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北海道型 SMA のきめ深さは, 所定の箇所数の測定値の平均で,0.9mm 以上とされている. 平成 26 年度の施工におけるきめ深さは, 約 9% 規格値以下のデータが確認されるものの,0.8mm 以下のデータは出現せず, 概ね良好な結果であると考えられる. 次に, 締固め度の状況を確認した. 北

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A 下E A E プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設生下プ地処理A E 舗ライマー塗布A E 舗設材の混合A E 仕設上材げの 敷養設A E A 生E 11 薄層カラー舗装工 1. 適用範囲 本資料は 市場単価方式による 薄層カラー舗装工に適用する 1-1

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データ解析

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の基準規制値などを参考に コンクリート構造物の長期的な耐久性を確保するために必要なフレッシュコンクリート中の塩化物量の規制値を主要な場合に対して示したものである 従って ここに示していない構造部材や製品に対する塩化物量規制値についてもここで示した値を参考に別途定めることが望ましい 第 3 測定 1.

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,995,972 6,992,875 1,158 4,383,372 4,380,511 2,612,600 2,612, ,433,188 3,330, ,880,573 2,779, , ,

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改質材 SBR A A S S 4 わだち掘れひび割れ多様化現 年 Ⅰ 型 Ⅱ 型 温 高温まで れたパフォーマンス Ⅱ 型 Ⅰ 型 Ⅱ 型 Ⅲ 型 H 型 多様化する改質 As 鋼床版用積雪寒冷地用高耐久型交差点用薄 舗装等 温

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6 アスファルト試験 茨城県が発注する土木工事において県土木部指定のアスファルト混合物 ( 以下混合物 ) を使用する場合は 原則として県土木部指定混合所 ( 以下混合所 ) の製造する混合物を用いている 平成 24 年 8 月 1 日現在, 茨城県土木部指定のアスファルト混合物を製造する混合所は,27 混合所を数え すべての混合所において再生アスファルト混合物の製造を行っている これらの混合物が安定した品質で供給されるためには 日常的な品質管理が必要である アスファルト混合物の品質管理は 舗設完了後に抜取コアによる品質管理基準の規格値に基づいて行われる 規格値は新材 再生材共に同規格値であり 茨城県では指定工場制によって品質の確保と安定を図っている 6 1 アスファルト混合物の出荷量について 図 1に茨城県内の混合物出荷量の内訳推移を示す 平成 23 年度の出荷量では 各混合所における再生混合物の全出荷量は 1,63,188tアスファルト舗装工事において ( 財 ) 茨城県建設技術管理センターに依頼されたアスファルトコアの抽出 密度試験の結果より, 県指定混合所 (26 混合所 ) に該当するデータ 18,45 本を統計の対象とした 図 -1 にアスファルト抽出試験の内訳を示す 各章においては, 試験組数が比較的多い混合物に限って言及している 図 -1 アスファルト抽出試験の内訳

(1) 配合設計アスファルト量県が定めている設計アスファルト量 ( 県設計アスファルト量 ) は, 再生密粒度 2 が 5.5, 再生密粒度 13 が 5.7, 再生粗粒度が 4.8, 再生細粒度が 6.5 と設定されている 茨城県が発注する土木工事において アスファルト混合物 ( 以下混合物 ) を使用する場合は, 県土木部指定混合所 ( 以下混合所 ) の混合物を用いている 通常 混合所では年 2 回の配合試験を行い 各種混合物の配合設計アスファルト量を設定している 図 -2 に, 試験依頼時に提示された4 種類の再生混合物について, 配合設計アスファルト量の分布を示す 図 -2 配合設計アスファルト量

6 2 アスファルト混合物の出荷量について 図 -3 に茨城県アスファルト合材協会のデータで年度別再生混合物出荷量の推移を示す 茨城県における平成 23 年度の出荷量では 各混合所における再生混合物の全出荷量は 1,63,188t( 茨城県アスファルト合材協会調べ, 対前年度出荷量の 3.9 増 ) である また, 新規混合物の全出荷量は 278,3t ( 対前年度出荷量の 1.5 増 ) となり, 平成 23 年度の出荷量としては再生 : 新規 4:1の割合で再生混合物が全体の約 8 を占めている 近年は公共工事の削減に伴い再生混合物の出荷量も減少傾向にあったが 震災の災害復旧工事の増加により出荷量が増加した 再生材 新材 H23 1,63 278 H22 735 249 H21 H2 H19 H18 H17 H16 H15 H14 91 964 975 952 1,36 1,38 1,4 1,9 393 383 296 49 378 387 415 468 H13 H12 H11 H1 1,219 1,25 1,236 1,146 451 561 628 614 出荷量千 t 図 -3 再生混合物の出荷量の推移 実施配合アスファルト量に対する分布

図 -4 (1)~(4) に実施配合アスファルト量に対する抽出アスファルト量のヒストグラムを示す 2 18 16 14 12 1 SL SU 再生密粒 2 個数 =1597 平均値 =.2 最大値 =.73 最小値 =-1.1 標準偏差 =.26 8 6 4 2-1. -.9 -.8 -.7 -.6 -.5 -.4 -.3 -.2 -.1..1.2.3.4.5.6.7.8.9 1. アスファルト量 図 4-(1) 抽出アスファルト量ヒストグラム 3 25 再生密粒 13 個数 =1288 平均値 =-.1 最大値 =.79 最小値 =-.77 標準偏差 =.185 2 15 SL SU 1 5-1. -.9 -.8 -.7 -.6 -.5 -.4 -.3 -.2 -.1..1.2.3.4.5.6.7.8.9 1. アスファルト量 図 4-(2) 抽出アスファルト量ヒストグラム

25 2 再生粗粒個数 =753 平均値 =.3 最大値 =1. 最小値 =-.88 標準偏差 =.217 15 1 SL SU 5-1. -.9 -.8 -.7 -.6 -.5 -.4 -.3 -.2 -.1..1.2.3.4.5.6.7.8.9 1. アスファルト量 図 -4(3) 抽出アスファルト量ヒストグラム 25 2 再生細粒個数 =617 平均値 =-.3 最大値 =.64 最小値 =-.81 標準偏差 =.26 15 1 SL SU 5-1. -.9 -.8 -.7 -.6 -.5 -.4 -.3 -.2 -.1..1.2.3.4.5.6.7.8.9 1. アスファルト量 図 -4(4) 抽出アスファルト量ヒストグラム

図 -5 に年度別アスファルト量の不合格率を示す 1 9 8 7 不合格率 6 5 4 3 H21 H22 H23 2 1 再生密粒 2 再生密粒 13 再生粗粒再生細粒全体 H21H22H23 図 -5 年度別アスファルト量不合格率 アスファルト混合物は アスファルト量が 適正に配合されているか否かが重要な要因となる 本県の場合には コア採取によるアスファルト量管理を行っており アスファルト量の合格判定値は, 採取コアの個数が3 個と6 個の場合 交通量区分にかかわらず実施配合アスファルト量に対して ±.5 以内 と同一である 平成 23 年度のアスファルト量不合格率は 1.2 で前年度 1.5 より やや減少している 種類別不合格率再生密粒 2.5( 上限規格値以上.2 下限規格値以下.3) 再生密粒 13.6( 上限規格値以上.2 下限規格値以下.4) 再生粗粒 2.2( 上限規格値以上 1.4 下限規格値以下.8) 再生細粒 1.9( 上限規格値以上.2 下限規格値以下 1.7) 再生粗粒 再生細粒の不合格率が大きい結果となっている

(2) 基準密度の分布図 -6 は, 平成 23 年度に依頼された再生混合物の密度試験に際し 各混合所より提示された 4 種類の混合物基準密度の分布を表したものである 各混合物の基準密度は 新規混合物もほぼ同様の結果を示している 図 6(1) 基準密度ヒストグラム 4 3 2 再生密粒 2 個数 =1597 平均値 =2.366 最大値 =2.447 最小値 =2.31 標準偏差 =.18 1 基準密度 (g/cm 3 ) 図 6(2) 基準密度ヒストグラム 4 3 2 再生密粒 13 個数 =1288 平均値 =2.358 最大値 =2.439 最小値 =2.3 標準偏差 =.16 1 基準密度 (g/cm 3 )

図 6(3) 基準密度ヒストグラム 4 3 2 再生粗粒個数 =753 平均値 =2.385 最大値 =2.52 最小値 =2.315 標準偏差 =.21 1 基準密度 (g/cm 3 ) 図 6(4) 基準密度ヒストグラム 4 3 2 再生細粒個数 =617 平均値 =2.324 最大値 =2.459 最小値 =2.285 標準偏差 =.14 1 基準密度 (g/cm 3 )

(3) 締固め度の分布図 -7(1)~(4) に再生混合物の締固め度ヒストグラムを示す 締固め度平均値は 3 個と6 個で区分し その順に再生密粒 2(99.6.,99.7), 再生密粒 13(99.,98.9), 再生粗粒 (1.2,99.9), 再生細粒 (97.7,97.5) とほぼ同じ傾向である 茨城県土木部規格値車道 3 個平均の場合は基準密度の 96.5 以上車道 6 個平均の場合は基準密度の 96. 以上歩道 3 個平均 6 個平均共に基準密度 9. 以上図 7(1) 締固め度ヒストグラム再密 (2)( 車道 表層 ) 締固め度 3 個の平均 6 個の平均 図 7(2) 締固め度ヒストグラム 再密 (13)( 車道 表層 ) 締固め度 3 個の平均 6 個の平均 再

図 7(3) 締固め度ヒストグラム 再生粗粒 ( 車道 表層 ) 締固め度 3 個の平均 6 個の平均 図 7(4) 締固め度ヒストグラム 再生細粒 ( 歩道 表層 ) 締固め度 3 個の平均 6 個の平均

(4) 締固め度の不合格率 締固め度は 各混合所の日常管理により決定される基準密度に対する 抜取りコアの密度の比 であり 次式で表される 締固め度 () 3 ( g/ cm ) ( ) 3 g/ cm 抜取コアの密度平均値 = 1 基準密度 下表に締固め度に関する茨城県土木部品質管理基準及び合格判定値を示す 合格判定値は交通量 区分 工種 または舗装面積に応じてそれぞれ異なっている 工 種 表層 基層 歩道 路肩部上層路盤瀝青安定処理 試験基準合格判定値 A 工事 B 工事 C 工事 X 3 X 6 2, m2未満は 3 個 2, m2以上は 6 個採取し試験する 1 工事に 3 個採取し試験する 96.5 以上 1 工事につき 3 個採取し試験する 9. 以上 2, m2未満は 3 個 2, m2以上は 6 個採取し試験する 1 工事に 3 個採取し試験する A:96.5 以上 B:96.5 以上 C:96.5 以上 96. 以上 9. 以上 95.5 以上 備 考 基準密度に対する百分率, 以下同じ 同 同 上 上 A 工事 :C D 交通の設計に対応 B 工事 :L A B 交通の設計に対応 C 工事 : 簡易舗装の設計に対応本統計においては 合格判定に用いる測定個数が舗装面積等により異なっていることから 代表的な4 種類の混合物について 3 個の平均 6 個の平均に区分してまとめることにした 図 -8 に3 個の平均と6 個の平均を統合した年度別不合格率を示す 再生混合物の不合格率は.7 と前年度.45 よりやや大きくなった また 図 7(1)~(4) より 3 個と6 個の平均に区分した再生混合物種類別の締固め度不合格率は再生密粒 2(.3,) 再生密粒 13(1.9,1.3) 再生粗粒(.6..4) 再生細粒(,) であった なお アスファルト量と締固め度 ( 密度 ) が両方不合格は無かった

図 -8 年度別締固め度不合格 (5) 締固め度の月別変動図 -9 に平成 23 年度締固め度の月別変動を示す アスファルト混合物の締固め度は 路盤工の仕上がり状態の良否や締固め作業方法 混合物の配合及び混合物の運搬 敷均し 転圧時の混合物の温度等による影響を受ける 特に 寒冷期には 外気温による影響が大きい 平成 23 年度に依頼された再生混合物の密度試験は, 下半期に締固め度低下の傾向がある 外気温低下による季節的要因による影響があったものと考えられる 寒冷期にアスファルト混合物を舗設する場合アスファルト混合物温度の低下が早く所定の締固め度が得られにくいので 製造時の温度を普通の場合より若干高めとし 運搬車の荷台に帆布を 2~3 枚重ねるといった運搬中の保温方法の改善や温度低下を防ぐ迅速かつ適切な施工が重要である 1 2. 1 1. 締固め度 1. 9 9. 9 8. 9 7. 9 6. 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 1 1 月 1 2 月 1 月 2 月 3 月年間平均 再密 2 再密 13 再生粗粒再生細粒 図 -9 締固め度の月別変動

6 3 新規アスファルト混合物の品質統計 (1) アスファルト量の不合格率図 -1 に年度別アスファルト量不合格率を示す 混合物全体の不合格率は平成 22 年度の.32 に対し 今年度は.8 とやや増加した 合材別では 密粒 G2. 排水性 1.7 で改密 2 が.4 であった 図 -1 年度別アスファルト量の不合格率 (2) 締固め度の不合格率図 -11 に年度別締固め度不合格率を示す 締固め度に不合格率は 平成 22 年度の 2.23 に対し今年度.28 と減少した 合材別では 改質密粒 2 で.4 となっている 図 -11 年度別締固め度不合格率

6.4 再生骨材から回収した旧アスファルト針入度調査について ( 県内 27 工場平均値 ) 茨城県内における混合所の旧アスファルト針入度は次のとおり 年度 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 最大 31.4 31.3 31. 3.1 29.1 27.6 26.1 25.4 25. 25.2 25. 25. 最小 28. 27.3 27.1 26.1 25.2 23.8 22.6 22.5 22.2 22.3 22.2 21.8 平均 29.8 29.4 29.1 28.2 27.2 25.9 24.5 24. 23.6 23.8 23.7 23.4 35. 32.5 旧アスファルトの針入度 (1/1mm) 最大最小平均 針入度 (1/1mm) 3. 27.5 25. 29.8 29.4 29.1 28.2 27.2 25.9 24.5 24. 23.6 23.8 23.7 23.4 22.5 2. 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 年 度 図 -12 旧アスファルト針入度経年変化 ( 県内全工場平均値 ) 平成 12 年度では平均針入度で 29.8 の値が出ていたが年々減少し平成 23 年度では平均針入度が 23.4 までに低下し最小値が規格値の 2. に近づいてきている 旧アスファルト針入度が低下してきている原因としては 再生骨材の繰返し使用や改質アスファルトの混入等が考えられているが今後舗装品質確保の為 県内の動向を研究していく必要がある また排水性舗装など旧アスファルト針入度だけでは劣化程度を評価することが困難なため 舗装試験法便覧 ( 平成 22 年版 ) で圧裂試験の提案がされており 今後県内の傾向を把握し調査研究していく必要があると思われる