2012/4/27 ロバスト制御系設計特論計算機シミュレーション特論シ 川邊武俊 1 モデリング 本講義 2012/04/13 物理モデルの導出( 別資料 ) Black box モデルの導出 ( 別資料 ) ロバスト制御理論 線形ロバスト制御 周波数整形 拡大系 内部安定性 小ゲイン定理 ロバスト

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1 ロバスト制御系設計特論計算機シミュレーション特論シ 川邊武俊 モデリング 本講義 /4/3 物理モデルの導出( 別資料 ) Black bo モデルの導出 ( 別資料 ) ロバスト制御理論 線形ロバスト制御 拡大系 内部安定性 小ゲイン定理 ロバスト安定性 一般化プラント H 制御 H 制御 (McFarelae Glover の方法 ) Sldg Mode 制御 ( 非線形ロバスト制御 )( 別資料 ) 計算機シミュレーションによる制御系の評価 Xah/Sebuld による設計 シミュレーション実習 ( 別資料 ) ( 数値積分法 ) システムの不確かさとロバスト制御 Coroller Noal la はじめに はじめにシステムにはなぜ不確かさが存在するか? モデリング : システムの特性を微分方程式であらわす. 物理モデル Black bo モデル ( 同定モデル ) いずれのモデルにも精度に限界がある : モデル化誤差 (uodeled dac). 制御系の設計に用いた制御対象 ( プラント ) のモデルとプラントとの動特性の差. モデル化誤差はシステムであることに注意すること. モデル化誤差が 大きい と 制御系は不安定になることがある. あるモデル化誤差が存在しても所定の性能を有する制御系をロバスト (Robu) な制御系という. 3 4 モデル同定 ( 伝達関数同定 ) u( k ) ( k ) システム 時間 時間 同定モデル 入力の時系列データと出力の時系列データからパルス伝達関数の係数を推定する. 5 k ( ) = ak ( ) ak ( ) ak ( ) bu( k) b u( k ) ( z) b bz b z u( z) az az = A( q) ( k) = B( q) u( k) q: 進み演算子 q ( k ) = ( k) A( q) = aq aq B( q) = b bq bq 6

2 次の伝達関数であれば ( k ) = a ( k) bu( k) より () = a () bu() (3) = a () bu() () () u() a = Z θ (3) = () u() = b = Zθ 一般的にこう書ける Z - が存在すれば θ = Z = Zθ Z 7 ところが観測雑音が存在する Aq ( ) k ( ) = Bquk ( ) ( ) ek ( ) = Zθˆ Z そこでデータを多くとる () () u() e() (3) () u() e() = θ ( N) ( N ) u( N ) e( N) Z e ( 縦長 ) XZが正則となるX = Zθ e X XZ Xe = θ ( ) ( ) ( ) θˆ ˆ = XZ X θ = XZ X XZ Xe ここが小さくなればよい推定値になる 8 最小 乗法 X = Z ˆ θ = ととる ( Z Z) X = Zθˆ ε ( k ) 正則となる条件 E 条件 u(k) が周波数成分を十分に含む Z J LS = N = ε ε ε = Z ˆ θ N = ( Z ˆ θ) ( Z ˆ θ) N を最小にする θˆ を求める ( ε () ε () ε ( N )) ( θ ) J LS = Z Z ˆ = ˆ θ N より e(k) が白色雑音なら ˆ θ θ N 9 ところが e(k) は一般に白色雑音でないので 結論 Aq ( ) k ( ) = Bquk ( ) ( ) wk ( ) Dq ( ) ek ( ) = wk ( ) Dq ( ) DqAqk ( ) ( ) ( ) = DqBquk ( ) ( ) ( ) wk ( ) 白色雑音 D(q) : 整形フィルタ ( 白色化フィルタ ). 最小 乗法で D( q) A( q) D( q) B( qを推定する ) 次のシステムなら 次以上のシステムとして最小 乗法を用いる DqBq ( ) ( ). DqAq ( ) ( ) を約分する ( モデル低次元化法を使う ). 例 : 航空機のラダー モデル低次元化 Xah wbalace 使用 外挿的 3Hz Hz 同定結果 入力データのパワスペクトラム

3 データに関する注意 = Zθˆ = Zθˆ θ () () u() e() (3) () u() e() = θ ( N) ( N ) u( N ) e( N) を次のように修正すればよい 入力に必要な周波数帯域を確保する後輪舵角からヨーレートの伝達関数同定 ( 実験データ ) 参考文献 [5] 低周波 高周波 θ Z データのオフセットを取り除いておく ( オフセット : センサーのオフセット ) () () u() e() (3) () u () θ e() = θ ( N) ( N) u( N) e( N) この列を加える あるいは オフセットも同定するパラメータとする 3 4 同定結果 外挿的 同定モデル ( 伝達関数同定 ) のまとめ 最小 乗法は大きな次数で そしてモデル低次元化法を用いる. データのオフセットは除いておく あるいはオフセットをパラメータの つとして同定する. 入力のパワスペクトラムに注意 ( 外挿的なのはどこか ) 同定はつ以上の方法で そして比較. 5 6 はじめに 信号の 大きさ? 物理モデル r e Coroller d d 別資料 e () 講義資料 _.df 制御誤差 e() は 小さい 方が良い. 小さい の定義は? 7 8 3

4 システムの 大きさ? はじめに 説明の流れ はじめに Coroller Noal la 目的 :( ロバスト制御 ) モデル化誤差が ある限られた範囲に限定されるのであれば 安定性や制御性能を保証する ( 制御誤差が 小さい ) 制御系を設計する ( ロバスト制御設計特論 / 計算機シミュレーション特論へつづく ) そのためにシステム ( モデル化誤差 ) の 大きさ を定義する : モデル化誤差 (uodeled dac). 制御系の設計に用いた制御対象 ( プラント ) のモデルとプラントとの動特性の差. モデル化誤差はシステムであることに注意すること. モデル化誤差が 大きい と 制御系は不安定になることがある. そのために信号の 大きさ を定義するそのためにベクトルや行列の 大きさ を定義する 説明の順序 参考文献 : 児玉 須田 システム制御のためのマトリクス理論 ( コロナ社 ) 9 行列 行列式 C : 行 列 ( サイズ ) の行列全体の集合. R : 行 列 ( サイズ ) の実数行列全体の集合. 記号 C : 行ベクトル全体の集合. R : 行実数ベクトル全体の集合. A= [ a j ] とする. a j : 行列 A の第 行第 j 列要素. 正方行列 : 行と列との数が等しい行列行列式 : de A または A とかく. A= [ a ] = j = とすると j de A= g ( ) a a a ; g ( ) = ; が遇転置の場合. が奇転置の場合. A : 行列 A の転置行列. A : 行列 A の複素共役行列. A : 行列 A の共役転置行列. A = [ a j ] A = [ a j ] A = a j [ ] ( AB) = B A AB = AB ( A) = A 遇転置 : 数列 { 3 } の要素を偶数回 ( 回 ) 入れ替える操作のことをいう. 奇転置 : 数列 { 3 } の要素を奇数回入れ替える操作のことをいう. {3} {3}: 遇転置 {3} {3}: 奇転置 de A= de A de( AB) = de( BA) = de Ade A 小行列とランク ( 階数 ) 小行列 : 行列 A= [ aj ] C から 第 行 第 行 第 r 行 ( < < r ) かつ第 j 列 第 j 行 第 j r 行 ( j < j < j r ) 以外の要素を取り去った行列をr 次の小行列という. 様々な正方行列 対角行列 : 対角要素以外の要素は である正方行列. a dag( abc ) = b c 例 : の小行列は [] 6 4 など ランク ( 階数 ): r 次以上の小行列の行列式は全てで r 次の小行列には行列式がでないものが存在する. 行列のランク ( 階数 ) は r.rak A = r と書く. 3 ブロック対角行列 : 対角位置が対角行列である行列 A O O dag( ABC ) = O B O O O C O : ゼロ行列. すべての要素が である行列. 4 4

5 様々な正方行列 正則行列 : Aは正方行列とする. AX = XA = I がなりたつ逆行列 X が存在する. Aは正則行列である. X = A とかく. ただし IはAと同じサイズの単位行列を表す. 正則行列の性質 A C 正規行列 : AA = A A 対称行列 : A= A 様々な正規行列 は自然数とする ( 正方行列 ). 正規行列エルミート行列ユニタリ行列 A が正則行列 de A ( AB) = B A ( A ) = ( A ) : = A A A A A AA O A = O A Mar vero lea ( A BD C) = A A B( DCA B) CA 5 直行行列 :( ベクトルの回転を表す ) A = A AA = A A= I エルミート行列 : A ユニタリ行列 : = A A = A AA = A A= I 複素数への拡張 エルミート行列対称行列ユニタリ行列直行行列 6 固有値 固有ベクトル 固有値 固有ベクトル A は正方行列とする. A C C にたいし A = λ λ C が成立する λ をそれぞれ A の固有ベクトル 固有値という. ρ ( A ) = a λ = をスペクトル半径と呼ぶ. de( λi A) = を固有方程式と呼ぶ. 相異なる固有値に対応する固有ベクトルは 互いに線形独立である. 固有値が重複する場合 : 一般化固有ベクトル Jorda 標準形. 7 A はエルミート行列 A の固有値は全て実数である. = λ = A A R A はユニタリ行列 A の固有値は全て絶対値 の複素数である. = λ = = A A 下三角行列 上三角行列の対角要素はその行列の固有値である. 下三角行列 上三角行列 8 = R とする. R に対して > 正定行列 は正定 の固有値は全て正の実数. は正定 λ ( ) λa ( ) ならば は正定行列 > と書く. ならば は準正定行列という. と書く. λ ( ): λ ( ): a の最小固有値. の最大固有値. 9 A C 特異値 とする.A は次のように特異値分解できる. A= UΣV U C U U = I V C V V = I Σ R Σr O Σ= O O Σ r = dag( σ σr) σ > = r r : A のランク σ : Aの特異値. 写像 = Aは ベクトル の 回転 σ ( A): 行列 Aの特異値. 要素別の伸縮( 次元の変化も含む ) 回転 σ a ( A): 行列 Aの最大特異値. と考えられる σ ( A): 行列 Aの最小特異値. 3 5

6 特異値の性質 A C にたいし の固有値は非負になる. AA AA の固有値を λ とすると R σ = λ = とする. σ ( A) A σa ( A) ノルム ノルムの公理 : ノルム は空間の元 に対し次の ) = = ) ( 三角不等式 ) 3) a = a a C を全て満たす. ノルムが定義された空間をノルム空間という. ベクトル 行列 信号に対してノルムを定義することができる. A σ a ( A) a = a A = A σ ( A) = A = 3 3 ノルム = = ベクトルノルム ただし は自然数 R とする. = = = = ( ) ( ユークリッドノルム ) = = a ノルム: = = a = = a ベクトルノルムの等価性 [ ] にたいし 定数 k k が存在し が成立する. k k ある ノルムで評価して が有界なら 別の ノルムで評価しても は有界である. 例 : = = である をノルムで評価すると l = = a 行列のノルム ( 誘導ノルム ) ベクトルノルムから行列のノルムを 誘導 する. ベクトル が A で写像され になったと考える. と の長さ ( ノルム ) の比から A のノルムを 定義する. の次元は同じとは限らない. 行列の ノルム : A A = a C = a = C A ただし A C. A A = a A = a aj = C j 行列の ノルム = a a a a A = a j a j a j a j a a a a を に規格化してもよい. = での最大値を与えるのは A のそれぞれの列の絶対和の最 = A 大値である

7 例 : A = = 誘導ノルムの定義より A A A A = a = λ a ( ) = C 行列の ノルム A = 3. 3 λ ( A) a は A の最大固有値を表す. a A = C を与える は = a A = 4 = C = A とすると 特異値分解により A= U V = A A= V dag( σ σ ) V ここで VV =I 誘導ノルムの定義より A = a A = a a j = C 行列の ノルム j= 例 : A = a = 3. 3 a a a a A = a j a j a j a j a a a a a で A の最大値を与えるのは A のそれぞれの行の絶対和の 最大値である. A = a{ 3. } a A = C を与える は 3 = a A = 4. = C 39 4 定義 : A R とする. r( A) = a = 性質 : ) r( AB) = r( BA) A R B R トレース (race) A= [ A A A ] B = [ B B B ] A R j = Bj R j = j たてながベクトル B B B 横長ベクトル B = B R = (AB と BA とはサイズが異なることに注意 ) A A = = A A A R とおくと とおくと r( AB) = A B = a jbj r( BA) = B A = bjaj j = = = j = = = 4 ) r( ) r( ) AA A A a トレース (race) = = j= = ) よりあきらか r 3) r( AA ) = σ ( A) = 特異値分解より AA = ( UΣV )( VΣ U ) = UΣ U ) より r( AA ) = r( UΣ U ) = r( U UΣ ) = r( Σ ) j 4 7

8 信号のノルム 信号ノルムの定義 信号ノルム : ( ) u( ) R R L ノルム ( 時刻 ) により変化する 次元ベクトルの実数への写像. 次の公理を満たす. u () = u() d = ) u ( ) ) u ( ) = u ( ) 3) au( ) = a u( ) a R 4) u () v () u () v () L ノルム u () = u () ud () L ノルム u () = a u u () ( ) e e e = システムのノルム 線形時不変システムのH ノルム u G システムの入力 u R と出力 R からシステムのノルムを考える. 仮定 : システムは安定かつ線形時不変とする. () = G ( τ ) u ( τ ) d τ とすると () = G ( τ) u( τ) dτ G () = gj () : G ˆ () = LG [ ()] = gˆ j () Gが安定 gj () がすべて絶対可積分 gˆj () が複素左半平面で解析的 ( 極をもたない ) システムGのインパルス応答システムGの伝達関数 ( 行列 ). ただし L[ ] はラプラス変換. 45 定義 : ˆ G( ) = r ( Gˆ( jω) Gˆ( jω) ) dω σ { ( )} G jω dω π = π = = π = = j= = j= g ( jω) dω j パーセバルの定理 () d = ˆ( jω) ˆ( jω) dω より π ˆ G () = r ( G () G ()) d g () d j 入力 出力系について物理的な意味を考察せよ. 46 インパルス応答の状態空間表現 システムの状態方程式を () = A() Bu() () = C () とする. A A ( τ ) () = e () e Bu () τ d τ () = C () より インパルス応答は A G () = Ce B と表される. [ g ( )] j 入力 u から出力 j へのインパルス応答を並べた行列 47 状態空間表現とH ノルムの計算 { } ˆ G () = rblb o ここで L o はリヤプノフ方程式 ALo LA o =CC の正定対称解である. 証明 : ˆ G () = r ( () ()) G G d A A = r Ce B Ce B d = {( ) ( )} r( B e A C Ce B) d A = B r( e C Ce ) db A A 一方 d { A d CCe } = Ae CCe e CCAe A A A A A であるから上式左辺は d { e d C Ce } d = e C Ce = C C A A A A 右辺は Ae = e A を使って次のように書ける. A A Ae A CCe d e CCe Ad A A A そこで Lo = e C Ce A d とおくと A ALo LA o =CC が成り立つ. 48 8

9 状態空間表現と H ノルムの計算 { } ˆ G () = rclc C ここで L 注意 C はリヤプノフ方程式 不安定なシステムのノルムは定義しない. ALC LCA =BB 安定でも強プロパでないシステムのノルの正定対称解である. ムは定義できない. 証明 : 強プロパでないシステム : r ( AA ) =r( A A) であるから () = A() Bu() () = C () Du () D O ˆ G () = r ( G () G ()) d あるいは Gˆ ( ) O = r GG () () d = ( ) A r( Ce BB e C ) d A 49 以下省略 とすると 上式の右辺は : H ノルムの別解釈 H ノルムは 白色雑音に対する定常応答の 乗平均である. E[ u ( )] = E[ uu ( ) ( τ)] = δ( τ) I E[ ( ) ( )] = E { [ g ( α) u( α) ] dα [ g ( β) u( β) ] dβ } E { [ g( α) u( α) ] [ g( β) u( β) ] dαdβ } ところで A = r( A) = r( A ) = r( A) なので E { [ g ( α) u( α) ] [ g ( β) u( β) ] dαdβ } { g α g β u α u β dαdβ } = E r ( ) ( ) ( ) ( ) 5 インパルス応答は確率変数ではないので つづき { gα gβ uα uβ dαdβ } E r ( ) ( ) ( ) ( ) = r g ( α) g( β ) E( u( α ) u( β )) dα dβ = r g ( α) g ( β) δ( β α) Idαdβ まず α で積分すると r g ( α ) g( β ) δ ( β α) Idαdβ = r g ( β) g ( β) dβ 伝達関数の表記法 システムの状態方程式を () = A() Bu() () = C () Du () とするとその伝達関数は G ˆ () = CI ( A) B D この伝達関数を次のように表記する (Dole の表記法 ) ˆ A B G () = C D 因果性 (g = < ) を考慮して変数変換すると r g ( β) g( β) dβ = r g() g() d = Gˆ 5 5 システムGの状態方程式を () = () u() () = () とする. ) インパルス応答 () = e より H ノルムの計算例 ˆ G = e d e = = ) 複素関数の積分 ˆ ˆ ˆ ˆ G = G dω G Gd π j Re ( Gˆ) π = π j = C π j C ˆ ReG = = = 定義 : { } ) Gˆ = u σ ˆ a G( jω) ω あるいは ˆ () ) G = u u u () = u ( ) u = H ノルム Gが 入力 出力系であれば 周波数伝達関数のゲインの上界 あるいは 出力のノルムを最大化する 最悪な 入力にたいする出力のノルムの値である. 3) 可観測グラミアン L ˆ O LO = LO = G = = 53 詳細は後述 54 9

10 線形ロバスト制御に係わる事項 内部モデル原理 ( 古典制御 ) ロバスト安定性ロバスト性能 拡大系 内部安定性 小ゲイン定理 H 制御 (H 制御 ) 線形制御系の設計方針 d () r () e () u () () () () () 以下の伝達関数を考える. () () () () () () = r () d () () ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) () () () () u () = r () d () () ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) e () = r () d () () ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) 仕様 : 制御誤差 e(jω) は小さい方がよい ( 制御の性能は良くしたい.) ()/r()=/() () r(). 仕様 : 制御入力 u(jω) は小さいほうがよい ( 制御にかかるコストは小さい方が良い.) ( jω) e( jω) = r( jω) d( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) u( jω) = r( jω) d( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) (jω) の特性は与えられているから 上式より A) 仕様 を満たすには (jω) あるいは (jω)(jω) は大きい方がよい. B) 仕様 を満たすには (jω) あるいは (jω)(jω) は小さい方がよい. : 同じ周波数で A)B) を同時に満たすことはできないので e(jω) を小さくしなければならない周波数帯域 ( 制御帯域 ) で (jω) あるいは (jω)(jω) を大きくし u(jω) を小さくしなければならない周波数帯域で (jω) あるいは (jω)(jω) が小さくなるようにコントローラ () を設計する. 57 内部モデル原理 d () r () e () u () () 上図のフィードバック制御系において r () = または d () = であるとき l e ( ) = () () () となる ( 定常誤差が に収束する ). 上図のフィードバック制御系は安定であり () は = に少なくとも 個の極を持つ. 58 内部モデル原理 ( 一般化 ) r () e () u () () r () = r () または d () = であるとき a d () a l e ( ) = d () () () () となる ( 定常誤差がに収束する ). 上図のフィードバック制御系は安定であり () はr () d () と同じ極をつ以上持つ. () が無限大のゲインを持つ周波数で外乱の影響は に収束する. 59 一般的な r(jω) (jω) d(jω) の周波数帯域と一巡伝達関数の の基本方針 : () を次のように設計する. a) 制御帯域内の一巡伝達関数のゲインを上げる b) 交差周波数を上げる ( 制御帯域を広げる ). c) 位相余裕を大きくする d) ゲイン余裕を大きくする パワースペクトル ゲイン 位相 -8 r( jω) d( jω ) ( jω) 制御帯域 a) b) c) ω 交差周波数 ( クロスオーバー周波数 ) d) ω ω 6

11 拡大系 d () r () e () () a () u () W() () () () u d r 内部安定性 左の閉ループ系の入出力関係は ( I ) ( I ) r = u ( ) ( I ) d ()W() を制御対象であると仮に考え ()W() を安定化するコントローラ () を設計する. 実装するコントローラはW() () とする. ()W(): 拡大系. 可制御 可観測となるようにW() を選ぶ. W(): 積分器 ( 型サーボの場合 ) ローパスフィルタなど. () の設計には現代制御理論やH 制御理論 H 制御理論を使う. ( I ) ( I ) ( ) ( I ) がすべて安定なとき 閉 ループ系は内部安定であるという. 制御系には内部安定性が必要である. 6 6 内部安定でない制御系 内部安定でない制御系 例 : 極零相殺 () () u() r () = 5( ) u () () u() が発 - 散する 時刻 [ 秒 ] 63 例 : 極零相殺 () r () = ) u() () d( ( ) ( ) d () u ().8 () 時刻 [ 秒 ] 外乱の影響 : 出力が振動する. 64 制御対象の不安定零点をコントローラの極で相殺する場合 u () () () () = () = と分母多項式 分子多項式で表す. d () () d () ここで () = の根は複素右半平面にあるとする. u () () () () () () () d () () d () d () d () u u = = となる. u () () () () d() d() () () = = ( ) ( ) () () d ( ) ( ) d () ( ) d () d () () () d() d() () u () d () u () d () () d ( ) = = = ( ) () () () d () () () () d u () { d ( ) d( ) ( ) ( ) } d ( ) d () は分母の () のために不安定となる (u()/r() が不安定 ). u が安定であったとしても 65 制御対象の不安定極をコントローラの零点で相殺する場合 () du () () () = () d ( ) d ( ) = d ( ) と分母多項式 分子多項式で表す. u ここで d () = の根は複素右半平面にあるとする. u () du () () () () () () = = となる. d ( ) d () d () d () d ( ) u () () () () d () d () () () = = ( ) ( ) () () d () d() () ( ) d () d () () () d () d () () = = = ( ) ( ) d( d ) ( ) ( ) ( d ( ) d ( ) du () d() du ( ) d() () d ( ) () () ) d () u { d () d() () ( ) } は分母の d () のために不安定となる (()/d() が不安定 ). u が安定であったとしても 66

12 小ゲイン定理に基づく制御系設計 小ゲイン (all ga) 定理 u d r M 定義 : { } ) Gˆ = u σ ˆ a G( jω) ω あるいは ˆ () ) G = u u u () = u ( ) u = H ノルム M は安定な有理伝達関数行列であるとする. を満たす全ての に対して 左の閉ループ系が内部安定となる必要十分条件は M < である. Gが 入力 出力系であれば 周波数伝達関数のゲインの上界 あるいは 出力のノルムを最大化する 最悪な 入力にたいする出力のノルムの値である. Nqu の安定判別との関連を考察せよ H ノルム H ノルムの計算 ) と ) の関係 { a } ˆ ˆ () () d = uˆ( jω) G( jω) G( jω) uˆ( jω) dω π ˆ ( ) ˆ( ) ˆ( ) σ π G jω u jω u jω dω = Gˆ u() u() d すなわち () Gˆ = u = u ( ) u u () u = ˆ A B G () = C O とする. である必要十分条件は行列 G ˆ () < A BB H = CC A が虚軸上に固有値をもたないこと. 証明 ( 十分性のみ ) I G G ならば G ˆ () < である. ˆ () ˆ() < 69 7 H ノルムの計算 ( 準備 ) ˆ A B G () = C D とすると { } ˆ A C G () = C( I A) B D = B ( I A ) C D = B D ˆ A BD C BD G () = D C D A B G ˆ () = C D ˆ () ˆ () G = G = とすると C D C D A O B Gˆ () Gˆ () = BC A BD D C C DD 7 以上の公式より H ノルムの計算 A O B A O B ˆ () ˆ() O B O O B I A BB B B ˆ ˆ H I G () G() CC A O O = = O B O O B O I G G = I CC A O = CC A O { } { } すなわち H が虚軸上に固有値をもたない ˆ I G () Gˆ() は虚軸上に極をもたない I Gˆ () Gˆ() = O は虚軸上に根 ( 零点 ) を持たない G ˆ () < である. G( jω) SISO システムの場合 ω 7

13 システムGの状態方程式を () = () u() () = γ () とする. G ˆ () = γ より あきらかに G ˆ () = γ いま H = γ H ノルムの計算 ( 例 ) H の固有値は de( I H) = より G ˆ () のH ノルムを計算するには 係数 γ を用い γ G ˆ () から定義される行列 H の固有値を調べる. ロバスト安定性 a ロバスト安定性制御対象に不確かさ : () < γ a() < γ a が存在しても制御系が安定であること. ただし () : 乗法的不確かさ a () : 加法的不確かさ 不確かさは安定と仮定しているところに注意. =± γ 73 不確かさのゲインは一般に高周波数帯域で大きく 低周波数帯域で小さい 74 ロバスト安定性と小ゲイン定理 ロバスト性能 a モデルに不確かさが存在しても外乱 W Wa () () となるような重み W を用いて (SISO の場合 ) W < となるように を設計する. r r e e W W W d d (d ) から制御誤差 (r) への () ノルムが所定値以下である制御系をロバスト性能な制御系という. e () WS () < d () W (): 制御仕様に関する周波数重み一般に 制御誤差は低周波数帯域 で小さければよい ロバスト性能と制御系設計問題 問題の一般化と一般化プラント r ロバスト性能を有する制御系の設計問題 e W W d () () = ( ) < < () () に対して 制御系が内部安定となる コントローラ を設計せよ. () G u z W w z W G: 一般化プラントと呼ぶ. 制御対象と制御仕様とを表した プラント 拡大系の一般化 以下の状態方程式で表現する. = A B w B u z = C D w D u = C D w D u M () W W 一般化プラントの一例 z: 評価出力 : 測定出力 u: 制御入力 w: 外乱

14 最適制御問題としての一般化 混合感度問題と H 制御 z = F( G ) w l Fl ( G ): G のに関する下方線形分数変換 H 最適制御問題 Fl ( G ) は内部安定 かつ Fl ( G ) を最小化するを求めよ. H 最適制御問題 w u G W z [ ] 混合感度問題 z = z z z w z z () = W () () w () G W W z() = W () S() w () u () () 相補感度 : () = ( ) ( ) 感度 : S () = ( ) ( ) () S() = F ( G ) l F ( G ) l は内部安定 かつを最小化するを求めよ. w から z への伝達関数 [ ] z = W () () () () W S w の Hノルムを最小化するコントローラ を設計せよ.( ロバスト性能の十分条件 ) 79 混合感度問題の問題点を指摘せよ. 8 H 最適制御問題の解 一般化プラント : = A Bw Bu R w R A4) w から への伝達関数は虚軸上に不変零点を持たない. すなわち z = C D w D u z R u R A jωi B = C Dw Du R rak C D = は次の仮定を満たすとする. ω A) (A B ) は可安定 かつ (A C ) は可検出. A) D は縦長で列フルランク かつD は横長で行フルランク. A3) u からz への伝達関数は虚軸上に不変零点を持たない. すなわち A jωi B = ω rak C D さらに次の条件を満たすように変数変換す る. D = O D = O D [ C D ] = [ O I] B O D = D I 8 を満たすコントローラは次のように表せる () = F( M() Q()) Fl ( G ) γ A X XA X ( γ BB B B) X C C = O l A ZL ZB M() = F O I C I O = γ A A BB X BF ZLC F = B X L =Y C ( γ ) Z = I Y X Qは Q () < γ を満たす任意の安定でプロパな伝達関数 X Y は次の Rcca 方程式の正定対称解 ( γ ) YA A Y Y C C C C Y B B = O Q = O と置いた解を中心解と呼ぶ. 8 と混合感度問題 ( jω) ( jω) ( jω) = ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) S( jω) = { ( jω) ( jω) } ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) ( jω) W S W H 制御の最適解はオールパス関数 ω 83 H 最適制御問題の解 一般化プラント : = A Bw Bu R w R z = C Dw Du z R u R = C Dw Du R は次の仮定を満たすとする. A) (A B ) は可安定 かつ (A C ) は可検出. A) D は縦長で列フルランク かつD は横長で行フルランク. A3) u からz への伝達関数は虚軸上に不変零点を持たない. すなわち A jωi B = ω rak C D A4) w から への伝達関数は虚軸上に不変零点を持たない. すなわち A jωi B rak ω C D = A5) D = O さらに次の条件を満たすように変数変換す る. D = O D [ C D ] = [ O I] B O D D = I 84 4

15 最適なコントローラは A L () = F O A = A B F L C F = B X L =Y C 大型ロケットの姿勢制御系 設計例 X Y は次の Rcca 方程式の正定対称解 A X XA XB B X C C = O YA A Y YC C Y B B = O ( 別資料 )

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