生活習慣病患者に対する保健指導一環としての運動指導職域での実践者（管理者）の視点

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きのこわくや
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1 須藤構成員提出資料運動基準改定検討会 H 職域での実践者 ( 管理者 ) の視点ソニー健康保険組合事務長須藤美智子第 2 回運動基準運動指針の改定に関する検討委員会 ( 於 : 厚生労働省 )

2 AGENDA ソニー健保における保健事業職域での運動習慣獲得の問題点と工夫点職域における身体活動向上運動習慣獲得活動に取り組むメリット身体活動向上運動習慣獲得のための企画例まとめ運動基準運動指針の改定にむけた主な論点ヘの職域の立場からの意見

ソニー健保における保健事業体系図運動関連活動一次予防二次予防三次予防健康増進健康診断健康教育疾病悪化防止策集団への施策歩き ing 活動ヘルシーチャレンジ 21 フィットネスクラブ契約ワクチン接種費用補助禁煙支援活動がん検診 ( 人間ドック ) 配偶者健診特定健診

3 ソニー健保における保健事業体系図運動関連活動一次予防二次予防三次予防健康増進健康診断健康教育疾病悪化防止策集団への施策歩き ing 活動ヘルシーチャレンジ 21 フィットネスクラブ契約ワクチン接種費用補助禁煙支援活動がん検診 ( 人間ドック ) 配偶者健診特定健診特定保健指導ウェルネススクール個人への施策有所見フォロー ( 医療機関受診勧奨 ) 疾病管理 ( 適正医療勧奨 ) ジェネリック推進メンタル女性健康管理スキルアップがん対策 PJ 24 時間電話健康相談 HAIJII メルマガホームページ中長期医療費適正化施策中短期医療費適正化施策

4 ウェルネススクール概要目的 : メタボリックシンドローム予防改善内容 : 栄養運動生活習慣の講義演習実技などコース :3 回コース+3ヶ月後 6ヶ月後フォローアップ所要時間 :90 分 / 回対象者 :BMI24 以上または腹囲男性 85cm 女性 90cm 以上の方栄養講義 ( 管理栄養士 ) メニュー作成栄養 ( 食事 ) バランス演習 ( 管理栄養士保健師等 ) 運動講義実技指導 ( 健康運動指導士 ) 姿勢呼吸法ウォーキング筋力アップ運動

5 減量結果 (2007~2010 年度 ) 2007~2010 年度開催のスクールに参加した方のうち BMI25 以上で完全にデータがある参加者の結果男性 (n=1,344) 無変化増量 12.9% (173) 19.7%(265) 5% 以上減量 40.4%(543) 27.0%(363) 5% 未満 ~1% 以上減量女性 (n=230) 増量 5% 以上減量 22.2%(51) 23.0%(53) 無変化 15.7%(36) 5% 未満 ~1% 以上減量 39.1%(90)

6 ウェルネススクール内容週 1 回月 3 回実施 1 回目 2 回目 3 回目 10 分 20 分 30 分 40 分 50 分 60 分オリエンテーションスクール説明など生活メタボとは予防の 3 原則栄養メタボリックシンドローム予防の食生活 (1) 適切な体重のためには自分自身をアセスメントしよう ( 演習 ) 減量に向けての目標設定食生活の特徴を見つけよう前回の振り返り 1 体調確認血圧測定 2 前回の確認 GP ワーク運動メタボリックシンドローム予防改善のための運動有酸素運動と筋力アップ運動の効果について ( 講義 ) 正しい姿勢とウォーキンフォーム ( 実技 ) ウェルネスエクササイズ 3 種目 ( 実技 ) 目標設定セルフモニタリング前回の振り返り前回の確認運動復習栄養メタボリックシンドローム予防の食生活 (2) 料理の組み合わせのコツをつかむ栄養成分表を使うことを実践してみよう外食御弁当の摂り方について ( 演習 ) 食事カードを使って 1 日の食事メニューを作ってみよう 70 分生活肥満とストレス睡眠の関係のメカニズム 80 分目標設定具体的な実践方法を考えよう 90 分次回の連絡次回の連絡今後の連絡 < 講義担当者 > 保健師看護師管理栄養士健康運動指導士 <サポート> 事業所看護職

7 減量効果まとめ項目 1 歩数増加平日休日 2 運動実施状況 3 運動行動ステーシ 4 脂肪摂取行動ステーシ 5 夕食満腹回数 6 食事バランス考慮回数 7 3 食規則正しい食事回数高減量群低減量群無変化群増量群評価について事前 6 ヵ月後のアンケート調査において統計的に有意差が見られたものをとし見られなかったものをとしたまた他群と比較し有意に高値になったものをとした職域においては食事指導との連携は重要! 7

8 職域における運動習慣獲得の問題点家事育児時間がない残業多忙出張が多い疲労遠距離通勤交通手段運動習慣の定着が悪い腰膝が痛い体の歪み偏った体の使い方作業形態車通勤場所がない運動施設シャワー施設デスクワークライン業務働き盛りは運動することへの優先順位は低い!

9 運動習慣獲得のための工夫現場の運動指導に必要な 3 つのエッセンス働き方に合わせた指導自分で決めさせる ( 本人主導 ) 気づきのアハ体験! 運動の実施で減量成功!

10 チャンス 1 朝のジョギング散歩働き方に合わせた指導どこで運動できる? チャンス 2 速歩歩幅を広く階段利用遠い駐車場一駅前から歩き一駅前から歩く ing 創意工夫でどこでもフィットネス! 出勤前通勤仕事中昼休み仕事中通勤帰宅後チャンス 3 4 遠くのトイレ 2UP3DOWN NEATを増やす職場体操チャンス 4 昼休み歩き ing 遠くの店へ昼食チャンス 5 フィットネスクラブ自宅で筋トレ家事の合間にながら体操テレビを見ながらストレッチ CM 中にスクワット

11 自己決定 : 内的動機づけの向上健康行動目標の実施に対し 70% は達成できるものは実施継続する気づきのアハ体験 : 内的動機づけの向上こんなはずじゃなかった! 参加者に気づきを持たせる運動実技による実体験をさせる( 自分の体の気づき ) エビデンスに基づいた理論的説明( 知識の気づき ) 歩数計をつける( 行動の気づき ) 行動記録をつける( 行動の気づき )

12 < 特定健診問診票集計結果 1> 20.2% 20.5% 20.8%

13 < 特定健診問診票集計結果 2> 12.0% 11.6% 12.0%

14 < 特定健診問診票集計結果 3> 27.5% 27.9% 27.5%

15 < 特定健診問診票集計結果 4> 24.5% 25.8% 24.1%

16 < 特定健診問診票集計結果 5> 57.1% 57.4% 57.2%

17 < 特定健診問診票集計結果 6> 52.4% 51.1% 50.8%

18 働きざかり社員の生活習慣の悪循環サイクルモチベーションと生産性が低下する仕事がたくさんある長時間働かなければならない疲労が回復せず体調が悪化する毎日のくりかえし遅くまで働き深夜に帰宅する < 効果的とは言えない過ごし方 > 睡眠不足食べ過ぎこう飲み過ぎ運動不足亀田高志 : できる社員の健康管理術東洋経済新報社 2011 一部改定

19 職域における身体活動運動習慣獲得活動に取り組むメリット体調活力生産性生活習慣をコントロールして体調活力生産性を取り戻す良い生活習慣のサイクルのくりかえし時間経過亀田高志 : できる社員の健康管理術東洋経済新報社 2011( 一部改定 ) 1) 社員の心身の健康を向上させ現在企業で大きな問題となっているメンタルヘルス問題にも重要である 2) 今後のさらなる高齢者雇用の際に十分な能力を発揮して働ける体力の維持向上となる 3) 社員の疾病を予防し将来的な医療費抑制となる 4) 身体活動運動習慣の獲得が企業の生産性に寄与する

20 運動身体活動量増加のための企画例事業主の安全配慮義務として定められている定期健康診断を活用する! 事後措置としての保健指導に加える健診結果がご褒美となるための企画をする健診前チャレンジ禁煙支援活動の例

21 健診前チャレンジ

22 健診前チャレンジ申込状況歩数計 DE ダイエットフィットネス DE 脱メタボ禁煙マラソン DE 脱ニコチン事業所数申込者数事業所数申込者数事業所数申込者数 4 月健診受診者名 6 12 名ー - 名 5 月健診受診者名 9 17 名ー - 名 6 月健診受診者名名 8 21 名 7 月健診受診者名 6 14 名名 8 月健診受診者名 6 13 名 3 4 名 9 月健診受診者名 3 6 名 7 22 名 10 月健診受診者名 6 13 名 9 10 名 11 月健診受診者名 5 11 名 4 5 名 12 月健診受診者名 2 7 名 8 9 名合計 2,830 名 109 名 93 名 ( 健診受診者の 5%) ( メタボ対象者の 1%) ( 喫煙者の 1%)

(%) 禁煙支援活動喫煙率の推移と中長期目標値全国 : 全体ソニー GP: 全体目標値 : 全体 50 全国男性ソニー GP: 男性目標値 : 男性全国女性ソニー GP 女性目標値 ( 女性 ) 40 30 20 39.9 39.4 36.8 34.3 33.6 33.4 28.3 28.6 28.7 23.8 24.1 21.8 38.2 31.5 27.3 23.

23 (%) 禁煙支援活動喫煙率の推移と中長期目標値全国 : 全体ソニー GP: 全体目標値 : 全体 50 全国男性ソニー GP: 男性目標値 : 男性全国女性ソニー GP 女性目標値 ( 女性 ) 年度目標 2010 年度比 5% 全体的に徐々に下降傾向が見られている

24 禁煙支援活動全社をあげての禁煙支援活動実施のプロセス健保理事長の理解企業として関わることのメリットを認識! 当健保における禁煙と歯科医療費との関連がある喫煙場所に設置および維持管理に関わる費用が高い! < 健保組合としての活動 > 禁煙支援ツールの提供情報提供産業看護職禁煙指導能力の向上各事業所責任者への依頼事業所としての活動 OHSMS の活動目標への提示建物内禁煙の実施スワンデーの設置就業時間内禁煙社内禁煙外来の設置保健指導啓発活動労働安全衛生法の改定 ( 喫煙場所設置基準 )

25 まとめ運動基準運動指針の改定にむけた主な論点ヘの職域の立場からの意見論点 1: 運動指針の対象者はこどもから大学生まで企業に入る前に自分の健康に対する運動や栄養の重要性を知り自ら実践できる力を教育して欲しい入社してからの 10 年間が健診データもっとも変化する ( 次ページから 2 枚資料参照 ) 論点 5: 利用者の視点職域における指導者の支援のための運動指針は栄養指針と連携した内容が望まれる職域ではまず歩数 ( 身体活動 ) の増加や身体活動強度の増加をさせることが受け入れやすいそのための気づきの資料 ( 自己体力チェック等 ) や働きながら身体活動量を増加させるための指導書があると良いまた何よりも本人が理解しやすい ( 自覚的運動強度運動時間等 ) の内容を盛り込んで欲しい論点 6: 普及啓発のための環境整備職域システムづくり労働災害防止計画との連携外部監査項目への取り上げ各企業における安全衛生マネジメントシステムへの導入健康経営健康会計など経営層が理解し参画したくなるシステムづくり働き盛りの人が運動身体活動をしたくなるようなエビデンスこれまでの疾病予防の観点の資料に加えて運動は集中力や創造性を高め仕事のパフォーマンスをも向上させるものであること等

26 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 ( 男性 n=3620) y = x R 2 = BMI の年代別縦断的変化 ( 女性 n=1214) y = x R 2 = ~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳全体線形 ( 全体 )

27 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 TC(mg/dl) γ -GTP(IU/l) SBP(mmHg) BMI 2004 年と 1994 年の SBP 上昇量と他の検査値の年代別上昇量 ( 男性 )

評価項目 A Bともすべての項目にを入れてください評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目取り組み結果出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し健康づくりに取り組みます健康宣言証の社内掲示など健康づくりに関する企業方針について従業員へ周知していますか? 経営者自身

評価項目 A Bともすべての項目にを入れてください評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目取り組み結果出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し健康づくりに取り組みます健康宣言証の社内掲示など健康づくりに関する企業方針について従業員へ周知していますか? 経営者自身認定報告いただいた内容を健康保険組合で審査します審査は項目別に実施結果を点数化して評価し一定の点数を超えた企業様を健康優良企業として認定します認定証認定企業様に認定証を送付します認定期間認定された月より 1 年間報告にあたっての注意点宣言以降の貴社の取り組みについてご報告をお願いします評価項目 A B ともすべての項目にを入れてくださいチェック項目以外の具体的な取り組み内容や健康保険組合へのご意見等ございましたら

生活習慣病患者に対する保健指導一環としての運動指導 職域での実践者（管理者）の視点

生活習慣病患者に対する保健指導一環としての運動指導職域での実践者（管理者）の視点