2007年12月31日の空間放射線量率の上昇とラドン濃度の関係

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1 新潟県放射線監視センター年報第 巻 28 7 柏崎刈羽地域及び佐渡における大気中ラドン濃度と空間線量率上昇時 における大陸由来ラドンについて 土田智宏 霜鳥達雄 藤巻広司 山﨑興樹 キーワード : 大気中ラドン, 柏崎刈羽地域, 佐渡, 空間線量率 1 はじめに 新潟県放射線監視センターでは, 浮遊じんの放射能や空間線量率の変動に大きな影響を及ぼす大気中ラ ドン濃度調査を平成 17 年度から実施している. 前報 1,2) では, 柏崎刈羽地域のラドン濃度は月平均値で 4 ~8 Bq/m 3 の範囲にあること, ラドン濃度と浮遊じんの放射能は夏から秋に高く冬低い季節変動を示すこと, 積雪期を除くとラドン濃度と浮遊じん放射能の間には比較的良い相関が認められ, この相関からの外れは積雪期に大陸由来の遠方起源ラドンが除去されるためと考えられることを報告した. 平成 19 年度は, 大陸由来の遠方起源ラドンの影響を調査するため, 柏崎刈羽地域にある刈羽局と佐渡関岬においてラドン ( 222 Rn) の地表大気中濃度の連続測定を開始した. 本稿では, 年間の測定結果とともに 月 3 日から 31 日に観測された佐渡関岬でのラドン濃度と柏崎刈羽地域での空間線量率の上昇について検討したので報告する. 2 方法 2.1 ラドン濃度ラドン濃度の測定は, 新潟県が東京電力 ( 株 ) 柏崎刈羽原子力発電所周辺環境放射線監視調査のために柏崎刈羽地域に設置した 9 局の自動観測局のうちの 1 つである刈羽局と, 環境省が国内の酸性雨実態把握等のために佐渡島外海府に設置した国設佐渡関岬酸性雨測定所 ( 以下, という.) の 2 地点で実施した (Fig.1). は刈羽局から北へ約 9 km の距離にある佐渡島関岬の突端付近に位置し, 周囲を日本海に囲まれている. 局舎は海岸線から約 m, 海抜約 14 m の崖の縁に建てられ, 局舎から内陸側に m ほど下ると平坦部があり, オートキャンプ場となっている (Fig.2). 刈羽局 関岬 Copyright(C)27 TUKUI International Inc. All Right Reserved Fig.1 Fig.2 調査地点佐渡関岬 刈羽局では平成 17 年 月から, では平成 19 年 7 月から測定を開始した.

2 ) 8 新潟県放射線監視センター年報第 巻 28 測定には Genitron Instruments 社製ラドンモニタ AlphaGUARD PQ2PRO を使用した.AlphaGUARD は, 有効容積. L の通気式電離箱を検出部とするラドンモニタであり, フィルタにより粒子状成分を除かれた大気が電離箱内へ浸入し, 中に含まれるラドンのα 線から生じた電離パルスをカウントすることで, ラドン濃度を評価する 3). 測定器は通気性を有する収納箱内に入れ, 刈羽局では局舎脇の地上約 1 m 地点, では局舎屋上の地上約 2. m 地点に設置し, 計測周期 1 時間で連続測定を実施した. 2.2 空間線量率及び気象空間線量率は,9 局の自動観測局に設置された温度補償型 2 φ 2 NaI(Tl) シンチレーション検出器 ( 低線量率測定器 ) 及びステンレス製 14 L アルゴン加圧型電離箱 ( 高線量率測定器 ) で連続測定を実施した. これら測定データは, 低線量率測定器に接続した MCA から得られたγ 線スペクトルと合わせ, テレメータシステムにより収集した. また自動観測局では気象観測装置も設置してあり, 風向 風速, 感雨, 降水量, 積雪量等を測定した. 3 結果及び考察 3.1 平成 19 年度ラドン濃度調査結果刈羽局及びの屋外ラドン濃度の時系列変化図を Fig.3 に示す. ラドン濃度の範囲は刈羽局で. 21~ Bq/m 3, で.21~19 Bq/m 3 であった. 刈羽局では変動幅が大きいのに対し, では小さいことがわかる. ただし, 月 3 日から 31 日かけてでラドン濃度の上昇が見られた. これについては後述する. 3 ラドン濃度 (Bq/m3 2 1 刈羽局 4 月 月 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 月 1 月 2 月 3 月 ラドン濃度 (Bq/m 3 ) 大陸由来ピーク 4 月 月 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 月 1 月 2 月 3 月 Fig.3 ラドン濃度時系列変化 Fig.4 に年間平均でのラドン濃度の日間変化を示す. 内陸部では静穏な日には, 接地逆転層が形成され, 大気の鉛直輸送が抑えられるため, ラドンが地表付近にとどまる夜間から明け方に高く, 解消される日中に低い日間変化をすること 4-7) が知られている. 刈羽局は年間平均でこれに近い日間変化を示しており, では明瞭な日間変化は見られない. この原因として刈羽局は海岸線から 2.km 地点という比較的内陸部にあり接地逆転層から大きな影響を受けていると考えられるが, は海岸に近い崖の付近にあり接地逆転層が発達しづらいため, 影響が極めて小さいと推測された. ラドン濃度の日間変化に影響を与える要因として降水量や風速等も考えられる. これらについては今後の検討課題である. Fig. は平成 19 年度の両地点におけるラドン濃度の季節変化を表したグラフであり,Fig. は両地点における 1 日の変動幅 ( 最大値と最小値の差 ) を月毎に平均したグラフである. 刈羽局は夏から秋にかけて高く, 冬に低い変化を示すが, は日変化と同様, 季節変化も小さいことがわかる. 刈羽局では日間変化の振幅が大きな夏季から秋季かけて季節変化の極大が現れ, 日間変化の小さいでは季節

3 新潟県放射線監視センター年報第 巻 28 9 変動も極めて小さい.Fig. と Fig. は同様な季節変化の傾向示しており,1 日のラドン濃度変化に影響を与える要因が季節変化にも影響していると推測された. 最小値は年間通じて変化は小さいため,1 日の変動幅は最大値により決まると考えられる. 最大値は夜間に出現する頻度が高いため, 接地逆転層が季節変化にも大きく影響を与えている可能性が大きいと考えられる. 接地逆転層の生じる時間の長短が季節変化と相関があるとの報告 7) もあり, これについては今後検討する. この他ラドン濃度の季節変化をもたらす要因として季 8) 節変化に伴う気団の勢力変化が考えられており, これについても今後検討していく. 3.2 大陸由来ラドンによる濃度上昇 年間を通じ大きな変化が見ら れないであるが, 月 3 日から 月 31 日にかけて, ラ ドン濃度が上昇を示し, 月 3 日 22 時には年間最大値である 19 Bq/m 3 を記録した. 佐渡関岬でラドン濃度が上昇 した 月 3 日から 月 31 日に かけて, 柏崎刈羽地域では空間線量率が上昇し, 月 31 日 3~ 時には, 刈羽局を含む一部の局舎で測定開始以来の最高値を超える線量率を測定した (Fig.7). 同時に測定しているγ 線スペクトルから人工放射性核種は検出されず, ラドン子孫核種である 214 Bi 及び 214 Pb のピークのみ検出された (Fig.8). ラドン濃度変動幅 (Bq/m3) 時刻 Fig.4 ラドン濃度日間変化 ( 年平均値 ) 月 Fig. ラドン濃度季節変化 ( 月間平均値 ) 月 Fig. ラドン濃度日間変動幅 ( 月平均値 )

4 新潟県放射線監視センター年報第 巻 28 空間線量率 (ngy/h) NaI( 刈羽 ) IC( 刈羽 ) /3 : /3 : /31 : /31 : 1/1 : 時刻 Fig.7 刈羽局空間線量率とラドン濃度 また 新潟市にある当センターでは, 文部科学省の委託調査 ( 環境放射能水準調査 ) の一環として, 空間線量率の連続測定を行っているが この測定値も同じ時間帯に過去最大値を示した. 刈羽局では空間線量率が上昇した一方, ラドン濃度も上昇しているが, 佐渡関岬ほど顕著な上昇を示さなかった. 月 29 日から 月 31 日にかけての天気図を Fig.9 に示す.29 日には日本海北部と三陸沖に低気圧が発達し,3 日及び 31 日は冬型の気圧配置となり寒気が流入している. Fig.8 刈羽局 NaI(Tl) スペクトルアメダスによれば, 柏崎刈羽地域は 3 日から雨が降り続いており, 時折雨脚が強くなり, 空間線量率が最大値を記録した 31 日 3 時から 時は降雪が確認されている. また 佐渡相川と弾崎の気象状況は,3 日,31 日の両日ともに曇時々雨または雪の天候で, 降水量は少なかった 9). 関岬の気象もほぼ同様な天候であったと考えられる. 3 日及び 31 日のと刈羽局上空の空気塊の起源を推定するため 後方流跡線解析を実施した. 流跡線解析プログラムは NOAA( 米海洋大気庁 ) の提供する HYSPLIT Model(Hybrid Single-Particle 1 Lagrangian Integrated Trajectory Model) ) を使用し, 流跡線の経路は各局の上空 m を基点とし 9 時間 前まで, 空気塊が等温位面を移動するとして求めた. 31 日 時の後方流跡線解析結果を Fig.1 に示す. 柏崎刈羽地域, 佐渡関岬及び新潟市には中国東北部から気流が到達していた. 中国では ラドン濃度は冬高く, 夏低い季節変化をする 11,) ことが知られている. 中国東北部でラドンの供給を受けた気流が, 日本に飛来し, のラドン濃度及び柏崎刈羽地域の空間線量 Fig.9 天気図率の上昇をもたらしたと考えられた. 気象庁ホームページ 9) より引用

5 新潟県放射線監視センター年報第 巻 まとめ 刈羽局と佐渡関岬のラドン濃度測定から, 接地逆転層の有無がラドン濃度の日変化及び季節変化に影響を与えている可能性が高いと考えられた. また, 月 3 日 31 日に観測されたラドン濃度及び空間線量率の上昇であるが, 後方流跡線解析の結果, 大陸からのラドンが流入し, のラドン濃度と柏崎刈羽地域の空間線量率を上昇させたものと考えられた. 謝 辞 今回の調査を行うにあたり ラドン濃度測定器設置場所として, 佐渡関岬の国設酸性雨測定所屋上をご提供いただいた環境省水 大気環境局大気環境課, 測定器設置にあたりご指導いただいた財団法人日本環境衛生センター酸性雨研究センター, 新潟県保健環境科学研究所大気科学科に謝意を表します. Fig.1 後方流跡線解析図 文 献 1) 山﨑興樹, 笠原貢, 昆信芳, 藤巻広司, 坂上央存 : 新潟県放射線監視センター年報,3,21-(). 2) 山﨑興樹, 霜鳥達雄, 藤巻広司, 坂上央存, 殿内重政 : 新潟県放射線監視センター年報,4,21-27(2). 3) 石川徹夫他 :RADIOISOTOPES,3,131-14(24). 4) 岡部茂 : 大気中ラドン族と環境放射能, 日本原子力学会,1-24(198). ) 西川嗣雄, 青木正義, 岡部茂 : 続大気中のラドン族と環境放射能, 日本原子力学会,13-142(199). ) 藤波直人, 湊進 : 大気中のラドン族と環境放射能, 日本原子力学会,99-(198) 7) 吉岡勝廣 : エアロゾル研究,17(4),27-27(22). 8) 西川嗣雄, 岡部茂, 青木正義 : 大気中のラドン族と環境放射能, 日本原子力学会, (198). 9) 気象庁, 気象庁ホームページ 気象統計情報 ( 1) Draxler, R. R., Rolph, G. D.: HYSPLIT Model, NOAA ARL READY Website ( 23 ) ( 11) 飯田孝夫他 : 環境中ラドン, 財団法人電子科学研究所,287-29(1992). ) 金益和他 : 大気中のラドン族と環境放射能 Ⅲ,72-73(199).

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