総合レビユウー

Size: px

Start display at page:

Download "総合レビユウー"

たかよししげまつ
5 years ago
Views:

1 総合レビユー日本鯨類研究所とのこれまでの共同研究成果と今後の展開福井豊 ( 代表者 ) 帯広畜産大学家畜増殖研究室 1. 背景と目的 1991 年夏私は大隅清治著のクジラは昔陸を歩いていた (PHP 研究所 ) を読みクジラの繁殖生理がウシやヒツジと類似している所が多い事を知ったこれまで家畜の体外受精に関する研究を行っていたことからクジラ精子や卵子に関する資料情報を収集しクジラ学に興味を持ったそしてクジラできればヒゲクジラ類の生きた精子や卵子を見たいと思うようになった 1992 年以来貴研究所との共同研究が始まり現在までほぼ毎年南極海鯨類捕獲調査に参加させて頂いた私自身も第 9 次南極海鯨類捕獲調査 (JARPA:1995/1996) に参加しクロミンククジラの未成熟卵子の体外成熟, 体外受精および体外培養で初期桑実胚 (16 細胞期 ) を得たその時点では体外成熟率は30% 以下と低率であったがウシやヒツジ卵子の体外受精と同様にクロミンククジラ胚特に胚盤胞 ( 細胞数個 ) を体外で作出する事もそんなに困難とは感じなかった体外受精によるクロミンククジラ胚の発生率を向上させるには新鮮なクロミンククジラの卵子, 精子を使う必要があるしかし JARPA や JARPA-II に調査員として参加した大学院生や学部学生が常時母船内で体外受精の実験に従事する事は不可能であるため 2000 年以降は凍結保存精子を作成し同時に凍結またはガラス化保存された未成熟卵子を大学に持ち帰り研究室で体外成熟, 体外受精及び体外培養を行ってきたこれによりクロミンククジラやその他ヒゲクジラ類の精子卵子に関する多くの新知見が得られたが凍結保存またはガラス化保存された未成熟卵子の体外成熟率は新鮮卵子に比べて低く体外受精や顕微授精 ( 卵子細胞質精子注入 : Intracytoplasmic Sperm Injection: ICSI) 後の卵子分割率も15% 以下と低率であ 1

2 った 2002 年からは2003 年を除き北西太平洋鯨類捕獲調査 (JARPN-II) の釧路沿岸調査にも参加させて頂き新鮮ミンククジラ卵子の体外成熟培養を行ってきた 2003 年には福井が約 2ヶ月間北西太平洋鯨類捕獲調査 (JARPN-II) に参加させて頂きミンククジラのほかニタリクジラやイワシクジラ精子も2 3 頭分であったが凍結保存することができたこれまでの共同研究で得られた貴重なデタおよびサンプルを有効利用し多くの新しい知見が得られておりこれまでに国際雑誌や学会雑誌に公表して来た ( 公表論文リスト参照 ) しかしながらクジラ卵子の体外成熟体外受精( 顕微授精 ) に関する研究においていまだクロミンククジラおよびミンククジラ胚盤胞期の胚は作出されていないよってこれまでの共同研究成果をまとめ将来の展望として今後 3ヶ年の研究計画においてクロミンククジラ及びその他鯨類の胚盤胞期の胚を体外生産する事を最大限の目的とする 2. これまでの研究成果本代表者は 1992 年より貴研究所の協力を得て南極海および北西太平洋鯨類捕獲調査に参加させて頂き雌雄クロミンククジラミンククジラ及びその他ヒゲクジラ類の繁殖生理学内分泌学及び生殖工学に関する研究を行なってきたこれまでの共同研究に置ける主な研究成果を以下に列記する 1) 1993/1994 年 : 精管から回収されたクロミンククジラ精子の凍結保存に成功した 2) 1995/1996 年 : 福井が第 9 次南極海鯨類捕獲調査に参加してクロミンククジラ未成熟卵子の体外成熟 (27%) および体外受精後に16 細胞期胚を含む分割卵子 (5%) を得た 3) 1996 年 : 雌雄クロミンククジラの血清中および下垂体中の卵胞刺激ホルモン (FSH) 黄体形成ホルモン(LH) を酵素免疫測定法で初めて測定し捕獲時期や雌雄差による変動を明らかにした 4)1997 年 : クロミンククジラ卵母細胞 ( 未成熟卵子 ) の体外成熟, 体外受精に関する論文を発表 5)1998 年 : クロミンククジラ卵母細胞の凍結保存と融解後の形態学的変化 2

3 を電子顕微鏡で観察した 6)1999/2000 年 : 第 13 次南極海捕獲調査に参加した浅田ら ( 帯広畜産大学 ) はクロミンククジラ卵母細胞の体外成熟率を向上させ (30%) 新鮮希釈精子による体外受精後桑実期胚 (32 細胞期 ) の作出に成功した 7)2001 年 : 未成熟卵子および体外成熟卵子の凍結保存胎子卵巣精巣組織その他体細胞 ( 卵丘細胞胎子皮膚細胞 ) の凍結保存を試みた 8)2002/2003 年 : 第 16 次南極海鯨類捕獲調査に参加した岩山ら ( 帯広畜産大学 ) はクロミンククジラ未成熟卵子をガラス化保存 ( 超急速凍結法 ) した後クジラ卵胞液を添加した体外成熟用培養液を用いて2 日間で体外成熟卵子を作出させることに成功した 9) 2003 年 : 福井が北西太平洋鯨類捕獲調査 (JARPN-II) に参加してミンククジラのほかニタリクジラやイワシクジラ精子を凍結保存した 10) 2004 年 : 生見ら ( 帯広畜産大学 ) はブタ及びウシ除核卵子細胞質内にクロミンククジラ体細胞核を注入して 2 4 細胞期のクロミンククジラクローン胚を作成し異種間体細胞クジラクローン胚作成の可能性を示唆した 11) 2004/2005 年 : 第 18 次南極海鯨類捕獲調査に参加した藤平ら ( 帯広畜産大学 ) はガラス化保存したクロミンククジラ未成熟卵子を加温後に体外成熟 ( 成熟率約 30%: 新鮮卵子の体外成熟率は50 60% に向上 ) 顕微授精(ICSI) を行い 2 6 細胞期の分割卵子を得た 12)2005 年 : 大西ら ( 帯広畜産大学 ) は安全な動物性スフィンゴ脂質濃縮物を分離生産することを目的としてクロミンククジラ表皮部に含まれる脂質成分を分析した南極海鯨類捕獲調査によって得られたクロミンククジラの皮部 ( 黒皮部 ) から外層部と内層部を分離してクロロホルムメタノール混液を用いて脂質を抽出したその結果複合脂質画分は全脂質の 25 40% を占めておりその弱アルカリ処理物中には著量のセレブロシドコレステロール硫酸およびスフィンゴミエリンが含まれていたまた外層部にはジグリコシルセラミドの存在も認められたセレブロシドの構成脂肪酸としては炭素数 30 以上のモノ不飽和タイプのノルマル酸およびヒドロキシ酸が見出された以上の基礎研究の結果から皮膚角質層の脂質成分の役割を比較生化学的に考 3

4 察する上で海棲動物 ( クジラ ) 表皮のスフィンゴ脂質組成の解析は大変重要である事を示唆した 13)2006 年 : 佐々木 ( 帯広畜産大学 ) らはクロミンククジラの胎盤および子宮の形態学的特徴を組織学的に検索するとともに免疫組織化学的研究を行い性ステロイドホルモンの産生能を確認するためにステロイド合成酵素であるP450sccの発現と分布を明らかにした 14)2006 年 : 保地ら ( 信州大学 ) はクロミンククジラ精子の中心体に由来する星状体の形成とチューブリン繊維網の成長およびクジラ半数体雄性生殖細胞が有するカルシウムオシレーション誘起能力と卵子活性化能力との関係を明らかにした 15)2006/2007 年 : 渡部ら ( 帯広畜産大学 ) は凍結融解されたニタリクジラ精子をマウス卵子に注入してニタリクジラ精子がマウス卵子を活性化する事およびニタリクジラ精子染色体検査が可能である事を示した 16)2007 年 : 浦島ら ( 帯広畜産大学 ) は2002 年のクロミンククジラ乳中の糖質を分析し主要糖質はラクトースでありオリゴ糖の存在を明らかにしたまた 2007 年にはニタリクジラおよびイワシクジラの乳成分を分析しクロミンククジラと異なるオリゴ糖の存在を示した 17)2007 年 :2004 年,2005 年 206 年の3ヶ年間, 北西太平洋鯨類捕獲調査 ( 釧路沿岸調査 ) に参加して得られた新鮮なミンククジラら卵子の体外成熟顕微授精 (ICSI) を行い分割卵子を得た以上の研究成果は以下に添付した研究論文や学会発表並びに大学院博士課程 (2 名 ) 修士課程 (6 名 ) そして学部学生 (11 名 ) の修了論文および卒業論文として公表, まとめられている 3. 今後の展開今後の展開として以下の3カ年次計画でクロミンククジラ及び他のヒゲクジラ類の胚盤胞を体外作出する事を最大の目標として日本鯨類研究所との共同研究を継続したい得られた胚盤胞は凍結またはガラス化保存し今後の研究に託す 4

5 1) 2007 年 ( 平成 19 年度 ) クロミンククジラおよびその他ヒゲクジラ類の未成熟卵子のガラス化法の改善これまでのクジラ卵子のガラス化法を改善して加温後の体外成熟率を50% までに向上させるその後顕微授精 (ICSI) や体細胞クローン法により胚盤胞への発生を検討する異種間体細胞クローン法によるクロミンククジラおよびその他ヒゲクジラ類の胚盤胞作成除核したブタおよびウシ体外成熟卵子の細胞質にクロミンククジラまたはミンククジラの体細胞 ( 胎児繊維芽細胞または卵丘細胞 ) 核を注入して異種間体細胞クローン法を用いてクジラ胚 ( 胚盤胞 ) を作成する本研究は日本学術振興会からの支援で2 年間の予定 (2008 年 10 月まで ) で派遣されている Dr. Bhuiyan MMU( バングラデッシュ ) との共同研究でもある 2)2008 年 ( 平成 20 年度 ) ガラス化卵子を用いた顕微授精 (ICSI) による胚盤胞作成ガラス化卵子を用いた顕微授精 (ICSI) 後の胚発生率を向上させるため種々の体外培養法 ( ヒツジ卵管内培養を含め培養液へのクジラ血清卵管液の添加や体細胞との共培養浸透圧の影響培養期間など ) を検討して, 最適の方法を確立する異種間顕微授精 (ICSI) による胚盤胞作成除核したマウス体内成熟卵子およびブタウシ体外成熟卵子の細胞質にクロミンククジラまたはミンククジラ精子 2 匹 (XX, XY, YY 精子の 5

6 組み合わせ ) を注入して異種間顕微授精 (ICSI) 法を用いて雄性発生により正常 2 倍体のクジラ胚 ( 胚盤胞 ) の作出を検討する YY 精子の場合は致死になるが XX 精子では雌胚が XY 精子の場合は雄胚の作出が期待される 3)2009 年 ( 平成 21 年度 ) 新鮮卵子および新鮮精子を用いた体外受精体外培養による胚盤胞作成 ( 南極海鯨類捕獲調査 : 参加希望 ) もう一度南極海鯨類捕獲調査 (JARPA-II) に参加して新鮮卵子および新鮮精子を用いた体外受精体外培養による胚盤胞作成を試みたい 4. 公表した研究成果 1) 著書 1) Fukui Y. (2002): In Vitro Maturation and Fertilization of Minke Whale, Balenopetra acutorostrata, Follicular Oocytes (Chapter 31). In: Molecular and Cell Biology of Marine Mammals, Ed. C. J. Pfeiffer, Krieger Publishing Company, Florida, pp ) 福井豊浅田正嗣 (2002): ミンククジラの体外受精に挑む ( 第 12 章 ) [ イルカクジラ学 ] 村山司中原史生森恭一編著東海大学出版会, pp ) Fukui Y. (2007: In press): Ovary, Oogenesis and Ovarian Cycle (Chapter 7). In: Reproductive Biology and Phylogeny of Cetacea. Eds. By B. G. M. Jamieson and D. L. Miller, Science Publishers, Inc. 6

7 4) Fukui Y. (2007:In press): Fertilization (Chapter 10). In: Reproductive Biology and Phylogeny of Cetacea. Eds. By B. G. M. Jamieson and D. L. Miller), Science Publishers, Inc. 2) 発表論文 1 ) Fukui Y, Mogoe T, Ishikawa H, Ohsumi S. (1995): Relationship between physiological status and serum constituent values in minke whales (Balenopetra acutorostrata). Journal of Reproduction and Development 41: ) Iga K, Fukui Y, Miyamoto A, Ishikawa H, Ohsumi S. (1996): Endocrinological observations of female minke whales acutorostrata). Marine Mammal Science 12: (Balenopetra 3) Fukui Y, Mogoe T, Jung YG, Terawaki Y, Miyamoto A, Ishikawa H, Fujise Y, Ohsumi S. (1996): Relationships among morphological status, steroid hormones and post-thawing viability of frozen spermatozoa of male minke whales (Balenopetra acutorostrata). Marine Mammal Science 12: ) Fukui Y, Mogoe T, Ishikawa H, Ohsumi S. (1997): Factors affecting in vitro maturation of minke whale (Balenopetra acutorostrata) follicular oocytes. Biology of Reproduction 56: ) Fukui Y, Mogoe T, Ishikawa H, Ohsumi S. (1997): In vitro fertilization of in vitro matured minke whale (Balenopetra acutorostrata) follicular oocytes. Marine Mammal Science 13: ) Mogoe T, Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (1998): Effect of diluent composition and temperature on motility and viability after liquid storage and cryopreservation of minke whale (Balenopetra acutorostrata) spermatozoa. Marine Mammal Science 14:

8 7) Mogoe T, Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (1998): Morphological observation of frozen-thawed spermatozoa recovered from vasa deferentia in southern minke whales (Balenopetra acutorostrata). Journal of Reproduction and Development 44: ) Asada M, Hori M, Mogoe T, Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (2000): In vitro maturation and ultrastructural observations of cryopreserved minke whale (Balenopetra acutorostrata) follicular oocytes. Biology of Reproduction 62: ) Mogoe T, Suzuki T, Asada M, Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (2000): Functional reduction of the southern minke whale whale (Balenopetra acutorostrata) testis during the feeding season. Marine Mammal Science 16: ) Wei H, Fukui Y. (2000): Fertilizability of ovine, bovine or minke whale (Balenopetra acutorostrata) spermatozoa intracytoplamically injected into bovine oocytes. Zygote 8: ) Suzuki T, Mogoe T, Asada M, Miyamoto A, Tetsuka M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2001): Plasma and pituitary concentrations of gonadotropins (FSH and LH) in minke whales (Balenopetra acutorostrata) during the feeding season. Theriogenology 55: ) Asada M, Tetsuka M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2001): Improvement on in vitro maturation, fertilization and development of minke whale (Balenopetra acutorostrata) oocytes. Theriogenology 56: ) Asada M, Wei H, Tetsuka M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2001): An attempt at intracytoplasmic sperm injection of frozen-thawed minke whale (Balenopetra acutorostrata) oocytes. Zygote 9:

9 14) Urashima T, Sato H, Munakawa J, Nakamura T, Arai I, Tetsuka M, Fukui Y, Ishikawa H, Lydrsen C, Kovacs KM. (2002): Chemicalcharacterization of the oligosaccharides in beluga (Delphinapterus leucas) and minke whale (Balenopetra acutorostrata) milk. Comparative Biochemistry and Physiology Part B, 132: )Fukui Y, Togawa M, Abe N, Takano Y, Asada M, Okada A, Ishikawa H, Ohsumi S. (2004): Validation of sperm quality analysis and the hypo-osmotic swelling test in frozen-thawed ram and mimke whale (Balenopetra acutorostrata) spermatozoa. Journal of Reproduction and Development 50: )Watanabe H, Mogoe T, Asada M, Hayashi K, Fujise Y, Ishikawa H, Ohsumi S, Miyamoto A, Fukui Y. (2004): Relationship between serum sex hormone concentrations and histology of seminiferous tubules of captured baleen whales in the western north pacific during the feeding season. Journal of Reproduction and Development 50: ) Tetsuka M, Asada M, Mogoe T, Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (2004): The Pattern of ovarian development in the prepubertal Antarctic minke whale (Balenopetra acutorostrata). Journal of Reproduction and Development 50: ) Muranishi Y, Sasaki M, Hayashi K, Abe N, Fujihira T, Ishikawa H, Ohsumi S, Miyamoto A, Fukui Y. (2004): Relationship between the appearance of preantral follicles in the fetal ovary of the southern minke whales (Balenopetra acutorostrata) and hormone concentrations in the fetal heart, umbilical cord and maternal blood. Zygote 12: )Fujihira T, Kinoshita M, Sasaki M, Ohnishi M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2004): Comparative studies on lipid analysis and ultrastructure in porcine and southern minke whale (Balenopetra acutorostrata) oocytes. Journal of 9

10 Reproduction and Development 50: )Ikumi S, Sawai K, Takeuchi Y, Iwayama H, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2004): Interspecies somatic cell nuclear transfer for in vitro production of Antarctic minke whale (Balenopetra bonaerensis) embryos. Cloning and Stem Cells 6: ) Iwayama H, Hochi S, Kato M, Hirabayashi M, Kuwayama M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2004): Effects of cryodevice type and donor s sexual maturity on vitrification of minke whale (Blaenoptera bonaerensis) oocytes at germinal vesicle-stage. Zygote, 12 (4), ) Fukui Y, Ishikawa H, Ohsumi S. (2005): Difficulties in publishing results of whale research. Marine Mammal Science 21(4), )Iwayama H, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2005) Attempt of in vitro maturation of minke whale (Blaenoptera bonaerensis) oocytes using a portable CO 2 incubator. Journal of Reproduction and Development 51 (1), )Fujihira T, Kobayashi M, Hochi S, Hirabayashi M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2006): Developmental capacity of the Antarctic minke whale (Blaenoptera bonaerensis) vitrified oocytes following in vitro maturation and parthenogenetic activation or intracytoplasmic sperm injection. Zygote 14 (2), ) Kobayashi M, Amemiya K, Takeuchi K, Tsujioka T, Tominaga K, Hirabayashi M, Ishikawa H, Fukui Y, Hochi S. (2006): Contribution of spermatozoal centrosomes to the microtubule-organizing centre in Antarctic minke whale (Blaenoptera bonaerensis). Zygote 14 (2), )Watanabe H, Tateno H, Kusakabe H, Matsuoka T, Kamiguchi Y, Fujise Y, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui, Y. (2006): Fertilizabilty and chromosomal 10

11 integrity of frozen-thawed Bryde s whale (Balaenopetra edeni) spermatozoa intracytoplasmically injected into mouse oocytes. Zygote 14 (3), ) Asada M, Tetsuka M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui, Y (2007; in press): Ultrastructural changes during maturation and cryopreservation of follicular oocytes of Antarctic minke whales (Balaenopetra bonaerensis). Japanese Journal of Zoo and Wildlife Medicine 12(1). 28) Amemiya K, Fujihira T, Hirabayashi M, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y, Hochi S. (2007; in press)): The ability of whale haploid spermtogenic cells for inducing calcium oscillation and activating oocytes. Zygote 15 (1) 29) Urashima T, Kobayashi M, Asakuma S, Uemura Y, Arai I, Fukuda K, Mogoe T, Ishikawa H, Fukui Y. (2007; Accepted): Chemical characterization of the oligosaccharides in Bryde s whale (Balaenopetra edeni) milk. Comparative Biochemistry and Physiology Part B 30) Fukui Y, Iwayama H, Matsuoka T, Nagai H, Koma N, Mogoe T, Ishikawa H, Fujise Y, Hirabayashi M, Hochi S, Kato H, Ohsumi S. (2007: submitted): Attempt at intracytoplassmic sperm injection to in vitro matured oocytes in Common minke whales (Balaenopetra acutorostrata) captured at Kushiro Coast Survey. Journal of Reproduction and Development 2) 学会発表 1) 伊賀浩輔福井豊宮本明夫石川創大隅清治 : ミンククジラ卵巣の形態学的及び内分泌学的研究. 第 84 回家畜繁殖学会 ( 山口大学 ) (1993) 2) 福井豊茂越敏弘木村秀則鄭然吉寺脇良悟宮本明夫石川創藤 11

12 瀬良弘大隅清治 : 雌雄ミンククジラの血清ステロイドホルモン (P, E2, T) 値と生理状態および凍結融解された精巣上体尾部精子の生存性との関連性について. 第 85 回家畜繁殖学会 ( 北里大学 ) (1994) 3) 福井豊茂越敏弘石川創大隅清治 : 南氷洋産ミンククジラ卵胞内卵子の体外成熟. 第 89 回日本繁殖生物学会 ( 岡山大学 ) 講演要旨集 p.87 I-48 (1996) 4) 茂越敏弘福井豊石川創大隅清治 : 南氷洋産ミンククジラ精管内精子の凍結融解後の生存性と形態. 第 89 回日本繁殖生物学会 ( 岡山大学 ) 講演要旨集 II-46, p.140 (1996) 5)Fukui Y, Mogoe T, Ishikawa H, Ohsumi, S.: In Vitro Fertilization of Minke Whale (Balaenoptera acutorostrata) Follicular Oocytes Matured in Vitro. Annual Conference of the International Embryo Transfer Society, Nice, France (1997) 6) 茂越敏弘福井豊石川創大隅清治 : 精管から回収されたミンククジラ精子の液状および凍結保存. 第 91 回日本繁殖生物学会 (1998) 7) 鈴木孝敏福井豊宮本明夫石川創大隅清治 : ミンククジラ下垂体および血清中 FSH,LHの測定. 第 91 回日本繁殖生物学会 (1998) 8 ) Hong W Fukui Y. : Fertility evaluation of bovine, ovine and minke whale (Balaenopetera acutorostrata) spermatozoa by ICSI using bovine oocytes 第 92 回日本繁殖生物学会 ( 東北大学 ) 講演要旨集 p.78 (1999) 9) 茂越敏弘鈴木孝敏浅田正嗣福井豊石川創大隅清治 : 搾餌期における南氷洋産ミンククジラの精巣機能第 92 回日本繁殖生物学会 ( 東北大学 ) 講演要旨集 p.98 (1999) 10) 手塚雅文浅田正嗣茂越敏弘石川創大隅清治福井豊 : 未成熟および妊娠ミンククジラにおける卵胞発育動態第 93 回日本繁殖生物学会 ( 神戸大学 ) 講演要旨集 p.56 I-1-11 (2000) 12

13 11) 浅田正嗣手塚雅文石川創大隅清治福井豊 : ミンククジラの体外成熟受精および発生率の改善第 93 回日本繁殖生物学会 ( 神戸大学 ) 講演要旨集 p.56 I-1-12 (2000) 12) 浅田正嗣 Hong, W 永山理英手塚雅文石川創大隅清治福井豊: 凍結融解した南極海産ミンククジラ卵子の細胞質内精子注入法 (ICSI) による体外授精の試み第 94 回日本繁殖生物学会 ( 東京農工大学 ) 講演要旨集 p.51 II-11 (2001) 13) 渡部裕之茂越敏弘浅田正嗣林憲悟藤瀬良弘石川創大隅清治宮本明夫福井豊 : 北西太平洋産ヒゲクジラ類の血清中性ホルモン (T, E2, FSH, LH) 濃度と精巣組織像の関連性第 95 回日本繁殖生物学会 ( 岩手大学 ) 講演要旨集 p.129 IIIA-19 (2002) 14) 村西由紀佐々木基樹林憲悟石川創大隅清治宮本明夫福井豊 : 南極海産ミンククジラ胎子卵巣内の前胞状卵胞の発現と胎子臍帯母体中性ホルモン濃度との関連性第 95 回日本繁殖生物学会 ( 岩手大学 ) 講演要旨集 p.130 IIIA-20 (2002) 15) 佐々木基樹坪田敏男石川創茂越敏弘大隅清治手塚雅文宮本明夫福井豊北村延夫山田純三 : クロミンククジラ (Blaenopetrabonaerensis) 精巣のステロイド合成に関する免疫組織化学的研究第 9 回日本野生動物医学会 ( 琉球大学 ) 講演要旨集 p.93 No. P39 (2003) 16) 上村祐介浦島匡中村正荒井威吉福井豊滝導博茂越敏弘石川創 : バンドウイルカ (Tursiops truncates) 乳とミンククジラ (Blaenopetrabonaerensis) 乳の成分組成比較第 102 回日本畜産学会 ( 岐阜大学 ) 講演要旨集 VI 25-1 (2003) 17) 藤平拓磨木下幹朗佐々木基樹大西正男石川創大隅清治福井豊 : ブタおよびクロミンククジラ卵細胞質の脂質分析と電子顕微鏡による微細構造の比較第 96 回日本繁殖生物学会 ( 帯広畜産大学 ) 講演要旨 (JRD, Suppl. 49) p.82 13

14 No. 86 (2003) 18)Sasaki M, Tsuboita T, Ishikawa H, Mogoe T, Ohsumi S, Tetsuka M, Miyamoto M, Fukui Y, Kitamura N, Yamada J.: Immunohistochemical studies on the steroidegenesis and steroid receptors of fetal testis in minke whale (Blaenopetrabonaerensis). 15th Biennial Conference on the Biology of Marine Mammals, U.S.A. (Greensboro), pp145 (Abstract) (2003) 19) 岩山広保地慎一平林真澄石川創大隅清治福井豊 : クロミンククジラ GV 期卵子のガラス化保存と体外成熟第 45 回日本哺乳動物卵子学会 ( 滋賀医科大学 ) 講演要旨集 S30, No. 14 (2004) 20) 雨宮和絵福井豊石川創保地眞一 : クロミンククジラの雄性生殖細胞がもつ卵子活性化能力の評価第 97 回日本繁殖生物学会 ( 広島大学 ), 講演要旨 (JRD, Suppl. 49) pp.109 No. 116 (2004) 21) 小林俊寛福井豊石川創保地眞一 : ウシ卵子を用いた異種顕微授精系により評価したクジラ精子由来の星状体形成の有無第 46 回日本哺乳動物卵子学会 ( 八戸市 )Journal of Mammalian Ova Research ( 講演要旨 )22: S47, No. 30 (2005) 22) 渡部浩之立野裕幸日下部博一松岡大記上口勇次郎藤瀬良弘石川創大隅清治福井豊 : マウス卵子を用いた凍結融解ニタリクジラ精子の卵子活性化能および染色体正常性の検討第 98 回日本繁殖生物学会 ( 静岡大学 ), 講演要旨 (JRD, Suppl. 51) j88 No. 72 (2005) 23) 雨宮和絵福井豊石川創保地眞一 : クジラ雄性生殖細胞のカルシュウムオシレーション誘導能力と卵子活性化能力との関係第 98 回日本繁殖生物学会 ( 静岡大学 ), 講演要旨 (JRD, Suppl. 51) j87 No. 71 (2005) 24) 竹内奏雨宮和絵小林俊寛福井豊石川創保地眞一 : クジラ精子中心体に由来する星状体の形成とチューブリン繊維網の成長第 98 回日本繁殖生物学 14

15 会 ( 静岡大学 ), 講演要旨 (JRD, Suppl. 51) j119 No. 131 (2005) 25) 天野容子, 佐々木基樹, 石川創, 茂越敏弘, 大隅清治, 手塚雅文, 宮本明夫, 福井豊, 坪田敏男, 北村延夫, 山田純三 : クロミンククジラの胎盤および非妊娠子宮の組織学的研究第 11 回日本野生動物医学会大会 ( 帯広畜産大学 ), 講演要旨集 61 P 11,(2005) 26) Watanabe H, Tateno H, Kusakabe H, Matsuoka T, Kamiguchi Y, Fujise Y, Ishikawa H, Ohsumi S, Fukui Y. (2007): Fertilizabilty and chromosomal integrity of frozen-thawed Bryde s whale (Balaenopetra edeni) spermatozoa intracytoplasmically injected into mouse oocytes. Reproduction, Fertility and Development 19(1): 306, no. 381 (Abstract), Proceedings of the Annual Conference of the International Embryo Transfer Society, Kyoto, Japan, January ) その他学位論文 ( 博士論文 ) 茂越敏弘 (1999) :Spermatozoa and testicular function of southern minke whales (Balaenopetra acutorostrata ) 浅田正嗣 (2002):In vitro maturation, fertilization and development of minke whale (Balaenopetra acutorostrata) oocytes 15

16 ( 修士論文 ) 茂越敏弘 (1996): ミンククジラ精子の形態および凍結保存と卵胞内卵子の回収に関する研究浅田正嗣 (1999): ウシおよびミンククジラ (Balaenopetera acutorostrata) 卵母細胞の凍結保存に関する研究鈴木孝敏 (1999): ミンククジラにおける血中および下垂体中性腺刺激ホルモンと性ステロイドホルモンの内分泌的特徴村西由紀 (2003): Changes in the number of preantral follicles and hormone concentrations in the bovine and whale fetal ovary 岩山広 (2005): Studies on vitrification and in vitro maturation of Antarctic and Common minke whale immature oocytes 松岡大記 ( 2006 ): Improvement of semen diluents for cryopreservation of ram and Bryde's whale (Balaenoptera edeni) ( 学士論文 ) 蓑輪翼 (1998): 凍結融解されたミンククジラ卵母細胞の体外成熟と体外受精の試み浅井雅 (1999): 雌ミンククジラの血漿および下垂体中の性ステロイドホルモンと性腺刺激ホルモン 16

17 岩本尚吾 (1999): 南氷洋産雄ミンククジラの下垂体中および血漿中のゴナドトロピン性ステロイドホルモンの変動堀居美希 (1999): 凍結融解されたミンククジラ卵母細胞の微細構造永山理英 (2001): 体外成熟培養後に凍結融解したミンククジラ卵子の細胞質内精子注入 (ICSI) による受精発生能の検討阿部憲人 (2002): Hypo-Osmotic Swelling test(host) によるミンククジラ凍結融解精子の評価について高野夕輝 (2002): Sperm Quality Analyzer(SQA) を用いたミンククジラ凍結融解精液評価の検討帆足奈美恵 (2003): ウシ - クジラ異種間体細胞核移植卵子の体外発生に及ぼす添加血清の種類活性化処理法および除核方法の検討渡部浩之 (2003): Relationship between serum hormone concentrations and histology of seminiferous tubules of two baleen whales captured in the western north pacific during the feeding season 松岡大記 (2004): 北西太平洋産鯨類の未成熟卵子ガラス化保存法体外成熟培養および精子保有率運動精子保有率の比較検討藤平拓磨 (2004): Comparative studies on lipid analysis and ultrastructure in porcine and southern minke whale (Balaenoptera bonaerensis) oocytes. 17

18 ( その他刊行物 ) 福井豊 : クジラの体外受精 ( 連載 ) 畜産の研究 ( 養賢堂 ) (1) (1997) (2) 51: (1997) (3) 51: (1997) (4) 51: (1997) (5) 51: (1997) (6) 51: (1997) (7) 51: (1997) (8) 51: (1997) (9) 52: (1998) (10) 52: (1998) (11) 52: (1998) (12) 52: (1998) (13) 52: (1998) 新聞提載 2004 年 5 月 16 日 : 最近のクジラ研究の公表に関して産経新聞に提載詳細は以下の論文に公表 Fukui, Y., Ishikawa, H. and Ohsumi, S. (2005): Difficulties in publishing results of whale research. Marine Mammal Science 21(4):

19 ほか北海道新聞と十勝毎日新聞にクジラの体外受精などに関して数編提載 19

問い合わせ先など研究推進責任者 : 農研機構畜産草地研究所所長土肥宏志研究担当者 : 農研機構畜産草地研究所家畜育種繁殖研究領域主任研究員ソムファイタマス TEL 研究担当者 : 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員吉岡耕治研究担当者 : 農業生物資源研究所動物科学

問い合わせ先など研究推進責任者 : 農研機構畜産草地研究所所長土肥宏志研究担当者 : 農研機構畜産草地研究所家畜育種繁殖研究領域主任研究員ソムファイタマス TEL 研究担当者 : 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員吉岡耕治研究担当者 : 農業生物資源研究所動物科学プレスリリース平成 26 年 6 月 16 日農研機構農業生物資源研究所麻布大学世界初ガラス化保存未成熟卵子から子ブタを生産ポイントガラス化保存 1) ブタ未成熟卵子 2) の加温温度の最適化により加温後の卵子の生存率が 20% 向上し胚盤胞期 3) への発生率が 1.6 倍に向上しますこの手法で世界初のガラス化保存卵子由来の子ブタを生産しました卵子による保存が可能となったことから