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食品検査機関の認定指針 JAB RI 311-2014 第 2 版 :2014 年 1 月 1 日第 1 版 :2010 年 12 月 1 日 公益財団法人日本適合性認定協会 初版 :2010 年 12 月 1 日 1/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

食品検査機関の認定指針 本ガイダンスは 欧州規格 EN 45004 1) の適用指針として英国の認定機関である UKAS 2) が作成した RG200 Accreditation of Food Inspection Bodies (August 1998) をもとにしたものである 本協会の検査機関技術委員会が RG200 を翻訳し 認定機関名称の変更 (UKAS 本協会 ) 規格番号の変更(EN 45004ISO/IEC 17020) 検査のタイプ及び範囲に関する記述の変更 等の変更を加えた本ガイダンスを本協会の食品検査における認定の指針とする 規格 ISO/IEC 17020:2000 が改定され ISO/IEC 17020:2012 として発行されたため 本指針に対応する規格の項番号を見直し 第 2 版として改定する なお 翻訳部分について疑義が生じた場合は 原文 ( 英文 ) に戻って それの解消を図るものとする 1) EN 45004:1995, General criteria for the operation of bodies performing inspection. これは ISO/IEC 17020:1998 General criteria for the operation of various types of bodies performing inspection のもとになった規格である なお ISO/IEC 17020:1998 の邦訳版は JIS Q 17020:2000 検査を実施する各種機関の運営に関する一般要求事項 である 2) UKAS : United Kingdom Accreditation Service www.ukas.com/ 初版 :2010 年 12 月 1 日 2/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

目 次 1. 序文...4 2. 定義...4 3. 管理上の要求事項 (ISO/IEC 17020 5.1 項 )...5 4. 公平性及び独立性 (ISO/IEC 17020 4.1 項 )...6 5. 機密保持 (ISO/IEC 17020 4.2 項 )...7 6. 組織及び管理 (ISO/IEC 17020 5.2 項 )...7 7. 品質システム (ISO/IEC 17020 8 項 )...8 8. 要員 (ISO/IEC 17020 6.1 項 )...9 9. 施設及び設備 (ISO/IEC 17020 6.2 項 )...9 10. 検査方法及び手順 (ISO/IEC 17020 7.1 項 )...10 11. 検査サンプル及び検査品目の取り扱い (ISO/IEC 17020 7.2 項 )...10 12. 記録 (ISO/IEC 17020 7.3 項 )...10 13. 検査報告書及び検査証明書 (ISO/IEC 17020 7.4 項 )...11 14. 外部委託 (ISO/IEC 17020 6.3 項 )...11 15. 苦情及び異議申立て (ISO/IEC 17020 7.5 項 )...11 16. 協力 (ISO/IEC 17020 5.2.2 注記 )...11 附属書 1 検査の分野 範囲及びタイプ...12 附属書 2 資格 訓練及び経験...13 初版 :2010 年 12 月 1 日 3/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

1. 序文 1.1 検査機関認定のための一般要求事項は ISO/IEC 17020 また一般指針は JAB RI300 ISO/IEC 17020 ガイダンス ( 一般 ) に規定されている ISO/IEC 17020 の要求事項は 全てのタイプの検査に適用できるため 関係する検査の分野とそれに含まれる検査のタイプに関しての解説が必要となる 1.2 本文書は ISO/IEC 17020 を食品検査へ適用する際の一般的な指針を提供する 本指針は 食品検査機関へ適用する際にその解釈を必要とする ISO/IEC 17020 要求事項の詳細を述べたものである 本指針は ISO/IEC 17020 の全ての要求事項を網羅しているわけではない 検査機関は ISO/IEC 17020 の文書の全ての要求事項に従う必要があることに注意する 本指針と 権威ある文書である ISO/IEC 17020 との間に解釈に関する疑義が生じた場合には 本協会は本協会の技術職員の中からメンバーを指名し 未解決の問題を解決する 2. 定義 2.1 用語 検査 及び 検査機関 は規格 (ISO/IEC 17020) の中で定義されている 他の用語については以下に示す いくつかの用語は 食品産業においては一般的に使われているもので本協会の定義と一致していない もう一つの混乱の原因は 食品製造業者 食品仕入業者及び検査機関の三者の関係である 意味を明確にするため 規格 方針及び手順に注意することが望ましい 2.1.1 認定 (Accreditation) 適合性評価機関に関し, 特定の適合性評価業務を行う能力を公式に実証したことを伝える第三者証明 (ISO/IEC 17011:2004) 2.1.2 監査 (Audit) 食品産業ではプロセス及びプロセス管理の検査を意味するために使用される (4.1(a) 項参照 ) 内部品質監査 (2.1.6 項 ) も参照 ( 品質監査 は ISO9000 シリーズの規格内では 意味がより明確になっている ) 2.1.3 依頼者 (Client) ISO/IEC 17020 においては 依頼者とは業務を検査機関に依頼する当事者である 2.1.4 コンサルタント業務 (Consultancy) 積極的で創造的な方法で 審査されるプロセスの発展に関与すること 例えば (a) マニュアル 手引書又は手順書を 準備又は作成すること (b) マネジメントシステムに関する事柄の意思決定プロセスへ関与すること (c) 設備の改良及びプロセスの実行に対して具体的な助言をすること 初版 :2010 年 12 月 1 日 4/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

コンサルタント業務は 規格の 4.1 項に違反して 検査機関の公平性を侵害する場合がある さらなる指針が本文書の適切な箇所にある 2.1.5 検査の分野 タイプ及び範囲 (Field, type & range of inspection) 認定範囲は 検査の分野 タイプ及び範囲に関して正確に定義される 2.1.5.1 分野 (Field) 検査の分野は 食品の生産 流通の特定の領域であり それらの下位区分を附属書 1 に示す JAB 注 検査の分野についての区分の詳細は JAB RI 207 参照 2.1.5.2 タイプ (Type) 及び範囲 (Range) JAB 注 検査のタイプ及び範囲は 検査される品目等を特定する JAB RI 207 参照 2.1.6 内部品質監査 (Internal quality audit) ISO/IEC 17020 においては ISO/IEC 17020 への適合性及び品質システムの有効性を検証するために検査機関又はその代理者が実施する 検査機関の手順及びシステムの実施に関して事前に計画され文書化された監査 (ISO/IEC 17020 の 8.6 項を参照 ) 3. 管理上の要求事項 (ISO/IEC 17020 5.1 項 ) 3.1 (ISO/IEC 17020 5.1.3 項検査の適用範囲 ) 食品検査は 食品の生産 流通のどの時点においても広範囲の目的のために行われることがある 検査の分野 タイプ及び範囲に関するさらなる詳細を附属書 1 に示す ISO/IEC 17020 の 5.1.3 項は 検査の適用範囲を 契約又は作業注文書の中でわかりやすく文書化することを要求している 3.2 (ISO/IEC 17020 5.1.3 項検査の適用範囲 ) 法的な立入りの権利を有する法的な強制力のある状況下では この項のさらなる解釈が必要であろう 3.3 (ISO/IEC 17020 5.1.3 項検査の適用範囲 ) 検査機関から提供される検査サービスの範囲は 認定された範囲よりも広いことがある この場合 認定範囲の境界を明確にし 認定範囲外のサービスと認定範囲内のサービスとを明確に識別する 3.4 (ISO/IEC 17020 5.1.4 項 ) 賠償責任保険には 従業員に対する ( 雇用者の ) 賠償責任 (employer s liability) 公 初版 :2010 年 12 月 1 日 5/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

衆に対する賠償責任 (public liability) 及び職業上の過失に伴う顧客に対する賠償責任 (professional indemnity) を含める 社内 検査のみに従事するタイプ B の検査機関は 職業上の過失に伴う顧客に対する賠償責任に対する保険を必要としなくてもよい 4. 公平性及び独立性 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) 4.1 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) 食品検査のいくつかの分野では コンサルタント業務の提供が 検査機関の公平性に影響する重要な要素となる 検査機関は 検査が利害衝突によって侵害されないということを実証可能とするために 活動又は要員を適切に分離する コンサルタント業務の定義は 本指針の 2.1.4 項にある 検査機関は 通常は以下の活動を コンサルタント業務又は潜在的な利害衝突とみなすことなしに実施してよい (a) 計画と情報ミーティング 文書調査 監査 不適合のフォローアップを含む 通常の検査活動 (b) 講師として訓練コースを準備し参加すること ただしそのようなコースは品質保証 検査規格及び検査サービスに関する食品についての話題に関するものであり それらは公開されている一般的な情報に限ることが望ましい すなわち 2.1.4(c) 項に違反するような 企業に特有のアドバイスは提供しないことが望ましい (c) 検査規格の要求事項に関する検査機関の解釈を 関係者の求めに応じて情報開示したり 公表したりすること (d) 単に検査の準備状況を確認することを目的とした検査前の活動 そのような活動が結果として 2.1.4(a) 項 ~(c) 項の要求事項に違反し得る推奨やアドバイスとなってしまうことは望ましくない 検査機関は そのような活動がこれらの要求事項に違反しないことや 来るべき検査の時間短縮を正当化することに使わないことを 自身で確認できることが望ましい (e) 認定の適用範囲に含まれる部分以外の規格又は法令に従って検査を実行すること (f) 例えば 検査中に改善の機会が明らかになるようにそれらを識別することによって 検査訪問中に価値を付加すること ただし 具体的な解決策を推奨してはならない 4.2 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) 検査については公平性が存続しなければならず また 公平性が存続していることがわからなければならない 関連機関によるコンサルタント業務は 決して検査サービスと一緒に取引されてはならないし 二者がリンクしているという印象を与えるような ( 書面又は口頭の ) 暗示が マーケティング要素にないことが望ましい コンサルタント業務と検査サービスの両方の利用が有利となるような印象をどの顧客も受けないということを確実にすることは 検査機関の義務である 検査機関は 特定のコンサルタント業務又は訓練サービスを利用すれば良好な検査結果が安く容易に手に入る などという提案はしないことが望ましい 初版 :2010 年 12 月 1 日 6/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

4.3 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) 上記は 検査機関又は関連機関におけるその他の活動によって起こり得る公平性の危機について述べている ある状況においては 要員の活動は同種の衝突を引き起こすかもしれない 特に二つの状況が考えられる 一つめに 検査機関の要員は必ずしも常勤の要員でなくてもよいことがある 彼らの検査機関以外での雇用によって 検査機関の公平性が損なわれてはならない 二つめに 検査機関に最近入社した常勤雇用者に 以前の雇用の結果として 潜在的な利害衝突があることがある どちらのケースでも その者は そのような衝突が起きる可能性のある取引において 少なくとも 2 年間は 認定範囲内の検査を行わないことが望ましい 4.4 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) どちらのケースにおいても 公平性が検査機関及び本協会によって適切に審査されるために 検査機関の手順書には次の三要素を含める (a) 業務の特徴が詳述されている実際の検査任務の職務規定 (b) 検査員の公平性に影響を与え得る全ての利害が詳述された検査員の利害に関する宣言 (c) 依頼者が検査前に検査員の氏名 (identity) を知らされ もし利害衝突の可能性があれば 依頼者がそれを確認できるという手順 4.5 (ISO/IEC 17020 4.1 項 ) 公平性が損なわれていないことを確保するために 検査機関は そのような状況を識別 評価し責任及び業務を割り振る責任を負う 4.6 (ISO/IEC 17020 4.1.6 項 ) 食品検査を実施する検査機関は 必要な要求事項を満たすことを条件として タイプ A タイプ B 又はタイプ C の検査機関として認定される 4.7 (ISO/IEC 17020 4.1.6a) 項 ) タイプ A の検査機関は 検査のみを行う独立した第三者である コンサルタント業務を提供する検査機関は ISO/IEC 17020 附属書 A の A.1 中に示す独立性に関する基準を全て満足しているとは言えない 5. 機密保持 (ISO/IEC 17020 4.2 項 ) 指針なし 6. 組織及び管理 (ISO/IEC 17020 5.2 項 ) 6.1 (ISO/IEC 17020 5.2.5 項 ) 技術管理者の役割は 検査の技術的な内容及び検査員の能力を監督し 本協会の要求事項を満たすことを確実にすることである 技術管理者は常用雇用の職員であり 異なる職員がいくつかの職務をもつことができる度合いが 組織の大きさにより変化す 初版 :2010 年 12 月 1 日 7/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

るとはいえ 通常は ISO/IEC 17020 の 8.2.3 項に示された品質保証に責任のある人物と異なる 組織における技術管理者の役職は いかなる名称でもよいが組織図の中に明確に示す 6.2 (ISO/IEC 17020 の 6.1.5~6.1.9 項 ) 検査機関は 検査方法及び手順 検査の適用範囲及び目的に精通した者により 検査を行う職員の業務が適切に監督されていることを証明できるようにする 監督のレベルは 検査員の技能及び経験につり合うものとする 業務が依頼者の要求及び検査機関の手順に従って実施されていることを確実にするために 監督には検査報告書の定期的なレビューを含める JAB 注 レビュー(review) 設定された目標を達成するための検討対象の適切性 妥当性 及び有効性を判定するために行われる活動 (ISO 9000:2000) JIS Q 17020 では review を 見直し と訳しているが 本指針では レビュー と訳すこととした 6.3 (ISO/IEC 17020 5.2.6 項 ) 管理組織の中で 下位と同様 上位の代理を務めることも許される 6.4 (ISO/IEC 17020 5.2.7 6.1.1 項 ) 教育 訓練及び資格や経験の要求事項は ISO/IEC 17020 の 6.1.3 項に対して記述された能力基準と一致していることが望ましい 7. 品質システム (ISO/IEC 17020 8 項 ) 7.1 (ISO/IEC 17020 8.2.1 項 ) 方針の表明は ISO/IEC 17020 に適合するという公約を含める 7.2 (ISO/IEC 17020 8.2.3 項 ) 品質管理者 ( いかなる名称でもよい ) は組織図で確認できる重要な役職をもつ 品質管理者は他の職務をもってもよいが 品質にかかわる事項をトップマネジメントに直接報告する権利をもつ これは ISO/IEC 17020 の 5.2.5 項に記述された技術管理者の機能と異なる機能であり 通常それは別の者の仕事であることが望ましい 7.3 (ISO/IEC 17020 8.6 項 ) 内部品質監査の目的は 検査機関の作業手順が実施されていることを検証することである 内部監査は 検査を行う職員の現地立会いを含める この現地立会いは 該当する技術的な資格及び経験を有し 内部監査の訓練をすでに受け 客観的に評価監査を実施するのに十分な独立性をもつ要員が実施する 初版 :2010 年 12 月 1 日 8/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

JAB 注 ここで 現地立会い審査 とは 検査員が検査現場で検査を実施する状況を内部監査員が見て評価することをいう 7.4 (ISO/IEC 17020 8.6.3 8.6.4 項 ) 現地立会い審査のための内部監査プログラムは 毎年 検査機関が認定された検査の全ての分野 タイプ及び範囲から少なくとも一つの検査を含むように計画する 同時にそのプログラム計画は 全ての検査員が 行う資格があるとみなされる検査の全ての分野 タイプ及び範囲において 少なくとも 4 年間に 1 回は現地立会い審査されるよう確実にする 7.5 (ISO/IEC 17020 8.5.1.2 項 ) システムのレビューは少なくとも 1 年に 1 回は行うことが望ましい 8. 要員 (ISO/IEC 17020 6.1 項 ) 8.1 (ISO/IEC 17020 6.1.2 項 ) 常勤職員は 検査機関と契約し 検査機関の品質方針及び手順を理解しそれらに従うことを確認する署名を行っている パートタイムではあっても長期の契約を維持する職員は 検査機関で働く際には 検査機関の品質システム及び手順のもとに働く という条件下では常勤職員とみなす 検査機関は このタイプの職員が ISO/IEC 17020 中の他の要求事項についていかなる利害衝突も引き起こさないことを保証する 特に検査機関は こうした職員が従事する他の業務によってその職員の公平性及び誠実性が ISO/IEC 17020 の 4.1 項に違反して損なわれないことを保証する ( 詳細は本指針 4.1 項を参照 ) 機密保持に関する要求事項(ISO/IEC 17020 4.2 項 ) に関する利害衝突の可能性も考慮されることが望ましい 8.2 (ISO/IEC 17020 6.1.3 項 ) 検査職員は 従事している特定の検査業務に見合う資格 訓練及び / 又は経験を有し 検査機関はこのことを確認する手順を実証できるようにする 特定の検査分野に関するより具体的な指針を附属書 2 に示す 8.3 (ISO/IEC 17020 6.1.10 項 ) 記録には 認定の適用範囲及び許可日によってカバーされた検査の分野 タイプ及び範囲に規定された検査業務に従事した全ての職員メンバーの能力を記載する 9. 施設及び設備 (ISO/IEC 17020 6.2 項 ) 9.1 検査機関が試験又は計測に自前の設備を使用する場合 ISO/IEC 17020 の 6.2 項の規定を満たさなければならない もし検査員が そのような試験又は計測を行う検査時に 屋内 ( 又は車両 ) にすでに据え付けられた設備を使用する場合には 検査機関は 初版 :2010 年 12 月 1 日 9/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

この設備も 6.2 項の基準を満たしていることを保証する 適切な規定を 検査の方法及び手順に含むことが望ましい 9.2 もし ( 検査 ) 設備が検査機関自身ではなく 検査される会社によって使用されるものであるならば 6.2 項の要求事項は適用されない 検査員が適合性を判断する際に参照する検査規格は 検査において 検査を受ける組織によって使用される設備に関する管理 校正 保全などについて同種の義務を課すことがある しかし検査員は 検査規格中の特定要求事項を適用するのみで 6.2 項の要求事項を重ねて適用はしない 10. 検査方法及び手順 (ISO/IEC 17020 7.1 項 ) 10.1 (ISO/IEC 17020 7.1.1 項 ) 検査機関は 使用する検査方法が文書化され 検査の適用範囲に矛盾しないことを確実にする 法律上の適合を決定するために検査が実施される場合は 手順は該当する規制の全ての要求事項を考慮する 10.2 (ISO/IEC 17020 7.1.2 項 ) この項には 効果的な検査プロセスを達成するために 検査頻度を適切に計画するという意味が含まれる その頻度は 製品又はプロセス固有のリスク 及び過去の業務記録を含む 全ての局面のリスクに関係するはずである 計画する検査頻度の基準を文書化する 10.3 (ISO/IEC 17020 7.1.3 項 ) 検査機関は 公表された方法を使用しない場合は特に 文書化され妥当性が確認された詳細な検査基準をもつ 10.4 (ISO/IEC 17020 7.1.5 項 a 及び b) 検査の適用範囲は 検査の分野 タイプ及び範囲を考慮して明白に定義する ( 附属書 1 参照 ) 11. 検査サンプル及び検査品目の取り扱い (ISO/IEC 17020 7.2 項 ) 指針なし 12. 記録 (ISO/IEC 17020 7.3 項 ) 12.1 手順では 維持されるべき記録及びその様式を規定する 検査機関が規定する文書の保管期間は 検査及び苦情の記録は少なくとも通常 5 年間 品質システム記録は 3~5 年間が適当である 初版 :2010 年 12 月 1 日 10/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

13. 検査報告書及び検査証明書 (ISO/IEC 17020 7.4 項 ) 13.1 (ISO/IEC 17020 7.4.2 項 ) 検査報告書には JAB RI300 が示すような一定の要素が必須である 適切な理解及び解釈を可能とするために 検査の適用範囲を検査報告書中に含める 検査機関は 検査報告書が契約の要求事項に従って依頼者に届けられることを保証する手順をもつことが望ましい 14. 外部委託 (ISO/IEC 17020 6.3 項 ) 14.1 (ISO/IEC 17020 6.3.1 項 ) 検査業務の外部委託は 例えば要員の病気や一時的な過負荷など 例外的な場合にのみ限られる 認定を得ようとする通常職務を遂行するための職員や専門技術を明らかに有している検査機関にのみ 認定が授与される (ISO/IEC 17020 6.1.2 項参照 ) 14.2 (ISO/IEC 17020 6.3.1 6.3.2 項 ) 外部委託を使わなければならない場合には 検査機関は 本協会又は本協会と相互承認を結んだ各国の認定機関から ISO/IEC 17020 で認定された別の機関に委託するか 又は ISO/IEC 17020 を基準とする審査を実施し 詳細を記録する 試験所の試験が検査の一部を形成する場合には その試験所は本協会又は本協会と相互承認を結んだ各国の認定機関から ISO/IEC 17025 を基準として認定されるか 又は検査機関が ISO/IEC 17025 を基準として審査を実施し 詳細を記録する もし検査機関が該当する規格を基準として 検査機関自身で審査を実施するならば 検査機関は審査を実施する能力を証明する 15. 苦情及び異議申立て (ISO/IEC 17020 7.5 項 ) 指針なし 16. 協力 (ISO/IEC 17020 5.2.2 注記 ) 指針なし 初版 :2010 年 12 月 1 日 11/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

附属書 1 検査の分野 範囲及びタイプ 検査の分野食品検査では以下の6 分野に分類される 食品加工 (Food Processing) 生肉 生魚赤肉 屠殺及び解体処理鳥肉 屠殺及び解体処理魚肉 冷蔵及び冷凍生肉の製品と調理加工品生魚の製品と調理加工品農産品 ( 果物類 & 野菜類 ) 生及び冷凍乳製品冷蔵及び冷凍卵インスタント食品 ( 冷蔵及び冷凍 ) 調理済の肉 / 魚製品を含む包装済み 加熱済み 密封シールされたパック食品包装済み食品 ( その他 ) 飲料包装済のベーカリー乾燥食品菓子軽食及び朝食用シリアル油脂食品成分他の検査エリアは以下のとおりで 必要に応じてさらに細分化される 動物飼料 (Animal feeds) 農場 (Farm) 卸売 / 流通 (Wholesale / Distribution) 小売店 (Retail stores) 建物内のケータリング (Catering premises) 検査のタイプ及び範囲検査のタイプ及び範囲は 検査される品目等を特定する JAB RL 207 参照 初版 :2010 年 12 月 1 日 12/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

附属書 2 資格 訓練及び経験 2.1 食品加工分野の検査について エントリーレベル資格検査員は 食品又は生物科学に関して専門学校での教育を受けているか 又は同等の適格性を有する 訓練検査員は ISO 9000 の主任審査員コースを首尾よく修了し 実際の審査において訓練として監督される期間の経験を有する その者は CODEX の原則に基づいた HACCP の訓練コースも首尾よく修了し HACCP 原則の理解及び適用についての能力を証明できるようにする 訓練コースが 適切で妥当であるとその業界 ( 及びその利害関係者に ) に認知されることが必須である 例えば 該当する専門的技術を有している独立機関による承認又は認証は そのコースが明記された基準を満たしているというある程度の保証を提供できる 経験検査員は 学部卒業後 最低 5 年の食品業界に関係する経験をもつ これには 製造 小売 検査又は法施行における品質管理又は食品安全の職務を含める 特定の検査分野及び範囲における訓練及び経験検査機関は 全ての検査員が 検査する資格があるとみなされる特定の分野 タイプ及び範囲における適切な訓練及び経験を有していることを証明できるようにする 検査員の能力には 少なくとも検査する各分野のレベル 及び附属書 1 が示す第 1 位のサブ区分を記録する (ISO/IEC 17020 6.1.10 項 ) 国家的に認知された訓練モジュールがない場合は 要求された特定の訓練に関して規定することは困難である 必要な訓練及び経験は リスク 及びその分野の特定の技術的要求に応じて判断されるべきである JAB 注 附属書 2において 検査員 とは 検査を実施する要員を監督する地位にあり 検査において専門的判断を行う者をいう 初版 :2010 年 12 月 1 日 13/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

様式番号 JAB NF18 REV.0 改 定 履 歴 ( 公開文書用 ) 版番号 改 定 内 容 概 略 発行日 / 改訂日 文書責任者 承認者 1 新規発行 2010-12-01 PM( 検査 ) 検査機関技術委員会 2 ISO/IEC 17020:2012 発行に伴う 規格要求事項の項番号の見直し対応 2014-01-01 PM( 検査 ) 検査機関技術委員会 初版 :2010 年 12 月 1 日 14/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日

初版 :2010 年 12 月 1 日 15/15 第 1 版 :2014 年 1 月 1 日 公益財団法人 日本適合性認定協会 東京都品川区東五反田 丁目 五反田 ビル Tel. 03-3442-1217 Fax. 03-5475-2780 本協会に無断で記載内容を引用 転載及び複製することを固くお断りします