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(c) (d) (e) 図 及び付表地域別の平均気温の変化 ( 将来気候の現在気候との差 ) 棒グラフが現在気候との差 縦棒は年々変動の標準偏差 ( 左 : 現在気候 右 : 将来気候 ) を示す : 年間 : 春 (3~5 月 ) (c): 夏 (6~8 月 ) (d): 秋 (9~1

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4. 水田の評価法|鳥類に優しい水田がわかる生物多様性の調査・評価マニュアル

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参考資料 4(1) (BOD 調査地点 ) (2/8) 北上川 江合川 大深沢 AA 雄物川 玉川 玉川橋 A 0.5 < 北上川 江合川 短台 B 雄物川 玉川 長野 A 0.5 < 北上川 砂鉄川 門崎橋 A

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表1

気候変化レポート2015 -関東甲信・北陸・東海地方- 第1章第4節

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府民公募型安心 安全整事業 ( 市町協働型 府民型 ) 番号審査番号 422( 受付番号 419 ) 二級河川川上谷川 京丹後市久美浜町市野々地内 ブロック積 河床が洗掘している 河床ブロック等で補修 対象箇所 対象箇所 根固工 延長 4m 対象箇所 川上谷川 尉ヶ畑布袋野線 尉ヶ畑布袋野線 延長

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2. エルニーニョ / ラニーニャ現象の日本への影響前記 1. で触れたように エルニーニョ / ラニーニャ現象は周辺の海洋 大気場と密接な関わりを持つ大規模な現象です そのため エルニーニョ / ラニーニャ現象は周辺の海流や大気の流れを通じたテレコネクション ( キーワード ) を経て日本へも影響

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P.1P.3 P.4P.7 P.8P.12 P.13P.25 P.26P.32 P.33

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(1) 久慈川水系の水質概況 久慈川は 茨城県 福島県 栃木県の県境に位置する八溝山地 ( 標高 1,022m) に源を発する全長 124km 流域面積 1,490km 2 を有する一級河川である 里川 山田川 浅川など多くの支川が合流し 日立市と東海村の境を経て太平洋に注いでいる 久慈川流域は 上

参考資料7 一般向けシステム操作マニュアル

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平成23年度西大滝ダム減水区間 モニタリング調査結果の概要

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クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック扇町

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淀川水系流域委員会第 71 回委員会 (H20.1 審議参考資料 1-2 河川管理者提供資料

技術資料 387 F 社東京都 H21.05 Hフーズ北海道 H21.05 N 流通センター佐賀県 T 物流センター千葉県 I 社福岡県 H21.09 M 食品山形県 H21.09 T 物流センター千葉県 Q 流通香川県 N 冷蔵新潟県 I 食品福岡県 S 社埼玉県 Kフーズ愛媛県 S 冷蔵宮城県

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( 第 1 章 はじめに ) などの総称 ) の信頼性自体は現在気候の再現性を評価することで確認できるが 将来気候における 数年から数十年周期の自然変動の影響に伴う不確実性は定量的に評価することができなかった こ の不確実性は 降水量の将来変化において特に顕著である ( 詳細は 1.4 節を参照 )

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共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

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正誤表 ( 抜粋版 ) 気象庁訳 (2015 年 7 月 1 日版 ) 注意 この資料は IPCC 第 5 次評価報告書第 1 作業部会報告書の正誤表を 日本語訳版に関連する部分について抜粋して翻訳 作成したものである この翻訳は IPCC ホームページに掲載された正誤表 (2015 年 4 月 1

1 平成 22 年度の取組み結果 平成 22 年度の取り組み結果は 下記のとおりです 温室効果ガスの総排出量 平成 22 年度 温室効果ガス総排出量 (t-co2) 26,876 27, % 具体的取り組み 平成 22 年度 電気使用量 (kwh) 37,334,706 38,665,4

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目次 平成 30 年 6 月環境経済観測調査地域別統計表 ページ 表 A 地域別対象企業数及び回答率 1 表 1-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 主業別 2 表 1-2 発展していると考える環境ビジネス 4 表 2-1(1) 現在行っている環境ビジネス数 主業別 6 表 2-1(2) 現在行って

注 3) 化学物質環境実態調査 ( 黒本調査 ) は 非意図的生成化学物質汚染実態追跡調査 ( 平成 5 ~13 年度 ) モニタリング調査 ( 平成 14 年度 ~) のデータをまとめた 注 4) 化学物質環境実態調査 ( 黒本調査 ) 内分泌攪乱化学物質における環境実態調査 については 環境中の

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降下物中の 放射性物質 セシウムとヨウ素の降下量 福島県の経時変化 単位 MBq/km2/月 福島県双葉郡 I-131 Cs Cs-137 3 8,000,000 環境モニタリング 6,000,000 4,000,000 2,000,000 0 震災の影響等により 測定時期が2011年7

下図は 緊急復旧工事実施箇所のほか 関東地整における大規模な被災が発生した 箇所を加えた計 78 箇所において 治水地形分類図から基礎地盤微地形を判読したものである 大規模災害が生じた箇所の治水地形分類は 自然堤防 旧河道 旧落掘 氾濫平野が多い 大規模災害箇所 ( 東北 関東 )/ 治水地形分類

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第 6 回愛知県長良川河口堰最適運用検討委員会用資料 アユなど通し回遊魚への開門効果と環境変化の予想 向井貴彦 改善効果 : アユ等の流下仔魚の生残率向上, 遡上量増加, 漁獲量増加 開門によるアユ等への悪影響の懸念 : 想定される悪影響は無い 想定される反論 : 開門による効果

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平成 22 年第 2 四半期エイズ発生動向 ( 平成 22(2010) 年 3 月 29 日 ~ 平成 22(2010) 年 6 月 27 日 ) 平成 22 年 8 月 13 日 厚生労働省エイズ動向委員会

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(3) 土砂災害土砂災害の想定は 急傾斜地崩壊危険箇所 地すべり危険箇所 山腹崩壊危険地区のうち 保全人家 ( 公共施設を含む ) を有し かつ 対策工事の実施されていない箇所などを対象に 各危険箇所などの耐震ランクと震度から危険度ランク (A B C) を判定した ここでいう危険度は 相対的なラン

3.3.2 中小水力発電に関する前提条件の追加設定 (1) 既設水力発電所の控除中小水力発電については H22 ポテンシャル調査における FIT 対応シナリオにおけるシナリオ別導入可能量 ( 河川部で 9~46 万 kw 3,kW 未満の既開発発電所を含んだ数値 ) が 既開発の発電容量 (955

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1.4 地球温暖化地球温暖化は 人間活動で排出される温室効果ガス等が地表面から放射される熱を温室効果ガスが吸収 再放射して大気が温まり 地球全体の気温が上昇する現象です 地球温暖化と河川水温との関係は明らかになっておりませんが ここでは 水温の変化により魚類の生息分布域が変化する可能性があるか 以下の条件に合う指標種 5 種を設定して分布の変化について調べました 1 温水性で分布が温度制限を受ける種 2 分布の端が日本列島上にあり 分布域の変化が判断できる 3 地理的隔離の影響が少なく 温度変化による分布域変化の応答がよい ( 通し回遊魚など ) 分布域の変化の把握 ( 魚類調査 ) 指標種 5 種の分布の変化について整理指標種 5 種 ( カワアナゴ テンジクカワアナゴ ボウズハゼ ナンヨウボウズハゼ ウロハゼ ) を設定して 調査巡目別に指標種の分布域の変化の状況を調べました 指標種のうちカワアナゴは4 巡目と5 巡目を比較すると日本海側の河川へ新たに確認され テンジクカワアナゴは西日本太平洋側に散発的に確認される傾向がみられました ボウズハゼは 関東以西の太平洋側 ウロハゼは 北陸 関東以西で確認されましたが 分布限界の更新はみられませんでした ナンヨウボウズハゼは確認数が少なく 分布の変化の傾向はつかめませんでした ( 資料掲載 : 1-37~1-45ページ 1-60~1-63ページ ) 1~5 巡目調査の確認河川数の比較 1 巡目調査 2 巡目調査 3 巡目調査 4 巡目調査 5 巡目調査種類 (76 河川 ) (119 河川 ) (122 河川 ) (123 河川 ) (68 河川 ) 15 河川 27 河川 35 河川 38 河川 22 河川カワアナゴ 19.7 22.7 28.7 30.9 32.4 0 河川 2 河川 1 河川 1 河川 2 河川テンジクカワアナゴ 0.0 1.7 0.8 0.8 2.9 9 河川 21 河川 21 河川 24 河川 13 河川ボウズハゼ 11.8 17.6 17.2 19.5 19.1 0 河川 1 河川 0 河川 1 河川 0 河川ナンヨウボウズハゼ 0.0 0.8 0.0 0.8 0.0 22 河川 43 河川 50 河川 61 河川 40 河川ウロハゼ 28.9 36.1 41.0 49.6 58.8 確認河川数の比較は 調査実施全河川のうち 直轄管理区間のデータを対象とした 1~4 巡目調査のデータは 調査実施全河川のうち 種名等について真正化され 河川環境データベースに格納されている調査データを対象にした () 内は調査実施河川数を示す 内は確認河川数の調査実施河川数に対する割合(%) を示す 5 巡目調査のデータは H23~H25 調査の合計 1-35

温水性のカワアナゴ テンジクカワアナゴ ボウズハゼ ナンヨウボウズハゼ ウロハゼの 5 種をとり上げ 確認状況を整理しました これら 5 種はいずれも現状で分布の北限が日本列島上にあると考えられます また両側回遊性のため海を通じて分布域の変化が可能なため 純淡水魚と比較すると 温度変化による分布域変化の応答がよいと考えられます カワアナゴは 屋久島から茨城県までが分布範囲とされています注 1) 本種は 5 巡目調査 (H23 ~H25) では 68 河川中 22 河川で確認されました 太平洋側での確認地点は 1 巡目調査が関東地方の利根川 2 巡目調査が関東地方の鶴見川 3 巡目調査が関東地方の那珂川 4 巡目調査では那珂川まででした 5 巡目調査結果では 分布の北端 東端が多摩川でした 日本海側では 柿崎川 犀川で新たに確認されました テンジクカワアナゴは 琉球列島から静岡県までが分布範囲とされています注 1) 本種は 5 巡目調査 (H23~H25) 結果では 68 河川中 2 河川で確認されました 本種の確認地点は 1 巡目調査では確認されず 2 巡目調査が関東地方の富士川 3 巡目調査が四国地方の渡川 4 巡目調査が中部地方の菊川 5 巡目調査が四国の渡川まででした ボウズハゼは 琉球列島から福島県までが分布範囲とされています注 1) 本種は 5 巡目調査 (H23~H25) では 68 河川中 13 河川で確認されました 本種の確認地点は 1 巡目調査が関東地方の富士川 2 巡目調査が関東地方の久慈川 3 巡目調査が関東地方の那珂川 4 巡目調査が那珂川 5 巡目調査が関東地方の相模川まででした 分布域の変化について明確な傾向はつかめませんでした ナンヨウボウズハゼは 静岡県以南が分布範囲とされています注 1) 本種は 5 巡目調査 (H23 ~H25) では確認されませんでした 太平洋側の分布の北端 東端については 1 巡目調査 3 巡目調査では確認されず 2 巡目調査が中部地方の菊川 4 巡目調査が九州地方の肝属川でした 確認河川数が少なく 分布域の変化は確認できませんでした ウロハゼは 太平洋側の福島県以南 日本海側では新潟県以南が分布範囲とされています注 1) 本種は 5 巡目調査 (H23~H25) では 68 河川中 40 河川で確認されました 分布北端 東端となっていた関東地方の確認河川数は 1 巡目調査 0 河川 2 巡目調査 1 河川 3 巡目調査 3 河川 4 巡目調査 4 河川と増加傾向にあり 生息河川数の増大がうかがえましたが 分布域の変化について明確な傾向はつかめませんでした 水温変化を受けやすい魚類の生息やその分布域については 今後も引き続きモニタリングを続けていくことが必要と考えられます 注 1) 出典 : 日本産魚類検索全種の同定第三版 ( 東海大出版会 ) 1-36

1 巡目調査 ( 平成 2~7 年度 ) 2 巡目調査 ( 平成 8~12 年度 ) カワアナゴの確認された地域 (1 巡目調査 2 巡目調査 ) 1-37

3 巡目調査 ( 平成 13~17 年度 ) 4 巡目調査 ( 平成 18~22 年度 ) カワアナゴの確認された地域 (3 巡目調査 4 巡目調査 ) 1-38

5 巡目調査 ( 平成 23~25 年度 ) 石狩川 湧別川 赤石川 高瀬川馬淵川新井田川 九頭竜川 役勝川 笹ヶ瀬川 江の川 淀川 ( 安威川 ) 宇川 大手川 野田川 佐濃谷川 天神川 犀川 柿崎川 姫川 鳴瀬川七北田川 高津川 嘉瀬川 山国川 白川緑川 番匠川五十鈴川 小丸川 紀の川大和川日置川 宮川 豊川木曽川 ( 木曽川 ) ( 長良川 ) ( 揖斐川 ) 鈴鹿川 菊川 荒川 ( 関東 ) 相模川 ( 河川名は平成 25 年度とりまとめ対象河川を示す ) カワアナゴの確認された地域 (5 巡目調査 ) 注 1) は 調査未実施の河川を示す 注 2) 5 巡目調査には 一級水系指定区間および二級水系での調査を含む 注 3) は 二級水系 ( 河川 ) を示す 1-39

1 巡目調査 ( 平成 2~7 年度 ) 出現なし 2 巡目調査 ( 平成 8~12 年度 ) テンジクカワアナゴの確認された地域 (1 巡目調査 2 巡目調査 ) 1-40

3 巡目調査 ( 平成 13~17 年度 ) 4 巡目調査 ( 平成 18~22 年度 ) テンジクカワアナゴの確認された地域 (3 巡目調査 4 巡目調査 ) 1-41

5 巡目調査 ( 平成 23~25 年度 ) 石狩川 湧別川 赤石川 高瀬川馬淵川新井田川 九頭竜川 役勝川 笹ヶ瀬川 江の川 淀川 ( 安威川 ) 宇川 大手川 野田川 佐濃谷川 天神川 犀川 柿崎川 姫川 鳴瀬川七北田川 高津川 嘉瀬川 山国川 白川緑川 番匠川五十鈴川 小丸川 紀の川大和川日置川 宮川 豊川木曽川 ( 木曽川 ) ( 長良川 ) ( 揖斐川 ) 鈴鹿川 菊川 荒川 ( 関東 ) 相模川 ( 河川名は平成 25 年度とりまとめ対象河川を示す ) テンジクカワアナゴの確認された地域 (5 巡目調査 ) 注 1) は 調査未実施の河川を示す 注 2) 5 巡目調査には 一級水系指定区間および二級水系での調査を含む 注 3) は 二級水系 ( 河川 ) を示す 1-42

1 巡目調査 ( 平成 2~7 年度 ) 2 巡目調査 ( 平成 8~12 年度 ) ボウズハゼの確認された地域 (1 巡目調査 2 巡目調査 ) 1-43

3 巡目調査 ( 平成 13~17 年度 ) 4 巡目調査 ( 平成 18~22 年度 ) ボウズハゼの確認された地域 (3 巡目調査 4 巡目調査 ) 1-44

5 巡目調査 ( 平成 23~25 年度 ) 石狩川 湧別川 赤石川 高瀬川馬淵川新井田川 九頭竜川 役勝川 笹ヶ瀬川 江の川 淀川 ( 安威川 ) 宇川 大手川 野田川 佐濃谷川 天神川 犀川 柿崎川 姫川 鳴瀬川七北田川 高津川 嘉瀬川 山国川 白川緑川 番匠川五十鈴川 小丸川 紀の川大和川日置川 宮川 豊川木曽川 ( 木曽川 ) ( 長良川 ) ( 揖斐川 ) 鈴鹿川 菊川 荒川 ( 関東 ) 相模川 ( 河川名は平成 25 年度とりまとめ対象河川を示す ) ボウズハゼの確認された地域 (5 巡目調査 ) 注 1) は 調査未実施の河川を示す 注 2) 5 巡目調査には 一級水系指定区間および二級水系での調査を含む 注 3) は 二級水系 ( 河川 ) を示す 1-45

1 巡目調査 ( 平成 2~7 年度 ) 2 巡目調査 ( 平成 8~12 年度 ) ウロハゼの確認された地域 (1 巡目調査 2 巡目調査 ) 1-46

3 巡目調査 ( 平成 13~17 年度 ) 4 巡目調査 ( 平成 18~22 年度 ) ウロハゼの確認された地域 (3 巡目調査 4 巡目調査 ) 1-47

5 巡目調査 ( 平成 23~25 年度 ) 石狩川 湧別川 赤石川 高瀬川馬淵川新井田川 九頭竜川 役勝川 笹ヶ瀬川 江の川 淀川 ( 安威川 ) 宇川 大手川 野田川 佐濃谷川 天神川 犀川 柿崎川 姫川 鳴瀬川七北田川 高津川 嘉瀬川 山国川 白川緑川 番匠川五十鈴川 小丸川 紀の川大和川日置川 宮川 豊川木曽川 ( 木曽川 ) ( 長良川 ) ( 揖斐川 ) 鈴鹿川 菊川 荒川 ( 関東 ) 相模川 ( 河川名は平成 25 年度とりまとめ対象河川を示す ) ウロハゼの確認された地域 (5 巡目調査 ) 注 1) は 調査未実施の河川を示す 注 2) 5 巡目調査には 一級水系指定区間および二級水系での調査を含む 注 3) は 二級水系 ( 河川 ) を示す 1-48