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1 = 畜産試験場の試験成績より = ( 乳用牛 ) 牛群検定データを活用し生産性を高めよう! 牛群検定を活用し 飼養管理技術をチェックしましょう 乳量 乳質の向上や飼料費 治療費等の節減につながります 牛群検定農家では経産牛 1 頭で年間乳量が1000kg 以上アップ 50 頭飼養の農家では収益が年間 400 万円以上の増加 この部分に注目! 1 乳量 2 脂肪率 3 蛋白率 4P/ F 比 [ 図から得られる情報の一例 ] 泌乳前期で極端に乳脂率が高い場合 脂肪肝やケトーシスの可能性あり 泌乳前期で乳蛋白質率が低い場合 エネルギー不足であり 繁殖に影響する恐れあり P/F 比が低すぎる場合 エネルギー不足 食込み不足が考えられる P/F 比が高すぎる場合 粗飼料不足 濃厚飼料多給が考えられる 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 酪農飼料環境部 - 1 -

2 ( 乳用牛 ) 乳房炎を予防して乳量 乳質を高めよう! 乳房炎の予防には 原則として 搾乳時には手指を消毒すること プレディッピング法にするか タオル法なら 1 頭 1 布とすること 搾乳後のディッピングを確実に実施すること 感染牛は最後に搾乳すること 常に環境を清潔に保つこと < 期待される経済効果 > バルク乳の体細胞数が常時 20~30 万から 7 万以下に改善された場合経産牛 1 頭当たり約 1 万 3 千円の収益アップ 50 頭経産牛飼養規模だと約 65 万円の収益増 乳房炎防除対策の基本 細菌の侵入防止確実なディッピングと正しい搾乳の実施 ( 推奨されている搾乳手順 ミルカー点検 整備 ) 乾乳牛に対する抗生物質の全頭処置 細菌に対する抵抗力の付与ストレスのない飼養管理と清潔な牛舎環境維持 ビタミン給与による免疫力向上及び粘膜の保護 感染牛の早期発見と早期治療毎搾乳毎に前搾り乳の凝固物確認やPLテスター検査を行い 早期発見と治療の実施 ぜひ守ってほしい搾乳の基本 必ず前搾りをする( ストリップカップ等にとり 牛床に捨てないこと ) ミルカーは泌乳ホルモンが最も効果を発揮するタイミングに装着する ( 乳頭刺激から約 90 秒 ) 過搾乳 マシンストリッピング は厳禁 ( 残乳は乳房炎の原因ではない ) ライナースリップ を発生させない ( 多いなら原因を調べる ) 例 : 乳頭が濡れたまま装着していないか 真空ポンプの能力低下 異音に注意を払う例 : パルセーター拍動音 エア漏れの音など 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 酪農飼料環境部 : 機械による後しぼり : 搾乳中に外から空気が入り込むこと - 2 -

3 ( 乳用牛 ) 繁殖管理を見直して分娩間隔の短縮を進めよう! 分娩後 50~60 日から初回授精を始めて120 日までには受胎させること が収益アップの決め手です このため 発情発見に最大 細心の注意を払う 繁殖に関することは何でも記録する 栄養不足 ( 低 BCS 低乳蛋白質率) や暑熱ストレスに気をつける BCS: ボディコンディションスコア 問題がある牛は早期発見 早期治療を心掛けることが重要です < 期待される経済効果 > 分娩間隔を 1 か月短縮すれば 1 頭につき約 4 万円の収益アップ 50 頭規模なら 200 万円の収益増 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 酪農飼料環境部 - 3 -

4 ( 乳用牛 ) 移行期の管理を見直して周産期の事故はゼロ! 乳量能力の改良に伴って増加している周産期病を予防するため 分娩前後の牛の観察 ( モニタリング ) 強化で 周産期病を予防することができます ( 周産期病 : 分娩前後に発生しやすい消化不良 起立不能などの一連の疾病 ) < 期待される経済効果 > 周産期病の予防で乳牛の能力を十分に発揮させた場合 経産牛 1 頭で 約 2 万円の収益アップ 50 頭経産牛飼養農家の場合につながります 100 万円の収益増 乾乳期 泌乳期 7 日 ビタミン AD 3 E 剤投与 分 娩 ( 注 ) 経口投与剤給与 (4 日間 ) 4 日 ( 注 ) 経口投与剤とは グリセリン 200ml イソプロチオラン 25g ビタミン AD3E 剤 ( 経口用 ) を水で 500ml に溶解したもの 乾乳期分娩前産褥期 泌乳初期 カルシウム剤 (2 日間 ) みそ汁バケツ 2 杯 体温が 38.0 度以下の場合ボログルコン酸カルシウム注射 図メニュー化した栄養補助剤等の投与方法 1 分娩時のボディコンディションスコアが 3.75 以上では周産期病に罹る可能性が高くなるので 3.0~3.5 とすることが適当であり スコアは乾乳開始からこの範囲で変動させずに維持することが重要です 2 ルーメンスコア を定期的に確認し 分娩後 3 日以内にスコア 3.0( 肋が起きた状態 ) 以上に回復しない場合は その後周産期病を発症する可能性が高いことから 獣医師と相談のうえ 強肝剤の投与や栄養補給等の対応処置をします 3 分娩前後に栄養補助剤等を上記のメニューに基づいて投与すれば 栄養状態やルーメンスコアが早期に回復することから 周産期病の予防効果が期待できます 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 酪農飼料環境部 第 1 胃の張りの度合いを目視して数値化した指標 - 4 -

5 ( 肉用牛 ) 繁殖管理を改善し生産性を高めよう! 1 年 1 産のためには 子牛の離乳は 3 か月以内が目安 母牛の妊娠末期の栄養状態のチェックや分娩後の発情観察や運動の励行などが重要です 畜舎の消毒で子牛の病気 事故を低減などが重要です また 畜舎を消毒して子牛の病気 事故を減らしましょう 分娩間隔を1 発情周期 (21 日 ) 短縮すると母牛 1 頭あたり 約 1 万 4 千円の収益アップ 20 頭規模の経営では約 28 万円の収益が増加 分娩後 76 日以内に受胎させるチャンスは2~3 回 ( 発情周期 21 日 ) 黒毛和種繁殖 20 頭規模では 成牛 1 日 1 頭あたり701 円の経営費がかかっています (2005 年 主要品目経営改善指標より試算 ) 最近 分娩間隔の延長 授精回数の増加が指摘されている 収益性諸要因分析 ( 繁殖経営都道府県先進経営調査 : 中央畜産会調べ ) 主な生産指標 全体 所得下位 20% 所得中位 60% 所得上位 20% 平均的分娩間隔 ( 月 ) 種付け回数 ( 回 ) 粗収益は分娩間隔が短縮 (14 12か月) されると1.5~2 倍 受胎率が向上 (80 90%) する と1.9~2.7 倍高まります 受胎率 初産月齢 分娩間隔と牛群の生産性 ( 繁殖肥育一貫経営繁殖牛群 100 頭規模シミュレーション : 小畑ら 1985) 受胎 初産月齢 分娩間隔 TDN 量 枝肉生産 粗収益 生産効率 率 (%) ( か月 ) ( か月 ) ( t ) 量 (t) ( 万円 )*1 (kg)* *1: 粗収益 =( 枝肉生産量 単価 )-(TDN 必要量 単価 ) *2: 生産効率 =TDN 必要量 / 枝肉生産量 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 繁殖技術肉牛部 - 5 -

6 ( 肉用牛 ) 肥育期間を 2~3 か月短縮し飼料費を節減しよう! 第 1 花国 の産子は27か月齢出荷 照神 12 の産子は28か月齢出荷でも従来の30か月齢出荷と同じ枝肉成績が得られます そのためには 肥育開始後の3か月間は粗飼料の比率を通常の20% から 25~30% まで高め 腹づくり をする その後 粗飼料及び濃厚飼料を早期に飽食させる 肥育期間の短縮で 飼料費等の節減により 27か月齢出荷で3 万円 28か月齢出荷で2 万 3 千円の収益アップ 青森県の肥育出荷月齢は全国平均よりも長く経費増大 ( 平成 16 年度青森県 31.1 か月齢 ) = 参考となる試験成績 = 前期 中期 後期 Ⅰ 後期 Ⅱ 従 来 生後月齢 10~15 16~25 26 ~ ~ 30 (30か月齢出荷) 給与 濃厚飼料 80% 飽食 ( 市販 :TDN72%,CP13% が基本 ) 内容 粗飼料 20% 稲わら飽食 27か月齢 10~ ~22 23 ~ ~ 27 出荷 給与 濃厚飼料 70% 飽食 ( 第 1 花国産子 ) 内容 粗飼料 30% 稲わら飽食 28か月齢 10~15 16~22 23 ~ ~ 28 出荷 給与 濃厚飼料 75% 飽食 ( 照神 12 産子 ) 内容 粗飼料 25% 稲わら飽食 * 配合飼料は市販品に前期は一般麸 20%, 大豆粕 5% 中期はそのまま 後期 Ⅰは大麦 20%, 米糠 2.5% 後期 Ⅱは大麦 30% 米糠 2.5% を配合 枝肉成績各形質 ( 枝肉重量 ロース芯面積 バラ厚 皮下脂肪厚 BMSナンバー 4 等級以上の上物率 ) で従来法と同じ= 販売価格は同等 青森県全国平均 肥育牛出荷月令 H15 H16 H17 H18 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 繁殖技術肉牛部 -6-

7 ( 肉用牛 ) 積極的な放牧により生産費を節減しよう! 放牧された子牛の肥育成績は舎飼い牛と同等です 放牧子牛は舎飼い牛に比べ 肥育開始時の体重が低いものの 放牧期間が 3 か月程度であれば 販売価格への影響はありません 放牧した子牛は その後の増体に優れ 肥育終了時には舎飼い牛と同等の体重となります 枝肉成績に差はありません 繁殖農家は収益アップ 放牧によるコスト削減で肥育農家は 4 万 3 千円 4 万 4 千円 の 平成 19 年度子牛市場成績 ( 去勢 ) 上場日令 ( 日 ) 体重 (kg) 横線 : 市場平均 放牧期間 ( 月 ) 2 か月 3 か月 4 か月 5 か月 6 か月 体重 (kg) 日令 ( 日 ) 売却価格 ( 万円 ) 年平均体重年平均日令年平均価格 売却価格 ( 万円 ) 放牧期間が2か月および3か月の子牛の比較では 市場出荷時の体重及び販売価格に差はみられません 放牧期間が 4 か月以上になると市場出荷時の体重の減少 販売価格の低下傾向がみられます 体 重 1 日あたりの増 枝肉 上物 区 分 肥育開始時 肥育終了時 体量 ( DG:Kg) BMS 格付け 放牧育成子牛 % 舎飼い育成子牛 % 放牧育成子牛は市場平均よりも低価格で取り引きされていますが 放牧時期は放牧料金 入退牧運搬費 肥料散布出役費 衛生費経費が増えても 母親を含めて配合飼料 粗飼料 敷き料 労働費が減り 実際の利益は増加します 肥育農家は市場で放牧子牛が比較的安価に入手出来るので 実際の利益が多くなります 青森県農林総合研究センター畜産試験場電話 繁殖技術肉牛部 -7-

8 ( 肉用牛 ) 第 1 花国の交配相手を吟味して所得を高めよう! 第 1 花国の交配相手 ( 雌牛 ) として推奨できるのは 父が 気高系では平茂勝 第 20 平茂 第 5 平茂 兵庫系では照神 12 福安 菊丸 神高福 安平 安福 165の9 美津福の雌牛である 雪国の雌牛でも平均的価格は期待できる 第 1 花国の交配で注意する点 糸桜系の雌には交配は勧められない 特に本県に多い北国 7 の 8 の雌には交配しない方が良い 兵庫系の雌でも相性の合わないものがある ( 一例 ) 第 1 花国 平茂勝では推定枝肉価格 約 100 万円 一方 第 1 花国 北国 7の8では推定枝肉価格 約 90 万円 上の例では 第 1 花国 の交配相手の違いで肥育農家は 約 10 万円 / 頭の収益アップ ( 留意点 ) 肥育農家が儲かる交配をすれば 将来的には繁殖農家の所得アップにもつながる 何にでも第 1 花国を交配すると 結果的に市場評価を下げることになる 父が 第 1 花国 母の父 の枝肉価格 推定枝肉価格 母の父 ( 種雄牛名 ) 105~100 万円 平茂勝 菊丸 100~95 神高福 安平 福安 安福 165の9 照神 12 美津福 第 20 平茂 第 5 平茂 95~90 雪国 丸優 紋次郎 高栄 90~85 菊谷 安金 福谷 寿高 賢深 谷水 糸光 北国 7の8 青色 : 気高系 85~80 福栄 安美金 恒徳 茶色 : 兵庫系 80~75 藤桜 赤色 : 糸桜系 推定枝肉価格 : 育種価評価データから現在の価格を推定 青森県農林総合研究センター畜産試験場和牛改良技術センター電話

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10 ( 養鶏 ) デビーク ( 断嘴 ) で良質な成鶏に仕上げ飼料費節減に努めよう! 平飼における あすなろ卵鶏 に対しては 悪癖防止のため 5~10 週齢の全羽数に対してデビークを行います 再生したものには初産前の100 日齢以内に修正します デビークの方法 市販のデビーカーを用いる 上嘴の2/3を 下嘴はそれよりやや長め位置を焼き切る 止血が不十分だと出血するので 焼き刃に十分押しつけて止血する 尻つつき等の悪癖 ( カンニバリズム ) の発生が9.8% から0.3% に減少し 鶏体の損耗が少ない良質な成鶏に仕上がり 生産性が向上します 飼料損耗率が 8% 低下し 1 羽当たり 270 円の飼料代節約となります 若齢時の断嘴の効果 ( 育雛期間 ) 区分カンニバリズム発生率 % 8 週齢時平均体重 g 飼料摂取量 g 14 日齢デビーク 0.3 1,255 2,759 対照 9.8 1,218 2,985 差 成鶏期間 1 羽当たり節約金額 飼料単価 :90 円 /kg 採卵期間 :151~510 日令飼料量 :110g/ 日 360 日 =39.6kg 8% 3kg 節約金額 :3kg 90 円 =270 円 青森県農林総合研究センター畜産試験場中小家畜 シャモロック部電話

11 ( 養鶏 ) 無産鶏淘汰によるむだ餌の防止で飼料費節減に努めよう! 平飼における あすなろ卵鶏 に対して 体型及び外貌の定期的な観察により無産鶏の淘汰を進めましょう 無産鶏の見分け方 冠及び肉垂が萎縮して汚れ 光沢なく 冠尖及び冠葉が暗色を呈し 力がないもの くちばしが頭額に対して長く 黄色色素が沈着し 大きめに感じられるもの 目は光輝や活力が見られなく まぶたに黄色色素の沈着があるもの 肛門は丸く 縮まって乾燥し 黄色を呈しているもの 羽は光沢に欠け 羽がよれて 力なく体に密着していないもの 脚は光沢を欠き しわがはいったように見えるもの 無産鶏淘汰の促進で 1 羽当たり約 1 千円 ~3 千円の飼料代節減になります 無産鶏 1 羽当たり節約金額 飼料単価 : 90 円 /kg 無産鶏淘汰日令 : 200 日令 300 日令 400 日令 算定式 : 110g 310 日 110g 210 日 110g 110 日 節約量 : 34.1kg 23.1kg 12.1kg 節約金額 : 3,069 円 2,079 円 1,089 円 青森県農林総合研究センター畜産試験場中小家畜 シャモロック部電話

12 ( 草地 ) 牧草 飼料作物の奨励品種を利用して反収をアップしよう! 奨励品種はその他品種より収量が 5~10% 多収となっています 耐病性 耐倒伏性等に優れているため飼料の安定確保が期待されます 牧草の場合 :1ha 当たり3 万円 ~6 万円の乾草購入費が節減されます サイレージ用トウモロコシの場合 :1ha 当たり配合飼料 600~1,200kg 金額では約 4 万円 ~8 万円が節減されます 青森県牧草 飼料作物奨励品種一覧 ( 平成 20 年 4 月 ) 区分 草種 品種 早晩性 その他特記事項 指定年次 オーチャードグラスアキミドリⅡ 極早生種高標高地を除く 採草放牧兼用 H14 キタミドリ 早生種耐寒性はやや強 採草放牧兼用 S50 フロンティア 晩生種葉長 葉幅が大きい 採草放牧兼用 S50 オカミドリ 晩生種アルファルファとの混播適性大 採草用 H11 ハルジマン 晩生種春の生育旺盛で1 番草が多収 採草放牧兼用 H18 チモシー クンプウ 極早生種秋の生育が良好 採草用 S61 ノサップ 早生種再生力が旺盛で多収 採草用 H5 牧草 マメ科牧草 飼料作物 ホクセイ 早生種春の生育が旺盛で1 番草が多収 採草用 H13 クライマックス 中生種葉長 葉幅が大きい 採草用 S44 アッケシ 中生種斑点病抵抗性強 採草用 H11 キリタップ 晩生種耐倒伏性に優れる 採草用 H11 イタリアンライグラスナガハヒカリ 中生種耐雪性が極強 採草用 H8 ハイブリッドライグラステトリライト 中生種耐雪性が強 採草用 S50 リードカナリーグラスパラトン 低アルカロイド品種 H20 ベンチャー 低アルカロイド品種 H20 トールフェスク ホクリョウ 晩生種多葉性である 採草放牧兼用 S50 ペレニアルライグラスフレンド 晩生種耐雪性が強 採草放牧兼用 S50 ヤツナミ 晩生種耐雪性が強 採草放牧兼用 H11 メドウフェスク リグロ 早生種混播適性が優れる 採草放牧兼用 多収 H15 ケンタッキーブルーグラスケンブルー 早生種地下茎を有し草生の確立が早い 放牧用 S58 アカクローバ ホクセキ 早生種チモシーとの混播適性に優れる 採草用 H12 シロクローバ カルフォルニアラジノ 早生種大葉型で頭花数が多い 採草用 S44 フィア - 中葉種で葉は密生し 再生力に優れる 放牧用 S44 マキバシロ - イネ科との混播適性が優れている 兼用 H5 アルファルファ マキワカバ 早生種耐倒伏性は強 採草用 H11 サイレージ用トウモロコシおおぞら 極早生種紋枯病に強い 長稈で多収 H18 パイオニア106 日 (36B08) 早生種耐病性に優れる 短稈で耐倒伏性に優れ多収 H15 ロイヤルデント110(TX201) 早生種耐倒伏性に優れ 多収 H19 ロイヤルデントTH472(TH472) 早生種多収 すす紋病の発生しない圃場限定 H20 サイレージコーンNS112(NS627) 早生種多収 すす紋病の発生しない圃場限定 H20 パイオニア115 日 ( セシリア ) 中生種初期生育に優れ 雌穂割合が高い H8 ハ イオニア115 日 (34B39) 中生種耐倒伏性に優れる H20 ゴールドデントKD670 晩生種耐倒伏性に優れる 大型で多収 H16 クミアイデント118N(GN1645) 晩生種耐病性 耐倒伏性に優れる 大型で多収 H19 青刈エン麦 前進 中生種短桿で 子実収量が多い サイレージ用 S44 アムリⅡ 中生種耐倒伏性は強 サイレージ用 H18 ニューオールマイティ 中生種耐倒伏性は強 サイレージ用 H18 飼料用稲 うしゆたか 中生種耐倒伏性強 H20 農林総合研究センター畜産試験場酪農飼料環境部

13 ( 草地 ) 草地更新とマメ科牧草混播で飼料費を節減しよう! 牧草地の収量は利用 2 年目に最大となり 10 年経過すると 3 割程度減収します 草地更新時に堆肥を 7t/10a 程度投入すると 基肥の化学肥料は不要となります マメ科牧草を 3 割程度 ( 乾物比 ) 混播することで配合飼料費を約 15% 節減できます 草地更新を 5 年間隔とすることで 10 年間隔より年間平均収量は 8% 向上します 収量 50t/ha の場合は 10 年間で 48 万円分の乾草が増産されます 更新経費約 24 万円を差し引くと 24 万円分の乾草購入費が節減されます 草地更新における堆肥施用効果 (1ha 当たり ) 化学肥料費 (3,000 円 / 袋 15 袋 =45,000 円 )- 堆肥施用に要する燃料費 (3,000 円 ) =4 万 2 千円の経費節減が期待されます イネ科牧草を混播牧草 ( マメ科率 30%) に替えることにより 1 頭あたり 150 円の配合飼料費を節約できます ( 設定乳量 32kg/ 頭 / 日の場合 ) 50 頭規模では 150 円 50 頭 365 日 250 万円が節減されます < 参考となる具体的データ等 > 収量指数 (%) 番草の乾物収量 (kg/10a) 堆肥 4t+ 化学肥料区 堆肥 7t 区 図 更新後経過年数 ( 年 ) 草地更新に伴う収量の推移 図 更新時の施肥と翌年収量の関係 自給飼料の違いが飼料コストに及ぼす影響 ( 試算値 ) 飼 料 飼料給与量 ( 乾物 kg/ 頭 / 日 ) 粗濃比 飼料コスト 牧草 配合飼料 コーン 大豆粕 ミネラル 合計 (DM%) ( 円 / 頭 ) イネ科牧草 混播牧草 設定条件 : 泌乳量 32kg(CPM-Dairy にて試算 ) 混播牧草 : マメ科牧草が乾物比で 30% 混生している草地を想定した 飼料価格 : 配合飼料 65 円 /kg コーン 55 円 大豆粕 100 円として算出した 農林総合研究センター畜産試験場酪農飼料環境部

14 ( 草地 ) トウモロコシサイレージを利用して飼料費を節減しよう! 飼料用トウモロコシは牧草に比べ 同じ圃場面積で約 1.4 倍の牛が飼えます トウモロコシサイレージ5kg で配合飼料 1kg を代替できます 適切な飼料設計により 1 日 30kg 程度は給与できます 食滞を防止するためには 牧草など長もの繊維との併給が効果的です トウモロコシサイレージの給与量: なし 15kg/ 頭とした場合 1 頭当たり配合飼料 3kg 節減 65 円 3kg = 195 円トウモロコシサイレージの生産費 7 円 15kg = 105 円 1 頭当たりの年間経費節減額 3 万 3 千円 ((195 円 円 ) 365 日 ) 50 頭規模では164 万円 (32,850 円 50 頭 ) の節減 トウモロコシサイレージ 5kg で配合飼料 1kg を代替した場合 トウモロコシサイレージ 1kg と代替できる配合飼料価格 収穫量 利用量 現物単価 貯蔵単価 合計 代替する (kg/ha) (kg/ha) ( 円 /kg) ( 円 /kg) ( 円 /kg) 配合単価 50,000 42, ,000 46, ,000 51, ,000 55, ( 北海道畜試の試算 ) サイレージの生産費 :275,540 円 /ha 地代なしとした 利用率 85% とし 利用量 = 収穫量 利用率 表の見方 : 収穫量 60,000kg/ha の場合 飼料単価 32 円以上なら経済効果あり 農林総合研究センター畜産試験場酪農飼料環境部

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