資料 4 議題 2 国際植物防疫条約 (IPPC) について 1 国際植物防疫条約 (IPPC) 2 IPPCの国際基準 (ISPM) 3 第 10 回 IPPC 年次総会 (CPM10) ISPM CPM 勧告 電子植物検疫証明 (ephyto) その他の主なトピック
1-1 国際植物防疫条約 (IPPC: International Plant Protection Convention) 1 目的 病害虫の侵入 まん延を防止するため 共同で有効な行動を確保 病害虫の防除のため 適切な措置を促進 2 主な活動 国際基準 (ISPM) の作成 ( 現在 36 本 ) 途上国に対する技術協力 加盟国間の情報共有 紛争の解決 3 組織 2015 年 7 月現在 182 の国と地域が加盟 ( 我が国は 1952 年から加盟 ) 事務局は国連食糧農業機関 (FAO) 本部 ( ローマ ) に設置
参考 WTO/SPS 協定 ( 衛生植物検疫措置の適用に関する協定 ) 1 目的 検疫 衛生措置 (SPS 措置 ) が 国際貿易に係る不当な障害 偽装された制限となることを防ぐ 国際機関等 (Codex: 食品安全 OIE: 動物衛生 IPPC: 植物防疫 ) が作成する国際基準等に基づいて各国の検疫 衛生措置の調和を図る 2 輸入検疫措置に関する規定 科学的根拠なしに維持してはならない ( 第 2 条 2) 国際基準が存在する場合 それに基づかなければならない ( 第 3 条 1) ただし 科学的正当性等があれば 国際基準よりも高いレベルの措置を利用可能 ( 第 3 条 3) リスク評価に基づいていなければならない ( 第 5 条 1)
1-2 IPPC の組織体制 IPPC 事務局 (FAO 内に設置 ) 戦略計画部会 (SPG: Strategic Planning Group) CPM に対し戦略的な助言を行う 植物検疫措置に関する委員会 (CPM: Commission on Phytosanitary Measures) IPPC の総会であり 国際基準の採択を行う 国際基準策定機関 (SC: Standards Committee) 国際基準案の作成プロセスの管理 TP, EWG の設置 国際基準案の検討 取りまとめ 各国協議及び CPM に提出する国際基準案の承認 紛争解決に関する機関 ( SBDS: Subsidiary Body on Dispute Settlement) IPPC に定められた紛争解決手続きに関する監督 助言 地域機関 国際機関 技術パネル (TP) 特定の 5 分野の国際基準をドラフトする 専門家作業部会 (EWG) トピック毎に設置され 国際基準をドラフトする 能力開発委員会 ( CDC: Capacity Development Committee) 加盟国の植物検疫能力向上に向けた活動を行う
2-1 IPPC の国際基準 (ISPM) (ISPM: International Standards for Phytosanitary Measures) 基本原則 植物検疫の原則 (ISPM1) 植物検疫用語集 (ISPM5) など 病害虫監視リスク分析輸入規制遵守確認 サーベイランスの指針 (ISPM6) 無発生地域(ISPM4,10,22,26,29) 病害虫リスクアナリシス (ISPM2,11,21) 輸入規制制度の指針 (ISPM20) システムズアプローチ(ISPM14,35) など不適合及び緊急行動の通報 (ISPM13) 病害虫報告(ISPM17) など 病害虫管理 根絶 輸出証明 植物検疫処理 (ISPM28)( 放射線 14 本 蒸熱処理 1 本 低温処理 3 本 ) 木材こん包材 (ISPM15) など 病害虫根絶計画の指針 (ISPM9) など 輸出証明システム (ISPM7) 植物検疫証明書 (ISPM12) など
新規トピックス 国際基準 (ISPMs) 総会 (CPM) 2-2 国際基準 (ISPM) の策定ステップ 新規トピックス 検疫処理基準 ( PTs:ISPM28 付属書 ) 総会 診断プロトコル ( DPs: ISPM27 付属書 ) 新規総会トピックス (SC) 仕様書 加盟国協議 (Member Consultation) (6/1~7/30 又は 12/20~2/19:60 日間 ) 技術パネル (TPs) 専門家作業部会 (EWGs) 検疫処理技術パネル (TPPT) 診断プロトコル技術パネル (TPDP) DP ドラフティンググループ ISPM 案 第 1 回目加盟国協議 (7/1~11/30:150 日間 ) PT 案 加盟国協議 (7/1~11/30:150 日間 ) DP 案 加盟国協議 (7/1~11/30:150 日間 ) 第 2 回目加盟国協議 (Substantial Concerns Commenting Period(SCCP)) (6/1~9/30:120 日間 ) フォーマルオブジェクション (FO)(CPM の 14 日前まで ) フォーマルオブジェクション (FO)(CPM の 14 日前まで ) フォーマルオブジェクション (FO) (7/1~8/15 又は 12/15~1/30:45 日間 ) 過去に FO が提出された ISPM 案については SC は CPM に FO の機会無く 投票採択を提案できる 過去に FO が提出された ISPM 案については SC は CPM に FO の機会無く 投票採択を提案できる 採択 総会 採択 総会 採択
3-1 第 10 回 IPPC 年次総会 第 10 回 IPPC 年次総会 (Tenth Session of the Commission on Phytosanitary Measures) 日程 : 2015 年 3 月 16-20 日場所 : FAO 本部 ( ローマ ) 参加国 : 111 ヶ国 ( 締約国数 181 ヶ国 ) 日本 農林水産省消費 安全局植物防疫課横井幸生技官 ( 前 IPPC 事務局長 ) ほか
3-1 第 10 回 IPPC 年次総会 (ISPM) ISPM の採択 ISPM 低温処理基準 (ISPM28 付属書 ) ( タンゴール クインスランドミバエ ) 低温処理基準 ( ) ( オレンジ クインスランドミバエ ) 1 回目加盟国協議 2009 年 2 回目加盟国協議 2009 年 フォーマル オブジェクション ( 提出国 ) CPM7( 中国 ) CPM9( 中国 ) CPM7( 中国 ) CPM9( 中国 ) CPM10 (2015 年 ) 採択 採択 低温処理基準 ( ) ( レモン クインスランドミバエ ) 放射線処理基準 ( ) ( コナカイガラムシ科 3 種 ) 2009 年 CPM9( 中国 ) 採択 2013 年 - 採択 ミバエ管理に関する植物検疫手法 (ISPM26 付属書 ) 2013 年 2014 年 - 採択 ミバエの寄主ステータスの決定 2012 年 2013 年 CPM9( ウルク アイ ) 栽培用資材の国際移動 2013 年 2014 年 - 木材の国際移動 2013 年 2014 年 - 不採択 ( 米国が再検討を提案 ) 不採択 ( ウルク アイが FO 提出 ) 不採択 (NZ が FO 提出 ) 9
3-1 第 10 回 IPPC 年次総会 (ISPM) ISPM 策定プロセスの見直し 1 現在の基準策定プロセス過去に加盟国から FO が提出された基準案については SC で再検討後には 加盟国に FO の機会を与えることなく投票で採択可能 2 第 10 回 IPPC 総会 (CPM-10 本年 3 月 ) での各国の意見 多くの国が ISPM は可能な限りコンセンサスで採択すべき (ISPM の実施 科学的根拠の観点から ) 策定プロセスの見直しが必要 3 IPPC 基準策定プロセス見直し会議 ( 本年 5 月 ) の提案 投票採択プロセスを削除 FO 提出期限を 1 週間前倒しし (CPM 前 2 週間 3 週間 ) その間に各国は合意できるよう努力する 加盟国協議の期間を短縮し SC での十分な検証期間を確保 (1 回目 :150 日 90 日 2 回目 :120 日 90 日 ) SC( 本年 11 月 ) で議論した後 CPM-11 ( 来年 4 月 ) で提案予定
3-2 第 10 回 IPPC 年次総会 (CPM 勧告 ) 海上コンテナに関する CPM 勧告の採択 暫定 ISPM 案 CPM 勧告 貨物輸送ユニット梱包行動規範 (CTU Code) 改訂版 作成主体 国際植物防疫条約 (IPPC) 国際植物防疫条約 (IPPC) 国際海事機関 (IMO) 国際労働機関 (ILO) 国連欧州経済委員会 (UNECE) 目的 海上コンテナの移動に伴う病害虫の侵入 まん延リスクを最小化 海上コンテナによる病害虫移動の最小化 貨物輸送ユニット ( コンテナ等 ) への貨物の安全な梱包 主な内容 船会社 ( 又は代理店 ) 海上コンテナを目視検査 清掃 清浄性を書面で証明 清浄コンテナの再汚染防止措置 ( 保管場所 移動時 ) NPPO( 植物防疫当局 ) 輸出国 NPPO は 船会社等による清浄コンテナの確認手順を認証 輸入国 NPPO は 検査や監査によりコンテナ清浄性を確認 NPPO( 植物防疫当局 ) CTU Code 改定案の植物検疫関連部分の実施を支援 国内外の関係者に対し 病害虫リスクを伝える IPPC 事務局 IMO ILO UNECE と協力し 加盟国における意識を向上 輸出者 荷送人 荷受人 梱包業者 運送業者向けパンフレット ポスターの作成 貨物の梱包 積み卸し コンテナ等の取扱いに関する作業環境 梱包 固定 開梱に関する実践的な指針 コンテナの清浄性確保に関する事項 ( 植物検疫関連部分 ) 病害虫 汚染物の例示 保管場所の留意点 防除方法 ( 粘着トラップ 光トラップ 水洗等 ) 汚染物の廃棄方法 進捗状況 2016 年 3 月 IPPC 総会 (CPM11) で特別セッション 2016 年専門家会合 2014 年 10 月勧告案に対する加盟国コメント募集 2015 年 3 月 IPPC 総会で採択 2014 年改訂案を承認 UNECE(2 月 ) IMO(5 月 ) ILO(11 月 )
3-3 第 10 回 IPPC 年次総会 ( 電子植物検疫証明 :ephyto) ephyto とは 電子植物検疫証明 (electronic phytosanitary certificate) 各国の植物防疫機関 (NPPO) の間で電子的に情報交換を行う 二国間のシステム point to point と ハブシステム がある A 国 B 国 A 国 B 国 Hub C 国 D 国 C 国 D 国
3-3 第 10 回 IPPC 年次総会 ( 電子植物検疫証明 :ephyto) ephyto に関するこれまでの経緯 2013 年 IPPC ephyto Steering Group の設置 2014 年 ISPM12( 植物検疫証明書 ) に 電子証明に関する付録を追加 2015 年 (CPM-10) 各国は ephyto ハブシステムを支持 今後の動き 他方 システム設計 コスト負担等に課題を確認 1 ephyto プロジェクト (ephyto システムを利用するための能力開発 ) (Global electronic trade facilitation: Enhancing safe trade in plants and plant products through innovation) 実施主体 :IPPC 実施期間 :3 年間 資金 : 規格及び通商開発機構 (STDF: Standards and Trade Development Facility) 等 事業内容 :1 ハブシステムの開発 2ePhyto の作成 送受信システムの開発 3 トレーニング及びマニュアル作成 ( 試験地域 ) 2 ephyto グローバル シンポジウム 2015 年 9-13 日於 : 韓国プロジェクト
3-4 第 10 回 IPPC 年次総会 ( その他のトピック ) 1 国際植物衛生年 (IYPH: International Plant Health Year) 2020 年の実施に向けて取組を開始することを確認 植物衛生に対する意識を高め 植物衛生に関する活動が広がることを期待 2 ミカンコミバエ種群植物検疫処理専門家会合 2014 年 12 月 沖縄恩納村にて開催 ( 日本がホスト ) 10 カ国 15 名のミカンコミバエ種群に関する専門家が参加 消毒処理基準開発のための試験方法や商業利用における課題について議論 加盟国や IPPC 事務局から日本の貢献に謝意 14