<調査>近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相

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1 近畿大学農学部紀要第 49 号 (2016) 37 近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相 近畿大学大学院農学研究科環境管理学専攻 Freshwater mollusks found in Nara Campus, Kinki University Tomoki SEO Jean TANANGONAN Program in Environmental Management, Graduate School of Agriculture, Kinki Univercity, Nakamachi, Nara , Japan Synopsis A total of 17 species from 12 families of mollusks, comprising of 12 gastropod species from 9 families and 5 bivalve species from 3 families were found around the Nara Campus of Kinki University. These include 5 species which are invasive or are most-probably-invasive species. Several of these invasive species have established a wide distribution range which could adversely affect the endemic species. For example, the habitat of Corbicula leana in the Tomio River system has been greatly restricted due to the invasion and cross-breeding with Corbicula fluminea. Urgent measures are needed to stop further dispersal of the Corbicula fluminea. Six species identified which are in the Red Data Book of the Ministry of the Environment, include species which are rarely found all over Japan. The maintenance of a well-managed natural paddy field environment without concrete could be an important factor for the conservation of freshwater mollusks. Key words: endangered species, alien species, freshwater mollusks, conservation 1. はじめに近畿大学奈良キャンパス ( 以下キャンパス ) は奈良県北西部の矢田丘陵東部に位置する (Fig. 1) 矢田丘陵は奈良盆地西方にあり 海抜 200m~300m ほどの丘陵が 生駒市から斑鳩町まで南北に連なっている 矢田丘陵の東部には丘陵に沿うように大和川水系の富雄川が南に向かって流れており 丘陵の南端付近で大和川に合流する キャンパス周辺にはいわゆる里山やその周辺の 里地などが状態良く残されており 1) このような良好な環境を背景に キャンパス周辺にはさまざまな動植物が生息している 過去に行われた数々の生物相調査では RDB 種などの貴重な動植物が確認されている 2),3) このようにキャンパス内では過去に様々な生物相調査が行われてきたが 貝類を中心とした報告がされたことは少なく キャンパス内の水生生物相の報告の際に 簡単に触れられた程度である 4) また 奈良市における貝類に関する報告も 黒田

2 38 Figure 1. 近畿大学奈良キャンパスの位置 ( 左 ) と調査地点 ( 右 ). A: 奈良市三碓 4 丁目, B: 奈良市三碓 7 丁目, C: 奈良市中町, D: 近畿大学奈良キャンパス, E: 奈良市石木町, F: 奈良市大和田町, G: 大和郡山市城町 Figure 1. Location of the Nara Campus, Kinki University(Left) and Survey site(right). A:Mitsugarasu 4-chome, Nara City B:Mitsugarasu 7-chome, Nara City C:Nakamachi, Nara city D: Nara Campus, Kinki University E:Ishikicho, Nara City F:Oowadacho, Nara city G:Jyocho, Yamatokouriyama なお 図の一部は国土地理院の地図を元に作成した (1934) による古い報告や 5) 大和川水系において調査が行われた際の報告 6) がある程度である そこで本研究では キャンパス周辺の淡水貝類相を把握し 保全へ向けての基礎的なデータを提供することを目的として調査を行った 2. 調査地の概要調査は奈良県奈良市三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 キャンパス内 石木町 大和田町 大和郡山市城町の計 7 地点において 行った (Fig. 1) また 予備的な調査を富雄川上流部の奈良県生駒市高山町において行った キャンパス内には約 40ha の里山林が残されており 造成された池や復元された棚田が存在する 1) キャンパスが位置する奈良市中町の北は三碓 4 丁目,7 丁目であり 宅地開発が行われ水田は点在する程度である キャンパスの南は奈良市大和田町であり 西部の矢田丘陵沿いの地域には 状態の良い里山や棚田が残っている この地域では棚田周辺の水路が一部はコンクリート護岸となってものの 素掘り水路が残って

3 近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相 39 いる場所も多い 大和田町東部の矢田丘陵から離れた地域は 里地的な環境となり 富雄川に沿って水田が広がる 同じく富雄川沿いの奈良市石木町 大和郡山市城町も水田地帯であるが 圃場整備が行われており 用水路はほとんどがコンクリートにより護岸化されている 富雄川沿いの水田地帯では主に富雄川を灌漑することによって農業用水を得ており 大和田町西部ではため池が農業用水の水源となっている 3. 材料と方法 本調査において腹足綱 9 科 12 種 二枚貝綱 3 科 5 種 計 12 科 17 種を確認した 腹足綱 Class Gastropoda タニシ科 Family Viviparidae 1. ヒメタニシ Sinotaia quadrata histrica (Gould, 1859) 確認場所 : 三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 キャンパス内 石木町 大和田町 大和郡山市城町水田 水路など環境を問わず調査地点全域で広く見られ 多産していた 調査期間は 2014 年 1 月 ~9 月までと 2015 年 9 月である 調査は池および水田 用水路において行い 泥底上 抽水植物上などを目視で観察し 個体が確認された場合には素手で採集した 用水路の調査では必要に応じて たも網 ( 口径約 25cm) を用い 底質ごと採集した また ナガオカモノアラガイのように基本的に陸上において生活しているものも 水辺に依存している種として広い意味での淡水棲の種とみなし 淡水貝類に含めた なお 採集した地点名の記載は 希少種保護の観点からおおまかな地名までにとどめ 図表上でもおおまかな位置のみを記した 絶滅危惧種の評価は環境省 (2014) 7) に基づいて行い 環境省カテゴリーとして記し 外来種は外来種として記した 採集した貝類は東 (1995) 8) および増田 内山 (2004) 9) に従い 同定した なお 採集した標本はすべて近畿大学農学部において保管している 4. 結果 カワニナ科 Family Pleuroceridae 2. カワニナ Semisulcospira libertina (Gould, 1859) 在来種採集場所 : 三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 キャンパス内 石木町 大和田町 大和郡山市城町調査地点全域の水路に多産していた カワザンショウガイ科 Family Assimineidae 3. ウスイロオカチグサ Solenomphala debilis (Gould, 1859) (fig. 2A) 外来種?( 在来種の可能性あり ) 採集場所 : 大和田町本調査では三面コンクリート製用水路側面に生えているコケの上にて確認した 同所的にナガオカモノアラガイ Oxyloma hirasei やナメクジ Incilaria bilineata が見られた 大和川流域では奈良盆地周辺を中心に生息が広く確認されている 6) 本種の本州における個体群は 在来種であるとする説もあったが 10) 近年では外来

4 40 種とする説が一般的である 11),12) 今回確認された地点も コンクリート製の用水路という人工的な環境であり 人為的な影響が強いと考えられる場所であった サカマキガイ科 Family Physidae 4. サカマキガイ Physa acuta Draparnaud, 1805 外来種採集場所 : 三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 キャンパス内 石木町 大和田町 大和郡山市城町水田 水路など環境を問わず 調査地点全域で広く見られ 多産していた キャンパス内で採集された個体は 他地点で見られたサカマキガイと比較して 殻は大型でやや厚く 殻の表面に二次的な沈着物が付き赤褐色であった (Fig. 2B) モノアラガイ科 Family Lymnaeidae 5. ヒメモノアラガイ Fossaria ollula (Gould, 1859) 採集場所 : 三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 キャンパス内 石木町 大和田町 大和郡山市城町ヒメタニシ サカマキガイと同所的に生息し 水田 水路など環境を問わず調査地点全域で広く見られ 多産していた 6. コシダカヒメモノアラガイ Limnaea sp. (Fig. 2C) 環境省カテゴリー : 情報不足採集場所 : 大和田町ため池の堤の斜面上から水が湧出している場所において そこに生息している植物の根本に付着しているのを確認した 本種 は外来種と考えられているが 在来種の可能性も否定できないとされている 9) このため全国的に減少しているとされながらも 希少性の評価が難しく 環境省 (2014) では情報不足とされている 7) 今回確認できた地点も限られており 個体数も少なかった 7. ハブタエモノアラガイ Limnaea columella (Say, 1817) (Fig. 2D) 外来種採集場所 : キャンパス内 中町本種はすでにキャンパス内から生息が報告されており 4) 本調査でもキャンパス内の池および棚田において 水中の軟泥底を複数の個体が匍匐しているのを確認した キャンパス外からは 両側面がコンクリート護岸化された用水路の 水際付近に付着しているコケ類上から 1 個体を採集した キャンパス内では個体数は多かったが キャンパス外からはほとんど確認されなかった 本種は関東地方から四国地方に広く分布するとされ 9) 自家受精を行い 効率よく新規個体群を確立する能力があるため 分布域が急速に拡大したとされている 13) 関西地方においても 大阪府 京都府 兵庫県の広い範囲で生息が確認されている 13) ヒラマキガイ科 Family Planorbidae 8. ヒラマキミズマイマイ Gyraulus chinensis Dunker, 1854 環境省カテゴリー : 情報不足採集場所 : キャンパス内 大和田町本調査では水田内の水中に沈んだ葉や茎などに付着しているものを確認した 確認された地点での個体数は多かった

5 近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相 41 Figure 2. 近畿大学奈良キャンパス周辺で確認された淡水貝類. 計測値 (mm):sh: 殻高, SL: 殻長. Freshwater molluscs observed around the Nara Campus, Kinki University. Measurements(mm):SH:shell height, SL:shell length. A: Solenomphala debilis ウスイロオカチグサ SH:4.9mm (Sep. 27, 2014.). B: Physa acuta. サカマキガイ SH:10.1mm (Aug. 9, 2014.). C: Limnaea sp. コシダカヒメモノアラガイ SH:3.7mm (May. 21, 2014.). D: Limnaea columella ハブタエモノアラガイ SH:8.4mm (Aug. 9, 2014.). E: Polypylis hemisphaerula ヒラマキガイモドキ SH:1.5mm (May. 21, 2014.). F: Oxyloma hirasei ナガオカモノアラガイ SH:10.6mm (May. 21, 2014.). G: Vertigo eogea ナタネキバサナギ SH:2.5mm (May. 6, 2014.) H: Corbicula leana マシジミ SL:23.1mm (Feb. 8, 2014.). I:Corbicula fluminea タイワンシジミ SL:23.0mm (May. 11, 2014.). J: Sphaerium japonicum ドブシジミ SL:7.2mm (May. 21, 2014.). K: Corbicula sp. マシジミ? SL:32.0mm (Sep. 27, 2014.)

6 42 9. ヒラマキガイモドキ Polypylis hemisphaerula (Benson, 1842) (Fig. 2E) 環境省カテゴリー : 準絶滅危惧採集場所 : 大和田町本調査では水田内の水中に沈んだ葉や茎などに付着しているものを確認した 同じ水田からはサカマキガイやヒメモノアラガイなどが見られた 同所的に採集されたヒラマキミズマイマイに比べると ヒラマキガイモドキの個体数は少なかった カワコザラガイ科 Family Ancylidae 10. カワコザラガイ Laevapex nipponica (Kuroda, 1947) 採集場所 : キャンパス内 大和田町水田中や池の水中に沈んだ葉や茎などに付着していた オカモノアラガイ科 Family Succineidae 11. ナガオカモノアラガイ Oxyloma hirasei (Pilsbry, 1901) (Fig. 2F) 環境省カテゴリー : 準絶滅危惧採集場所 : キャンパス内 大和田町本調査では池や素掘り水路沿いに生息する植物の根本や葉上で確認した また側面がコンクリート製の用水路では 水面上のコケ類が付着した部分で確認した キャンパス内ではごく少数の個体しか確認できなかったが 大和田町の素掘り水路周辺では複数の個体を確認した 本種は 2010 年まで近畿地方 7 府県の中で唯一奈良県での生息報告が無かったが 14) 最近になって奈良盆地南部の複数の地点から報告されている 15) キバサナギガイ科 Family Vertiginidae 12. ナタネキバサナギ Vertigo eogea Pilsbry, 1919 (Fig. 2G) 環境省カテゴリー : 絶滅危惧 Ⅱ 類採集場所 : 大和田町本調査では 周年通水のある水田脇の素掘り水路周辺に生息する植物の根本から確認した また冬季には素掘り水路の畦道上に投棄されたタガイの死殻の内側に付着している個体を確認した 同所的にハリマキビ Parakaliella harimaensis やノハラナメクジ Deroceras reticulatum が見られた 生息が確認された地点では 冬季から夏季にかけて継続して確認できた 一方で それ以外の地点では生息は確認されなかった 本種の分布情報をまとめた湊 (2005) 16) によると 本種は 22 道府県から採集記録がある一方で 全国的に生息の情報に乏しいとしている 大阪府や京都府では生息が確認されているが 奈良県ではこれまでに生息の報告はなされていない 16) そのため本報が本種の奈良県における初記録となる 二枚貝綱 Class Bivalvia イシガイ科 Family Unionidae 13. タガイ Sinanodonta japonica (Clessin, 1874) 採集場所 : 大和田町大和田町の素掘り水路においてのみ確認された 本種および次種のヌマガイは殻形態による判別は困難であるが 近藤ほか (2011) の判別方法を用いて種を決定した 17) 14. ヌマガイ Sinanodonta lauta (Martens, 1877) 採集場所 : 大和郡山市城町富雄川沿いの水田地帯にある水路におい

7 近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相 43 てのみ確認された 水路は両側面がコンク護岸化されていなかった シジミ科 Family Corbiculidae 15. マシジミ Corbicula leana Prime, 1864 (Fig. 2H) 環境省カテゴリー : 絶滅危惧 Ⅱ 類採集場所 : 大和田町周年通水のある 水田脇の素掘り水路の砂礫底から確認した 素掘り水路内からは同所的にヒメタニシ カワニナ タガイの生息が確認された 本種は近縁で外来種のタイワンシジミ種群と形態上では区別が困難な個体が知られているが ここでは増田 内山 (2004) を参考に 殻内面の殻頂付近が青白く 殻縁付近が紺色になり 殻縁に淡色の縁取りが無いものをマシジミとした 9) 16. タイワンシジミ Corbicula fluminea (Müller, 1774) (Fig. 2I) 外来種採集場所 : 三碓 4 丁目 三碓 7 丁目 中町 石木町 大和田町 大和郡山市城町通年水が存在する用水路の砂底から砂礫底で確認した 同所的にヒメタニシ カワニナ ヌマガイが見られた 本種は前述した通り マシジミとの区別が難しい個体が多いが ここでは増田 内山 (2004) を参考に 殻の内面が主に白色や淡い色で 鉸歯が淡紫色から黒紫色に染められるか 殻の内面全面が濃紫色で 殻縁部の淡色の縁取りが明らかなものをタイワンシジミとした 9) 本種は近年関東以西で急速に分布を拡大している外来種であり 本種が侵入した水 リートにより護岸化されていたが 底面は路ではマシジミが駆逐されてしまうことが知られている 9) 本調査でもキャンパス周辺で広く確認された また キャンパス周辺だけでなく 予備的に行った富雄川水系上流部の生駒市高山町でも生息が確認され 富雄川水系に広く侵入していることが明らかになった ドブシジミ科 Family Sphaeridae 17. ドブシジミ Sphaerium japonicum (Westerlund, 1883) (Fig. 2J) 採集場所 : 大和田町水田脇の用水路の泥底から確認された また用水路周辺の畦に積まれていた 泥上げにより取り除かれたものと推測される土砂からも確認した 用水路内からは同所的にヒメタニシ サカマキガイが見られた 本種は報告例の少ない種であり 滋賀県のレッドデータブックでは情報不足に 18) 三重県では準絶滅危惧種に指定されている 19) 奈良県周辺では大和川水系で行われた調査で 1 地点のみ生息が報告されている 20) 5. 考察 5-1. 確認された外来種本調査において 外来種及び外来種の可能性を指摘されている種が 5 種確認された このうちウスイロオカチグサは従来から外来種とする指摘があり 本調査でも人工的な環境から確認されたため やはり外来種の可能性が高いと考えられる 本種の生息を確認した地点では 同所的に複数の在来種の生息を確認しているため 在来生態系

8 44 への影響が懸念される 一方で 外来種の可能性が指摘されているコシダカヒメモノアラガイは自然度の高い地点から採集されたため 在来種の可能性もあると思われる ハブタエモノアラガイはキャンパス内から複数の個体が確認されたが キャンパス外からは 1 個体のみが確認された 本種がキャンパス内においてのみ個体数が多い要因は不明であるが 複数個体の生息を確認した池では ニッポンバラタナゴ Rhodeus ocellatus kurumeus の保護を目的として 他地域からの移植が行われており 21) それらを導入する際に 非意図的に本種が侵入した可能性がある なお 奈良盆地に広く分布し 富雄川水系においても生息が確認されている 6) 外来種のスクミリンゴガイ Pomacea canaliculata は 今回の調査では確認されなかった 5-2. タイワンシジミの侵入とマシジミ個体群の孤立本調査および予備的な調査において タイワンシジミは富雄川水系から広く確認された しかし 2000 年代に行われた調査では タイワンシジミは富雄川水系からは報告されておらず マシジミのみが報告されている 6),22) 前述した通り タイワンシジミがマシジミの生息地に侵入した場合 マシジミを駆逐し タイワンシジミに置換されることが知られている 9) このため本調査においてマシジミが確認されなかったのは 以前に行われた調査の後に 富雄川水系にタイワンシジミが侵入し マシジミを駆逐したためと推測される 実際に調査中にはタイワンシジミの生体を確認した用水 路から マシジミと同定される死殻を採集している (Fig. 2K) 本種の富雄川水系への侵入時期は不明であるが 最後に調査が行われたのが主に 2004~2005 年であるため 20) 本種はそれ以後に近隣の水系から急速に分布を拡大したものと考えられる 一方 マシジミはごく一部の限られた地域でのみ確認された 生息が確認できた地域は丘陵地に囲まれた谷間にあり 水田への灌漑は上流部のため池のみによって行われている また 生息を確認した素掘り水路から下流は しばしば水門によって封鎖され閉鎖的な環境となっている このような閉鎖的な環境のため 富雄川水系からタイワンシジミが侵入できず マシジミの個体群が残存したものと考えられる 琵琶湖集水域で行われたシジミ属の分布調査でも マシジミの生息が確認された地点のほとんどが 本調査と同じく丘陵地の小河川や谷間の水田地帯であったと報告されている 23) 現在マシジミの生息を確認した地点の数百 m 下流にはタイワンシジミが生息しており マシジミの生息地にタイワンシジミが侵入するのも時間の問題であると思われる すでに富雄川水系のみならず 大和川水系全域にタイワンシジミが侵入している可能性が高く 根本的な駆除を行うのは困難であると考えられる このため 琵琶湖水系でのマシジミの保全対策として提起されているように 23) マシジミの生息域外保存など緊急の措置を行うことも必要であると考えられる なお 今回の調査ではマシジミを在来種としたが マシジミは外来種であるという意見も存在する 24) ミトコンドリア DNA を用いた解析でも マシジミとタイワンシ

9 近畿大学奈良キャンパス周辺における淡水産貝類相 45 ジミの両種は 遺伝的に識別不可能であるとされている 25) その一方で 酒井ほか (2014) では マシジミはタイワンシジミのクローン系統であるという可能性に言及しながらも 日本の環境に適応して固有に存在してきた重要な保全単位であるとしている 26) このようにシジミ属は分類学的位置が混乱していることから保全上の問題が生じている 今後 分類学的混乱を早急に整理し 保全対象を明確にすることが望まれる 5-3. 淡水貝類の保全本調査において キャンパス周辺から環境省 (2014) 7) に記載されている種を 6 種確認した このうち ナタネキバサナギやナガオカモノアラガイなどの種は 棚田やその周辺の素掘り水路などの あまり圃場整備の行われていない水田地帯において確認した 水田は農作業により陸圏にも水圏にもなる遷移帯であり 高い生物多様性を有している 27) この水田の持つ高い生物多様性は 圃場整備の行われていない水田において顕著であるとされている 27) このため 圃場整備の行われていないよく保全された水田環境を維持していくことが 淡水貝類のみならず水田生態系の保全上重要であると思われる しかし 増田 (2014) でも指摘されているように 水田に生息する淡水貝類は水田という環境に依存している以上 農業者の都合が優先される 28) 実際に 本調査中にもナタネキバサナギやナガオカモノアラガイなどが生息している素掘り水路の畦に 除草剤が散布され 畦の周囲の植物が枯死しているのを確認した 水田環境に生息する 淡水貝類は微小な種が多く 昆虫類や魚類などと異なり 保全の対象とはなりづらいのが現状である 今後はいかに農業従事者の理解を得ながら 現在の水田環境を維持していくかが 水田に生息する淡水貝類の保全上の課題となるだろう 6. 要約本調査において腹足綱 9 科 12 種 二枚貝綱 3 科 5 種 計 12 科 17 種を確認した このうち外来種及び外来種の可能性が指摘されている種は 5 種確認された これらの外来種はすでに広く定着している種もあり 在来生態系への影響が懸念される また タイワンシジミが富雄川水系において広く侵入しマシジミと交雑 駆逐したことにより マシジミがごく一部の地域にしか残存していないことが明らかになった タイワンシジミは急速に分布を拡大しており 早急な対策が求められる その一方で 環境省レッドリストに記載されている種を 6 種確認し その中には全国的に希少な種も確認された 淡水貝類の保全には圃場整備の行われていないよく保全された水田環境の維持が重要であると考えられる 7. 謝辞本研究を行うにあたり 西宮市貝類館学芸員の高田良二氏には同定に関して貴重なご意見をいただいた ここに感謝を致します 引用文献

10 46 1) 桜谷保之 (1999) 近畿大学奈良キャンパスの生態系の概観. 近畿大学農学部紀要. 第 32 号 ) 曽我部陽子 桜谷保之 (2009) 近畿大学奈良キャンパスにおけるレッドリスト植物の生息状況. 近畿大学農学部紀要. 第 42 号 ) 前田武志 桜谷保之 (2003) 近畿大学奈良キャンパスにおけるレッドリスト動物種の生息状況. 近畿大学農学部紀要. 第 36 号 ) 稲本雄太 桜谷保之 (2008) 近畿大学奈良キャンパスにおける水生生物の生息状況. 近畿大学農学部紀要. 第 41 号 ) 黒田徳米 (1934) 奈良春日山の貝. 地球. 15 巻 2 号 ) 大阪市立自然史博物館 ( 編著 ) (2007) 大阪市立自然史博物館叢書 -1 大和川の自然. 132pp.,. 東海大学出版会. 神奈川. 7) 環境省 Red Date Book 貝類. 455pp. 環境省自然環境局野生生物課. 東京. 8) 東正雄 ( 著 ) (1995) 原色日本陸産貝類図鑑 増補改訂版. XV+344pp. 保育社. 大阪. 9) 増田修 内山りゅう ( 著 ) (2004) 本産淡水貝類図鑑 (2) 汽水域を含む全国の淡水貝類. 240pp. ピーシーズ. 東京. 10) 矢野重文 増田修 (1999) 西日本におけるウスイロオカチグサガイの記録. ちりぼたん. 30(1) ) 多留聖典 (2010) 関東地方で初めて確認されたウスイロオカチグサ ( 新生腹足上目 : カワザンショウ科 ) の野外個体群. Molluscan diversity. 2(1) ) 西浩孝 (2013) 豊橋市内で確認されたウスイロオカチグサ. 豊橋市自然史博物館研究報告. 第 23 号 ) 高倉耕一 (2008) 大阪およびその周辺地域に優占する外来巻貝ハブタエモノアラガイ Lymnaea columella (Say) とその自家受精による繁殖能力. 大阪市立環境科学研究所報告. 第 70 集 ) 環境省 (2010) in 環境省 ( 編 ) 自然環境保全基礎調査動物分布図集日本の動物分布図集陸産及び淡水産貝類 環境省自然環境局生物多様性センター. 山梨. 15) 岩崎敬二 吉田宏 山本鈴 山本愛梨沙 辻本始 湊宏 (2015) 奈良県で発見されたナガオカモノアラガイ. 南紀生物. 57(1) ) 湊宏 (2005) 日本産陸棲貝類の分布資料 5, キバサナギガイ科 : ナタネキバサナギガイ. かいなかま. 39(2) ) 近藤高貴 田部雅昭 福原修一 (2011) ヌマガイとタガイの殻形態による判別. ちりぼたん. 41(2) ) 滋賀県生きもの総合調査委員会 ( 編 ) (2011) 滋賀県で大切にすべき野生生物 ( 滋賀県版レッドデータブック )2010 年版. 563pp. サンライズ出版. 滋賀. 19) 三重県農林水産部みどり共生推進課 ( 編 ) (2015) 三重県レッドデータブック 2015 ~ 三重県の絶滅のおそれのある野生生物 ~. 757pp. 共立印刷株式会社. 三重. 20) 石井久夫 大和川水系調査グループ貝班 (2006) 近畿地方大和川水系の淡水貝類.

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