181 第 52 回土木計画学研究発表会 講演集 TGV 導入前後におけるフランス主要都市間の移動時間の変化分析 波床正敏 1 1 正会員大阪産業大学教授工学部都市創造工学科 ( 大阪府大東市中垣内 3-1-1)

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1 181 TGV 導入前後におけるフランス主要都市間の移動時間の変化分析 波床正敏 1 1 正会員大阪産業大学教授工学部都市創造工学科 ( 大阪府大東市中垣内 3-1-1) hatoko@ce.osaka-sandai.ac.jp フランスでは 1981 年に TGV が導入され, 現在までに主要都市のほとんどに対して TGV のサービスが何らかの形で提供されている. 昨年度の研究発表ではパリからの利便性の変化について分析を行ったが, フランスの路線網はパリを中心とする放射状のネットワーク整備が盛んであり, 環状方向の地方都市間は必ずしも便利ではないように思われる. そこで本研究では,TGV 導入前の 1963 年, 導入後の 1985 年, 比較的近年の 2005 年の 3 年次について, フランス国内主要都市間の幹線鉄道網利用時における滞在可能時間, 期待所要時間, 仮想最速所要時間, 実運行時損失時間などの各種移動時間関連指標を計測し,TGV ネットワーク形成の特徴について調査することとした. Key Words: france, trunk railway, stayable time, expected value of travelling time, chief cities 1. はじめに (1) 研究の背景フランスでは 1981 年に TGV が導入され, 現在までに 主要都市のほとんどに対して TGV のサービスが何らかの 形で提供されている. 昨年度の研究 1) ではパリからの利便 性の変化について分析を行った. その結果,1930 年代に は表定速度が全般的に 100km/h 未満であったものが高速 新線である LGV 導入前の 1975 年までに 100km/h 台前半 にまで速度向上されており, その後は LGV 導入の程度に 合わせて表定速度が向上し, 部分的に LGV が利用可能な 都市では 150km/h 以上, 直接の沿線では 200km/h 以上に なった. 一方,LGV が整備されなかった方面の都市への 表定速度は 1975 年からほとんど変化がなかった. 滞在可能時間については,1930 年代では日帰り不可能 な都市が複数存在したが,1975 年までにはかろうじて全 ての都市で日帰り可能になった.LGV の整備などによ り,2014 年までには一部の都市を除き, 滞在可能時間が 10 時間を超えるようになった. (2) 本研究の目的前述のようにフランスの路線網はパリを中心とする放 射方向では整備が盛んであることが確認できるが, 一方 で, 環状方向の地方都市間は必ずしも便利ではないよう に思われる. そこで本研究では,TGV 導入前の 1963 年, 導入後の 1985 年, 比較的近年の 2005 年の 3 年次につい て, フランス国内主要都市間の幹線鉄道網利用による滞 在可能時間, 期待所要時間, 仮想最速所要時間などの各種 移動時間関連指標を計測し, フランスにおける幹線鉄道 網発達の特徴について調査することとした. 2. 分析の方法 (1) 分析指標について滞在可能時間 2) とは, ある都市を一定時刻 ( 例えば午前 6 時 ) 以後に出発し, 一定時刻 ( 例えば深夜 12 時 ) 以前に帰着 する場合における目的地での滞在できる時間数のことで, 都市間の空間的抵抗を表す指標の 1 つとして用いること ができる. 期待所要時間 (EVTT) 2) は, 都市間交通で運行されてい る便ごとの所要時間や乗り継ぎ等を考慮でき, 各便の所 要時間が小さく, 運行頻度が高いほど指標値が小くなり, また各便の所要時間や運行本数が同じ場合でも, 団子運 転のような実質的な利便性が低くて実質的に利用できる 便が限られる場合などには指標値が大きくなる. 実際の ダイヤに沿って算出することで, 乗継ぎの良否について 1274

2 も考慮できる. 一方, 実際には乗り継ぎできないにもかかわらず, 区間 ごとの最速便が乗り継げることを仮定して地点間の所要 時間が計算されることもあり, 行政等においてインフラ 整備のための検討などにおいてしばしば用いられている. この指標を本研究では仮想最速所要時間 3) と定義する. (2) 分析対象都市について本研究ではフランスの国内主要都市間の各種指標を計 測するが, 対象とした都市はフランスの地域圏の圏府と なっている都市 ( 表 -1) とした. ただし, 海外地域圏および 表 -1 フランスの地域圏と圏府 ( 欧州大陸のみ ) 4) 地域圏名 Alsace Aquitaine Auvergne Basse-Normandie Bourgogne Bretagne Centre Champagne-Ardenne 圏府 Strasbourg Bordeaux Clermont-Ferrand Caen Dijon Rennes Orléans Châlons-en-Champagne Corse Ajaccio *[ 分析対象外 ] Franche-Comté Haute-Normandie Île-de-France Languedoc-Roussillon Limousin Lorraine Midi-Pyrénées Nord-Pas-de-Calais Pays-de-la-Loire Picardie Poitou-Charentes Provence-Alpes-Côte d'azur Rhône-Alpes Besançon Rouen Paris Montpellier Limoges Metz Toulouse Lille Nantes Amiens Poitiers Marseille Lyon コルシカ島は除外した. 各都市の位置は図 -1 に示した. 計測対象とした起終点駅は, パリ市については市役所 最寄りの地下鉄駅を起終点に設定した上でターミナル間 を地下鉄による移動を可能とした. その他については表 -2 に示すように各都市の中心駅となるように設定した. (3) 分析対象年次と整備概要について分析に使用した資料は表 -3 に示した鉄道時刻表である 年 TGV 登場 (1981 年 ) 前であり, 今後, 日本との比 較研究を行う際に便利なように東海道新幹線開業 (1964 年 ) に近い年次とした.1985 年は TGV が導入された初期 の段階であり,2005 年は比較的近年である. フランスの高速新線 LGV(=Ligne à grande vitesse) は 図 -1 および表 -4 のように整備されており, 分析対象年次 の 1985 年では, パリ南東線 (1LGV Paris Sud Est) が全通 している. また,2005 年までには, 図 -1 および表 -4 にお 表 -2 起終点とした駅 地域圏名圏府都市 1963 年 1985 年 2005 年 Île-de- France Nord-Pasde-Calais Champagne- Ardenne Rhône-Alpes Paris Hôtel de Ville (Metro) 表 -3 使用した資料 年次資料名出版社等 1963 Thomas Cook Continental Thomas Cook & Timetable, May 26-June Son Limited 1985 Thomas Cook Continental 日本語版, Timetable, June 1985 ダイヤモンド社 2005 Thomas Cook European Rail 日本語版, Timetable, Summer 2005 ダイヤモンド社 Lille Lille Châlons-en- Champagne Lyon Châlons-sur- Marne Lyon Perrache Lyon Part Dieu Lille Flandres Châlons-en- Champagne その他各都市各中心駅 番号 図 年現在の LGV( 文献 5) を加工 ) 表 年現在の営業中の LGV 6) 路線名 速度 (km/h) 年次 距離 (km) 1 Paris Sud Est / Atlantique / Contournement Lyon Rhône-Alpes / Nord / Interconnexion IDF / Méditerranée Est Européenne Rhin-Rhône

3 ける 67 以外の LGV が完成している. 3. 各所要時間指標の推移 (1) 滞在可能時間の推移について図 -2 は滞在可能時間の推移について示したものであり, 上段が 1963 年, 中段が 1985 年, 下段が 2005 年である. OD 表形式になっており, 右側の都市は出発側, 上部に示 された都市が訪問先の都市である. 数値の単位は分であ り, 朝 6 時発, 深夜 12 時帰着条件下における滞在可能な 時間数である. 数値によって色分けされており, 滞在可 能時間が 10 時間 (=600 分 ) を越えると緑色, 滞在可能時間 が負の場合 ( 日帰り不能 ) は赤色になっている 年では大半の都市の組合せにおいて日帰り不能であるが,Paris を発着地とする場合は遠方の 3 都市以外との往復において日帰りが可能であり, 全体の 1/3 である 7 都市との往復においては滞在可能時間が 10 時間を越えている. このように, フランスの幹線鉄道網では Paris を中心とする路線整備が重視されていることがわかる 年には LGV パリ南東線が開業し,TGV のサービスが提供され始めている. パリ発着の場合において日帰り不能な都市は消滅し,LGV の沿線および付近 (Lyon, Dijion, Besançon) などを発着する場合の滞在可能時間が大きく改善されている. それ以外の都市間でも改善されており,LGV 以外でも路線改良が進んでいる 年になると日帰り不能な都市の組合せは少数にな Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens 図 -2 フランス主要都市間の滞在可能時間の推移 ( 単位 : 分 ) 1276

4 り, この時点で LGV が未開業であった Strasbourg や南部 の Toulouse を発着する場合などに見られるだけとなっ た. しかし, 全般的に滞在可能時間が 10 時間を越える都 市の組合せは比較的近距離の場合や Paris 発着の場合を除 き, あまり多くはない. (2) 仮想最速所要時間の推移について図 -3 は仮想最速所要時間の推移であり, 上段が 1963 年, 中段が 1985 年, 下段が 2005 年である. 区間ごとの最 速便が仮に乗り継ぎ可能であった場合の仮想的な所要時 間であり, 単位は分である. 航空機との対抗がしやすい といわれている片道 4 時間 (=240 分 ) よりも短いと緑色, 片道 12 時間 (=720 分 ) を越えると赤色で示している 年時点で既にかなりの都市の組合せで計算上であるが片道あたり 4 時間を切っており, 片道 10 時間を越えるのは一部の遠方の都市 (Marseille と Renne,Strasbourg と Toulouse など ) の組合せだけである. すなわち,TGV 導入前でも列車の速度そのものの改善は進んでいる 年ではさらに改善が進み, 近距離でない場合でも, LGV 沿線相互間では片道 4 時間以下の都市間が多くなってきている.2005 年ではさらに改善が進み,LGV が未開業であった Strasbourg や南部の Toulouse を発着する場合において仮想最速所要時間が大きいものの, 全般的には計算上片道 4 時間以下となる都市間が非常に多くなっている. Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens 図 -3 フランス主要都市間の仮想最速所要時間の推移 ( 単位 : 分 ) 1277

5 (3) 期待所要時間の推移について図 -4 は期待所要時間の推移であり, 上から順に 1963 年,1985 年,2005 年である. カラースケールは仮想最速 所要時間と同じく, 片道 4 時間 (=240 分 ) よりも短いと緑 色, 片道 12 時間 (=720 分 ) を越えると赤色であり, 数値 の単位は分である. 期待所要時間は乗車時間だけでなく, 運行頻度や乗り 継ぎ時のダイヤ設定などを反映した指標となっているが, 仮想最速所要時間を示した図 -2 において 1963 年ですでに 計算上の所要時間が 4 時間を切っている区間が多かった のに対し, 期待所要時間を示した図 -4 では片道あたり 10 時間を超える区間が多く, 利用できる便数が実際には少 なかったり途中での乗り継ぎ利便性が低かったりしてい ることを反映しているものと考えられる 年では状況はかなり改善されているが,LGV の直接の沿線である Pari-Dijion 間や Pari-Lyon 間, あるいはその延長としての Pari-Marseille 間などの LGV を経由する区間では指標値の相当な改善が見られる. 同時に, LGV を利用をしない区間でも大きな改善が見られており, 同時期に実施された在来線改良や車両の性能向上などの効果がかなり大きいと思われる 年には Strasbourg 方面への LGV などを除き, 多数の LGV が整備されるに至っているが, これにあわせて期待所要時間の改善も進んでいる. しかし, 図 -3では仮想最速所要時間が 4 時間を切るような区間が多いにもかかわらず, 図 -4では期待所要時間が 6 10 時間 ( 図では黄 Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens Paris Rouen Caen Rennes Nantes Poitiers Bordeaux Toulouse Orleans Limoges Clermont-F Montpellier Marseille Lyon Dijion Besanson Metz Champagne Strasbourg Lille Amiens 図 -4 フランス主要都市間の期待所要時間の推移 ( 単位 : 分 ) 1278

6 色 ) の区間が少なくなく, 運行頻度が低かったり, 乗り継 ぎの利便が悪いことが多いことを反映している. 4. 路線網整備の特徴分析 仮想最速所要時間の改善量 ( 分 ) 350% 300% 250% 改善 100 分 改善 150 分 乗継改善 (1) 本章での分析方法前章の分析によって, フランスの主要都市間の幹線鉄 道の発達において, 主に速度面での利便性改善を表現で きると考えられる仮想最速所要時間 (VFTT=Virtual Fastest Travelling Time) を用いた分析と, 乗り継ぎ等を含 めた総合的な利便性を表現できると考えられる期待所要 時間を用いた分析とでは改善の傾向が異なることがわ かった. そこで, 本章では詳しく分析するために, 期待所 要時間 (EVTT=Expected Value of Travelling Time) の改 善を速度面の改善とそれ以外の乗り継ぎ等の利便性の改 善とに分離して分析する. 実運転時損失時間 (ROLTime = Real Operation Loss Time) という主として乗り継ぎ等の 利便性を表現する指標を以下のように定義する. EVTT=VFTT+ROLTime [1] 以下, これら指標を用いて分析する. (2) 1963 年から 1985 年にかけての変化図 -5 は横軸に実運転時損失時間の 1963 年から 1985 年 にかけての改善量 ( 減少量 ) をとり, 縦軸に仮想最速所要 時間の改善量をとって全 OD についてプロットしたもの である. 定義上, 両者を加算したものが期待所要時間 ( の 改善量 ) になるので, 図の右上にプロットされた OD ほど 総合的な利便性が改善されたと言える. また, 上方ほど 速度面での向上があり, 下方ほど速度が低下している. さらに右方ほど乗り継ぎや運行頻度等の速度以外の面で の改善が大きく, 左方ほど速度以外の面での利便性が低 下している. さて, この期間には LGV パリ南東線 ( 約 420km) が開業 してこれを経由する TGV サービスの提供が始まっている が, この期間においては全 OD ペアのうち約 96% の区間 において期待所要時間が改善されている. また, 全 OD ペ アのうちの約 78% において仮想最速所要時間よりも実運 転時損失時間の方が改善量の方が大きいという特徴があ る. すなわち, この期間における改善の特徴は TGV によ る高速度運転の開始の影響もあるが, 全体としては在来 線改良などによる運行頻度の向上と乗り継ぎ改善が大き な役割を果たしたと言える. (3) 1985 年から 2005 年にかけての変化図 -6 は図 -5 と同様の作図方法であるが,1985 年から 2005 年にかけての変化を示したものである. この期間には約 1,120km の LGV が新たに共用されて おり, 本格的な TGV サービスが展開されている. 仮想最 期待所要時間の改善 0 分 200% 150% 速度向上 100% 50% 0%!50%!100% 速度低下!150%!200% 乗継悪化!250%!250%!200%!150%!100%!50% 0% 50% 100% 150% 200% 250% 300% 350% 実運行時損失時間の改善量 ( 分 ) 改善 -100 分 利便悪化 利便向上 図 -5 期待所要時間変化の構成 ('63'85) 仮想最速所要時間の改善量 ( 分 ) 350% 乗継改善 300% 250% 200% 150% 速度向上 100% 50% 0%!50%!100% 速度低下!150%!200% 乗継悪化!250%!250%!200%!150%!100%!50% 0% 50% 100% 150% 200% 250% 300% 350% 期待所要時間の改善 0 分 改善 -100 分 改善 100 分 改善 150 分 利便悪化 利便向上 実運行時損失時間の改善量 ( 分 ) 図 -6 期待所要時間変化の構成 ('85'05) 速所要時間の改善量が実運転時損失時間の改善量よりも大きい OD ペアは全体の約 65% である. すなわち, この期間における改善は運行頻度の向上と乗り継ぎ改善よりは,TGV サービスの全土的展開による高速度運転による改善が主体であったといえる. しかし, この 20 年間で期待所要時間が改善したのは全 OD ペアのうち約 75% の区間にとどまり, 逆に利便性が低下した区間も少なくない. OD 交通量で重み付けをせずに単純に期待所要時間の改善量を合計した場合,1963 年から1985 年にかけての総改善量が約 分であったのに対し,1985 年から 2005 年にかけての総改善量は約 分であり, 約 1/3 1279

7 程度に過ぎず, 総合的な効果は小さめであったといえる. 5. まとめ たしてはいるものの, 運行頻度や乗り継ぎといった速度 面以外の改善の果たす役割が無視できないことが明らか となった. TGV 導入前の 1963 年, 導入後の 1985 年, 比較的近年の 2005 年の 3 年次について, フランス国内主要都市間の幹線鉄道網利用による滞在可能時間, 期待所要時間, 仮想最速所要時間などの各種移動時間関連指標を計測した. その結果, 滞在可能時間の分析などで顕著にフランスの幹線鉄道網では Paris を中心とする路線整備が重視されていることがわかった. 仮想最速所要時間の推移の分析では,1963 年時点で既に列車の速度そのものの改善は進んでいることがわかった. 期待所要時間の推移の分析では,1985 年において LGV を利用をしない区間でも 1963 年に比べて大きな改善が見られた. しかし,2005 年までに多数の LGV が整備されたが, 期待所要時間が大きい区間が少なくないことがわかった. 期待所要時間の改善を速度面の改善とそれ以外の乗り継ぎ等の利便性等の改善とに分離して分析した結果については,1963 年から1985 年にかけてほぼ全てのOD ペアで改善が見られ, 運行頻度の向上と乗り継ぎ改善が大きな役割を果たした.1985 年から 2005 年にかけて LGV が多数共用され, 高速度運転による改善が主体であったが, 期待所要時間の改善が見られたのは約 75% にとどまった. 以上より, フランスの幹線鉄道網の改善については LGV 整備に伴う高速列車 TGV の導入は一定の役割を果 参考文献 1) 波床正敏 : パリ発着条件下でのフランス主要都市における滞在可能時間の変遷, 土木計画学研究講演集 50, CD-ROM, ) 天野光三, 中川大, 加藤義彦, 波床正敏 : 都市間交通における所要時間の概念に関する基礎的研究 土木計画学研究 論文集 No.9,pp.69-76,1991 3) 波床正敏, 中川大 : 幹線鉄道におけるハブシステム構築の効果と意義に関する研究 - スイスの鉄道政策 Rail2000 の効果分析を踏まえて -, 都市計画論文集 No.41-3, pp , ) 在日本フランス大使館 : フランスの統計資料 2007, 年 7 月 30 日取得 5) Réseau Ferré de France ( フランス鉄道線路事業公社 ): L'Europe de la Grande Vitesse (High Speed Europe) 2010, % 20RFF- Europe-2010-Sup-200_ pdf, 2015 年 7 月 30 日取得 6) UIC( 国際鉄道連合 ): HIGH SPEED LINES IN THE WORLD, Updated 1st September 2014, org/img/pdf/ _high_speed_lines_in_the_world.pdf, 2015 年 7 月 30 日取得 ( 受付 ) AN ANALYSIS OF TRAVELLING TIME BETWEEN FRENCH CHIEF CITIES BEFORE AND AFTER INSTALLATION OF TGV SERVICE Masatoshi HATOKO 1280

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