第 4 学年 2 組国語科学習指導案 平成 24 年 0 月 26 日 金 第 5 校時 在籍児童数男子 7 名女子 6 名計 33 名 場 所 4 年 2 組教室 授業者教諭荒居園子 共同研究者秦 健介 中込紗耶 中妻啓郎 田中寛子 中川和守 坂根英子 川勾きみえ押山洋平 単元名 教材名主人公の心の動きを想像して読もう ごんぎつね 2 単元について 児童観本学級の児童は これまでに 物語教材 白いぼうし や 一つの花 で 登場人物の会話や行動 情景描写から登場人物の気持ちの変化を読み取る学習を行ってきた叙述に基づいた読み取りを意識させることで グループでは 自分の考えを話せる子が多くなってきたその中で 登場人物の会話や行動からは気持ちを想像することができるが 情景描写からは登場人物の気持ちを想像することが十分にできていないまた 登場人物の気持ちを表す情景描写を見つけることはできるが そこから登場人物の気持ちを豊かに想像することができない児童も少なくない心情を表す言葉や行動 情景描写から登場人物の心情を読み取れることは定着してきているが まだ 読み取りに意欲を持って学習することができない子もいる読み取り方を 学習に活用させ 単元を通して達成感を味わうことができるような児童の育成を図ることが大切であると考える 2 教材観ひとりぼっちでいたずら好きの ごん がいつもどおりに 兵十 にいたずらをしたところから物語が始まるこの兵十へのいたずらによって 兵十のお母さんが亡くなったと思い込んだ ごん は 自分と同じようにひとりぼっちになってしまった兵十に罪悪感と共感を抱き せめてもの償いの行動にでるその償いは ごんによる一方的なものであったが それまでのごんとは違った精一杯の善意のある行動であるしかし あるとき兵十と友人との会話を聞き まったく自分の存在に気づいていないことを面白くないと感じてしまう自分による償いであることをわかって欲しいという願望と償いを続けていこうという決意が入り混じり この物語の結末へと展開していくごんの立場で物語を読んでいくと とても切ない気持ちになるだろう 思いは届いたのだろうか 届いたとしても命を奪われるという代償があり これでよかったのだろうか ごんはどんなことを考えながら倒れたのだろうか など 物語の結末のごんがうなずいた時の気持ちを想像すると多くの感情が掻き立てられるまた 6の場面は兵十の視点でかかれている兵十がどのような感情をもつか どこまでごんについて思いを巡らすかについても様々なとらえ方がでてくるところであるそのとらえ方も ごんの気持ちを読み取る上では 重要な視点となってくるさらに 物語全体を通して 美しい情景描写が随所にみられ 児童は楽しみながら創造豊かに読み深めていくことができる教材だといえる本作品は読み手に登場人物の感情についての疑問を強くなげかけてくるような登場人物の設定 物語の展開があるまた ごんの持つ感情が人間としてもとても共感できるものである児童それぞれがもつ考え方や感想を交流するのにふさわしい作品である
3 指導観本単元では C 読むこと ウ場面の移り変わりに注意しながら 登場人物の性格や気持ちの変化 情景など について 叙述を基に想像して読むこと の力を身につけさせることをねらいとしているそこで本単元では まず 3 年生の国語の教材 モチモチの木 で物語文の読み取り方を想起させる本学級は情景描写からは登場人物の気持ちを想像することが十分にできないという実態があるため 特に情景描写に着目した主人公の気持ちや行動の変化の読み取り方を活用する場とする次に 物語文を読み深めるために 気持ちを読み取るキーワードに着目させたキーワードとしたのは 気持ちそのものが表わされている言葉 行動により気持ちが表わされている言葉 情景描写により 気持ちが表わされている言葉であるこれらのキーワードに着目させて 登場人物の気持ちの変化を読み取り 最終的に主題をとらえる力を身に付けさせるまた 意欲を持続することが困難な児童がいるため ワークシートを活用し 積み重ねたものを一つの作品にすることによって達成感を味わわせたい児童一人一人に基礎 基本を定着させ 達成感を味わうことができるよう 自分の考えを持つ 2 自分の考えを書く 3 自分の考えをグループで交流する 4 自分の中で振り返る という学習活動を多く取り入れていきたい 3 校内研修とのかかわり 別紙参照 4 教育に関する 3 つの達成目標や学力向上に関して段落内容のつながりを考えながら 読み取ることができるようにするために本単元では 登場人物の思いを豊かに膨らませるために気持ちが表れている言葉 会話文 行動 情景描写に着目させながら読み進めていく 5 単元の目標 叙述に着目して進んで物語を読んだり 感じたことや考えたことを伝え合おうとしたりしている ア国語への関心 意欲 態度 2 会話や行動 情景描写などの叙述をもとに 登場人物の様子や気持ちの変化を考えて 想像をふくらませて読むことができる エ読むこと 3 物語の場面や登場人物の様子を表すために 文や言葉が工夫して使われていることに気づくことができる オ伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 6 単元の評価規準と学習活動における評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア国語への関心 意欲 態度エ読む能力オ言語についての 叙述に着目して進んで物語を読んだり 感じたことや考えたことを伝え合おうとしたりしている 場面の様子から 登場人物の気持ちを進んで読み取ろうとしている 2 自分の考えを積極的に伝え合い 友達の考えと比べようとしている 会話や行動 情景描写などの叙述をもとに 登場人物の様子や気持ちの変化を考えて 想像をふくらませて読むことができる 会話や行動 情景描写をもとに登場人物の気持ちの変化を読み取って 表現している 2 叙述に即して登場人物の気持ちや関係を想像し 一人一人の感じ方の違いに気付いている 知識 理解 技能 物語の場面や登場人物の様子を表すために 文や言葉が工夫して使われていることに気づいている 言葉に興味を持って意味を調べたり 自分の考えを書く中で使ったりしている 2 自分の考えを表現するために適した言葉を選んで使っている
7 指導と評価の計画 全 3 時間 本時 2/3 時 伝え合う場時主な学習活動学習内容高める場 初めて読んだ感想をまとめよう ごんぎつね を読み 主人公の人柄を中心に初発の感想を書く 疑問に思ったことや 感じたことを班で交流する 感想の記述の仕方 感想の伝え合いの仕方 評価規準評価方法 校内研修とのかかわりアの ノートの観察 2 漢字 語句の学習をする学習の見通しを持とう 三年生の モチモチの木 を読み 登場人物の行動や情景描写から 登場人物の気持ちの変化を読み取る活動をすることを知る 単元を通して 登場人物の行動や情景描写から登場人物の気持ちや関係の変化を読み 作者の伝えたいことは何かを考える活動をすることを知る 難語句の理解 読み取り方の振り返り 学習の見通し アの 2 ノートの観察 ごんの気持ちや行動の変化を読み取ろう の場面を読み ごんの人柄について考える ごんの人柄について 叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 3 ~ 2 本時 2 の場面を読み 後悔するごんの気持ちを考える ごんの後悔する気持ちについて叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 3 の場面を読み 兵十に償いをするごんの気持ちを読み取る 兵十に償いをするごんの気持ちについて叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく
4 の場面を読み 兵十と加助の会話を聞きたがっているごんの気持ちを読み取る 二人の会話を聞きたがっているごんの気持ちについて叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 5 の場面を読み 2 人の話を聞きながらがっかりしていくごんの気持ちを読み取る ごんのがっかりする気持ちについて叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 6 の場面 P.9 L.0~P.2 L. までを読み ごんや兵十の気持ちや行動の変化を読み取る ごんや兵十の気持ちや行動の変化について叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 3 6 の場面を読み うたれたあとのごんの気持ちを読み取る 兵十にうたれたあとのごんの気持ちについて叙述をもとに自分の考えを持ち グループで交流し自分の意見との共通点や相違点に気づく 作者のメッセージを考えよう これまでの単元を振り返り ごんの気持ちや行動の変化をもとに 作者のメッセージを考える 自分が考える 作者のメッセージ をグループで交流する 主題のとらえ方 アの エの エの2 オの2 活動の様子の観察 ワークシートの観察アの2 エの2 活動の様子 ワークシート これまで学習してきたことをもとに 単元全体の振り返りをする 視点 Ⅲ
8 本時の学習指導 本時 2/3 時 目標 これまでに読み取ったことをもとに 根拠を明らかにして 打たれた後のごんの気持ち を表現する ことができる 2 評価規準 ア国語への関心 意欲 態度エ読む能力オ言語についての知識 理解 場面の様子から 登場人物の気 持ちを進んで読み取ろうとし ている 会話や行動 情景描写をもとに 登場人物の気持ちの変化を読 み取って表現している 2 自分の考えを表現するために 適した言葉を選んで使ってい る 3 展開 学習活動 伝え合う場 高める場 学習内容 指導 援助と評価の工夫 教育に関する 3 つの達成目標 との関連 校内研修とのかかわり 時 間 前時の学習を振り返る 前時の学習の想起 2 本時の学習課題を確認す 課題の把握るごんの気持ちや行動の変化を読み取ろう 前時までのごんの気持ちや行動の変化を振り返る 5 3 P.2 L2~P.2 L6 のキーワードを確認する ぐったり つぶったまま うなずきました ばたり 取り落としました 青い けむり まだ 細く 出ていました 気持ちを表す言葉のさがし方 行動 情景描写 気持ちが表れている 会話文 行動 情景描写に着目させながら読む 学力 0 4 打たれた後のごんの気持ち について自分の考えを持つ うなぎやおっかあのことがあったから 打たれてもしょうがないなごめんね の場面 やっと気づいてくれたんだね 5 の場面 打たれてしまうほど おいらのことを憎んでいたんだねごめんでも 栗のことを気づいてくれてありがとう 全場面 気づいてくれてうれしいけど やっぱり打たれる前に友達にな 自分の考えの表現の仕方 ごんの気持ち ごんの兵十に対する思い 兵十の言動から考えられるごんの気持ち 6 の場面だけではなく 前時までに学習したごんの気持ちや行動の変化を振りかえさせる 兵十の行動からもごんの気持ちを考えるよう助言する 視点 0
りたかったな 全場面 5 全体で深める 7 次時の見通しをもつ 観点の明確化 読み取りの根拠が叙述にそっているか 6 の場面以外から根拠を考えているか 兵十の言動から根拠を考えているか ごんは ~ から始める 根拠の共通点 相違点に気づかせる 個の考えのまとめ方 書き込んだワークシートをもとに 打たれた後のごんの気持ち について話し合い 共通点 相違点に気づかせる メモの活用 話し合いが進まないグループを支援する 5 4 4 板書計画評価場面 具体の評価規準 エ 評価方法 ワークシートによる観察 机間支援による観察 物語すべての場面から読み取れている班 児童 には 他者の考えを聞いて 新たな考えに気づかせる 2 キーワードに基づいて 理由を説明できている班 児童 には 根拠の違いについて考えるよう助言する 3 キーワードに基づいて 理由を説明できていない班 児童 には これまでのワークシートや読み取りの観点を参考にするなど助言する 5 打たれた後のごんの気持ちをグループで話し合う 6 自分の感じ方と比べて振り返る主人公の心の動きを読み取ろうごんぎつね新美南吉課題ごんの気持ちや行動の変化を読み取ろうキーワード ぐったり つぶったまま うなずきました ばたり 取り落としました 青い けむり まだ 細く 出ていました打たれた後のごんの気持ち うなぎやおっかあのことがあったから 打たれてもしょうがないな ごめんね の場面 やっと気づいてくれたんだね 5 の場面 打たれてしまうほど おいらのことを憎んでいたんだね ごめん でも 栗のことを気づいてくれてありがとう 全場面 気づいてくれてうれしいけど やっぱり打たれる前に友達になりたかったな 全場面