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1 この 事 業 は 競 輪 の 補 助 金 を 受 けて 実 施 したものです

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3 はじめに 本 委 員 会 (INTAP の 次 世 代 Web 委 員 会 )の 定 例 イベントである 平 成 18 年 度 の セマンテ ィック Web コンファレンス が 2007 年 1 月 25 日 に 慶 應 義 塾 大 学 の 三 田 キャンパスで 開 催 された 今 回 は 過 去 最 多 の 250 名 近 い 参 加 者 にご 来 場 頂 き 非 常 に 盛 況 の 内 に 終 了 した コンファレンスでの 発 表 や 展 示 の 内 容 が 具 体 的 になり また 参 加 者 の 目 的 も 従 来 のセマ ンティック Web に 関 する 知 識 を 取 得 したいという 意 識 からセマンティック Web 技 術 やオ ントロジを 使 いたいのでどうしたら 良 いか 知 りたいという 意 識 に 変 わって 来 つつあり 本 委 員 会 が 活 動 を 開 始 した 7 年 前 の 状 況 を 思 うと 隔 世 の 感 がある しかし 国 際 状 況 を 俯 瞰 するとセマンティック Web に 関 する 研 究 開 発 は 米 国 や EU が 先 行 し 日 本 は 一 歩 遅 れを 取 っている 感 じは 否 めない セマンティック Web に 関 する 技 術 開 発 競 争 が 米 国 と EU と の 間 で 行 われ 日 本 はその 競 争 の 蚊 帳 の 外 といった 感 じである 特 に EU は 強 い 所 を 更 に 強 くする と 言 う 戦 略 の 基 に セマンティック 技 術 は EU の 更 に 強 くすべき 優 位 分 野 と 捉 え EU 政 府 はさまざまな 支 援 策 を 講 じている セマンティック Web 技 術 の 重 要 な 点 は セマンティック Web 技 術 のみで 新 たなサービスや 利 便 性 を 実 現 できるだけでなく 他 の 技 術 と 融 合 して IT 技 術 全 体 の 高 度 化 を 実 現 できる 事 にある 例 えば SOA である SOA と いっても 旧 来 の Web サービスのみをベースとする SOA のみならず 最 近 はセマンティッ ク Web 技 術 を 取 り 込 んで 意 味 相 互 互 換 機 能 を 付 加 した SOA が 出 現 しつつある 本 報 告 書 は セマンティック Web に 関 する 動 向 標 準 利 用 事 例 オントロジ 作 成 事 例 及 びツールに 至 るまでセマンティック 技 術 全 般 に 亘 って 最 新 の 状 況 を 纏 めてあるので 読 者 のセマンティック Web 技 術 の 理 解 と 利 用 との 一 助 になれば 望 外 の 喜 びである 平 成 19 年 3 月 次 世 代 Web 委 員 会 委 員 長 清 水 昇

4 次 世 代 Web 委 員 会 メンバー 委 員 長 清 水 昇 慶 應 義 塾 大 学 SFC 研 究 所 顧 問 斎 藤 信 男 駒 澤 大 学 グローバル メディア スタディーズ 学 部 顧 問 萩 野 達 也 慶 應 義 塾 大 学 環 境 情 報 学 部 委 員 森 田 幸 伯 沖 電 気 工 業 ( 株 ) 研 究 開 発 本 部 委 員 岡 部 雅 夫 東 京 電 力 ( 株 ) システム 企 画 部 委 員 川 村 隆 浩 ( 株 ) 東 芝 研 究 開 発 センター 委 員 細 見 格 日 本 電 気 ( 株 ) インターネットシステム 研 究 所 委 員 佐 藤 宏 之 日 本 電 信 電 話 ( 株 ) NTT 情 報 流 通 プラットフォーム 研 究 所 委 員 竹 内 勝 ( 株 ) 日 立 製 作 所 中 央 研 究 所 委 員 松 井 くにお ( 株 ) 富 士 通 研 究 所 ナレッジ 研 究 センター 委 員 渡 邉 圭 輔 三 菱 電 機 ( 株 ) 情 報 技 術 総 合 研 究 所 オブザーバ 飯 島 正 慶 應 義 塾 大 学 理 工 学 部 オブザーバ 武 田 英 明 国 立 情 報 学 研 究 所 実 証 研 究 センター オブザーバ 乙 守 信 行 ( 株 )ジャストシステム イノベーティブテクノロジー 研 究 開 発 部 オブザーバ 長 尾 美 保 ( 株 )ジャストシステム イノベーティブテクノロジー 研 究 開 発 部 オブザーバ 福 重 貴 雄 松 下 電 器 産 業 ( 株 ) ネットワーク 開 発 センター オブザーバ 内 藤 求 ( 株 )ナレッジ シナジー オブザーバ 白 石 展 久 日 本 電 気 ( 株 ) ユビキタス 基 盤 開 発 本 部 執 筆 協 力 者 溝 口 祐 美 子 ( 株 ) 東 芝 研 究 開 発 センター 執 筆 協 力 者 山 口 琢 ( 株 )ジャストシステム 社 長 室 執 筆 協 力 者 藤 井 泰 文 ( 株 ) 日 立 システムアンドサービス コンテンツビジネス 本 部 事 務 局 小 島 富 彦 ( 財 ) 情 報 処 理 相 互 運 用 技 術 協 会 事 務 局 横 山 昌 典 ( 財 ) 情 報 処 理 相 互 運 用 技 術 協 会 事 務 局 神 原 顕 文 ( 財 ) 情 報 処 理 相 互 運 用 技 術 協 会 事 務 局 香 取 良 和 ( 財 ) 情 報 処 理 相 互 運 用 技 術 協 会

5 目 次 第 1 章 セマンティック Web を 取 り 巻 く 状 況 W3C における Semantic Web の 標 準 化 動 向 について セマンティック Web の 利 用 動 向 概 況 米 国 におけるセマンティック Web の 利 用 に 関 する 動 向 EU におけるセマンティック Web の 利 用 に 関 する 動 向 日 本 の 状 況...13 第 2 章 程 度 表 現 オントロジ 程 度 表 現 オントロジ 策 定 の 背 景 と 活 動 体 制 程 度 表 現 オントロジの 設 計 程 度 値 オントロジ 程 度 文 脈 オントロジ 程 度 表 現 オントロジを 用 いた 事 例 の 記 述 程 度 表 現 オントロジの 現 状 の 設 計 に 関 する 考 察 と 課 題 程 度 表 現 オントロジのユースケース 程 度 表 現 オントロジの 対 象 分 野 ユースケース 対 象 分 野 ユースケース 記 述 関 連 技 術 と 相 互 運 用 性 評 価 程 度 表 現 オントロジと microformats hreview 程 度 表 現 オントロジへのセマンティック Web 技 術 (SPARQL,SWRL)の 適 用 トピックマップ 関 連 技 術...51 第 3 章 実 用 化 システムと 研 究 プロジェクト オントロジーを 用 いた TV 番 組 グラフ 作 成 システム 研 究 の 背 景 番 組 グラフを 用 いた 番 組 検 索 インターフェースの 提 案 番 組 オントロジー 番 組 間 の 関 連 度 計 算 アルゴリズム 番 組 へのタグ 付 けとネットワークを 介 した 共 有 機 能 速 度 評 価 まとめ 今 後 の 課 題...79

6 3.2 image ~ 情 報 の 再 構 成 が 生 み 出 す 意 外 な 発 見 ~ image の 概 要 複 数 のデータソースを 統 合 した 対 象 データ 観 点 毎 に 異 なった 結 果 を 提 示 するブログ 検 索 観 点 を 応 用 した 情 報 の 再 構 成 おわりに オントロジジェネレータとオントロジジェネレータで 作 るセマンティック Wiki オントロジジェネレータの 概 要 オントロジジェネレータの 主 な 機 能 オントロジの 作 成 とオントロジ 作 成 時 の 課 題 オントロジジェネレータで 作 る 新 幹 線 時 刻 表 のセマンティック Wiki 知 のコンシェルジェ - 知 識 体 系 をビジュアル 表 示 しながら 知 りたい 情 報 を 検 索 するシステム はじめに 知 のコンシェルジェ とは 知 のコンシェルジェ の 機 能 とトピックマップ 適 用 事 例 まとめ Semantic-Blog 環 境 を 目 指 す xfy-blog はじめに Web 文 書 の 機 械 処 理 xfy Blog Editor 考 察 :Semantic Operations Support まとめ 家 系 図 トピックマップ- 共 通 テストベッドとしての 小 さくて シンプルで 多 目 的 なトピックマップ はじめに 家 系 図 適 用 可 能 な 検 討 課 題 アプリケーション 例 まとめ 情 報 家 電 オントロジーとその 適 用 例 はじめに 情 報 機 器 運 用 活 用 情 報 の 情 報 資 源 管 理 技 術 情 報 家 電 オントロジー 開 発 の 背 景 情 報 家 電 オントロジー 構 築 の 方 針 オントロジーの 階 層 構 造 における 情 報 家 電 オントロジーの 位 置 づけ...122

7 3.7.6 情 報 家 電 オントロジー 記 述 ガイドライン 今 後 の 課 題 おわりに おわりに 付 録 1. INTAP 程 度 表 現 オントロジ Degree Expression Ontology (DEX) 付 録 2. セマンティック Web コンファレンス 2007

8 第 1 章 セマンティック Web を 取 り 巻 く 状 況

9 第 1 章 セマンティック Web を 取 り 巻 く 状 況 1.1 W3C における Semantic Web の 標 準 化 動 向 について World Wide Web Consortium (W3C)は 1994 年 10 月 に MIT において 設 立 されたコンソ ーシアムである その 目 的 は Leading the Web to Its Full Potential (Web の 可 能 性 を 最 大 限 に 引 き 出 す) であり 具 体 的 には Web 基 盤 技 術 の 標 準 化 を 行 っている 日 本 におい ても 慶 應 義 塾 大 学 SFC 研 究 所 が 1996 年 9 月 よりホスト 組 織 として W3C に 参 加 し Web の 発 展 を 支 えてきた Web に 関 連 する 分 野 はたくさんあるが W3C で 取 り 扱 うのはあくまでも 基 盤 技 術 であ る 特 定 の 分 野 に 関 する Web 技 術 ではなく すべての 分 野 で 広 く 利 用 できる 共 通 部 分 の 技 術 について 標 準 化 し だれもが Web を 等 しく 利 用 できるように 努 力 している また オー プンな 活 動 の 支 援 も 重 視 していて 特 許 などの 問 題 により Web の 発 展 が 止 まらないように 標 準 化 には 細 心 の 注 意 を 払 っている 2007 年 1 月 10 日 現 在 世 界 的 には 438 の 組 織 が 参 加 している 日 本 の 参 加 組 織 は 36 であるが アメリカ ヨーロッパは 小 さな 組 織 からの 参 加 が 多 く W3C における full member の 数 は 日 本 はヨーロッパと 同 じ 程 度 アメリ カは 日 本 の 倍 くらいである W3C の 活 動 分 野 は 5 つの 領 域 に 大 きく 分 けられている HTTP や XML などの 基 盤 の 技 術 を 取 り 扱 う Architecture Domain ユーザとの 対 話 を 取 り 扱 う Interaction Domain 社 会 的 な 問 題 点 を 取 り 扱 う Technology and Society Domain アクセッシビリティについて 取 り 扱 う Web Accessibility Initiative ( 通 称 WAI)の 5 つである また どの 領 域 にも 所 属 しない Quality Assurance の 活 動 もある Semantic Web は Technology and Society Domain の 活 動 の 一 つである Web の 基 盤 的 な 技 術 であるから Architecture Domain であるべきかもしれないが 歴 史 的 な 事 情 もあり Technology and Society Domain の 活 動 となっている Semantic Web が 始 まったのは 1989 年 の Tim Berners-Lee の Web に 関 する 提 案 書 Information Management: A Proposal にさかのぼるといわれている この 提 案 書 の 中 では 図 のように Web はオブジェクトを 線 で 結 んだものであり 単 に HTML 文 書 をハイパーリンクで 結 んだものではなかった また 結 びつける 線 にも 名 前 がついてい たが HTML ではほとんどのハイパーリンクには 名 前 や 役 割 は 明 示 的 には 付 けられていな い

10 図 Information Management: A Proposal ( Semantic Web では 任 意 の Web 資 源 を 名 前 のついた 矢 印 で 結 びつけるという 点 で この 提 案 書 に 近 いものを 実 現 している Web の 最 初 から Semantic Web の 構 想 は 存 在 していたのであるが 現 実 的 に 広 がった Web は 人 が 読 む HTML 文 書 がハイパーリンクで 結 びついたものであった Semantic Web が 実 際 に 最 初 に 仕 様 として 登 場 したのは Semantic Web の 表 現 言 語 である RDF (Resource Description Framework)の 最 初 の 草 案 が 1997 年 10 月 に 出 されたときである RDF は Web 上 に 機 械 処 理 可 能 なメタデータを 持 ち 込 むことを 可 能 にした 図 Semantic Web の 階 層

11 RDF の 登 場 以 降 Semantic Web に 関 連 する 仕 様 の 標 準 化 を W3C では 行 ってきた す でに 社 会 的 基 盤 となった Web に 関 する 新 たな 追 加 であり しかも 本 質 的 ないろいろな 問 題 を 解 決 しなくてはならないため 図 のようないくつもの 階 層 から 構 成 され 下 の 部 分 から 順 番 に 規 格 化 を 行 っていて 現 在 はオントロジのレベルまで 完 成 し ルールに 関 す る 規 格 を 策 定 している 段 階 である 現 在 W3C の 中 には 以 下 の 7 つの Semantic Web に 関 する 活 動 が 存 在 する GRDDL Working Group Semantic Web Education and Outreach (SWEO) Interest Group Semantic Web Deployment Working Group RDF Data Access Working Group Rules Working Group Semantic Web Health Care and Life Sciences Interest Group Semantic Web Interest Group GRDDL Working Group では GRDDL (Gleaning Resource Descriptions from Dialects of Languages)の 規 格 化 を 行 っており XML 文 書 から RDF データを 抽 出 する 方 法 の 記 述 である 現 在 RDF データをさまざまな 形 で XHTML 文 書 の 中 に 埋 め 込 む 活 動 があるが これらの XML 文 書 から 動 的 に RDF データを 生 成 することを 可 能 にする メタデータは 文 書 とは 別 に 記 述 することが 可 能 であるが 作 成 やメインテナンスなどの 観 点 からは 対 象 と する 文 書 と 一 緒 の 方 が 取 り 扱 い 易 くなる XSLT により 変 換 して 取 り 出 す 場 合 や microformat からの 変 換 RDFa からの 変 換 など いろいろな 変 換 があるが GRDDL はど のような 変 換 を 適 用 すればよいかを profile に 記 述 する 規 格 であり これが 確 定 すれれば 自 由 度 の 高 い 形 で RDF データを 埋 め 込 むことができる RDFa は 次 のように XHTML に RDF を 埋 め 込 む 方 法 のひとつで HTML Working Group と 共 同 で 仕 様 を 策 定 している <p role="cal:vevent"> I'm giving <meta property="cal:summary"> a talk at the XTech Conference about web widgets </meta>, on <meta property="cal:dtstart" content=" t "> May 8th at 10am </meta>. </p>

12 W3C ではさまざまな 形 で 取 り 出 された RDF をまとめ 図 のように SPARQL で 統 合 的 に 利 用 する 環 境 を 考 えている Semantic Web のアプリケーションはこのようなプラ ットフォームの 上 に 作 成 することが 想 定 されている 図 SPARQL による 統 合 Semantic Web Education and Outreach (SWEO) Interest Group では Semantic Web の 有 用 性 を Web コミュニティーに 広 めることを 目 的 としている そのために Semantic Web のビジネスや 個 人 の 利 用 例 を 集 めたり Semantic Web のアプリケーションを 特 定 し たり チュートリアルや 技 術 資 料 などを 利 用 者 階 層 ごとに 整 理 したりする 活 動 を 行 ってい る Semantic Web Deployment Working Group では RDF の 実 際 の 開 発 普 及 における さまざまな 問 題 に 関 する 技 術 の 提 供 を 目 的 とし シソーラスやタクソノミーなどの 概 念 ス キーマを RDF として 表 現 するための 語 彙 である SKOS (Simple Knowledge Organization System)の 策 定 XHTML に RDF を 埋 め 込 む RDFa の 策 定 RDF 語 彙 の 出 版 や OWL の 利 用 例 などのベストプラクティスを 示 すなどの 活 動 を 行 っている RDF Data Access Working Group では RDF の 部 分 グラフを HTTP や SOAP で 取 得 す るための SPARQL の 策 定 を 行 っている 最 終 的 な 段 階 までほぼ 出 来 上 がっており いく つかのコメントを 反 映 することが 残 っているだけである Rules Working Group では Semantic Web の 次 の 段 階 である Rule 層 について ルールを 記 述 しルールシステム 間 でル ールを 交 換 できるように RIF (Rule Interchange Format)の 策 定 を 行 っている Semantic Web Health Care and Life Sciences Interest Group では 医 療 生 命 科 学 の 分 野 において Semantic Web をいかに 適 用 し 問 題 解 決 を 行 えばよいのかに 関 して BIORDF Scientific Publishing Ontologies Adaptive Healthcare Protocols and Pathways Drug Safety and Efficiency の 5 つのタスクフォースにより 活 動 を 行 っている 最 後 に Semantic Web Interest Group では RDF および Semantic Web に 関 する 一 般 的 な 情 報 共 有 を 目 的 とする 活 動 であり RDF Calendaring RDF Logic RDF Rules and

13 Query などの 活 動 を 行 っている 巷 で 騒 がれた Web2.0 では Blog や Forksonomy による 集 合 知 の 利 用 Ajax や Mushup による 軽 量 プログラミング Long Tail による 新 しい 需 要 などが 特 徴 であるが これらは すべて W3C における Semantic Web やその 周 辺 技 術 の 応 用 とみなすことができる Web2.0 ではメタデータの 蓄 積 や 利 用 は 一 つのサイト 内 で 閉 じていることが 多 く これか らの 発 展 のためには サイトを 超 えた 情 報 の 相 互 利 用 や 連 携 が 問 題 となる これらの 解 決 のためには RDF やオントロジ GRDDL SPARQL が 次 の 重 要 な 技 術 になる Web2.0 を 超 える Web3.0 では Semantic Web が 花 咲 くのではないかと 期 待 している

14 1.2 セマンティック Web の 利 用 動 向 セマンティック Web 技 術 の 利 用 範 囲 は 非 常 に 広 く 単 に RDF で 記 述 したメタデータ(ブ ログの RSS がこの 代 表 である)から OWL で 記 述 したオントロジを 用 いて 色 々な 知 識 を 蓄 積 したり 分 散 データを 意 味 統 合 したりするものまである しかし 本 文 の 利 用 動 向 はセマ ンティック Web 技 術 の 中 のオントロジを 中 心 とする 利 用 動 向 に 焦 点 を 絞 って 記 述 してい る 概 況 Web 上 の 情 報 海 外 で 開 催 されているセマンティック Web 関 係 の 各 種 コンファレンス メーリングリスト 及 び 自 身 の 関 わり 等 から 概 観 すると 次 の 様 に 言 えるのではないかと 思 う 1) セマンティック Web のオントロジの 利 用 は 米 国 と EU とが 先 行 し 進 展 している 2) 最 近 (2006 年 の 前 半 から) 日 本 でもセマンティック Web のオントロジの 利 点 や 効 果 に 着 目 する 人 が 多 くなり 色 々なオントロジの 構 築 が 始 まったり 計 画 される 様 になって 来 た 3) 韓 国 や 中 国 などアジア 各 国 でも 2005 年 後 半 位 からセマンティック Web のオン トロジに 関 する 研 究 開 発 が 政 府 の 支 援 のもとに 始 まった 特 に 韓 国 は EU のセマ ンティック Web サービスのプロジェクトである DERI に 出 資 し 研 究 者 を 送 り 出 すなど 積 極 姿 勢 が 窺 える 4) 一 般 に 公 開 され 誰 でも 利 用 可 能 なセマンティック Web のオントロジを 用 いて 実 現 された 医 療 情 報 検 索 の GoPubMed(Gene オントロジを 用 いた PubMed と 言 う 意 味 )の 様 な 実 用 サービスが 出 現 尚 メタデータを 用 いた 実 用 サービスとして 学 術 資 料 検 索 サービスである Google Scholar が 従 来 から 存 在 したが セマンティック Web のオントロジを 活 用 した 実 用 サービスとしては GoPubMed が 最 初 と 思 われ る 次 に セマンティック Web のオントロジの 利 用 が 如 何 なる 分 野 で 先 行 しているか 整 理 し て 見 ると 次 の 4 分 野 が 先 行 していると 言 えるのではないかと 思 う 1) 電 子 政 府 分 野 言 語 も 文 化 も 異 なる 諸 国 の 連 合 体 である EU は サービスの 均 等 化 と 各 国 のシス テム 統 合 にセマンティック Web のオントロジによる 意 味 相 互 互 換 が 重 要 であるこ とを 認 識 し 非 常 に 強 力 に 推 進 している より 詳 細 に 付 いては EU の 動 向 の 項 で 述 べる 2) サービス 統 合 分 野 米 国 と EU との 間 で 研 究 開 発 競 争 が 行 われている 分 野 である 既 存 の Web サービ スにセマンティック Web のオントロジを 付 加 してより 効 率 的 且 つ 使 い 勝 手 の 良 い サービスを 実 現 する 事 を 目 標 としている もう 少 し 詳 細 を SSOA(Semantic Service Oriented Architecture)の 項 で 述 べる 3) 医 療 バイオ 分 野 セマンティック Web のオントロジ 技 術 を 用 いたオントロジ(すなわち OWL で 記

15 述 されたオントロジ)が 沢 山 作 られている 分 野 であり 詳 細 を 医 療 オントロジの 項 で 記 述 する 4) 航 空 地 理 分 野 米 国 の 航 空 宇 宙 局 (NASA)のトップオントロジである SWEET オントロジや 地 理 情 報 記 述 用 のオントロジが 開 発 されている SWEET オントロジに 付 いては 別 途 もう 少 し 詳 しく 記 述 する 米 国 におけるセマンティック Web の 利 用 に 関 する 動 向 セマンティック Web 技 術 の 利 用 とその 応 用 研 究 とが 最 も 進 んでいるのは 米 国 であろう 欧 州 での EU から 補 助 を 得 たセマンティック Web 技 術 を 活 用 するプロジェクトの 出 現 に 刺 激 を 受 けて 米 国 のセマンティック Web 技 術 の 開 発 や 利 用 研 究 が 従 来 にも 増 して 活 発 化 している 様 に 見 える 米 国 でのセマンティック Web 技 術 の 利 用 や 関 連 する 主 な 出 来 事 を 整 理 すると 以 下 の 様 になる セマンティック Web 技 術 と Web サービスとの 融 合 が 急 速 に 進 展 している SOAP UDDI 及 び WSDL のみを 用 いた Web サービスに 加 え 最 近 は メタデータや オントロジなどのセマンティック Web 技 術 により 実 現 された 意 味 相 互 互 換 機 能 を 付 加 し たセマンティック Web サービスが 出 現 している また Web サービスの 概 念 を 洗 練 し 機 能 の 集 まりとしてではなくサービスの 集 まりとして 捕 らえた SOA(Service Oriented Architecture) が 出 現 し その SOA はセマンティック Web 技 術 を 取 り 込 んで SSOA(Semantic Service Oriented Architecture)へと 進 化 しつつある 将 来 的 には SOA や SSOA から 自 動 車 産 業 の 組 み 立 てラインでエンジンユニットやフレームユニットなど を 用 いて 自 動 車 を 製 造 する 様 に サービス 要 素 をより 大 きな 単 位 で 捉 えてサービスの 構 築 を 容 易 且 つ 効 率 的 に 可 能 にする SCBA(Services and Components Based Architectures) へと 発 展 する 見 込 みである 大 規 模 且 つ 高 度 なオントロジが 続 々と 開 発 されている Web 上 に 公 開 されているオントロジを 調 査 していると 新 たに 開 発 されたオントロジが 数 多 く 存 在 していることに 気 付 くことができる 新 たなオントロジには 数 十 万 概 念 (トリ プル)を 有 する 大 規 模 なオントロジや OWL の 複 合 概 念 記 述 と 条 件 付 き 概 念 記 述 とを 駆 使 し た 高 度 なオントロジが 数 多 く 存 在 する 次 にNASA の SWEET(Semantic Web for Earth and Environmental Terminology)オン トロジと 医 療 及 びバイオに 関 する 分 野 のオントロジとに 付 いて 概 要 を 紹 介 する (1) SWEET(Semantic Web for Earth and Environmental Terminology)オントロジ SWEET オントロジは 地 球 科 学 に 関 するデータや 情 報 をセマンティック 記 述 し データや 情 報 を 共 有 や 利 用 し 易 くする 為 の 地 球 科 学 のセマンティックフレームワーク の 為 の NASA により 開 発 されたトップオントロジであり SWEET オントロジの 上 に 地 球 科 学 の 色 々なドメインオントロジが 構 築 されることを 期 待 している SWEET オントロジは 次 の 16 分 野 のオントロジから 構 成 されている

16 1) 地 球 分 野 (Earth Realm) 2) 物 理 現 象 (Physical Phenomena) 3) 物 理 的 過 程 (Physical Process) 4) 物 理 的 属 性 (Physical Property) 5) 物 理 的 実 体 (Physical Substance) 6) 太 陽 分 野 (Sun Realm) 7) 生 物 圏 (Biosphere) 8) データ(Data) 9) データセンタ(Data Center) 10) 人 間 活 動 (Human Activity) 11) 物 質 (Material Thing) 12) 数 値 (Numerics) 13) センサ(Sensor) 14) 空 間 (Space) 15) 時 間 (Time) 16) 単 位 (Units) 図 に SWEET オントロジにおける 生 物 圏 のクラス 定 義 を 図 に 地 球 分 野 のクラス 定 義 を( 株 )サイバーエッヂ 社 のセマンティック Web エンジンのオントロジビ ューワで 表 示 した 画 面 を 示 す セマンティック Web エンジンについては ( 参 照 されたい 図 で 分 るように 生 物 圏 では 生 物 を 植 物 と 動 物 とに 大 別 し 更 に 植 物 及 び 動 物 のそれぞれに 付 いて 細 分 化 して 体 系 的 に 定 義 している 事 が 分 る また データセンタの 情 報 には 日 本 海 洋 データセンター や 地 質 調 査 所 など 幾 つかの 日 本 のデータセンタが 登 録 されている

17 図 生 物 圏 のクラス 定 義 図 地 球 分 野 のクラス 定 義 SWEET オントロジは 次 のプロジェクトで 利 用 されているとのことである 1) GEON (Geosciences Network) 2) LEAD (Linked Environments for Atmospheric Discovery) 3) ESML (Earth Science Markup Language) 4) ESIP (Earth Science Information Partner) Federation 5) GENESIS (Global Environmental & Earth Science Information System) 6) IRI (International Research Institute for Climate and Society) 7) MMI (Marine Metadata Initiative) 8) PEaCE (Pacific Econformatics and Computational Ecology) 9) SESDI (Semantically Enabled Science Data Integration) 10) VSTO (Virtual Solar-Terrestrial Observatory)

18 (2) 医 療 及 びバイオに 関 する 分 野 のオントロジ 近 年 セマンティック Web 技 術 を 用 いたオントロジ(すなわち OWL で 記 述 されたオン トロジ)の 構 築 と 利 用 とが 急 速 に 進 展 している 分 野 である この 分 野 には 独 自 の 記 述 言 語 を 用 いたオントロジやシソーラスが 以 前 より 数 多 く 存 在 しており それらを OWL 記 述 に 移 行 する 事 によりセマンティック Web 技 術 を 用 いたオン トロジの 構 築 が 比 較 的 容 易 であると 思 われる 医 療 及 びバイオに 関 する 分 野 の OWL で 記 述 されている 主 なオントロジには 以 下 のもの がある 1) Gene オントロジ(GO) 遺 伝 子 及 び 生 体 に 於 ける Gene Product 属 性 を 記 述 する 為 の 統 制 語 のオントロ ジである 遺 伝 子 や 生 体 に 関 するデータや 情 報 に 対 する 種 々の 言 語 や 用 語 の 記 述 を Gene オントロジの 用 語 と 概 念 定 義 とに 写 像 する 事 により 色 々なデータや 情 報 の 意 味 的 相 互 互 換 が 可 能 となる Gene オントロジは 前 に 述 べた GoPubmed のサービスを 実 現 するのに 利 用 され ている 図 に Gene オントロジをオントロジビューワで 表 示 した 画 面 の 一 部 を 示 す 2) BioPAX オントロジ 細 胞 は 生 存 に 必 要 な 機 能 を, 遺 伝 子 やタンパク 質 がお 互 いを 制 御 する 事 で 実 現 している この 制 御 のネットワーク 的 な 構 造 を 医 療 分 野 やバイオ 分 野 ではパスウ ェイと 言 う BioPAX はこのパスウェイに 関 する 知 識 を 交 換 する 為 のオントロジで ある 図 4 に BioPAX オントロジをオントロジビューワで 表 示 した 画 面 の 一 部 を 示 す 3) BioDash オントロジ 疾 病 化 合 物 薬 効 の 段 階 分 子 バイオロジ パスウェイ 知 識 などから 構 成 さ れる 医 薬 品 開 発 用 のオントロジである 図 に BioDash オントロジをオントロジビューワで 表 示 した 画 面 の 一 部 を 示 す 4) Glycan オントロジ Glycan( 糖 連 鎖 ) 構 造 糖 連 鎖 機 能 及 び Enzymes( 酵 素 ) 用 のドメインオントロジ である ( 糖 連 鎖 の 構 造 と 代 謝 に 関 する 知 識 を 包 含 している ) 図 に Glycan オントロジをオントロジビューワで 表 示 した 画 面 の 一 部 を 示 す 5) Galen オントロジ 英 国 のマンチェスター 大 学 が 中 心 となって 開 発 した 医 者 をコンピュータに 閉 じ 込 める と 言 うコンセプトの 基 に 開 発 された 医 療 オントロジである 6) MGED オントロジ 国 際 遺 伝 子 発 現 データベース 事 業 (MGED: Microarray Gene Expression Data) が 開 発 したオントロジであり マイクロアレイ 技 術 によって 大 量 に 得 られる 遺 伝 子 の 発 現 情 報 の 意 味 的 相 互 互 換 を 実 現 する 事 を 目 的 としている

19 7) Seed オントロジ パーキンソン 病 に 関 するオントロジである 8) NCI オントロジ 米 国 の 国 立 癌 研 究 所 (NCI)で 開 発 された NCI シソーラスを OWL 記 述 にポーティ ングして 作 られたオントロジである 医 療 オントロジとしては 最 大 級 のオントロ ジである 9) NMR オントロジ メタボロミックス(Metabolomics) とは 有 機 酸 アミノ 酸 等 の 代 謝 物 (Metabolome)の 解 析 を 行 うことを 指 し メタボロミックスの 解 析 手 法 の 一 つに NMR( 核 磁 気 共 鳴 装 置 )を 用 いる 方 法 がある この NMR オントロジはメタボロミ ックス 用 の NMR の 分 析 結 果 を 記 述 する 為 のオントロジである 10) OBI(Ontology for biomedical investigations)オントロジ OBI プロジェクトにより 開 発 されたバイオロジカル 領 域 と 医 療 研 究 領 域 と 医 療 試 験 領 域 とを 統 合 する 為 のオントロジである OBI プロジェクトは 色 々なバイオ ロジカル 領 域 と 技 術 領 域 とをカバーする 汎 用 的 な 用 語 とその 用 語 間 の 関 係 とに 関 する 情 報 集 合 を 開 発 する 事 を 目 的 としている 11) ProPreO(Proteomics data and process provenance)オントロジ プロテオミックス(Proteomics)とはタンパク 質 の 集 合 体 (Proteome)の 解 析 を 行 うことを 指 す ProPreO オントロジは 包 括 的 な Proteomics データと 処 理 起 源 (Process Provenance)とに 関 するオントロジである 12) ADW(Animal Diversity Web)オントロジ ミシガン 大 学 で 開 発 された 動 物 の 歴 史 や 生 息 状 況 に 関 するオントロジである

20 図 Gene オントロジ(GO) 図 BioPAX オントロジ 図 BioDash オントロジ 図 Glycan オントロジ EU におけるセマンティック Web の 利 用 に 関 する 動 向 米 国 に 劣 らずセマンティック Web 技 術 の 利 用 が 進 展 しているのが EU である

21 EU は 米 国 とセマンティック Web 技 術 の 利 用 に 関 する 技 術 開 発 をある 面 では 競 争 しつつ しかし 別 の 側 面 では 連 携 しつつ 非 常 に 強 力 に 推 進 している EU の 特 色 はセマンティック Web の 技 術 開 発 に 対 して EU 政 府 が 巨 額 の 補 助 金 を 支 出 し て 支 援 していることである 以 下 セマンティック Web に 関 係 している i2010(2010 年 計 画 ) SemanticGov プロジ ェクト 及 び EASTWEB プロジェクトに 付 いて 概 要 を 記 述 する i2010(2010 年 計 画 ) i2010 は EU の 五 カ 年 計 画 の 1 つで 成 長 と 雇 用 のためのヨーロピアン 情 報 社 会 化 構 想 と 銘 打 たれている i2010 は 2005 年 6 月 1 日 に 始 まった i2010 では 2010 年 までに オ ープン 且 つ 競 争 力 を 有 するデジタル 経 済 を 実 現 して 生 活 の 利 便 性 と 質 とを 改 善 するために ICT( 情 報 通 信 技 術 )に 対 する 支 援 政 策 を 実 施 するとしている i2010 では 重 要 な 技 術 の 1 つ としてセマンティック Web 技 術 が 位 置 づけられている セマンティック Web 技 術 は EU における 他 国 ( 日 本 など)に 対 して 優 位 の 技 術 であり この 技 術 を 更 に 強 化 すべきとしてい る i2010 は 包 括 的 構 想 であり i2010 の 下 に 次 に 述 べる SemanticGov など 幾 つかのプロ ジェクトが 立 ち 上 げられ 実 施 されている SemanticGov SemanticGov の 目 的 は 行 政 (PA:Public Administration)システムの 基 盤 としてセマン ティック Web サービスを 活 用 する 事 である SemanticGov により 一 つの 国 の 中 や 複 数 の 国 の 行 政 機 関 の 間 の 相 互 互 換 問 題 の 解 決 を 図 り 行 政 サービス 利 用 者 が 必 要 なサービス を 見 つけ 易 くし ワークフローによる 複 数 の 行 政 機 関 が 関 与 する 複 雑 なサービスの 実 現 方 式 など 長 期 的 且 つ 挑 戦 的 な 課 題 の 解 決 を 図 るとしている SemanticGov プロジェクトは 最 新 のセマンティック Web サービス 技 術 を 用 いて 実 現 されている SOA(サービスオリエン テッドアーキテクチャ)のパラダイムを 利 用 する 事 を 目 標 としている EASTWEB EASTWEB の 目 的 はセマンティック Web 分 野 に 於 けるヨーロッパとアジアとの 間 で 高 度 な 教 育 と 研 究 とに 関 するコミュニティを 構 築 して 連 携 する 事 であり 直 接 のターゲット は 大 学 卒 業 者 大 学 スタッフ 及 び 企 業 の 管 理 者 であり 間 接 ターゲットはヨーロッパと アジアの 学 生 研 究 者 及 び 企 業 人 であるとしている その 具 体 的 活 動 内 容 は 1 人 的 資 源 の 開 発 2 遠 隔 教 育 及 び 知 識 管 理 プラットホームの 構 築 及 び3セマンティック Web 分 野 でのヨーロッパとアジアの 大 学 や 企 業 の 交 流 を 促 進 する 為 のネットワークの 構 築 である EASTWEB へのヨーロッパ 側 の 参 加 国 はイタリア オーストリア アイルランド 及 びポ ーランドであり アジア 側 の 参 加 国 はインド タイ 及 び 中 国 であり 香 港 も 準 メンバとし て 参 加 している 日 本 の 状 況 近 年 日 本 の 国 内 でもセマンティック Web 技 術 の 利 用 がだいぶ 進 展 したように 思 える

22 セマンティック Web 技 術 の 活 用 に 関 する 国 内 の 動 きを 列 挙 すると 次 のようになる 1) ( 財 ) 情 報 処 理 相 互 運 用 技 術 協 会 (INTAP)の 次 世 代 Web 委 員 会 ( 旧 セマンティック Web 委 員 会 )に 於 いてセマンティック Web 技 術 の 検 討 と 普 及 啓 蒙 活 動 を 行 って いる 2) ( 株 )サイバーエッヂ 社 が 日 本 初 のセマンティック Web 基 盤 パッケージである セ マンティック Web エンジン を 発 売 3) ( 財 )インターネット 協 会 がコンテンツラベリングの 為 のオントロジ 記 述 標 準 を 開 発 4) 前 記 の 次 世 代 Web 委 員 会 に 於 いて 程 度 表 現 オントロジの 標 準 を 策 定 中 5) NEDO 事 業 である 情 報 家 電 サービス 基 盤 フォーラム(SPIA)に 於 いて 情 報 家 電 オ ントロジを 策 定 中 6) ( 株 )サイバーエッヂ 慶 應 義 塾 大 学 SFC 研 究 所 及 び( 財 ) 国 際 医 学 情 報 センター (IMIC)により 医 薬 規 制 用 語 (MedDRA)を OWL へポーティングし 大 規 模 オン トロジである(MedDRA オントロジ)を 開 発 し 2006 年 7 月 に 開 催 された 医 療 情 報 学 会 で 発 表 7) 東 洋 医 学 会 に 於 いて 東 洋 医 学 に 関 するオントロジの 開 発 に 着 手 ( 漢 方 薬 及 び 生 薬 を 含 む) 8) 静 岡 大 学 に 於 いてセキュリティに 関 する 情 報 (ISO 規 格 及 びセキュリティに 関 係 する 管 理 情 報 )のオントロジの 開 発 を 開 始 更 に 次 の 様 なオントロジ 開 発 及 びオントロジ 利 用 の 動 きが 進 行 している 1) 法 令 情 報 のオントロジ 2) 情 報 検 索 サービス 会 社 での 意 味 検 索 サービスの 提 供 3) オントロジを 用 いた 電 子 カルテのインテリジェント 化 4) 学 問 体 系 オントロジ 5) 要 員 管 理 情 報 のオントロジ 6) 医 療 ガイドラインのオントロジ この 様 な 状 況 にあるが 欧 米 と 比 較 すると 見 劣 りする 事 は 確 かであり セマンティック Web 技 術 に 対 する 業 界 や 行 政 の 積 極 的 な 取 り 組 みを 期 待 したい 参 考 情 報 [1] Knoodl [2] SWOOP(A Hypermedia-based Featherweight OWL Ontology Editor) [3] SWEET(Semantic Web for Earth and Environmental Terminology)

23 [4] MGED( 国 際 遺 伝 子 発 現 データベース 事 業 :Microarray Gene Expression Data) [5] OBO(Open Bio Ontology) [6] NMR オントロジ [7] OBI(Ontology for biomedical investigations) [8] ProPreO(Proteomics data and process provenance) [9] GlycO [10] SchemaWeb [11] SemanticGov [12] i [13] EASTWEB [14] GoPubMed

24 第 2 章 程 度 表 現 オントロジ

25 第 2 章 程 度 表 現 オントロジ 2.1 程 度 表 現 オントロジ 策 定 の 背 景 と 活 動 体 制 セマンティック Web の 規 格 標 準 化 と 応 用 については 今 や RDF や OWL など 基 本 的 な モデルと 言 語 が 整 備 され RDF やその 他 の XML ベース 言 語 による 数 多 くのメタデータが オープンなコミュニティだけでなく 商 用 ビジネスの 中 にも 浸 透 するようになった また 従 来 様 々な 形 式 で 記 述 されていたオントロジが OWL ベースに 集 約 されつつあり 既 に 学 術 界 や 一 部 の 業 界 で 活 用 され 始 めている 次 のステップとしては より 幅 広 い 業 界 で 知 識 共 有 を 可 能 にする 実 用 的 なオントロジの 登 場 とその 普 及 シナリオの 具 現 化 が Web 3.0 と 称 されるに 足 るセマンティック Web の 実 現 に 必 要 と 考 えられる そこで 次 世 代 Web 委 員 会 では セマンティック Web に 関 するこれまでの 調 査 研 究 と 普 及 促 進 の 活 動 を 踏 まえ より 実 践 的 活 動 として 社 会 産 業 界 の 中 で 実 際 に 役 立 つオントロジの 策 定 に 取 り 組 むこと とした 委 員 会 独 自 のオントロジ 策 定 にあたり まずなるべく 以 下 のような 条 件 を 満 たすオント ロジのテーマ 選 択 を 行 なった (1) オントロジならではの 効 果 が 示 せること (2) 同 テーマについて 優 位 なオントロジがまだ 無 く 新 たに 策 定 する 意 義 があること または 既 存 のオントロジに 対 する 効 果 的 な 改 良 であること (3) 汎 用 性 が 高 く 多 くの 分 野 で 利 用 可 能 なこと (4) 幅 広 い 人 々が 容 易 に 利 用 でき 且 つ 十 分 な 利 用 効 果 が 期 待 できること (5) Web という 場 で 有 効 活 用 できること (6) システム(エージェント)への 実 装 および 拡 張 が 容 易 であること (7) 本 委 員 会 活 動 の 中 で 必 要 最 小 限 の 語 彙 や 関 係 の 定 義 が 尽 くせる 規 模 であること (8) 独 自 の 知 財 化 よりもオープンに 共 有 することが 望 ましいオントロジであること その 結 果 Web コンテンツ 上 での 様 々な 商 品 やサービスなどに 関 する 評 価 の 記 述 におい て レイティングの 表 現 方 法 特 にその 値 の 表 現 方 法 を 定 義 するオントロジの 策 定 を 目 標 とすることに 決 定 した 次 世 代 Web 委 員 会 では これを 程 度 表 現 オントロジ(Degree Expression Ontology 略 称 DEX) と 称 し 平 成 18 年 度 から 活 動 を 開 始 した 現 在 の WWW 上 には 価 格.com に 代 表 される 様 々な 商 品 比 較 サイトやレビュー サイ トがあり 色 々なテーマに 関 するブログが 開 設 されている 現 在 の Web がセマンティック Web へと 発 展 すると それらの 記 事 の 内 容 を 自 動 的 に 相 互 比 較 したり 統 合 できるようにな ることで 特 定 のサイトやブロガーの 視 点 に 偏 らず またより 多 くの 観 点 からの 効 率 的 な 評 価 が 可 能 になると 期 待 できる そのような 狙 いから 既 に W3C では 2006 年 3 月 に Content Label Incubator Group が 発 足 している また microformats の 仕 様 に 含 まれて いる hreview は 既 に 各 所 で 利 用 され 始 めている しかし 従 来 のオントロジや microformats では ある 評 価 対 象 の 種 類 や 主 題 著 者 といった 属 性 を 表 す 語 彙 を 定 義 して いるものの 評 価 結 果 としての 値 を 表 すための 語 彙 は 記 述 者 に 任 されたり 単 純 な 5 段 階 評 価 のみに 限 定 されたりしている 実 際 の Web 上 では 評 価 結 果 を 表 す 程 度 の 表 現 方 法 は 多 岐 にわたる 図 に 示

26 したように 特 定 のマーク(ネズミや 星 型 など)の 数 で 肯 定 的 意 見 の 程 度 の 大 きさを 表 し たり アルファベットとプラス/マイナス 記 号 の 組 合 せで 格 付 けなどを 表 す 場 合 もある 一 方 で ブログなどの 自 由 記 述 文 では 評 価 の 良 し 悪 しを 表 すような 形 容 詞 や 点 数 で 程 度 の 大 小 が 表 現 されている 使 い 易 さ デザインは70 点 くらいかな 格 付 : A+ 図 Web 上 での 評 価 記 述 における 様 々な 程 度 表 現 RDF で 評 価 内 容 が 記 述 され Content Labels などの 語 彙 を 用 いることでエージェント が 評 価 対 象 や 評 価 者 を 識 別 できるとしても 評 価 結 果 が 何 段 階 評 価 の 何 番 目 であるのかと いった 程 度 の 記 述 内 容 が 理 解 できなければ 異 なるサイトの 評 価 内 容 を 比 較 / 統 合 す ることは 困 難 である これは 従 来 こうした 評 価 結 果 などを 表 す 標 準 的 な 語 彙 が 定 義 され ていなかったためであるが 異 なる 評 価 内 容 間 の 関 係 をオントロジで 定 義 することにより 様 々な 評 価 やその 他 のレイティング 情 報 を 意 味 的 に 比 較 / 統 合 することが 可 能 になる 程 度 を 表 す 語 彙 の 定 義 方 法 としては オントロジで 意 味 的 に 定 義 するほかに 必 要 な 語 彙 のセットを 全 て 用 意 しておくという 方 法 もある しかし 同 じ 5 段 階 評 価 でも 一 を 基 準 として 5 を 最 高 点 とした 評 価 結 果 の 表 し 方 もあれば 0 を 基 準 として 肯 定 と 否 定 が 各 2 段 階 ずつという 場 合 も 考 えられる また 評 価 結 果 には 3 段 階 や 4 段 階 の 評 価 もある 数 種 類 の 表 現 方 法 で 大 半 のケースはカバーできると 思 われるが 例 外 的 な 表 現 方 法 を 受 け 入 れられないのは 既 存 の 情 報 を 対 応 させる 上 で 問 題 がある オントロジで 必 要 最 小 限 の 語 彙 を 部 品 レベルで 定 義 することにより 必 要 に 応 じて 容 易 に 拡 張 できることが 程 度 表 現 の 語 彙 定 義 としては 望 ましい また 程 度 表 現 というテーマはその 対 象 がどのような 物 事 でも 良 く 商 品 やサービス 人 物 や 組 織 など Web 上 で 話 題 にされるあらゆる 対 象 に 適 用 可 能 である さらに その 性 質 上 特 定 の 業 界 で 閉 じた 規 格 化 を 行 なうよりも オープンな 標 準 とすることで 最 大 の 効 果 が 期 待 できる 以 上 のような 考 察 に 基 づいて 前 述 した(1)~(8)の 条 件 を 概 ね 満 たす 程 度 表 現 オントロジ のコンセプトが 策 定 できたが 次 に 必 要 な 語 彙 を 十 分 に 使 い 易 くコンパクトに 定 義 でき るかを 検 討 する 必 要 があった 本 委 員 会 では このような 程 度 表 現 オントロジの 策 定 活 動 に 程 度 の 値 を 表 す 語 彙 の 策 定 ワーキンググループ(WG) 程 度 表 現 全 体 を 記 述 する 語 彙 の 策 定 WG ユースケース 作 成 WG 関 連 技 術 調 査 および 他 のオントロジとの 相 互 運 用 性 評 価 WG という 4 つのサブ WG 体 制 で 取 り 組 んだ

27 2.2 程 度 表 現 オントロジの 設 計 程 度 表 現 オントロジは 上 記 のように 程 度 表 現 全 体 を 表 す 語 彙 セットと 程 度 の 値 を 表 す 語 彙 セットの 2 種 類 に 大 別 できる 構 成 で 設 計 している( 図 参 照 ) また 便 宜 上 程 度 の 値 を 表 す 語 彙 を 定 義 したオントロジを 程 度 値 オントロジ(DEX Value Ontology) 程 度 表 現 オントロジ 全 体 から 程 度 値 オントロジを 差 し 引 いた 部 分 のオントロジを 程 度 文 脈 オントロジ(DEX Context Ontology) と 称 している 程 度 表 現 全 体 の 記 述 例 程 度 値 の 記 述 例 程 度 クラス dex:degree 評 価 クラス rdfs:subclassof dex:rate 離 散 程 度 クラス rdfs:subclassof dex:discretedegree 使 い 易 さクラス rdfs:subclassof dpr:usability バランスクラス dex:balance rdf:type rdf:type 評 価 対 象 ex:デジカメ1の dex:good ex:デジカメ1 dex:hastheme 使 い 易 さ dex:hasdegree rdf:type 弱 肯 定 クラス dex:hasdate dex:weakpositive dex:haspublisher 発 言 者 rdfs:subclassof ex: 鈴 木 太 郎 評 価 日 肯 定 クラス dex:positive rdfs:subclassof 程 度 値 クラス dex:value 図 程 度 表 現 オントロジの 語 彙 ( 一 部 )と 評 価 情 報 の 記 述 例 程 度 値 オントロジ 程 度 値 の 記 述 において 星 印 や 点 数 といった 単 位 の 表 現 方 法 は 表 記 上 の 違 いに 過 ぎない その 程 度 値 が 何 段 階 あり その 中 で 最 大 値 と 最 小 値 および 基 準 値 は 何 であり 評 価 結 果 は 何 番 目 の 値 か ということが 重 要 である そこで 程 度 値 オントロジを 次 のような 要 素 で 構 成 することとした 程 度 クラス: 程 度 値 の 集 合 により 段 階 数 と 最 大 値 最 小 値 を 定 義 したクラス 程 度 値 クラス: 個 々の 程 度 値 を 表 すクラスであり 程 度 値 間 の 前 後 関 係 を 定 義 前 後 関 係 プロパティ: 程 度 値 間 の 前 後 関 係 を 表 すプロパティ 程 度 クラスは 予 め 以 下 の 4 種 類 を 定 義 し 必 要 に 応 じて 誰 でも 容 易 に 拡 張 できるように した

28 程 度 クラス 上 程 度 値 下 定 義 済 みインスタンス Score {Five, Four, Three, Two, One} Balance {Great,Good,Fair,Bad,Terrible} Vote {Yes, Void, No} Flag 1 0 {Valid, Invalid} 積 極 的 肯 定 積 極 的 否 定 図 定 義 済 みの 程 度 クラス 図 では 各 程 度 クラスの 程 度 値 を 数 字 で 表 しているが 実 際 の 程 度 値 は Positive Negative などの 単 語 を 使 ったクラスとして 次 のように 定 義 している dex:value subclassof subclassof subclassof Positive ist Neutral Flag ist Negative Vote subclassof subclassof subclassof subclassof StrongPositive ist WeakPositive Neutral WeakNegative ist StrongNegative subclassof subclassof subclassof subclassof subclassof Balance ist ist ist は issubsequentto の 略 Plus4 Plus3 Plus2 Plus1 Zero Score 図 程 度 値 クラス 同 士 および 程 度 クラスとの 対 応 関 係 程 度 値 クラスは dex:value を 最 上 位 の 親 クラスとして dex:positive, dex:neutral, dex:negative, dex:strongpositive,..., Plus1, Zero の 計 12 種 類 (dex:value を 除 く)を 定 義 している 各 程 度 値 クラス 間 では 上 下 関 係 の 他 に dex:issubsequentto プロパティに よって 前 後 関 係 を 定 義 している また オントロジとしては 明 示 的 に 定 義 していないが 各 程 度 クラスにおける 程 度 の 基 準 値 は dex:neutral またはそのサブクラスである dex:zero と 解 釈 されることを 想 定 している クラスとして 定 義 した 各 程 度 値 には 異 なる 程 度 値 間 の 算 術 的 演 算 は 定 義 しない すな わち 程 度 表 現 オントロジでは dex:plus1 という 程 度 値 3 つで dex:plus3 相 当 というよう な 乗 算 や dex:positive と dex:negative が 同 数 で dex:neutral 相 当 といった 加 減 算 などは 定 義 しておらず そのような 解 釈 は 必 要 ならば 個 々のアプリケーション 領 域 内 で 独 自 に 行 なうものとする

29 程 度 値 オントロジの 拡 張 については 例 えば 上 記 の 定 義 済 み 程 度 値 クラスから dex:positive, dex:negative の2つのみを 用 いて 極 性 (Polarity) クラスを 定 義 するこ とができる( 図 参 照 ) また 同 様 に dex:strongpositive, dex:weakpositive, dex:neutral, dex:negative の4つをそれぞれ 優, 良, 可, 不 可 とラベル 付 けす ることで これら 4 つの 程 度 値 クラスから 成 績 (Performance) クラスを 定 義 すること ができる <!-- 極 性 (Polarity)クラス --> <owl:class rdf:id= Polarity > <rdfs:subclassof rdf:resource= #DiscreteDegree /> <rdfs:subclassof> <owl:class> <owl:unionof rdf:parsetype= Collection > <owl:class rdf:about= #Positive /> <owl:class rdf:about= #Negative /> </owl:unionof> </owl:class> </rdfs:subclassof> <rdfs:label rdf:datatype= &xsd;string >Polarity</rdfs:label> <rdfs:label rdf:datatype= &xsd;string xml:lang= ja > 極 性 </rdfs:label> </owl:class> 図 新 たな 程 度 クラス 極 性 クラス の 定 義 例 程 度 文 脈 オントロジ 次 に 程 度 値 を 一 意 に 識 別 する 上 で 必 要 となる 評 価 クラス およびその 属 性 となる 評 価 対 象 や 評 価 者 を 記 述 するためのプロパティについて 説 明 する これらは 前 述 したように 便 宜 的 に 程 度 文 脈 オントロジと 呼 んでいる 程 度 文 脈 オントロジは 次 のような 要 素 で 構 成 している 評 価 クラス: ある 対 象 についての 評 価 を 表 す 基 本 クラス 評 価 プロパティ: 評 価 対 象 評 価 者 評 価 日 評 価 値 をそれぞれ 表 すプロパティ 図 の 記 述 例 を 用 いて 程 度 文 脈 オントロジの 基 本 的 な 表 現 方 法 を 説 明 する まず ex: デジカメ 1 の 使 い 易 さ という 評 価 クラスのインスタンスを 表 すノードは ある 1 つの 評 価 が 存 在 していることを 表 現 している このノードをサブジェクトとして 複 数 の 評 価 プロ パティとその 値 がつながることによって 評 価 は 何 を 対 象 にしたものなのか 誰 がいつそ の 評 価 をしたのか 評 価 結 果 は 何 であるかが 表 現 される 例 ではプロパティ dex:hastheme の 値 として ex:デジカメ 1 というノードが 指 定 され

30 ている これにより このノードが 評 価 対 象 であることがわかる プロパティ dex:haspublisher dex:hasdate の 値 をみると ex: 鈴 木 太 郎 が に 評 価 し たことがわかる そしてプロパティ dex:hasdegree の 値 が で 述 べた 程 度 クラス dex:balance と 程 度 値 クラス dex:weakpositive のインスタンスであることから このデジ カメの 評 価 は 弱 肯 定 であり 3 を 基 準 値 とする5 段 階 評 価 で 基 準 値 よりも 1 つ 上 の 評 価 を 得 ていることが 表 現 されている またこの 例 では 評 価 を 表 すノード ex:デジカメ 1 の 使 い 易 さ が dpr:usability のイ ンスタンスとなっている 程 度 表 現 オントロジでは 使 い 易 さ など 各 種 の 評 価 の 特 性 や 観 点 は 評 価 クラスのサブクラスとして 定 義 する ここでは dpr:usability を dex:rate の サブクラスとして 定 義 しているため そのインスタンスとなる 評 価 はリソースに 対 する 使 い 易 さ の 評 価 であることが 表 現 できている この 方 法 で 特 性 や 観 点 を 指 定 することにより 程 度 値 だけでなく 特 性 や 観 点 間 のマッピ ングが 容 易 になる 例 えば 程 度 表 現 オントロジとは 別 のオントロジに 上 記 の dpr:usability と ex: 操 作 性 は equivalent であることが 記 述 されていれば それを 評 価 の 集 約 時 に 利 用 することが 可 能 である また 評 価 クラスのサブクラス 階 層 も 定 義 す ることができる 例 えば 車 を 評 価 するために ex: 燃 費 という 評 価 クラスのサブクラスを 定 義 し さらに ex:10 モード 燃 費 と ex:10 15 モード 燃 費 を ex: 燃 費 のサブク ラスとして 定 義 する この 際 に ex:10 モード 燃 費 と ex:10 15 モード 燃 費 の 評 価 が あった 場 合 それらを 集 約 して ex: 燃 費 の 総 合 的 な 評 価 に 相 当 するものを 決 定 すること ができると 考 えられる これらは 程 度 表 現 オントロジ 仕 様 の 範 囲 外 だが で 説 明 した 評 価 値 間 の 対 応 関 係 とあわせて 機 械 的 に 特 性 や 観 点 毎 の 集 計 を 行 う 際 に 有 効 になる 以 上 説 明 したような 程 度 表 現 オントロジの 現 状 での 仕 様 および OWL による 定 義 は 付 録 に 掲 載 しているので 参 照 されたい 程 度 表 現 オントロジを 用 いた 事 例 の 記 述 程 度 表 現 オントロジを 使 った 事 例 は グラフで 表 現 すれば 図 のような 例 が 挙 げら れるが これをテキストで 表 すと 以 下 のように 記 述 できる <dpr:usability rdf:id= デジカメ 1 の 使 い 易 さ > <dex:hastheme rdf:resource= &ex;デジカメ 1 /> <dex:haspublisher rdf:resource= &ex; 鈴 木 太 郎 /> <dex:hasdate rdf:datatype= &xsd;date > </dex:hasDate> <dex:hasdegree rdf:resource= &dex;good /> </dpr:usability> このように 基 本 的 にはまず 評 価 対 象 ( 例 えば ex:デジカメ 1)に 対 する 評 価 を 表 すため に 評 価 クラス(dex:Rate)またはそのサブクラス( 例 えば dpr:usability)を 選 んでそのイ ンスタンス( 例 えば ex:デジカメ 1 の 使 い 易 さ)を 用 意 する 次 に 評 価 結 果 を 示 す 程 度 を 表 すために 程 度 値 クラスのインスタンス( 例 えば dex:good)を 選 ぶ dpr:usability や dex:good は 付 録 に 記 載 したように 予 め 定 義 してある 語 彙 だが 独 自 の 語 彙 も 容 易 に

31 作 ることができる 独 自 の 程 度 値 の 定 義 方 法 についても 付 録 を 参 照 されたい 後 は 定 義 した 程 度 値 と 評 価 それぞれのインスタンス 評 価 対 象 (ex:デジカメ 1 など) 評 価 者 (ex: 鈴 木 太 郎 など) 評 価 日 ( など)と 共 に 上 記 のように 評 価 結 果 を 記 述 すれ ばよい 評 価 プロパティのうち 評 価 対 象 と 評 価 値 を 示 すプロパティ(dex:hasTheme と dex:hasdegree)は 必 須 だが 評 価 者 や 評 価 日 は 特 定 し 難 い 場 合 もあるためオプション 扱 いとして 良 い また 必 要 に 応 じて 新 たな 評 価 プロパティを 追 加 しても 良 い 例 えば 評 価 の 発 言 者 (dex:haspublisher)とは 別 に Dublin Core の 語 彙 を 用 いて 評 価 者 本 人 (dc:creator)を 追 加 することなどが 考 えられる 程 度 表 現 オントロジの 現 状 の 設 計 に 関 する 考 察 と 課 題 程 度 表 現 オントロジの 設 計 については 2.1 節 で 述 べたように 実 用 性 と 本 委 員 会 活 動 における 実 現 性 を 考 慮 し できる 限 り 使 い 易 さとコンパクトさを 重 視 した 使 い 易 さの 面 では 既 存 の OWL 用 推 論 ソフトウェアが 利 用 できるように OWL-DL で 記 述 可 能 な 設 計 とした また 程 度 表 現 オントロジを 使 って 評 価 結 果 を 表 すメタデータを 記 述 する 際 RDF/XML や Notation3 のほか より 簡 便 な XHTML ベースの RDFa でも 記 述 できるようにすることを 目 指 した 一 方 コンパクトさに 関 しては 予 め 用 意 する 程 度 クラスや 程 度 値 クラス 評 価 プロパ ティなどを 厳 選 し 大 半 の 用 途 において 必 要 十 分 な 最 小 限 の 語 彙 セットとすることを 目 標 とした その 結 果 程 度 クラス 4 種 類 程 度 値 クラス 12 種 類 評 価 プロパティ 4 種 類 と いった 全 体 像 をすぐに 把 握 できる 規 模 でありながら 十 分 な 応 用 範 囲 をカバーできる 語 彙 を 定 義 できたと 考 えている また OWL などの 標 準 語 彙 をできるだけ 活 用 してオントロジの 記 述 量 自 体 も 最 小 限 に し 利 用 者 が 読 み 易 いように 配 慮 した 具 体 的 には 各 程 度 値 を 個 体 ではなくクラスとし て 定 義 することにより 独 自 の 語 彙 としては dex:issubsequentto のみの 追 加 で 程 度 値 間 の 関 係 を 表 現 でき また 各 程 度 クラスの 要 素 となる 程 度 値 を 他 の 程 度 値 からサブクラスと して 簡 単 に 定 義 できるようにした(dex:Positive から dex:strongpositive を 定 義 できるな ど) 課 題 としては オントロジの 定 義 を 簡 潔 にし 且 つ OWL-DL で 記 述 可 能 にするために 個 々の 程 度 値 をクラスとして 定 義 したことから 生 じる 事 例 の 記 述 し 難 さがある 節 で 挙 げた 例 のように 少 なくとも 程 度 値 クラス 程 度 クラス 評 価 クラスのサブクラス 評 価 対 象 を 選 択 し また 程 度 値 クラスと 評 価 クラスのサブクラスについてはインスタンスを 作 成 する 必 要 がある この 問 題 は 程 度 表 現 オントロジに 対 応 したツールによる 記 述 支 援 である 程 度 解 消 できるものと 考 えられる ユーザは 評 価 対 象 を 指 定 して 評 価 値 を 選 択 肢 の 中 から 選 ぶだけ( 何 段 階 評 価 の 何 番 目 かを 指 定 するなど)でよく ツール 側 が 自 動 的 に 指 定 された 評 価 対 象 を dex:hastheme の 値 とし 選 択 された 評 価 値 を 適 切 な 評 価 クラスと 評 価 値 クラスに 一 意 にマッピングする そのマッピングを 表 す URI を 生 成 して 評 価 値 のイ ンスタンスとすれば 後 は 予 めログイン 認 証 や 時 刻 サーバなどを 利 用 して dex:haspublisher や dex:hasdate の 値 を 取 得 し 評 価 全 体 の 記 述 が 完 成 する

32 2.3 程 度 表 現 オントロジのユースケース 本 章 では 程 度 表 現 オントロジの 有 効 性 評 価 や 課 題 抽 出 を 行 うため 情 報 家 電 やオフィス Web コミュニティなどに 関 する 現 実 的 な 記 述 例 を 示 す 程 度 表 現 オントロジの 対 象 分 野 程 度 表 現 オントロジの 利 用 分 野 としては 情 報 家 電 関 連 Web 関 連 の 視 点 から 以 下 のよ うな 適 用 先 が 考 えられる Web 関 連 Blog 記 事 の 信 頼 性 の 表 現 Blog へのコメントの 評 価 ( 関 係 無 さ(スパム 度?) 等 )の 表 現 Blog 記 事 間 の 関 連 度 の 表 現 SNS の 信 頼 性 の 表 現 レビューサイト( 価 格.com など)における 商 品 評 価 の 表 現 オークション 出 品 者 の 評 価 の 表 現 FOAF など 人 間 関 係 表 現 における 親 密 度 の 表 現 情 報 家 電 関 連 機 器 接 続 事 例 情 報 の 信 頼 性 等 の 表 現 数 ある 機 器 接 続 方 法 の 優 劣 ( 画 質 が 良 い 応 答 速 度 が 速 いなど)の 表 現 接 続 する 機 器 のお 勧 め 度 の 表 現 故 障 原 因 特 定 のための 可 能 性 表 現 ( 確 度 ) 他 メーカ 機 器 間 での 数 値 表 現 の 共 通 化 DVD ソフトなどにおけるレーティング 表 示 レシピ 記 述 などにおける 分 量 の 表 記 ここでは 程 度 表 現 オントロジの 仕 様 書 や 他 の 関 連 技 術 仕 様 においては 例 として 挙 げられ ていない 情 報 家 電 関 連 の 分 野 から 次 節 に 示 す 3 つの 分 野 を 選 択 し ユースケースを 作 成 した ユースケース 対 象 分 野 機 器 接 続 事 例 情 報 の 信 頼 性 等 の 表 現 目 的 : 投 稿 された Web 上 の 機 器 接 続 事 例 を 含 む Blog 記 事 に 対 して 見 た 人 が 信 頼 性 を 付 与 したい 背 景 : 危 機 接 続 事 例 の 情 報 が Blog をはじめとして 記 載 される 事 が 多 くなっている しか しながら Blog は ある 種 匿 名 性 もあり 必 ずしも 信 頼 できるものとは 限 らない 記 事 に 対 する 評 価 を 比 較 し 信 頼 性 の 目 安 としたい ( 信 頼 性 の 高 い 情 報 を 検 索 しやすく するなど)

33 アプローチ: まず 機 器 接 続 情 報 とその 信 頼 性 の 情 報 の 対 応 関 係 を 記 述 する しかし この 場 合 評 価 者 ( 見 た 人 )や 観 点 の 情 報 も 含 めたいことがあるため そ れらを 記 述 できる 枠 組 みとする 特 定 機 器 間 の 接 続 情 報 の 信 頼 性 の 情 報 を 観 点 を 指 定 したりして 集 計 し 比 較 するこ とを 想 定 する また その 際 には 投 票 サイトのようなサイトで 評 価 を 与 えた 評 価 情 報 をマッピン グして 合 わせて 使 う 場 面 についてもある 程 度 想 定 して 検 討 してみたい 複 数 ある 機 器 接 続 方 法 の 優 劣 ( 画 質 が 良 い 応 答 速 度 が 速 いなど)の 表 現 目 的 : 複 数 ある 接 続 方 法 の 記 述 に 対 して 優 劣 を 評 価 したい 背 景 : 情 報 機 器 間 の 接 続 方 法 が 複 数 存 在 する 場 合 がある この 場 合 利 用 者 がどの 方 法 を 選 択 すれば 良 いのかを 利 用 者 が 選 択 できるように メーカ 等 があらかじめ 指 定 したい 場 合 がある 同 様 に 複 数 の 選 択 肢 がある 場 合 に 順 序 付 けしたい 場 合 にも 有 効 である アプローチ( 要 件 ): 複 数 の 機 器 接 続 情 報 に 対 するその 優 劣 の 情 報 の 対 応 関 係 を 記 述 する 必 要 がある この 記 述 方 法 を 検 討 する また その 記 述 に 評 価 者 観 点 ( 画 質 の 点 で 応 答 速 度 の 点 でなど)の 情 報 も 含 め る 本 質 的 には ( 半 ) 順 序 を 示 せればよい 故 障 原 因 特 定 のための 可 能 性 表 現 ( 確 度 ) 目 的 : デジタル 機 器 で 発 生 するトラブル( 接 続 できない 録 画 できない 見 れない など) に 対 して 原 因 として 考 えられる 内 容 とその 可 能 性 を 外 部 表 現 で 記 述 したい 背 景 : 近 年 デジタル 機 器 はネットワーク 化 が 進 み 各 家 庭 毎 に 機 器 の 組 み 合 わせが 異 なり トラブル 原 因 の 追 究 が 困 難 になっている また 単 体 機 器 においてもモジュール 化 が 進 み 組 み 立 てメーカ 一 社 では 全 体 の 把 握 が 困 難 となり トラブルの 原 因 は 見 つけにくくなっている そこで メーカからの 最 新 情 報 や コールセンターに 寄 せられた 消 費 者 からの 情 報 機 器 の 持 つ 診 断 機 能 からの 情 報 など

34 の 表 現 を 共 通 化 し 共 有 することで トラブルを 早 期 に 発 見 し 解 決 方 法 を 見 つけ ユーザへ 適 切 な 情 報 を 提 供 することに 役 立 てたい アプローチ: まずは トラブル 事 例 とその 原 因 内 容 可 能 性 度 合 いの 組 みを 最 小 単 位 として 記 述 す ることを 考 える トラブル 事 例 原 因 リンク 可 能 性 数 値 原 因 内 容 ユースケース 記 述 機 器 接 続 事 例 情 報 の 信 頼 性 等 の 表 現 対 象 とする 例 : URL: (これは 仮 想 的 なものです ). この 記 事 を A 氏 が 評 価 追 試 して 確 認 した A 氏 は マニアックレビュアーランキング ゴールドを 取 得 B 氏 は 正 しそうだと 判 断 した B 氏 は 生 活 家 電 レビュアーランキング クラス 2 を 取 得 C 氏 は 別 解 を 示 し 別 解 が 良 いとした C 氏 は Z 社 製 品 使 いとして 有 名 記 述 例 : 以 下 の 下 記 のクラスと 属 性 を 定 義 する ( 程 度 値 の 表 現 を 簡 略 化 するため 図 は 上 記 と 微 妙 に 設 定 が 異 なります ) クラス 定 義 クラス 名 上 位 クラス ノート ex:reliability dex:rate 信 頼 度 上 記 で 記 述 すると 図 のように 記 述 できる さらに 評 価 者 に 対 する 評 価 を 記 述 するために 以 下 を 追 加 することにより 図 のように 記 述 することができる クラス 定 義 クラス 名 上 位 クラス ノート ex:reliability dex:rate 信 頼 度 ex:reviewerrate dex:rate 評 価 者 の 信 頼 度

35 しかし この 形 式 では 評 価 者 の 評 価 が 間 接 的 になるため 直 接 的 に 評 価 者 の 評 価 を 指 す 属 性 を 追 加 することにより 図 のように 記 述 することもできる また 評 価 の 観 点 を 表 す 述 語 なども 導 入 することが 有 用 と 考 えられる 属 性 名 定 義 域 値 域 ノート ex:hasreviewerrate ex:reviewer ex:reviewerrate 評 価 を 持 つ ex:reliability dex:hastheme dex:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Good </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reliability dex:hastheme dc:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Fair </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reliability dex:hastheme dc:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Bad </dex:balance> </dex:hasdegree> 注 ) 太 字 下 線 は 略 記 対 象 機 器 接 続 事 例 情 報 三 人 の 人 が 対 照 情 報 の 信 頼 度 を 記 述 している 例 ex:reliabilityは 信 頼 度 を 表 す 評 価 クラス(dex:Rate)のサブクラス 図 機 器 接 続 事 例 の 信 頼 性 等 の 表 現 (1)

36 dex:hasrate dex:hasrate BBBコミュニティー CCCランキングサービス DDD 投 票 サイト dex:hasrate ex:reviewer ex:reliability dex:hastheme dc:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Good </dex:balance> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:balance> Great </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reliability dex:hastheme dc:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Bad </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reviewer dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:balance> Fair </dex:balance> </dex:hasdegree> 注 ) 太 字 下 線 は 略 記 対 象 機 器 接 続 事 例 情 報 二 人 の 人 が 対 照 情 報 の 信 頼 度 を 記 述 しており 評 価 者 の 評 価 もしている 例 ex:reviewer は 評 価 者 の 評 価 を 表 す 評 価 クラス(dex:Rate)のサブクラス 図 評 価 者 の 評 価 を 入 れた 機 器 接 続 事 例 の 信 頼 性 等 の 表 現 (1) BBBコミュニティー CCCランキングサービス DDD 投 票 サイト Dex:hasRating ex:reviewerrate ex:reliability dex:hastheme dc:creator dex:hasreviwerrate <dex:hasdegree> <dex:balance> Good </dex:balance> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:balance> Great </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reliability dex:hastheme dc:creator <dex:hasdegree> <dex:balance> Fair </dex:balance> </dex:hasdegree> ex:reviewerrate dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:balance> Fair </dex:balance> </dex:hasdegree> 注 ) 太 字 下 線 は 略 記 対 象 機 器 接 続 事 例 情 報 二 人 の 人 が 対 照 情 報 の 信 頼 度 を 記 述 しており 評 価 者 の 評 価 もしている 例 ex:reviewerrate は 評 価 者 の 評 価 を 表 す 評 価 クラス(dex:Rate)のサブクラス 図 評 価 者 の 評 価 を 入 れた 機 器 接 続 事 例 の 信 頼 性 等 の 表 現 (2)

37 複 数 ある 機 器 接 続 方 法 の 優 劣 ( 画 質 が 良 い 応 答 速 度 が 速 いなど)の 表 現 対 象 とする 例 : ある TV とハードディスクレコーダを 接 続 するには D 端 子 接 続 ケーブル HDMI 端 子 接 続 ケーブル S 端 子 接 続 ケーブル コンポジット 入 力 用 ケーブル がある A 社 によれば 画 質 は 以 下 の 順 で 綺 麗 HDMI 端 子 接 続 ケーブル D 端 子 接 続 ケーブル S 端 子 接 続 ケーブル コンポジット 入 力 用 ケーブル コストは 以 下 の 順 で 安 い コンポジット 入 力 用 ケーブル S 端 子 接 続 ケーブル D 端 子 接 続 ケーブル HDMI 端 子 接 続 ケーブル この 例 でも 最 初 の 例 と 同 様 に dex:rate のサブクラスとして 画 質 と Cost を 定 義 する クラス 定 義 クラス 名 ラベル 上 位 クラス ノート ex:quality 画 質 評 価 dex:rate 画 質 評 価 ex:cost コスト 評 価 dex:rate コスト 評 価 これにより 図 のように 記 述 することもできるが 本 質 的 に 表 現 したいのは 図 のようなものであり このように 表 現 するのが 良 いかどうかは 応 用 に 依 存 する

38 D- 端 子 ケーブル HDMIケーブル S- 端 子 ケーブル コンポジットケーブル ex: 画 質 ex: 画 質 ex: 画 質 ex: 画 質 A 社 dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 3 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 4 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 1 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 0 </dex:score> </dex:hasdegree> ex:cost ex:cost ex:cost ex:cost A 社 dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 2 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 0 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 3 </dex:score> </dex:hasdegree> dex:hastheme dex:haspublisher <dex:hasdegree> <dex:score> 4 </dex:score> </dex:hasdegree> 図 接 続 方 法 の 評 価 画 質 の 比 較 で 本 質 的 に 書 きたいのは 以 下 の 順 序 > > HDMIケーブル D- 端 子 ケーブル S- 端 子 ケーブル>コンポジットケーブルコンポジットケーブル これを 順 序 で 代 替 している > > HDMIケーブル D- 端 子 ケーブル S- 端 子 ケーブル>コンポジットケーブルコンポジットケーブル 4 > 3 > 1 > 0 図 接 続 方 法 の 評 価 の 補 足

39 故 障 原 因 特 定 のための 可 能 性 表 現 ( 確 度 ) まずは 以 下 の 4 項 目 を 基 本 セットとして 記 述 することを 考 える 拡 張 としては 機 器 名 称 記 録 日 時 記 録 者 例 外 条 件 情 報 ソースらの 追 加 が 考 えられるだろう 例 1) 部 位 : モーター 症 状 : 動 かない 原 因 1: ベルト 破 断 可 能 性 1: 原 因 2: ギア 滑 落 可 能 性 2: 例 2) 部 位 : ディスプレイ 症 状 : 映 らない 原 因 : アンテナ 線 不 接 続 可 能 性 : 各 項 目 のデータタイプは 以 下 の 通 りである 部 位 : 情 報 家 電 オントロジを 参 照 1 症 状 : 文 字 列 にて 表 記 2 原 因 : 文 字 列 にて 表 記 3 可 能 性 : 程 度 値 表 現 を 参 照 このユースケースの 特 徴 は 1 つの 症 状 に 対 して 複 数 の 原 因 と 可 能 性 の 組 みが 存 在 する ことである 図 に 例 1 に 対 するグラフ 表 現 案 を 示 す また 症 状 や 原 因 の 記 述 をイ ンスタンスに 統 一 したい 場 合 には 図 の 書 き 方 も 挙 げられる それぞれのクラス プロパティの 定 義 は 以 下 の 通 りである クラス 定 義 クラス 名 上 位 クラス ノート ex:trouble dex:rate 症 状 をクラスとして 持 つ ex:troublecase 症 状 をインスタンスに 持 つ ex:troublereason dex:rate 原 因 をインスタンスに 持 つ 1 現 在 検 討 中 の 情 報 家 電 オントロジでは マニュアルから 抽 出 したデータを 主 な 記 述 対 称 としているため ギアやベ ルトなど 内 部 の 部 品 は 扱 われていない 可 能 性 がある 2 近 年 の XMLDB と 同 様 に RDFDB も 全 文 検 索 エンジンと 組 み 合 わせて 利 用 されることを 前 提 としている 3 近 年 の XMLDB と 同 様 に RDFDB も 全 文 検 索 エンジンと 組 み 合 わせて 利 用 されることを 前 提 としている

40 属 性 定 義 属 性 名 定 義 域 値 域 ノート symptom Literal 症 状 の 説 明 を 持 つ cause dex:rate Literal 原 因 の 説 明 を 持 つ condition TroubleReason TroubleCase solutions の inverse-of solutions TroubleCase TroubleReason condition の inverse-of dex:value dex:rate subclassof kd:motor dex:hastheme subclassof dex:plus3 type Trouble rdfs:literal symptom type hasdegree ex:trouble は 部 位 に よっては 階 層 化 される cause type rdfs:literal hasdegree cause rdfs:literal 図 故 障 原 因 特 定 のための 可 能 性 表 現 (1)

41 : TroubleCase dex:rate TroubleReason subclassof dex:value subclassof dex:plus3 type dex:hasdegree type type kd:motor dex:hastheme condition solutions cause rdfs:literal rdfs:literal symptom condition hasdegree cause rdfs:literal 図 故 障 原 因 特 定 のための 可 能 性 表 現 (2) 最 後 に, 図 の RDF/XML 形 式 での 記 述 例 を 示 す. <owl:class rdf:id= Trouble > <rdfs:subclassof rdf:resource="&dex;rate"/> <dex:hastheme rdf:resource= &kd;motor /> <symptom> 動 かない</symptom> </owl:class> <dex:plus3 rdf:id= Score3 > <rdf:type rdf:resource= dex:score /> </dex:weakpositive> <dex:plus2 rdf:id= Score2 > <rdf:type rdf:resource= dex:score /> </dex:weakpositive> <Trouble rdf:id= 故 障 原 因 1 > <dex:hasdegree rdf:resource= #Score3 /> <cause>ベルト 破 断 </cause> </rdf:description> <Trouble rdf:id= 故 障 原 因 2 > <dex:hasdegree rdf:resource= #Score2 /> <cause>ギア 滑 落 </cause> </rdf:description>

42 2.4 関 連 技 術 と 相 互 運 用 性 評 価 本 節 では 関 連 技 術 調 査 相 互 運 用 性 評 価 WG の 調 査 結 果 について 述 べる 本 サブ WG の 調 査 方 針 としては 関 連 情 報 を 網 羅 的 に 集 めるということではなく 程 度 表 現 オントロ ジと 関 連 技 術 との 関 係 を 記 述 例 やユースケースなどで より 具 体 的 に 示 すことに 主 眼 を 置 いた まず 程 度 表 現 オントロジに 直 接 関 連 する 技 術 として microformats の 評 価 記 述 仕 様 であ る hreview について 記 述 例 を 中 心 に 述 べる 次 に デジタルカメラのユースケースを 例 に RDF クエリ 言 語 SPARQL とルール 記 述 言 語 SWRL を 用 いた 程 度 表 現 オントロジの 具 体 的 な 利 用 例 について 紹 介 する 最 後 に セマンティック Web の 関 連 技 術 であるトピックマッ プについて 評 価 トピックマップの 記 述 例 問 い 合 わせ 言 語 tolog での 問 い 合 わせ 例 ト ピックマップのクエリ 言 語 TMQL について 述 べる 程 度 表 現 オントロジと microformats hreview 本 項 では 程 度 表 現 オントロジに 直 接 関 連 する 技 術 として microformats [1] から 提 案 さ れている 評 価 情 報 記 述 のための hreview [2] と W3C で 標 準 化 が 進 められている XHTML への RDF 埋 め 込 み 記 述 言 語 である RDFa [3] について 述 べる 商 品 レビューを 具 体 例 として 程 度 表 現 オントロジの RDFa による 記 述 と microformats hreview による 記 述 を 示 す microformats hreview (1) 目 的 microformats は 既 存 の 標 準 の 上 に 構 築 したシンプルでオープンなデータフォー マットを 目 指 し Designed for humans first and machines second を 理 念 と している そのため 既 存 の XHTML 文 書 などに 意 味 を 簡 単 に 埋 め 込 めるフォー マットを 提 供 しようとしている hreview は レビューの 共 有 流 通 配 信 集 約 を 可 能 とするためのオープンス タンダードを 目 指 している レビュー 記 述 のための 単 純 で 最 小 のスキーマとして デザインされている (2) 組 織 Wiki( 議 論 により 仕 様 を 策 定 している Editor は Technorati, Inc.の Tantek Çelik (3) 活 動 状 況 最 新 バージョンは の hreview 0.3 (2007 年 2 月 19 日 時 点 ) (4) 記 述 フォーマット XHTML の 要 素 (div や span など)に 対 して その 要 素 内 容 の 意 味 を class 属 性 な どを 利 用 して 記 述 する hreview の 主 なスキーマを 以 下 に 示 す この 他 に version license permalink などがある

43 hreview: hreview の 情 報 を 埋 め 込 むブロックを 指 定 し 以 下 の 属 性 はこのブロ ック 内 に 記 述 する <div class="hreview">...</div> item type: 非 必 須 評 価 対 象 のタイプを 表 す 値 は 次 のうちの 一 つ product business event person place website url <span class="item"><a class="url fn" href=" ">The Postal Service: Give Up</a></span> item info: 必 須 評 価 対 象 に 関 する 情 報 で 少 なくとも 名 前 ("fn")を 含 まなければ ならず URI("url")を 含 むべきである info type が person あるいは buisiness の 場 合 fn や url は hcard(microformats の vcard 記 述 仕 様 )で 記 述 し info type が event の 場 合 は hcalendar で 記 述 する reviewer: 非 必 須 hcard で 評 価 者 を 記 述 する dtreviewed: 非 必 須 評 価 日 時 を 記 述 ISO8601 の 日 付 表 記 でなければならない rating: 非 必 須 評 価 値 を 表 す 1.0 から 5.0 の 整 数 下 限 は worst によって 設 定 可 能 ( 整 数 デフォルトは 1.0) 上 限 は best によって 設 定 可 能 ( 整 数 デフォル トは 5.0) description: 非 必 須 評 価 者 の 意 見 を 記 述 したテキスト XHTML マークアップ を 含 んでよい tags: 非 必 須 評 価 者 が 評 価 対 象 に 関 連 付 けるキーワードやフレーズ microformats の rel-tag を 利 用 rel-tag は microformats の 仕 様 で a タグの 属 性 に rel= tag を 付 与 することで タグ(キーワードやテーマ)に 対 するリン クであることを 示 す 例 えば レストランの 評 価 であれば 料 理 雰 囲 気 サ ービス 値 段 などの 評 価 軸 をタグ(キーワード)にすることが 考 えられ そ れぞれのキーワードに 関 連 したリンクとして 例 えば wikipedia の 該 当 キーワー ド 項 目 の URL を 記 述 する <li class="rating"><a href=" rel="tag">food: <span class="value">18</span>/<span class="best">30</span></a></li>

44 (5) 記 述 サンプル 商 品 レビューの 記 述 例 を microformats hreview の web ページ ( より 引 用 して 示 す 一 番 外 側 の<div>タグの class 属 性 に hreview を 記 述 することで 評 価 情 報 を 埋 め 込 むブロックを 指 定 している 評 価 値 は<abbr>タグの 5 つの*であるが rating の 値 として title 属 性 を 用 いて 整 数 値 として 5 を 記 述 している このコンテンツのブラウザ 上 での 表 示 を 図 に 示 す <div class="hreview"><span class="item"> <a class="url fn" href=" <img src=" alt="album cover photo: The Postal Service: Give Up. " class="photo" /> The Postal Service: Give Up</a></span> <div class="description"><p> "The people thought they were just being rewarded for treating others as they like to be treated, for obeying stop signs and curing diseases, for mailing letters with the address of the sender... Don't wake me, I plan on sleeping in..." </p><p> "Nothing Better" is a great track on this album, too... </p></div> (<abbr class="rating" title="5">*****</abbr>) <p class="reviewer vcard">review by <a class="url fn" href=" Rifkin</a>, <abbr class="dtreviewed" title="200502">february 2005</abbr> </p> </div> 図 hreview の 記 述 例 (hreview の web サイトより 引 用 ) 図 図 のコンテンツのブラウザ 上 での 表 示

45 (6) hreview 作 成 補 助 ツール hreview Creator [4] という hreview 作 成 補 助 ツールが 提 供 されている スクリーン ショットを 図 に 示 す ページ 左 側 のフォームに 必 要 項 目 を 埋 めると 右 側 のテ キストエリアに hreview フォーマットの XHTML 要 素 が 生 成 される ページの 下 段 には XHTML のプレビューが 表 示 される 図 hreview Creator RDFa (1) 目 的 RDF の XHTML への 埋 め 込 み 記 述 方 法 を 規 定 する そもそも 構 造 化 データとなっている 既 存 HTML コンテンツを 繰 り 返 すことなく RDF を 埋 め 込 む もともとは XHTML2 向 けに 設 計 されたが XHTML1 や SVG 非 XHTML でも 使 えるようにする

46 (2) 組 織 W3C の Semantic Web Best Practices and Deployment Working Group で 開 始 され 現 在 は HTML Working Group の 協 力 の 下 Semantic Web Deployment Working Group [5] で 仕 様 策 定 が 進 められている (3) 活 動 状 況 最 新 バージョンは の W3C Working Draft [3] (2007 年 2 月 19 日 時 点 ) Editor's Draft は [6] が 最 新 (4) 記 述 フォーマット RDF の 構 成 要 素 は 主 語 述 語 目 的 語 である <p>タグなどで class 属 性 に 主 語 の 型 about に 主 語 の URI を 記 述 し そのブロック 内 に 述 語 と 目 的 語 を 記 述 す る(なお 以 下 の 例 は 全 て RDFa のサイトより 引 用 ) <p class="cal:vevent" id="xtech_conference_talk" about="#xtech_conference_talk"> </p> 目 的 語 がリテラルの 場 合 property 属 性 に 述 語 を 記 述 し 目 的 語 をその 要 素 内 容 として 記 述 する 図 に 示 した hreview の rating の title 属 性 のように content 属 性 でプロパティ 値 を 記 述 することも 可 能 I'm giving <span property="cal:summary">a talk at the XTech Conference about web wdgets</span> <span property="cal:dtstart" content=" t ">may 8th at 10am</span> 目 的 語 がリソースの 場 合 <a>タグなどで rel 属 性 に 述 語 を 記 述 し href 属 性 に リソースの URI を 記 述 する This document is licensed under a <a rel="cc:license" href=" Creative Commons Non-Commercial License </a>. ブランクノードは rel 属 性 に 述 語 を 記 述 した 入 れ 子 構 造 で 記 述 する <dl class="foaf:person" about="#card" <dt>office Address</dt> <dd rel="foaf:office"> <div rel="foaf:address"> <span property="foaf:address_line_1">77 Massachusetts Ave.</span><br />...

47 (5) 記 述 サンプル イベントに 関 する 記 述 サンプルを ( より 引 用 して 示 す <html xmlns:cal=" xmlns:contact=" <p class="cal:vevent" about="#xtech_conference_talk"> I'm giving <span property="cal:summary"> a talk at the XTech Conference about web widgets </span>, on <span property="cal:dtstart" content=" t "> May 8th at 10am </span>. </p> <p class="contactinfo" about=" My name is <span property="contact:fn"> Jo Smith </span>. I'm a <span property="contact:title">distinguished web engineer</span> at <a rel="contact:org" href=" You can contact me <a rel="contact: " href="mailto:jo@example.org">via </a>. </p> 図 RDFa の 記 述 例 (RDFa の web サイトより 引 用 ) 程 度 表 現 オントロジと hreview の 記 述 比 較 図 に 示 した hreview の 商 品 レビューを RDFa を 用 いて 程 度 表 現 オントロジ(DEX) で 記 述 した 例 を 図 に 示 す( 比 較 のために 図 に 図 を 再 掲 する) DEX は 語 彙 に 対 する 拡 張 性 を 持 っている 分 だけ 名 前 空 間 に 関 する 部 分 ( 宣 言 や 接 頭 辞 ) が 記 述 増 加 になっているが hreview とほぼ 同 程 度 の 記 述 量 で 記 述 可 能 である

48 <html xmlns= xmlns:dex= > <div class="dex:rate"> <a rel= dex:hastheme href=" <img src=" alt="album cover photo: The Postal Service: Give Up."/> The Postal Service: Give Up</a> <div><p> "The people thought they were just being rewarded for treating others as they like to be treated, for obeying stop signs and curing diseases, for mailing letters with the address of the sender... Don't wake me, I plan on sleeping in..." </p><p> "Nothing Better" is a great track on this album, too... </p></div> (<span rel= dex:hasdegree href= >*****</span>) <p>review by <a rel="dex:haspublisher" href=" Rifkin</a>, <span property="dex:hasdate" content="200502">february 2005</span> </p> </div> </html> 図 DEX(RDFa)による 記 述 <div class="hreview"><span class="item"> <a class="url fn" href=" <img src=" alt="album cover photo: The Postal Service: Give Up. " class="photo" /> The Postal Service: Give Up</a></span> <div class="description"><p> "The people thought they were just being rewarded for treating others as they like to be treated, for obeying stop signs and curing diseases, for mailing letters with the address of the sender... Don't wake me, I plan on sleeping in..." </p><p> "Nothing Better" is a great track on this album, too... </p></div> (<abbr class="rating" title="5">*****</abbr>) <p class="reviewer vcard">review by <a class="url fn" href=" Rifkin</a>, <abbr class="dtreviewed" title="200502">february 2005</abbr> </p> </div> 図 hreview による 記 述