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Transcription:

犯罪の被害にあわれた方 ~ 被害者の手引 ~ 長野県警察

はじめに 犯罪に巻き込まれることは 大変つらく悲しいことです 被害者の方は 被害にあったときのことを思い出して怖くてたまらなくなったり 傷の痛みが続くなど 心身共にいろいろな症状に悩まされるほか 経済的問題など悩みは尽きないことと思います 被害者の方が このような深刻な問題に直面したときに たった一人で立ち向かわなければならないというわけではありません このパンフレットは 皆様に 捜査や裁判はどのように進み 犯人はどのような手続で処罰されるのか 捜査等でどのような御協力をお願いすることになるのか 利用できる制度にはどのようなものがあるのかなどについてお知らせし 少しでも被害者の方のお役に立ちたいと思い作成したものです

目 次 事件手続の概要流れ図 1 刑事手続は次のように進みます 1 2 被害者の方に捜査協力をお願いすることがあります 2 3 被害者等の方が利用できる支援制度があります 4 4 裁判で利用できる制度があります 11 5 安全の確保に関する制度があります 13 6 少年犯罪による被害を受けた方へ 14 7 心神喪失等の状態の者から被害を受けた方へ 17 8 暴力団に関するあらゆる相談ができます 17 9 民間の被害者支援団体があります 18 10 各種相談窓口の御案内 20 11 犯罪の被害はあなたの心と体に様々な影響を与えます 23

事件手続の概要流れ図 犯罪の発覚 発生 警察への届出 捜査の開始 事情聴取 被害届の作成 提出 実況見分の立会い 供述調書作成 証拠品の提出ほか 犯人の特定 成 人 犯罪少年 (14 歳以上 20 歳未満 ) 触法少年 (14 歳未満 ) 任意取調逮捕 逮 捕 任意取調 調 査 犯人の確認等 犯人の確認等 警察の事情聴取 供述調書作成 証拠品の確認 実況見分の立会いほか 48 時間以内 警察の事情聴取 供述調書作成 証拠品の確認 実況見分の立会いほか 犯人の確認警察の事情聴取等 書類送致検察庁に捜査書類を送る 身柄付送致検察庁に身柄と捜査書類を送る 24 時間以内 身柄付送致検察庁に身柄と捜査書類を送る 書類送致検察庁に捜査書類を送る 送致 通告児童相談所に送致 通告 検察官の事情聴取 ( 供述調書作成 ) 釈放 勾 留 最長 20 日間 ( 勾留に代わる観護の措置は 10 日間 ) 勾留 観護の措置 身柄付送致家庭裁判所に身柄と書類を送る 釈放 検察官の事情聴取 ( 供述調書作成 ) 家庭裁判所の事情聴取 送致 書類送致家庭裁判所に書類を送る 通告 不起訴起訴 ( 処分決定 ) ( 決定 ) 審判不開始 審 判 逆送事件検察庁に逆送原則として起訴 公判請求 略式命令請求 起 訴 公判請求 公 判 判裁判での証言 決 略式命令 公 判 判 決 裁判での証言 保護処分 ( 少年院等 ) 不処分 児童自立支援施設 への入所等 の部分は 被害者の方に御協力をお願いする事柄です

1 刑事手続は次のように進みます 犯人が少年の場合は 14P 参照 犯人を明らかにし 犯罪の事実を確定し 科すべき刑罰を定めることを刑事手続きといい これは大きく分けて 捜査 起訴 裁判の 3 つの段階があります 捜査 犯人を捕まえ 証拠物件を収集して事実を明らかにし 事件を解決するための活動を捜査といいます 警察が一定の証拠に基づいて犯人であると認める者を被疑者といい 警察は必要な場合には被疑者を逮捕しますが 逮捕してから 48 時間以内に そうちその身柄を検察官に送ります ( これを 送致 といいます ) 送致を受けた検察官が その後も継続して被疑者の身柄を拘束する必要があると認める場合には 24 時間以内に裁判官に対して身柄拘束の請求こうりゅうを行い ( この身柄拘束を 勾留 といいます ) 裁判官がその請求を認めると 被疑者は最長で20 日間勾留されることになります 被疑者が勾留されている間にも 警察は様々な捜査活動を行います 被疑者が逃走するおそれがない場合などには 被疑者を逮捕しないまま取調べ 証拠をそろえた後 捜査結果を検察官に送ることとなります 起訴 送致を受けた検察官は 勾留期間内に 警察から送致された書類や証拠を精査し 検察官自身で被疑者の取調べを行い 被疑者を裁判にかけるかどうかの決定を行います 裁判にかける場合を起訴 かけない場合を不起ひこくにん訴といいます ( 起訴された被疑者を 被告人 といいます ) 起訴には 通常の公開の法廷での裁判を請求する公判請求と 一定の軽微な犯罪について書面審理だけを請求する略式命令請求とがあります また 被疑者を逮捕しない事件送致の場合には 送致を受けた検察官は 事件について必要な捜査を行った後に 被疑者を裁判にかけるかどうかの決定を行います 裁判 被疑者が起訴され 公判が開かれる日が決められた後 審理が行われ 判決が下されます 判決について 検察官や被告人がその内容に不服がある場合には さらに上級の裁判所 ( 高等裁判所等 ) に訴えることとなります - 1 -

2 被害者の方に捜査協力をお願いすることがあります 被害者の方には 刑事手続上必要なお願いをすることになりますが そのことで御負担をおかけすることもあります 犯人を捕まえ処罰するため また 同じような被害にあう人をなくすためにも 是非とも御協力をお願いいたします 具体的には次のようなことがあります 事情聴取事件が発生すると 担当の捜査員が 犯行の状況や犯人の様子などについて 詳しく事情をお聞きします 被害者の方には思い出したくない 言いたくないこともあるかと思いますが 犯人の特定や犯行の立証等に欠くことのできない重要なもので 捜査上の必要があってお尋ねするものです 詳しいことがわかればわかるほど 捜査もスムーズになり 犯人の早期検挙につながりますので 御協力をお願いいたします 警察に事情を話したことで犯人から仕返しをされるのではという不安をもたれるかもしれませんが 警察は犯人から再び被害を受けることのないよう安全対策に万全を期しています 詳しくは 5 安全の確保に関する制度があります の項目 を御覧ください 被害にあわれた女性の方で 女性警察官による事情聴取を希望される場合や 子供さんが被害にあい 事情聴取に親の同席を必要とお考えの場合には あらかじめ担当捜査員に御相談ください 警察官による事情聴取のほかに 検察官からも事情を聞かれることもあります どうして同じことを繰り返し聞かれるのだろうと思われるかもしれませんが 検察官が起訴 不起訴の判断をするために重要なものですから御理解ください - 2 -

証拠品の提出 犯人や犯行の状況等を明らかにするため 被害にあわれた方が被害当時に 着ていた服 持っていた物等を証拠品として提出していただくことがありま すが これは 犯罪を立証するために必要となりますので 御協力をお願い いたします 提出していただいた物については 捜査上も裁判上もこちらで保管 する必要がなくなれば 裁判が終わらない段階でもお返しいたしますかんぷ ( これを 還付 といいます ) その証拠品をまだ保管する必要がある段階でも 所有者の方の請求かりかんぷにより 仮にお返しできる場合もあります ( これを 仮還付 といい ます ) また これら証拠品について所有者の方が返却の必要がないと思わほうきれるものは 提出の時に 放棄 の手続をしていただければ 証拠品 として保管する必要がなくなった時に処分されることになります 実況見分 ( 現場検証 ) 等への立会い 被害者の方には 警察官が犯罪の現場等について確認する際に立ち会いを じっきょうけんぶん していただくことがあります ( 現場等の状況を確認することを 実況見分けんしょうといい 特に裁判所の令状に基づいて行う確認を 検証 といいます ) この実況見分等は 時間がかかる場合がありますが 事実の解明や犯罪の立証に必要な場合に行うものですので 御協力をお願いします 裁判での証言後日 裁判が始まると 被害者の方には 犯罪の立証のため公判で証言し しょうにんじんもん ていただくことがあります ( これを 証人尋問 と言います ) 裁判においては 様々な支援制度が用意されています 詳しくは 4 裁判で利用できる制度があります の項目を 御覧ください - 3 -

3 被害者等の方が利用できる支援制度があります 犯罪により被害にあわれた方やその家族 遺族の方を 被害者等 と記載します 一般的な制度 指定被害者支援要員制度 警察では 殺人 強制性交等 傷害等の身体犯 ひき逃げ事件 交通死亡事故等の専門的な被害者支援が必要とされる事案が発生したときに 指定された警察職員が 被害者等への付添い ヒアリングなどの事件発生直後における被害者支援活動を行う 指定被害者支援要員制度 を導入しています 指定被害者支援要員は 次のような活動を行っています 付添い 医師の診察が必要な場合の病院の手配 付添い 実況見分の立会い 自宅等への送迎 ヒアリング 心配事の相談受理 事情聴取や被害者調書の作成又はそれらの補助 民間被害者支援団体 部外のカウンセラー等の紹介 引継ぎ 被害者連絡制度 警察では 殺人 強制性交等 傷害等の身体犯や ひき逃げ事件 交通死亡事故等の被害者等の方に対して 次の事項を連絡する被害者連絡制度を運用しています 刑事手続及び犯罪被害者のための制度被害者の方から事情聴取を行った捜査員が 刑事手続及び犯罪被害者のための制度について連絡します 捜査状況被疑者の検挙に至っていない場合には 捜査に支障のない範囲内で捜査状況について連絡します 被疑者の検挙状況被疑者を検挙した場合には 捜査に支障のない範囲内で被疑者検挙の旨 被疑者の住居 氏名等について連絡します - 4 -

逮捕被疑者の処分状況逮捕後 勾留が行われた事件については 事件を送致した検察庁 起訴 不起訴等の処分結果 公訴を提起した裁判所等について連絡します なお 被害者等の方の中には 事件のことを思い出したくないので 知らせて欲しくないという方もいらっしゃると思いますが その場合には 捜査員にその旨を話してください 犯人が少年の場合の連絡内容 1 少年が 14 歳未満の場合 児童相談所へ送致又は通告を行ったことなどの身柄の措置 少年の保護者の住居 氏名 2 少年が 14 歳以上の場合 少年の住居 氏名 ( ただし 知らせることによって 少年の健全育成を害するおそれがある場合は 保護者の住居 氏名 ) 釈放したときや勾留されなかったときは その理由 事件の送り先である家庭裁判所や検察庁の名称 場所 連絡を行うことが適当でないと認められる場合は 連絡を行いません 被害者支援員制度 検察庁では 被害者等の方々の負担や不安をできるだけ和らげるため 被害者の支援に携わる 被害者支援員 が配置されています 被害者支援員は 被害にあわれた方などの様々な相談への対応 法廷への案内 付添い 事件記録の閲覧 証拠品の返還などの各種手続の手助けをするほか 被害者等の方々の状況に応じて精神面 生活面 経済面等の支援を行っている関係機関や団体等を紹介するなどの支援活動を行います 問い合わせ先長野地方検察庁 被害者ホットライン 電話 026-232-8180(FAX 可 ) - 5 -

被害者等通知制度 検察庁 地方更生保護委員会又は保護観察所では 被害者等の方の希望に応じ 事件の処分結果 刑事裁判の結果等について通知する制度があります 通知を受けることができる事項は 事件の処分結果 ( 公判請求 略式命令請求 不起訴 家庭裁判所送致等 ) 裁判を行う裁判所及び裁判が行われる日 裁判の結果 ( 裁判の主文と上訴 確定の有無 ) 犯人の身柄の状況 起訴事実 不起訴の理由の概要等 刑の執行終了予定年月 受刑中の刑事施設における処遇状況に関する事項 ( 収容されている刑事施設の名称 所在地 懲役刑の作業名 改善指導事項等 ) 仮釈放又は刑の執行終了による釈放に関する事項 ( 釈放された刑事施設の名称 所在地 釈放年月日 釈放事由等 ) 仮釈放審理に関する事項 ( 仮釈放審理の結果等 ) 保護観察中の処遇状況等に関する事項 ( 保護観察の開始年月日 特別遵守事項の内容 保護観察の終了年月日等 ) です また 被害者等の方々が再び被害にあうことのないように転居その他犯人との接触を避ける措置をとる必要があり 検察官が通知を行った方がよいと認めたときには 受刑者の釈放直前における釈放予定の時期や釈放された後の住所地について通知がなされることがあります 詳しい内容は 担当の検察官や被害者支援員にお問い合わせください 検察審査会への審査申立て 検察官は 事件の捜査を行った上で いろいろな事情から被疑者を起訴しない処分 ( 不起訴処分 ) とする場合があります 検察審査会は 検察官がした不起訴処分の当否を審査する機関で 地方裁判所と主な地方裁判所支部の中に設置されています 検察審査会は 被害者等の方や犯罪を告訴 告発した人から 検察官の不起訴処分を不服として申立てがあったときに審査を始めます また 被害者等からの申立てがなくても 新聞記事等をきっかけに自ら審査を始めることもあります 審査の申立てや相談については 一切費用がかかりません 詳しくは 最寄の検察審査会事務局 ( 地方裁判所内 ) にお問い合わせください - 6 -

カウンセリング支援制度 犯罪の被害により大変重いストレスにさらされると 様々な心身の反応があらわれることがあります 中には様々な精神疾患 (PTSD 等 ) に発展していく場合があります 詳しくは 11 犯罪の被害はあなたの心と体に様々な影響を与えます の項目を御覧ください 犯罪の被害にあうことで 以前より用心深くなったり 緊張しやすくなったりするのは誰にでも起こりうることです そのような中で 様々な反応により日常生活に支障を感じるような場合は 回復のために専門家の援助を受けることが有効です また 犯罪の被害による影響は 被害にあわれた方だけではなく 身近にいて被害にあわれた方を支える御家族等にも及ぶことがあります 警察では 被害にあわれた方とその御家族の精神的な被害の回復を支援するため カウンセリングの専門員を配置したり 精神科医や民間のカウンセラーと連携して 被害にあわれた方々が費用を負担せずにカウンセリングを受けられる制度を整備しています 詳しくは 各警察署の事件担当課又は総務課にお問い合わせください 精神的な被害については 医療機関 保健所及び精神保健福祉センターでも相談を受け付けています また 児童生徒が心のケアを必要としている場合には スクールカウンセラー等によるカウンセリングができることもありますので 学校に御相談ください - 7 -

経済的支援や各種支援 福祉制度 被害者の負担の軽減 警察では 故意の犯罪行為により傷害等の被害にあわれた場合に 捜査に必要な診断書等の費用について公費を支出し 被害にあわれた方の費用負担を軽減しています 傷害を負われた場合 診断書料 初 ( 再 ) 診料 性犯罪被害にあわれた場合 初診料 診断書料 性感染症検査費用 緊急避妊費用等詳しくは各警察署の事件担当係にお問い合わせください 犯罪被害給付制度 故意の犯罪行為によってお亡くなりになった被害者の御遺族 重傷病を負った被害者や後遺障害が残った被害者の方に対して 加害者から十分な損害賠償を受けることができなかった場合等において 国が給付金を支給する制度です 給付金は一時金として支給されるもので その種類は次のとおりです 遺族給付金 遺族 (1 配偶者 2 子 3 父母 4 孫 5 祖父母 6 兄弟姉妹の順で第一順位の方 ) に支給 重傷病給付金 加療 1 月以上 かつ 3 日以上の入院を要する重傷病 又は加療 1 月以上 かつ 3 日以上労務に服することができないPTSD 等の精神疾患を負った方に支給 障害給付金 障害 ( 障害等級第 1~14 級 ) の残った方に支給ただし 原因となった犯罪行為等が行われたときに日本国籍を有しない方で かつ 日本国内に住所を有しない方は受給できません 申請は 申請者の住所地を管轄する都道府県公安委員会に対して行いますが 受付は警察署又は警察本部で行っています なお 当該犯罪被害の発生を知った日から2 年を経過したとき 又は当該犯罪被害が発生した日から7 年を経過した場合には申請ができないほか 被害者の方にも不適切な行為がある場合等には給付金の全部又は一部が支給されないこともあります 詳しくは 長野県警察本部警務課犯罪被害者支援室 電話 026-233-0110( 内線 2651~2653) にお問い合わせください - 8 -

民事上の損害賠償請求制度 犯罪は 他人の権利を侵害し これによって他人に損害を生じさせる行為であることから 民法上の不法行為 ( 民法第 709 条 ) に該当し 被害にあわれた方等は 加害者等に対して損害賠償を請求することができます 不法行為による損害賠償請求は 民事訴訟法等に基づく民事手続に従って行われるもので 刑事手続とは別に被害者等の方々が申立てなどを行う必要があります なお 損害賠償命令制度については 4 裁判で利用できる制度があります の項目を御覧ください また 指定暴力団による不法行為については 暴力団対策法において 凶器を使用した対立抗争又は指定暴力団の名称を示すなどして行う資金獲得活動等に際して 指定暴力団員が他人の生命 身体又は財産を侵害したときは その指定暴力団の代表者等がこれによって生じた損害を賠償する責任を負うとされています この規定により 例えば 対立抗争の巻き添えにあい 指定暴力団員から怪我を負わされた 指定暴力団員から要求されたみかじめ料の支払を断ったために 暴力行為を受けたなどの場合に損害賠償請求を行うに当たっては 被害者側の立証負担が軽減されます 詳しくは 警察本部や弁護士会にお問い合わせください 税法上の救済制度 所得税の計算において 次のような 所得控除 が認められる場合があります 医療費控除納税者や生計を一にする親族のために支払った医療費について 一定の額が控除されるもの 障害者控除納税者や扶養親族等が障害者である場合 27 万円 ( 特別障害者である場合は 40 万円 ) が控除されるもの 寡婦 ( 寡夫 ) 控除配偶者と死別した妻又は夫のうち 一定の方に 27 万円 ( 特定の寡婦は 35 万円 ) が控除されるもの 詳しくは 最寄りの税務署にお問い合わせください - 9 -

被害回復給付金支給制度組織的犯罪処罰法により 詐欺罪や高金利受領罪 ( 出資法違反 ) といった財産犯等の犯罪行為により犯人が得た財産は その犯罪が組織的に行われた場合やいわゆるマネー ローンダリングが行われた場合には 刑事裁判により犯人から剥奪することができるようになりました この犯人から剥奪した 犯罪被害財産 を金銭化した 給付資金 から その事件により被害を受けた方に給付金を支給する制度があります 詳しくは 最寄りの地方検察庁にお問い合わせください 公営住宅への優先入居 犯罪行為により従前の住居に住めなくなった方について 公営住宅に優先 的に入居できる制度があります 長野県内の公営住宅に関しては 県営住宅各建設事務所建築担当課 市町村営住宅については それぞれの市町村役場の窓口 優先入居制度を行っていない市町村もあります にお問い合わせください 福祉制度父親を亡くしたため母子家庭となった場合には 児童扶養手当や母子福祉資金の貸付などを受けることができる場合があります また 収入がなくなったり 少なくなったりしたため生活が困っている人に対しては 困窮の程度に応じて 生活扶助 教育扶助 住宅扶助 医療扶助等の必要な保護を受けることができる生活保護制度が準備されています 詳しくは 各保健福祉事務所福祉課 各市町村役場にお問い合わせください - 10 -

4 裁判で利用できる制度があります 公判段階での被害者支援被害者等の方には 犯罪の立証のため 証人として公判で証言していただくことがあります 公判に際しては 被害者等の方に配意して 次のことが認められています 裁判所が認める適当な人に付き添ってもらえます 被害者等の方が 被告人や傍聴人から見えないように 間に遮蔽物を設置してもらえます 別室から ビデオモニターを通じて証言できます 被害者等の方は 第 1 回公判期日の後 原則として 裁判所にある刑事事件の事件記録の閲覧 コピーができます また いわゆる同種余罪の被害者等の方も 民事の損害賠償請求のため必要があり 相当と認められる場合には 裁判所にある刑事事件の事件記録の閲覧 コピーができます 被害者の方は 刑事裁判の手続において 性犯罪等の被害者の氏名等を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をするよう 裁判所に申し出ることができます この決定があったときは 起訴状の朗読等の訴訟手続は 被害者の氏名等を明らかにしない方法で行われます 刑事事件の裁判で 犯罪被害に関する心情や意見を述べることができます 被害者等の申し出があれば 公判を優先して傍聴することができるように できる限りの配慮がされます 被告人との間で示談した場合に 別に民事訴訟を起こさなくていいように その示談内容を刑事裁判の調書に記載してもらうことができます 検察庁で 冒頭陳述の要旨を記載した書面を受け取ることができます 被害者参加制度殺人 傷害等の故意の犯罪行為により人を死傷させた罪 強制性交等 強制わいせつ 自動車運転過失致死等の被害者等の方は 裁判所の許可を得て 被害者参加人 という訴訟手続上の地位を得た上で - 11 -

刑事裁判に参加することができます 具体的には 公判期日に出席し 一定の要件の下で証人や被告人に対して質問をしたり 事実又は法律の適用についての意見を述べたりすることができます 被害者参加旅費等の支給 被害者参加人 の方には 国が旅費 日当及び宿泊費を支給することとなっています 被害者国選弁護制度被害者参加人となった被害者等は 公判期日への出席や被告人質問等の行為を弁護士に委任することもできますが その資力 ( 現金 預金等の合計額 ) から療養費等の額 ( 犯罪行為を原因として請求の日から6か月以内に支出することとなると認められる治療費その他の費用の合計額 ) を控除した額が 基準額 (200 万円 ) に満たない場合は 裁判所に対して 弁護士の援助を受けられるようにするため 弁護士 ( 被害者参加弁護士 ) の選定を請求することができます この弁護士の報酬及び費用は 国が負担します 本制度の事務は 日本司法支援センター ( 法テラス ) が行っています 損害賠償命令制度殺人 傷害等の故意の犯罪行為により人を死傷させた罪等の被害者の方は 刑事事件が地方裁判所に係属している場合に その刑事事件を担当している裁判所に対し 刑事事件で起訴されている犯罪事実を原因とした不法行為による損害賠償を被告人に命ずるよう求める申立てをすることができます この手続は 被告人に対し有罪の言渡しがあった場合 直ちに損害賠償命令事件の審理が開始され 原則として4 回以内の期日で簡易迅速に行われ 刑事事件を担当した裁判所が刑事記録を職権で取調べるなど 被害者等による被害事実の立証が容易になっています なお4 回以内の期日では終わらない場合や損害賠償命令の申立てについての裁判に対して異議の申立てがあった場合は 通常の民事訴訟手続に移行します 詳しくは 担当の検察官 事件を担当する検察庁や裁判所にお問い合わせください - 12 -

5 安全の確保に関する制度があります 再被害の防止 保護対策警察では 被害者等の方が 再度 加害者から生命 身体に被害を受けるおそれがある場合に 再被害防止対象者 として 重点的な防犯指導や必要に応じてパトロール等を行い また 再被害防止対象者からの要望があった場合や再被害防止に必要な場合には 加害者の釈放等に関する情報を提供して安全の確保に努めています また 加害者が暴力団員 暴力団関係者 総会屋等で これら暴力団等からの仕返しを受けるおそれがある場合には 被害者等の方を 保護対象者 として指定し 暴力団等からの保護に必要な措置を実施して 被害の未然防止を徹底しています もし 加害者や暴力団等から 生命 身体に危害を加えられるような脅しを受けた場合には すぐに警察へ通報してください DV 児童虐待等の被害者の保護警察では DV 事案 ( 配偶者からの暴力 ) や 児童虐待 ストーカー事案等の被害にあわれた方が 加害者から離れて保護される必要がある場合には 安全の確保について女性相談センターや児童相談所と連携の上対応しています 詳しくは 担当の捜査員や女性相談センター 児童相談所にお問い合わせください プライバシー侵害等に対する人権救済制度被害者等の方が いわれのないうわさや中傷によって傷つけられたり プライバシーを侵害されるなどの被害を受けた場合 法務省の人権擁護機関は 相談を受けたり 相手方に人権侵害を止めるよう勧告するなどの救済のための措置を講じています - 13 -

6 少年犯罪による被害を受けた方へ 刑事手続き 犯人が 14 歳以上 20 歳未満の少年である場合捜査等 14 歳以上の少年が犯人の場合 警察では 成人の刑事手続と同様に捜査を行います 法定刑が禁錮以上の刑に該当する犯罪の場合 犯人の身柄と証拠は検察庁に送ります 送致を受けた検察官は 必要な捜査をした後 少年をどのような処分にするのがよいのかという意見を付けて 事件を家庭裁判所に送ります 法定刑が罰金以下の犯罪の場合は 警察から 直接 家庭裁判所に事件を送ります 審判家庭裁判所では 送られてきた事件について 審判 ( 刑事手続でいう裁判 ) を開始するかどうかを決定します これまでの過程で 少年が十分改心し もはや審判に呼び出す必要がないと判断された場合は 審判手続を開始せず その時点で終了します ( これを 審判不開始 といいます ) 他方 少年に対する処遇を決めるために裁判官が直接審理することが必要であると認められる場合は 審判を開始します 審判では 保護処分 ( 少年を施設内に収容し矯正教育を行う少年院送致や 社会内において保護観察官と保護司が協働して少年の再非行防止 改善更生を図る保護観察等 ) の決定を行うほか 保護処分の必要がないと認められた場合には不処分の決定を行います なお 凶悪な犯罪を犯した場合等 成人と同様の刑事処分とするべきであると認められた場合には 事件を検察庁へ送り返します この場合 少年は原則として裁判にかけられ 通常の刑事事件と同様に 刑罰を科すかどうかの決定を受けます - 14 -

犯人が 14 歳未満の少年である場合調査等 14 歳未満の少年については 法律上罰することができないことから 警察において調査を行います 調査の手続では 少年に対し逮捕等の身柄拘束はできません 警察は 調査の結果 当該事件を児童相談所に通告することができるほか 少年について家庭裁判所の審判に付すべきと思料するときは 当該事件を児童相談所に送致します 児童相談所における措置送致又は通告を受けた児童相談所では 少年に対し児童福祉法上の措置 ( 児童自立支援施設への入所や里親への委託等 ) をとり 事案を終了させるほか 家庭裁判所での審判が必要であると判断した場合は 事案を家庭裁判所に送ります 児童相談所は 警察から送致を受けた事件については 原則として 家庭裁判所に送らなければならないこととされています 家庭裁判所に送られた少年は 14 歳以上の少年と同様に 審判を開始するかどうかの決定を受けます 審判に関する支援 審判になった事件の被害者等の方には 次のような制度があります 審判開始の決定があった後 原則として 裁判所にある少年事件の事件記録 ( 少年の要保護性に関して行われる調査についての記録である いわゆる社会記録は除く ) の閲覧 コピーができます 裁判官や家庭裁判所調査官に対して 犯罪被害に関する心情や意見を述べることができます 殺人 傷害等の故意の犯罪行為により人を死傷させた罪 過失運転致死傷罪等 ( いずれも傷害の事案にあっては これにより生命に重大な危険を生じさせた場合に限られます ) の被害者等の方は 少年審判の傍聴が認められる場合があります 家庭裁判所から 審判期日における審判の状況について説明を受けることができます また 少年審判の結果等の通知を受けることができます 詳しくは 家庭裁判所にお問い合わせください - 15 -

被害者等通知制度 少年院 地方更生保護委員会又は保護観察所では 被害者等の方々の希望に応じ 保護処分を受けた加害者に係る通知 ( 少年審判後の通知 ) を行っています 通知を受けることができる事項は 収容されている少年院の名称等の事項 ( 入院年月日 収容されている少年院の名称 所在地 ) 少年院在院中の教育状況等に関する事項 ( 教育予定期間 処遇の段階 個人別教育目標 仮退院の申出年月日等 ) 出院に関する事項 ( 出院後に出院年月日 出院事由等 ) 仮退院審理に関する事項 ( 仮退院審理の開始年月日 仮退院審理の結果等 ) 保護観察中の処遇状況等に関する事項 ( 保護観察の開始年月日 特別遵守事項の内容 保護観察の終了年月日等 ) 等です これらの通知を受けたい場合の申出先は 加害者が少年院送致処分を受けた場合はお近くの少年鑑別所 保護観察処分を受けた場合はお住まいの都道府県にある保護観察所です 更生保護において利用できる主な制度 意見等聴取制度加害者が刑事施設や少年院に収容された場合 申出をした被害者等は 加害者の仮釈放や少年院からの仮退院を許すか否かを判断するために地方更生保護委員会が行う審理において 仮釈放 仮退院に関する意見や被害に関する心情を述べることができます 聴取した意見等は 地方更生保護委員会において 仮釈放 仮退院の判断に当たって考慮されるほか 仮釈放 仮退院を許す場合の特別遵守事項の設定等に当たって考慮されます 心情等伝達制度加害者が保護観察となった場合 被害者等の申出に応じ 保護観察所が 被害に関する心情 被害を受けられた方の置かれている状況 保護観察中の加害者の生活や行動に関する意見を聴取し これを保護観察中の加害者に伝えます 保護観察中の加害者に対しては 被害の実情等を直視させ 反省や悔悟の情を深めさせるよう指導監督を行います 詳しくは 最寄りの保護観察所にお問い合わせください - 16 -

7 心神喪失等の状態の者から被害を受けた方へ心神喪失等の状態で一定の重大な他害行為 ( 殺人 放火等 ) を行った者が心神喪失等であると認められて不起訴処分あるいは無罪となった場合等には 明らかに必要がない場合を除き 検察官は医療の要否及び内容を決定する審判を求めて 裁判所に申立てをすることになります 裁判所は この申立てを受けて審判を行い その者を入院させるのか それとも通院させるのかなどの決定をします 被害者等の方々は 申出をすることによって 審判を傍聴することができ また 審判の結果等について 裁判所からの通知を受けることができます 詳しくは 事件を担当する検察官や裁判所にお問い合わせください 8 暴力団に関するあらゆる相談ができます 長野県暴力追放県民センター 暴力排除活動の中核として 暴力団に関するトラブルにあった方への支援と助言を積極的に行っています 特に 暴力団員による犯罪の被害者となった方に対しては 次のような支援を行っています 民事訴訟費用の無利子貸付 見舞金の支給 専門的な知識を有する相談員による相談 弁護士による初回無料相談 顧問弁護士等による無料出張相談 相談電話 026-235-2140 開設時間土 日 祝日を除く 9:00~16:30-17 -

9 民間の被害者支援団体があります 長野県公安委員会指定犯罪被害者等早期援助団体特定非営利活動法人長野犯罪被害者支援センター 長野犯罪被害者支援センターは 長野県内唯一の民間被害者支援団体であり 長野県公安委員会から 犯罪被害者等早期援助団体 の指定を受け 犯罪の被害にあわれた方々の支援活動を行っています ボランティア相談員や弁護士等の専門家が 無償で次のような支援を行います 職員には法律により守秘義務が課せられています 電話相談 : ボランティア相談員による電話相談 面接相談 : ボランティア相談員による面接相談弁護士による法律相談精神科医 臨床心理士によるカウンセリング 直接支援 : 警察署 裁判所等への付添いや生活上の各種支援など 相談電話 ( ナヤミセ ロ ) 長野 026-233-7830 中信 0263-73-0783 南信 0265-76-7830 開設時間土 日 祝日を除く 10:00~16:00 犯罪被害者等早期援助団体とは 法律の規定 に基づき 都道府県公安委員会から 被害者支援事業を適正かつ確実に行うことができる団体として指定を受けた法人です 他都道府県にも それぞれの公安委員会から指定を受けた団体があります 犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律第 23 条 - 18 -

被害者等の方の負担軽減のために被害者等の方の同意があれば 警察から犯罪被害者等早期援助団体に対し被害者等の連絡先や被害の内容等の情報を提供することができます 情報提供 の内容について 警察から 犯罪被害者等早期援助団体に情報提供する内容は 被害者等の個人に関する情報住所 氏名 性別 生年月日 年齢 連絡先 犯罪被害等の概要いつ どこで どんな被害にあったのかなどの中で 被害者等の方の同意があった事項です 警察からの情報提供を行うことで 被害者等の方が被害の内容を改めて説明する負担がなくなります また 犯罪被害者等早期援助団体から被害者等の方々へ能動的に連絡を取ることができ 早い段階からの支援が可能になります 情報提供の流れ 被害者等 2 同意 1 制度の案内 警察 3 情報提供 4 連絡 支援 犯罪被害者等 早期援助団体 情報提供を希望される場合は 各警察署の事件担当課又は総務課にお問い合わせください - 19 -

10 各種相談窓口の御案内 警察の各種相談窓口 相談対象相談窓口開設時間等 犯罪等による被害の未然防止に関する相談 警察本部生活安全企画課地域安全推進室警察安全相談窓口電話 026-233-9110 プッシュ回線からは #9110 毎日 24 時間夜間 休日は警察本部の当直において対応 性犯罪に関する届出 悩みなどの相談 警察本部捜査第一課女性被害犯罪ダイヤルサポート 110 電話 026-234-8110 プッシュ回線からは #8103 土 日 祝日を除く 9:00~17:00 非行問題やいじめなど少年に関する悩み事の相談 警察本部少年課少年サポートセンターヤングテレホン電話 026-232-4970 土 日 祝日を除く 8:30~17:15 暴力団による犯罪に関する相談 警察本部組織犯罪対策課暴力追放ダイヤル電話 026-235-1224 土 日 祝日を除く 9:00~17:00 犯罪被害給付制度に関する相談 警察本部警務課犯罪被害者支援室電話 026-233-0110 土 日 祝日を除く 8:30~17:15 警察以外の各種相談窓口 相談対象相談窓口開設時間等 犯罪被害者等の悩み 精神的被害の相談 長野県公安委員会指定犯罪被害者等早期援助団体特定非営利活動法人長野犯罪被害者支援センター電話長野 026-233-7830 中信 0263-73-0783 南信 0265-76-7830 土 日 祝日を除く 10:00~16:00 面接相談あり 刑事手続きに関する相談 長野地方検察庁被害者ホットライン電話 026-232-8180 土 日 祝日を除く 8:30~17:15 面接相談あり - 20 -

相談対象相談窓口開設時間等 精通弁護士や専門窓口の紹介 各種情報の提供 日本司法支援センター法テラス長野地方事務所電話 050-3383-5415 平日 9:00~17:00 面接相談あり 犯罪被害者支援ダイヤル電話 0570-079714 平日 9:00~21:00 土曜 9:00~17:00 犯罪被害時の法律相談 長野県弁護士会マスコミ対応 示談交電話 026-232-2104 渉 法律扶助申請 民事訴訟提起 ( 窃盗 詐欺の財産犯を除く ) 女性のための一般相談 法律相談 カウンセリング 女性への暴力 ( ドメスティック バイオレンス セクシャルハラスメント等 ) に関する相談 長野県男女共同参画センター あいとぴあ あいとぴあ相談電話 0266-22-8822 一般相談と専門相談あり 予約受付土 日 祝日を除く 9:30~16:30 一般相談 ( 電話 面接 ) 面接のみ要予約火 ~ 土 8:30~17:00 法律相談 ( 要予約 ) 岡谷市 毎月第 1 金曜日 13:00~16:00 長野市 毎月第 3 金曜日 11:00~12:00 女性のためのカウンセリング ( 要予約 ) 毎月第 2 土曜日第 4 金曜日 10:00~15:50 女性の抱える諸問題 配偶者からの暴力を受けた女性の各種援助 長野県女性相談センター電話 026-235-5710 月 ~ 金 8:30~17:15 ( 祝日は除く ) 面接相談あり ( 要予約 ) 被害児童等に関する相談 長野県児童相談所電話中央 026-238-8010 松本 0263-91-3370 飯田 0265-25-8300 諏訪 0266-52-0056 佐久 0267-67-3437 土 日 祝日を除く 8:30~17:15 面接相談あり 児童虐待 ドメスティック バイオレンスに関する通告 通報及び相談 長野県こども 家庭課児童虐待 DV 24 時間ホットライン電話 026-219-2413 毎日 (24 時間 ) 児童 生徒を対象とするいじめ電話相談 長野県教育委員会学校生活相談センター電話 0120-078310 毎日 (24 時間 ) - 21 -

相談対象相談窓口開設時間等 暴力団等による被害 困りごと相談 公益財団法人長野県暴力追放県民センター電話 026-235-2140 土 日 祝日を除く 9:00~16:30 面接相談あり 消費生活に関する相談 長野県消費生活センター 電話北信 026-223-6777 中信 0263-40-3660 南信 0265-24-8058 東信 0268-27-8517 土 日 祝日を除く 8:30~17:00 面接相談あり 心の相談 悩みに関する相談 長野県精神保健福祉センター電話 026-227-1810 土 日 祝日を除く 8:30~17:15 心の電話相談電話 026-224-3626 土 日 祝日を除く 9:30~16:00 日常生活の悩み 心配事 社会福祉法人長野県社会福祉協議会福祉総合相談電話 026-226-0110 土 日 祝日を除く 9:00~17:00 心の危機に関する悩み 社会福祉法人長野いのちの電話電話長野 026-223-4343 松本 0263-29-1414 年中無休 11:00~22:00 医療に関する心配事 悩み事に関する相談 長野県医療推進課医療安全支援センター電話 026-235-7145 土 日 祝日を除く 8:30~12:00 13:00~17:15 労働問題に関するあらゆる相談 長野労働局総合労働相談コーナー電話 026-223-0551 土 日 祝日を除く 9:00~17:00 犯罪被害遺児に対する奨学金給与 生活指導相談 公益財団法人犯罪被害救援基金電話 03-5226-1021 土 日 祝日を除く 9:30~18:00-22 -

11 犯罪の被害はあなたの心と体に様々な影響を与えます 犯罪の被害が心身に与える影響をあらかじめ知っておくことで それが正常な反応だと受け入れ 安心できることがあります 個人差はありますが 心身にあらわれやすい反応を紹介します このようなことはありませんか? 特に被害直後にみられやすいもの 感情がわかなくなる 夢の中にいるかのようで 現実感がない 当時の状況を思い出せない 被害直後からその後しばらくの間にみられるもの 強い恐怖 不安 眠れない 夜中に目が覚める いらいら 怒り 興奮する 取り乱す その時の光景が何度もよみがえる 事件の夢をみる 悪夢をみる 事件に関係することを著しく避ける 物事に集中できない 音や人の動きに過剰に反応してしまう 頭痛 肩こり 食欲不振 息切れ めまい 孤独感 罪悪感 自責感 このようなことは 犯罪の被害にあった後の正常な反応です 決して異常なことではありません これら心身の反応は 次第に回復していきます 回復にかかる時間は人それぞれですが 時間がかかっても 少しずつ回復していきます - 23 -

被害にあわれた方へ 身体について心配なことがあれば 医療機関で受診しましょう 被害にあった直後は ケガに気づかないことがあります 特に 性犯罪の場合は 妊娠 性感染症の感染など 目では分からないものがあります 異状を感じたら 婦人科を受診しましょう 性感染症については 県内の保健所でも相談を受け付けています また 精神的な被害の相談は 医療機関 保健所又は精神保健福祉センター等で受け付けています 安心できる人に話をしましょう 自分の気持ちを信頼できる人に話しましょう カウンセラー等に話を聞いてもらうのもよいでしょう 泣きたいときは泣きましょう 自分の気持ちを外に出すことが大切です 自分を責めないでください 私があんなことをしなければ していれば と思っていませんか あなたが何かをした ( しなかった ) としても 被害にあっていいということにはなりません 誰かを恨んだり 憎んだりする自分を責めていませんか 恨んだり 憎んだりすることは健康な反応です 被害にあったときには自然なことなのです ゆったりと過ごしましょう 自分はこれからどうなるのだろうと不安を感じるかもしれません 好きな音楽を聴いたり 安心できると思える場所でゆったりとした時間を過ごしましょう いつもの生活を取り戻しましょう 無理のない範囲で 少しずついつもの生活を取り戻しましょう 眠れないときには 横になって身体を休めるなどしてみましょう - 24 -

御家族や身近な方へ ~ 被害にあわれた方への接し方 ~ 見守りましょう励ましたり 無理に話をさせようとせず 被害にあわれた方の気持ちが落ち着くのを待ちましょう 被害にあわれた方の気持ちを大切にしてください 被害にあわれた方から話を始めたときは 話を聞いてあげてください 被害にあわれた方の心にある様々な感情を受け止めてあげてください 自分自身をいたわりましょう 犯罪の被害は 被害にあわれた方を支える立場となる御家族や身近な方々の心も大きく傷つけています 自分は何もできない ともどかしさを感じたり 自分を責める気持ちが起こってくることもあります 一人で悩まず 信頼できる人に話をしましょう お子さんが被害にあったときは 被害にあった後は 泣きわめいたり 落ち着きのない様子が見られる 悪夢にうなされる 一人で寝られなくなる 一人で外に出られなくなることがあります お子さんに対しては 話を否定せず 気持ちを受け止める できる限りいつもと同じように接する 安全だと感じられる環境づくりをするといったことから お子さんを安心させることが大切です - 25 -

Memo

担当者 長野県警察署課係 氏名 電話 ( ) - 内線 ( ) 平成 29 年