<4D F736F F F696E74202D F8D7C EE682E DD C92A188CF88F589EF298CF68A4A B8CDD8AB B83685D>

Similar documents
Lubricated Compressor

indd

業務用空調から産業用まで 圧倒的な効率で省エネやCO2排出量削減に 貢献するKOBELCOのヒートポンプ ラインナップ一覧 業界最高効率の高い省エネ性 シリーズ 全機種インバータを搭載し 全負荷から部分 機 種 総合COP 冷房 供給温度 暖房 熱回収 冷温同時 製氷 冷媒 ページ HEMⅡ -10

目次 1. 実施内容について 背景と目的 2. 海外 P2G 事例 3. FSの中間報告 システム機能概要図 主要設備仕様案 主要設備面積試算と水素量試算 想定スケジュール 技術的要件 送電線 FSにおける今後の検討スケジュール 2017 Toshiba Corporation / Tohoku-E

Microsoft PowerPoint - 08.【JPN】WG3.ppt [互換モード]

Microsoft Word - 整備基本計画0319[1]

(様式**)

全油圧ポンプ仕様表:日本プララド

<4D F736F F D2089C692EB BF B C838C815B CC AF834B E2895BD90AC E368C8E29>

PowerPoint プレゼンテーション

HPIS

資バルブの材質 青銅 ( 砲金 ) バルブ 料JIS H 5111 CAC402 (BC2) CAC403 (BC3) CAC406 (BC6) CAC407 (BC7) 銅 (Cu) 錫 (Sn) 化学成分 (%) 機械的性質 亜鉛 (Zn) 鉛 (Pb) その他 引張強さ 伸び (N/mm2)

01盤用熱対策機器_coolcabi.indd

MAX N2 R PSA LCD

第 2 章各論 1. フェーズ 1( 水素利用の飛躍的拡大 ) 1.2. 運輸分野における水素の利活用 FCV は 水素ステーションから車載タンクに充填された水素と 空気中の酸素の電気化学反応によって発生する電気を使ってモーターを駆動させる自動車であり 一般ユーザーが初めて水素を直接取り扱うことにな

熱効率( 既存の発電技術 コンバインドサイクル発電 今後の技術開発 1700 級 ( 約 57%) %)(送電端 HV 級 ( 約 50%) 1500 級 ( 約 52%

水素ステーション用耐水素脆性材料 「EXEO-316」

空港での 素利活 に向けた検討会 資料 (1/14) 燃料電池 (FC) フォークリフトの取組み FC = Fuel Cell ( ベース 両 : 積載荷重 2.5t 電動フォークリフト ) 2016 年 7 月 5 日 株式会社豊田自動織機 産 FC プロジェクト Copyright(c) 201

WGP150C/224C/300C/475C/615C WGP150C WGP224C WGP300C WGP475C WGP615C 4.03 / / / / /

Xamテスト作成用テンプレート

附属書A(参考)品質管理システム

ACモーター入門編 サンプルテキスト

PowerPoint プレゼンテーション

CP-V 真空用ドレン回収ポンプ 型式選定チャート ( 流入水頭 1m 時 ) 低揚程タイプ < 最大揚程約 14m> 高揚程タイプ < 最大揚程約 20m> 1. 実際には流入水頭 対象装置 運転条件などにより決定されます 詳細はお問い合わせください 吸引ドレン量 ( 流入水頭 1m 以外の数値に

伝熱学課題

PowerPoint プレゼンテーション

Japanese nuclear policy and its effect on EAGLE project

高効率窒素プラント導入 工場 事業場間一体 省エネルギー事業 山陽エア ケミカルズ株式会社 ( 岩谷産業グループ ) 三井化学株式会社

スチームコンプレッサーユニット 仕様 接続 本体材質 型式 SC1-1 SC1-2 SC1-3 SC2-1 SC2-2 SC2-3 SC7-1 SC7-3 制御弁 COS CV-COS CV10 COS CV-COS CV10 COS CV10 最大吸入蒸気量 最高使用圧力 PMO 駆動蒸気圧力範囲

目次 エネ ビジョンについて 排熱利用について 排熱回収事例 1 ヒートポンプの用途 / 特徴 排熱回収事例 2 排熱回収事例 3 排熱回収事例 4 補助金利用 排熱利用システム検討について

スクリーンフィルタ.indd

PA10-02-標準マルチ(UX).xls

Microsoft Word - MBV-LDカタログ

1 事業全体の成果 2

<4D F736F F D D F944D8CF08AB78AED82CC E682E889C AB834B A682A DC58F4994C

D 液 日団協技術資料 D 液 地下埋設式バルク貯槽の発生能力 1. 制定目的 バルク貯槽を地下埋設し自然気化によってLPガスを消費しようとする場合 需要家の消費量に対して十分な量のLPガスを供給することのできる大きさのバルク貯槽を設置しなければならないが バ

電解水素製造の経済性 再エネからの水素製造 - 余剰電力の特定 - 再エネの水素製造への利用方法 エネルギー貯蔵としての再エネ水素 まとめ Copyright 215, IEEJ, All rights reserved 2

Engine Pocketguide _JPN_01

資料3 船舶ワーキンググループにおける検討方針等について

1.1 テーラードブランクによる性能と歩留りの改善 最適な位置に最適な部材を配置 図 に示すブランク形状の設計において 製品の各 4 面への要求仕様が異なる場合でも 最大公約数的な考えで 1 つの材料からの加工を想定するのが一般的です その結果 ブランク形状の各 4 面の中には板厚や材質

50MEtV 仕様一覧 射 出 スクリュ直径 単位 mm 射出ストローク mm 理論射出体積 標準 超高速 仕様項目 機種 cm 射出装置名 - 0.7H 1.5H - 射出率 cm 3 /s 60

1. 用役 ( ユーティリティー ) と用役設備 用役 ( ユーティリティー ) の種類 用役 ( ユーティリティー ) の起動手順 電力供給設備 電力の種類と電圧 電力供給設備とは 発電設備.

業界初大風量の換気装置との接続により 大空間の温度 湿度 換気量を一元管理できるマルチエアコン VRV X VRV A シリーズを新発売 2018 年 2 月 1 日 ダイキン工業株式会社は マルチエアコンの最高級モデル VRV X シリーズ (22.4kW~118.0kW 全 18 機種 ) と

株式会社神戸製鋼所及びグループ会社、三菱マテリアル株式会社子会社の不適切行為に関する調査について

海外における 水素導入の現状調査


PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D2091E6328FCD208DD08A5182CC94AD90B681458A6791E A834982CC93578A4A2E646F63>

水冷式冷却専用チラー5~20馬力

reVILO_front_cover_120406

円筒型 SPCP オゾナイザー技術資料 T ( 株 ) 増田研究所 1. 構造株式会社増田研究所は 独自に開発したセラミックの表面に発生させる沿面放電によるプラズマ生成技術を Surface Discharge Induced Plasma Chemical P

の安全を担保する充填手順を提案した. 本提案は, SAE J2601 に参画する OEM( 自動車メーカー ) の賛同を得て,2007 年に OEM 連名文書 Release A プロトコルとして発行された. Release A における通信充填の考え方は, 以下のとおりである.( 図 3 参照 )

事例2_自動車用材料

宮崎.indd

<4D F736F F F696E74202D E9E91E382D682CC88B38F6B8BF38B438EA993AE8ED C28E528A E58A D190E690B6816A2E7

項目 コンプレッサに関する下記 4 つの法令についてご紹介します 騒音規制法 振動規制法 第二種圧力容器 フロン排出抑制法 水質汚濁防止法 下水道法 Corporation, Inc. All rights reserved 2

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - koudoka-seika-004

1

D 液 日団協技術資料 D 液 地上設置式横型バルク貯槽等の発生能力 1. 制定目的 バルク貯槽又はバルク容器 ( 以下 バルク貯槽等という ) を設置し 自然気化によってLP ガスを消費しようとする場合 需要家の消費量に対して十分な量のLPガスを供給すること

技術資料 387 F 社東京都 H21.05 Hフーズ北海道 H21.05 N 流通センター佐賀県 T 物流センター千葉県 I 社福岡県 H21.09 M 食品山形県 H21.09 T 物流センター千葉県 Q 流通香川県 N 冷蔵新潟県 I 食品福岡県 S 社埼玉県 Kフーズ愛媛県 S 冷蔵宮城県

1. 火力発電技術開発の全体像 2. LNG 火力発電 1.1 LNG 火力発電の高効率化の全体像 1.2 主なLNG 火力発電の高効率化技術開発 3. 石炭火力発電 2.1 石炭火力発電の高効率化の全体像 2.2 主な石炭火力発電の高効率化の技術開発 4. その他の更なる高効率化に向けた技術開発

ボイラー構造規格第 62 条 問 1. 最高使用圧力の異なるボイラーを主蒸気管で継ぐ場合, 低圧側ラインには, 安全弁が必要か 容量は, 高圧蒸気量の容量が必要か ( 下図参照 ) 答 1. 設問の場合は, 低圧側ラインに安全弁は必要である その吹出し設定圧力は, 低圧側ラインの最高使用圧力を超えな

平成 21 年度 JHFC( 燃料電池システム等実証研究 ) 活動報告 ( 自動車 新燃料部 ) 阿部正 山村俊行 黒田長秋 増井貞人 手塚俊雄 1.JHFCの目的 1.1 はじめに地球温暖化問題に対処するため 温室効果ガスの大幅な削減が求められ そのための革新技術として 燃料電池自動車 (FCV:

CAT No O ASZE A.Z AVF S A-ZV あらゆる部分にお客様からのご提案を取り入れさせていただいております

J I S J A S O 廃止提案書 1. 対象規格 JASO M 304:02 ( 自動車用発泡体 ) 2. 廃止の背景と理由この規格は自動車用の断熱 防音 防振及びクッション用材料の性能 試験方法を標準化する趣旨で 1969 年に制定され 以後 4 回の改正が行われた なお 本年度の定期見直し


高層ビルのEV設置計画

水素の 利用 輸送 貯蔵 製造2030 年頃 2040 年頃庭用海外 水素 燃料電池戦略ロードマップ概要 (2) ~ 全分野一覧 ~ 海外の未利用エネルキ ー ( 副生水素 原油随伴カ ス 褐炭等 ) 水素の製造 輸送 貯蔵の本格化現状ナフサや天然カ ス等フェーズ3: トータルでのCO2フリー水素供

力率 1.0(100%) の場合 100% の定格出力まで有効電力として発電し 出力できます 力率 0.95(95%) の場合は 定格出力の 95% 以上は有効電力として出力できません 太陽光発電所への影響 パワコンの最大出力が 95% になるので 最大出力付近ではピークカットされます パワコンの出

1 熱, 蒸気及びボイラーの概要 問 10 伝熱についての記述として, 誤っているものは次のうちどれか (1) 金属棒の一端を熱したとき, 熱が棒内を通り他端に伝わる現象を熱伝導という (2) 液体又は気体が固体壁に接触して流れ, 固体壁との間で熱が移動する現象を熱伝達又は対流熱伝達という (3)

スロットルチェック弁 RJ 27536/ /8 形式 Z2FS サイズ 25 シリーズ 3X 定格圧力 35 MPa 定格流量 360 l/min tb0222 目次 内容 ページ 特長 1 形式表示 2 シンボル 2 機能 断面図 3 仕様 4 性能線図 5 外形寸法 6 入手可能なス

プラグイン01_FRL-230(233,236).indd

北杜市新エネルギービジョン

190

PowerPoint プレゼンテーション

P1.eps

一体接合一体接合の工法工法 TRI System~ との一体接合技術 ~ 本技術は 新しい考え方によるとの一体接合技術です 本技術の特徴は への接合膜形成技術とインサート成形技術を用いて 接着剤を使わずにとを一体接合させるところにあります 本技術による一体接合方法の一例をモデル化すると 図のようにな

JCM1211特集01.indd

水素ステーション用超高圧水素ガス圧縮機の概要

Microsoft PowerPoint - 第12回PCB講演会 ppt [互換モード]

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

DURACON POM グレードシリーズ ポリアセタール (POM) TR-20 CF2001/CD3501 ミネラル強化 ポリプラスチックス株式会社

CSM_XS2_DS_J_11_2

CSM_G5Q_DS_J_1_14

P116-P119 _ SMPi_1-4P_02

バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

DURO-TA XT キーバーチャック 小径から大きなワークまで柔軟に対応する軽量チャック

IM-P Rev.1 AB Issue FV 型フラッシュ タンク取扱説明書 1. 製品仕様 2. 設置 3. 始動前 4. 運転 5. 保守

CSM_G7L_DS_J_1_15

CSM_G6J-Y_DS_J_1_8

PPシリーズ ポリアミド製空圧式アクチュエータ -ロータリータイプ -ポリアミド樹脂製 -軽量 高耐食性 - I SO DI N 3337 VDE NAMUR ジャンクション株式会社 102 0072 東京都千代田区飯田橋1 12 2 エスダブルビル2F TEL 03 52

untitled

‰à„^›œŁt.ai

発電機・溶接機等.indd

パイロットチェック弁 形式 Z2S RJ エディション : 改訂 : サイズ 6 シリーズ 6X 定格圧力 31.5 MPa [4568 psi] 定格流量 60 l/min [15.8 US gpm] tb0256 特長 縦型サンドイッチプレートバルブ DI

<4D F736F F D DC58F4994C5816A8C9A8DDE E9197BF88EA8EAE2E646F6378>

フルコーンパターンノズル 品 名 型 式 フルコーンノズル.1 セパレート式 KSF, KSFG 一体式 KSFS, KSFHS, KSFH, KSFI フランジ式 KSF F 楕円吹ノズル.6 フルコーンパターンノズル セパレート式 一体式 角吹ノズル KSE, KSE S, KSE H KSE

スライド 1

FANUC i Series CNC/SERVO

Transcription:

神戸製鋼グループの水素ステーションへの取り組みと機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み 2014 年 3 月 4 日資源エネルギー庁 水素燃料電池戦略協議会ワーキング発表 神戸製鋼所 営業企画部 水素 燃料電池推進 PJ 担当 機械研究所 主任研究員兼務 三浦真一

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.2

高圧水素カ ス雰囲気下材料試験装置 使用圧力 : 最大 120MPa 使用温度 :-50 ~120 容器内法寸法 :φ150 450mm [A286] 軸力支持方式 : フ レスフレーム [K-TEN780A] 試験片取出方式 : 下方取出 圧力制御操作 : 手動操作 温度制御操作 : 恒温槽 & シ ャケット 試験機動的荷重 : 最大 100kN 装置本体全体 圧力容器部分 圧縮機 P.3

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.4

世界トップクラスのレシプロ圧縮機メーカー 1915 年 日本初の国産 1 号機のレシプロ圧縮機を製作 神戸製鋼所は GE Nuovo Pignore( 伊 ) Dresser-Rand( 米 ) Burckhardt( スイス ) Thomassen( 蘭 ) に並ぶ世界トップクラスのプロセス用レシプロ圧縮機メーカ 水素インフラ用圧縮機の実績 水素プラント用圧縮機 ( 水素ボンベ充填用 20MPaクラス ) 国内シェア No.1 全国に約 20ヶ所納入水素ステーション用圧縮機独自開発 100MPa / 50 Nm 3 /h ( 無給油式 ) を世界で初めて商品化 (2003 年 ) 岩谷産業殿研究所で今でも高圧水素機器の開発 検証にご利用いただいています 直接充填方式水素ステーション用圧縮機の研究開発 NEDO 技術開発機構 2011~2012 年試作機の開発 設計 製作 および運転検証 大型化インバーターの採用 ( 頻繁な起動停止 流量変化運転 ) 無給油レシプロとし 燃料電池への将来的な影響に配慮現在も継続研究中 P.5

HySUT 海老名中央水素ステーションに納入した高圧 低圧パッケージユニット 写真提供 :JX 日鉱日石エネルギー殿 P.6

P.7

HyAC ハイアック 特徴 無給油 ピストン式 インバータによる容量調整 ( 大容量圧縮機 ) コンパクト熱交換器との組合せによる小型化 ( 省スペース ) 低圧圧縮機と高圧圧縮機を1パッケージ化約 1MPaの水素を約 80MPaまで昇圧 吸込圧力 0.6MPa 低圧圧縮機 40MPa 300Nm 3 /h 高圧圧縮機 82MPa 1200Nm 3 /h P.8

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.9

右 :HySUT 海老名中央水素ステーションタツノ殿水素ディスペンサーに組み込んだ 100MPa -40 まで冷却するコンパクトなプレクーラー 写真提供 :JX 日鉱日石エネルギー殿 P.10

ALEX のご紹介 ( 当社の基盤技術 ) * コンパクト熱交換器である ALEX=Brazed ALuminum Plate-fin Heat EXchanger, を 40 年以上製作した実績があり この種の熱交換器の性能設計および製造技術を有する * これらの技術をもとに マイクロチャネル熱交換器 (DCHE) および反応器 (SMCR) の開発を行っている DCHE (Diffusion bonded Compact Heat Exchanger) SMCR (Stacked Multi- Channel Reactor) P.11

DCHE 製作の流れおよび特徴 < 製作方法 > 素材 化学エッチング 積層 拡散接合 SUS316L など 流路形成 流路 接合体外観 エッチング流路 < 特徴 > 1 耐圧性能 耐熱性 ( 高温 低温 ) に優れる ( 拡散接合により SUS316L 母材と同等 ) 接合面 接合部断面写真 * 拡散接合母材を密着させ 母材の融点以下の温度条件で 塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して 接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法 (JIS Z3001 溶接用語より抜粋 ) 2 伝熱性能に優れコンパクト ( 単位体積あたりの伝熱面積が大きい Shell&Tube の約 1/10 サイズ ) 3 多流体熱交換器の設計が可能 ( プレートの積層組合わせで複数の熱交換器を一体化可能 ) P.12

HySUT 海老名中央水素ステーションで採用いただいたディスペンサー用プレクーラー 写真提供 :JX 日鉱日石エネルギー殿 P.13

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.14

水素向け材料に関する取り組み 水素脆性の影響度評価を実施し 社内にノウハウを蓄積中 < 実施体制 > ( 機器 : 事業部 ) 機器設計 使用条件決定 材料設計 評価手法 試験装置 ( 材料 : 研究所 ) ( 評価 : コベルコ科研 ) 対象例 : SUS316L 拡散接合部の影響 ( 低温 高温 ) SUH660 相当 圧縮機シリンダーに用いる高強度材料 ( 常温 高温 ) P.15

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.16

水素ステーションエンジニアリング P.17

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.18

2014 年度版候補ガソリンスタンドに対して敷地面積が大きな課題機能を徹底的に絞り パッケージ化 P.19

P.20

P.21

神戸製鋼圧縮機系の汎用ユニット製品群 ト ライスクリュ式圧縮機 KS 半密閉スクリュ式バイナリー発電機 マイクロバイナリー スクリュ式蒸気発電機 スチームスター オイルフリースクリュ式圧縮機 Emeraude スクリュ式蒸気圧縮機 MSRC スクリュ式圧縮熱回収蒸気駆動式圧縮機 Kobelion-SD スクリュ式ヒートホ ンフ チラー HEM/HR スクリュ式ヒートホ ンフ蒸気供給システム SGH スクリュ式冷凍機 izα P.22

KOBELCO COMPRESSORS AMERICA, INC コベルコ コンプレッサ アメリカ. カリフォルニア州コロナに圧縮機を組み込んだパッケージユニット工場 技術検証後 米国での事業展開も視野に P.23

1. 高圧技術高圧水素ガス雰囲気下材料試験装置 2. 圧縮機技術直接充填用高圧水素圧縮機 HyAC の開発 3. 熱交換器技術拡散接合型コンパクト熱交換器 DCHE の開発 4. 材料技術機器開発に伴う材料の健全性検証 5. エンジニアリング技術水素ステーション建設のとりまとめ 6.2014 年 HyACmini リリース 7. 機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み P.24

機器 製品メーカーからみたコストダウンへの取り組み 1) 日本の水素ステーションと海外の水素ステーションを比較し 日本の水素ステーションの価格が高いのは 高圧ガス保安法の厳しさが主で全体コストが 2 倍,3 倍になることはないと考えます 機器メーカーとして圧縮機 熱交換器などは 海外に輸出し国際商戦で海外勢と競っていますが 日本向けと海外向けで機器価格が大きく異なることはないと考えています 海外と国内の価格の違いは 仕様の違いが一番なのではないでしょうか? 海外ステーションの価格が安いという議論において 仕様と価格がセットになって議論されていません 日本では METI 殿 /NeV 殿で将来 FCV 一般販売以降を見越した本格的仕様での公募がなされています (640kg/D = 300Nm 3 /h 海外のステーションは 100~200kg/D ) 海外では 自社保有ステーション用の価格であり仕様は日本のものとかなり違うのでは 前提となる 気温の設定も大きく違う可能性外気温を日本の夏の最高気温 35 を前提として設計すると 欧州の20 を前提とした設計とでは40 の水を冷却する場合 40 /35 と 40 /20 とでは伝熱面積で3 倍違ってしまいます P.25

1) バックデータ 1 公開情報によるアメリカ カリフォルニア州の水素ステーションの平均的規模 P.26

1) バックデータ 2 公開情報によるアメリカ カリフォルニア州の水素ステーションの機器仕様 0.75kg/h の高圧圧縮機 6.7 時間 / 台 *( 公開情報であるが元情報の精査必要 ) 平成 24 年度経済産業省委託事業平成 24 年度水素ネットワーク構築導管保安技術調査事業報告書 ( 公開情報 ) より 右 : Torrance のステーションの圧縮機 = 処理仕様として大きな仕様のものではありません 日本で求められている仕様と同じとは思えません プラント設備として 価格と同時に仕様自体を比較すべき P.27

1) バックデータ 3 米国 CA 州カリフォルニア州の水素ステーション状況 ステーション所有 運用形態水素製造方法充填圧力 Torrance 米国トヨタ敷地で SHELL に委託 化学工業用水素パイプラインから一部抜出 水素供給能力 Total Cost Estimated 35/70MPa 50kg/ 日 Estimated Harborcity Chevron の民間ガソリンスタンドオーナーの所有狭小スタンド APCI の 50MPa ガスチューブトレーラーを陸置き 35/70MPa 100kg/ 日 $2.5 million Fountain valley 下水処理場 ハイウェイ出入り口直近にある専用スタンド 下水処理場の発酵メタンを溶融炭酸塩型燃料電池で利用したときの排ガスとしてでてくる水素 35/70MPa 100kg/ 日 $8.2 million Irvine Newportbeach Emeryville 大学 (UCI) 所有の専用ステーション SHELL の民間ガソリンスタンド大規模スタンドで設備も十分な敷地 路線バス用大規模ステーション 液体水素を気化して利用 35/70MPa 100kg/ 日 SMR 改質して水素を製造 35/70MPa 100kg/ 日 $4.0 million 太陽光による水電解水素製造 35/70MPa 60kg/ 日 $5.6 million Estimated cost に関しては http://www1.eere.energy.gov/hydrogenandfuelcells/ State Experience in Hydrogen Infrastructure in California より CA のステーションは機器という観点からは いずれも小規模なステーションで 様々な形態のものを実証しているというイメージでは FCV 自体も市場にない状況であり 海外 ST は最適化が図られているわけではなく 日本の 5 年くらい前の状況のイメージなのでは? 規模 仕様の小さなステーションの価格が安いのは当然です P.28

1) バックデータ4 国内 海外の違いとして 欧米と日本の夏の気温の違い ( 例えば20 vs 35 と設定 ) だけでも熱交換器の機器ハード設計が大きく異なる 国内と海外の仕様の違いも認識すべき Q = UA TLMTD Q: 熱交換量 U: 総括伝熱係数 A: 伝熱係数 TLMTD: 対数平均温度差 TLMTD: = ( B- A) / ln( B/ A) A=A2-A1 B=B2-B1 <Case1> A1 空気 20 Q kw B1 A2 B2 40 45 熱交換器 (Air Fin) <Case2> A1 空気 35 Q kw B1 A2 B2 40 45 熱交換器 (Air Fin) Q kw 熱交換器 Q kw 熱交換器 45 圧縮機 120 45 圧縮機 120 A=40-20=20 B=45-20=25 TLMTD= (25-20)/ln(25/20) =22.4 A=40-35=5 B=45-35=10 TLMTD= (25-20)/ln(25/20) =7.2 * 熱交換量 Q 総括伝熱係数 U が一定と仮定すると 対数平均温度差 TLMTD で約 3 倍 伝熱面積 A( 熱交換器サイズ ) が 3 倍異なる P.29

2) 大きなコストダウンに必要なことは 1 仕様の明確化 2 全体設計による簡素化 3 量産効果による製造コストダウン 今回のパッケージの考え方 仕様を極力絞ること ( 初期型モデルとしての提案 ) 差圧充填を想定した小容量圧縮機ただし 1 台で 82MPa まで一気に昇圧タンクは最低限とし増設対応可能にする 他にも考え方はあると思いますが 直接充填に拘らないシステムの提案 フットプリントを小さくすること水素 ST を設置できるガソリン CNG スタンド候補を極力増やす コストダウンすること バラバラのものをまず一体化した フットプリント 土建工事の極小化 現地工事の最小化 工事部分の内製 工期短縮 冷凍機や圧縮機 タンク容量を最適化 * 当社としては圧縮機 冷凍機 熱交換器などは内製継続して量産できればさらにコストダウンも可能に P.30

3) 機器 製品メーカーにとっての課題 様々な課題 求められる仕様が混在し 決められない もしくはわからないため混乱している 直接充填 差圧充填 充填プロトコル ( 水素温度 < 40 30 20 >) ( 流量変化幅 ) 装置規模の前提 ( N 台 / 時間 N 台連続充填 連続充填時間間隔 ) 充填圧力 ( 70MPa, 82MPa, 87.5MPa ) 装置規模 ( 吸込圧力 吐出圧力 処理量 ) < インフラ向けとして重要な機器を最適設計できるために コンパクト化 使いやすさを追求できるが 上記要求が混在する現状は 非汎用的な設計 ものづくりとならざるを得ません > コストダウン検討にもコストはかかる 特に 超高圧機器は 製作に時間 / コストがかかります 非汎用の業務内容で 汎用のコストは無理 本来は 作って 試して 修正して 試して 作り直す の繰り返しによる最適化を通した低コスト化が必要 (FCV が 1 億円から数百万円に下がっていったように ) 設計 製作に 1 年近くかかり 実験 改造も含めると 1 サイクルに最低 2 年 議論されるコストダウンアイデア 内容が この数年 数ヶ月でもどんどん変わっている 高圧機器 プロセスの開発は 将来を見通したアクションが必要 メーカー単独で達成できるものではなく 皆様にご提案 ご協力をお願いすることしかできませんが スピード感がもっとも重要であると考えます P.31

納期の問題 高圧機器 大型機器の場合 非汎用であれば通常受注から試運転完了まで長期間かかる 仕様が統一され 繰り返し生産できるようになれば納期短縮も可能になりますが 今は仕様が流動的であるため ほとんど非汎用と同等のステップでの設計 製作となっています 仕様検討を行い 使いやすいステーションを目指し試行錯誤が続く状況下 納期短縮が難しく一番のネックになっています 納期を短縮するために様々な検討を行いますが 無理な納期短縮はコストアップの要因となります ( 市場として落ち着き 安定して生産できるようになれば別だと思いますが ) 今のような混沌とした状況下 高圧機器を同時期に発注 同時の検収ということになると社内検査や現地検査が各ユーザー様で重なることもコスト削減を難しくすると予想されます 市況の問題 工場向けのような大型の設備機器には 市況が大きく影響します 景気が回復すれば 材料費や工事費用も高騰しますし 特に現地工事費用は大きく影響をうけます P.32

FCV を一般販売し 普及を目指すのであれば 高圧ステーション用機器の開発 最適化は必要 現今の状況下 スピード感が最優先! METI 殿 /NEDO 殿プログラムの意義は高く 欧 米の機器が日本製のものより一概に進んでいる 安いということはないと思います METI 殿 /NeV 殿公募仕様 ( 中型 )300Nm 3 /h 国際マーケットにはこの様な仕様のステーション 機器がまだほとんどないのでは? だからこそ 本格普及期を目指した取り組みとして重要 最適化 低コスト化 実用化が必須 日本としては 海外製品を輸入できるようにすることよりも FCV とともに技術パッケージとして海外に輸出できるような取り組みを行うことこそ ( 長期的には ) 低コスト化に資するのではないでしょうか? P.33

FCV の拓く 新しいエネルギーの世界へ ご清聴ありがとうございました P.34