会津若松市における公民連携の取り組みについて

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そうなかきむら
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1 資料これからの地方公営企業経営戦略 ~ 新財務会計を中心に ~ 事例紹介公民連携による経営改革への取り組み平成 27 年 9 月 3 日 ( 木曜日 ) 会津若松市水道事業管理者武籐周一 0/25

2 本市の水道事業について ( その 1) 平成 27 年 3 月 31 日現在 ( 職員数は平成 27 年 4 月 1 日現在 ) 人口 129,947 人給水人口 121,557 人給水件数 50,521 件普及率 94.3% 給水能力 93,150 m3 / 日一日平均配水量 43,361 m3 一日最大配水量 48,738 m3年間総配水量 15,826,694 m3 一人一日平均配水量 357l 施設利用率 46.5% 最大稼働率 52.3% 有収率 86.3% 平成 26 年度純損失 407,335 千円職員数 38 名 1/25

3 本市の水道事業について ( その 2) 本市の水道事業の特色 1. 水道料金収入の約 3 割が工場用の大口利用者 ( 平成 20 年度まで ) 2. 規模や浄水方法 ( 緩速ろ過急速ろ過膜ろ過塩素滅菌 ) の異なる 4 つの浄水場を有することによる多様な水道技術の要請 3. 東から西へ緩やかに傾斜をもつ地形のため自然流下による低コストな送配水緩速ろ過方式急速ろ過方式膜ろ過方式会津若松市水道事業給水区域本市行政区域滝沢浄水場給水区域東山浄水場給水区域馬越浄水場給水区域六軒浄水場給水区域強清水水道給水区域湯川村の区域 2/25

4 本市の水道事業をめぐる状況 ( その 1) 1. 水需要の低迷半導体不況による大口利用者の使用水量の減少節水意識の向上や節水器具の普及給水人口の減少 ( 水使用原単位の減少 ) 使用水量は平成 19 年度をピークに減少 2. 団塊の世代の大量退職熟練技術者の多くが退職によりいなくなる技術の継承が困難に 3/25

5 本市の水道事業をめぐる状況 ( その2) 有収水量の推移家庭用業務用計千m3 25,000 20,000 H19 ピーク 15,000 10,000 5,000 0 年度 4/25

6 本市の水道事業をめぐる状況 ( その3) 料金収入の推移百万円 3,500 3,000 家庭用業務用計 H19 ピーク 2,500 2,000 1,500 1, 年度 5/25

7 本市の水道事業をめぐる状況 ( その4) 大規模事業の状況 ( 平成 21 年度時点 ) 事業名事業期間事業費事業内容老朽管更新事業東山配水区整備事業東山浄水場受配電設備更新事業平成 18 年度平成 27 年度平成 19 年度平成 20 年度平成 21 年度平成 23 年度約 33 億円約 8 億円約 5 億円水道水の安定供給のため昭和 4 年の創設時に布設された老朽管 30 kmの交換安定したライフラインの確保のため東山配水区域への送水の二重化昭和 57 年に整備された老朽施設の更新滝沢浄水場改築事業未定 80 億円 100 億円昭和 4 年創設時から増設を繰り返してきた浄水場の改築 6/25

8 本市の水道事業をめぐる状況 ( その5) 施設整備のための財源の確保 1 水道料金の改定市民に新たな負担を求めることが困難な経済状況 2 企業債の借入れ負担の先送りであり増大する後年度負担 3 さらなる内部経費の削減残るは事業の見直しによる内部経費の削減 7/25

9 水道事業経営改善策検討委員会の設置委員会報告の要点各業務の内容事務量を把握しそれぞれに委託の可否削減効果約 137,000 千円 / 年仕様発注から性能発注へ受託者の裁量を増やし先進技術の導入や創意工夫の反映 8/25

10 委託方法の検討料金徴収を含めた包括的業務委託か第三者委託か包括的業務委託のメリット業務を一体として発注することで諸経費を抑制各業務委託契約書を統合包括的業務委託のデメリット事業者が限られ競争性の確保が難しい費用対効果及び管理監督の面で非効率的業務におけるリスク分担と責任の所在が不明確本市水道事業経営審議会答申で分離発注が効率的な業務運営が図られるとの付帯意見を受ける技術上の業務と料金徴収業務を分けて選定することに決定した 9/25

11 水道法改正による第三者委託制度の導入 ( 会津若松市方式のイメージ ) 取水から蛇口まで一貫した責任体制の確立第三者委託取水や浄水場運転管理に関する業務浄水場の運転管理に実績のある事業者送配水施設の維持管理や給水装置に関する業務市内の地理や水道施設に精通した地元業者特別目的会社 (SPC) を設立技術上の業務を委託する場合にあっては業務の全部を一の者に委託するものであること水道法施行令第 7 条第 1 号料金徴収に関する業務料金徴収業務に実績のある事業者 10/25

12 それぞれに業者を選定した理由浄水場の運転管理業務は大手のノウハウを活用さまざまな浄水方式に対応できる能力参加者が増えることによる競争性の確保それぞれの業務で最適な事業者を選定できる送配水施設の維持管理等業務は地元業者の経験を活用地元の地理や管路に精通これまでの個別業務の受託の経験 11/25

13 委託の実施体制平成 22 年度 ~ 平成 25 年度会津若松市水道事業管理者会津若松アクアテクノ浄水場運転管理業務明電舎送配水施設維持管理等業務会津若松市水道サービス 12/25

14 受託者の役割分担水源地明電舎浄水場導水管会津若松市水道サービス送水管配水池給水管各家庭配水管会津若松アクアテクノ 13/25

15 14/25 第三者委託第三者委託スキーム会津若松市会津若松アクアテクノ会津若松市水道サービス明電舎ジェネッツ市民再委託費再委託費出資設立出資設立再委託送配水業務業務再委託浄水場運転委託料委託料公募選定公募選定公募選定浄水場運転送配水業務委託料金徴収委託地元企業等出資設立料金徴収サービス水道水供給サービス浄水場運転水道水供給サービス送配水業務水道料金

16 委託による各種効果 ( その 1) 職員数が 68 名から 42 名へ ( 委託開始時 ) 水道事業管理者水道部長企画副参事総務課 13 名総務グループ 6 名財務グループ 6 名料金課 19 名窓口グループ 10 名検針グループ 8 名 H 現在 38 名総務課 18 名総務グループ 6 名財務グループ 6 名料金グループ 5 名人数は委託開始時の人数 ( 現在は 38 名 ) 人数は水道事業管理者を含む企画副参事は総務課長を兼務浄水課 15 名設備グループ 8 名浄水場グループ 6 名施設課 19 名施設グループ 7 名給水装置グループ 4 名維持グループ 7 名施設課 22 名施設グループ 8 名管理グループ 7 名浄水場グループ 6 名 15/25

17 委託による各種効果 ( その 2) 費用の削減効果 ( 平成 22 年度 ~) 単位 : 千円科目委託対象経費最低価格者見積額検討段階での期待効果額当初予算効果額取水浄水施設 303, ,000 36,000 43,000 送配水施設給水装置 275, ,000 32,000 34,000 料金徴収 185, ,000 69,000 70,000 合計 763, , , ,000 16/25

18 新たな取り組み平成 26 年 4 月 1 日 ~ 第三者委託の継続 ( 会津若松方式の確立 ) + 基幹浄水場の更新事業 17/25

19 滝沢浄水場更新整備等事業 18/25

20 浄水場施設整備検討委員会滝沢浄水場更新事業の検討結果検討事項検討事項規模縮小建設場所施設能力ろ過方式 ( 緩速急速膜 ) 事業手法 (VFM PFI DBO ) 概算費用現在地のスペースを利用配水量 27,000 m3 / 日膜ろ過方式 ( 省スペース ) DBO 方式 ( 事業費の縮減 ) 総事業費約 139 億円 (19 年間 : 維持管理含む ) VFM(ValueForMoney) 3~5% 契約時約 20% 19/25

21 公募型プロポーザル ( その 1) 応募要件地元企業の請負額を 20/100 以上浄水場送配水施設の維持管理をする SPC ( 特別目的会社 ) の設立会津若松方式 SPC の出資比率は地元企業が 30/100 以上事業者選定委員会の設置委員 7 名 ( うち学識経験者 5 名 ) 平成 25 年 5 月 ~10 月 4 回開催 ( 実施要項選定基準等の決定最優秀提案者の決定 ) 20/25

22 事業者選定委員会名簿役職選出区分所属委員長学識を有する者 ( 公 ) 首都大学東京参与都市環境学部特任教授副委員長学識を有する者会津若松市水道事業経営審議会会長委員委員学識を有する者学識を有する者 ( 国 ) 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授 ( 株 ) 浜銀総合研究所地域戦略研究部地域経営研究室室長委員学識を有する者会津若松市水道事業経営審議会委員委員職員水道部長委員職員水道部企画副参事兼施設課長 21/25

23 公募型プロポーザル ( その 2) 応募事業者 (2 者 ) オルガノグループ 8 社 ( うち地元企業 3 社 ) メタウォーターグループ 7 社 ( うち地元企業 3 社 ) 配点基準提案内容 :80 価格点 :20 最優秀提案者メタウォーターグループ代表企業メタウォーター株式会社提案額 : 約 111 億円 ( 税込み ) 送配水施設維持管理は別途プロポーザルを実施 ( 約 22 億円 ) 22/25

24 契約スキーム ( その 1) 滝沢浄水場の更新整備および各浄水場の維持管理業務を DBO 方式 (DBO:Design Build Operate) により実施各浄水場の運転管理と送配水施設の維持管理業務については整備更新事業を担う企業グループと送配水事業を担う事業者が出資して設立した SPC に業務を委託するというスキームを採用 23/25

25 契約スキーム ( その 2) 滝沢浄水場更新整備等事業 (DBO) 及び送配水施設維持管理業務契約スキーム会津若松市設計建設工事請負契約基本協定維持管理業務委託基本契約維持管理業務委託契約グループ SPC 出資企業 SPC 出資企業設計企業出資出資 3 J V ( 甲型 ) 工事企業 SPC 送配水施設維持管理企業土木配当配当建築機械電気新設既存浄水場運転維持管理 + ( 地元企業 ) ( 請負金額の39.8% 地元企業 ) 送配水施設維持管理浄水場運転維持管理企業 ( 出資割合 31% 地元企業 ) 既存の浄水場運転維持管理も含む DBO プロポーザル会津若松方式送配水施設維持管理プロポーザル ( 地元要件 ) 24/25

26 災害への備え委託により職員数が大幅に減少災害発生時に人員の不足が見込まれる東日本大震災でも短期間に復旧受託者等と災害協定の締結会津管工事協同組合会津若松市会津若松市水道サービスジェネッツ会津若松アクアパートナー 25/25

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション国内上下水における PPP/PFI 事業の事例紹介メタウォーター株式会社執行役員 PPP 本部長兼コンセッション準備室長酒井雅史 1 自己紹介酒井雅史 ( さかいまさし ) 1985 年日本碍子株式会社入社 2008 年メタウォーター株式会社営業本部副本部長 2011 年兼東日本大震災復興支援室長 2016 年執行役員 PPP 本部長 ( 現任 ) 2018 年兼コンセッション準備室長 2