2011年度 化学1(物理学科)

Similar documents
後期化学_04_酸塩基pH

Taro-化学3 酸塩基 最新版

高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ

<4D F736F F F696E74202D208D918E8E91CE8DF481698E5F89968AEE816A F38DFC97702E707074>

Word Pro - matome_7_酸と塩基.lwp

Microsoft PowerPoint - D.酸塩基(2)

Microsoft Word - 酸塩基

2004 年度センター化学 ⅠB p1 第 1 問問 1 a 水素結合 X HLY X,Y= F,O,N ( ) この形をもつ分子は 5 NH 3 である 1 5 b 昇華性の物質 ドライアイス CO 2, ヨウ素 I 2, ナフタレン 2 3 c 総電子数 = ( 原子番号 ) d CH 4 :6

2 Zn Zn + MnO 2 () 2 O 2 2 H2 O + O 2 O 2 MnO 2 2 KClO 3 2 KCl + 3 O 2 O 3 or 3 O 2 2 O 3 N 2 () NH 4 NO 2 2 O + N 2 ( ) MnO HCl Mn O + CaCl(ClO

FdData理科3年

補足 中学校では塩基性ではなくアルカリ性という表現を使って学習する アルカリはアラビア語 (al qily) で, アル (al) は定冠詞, カリ (qily) はオカヒジキ属の植物を焼いた灰の意味 植物の灰には Na,K,Ca などの金属元素が含まれており, それに水を加えて溶かすと, NaOH

Ⅲ-2 酸 塩基の電離と水素イオン濃度 Ⅲ-2-1 弱酸 Ex. 酢酸 CH 3 COOH 希薄水溶液 (0.1mol/L 以下 ) 中では 一部が解離し 大部分は分子状で存在 CH 3 COOH CH 3 COO +H + 化学平衡の法則より [CH 3 COO ][H + ] = K [CH 3

PowerPoint プレゼンテーション

Taro-renshu2

< イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) H + ( ) (2) Na + ( ) (3) K + ( ) (4) Mg 2+ ( ) (5) Cu 2+ ( ) (6) Zn 2+ ( ) (7) NH4 + ( ) (8) Cl - ( ) (9) OH -

▲ 電離平衡

<連載講座>アルマイト従事者のためのやさしい化学(XVII)--まとめと問題 (1)

Taro-化学5 無機化学 最新版

Taro-renshu1

電子配置と価電子 P H 2He 第 4 回化学概論 3Li 4Be 5B 6C 7N 8O 9F 10Ne 周期表と元素イオン 11Na 12Mg 13Al 14Si 15P 16S 17Cl 18Ar 価電子数 陽

木村の理論化学小ネタ 緩衝液 緩衝液とは, 酸や塩基を加えても,pH が変化しにくい性質をもつ溶液のことである A. 共役酸と共役塩基 弱酸 HA の水溶液中での電離平衡と共役酸 共役塩基 弱酸 HA の電離平衡 HA + H 3 A にお

DVIOUT-酸と塩

分析化学講義資料 ( 容量分析 ) 林譲 (Lin, Rang) 容量分析概要容量分析法 (volumetric analysis) は滴定分析法 (titrimetric analysis) とも呼ばれている この方法は, フラスコ中の試料液の成分とビュレットに入れた濃度既知の標準液 (stand

CERT化学2013前期_問題

SO の場合 Leis の酸塩基説 ( 非プロトン性溶媒までも摘要可 一般化 ) B + B の化学反応の酸と塩基 SO + + SO SO + + SO 酸 塩基 酸 塩基 SO は酸にも塩基にもなっている 酸の強さ 酸が強い = 塩基へプロトンを供与する能力が大きい 強酸 ( 優れたプロトン供与

第 11 回化学概論 酸化と還元 P63 酸化還元反応 酸化数 酸化剤 還元剤 金属のイオン化傾向 酸化される = 酸素と化合する = 水素を奪われる = 電子を失う = 酸化数が増加する 還元される = 水素と化合する = 酸素を奪われる = 電子を得る = 酸化数が減少する 銅の酸化酸化銅の還元

<4D F736F F D2089BB8A778AEE E631358D E5F89BB8AD28CB3>

FdText理科1年

調査研究「教科等で考える異校種間の連携の工夫」〔理科〕

カールフィッシャー法と濃度計算問題

FdData理科3年

はじめて学ぶ化学

<576F F202D F94BD899E8EAE82CC8DEC82E895FB5F31325F352E6C7770>

温泉の化学 1

平成27年度 前期日程 化学 解答例

Microsoft PowerPoint - presentation2007_03_acid-base.ppt

必要があれば, 次の数値を使いなさい 原子量 O= 標準状態で mol の気体が占める体積. L 問題文中の体積の単位記号 L は, リットルを表す Ⅰ 次の問いに答えなさい 問 飲料水の容器であるペットボトルに使われているプラスチックを, 次の中から つ選び, 番号をマークしなさい ポリエチレン

スライド 1

i ( 23 ) ) SPP Science Partnership Project ( (1) (2) 2010 SSH

木村の化学重要問題集 01 解答編解説補充 H S H HS ( 第 1 電離平衡 ) HS H S ( 第 電離平衡 ) そこで溶液を中性または塩基性にすることにより, つまり [ H ] を小さくすることにより, 上の電離平衡を右に片寄らせ,[ S ] を大きくする 193. 陽イオン分析 配位

student chemistry (2019), 1, 多価酸 1 価塩基滴定曲線と酸塩基滴定における学術用語についての考察 西野光太郎, 山口悟 * 茨城県立水戸第一高等学校化学部 茨城県水戸市三の丸 (2019 年 3 月 1 日受付 ;2019 年

イオン化傾向 イオン化傾向 1 金属の単体はいずれも酸化されて陽イオンになりうる 金属のイオンのなりやすさを表したものをイオン化傾向という イオン化傾向 K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H) Cu Hg Ag Pt Au e- を出してイオンになりやすい酸化されやすい イ

フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸

基礎化学 ( 問題 ) 光速 c = m/s, プランク定数 h = J s, 電気素量 e = C 電子の質量 m e = kg, 真空中の誘電率 ε 0 = C 2 s 2 (kg

木村の理論化学小ネタ 熱化学方程式と反応熱の分類発熱反応と吸熱反応化学反応は, 反応の前後の物質のエネルギーが異なるため, エネルギーの出入りを伴い, それが, 熱 光 電気などのエネルギーの形で現れる とくに, 化学変化と熱エネルギーの関

キレート滴定

化学 1( 応用生物 生命健康科 現代教育学部 ) ( 解答番号 1 ~ 29 ) Ⅰ 化学結合に関する ⑴~⑶ の文章を読み, 下の問い ( 問 1~5) に答えよ ⑴ 塩化ナトリウム中では, ナトリウムイオン Na + と塩化物イオン Cl - が静電気的な引力で結び ついている このような陽イ

2017 年度一般入試前期 A 日程 ( 1 月 23 日実施 ) 化学問題 (63 ページ 74 ページ ) 問題は大問 Ⅰ Ⅳ までありますが 一部 他科目との共通問題となっています 大問 Ⅰ は 化学基礎 + 生物基礎 の大問 Ⅰ と共通の問題です 大問 Ⅱ は 化学基礎 + 生物基礎 の大問

2014 年度大学入試センター試験解説 化学 Ⅰ 第 1 問物質の構成 1 問 1 a 1 g に含まれる分子 ( 分子量 M) の数は, アボガドロ定数を N A /mol とすると M N A 個 と表すことができる よって, 分子量 M が最も小さい分子の分子数が最も多い 分 子量は, 1 H

物理化学I-第11回(13).ppt

注釈 * ここでニッケルジメチルグリオキシム錯体としてのニッケルの重量分析を行う場合 恒量値を得るために乾燥操作が必要だが それにはかなりの時間を要するであろう ** この方法は, 銅の含有量が 0.5% 未満の合金において最も良い結果が得られる 化学物質および試薬 合金試料, ~0.5 g, ある

ph の計算 2018 年 4 月 1 日

化学基礎 化学 化学基礎 化学 ( 全問必答 ) 第 1 問次の各問い ( 問 1~ 6 ) に答えよ 解答番号 1 ~ 8 ( 配点 25) 問 1 次の a ~ c に当てはまるものを, それぞれの解答群 1~4 のうちから一つずつ 選べ a Al 3+ と物質量の比 2 :3 で化合物をつくる

jhs-science1_05-02ans

Microsoft PowerPoint - 講義資料2017HP.pptx

 資  料 

現行の学習指導要領(1998年公示,2002年実施)は,教育の総合化をキーワードに,「生きる力の育成」と「ゆとりある教育」をねらいとしている

ONS60409_gencyo.indd

工業作業における人体に対する影響

【FdData中間期末過去問題】中学理科3年(酸とアルカリ/イオンの移動/中和/塩)

カタログ製造及び取り扱い

XIII キレート滴定 Chelatometry 金属イオンにキレート生成試薬 ( 水溶性多座配位子 ) を加え 電離度の極めて小さい水 溶性キレート化合物 ( 分子内錯化合物 ) を生成させる キレート生成試薬 EDTA:Ethylenediaminetetraacetic Acid 最も一般的

2 単元の評価規準関心 意欲 態度 科学的な思考 表現 観察 実験の技能 知識 理解 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事物 現象に興味 関心を持ち, それを科学的に探究しようとするとともに, 事象を日常生活との関わりで捉えようとする 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事象 現象の中に問題を見いだし,

後期化学

スライド 1

とである そこで, 紫キャベツを使った料理にレモンをかけると色が変わることを取り上げたり, 湖沼の水質の中和やあくとりなどの例を用いたりして, 興味 関心を高めるようにしたい なお,1 学年の いろいろな気体の性質,2 学年の 化学変化と原子 分子 ( 化学式と化学反応式 ),3 学年の 酸 アルカ

PowerPoint プレゼンテーション

Slide 1

2019 年度大学入試センター試験解説 化学 第 1 問問 1 a 塩化カリウムは, カリウムイオン K + と塩化物イオン Cl - のイオン結合のみを含む物質であり, 共有結合を含まない ( 答 ) 1 1 b 黒鉛の結晶中では, 各炭素原子の 4 つの価電子のうち 3 つが隣り合う他の原子との

Taro-22 No19 大網中(中和と塩

RAA-05(201604)MRA対応製品ver6

H22応用物理化学演習1_濃度.ppt

攪拌シール攪拌棒 P50-1 P50-1 P , , , P50-6 P50-6 P , ,000 P50-2 P50-3 P L 500

(Microsoft PowerPoint - \211\273\212w\225\275\215t.ppt)

科学先取り岡山コース ( 大学先取り 化学分野 ) 2008 年 12 月 13 日 ( 土 ) 担当 : 大久保貴広 ( 岡山大学大学院自然科学研究科 ) 1 はじめに高校までの化学では 先人たちの努力により解き明かされた物質や基本的な現象を中心に勉強していることと思います それ故 覚えなければな

Ⅳ 沈殿平衡 ( 溶解平衡 ) 論 沈殿平衡とは 固体とその飽和溶液 (Ex. 氷砂糖と砂糖水 ) が共存する系 ( 固相と液相 が平衡状態にある : 不均一系 ) であり その溶液の濃度が溶解度である 分析化学上 重要な沈殿平衡は難溶性電解質についてのもの Ⅳ-1 沈殿生成と溶解 電解質について

スライド 1

イオンクロマトグラフィー ION CHROMATOGRAPHY イオンクロマトグラフィー 陰イオン分析用カラム (IC-2010 専用 ) TSKgel SuperIC-Anion HS TSKgel SuperIC-AZ TSKgel SuperIC-AP P.122 P.123 TSKgel S


Taro-bussitu_T1

<4D F736F F D2093C58C8088C38B4C A F94708AFC96405F2E646F63>

1/120 別表第 1(6 8 及び10 関係 ) 放射性物質の種類が明らかで かつ 一種類である場合の放射線業務従事者の呼吸する空気中の放射性物質の濃度限度等 添付 第一欄第二欄第三欄第四欄第五欄第六欄 放射性物質の種類 吸入摂取した 経口摂取した 放射線業 周辺監視 周辺監視 場合の実効線 場合

(2) 本単元に関わる生徒の実態及び指導方針 1 既習の学習内容 水溶液には酸性 中性 アルカリ性のものがあること 金属を変化させる水溶液があること( 小 6) 気体の発生と性質 物質への水への溶解について( 第 1 学年 ) 物質が原子や分子でできていること( 第 2 学年 ) 電流が電子の流れで

冬休みの課題 ( 化学基礎 酸化還元 ) 1. 下線部の原子の酸化数 NO1 1 CaCO 3 2 NaNO 3 3 K 2Cr 2O 7 4 H 3PO 下線部の原子の酸化数の変化 1 3Cu+8HNO 3 3Cu(NO 3) 2+4H 2O+2NO

Microsoft Word 後期化学問題

FdData理科3年

XII-3 標準液の調製と標定 (1)0.1mol/L 硝酸銀液 AgNO 3 (169.87) 17.0g に水を加えて 1000mL とする 遮光保存 標定 一次標定標準物質 : 塩化ナトリウム NaCl(58.44) Fajans 法 ( 指示薬 : フルオレセインナトリウム試液 ) または電

303合成の定義事例集[読み取り専用]

近畿中国四国農業研究センター研究報告 第7号

コンクリート工学年次論文集 Vol.25

英語科学習指導案

Ⅹ-4 標準液の調製と標定 Ⅹ-4-1 酸標準液 塩酸または硫酸 * 加熱を要するときは硫酸がよい ( 塩酸は揮発性 ) * 硫酸塩を沈殿するようなとき (Ca 2+,Sr 2+,Ba 2+,Pb 2+ ) は塩酸を用いる * 標定の一次標準物質 : 炭酸ナトリウム Na 2 CO 3 (105.9

Contents 1 1. ph ph ph 7 a) ph 9 b) 10 c) ph 11 a) 11 b) 12 c) ph 14 d) 15 ph a) 18 b) / 19 c)

No. QCVN 08: 2008/BTNMT 地表水質基準に関する国家技術基準 No. QCVN 08: 2008/BTNMT National Technical Regulation on Surface Water Quality 1. 総則 1.1 規定範囲 本規定は 地表水質

東京理科大学 Ⅰ 部化学研究部 2016 年度春輪講書 マグネシウム空気電池における電解液の検討 2016 年水曜班 Otsuka,H.(2C),Katsumata,K.(2K),Takahashi,Y.(2K),Tokuhiro,K.(2OK), Watanabe,R(2OK),Negishi,M

FdData高校入試過去問題】中学理科3年(酸の性質/アルカリの性質/中和とイオン)

Microsoft Word - 目次注意事項2.doc

無機化学 II 2018 年度期末試験 1. 窒素を含む化合物にヒドラジンと呼ばれる化合物 (N2H4, 右図 ) がある. この分子に関し, 以下の問いに答えよ.( 計 9 点 ) (1) N2 分子が 1 mol と H2 分子が 2 mol の状態と, ヒドラジン 1 mol となっている状態

木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 第 4 周期の遷移元素がとる酸化数酸化数 Sc Ti 4 V 4 5 Cr Mn Fe Co 4 5 Ni 4 Cu 1 d 軌道と 4s 軌道のエネルギー差がわずかなので, 酸化により抜けるのは d 軌道と

品目 1 四アルキル鉛及びこれを含有する製剤 (1) 酸化隔離法多量の次亜塩素酸塩水溶液を加えて分解させたのち 消石灰 ソーダ灰等を加えて処理し 沈殿濾過し更にセメントを加えて固化し 溶出試験を行い 溶出量が判定基準以下であることを確認して埋立処分する (2) 燃焼隔離法アフターバーナー及びスクラバ

Transcription:

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : 酸 塩基の定義を確認する No.1 1 酸と塩基の定義に関する以下の文章の正を答えよ 場合は 間違いを指摘せよ 文章正指摘 1 酸と塩基の定義はアレニウスとブレンステッド ローリーの 種類である ルイスの定義もある アレニウスの定義によれば 酸とは H を含むものである 水に溶けて 電離して H+ を出すものである 3 アレニウスの定義によれば 塩基とは OH を放出するものである 水に溶けて 電離して OH- を出すものである 4 アレニウスの定義によれば アンモニア NH3 は 3 価の酸である 電離式は次のようになるため 1 価の塩基である NH3 +HO NH4++OH- 5 アレニウスの定義によれば 酢酸 CH3COOH は 4 価の酸である 電離式は次のようになるため 1 価の酸である CH3COOH H+ + CH3COO- 6 ブレンステッド - ローリーの定義によれば 酸とは H を放出する ( 与える ) ものである H ではなく H+ である 7 ブレンステッド-ローリーの定義によれば 塩基とは OH- を受け取るものである OH- ではなく H+ である 8 ブレンステッド-ローリーの定義によれば 酸とは水溶液中で H+ を放出する ( 与える ) ものである 水溶液中である必要はない 9 ブレンステッド - ローリーの定義によれば 酸から H+ がとれたものは 共役 ( きょうえき ) の塩基である きょうやく と読む 10 ブレンステッド-ローリーの定義によれば アンモニア NH3 は酸である NH3 + H+ NH4+ となるので 塩基である 11 ブレンステッド-ローリーの定義によれば 水は酸である 次の様に塩基になる場合もある HO+H+ H3O+ 1 ブレンステッド-ローリーの定義によれば 酢酸イオン CH3COO- は酸である 酢酸 CH3COOH の共役塩基である CH3COO-+H+ CH3COOH 13 レモン汁は赤色リトマス紙を青色に変える レモン汁は酸性 ( クエン酸を含む ) なので 青色リトマス紙を赤色に変える

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : 代表的な酸と塩基を覚える No. 次の 9 種類の酸と塩基に関して 下の表の該当する部分に化学式 ( 分子式 組成式 示性式 ) を記入せよ 塩酸硝酸リン酸水酸化ナトリウム硫化水素硫酸酢酸水酸化カルシウムアンモニア 強酸 弱酸 強塩基 弱塩基 1 価 HCl HNO3 CH3COOH NaOH NH3 価 HSO4 HS Ca(OH) 3 価 H3PO4 3 次の 9 種類の酸と塩基の電離式をを記入せよ 1 塩酸 HCl H+ + Cl- 硫酸 HSO4 H+ + SO4-3 硝酸 HNO3 H+ + NO3-4 酢酸 CH3COOH H+ + CH3COO- 5 リン酸 H3PO4 3H+ + PO43-6 硫化水素 HS H+ + S- 7 アンモニア NH3 + HO NH4+ + OH- 8 水酸化ナトリウム NaOH Na+ + OH- 9 水酸化カルシウム Ca(OH) Ca+ + OH- 10 水酸化カリウム KOH K+ + OH- 11 炭酸 HCO3 H+ + CO3-1 シアン化水素 HCN H+ + CN- 4 次の多価の酸の電離を バラバラに記せ 1 硫酸 HSO4 H+ + HSO4- HSO4- H+ + SO4- H3PO4 H+ + HPO4- リン酸 HPO4- H+ + HPO4- HPO4- H+ + PO43-3 硫化水素 HS H+ + HS- HS- H+ + S- 4 炭酸 HCO3 H+ + HCO3- HCO3- H+ + CO3-

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : 中和反応式を作れるようになる No.3 5 次の酸と塩基が完全に中和するときの化学反応式と生じる塩の名称を記せ 反応式 塩の名称 1 塩酸と水酸化ナトリウム HCl + NaOH HO + NaCl 塩化ナトリウム 硫酸と水酸化ナトリウム HSO4 + NaOH HO + NaSO4 硫酸ナトリウム 3 リン酸と水酸化ナトリウム H3PO4 + 3NaOH 3HO + Na3PO4 リン酸ナトリウム 4 酢酸と水酸化ナトリウム CH3COOH + NaOH HO + CH3COONa 硝酸ナトリウム 5 硝酸と水酸化ナトリウム HNO3 + NaOH HO + NaNO3 硝酸ナトリウム 6 塩酸と水酸化カルシウム HCl + Ca(OH) HO + CaCl 塩化カルシウム 7 硫酸と水酸化カルシウム HSO4 + Ca(OH) HO + CaSO4 硫酸カルシウム 8 リン酸と水酸化カルシウム H3PO4 + 3Ca(OH) 6HO + Ca3(PO4) リン酸カルシウム 9 塩酸とアンモニア HCl + NH3 NH4Cl 塩化アンモニウム 10 硫酸とアンモニア HSO4 + NH3 (NH4)SO4 硫酸アンモニウム 11 リン酸とアンモニア H3PO4 + 3NH3 (NH4)3PO4 リン酸アンモニウム 6 次の塩を生じる中和反応を記せ 例 ) 塩化ナトリウム HCl + NaOH HO + NaCl 塩化カリウム KCl HCl + KOH HO + KCl 4 塩化バリウム BaCl HCl + Ba(OH) HO + BaCl 6 シアン化カリウム KCN HCN + KOH HO + KCN 8 硫化ナトリウム NaS HS + NaOH HO + NaS 1 炭酸ナトリウム NaCO3 HCO3 + NaOH HO + NaCO3 3 酢酸カルシウム (CH3COO)Ca CH3COOH+ Ca(OH) HO + Ca(CH3COO) 5 酢酸アンモニウム CH3COONH4 CH3COOH + NH3 HO + CH3COONH4 7 硝酸カルシウム Ca(NO3) HNO3 + Ca(OH) HO + Ca(NO3) 9 硝酸アンモニウム NH4NO3 HNO3 + NH3 HO + NH4NO3

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : フ レンステット ローリーの酸 塩基を分かる No.4 7 次のブレンステッド-ローリーの酸の共役塩基の表を埋めよ 強酸 共役塩基 関係式 弱酸 共役塩基 例 HCl Cl- HCl H+ + Cl- 例 H3O+ H O H3O+ H+ + H O 1 HSO4 HSO4- HSO4 H+ + HSO4- HSO4- SO4- HSO4- H+ + SO4-3 HNO3 NO3- HNO3 H+ + NO3-4 H3PO4 HPO4- H3PO4 H+ + HPO4-5 HClO4 ClO4- HClO4 H+ + ClO4-6 HPO4- PO43- HPO4- H+ + PO43-7 HI I- HI H+ + I- 8 NH4+ NH3 NH4+ H+ + NH3 9 HBr Br- HBr H+ + Br- 10 HO OH- HO H+ + OH- 8 次の反応の中でブレンステッド - ローリーの酸として働いているものをで囲め 1 HCl + HO Cl- + H3O+ HO + CN- HCN + OH- 3 CH3COO- + H3O+ HO + CH3COOH 4 HI + HO H3O+ + I 5 HS + CH5NH HS- + CH5NH3+ 6 NH3 + HO NH4+ + OH- 7 CO3- + HO HCO3- + OH- 8 HCN + NO- CN- + HNO 9 CH3COO- + HF F- + CH3COOH 10 HBr + CH3NH Br- + CH3NH3+ 9 次の酸塩基反応は左右どちらに偏っているか の下に か を書き込め 講義資料 p.56 表 9-3 を参考にせよ また 下の pk a の値も使用せよ また HI と HBr は 6 にあるように強酸である HNO : 3.38 HCN : 9.1 CH5NH3+ : 10.7 1 HCl + HO Cl- + H3O+ 3 CH3COO- + H3O+ HO + CH3COOH 5 HS + CH5NH HS- + CH5NH3+ 7 CO3- + HO HCO3- + OH- 9 CH3COO- + HF F- + CH3COOH HO + CN- HCN + OH- 4 HI + HO H3O+ + I- 6 NH3 + HO NH4+ + OH- 8 HCN + NO- CN- + HNO 10 HBr + CH3NH Br- + CH3NH3+

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : ph 計算を習得する ( その 1) No.5 10 次の計算をせよ 途中計算は計算用紙にせよ ただし 底の 10 を省略している ( log 10 X を logx と書いている ) 1 log0.1-1.0 log0.10-1.00 3 log0.010 -.00 4 log(1.0 10-5 ) -5.00 5 log0.34-0.6308 6 log(5.6 10-5 ) -4.5 7 1.00 10-14 1.0 10-14 1.0 10-9 8 1.5 10-13 1.00 10-14 9 1.14 10-11 1.0 10-5 3.8 10-8.76 10-4 11 次の水溶液の水素イオン濃度 [H+] 水酸化物イオン濃度[OH-] ph 液性( 酸性 中性 塩基性 ) を答えよ 1 0. の塩酸 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 塩酸は HCl H+ + Cl- の1 価の強酸 ( 電離度 1) であるため [H+] 0. 1 10. 水のイオン積 K w [H+] [OH-]1.0 10-14 () より Kw 1.0 10 () [OH ] + [H ] 0.10 ph-log[h+]-log(0.10) -log(1.0 10-1 )1.00 ( 答 ) [H+] : 0. [OH-] : 1.0 10-13 ph : 1.00 液性 : 酸性 0.00 の塩酸 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 1と同様に [H+] 0.00 1 10.001.0 10-3 Kw 1.0 10 () [OH ] + 3 [H ] 1.0 ph -log[h+] -log(1.0 10-3 ) 11.00 1.0 10 () 1 1.0 1.0 10 11 1.0 10 13 ( 答 ) [H+] : 1.0 10-3 [OH-] : 1.0 10 - ph : 3.00 液性 : 酸性 3 0.0 の水酸化ナトリウム水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 水酸化ナトリウムは NaOH Na+ + OH- となる1 価の強塩基 ( 電離度 1) であるため [OH-] 0.0 1 10.0 水のイオン積 K w [H+] [OH-]1.0 10-14 () より + Kw 1.0 10 () 1.0 10 () 1 [H ] 1.0 - [OH ] 0.010 1.0 ph -log[h+] -log(1.0 10-1 ) 1.00 ( 答 ) [H+] : 1.0 10-1 [OH-] : 1.0 10 - ph : 1.00 液性 : 塩基性 4 1.0 10-5 の水酸化ナトリウム水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 3と同様に [OH-] 1.0 10-5 1 11.0 10-5 + Kw 1.0 10 () [H ] - 5 [OH ] 1.0 ph -log[h+] -log(1.0 10-9 ) 9.00 1.0 10 9 ( 答 ) [H+] : 1.0 10-9 [OH-] : 1.0 10-5 ph : 9.00 液性 : 塩基性

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : ph 計算を習得する ( その ) No.6 1 次の水溶液の ph を計算し その水溶液の液性 ( 酸性 中性 塩基性 ) を答えよ 1 0. の硫酸水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 硫酸は HSO4 H+ + SO4- であり 価の強酸 ( 電離度 1) であるため [H+] 0. 10.0 よって ph-log[h+]-log(0.0) 0.69897 ( 答 ) ph : 0.699 液性 : 酸性 0.00 の水酸化カルシウム水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は1である 水酸化カルシウムは Ca(OH) Ca+ + OH- であり 価の強酸 ( 電離度 1) であるため [OH-] 0.00 10.000.0 10-3 よって poh-log[oh-]-log(.0 10-3 ).6989 ph14.00-poh14.00-.698911.3011 より ph-log[h+]-log(5.0 10-1 ) 11.3010 ( 答 ) ph : 11.30 液性 : 塩基性 3 0. の酢酸水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は 0.0164 である 酢酸は CH3COOH H+ + CH3COO- であり 1 価の弱酸 ( 電離度 0.0164) であるため [H+] 0. 1 0.0164 1.64 10-3 よって ph-log[h+]-log(1.64 10-3 ).7851 ( 答 ) ph :.79 液性 : 酸性 4 3.9 10 - の硝酸水溶液 ただし この水溶液は 5 であり 電離度は 1 である 硝酸は HNO3 H+ + NO3- の1 価の強酸 ( 電離度 1) であるため [H+] 3.9 10-1 13.9 10 - よって ph-log[h+]-log(3.9 10 - ) 1.4089 ( 答 ) ph : 1.41 液性 : 酸性 5 0.080 の水酸化ナトリウム水溶液 ただし この水溶液の電離度は1である 水酸化ナトリウムは NaOH Na+ + OH- であり 1 価の強酸 ( 電離度 1) であるため [OH-] 0.080 1 18.0 10 - よって poh-log[oh-]-log(8.0 10 - ) 1.0969 ph14.00-poh14.00-1.09691.9030 または + Kw 1.0 10 () [H ] - 3 [OH ].0 または + Kw 1.0 10 () [H ] - [OH ] 8.0 11 0.50 5.0 10 より ph-log[h+]-log(1.5 10-13 ) 1.9030 1 1 0.15 1.5 10 13 ( 答 ) ph : 1.90 液性 : 塩基性 6 5の水溶液を 10 倍に希釈した水溶液 ただし この水溶液の電離度は1である [OH-] 8.0 10-0.1 8.0 10-3 より poh-log[oh-]-log(8.0 10-3 ).0969 ph14.00-poh14.00-.096911.9030 ( 答 ) ph : 11.90 液性 : 塩基性

014 年度スペシャルプログラム (1/17) 酸 塩基 : 中和反応の当量計算を習得する No.7 13 次の問いに答えよ 1 0.100 の塩酸 10.0 ml をちょうど中和するのに必要な 0.100 の水酸化ナトリウム水溶液の体積を求めよ 酸の価数を a モル濃度を C a 体積を V a 塩基の価数を b モル濃度を C b 体積を V b とすると 中和の当量関係は a C a V a b C b V b となる よって 1 0.100 10.0 ml 1 0. V b 1 0.100 10.0mL V b 10.0 ml 1 0.100 ( 答 ) 10.0 ml 0.100 の硫酸 10.0 ml をちょうど中和するのに必要な 0.100 の水酸化ナトリウム水溶液の体積を求 めよ 1 より 0.100 10.0 ml 1 0. V b 0.100 10.0mL V b 0.0 ml 1 0.100 ( 答 ) 0.0 ml 3 濃度不明の酢酸水溶液 10.0 ml をちょうど中和するのに 0.100 の水酸化ナトリウム水溶液を 1.5mL 要した この酢酸水溶液の濃度を求めよ 1 より 1 C a 10.0 ml 1 0. V b 1 0.100 1.5mL C a 1.5 1 10. 0 ml ( 答 ) 1.5 4 0.0150 のリン酸 5.0 ml をちょうど中和するのに必要な 0.0100 の水酸化カルシウム水溶液の体積を求めよ 1 より 3 0.0150 5.0 ml 0.0 V b 3 0.0150 5.0mL V b 56.5 ml 0.0100 ( 答 ) 56.3 ml 5 濃度が 0.050 のある酸の水溶液 10.0 ml をちょうど中和するのに 0.05 の水酸化カリウム水溶液を 40.0 ml 要した この酸の水溶液は 酢酸 塩酸 硫酸 リン酸の内 どれであるか 1 より a 0.050 10.0 ml 1 0.05 40.0 ml 1 0.05 40.0 ml a 0.050 10.0 ml つまり 価の酸である ( 答 ) 硫酸