全企画課長 会計課長 本県と比べると 義務教育課の指導主事の数は同じだが 学力対策を専門に行う指導主事を 3 名置いている 秋田県では小学校 1 2 年生と中学校 1 年生を 33~34 人の学級にしている 他の学年には加配教員を配置し 20 人程度の少人数学習ができるようにしている また 家庭学習も大変充実している 家庭学習については 山形でも学んでいきたいところである 山形では 全ての学年に少人数学級を実現し 学習と生活が一体となった生きる力のつく学習の実現を図っていきたい 豊かな人間関係の中で 自覚的に学び 教え合い助け合いながら学力をつけていくような指導を目指したい 県警では昨年 4 月に 子ども 女性安全対策室 を設置しているが 子どもや女性に対する性犯罪等の現状と今後の取組み状況はどうか 平成 22 年中の女性に対する性犯罪は 強姦が 4 件で前年比 1 件の増加 強制わいせつが 23 件で前年比同数 公然わいせつが 23 件で前年比 15 件の増加となっている また 子どもを対象とした声かけ事案の発生状況は 213 件で前年比 23 件の増加となっている これら子どもや女性を対象とする犯罪等は 被害者の心身に与える影響が重大であることから その前兆とみられる声かけ つきまとい等が発生した段階でこれに対処し 重大な犯罪を未然に防止する必要がある 性犯罪等の未然防止を図る先制 予防的な活動を強化するため 子ども 女性安全対策室 を設置したことで 声かけやつきまといの行為者を特定し指導警告を行うなど一定の成果を上げている 今後も 県民が不安を感じる子どもと女性への性犯罪等の未然防止に向けて 子ども 女性安全対策室 が中心となった先制 予防的活動を強化していくほか これまで以上に 防犯ボランティアや子ども見守り隊との連携を強化し 見守り活動等の活性化を推進していく また 一方で本県のいわゆる 迷惑行為等防止条例 には 女性が強い不安感や不快感を感じる痴漢行為や盗撮行為の取締りを行う条文が明確に規定されていない状況にある 迷惑行為等防止条例 の改正を行い 痴漢行為 盗撮行為 の取締りについても強化に努めたい 迷惑防止条例の今後の方向性等についてどうか 制定から 40 年経っており その間 改正が 1 回あったのみであることから 本県の実情にあった内容となるようにしていきたい 警察は 事件や事故など迅速な対応が求められる そのためにも 情報の迅速な伝達や共有化が必要であり 県警察における行政情報ネットワークの整備が極めて重要であると認識しているが 今後の整備に対する考え方はどうか 警察活動を迅速かつ効率的に推進するためには ご指摘のとおり警察行政情報ネ 7
発言者発言要旨ットワークの整備は 不可欠なものである 警察行政情報ネットワークは 警察本部 警察署及び交番等との間をコンピュータネットワークで結び 迅速正確な情報伝達による現場執行力の強化 組織内での効率的な情報の共有 情報セキュリティ対策の強化を図るために整備を進めている 現在の警察行政情報ネットワークについての課題としては ネットワーク化がなされていない単体パソコンも多く存在すること 通信回線容量が小さいこと 通信機器は老朽化が著しいことから 平成 23 年度当初予算で 捜査員が使用する単体パソコンや交番に設置されている単体パソコンのネットワーク化 ネットワーク用通信機器の更新と回線容量の増大など 警察行政情報ネットワークの高度化を推進する計画である 今後の整備の方向性については 県警察としては 職務上作成したファイルをネットワークで一元的に管理し 必要な情報を取得提供するために不可欠なファイルサーバの整備と駐在所までのネットワークの拡大を目指すなど 警察情報基盤の強化に取り組んでいきたい 生涯学習振興課長 生涯学習振興課長 文化財保護主幹 山形ふるさと塾推進事業の内容はどうか 内容の一つ目として 山形ふるさと塾の趣旨を広く県民に周知する目的から 山形ふるさと塾フェスティバル を開催する これは 山形ふるさと塾活動に携わっている子どもたちが日頃の活動成果を発表する場である 今年度は 真室川町で開催した 二つ目として 山形ふるさと塾に賛同いただいている活動団体をホームページ 山形ふるさと塾アーカイブス を通して県民の皆様に広く紹介している 現在 活動賛同団体は 268 団体となっており 今年度の目標である 260 団体を達成している 山形ふるさと塾活動は 地域で子どもを育てる 日本の伝統を守る視点からも大事な事業だと感じている 今後とも支援をお願いしたい 山形ふるさと塾の一番のねらいは 地域文化の伝承を担う人づくりにあり 山形に誇りを持ち 山形の良さを積極的に伝えることができる子どもたちを育てていきたい 子どもたちの社会力を育むためにも山形ふるさと塾推進事業を推し進めていきたい 未指定の文化財の中にも 有形無形を問わず 国や県の指定に相応しいと考えられるものが少なくないが 現在の文化財指定状況はどうか 平成 23 年 2 月 4 日現在 国指定文化財が 162 件 県指定文化財が 505 件の合計 667 件となっている また 昨年 12 月の文化財保護審議会で新たな文化財の掘り起こしのために 市町村教委に推薦を依頼することが議決され 現在その集約を行っている 今後はこれらも含めて 審議会で調査し 指定していくことになる 指定の一方で 集落の人口減少と高齢化 経済情勢の悪化 寺の場合は檀家の減 8
発言者発言要旨少などで 文化財の所有者は保存継承に苦労しているようだが 文化財は 今後も増えていく 県も厳しい財政状況にあるが 文化財の保存継承に対する支援状況はどうか 文化財保護主幹文化財保護主幹高校教育課長高校教育課長義務教育課長 指定された文化財の現況を保つため 所有者は努力しておられる 県では文化財保護指導委員を地区担当に委嘱し 巡回指導の報告を受け 市町村教委の報告や所有者の意向とともに集約を図り 指定文化財の保存修理事業計画を立てて 維持管理や保存修理への補助を行っている 所有者の自助努力には限界があり 今後は地域の住民や企業 NPO 市町村が連携した応援態勢が必要 文化財に限ったことではないが まちづくりの一環として 多様な観点から文化財の保存と活用を進めるべきと考えるがどうか 文化財の維持管理や修理については 所有者の方の自助努力に負うところが大きいが これからは地域で守っていく必要があると考えている これまで 文化財は 指定されて初めて補助対象となったが これからは 指定前のものでも 規模が大きくなくても 山形の宝 育成事業で支援できる仕組みができた 指定して守ることは文化財保護行政の中心であるが 今後は 文化財の活用の観点から シンポジウムやまち歩きなどにより地域理解を深めることが地域の文化財の保護にもつながり 活かす活動が重要になると考えており 山形の宝 育成事業で支援していきたい 高等学校等奨学金貸付事業費は 2 月補正で減額したが 平成 23 年度の状況はどうか 22 年度当初に比べ 94.8% で予算を計上した 授業料無償化の影響もあり 借りる人が少なくなっている 21~23 年度は国の交付金を使っており 県の貸与基準に該当する人には全員に貸与することができる額である 国際理解推進事業費は ALT の経費だと思われるが 小学校の英語必修によるものもそれに入っているのか 国際理解推進事業費は ALT28 名の給与や帰国旅費等である 教育センター 1 名 各高校配置 27 名で 高校で指導する ただし 教育センターの ALT と連携型中高一貫である小国高校と金山高校の ALT は小 中学校でも指導している ALT の配置状況や 来年から始まる小学校外国語活動の指導体制の準備状況を教えてほしい 来年度から小学校の 5~6 年生を対象に外国語活動が始まる 目的は 外国語の習得にあるのではなく 外国の文化に慣れ親しみ 外国が好きになり コミュニケーションの素地を養うことにある 担任が中心となり 指導していく ただ 担任の中には不安を感じている者も多い 県としては 3 年かけてすべての小学校の代表各 1 名に参加いただき 研修を行ってきた また 国では 英語ノー 9
発言者発言要旨トを配布したり 音声 CDや ICTを活用した指導資料を配布したりしてきており ばらつきのない教育を行っていきたい また 35 市町村の中にはALTを置かない市町村もあるが 新庄市は 来年度の 8 月から2 名の配置を決めた 金山町は 高校のALTを活用 大蔵村については 最上在住の外国人を活用し 学校に派遣している キャリア教育推進事業の内容は 高校教育課長 インターンシップ推進事業 社会人講師招聘事業 先輩からのメッセージの 3 つである 長井北中を視察したが 地域と一体となって 子どもたちの自主性を引き出すようなやり方を行っていた 文部科学省からも表彰されたようだ 教育次長 どこの中学校も長井北中の取組みを参考にしている 学習指導要領自体がキャリア教育を身に付けるような作りになっているので まずはそれをしっかりやっていくことが重要である SSH( スーパーサイエンスハイスクール ) 支援事業の予算はどのようなものか また それはどこまで進んでいるのか 高校教育課長 SSH そのものは国の事業で行うもので 本県では現在 2 校が申請中である 今回の予算は 2 校が指定された場合の非常勤講師の経費である 澤渡委員 3 年間続けての教員の不祥事 そして今般 山形県出身者による大学入試の事件が起きた 人間としての倫理 道徳をどうやって教えているのか また 教育県山形としてどうやって立ち直っていくのか 教育長 倫理 道徳教育は 小 中 高の学校教育全体を通して行っている 今般の事件では インターネットによるコミュニケーションの匿名性や 指導の不十分さがあったと思う 教育県山形の伝統は 今も脈々と流れていると思うが 今後 情報モラルを含めて子どもたちをしっかり指導していく 澤渡委員 人間教育 つまり魂をいかに育てるかが重要である 宗教教育や 倫理 道徳を伸ばす教育をどう進めていくのか 教育長 人間が生きていくうえで ものの善し悪しがわかるようになることは大事である 道徳教育は十分に行っていると思っているが 今後も子どもたちの生きる力の育成に努めていく 10